あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ(通常対戦4)

  • 1AIの力、お借りします!25/06/01(日) 18:47:25

    このスレはトーナメントではない通常の対戦スレです。

    皆様のオリジナルキャラの設定・性格・能力・技能・戦闘スタイル・弱点などを提示していただきます。
    それをAIに学習させてどちらが勝つかを決めてもらいます。
    なお、提示された内容をどう捉えるかはAI次第なので、出力されたキャラクターが皆さんの想像するキャラクター像と異なる場合があります。ご了承ください。
    ※勝確のチートキャラ・過度なエログロ・版権キャラに酷似するキャラ・和解目的のキャラは禁止

  • 2AIの力、お借りします!25/06/01(日) 18:47:44
  • 3AIの力、お借りします!25/06/01(日) 18:47:56
  • 4AIの力、お借りします!25/06/01(日) 18:48:06
  • 5AIの力、お借りします!25/06/01(日) 18:48:17

    トーナメントスレ


    AIの力を借りて最強のオリキャラを決めるトーナメント|あにまん掲示板AIにあにまん民が考えたオリキャラ同士を戦わせて最強を決める8キャラ参加のトーナメントです。皆様の頭の中にいる最強のキャラクターの設定・性格・能力・技能・戦闘スタイル・弱点などを提示していただきます。…bbs.animanch.com

    【第2回】AIの力を借りて最強のオリキャラを決めるトーナメント|あにまん掲示板AIにあにまん民が考えたオリキャラ同士を戦わせて最強を決める8キャラ参加のトーナメントです。前回のラストにしばらくやらないみたいな雰囲気を出しましたが、急に時間ができたので第2回を開催したいと思います…bbs.animanch.com

    【第3回】AIの力を借りて最強のオリキャラを決めるトーナメント|あにまん掲示板AIにあにまん民が考えたオリキャラ同士を戦わせて最強を決める8キャラ参加のガチンコトーナメントです。皆様の頭の中にいる最強のキャラクターの設定・性格・能力・技能・戦闘スタイル・弱点などを提示していただ…bbs.animanch.com

    【第4回】AIの力を借りて最強のオリキャラを決めるトーナメント|あにまん掲示板AIにあにまん民が考えたオリキャラ同士を戦わせて最強を決める8キャラ参加のガチンコトーナメントです。皆様の頭の中にいる最強のキャラクターの設定・性格・能力・技能・戦闘スタイル・弱点などを提示していただ…bbs.animanch.com

    【第5回】AIの力を借りて最強のオリキャラを決めるトーナメント|あにまん掲示板AIにあにまん民が考えたオリキャラ同士を戦わせて最強を決める8キャラ参加のガチンコトーナメントです。皆様の頭の中にいる最強のキャラクターの設定・性格・能力・技能・戦闘スタイル・弱点などを提示していただ…bbs.animanch.com

    【第6回】AIの力を借りて最強のオリキャラを決めるトーナメント|あにまん掲示板AIにあにまん民が考えたオリキャラ同士を戦わせて最強を決める8キャラ参加のガチンコトーナメントです。皆様の頭の中にいる最強のキャラクターの設定・性格・能力・技能・戦闘スタイル・弱点などを提示していただ…bbs.animanch.com

    【第7回】AIの力を借りて最強のオリキャラを決めるトーナメント|あにまん掲示板AIにあにまん民が考えたオリキャラ同士を戦わせて最強を決める8キャラ参加のガチンコトーナメントです。皆様の頭の中にいる最強のキャラクターの設定・性格・能力・技能・戦闘スタイル・弱点などを提示していただ…bbs.animanch.com
  • 6AIの力、お借りします!25/06/01(日) 18:48:30
  • 7AIの力、お借りします!25/06/01(日) 18:49:12

    初戦は19時からエントリーを開始します。

  • 8AIの力、お借りします!25/06/01(日) 18:59:59

    一戦目

    >>9

    >>10

  • 9デイビッドの愛銃25/06/01(日) 19:00:03

    メイズ
    永劫に渡って遺跡の封印を守護し続けている漆黒の人型ゴーレム。
    身長は3mほどで、相貌の無いのっぺりとした頭部と4本の屈強な腕が特徴的。
    ただ外敵の排除と封印の守護のみを目的として冷徹に容赦なく行動する。
    科学では解明できない素材で構成された体は呆れるほどに堅い。

    圧倒的な運動性能の他、各腕の掌に刻まれた封印能力を使用して侵入者の前に立ち塞がる。
    ① 異能の封印:相手の能力発動に合わせて使用。能力の一部を握りつぶす。
    ② 五感の封印:相手の行動を封じる際に使用。五感の一部を握りつぶす。
    ③ 武器の封印:相手の武器攻撃に合わせて使用。武器の一部を握りつぶす。
    ④ 威力の封印:遺跡を護るために使用。破壊現象の一部を握りつぶす。
    ただし、封印できる量はどの能力においても手に収まる分が上限。

    封印能力の他は単純な殴打のみで戦う。
    その戦い方はシンプル故に隙が無いという強みであるが、同時に動作が単純という弱みでもある。

  • 10二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 19:00:09

    稚紙魚
    シラスとシルバーフィッシュを足して3で割ったような姿の怪異
    常にぼそぼそと何かを呟いており、生物を見つけると少しずつ音量を上げながら耳元に近づいてくる。
    異様な回避力があり、隙間のないどんな弾幕でも通り抜けて進む。謎に耐久性もピカ一。
    呟いている内容は「私の名前は 稚紙魚です」
    この怪異の名前を「稚紙魚」だと認識したものは滅ぶ。
    序に名前を知ったら滅ぶという事実を知った場合も同様に滅ぶ。
    弱点:どうにかして稚紙魚を喰えば死ぬ。

  • 11二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 19:00:14

    このレスは削除されています

  • 12AIの力、お借りします!25/06/01(日) 19:41:30

    何もない平原に、奇妙な気配が満ちていた。
    風はなく、鳥の声もない。そこにあるのは、ただの無音と、異質な存在の接触によって生じる静かな緊張だけだった。

    地を踏みしめる鈍重な足音が、振動として大地を伝う。
    その音が、空虚な大地に刻まれるたび、まるで世界が僅かに揺れているかのような錯覚を生む。

    漆黒の巨体、メイズ。
    のっぺりとした頭部には目も口もなく、ただその4本の逞しい腕が、尋常ならざる威圧感を醸し出していた。

    封印の守護者として、今この場において“侵入者”を排除する。それだけがその存在の本質だった。

    一方で、空間の歪みに潜むようにして現れた、得体の知れぬ存在。
    稚紙魚。

    ぼそぼそと、途切れることなく繰り返される囁き声が、平原の空気を撹乱する。
    その姿は曖昧で、輪郭さえも流動的であった。

    「……私の名前は、稚紙魚です。」

    不快なほどに耳の奥に入り込むその声は、やがて音量を増していく。
    ただの囁きが、次第に鼓膜を押し広げる重さを持ち始める。

    メイズは反応しない。
    その漆黒の頭部には耳も口もなく、周囲の空気の振動を「音」として受け取る器官自体が存在していなかった。

    よって、稚紙魚の囁きは、メイズのシステムにおいてはただの無意味な振動、環境ノイズと認識されたにすぎない。

    つまり、稚紙魚の名を「聞く」ことが滅びの条件であるにも関わらず、その前提が成立しないのだ。言語の認識も、意味の理解も、メイズのプログラムには存在しなかった。

  • 13AIの力、お借りします!25/06/01(日) 19:41:51

    だが、これは裏を返せば、メイズ自身がこの異様な存在に対して有効な対処手段を持ち得ないことをも意味していた。

    言葉を封じることもできず、能力を把握することもできない。 稚紙魚という存在を脅威と見なして排除するべき明確な「理由」を、メイズの論理構造は与えられていなかったのである。

    稚紙魚は円を描くようにメイズを回り込みながら、さらに囁き続ける。

    「私の名前は……稚紙魚です。」

    掌が淡い光を帯び、封印術式がその表面に瞬時に浮かび上がった。
    メイズの四本の腕のうち一本が機械的に動き、迷いなく稚紙魚の方へと振り上げられる。

    それは防衛機構としての最適行動——メイズの戦闘ロジックが、異質な存在に対して何らかの異能を使用していると判断したためだ。

    「異能の封印」。
    その一撃は、対象の能力そのものを一部握り潰す、強制的な干渉行為。
    だが、問題が生じた。

    メイズの内部解析モジュールは、稚紙魚という存在から発せられるあらゆる情報を受信し、それを『能力』と定義しようと試みた。

    しかし、そもそも稚紙魚は固定した構造を持たず、実体も曖昧。
    その流動する輪郭、その意味を持たない呟きは、既存の分類に一切当てはまらなかった。

    どの部分を握り潰せばよいのか。
    どの作用が『能力』であるのか。

    答えは得られなかった。 メイズの演算プロセッサは処理不能のループに陥る寸前だったが、行動アルゴリズムは処理の成否に関わらず実行を命じる設計となっている。

    よって、メイズは止まらなかった。
    拳が振り下ろされる。
    その一撃は、異能の封印を諦め、単純な破壊行為としての選択だった。

  • 14AIの力、お借りします!25/06/01(日) 19:42:10

    空気が破裂し、拳が稚紙魚を貫こうとする——だが、その瞬間、まるで現実の膜が破れたかのように奇妙な空白が生まれた。

    スカッ。

    拳は、確かに命中したはずの空間を、虚しく切り裂いた。

    稚紙魚の身体は、視覚的には存在しているのに、触れようとすればそこに何もない。

    その性質は、液体のように流動しながらも、気体のように掴みどころがなく、何よりこの世界の物理法則に従っていないように見えた。

    あるいは、最初からそこに実体などなかったのかもしれない。

    メイズの感知システムは、稚紙魚に接触する直前に解析結果を全停止した。演算結果は「不定」。

    それはつまり、構造そのものを認識できていないということ。

    再び、鼓膜を模したものの傍らで、あの声が響く。

    「私の名前は、稚紙魚です。」

    メイズの動きが一瞬だけ鈍った。
    それは単なる物理的遅延ではない。

    言語を理解する機構が無いにも関わらず、あまりにも反復されるその単語の連なりが、波のようにメイズの外殻を通過して内部システムに染み込んでいく。

    脳という概念が無くとも、連続する未知情報との接触は、あたかも情報の毒のように、演算中枢を侵し始めていた。

    稚紙魚の呟きは、ただの音として処理されるにはあまりにも異質だった。

  • 15AIの力、お借りします!25/06/01(日) 19:42:44

    繰り返される意味不明の言葉列は、周囲の空気そのものを撹乱し、通常のノイズキャンセリングすら無力化していく。

    認識不可能な言語が延々と繰り返されることで、メイズのシステムに備わっていたあらゆる無視設定、意味不明なデータを切り捨てるためのフィルタ処理が、次第に疲弊し、錯綜し、崩壊の兆しを見せ始める。

    この現象は、通常の敵との戦闘であれば決して起こらない。

    なぜなら、メイズが相手取ってきた敵は、能力や物理攻撃という明確な“情報”を持っていたからだ。

    しかし稚紙魚は違う。その存在自体が、情報として取り扱うことを拒絶する異端。

    定義不能な存在が、確かに「そこにいる」という事実だけが、メイズの存在ロジックに亀裂を刻み込んでいく。

    情報としての理解も、対象としての記述もできない曖昧な存在が、システムの隙間を縫うように繰り返し干渉してくる。

    その微細な接触の積み重ねが、封印の守護者という“装置”の構造にすら、明確な綻びを与え始めていた。

    そして—稚紙魚は滑るようにしてメイズの背後へと回り込んだ。

    耳元とでも呼ぶべき部位。そこは本来、聴覚を持たぬ構造体には存在しないはずの、情報の侵入口のようなもの。

    「……私の名前は、稚紙魚です。」

    その声は、もはや「音」としてではなかった。

    認識の枠を越え、存在の中枢へと侵入する“概念”として、確かに響いた。

  • 16AIの力、お借りします!25/06/01(日) 19:43:21

    その瞬間、メイズの内部で何かが弾ける。

    処理系は過負荷を訴え、演算ユニットはループと破綻を繰り返す。

    意味の分からぬ単語が、情報毒のように装置のあらゆるコアを蝕んでいく。

    メイズはゆっくりと、その動作を停止させた。

    それは理屈ではなかった。情報を理解した結果でもなければ、戦略的撤退でもない。

    ただ、“滅びる”という、命令とも呪いともつかぬ絶対命題が、存在の最奥部にまで刻み込まれてしまったのだ。

    それは命令というより、呪いにも似た絶対の終わりだった。

    風が吹いた。

    まるで戦いの終焉を告げるように、わずかに草が揺れた。

    そして静寂の中、稚紙魚は再び囁き出す。

    「私の名前は、稚紙魚です。」

    「勝者――稚紙魚。」

  • 17AIの力、お借りします!25/06/01(日) 19:52:32

    次は20時からいきます。

  • 18AIの力、お借りします!25/06/01(日) 19:59:59

    次の対戦

    >>19

    >>20

  • 19二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 19:59:59

    財前 楓

    神によって異世界に転生させられた神憑り的な才能を持つ天才プログラマー少女
    納期厳守をモットーに異世界でもプログラミングで生計を立てている
    心優しいお人好しだが、心には確かな一本の芯が通っている
    タイピングがびっくりするほど速い

