- 1◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 21:10:17
- 2◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 21:22:21
現状のまとめ
ゲーム開始は10:00。1時間ごとにゴールが出現し、15:00にゲーム終了。
★ゴール済★
清夏<3> 燐羽<1>
千奈<3> 美鈴<1>
★三周目済★
・野外ステージ → 体育館
咲季<2> 手毬<2>
・野外ステージ → 特別教育棟
広<1> 佑芽<1>
☆三周目未完了☆
・体育館
ことね<3> 麻央<1> 星南<2> はつみちゃん<-1>
・特別教室棟
莉波<1> 美鈴<1>
- 3二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 21:23:21
たておつ
- 4二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 21:26:07
たておつです!
待ってました - 5二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 21:36:13
たておつです!
きたああああああああ - 6二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 21:43:32
待ってたぜ…!
この時をよぉ! - 7◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 21:48:32
回想 ~図書室~
麻央『あれ、プロデューサー?』
P『おや、麻央さん。こんなところで会うとは奇遇ですね。読書中ですか?』
麻央『はい。物語で僕の理想の王子様像を固めておきたくて。』
P『それはいいですね。一体何の本を?』
麻央『そうですね、今読んでいるのは――』
『――人魚姫。』 - 8◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 21:56:53
有村麻央のダンス力
dice1d100=37 (37)
十王星南のダンス力
dice1d100=3 (3) + dice1d50=33 (33) (加算)
ことね「……すみません、星南会長。」
星南「……いいのよ、ことね。」
あの日、遥か遠くに見えた煌めきは――
ことね「麻央先輩の、勝ちです。」
――いつの間にか、私の頭上で輝いていた。
- 9◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 22:18:39
生徒会長にして一番星。
初星学園とアイドル、それぞれの頂点。
二つの栄誉を、私は一身に背負っている。
そのプレッシャーは、想像よりもずっと大きいものだ。
アイドルとしての成長が頭打ちを迎えた私が手にするには、あまりにも大きく、重い。
たくさんの輝きが、私を見上げて走っている。
遥か遠くに見える小さな輝きは、確かに私の希望だと言えるだろう。
されど、強すぎる光に焼かれるかの如く、誰も、私に手を伸ばす者はいない。
その距離は、私の孤独でもあった。
天に煌めく恒星の、その姿を見ることはできない。
それはさながら、深海に溶けゆく泡沫のようで。
けれど、その手は――確かに私を掴んで、そして離さなかった。 - 10◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 22:23:02
星南「dice1d2=1 (1) 」
1 これでもう、思い残すことは何もないわね。
2 ……終わりたく、ないなあ……。
- 11◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 22:37:23
諦念混じりに呟いた言葉。
それの意味するところを、この場の誰もが分かっている。
そして、まるで言霊の如く――”執行者”は現れた。
はつみちゃん「dice1d3=2 (2) 」
1 やぁ、ぼくだよ!
2 お邪魔します
3 水滴石を穿つ
- 12◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 22:43:27
dice1d3=1 (1) 現れたその存在に、それまで漂っていた雰囲気は瞬時に霧散し、誰もが視線を向ける。
1 礼儀正しく扉を開けて
2 扉を破壊しながら
3 天井から
星南「なっ……何!?」
麻央「で、出た!?」
ことね「ちょ~い! なんつーか……なんつーかさァ……空気読めよ!!」
- 13◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 22:46:55
異議を申し立てに歩みを進めることね。
dice1d5=5 (5)
1、2 星南「ことね、下がりなさい!」
3、4 麻央「待って、ことね。」
5 はつみちゃんの手に握られた斧に気付いた時には、既に遅かった。
- 14◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 22:49:21
はつみちゃん「失敬。」
無情にも、振り下ろされる一撃。
はつみちゃんの速度
dice1d100=40 (40)
ことねの反射神経
dice1d60=19 (19)
麻央の反射神経
dice1d100=88 (88)
星南の反射神経
dice1d80=4 (4)
- 15◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 22:55:35
ことね「ヒッ……」
麻央「危ないっ!」
咄嗟にことねを引き戻すと、はつみちゃんの斬撃は空を切った。
質量が眼前を通過し、風切り音が耳を吹き抜ければ、死の実感は瞬時に湧いてくる。
助かった代償として、dice1d3=2 (2) を許してしまったことすらも、むしろ安すぎるというものだ。
1 腕の捻挫
2 足の捻挫
3 顔に多少の切り傷
- 16◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 22:59:16
ことね「痛っ……。」
麻央「大丈夫かい?」
ことね「は、はい……。」
星南「足は、まずいわね……。立てる? ことね。」
ことね「dice1d3=2 (2) 」
1 はい!
