- 1二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 14:09:21
- 2二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 14:10:13
ほぼ自分で書けてるじゃん
あとはそれを文章にするんや - 3二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 14:15:07
悪いけど一生熱出して文章を生み出すマシンになってくれ
- 4二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 14:15:07
翌日回復してから自分の態度を思い出して誰も見ていないところで赤面するし、学Pには何事もなかったように普通通り振舞うんだよね
でも病み上がりだからと学Pが「昨日は体調が――」とか言いかけると圧のある笑顔で誤魔化そうとするし学Pも空気読んでそれ以上言わないんだよね
まあその甘えたモードの美鈴は同じように心配してお見舞いに来たちなうめひろトリオに見られているし佑芽ちゃんあたりに「ふっふっふ……見たよ、昨日の可愛い美鈴ちゃん!」とか言われちゃうんですけどね - 5二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 14:17:30
- 6二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 14:28:27
このレスは削除されています
- 7二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 14:44:49
お大事に
- 8二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 14:47:15
- 9二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 15:22:34
こんな劇薬みたいな情報受信した反動か・・・
- 10二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 15:32:27
熱あるのにあにまん見るのやめなさいこのおばか!
- 11二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 15:34:45
- 12二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 18:30:20
このレスは削除されています
- 13二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 18:33:40
- 14二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 19:20:22
このレスは削除されています
- 15二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 19:23:23
- 16二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 19:57:16
どれ、見舞いがてらちょっと書いてみるか
- 17二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 20:12:22
頭が痛い、咳が出て喉が痛む、布団に入っているのに寒くて、それなのに汗が出てくる……。
初星学園のアイドル、秦谷美鈴は窮地に立たされていた。
ピピッと脇に挟んだ体温計から音が鳴る。取り出して確認してみると38.5度。朝からほとんど変わっていない。
窓の外を見れば、皮肉な程に良い天気の中、傾き始めた日差しが西から照り付けていた。
こんなに体調の悪い思いをしたのはいつ以来だろうか。
何か食べておいた方が良いというのは頭で分かっていても、身体を動かす気力が湧いてこない。
自分のプロデューサーには朝の時点で心配はいらないとメッセージを送ってしまったし、まだ学園の講義を受けていることだろう。
何もできない、ただ寝て快復を待つしかない状況の中で、心細い気持ちがどんどんと溢れてきてしまう。
寂しい。そんな感情は中等部でのユニット解散以来、嫌と言うほど味わったが、心細いという思いが加わった今はまた違う形で胸を締め付けられるような思いがした。 - 18二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 20:26:13
「……悲観的になっていても、仕方がありませんよね」
今は寝て少しでも体調を快復させよう。そう考えて目を瞑ったまま、しばらく体調の悪い身体にうなされるような思いをしていると……。
ピンポーンというインターホンが、美鈴の部屋に鳴り響いた。
「秦谷さん、起きていますか? 開けられますか?」
「えっ……?」
美鈴のプロデューサーの声だった。
一瞬、幻聴なのではと耳を疑ったものの、疑いようのないほどに何度も声掛けが繰り返される。
重い身体を動かして、ベッドから立ち上がる。あれほど動く気力がないと思っていたのに、そこに彼がいると分かると不思議と力を入れることができた。
扉を開けた先には、想像通りの人物がビニール袋を持って立っていた。
「プロデューサー……」
「すいません、遅くなりました」
その顔を見た途端、不安で凝り固まっていた心がフッと綻んでいくのを感じた。 - 19二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 20:42:03
「まだ、授業があるんじゃ……」
「そもそも今日は講義には出てません」
「まぁ……素行が悪い、ですね……」
「担当アイドルの体調よりも優先すべき講義などありますか? 遅くなったのは色々準備していたのと、即日の女子寮の入寮許可を貰う必要があったので」
そう言って、プロデューサーは薬や食材の入ったビニール袋を軽く持ち上げて見せる。
「朝に、大丈夫だと送ったのに……」
「最初は鵜呑みにしてしまおうかと思いました。月村さんと同室でしたから。ですが、今月村さんは遠征の仕事で学園を離れてしまっていますよね」
「……」
「それに、メッセージも、いつものあなたよりも簡潔で事務的だったので、おそらく余裕がないのだろうと推測しました」
「まぁ……」
本当に言葉にしないことまで一々拾い上げてくれるプロデューサーだ。
辛そうな美鈴の表情に、少しだけ喜びの笑顔が混ざった。
「押しかけておいて今更なんですが、秦谷さんの部屋に入れてもらってもいいですか?」
「えぇ……」
プロデューサーから見ても、美鈴の調子は明らかに悪く、言葉尻も弱々しい。
部屋の中に入り込むと、素早く台所に袋を置いて美鈴を支え、ベッドまで連れて行く。 - 20二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 20:57:22
「秦谷さんは安静にしていてください。今から風邪に効く料理を作ります。それを食べた後に薬も飲みましょう。……と、その前に、これで水分補給もしておいてください」
袋からスポーツドリンクを手渡すと、プロデューサーは台所で手際よく作業を始めた。
お粥と、暖かいスープの二品種に、美鈴の好きな食材を取り入れて念入りに火を通していく。
調理中、ベッドで横になっている美鈴の視線をずっと感じながら、プロデューサーはそれを完成させると盆に乗せて担当アイドルのもとまで運んでいく。
「できましたよ、秦谷さん。食べられますか?」
プロデューサーが美鈴の顔を覗き込む。
部屋に来てから幾分か時間が経っているが、プロデューサーが玄関口で最初に見た時から、美鈴の表情からは険のようなものが大分薄れたように感じられた。
体調がいくらか良くなったのだろうかとプロデューサーは心の中で思う。もしくは……一人じゃなくなって安心することができたのだろうか。
「……」
「秦谷さん?」
「……起き上がれません」
悪化したのだろうかと一瞬プロデューサーは思ったが、顔色はむしろ少し改善したように思う。
「食欲は、ありますか?」
「はい、それはあります……」
いつもレッスンをサボっても悪びれもせず真っ直ぐこちらを見つめてくるのに、今は赤い顔で少し目を逸らしていた。
「……だから、食べさせて、ください」 - 21二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 21:08:33
顔には出さないが、プロデューサーは内心面食らってしまう。
本当に身体がしんどいのか、それとも、甘えているのか……。どちらにせよ、病気で弱っている相手への返答など一つだった。
「分かりました。ただ、完全に仰向けの状態では食べにくいでしょう。少し身体を起こしますよ」
そう言って、プロデューサーは美鈴の背中に片手を回して反対側の肩を支えると、ベッドから上半身を少し起こすように力を入れた。
軽い美鈴の上半身が、軽々と起き上がる。体制の都合上、プロデューサーが美鈴の肩を抱いて、美鈴の頭を自分の肩に預けさせるような体勢だった。
プロデューサーとして、アイドルとの距離感的にダメなラインを超えてしまっている気もしたが、非常事態の今はそうも言っていられないと自分を納得させる。
「はい、口を開けてください」
「ん……」
できるだけ楽な姿勢を意識して支えつつ、空いた片手で匙を持って料理を美鈴の口まで運んでいく。
腕の中に収まった担当アイドルは、どこかボーっとした様子で大人しく運ばれてきた食べ物を一つ一つくわえ込み、飲み込んでいった。
「飲み物が欲しくなったら言ってください」
「はい……」
そのまま料理を全て食べ終えて、薬もプロデューサーの手ずから飲ませる。
「ちゃんと全て食べられましたね。これだけ食欲があるなら一安心でしょう。また横になって休んでください」
「……」
支えるプロデューサーの腕が少し下がり、横になるように促す。
そんな時、プロデューサーは自らの肩口で何かが動くのを感じた。
すり、と、美鈴が頭をその肩に擦り付けてきたのだ。甘えるように、というよりも、何かに甘えている時そのものの動作だった。 - 22二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 21:13:01
神降臨
- 23二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 21:18:41
明らかにいつもの担当アイドルではない。
色々な考えや感情が浮かんでくるが、今は弱っている時の特殊な状態だ。
プロデューサーとしてやるべきことは、ただ真面目に看病をすることだけだ。
「さぁ、秦谷さん」
再び促すと、今度こそ大人しく美鈴は横になる。
表情を確認すると、食事をする前と比べて、更に顔色が良くなっているような気がした。
……顔の赤みは増しているように感じたが。
ふと外を見ると、すっかり夕日が差し込むような時間になっていた。
時計を確認すると、相当な時間が経過している。
料理を作ったり、一口ずつ食べさせたりと思ったより時間がかかっていたらしい。
「この調子なら大丈夫そうですね。俺はそろそろ帰ろうと思います」
「あ……」
「他に何か欲しいものがあったりは……」
そう言ってプロデューサーは玄関口を向きながら立ち上がろうとしたが、袖口を引っ張られる感覚でまた振り返った。
見れば、美鈴がベッドから指を伸ばして、控え目に掴んできているのが目に映った。 - 24二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 21:21:24
電車の中でニヤニヤしちまったじゃないか
続けて? - 25二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 21:27:27
「秦谷さん?」
「……お疲れでは、ありませんか?」
「なにを言って……」
「ここで、休んでいっていいので……」
