- 1KIRYOKU/ZERO25/06/06(金) 10:08:26
オリ生徒はいるし、ご都合主義でぶん回すし、シリアスとか書けないからシリアルになるし、計画性なんてないので書きたいようにノリと勢いで書きたい砲台します。ある種の並行世界でしょうが、まあ、なんか適当にやります
基本的に本編と√自体は一緒にしときます。はいはいご都合主義ご都合主義。
え?プロローグで致命傷の場合のワカモフラグ……?…………そのうちカーズは、考えるのをやめた
「今更図々しいですが、お願いします。先生」
"ぬ"
「……?先生?あれ?なんか雰囲気変わりました?」
"そう?私は元からこんなだと思うけど"
「そうですか?そうですか…うん、そうでしたね。そういうことにしておきます」
"…ところで1つ気になったのだけど、この電車は何処に向かってるのかな。どこで降りればいいのかな"
「……時間が経てばいずれ分かりますよ。では先生、私が信じられる大人であるあなたであれば、きっと良い結末を迎えられるはずです。ですので、どうかよろしくお願いします」
先生は一体何で致命傷を負う?dice1d3=3 (3)
1.流れ弾心臓クリティカル
2.流れ弾脳天クリティカル
3.流れ手榴弾クリティカル
(後の展開に別に影響は全然無いです)
「先生!?あれほど前に出ないでくださいと言ったのに!!先生!!先生ーーーーーーーー!!!」
この番組は、特にスポンサーの提供などございません。
- 2二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 10:16:53
とーじょーじんぶつ。
・連邦生徒会長
全キヴォトスから失踪してるお方
前の周回となんか先生が違うことに気付いたけど、先生は先生じゃね?で頭の中でヨシ!して送り出した
しばらく出ない。もしかしたら二度と出ないかもしれない
・先生
この世界線の先生。アプリ先生がベースではあるもののこの先生、なんか変?多分クソでかい力士のせいでしょう(無責任)
キヴォトスに来たばっかりで手榴弾に巻き込まれて致命傷を負い「先生」の肉体はダメになってしまう - 3二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 10:32:18
薄らぼんやりとした意識を感じる
"ここは……"
真っ暗闇の中、ゆったりと落ちていくような感覚。もしくは、ふわふわと浮かんでいくような感覚
"私…どうなったんだっけ…"
頭がちゃんと回らない。非常にぼけぼけとしている。それでも何とか思い出そうとする
"確か…"
気がついたら確か連邦生徒会ってところに居て、なんかそこに居た生徒達とシャーレ?を目指してて…
"ああ"
思わず物陰から身を出してしまって転がってきた手榴弾に吹き飛ばされたんだっけ
"そっか私…死んだんだ…"
結論付けをするならそういうことだ。ここの生徒達はある程度は耐えられるものの、私にはそのルールが適応されない。何故ならいわゆる「外」の世界の生き物だからだ
"……"
でも待って欲しい。そうであるなら何故私は今、気がついてからこうも色々と考えることが出来、考えるほど意識が鮮明になっていくのだろうか?
"…まさか生きてて、夢を見てる?"
それこそ夢物語もいいとこじゃないか?少なくとも肉体が吹き飛ぶという経験をして、無事であるとは到底思えない。しかしそれでも、目の前でゆっくり広がっていく光に、嫌でも目を覚ますという感覚が広がっていく……
"……"
"ん………………"
「…………おんや、起きましたかね」
そして私は、見知らぬ天井の下、目を覚ます。 - 4二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 10:52:11
知らない天井、知らない部屋
"ここは……"
「……うんうん、意識は問題なく目覚めましたねぇ」
ここはどこだろうと疑問を抱いていると、隣から誰かの声が聞こえてくる。ぼんやりした意識と、霞む視界でイマイチ姿を捉えられない
「ああ、今は無理に頭動かす必要ないですよ。物理的にも精神的にもですが。色々と混濁してるでしょうから、ゆっくりと意識が戻るのに集中するといいでしょう」
そう言われたので、そうすることにした
「ふむ……少なくとも言葉を理解して、行動が出来ているということは、まあ意識の方に問題は無さそうだねぇ」
少しずつ意識がはっきりしていく中で何やら聞こえてくる声が気になってしまう
"あの、一体何を……?"
「説明は後でちゃんとしますよ。それよりも先生、先生がどういう状態になったのか、把握してます?」
"どういう状態って……"
最後に見た光景は、足元に転がってきた手榴弾が爆発する瞬間で……あれ?
「その様子だとなんとなくでも理解みたいだねぇ」
"??????"
それを知覚すればする程頭の中で疑問符が増え続ける
「恐らくこう思ってるんじゃないですか?」
「『あの時吹き飛んだはずの身体が存在してるのを感じる』って」 - 5二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 11:18:25
記憶が正常であればあの場で死んでいるか、生きていてもここまでハッキリと全身を感じていることは出来ないはずなのに……
"えっと、あの、一体なn……ん?"
少しずつ覚醒していく意識の中で、失ったはずの肉体に違和感を感じるだけではなく、自信が発した声ですら違和感を覚えた
"あ、あれ?私、声……"
「お気づきになられましたか。では同時に肉体の方も違和感を感じていると思われますが、どうですかね?」
"それ、は……"
もう、それはめっちゃ。身体が無くなったという感覚は意識が飛んでいた関係でハッキリとは分からないが、それでも今までと比べて何かが変だと感じ、むくりと起き上がって……
" "
思わず絶句した
「まあ……はい。ビックリしますよねぇ」
"なに、これ…どういうこと…?"