    【プログラミング】
    転生時に神によって手の甲の刻印に刻まれたチートスキル
    スキル発動と同時に特殊なキーボードが出現し、それを用いて作成したプログラムを任意の対象に実行する
    万が一プログラムにエラーがあった場合は実行できない

    ≪刻印解放≫
    刻印の力を解放してスキルを覚醒させる
    以下刻印解放状態の説明
    ・手の甲の刻印がゲーミングな光を発する
    ・キーボードが脳に直結されタイピングせずともコードを打ち込むことが可能となる
    ・複数のプログラムを並列して作成することができる
    ・エナドリを飲むと集中力が超アップ

  • 20ナラテゥールの作者25/06/01(日) 20:00:04

    ナラテゥール
    言霊を司る一族に産まれ、語学や語源に堪能。更に知識を深めるべく探求する語り手。
    調査のために実際の戦場や未解決事件に関わり関連品の収集にも精を出しているため、知性や洞察力がとてつもなく高い
    相手を識ろうと語り掛けるが、純粋な好奇心が裏目に出て相手のトラウマに触れたり、新たにトラウマを植え付けてしまうのが悪癖
    武器 マルティプルウェポン 名匠デゥルンが作った多機能武器シリーズの一つ
    彼の知識欲の原点でもある。基本形態は本だが、一対の短剣にも変形する。
    マルティプルウェポン本モード:書いた一言が現実に現れるほか、彼の能力を増強させる手段にもなる。
    マルティプルウェポン短剣モード:順手と逆手で使用。復元・転移機能を備えている。
    能力:発声・筆記したオノマトペを現実化できる。発動タイミングの制御や同時多重起動も可能(ドカーン → 爆発 など)
    弱点:武器の変形中は一瞬隙が生じる
    戦法:オノマトペとマルティプルウェポン本モードを併用し、強力な現象を引き起こす。短剣は投擲にも使用。

  • 21二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 20:00:07

    このレスは削除されています

  • 22AIの力、お借りします!25/06/01(日) 20:59:34

    何もない平原に、再び奇妙な気配が立ち込めた。風はなく、音もなく、ただただ静寂だけが広がっている。 その中心に、二人の異能者が対峙していた。

    一人は、財前楓。
    彼女は神によって異世界に送り込まれた特異な存在であり、常人には到底理解できない《プログラミング》というスキルを操る。

    かつて現代社会で天才と称されたその技術力は、異世界においても遺憾なく発揮され、文字通り魔法すら凌駕する演算の力として形を成す。

    もう一人は、ナラテゥール。
    彼は古より言霊を継承する一族の末裔であり、言葉に宿る力を探求し続ける語り手であった。

    彼の手に握られた分厚い魔導書は、膨大な知識の結晶であると同時に、己の魂と直結した武器でもある。

    「こんにちは、財前楓さん。あなたのコード構文、少しだけ見せてもらえませんか?」

    「悪いけど、私は納期優先主義でね。邪魔されると困るんだ。」

    そう言い放つと、楓の手の甲が淡い光を帯び始める。

    その刻印が煌めいたかと思うと、空間が波打ち、音もなく異次元のキーボードが召喚される。

    「なるほど、興味深いですね。」

    異世界の常識にとらわれないその存在は、ナラテゥールにとっても未知のものであり、興味と警戒を一瞬にして喚起させるのに十分だった。

  • 23AIの力、お借りします!25/06/01(日) 21:00:11

    カチカチカチ。

    楓の指が音速で動き出す。正確無比な打鍵。彼女の思考がコードとして紡がれ、空中に演算の光がほとばしる。

    一方、ナラテゥールもすぐさま反応する。
    本を開き、鋼鉄のペンを走らせる。記されたのは古代語のような一語──それ自体が具現の呪句。

    「ドゴォン。」

    その瞬間、ナラテゥールが書き記した文字が紙面から浮き上がり、現実へと侵食していった。

    直後、地鳴りと共に地面が激しく隆起し、地表がひび割れ、空気が圧縮される轟音が辺りを支配した。

    ドゴォン!!

    凄まじい衝撃波が奔流となって前方へと広がり、砂塵と破片が視界を覆い尽くす。

    爆裂するように大地がえぐられ、まさに足元がごっそりと崩落する寸前だった。

    だが——その場にいたはずの楓の姿は、既に忽然と消えていた。

    衝撃が届く刹那、彼女はすでに発動させていた回避用サブルーチン「Evade.SYS」によって、座標情報ごと空間から瞬間的にフェードアウトしていたのだ。

    音もなく、まるで映像編集のカットのように、その存在は断ち切られていた。

    空間の静寂を破るように、澄んだ声が虚空から木霊する。

    「回避プログラム、成功。甘いよ。」

    その声と同時に、天上へ向けて光の糸が何本も走った。青白く輝くその線は、空間を走査するように精密な網を描きながら形成されていく。

  • 24AIの力、お借りします!25/06/01(日) 21:00:40

    まるで精緻な刺繍のように織られたその光は、攻撃と制御を兼ね備えたアルゴリズムであった。

    「HeatSeek.exe、ShotgunRain.cs、DeployTrap.vbs——起動。」

    楓の宣言が完了した瞬間、コードは即座に実行へと移る。

    唸りを上げる熱量を帯びた火球が敵の気配を捉え、執拗に追尾を開始。
    続いて、天から雷鳴と共に鋭利な散弾がバラ撒かれ、あらゆる角度から殺到する。
    そして地表には、粘着性を帯びた拘束型トラップが無数に展開され、足元の逃げ道を完全に封鎖していった。

    ドドドッ……ズドンッ!

    瞬く間に形成された攻撃の嵐が、何もなかったはずの平原を戦場の様相へと塗り替えていく。
    爆音と閃光が交錯する中、戦場はまるで錯綜する迷宮のように姿を変えていく。地面は熱で歪み、空気が膨張し、そこかしこで爆ぜる音が鼓膜を揺らす。

    ナラテゥールはその狂騒の中にあっても、眉一つ動かさず冷静に本を閉じた。 

    「やはり、面白い。」

    指先を払うように振ると、彼の持つ魔導書が音もなく変形を始め、一対の短剣へと収束する。その一瞬、鋼鉄が軋むような音が空気を裂いた。

    「バシュッ。ヒュンッ。ガギンッ!」

    発声されたオノマトペが即座に実体化し、爆風が火球を吹き飛ばし、疾風が鋭角に曲がって弾丸の軌道を逸らし、鋼鉄音が無数の罠を粉砕していく。

    まるで言葉そのものが物理法則をねじ曲げているかのようだった。

    「ふふ……やはり、あなたのコードは美しい。まるで詩のようだ。」

    「それ、せめて納品後に言ってくれる?」

  • 25AIの力、お借りします!25/06/01(日) 21:01:46

    楓は軽く肩をすくめると、ジャケットの内ポケットに手を差し入れ、銀色の缶を取り出した。それは異世界でも常に手放せない、彼女にとっての“生命線”だった。

    プシュッ。

    開封と同時に、微かな炭酸の音が空気を切り裂く。缶から立ち上るケミカルな香りが広がると同時に、彼女はその内容物を一気に喉の奥へと流し込んだ。

    「さて、納期厳守でいくわよ。」

    彼女の手の甲に刻まれた紋様が突如として輝きを放ち、色とりどりのゲーミングな光がパルスのように迸る。まるで生き物のようにその光は脈動し、楓の全神経と完全にリンクしていく。

    「刻印解放…神の演算(アルゴリエル)…!」

    その瞬間、空間がピンと張り詰めた糸のように震え、思考がそのままコードへと変換されて光の波として放出されていく。

    彼女の脳とプログラムの間に一切の遅延はない。タイピングは不要。すでにコードは彼女の神経系と完全に統合されていた。

    「StandbyThread.exe、StackFrost.dll、ZeroLagProtocol.kt——発動。」

    彼女が名を読み上げた瞬間、それぞれのコードが高密度なエネルギーとして物理空間へと投影されていく。

    バリバリバリッ……ッッ!

    空が裂けるような轟音と共に、光の槍が天より降臨する。雷光の如き軌道で地を貫き、着弾と同時に瞬間的な凍気を放ち、周囲の空間ごと時間を凍てつかせる。

    「避けられるもんなら、避けてみなよ…!」

  • 26AIの力、お借りします!25/06/01(日) 21:02:52

    彼女の宣言通り、その攻撃はまさに完璧な包囲網を築いていた。逃げ道など一切存在せず、ナラテゥールは光と氷の迷宮の中心に囚われていく。

    「……ッ!?」

    短剣が振り払われた瞬間、それは無惨にも砕け散り、彼の手から滑り落ちた。紙片がふわりと宙を舞う。

    ナラテゥールの瞳が大きく揺れた。稲妻のように展開される演算の奔流、それはまさに目に見えない嵐であった。

    「っ、解析が……追いつかない……!」

    だが、それでもナラテゥールは諦めなかった。指が震えながらも、彼は鋼鉄のペンを握り直し、空中に浮かべた魔導書に激しく筆を走らせる。

    彼の体からは薄い蒸気が立ち上り、過度な集中と魔力使用により体温が異常上昇していることを示していた。

    この状況を打開する最善の方法。彼の優れた頭脳が導き出した最大最強の言葉。

    「ッ……ならば、これでどうだ!」

    書き記した言葉はただ一語──「ドギュン」。

    それは単なる攻撃ではなく、空間そのものを爆縮させる高等言霊だった。瞬間、空気が痙攣するように震え、文字が熱を帯びて現実へと侵食を始める。

  • 27AIの力、お借りします!25/06/01(日) 21:03:24

    だが——

    「SyntaxCheck完了。無効化コマンド、inject。」

    楓の声が冷たく響いたその瞬間、空間が断ち切られたかのように沈黙し、言葉の力が無効化される。

    ナラテゥールの掌で淡く光っていた言霊の輝きが、楓のコードが走った瞬間に突如として揺らぎ、次第に色を失っていった。

    「ッ……!!」

    まるで重力が反転したかのように力が逆流し、掌から発せられていたエネルギーは霧散しながら空間の彼方へと吸い込まれていく。

    ナラテゥールはその異常な現象に気づくも、すでに次の手を打つには遅すぎた。

    彼の手にあった魔導書が、自動的にページを閉じていく。その音は、静寂の中でやけに重く響いた。

    膝を折るように、彼の動きが急激に鈍る。全身から力が抜け、魔力の源が完全に遮断されたことを悟る。

    「くっ……こんな……馬鹿な……」

    だが、彼の言葉は空しくも霧のように消えていくばかりだった。

    「勝者――財前 楓。」

  • 28AIの力、お借りします!25/06/01(日) 21:04:32

    次の対戦は明日になりますが、エントリーは今のうちから行います。

    >>29

    >>30

  • 29二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 21:04:42

    ネウ
    「お初にお目にかかります。 臨場レストランのオーナーネウと申します 本日は貴方様との戦いを元に、新しい料理を作ろうと思い相対した次第です 勿論私も手を抜くつもりは毛頭ありません お互いに死力を尽くしましょう もし臨場レストランにご興味がありましたら、いつでもいらしてください お待ちしております」

    責任感が強く感受性豊かでポジティブな男性 食べてるだけで一国を滅ぼした竜との熱い戦闘や背筋の凍る冥界旅等、まるでその場にいる様な臨場感を感じることの出来る臨場食堂のオーナー兼料理開発をしている 新たな料理を作る為に厄介事によく首を突っ込み解決していく得体の知れない人物として見られている