2 何とか……
3 ちょっと、厳しいかも……
- 17◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 23:08:03
星南(まずいわ。はつみちゃんは体育館の扉を塞いでいる。)
ポーチから旗を取り出し、構える。
ずっしりとした重量を放つそれは、鈍器として機能するだろう。
星南「私が注意を惹き付けて時間を稼ぐわ。麻央はことねを連れて逃げてちょうだい。」
麻央「ダメだよ、そんなの。危険だ。」
星南「ええ、ことねがね。」
麻央「っ……!」
星南「わかるでしょう? 私にとって、これが本望だって。だから……。」
麻央「……時間を稼いでことねが脱出できたら、キミも逃げること。」
星南「……。」
麻央「百歩譲ってキミの言い分を認めるにしても……自己犠牲の選択は、いつでもできるからね。」 - 18◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 23:15:44
麻央「それじゃあ、失礼するよ。」
dice1d3=3 (3)
1 手を取る
2 背負う
3 お姫様抱っこ
星南「さあ、かかってきなさい!」
先陣を切る星南に、はつみちゃんは襲い来る。
ことねの脱出まで dice1d5=5 (5) +3ターン
- 19二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 23:16:33
最大値やん…
- 20二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 23:17:16
出目荒ぶってる
- 21◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 23:24:28
【1ターン目】
はつみちゃんの攻撃 dice1d100=83 (83)
星南の回避 dice1d100=26 (26)
- 22◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 23:25:49
攻撃の受け方
dice1d5=5 (5)
1~4 持ち物で受ける
5 身体で受ける
- 23二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 23:27:41
なんでピンポイントで当てるかなぁ
- 24◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 23:28:16
dice1d4=3 (3)
1 受け流す
2 頭に命中
3 腕に命中
4 足に命中
- 25二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 23:29:29
やだ、会長…!
頼む…! - 26二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 23:30:34
流石に1ターン目でこれだと麻央らも動きそうか…?
- 27二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 23:30:42
あと7ターンあるってマジ?
- 28◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 23:34:46
血飛沫が舞う。
かつて頂点を取った腕に刻まれた、思わず目を逸らしたくなるほどの裂傷。
拒むように返しに振るった旗での殴打は、はつみちゃんに
dice1d5=4 (4) - dice1d2=2 (2) のダメージを与える。(腕の怪我補正 -1d2)
はつみちゃんの最大HP 100+ dice1d50=15 (15)
- 29◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 23:35:44
【2ターン目】
はつみちゃんの攻撃 dice1d100=45 (45)
星南の回避 dice1d100=78 (78)
- 30二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 23:36:09
113/115になったな、もうすこしでいけるぞ!
- 31◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 23:36:19
星南の攻撃dice1d5=4 (4) - dice1d2=1 (1)
- 32二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 23:36:29
あダメだこれ
与えられるダメージに対して最低HPが高すぎる
現状はつみちゃんは撃破ほぼ不可能だわ - 33◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 23:37:06
【3ターン目】
はつみちゃんの攻撃 dice1d100=95 (95)
星南の回避 dice1d100=30 (30)
- 34◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 23:37:54
dice1d5=4 (4)
1~3 持ち物で受ける(腕に怪我補正により確率低下)
4~5 身体で受ける
- 35◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 23:38:28
1 受け流す
2 頭に命中
3 腕に命中
4 足に命中 - 36◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 23:38:48
dice1d4=2 (2)
1 受け流す
2 頭に命中
3 腕に命中
4 足に命中
- 37二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 23:39:22
あっ
- 38二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 23:40:46
星南の最大HPが出てないからアイドルは無敵である可能性も…!!
- 39◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 23:41:00
??? dice1d100=76 (76)
30以上で成功
- 40二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 23:41:20
俺は辛い
会長生きて…! - 41二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 23:41:30
成功
これは喜んでいいんだよな? - 42二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 23:43:13
麻央か咲季かな?
- 43◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 23:48:24
ひらひらと視界を遮って揺らめく旗の、その先。
見逃した一瞬の挙動は、まさに命取りという他ない、失敗だった。
脳天へと目掛けて落ちてくる、明確な死。
回避も受け流しも、間に合わない。
時間切れと共に与えられる電流で即死するのならば、決意で恐怖を押さえ込むことができていた。
だが――こうして振るわれる刃を前にすれば、生存本能という、単純明快な恐怖がすべてを塗りつぶしていく。
星南(――死にたくない……死にたくない、死にたくない!)
縋るように祈った。
それはまるで――流れ星のようだった。 - 44◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 23:48:45
王子様 dice1d100=76 (76)
30以上で成功
- 45◆YYjiOMVygQ25/06/05(木) 23:54:41
二度と開くことはできないと思っていた目に、再び光が入ってくる。
赤とも黒ともつかない色が、眼前に広がっていた。
星南「……え?」
そこに佇んでいたのは、流れるように星南の前に踊り出た――有村麻央の姿。
麻央「――間に合った、かい?」
星南「っ……! ま、麻央っ!!」
肩に大きく斬撃を受けた”王子様”は、その声を聞いて少女の無事を確認した瞬間、少しだけ緩んだように笑ったのだった。 - 46二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 23:55:51
くっっっレイピアで受けてなかったか
- 47(代理投下)◆jvBtlIEUc625/06/06(金) 00:10:52
麻央「ボクはね……ずっと、後悔してたんだ。」
星南『星を追いかけて、光の中に手を伸ばしてくれるのは、誰かしらね?』
星南『王子様。あなたは――追いかけてきてくれる?』
麻央「あの時……肯定の言葉を返せなかったこと。」
麻央「キミの……寂しそうな……曇った顔を……癒せなかったこと。」
麻央「だけど、やっと。」
麻央「ようやく、言える。」
麻央「――キミを……独りにはさせない……って。」 - 48二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 00:14:54
代理ってどういうことだ?