掛けられた布団に見える足の奥行きが、近い。身体を動かした時に感じた距離感の短さ、なにより、この身体を知らないというどうしようもない違和感を感じたのであった
「先生の想像通りのことですよ」
"想像通りって…言われても…"
「……認知している通り、先生の肉体は爆発によりダメになってしまいました。そこで急遽、新たな肉体を用意させていただいたまでですよ」
"新しい……?"
「……私としても、本当であれば先生の肉体を再生してあげられればよかったんですけどねぇ。如何せん先生の記録がないもので。もう10日くらい生きてて欲しかったくらいですよ」
"待って待って!理解が追いつかない!"
「ふーむ」
意識も比較的ハッキリとしてきた、ただそれでも何を言ってるのかさっぱり分からない
隣で座って話をしている人の方を向く。透き通るほどの白色の髪と、本来人が持たないはずの猫耳が特徴の少女がそこにいて、わかりやすいくらいの顎の持ち方をして考えている
「事細かに説明するの面倒ですねぇ…」
"えぇ……"
とりあえず今の私は、あらゆる事に対してなんなんだと思うしか出来ないのであった - 6二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 11:46:20
「……まず先生の肉体がダメになりました。そして先生のデータが存在しないので肉体の再生を行使出来ませんでした。ここまではいいですか?」
"再生だとかなんだとかはちょっと何言ってるのか分からないって言いたいけど……とりあえず元の身体では居られなくなった……ということでいい?"
「まーそういうことですね」
"じゃあこの身体は一体……"
「緊急で創造した肉体です。そこに先生の元肉体から抽出した魂のデータをコンバートしたのが今の先生という訳です」
"何を言ってるかまるで意味がわからない…"
とてもじゃないけど現実とは思えないワードの数々に頭を抱える
"でもこれってさ"
「外法ですよ。外法も外法。ここキヴォトスで出来るのは認知してる限りは私だけですが、本当なら私だってこんなもんやりたくはありませんもん」
"なら、どうして?"
「だって連邦生徒会長の行方も分からないというのに、その上先生をナイナイさせるわけにはいかないでしょうよ。仕方がなかったってだけです」
少女ははぁ。とため息を零した。思ったよりは真面目な子かもしれない
「あー、ただ先生?」
"どうしたの?"
「いわゆる緊急事態だったもんだから、適当に引いたデータで肉体作ったからさ、その……あの……いわゆるモデル元の生徒さんがいるんですよね、へへ…」
"…………"
思った以上にとんでもない事態に勝手に巻き込まれてないか?と頭を抱える。私はその生徒と会った時、どんな顔すればいいんだろうと、ただただそう思った。 - 7二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 12:40:59
"ところで肉体のデータとか言ってたけどそれって一体…?"
「…………秘密」
"よくないことしてるんだね?"
「……黙秘権を行使します」
再び頭を抱える。真面目どころか思ったよりも問題児らしい
「……ただ先生、先生は今元の身体と違いこちらのルールが適応された身体になってる、というのは覚えておいて下さいね」
"……と、言うと?"
「簡潔に言ってしまえば肉体強度がキヴォトス基準になってるので、その気があるなら指揮取りながら先生も戦えるってことです」
"……マジ?"
「大マジです。ただしあくまでも戦えるような肉体強度ってだけで、戦闘技能とかは自力で磨いてくださいね。そこはサポート対象外なので」
"……そっか、うん。分かったよ"
「あぁ、それと先生の肉体には神秘性をそれなりにサービスしておいたので余程の事がない限りまた死ぬことはないでしょう」
"神秘性とは?"
「特殊パワーみたいなもんだと思っといてください。私もその辺詳しくないんで」
"詳しくないものサービスされたってこと!?"
「ま、ある程度なら多い方に越したことはないもんではあるんで、そこまで気にしなくてもいいんで」
"はあ……"
「でも先生、いくら肉体強度が高くなったからって無茶効かせてもいいってわけじゃあないからね、ちゃんと自覚しといてね」
そう言って少女は荷物を整理して部屋から出ていこうとする
"ま、待って!"
「ほい?」
"そういえば怒涛の出来事に気を取られて名前聞いてなかった"
「あぁ、名前ねぇ。別に知らないままでいいですよ」
"やり方はともかく、命の恩人には変わりないからちゃんとお礼がしたい"
「…………はぁ、じゃあとりあえずアルファベットの"L"って覚えて置いてください。今はそこまでです」
"……うん、わかった。ありがとう、L"
Lは手を振り部屋を後にした……が、その途中でこちらを向いては
「……あ、ちなみにローライトではありませんからね」
"どうしたの急に"
と、この子は急に意味のわからないことを言う。変な子だなと、そう思った - 8二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 12:57:00
その後は本編のようにシッテムの箱をリンから受け取ったり、まあ色々進んでいくのである
まあ当然だが今の先生の姿を見たリンちゃんの頭と胃にダメージが入ったのは言うまでもないでしょう
ここから先生の旅路が始まるのである──
>こんにちは、先生。ユウカです
>目を覚ましたとのことで、連絡させていただきました
>私のこと、覚えてますか?