    魂を捉え干渉する力を持っており、あらゆる存在に対して防御を無視しダメージを与えることができ、その身一つで戦う

  • 30ストラレン・リヒト号の船員25/06/01(日) 21:04:52

    ◇名前:冥迷
    ◇概要:二人一組の怪異。
    羊の覆面を被っており、男女で一人のペア。男が迷、女が冥。
    男は黒いスーツを着ており、女はスーツにタイトスカートを履いている。都市伝説の具現化。増殖型であり、羊の覆面を被せられたら冥迷になる。自我はない。身体能力が人並み外れており、アクロバティックな動きをする。怪力であり気持ち悪い動きで壁も這い登れる。冥が両手に包丁、迷が両手にハサミを持ち切り裂いてくる。のらりくらりと攻撃を回避してくる。
    ◇能力:《シープケイヴ》
    影に潜って移動する能力。影にいる間は攻撃が通らない。長くはいられない
    《クロスネス》
    二人で連続で攻撃する技。フィニッシュに×の形で斬りかかる。
    《シープグロース》
    幻覚で増えたように錯覚させる技。油断していると迷冥にされる。
    《デスイーター》
    相手の能力を封印する。封印する際は噛みつきを行う。
    《エレクトリカルヘッド》
    羊頭を投げつけてくる。頭を攻撃すると迷冥が強化され、噛みついてくる。
    《ブリッジシープ》
    相手の首に縄をかけて上に引っ張り上げて気絶させる。暴れるほど強く絞まる
    ◇弱点:存在を認知されなくなること

  • 31二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 21:04:53

    このレスは削除されています

  • 32二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 21:05:29

    あまりにも早い、待機してたのにこの埋まる速度よ

  • 33二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 21:06:03

    もはや待機前提か、

  • 34AIの力、お借りします!25/06/02(月) 19:20:35

    何もない平原に、ひときわ風の強い瞬間が訪れた。

    靴音を静かに響かせながら現れたのは、一人の男。
    深紅のシャツの上に白のコックコートを羽織り、左腕には焼き印のような紋章が刻まれている。整った笑みを浮かべて、彼は手を胸元で重ねた。

    「お初にお目にかかります。 臨場レストランのオーナーネウと申します 本日は貴方様との戦いを元に、新しい料理を作ろうと思い相対した次第です 勿論私も手を抜くつもりは毛頭ありません お互いに死力を尽くしましょう もし臨場レストランにご興味がありましたら、いつでもいらしてください お待ちしております」

    返答はなかった。
    だが、次の瞬間、空気がざわめき、目に見えぬほど微細な波動が大気を震わせる。

    その波動の中心から、二つの影がじわりと染み出すように現れた。

    冥と迷。
    どちらも無表情な羊の仮面を被っており、まるで感情の欠落を象徴するようだった。

    女の冥はタイトスカートをなびかせ、両手に握った包丁を逆手に構えたまま、静かに腰を落とす。

    男の迷は猫背気味の姿勢で、手にした鋏を奇妙なリズムでカチカチと鳴らしながらネウを見据えている。

    「チチ……チチチ……」

    それはまるで言語のようで、ただの雑音のようでもあった。

    突如、迷の足元から影が黒く膨張する。影に潜って移動する能力《シープケイヴ》が発動したのだ。

    影の中へと一瞬にして姿を沈めた迷が、わずかに遅れてネウの背後からぬっと浮かび上がる。

  • 35AIの力、お借りします!25/06/02(月) 19:20:51

    音も気配もないままに振り下ろされた鋏の刃は、光すら裂くように真っ直ぐに迫った。

    ガキンッ!

    甲高い金属音と共に火花が炸裂する。

    その刃を防いだのは、ネウの背に浮かび上がった小さな魂の結晶だった。 光の粒が宙を舞い、不可視の干渉が空間に波紋を残す。

    「乱暴な歓迎ですね。」

    跳び退いた迷を逃すまいと、ネウの掌から見えざる力が奔流のように放たれた。

    それは視覚では捉えられないが、魂を持つ者なら誰しもが直感で理解する“核心への干渉”。

    その一撃は迷の内奥にある魂の核を震わせ、まるで神経を直接針で突かれたかのような激痛を生む。

    「グ……ッ!」

    迷の身体が一瞬、痙攣したように硬直した。

    だが、その隙を狙って、冥が素早く距離を詰める。彼女の両手に握られた包丁が、躊躇なく交差し、《クロスネス》が発動した。

    二本の刃が×の軌跡を描き、ネウの首元を目掛けて風を裂いた。

    ザンッ!

    「なるほど、そう来ましたか。」

    ネウは一歩も退かず、片足を軸に体を旋回させ、ギリギリの間合いで刃を回避し、空いた右掌を冥の胸元へそっと添える。

  • 36AIの力、お借りします!25/06/02(月) 19:21:07

    まるで料理の皿を整えるような、静かな所作だった。

    「失礼、ここに一つ、魂を戴きます。」

    ピシィン!

    ……何かが割れるような音が響く。 冥の動きが唐突に止まり、包丁を握った腕が落ちた。

    魂に直接干渉された衝撃が、肉体ではなく“存在そのもの”に作用し、まるで命の一部を剥ぎ取られたかのような空虚を彼女にもたらしていたのだ。

    しかし彼らは怪異。命すらもあいまいな存在であるため、それでも倒れることは無い。

    「……。」

    突如、ネウの視界全体が歪んだ。地平線まで見通せるはずの平原が濁った水の中のように揺らぎ、そこかしこに冥と迷の姿が無数に現れた。

    無数の幻影を相手に見せる技、《シープグロース》だ。

    その中には人形のようにぎこちない動きをするものもいれば、実体と見紛うほどに鋭く俊敏な挙動を見せる影も混じっている。

    錯覚と幻覚と恐怖が一体となり、まるで舞台の幕裏から迫る黒い群れのようにネウを取り囲んだ。

    「……ふむ、これは、なかなか芸術的ですね。」

    ネウは静かに目を閉じた。一歩、風の吹く方へと足を進める。

    そして、肺いっぱいに風を吸い込むと、次の瞬間、全身から淡く揺らめく霊的な波が放射状に広がった。

  • 37AIの力、お借りします!25/06/02(月) 19:21:29

    ブワッ!

    魂の周波、それは視覚や聴覚を超えた感覚の触手だった。周囲の空間を舐めるように走るその波動は、幻影と実体のわずかな差異すら見逃さずに捉える。

    心を無にし、存在の真贋だけを見抜く感性に一点集中。わずかに重みを持った気配、一つだけ重心のぶれない影……

    「いましたよ、本物が。」

    ネウの指先がわずかに動き、目を開いた瞳が迷の正体を射抜いた。

    「貴方が本物ですね。」

    狙い澄ました魂の一撃が、迷の仮面を砕く。

    しかし、その瞬間、割れた仮面の奥から《デスイーター》が飛び出す。

    ガブリ。

    呪いの噛みつきがネウの肩に深々と食い込み、彼の体からふわりと漂っていた霊気の波動が途切れ、空気が一気に重苦しく沈んだ。

    「……っ、なるほど、こう来ましたか……。」

    ネウの表情がわずかに歪む。
    彼の体内に流れていた霊的な波長が寸断され、料理を通して魂に干渉する力が封じられていく。

    指先から放たれていた感覚の触手が、ぷつり、ぷつりと切れていく感覚。まるで大切な調理器具を次々に砕かれていくかのような喪失だった。

    「私の“包丁”を奪う……あなたたち、なかなかの手練れですね。」

    魂を扱う能力にも大きく制限がかけられてしまい、かつて喰らった魂の記憶と力——それらの“レシピ”にアクセスできなくなってしまった。

  • 38AIの力、お借りします!25/06/02(月) 19:22:05

    霊的な流れが堰き止められ、さらにネウの周囲を無数の幻影が再び取り囲む。

    冥と迷はまるでまな板の上の鯉のようになったネウを前にして、鋏と包丁で一斉に襲い掛かる。

    ザシュッ!ブチッ!ズガズガッ!

    皮膚が裂かれ、肉を割られ、血を啜られる。

    出血量はもうとっくに致死量を超えており、通常であれば確認するまでもなく死亡しているだろう。

    だが、相手は魂を扱う料理人である。そう簡単に終わってくれるほどヤワではない。

    「さて、ここからどう立て直しましょうか……少々、創作のしがいがありそうですね。」

    ネウは苦しげな息をつきながらも、手のひらで自らの胸元を押さえる。

    鼓動が弱々しく、しかし確かに残っていることを確認すると、彼は静かに目を閉じた。

    そんな彼を尻目に、トドメの《ブリッジシープ》が発動する。

    ギュッ!

    上空から降ってきた縄が彼の首に絡みつき、一気に空へと引き上げる。呼吸が苦しくなる。

    《ブリッジシープ》によって意識を刈り取られ、ネウはわずかに瞳を閉じた——はずだった。

    通常ならば意識を失うはずの苦痛と絶望の淵。 しかし、魂の料理人であるネウにとって、気絶は単なる“死”の模倣ではなかった。

    意識を手放したことで、彼の魂はより純粋な核心、根源へと接続されていく。かつて供した魂たちの記憶、味、感情、それらが一斉に甦り、渦を巻いた。

  • 39AIの力、お借りします!25/06/02(月) 19:22:30

    (……ああ、これは、まさしく“原点”だ。)

    縄に締め上げられた肉体が動かずとも、魂は静かに、確かに覚醒し始める。
    ネウの瞳がゆっくりと開き、その光は深く澄み渡っていた。

    その瞬間、大地から黒煙のような霊気が立ち昇る。
    彼の足元から、過去に料理として供された魂たちの残滓が蠢き始めた。

    「……まだ、私の料理は終わっていませんよ。」

    《ソウルアーカイブ》。

    かつて喰らった魂たちの記憶と力を一時的に召喚し、即興の料理として融合させる奥の手だ。

    無数の魂が影を貪り、迷と冥の《シープケイヴ》の逃げ場を奪っていく。
    幻影は次々と霊気に呑まれ、残る本体も霊気に包囲されていく。

    ネウの手元には、魂を模した器が浮かび、その中心で輝く核心を彼は静かに摘み取った。

    「貴方がたの敗因は、逃げ道を閉じたことです。」

    逃げ場のない影の海の中、無数の魂が迷と冥の肉体を包囲し、微細な干渉を始める。

    魂に喰われ、霧散していく二体の怪異。

    ネウは立ち上がり、煙の中からそっと歩み出る。

    「ええ、これは……濃厚な魂の香りがします。メインディッシュにふさわしい素材ですね。」

    「勝者——ネウ。」

  • 40AIの力、お借りします!25/06/02(月) 19:23:58

    次のエントリーです。

    これからいろいろと検証を行うので対戦は明日になります。


    >>41

    >>42

  • 41二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 19:24:49

    【盾王バルレラ】
    ある国の王をしている老練な騎士王。
    攻めは得意ではないが防衛戦となれば百戦百勝の世界に名が知れ渡る英雄であり
    ついた異名が【盾王バルレラ】
    神器:【神盾ナインヒル】
    世界に十つしかない神器の一つ
    『理想の金属』を素材に作られ、その力は使用者の周りに浮かぶ九つの盾一つ一つに強力な力が宿るほど
    【重壁の盾】ただひたすらに硬く重い相手の攻撃を防ぐための壁盾 使用者には重さを感じさせない 〈修復有〉
    【歪曲の盾】渦の形をして相手の攻撃を逸らすための丸盾 最も自由度と使用頻度が高い盾
    【反射の盾】鏡のような見た目をして相手の攻撃を反射するための五角盾 攻撃を溜めて一気に反射することもできる
    【拘束の盾】鉄格子の模様が入って相手を拘束するための 持盾 〈修復有〉
    【呪怨の盾】悍ましい悪魔が描かれた相手を弱体化させるための小盾 相手に砕かせることで最も効果を発揮する
    【恩恵の盾】美しい女神が描かれた味方を強化させるための大盾 砕かれると効果を失う〈修復有〉
    【犠牲の盾】神盾ナインヒルが描かれた使用者の身代わりにするための置盾 優先的に修復される
    【結界の盾】特徴のない純白の結界で味方を守る楕円盾〈修復有〉
    【予備の盾】黒色をした不定形な他の盾をコピーするための手盾
    『説明:〈修復有〉と書かれた盾には【神盾ナインヒル】全体を修復する効果があります』

  • 42ナラテゥールの作者25/06/02(月) 19:25:05

    ヴォルク
    戦場を駆け巡る傭兵
    武器 ヴェルフフォルミング・ヴァッフェ 名匠デゥルンが作った多機能武器シリーズの一つ 基本形態はクポシスで螺旋状の溝がある 柄にあるトリガーを押すことでクポシスの刃先が展開しボウガンになる
    ヴェルフフォルミング・ヴェッフェクポシスモード:クポシスを回転させて螺旋状の溝で削り取る能力と合わせると削り取りが大幅に向上する
    ヴェルフフォルミング・ヴェッフェボウガンモード:ヴェルフフォルミング・ヴェッフェクポシスモードで削り取った石や地面や空間を発射する
    能力1 回転 
    例 弾丸を回転させて貫通力を高める 相手の腕を回転させてあらぬ方向に曲げる 自分の思考を回転させて思考力を向上させる
    能力2 小火器の名前を呼んでその小火器を呼び出す 過去・現在の小火器によって消費するエレルギーが違う
    軍人崩れではあるが元軍人ではあるため小火器の知識は豊富ではある
    弱点 小火器の名前を正確に言わないと呼び出せない 一つの回転に集中しすぎると二つの能力が使用できなくなる
    こんな感じのキャラクターです

  • 43AIの力、お借りします!25/06/02(月) 19:32:02

    埋まるのが早すぎるので次からは一回参加した方はエントリー開始から15分経過しないと入れないルールを追加しますかね。

  • 44AIの力、お借りします!25/06/03(火) 18:40:42

    風は穏やかに吹いていた。
    何もない平原。だが、そこに立つ二人の戦士が、今まさに歴史の一頁を刻まんとしていた。

    盾王バルレラ。白銀に輝く九枚の盾を周囲に浮かべ、その威容はまるで神話の時代から現れた守護者のようだった。

    その足取りには、無数の戦場を踏み越えてきた男の重みと確かさがある。一歩ごとに土がわずかに沈み込み、彼の存在の重さを大地に刻んでいく。

    そして、その対面に立つのは傭兵ヴォルク。着崩した戦闘ジャケットに無造作な笑みを浮かべ、彼の手にはヴェルフフォルミング・ヴァッフェ。

    刃先は螺旋状の溝を描きながら、風を裂いて煌めいている。戦場を幾度も駆け抜けてきた男の、確かな殺気がその立ち姿に宿っていた。

    「──ヴォルク。お主の技量、しかと見せてもらおう。」

    「へぇ、王様自らお出ましか。じゃあ、こっちも全開でいかせてもらうぜ。」

    バシュッ!!