相変わらず真っ赤な顔で、口元を布団で隠して、潤んだ瞳で美鈴は真っ直ぐにこちらを見つめてくる。
「何もせず休んでいていいので、もう少しだけ……そばにいてくれませんか……?」
消え入りそうな弱々しい声で、美鈴はそんなお願いを申し出ていた。
余りにもいじらしいお願いに、二つ返事で了承してしまいそうになる。
しかし、プロデューサーには一つだけ懸念事項があった。
「……そうしたい所なんですが、女子寮の入寮許可には時間制限が……」
そう言いかけたところでこちらを見る美鈴と目が合い、プロデューサーは軽く笑って緩く首を振った。
弱っていようと、相手はあの傲慢の化身、秦谷美鈴なのだ。
こんなちょっとした時間制限なんかで、目の前のこの少女が引き下がる訳がない。
プロデューサーは袖口を握られたままベッドの横の床に腰を降ろす。顔がベッドで休む美鈴と同じ高さになった。
「やれやれ、あなたといると俺まで不良になってしまいそうですね」
「まぁ、ふふ、私と一緒に歩いていくのなら、それも覚悟してください」
軽く笑い合う。病に伏せる少女は、普段は見せない種類の、嬉しくて幸せそうな顔を浮かべていた。 - 26二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 21:28:34
「あの、手を、握っていてもらってもいいでしょうか?」
「えぇ、もちろん」
袖口からほどかれた美鈴の手を、柔らかく包み込んでやる。
玄関口で出迎えてもらった時からは考えられないような安らかな笑顔を見せると、そのまま美鈴は目を瞑った。
プロデューサーが見守る中、しばらくすると規則正しい寝息が聞こえ始める。
しっかりと握られた自らの手を見て、プロデューサーは苦笑した。
「まったく、これじゃ秦谷さんの方が、俺がいないと生きていけないみたいじゃないか」
言葉とは裏腹に、随分と満ち足りた表情がそこにはあった。 - 27二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 21:31:20
- 28二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 01:40:21
うっひょ~~~~~~~~~~~~~
最高だった - 29二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 01:43:32
最高です
- 30125/05/29(木) 06:35:15
- 31二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 07:18:42
素晴らしいものを見せていただいた
- 32二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 09:51:12
- 33二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 16:31:06
- 34二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 21:21:50
- 35二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 00:40:53
薬(神ss)が効いたか
- 36二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 00:52:57
最高すぎる…
- 37二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 08:18:55
補修組はともかく門限破りはしてるから、確認に来た麻央パイには手繋がれながら寝てるところ見られててもおかしくないんだよな…
- 38二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 08:27:59
麻央パイなら見かけたとしてもクールに立ち去ってくれるよ
後日注意することも忘れないだろう - 39二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 14:50:31
- 401/525/05/30(金) 14:57:51
さて、困った。
初星学園プロデューサー科に所属する彼は、口の形だけでそう呟いた。
声は出さない。もともと大声を張るほうでもないが、特に今は気を遣う。
時刻、昼間。場所、初星学園の学生寮にある、担当アイドル秦谷美鈴の部屋。部屋にいるのは自分と、その担当アイドルの二人きり。
おまけにその相手は今、薄い布地の寝間着姿で静かに寝息を立てている。熟睡中だ。
本当なら今日はレッスンの予定もあったし、そもそも今日は平日だから授業もある。自分も、目の前の眠り姫もだ。
――どうやら少しは体調も回復したようだな。
静かに寝息を立てる彼女の顔色を見て、プロデューサーは安堵のため息をつく。今でこそ落ち着いているが、朝に連絡があったときは肝が冷えたものだ。
もともとサボりの目立つ素行不良な彼女だが、どうせサボるにしてもせめて連絡くらいはくれないと心配になると伝えてからは律儀にそれを守っている。その文面が今日は異常だったのだ。
『今日は、お天気が良いですね。中庭のベンチがとても寝心地良さそうなので、そこにいることにします』
『雨の日というのも風情があっていいと思いませんか? こんな日は自室で雨音を聞きながらお昼寝をするに限ります。よろしければプロデューサーもご一緒にどうですか』
普段はこんな具合だというのに、今日の文面はこうだ。
『おはようございます。本日体調良くないのでお休みします。それほど深刻ではないのでお気になさらず』
味も素っ気も情緒もないその文面は、書いてある言葉とは真逆のことをプロデューサーに訴えているように思えて、いてもたってもいられず自分も講義を休んで部屋まで駆け付けたのが今朝のことだ。
聞けば熱は三十八度を一向に下回らず、本人もすっかり弱り果てていたので自分の判断は正しかったらしい。
「……おっと」
物思いに耽る自身の懐でスマホが着信を知らせる。画面を見ると「あさり先生」の文字だ。自分も休みを取る際に連絡をして、美鈴の状態についても共有していたのでその関連だろう。
念のためマナーモードにしておいてよかった、と思いながら静かに席を立――とうとして、服の裾を弱く引く感覚に動きを止めた。 - 412/525/05/30(金) 14:58:24
「プロデューサー、さん?」
「秦谷さん。すみません、起こしてしまいましたか」
「いえ、そうではなくて……お電話ですか?」
普段と比べて「とろん」とした目で、まだ半分夢の中にいるような声音のまま、尋ねる彼女の視線がプロデューサーの手元を指す。
「ええ。あさり先生からです。今日休む時に秦谷さんの状態も伝えさせてもらったので、心配してくださったのだと思います。ついでに今週のレッスン予定などの調整もするので、少し離れ……あの。袖を、離していただけませんか」
言いながら立ち上がろうとして、けれど掴まれた服の裾はなおも引かれる。さっきよりも力が強い。
「ふふ……わたしの部屋に来たのに、他の女性の話をするなんて、プロデューサーはひどい、です」
「あの、そういう事を言っている場合では」
「ひどいのは嫌なので、ここにいてください。ここで、電話に出てください」
「いや、そういうわけには」
「……そばにいて、ください。そう言ってるんです」
弱々しい声音に、普段なら到底聞けないような言葉。それを聞いて尚も常識的な判断を優先するほど、血の通わない輩であるつもりはない。プロデューサーは小さくため息をついて、軽く上げていた腰をもう一度おろす。
少しうるさいと思いますよ、と断ってから、彼はその場で通話ボタンを押した。
「ああ、先生。すみません出るのが遅れました。今は秦谷さんの部屋で看病中です。……ええ、もちろん許可はとっています」
思った通り、担当アイドルの安否を尋ねてくる聞きなれた声に応じつつ、ちらりと視線は美鈴のほうを向く。
未だ夢うつつ、といった表情のままにこちらの目をまっすぐに見つめてくる彼女の手は、引き留めたときから変わらずこちらの袖をつかんだままだ。
もともと、プロデューサーが女性トレーナー三人と自分抜きで会っていたというだけで不機嫌になるところのある彼女のことだ。自分を前にしてあさり先生と話していることに思う事でもあるのだろうが、今ばかりは勘弁してもらいたい。と、そんな風に思っているのが透けて見えたのだろうか。
- 423/525/05/30(金) 14:58:57
「はい。なので今週のレッスンについてですが……っ!?」
袖口を引く感覚が一瞬離れ、代わりに、引っ張られるがままに差し出していた手のひらに触れる熱くて柔らかい感触。するり、と絹糸のような滑らかさをした指が、自分の指と指の間に絡むようにして潜り込んでくる。
どうしました、と電話越しの声を聞きながらその感触の元凶に視線を向ける。
――いきなり何するんですか、と訴えた目線は、熱っぽく、というか実際に熱で潤んだ目線で見つめ返されて無意味と悟る。
「失礼しました。少し驚くことがあっただけです。気にしないでください」
それ逆に気になるんですけれど、と返された言葉にはそれ以上応じず、やや強引だがレッスンや営業など、必要な連絡を少し早口にこなしていく。
その間も絡められた手の指をゆっくり、感覚を楽しむようにぎゅっと握りこんだり、少し緩めたり。美鈴の手の動きはまるで、恋人同士が手をつないでじゃれあうような。
その先を考えそうになったところで見つめあっていた視線をそらし、思考を振り払う。自分はプロデューサーで、相手は担当しているアイドルだ。その意識を強く持っておかないと、考えが変な方向に行きそうだった。
「ええ、それでは。念のため明日も休みを取る予定です。それでは」
少し不審がられてはいたが、どうにか連絡を終えて通話を切る。さて、と改めて視線を向けると案の定というか、美鈴は悪びれるでもなくむしろ嬉しそうにこちらを見つめて微笑みを返してきた。
「あの、気持ちはわからないわけではないので、せめて必要な連絡をしている分には容赦していただけませんか?」
「まあ。わたしを、私だけを見ていてくださいというだけの……わたしいがいの何も見ないでくださいというだけの、可愛らしいお願いじゃありませんか」
……怖。と、以前にも似たような感想を抱いたことを思い出しながらため息をついた。
- 434/525/05/30(金) 14:59:35
「それだけ軽口が返せるなら、少しは回復したという事でしょう。食欲はありますか? あるなら簡単なものくらいは作りますが」
空気を変えようとわざと声音を固くして、そう問いかけると美鈴はしかし、小さく首を横に振った。
「食欲はまだ、あまりありません。これでも頑張って、平気なように振舞っているんですよ?」
「その取り繕い、絶対必要ないですよね?」
「そうですね。じゃあ遠慮なく休ませてもらいたいので、プロデューサーにお願いがあります」
「なんでしょう」
部屋の外にいてほしい、とかだろうか。いいや違う。秦谷美鈴がそんな控えめなことを言うはずがないという確信はあって、けれど念のためにそう尋ねる。返ってきたのは案の定、
「わたしが今から寝て、次に目を覚ますまで……ずっと、こうして手をつないでいてください。もう少し近く、触れようとすればお顔に触れられるところで、わたしの頭を撫でてください。あなたの担当アイドルの、今日だけのワガママです」
――だからどうしてそう、こっちが距離感を間違えそうになることばかり。
言いたい気持ちをぐっと抑えて、深呼吸。あんまりからかうようなら多少強気に出ることも考えていたのだが、要求の最後をそんな風に締めくくられて拒否するのはプロデューサーとしての何か――プライドのような私情のような何かに関わる。
「いいでしょう。今日だけですからね」
「はい。今日だけです」
手にずっと残る感触と、その寝顔と、静かな寝息と部屋全体に漂う香り。鋼と自負していた理性が悲鳴を上げて、断らなかったことを後悔するまで、そう時間はかからなかった。
―――
