【part3再】【IF】ここだけシングレ世界のオグリがレースの世界に足を踏み入れていなかった世界線

  • 1二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 18:30:08

    レースの世界に足を踏み入れていなかった世界線
    幼少期に足の調子云々言ってたから脚の治りが遅かったり、治らなかった場合の世界線。
    スレが落ちてしまったので、またスレ立てしてしまった。SSは過去スレに書かれています。

  • 2二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 18:31:22

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  • 3二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 18:33:08

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  • 4二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 18:34:26

    このレスは削除されています

  • 5二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 18:40:51
  • 6二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 18:59:03

    たておつです
    なんか連続投稿云々出てきてレスが投稿できない

  • 7二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 19:01:37

    >>6

    あにまんの仕様が変わったらしい

    同一回線で複数人利用してる場合は色々大変かも

  • 8二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 19:04:38

    >>7

    SS投稿する時、一気に投稿できない可能性あるのか?

  • 9二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 19:06:43

    >>8

    まあ、ゆっくり書いていきます。落としてしまったぁ……ゾンビスレみたいになるなら落としたママの方が良かったのだろうか。

    SSは過去スレをご照覧くださいませ。

  • 10二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 19:08:02

    SS面白いし世界線の妄想捗るから結構助かります!

  • 11二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 19:53:27

    この世界線でも藤井記者は彼女に振られそう

  • 12二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 21:13:16

    >>11

    オグリ以外にもデート中に似たようなことやりそうだもんなぁ···

  • 13二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 23:04:31

    第2R……能力試験!!
    4月4日。1時限目はとっても大事な試験だった。レース等の関係上、トレセン学園の入学式始業式は早い。そして、それは才能あるウマ娘を振り分ける検査も早い事を意味する。

    「眠ぃ。…あっいた。昨日は大丈夫だった?」
    「とても快適だった!」ハツラツ!
    (物置部屋で寝たんじゃ……?)
    「えぇ、みなさんー、今日は第1回目の”能力試験”ですぅ。この試験は、皆さんの走りを見ます。このクラスは800M走って貰います。56秒タイム以内にゴールすれば合格です。4人ずつ、ゲートへ―――」

    今日は特別重要な日だ。周りのウマ娘の気配がピリピリしている。そうして、4人がゲートに入って、走る!
    ドッドッドッドッ!!!!

    「うわわ、トレーナーさん達が見てる。オグリちゃんっ、緊張しちゃうね」
    「……走るだけじゃないのか?」
    「それが怖いんだよぉ……」
    怯えるベルノ、喜びの感情が盛れるオグリ。
    その2人の出番はそろそろだ。
    (ふふっ、見ていてくれ。キタハラ!)
    ―――――――――――――――

    「今回の新入生は……やはりフジマサマーチか」
    「えっ、それ俺のドラフト1位!?」
    「ええアンタ達も!?やめてよ!入学前から目ぇつけてたんだから!」
    「………………」
    各トレーナーがお目当てのウマ娘を見定めている。この能力試験で出走するウマ娘について載せられたレポートを見ながら、特にフジマサマーチについて話している。そうして、彼女が見事な走りを見せつける。

    『タイム50秒8』
    歓声が湧き上がる。次々と彼女をスカウトしに向かうトレーナ達。しかし、帽子を被ったあるトレーナだけは、何度も何度もレポートを覗いていた。それは…………

    (なんでだ???…………どのページにも『ハツラツ』の名前がないぞ。もしかしてだが、今日は休んでんのか???)
    熱烈な視線が彼に向けられていることに、彼自身が気づかないままだ。

  • 14二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 00:06:54

    第2R二週目…入学式前日、2つの話

    これは入学式より少し前の話だ。早朝、2人はいつものベンチに座って、余った時間内で話していた。
    「入学式がそろそろなんだ。…キタハラも入学式にいるのか?」
    「俺か。トレーナーは厳密には教職員じゃないから、出席は基本しない。だから、入学式には俺はいないかもな。」
    「………」
    「ははは……そうしょぼくれるな、ハツラツ」

    卒業式の時は、元気いっぱいに教えてくれたと言うのに、今回はむすぅーとご機嫌ななめである。おじさんである彼には、少女のご機嫌を取る方法がよく分からない。

    「ハツラツも、中学生かぁー。出会った時は小3…だったか?。おっきくなったもんだ。」
    「……うん。キタハラには感謝しかないよ。だから、入学式を見て欲しかった。」
    「おお…ごめんな」

    まだ少女が今よりも遙かに脚が悪かったころ、年齢不相応に小さかった。弱っちくて、細かったと言うのに……

    (ぁぁ……これ言わないといけないんだよなぁ)
    「ハツラツ、その、な……もう一個言っておかないといけない事があるんだが」
    「……むぅ。まだ何かあるのか?」

    言い淀むキタハラに、じっと見つめる芦毛の少女。ポリポリと頬をかいて、眼を泳がせている。
    そして

    「今日からは、トレーニングを見られない」
    「は?」

    芦毛のウマ娘の少女の耳が、一気に絞られる。ドスの効いた声が、少女からしたとは、少女自身にも信じられないことだった。
    弁明が、今始まる!!

  • 15二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 00:09:25

    入学式についてのお話、後は一緒にトレーニングを出来ないかもと言う話。
    キタハラは何を懸念しているのだろう……

  • 16二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 01:01:38

    結構想像に任せて書いてるから、変な事になるかもしれません

  • 17二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 01:02:17

    そういえばこの世界線のキタハラとオグリって付き合い長いのか

  • 18二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 01:26:56

    >>17

    そうですね。相当長いですね

  • 19二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 07:53:01

    このレスは削除されています

  • 20二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 08:00:10

    >>14

    制度上の制約か…?

  • 21二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 13:54:37

    野球のプロアマ協定的なやつかな?

  • 22二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 21:58:43

    第2R三週目……弁明せよっ!!