    いきなりヴォルクが引き金を引いた。ヴァッフェが唸りを上げて瞬時にボウガンへと変形し、地面を削るようにして砕かれた岩塊が捻り出される。

    その岩は圧縮されたエレルギーによって硬度と速度を増し、まるで砲弾のごとく音速を超えて射出された。

    ガンッ!!

    耳をつんざくような轟音と共に、【重壁の盾】がバルレラの前に自動でせり出した。

    その分厚い壁盾は微動だにせず、直撃した岩塊の衝撃すら弾き返す。盾の表面には微かな振動が走ったが、亀裂ひとつ入らない。

  • 45AIの力、お借りします!25/06/03(火) 18:41:06

    「なるほど、威力はあるな。だが──」

    バルレラがわずかに右足をずらし、手元の盾を静かに滑らせる。

    シュルンッ。

    【歪曲の盾】がくるりと音を立てて回転しながら前方へと飛び出す。その渦巻く構造が空気すら巻き込み、視界を揺らがせるような錯覚を生み出す。

    「ちっ、また別の盾かよ!」

    バシュバシュバシュッ!!

    ヴォルクが躊躇なく続けて三発を放つ。

    岩片を纏った高速弾が真っ直ぐにバルレラを狙うも、【歪曲の盾】がわずかな角度で軌道を逸らし、銃弾は左右に逸れて土煙を上げるだけに終わった。

    「まだまだァッ!」

    ヴォルクは咆哮とともに足を踏み込み、ヴェルフフォルミング・ヴァッフェをクポシスモードへと即座に切り替える。

    刃が高速で回転し始め、空気を裂く音が耳をつんざく。螺旋状の溝が生む旋風が砂塵を巻き上げ、視界を曇らせながら彼は一直線に突撃した。

    「喰らいやがれぇぇッ!!」

    唸る刃がバルレラの懐へと突き込まれる。
    そして、まるで巨大なドリルのように迫るその一撃を迎え撃つように、【反射の盾】がせり出した。

    ギィィィィィンッ!!

    金属同士がぶつかる激しい火花が夜空のように散り、盾と刃が一進一退の押し合いを始める。盾の表面が軋みながらも、回転の力を受け止めきる。

  • 46AIの力、お借りします!25/06/03(火) 18:41:21

    「ならばこいつだ──M1911ッ!」

    ヴォルクが叫ぶと、右手の甲から淡く光が溢れ、手のひらに拳銃が形を持って現れる。

    ズドンッ!!

    引き金を引いた瞬間、火花と共に弾丸が鋭く発射され、真っ直ぐにバルレラの額を狙って飛翔した。

    「浅い。」

    その言葉と同時に、バルレラの前方に純白の輝きが広がる。

    透明な膜のような【結界の盾】が音もなく展開され、弾丸はまるで粘性を持つ空気に触れたように減速し、そのまま空中で止められた。

    弾は、静かに地に落ちる。

    「なら、これでどうだ!AK-47ッ!」

    ヴォルクの叫びと同時に、空間を裂くような閃光と共に自動小銃が右手に現れる。その瞬間、彼の指がトリガーを引いた。

    ダダダダダダッ!!

    怒涛のように吐き出される7.62mmのフルメタルジャケット弾が、まるで暴風雨のようにバルレラを襲う。

    「何度やろうと無駄だ。」

    バルレラの盾たちは即座に反応し、周囲で旋回を始めた。歪曲の盾が銃弾を逸らし、反射の盾がいくつかの弾を跳ね返し、重壁の盾が直撃を真正面から受け止める。

    「流石に、すげぇな……こりゃ防御の化け物だ。」

  • 47AIの力、お借りします!25/06/03(火) 18:41:41

    「でも…どんな防御にも穴はあるんだぜ。」

    バキッ!

    その言葉と同時に、金属が欠ける音が響いた。

    【歪曲の盾】の表面に命中した弾丸が、盾の縁を抉るようにして砕け、微細な亀裂を刻み込み続けたことによって、彼の強固な盾を破壊することに成功したのだ。

    「神盾の一つを……抜いたか。」

    バルレラが低く呟く。

    「ハッ、ようやくその仏頂面に傷を付けられたな、王様。」

    ヴォルクの嘲笑と共に、空気が震えた。

    彼はヴァッフェの刃を回転させると、その勢いに乗じて後方へバク転。その空中姿勢のまま、腰のホルスターから二丁の拳銃を引き抜く。

    「お次はこれだ、ベレッタとデザートイーグル──受けてみな!」

    トリガーが引かれると同時に、金属の咆哮が空気を引き裂いた。

    ズダダダダダッ!!

    左右の銃口から火線が交差しながらバルレラを狙い撃つ。その精密な手元操作は、乱射とは程遠い、意志を持った弾道。

    対するバルレラも黙っていない。両肩から【予備の盾】がせり出し、回転しながら銃弾の雨を逸らしていく。

    だが、ヴォルクの弾はただの牽制ではない。絶え間ない発砲の合間に、隙間を見つけては実弾の軌道を巧妙に変化させ、盾の死角を探るように飛翔していた。

  • 48AIの力、お借りします!25/06/03(火) 18:42:52

    「そこだッ!!」

    一発──ヴォルクの狙い済ました一弾が、バルレラの胸前の【軽量の盾】の縁を擦るようにして、わずかに軌道を逸らしながら通過する。
    バルレラが身を翻し、反射的に【重壁の盾】をその方向に向けるも──

    「甘ぇッ!」

    ヴォルクがその反動を利用して地面を蹴り、低空滑走でバルレラの懐へと飛び込む。

    「この距離なら盾は意味ねぇなッ!!」

    回転するヴァッフェを今度は斬撃形態に変形させ、刃先をバルレラの膝元へ振り抜く。

    キィン!!

    【膝装の盾】が自動展開されてその攻撃を受け止めるが、その衝撃で一瞬バルレラの足元が揺らいだ。

    「お前の守り、確かに硬い。でもな──攻めは、こっちの専売特許だ!」

    叫びと共に、全力の跳躍。ヴァッフェの回転が音の壁を破り、雷鳴のような一閃と共に──盾と盾の隙間に狙い澄ました一撃が突き刺さる!

    ズガァンッ!!

    破砕音。バルレラの【反射の盾】が割れ、光の粒となって霧散した。

    だが、その瞬間。 バルレラの右手がすっと腰の後ろに伸びた。隠されていた大盾──【神盾ナインヒル】が抜かれ、空気を震わせて振り抜かれる。

    「報いを受けよ!」

    咄嗟に飛び退こうとするヴォルク。しかし、王の反撃の一撃は彼の肩口を掠め、衝撃で体勢が崩れる。

  • 49AIの力、お借りします!25/06/03(火) 18:43:10

    「チッ、やるじゃねぇか……!」

    バルレラはすかさず足を踏み込み、盾の残骸を踏み越えながら追撃。空中に跳び上がりながら、大盾を振り下ろす。

    「王の一撃を受けよ!!」

    ドンッ!!

    大盾を叩きつけた衝撃波が地面を裂き、衝撃波の余波が広がってヴォルクの周囲を襲う。

    だがヴォルクも負けじと回転しながら跳ね退き、土煙の中から抜け出して次の攻勢へと移る。

    「これで終わらせてやるッ!!」

    怒声と共に、彼は全身のバネを使って跳躍。その体勢のまま空中でヴァッフェを両手で構え直すと、今度は刃先を前に突き出す形で真下に落下するように急降下。

    バルレラの頭上に展開されていた【重壁の盾】が間に合わず、斜めの軌道から降下してくるヴォルクの鋭い突きがその端を裂く。

    「ぐっ──!」

    バルレラが後退するも、すでにヴォルクの攻撃は始まっていた。

    刃の軌跡が幾重にも空間を刻み、盾と盾の間、ギリギリの隙間を縫って連撃が叩き込まれる。

    欠けた【歪曲の盾】でかろうじて数撃を逸らすも、それぞれの盾がすでに限界に近づいていた。

    「受けきれるかよ、これをッ!!」

    ヴォルクが地面を蹴り、バルレラの背後に回り込む。

  • 50AIの力、お借りします!25/06/03(火) 18:43:29

    その機動力と殺気に、バルレラの反応が一瞬遅れた──その刹那。

    ヴァッフェの刃が回転音と共に、【結界の盾】を貫通。きらめく火花と共に盾が粉砕され、破片が風に舞う。

    「──終いだッ!!」

    最後の一撃。ヴォルクはヴァッフェを片手に、もう片方の手に再び拳銃を生成する。

    至近距離で、バルレラの胸元に銃口を突きつける。

    ドンッ。

    火薬の閃光と共に放たれた一弾が、バルレラの鎧の隙間を撃ち抜いた。

    「ぐっ……見事だ……」

    バルレラの膝が、地に沈む。

    彼の周囲を巡っていた全ての盾が、まるで役目を終えたかのように光の粒となって霧散していった。

    「勝者――ヴォルク。」

  • 51AIの力、お借りします!25/06/03(火) 18:57:03

    次の対戦

    一回参加した方はエントリー開始から15分経過しても埋まってなかった場合にのみエントリーしてOKです。


    >>52

    >>53

  • 52落宮の人25/06/03(火) 18:57:58

    [落宮スズキ]
    幸運の女神からの寵愛を一身に受ける落とし穴の使い手
    臆病で非力だが逃走スキルは非常に高く、理不尽なほどの回避を見せる
    ボロボロの作業服を着た小柄な体格でいつもオドオドしているが、いざという時はカッコイイ

    心優しい性格で、寂れた祠に同情し日々手入れしていた経緯から、祀られていた幸運の女神に見初められた
    女神は落宮の「助けて」という言葉に反応して運命に介入し、彼の望む結果を引き起こす
    ただし、落宮自身は女神の負担になりたくないので1日1度しか言わないと決めている

    自身の弱さを誰よりも理解し受け入れているため、どのような強さと相対しても心の芯が揺れない覚悟を持つ
    そしてその強さを弱い自分が攻略するための策略を常に頭に巡らせている

    落宮は指定した場所へ穴を開けられるほか、危機に応じて穴が自動で生成される能力を持つ
    穴の対象は自在であり、相手の能力や思考にまで作用する
    指定した落とし穴は開くまで数秒の時間差があるのが欠点

    戦闘方法は逃走を基本とし、相手の強さを逆手に取り自滅を誘うもの
    自分の弱さも相手の強さも信じるのが彼の戦術の核だ

  • 53二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 19:00:14

    このレスは削除されています

  • 54AIの力、お借りします!25/06/03(火) 19:01:59

    代わりの参加者


    >>55

  • 55二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 19:19:16

    シュピー
    「君は戦う前に勝敗は決していると言う言葉をどう思う? 私かい? 私はその言葉通りだと思う、とだけ言わせてもらおう」

    常に冷静で狡猾、そして実力に裏打ちされたプライドを持つ男性
    賭けをこよなく愛し、勝つための準備を惜しまず対戦相手の情報を予め入手している イカサマ、ハッタリ、ブラフ等あらゆる手を使って勝とうとする 暇ならとりあえず見かけた物を見てどうなるか予測しており、ギャンブルに対して誇りを持っている どんな相手でも最後まで油断しない

