【オリ鯖・オリキャラ注意】人生は芝居の如し

  • 1125/06/07(土) 00:50:08

    8:00 AM、いつも通りベッドから目覚めた。
     顔を洗って、登校の支度をする。
     学校、行きたくないわ……
     確か、賞味期限切れ直前のパンがまだ残ってるはず、11月5日まで気がする。

    《食パン、味は薄いが柔らくてうまい、賞味期限は11月4日まで》

     期限日昨日じゃん……
     そのパンを捨て、私はマンションから出た。

     いつもの小道で、いつもの景色——
     そして、見たことない、スーツを着てる怪しい男。

    「おや、もう呼び出したのか、よかったね」

     ふっと、その男はもう姿を消えていた。
     呼び出す?
     何を?
     よくわからない言葉だった、たまにいる頭おかしい奴かもしれない。

  • 2125/06/07(土) 00:50:43

     穂群原学園、私が通っている高校。
     今日も、生徒たちは健気に学校生活を過ごすだろ。
    「零音! 今日も遅いじゃない!」
     同じクラスの巳那が私を呼び止めた。
    「いいじゃない? 部活ないし」
    「本当にもう、あと1分で遅刻だよ!」

     今年で転校しに来た巳那は、私にとって唯一の友人だった。
    「遅刻さえなければいいよ」
    「それはそうだけど……うん? あんたのその手どうしたの?」
     手?
     よく見たら、右手の甲に結構大きい赤い痣があった。
     いつ傷ついたっけ?
     
    「零音、今晩は家にいて!」
     どういうこと? 別に行く場所ないけど……
    「なになに? どうした……の?」
     巳那の顔には、見たことがない真面目な表情だった。
    「それだけじゃないけど、今はまだ……ごめん」

  • 3125/06/07(土) 01:00:09

     結局、巳那の言葉にどういう意味なのか、わからないまま放課の時間を迎えた。
     放課後も、あの言葉に関して巳那に問い合わせてみたいけど、気がついたらもういない。
     校門の前から家までは、それほど遠くない。せいぜい十数分の道のり。
     夕方の路地を歩きながら、まだ人の声は聞こえるし、風も強くないのに、気温が妙に下がってきた気がした。
     私はマフラーを引き寄せるようにして、首元に巻き直す。
     右手の痣が、どんどん鮮やかな色に変わる。

    《⬛︎⬛︎。》

     ……何これ。
     意味がわからない。
     魔眼が反応しないような物じゃないはずなのに。

     買い物袋を提げたままアパートの階段を上がりながら、私はつい後ろを振り返った——
     何もなかった。
     いや、あるわけがない。
     ただ、ほんの少し——本当にほんの少し、今日はこの扉を開けたら、何かが違う気がしただけだ。

  • 4125/06/07(土) 01:24:57

     冷房の音が微かに響く部屋で、私はパジャマのまま机に向かい、コンビニで買ったアイスをすくっていた。
    ——ゴン。
     ……何の音?
     音の出所は、クローゼットの中だった。

    《クローゼット。》

     短く、簡潔すぎる魔眼の情報。
     ……おかしい。こんなはずじゃない。普通の家具なら、もっと細かく結果が出るはずなのに。
    ——ガタン。
     再び、何かがぶつかる音。そしれ、今度は微かに……人の声?
     少女の……?

    《クローゼット。》

     魔眼の回答は、また同じだった。
    「ア……ア……あ……あ、ああ……!」
     機械のように繰り返される声。言葉未満の、壊れかけた人形のような音。
     私はそっと、立ち上がり、警戒しながら後ずさる。
     その時——
     バザッ、と大きな音を立ててクローゼットの扉が開いた。中に詰め込まれていた服がどざっと床に落ちる。
     そして、その服の山の中に——

     白い肌。禍々しき赤い目。全裸の、小さな少女が、うつ伏せで倒れていた。

     一瞬、時間が止まったような感覚。
     彼女は、ゆっくりと顔を上げ、無表情のままこちらを見つめた。
     そして、口を開く。

    「アナタは、ワタシのマスターですか?」

  • 5125/06/07(土) 02:50:37

    マスター?

     信じ難い言葉が、白い髪の少女の口から聞こえた。

    「アナタの魔力から、契約の繋がりを感じました」
    「ちょっと待って、あなた誰? 契約ってなによ? それに……なんで私のクローゼットに!?」
「アナタは、ワタシのマスター……」

    「まずは、私の質問に答えなさいよ!」

     私の怒号で驚いたか、少女は口が開いたまま哀れな目つきをした。

    「承知しました」

     少し申し訳ないけど、こっちも驚いたからな。

    「ワタシはライダー、アナタの召喚を応じて参りました」
     召喚?
     魔術といっても、私は一番基本の魔術しか使えない、召喚術なんて、私には一生縁のない話だと思ってたのに。
    「私の召喚って、どういう意味?」
    「アナタは、この聖杯戦争において、ワタシをサーヴァントとして召喚しました」

     聖杯戦争。
     両親から、お伽話のように聞いたことある言葉。
     七人の魔術師が「聖杯」という願望機を手に入るために殺し合う。
     混沌の極みのような儀式だ。
     その儀式に、私が参加できるわけない。

  • 6125/06/07(土) 02:51:02

    「この私が、聖杯戦争に参加した証拠は?」
    「アナタの右手にある、令呪です」
     その言葉を聞いて、私は右手の赤い痣を見た。もうすでに、一つ図案になった痣。

    《令呪。》

     モザイクが消えた、代わりに「令呪」を鑑定できた、少女の言葉は偽りなく証明として。
     どうやら、私は本当に聖杯戦争に巻き込まれた。

    「マスター、外で膨大な魔力を検知しました」
    「魔力?」
    「応戦します」
    「ちょっと!」

     止めれない。
     少女の腕から刃のような物が生えて、凄まじい速さで玄関に駆け出した。
     全裸のままで。

     私は慌てて、玄関まで駆け抜いた。
     そこに——

 ある紫色の女性が、裸の少女の刃を剣で受け止めた。
     そしてその女性の後ろに、お馴染みの親友だった。

    「えっ……全裸!?」
     玄関まで来た巳那は、私を見るなり絶叫して、一歩引いた。

    「ち、違うってば! 私は何も……っ!」

  • 7125/06/07(土) 03:22:58

    明日の1時起きれないからすれ落ちるだろ

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