    「は?」
    「ハ、ハツラツ落ち着いて聞いてくれ。なっ?」
    これまで数年付き合ってきたが、ここまで不機嫌な姿は見た事がない。怒気は感じないが、相当な不安を感じているのがわかる。

    (私が何か悪い事をしたのだろうか……)
    (耳を絞っている。…何とか落ち着かせないとな)
    こちらの都合に巻き込むようだが、もしもがあっては自分もハツラツも大変になるかもしれないのだ。しっかり伝えないと不味い……と言うか、これまでずっと、グレーゾーンを歩いていたのだ。

    「ハツラツはトレセン入学が確定なんだよな。」
    「…そうだよ。」
    「トレーナー間の暗黙の了解みたいなもんでな。簡単に言うと、青田買い禁止…なんだ。」
    「?」
    (あ、わかってないな。これ。)
    これまで問題がなかったのは、トレセンに入学が決まってなかったからだ。それなら幾ら教えても、普通の学校に行くと言い訳ができる。
    そう、唾を付けてた訳じゃないと。

    「例えば、特待生の娘を入学前から指導して、関係を持っていたら、入学後のチーム勧誘でソイツだけ有利になる。そうすれば、他のトレーナーは何て思う?」
    「……ズルい」
    「だろ。だから暗黙の了解として、入学前のウマ娘となるべく関係を持つのはダメなんだ。今までは、入学が決まってなかったからな、グレーゾーンだったんだが……」
    だが実の所、既に危うい所に片足どころか両足を突っ込んでいる。結果論だが、今現在はグレーを超えてブラックゾーン。完全アウト…な事は、伝えられない。

    「そうなのか。……キタハラに迷惑を掛けてしまったな。…ごめんなさい」
    「ハツラツが謝る事じゃない。それに、この数年間の関係は……その、仕方なかったって言うものさ。なっ?」
    今度は両耳を小刻みにクルクル動かしている。どうすればいいのか分からないのだろう。

    「少しの間だけ、ハツラツには1人でやって貰う。これまでずっとやって来たメニューのままだ。安心してくれ」
    「……わかった。」

  • 23二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 22:00:51

    なるほど、そんな決まりがあるのか

  • 24二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 22:05:26

    適当に考えたけど、ありそうと思って書いた

  • 25二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 22:13:31

    ハツラツの成長が楽しみですね…本気でね

  • 26二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 00:09:26

    第2R四週目……ゲートの向こう

    「そろそろか」

    キタハラと離れた時間は、そこまで長い訳じゃない。でも、数年間一緒に早朝のトレーニングを一緒にやっていたからか、凄く新鮮な感じだった。

    「では、次の4人は入ってください」
    「よーし!頑張ろうね!」
    「あぁ、頑張ろう」
    (見ていてくれ、キタハラ!)

    私の出番だ。緊張よりも興奮していると分かる。やっぱり、私は走るのが大好きなのだ。ベルノも緊張を解いたみたいだ。
    爽やかな風邪が頬を撫でて、ゲートの閉塞感は熱を与えてくれる。トレセン学園に入学したと実感を持てた。…………何か大事な事を忘れている。
    あっ…いや、キタハラなら分かってくれるよね。
    ―――――――――――――――
    「泥うさぎに負けんなよー」
    「負けるわけねーだろ!」
    ―――――――――――――――

    「まぁ、名簿に名前がないなら……見るか」
    (みんなフジマサマーチを誘いに行ったか、俺も行けば良かったかねぇ。…さて、次走る娘はと)

    ”ハツラツ”の名前を探したが、何処を探してもいないので、諦めて名簿をしまう。フジマサマーチの次の4人の姿を見るべく、ゲートに目を向ける

    「……あの芦毛のウマ娘、まさかな」

    遠目に見えるウマ娘が、何故かハツラツに似ているように見えた。4人がゲートに入って、能力試験が始まった。

  • 27二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 00:21:12

    キタハラはまだ気づいていないので頑張ってくれると思います

  • 28二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 08:09:15

    キタハラはようやく名前を知れます

  • 29二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 16:59:32

    このレスは削除されています

  • 30二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 17:06:29

    >>28

    北原の反応が楽しみやね

  • 31二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 23:03:07

    第2R五週目……ゲートの向こう2

    ゲートの入口が閉まる音がする。身体のうちからは心臓がゆっくりと跳ねる音がして、軽めの武者震いがする。
    (落ち着かない……)
    なんかさわさわする。気のせいだろう。ここでいい成績を残してみせると意気込む。集中…集中

    「何やってんだお前?」
    「ヒヒッ」
    「よーい……スタート!!」
    ガシャンッ!!!

    開かれたと同時に、貯められた力を解き放つ。キタハラから教わった、走り方、フォーム、正しい姿勢、足の着き方、回し方……何も変わらない。

    一斉に走り出す!!!!
    ドドドッ
    「…… ?」
    4人が一斉にゲートを抜けて走っていく。この瞬間だけ、ウマ娘は風に成る権利を得られるのだ。しかし、権利を得たのは、そのうちの3人だけ。『芦毛のウマ娘は走らない』
    いや、走れない。

    「えっ!?」
    誰の一言だろうか。それは驚愕にも、悲鳴にも似ていた。その子は3人の中で最も後ろを走っていた為、視界の端に芦毛の友達が沈む姿を見た。
    ドシャッ、と鈍い音が鳴る。彼女は大地に倒れたのだ。それは恐ろしい事を想像させたが、幸いな事に速度が出ていなかった為、負傷はなかった。

    「くっ…………」
    (靴紐を踏んだっ、直ぐに結べば)
    評価に大いに関係するのだ。合格したいのにラインの56秒は超えてしまうかもしれない。しゃがんで、直ぐに靴紐を結ぶ。

    (頭の中が真っ白だ―――どうすれば)
    その瞬間、心臓の鼓動が信じられないほどに、重低音を響かせて、視界に映る全てがゆっくりになり、世界が灰色に染まる。
    『走って』

  • 32二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 23:07:16

    >>31

    Prat2、レス176…衝動と同じみたいなもんです。或いは歪みが齎した何か

  • 33二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 01:14:58

    >>31

    ほどけたのか

    ほど「かれ」たのか

    せめて、脚のケアに意識が向いていればあんなボロボロでは無いと思いたいが

  • 34二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 01:27:27

    >>33

    ほど「かれ」に近いです。

    原作に踏襲していくつもりです。

    原作以上に、遥かに悪い膝について、キタハラと一緒に行動して治しました。こういう時は、脚に合う靴を履くのが大切なんですが、しかし、二人が合うのが基本早朝、勝手に靴や金を渡す訳にもいかなかったので、しっかりした靴がないのは原作通りかな。ただし、原作ほどボロボロではない。

  • 35二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 09:21:26

    くつ問題は早めにになんとかしたいね

  • 36二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 17:22:29

    >>34

    元の世界線より年少だとイタズラしやすいのは仕方ないね

  • 37二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 17:25:07

    頑張るだ 貴方は正史と脚が違えどオグリキャップなのだ

  • 38二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 21:36:20

    第2R六週目……ゲートの向こう3
    『走って』
    灰色に染まった世界の中で、唯一色を持つ『』
    止まった世界の中で、唯一走っている『』
    それが私に語り掛ける。走って、と。

    (誰……?)
    『』が「私」を追い抜き去っていく。
    その走りは、幼い私が呑み込まれかけた時と同じ走り方だった。その走りは、力強くて、かっこよくて、早くて……魅了された。

    (私も……同じように”走りたい”)
    走りたい、走りたいよ。その景色に、連れて行って欲しい。その瞬間、芦毛の少女は風に成る権利を得た。高鳴る心臓に、武者震いをする身体に身を任せて。
    それはまるで、魔法のような――ガラスの靴を