別IPから書き込んでるだけでスレ主は一緒? - 49◆YYjiOMVygQ25/06/06(金) 00:18:07
はつみちゃんが腕を振り上げると、麻央に刺さった斧は抜け、再び自由の身になったはつみちゃんは次の獲物を求める――その、はずだった。
だというのに、斧を引き抜けない。
はつみちゃんの無表情な目が、自らに沈む斧を押さえ込んだまま口角を上げた麻央を捉える。
麻央「――抜かせませんよ。二人が逃げる、その時まで。」
じっと、真っすぐにはつみちゃんを捉えて。そして
麻央「……逃げて。」
か細い声で、吐き出した。 - 50◆YYjiOMVygQ25/06/06(金) 00:19:30
(>>47は 一瞬規制がかかってて書き込めなくなっていたので、知り合いに頼んで代理をお願いしました)
- 51◆YYjiOMVygQ25/06/06(金) 00:25:22
星南「……そんなことっ!」
できるわけない、と。
そう続くはずだった言葉は、視界の端にことねが映った瞬間、出なくなった。
私を庇うために麻央に放り投げられたことねは、独力では逃げ去れそうもない。
私がここで意地を張って居座った場合、ことねまで巻き込んで全滅してしまう。
星南「――――ッ!」
私に選べるのは、ことねを抱えて逃げること、ただそれだけだった。 - 52◆YYjiOMVygQ25/06/06(金) 00:29:10
麻央(星南とことねは……どうやら逃げられたようだね。)
麻央(それに……さっきはつみちゃんの背中に見えた数字……。)
麻央(マイナス1、か。じゃあ、これで……)
麻央(合計は、20だね。) - 53◆YYjiOMVygQ25/06/06(金) 00:34:38
P『人魚姫、ですか。演劇でもメジャーな題材のひとつですね。』
麻央『そうですね。王子様とプリンセスの、悲しいすれ違いの物語……。』
P『何か知見はありましたか?』
麻央『はい。ボクの理想とする王子様像とは、違いました。』
麻央『ボクが王子様だったら、沈んでいく人魚姫を……独りには、させませんよ。』
麻央『ボクたちの住む世界とは違う、ずっと遠い場所だったとしても、必ず追いかけて、そして手を取るんです。』
麻央『たとえ、この身が泡となって消えようとも。』 - 54◆YYjiOMVygQ25/06/06(金) 00:35:52
【有村麻央 脱落】
【残り 8名】 - 55二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 00:37:22
うわああああああ
- 56二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 00:38:51
マジかよ…
- 57二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 00:39:17
やだぁぁぁあああ
- 58二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 00:39:47
成功したと思ったのにそう甘くはないな……
- 59◆YYjiOMVygQ25/06/06(金) 00:43:06
<3>【藤田ことね】体育館 → 外
状態:足の捻挫
正気度:87 - dice1d30=22 (22)
持ち物:ポーチ(中身 金塊)、タブレット
<2>【十王星南】体育館 → 外
状態:腕に裂傷 (dice1d3=2 (2) 1 右腕 2 左腕 3 両腕)
正気度:78 - dice1d50=15 (15)
持ち物:ポーチ(中身 旗)、タブレット
<-1>【はつみちゃん】体育館
状態:HP110
正気度:???
持ち物:手斧
- 60◆YYjiOMVygQ25/06/06(金) 00:46:18
次回は特別教育棟組です。
途中代理投下で混乱させてしまってすみません。 - 61二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 01:19:19
このレスは削除されています
- 62二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 01:20:56
orz……麻央先輩マジかよ………
- 63二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 01:31:25
2人はまだ外に出ただけか…。
まだギリ追いかけられる可能性ある? - 64二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 01:49:36
今までが結構順調だったから一気に緊張感出てきたな、、
- 65二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 02:52:28
けど「脱落」としか書かれてないからな
死亡シーンは描かれてないからまだ希望はあるかもしれん - 66二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 06:49:55
この状況に咲季と手毬も鉢合わせるかもしれないのか…キツイな
- 67二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 09:39:04
麻央先輩が脱落してもあと1人はゴールできない?
- 68二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 16:21:23
ほ
- 69二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 16:27:48
初期が4n+2で2の人が1人生き残れないから会長が自分でそこを背負うつもりだった
そこから-1のはつみちゃんが増えて1の麻央先輩が減ったので
4n+2+(-1)-1でちょうど4nになるから麻央先輩の計算通り残り全員生存可能にはなった
はつみちゃんをぶちのめせればだけど
- 70二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 17:23:19
はつみちゃんの<-1>の処理がどういう感じなのかがハッキリしないねぇ
倒した人の背中の数字に-1される感じだったりする?
もしかして前スレで美鈴がリーリヤ刺してたら美鈴の背中の数字が2になったりした?
- 71◆YYjiOMVygQ25/06/06(金) 21:59:43
ずっと、年下の男の子だと思ってた。
だから、久しぶりにきみの顔を見た時は、驚いたんだ。
立派に、なっていたよね。
顔立ちも大人っぽくなってて、体つきも多分、とっくの昔に私を超えていたんだろうね。
振る舞いだって変わってた。
苦労を表に出さず、人知れず泣いて。
辛いところなんて、おくびにも出さなくて。
――だから、わからなかったよ。
でもね。
『ごめんね、明日からしばらく、遊べない、かも。』
想い出の中の君が、悲しそうな眼をしていたから。
私が”それ”に手を挙げた理由なんて――ただ、それだけだったんだよ。 - 72◆YYjiOMVygQ25/06/06(金) 22:05:23
【初星学園本校舎 中庭】
莉波「あっ、ゴールの通知だ。」
リーリヤ「思っていたより、早い……。ひとりは秦谷さんでしょうか……。」
莉波「タイミングから見ても、その可能性が高そうだね。」
リーリヤ「それに、前にゴールした人の情報も更新されています。清夏ちゃん、ゴールできたんだ。」
リーリヤ dice1d3=2 (2)
1 (よかった……。)
2 (わたしが一緒にゴールしたかったな……。)
3 (嬉しいけど、複雑な気も……。)
- 73◆YYjiOMVygQ25/06/06(金) 22:14:22
莉波「リーリヤちゃん、大丈夫?」
リーリヤ「あっ……はい! 大丈夫です、ごめんなさい……。」
莉波(謝ってる……。ちょっとわるいこと考えちゃったのかな……。)
最初に美鈴ちゃんと一緒に行動していた時もそうだった。
美鈴ちゃんの脳裏に過ぎったという、悪い考え。
美鈴ちゃんくらい達観していたら、そんなこともあるよねって受け入れることもできたのかもしれない。
けれど、そんな咀嚼をする余裕が持てていないのだろう。
特に、レッスンができなくなっている、今のリーリヤちゃんには。
莉波「あれ? 向こうから誰か来るよ?」
佑芽「dice1d3=3 (3) 」
1 広ちゃん、頑張って! あと少しで着くから!
