[SS?]ここは眠れなくなった先生が生徒に寝かしつけられるスレ

  • 1二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 18:12:22

     眠れない、ということに気付いたのはいつ頃のことだったか。別に、不治の病を宣告されて余命幾許もないとか、将来のことが不安すぎるとか、そりゃあ不安がないと言ったら嘘になるが誰だって不安を持つことはあるだろう。それが大きすぎるわけではない。或いは、恐怖。日頃から銃撃戦が繰り広げられることキヴォトスにおいて、着任した当初はそれはそれは恐怖したものだが、勿論生徒の皆に悟られてはいけないので押し隠したが、今はそれほど恐怖があるわけでもない。死ぬこと自体は怖いが、誰がそれを運んでくるかという話もあるし、私の周りには幸いにもそんな物を運んでくるようなことをするような人間は居ない。自分からそれに身を投げかけたと言う話はしないで欲しい。
     ごろり、と体を横に向ける。携帯を開いて時間を確認すると、時刻は午前3時。深夜アニメの感想も先ほど散々語り尽くしたし、そもそもこの型落ちのフィーチャーフォンではモモトークにアクセスすらできない。精々が個人的にメールアドレスを教えている連邦生徒会の面々から送られてくる労いのメールを確認できるくらいだ。このご時世にこんな物を持っているというだけで奇異の目を向けられるというのに、それから送られてくるメールなんて誰が見るだろうか。
     眠れない事をいいことに仕事をしようにも、1時間ほど前アロナがテレビやラジオを含むあらゆる端末を沈黙させた。眠れなくとも体を休めろと言いたいらしい。だから、私はこの夜を、せめて明日の、今日と言ったほうがいいか、シャーレの当番の生徒が来るまで独りで過ごさなければならない。こんな夜に誰が。
    「先生? 眠れないんですか?」
     と思った所で仮眠室のドアがノックされる。こんな時間に誰だろうと思うがまさかアロナやプラナではないだろう。疲れ果てた体を、私はこんなにも疲れていたのか、そんなことにも気付かなかった。とにかく体を起こしてノックに答える。仮眠室のドアが開いた。そこに居たのは――。