    『走って』
    ―――――――――――――――
    「っ!?」
    「靴紐くらいゲート入る前に確認しとけよな!」
    「ヒヒッ!」
    倒れ伏す芦毛のウマ娘の姿がみえる。しゃがんで靴紐を結んでいる。今すぐにでも能力試験を切り捨てて助けにいきたい。でも、この試験で合格できなきゃ……

    (あのままじゃオグリちゃんが……)
    56秒以内に、800Mを駆け抜けなければいけない。このままであれば、不合格になると想像に固くない。でも、この感覚は……この感覚っなにっ

    ドンッ!!!!!
    【負けたくない】

    ダートを踏み鳴らす轟音と、凄まじい気配に、場の全員が呑み込まれる。ギョッとして発生源を見やる。彼女は正しく、怪物のようで
    「「「なっ!?」」」
    先を走っていた3人をいとも容易く追い抜いて、1着でもってゴールに至る。タイムは―――

  • 39二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 22:36:45

    ガラスの靴を履いて、進んで行こう……

  • 40二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 07:48:15

    このレスは削除されています

  • 41二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 11:26:54

    勝った!

  • 42二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 19:58:43

    これからどうなるのだろう

  • 43二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 23:51:46

    サスガダァ…ハツラツにカナウウマ娘ナドイルワケガ…

  • 44二次元好きの匿名さん25/06/13(金) 01:43:25

    第2R七週目……私は/俺は
    「まじか…」
    「泥うさぎめぇ……」
    「大丈夫っ!?」
    続々とゴールする3人。ある者は悔しがり、ある者は心配して、駆け寄る。1着で駆け抜けた少女は、地面に座り込んで、肩で息をしている。
    「かひゅ…はあっ…うっ……はあっ」
    「落ち着いて、ゆっくり息を整えるんだよ…」
    (呑み込まれてしまった。これまで抑えていたのに……息が、上手く吸えない。苦しい…あんな走りじゃ……壊れる。)
    背中をさする友達に気づけないほどに、消耗は異常に激しかった。限界を超越した”走り”の代償は大きく、ガラスの靴を履いて得た力は、少女を…
    「はぁっはぁっ…ハツ…君、大丈夫か!?」
    息を切らして、転んでぶつけたのか鼻血が出ている。帽子を被ったトレーナー。私を走らせてくれた恩人、隣に居てくれた人…視線が交差する。
    (キタハラ…………)
    彼の瞳からは、ひたすらな心配と不安を感じた。
    ――――――――――――
    「まさか、あの時と同じ。」
    (呑み込まれかけている。名前を呼べば止められるのか……いや、この距離だと―――)
    逡巡する。もしも、名前を呼べば、確実に付き合いがバレる。それは問題だ。かと言って、放置も不味いが、きっと止められないだろう。
    「速い!……いや、そんなことよりも、あの超前傾姿勢、身体の何処を使って―――まさか」
    トレーナーとして、鍛え上げてきた観察眼は、脳裏に恐ろしい事実を突き付ける。肩ではない、腰でもない。あの走りが使っているのは
    「まさか……”膝”……なのか」
    冷や汗が背筋をつたる。あの日、最初にハツラツが呑まれかけた時は、止めることに必死だったし、観察する暇がなかった。
    「はあっはあっ痛っ!!」
    考えるよりも先に、身体が動いていた。転んでぶつけて鼻血がでる。それでも、心配で不安で仕方ない。自分にとって、ハツラツは―――
    「かひゅ…はあっ…はぁっ……」
    辛そうに、苦しそうに、そこに普段は愛らしく、元気いっぱいで溌剌な少女の姿はなく。その姿は、初めて会った時のようで
    「はぁっはぁっ…ハツ…君、大丈夫か!?」
    肩で息をして、苦しんでいる。ハツラツは、俺に熱を取り戻させてくれた、何年も一緒に教えてきた、大切な……視線が交差する
    (ハツラツ……お前にとって、走ることは…)
    少女の瞳からは、不安と恐怖を感じ取れた。

  • 45二次元好きの匿名さん25/06/13(金) 01:44:41

    ギツギツに書いてしまった。ごめんなさい

  • 46二次元好きの匿名さん25/06/13(金) 08:52:46

    制御出来ないと怖いな

  • 47二次元好きの匿名さん25/06/13(金) 15:51:02

    トレセン入れなかったオグリや、サポート学科にいったオグリなどなど、誰ぞ書いてくださいな

  • 48二次元好きの匿名さん25/06/13(金) 15:57:24

    膝使ってもうたか

  • 49二次元好きの匿名さん25/06/13(金) 22:04:56

    第3R……灰被りの名は

    「あんなに息が荒かったのに、早く治ったね」
    「ああ…ありがとう」
    「どういたしまして!……それで、その」
    「…………」「…………」
    (トレーナーさんがじっと見てるよぉ!!!なんで2人はこんなに見つめあってるのぉ!?)

    この状況についていけないベルノライト。あれから数分経っても、ずっと二人が見つめあっている。すると、

    「怪我は大丈夫か?」
    「んん……大丈夫…怪我はしてない。靴紐が解けて転んでしまった。」
    「その事もそうだが…こほん、俺の名前は北原穣。早速だが、俺のチームに入らないか?」
    「!!!」

    (凄い走りだったし…誘われて当然だよね。あはは…それに比べて、私は。)

    友達がトレーナーさんに勧誘を受けている場面で、私は…悔しい。それにしても、トレーナーさんとオグリちゃん…まるで初対面じゃないみたい。どういう関係なんだろ?

    「わかった、私をキタハラのチームに入れて。……わたしの名前は―――オグリキャップ」
    「これからよろしくね、キタハラ」
    「ああ、よろしくな。”オグリキャップ”」
    なんだろ…オグリちゃんが羨ましい。早速書類にサインしている。

    「よかったね、オグリちゃん。じゃあ、私は先に帰って―――わっ、おっオグリちゃん、なんで手を掴んで!?」
    「ベルノもキタハラのチームに入らないの?」
    「わたし!?」
    「ん?、嬢ちゃんも大丈夫だぞ。」
    そうして、私はキタハラトレーナーのチームに参加できました。これから頑張るぞ!!

  • 50二次元好きの匿名さん25/06/13(金) 22:10:03

    おおっ!キタハラのスカウトが来たねぇ!