- 445/525/05/30(金) 15:00:08
「秦谷さん、もう体調はよろしいのですか?」
教室に入ってすぐ、そんな風に声をかけられました。問いかけてきたのはクラスメイトで、わたしの三人の友達。
三人が三人とも、心配と安堵が入り混じった表情でこちらを見ています。まあ、結局熱が長引いて二日も休んでしまいましたから、この反応は当然でしょう。
「ええ、おかげさまで」
「そっかぁー、よかった! お見舞いに行けなくてごめんね、美鈴ちゃん。あたしたち皆心配してたんだけど、お見舞いに行こうとしたら寮長に止められちゃって」
「寮長は、お見舞いに行ったわたしたちが感染拡大させちゃったら、大変だからって」
確かに寮長なら、きっとその心配をするでしょう。寮長が何も言い返せないくらいの衛生管理を徹底して二日とも来てくれていましたが、あれは例外です。
「寮長にそう言われたのもあるけど、もし仮にお見舞いが許可されたとしてもわたしは行けなかったと思う。出る幕がなかった、とも言う」
「出る幕、ですか?」
「ちょっ、広ちゃん!」
「篠澤さん! しーっですわ、しーっ!」
少し気になる言い回しに首をかしげると、途端に顔色を変えた二人が篠澤さんの口をふさぎにかかります。
いったいどういう事でしょう、と不思議に思っていると、倉本さんが大慌てでわたしのほうを見ました。
「大丈夫ですわ、秦谷さん! わたくし達何も見ておりませんから! 秦谷さんとそのプロデューサーさんが……その、禁断の関係であったとしても!!」
「……!?」
ちょっと待ってください、取り繕ってもらった当の本人が何よりも状況を理解できません。
「あー……えっとね、美鈴ちゃん。本当は初日に、あたしたちお見舞いに行こうとしたんだ。お部屋の前まで。その、夕方くらいなんだけど、その時間帯に美鈴ちゃんが何してたかって……覚えてる?」
熱を出した初日の、夕方。わたしの部屋で。……心当たりしかありません。
「ま、待ってください! 違うんです、あれは!」
「隠さなくてもいい。美鈴、わたしたちは理解者。ちゃんと美鈴の気持ちを尊重する。……そういう関係も、いいと思う」
「だから、違うんですって!」
ともすれば熱が出ていた時より熱い顔で、必死に弁明することになってようやく、わたしはあの時の我儘をちょっとだけ後悔するのでした。
- 45二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 15:01:52
- 46二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 17:31:24
神スレに再訪したら神が増えていた
Pみすに飢えてるから本当助かる - 47二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 18:13:07
はー…あっまいなあ…
最高 - 48二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 22:27:49
- 49二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 01:31:42
保守
- 50二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 10:48:55
普段異常に強気な女の弱りは万病に効く
- 51二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 18:58:07
友人に激よわな美鈴可愛い
- 52二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 22:13:33
来るか…?クモラセ改めヨワラセの時代が…?
- 53二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 01:18:26
- 54二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 06:17:07
また一つ賢くなった
- 55二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 14:38:16
弱ってPに甘えてる姿を見た燐羽と手鞠の反応も見たくなるね
- 56二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 16:16:22
これは素晴らしいスレ
- 57二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 19:05:01
このスレに出会えてよかった
- 58二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 19:20:34
Pみすスレの聖地になれ
- 59二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 20:00:43
ありがとう
君たちのおかげで休日が素晴らしいもので終わった - 60二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 22:44:31
逆に弱ってるプロデューサーに落ちる秦谷美鈴も見たいな
- 61二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 01:23:26
風邪ですっかり弱った学Pの部屋を訪ねて半ば無理やり上がり込み、「いけません、伝染ったら大変な、ことに……」と制止も弱々しい学Pにお世話欲がギュンギュンに高まってしまい、当然言うことなんて聞かず胃に優しい料理を作り身体を拭いてやり額のおしぼりを替えてあげる秦谷美鈴は実際アリだ
- 62二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 08:13:18
一人で何でもできるプロデューサーの家に上がり込んでお世話しようとする人間が、一人で何にもできなくなったプロデューサーを放っておくわけがないんだよなぁ
- 63二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 16:04:29
プロデューサーの看病の為なら部屋に入りたい放題だし合鍵も作りたい放題なんだ
- 64二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 22:28:32
ほ
- 65二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 23:36:14
「うう…頭が痛い…」
目が覚めるとひどい頭痛と倦怠感がする。それになんだか喉も痛い。間違いなく風邪をひいてしまっている。どうやら、我が担当アイドルから風邪を伝染されてしまったらしい。
「秦谷さんに体調には気をつけるよう言ったのに、俺も人のことは言えないな…」
そんなふうにぼやきながらも最低限やるべきことをこなすべく、身体を起こす。体調不良の中で働くことに厳しい昨今なので、今日は家で安静にしているべきだ。そのためにも必要な連絡はしないといけない。
先生方への欠席連絡、トレーナーへのレッスン依頼、秦谷さんへの事情の説明と今日やってほしいことのリストの送信。これだけやれば余計な心配は掛けなくて済むだろう。それに今日は曇りだ。きっと俺が居なくても彼女は練習をしてくれる、はずだ。
一段落したことで緊張が解けたのか、一気に疲労感が押し寄せてくる。本当は何か食べるか飲むかしたほうがいいのかもしれないが、それよりも早く横になりたい気持ちが勝った。もうこのまま寝てしまおう。起きる頃には少しは楽になっているはずだ……
何かの物音で目を覚ます。部屋に虫でも入ってきたのかと思い、まだぼんやりとした意識のまま、あたりを見回す。いつも通りの簡素な部屋。パソコン。資料や教科書類。アイドルグッズ。そして台所に立つ担当アイドル。
……いや待て。明らかにここにいるはずのない人物がいる。俺はまだ寝ぼけているのか?
「あら、プロデューサー。お目覚めですか」
「秦谷……さん?」
「はい。わたしです」 - 66二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 23:37:31
どうやら夢ではないらしい。
「……どうして?」
「まあ、担当アイドルがプロデューサーのお見舞いに来ることが、そんなに不思議ですか?」
「鍵……かけてたはずじゃ……」
「ふふ……そんなこと、今はどうでもいいではありませんか……」
一見普段通りに見えるが、今日の彼女はどこか暗い目をしている。
「それより、プロデューサー。わたし、怒っているんですよ?」
「……」
「『風邪をひいたので休みます。今日は一人でレッスンに行ってください』だなんて。あなたはわたしが歩きやすようにしてくれるのではなかったのですか?」
「すみません……自分の体調管理もできないなんて……プロデューサーにあるまじき姿勢でした……」
「いいえ、わたしはあなたが病気になったことに怒っているのではありません。わたしが怒っているのは、あなたがそうやって自分の調子が悪いときですらわたしの心配ばかりして、自分のことを後回しにすることに対してです」
そして彼女は寂しそうに呟いた。
「わたしにだって、あなたのことを心配させてください。もうわたしはあなた無しではいられないのですから……」
ここまで言われてしまっては仕方ない。
「……わかりました。では、今日は秦谷さんの行為に甘えるとします」
そう言うと途端に彼女はその表情を和らげた。
「ふふ……では、今日はプロデューサーのことをたくさんお世話しますね」
- 67二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 06:51:38
風邪引き後なので傲慢なようで素直な美鈴が可愛い
- 68二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 13:52:44
まりちゃんのライブで生きた心地がしなくなるんだからプロデューサーの風邪でも不安になるに決まってるんだよなぁ
- 69二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 15:21:44
「プロデューサー、おかゆができました」
料理を再開した秦谷さんが湯気が立った器をこちらに持ってきたのは、それからしばらくしてからだった。
柔らかく食べやすそうに煮えた米と程よい塩梅に解きほぐされた卵。ちょっと見ただけでも丁寧に調理されたことが分かる。流石は料理上手の秦谷さんだ。
なんてことを考えていたら、いつのまにか目の前に匙が差し出されていた。
「プロデューサー、口を開けてください」
「い、いえ……自分で食べられますから」
「まあ……わたしにお世話をさせてくれると言ったのは、嘘だったのですか?」
彼女に心配をかけさせた手前、あまり強くは言えない。観念しよう。
「わかりました。いただきます」
「素直ないい子は好きですよ。それでは改めて、あーん」
おとなしく口を開く。口の中に誰かからものを突っ込まれるのは、なんだか変な感じがする。
もぐもぐ。
おいしい。熱すぎず温すぎず、食べやすい。口当たりもいいし、味付けも薄味ながらもしっかりしている。ぐったりとした身体に栄養が染み渡って行くかのようだ。
「お味はどうですか、と訊くつもりでしたが、その顔を見ればわかります。おいしかったようで何よりです。作り手冥利に尽きますね」
「はい。大変おいしいです。これならいくらでも食べられそうです」
「ありがとうございます。ですが、食べ過ぎは禁物ですよ。わたしがいいと言った分だけにしましょうね。では、もう一口、あーん」
結局、最後までこの調子だった。
- 70二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 22:04:27
軽率に好きとかいうな!好きになるだろ!