  • 2二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 18:13:03

    って書き出しのSS書こうとしたが誰が寝かしつけに来てくれるかわからないしどんな寝かしつけ方をしてくれるかわからないから皆続きかいてくれ

  • 3二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 18:13:20

    当店セルフサービスです

  • 4二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 18:13:36

    スレ画こわいからやめてくれ

  • 5二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 18:13:45

    >>2

    逃 げ る な

  • 6二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 18:30:19

    >>4

    ベクシンスキーと迷ったがだめだったか。すまない。



    >>5

    だってマジで思いつかないんだ。スレが落ちるまでに思いついたら書き込むけど期待しないでくれ

  • 7二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 19:55:20

    case: 月雪ミヤコ

    「ミヤコ?」
     ドアの開いた先に居たのは、月雪ミヤコだった。なんだってこんな時間に、と考えていると彼女はスマートフォンを見せてくれた。なんでも、メールで先生が何日も寝ていないから助けて欲しいと請われたらしい。そのメールを送ったのは、十中八九、アロナだろう。私を心配してくれてのことだとは思うが、怪しすぎる。ミヤコも真実だとは思っていなかったそうだが、このシャーレ近くまで来ていたのでついでに、ということらしい。
    「何日寝てないんですか?」
    「4日…5日?」
     自分がどれだけ眠っていなかったかを考えもしなかった。指折り数えても正確な日数は思い出せない。そんな答えを返す私に、ミヤコはひとつため息を付いた。SRTでに寝ずの訓練はあるらしいが、こんな日数を寝ずに過ごすことはなかったそうだ。睡眠時間を削ることはあれど、何日も眠らないことは流石に無いとのこと。
     ゴトン、と何かが床に落ちる音がした。床を見れば、ホルスターごと拳銃が落ちている。一体全体何事かと思っていると、次から次へと武具が落ちていく。空のマガジン、コンバットナイフらしきもの、閃光弾。
    「ミ、ミヤコ?」
    「武器を外しています」
     それは見れば分かる。何を思ってこんなことを、と考えているうち、しゅるり、と衣擦れの音がした。私はとっさに視線を外していた。見てはいけないものだと考える。
     いったい、何を考えてそんなことをするのか。
    「このような場合は温もりが大事かと思います」
     なるほど?
     すっかり下着姿になりその肢体をあらわにするミヤコは、仮眠室のベッドに潜り込んでくる。ふわりと鼻腔をくすぐる彼女の匂い。ぎしりと軋むベッドの掛け布団の中、私を押し倒すようにミヤコは右腕で私の体を倒す。
     なんだかいけないことをしている気分だ。だけど、彼女のあたたかさは、筆舌に尽くし難い。温もりとは、こういうことか。心の奥で私を縛っていたものがほどける音がする、ような気がした。押し倒されたまま隣を見ると、ミヤコの真剣な顔がある。私をそんなに心配していたのかと思うと、申し訳なくなる。
    「大丈夫ですから」
    「……うん」
     そう囁く彼女に身を預ける。段々と眠気がやってくる。この感覚は何日ぶりだろうか。もう、本当に、昔に感じたものの気がする。大丈夫、大丈夫と言うミヤコに身も心も預け、私は眠りに落ちていった。

  • 8二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 20:18:53

    case: 生塩ノア

     ドアが開くと同時に彼女は頭を下げた。なんだってそんなことをするのか、私には皆目分からない。瞠目する私を尻目に彼女は謝罪する。つい最近会っていたのに気付かず申し訳がないと。隠していたのは100%私の事情であって、彼女が責任を感じることはないと言うと、そんなわけにはいかないと返される。
    「どんな時間にモモトークを送っても返事があるから、不思議だとは思っていたんですよ」
     でも、先生はそういう人だから。
     苦虫を噛み潰すような顔でそう呟くとノアは頭を上げた。その目尻には涙が浮かんでいた。ああ、私はなんて悪いことをしてしまったのだろう。そう思うと私も泣きそうになる。先生たる私がこんな思いをさせてしまっていると思うと、遣る瀬無さが襲ってくる。
     彼女はゆっくりと近付いてくると、掛け布団からはみ出している私の手を取る。
    「この償いは、きっと」
     そう言って私の手を両手で握りしめる。そのまま自分の額に私の手を当てた。何を、という反論は許される気配がない。ノアはそのまま自分の胸元に抱き込むよう、私の手を動かす。何がしたいのか分からずされるがままになっていると、彼女は涙を浮かべたままの瞳をキッと私に向けた。
    「先生も先生です」
     そうだ、私も糾弾されなければならない。ノアに、生徒にこんな思いをさせてしまった償いをしなければならない。ごめん、と呟くと彼女は私の手をいきなり引っ張る。先生が謝るなんてことしなくていいですと言い、引っ張った手を抱きしめた。肩まで彼女の体に包まれると、ノアは左手で私の背中をトントン、と叩き始める。
    「当番の生徒さんが来るまで時間はありますから、ね?」
     心地よい揺れに身を任せていると、今まで感じなかった眠気がやってくる。いつかこんなことがあったような、気がする。頭が回らなくなってきた。とろけるような眠気に視界が回る。咄嗟に左手を頭に当てると、ノアの右腕がそれを抱き込んだ。
    「ゆっくり」
     グルグル回る視界をどうにか落ち着けると、ノアの顔を見る。そこに涙はもう無かった。慈しむように私を見ている。ゆっくりでいいですよ、と言う彼女の声に促されるがまま体を布団に横たえる。ノアはベッド脇にしゃがみ込み私の胸を叩く。小さな振動、しかし確かな思いがある。今は、このまま、流れに身を任せたい。何日ぶりかの眠気に支配された私は、泥のように眠るのだった。