──プロローグ 完
- 9二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 13:18:35
とーじょーじんぶつこぅなぁ
・先生(新生)
"L"の外法によってキヴォトス基準の肉体に新生した先生。肉体を創造するために用いたデータは適当に引っ張り出してきたらしく、数値が全く同じモデル元の生徒が居るとのこと。元の身長と比べて露骨に背が低いことをちょっと気にしている
よく分からない"神秘性"というものをおまけでいっぱい付けられた。これのおかげで余程の生徒より頑丈らしい。
後に盾とショットガンを手にして戦場へ赴く
ちなみにここの先生の性別はもともと女性なので大丈夫だ、問題ない。
・"L"
先生の新生体を創造し、魂を移す外法を用いたことでで先生を延命させた所属不明の生徒
猫耳猫尻尾の透き通るような白髪が特徴のジト目ちゃん
真面目かと思えば適当で、真剣かと思えば大ふざけで、やることなすこと全てがその場の気分で行動する気まぐれ問題児
普段は表に出てこないらしく、忽然と現れては静かにいなくなるとか。でもなんかゲーセンによく居るらしい。
・リン
リンちゃんなう。今日も気苦労が耐えない。いつもありがとう
・ユウカ
ぼくらのユウカママ。新生体先生を見てフリーズ起こすまで3秒前 - 10二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 13:25:44
文章書くのは大変だ。
偉大なるSS先駆者へ敬意を込めて。
寝。 - 11二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 18:41:04
新しい身体になってからというものの……
"この身体……すっごい不便……!!"
何よりこれまで長いこと付き合ってきた齢〇〇歳の肉体を手放す羽目となり、驚きの子供ボディである。今までの感覚で作業するものなら本当は手の届くはずのものに手が届かないもどかしさ、キーボードを叩く手の感覚の違いから来るタイピングミス、何よりも難しいのは"肉体強度の高さ"から来る力加減の難しさだった。
試しにと木の板にブンッと拳を振り下ろしたところ、なんの抵抗もなく粉々に砕けたのだ。思わず青ざめるくらいのパワーだった
幸いにもキヴォトスにおける家具家電は私が知っているものよりも頑丈らしく、多少力加減を雑にしても大丈夫のだが、如何せん頭の中の木の板が警告してくるのだ
無論、悪いことばかりでもない。子供ボディ特有の身体の軽さは大人であった私にとっては赤牛の如く翼が生えたかのような感覚だった
"とはいえ、作業となるとどうしても身体の差異に悩まされてしまう……慣れるしかないとはいえ不便だ……"
文句を言うのは簡単だ。言うだけならタダだからだ。タダより安いものはないとはよく言うが、タダはタダでしかない
<ピロンッ♪
シッテムの箱が鳴る。こちらの世界のメッセージアプリであるモモトークの通知だ
"どちら様〜"
名前を確認すると、あの時会った生徒の1人、ユウカからのメッセージだった
>こんにちは、先生。ユウカです
>目を覚ましたとのことで、連絡させていただきました
>私のこと、覚えてますか?
- 12二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 22:26:46
>"うん、覚えてる……けどどうやって連絡先を?"
>要件がありまして、リン代行から少々…
>"リン…"
>ともかく、要件がございますので後ほどシャーレに向かわせて貰いますが大丈夫でしょうか?
>"それは全然大丈夫だよ。待ってるね"
ーしばらくー
"そろそろ来るって連絡あったし、キリのいいところで終わらせておこう"
手元にあったファイルをまとめ、仕事に一区切りをつける。すると
「失礼します、先生」
丁度よくユウカがやってきた
"やあユウカ、仕事に一区切りつけれたちょうどいいタイミングだよ"
「それはよかっ……た…………」
ユウカがこちらを見て動きが固まってしまった。まあそれはそうだ、先生が全く別の姿になっているのだから
「……あの、失礼を承知で申し上げるのですが…………本当に先生ですか?」
"言いたいことはわかるけど……先生だよ"
「……リン代行から話自体は聞いてはいましたがまさか本当だとは……」
ユウカは頭を抱えて苦悶している。うん、気持ちは、まあ分かるよ。ただそこまで大袈裟になるほどなのか……いや、まさか
"……ユウカ、もしかしてだけど、この姿の子ってミレニアムの…?"
「……結論から言うと、まあ、はい」
当たってしまった
先生容姿判定dice1d100=95 (95)
- 13二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 01:00:42
ユウカが端末を触り、写真を見せてくれる
「この子達なんですけど……」
"……うわぁ鏡で見た顔だぁ"
「先生は……どちらかと言われればこちらの姉の方に似てると思います」
"どっちも同じに見えるんだけど"
「実際見てみれば分かりますよ」
"そんなもんかなぁ"
なんかちょっと頭痛くなってくる。結果的に(ほとんど)同じ顔が3つになってしまった訳だ
"……まあそれより、用事があって来たんだよね?"