- 71二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 22:23:46
「ごちそうさまでした。本当においしかったです」
「はい。お粗末さまでした。満足してくれて嬉しいです」
そう言って微笑む秦谷さん。その慈愛に満ちた笑顔に思わず見とれそうになる。
「そういえば、プロデューサーは随分と汗をかいていましたね。水分も取らないといけませんよ」
いつの間にか秦谷さんがスポーツドリンクの入ったペットボトルを手にしていた。
「ありがとうございます。いただきます」
ペットボトルを受け取ろうとしたが、なぜだか離してもらえない。
「あの」
「だめですよ、プロデューサー。今日は私がお世話をするんですから」
「え、でも、流石にペットボトルは……」
「大丈夫ですよ。こんなものを買ってきましたから」
彼女が取り出したのはキャップの代わりに取り付けられるタイプのストローだった。なにをされるのかと軽く身構えていたが、至極真っ当な方法でほっとした。
「ふふ……口移しでもされるかと思いましたか?ダメですよ、また風邪が感染ってしまいますから」
「な……」
「冗談です。だからそんなに警戒しないでください」
そんな話をしていたら、キャップを付け替え終えたペットボトルが差し出される。今さらどうこう言う気も起きないので、おとなしくストローを吸う。ひんやりとした感覚が心地良い。思ったよりも身体から水分が抜けていたのかもしれない。
「ゆっくり飲んでくださいね。焦らなくていいですから……そう、そんな感じです。上手ですよ。えらいえらい」
なでなで。なぜか頭を撫でられる。優しくされているはずなのに、振り払うことは許さないというような圧を感じる。気分は母親に甘やかされる子どもだ。
- 72二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 06:12:05
ほしゅ
- 73二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 15:52:38
- 74二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 21:45:36
それ以上は(閲注ついてないスレなので)いけない
- 75二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 22:47:54
しばしの時を経て、頭から手が離されるのを感じた。
その瞬間、自分でも理解のできない感覚に襲われる。なにか、心に穴が空いたような感覚とでもいえばいいのだろうか。よく分からない空虚さを感じながら、俺は目の前の秦谷さんを見つめていた。
「あら、プロデューサー。どうしましたか?もしかして、寂しくなってしまったのですか?」
寂しい、か。俺は寂しがっているのか?大の大人が?たったこれしきのことで?
「そんなことはありません。何かの勘違いでは?」
「まあ……プロデューサー、強がらなくてもいいんですよ。ここにはわたしたちしかいないのですから。それに、お世話はこれでおしまいではありませんからね」
今度は何をしようというのだ。
「ご飯も食べたことですし、一度身体をきれいにしましょう。さっぱりしたほうが気持ちいいですよ」
「そうですね……」
「ですので、今から身体を拭いて差し上げます。お洋服、脱げますか?」
待て待て。それはさすがにまずい。
「秦谷さん……さすがにそれは……」
「プロデューサーならそう言うと思っていました。ですから、上半身だけにしましょう。今日のところは」
なんだか良いように言いくるめられている気がするが、反論する体力も気力も残っていない。
「さ、プロデューサー。脱いでください。それとも、わたしが脱がしてさしあげましょうか?」
「さすがにそれは勘弁してください……」
大人しく服を脱ぐ。その間にいそいそと濡れタオルを用意する秦谷さん。
(ごくり……)
なんだか聞こえてはいけない音がしたが、熱の所為だと思うことにする。
「では、拭きますね。お利口さんにしていてください」
「はい……」
そうして身体を拭かれる。端から見ればインモラルな光景なのかもしれないが、汗を拭き取られる心地よさの前ではそんな懸念もどこかに消えてしまう。
肌をなぞるタオルの感触や温かさ。こちらを心から労ってくれていることが伝わってくる優しい手つき。俺だけを見つめている視線。時折感じる息づかい。
担当アイドルに身体を拭かれているということへの懸念はいつしか薄れ、ただ、目の前の少女との甘美な時間に浸っていた。
- 76二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 23:00:46
閲覧注意無しスレの範疇に収めていることで逆にインモラル説まであるな
- 77二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 23:07:05
「はい、終わりましたよ」
その声で現実に引き戻される。いつの間にかまとわりつくような不快感はすっかりなくなっていた。
「ふふ……プロデューサー、大変気持ちよさそうでしたが、そんなに良かったですか?」
いつの間にか、着替えまで済まされている。
「はい、ありがとうございました」
「まあ……すっかり素直になりましたね。大変良い傾向です。その調子ですよ」
何がだ。
「さて、ひとまずこんなところでしょうか。プロデューサーも起きているのに疲れたでしょう。そろそろお休みになってはいかがですか?」
「はい、そうします」
瞬間、言いようもない不安に襲われる。心細い。寒い。怖い。そんな原始的で子どもじみた負の感情が、襲いかかってくる。
- 78二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 23:07:46
>>77 そうか、やはり俺は、寂しいのか。一人でいる分には大丈夫だったが、一度誰かから優しくされる、愛情を注がれる、その温かさを知ってしまったから。また、取り残されるのが、怖いのか。
ただの風邪、一時的なもの。そんなことは頭では分かっている。それでも自分の中の子どもじみた感情が、誰かを求めて止まない。
「どうしましたか?プロデューサー」
「すみません、秦谷さん……」
ああ、俺はプロデューサー失格だ。
「もうしばらく、側にいてもらえませんか」
超人では、いられない。
「正直、心細くて……」
貴方無しでは、いられない。
「大丈夫ですよ」
そんな言葉が
「わたしは、ここにいます」
何よりも、
「だから、ゆっくり休んでください」
嬉しい
「ふふ……お休みなさい、プロデューサー」
「大好きですよ」
- 79二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 23:09:24
- 80二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 23:10:11
という妄想が止められなかった
- 81二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 23:15:22
- 82二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 01:48:32
其処に居るということは鍵を取られているということですから正味どうしようもない気も…
- 83二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 07:13:56
- 84二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 11:16:38
やはりPみすは良い……美鈴が居ないと生きていけないようになりたいね
- 85二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 17:15:29
Pみすはインモラルでもおいしいし、健全でもおいしい
広がれPみすの輪 - 86二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 21:56:57
美鈴はあの身体なのに何してもインモラルだから…
- 87二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 22:01:19
ずるいよ美鈴は
しおらしくしてても傲慢に振る舞っていても美味しくいただけるんだから
上品なくせにインモラルとか、卑怯だと思います - 88二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 07:01:44
素面で共依存に持ち込みたがる女が弱ったらそりゃインモラルですよアナタ
もっと頂戴 - 89二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 13:13:53
いいものを読ませてもらった
- 90二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 22:23:20
Syngup時代に身体壊したときはりんちゃんに甘えたりしてたんだろうか
- 91二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 22:51:17
ユニットメンバーの前では余裕そうに振る舞ってそうな気もするけど強がりがばれるのもおいしい
- 92二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 07:46:30
手鞠に弱ってるのがバレたら大騒ぎして却って心労が増えそう
- 93二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 13:37:51
- 94二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 20:15:52
傷口と包帯っていうラブコメ兼異常性癖マンガ
性欲と恋の加害性と独善性に真剣に向き合った上でオナ.ニーを止めない良いマンガだよ
傷口と包帯 - 七井海星 / 第1話 終わりの始まり | 月マガ基地SNSで共感とざわつきで満たした注目の読み切り作が、ついに連載化!関東一円を占めるヤクザの親分の娘の世話係を言い渡された若頭・切谷。しかし、そのお嬢様にはある特殊な性癖があって…comic-days.com - 95二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 00:12:44
- 96二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 06:54:27
1話からこれなのかよ…
- 97二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 16:49:36
- 98二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 17:31:16
おい待てェ失礼すんじゃねぇ
- 99二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 17:41:07
- 100二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 22:58:57
待っとるで
- 101二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 00:25:50
ここまで熱に浮かされる警察なし
- 102二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 07:17:37
弱ってる美鈴を見た生徒会やことねの反応も面白そうね
- 103二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 07:52:39
しおらしい美鈴を見たときに一番驚くのは誰だろう
- 104二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 09:30:00
ここPみすスレなので…
- 105二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 12:44:55
普段学Pに対して優位だからこそ弱ってる時にうっかり甘えてしまい正常に戻った後にその事を意識してしまう美鈴は輝く
- 106二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 12:59:28
そのレスをした以上責任が発生した事はわかるね?