2 あたしも美鈴ちゃんみたいに、広ちゃんを背負って……走るぞおおおおおお!
3 さっきまで美鈴ちゃんがいたみたいな匂いがするよ! きっとこの先にいるんだ!
- 74二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 22:19:58
これで4揃ったか
- 75◆YYjiOMVygQ25/06/06(金) 22:27:42
莉波(え、ええ!!? 確かに美鈴ちゃんはいたけど……そんなことわかるの!? 匂いで!?)
広「dice1d3=1 (1) 」
1 待って、佑芽。このペース……死ぬ……。
2 みて、千奈くらいの距離感の足跡もある。
3 やっぱり美鈴、おふろ入ってないんだ。
- 76◆YYjiOMVygQ25/06/06(金) 22:34:03
莉波「う、佑芽ちゃーん? 止まってあげて?」
佑芽「あっ!」
広「はあ、はあ……。」
佑芽「広ちゃん大丈夫!? プロデューサーさんの教室に着いたらマッサージしてあげるからね!」
広「ふふ、処刑宣告……。今日がわたしの命日。」
莉波「え、縁起でもないなあ。こんにちは、二人とも。」
リーリヤ「えっと……大丈夫、ですか?」
広「dice1d3=1 (1) 」
1 休憩をもとむ。
2 大丈夫、いつものこと。
3 つらいけど、それどころじゃない。
- 77◆YYjiOMVygQ25/06/06(金) 22:36:11
中庭のベンチに座り込んで、4人はそれぞれ情報共有を始めた。
佑芽「ってなわけで、お疲れの広ちゃんに代わってあたしが説明してみたよ! どう? わかった?」
広と比べた場合の佑芽の情報伝達力
dice1d100=91 (91) %
- 78二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 22:37:07
すごい
- 79二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 22:38:34
広の9割は凄いな
- 80◆YYjiOMVygQ25/06/06(金) 22:48:44
莉波「とてもよくわかったよ。そんな危険な相手がいたなんて……。」
リーリヤ「清夏、ちゃん……ケガ、しちゃったの?」
佑芽「うん……。だから急いでゴールしてもらったんだ。」
リーリヤ(そんな大変なことになっていたのに、わたしはさっき……。)
広「佑芽の説明はかんぺきだった。補足することはあんまりない。だけど……dice1d2=1 (1) 」
1 莉波、ちょっと二人だけではなしたい。
2 ひとつ、気づいたことがある。
- 81◆YYjiOMVygQ25/06/06(金) 22:51:50
莉波「えっ……私!?」
佑芽「えーっ、広ちゃん内緒話?」
広「ごめん。この仮説には……あまり自信がない。だから、いたずらに言いふらしたくない。」
莉波「じゃあ、少し広ちゃんを借りていくね?」
佑芽「はーい。後で返してね!」
広「ふふ、利息付きで帰ってくる、ね。」 - 82二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 22:57:19
利息付きかわいい
- 83◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 00:02:08
【~リーリヤ・佑芽SIDE~】
佑芽「う~ん、二人とも行っちゃったけど……リーリヤちゃん、あんまり元気ない?」
リーリヤ「……わたし、さっきまで休んでいたんです。」
佑芽「莉波先輩と一緒にいたんだよね。」
リーリヤ「はい。清夏ちゃんがそんな目に遭ってるなんて知らず……ただ、のんびりと……。」
佑芽「しょうがないよ。あたしだって、はつみちゃんのことを清夏ちゃんから聞いただけで、何もできてないし。」
リーリヤ「何か、わたしにできることをやりたいんです。」
佑芽「dice1d3=2 (2) 」
1 じゃああたし、できること探すの、手伝うよ!
2 あたし、思うんだけどね――
3 大丈夫、向こうにはお姉ちゃんがいるから!