「あ、はい、そうでした」
ユウカは改めて身なりを整え
「先日はちゃんと自己紹介が出来なかったと思いますので、改めて自己紹介を……私はミレニアムサイエンススクール、セミナー所属の早瀬ユウカです。これからよろしくお願いします、先生」
"うん、よろしくねユウカ。ついでだし、私も自己紹介しちゃうか。連邦捜査部「シャーレ」の先生の歳川ミズキだよ、よろしくね"
「では早速ですが、先日のシャーレ奪還作戦時の……」
そして私はユウカと色々な書類を処理した
なぜか食事に関して色々指摘される方へ発展したりした……そんな沢山食べれないから仕方ないんだよユウカ…… - 14二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 06:33:50
それから数日経ったある日のこと……
"ふう……とりあえずこれでいいかな"
『はい先生!事前に設定していたスケジュールは全て終わりました!』
"ありがとう、アロナ"
『はい!先生をサポートするのが私の役ですから!』
今日も今日とて報告書にレポート、各地から寄せられている助けの声に応じつつ、とりあえず区切りを付けることが出来た
こう何日も過ごしていると否応にもこの身体に順応してくるようで、気づいたら自然と仕事が進むようになっていた
忙しい日々であるが、退屈しないだけマシだろう。大分充実してるとも言える
それに、こちらの身体の頑丈さについてもよく分かった。具体的に言えばあの日と、「私」の肉体が死んだあの時と同じように最近手榴弾に巻き込まれたのだ。流石に無意識にトラウマになっているのか酷い恐怖感を味わったが実際目に映ったのは多少焦げた服と無事な身体だった……流石に痛いのはあったけど
この「シッテムの箱」のOSである「アロナちゃん」が身体を守ってくれるバリアを張れるらしく、本当に多少のことでは死なないようになってしまったらしい。これはこれで逆に怖いくらいである
ただ、そのバリアも流石に無尽蔵には使えないようなので、身体が頑丈なのもあるため、いざと言う時の保険として置いといて貰っている
……初日から怒涛の出来事続きだったので、流石に精神的な方の疲労が強い。何か気分転換でも出来たらいいのだが - 15二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 06:58:56
「ハァァァイ!デリバリーサービスでございまぁぁぁす!!」
"う、うわぁぁぁぁあ!!!"
突如として何かが滑り込んできて思わず大声を上げて驚いてしまった
"って、あれ?L?"
「どーもー。数日ぶりですねぇせんせー」
悪気も無さそうに手を小さく振って挨拶してくる
"びっくりした…突然どうしたの?"
「んー?メンテナンスですよ、メンテナンス」
"……メンテナンス?"
「そそ、先生がその身体にちゃんと順応出来てるのか、不調とか無いかをチェックしに来たんですよ。そこばっかりは手放しにしておけないですしね」
相変わらず適当なのか、真面目なのか分からない子だ
"特に、うーん、問題はないかな。むしろ身体が軽くて調子いいくらいはあるよ"
「そうですか。それは良かった。それはそれとして、チェック自体はちゃんとした方がいいんで、寝室行きましょう」
"え"
「え、じゃないよ。先生が気付いてない、もしくは気付いてるけど隠してるって症状があるならそんなの破壊しなきゃいけないでしょ?」
"言い方が物騒だよ!?"
「あんま時間掛けたくないし、無理矢理連れてきますよ〜」
そういうや否や、Lに脇抱えされて連れていかれる
"いやー!!"
「いやーじゃありません!大人なんだからワガママ言わない!」
そりゃ大人がこんな感じで無理矢理連れてかれるのだから恥ずかしい以外がない。なんで大人しく自分で行かせてもらえないのだろうか。先生は訝しんだ - 16二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 07:33:48
「んじゃ、服脱いでベッドに横になってね」
"!?"
「何?先生もしかして無理矢理剥がされる方が好み?」
"そういうことじゃないよ!?"
「別に裸になれって言ってるわけじゃないんですから早くしてください、朝日が出てきちゃいますよ」
"まだ夕方なんだけどね…"
「やっぱり無理矢理剥がされる方が…」
"分かったよ!脱げばいいんでしょ!!"
「R18展開になるわけ無いんですから最初からそーしてくださいよもうめんどくさい…」
"うう、人の気も知らないで…"
諦めて上着に手をかけていく
「そういえば人によっては下着姿の方が恥ずかしいって人もいるみたいですけど先生はどっちです?」
"そ、それ答えなきゃいけない質問なのかな!?"
羞恥心を煽られ続けて顔が熱くなってるのを強く感じる。早く終わって欲しい
大人しく上着を脱いでベッドに横たわる
「じゃ、目瞑ってても眠っててもいいんで気楽にしててくださいねぇ。そんな時間掛けませんからねぇ」
ここ数日で1番辛い、ただただそう思った - 17二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 09:36:12
このレスは削除されています
- 18二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 14:31:47
「ふむ……ふむ……へぇ!これは面白い!」
"え、何?どうしたの?"
「ああ、確認が終わりました。もう服着ていいですよ」
"分かった"
恥ずかしさは少なくとも落ち着いてきてはいたので、静かに着替えを済ませる
"それで、どうだったの?"
何かを見つけたのか、少し嬉しそうな声色になっていたのが気になった
「どうやら「先生の魂」と「生徒の義体」との相性が物凄くいいみたいで、簡潔に言うならば身体を動かしている内に空中分解!みたいなことは絶対起きないでしょうってことですね」
Lは、とてもいいことだと笑う。初めて見る屈託のない笑顔に、ちゃんと可愛い生徒の1人なんだなって再認識させられる
"とりあえず、問題は無いって思えばいいかな?"
「ええ、思うままに。それに……」
"それに?" - 19二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 14:48:11
「想定外なこととしては、先生におまけした神秘性が、思った以上に魂と癒着してたってことですかねぇ」
"えっと……"
「あ、悪いことではないですよぉ、元々先生を守るために加えた要素ではありますしね。こちらもまた先生との相性がよかったってだけです」
"そうなると、何かいいことでもあるの?"
「ふむ……前回も言った通り、神秘性については詳しくは知りません。完全に解明出来ていない、いや恐らく解明出来ない要素だと思われますからねぇ」
人の手には余るものですねぇ……と苦笑いする
「しかしさっきも言った通り悪いことではなく、少なくとも耐久性の向上、自然回復力の向上、戦闘継続力の向上などの恩恵は受けられるでしょうし……まあなによりも」
何か面白いものが見れるかもしれませんしね♪と少し怪しい笑顔をする
"でもそうなるとだけど、Lはどうやってその「神秘性」を私に?"