- 107二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 13:01:31
- 108二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 13:03:17
それは流石にスレチだからやめた方がいいわね
- 109二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 13:11:59
スレの主旨を考えれば>>1のようなシチュのPみすを偶然見かけたことね、みたいなのならいいだろうけど、Pみすという前提がなくなってるとするならこのスレでやるべきではないな
- 110二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 13:33:19
- 111二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 13:51:22
互いが嫌な気持ちにならない為にも住み分けは大事よー
それはそれとしてもスレ折り返しまできたのか - 112二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 13:53:44
美鈴にとって学Pは初めて自分なりの努力を認めてくれて褒めてくれた人だから学Pに対して甘えたい欲も強いと私の性癖にはあっている
- 113二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 13:54:51
- 114二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 14:25:57
美鈴、二十歳になって学Pと呑んだらベタベタに甘えまくる甘え上戸であってくれ
そして翌日死ぬほど恥ずかしがってくれ - 115二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 19:40:31
美鈴が原作で弱ってる時が確か
・手鞠のデッドヒートLIVEを見て胃がキリキリした時
・風呂キャン疑惑が掛かった時
・運動会で手鞠に広との浮気(?)の疑いが掛かった時
だから授業サボってお昼寝したり自分がお世話する時みたいに自分の意思で行う分にはいくらはみ出しても平気だけど、思わぬ所や自分の想定を超える範囲で恥ずかしい事になったり洒落では済まないダメージの生じる場面では弱りやすいのかなと思う
一応SSの参考になりますかね? - 116二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 19:50:08
- 117二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 21:59:42
本人が覚えていないパターンで、当時の録画を見せられて慌てふためくというのも美味しいと思います。
- 118二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 00:34:39
Pみす…おまえは学Pラブの柱になれ…
- 119二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 09:03:00
圧力で押し切れない相手と状況だとふにゃるイメージがある
- 120二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 18:09:37
- 121二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 18:27:28
基本的に美鈴のスタンスに合わせてるあたりからしてデフォルトでかなり優しいからな
そのうえでレッスンを強いるべきではない状況になった日にゃあねえ…… - 122二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 23:42:38
プロデューサー宅で2人で呑んでる秦谷美鈴は最初の一杯でほんのり酔って、買ってきたお菓子なんかより自分で作ったおつまみを食べさせたくなって「プロデューサー何か食べたいものはありませんか?」って聞くけどPは「今から作るんですか…?少し酔いが回ってきてるようですし料理するのは危ないので足りないなら俺が何か買ってきましょうか」言って止めるんだけど、「まあ…酷い。プロデューサーは私が作った料理を食べてくださらないんですか?」って言って「そういうわけでは…」っていうPを尻目にいそいそとキッチンに行って完璧に把握してるプロデューサー好みの料理を作る(勿論失敗はしない)んだ。それで、もう出来上がってきてるから歯止めが利かなくなってその料理をあーんして食べさせようとするんだ。プロデューサーも酔ってて止める気力もなくいつもの事だって受け入れてそのままイチャイチャするんだ。
っていうので誰か書いてくれませんか - 123二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 01:32:31
- 124二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 10:29:30
このスレ200まで続いてくれんか。
- 125二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 12:54:19
- 126二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 13:50:59
自分に文才さえあれば全てを形にするのに…
- 127二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 14:55:03
酔っぱらいダル絡み甘え上戸美鈴……
- 128二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 19:43:09
学Pにデロデロに甘やかされて満更でもない美鈴みせて
- 129二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 19:46:23
美鈴ぬいが取れなくてフラストレーションが溜まってるのでまたイメージが降ってきたら妄想を垂れ流そうかな……
- 130二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 20:51:49
軽い気持ちでSSを書いたスレがまだ伸び続けているのが嬉しかったので >>122 の概念をお借りしてまた書こうと思います
- 131二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 21:03:37
カラリと、空になったコップの中の氷が小さく音を立てる。
今を羽ばたくアイドル、秦谷美鈴は、上機嫌な様子でそれをテーブルの上に置いた。
一人暮らし用ですと言わんばかりの、膝の高さのローテーブルの前に座る美鈴は、置いたコップの中に新しくお酒をつぎ足していく。
「秦谷さん、あなたはあまりお酒に強くないようですし、あまり飲み過ぎないでくださいね」
ローテーブルの対面に座るプロデューサーは、自らの担当アイドルにそう注意の言葉を投げかけた。
ここは美鈴のプロデューサーの部屋。そこで二人は仕事の打ち上げとして、ここでささやかな宴を開催していた。
「ふふ、大丈夫ですよ。どれくらいの量が私にとって一番良いのかは、もう覚えましたから」
一杯目を飲み干したばかりの美鈴は、既に頬が少し赤く目も眠たげにトロンとしている。
微笑みを浮かべながら目の前のプロデューサーを見やる彼女は、いつもより妖艶さが増しているように感じられた。
元々、高校に進学したばかりの時点で、どこか不思議な色香を漂わせていた美鈴だったが、年を重ね成人となりお酒まで飲めるようになった今、順当に成長した彼女が引き出す魅力は過去とは比較にならない。 - 132二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 21:12:14
だが、それに簡単に悩殺されてしまってはプロデューサーなど務まらない。
男は美鈴の視線を受けながら、涼しい顔で会話を続ける。
「まだそんなに経験もないでしょうに、そこまで……。大体の人はいつまで経っても加減などできないものですが、秦谷さんに限っては心配無用でしたか」
「えぇ。それに飲み過ぎるのは、そもそも私のペースではなさそうです。ですけれど……」
そこまで言いかけて、美鈴は杯を持ったままおもむろに立ち上がる。
「秦谷さん?」
呼びかけに答えることはせず、数歩移動した美鈴はスルリとプロデューサーのすぐ隣に腰を降ろした。
肩も触れ合うような距離で、どこか嬉しそうにプロデューサーの顔を覗き込んでくる。
「飲み過ぎて、介抱してもらうという事にはならなそうなのが、ちょっとだけ残念ですね」
「……プロデューサーとしては、お酒に分別が付いているのはありがたい限りですが」
少し顔をそらして、そう答える。
普段から、こちらへの好意をあまり隠そうとしない美鈴ではあったが、ここまで一気に距離を詰めてくることは中々記憶にない。
節度を守っているとは言っても、しっかりとお酒の影響というものは及んでいるらしかった。 - 133二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 21:23:56
「……担当アイドルとプロデューサーとしては、あまり相応しくない距離ですね」
「まぁ、そもそも担当アイドルを家に連れ込んで一緒にお酒を飲んでいる時点で、大差ないと思いますよ」
それを言われてしまっては何も言い返せない。
この数年で、彼女との距離感は随分と狂ってしまった。いや、狂わされてしまったと言うべきか。
酩酊で恍惚とした様子の美鈴は、両手で持ったコップを見下ろしながら口を開く。
「良いですねぇ、お酒というものは……。ゆったりして、ゆらゆらして、お昼寝と似てますが、でもどこか違う、そんな気持ちよさがあります」
「なるほど……言われてみれば確かに、あなたはそれくらいの飲酒が一番好きそうですね」
そう言うプロデューサーも、同じようにゆったりとした時間をたゆたう様な心地よいお酒の周り具合だった。
肩を触れ合わせながら、満ち足りたような時間の中でコンビニで買ってきたつまみに手を伸ばす。
それを口まで運んで味わっていたのだが……そんな様子を、隣の美鈴はじっと見つめ続けていた。
「……秦谷さん、どうかしましたか?」
「……美味しいですか? それ」
「え? えぇ、美味しいですよ。秦谷さんもどうぞ食べてください」