  • 9二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 20:43:35

    case: 鬼方カヨコ

    「眠れないんだって?」
    「…カヨコ」
     スマートフォンにこんなメッセージが届いてたよ。そう言うと彼女は画面を私に見せる。モモトークのようだった。私とカヨコのやり取りの間に、アロナのアイコンでメッセージが入っている、ように見える。あのお節介焼きめ、ハッキングでもしたのか。私はカヨコに気付かれないようにため息を付くと、心配ないからと彼女に言う。眠れないことは眠れないけど、そんなに心配かけるようなことは無いから、と。
    「嘘つき。クマ、すごいよ」
     そんなことを言いながら彼女は自分の目の下に手を置く。それなりに距離は離れているはずなのに、そんなにわかりやすいだろうか。
    「無理しなくていいから」
     ジト目でカヨコはそう言うとベッドに近付き腰掛ける。彼女はひとつため息を付くとそのまま右手で私を押し倒した。
    「子守唄でも歌ってくれるの?」
     冗談のつもりでそんな軽口を叩くと、カヨコは怪訝な顔もせずに先生が望むならそうしようかな、と言った。
    「じゃあ、お願いしようかな」
     そう言って横になったまま目を閉じる。
     小さな、けれど、しっかりとした歌声が耳に届いた。カヨコが優しい声で子守唄を歌ってくれている。こんな声も彼女は出せるのか。耳朶を打つ心地よい音に身を任せていると、体の奥から押し込められていた眠気が目を覚ましたように私の全身を支配する。じんじんと体へ染み込む歌声に、私の意識は散逸するのであった。
     目が覚めたとき既にカヨコの姿はなく、仮眠室のドアにメモ紙が貼られてあった。それを手に取り読むと、私はひとつ笑った。カヨコには感謝しなければならない。柴関ラーメンでも一緒に食べに行こう。今度はクマひとつ無いこの顔で。

  • 10二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 20:44:38

    解釈不一致、考えの浅さ等々あるかもしれない。どうか許して欲しい

  • 11二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 20:47:13

    >>7

    >>8

    >>9

    素晴らしい!!


    >>10

    許す!!匿名なんだから書きたいものを書けばそれで良し!!

  • 12二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 21:42:09

    >>11

    ありがとう。皆も書いていいのよ(チラッチラッ)


    case: 杏山カズサ


    「やっ」

    「カズサ…」

     ドアの向こうにはカズサが居た。彼女は幾つも荷物を抱えていた。

    「先生がぜ~ん然眠れてないって聞いてさ」

    「……ごめんね」

     な~んで謝るかな。カズサはそう言ってカラカラと笑う。荷物を仮眠室備え付けの机に置くと、ベッドで半身を起こしている私の顔を覗き込む。何となく、彼女の方を見ていられなくて目を逸らすとカズサはまた笑った。寝てないのがそんなに悪いことかな、と。

    「どういうこと?」

    「ん~、人間の3大欲求ってあるじゃん?」

     私さ、発散させたいときに発散させるのがいちばん良いんじゃないかなって思うんだよね。そう告げたカズサはベッドの脇を離れると、机をこちらに寄せてくる。先生は横になったままでいいからさ、と言いながら今度は持ってきた荷物の中からスイーツを取り出す。

    「コンビニで買ってきたんだ。近頃のコンビニスイーツもナメられたもんじゃないよ。新しいものもあるし、珍しいものもあるし、何より食べたいときに食べられるのが良いんだよね」