「うーん、企業秘密、とさせてください」
"……分かった"
「では、私はこれで。思った以上に結果がよかったので再メンテナンスは必要なさそうですね。あ、一応モモトークの連絡先は渡して起きます。身体に何か異常が会った時に連絡してくれればいいですよぉ。でも、私用は厳禁です」
"うん、ありがとう。何かあったら連絡するね"
そしてLは、ではでは〜と手を振りこの場を後にする
──プロローグ(2) 完
『すいません先生、ちょっと不穏な手紙がありまして……一度確認して貰ってもいいですか?』
次回、アビドス編 - 20二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 14:55:04
拝啓 あにまん民様
ごめんなさい、クソ駄文で諦めようと思ったのですが、ある理由でエデン編までは書きたいと思うので、どうかよろしくお願いします
敬具 - 21二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 14:57:39
期待
- 22二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 17:23:12
これハメとかで連載して欲しいなぁ…すごい好き…
- 23二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 21:54:00
恐縮です
とうじょーじんぶつこぅなぁりらいと版
・先生「歳川ミズキ」
ユウカ曰くミレニアムのある双子の姉にそっくりらしい先生。アロナバリア無しでも大抵のダメージを受け付けない(ただし痛い)超防御力を誇る身体になっているようだ
実は実質的に「死」を経験したことにより、神秘性と非常に親和性が高く、神秘の力を引き出しやすかったり、燃費が非常に良かったりする
・"L"
実質的な先生の命の恩人であり、所属秘匿中の生徒
先生に対して非常に友好的。だけど非常に気まぐれで話聞いたり聞かなかったりする
ちなみに先生に"逆にLが脱げって言われたらどうするの"って聞かれたら「それが必要であれば別に全部脱ぎますけど…」とのこと
・アロナちゃん
シッテムの箱のメインOSであるぼくらのアロナちゃん
ここのアロナちゃんはアロナバリアにエネルギーをあんまり回す必要がない関係上、別のサポート機能を回してるそうだ。頑張れアロナちゃん!世界線の影響に負けるなアロナちゃん!
・ユウカ
ミレニアムサイエンススクール、セミナー所属のぼくらのユウカママ
先生の現状に頭を抱えるものの、どうにかしてお近づきになれないか考えてるとかなんとか
・リン
ユウカに先生の連絡先を横流しした(悪意のある言い方)首席行政官で連邦生徒会長代行
復活した先生の姿を見た時リンは激怒した。かの身勝手極まりないLに今一度灸を据えてやらねばと決意した
・連邦生徒会長
優しさだけでは人は救えません、罪も汚れも消えませんから……それでも……『それでも』と言い続けてください。どうか、自分を見失わないように
- 24二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 01:18:24
楽しみ
- 25二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 02:32:04
─幕間─
「…………ルカ」
「……おや、リンちゃんじゃないですか」
「誰がリンちゃんですか」
「いいんですか?連邦生徒会長代行とあろう者がこんなところ彷徨いてて」
「別に彷徨いている訳ではありません。分かってるでしょう」
「まあ冗談だよ。それで?わざわざ呼び出してまで何?」
「まずはこの間の先生の件で礼を」
「私そういうの要らないって知ってるでしょ。リンってば本当に律儀なんだから」
「少なくともこちらにも体裁というものがありますので」
「真面目だねぇ……ほんっと昔から変わりない……」
「貴女も人の事言えないでしょうに。それはそれとしてですね、先生のことなんですが、あれは一体どういうことですか?」
「はて?アレとは?」
「まさかシラを切るつもりですか?とてもじゃないですが見過ごせるとは言えませんよ」
「リン」
「私は天秤に掛けただけ。自分か、先生か。それが誰からも理解されない事だったとしても、その結末私が最悪な最期を迎えるような事になったとしても、私はただただ今、後悔しない方を選んだだけ」
「…………まったく、本当に貴女はまったく……」
「……ごめんね、リンにそんな顔させたかったわけじゃないけど、私はこうしかなれないから」
「…………行ってください」
「いいのかい?」
「……貴女が何をしていた人物なのかだなんて、私か会長しか知らない事です。そして私は、私個人として貴女を止めなかった……責める資格がありません」
「そっか……ありがとう。じゃあ、またいつか」
「…………はい、またいつか」
──幕間 完 - 26二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 06:54:14
Lからのメンテナンス?が終わって背伸びしていたところ、アロナから呼びかけがあった
『すいません先生、ちょっと不穏な手紙がありまして……一度確認して貰ってもいいですか?』
"アロナがそう言うなんて珍しいね?分かった、読ませて貰うよ"
『お願いします先生!』
"…………ふむ"
手紙はアビドス高等学校から送られてきたものらしく、どうやら複雑な事情があるようだが、地域の暴力組織によって追い詰められている、どうにか食い止めているが補給が底を突きそうでこのままだと学校を占領されてしまいかねないので、出来れば力になって欲しい、とのことだ
"由々しき事態ってことか……アロナ、アビドス高等学校ってどんなとこ?"
『はい、アビドス高等学校ですね?昔は大きな自治区だったのですが、気候の変化で街が厳しい状態になっていると聞いてます』
"大きい自治区……ふむ、どれくらい?"
『なんと街のど真ん中で道に迷って遭難する人がいるぐらいだそうです!』
"街のど真ん中で?そんなことある?"