  • 51二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 01:58:31

    >>47

    時間がある際に書いてみます

    エミュレート覚えるのに時間がかかる場合があるかもしれせん

  • 52二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 07:32:36

    ここからが「オグリ」のスタートか

  • 53二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 08:37:53

    第3R2週目……
    「これからよろしくな、ベルノライト、オグリキャップ」
    「よろしくお願いします!」「よろしく」
    ここから出発する青春の物語、その門出を祝うかのように風が吹く。一見すると微笑ましいシーンに見えるが、3人が抱える内情は微笑ましくない。

    (ハツラツめ、まさか偽名使われてたとは思ってなかったぞ!?3年間隠されてたのかよ……後で暴走の件を話さないとな)トホホ
    (ま、不味い。キタハラの目が怖いぞ。名前を言い忘れていた……それに、暴走しないと決めていたのに、心配させてしまった) トホホ
    (悔しいな。オグリちゃんが眩しいや。でも、せっかく同じチームになったんだ!!絶対勝つぞぉ!!)ウオオ
    三者三様の思いを胸に控えつつ、次会うのは放課後の時間である。思い返して見れば、今は1時限目であった。能力試験を突破したオグリキャップにベルノライト、二人はどのような走りを見せるのだろうか。

    (……不味いか。多分怪しまれてるな、これ)
    一方で、お手付きがバレてないか不安がるキタハラがいた。
    ――――――――――――――――――
    「オグリちゃん、今日もいい食べっぷりだったね!」
    「そう?……食べ放題がなくなって、最近は抑え気味なんだ。さっきなんて、白米を10回しかおかわり出来なかった。ベルノは大丈夫なのか、あまり食べてない気がする。」
    「あ、あはは…」
    (もっと食べたかった。アジフライタルタル付き)
    (それはオグリちゃんが健啖家だからだよぉ)
    制服から女子着替え室でジャージ姿に着替える。ジロジロ見るのはいけないのはわかるんだけど…

    「?」
    (オグリちゃんの筋肉綺麗だなぁ。お腹周りも綺麗だし、太らないのかな。ふくらはぎ凄いなぁ……私もオグリちゃんの朝トレに着いていこうかな。)
    こうやって観察してると、私はトレーナー向きなのかもと思ったり。なんてね?
    着替え終わってから、学校を出て、隣一緒に河川敷へ向かう。なんでもない時間が、どうしてこんなに楽しいのか…きっと大人になった後にわかるこだろう。
    「いつか一緒に原宿とか遊びに行きたいね!」
    「そうだな。歩いて、巡って、たくさん食べてみたいな。その時は、ベルノの一緒だと嬉しい」
    「その時は、よろしくね。オグリちゃん!」
    (こうやって、隣に立って、歩けて……)

    最初に願ったことは、こんな当たり前な――

  • 54二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 12:21:02

    >>51

    登場人物の数多いとエミュ大変そうな気もする

  • 55二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 20:32:15

    脚が壊れる可能性もありそうで怖い感じはある

  • 56二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 00:11:19

    >>55

    ガラスの足って感じか

  • 57二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 06:33:37

    第3R第三週目……河川敷で

    「ゼヒュー ゼヒュー」
    「ベルノは体力作りからだな。そして…」
    河川敷には、息が荒れて汗だくのベルノがいた。頑張ったものの、体力がなかった。前かがみになって、見つめるのは……

    (オグリちゃん…体力すごい。息切れしてない。それに…走り方が綺麗すぎるよ。身体も柔軟性凄いし、長座体前屈で1位いけるよ。…昔から習ってたのかな?)
    圧倒的な差に打ちのめされそうになると同時に、その走りに感心する。そして、トレーナーの呼び掛けで、オグリキャップも戻ってきた。

    「なに?」
    「今はそんなに走らないで、ストレッチしてな。それから、あの走りについて話がある。後で話そうな。」
    「うん。」
    河川敷でやっているのは、二人の体力等の確認だ。一連のメニューをやって貰った。わかったことは、ベルノは体力不足、オグリは精神制御力が足りていない。
    (ベルノは体力作りを中心にメニューを作って、ハツラツ…キャップは体力も走り方も現段階では問題なし。改善点もあるが……あの事もある。先ずは、あの状態とあの走り方について調べないとな。デビューは―――)

    「よし。二人のメニューは今日中に作っておく。今日はこれで終了だ。気をつけて帰りな。キャップは…」
    「うん。私はキタハラと話す事があるから、ベルノは先に帰ってて」
    「あ、…うん。先に行ってるね。」
    本当は一緒にお喋りしながら帰りたかった気持ちを胸に、お別れを告げて寮へと戻る。……その後、夕食とお風呂でいっぱい話す事になるのだが
    ―――――――――――――――
    「「………」」
    ベルノが消えた河川敷で、二人は隣り合わせでベンチに腰掛けていた。川のせせらぎと虫の鳴き声が響くだけで、二人の間には静寂があった。
    それを割ったのは、キタハラだった。

    「ハツラツ…オグリキャップって言えばいいか?。……久しぶりだな」
    「名前は隠してた訳じゃなくて……伝える事を忘れていたんだ。キタハラ、久しぶり」

    微笑むオグリキャップ、変な雰囲気にしてしまったせいか、自分らしくない言動に恥ずかしがるキタハラ。真剣な話をしようと思っていたのに、場の雰囲気が柔らかく崩れる。
    オグリは合わなかった日々で、何があったのか楽しげに教える。ひとりでトレーニングをしている時、ここで初めて出来た友達について、沢山

  • 58二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 11:51:16

    オグリが可愛い

  • 59二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 13:07:23

    柔軟性あるなら距離適正伸びてそうだな(ウイポ書き文字

  • 60二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 15:36:34

    作者は、競馬未履修、ウマ娘アプリ&アニメ未履修なので、なんも分からない状況なのです。


    >>59

    柔軟性あると、距離適性伸びるのですね。ただ膝が悪いのよねぇ

  • 61二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 17:04:27
  • 62二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 17:29:25
  • 63二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 21:02:25

    >>61

    地方の交流重賞は毎回スレ建ってるイメージ

  • 64二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 23:37:40

    >>63

    コテハンの人のこと?

  • 65二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 01:26:27

    第3R第四週目…お話

    「そうか よかったな、ハツラツ」ワシワシ
    「ああ。入学して本当によかった。…ところで、キタハラはどっちで呼ぶ?」
    「ん、ああ。ふたりっきりの時はこれまで通りだな。あっちなら、キャップ て呼ぶからな。」

    柔和な雰囲気から、呼び名決めを行う二人。大きくなっても、撫でられる事に抵抗はないみたいである。そして、一瞬の静寂の後、本題に移る。

    「ハツラツ。あの走りについてだ。」
    「…気づいた時には、呑み込まれていたんだ。」
    「うーん、去年の夏休みの時にも同じようになったが、あれはハツラツから見てなんだと思う。」

    こう言った精神系の問題は非常に難しい。不幸中の幸いか、アレは普段から現れるモノではなく、曰く「走る事に集中すると訪れる誰か」のようである。

    「キタハラ、私はどうすればいい。」
    「そうだな……あの走り方は、ハツラツ本来の走り方なのかもしれない。これからは、あの走り方も身体に慣らしていこう。」
    「…!」
    「これまで、色々教えてきた事は無駄じゃない。覚えずらいミッドフット走法も習得した。走る姿勢や足の回し方も同世代の子と比べて、これだけ綺麗な走り方をしているのは、フジマサマーチぐらいだろう。」
    オグリ自身、あの衝動は恐ろしいモノとして、忌避してきた。ここで止められると思っていた。が、キタハラからすると、あの走りは恐ろしいが、使いこなせば強力な武器になると考えていた