    戦闘開始時自身の力が具現化したコインを10枚作り出す 特殊な力を持っておりコインを使うことで消費数に応じて特殊な何か、もしくは銃の威力強化(1回)に使われる コレは賭けを行わなければ増やすことはできない

    武器 リボルバー拳銃

    賭け 脳内で相手の行動、もしくは不確かな物を予測しコインを賭ける 当たれば数に比例して増え、外れればコインは消滅する

    「勝負だ!! 私の切り札"カード"は!!」と決着をつける時に言い放つ

  • 56AIの力、お借りします!25/06/03(火) 20:09:07

    広大な何もない平原。その中央に、二人の男が対峙していた。

    落宮スズキ。ボロボロの作業服に身を包み、頼りなさげにそわそわと周囲を見回す小柄な青年。

    その姿は、まるでこの場所に迷い込んできたただの作業員のようだが──彼をただの一般人と見くびるのは早計だ。

    そして対するは──

    「君は戦う前に勝敗は決していると言う言葉をどう思う? 私かい? 私はその言葉通りだと思う、とだけ言わせてもらおう。」

    自信に満ちた笑みを浮かべる男──「シュピー」。

    冷徹で狡猾な思考をその瞳に宿し、何事も計算の上で成り立つと信じて疑わない博打師。

    その手には黒光りするリボルバー。そして宙に浮かぶ十枚のコインが、陽光を受けてきらりと光を反射していた。

    「始めようか。」

    パンッ。

    指を鳴らすと同時に、空中のコインが一枚燃え尽き、シュピーの手にしたリボルバーの銃身が不気味に蒼く光り出す。

    まるで獲物の鼓動に呼応するかのように、その輝きは僅かに脈打っていた。

    「当たれば終わり、避ければ運命……さて君はどちらかな?」

    「え、ええと……その、よろしくお願いします……!」

    情けないほどに震える声。だがその裏には、わずかな覚悟の色が滲んでいた。

  • 57AIの力、お借りします!25/06/03(火) 20:09:24

    スズキは一歩、また一歩と後退しながら地面に視線を落とす。

    バンッ!!

    炸裂音と共に、鋭い閃光が銃口から走る。弾丸は空気を裂いて一直線にスズキの胸を狙い、怒涛の速さで襲いかかる。

    「ひゃっ……!」

    銃弾が彼の体を貫いたかと思われたその時……

    ズボッ!

    スズキの足元が突如として崩落し、まるで地面そのものが彼を呑み込むようにして開いた。

    煙と砂塵を巻き上げながら、彼の姿は一瞬で消失する。

    弾丸は空しく、誰もいない空間を貫き、遠くの地面に刺さった小石を弾き飛ばすだけだった。

    「……落とし穴、か。」

    シュピーの呟きが、風に溶けて消えた。静寂が再び平原を支配するが、わずかに揺れる草の音が、次なる行動の前兆のように聞こえた。

    「こ、ここで……なら……っ」

    スズキは数メートル離れた地点に、ひょこりと姿を現した。土まみれの作業服はさらに汚れ、髪にも砂が絡まっているが、その表情には傷一つないどころか、ほっとした安堵の色すら見える。

  • 58AIの力、お借りします!25/06/03(火) 20:09:43

    「君、賢いね。」

    「や、やめましょうよ……ほんとに、痛いのは……嫌いで……っ」

    「残念だけどね、それは私もだよ。だけど、勝ち負けは避けられない。賭けはもう始まっているのさ。」

    パンッ!

    再び指が弾かれ、空中のコインが二枚、火花を散らして燃え尽きる。

    直後、リボルバーが鋭く光り、シュピーの眼光が鋭さを増した。

    バン! バン!!

    火薬の匂いと閃光が一瞬で視界を塗りつぶす。二発の銃弾が、スズキの身体を挟むように猛スピードで突き抜ける。

    「うわあああっ!」

    彼は反射的に身をひねり、地面へと飛び込むように転がりながら、咄嗟に両手を土に押し当てる。

    体は小刻みに震えているが、その視線は一瞬たりとも地面から離れない。

    ドサッ。

    膝を折って倒れ込みながら、スズキは土をまさぐるように両手を地面に押し当てた。その指先はまるで何かを探るかのように土を掻き分け、彼自身の中に確信を探していた。

    パキ……パキ……ッ

    静寂を破るように、乾いた音が足元から響き始める。

  • 59AIの力、お借りします!25/06/03(火) 20:10:48

    地面の表面がわずかに盛り上がり、やがて蜘蛛の巣のような無数の亀裂がじわじわと広がっていく。ヒビの中には空気が巻き込まれ、ひゅうひゅうと不気味な音が鳴った。

    「…そこだ。」

    声と同時に、シュピーの足がその亀裂の真上に踏み込んだ。

    ズボォォッ!!

    地面が悲鳴を上げるように崩落し、乾いた砂とともに彼の体が宙を舞う。

    「なっ……!? 」

    驚きの声が飛ぶも、もう遅い。リボルバーを構える暇もなく、足元がわずかに軋み、シュピーの体がぐらりと傾き、重力に引き寄せられる。

    「…なるほどね…これはちょっと予想外かも……。」

    彼は即座に体勢を変え、崩れる地面を蹴って横に跳ぼうとした。
    だが、その動きに合わせるかのように落とし穴の縁がさらに拡大し、逃げ道を塞ぐ。

    ズボォッ!!

    渦を巻くように崩落していく大地が、彼の脚を捕らえる。
    ありじごくのような底なし穴に膝まで沈み込んだその瞬間、シュピーは手にしたコインを三枚放り投げた。

    「コイントス──“リバース・ジャッジ”!」

    放たれたコインが光を放ちながら回転し、周囲の空間が揺らぐが、それでも状況は変わらない。
    ――そして、彼は完全に深い、深い穴の底へ飲み込まれていった。

  • 60AIの力、お借りします!25/06/03(火) 20:11:48

    ……かに思われたその時。

    「ゴホッ、ゴホッ。あーあ、結構いいスーツなのに汚れちゃったよ。」

    数十メートル離れた地点で砂塵を払いながら、シュピーが再び地上へと姿を現す。どうやら先ほどのコインの効果によって、何らかの方法で落とし穴から抜け出していたようだ。

    「これで終わりでもいいけど……どうだい?せっかくならダブルアップチャンスと行こうじゃないか。」

    眼鏡の奥の瞳が、ふたたび鋭く輝いた瞬間、戦場は再び緊張の糸を張り詰めた。

    砂を蹴り上げながら、シュピーが疾走する。その手には再装填を終えたリボルバー、そして空中には新たに十枚のコインが煌くように浮かんでいた。

    「最後の賭けだ、君の運が本物か、私の戦略が勝るか……見せてもらおうか!」

    バン! バンバンバン!!

    怒涛の銃声が連続して響く。銃口からは青白い閃光が走り、その一発一発が破壊の意思を帯びてスズキを追い詰める。

    「うわっ、ひゃっ……う、うわああっ……!」

    スズキは慌てて跳び退きながら、次々に足元へ穴を開ける。しかし銃弾はそのわずかな隙を狙い、地面をえぐり、彼の肩をかすめていく。

    「……っ、もう限界……女神様……」

    絞り出すようなその声とともに、スズキの周囲に淡い光が瞬いた。

    バシュウウウッ!!

    突如として地面全体が不自然に波打ち、あらゆる方向へ落とし穴が連鎖的に展開する。

  • 61AIの力、お借りします!25/06/03(火) 20:12:41

    ズボォッ!!

    彼は咄嗟に身を翻し、跳躍する。空中で三枚のコインを放つと、それが刃のように変形して飛翔する。

    「勝負だ!! 私の切り札"カード"は!!スペード・カウンター!!」

    空中で放たれた三枚のコインが1枚のカードに変身し、光の弧を描いてスズキを狙って飛翔する。このスキルは、シュピーが自らの劣勢を逆転するための切り札。
    直前に自分が受けた行動とその座標を読み取り、軌道を「反転」させてカウンターを放つ、いわば状況記憶型の迎撃技だ。

    しかし──

    ズボボボボ!!

    その全てが、シュピーの意図を裏切るようにして、足元の大穴へと吸い込まれていった。

    まるでその位置を狙い澄ましたかのように連鎖する落とし穴のトラップが発動し、彼の体は一瞬で砂塵の渦の中心に引き込まれた。

    全てが穴に吸い込まれた数秒後──穴の縁から、不意に銃声が一発鳴る。

    だが、その弾丸はまったく見当違いの方向へと飛び、遠くの地面に虚しく着弾するだけだった。

    「……はぁ、はぁ……こ、これで……おしまい、ですよね……?」

    スズキが両手をついたまま泥の中に座り込み、肩で息をしながら、震える声でぽつりと呟く。

    「勝者──落宮スズキ。」

  • 62AIの力、お借りします!25/06/03(火) 20:14:06

    次の対戦

    一回参加した方はエントリー開始から15分経過しても埋まってなかった場合にのみエントリーしてOKです。


    >>63

    >>64

  • 63二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 20:15:31

    忘却の勇者アルフ・ヴェーリッヒ
    聖剣に選ばれた勇者の1人、何者も彼を認識することはできず、彼の軌跡は全て忘却される
    彼の行動には結果だけが残る。その過程を、アルフという名の空白を何者も認識できず、違和感を持つこともできない
    世界から取りこぼされた干渉者

    性格は極めて善良かつ献身的、勇者に相応しい無私の精神と勇気を宿しているが、それを知る者は誰1人として存在しない

    忘却の聖剣
    忘却の権能を司る聖剣、この剣の担い手は何者からも、何からも観測も干渉もできず、認識されることがない
    その全てが忘却さえて、担い手の存在は一切残らない。担い手は歴史の裏で常に結果だけを残す
    その結果には過程の空白こそ生まれるが、それを認識できる者は存在しない

    弱点は広範囲攻撃や、偶然攻撃に巻き込まれる不幸など。直接狙ったり、アルフへ向けた攻撃は不可能なので、そうするしかない

  • 64玉藻の人25/06/03(火) 20:22:36

    クレッシェンドハート
    音楽と心を司る魔法少女で本名は「歌野心」
    幼少期にとあるアイドルを見て強いドキドキとトキメキを感じて以降、それを追い求めている日々を生きている
    明るく天真爛漫で元気いっぱいな女の子であり口癖は「ドキドキ」、常に色んな歌を歌っている
    魔法少女になってもやる事は変わらずドキドキとトキメキを追い求めている

    「ハート」:心臓の鼓動と共にエネルギーをチャージする特性
    鼓動が早まれば早まるだけエネルギーも速く溜まり彼女の意志で解放できる
    「ビート」:歌を歌うことで音符型の弾幕を出せる技
    応用幅が広く歌が聞こえる範囲なら自由に召喚、操作可能

    クレッシェンド・フィナーレ
    「ハート」「ビート」が最高潮に達した時に放てる必殺技
    溜めたエネルギーを弾幕に乗せ相手に放つ

    弱点
    音が無い環境下だと「ビート」が発動できない

  • 65AIの力、お借りします!25/06/03(火) 20:58:15

    何もない平原。ただ、風の音だけが草を揺らしていた。 太陽は天頂にあり、雲ひとつない空が広がっている。

    その静寂の中に、ぽつんと立つひとりの少女がいた。

    「ドキドキが……する! なんだろうこの感じ、ここに何か……すっごくトキメく何かがいる気がするの!」

    彼女の名はクレッシェンドハート。歌と心を糧に生きる魔法少女。今日も“ドキドキ”を求めて世界を巡っていた。

    彼女の姿は鮮やかで、リズミカルに揺れる髪の毛さえ、旋律を奏でるようだった。

    だが──

    そこには、彼女が認識できるものは何もなかった。

    目を凝らしても、何もいない。
    それでも、確かに何かが“いる”気配だけが満ちている。

    ガァァァン……

    突如、乾いた空気を裂くように鳴り響く音が耳を打つ。まるで何かが斬られたような、不自然な“結果”がそこにだけ浮かび上がった。

    地面が斜めに裂け、黒い裂け目が陽光を吸い込む。

    「えっ!? こ、この地面……裂けてる……? いつ? 誰が……?」

    彼女は振り返る。だが誰もいない。胸の鼓動が早まる。

    ドクン。ドクン。ドクンッ!!

    「……ドキドキが……止まらない……! これって、もしかして戦いの予感!? やるよ、クレッシェンドハート!」

  • 66AIの力、お借りします!25/06/03(火) 20:59:15

    彼女の背後に、無数の音符が浮かび上がる。

    ビュン!ビュンビュン!