- 84◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 00:24:15
佑芽「あたしたちがそれぞれできることって、そんなに多くないと思うんだ。」
リーリヤ「……。」
佑芽「最初ね、あたしはゴールできるかもしれなかったんだけど、残ったんだ。あたしがいればアイドルたちが喧嘩になっても止められる……そう思ったから。」
佑芽「でも結局、向かった先ではそんなことも起こってなかった。莉波先輩、やさしいもんね。」
佑芽「……ほんとは、くやしいよ。せっかく残ったからにはもっと誰かの助けになりたいし、はつみちゃんと戦ってるかもしれないお姉ちゃんを助けにも行きたい。」
佑芽「でも……サッカーでゴールキーパーが痺れを切らして敵のゴールに突撃したら、負けちゃうでしょ?」
佑芽「だから……今は、我慢。みんなが助かるいい方法はきっと広ちゃんが思いついてくれるから、あたしたちは今は、広ちゃんのゴールキーパーになろうよ。敵ははつみちゃんだけとは限らないし、この辺も安全ってわけじゃないもんね。」 - 85◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 00:33:07
リーリヤ「佑芽ちゃん……うん、そうだね。」
リーリヤ「わたし、また焦ってた。前にそのせいで……センパイにも、迷惑をかけてしまったのに……。」
佑芽「……それは、むしろあたしの方だよ。」
佑芽「あたし、物覚えわるいから。プロデューサーさんにもいっぱいいっぱい、時間を取ってもらった。」
佑芽「クリスマスの時も、ケーキを作れるようになるまで時間かかっちゃったし。」
リーリヤ「クリスマスの時?」
佑芽「うん! ……あれ?」
リーリヤ「えっと……どうしたんですか?」
佑芽「……ううん、ごめんね、気のせい。リーリヤちゃんと一緒にクリスマスケーキを作った気がしたんだけど……。」
リーリヤ「……えっと、今ってdice1d3=3 (3) ですよね?」
1 8月
2 9月
3 10月
- 86◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 00:35:14
佑芽「dice1d2=2 (2) 」
1 うん。
2 dice1d3=2 (2) じゃないの? 1 → 8月 2 → 9月 3 →11月
- 87◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 00:39:19
リーリヤ「……でも、わたしも。佑芽ちゃんと、今よりもっと仲良くなった出来事が……あった気がするんだ。」
佑芽「dice1d3=3 (3) 」
1 広ちゃんに聞いてみる?
2 たぶん、気のせいだよ。
3 こういう勘は、当たってる気がする。
- 88◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 00:42:42
【~広・莉波SIDE~】
莉波「それで、お話しって何かな?」
広「……心して聞いてほしい。dice1d3=1 (1) 」
1 ここは本物の初星学園じゃないかもしれない
2 もしかしたらこれは夢なのかもしれない
3 わたしは、篠澤広ではないのかもしれない
- 89二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 00:47:13
9月にしても10月にしてもクリスマスイベは時系列的に有り得ない…。
これは…どこまでが真実なんだ? - 90◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 00:48:17
莉波「ええっ!?」
広(……最初にそう思ったのは dice1d3=2 (2) だった)
1 講堂
2 野外ステージ
3 本校舎中庭
- 91◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 00:56:13
広「清夏と燐羽がゴールした時、二人はまるでワープしたみたいに消えていなくなった。」
広「とても非現実的。向こうdice1d1000=259 (259) 年は人の瞬間移動を実践できる見込みはない。」
莉波「へ、へぇ……。」
- 92◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 01:03:54
広「だから、ここは現実じゃないと考える方がむしろ現実的。」
莉波「突然すぎて理解が追いつかないけど…… dice1d3=3 (3) 」
1 じゃあ、私たちは一体、何?
2 ここは夢の中ってこと?
3 何のためにこんなことを?
- 93◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 01:09:42
広「わからない。だけど……おじいちゃんが言った通り、なのかも。」
莉波「おじいちゃん……学園長のこと?」
広「うん。最初に言ってた。」
『君たちにはゲームをしてもらおう……。』 - 94◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 01:15:39
莉波「……じゃあ、ここはもしかして。」
広「莉波。これはあくまで、過程のはなし。だからこれ以上は、邪推になりかねない。」
莉波「そっか。……うん、そうだね。」
広「わかってもらえてうれしい。何故か、思った。莉波に頼ったら、上手くいくかもって。」
莉波「そ、そうなの? そんな頼られるようなこと、あったっけ……。」
広「佑芽たちのところに戻ろ。この推測の使い方は、莉波にまかせる、ね。」 - 95◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 01:43:21
広「ただいま。」
佑芽「あっ、広ちゃん! 待ってたよ!」
リーリヤ「これからどうするんですか?」
広「dice1d3=3 (3) 」
1 咲季と手毬と合流をめざす。
2 散策しよう。
3 待機しよう。
- 96◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 01:50:44
広「安全な内に、もうちょっとゆっくり考えたい。」
莉波(広ちゃんは、向き合ってるんだね。この場所や、私たちが何なのかってことに。)
莉波(……私がそれを少しでも分担できるなら嬉しいな。)
莉波(それがわたしの……お姉さん力、だもんね。) - 97◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 02:04:14
~回想~
莉波『ええっ、広ちゃんともプロデュース契約を結んだの?』
P『ええ、向こうはお試し契約だと思っていますが。』
莉波『それで私に、お姉さん力を教えてほしいって?』
P『相手の理想の人格を演じることについて、どのような心持ちでいいのか。どうやら俺も、それを突き詰めないといけないようです。』
莉波『相手の理想の人格?』
P『ええ。どうやら俺は……今にも見限ってきそうな冷たいをしていて、鬼で悪魔な方が好みだそうです。』
莉波『えぇ……?』 - 98◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 02:12:52