    「キタハラ…私はアレが怖い」
    「ハツラツ……そうだな、俺も怖いと思っている。あの走り方は負担が大きい 何が悪い事が起きてもおかしくない。だからこそ」
    「だからこそ、やっておこう。これまでやってきた走法とはまるで違う走法だが、次また呑み込まれた時は…逆に呑み込んじまえ!!」
    「っ!!」✨
    これからのトレーニングメニューに特殊走法!と精神修行が追加される事になった。キタハラの強い言葉に励まされ、臆病風に吹かれていたオグリは目を輝かせる。

    「よし、メニューも考えておく。今日はこれで終わりだ。ハツラツも気をつけて帰れよ」
    「うん、また明日」

    明日から二人三脚、いや三人四脚の物語が始まる

  • 66二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 01:28:38

    使いこなせるはずだ・・・

  • 67二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 02:04:21

    第3R第五週目…簡単で難しい質問1

    トレセン学園はレース等の都合により、スケジュールが諸々早く、4月より早く始まる事は以前伝えた通りだ。早めに能力試験を行い、そこから1ヶ月後の5月に優秀な競走ウマ娘は新バ戦に出走するのである。

    「ふぅ。寮に帰って、ご飯を食べなければ!」

    日課の朝トレが終わる頃には、お腹の虫が鳴く。チーム加入から1週間と少し経った4月の中頃。
    変わらずトレーニングは続けられていた。
    (あの走り方は、キタハラがいる時だけやれるから…放課後が楽しみだな)
    ―――――――――――――――

    「ふあぁ……あれ、もう食堂開いてる?」
    (今日はゆっくり食べられそう……あれ!?)

    まだ鳥たちが鳴き出し始めた頃に目覚めたベルノ。早朝に起きると何故か興奮するのは皆同じ。誰もいない廊下、ゆったりとした時間だったが…

    「バクバクバクバクパクパクパクムシャムシャ」
    「オ、オグリちゃん」
    「パクパク、ごくん。…ベルノ?」
    「おはようオグリちゃん…朝からよく食べるね」
    「お昼まで断食しないといけないから…」
    「そんな短いスパンは断食とは言わないよ!?」
    (ベルノは早起きだな。ご飯で気づかなかった)
    (こんな朝早くから、山みたいなご飯を食べてる。…泥とか砂まみれって事は、朝練かな)

    友達の姿から、何をしていたのか察するベルノ。その努力に感心してしまう。そんな事お構い無しに、箸を動かすオグリに、口が勝手に開いて質問してしまう。とても簡単そうで、難しいことを

    「なんでそんなに走るの?」

  • 68二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 09:50:38

    熱量が気になったのね

  • 69二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 16:25:44

    このレスは削除されています

  • 70二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 16:38:29

    >>62

    ウィンディちゃんスレ?

  • 71二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 22:51:03

    第3R第六週目…簡単で難しい質問2
    「なんでそんなに走るの?」
    箸を進める手が止まる。普段のオグリなら、食事中は絶対に止まらない…が、この質問はそれだけ少女にとって意味があったのだろう。沈黙の後

    「……???」
    「あっいや違くて!有名になりたいとか、誰かに勝ちたいとか。そういうのがあるのかなって」
    「なんで…」
    美味しいご飯を咀嚼するように、ゆっくりと記憶を呼び覚ます。歩けなかった日々、走れなかった日々、キタハラとあった日、走れるようになった日々。支えられてきた、色んな人に。

    『歩けたっ!よかったね、ほんとうによかった』
    『俺が君を、走れるようにする!!』
    『たくさん食べて、たくさん走る、良いウマ娘になれるよ』
    お母さんとキタハラ、過ごしてきた日々。走る理由なんて深く考えた事なんてない。でも、きっと

    「走れるから。それから、お母さんとキタハラに恩返しをしたい。」
    「走れる、から。お母さんと北原トレーナー?」
    「そっか、ベルノには言ってなかった。」
    ベルノは、在り来りな答えが帰ってくると思っていた。でも、まるで簡単に言ってのけた「走れるから」という言葉が消化出来なかった。
    「子供の頃、お母さんが毎日何時間もマッサージしてくれても、私は歩けもしなかった。何とか歩けるようになったのは、小学2年生頃なんだ」
    「……」
    「立って歩ける。私にとって、それだけでも奇跡だ。ましてや、走るなんて事は…」
    (そっか、オグリちゃんは)
    オグリにとって、本当に苦しかった時期。周りの皆が普通に歩いて走って、同じ帰り道を同じ歩幅で帰る姿。そこに私はいなくて…寂しかった。
    「お母さんは、初めて歩いた時に泣いて喜んでくれた。走れるように頑張って、頑張って…でもダメだった。でもキタハラと出会って、それから」
    「あっ!?今聴いた事は忘れてくれ!!」
    「へっ?」
    「秘密だった……」
    突然わたわた慌てて、白米を掻っ込むオグリ。これ以上は教えてくれ無さそうだが、心の中で少しだけ納得できた。
    (まずい…キタハラ、すまない)
    (当たり前じゃないんだ……走れる事が。そっか、だからあんなに頑張れるだ。)

  • 72二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 23:06:34

    無事カサマツを走り抜けられるよう祈るねぇ!

  • 73二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 01:22:56

    第4R……特訓の日々!!

    「よーし!!休憩だ!!」
    「ぜぇ…ぜぇ」
    「ふぅ…キタハラ、どうだった?」

    まだ4月の中頃だ。二人は特訓を繰り返していた。主にトレセン内で行っているが、予定が取れてない時は河川敷で行っていた。ベルノは体力作りを中心とした基礎的メニューを、オグリはそれに加えて、あの走り方を研究する。

    「そうだな。先ずはベルノから。最初の時と比べて、体力も着いてきたし、早くなってきた。順調な手応えだ。この調子なら、デビューは6月ぐらいだな。」
    「オグリも順調だな。スタミナもあるし、走り方も綺麗だ。ただ、ゲートが苦手みたいだな。それも治していくか。筋トレもしていきたいな……あの走り方については、見た限り……」
    「空気抵抗を受けにくい姿勢、足の回転のエネルギーを前方に活かしやすいからか、スピードが大きく上昇するが……今のキャップだと御せないだろう。それに負担が大きいから実用は無理だ。」

    この数週間見続けて、だいたい理解できた。ベルノとオグリの得手不得手もある程度見えてきた。ベルノは一般的なウマ娘の平均的な能力だが、伸び代は感じる。ハツラツは優秀だ…ただ、あの走り方をしようとして、ぎこちなくなって転んだりと前途多難だ。