そう勧めつつもう一口つまみを頬張るのだが、相変わらず美鈴はじぃっとこちらを眺めているだけだ。
どうしたのだろうかともう一度声をかけようとした時に、急に美鈴は立ち上がった。 - 134二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 21:33:25
「プロデューサー、何か食べたいものはありませんか?」
その一言で、美鈴が何をしようとしているのかはすぐに分かった。
「今から作るんですか……? 少し酔いが回ってきてるようですし、料理するのは危ないので足りないなら俺が何か買ってきましょうか」
「まあ……酷い。プロデューサーは私が作った料理を食べてくださらないんですか?」
「そういうわけでは……」
あまり回らなくなった頭で返す言葉を考えているうちに、美鈴はいそいそとキッチンへ入って行ってしまう。
プロデューサーが見守る中、美鈴は冷蔵庫から食材を取り出すと調理を始めた。
昔から料理などお世話全般は得意だっただけに、多少の酔いなどものともせずにテキパキと手を進めていく。
そしてしばらくの後、全く危なげなく完成させたお手製のつまみを持ってローテーブルまで戻ってきた。
「お待たせいたしました」
「いえ、ありがとうございます」
一目見ただけで、自分が好きなものが完璧に盛り込まれていると分かる料理だった。
こんな手料理を毎日食べられたらどんなに幸せだろうかと、無意識に思ってしまうほどだ。
先ほどと同じ、肩が触れ合うほど近くに座った美鈴は、寄り添うように少し体重を預けてくる。 - 135二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 21:44:21
「では、プロデューサー、どうぞ召し上がってください」
「言われずとも、ありがたく頂きま……って!」
「はい、あーん」
あろうことか、美鈴は料理をプロデューサーの口元まで持ってきて、その手ずから食べさせようとしてくる。
さすがに少し慌てた様子で、その手を優しく押し返した。
「秦谷さん、いくらなんでもこれは……」
「まぁ、プロデューサー……」
この反応を予想していたのか、美鈴は笑顔を崩さずに小首をかしげた。
「私、今とても良い気持ちなんです。お仕事が大成功して、あなたとこうして二人でお酒を飲んで、ふわふわして、気持ちよくて……。とても充実して、満ち足りているんです」
その言葉が嘘偽りでないことは、その顔を見れば疑いようがない。
「だからこそ、こんなひと時に、あなたに食べていただくのが、買ってきた出来合いのおつまみじゃなく、私がこの手で作った料理が良い。そう思うのは、そんなにおかしいことでしょうか?」
「いや、それとあなたが食べさせる事は関係がないのでは……」
「いいえ、関係あります」
至近距離でこちらを見つめる美鈴は、いつもの穏やかな笑顔だったが、その表情の中には、幸せや酔いや、充足感、そんな満ち足りた感情がたくさん感じられた。
このまま彼女の手料理を食べれば、もっと良い顔をするのだろう。酔いの回った頭でそんなことを考える。
流れに身を任せるように、プロデューサーは美鈴が差し出してきた料理をくわえこんだ。 - 136二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 21:55:03
「ふふ、美味しいですか?」
「はい、とても」
「そこの買ってきたおつまみよりも、ですか?」
「当たり前です」
「そうですか……♪」
より一層上機嫌になった美鈴は、スルリとプロデューサーの腕に自分の腕を絡ませた。
酔いの中で美鈴の感情にあてられて、同じように満ち足りた気持ちになったプロデューサーには、もうそれを咎める気力はない。
プロデューサーとして、アイドルと一線を越えるつもりはない。初星学園に入学した当初から、その決意はしてきたつもりだ。
だが、日を重ねるごとに、その『一線』の位置が少しずつズラされて行っているのを感じてしまう。
これに名前を付けるならば、魔性という言葉が一番似合うのだろう。
二人してお酒を飲み、他愛ない話をして、時折美鈴が手料理を食べさせる。
酔った美鈴は相当な甘え上戸らしく、幸福をもっと感じたいとばかりに身体をすり寄せてきた。
そんな幸福な時間が、酩酊の中ゆったりとその空間に流れていた。
「……ファンの方々には、さすがにこんなところは見せられませんね」
話が一段落した時に、ポツリとプロデューサーがそんなことを零す。
こんな時でもそんな心配をしてしまうのは、一種の職業病のようなものだった。
それを見た美鈴は、ピタリとくっ付いたままクスクスと笑う。
「まぁ、それは否定できませんけど、プロデューサーも、私の望みを忘れたわけではないでしょう?」
そう言って、その頭を傾けて肩に乗せてくる。 - 137二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 22:00:20
「私は、私を見たすべての人が、私なしでは生きていけないようにしたいんです。だからアイドルをしています。」
「そうでしたね」
「それなのに、私と最も関わりの深い異性一人そうさせられないようでは、到底無理だとは思いませんか?」
「……あなたを客観的にプロデュースできるように、俺がそうなるのは人類で最後になるのが望ましいのではないかと」
「まぁ、酷いですね。こんなに連れないなんて。プロデューサーは責任を取って、私と『おあいこ』になるべきなのに」
「あはは、それは申し訳ありません。この分はこれからもあなたの道を……ん?」
一つの気になる単語に、プロデューサーは傍らの美鈴の顔を振り返った。
「おあいこ?」
プロデューサーが、美鈴なしでは生きていけなくなることが『おあいこ』であるというのなら、つまり逆のことは……。 - 138二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 22:02:50
プロデューサーが、美鈴なしでは生きていけなくなることが『おあいこ』であるというのなら、つまり逆のことは……。
「……あっ」
夢見心地のような空気の中で、ゆったりと話していた美鈴は、自分が何を言ったのかを理解すると目を見開いた。
一気に顔を上げる。一瞬で酔いが醒めたかのような勢いだったのに、顔は今まで以上に赤くなっていった。
今までの妖艶さや魔性がどこへやら、その表情は乙女そのものだった。
どうやら、ここで言うつもりはなく、つい漏れ出てしまったものらしい。
「い、いえ、これは……その……」
「……」
そんな反応をされてしまっては、もはや疑いようがなくなってしまう。
場の雰囲気を誤魔化すように、プロデューサーは手元のお酒をゴクリと煽った。
「……」
「……」
「……物語の中ではいつも不幸な結末への布石にしかなっていなかったので、共依存というものにはあまり良い印象がなかったのですが」
「……」
「今となっては、そう悪いものではないのではと思っています」
なんだか遠回しな言い草を聞いて、美鈴は表情を隠すようにその肩に顔を埋めた。
「……それ、返事のつもりですか?……」
「さぁ、なんのことでしょう」
「……ばか……」
……彼女なしで生きていけなくなるのは、人類最後が望ましいと強がっておきながら、そう遠くない未来にそれが近づいてきているような気がする。
すぐそばで彼女の体温を感じながら、プロデューサーはそう思わずにはいられなかった。 - 139二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 22:06:21
- 140二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 23:15:58
はい、神。
やっぱり美鈴はPを依存させたいといいながらその実自分がバッチバチに依存しているのがいいと思います。 - 141二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 23:50:57
- 142二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 00:47:12
ありがとう……ありがとう…………
- 143二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 01:28:15
ありがとうPみすの伝道師
Pみすはね……危うさと背徳感もありながら心地良くて良いものですね…… - 144二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 08:11:27
- 145二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 10:18:41
ありがとうありがとうありがとう
やっぱ直接一線を越えないくらいがいちばんエロいよこの魔性のアイドル - 146二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 16:58:17
美鈴から攻めるのを想像するのが容易な反面、恋人になったり一線を越えたりと肝心なステップを進めるときは学Pから不意打ち気味に攻めて美鈴を照れさせて欲しいとも思う……
美鈴が通い妻同然になってしばらく経ち、ソファに並んで座りいつものように学Pにからかい気味のアプローチをかけてると「美鈴さん、嫌でしたら押しのけて下さい」とどこか真剣な声で言われ、その意味を理解する前にはもう抱きしめられていて「プ、プロデューサー……?」と困惑と嬉しさと驚きが混じった返答しかできないところに「すみません、愛おしくなりました」と追撃が頭ひとつ分上から降ってきてついに心臓が爆発しそうなほどになり耳まで真っ赤になりつつもそっと抱きしめ返す……みたいな感じで…… - 147二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 18:11:59
- 148二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 19:10:41
お前ら天才か?
- 149二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 19:31:02
- 150二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 23:12:23
SS書きが再集結してて草
- 151二次元好きの匿名さん25/06/13(金) 08:40:33
それがあってからも別に揶揄うのをやめはしないけど不意に同じことをされるのを期待してる節のある自分に気付いてPは何もしてないのに恥ずかしくなるのが見れるって聞いたんですが本当ですか?