     そう言ってドヤ顔するカズサの顔は明るい。そんな彼女を見ていると、私は暗い気持ちになる。ああ、気を遣わせてしまっているな、と。

    「さっき3大欲求の話したじゃん?」

    「あ、うん。そうだね」

    「眠れないなら眠れないで良いと思うんだよね~。そりゃ先生みたいに4日も5日も寝てないっていうのは良くないと思うけどさ。それって体の話じゃん?」

     つまり、何が言いたいのだろう。

     頭を捻る私を尻目にカズサは袋からスイーツを出し切ると、一緒に食べようと言った。ますます混乱した私は目を白黒させながら事態をどうにか飲み込もうとしていた。

    「眠りたいときに眠るのがいちばん。スイーツも食べたいときに食べるのがいちばん。でしょ?」

     カズサの優しさが身に沁みるようだ。私はシュークリームに手を伸ばすと封を開け、齧り付く。ホイップクリームとカスタードクリーム、両方が入っているようで、鮮烈な甘さとやんわりとした甘さの両方を楽しめる。カズサは先に食べるなんてずるいと言いながらプリンの蓋を取っていた。このコンビニスイーツも美味しいんだよね、と言ってプリンを口に放り込むと、心底幸せそうな顔をする。

  • 13二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 21:42:38

     眠れないなら眠れないで良い。確かにその通りだろう。でも、そろそろ眠ったほうが良いと思う。そう彼女に言うとスイーツパーティーは始まったばかりなのにとぶうぶう文句を言う。でも、流石に、ねと返すとそれもそうだとカズサは苦笑した。
    「冷凍庫にアイスが入ってるから、起きたら食べよ? ね?」
     その声に頷くと、私は布団に潜り込んだ。甘いものを食べてなんだか幸せな気持ちになった私は、そのまましっかりと眠りにつくことができそうだ。これが、カズサなりの寝かしつけ方かと感心する。起きたら礼をしなければな、という思考は微睡みに消え、目が覚めた私は思っていた以上にぐっすりと眠った事実に驚愕するのだった。

    ――――
    これははみ出た部分

  • 14二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 22:32:20

    case: 薬子サヤ

    「ぼく様登場!」
     胸を張るサヤ。こんな時間まで起きていてはいけないでしょうと忠告すると、先生には言われたくないのだと返されて言葉もない。左手には小さな陶器の皿のようなものを持っており、そこから煙が立っている。そこはかとなく危険な香りがするのは気のせいだろうか。
    「ぼく様特性のお香なのだ。きっと、効く」
    「……副作用は」
    「聞きたい?」
    「やめとく……」
     嗅いでいる限りただ煎茶の匂いがするだけなのだが、やはり何かあるのではないかとうたぐってしまう。今まで彼女の作ってきたものに重大な副作用のなかったものは無い。今回のお香も何か怖い副作用があるのではないかと考えても、不思議はないだろう。
     そんな事を考えているとサヤは領収書を突き出してきた。商品名がズラッと並んでその下の、請求先はしっかりと私の名前が書かれている。
    「今回は、全部市販の材料で作ったのだ」
    「つまり」
    「副作用はない」
     つまり、ただ、良い匂いがするだけのお香なのか。彼女なりの気配りを感じる。薬子サヤ。山海経の天才。その頭脳を以てして"ただの市販品”と着地させたところに、悔しさがにじみ出ている気がする。彼女は自分の発明品に重大な欠陥があることは重々承知している。今回はそれを最大限抑えるために、"何もかも市販品で片付けた”。
    「…ありがとう。良い香りだ」
    「感謝すると良いのだ」
     そう言って彼女はまた胸を張る。自分の才に驕ることなく、時には変化球を投げてくるその姿勢は見習わなければなるまい。
     それにしても、彼女にとっては屈辱的だろう。事ここに至って自分の才能だけではどうにもならないと感じたのだから。そんな思いをさせてしまったことに後ろ暗さを感じるが、彼女の作ったお香の効果は絶大で、腹の底に溜まりきっていた眠気が顔を出してくる。思わず、欠伸が出た。
    「効果あり!」
     サヤは大きく笑う。その笑顔に応えるべく、今は寝るほかあるまい。たっぷり眠って、目が覚めたら彼女の実験台にでも何にでもなってあげよう。そう思った。

  • 15二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 22:43:45

    誰か>>1の続き書いて…。このままだと俺が独りで投下しまくるとんでもないスレになっちまう

オススメ

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