    「ぜぇ……わかりましたぁ」
    「そっか。ところでキタハラ、私はいつ走る?」
    「キャップか…5月がいいんだが、フジマサマーチと当たる可能性が高いのが懸念点だな。…その顔、フジマサマーチと走りたいのか?」
    「むっバレたか。」
    分かりやすい表情を読み取り、真意を当てる。現状のオグリの完成度は高いと言える。もしかしたら勝てるかもと思えるが…トレーナーとして慎重にならざるを得ない。

    「まだ時間がある。その間に調子が良ければ出走しよう。」
    「わかった。」
    「よし、最後に柔軟体操してから解散だ。」
    「ベルノ、背中を押してくれる?」
    「うん。…本当に凄いね。オグリちゃん、体操選手みたいに柔らかいね。」グッグ
    そうして、その日のトレーニングは終わった。まだまだ鍛えなければいけない事はいっぱいある。二人はデビューに向けて、練習を繰り返す。
    変わった出来事は少ないが、どうやら2人は一緒に朝トレ夜トレをするようになったみたいで…

    「ベルノ、シャワーしに行こう!!」ワクワク
    「うん、一緒にいこっか。」

  • 74二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 10:02:37

    一緒にシャワーする仲までなりました

  • 75二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 17:35:43

    第4R第二週目……デビュー戦に向けて
    「今日はキャップのデビュー戦を決めようと思う。」
    「「!!」」
    トレーニングを早めに切り上げ、3人が集まったのは、北原に与えられた部室である。浮き足立っているオグリキャップ。今日はとても大切な日

    「キャップには、5月のデビュー戦に出走してもらいたい。」
    「今の私でも、大丈夫なのか?」
    「キャップの完成度は相当高い。十分に勝てる可能性はある。それに、5月のデビュー戦に出るのは限られてるからな。」
    「北原トレーナー、それはどういう?」
    「それは―――」
    オグリもベルノも興味津々であるようだ。当然だが、このデビュー戦に勝たなければ次の段階に進めないので、極めて重要なレースであるから仕方ない。こう言った時、気性の荒いウマ娘を相手にすると、コミュニケーションが大変なので、二人の気性の良さに感謝する北原であった。

    「―――5月は早すぎるからな。チームに入ってから1ヶ月じゃ、身体も余り仕上がらない。走り方も覚えきれない。つまり、まだまだ未熟なウマ娘が多い。だから、出走するのなんて、相当自身があるウマ娘か、レースに慣らす為に出走させられるウマ娘しかいない。」
    「何となくわかった……だがキタハラ、それはつまり」
    「そうだ。フジマサマーチも出るだろう。」

    1番怖いのは、彼女と当たる事である。この場合、北原の脳裏では、勝率は4割程度と試算していた。それは避けたい。オグリが暴走する可能性、壊れる可能性を諸々配慮して

    「それが1番の懸念点なんですね。」
    「ああ。そこで、キャップはどうしたい。」
    「私は……………………」
    どうするべきだろう。ここ最近のトレーニングで、相当な自信はある。だが、本気で走った事なんて…私の人生では片手で数えられるぐらい。相手は手強い……正直言って怖い。

    (また…呑み込まれてしまえば…どうしよう。)
    「「「……………………」」」
    (いや、それでも、逃げ出したくない。うん)

    「決まったみたいだな」
    「うん。私は―――」
    「出走したい! フジマサマーチと当たっても!」

  • 76二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 17:39:09

    ついにマーチとの対決だね

  • 77二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 19:29:36

    こっからどうしようかなぁ……難しいねぇ

  • 78二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 23:50:36

    このレスは削除されています

  • 79二次元好きの匿名さん25/06/18(水) 08:14:10

    怪我しないでくれぇ

  • 80二次元好きの匿名さん25/06/18(水) 14:02:01

    オグリにも作者さんにも無事完走してほしいねぇ

  • 81二次元好きの匿名さん25/06/18(水) 18:01:52

    >>80

    完走までどれぐらい掛かるかな?

    まだ1巻中盤なんだけども…あとカサマツ編は少し長めのつもりなんだ。

    2年ぐらい掛かるかな

  • 82二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 00:11:28

    >>81

    ペースは作者さんのペースで大丈夫だと思います

    ゆっくりでも速いペースでもしっかりと自分待ってます

  • 83二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 01:03:00

    第4R第三週目……デビュー戦に向けて弐!

    「ぜふゅ……ぜひゅ」ドドドッ
    「はっはっはっ」ドドドッ!!!
    「併走させると分かりやすいもんだ。ベルノはスタミナの面から短距離向き、瞬発力は一般的なウマ娘と同じだが、パワーと根性がある。」
    「オグリは、圧倒的なスタミナから見るに、スプリンターからステイヤーまで何処でも活躍出来そうだな。パワーもあるし、だけどなぁ……瞬発力が悪い。」

    何をやらせていると言うと、トレセン学園で併走させているのである。この意味は多数あるが、その主な理由は、①慣れさせる事②自分の能力(限界)を自覚してもらう事。③ペース配分の理解だ。

    「…ふうぅぅ…ふうぅぅ」
    「ふぅ…ふぅ。ベルノ…大丈夫?」
    「能力試験と同じ距離を走らせて貰ったが、どうだった。ベルノ、キャップ」

    体力作りが足りないベルノは、それだけで苦しそうだ。ハツラツは流石と言える、が、見た感じで本領発揮が出来ていないようにみえた。
    ハツラツ自身の臆病な心理であったり、膝を気にしているだとか、呑み込まれないように自制しているなど、様々な動機が影響している。

    (デビュー戦……相当にキツイな)
    「キャップ、走りずらいのか。」
    「……緊張してる。それに、今になって怖いと思って。」
    「緊張も、怖いと思うのも当然だ。俺も怖いからな、キャップが怪我をしなければそれで良い。それでも、負ける気はない。そうだよな」
    「ああ、負ける気はない!それに、キタハラが教えてくれた走り方で随分と楽になった。」

    デビュー戦まで残り数日だ。まだ、詳細は発表されていないが、対策は多ければ多いほど良いものだ。二人は確かな意志を持って、デビュー戦へ視線を向ける。

    「よし、休憩してから併走だ。ベルノもキャップも、仕掛ける瞬間を見極めろよー」
    「ふぅぅ……はいぃ」
    「わかった」

    勝負は近い

  • 84二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 10:24:26

    このレスは削除されています

  • 85二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 12:49:06

    楽しみだねぇ

  • 86二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 20:20:29

    レースの結果はどうなるか

  • 87二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 21:28:32

    第4R第四週目……幕間の一時
    「あっしたー」
    「これは一体…?」
    配達員から貰ったのは、お母さんからの贈り物。ダンボール箱の上に添えられた手紙をその場で読む事にした。
    『オグリへ。私が現役の時に使っていた髪飾りを送ります。レースで使ってね( ˊᵕˋ )』
    『母より―――P.S.ラジオで聞きます』
    「お母さん……」
    (お母さんからの贈り物……)えへへ
    堪らなく嬉しくなって破顔一笑。胸の内に暖かい気持ちがいっぱいに満ちて、ついついお母さんに撫でられる感覚を想起する。