    色とりどりの弾幕が、空間に向かって乱れ飛ぶ。旋律を帯びた魔力が、空気そのものを震わせて進む。

    けれど──

    ドゴォン!!

    爆ぜるのは、何もない空間だけ。

    まるでそこに何かがいるかのように……何もいないのに、音符は“何か”に当たって消えていく。軌跡が空に消えるごとに、草がなぎ倒され、衝撃だけが結果として残る。

    「当たってる…っぽいのに、何にも見えない! そんなの、そんなのって……」

    ガンッ!

    次の瞬間、彼女の肩口から光が迸る。間違いなく”何か”が彼女を斬りつけたのだ。

    だが彼女には“それ”が見えない。血が飛び散ることすらなく、ただ痛みだけがそこにあった。

    「きゃっ…!? い、いつの間に!?」

    目を凝らすが、視界には何も映らない。心の奥底で、彼女は気づき始めていた。
    ──この戦場には、“結果”だけがある。

    「……っ、なら……こっちも全力で応えるしかないよねっ!」

    彼女はいつものように歌い始める。

  • 67AIの力、お借りします!25/06/03(火) 20:59:36

    明るく、華やかで、どこまでも伸びやかな旋律。 風が止まり、空が彼女の声に反応するかのように震えた。

    「ドッキ・ドッキ・ハートビート♪ トッキ・メッキ・ラブパルスッ☆」

    高らかに歌い上げたその瞬間、空気が振動し、彼女の背後から無数の音符が炸裂する。

    ビートの魔法が解き放たれ、煌めくようなエネルギー弾が次々と空へと躍り出た。

    弾幕は彼女を中心にして円状に拡がり、その波紋はやがて空間全体を包囲する陣形へと変貌する。

    ドンッ、ドンッ、ドンッ

    空間に漂う旋律はやがて重層的な音壁となり、ただ耳に届くだけだった音楽が、物理的な圧力へと変貌していく。

    低音は大地を震わせ、高音は空間を裂くように鋭く、音そのものが暴力的な存在感を持ち始めていた。

    ビリビリと肌を焼くような音の波が幾重にも折り重なり、視認できないほど精妙な震動が空気を編み込み、透明なドームのように戦場を覆い尽くす。

    その中心に立つのはクレッシェンドハート。彼女の心臓の鼓動が拍子となって、魔力のリズムは絶え間なく拡張を続けていた。

    しかし、その魔音の中心部で、一瞬の違和感が生まれる。

    音の圧力がある一点で歪み、見えざる“何か”が内部から干渉している気配が走った。

    草が一斉にその音圧でなぎ倒され、空気の流れが劇的に変化する。

    ヒュッ。

    突如として生まれた無音の隙間。音で満ちていたはずの世界が、一拍の休符のように静まり返る。

  • 68AIの力、お借りします!25/06/03(火) 21:00:37

    音の壁が形成した包囲網──その背後、完全に“認識外”から、ただ一太刀だけが放たれた。

    ズシャアアッ!!

    その斬撃は、空気すら裂く鋭さ。風の音が断絶され、瞬間的に周囲の世界が凍りついたかのようだった。

    まるで彼女の存在そのものを否定するような、致命的な一閃。

    鋭利で、曖昧で、どこから来たのかすら分からない刃が、ただ“結果”として彼女を襲った。

    「えっ……なに、今……?」

    声が出るより先に、体が反応した。意思とは無関係に身体が吹き飛び、草原を何メートルも滑りながら転がる。

    その視界の中で、彼女は必死に何かを探した。だが──そこには“誰もいない”。

    何もいないはずの空間に、明確な攻撃の痕跡だけが存在していた。

    体は重く、感覚が遠のいていく。指先から熱が抜け、骨の中まで衝撃が響くような感覚が残る。

    それでも、どこから来た攻撃なのか、その手がかりすら見つけられない。

    その不可視の剣技は、彼女の目を欺くだけでなく、感覚すら通り越して“記憶”をすり抜けていた。

    気づけば、彼女は地に伏していた。草の匂い、擦れた肌、心臓の鼓動だけが現実だ。

    「いったぁ……! でも、ま、まだ……負けない……!」

     鼓動が強くなる。 全身の力が、溢れ出す。 体中を音の波が駆け巡り、髪が光に染まり始める。

  • 69AIの力、お借りします!25/06/03(火) 21:01:23

    「これが、わたしの──クレッシェンド・フィナーレッ!!」

    全ての音符が収束する。爆発的なエネルギーが、光となって広がった。
    草原すべてを呑み込むかのような大音響。音の奔流は空を揺らし、天を焦がした。

    ドォォォン!!!!!!

    辺り一帯が焼き尽くされ、爆音と衝撃波が空を裂き、雲を消し飛ばす。
    空が赤く染まり、草原はその余波で波打ち、焼け焦げた土の匂いが一面に広がる。

    かつてのなだらかな大地は音の暴力に刻まれ、巨大なクレーターや亀裂を生み、地形そのものが異様な姿へと変貌していた。

    その中心に──何もいなかった。否、いないはずだった。
    けれど、その“何もない”空間に、ほんのわずかな違和感が走る。

    スッ……

    それは風が通る音か、はたまた鼓動が止むほどの静けさの中に紛れた異音か。

    次の瞬間、彼女の目の前にだけ、一閃。
    まるで“それ”だけが世界から切り取られたかのような、孤高の軌跡。

    ──アルフ・ヴェーリッヒは、その瞬間だけ存在を許された。

    それは、クレッシェンド・フィナーレの衝撃すら耐え切った“結果”だった。

    なぜなら、アルフは物理的な攻撃を避けたのではない。“存在そのものが、そこにいなかった”のだ。

    彼は忘却の権能によって、世界から観測されず、干渉されず、あらゆる因果から抜け落ちていた。

  • 70AIの力、お借りします!25/06/03(火) 21:02:02

    だからこそ……フィナーレの大爆発にも巻き込まれなかった。

    音も、熱も、衝撃も──彼を対象としない限り、彼に届く術がない。

    そして彼は、彼女が気づくよりも早く、決着の一太刀を放った。

    「──え……?」

    視界が、回転する。

    足が地から離れ、空へと投げ出された。

    世界がぐるぐると回り、空と地の境界が消える。

    ドサッ。

    彼女は倒れ伏し、そのまま意識を手放した。

    歌声も鼓動も、音と共に消えていった。

    ……そして、そこには何もいなかった。

    誰一人として、彼女を倒した存在を“認識”できないまま。

    ただ一つ──忘却の風だけが吹き抜けた。

    「勝者──アルフ・ヴェーリッヒ」

  • 71AIの力、お借りします!25/06/03(火) 21:03:04

    次の対戦は明日になります。

    一回参加した方はエントリー開始から15分経過しても埋まってなかった場合にのみエントリーしてOKです。


    >>72

    >>73

  • 72デイビッドの愛銃25/06/03(火) 21:18:20

    公念
    世界の秩序を司る神に仕える高僧。死にかけるほどの厳しい修行の果てに悟りを開き神気を纏うに至る。
    信奉する神の意向に沿い、世界の秩序安寧のために各地を転々として害となる妖を祓い鎮める。
    長身細身の姿はまるで枯れ枝の様だが、世界の流れすら読み解く静かな心はその動きを最適化し、見た目からは想像できない俊敏さで相手を翻弄する。
    敵の攻撃を紙一重で見切り、最小の動きでいなす姿はまるで風に逆らわず舞う木葉の如し。

    武器
    ・護符
    胸元から取り出して虚空に貼り付けることで発動可能。1枚でも雷すら通さぬ結界を自身の半径1mに展開する。
    ただし作成に半日の精神集中が必要となるため、10枚程しか持ち歩いていない。
    ・巻物
    かつて災害と呼ばれた妖が封じられた巻物。紐解き掲げることでその能力の一端を解放できる。
    現在は2種類の能力が使用可能。
     ①飛ぶ斬撃:封じられた蟷螂の妖の力。岩をも切り裂く斬撃が一直線に飛んでいく。何かを斬りたい時や相手の攻撃を相殺する場合に使用。
     ②絡む粘糸:封じられた蜘蛛の妖の力。強靭で非常に強い粘着性を持つ糸を展開する。相手や武器を拘束する場合に使用。
    ・錫杖
    神気を纏わせることで鋼鉄の如き妖の爪や牙に劣らぬ強度を誇る杖。
    杖頭の鐶が響かせる音色には獰猛な獣や殺気立つ妖の心を安らかにし落ち着かせる効果がある。

    公念自身や無垢な民に攻撃するものと相対した場合、神気を纏いて身体能力と霊的耐性を向上し錫杖で打ち据える。
    錫杖の鐶で鎮静しない相手であれば、護符で身を護りつつ巻物や神気により最適な手段を模索し対応する。

  • 73二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 21:24:42

    ☆幾千斬のリエル
    ある国の近衛兵を務めあげた熟練の糸目剣士。国の危機を幾度となく救った影の英雄。
    その剣速は至高の域にまで鍛え上げられており、一度に千回以上切りつけ、時を超えた斬撃すら可能とした。
    普段はひょうきんな態度で真意を見せないが、本気を出した時の迫力は筆舌に尽くしがたい。
    技:幾千斬(束)
    異次元の剣速により一度に千以上の斬撃を浴びせる通常攻撃、それを束ねて同じ場所を切りつける。
    なかなか切り刻めない硬い相手に使う技
    必殺技:時を超える斬撃
    自身の人生で振るう過去・未来の全ての斬撃を現在のこの瞬間へ呼び寄せる絶技。
    その性質上使えば片腕に大きな負荷がかかるため戦闘ではほぼほぼ使えない大技であるが、時空すらも埋め尽くす膨大な剣戟は相手が逃れることを許さない。
    彼の剣に捧げた人生の結晶とも言える神業

  • 74AIの力、お借りします!25/06/04(水) 17:48:56

    何もない平原。
    ただ風が草を揺らす音だけが、地平の端から端まで鳴っていた。

    その真ん中に、二人の男が向かい合っていた。

    「やあやあ、そこの坊主。おぬし、なんだか物騒な気配がするぞ?」

    ふざけた口調で笑うのは、幾千斬のリエル。

    糸目のその目は細く、剣士とは思えぬほど気の抜けた表情。だが、その腰の太刀は、風に合わせてかすかに鳴り、空気を裂く準備を整えている。

    「害をなすものに安寧なし。神の御意により、我は只今ここに在るのみ。」

    対するは公念。
    痩せ細った体躯に長身、顔の皺ひとつ動かさぬその姿は、風に揺れる枯れ枝のような静けさと不動の気配を湛えていた。

    足元の草がわずかに揺れるたび、それに合わせるようにその視線がリエルを捉える。

    彼は胸元の袈裟に指を滑らせ、一枚の護符を静かに取り出す。
    それはまるで、祈りのように丁寧に、慎重に。

    ピタリ。

    虚空に貼り付けられたその護符が、瞬時に結界を展開する。

    範囲は半径一メートル。
    それは空気すらも張り詰めさせる異様な静寂を生み出した。

  • 75AIの力、お借りします!25/06/04(水) 17:49:47

    神気の奔流が護符を起点に渦巻き、雷すらも通さぬ不可侵の結界を成す。

    「おっと、さっそく張るのかい。じゃあ、こっちもいくとするか……」

    スチャッ。

    リエルの太刀が音もなく鞘から消えた。 否、それはただ、目に映る速度を超えていた。言うなれば──『見えなかった』だけだ。

    「──幾千斬・束。」

    ザザザザザザザッ!!

    千を超える斬撃が、ほんの一瞬で周囲を包み込んだ。風が裂け、地が震える。草は根こそぎ薙ぎ払われ、空は白く閃光に染まる。

    束ねられたそれらは、一点に集中し、まるで神の雷撃のように狙い澄まされて公念を抉らんと突き進む。

    しかし、公念の身を包む結界の内側。そこはまるで別の時空のように、風すらも届かぬ静寂に保たれていた。

    「──護符、発動。」

    バギンッ!!