『私も流石に誇張された表現ではないかと思いますね』
"それよりも気になるのはここ、地域の暴力組織に学校が狙われてるってとこなんだけど…まあ現地に着けば何があったのかは分かると思う"
『すぐ出発しますか!?』
"アロナ、もう夜だよ"
『あ』 - 27二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 07:05:18
というわけで今日は出発の為の荷造りを済ませて、眠りにつく。翌朝、改めてシャーレを発し、アビドスへと向かうことに
……
…………
………………………………………………
"ここ……どこ……?"
私は見事に遭難した。本当に街中で遭難するとは思いもしなかった。誇張表現でもなんでもない、この現実にただただ絶望するしかなかった
"というか……食堂どころか……自販機すら……ないとか……"
まさに生き地獄だった。飲み物は用意はしていたものの初日にほとんど消費してしまい、遭難している数日の間にもう跡形もない。ご飯も流石に現地調達出来るだろうとたかを括ってやってきた。その結果がこれだ。
"はは……身体が頑丈でも飢えには勝てないとか……笑えない……"
最早身体に、脚に力が入らずその場にぶっ倒れる
("……また、死ぬのかな…")
意識が遠のく感覚。あの時とは違うけど、それでも頭の中で感覚が重なり、感じたくもない悪寒を覚える
("……やだな…")
そのまま、静かに気を失った - 28二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 07:21:00
───
────────
──────────────
「……ん?」
キキーッとブレーキの掛かる音が鳴り響く
「…………………あの……」
声を掛けられたのだろうか、意識は、戻ったのだろうか?よく分からないのでとりあえず残った力で目をあけた
「……」
薄ぼんやりと視界に入ってくる、自転車を押す少女の姿。記憶にある少女と少し被って見えた
"……え…る?"
「える?」
どうやら別人らしい
「えっと……大丈夫?」
"だぃじょ…ぶ…みえる……?"
微妙に出ない声に情けなさを感じて凹む
「……見えないかな……どうしたの?強盗にでも遭った?もしくは事故……?」
"…お…か…へった"
「…えっと……ホームレスってわけじゃなさそうだけど…」
少女に力の入らない身体を起こして貰い、ここまでの経緯をなんとか伝えた - 29二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 07:32:45
「つまり、この街に来て、お店も見つからず数日間彷徨った結果飢えて倒れてた、と。ただの遭難者だったんだね」
"ただの……"
「ここは元々そういう所。食べ物があるお店なんてとっくに無くなってるよ、もっと郊外の方へ行けば市街地があるんだけど」
"初めて……来たから……"
「なるほど……ちょっと待って」
少女は自分の荷物を漁り、こちらに何かを出してくれる
「はいこれ。エナジードリンク。ライディング用なんだけど、これしか持ってなくて。でもお腹の足しにはなると思う」
一分一秒も早く補給をしたい、ただそれだけを思う私は迷わずそのまま全てを飲み干してしまう
「あっ…………凄い飲みっぷり……相当、参ってたんだね」
軽く引かれてるような気がしないでもないけど、今それを気にできるほどの余裕はなかった
"あ、ありがとう……また、生き返った……"
「また?」
"……こっちの話…でも、本当にありがとう" - 30二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 07:46:59
「う、うん。見た感じ……うーん、どこかの生徒……?に見えるけど……この辺りには何の用で来たの?」
"あ、えっと……生徒ではないかな、あはは…"
「そうなの?……あ、そういうこと……何か辛いことでもあったんだね……」
"何か誤解してない……?アビドス高等学校を探してて"
「え?アビドスに?……もしかして、入学希望?」
……生徒である、という前提で話が進んでるようで、流石に誤解を解いておいた方がいいと思い、大人であること、連邦捜査部「シャーレ」から来た先生であることを伝えてた
「……あんまり、面白いとは思えない冗談だね」
"本当なんだけどなぁ!?"
荷物から急いで証明証を取り出して掲示する
「本当だ……私よりもちっこいのに」
"私だってなりたくてなったわけじゃないのに…"
なんでこうなるんだろう。全部放り投げて泣き寝入りたくなる - 31二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 07:56:43
「えっと、とにかくアビドスに行くんだね」
"うん…"
「ここからだとすぐそこだから、案内してあげる」
"本当?ありが……っとと!"
立ち上がろうとすると上手いこと脚に力が入らなく、よろけてしまう
「大丈夫?」
"う、ん。なん…とか……うわっ"
頑張って歩こうとするけど、産まれたての子鹿のように震える身体で、上手く歩けない
「……うーん……仕方ないか」
道の隅にロードバイクを停め、先生は担がれる
"にゃー!?"
「……変な声出さない。担いで行った方が早いからこれで連れてく。文句は聞かない」
"なんだよもおおおおお!またかよおおおおおおお!!"