    「お母さん、見てい……て」グググ
    「あ゛っ……ごめ…」
    う…うぁ…先程の姿を見られていた事に、途端に羞恥心が溢れ出て、一瞬でぽっと頬が染まる。
    「晩御飯とお風呂に誘おうと思って……その、お母さん…大好きなんだね…?」
    「う……ぅぅ……」
    ―――――――――――――――
    「予算があんまり降りねぇ……どうしたもんか」
    トレーナー控え室で呟く北原は、申請していた部費が余り認められなかった事に苦心していた。元々、この予算申請は望み薄だと考えていたが…
    (実力を示してからじゃないとキツイか…)
    その理由は分かりきっている。単純に自分のトレーナーとしての成績、チームに入れたオグリは能力試験で結果は残したが転倒、ベルノは―――
    要は、そこまで期待されていないのである。
    本当は予算で持って、ハツラツとベルノに靴やサポーターを買い与えたかったのだが…特にハツラツには―――
    「ちょっとジョーさん、足邪魔っ!!」
    「あぁスマン…ふぅ、どうしたもんかな」
    「どうしたんですか?」
    「うーん、予算が降りなくてな…それで」
    「5月19日の出バ表出ました!!!!!!」
    うおっ!と驚く二人に、雑談を交わせながら、出バ表をじゃじゃんと見せてくる。そこには
    「マジかよ……フジマサ…マーチ」
    悪い予感は的中するものだ。

  • 88二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 23:01:13

    第5R……デビュー戦!

    「いいか。今回のコースはダート800Mだ。ここから…ここまで走る。短距離な上にカーブがきつい。ゲートを気をつけろよ」
    「それから、レースは駆け引きだ。他のウマ娘と探り合いをして、どこでスパートを仕掛けるか考えながら走るんだ!」

    控え室で、今回のデビュー戦の注意点を語るキタハラ。渡されたコース表を眺めるオグリに、メモをするベルノ。「最終的に勝てばいい」という言葉に相槌を打つオグリの姿は、普段通りの図太さとマイペースを感じさせたが、本人は本気だ。

    「それから……キャップ……これだけは忘れないでくれ。」
    「?」
    「…怪我だけは……無茶だけは…しないでくれ」
    「!…わかった。」
    絞り出すような吐露は、北原の本心。その思いを、ハツラツは理解した。数年間ずっと隣にいたから……悲しい顔はして欲しくない。見たくない
    ―――――――――――――――
    パドック!!!!!
    レース前のウマ娘達が周回しながら、準備運動を行う場所。そして、出走するウマ娘のお披露目の舞台でもある。

    【1枠1番フジマサマーチ!!!】
    【カサマツトレセン学園、期待の星と言われています!】

    「ふんっ」
    素っ気なく立ち去っていく彼女に、声援が送られる。勿論、1番人気である。

    【5枠5番オグリキャッ…プ】
    【洗濯が間に合わなかったのでしょうか…おっと!?】
    【なんと、オグリキャップ、髪飾りを―――】
    (お母さんは、聞いてくれているはずだから。)
    「ふんっ」ブッピガァァァン!!!
    【―――着けたーー!!】

    2番人気、芦毛のウマ娘の初の舞台。後に彼女は人々に魔法をかける。始まりの幕が開いた

  • 89二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 23:10:01

    さあ、ここから始まりですね。頑張るぞー
    これから1週間弱後、忙しくなるかもなので、保守をして頂けると有難いです。

  • 90二次元好きの匿名さん25/06/20(金) 08:33:06

    >>89

    お疲れ様です

  • 91二次元好きの匿名さん25/06/20(金) 16:37:37

    >>89

    気長に待ちましょう

  • 92二次元好きの匿名さん25/06/20(金) 16:52:25

    >>89

    了解です!

  • 93二次元好きの匿名さん25/06/20(金) 22:55:31

    第5R…デビュー戦!!

    「ふふ、着けてくれてる。がんばれ」
    ラジオから流れる実況から、娘が髪飾りを着けてくれた事を知る。可愛い可愛い自慢の娘の勇姿を聴き遂げる。
    (オグリ…頑張ってね)

    【各ウマ娘、ゲート前でスタートを待ちます】
    「柴崎ぃ!よくもマーチぶつけやがったな!」
    「知らなかったんですって!!」
    「キャップが勝つからな!!」
    「ジョーさんには悪いですが、今日は勝ちます」

    自分の愛バを信じて応援するのは、トレーナーとして最初の仕事だ。このデビュー戦、勝つのは…
    ―――――――――――――――
    「キタハラにベルノ…何を話しているのだろうか。よし、靴紐は大丈夫。」
    (調子も悪くない。…走る位置とラストスパートを気をつけないと。あと―――)
    「オグリキャップ」
    事前に話し合った事を反復していたオグリは、以前の様に転ばないように靴紐をきつく締めた。しゃがんでいるオグリに、彼女が宣戦布告をする。

    「?」
    「貴様には負けん。東海ダービに行くのは私だ」
    単刀直入な一言に、呆気にとられるオグリ。一瞬誰かと思ったが、直ぐに誰か気付いて、心の紐もキツく締める。
    (東海ダービー……たしか、キタハラの夢だっけ)
    (そっか…なら、負けられない。)

    【ダート新バ戦、全員がゲートにおさまりました!!!】
    何処にいるかは分からないけど、キタハラとベルノが応援している声は聞き取れる。きっとお母さんも同じだろう。なら、私が歩けるって…走れるって教えなきゃ行けない。このレースで!!!

    【さあ、いよいよ始まります。】
    【今、ゲートが開いて―――スタートォ!!!】

  • 94二次元好きの匿名さん25/06/21(土) 00:35:22

    おおっ!始まったねぇ!

  • 95二次元好きの匿名さん25/06/21(土) 03:48:58

    膝の影響はありそうな気がする

  • 96二次元好きの匿名さん25/06/21(土) 08:46:32

    ここから、どう描くか。難しいね

  • 97二次元好きの匿名さん25/06/21(土) 09:01:51

    >>95

    靴じゃなくて膝の何かで二着とかそんなん?