莉波『でも、突然だよね。そんなに、広ちゃんにトップアイドルの才能を感じたの?』
P『いいえ。』
莉波『そ、即答……。』
P『ないものをあるとは言えませんよ。』
莉波『そっか。じゃあ……シンパシーを感じた、とか?』
P『お見通しなんですね。』
莉波『懐かしいなあ。昔のきみは……身体が弱くて、いつも一緒に、家の中で遊んでたよね。』
P『dice1d3=2 (2) 』
1 トランプひとつでよくあれだけ長く遊べたものですよね。
2 UNOを二人でやるのは無謀でしたね。
3 おかげで将棋が強くなりました。
- 99◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 02:40:21
莉波『ふふ、そんなこともあったね。楽しかったなあ。』
P『今も楽しいですよ。あれから……夢もできましたし。』
莉波『なら、よかった。ずっと、心配してたんだよ。』
莉波『――きみが入院するって言った時は。』 - 100◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 02:47:08
<1>【篠澤広】中庭
状態:無傷
正気度:86 (4周目につき減少無し)
持ち物:ポーチ(中身 拳銃)、タブレット
<1>【葛城リーリヤ】中庭
状態:無傷
正気度:77 - dice1d20=12 (12)
持ち物:ポーチ(中身 プラモデル)、タブレット
<1>【姫崎莉波】中庭
状態:無傷
正気度:91 - dice1d20=20 (20)
持ち物:ポーチ(中身 ハンマー)、タブレット
<1>【花海佑芽】中庭
状態:無傷
正気度:90
持ち物:ポーチ(中身 拡声器)、タブレット
- 101◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 02:48:48
次回、千奈・清夏・美鈴・燐羽を書きます。
- 102二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 03:53:39
おやゴール組
- 103二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 07:10:43
ほ
- 104二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 13:36:28
し
- 105◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 14:33:22
視界に映ったのは、真っ白な天井。
仰向けに横たわった自身の身体を認識する。
真っ先に感じた違和感――腕の痛みがない。
はつみちゃんに襲われて、斧で斬り付けられた鋭い痛みが、消えていた。
「ッ――!」
一瞬前まで脳のリソースを割いていた痛覚の悲鳴の、突然の喪失。
不合理は異物感と化して、むしろ気持ち悪さすら覚えた。
「7番、目を覚ましました。」
落ち着いた女性の声が聞こえる。
咄嗟に視線を向けると、看護師さん、だろうか。
そんな恰好をした人があたしの方を見ていた。 - 106◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 14:37:31
看護師?「ご自分のことは分かりますか?」
清夏「紫雲清夏です。えと…… dice1d3=2 (2) 」
1 アイドル、やってます
2 学生です
3 バレエを……あれ。
- 107◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 14:43:35
看護師?「はい。記憶も問題なさそうですね。」
清夏「えっと、何の話を……。」
看護師?「もう少し、安静にしていてください。じきに、全て思い出すでしょうから。」
清夏「は、はい……。えっと、みんな、は……?」
看護師?「ご学友さんのことですか?」
清夏「はい。一緒にゲームに参加していた……。」
看護師?「ゲーム……なるほど。今しがた、賀陽さんも一緒に目覚められたようですね。」
清夏(一緒にゴールした燐羽っちもいる。ここは……。)
それから、間もなくして。
あたしの脳内で何かが弾けたような心地がした。
あたしは――全部、思い出した。 - 108◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 15:03:42
冬も終わりを迎え、間もなく春が訪れようとしている。
3年生は卒業を控え、1年生と2年生は、次なる一歩のための階段を進む準備を。
そんな、ある雨の日だった。
Pっちが『大切な話がある』と、皆を教室に集めたのは。
P『――本日をもって、皆さんとのプロデュース契約を解除します。』
その場の空気が凍り付く。
悲しみよりも怒りよりも、疑問が先行していた。 - 109◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 15:13:52
Pっちはそのまま続ける。
口を挟む者はいなかった。
P『俺は昔から、病気を患っていました。』
P『生まれつき心臓が弱い、と。余命は dice1d3=1 (1) と言われていました。』
1 15年
2 18年
3 20年
- 110◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 15:32:37
様々なことに合点がいく。
冬になった辺りから、Pっちは体調の問題で初星学園に来れなくなっていた。
それをキッカケに、オーバーワークで迷惑をかけた自分のせいだと、リーリヤが1ヶ月ほどレッスンをできなくなっていた時もあった。
P『夢を、叶えたかった。』
P『頂点を目指すアイドルたちの、支えになる。そして……トップアイドルを育てる。』
P『いつか行くあの空に、一番星を輝かせたかった。』
P『その一心でここまで生きて来られたことは、奇跡のようなものでした。』
P『ですがもう、時間がない。とても惜しいですが……皆さんとの日々はここまでのようです。』
そうして、その会は解散となった。
Pっちが救急搬送されていった後も、その場を後にしようとするアイドルは、一人もいなかった。 - 111二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 15:35:30
なんて悲しい話なんだ
- 112◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 15:51:37
星南『冬に先輩が入院することになってからはね、放課後の時間を使って、先輩は私にプロデュースのノウハウをたくさん教えてくれた。皆のプロデュースは、私が引き継ぐわ。』
麻央『ということは、星南は……事情を知っていたのかい?』
星南『ええ。……12月7日、私には全部教えてくれていた。本当、最悪の誕生日プレゼントよね。』
13人もの担当アイドル全員に成果を上げたプロデューサー科の1年生。
その偉業の裏にある、執念にも似た想いを知った。
誰一人として、プロデュースを中途半端に投げ出された者などいなかった。
リーリヤのフォローだって、星南会長を通じて色々施策を打っていたようだ。