なんでこうも持ち歩かれることが続くんだろう。もしかして今後もこんなことが続く?ふとそう思ってしまい考えるのをやめた。 - 32二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 08:24:32
全編書くのは…………頭に…………「死」の文字が…………見えたので……1部…………ダイジェストにして…………書くか……………………………………つらい……でも……まけない………………バトルシヨウゼ!マケナイゼマケタ……(スタジアムアウトする音)
- 33二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 17:10:55
全編版を笛とかで書いてくれ
- 34二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 19:03:55
(すいません、ちゃんとした所に投げる気は)ないです
- 35二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 20:10:11
このレスは削除されています
- 36二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 20:15:04
「ただいま」
「おかえり、シロコせんぱ……い?うわっ!何っ!?その担いでる子誰!?」
「わ、わあ、シロコちゃんが子供を誘拐してきちゃいました!」
「誘拐!?そ、そんな!?シロコ先輩がついに犯罪に手を……!!」
「みみみみんな落ち落ちついいてて!まままだ迷子をつれれつれてきただけかもししれないわ!」
「……(汗)」
そっと地面に置いてくれる
「いや、誘拐じゃない。迷子なのは……うん、否定出来ないけど、うちの学校に用があって来たんだって」
「えっと、誘拐してきた訳じゃなくて……えっともしかして入学──」
「それも違うみたい」
"ど、どうも。こんにちは…"
「わぁ、びっくりしました。こう見るととっても可愛い生徒さんですね」
「入学希望とかではないのなら、お客さん、ですか?でも来客の予定とかありました……?」
運んでもらってる内に多少回復したのか、立ち上がれる位にはなっていたので、立ち上がってちゃんと挨拶をする
"「シャーレ」の顧問先生の、歳川ミズキです。よろしくね"
「「「!?」」」 - 37二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 05:14:34
「……え、ええっ!?まさか!?」
「連邦捜査部「シャーレ」の先生!?」
「わあ☆支援要請が受理されたのですね!」
「いや、ちょっと待ってよ!流石に無いでしょ!こんなちっちゃい子が先生とか!」
「セリカちゃん、そんなこと言い出したらホシノ先輩にも同じこと言えちゃいますよー?」
「う、そ、それは……」
"はは……"
証明証を見せる
「本当に先生なんだ……」
「よかった……これで弾薬や補給品の援助が受けられます。ホシノ先輩にも知らせて……あれ?ホシノ先輩は?」
「委員長は隣の部屋で寝てるよ。私、起こしてくる」
セリカと呼ばれてる子が隣の部屋へ向かったところで、ダダダダダダッと銃声が響く
「じゅ、銃声!?」
「!!」
"何あれ!?"
「わわっ!?武装集団が学校に接近しています!カタカタヘルメット団のようです!」
"カタ……え?なんだって??" - 38二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 05:25:48
「あいつら……!性懲りも無く!」
「ホシノ先輩を連れてきたよ!先輩!寝ぼけてないで、起きて!」
「むにゃ……まだ起きる時間じゃないよー」
「ホシノ先輩!ヘルメット団が再び襲撃を!」
「ありゃ〜……そりゃ大変だね……うん?この子は?」
「あ、こちらはシャーレの先生です」
"えっと……おはよう?"
「うへぇ〜先生?ちっちゃいのに立派だね〜。よろしくー、むにゃ」
「先輩、しっかりして!出動だよ!装備持って!学校を守らないと!」
「ふぁあー……むにゃ。おちおち昼寝も出来ないじゃないかー、ヘルメット団めー」
「すぐに出るよ。先生のおかげで、弾薬と補給品は十分」
「はーい、みんなで出撃です☆」
武器を持った四人が外へ走っていく
「私がオペレーターを担当します。先生はこちらでサポートをお願いします」
("まあ、私が出ていったところで何も出来ないだろうし……")
"了解、指揮は任せて!"
そうして戦術指揮を取った戦いは思いの外あっさりと片付いた - 39二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 05:40:59
戦闘も終わり、四人が帰還する
「いやぁ〜まさか勝っちゃうなんてね。ヘルメット団もかなりの覚悟で仕掛けてきたみたいだったけど」
「まさか勝っちゃうなんて、じゃありませんよホシノ先輩……勝たないと学校が不良のアジトになっちゃうじゃないですか……」
「先生の指揮一つでここまで変わるなんて驚いた。それにすごい量の資源と装備まで……これが大人の力……」
「今まで寂しかったんだね、シロコちゃん。ママが帰ってきてくれたおかげで、おじさんはすっかり眠れまちゅ」
「いやいや、変な冗談はやめて!先生困っちゃうじゃん!それに委員長はその辺でしょっちゅう寝てるでしょ!」
「そうそう、可愛そうですよ」
"元気だね。いつもこんな感じなの?"