- 152二次元好きの匿名さん25/06/13(金) 18:24:32
同じアイデアに対してSSがここまで降臨するとは…人が追い詰められると本領を発揮することの実例を見たな
- 153二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 00:43:17
Pみすssスレとして未来永劫残り続けてくれ
- 1541/425/06/14(土) 02:23:14
「あの、秦谷さん。ひとつ聞きたいのですが」
「はい、なんでしょう?」
わたしの至福の時間に、横からそう言葉をかけてきた不届き者。それはなんと、わたしを担当するプロデューサーさんでした。
といっても、ここは彼の自室で、ここにいるのはわたしとその部屋の主だけなのですから、当然と言えば当然なのですが。
プロデューサーさんは、二人がけのソファーに寝そべって丸ごとそこを占拠したわたしの、両手で抱きかかえたそれを指さして、なんとも言えない顔をしながら問いかけてきます。
「……それ、俺が愛用しているクッションなのですが。もしかして臭かったりしますか?」
「臭い……? どうしてですか?」
「いやその、さっきから何度も嗅いでいるのが見えていたので」
そう答えるプロデューサーさんの顔には羞恥と不満が半々に混ざっているのが見て取れます。普段冷静さを崩さない彼にしては、珍しいくらいに。
どうやら臭いと思われることは、彼にとって何かしらの矜恃を傷付けられることなのかもしれません。決して彼が思うような理由ではないのですが、迂闊な答え方をすれば拗ねてしまうかもしれませんね。
わたしは少しだけ考えてから、いつものように微笑むことにしました。
「笑って誤魔化しました?」
「いいえ。そのようなことは決して。それに、臭いなんて思っていたら、こう何度も匂いを堪能したりしませんよ?」
「堪能、って」
「好きなんです、この匂い。プロデューサーさんそのものの匂いがして、存在を感じられて、それがたまらなくて」
――クセになってしまいそう、です。
と、そこだけわざと、声に出さず口の動きだけで。律儀で頭の回転が早い彼はこういうことをすると丁寧に口の動きを読んでくれるので、時々やると楽しいんですよ、これ。 - 1552/425/06/14(土) 02:24:36
案の定わたしの唇の動きを読んだらしい彼は視線を少し横に泳がせて溜息をひとつ。それ以上は何も言ってこなくなりました。
……こうして彼の部屋に時折お邪魔しても許されるようになって。ただのアイドルとプロデューサー、というだけでない、公に言えないような関係になって、少しわかったことがあります。
わたしのプロデューサーは決して完璧超人などではなく、どちらかといえば「完璧超人のフリが得意な人」ということ。
本人に言うと「プロデューサーは魔法使いであらねば」なんてよく分からない格言が出てくるんですが、そういう所も含めて、外面から一歩踏み込むと途端に年相応に――わたしとそう大して変わらない年齢の男の子なんだなっていう一面が出てくるのです。
特にそれは今のようにからかうと顕著で、普段の態度が嘘のように動揺して、照れたのか顔を片手で覆って。
なんというか「今すごくわたしの事を女の子として意識しているんだな」と丸わかりな態度がいっそ可愛くも思えてしまうなんて、何年か前のわたしに教えてもきっと信じないでしょう。
「秦谷さん。何度か言っていますが、そういうからかい方は控えてください。万が一にも、誰かに聞かれている場でうっかり似たようなやり取りをしてしまったら、アイドル活動としてはかなりマズイです」
「まあ、照れ隠しにそんな立派な大義名分を出すのは大袈裟ですよ、プロデューサーさん。そもそもこうしてお部屋に来る関係な時点で、そこはもう今更ですから」
「だとしても、気をつけておくに越した事はありません。……それに、その」
「……? どうしました?」
これまでにも何度か似たやりとりはしていて、その時には決まってそこで終わっていたお説教に続いたもう一言。
一体なんだろう、と気になって、言い淀んだプロデューサーさんに続きを促しました。
そうすると全く彼らしくない「あー」とか「えっと」とか言葉に迷う様子をさんざん見せたあとで、小さく、本当に小さな声で。
「……俺も一応男なので。そうやってからかわれるといつか抑えが効かなくなります」 - 156二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 02:25:39
このレスは削除されています
- 1574/425/06/14(土) 02:27:15
これ以上は問答無用。真剣なプロデューサーさんの目がそう言っているように聞こえて、だから、わたしは。
「……ん」
大きく息を吸って、それから――ぎゅっと、目を瞑りました。そうして受け入れ態勢万全になったわたしの。
唇ではなく額に。
期待していた感触ではなく明らかに人差し指の先端で。
とん、と痛くない程度の力加減でつつかれて、思わず「ひゃん」という情けない悲鳴が出てしまいました。
「……さて、懲りましたか?」
「へ? あれ、あの……プロデューサーさん、今のってキスする流れでは」
「そんなふうに思える流れは確かに作りました。どうにもこう……舐められているなと感じたので。思っていた以上にやり返せたようで何よりです」
「……騙したんですか」
「人聞きが悪いですね。相手が年頃の大学生だということに気付いていない無防備な彼女を少し懲らしめただけです。俺も男で、あんまり挑発すると怖い目に遭うかもしれませんよと」
いつの間にか解放されていた両手で、今度は私の方ががっちりと押さえつける側になりました。と言っても捕まえたのは手首ではなく、服の襟ですけれど。
「まあ……まあまあ……うふふ。そうですか、懲らしめただけ、ですか」
「秦谷さん? あの、もう懲らしめは終わったので俺の首元から手を離していただけると」
「そんな理由で自分の彼女の、花も恥じらう女子高生の純情を弄ぶのは……楽しかったですか?」
「あの、力強っ……痛い痛い! 爪! 爪立ててますよね秦谷さん!?」
結局その後、ごめんなさいの一言を聞くまでたっぷり一時間、わたしはしっかりやり返したのでした。
――――――
「さて、プロデューサーさん」
「はい、なんでしょうか秦谷さ――」
「美鈴、と。今日のお詫びに一日そう呼ぶ約束ですよね?」
「失礼しました美鈴さん、なんの用でしょう」
「お仕置きの火種になったこのクッションですが」
「はい」
「これからもちょくちょく嗅ぎますね」
「……何故でしょう。意図が全く分からないのですが。挑発やめてくださいって言いましたよね?」
「ええ、伺いました」
「今日は最初から懲らしめようとしただけでしたけど、いつか抑えが効かなくなりそうなのも本音ですよ。男子大学生の三大欲求を舐めてもらっては困ります」
「ええ。よく思い知りました。けれど」
――クセになってしまったんです。 - 158二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 02:30:38
このレスは削除されています
- 1593/425/06/14(土) 02:39:29
沈黙。
部屋の時計の秒針がたっぷり半回転はしたんじゃないでしょうか。それくらいの間を空けて、胸に湧き上がってきたのは嬉しいような、恥ずかしいような、それ以上にもうなんだかくすぐったくてたまらないというような気持ちでした。たまらない気持ちはそのまま、もうちょっとこの気持ちを体感していたいという悪戯心に変わります。
「まあ……ふふ。それはとても、嬉しいですよ?」
「なっ……嬉しっ……?」
「だって、わたしたち、もう『そういう関係』ですよ? わたしがアイドルだから、直接的なものはまだお預けという話でしたけど、あれはあくまでプロデューサーが自身に課したルールですから」
どう言えばいいでしょう。どんな仕草を見せればいいでしょう。出会ってすぐの頃は到底見ることの出来なかったこの可愛らしさは、どうすればもっと引き出せるでしょう。それをこの一瞬で懸命に考えました。
わたしがソファーに寝そべる時は決して邪魔にならないようにと、微妙に距離を取った位置で椅子に腰掛けてこちらを見るプロデューサーに、あえて見せつけるように。
件のクッションを全身で、体を丸めるようにして両手と両太腿で抱きしめながら。その目をまっすぐ、じっと見つめて。
「好きでそういう関係になった男性に、抑えが効かなくなるなんて言われる。これって彼女冥利に尽きると思うんです、わたし」
これはもしかしなくても渾身の出来では。我ながらそんな確信を持った、その直後でした。
「……そうですか。それでは」
そんな言葉が聞こえて、何か反応を返すよりも早く、私の両手首をプロデューサーさんが握って、そのまま普段なら絶対にしない、少し乱暴さを感じるくらいの力強さで体がぐいと押されて。
気がついた時には、わたしはソファーの上で仰向けにさせられて、両手は頭よりも上の位置で手首をがっしり掴まれて押さえつけられていました。
「あのっ、ちょっ、プロデューサーさん? 顔、近いですよ?」
「近づけていますから」
「このままじゃ、その、プロデューサーさんがご自身に課したルールを破ってしまうのでは」
「ええ。引退するまでは、直接的な行為は一切無しでと言いました。ここまで挑発されてはもう知ったことではありませんが」
「それはっ、別にそんなわたし挑発だなんて」
「嫌なら悲鳴でもあげればいい。隣室でも上の階でも、誰か聞きつければ助けに来ますよ」 - 160二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 02:40:54
- 161二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 03:22:53
ありがとう 他に何といえばいいかわからない
やっぱり思わぬ反撃を食らってよわよわになってしまう美鈴は良い…… - 162二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 05:14:19
やはり貴方は素晴らしい……
- 163二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 09:45:31
200まで完走するならまだあと3つか4つくら行けるでしょ
集まれ文豪たち - 164二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 09:58:44
生きててよかった
- 165二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 10:02:22
- 166二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 11:07:51
だって1年生の時点であの独占欲とあの湿っぽさとあのインモラル感だぞ
そこから二年耐えることなんてできるか
俺は多分1年耐えられないしルールを課すことすらできん - 167二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 11:11:18
さすがはみ出さずともインモラルをやれそうランキング上位の女だ
面構えが違う - 168二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 18:04:17
閲注スレじゃないから直接的な描写しないのが逆にえっちだ…
- 169二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 00:31:11
ほしゅ
- 170二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 06:45:02
この2人、後朝の文を交わしてるのが似合う
気付いたら結婚して子供生まれてそう - 171二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 14:56:04
続き読みたくなる
- 172二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 15:30:05
手痛い一撃を食らって負けちゃう美鈴からしか取れない栄養はある
- 173二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 20:40:42
いずれ癌にも効くが糖尿病になるリスクもある
- 1746525/06/15(日) 21:28:32