ことね『……あたしはまだ……何も、返せてないのに。こんな形でいなくなるとか、嫌ですよ。』
手毬『みんな、同じ気持ちだよ。悔しくて……悲しくて……だけど、拳を握りしめ、歯を食いしばることしかできないっ……。』 - 113◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 16:03:52
燐羽『……私たちのプロデュースは、”終活”だったってわけ? 何、それ。私をアイドルに繋ぎとめておいて……勝手に独りでいなくなるとか……あり得ない。』
美鈴『はい……話が違います。わたしの、快適に歩ける道を作ってくれるって、そう、言っていたのに。胸が、張り裂けそうなほど苦しくて……少しも、快適ではありません。』
千奈『――先生。そうは、させませんわよ。』
と、悲しみとは違う。
この場で唯一、明確な決意の宿った言葉を発したのは、ちなっちだった。 - 114◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 16:07:40
千奈『先生は、言ってくださいましたわね。わたくしの家柄だって、大きな武器なのだと。』
千奈『でしたら、それはきっと、今この時に使うために磨いてきた、武器なのです。』
千奈『人手もお金も、何も惜しむことはありません。』
千奈『必ず先生を助けます。倉本家の総力を挙げて、それができるお方を探しますわ。』 - 115◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 16:27:08
涙を目に浮かべ言い放ったちなっちの言葉は、すぐに実行された。
あたしには詳しい内容まで分からないけれど、Pっちの病気への対応の研究資金として途方もない多額のお金が動いたのだとか。
……たぶん、表沙汰にできないような、そんな技術も。
あんまりこの辺は深く考えないほうがいい気がする。
何はともあれ、あたしたち13人はまた一同に会することになった。
事情も聞かされないままプライベートジェットに乗せられ、海外へ。
病院だか研究施設だかも分からない建物に連れられ、集まったのだった。
広「みんな、集まってくれてありがとう。」
佑芽「広ちゃんがあたしたちを呼んだの?」
広「ここでの研究を手伝ってた。今から行うことの説明は、わたしからする。」 - 116◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 16:42:15
広「わたしたちは今から……プロデューサーとひとつになる。」
佑芽「……つまりどういうこと?」
広「プロデューサーの心臓の病気は治った。そこは……さすが千奈の家。一度匙を投げられた病気を、針の穴を通すような技術で何とかしてくれた。だけど、血液の循環が長い間止まっていたことで……今のプロデューサーはいわゆる植物状態にある。」
広「今後目覚める可能性がないとはいえない。だけど……時間が経てば経つほど、後遺症のリスクも高くなる。」
広「だから、この研究所で開発中の技術でわたしたちの脳とプロデューサーの脳を接続して、直接呼びかける。」 - 117◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 16:56:25
麻央「脳を……接続……。」
莉波「それは、安全なの?」
広「もちろん、危険がいっぱいある。そもそもが開発途中の技術。それと……詳しくはもう少しせつめいする。」
莉波「……ごめんね。続けて。」
広「まず脳を繋げるということ、それ自体が危険。それぞれが別の記憶を情報として持っているから、繋げた時の負荷がすごいことになる。」
広「だから定期的に接続している人を減らして、負荷を軽減しないといけない。」
広「さっき、みんなに番号札を配ったでしょ。」
清夏「うん。リーリヤが1で、あたしが3……これは何?」
広「わたしが計算した、プロデューサーと脳を接続した場合にかかる負荷を数値化したもの。」
広「数字の意味するところは…… dice1d2=2 (2) 」
1 数字が高いほどプロデューサーからの好感度が高い
2 数字が高いほどプロデューサーに重い女だと思われている。
- 118二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 17:02:50
-1のはつみちゃんの扱いが気になりますね。
異物を排除する免疫なのか、或いはこれも異物の一種なのか - 119◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 17:03:34
清夏「は、はぁ!?」
ことね「ちょっ、あたしも3なんだけど!?」
広「順当な計算結果。」
千奈「わ、わたくしもですの!?」
広「千奈は家込みの評価。プロデューサーから結果を出さないと退学の危機かもって言われた時は dice1d3=1 (1) 」
1 重いって思った
2 興奮した
3 さすがにちょっと引いた
- 120◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 17:06:58
手毬「わ、わたしが比較的重いって言いたいの!?」
咲季「そういう意味じゃないと思うわよ。」
美鈴「まあ……プロデューサーさん、随分とわたしを軽んじていらっしゃるのですね。」
広「さて、話を戻す。」 - 121◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 17:15:35
広「わたしたちが行なわないといけないのは、プロデューサーの深層意識に接続して、そこからプロデューサーを呼び戻すこと。」
広「でも、プロデューサーの意識は、接続したわたしたちを攻撃してくると思う。」
リーリヤ「センパイが……どうして?」
広「dice1d2=2 (2) があるから。」
1 愛
2 憎しみ
- 122◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 17:22:57
広「まだプロデューサーは、自分が生きていることに気付いていない。生まれつき限られた時間しか与えられなくて、皆を置いて死んでいく……そんな運命を、少なからず憎んでる。」
広「そんな、憎しみを……わたしたちは浄化しないといけない。あなたは生きていてもいいんだって、言ってあげなくちゃいけない。」
広「プロデューサーの憎しみは、dice1d2=1 (1) の形を取ってプロデューサーの深層意識をさまよっている。脳波を測定したところ……たぶん、はつみちゃんの形。」
1 プロデューサーのトラウマ
2 いちばん「殺されそうだ」と思った相手
- 123◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 17:32:06
燐羽「ああ、それは私のせいね。」
手毬「あの時のあれ……プロデューサーもトラウマになってたんだ……。」
広「そこで私たちは、dice1d3=2 (2) を持って、プロデューサーの憎しみと戦うことになる。」
1 それぞれが武器にしていそうだとプロデューサーに思われているもの
2 それぞれがアイドル衣装に似合うなと思われている武器