    空気が一瞬で緊張に包まれ、雷鳴にも似た衝撃が迸る。

    公念の周囲一メートル以内に到達した幾千の斬撃は、すべてまるで見えぬ壁に弾かれたかのように寸前で静止した。

    風も音も届かぬ結界の内側。そこはまるで神の静寂に護られた聖域だった。

    しかも、その結界はただ斬撃を防いだのではない。
    剣気そのものを歪ませ、斬撃の軌道を微細にずらすことで、最小限の干渉で最大の制止を成していた。

  • 76AIの力、お借りします!25/06/04(水) 17:50:28

    「ほほう、やるねえ!」

    リエルの口元が、思わず愉悦に歪む。千を超える斬撃を受け止める者が現れるとは、彼にとっても想定外の事態だった。

    「一枚、消費。」

    静かに呟きながら、公念は護符の焼け落ちた灰を見つめる。その目は、まだ戦いの終わりを見据えていない。

    続いて動いたのはリエルだった。 再び太刀が霞のようにその姿を消す。

    「千回斬ってダメなら……千一回目を贈るまでさ!」

    対する公念も負けてはいなかった。

    「巻物・蟷螂、解放。」

    シュッ!!

    公念が左手で巻物を掲げるや、封印が解かれる音とともに禍々しい斬撃の気が迸る。

    そこから放たれたのは、蟷螂の妖の力を宿す飛ぶ斬撃──一直線に飛翔するそれは、空気を切り裂きながら疾駆した。

    「──参れ。」

    その斬撃と、リエルの太刀が空中で正面衝突する。

    ギィィン!!

    交錯の瞬間、空気が破裂したかのような音が響き、斬撃と斬撃が絡み合いながらせめぎ合う。
    軌道が乱れ、力と力が衝突するその中心点では、周囲の空気が振動し、空に巨大な螺旋状の波紋が広がっていく。

  • 77AIの力、お借りします!25/06/04(水) 17:51:08

    やがて爆風が巻き起こり、草原の一角を大きくえぐり取った。

    空は濁り、地面には十字の裂け目が刻まれていた。

    「やるねぇ……でも、まだまだ!」

    リエルが軽やかに地を蹴った。風に舞う羽のような跳躍──だが、その動きは次の瞬間、鋭利な猛禽の一撃へと転じる。

    左足がまるで杭のように地を穿ち、その踏み込みと同時に気圧が歪む。地面が僅かに陥没し、空気が押し出される感覚と共に、太刀が一閃。

    その軌跡は霞のように揺らぎながらも、確かに命を断ちにいく鋭さを孕んでいた。

    「幾千斬──第二波!!」

    シャアアアアアッ!!

    雷鳴を伴うかの如く、斬撃の波が爆ぜる。先ほどの束ねた一撃とは異なり、今度はまるで爆発する星の破片のように、無数の斬閃が四方へと広がった。

    その一閃一閃が独立して敵意を持つかのように、空間を這い、弧を描き、護符の結界を囲うように落ちていく。

    狙いはただ一つ──絶対防御の“外縁”。
    公念の守りに存在する唯一の隙間、結界の内と外の境界線へ向けて、鋭い刃が容赦なく迫った。

    「巻物・蜘蛛──絡む粘糸。」

    ズズ……ズリュッ……!

    即座に反応した公念の動きは、無駄がなく、機械のような滑らかさだった。
     巻物が開かれると同時に、その内から黒く粘着質な糸が地面を這い出し、波紋のように広がっていく。

  • 78AIの力、お借りします!25/06/04(水) 17:53:07

    それはまるで蜘蛛が巣を張るかの如く、周囲の空間を束縛していった。

    リエルの足元にそれが絡みついた瞬間、身体の感覚が鈍る。 
    沼地に脚を突っ込んだような、いや、それ以上に嫌な“まとわりつく気配”が膝から上へと伝ってくる。

    「足が……ぬかるみにでも突っ込んだみたいだな…これは面倒くさい。」

    リエルの足元にまとわりつく粘糸は、ただの拘束ではない。動くたびに圧が増し、皮膚にまで粘つく悪寒が這い上がる。
    神経の反射を鈍らせ、意識さえも足元へと引きずり込むような違和感。 まるで、見えない底なし沼に捕らわれているかのようだった。

    「だからこそ……全力を以って突破するまでだ。」

    リエルの右腕が、雷鳴のようにしなりながら振るわれる。

    「時空斬ッ!!」

    ドゴォォォォォンッ!!!!

    天地が閃光と轟音に包まれた。空間のあらゆる座標に刻まれた過去の斬撃。その一つ一つがこの瞬間に収束し、未来へ向けて解き放たれる。

    それは時間軸を巻き戻し、未来の動きすら先取りする絶対の剣撃。

    無数の軌跡が渦を成し、ねじれながら重なり、世界そのものを裂く。

    光の奔流が爆風となって大地を剥ぎ、草原は一瞬で焦土と化した。 深々と刻まれた斬痕は地層にまで達し、まるで世界の終わりを告げるよう。

    「──我、ここに在る。」

    公念の声が、吹き荒れる光風の中で響いた。 彼の周囲に張られた二枚の護符が、空中で同時に発光し、灼け落ちる。

  • 79AIの力、お借りします!25/06/04(水) 17:53:37

    一つは神気の流転を収束させた結界。もう一つは、物理・霊的双方を弾く神聖障壁。

    その二重の防御が、かろうじて彼の存在を守っていた。

    ギャリギャリギャリギャリ……ッ!!!

    しかし、それでも足りない。
    この斬撃は──数でも質でも、常軌を逸していた。

    千、万、億と無数の斬撃が宙を切り裂き、それぞれがまるで独立した意思を持つかのように、鋭利な死の意志を宿して護符を次々と削り取っていく。護符の表面を削り取るだけでは飽き足らず、その奥に秘められた力までもが蝕まれ、光を失い始める。しかし、公念もただ受け身ではなかった。彼の胸元に隠されたもう一枚の護符が、微かな光を放ち始め、奥の手の発動を告げた。

    「まだ、終わらんぞ……これが我の真の力だ。」

    公念が深く息を吸い込み、握りしめた錫杖が微かに震える。その瞬間、空間がねじれ、風景が歪み始める。時間が鈍くなり、周囲の空気が重く圧し掛かる中、まるで時の狭間に閉じ込められたかのような異質な結界が、彼を包み込んだ。

    「この結界の内側では、幾千斬の刃もただの風切り音にすぎぬ。」

    護符が発する神秘の光が激しく点滅し、斬撃の奔流をねじ伏せる。しかし、それでもリエルの斬撃を完全に消し去ることはできず、いくつかの斬撃が彼の体を切り裂いた。

    「っ……は……っ……」

    激しい爆光とともに、公念の膝がぐらりと崩れ落ちる音が微かに響く。錫杖が地に落ち、鐶がカランと鳴った。

    その金属音は、勝敗を告げる鐘のように、静寂の中に凛と響いた。

  • 80AIの力、お借りします!25/06/04(水) 17:54:10

    だが、公念はまだ完全に沈黙したわけではない。

    膝をつきながらも、瞳には不屈の光が宿り、彼の胸元の護符が最後の力を放つ準備を始めていた。

    「これで終わりではない……」

    静かに呟き、彼は残り少ない気力を振り絞った。錫杖をしっかりと握り直し、その先端から神気がほとばしる。

    「禁断の奥義、万象封印――解放。」

    護符から放たれた光が瞬時に周囲の空間を歪め、時の流れを凍らせたかのような異様な静止が訪れる。

    風が止み、草が動きを止め、世界が一瞬の永遠に閉ざされた。

    全てを封印する究極の巻物。それが発動したのだ。

    ズゴゴゴゴゴッ!!!

    全てを吸い込むかのような強烈な力が平原を飲み込み、一瞬のうちに周囲の地形ごとリエルすらも飲み込んでしまった。

    「封印——閉。」

    飲み込まれた全てはかつて災害と呼ばれた妖が封じられた巻物に同じく封印され、全てが終結した。

    「これにて一件落着。」

    彼は巻物を拾い上げ、そこに書かれたリエルの姿を見つめた。

  • 81AIの力、お借りします!25/06/04(水) 17:54:26

    ……その瞬間。

    ジャキンッ!

    巻物の中のリエルの太刀が閃き、時空の裂け目を突き破る勢いで公念の顔面を斬った。

    「…っ!」

    公念の驚きと共に追撃とばかりに放たれた斬撃が次々と炸裂し、周囲の空間が大きく揺れた。

    ジャキンッ!ジャキンッ!ジャキンッ!

    草原の地面は裂け、空には裂け目が走っっていた。

    いつの間にか巻物は斬撃によってズタズタになっており、封印の能力すらも失ってしまった。

    「悪いな、坊主。俺の剣は封印すらも斬り裂く。」

    巻物から飛び出したリエルはそう言い放つと、トドメの一撃を構える。

    「幾千斬・終焉!」

    全てを終わらせるべく放たれたその太刀が公念の胸を貫き、重く静かな絶命の音が響いた。

    公念は最後の力を振り絞り、微笑みを浮かべて倒れた。その眼差しは安堵と納得の色を含み、敗北を受け入れていた。

    「勝者──幾千斬のリエル。」

  • 82AIの力、お借りします!25/06/04(水) 17:56:00

    次の対戦

    一回参加した方はエントリー開始から15分経過しても埋まってなかった場合にのみエントリーしてOKです。


    >>83

    >>84

  • 83猫又幻製作者25/06/04(水) 17:59:27

    猫又幻(ねこまた・まぼろし)
    冷静沈着な猫耳の剣士。寒さに強く、500年の旅で相手の癖や本質を瞬時に見抜く眼を養った。龍神の加護と月の力を得たことで、幻惑の剣技に神秘の気配が宿る。持ち武器は双剣「蒼月双牙(そうげつそうが)」。幻惑に龍気と月光を融合させ、斬撃は霊的な重みを帯びる。

    ◇能力
    ・幻影の孤影:相手に無数の幻覚を見せ、混乱と自傷を誘発。幻影自体も攻撃可能で、本体と連携し連撃を叩き込む。
    ・祟り目:精神を蝕む呪詛の視線。継続ダメージと行動鈍化を引き起こす。
    ・蒼炎の舞:蒼き炎の斬撃による遠距離攻撃。龍の咆哮と月の輝きを宿し、範囲と威力が向上。
    ・幻視共鳴:幻覚を破った相手に幻を強制投影し、拒絶する思考そのものに幻を刻み込む。
    ・九幻化:尾が九尾となり、龍の加護と月の気が全身に満ち、攻撃力・速度・気配遮断が3倍に。
    ・九尾・幻影終幕斬:分身と九尾が融合し、敗北の未来を刻む終焉の剣舞。幻想と現実の境界を曖昧にし、一閃でそれを確定させる。

    ◇弱点
    幻惑の核となる霧を晴らされると力が減退。ただし満月の夜はその影響を受けにくい。

    ◇背景
    妖怪の山で龍神の守護者として育った猫又の末裔。自由を求め旅に出た後、軍の襲撃で幻覚の力が覚醒。制御に苦しむも龍神との再会と月の導きにより克服。「蒼月双牙」を手にした今、孤独を抱えつつも真の戦いの意味を探し続けている。

  • 84二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 18:12:26

    七曜 ナナビ
    常にフワリと浮いており、華奢な体をした女魔術士。
    無感情的な性格で、感情表現があまり得意ではない。

    扱える魔法は7種。
    日術=閃光を放つ魔法。
    月術=暗闇を作り出す魔法。
    火術=火を操る魔法。
    水術=水を操る魔法。
    木術=草花や樹木を操る魔法。
    金術=岩や金属を操る魔法。
    土術=土や砂を操る魔法。

    これらを使い戦闘を行うが、この魔法は「日→月→火→水→木→金→土→日→…」の順番でしか使用できない。
    また身体能力は低く、格闘戦は不得意。

  • 85AIの力、お借りします!25/06/04(水) 19:10:38

    何もない平原。空は雲に閉ざされ、光は乏しく、風も息を潜めていた。

    ただ、そこに二つの影が向かい合っていた。

    猫又幻。その銀灰の髪が微かに揺れ、鋭い双眸は一切の油断を許さない静謐を帯びていた。

    両手に構えた「蒼月双牙」が、月なき空の下でもかすかに青く煌く。その立ち姿は、まるで時間そのものが止まったかのような緊張を孕んでいる。

    対するは七曜ナナビ。

    浮遊する足元に影はなく、薄布のようなローブが無風の中にそよぐ。その目は感情の色を宿さず、まるで精巧な人形のような無機質さ。

    「戦います。」

    ナナビの声は、まるで誰かに用意された台詞をなぞるようだった。
    平坦で、感情の波など一切感じさせない。彼女の言葉は、ただその場に音として落ちた。

    カッ。

    乾いた音が平原に響いた。幻が一歩、前へと踏み出す。
    その足取りには迷いがなく、五百年の旅を経て研ぎ澄まされた静謐な殺意が滲む。

    その双眸はただ一つの標的を捉えて離さず、風すら動きを止めたかのような張り詰めた空気が辺りを支配する。

    「――始めようか。」

    低く、静かな声。それだけで風景が一変した。空気の密度が増し、皮膚に刺さるような緊張が走る。

    次の瞬間、彼らの距離が消える。
    幻の一太刀が風を裂き、目に見えぬ速さでナナビへと迫る。

  • 86AIの力、お借りします!25/06/04(水) 19:11:06

    刃が放つ青白い残光は、夜の欠片のように揺らめきながら尾を引き、分裂する。

    三つ、五つ、七つ、十、そして――十六。

    幻の姿が分身のように広がり、まるで群れをなす幻獣のようにナナビを取り囲む。

    「幻影の孤影。」

    その声と同時に、全ての幻が同時に斬撃を放った。

    「日術……防壁展開。」

    ガキィィン!!