「あはは……まあ、大体……。あ、少し遅れちゃいましたけど、あらためて挨拶します、先生」
「私たちは、アビドス対策委員会です」 - 40二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 06:45:59
そうして私は、全員の自己紹介、アビドスの現状、対策委員会についての話を聞いた。
"なるほど……"
「もし「シャーレ」からの支援がなかったら……今度こそ、万事休すってところでしたね」
「だねー。補給品も底をついてたし、流石に覚悟したね。なかなかいいタイミングに現れてくれたよ、先生」
「うんうん!もうヘルメット団なんてへっちゃらですね。大人の力ってすごいです☆」
「かといって、攻撃を止めるような奴らじゃないけど」
「あー、確かに。しつこいもんね、あいつら」
「こんな消耗戦を、いつまで続けなきゃいけないのでしょうか……ヘルメット団以外にもたくさん問題を抱えているのに……」
「そういうわけで、ちょっと計画を練ってみたんだー」
「えっ!?ホシノ先輩が!?」
「うそっ……!?」
「いやぁ〜その反応はいくら私でも、ちょーっと傷ついちゃうかなー。おじさんだってたまにはちゃんとやるのさー」
「……で、どんな計画?」 - 41二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 06:57:18
ホシノが提案した計画は、数日したらまた攻撃してくるというサイクルが続いてるから、私がいる関係上補給問題を解決できる今このタイミングでこちらから前哨基地を襲撃してしまおう、とのこと
「ん、今まで襲われた分仕返しする」
「私も良いと思います。あちらも、まさか今から反撃されるなんて夢にもおもってないでしょうし」
「そ、それはそうですが……先生はいかがですか?」
"私としても有効打になる手だと思うし、いいと思うよ"
「よっしゃ、先生のお墨付きももらったことだし、この勢いでいっちょやっちゃいますかー」
「善は急げ、ってことだね」
「はい〜それでは、しゅっぱーつ!」 - 42二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 07:17:33
カタカタヘルメット団の前哨基地への襲撃は滞りなく完遂した。私も現地にまでやってきたが、現地において指揮以外の何の役にも立ってないな、と。なんというか、こんな身体を持っていながら持ち腐れているような……まあ、相手も生徒だし、武器があっても撃つ気はないけど……とまあ、色々な考えが頭の中を巡り巡っていく
「敵の退却を確認!並びに、カタカタヘルメット団の補給所、アジト、弾薬庫の破壊を確認」
「これでしばらくおとなしくなるはず」
「よーし、作戦完了。みんな、先生、お疲れー」
"……"
「うんー?どしたの先生ー」
"あ、いや、なんでもないよ。お疲れ様"
「そっか。それじゃ、学校に戻ろっかー」
("なにか……出来ることはないだろうか……")
「……」
こうして私たちはアビドスへ帰還する - 43二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 07:47:41
「お帰りなさい。皆さん、お疲れ様でした」
「ただいま〜」
「アヤネちゃんも、オペレーターお疲れ」
「火急の案件だったカタカタヘルメット団の件が片付きましたね。これで一息つけそうです」
「そうだね。これでやっと、重要な問題に集中出来る」
"重要な問題?手紙に書いてあった暴力組織に追い詰められてること、補給が足りないこと、アビドスはこれら以外に何か問題を抱えてる……ってこと?"
「シ、シロコ先輩!」
「セリカ、先生なら信用出来る、大丈夫」
「んー、とりあえず私もシロコちゃんに同意するかなー」
「ホシノ先輩まで!」
「セリカちゃんが言いたいこともわからなくないし、先生がパパっと解決してくれるような問題じゃないかもしれないけど、この問題に耳を傾けてくれる大人は、先生くらいしかいないじゃーん?伝えてみるだけでも、何か解決法が見つかるかもよー?それとも、他にいい方法があるのかなー、セリカちゃん?」
「でも、今まで大人たちがこの学校がどうなるかなんて気に留めたことあった!?この学校の問題はずっと私たちだけでどうにかしてきたじゃん!なのに今更、大人が……さっき来たばかりの大人が首を突っ込んでくるなんて私は認めない!」
セリカは部屋を出て行ってしまう
「セリカちゃん!?」
「私、様子を見てきます」
ノノミもセリカを追って部屋を後にする - 44二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 08:36:13
"…………"
「セリカちゃんがごめんねー?先生が来るまで色々あってねー」
"私なら大丈夫だよ。ところで、借金の話、聞かせてもらってもいい?"
「えーっとねぇ……」
話を聞くところ、アビドス……いや、「対策委員会」が返済しなくてはいけない金額が9億6235万円もあり、返済出来ないと廃校手続きをしなくてはいけないこと、実際に返済出来る可能性は0%に近く、そのせいでほとんどの生徒が去ってしまったこと。連鎖的に街がゴーストタウン化してしまったのも借金が原因だとのこと……思っていた何倍どころじゃない問題に思わず苦虫を噛み潰したような顔になってしまう
"事情を説明してほしい"
「借金をすることになった理由、ですか?それは……」
学区の郊外にある砂漠では頻繁に砂嵐が起きていたのだが、数十年前に想像を絶するほどの砂嵐が起きたことによって学区のいたる所が砂に埋もれ、砂嵐が去った後も砂が溜まり続け、その自然災害を克服するために多額の資金を投資せざるを得なかった。
しかし、片田舎の学校に巨額融資してくれる銀行なんて全然見つからなく、結局悪徳金融業者に頼るしかなかった。
最初の内こそすぐに返済できる算段だったのだが、毎年強くなる砂嵐のせいで努力虚しく、手をつけられないほどに悪化の一途を辿ってしまった。そしてアビドスの半分以上が砂に呑まれ砂漠と化し、借金もみるみる膨れ上がった……なんだねこれ、地獄かね?
"たしかに……この問題を考えると物資が底をついてしまうのも納得出来るけど……"
「セリカがあそこまで神経質になってるのは、これまで誰もこの問題にまともに向き合わなかったから。話を聞いてくれたのは、先生、あなたが初めて」
「……まあ、そういうつまらない話だよ」
"つまらないで片付けていい話じゃないと思うけど……"
「まあまあ、先生のおかげでヘルメット団っていう厄介な問題が解決したから、これからは借金返済に全力投球出来るようになったし、もしこの委員会の顧問になってくれるとしても、借金のことは気にしなくていいからねー。話を聞いてくれただけでもありがたいし」
「そうだね。先生はもう十分力になってくれた。これ以上迷惑は掛けられない」
"……みんなの気持ちは分かった……でも"
"それでも、私は、こんなにも重要な話をしてくれた以上、対策委員会を、みんなを見捨てて戻るなんて選択肢は取れないよ" - 45二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 14:50:42
もっと書きたい話とかいろいろあるのにアビドス編まだこんなにあるの…?VSいやでもちゃんと順を追って下地作らないと…VSまたしても何も知らない陸八魔アルになってて……シナシナになってる
- 46二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 15:40:37
続きが気になるし応援してるよ