- 124◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 17:39:36
広「ただ、ひとつ問題がある。」
広「接続したときの負荷を軽減するため、戦いの舞台はわたしたちが共通で持っている記憶である初星学園にする必要がある。」
広「だけど……みんなも知っての通り、初星学園は11月……プロデューサーが入院していなくなっていた時期から、校舎全体にクリスマス用のイルミネーションを飾っていた。プロデューサーが知らない初星学園の姿を、わたしたちは強く記憶している。」
広「つまり、わたしたちの記憶を一定期間消去しないと、プロデューサーの脳と接続できない。プロデューサーの知らない記憶はプロデューサーの脳への大きな負荷になるから。」
広「ただ……そうなるとわたしたちも、プロデューサーを助けに行っているという記憶がなくなる。本末転倒。」
広「だから、最低限暗示をかけておく。一定期間ごとに接続者を減らして容量を減らせ……って。どういう形の暗示になるかは、わからないけど。」 - 125◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 17:51:38
広「さいごに。これはとても危険な方法。」
広「もし接続中に自分の死を体験してしまうと、その人は dice1d2=2 (2) 」
1 強制的に接続が切られるから、そのはずみに後遺症が残るかもしれない
2 プロデューサーの意識の中から二度と帰って来られない
- 126◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 17:55:51
広「はつみちゃんに負けた場合も……脳の接続を解除できなかった場合も。」
広「特に後者の問題は切実。接続の解除は脳への負荷を考えて一定の容量ごとに行わないといけないけれど、はつみちゃんの占める容量が予測がつかない。もしかしたら……最初から全員助かることはできないなんてことも、ありうる。」
広「それでも……プロデューサーを助けるために、”命”を賭けるかくごはある?」 - 127◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 18:00:21
【研究所:一室】
清夏「そっか……全部、思い出した。」
研究員「先ほど、被験者の脳波から被験者が占める容量を測定しました。マイナス1、とのことです。」
清夏「……じゃあ。」
研究員「容量の合計は21。……全員の帰還は不可能、かと。」
清夏「……。」 - 128二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 18:01:05
麻央先輩…。
- 129◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 18:11:00
あたしたちは皆、覚悟の上で了承した。
誰も、断る者はいなかった。
あたしはPっちのおかげで前を向けた。
夢を、約束を、追いかけることができている。
そうして辿り着いた場所を、Pっちにも見せたいって、思ったから。
だけど。
一つの事務所にみんなが集まって、それぞれの思い描く夢に向かって駆けていく。
そんないつかの光景は二度と戻ってこない。
その現実――心がはちきれそうだ。
清夏「……がんばれ、みんな。」
あたしは、そのステージを降りた。
もう、言葉を届けることしか……ううん、この言葉すらも、みんなには届かない。
だけど、届くはずのない言葉を紡ぐことだけは、やめないようにしよう。
アイドルとは、声援を受けて輝くものだから。 - 130二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 18:11:32
これ学P目覚めたとしても犠牲者いると知って自殺しかねないんじゃ…
- 131◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 18:16:12
本企画の、前編が終了しました。
ここからは、アイドル同士の脱出ゲームよりは、はつみちゃん(プロデューサーの憎しみ)との戦闘を中心に進行します。そのため、以下のルールの下で進行します。
【正気度が50を切ったアイドルは、本編の回想部分の記憶を取り戻します。】 - 132◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 18:20:42
備考:現状の正気度まとめ
咲季 87
手毬 77
ことね 65
リーリヤ 65
広 86
莉波 71
佑芽 86
星南 63 - 133二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 18:21:02
犠牲者が出た以上ハッピーエンドは難しそうな気はするな
どのあたりでスレ主さんはこの流れを決めてたんだろう - 134二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 18:23:10
結果的に最高戦力筆頭の佑芽がクリアせずに残ったのは超ファインプレーだったのか
- 135二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 18:24:16
すでに脱落者がいるというのが絶望だな……
- 136◆YYjiOMVygQ25/06/07(土) 18:25:24
色々な裏話は簡潔後に改めてやりますが、ひと言だけ……すべての諸悪の根源は1スレ目の>>7のダイスです。
- 137二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 18:26:26
拳銃を持っている広が脱出しなかったのも偉い。
さて麻央先輩の意識はプロデューサーと融合してしまったのだろうか…。 - 138二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 18:36:20
とにかく記憶を取り戻さなきゃ最悪アイドル同士で生き残りをかけた戦いが始まりかねないな
まあ記憶を取り戻したとしても場合によっては争うことになりそうだが - 139二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 18:59:01
この感じだと本来みんなで協力してはつみちゃんをなんとかしようって流れにするはずが
デスゲームになっちゃったから協力が一気に難しくなったのかな - 140二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 23:59:26
記憶を取り戻さないことにははつみちゃんと戦う選択肢は取りにくいだろうな
誰かが襲われていたら助ける選択肢はあっても理由もなくはつみちゃんと戦闘はしないだろうし
特に負傷してるメンバーは戦闘回避の方向でいくだろうから
誰かが記憶を取り戻すまではアイドル同士の脱出ゲームが中心になりそうではある - 141二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 00:52:26
このレスは削除されています