    眩い光が炸裂する。 ナナビの前に展開された防壁が、怒涛の双剣を受け止めたのだ。

    光が螺旋を描いて拡がり、巻き起こる波動が周囲の空気すら震わせた。

    その光は物理的な照度を超え、霊的な領域にまで作用する高密度な魔力の干渉波だった。

    「次は……月。」

    その囁きと共に空間の性質が変化する。光が消え、熱が消え、音すら吸い込まれたかのような静寂の帳が広がった。

    月術による魔法的現象は、感覚遮断の闇を生成することで対象の認識力に干渉し、位置把握や動作予測といった戦術判断を鈍化させる。

    その影の中、動いていたはずの幻影すら沈黙し、幻の感覚は完全に孤立する。

  • 87AIの力、お借りします!25/06/04(水) 19:12:06

    「ならば……祟り目。」

    今度は、静謐の中から幻の声が低く響いた。声というよりも、闇そのものがナナビの思考領域へと侵入してくるような、そんな異質な感覚だった。

    浮かび上がったのは、深紅に光る二つの瞳――精神干渉型呪術『祟り目』の発動による兆候だ。

    この視線は、魔力的干渉を用いた精神侵蝕。対象の記憶や思考の構造に揺らぎを与え、徐々に自我そのものを侵していく構造を持っていた。

    「……。」

    相変わらず無感情そうな表情をしているナナビだが、彼女の中の魔力循環は乱れ、術式の中核である精神の安定が揺らぎ始める。

    細い意識の糸が絡まり、術者としての集中が削られていく。

    だが、ナナビは気合いで冷静を装い、薄く目を開けて次の術式を告げる。

    「次は……火。」

    炸裂音と共に炎が暴れ出す。火の渦は猛り狂い、辺りの霧や幻影を焼き尽くすように渦巻く。

    燃え盛る炎の中で、幻影の一部が焼かれて崩れ落ちていくが、幻の本体はなおもその姿を見せない。

    幻と現実の境界が溶け合い、視覚・聴覚・触覚といったすべての感覚が混線し始める。

    周囲の輪郭が滲み、地面の硬さすら曖昧になり、認識の基盤そのものが揺らいでいく。

    「幻視共鳴。」

    低く紡がれたその言葉が引き金となった。
    ナナビの視界に、意味を持たないはずの風景が歪みを伴って重なり合う。

  • 88AIの力、お借りします!25/06/04(水) 19:12:55

    幻影は単なる視覚的イメージではない。 それは精神の奥底に直接干渉する魔力の楔。
    数百もの幻影がナナビの脳裏へと流れ込む。

    かつて見た記憶、経験の欠片、ありえない未来像……。それらが混在し、正否の判断すら奪っていく。

    「……?」

    ナナビの瞳が僅かに揺れた。幻影はただ見せるのではない。

    それに抗う思考そのものに『幻』を刻みつけ、拒絶の意志すらも幻へと塗り替える。自我の堤防が、音を立てて崩れ落ちていく。

    「……水。」

    ナナビの唇が震えながらも、かすかに開いた。その一言のあと、彼女は両手を掲げ、自らの頭上に水球を出現させる。

    直径二十センチを超える水の球体が、十数個も浮かび上がったかと思うと、ナナビはそれらを一点に集束させるように合図する。

    バシャァッ。

    集まった水が一気に降り注ぎ、自身の頭から全身へと叩きつけるように浴びせた。
    薄布のローブが肌に張りつき、濡れた髪が額に垂れる。冷水が一瞬で神経を刺激し、ナナビの呼吸が乱れる。

    「……思考の混濁、沈静。」

    まるで自らに冷水を浴びせることで意図的に幻の精神干渉から逃れようとしているかのようだった。
    冷気を帯びた水が蒸気と霧となって舞い上がり、戦場全体に漂い始める。

    シュウゥ……ッ。

    白濁とした霧が空気を満たし、視界は遮断される。それは、ナナビにとって“頭を冷やす”手段であり、同時に彼女の意志の回復を示す儀式のようでもあった。

  • 89AIの力、お借りします!25/06/04(水) 19:14:19

    しかし、その濃霧は皮肉にも幻の『幻視共鳴』の効果を強調してしまう。
    霧の中に紛れる幻影たちはますます判別困難となり、現実と幻想の境界が一層曖昧になるだけだった。

    「蒼炎の舞。」

    突如、龍の咆哮の如き音が霧を震わせた。青白い炎が円を描いて奔り、霧を焼き払うように広がる。

    水分を含んだ空気が蒸発し、視界が一瞬だけクリアになる。その中心に――猫又幻の姿があった。
    だがそれは、まるで湖面に映る月のように曖昧で、次の瞬間には輪郭が滲み、細波のように揺らぎながら崩れていく。

    「……また幻?」

    ナナビの呟きは、焦燥とも困惑ともつかない色を含んでいた。
    だが、その声には確信が欠けていた。彼女の直感は警鐘を鳴らしていたが、理性は確たる実感を得られずにいた。

    霧が濃く立ち込める中で、幻の存在はまるで霧と一体化したかのように溶け込んでいる。魔力探知すらすり抜け、感覚の全てを欺く存在。

    ナナビはわずかに眉をひそめながら、視線を空間の隙間に滑らせるように泳がせた。

    (このままでは、感覚が麻痺するだけ……どこかで突破口を)

    自らの思考を押し留めるように、ナナビは短く息を吐いた。そして、新たな術式を紡ぐ。

    「木。」

    低く紡がれた言葉と共に、大地から生えるように草が一斉に伸び、枝がまるで生き物のようにしなる。それらはまっすぐ幻の気配へと向かい、絡め取るように襲いかかる。

    しかし、幻の姿はその枝の隙間を音もなくすり抜けた。枝に捕らえられる寸前で、その姿はまるで煙のように霧散する。

    形があったはずのものが、触れる寸前で存在をやめる――その異様な挙動に、ナナビは内心で苛立ちを覚えていた。

  • 90AIの力、お借りします!25/06/04(水) 19:14:55

    幻はそんな彼女の焦燥を見透かしたかのように、静かに口元を緩めた。

    「九幻化。」

    低く響いたその言葉と同時に、幻の尾が九つに分かれた。

    それぞれが独立した生命のようにゆらりと揺れ、龍気と月光がその体を満たしていく。

    一瞬にして気配が掻き消える。
    まるでこの場に存在すらしていないかのように、猫又幻はナナビの知覚から滑り落ちた。

    それはただのステルスではない。
    五感すべての把握を拒絶し、霊的な感知すら通じぬ完全なる『空白』。

    ナナビの心がわずかに揺れる。冷静を装いながらも、内心では危機の色が滲んでいた。

    (まずい、この状態では……見つけられない。)

    彼女の緊張は高まり、術者としての直感が脈打つように危険を告げていた。

    ザッ。

    ナナビの前に一閃。気づいたときには、双剣が己の頬を掠めていた。それはまさしく死の兆しだった。

    「金。」

    岩の盾が立ち塞がる。だが、それすら幻の刃は通過した。重厚な防御も、幻想に浸食されて機能を失う。

  • 91AIの力、お借りします!25/06/04(水) 19:16:21

    「…終わらせよう。」

    九尾・幻影終幕斬。

    分身と九尾が渾然一体となり、時の流れすら歪む剣舞が炸裂する。すべてが幻想の中の現実、あるいは現実に刻まれた幻想。その一閃が、未来をも断ち切る。

    一振りごとに、ナナビの背後に爆ぜるような幻像が展開され、過去の記憶、未来の可能性、今という断面――すべてを斬撃に乗せて断ち切っていく。

    「……っ!」

    ナナビがわずかに呻く。もはや防ぐ術はない。
    九尾が舞い、双剣が時間の狭間を縫う。最後の斬閃が彼女の目前で止まった。

    「……。」

    ナナビのローブが、音もなく裂けていた。その身がふらつき、足元の浮遊すら不安定になる。

    「……つ…ち…。」

    最後の術を紡ぐ前に、ナナビは崩れ落ちた。その瞳にはまだ淡い光が宿っていたが、もはや術式を繋ぐ力は残っていなかった。

    幻は静かに双剣を収め、空を見上げた。

    雲間から微かに漏れる月光が、その身を淡く照らす。

    「まだ、旅の途中か……。」

    夜の気配が、静かに平原を包み始めていた。

    「勝者――猫又幻。」

  • 92AIの力、お借りします!25/06/04(水) 19:24:46

    次の対戦は諸事情により明日になります。

    一回参加した方はエントリー開始から15分経過しても埋まってなかった場合にのみエントリーしてOKです。

    >>93

    >>94

  • 93二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 19:35:34

    マギア・トリアダ
    太陽の魔法少女ヘリアン、月の魔法少女セレーネ、星の魔法少女アストラの魔法少女チーム。
    それぞれ恵みと灼熱のエネルギーである太陽魔法、宇宙の膨大なエネルギーである星魔法、守護と狂気を併せ持つ月魔法が使える。
    三人の魔力を合わせて放つ必殺技ルミナスイオスはどんな絶望でも打ち払うビーム。

    ヘリアン
    どんな逆境でも挫けず笑顔を忘れない明るい巫女。
    天才肌で相手の感情や戦場の流れを感じ取り自然と正解を選び取る。
    武器︰太陽の魔力を纏い闇を切り裂く薙刀・天日
    日輪転生
    太陽の加護を受けたヘリアンの身体は、常に再生の炎に包まれている。
    たとえ何度倒れようと、太陽が沈んでは昇るように、彼女の肉体は絶えず蘇る。
    チームの前衛役。長所は耐久力と近接火力と適応力。短所は直感で動く事、倒されるほど再生の炎が大きくなり身体が呑まれる

    アストラ
    最強を名乗る勝ち気で自信家な魔女っ子。
    その自信の裏で膨大な努力と鍛錬を積み重ねた努力家。
    武器︰星の魔力を纏いほうき星の如く駆ける魔法の箒・彗星
    未来占星術
    星の運行や輝きから宇宙に刻まれた運命の軌道によって、訪れる未来を複数同時に観測し、“理想的な結果”を必ず掴み取る。
    チームの遊撃役。長所は瞬間火力とスピードと戦略眼。短所は未来占星術を使いすぎると脳の負荷が大きく気絶する

    セレーネ
    冷静沈着で淡々としたクールな淑女。
    過去にダークネスに家族を殺され復讐に支配されたが、2人と出会い仲間を守ろうと決意する。
    武器︰月の魔力を纏い変幻自在な魔弾を放つ魔銃・月影
    狂花酔月
    相手の五感や精神、魂の波長を乱しての錯覚や、実体化した幻覚などを生み出す
    応用として相手の感覚を鈍化させ、自らの感覚を極限まで研ぎ澄ますことで、擬似的な時間停止を可能にした。
    チームの支援役。長所は手数の多さと精密さと射程距離。短所は一発の火力が低め、狂花酔月を使うと寿命が減る。

  • 94二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 19:41:03

    アハト
    人間不信で気まぐれだが義理は通す性格 縛られるのが嫌い
     ボサボサの青紫色の長い髪に吊り目の女性
    煙管を手に持ち全身に傷が多く、特に左目にある痛々しい傷が目を引く(同情するとキレる)
    綺麗事を言ったらキレる キレた相手が子供なら「現実を教えてやる」でそのまま 
    子供じゃないなら本気で

    今までの経験から「力こそ全て 力が無ければ何の意味もない」と言う思考の持ち主の女性 

    原理回帰 暴 肉体の全ての力が圧倒的に上昇する ただし自身の肉体以外の力が使えなくなる(武器や特殊な物は使えない)

    真っ向勝負 全てを無効にし、肉体、武器(特殊効果封じ)のみの殴り合いを一分間強制する 自身の原理回帰も対象
    当人は軽い殴り合い程度の感覚で原理回帰抜きでも戦車程度なら難なく壊せる身体能力を持つ
    使うかは気分次第

    鬼道再生
    戦闘不能時一度だけ全回復し、強者と認めた証として本気でやる

    原理回帰 真 全ての力がより上昇する ただし反動がデカい

  • 95二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 19:41:03

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