どれ、そろそろまた1本書いてみようか…
その前にスレが落ちないことを祈りつつ… - 175二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 21:43:39
全裸待機
- 176二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 22:27:23
靴下着て待ってる
- 1776525/06/15(日) 22:46:39
「こんばんは、プロデューサー」
「はい、こんばんは」
いつからだろう、秦谷さんが当たり前のようにうちに入り浸っているのに慣れてしまったのは。
「今日も晩ごはんの材料を買ってきましたからね。できるまでしばらく待っていてください」
「わかりました」
いつからだろう、彼女にお世話を焼かれることが日常の一部になってしまったのは。
「そういえばお風呂場の汚れが落ちにくくなっていましたね。今度のお休みの日にでも一度しっかりお掃除しましょうか」
「そうですね」
いつからだろう、こんな日常が心地いいと感じるようになってしまったのは。
秦谷さんのプロデュースを開始したのがもう1年ほど前のことになるだろうか。その日から彼女とともにアイドルの世界というある種の魔境を自分たちの速さで「歩き抜ける」中で、俺は彼女に対してただ教え導く立場である以上に、ともに歩む同志にして盟友とでも呼ぶような気持ちを抱いていた。
しかし、しかしだ。俺は当初、彼女からさんざん請われていた、家に入れてほしい、お世話をさせてほしい、という望みだけは頑なに断り続けていたはずだ。正直、秦谷さんのペースを死守するためなら基本的にトレーナーや先生から何を言われてもまあ我慢できる。多少のお小言や嫌味だって甘んじて受けよう。それでも俺は一人の男として、プロデューサーとして、超えてはいけない一線を守り抜くことだけは忘れたくなかったのだ。
それなのに、当の秦谷さんときたら俺が何を言おうとどこ吹く風と聞き流す。その様子ときたらもはやある種の狂気すら感じさせる。何が彼女をそこまで駆り立てるのかはわからないが、彼女にはそうしたいだけの理由があったのだろう。 - 1786525/06/15(日) 22:49:10
そんな攻防に決着がついた、というより俺がとうとう根負けしたのはいつだったか秦谷さんが俺の看病という名目でうちに不法侵入してきたことがきっかけだった。あの日俺は間違いなく家に鍵をかけていたし、なんなら彼女に正確な住所を教えた記憶すらない。だから俺が後日秦谷さんにどうやってうちに来たのかを問いただしたのは当然のことだろう。曰く、
「住所なら事務手続きの際に書類を拝見いたしました。ふふ……わたしって、物覚えがいいんですよ?」
「お部屋の鍵なら、管理人さんに開けていただきました。初星学園の身分証明書の社会的信用が高くてよかったです」
とのこと。どうやら今回は正当な方法で侵入したらしい、ということで担当アイドルが法を犯していないことに胸をなでおろしていたのだが、眼の前の少女はそうではなかったらしい。いつになく真剣な表情をした彼女がいうには、
「プロデューサー、あさり先生から伺いました。ご両親が遠くに住んでいてなかなか会えないと。それにご友人も少ないそうではありませんか。これでは今後もしあなたになにかあったときに助けられる人がいないのではないですか」
「それは……そうですね。実際先日も秦谷さんが来てくれなかったらあのまま独りでしたから」
「はい。ですからやはりなにかあったときのために合鍵を渡していただきたいのですが」
「またその話ですか……ですからそれは……」
「わたしは真剣な話をしています」
鋭い眼光。普段より少し低い声。いつもの軽口の応酬ではないことがわかった。だから俺もそれ以上なにか言うことはなく、彼女がその口から次の言葉を発するのを待った。
「あなたを看病したあと、思ったんです。今回はただの風邪でしたが、もしあれがもっと重大な病気だったら、不測の事態で動けなくなっていたら、そのまま連絡も取れずにもう会えなくなってしまったら…… そう思ったら、途端に怖くなりました。もちろん考えすぎなことはわかっています。それでも、わたしの中の弱い心が、また大切な人から引き離されてしまうのではないかと怯えるのです。子どものように泣き叫ぶのです。怖くて、寂しくて、凍えそうで、安心して眠ることもできません。ですから、お願いです。プロデューサー。わたしに、お守りをください。もしもあなたに何かがあってもすぐに駆けつけられる、そう思える確かな証拠をください」
- 1796525/06/15(日) 23:14:46
はあ…… 仕方ない……
こんなにも震えながら、泣きそうになりながら話すその態度が嘘であるとは到底思えない。不安がらせたことは間違いない。その結果がこれなのだとしたら、俺は今できる形で誠意を見せるしかないのだろう。
「わかりました。そういうことであれば、お渡ししましょう。だからもう泣かないでください」
「……泣いてなんて……いません」
「そうですか」
「はい……それより……約束ですよ」
「俺は嘘はつきませんよ。とくに秦谷さん、あなたには」
無意識に彼女の頭に手を伸ばす。その滑らかな髪を傷めぬよう、優しく頭を撫でる。
「なぜ、頭を撫でているのですか?」
「すみません。無意識でした。気に触ったのでしたらすぐやめます」
「やめなくて、いいです」
そう言った彼女はもう泣いておらず、代わりにその顔をほのかに赤く染めていた。
さて、そんなことがきっかけで俺は秦谷さんに自分のプライベートスペースを実質的に明け渡してしまったわけだが、一度合法的に部屋に上げてしまうと心理的な抵抗感は随分と薄れてしまうようで。何かと理由をつけてうちに顔を出すようになった彼女を受け入れる回数は次第に増え、いつしか当たり前のようにうちで家事をしている彼女に対してなんの疑問も抱かなくなってしまった。
今日だって彼女は当たり前のように我が家の台所を占拠して、夕飯を作っている。そんな彼女の作る料理を心待ちにする自分がいる。
思わず、呟く。
「なんか……いいな……こういうの」
「ふぇ?」
台所からめったに聞くことができないようなかわいらしい声が聞こえる。どうやら聞かれてしまったらしい。
- 1806525/06/15(日) 23:37:58
「プ、プロデューサー?」
「ああ、すみません秦谷さん。変なことを言ってしまいました」
「いえ、それは構わないのですが…… というよりプロデューサーがこの関係を心地よく思っていただいているのであればわたしとしてはむしろ僥倖なのですが……」
「まあ、そうですね。立場上あまり褒められた話ではありませんが、正直こういうのんびり、ゆったりとした時間に居心地の良さを感じてしまう自分がいます」
秦谷さんの影響ですかね、と小声で付け足す。
「ふふ……プロデューサーも着実にわたし無しではいられなくなっていますね」
「何を当たり前のことを」
あ。うっかり口に出してしまった。大きな仕事が終わったばかりで明日から二人揃って久々のオフなせいで気が緩んでしまっているようだ。
恐る恐る秦谷さんのほうを見る。
顔がほんのり赤い。表情がコロコロ変わる。目はぐるぐるしている。
わかりやすく、動揺している。かわいい。
なんて思いながら様子を眺めていたら、当分落ち着いて料理ができないと思ったのか、一度火を止めながらその口を開いた。
「も、もう……からかうのはよくありませんよ?」
「からかってなどいませんよ。掛け値なしの、俺の本心です」
「でも……なぜ急にそんなことを?」
「なんでしょうね……そろそろ、いいかなって」
「どういうことでしょうか?」
「ほら、よくアイドルとプロデューサーの不健全な交際に関する注意喚起が学園内でされているじゃないですか」
「はい。わたしも、いろいろな噂話を耳にします」
「それで俺も秦谷さんをプロデュースするうえで万が一のことがあってはならないと、常に気を張っていました」
「なんとなく、そんな気はしていました」
「わかったうえであの態度ですか…… でもまあつまりはそんな秦谷さんだからなんですよね。なんだかんだ言って、あなたは本当に超えてはいけないラインをわかっている。グレーゾーンと言われれば否定できませんが、立ち回りさえ間違えなければアイドル生命を脅かされない範囲で振る舞えている。それがわかったので、俺もあなたと二人きりのときは、もう少し気を緩めてもいいかなと思ったんです」
「そうだったんですね。嬉しいです。わたしを、そこまで信頼してくれて」
そう言って彼女は微笑んだ。
- 1816525/06/15(日) 23:39:19
- 182二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 23:41:36
こういうその後の想像を掻き立てられるお話いい………
ありがとう…… - 1836525/06/15(日) 23:41:53
- 184二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 00:11:11
なんかどこぞのポ○モン解説者()みたいな締めの言葉だな……
- 185二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 00:17:58
また素晴らしいものを読ませていただいた
そろそろスレも完走かな、本当に良いスレに巡り合えました
スレ主とss書きの皆様には感謝しかない - 186二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 00:32:04
かーっみんね!
卑しかカップルばい!
冗談は置いといて素晴らしいSS、素晴らしいスレ
圧倒的感謝ですわ
甘いのになんか妖艶なんだよなぁ - 187二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 00:49:43
ちょっと運クラっぽくてクスッてなったな
- 18814625/06/16(月) 01:16:15
- 189二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 01:46:37
最っ高のスレでした
本当にありがとう…>>1もss書きの方々も、ありがとう……………
- 190二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 05:29:35
良きスレでした
- 191125/06/16(月) 07:17:32
このスレで上がったSSを綺麗に繋げる良いお話だった…一連のSSを上手いこと繋げたら一つの大作SSになるんじゃないですか。
あと熱にうなされるが誤用だと知れたのもこのスレのおかげです。ありがとう
- 192二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 07:35:47
フッフッフ…SSができそうだけど時間かけすぎてスレが終了ムードでいらっしゃる…!
…どこに投げたらいいんだろうな……… - 193二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 08:39:41
新しいスレを立てればよろしい
- 194二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 11:19:31
来るか…part2
- 195二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 15:48:06
まさか完走するとは
- 196二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 15:59:13
- 197二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 18:10:22
- 198二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 18:21:47
ありがとう……
これでまだまだ戦えるぜ - 199二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 23:56:33
寝る前に読むべきじゃなかったな…
甘い、甘すぎて歯が全部虫歯になった 責任取って美鈴Pは美鈴を最期まで幸せにしなさい - 200二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 00:06:52
Pみすよ永遠なれ