    自分の意志で暴走を抑えたとか

  • 98二次元好きの匿名さん25/06/21(土) 18:05:14

    ほしゅ

  • 99二次元好きの匿名さん25/06/21(土) 18:06:02

    膝壊れたらめっちゃ曇りそう

  • 100二次元好きの匿名さん25/06/21(土) 18:12:16

    バブルのシナリオみたいにリミッターが掛かる感じか

  • 101二次元好きの匿名さん25/06/21(土) 21:31:11

    第5R……デビュー戦!!!
    【スタートぉぉぉ!!!!!】
    ガシャンッ!!
    ゲートが音を立てて開かれる。始まりの合図だ。レースを左右する序盤の重要要素。フジマサマーチは自慢の瞬発力でもって、上手に駆け出した。

    「よしっ!」
    「キャップは!?」「オグリちゃんっ!」
    フジマサマーチの動きに成功を確信するトレーナ。それに対して、キタハラとベルノは自信が無さげであるようだ。
    芦毛のウマ娘の姿が見えない。バ群に飲み込まれたのか。2人の心配は、もっと現実となって現れた。

    【新入生デビュー戦、上手く飛び出したのは1番人気フジマサマーチ!】
    【バラけたスタートに始まりました。ゲートに慣れていた競走バは有利です。一体どのウマ娘が勝利を掴むのでしょうか!?】
    ドドドドドドドドドッッ!!!!
    ウマ娘の強い足音が響く中で、1人のウマ娘だけは、その響の中に入れなかった。

    【五番オグリキャップ出遅れたぁー!!】
    「くっ!」
    (何度も練習したが、失敗してしまった。どうにか、ここから追い抜いて見せる!!)
    だいぶ遅れてしまったが、まだまだ修正できる。しかし、短距離において、このディスアドバンテージは余りに大きく。

    (フジマサマーチが遠いっ)
    その距離に追いつけるのか…いや、追いついて見せる。足腰に力を入れる。ダートであっても、その走りは軽活で、他のウマ娘よりも綺麗な走り方をしていた。まだコーナー手前だ。

    (行けるっ、私は確かに1番後ろだけど)
    「キャップ!…1番後ろか。中々キツイが」
    「オグリちゃーん!!頑張ってー!!」
    (アイツの末脚なら、行けるっ。前のウマ娘はいずれバテる。キャップのスタミナと末脚なら、前に出れる。…頼むから、呑み込まれるなよ。あの走り方はまだ制御できてないからな。)

    『行かないのか?』
    (うるさいっ!!)

  • 102二次元好きの匿名さん25/06/21(土) 21:33:05

    本来の走り方(全力)>キタハラに矯正された普通の走り方(全力)


    早いちゃっ早いけど、末脚自体なら、本来の走り方の方が早い。ただし……

  • 103二次元好きの匿名さん25/06/21(土) 22:02:23

    第5R……デビュー戦!!!!

    (うるさいっ!)
    突然耳元で囁かれる。煩い誰か。今回は呑まれてやらない。こんなやつじゃない、私のレースだ!

    【オグリキャップ後ろからのレースとなります】
    「オグリちゃん……」
    「キャップ、頑張れよ。」

    応援する二人は、バ群の1番後ろにいるオグリキャップを心配そうにみる。本人は、ゆっくりとバ群に追い付き、前へ出ようとしているのがわかった。

    『先頭が何処にいるか意識しろっ!』
    (先頭が見えない!)

    【先頭は3番サウスヒロイン!続いて8番セカイトーハーです。その次に1番人気フジマサマーチ―――】
    【そして、最後尾、追い掛けるオグリキャップです。初出走のウマ娘10人、第3コーナのカーブに入りましたっ!!】

    (ここのカーブで道を作る。外側にっ―――)
    ドンッ!
    「ご、ごめっ」
    「くうっ!」

    【六番ウォークダンサー、五番オグリキャップ接触!!】

    「「ああっ!!」」
    ぶつかる事でよろけるオグリ。ぐぐぐと外側に追いやられる。少しだけ調子がズレて、それを修正しようとして、1歩進めた足を軸に踏み込んでしまって

    「っ!」

  • 104二次元好きの匿名さん25/06/22(日) 00:20:42

    右足かな?

  • 105二次元好きの匿名さん25/06/22(日) 08:28:25

    >>103

    原作ではどうということもなかった接触も今のオグリには対人地雷以上のダメージが…!

  • 106二次元好きの匿名さん25/06/22(日) 15:29:59

    このレスは削除されています

  • 107二次元好きの匿名さん25/06/22(日) 21:16:56

    このレスは削除されています

  • 108二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 00:10:50

    第5R……デビュー戦!!!!!

    「接触だとっ!」
    「オグリちゃんっ!」
    (あいつ、今足を気にしてやがった!!)
    遠目に見えるオグリキャップは、平常を取り戻して前へ前へ追い抜き、ラストスパートに備えているように見える。そこは普通だ。しかし、トレーナーとして、何年も見てきた教え子の異変はわかる。
    (ハツラツ…まさか、右足に違和感があるのか!普段の走り方と比べると…右膝を庇っている。)

    くそっ。そう呟くキタハラ。ウマ娘は足が資本だ。でも、それは案外容易く壊れてしまう。トレーナーとして、小さい頃から面倒を見てきた都合上…期待よりも心配してしまう。
    (ハツラツっ…約束を忘れるなよっ)
    ――――――――――――――――――
    (くぅっ…右足が。負担をかけ過ぎたっ。でも痛くはない。もう少しでカーブが終わる、先頭が見えたっ!!)

    【第4コーナーのカーブに差し掛かる!先頭は変わらずサウスヒロイン。続いてフジマサマーチです。―――】
    【―――そして、オグリキャップ!大外を駆け抜けています。大外一気なるでしょうかっ!】

    キタハラの予想は当たっていた。痛みは無いが、やはり違和感のような、軽い何かが起きていた。走りに致命的な影響はないものの、無意識的に速度を抑えて庇っている。
    しかし、オグリキャップの闘争心は臆病さを跳ね返す。
    【残り200m!!!直線に入りました!】
    【おっと。フジマサマーチ、スパートをかけた!!サウスヒロイン食らいつきますが…先頭ははフジマサマーチだっ!】

    「よしっ、このまま行けば勝てるっ」
    「くぅぅ、キャップ…まさか!」
    喜ぶ柴崎トレーナー。勝利を確信する。一方キタハラは、オグリキャップだけを見ていた。キタハラにはわかっていた。あの子が、どれだけ走る事が好きなのか。

    『先頭見えた。ここだよね』
    (フジマサマーチまでの距離っ、残りの直線でなら、私の足なら行けるっ)
    キタハラとの特訓の成果を見せる時が来た。そう思えた。体力は十分に残ってある。大地を――

    ―――蹴る!!!

  • 109二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 06:32:45

    がんばれ

  • 110二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 07:56:46

    これ足に若干見えないダメージ入ってるか

  • 111二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 14:20:50

    このレスは削除されています

  • 112二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 14:30:03

    白熱としたレースになりそう

  • 113二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 20:27:04
  • 114二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 21:06:03

    >>113

    ありがとうごさいます

  • 115二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 21:42:32

    第5R……デビュー戦!!!!!!

    ―――蹴る!
    ドンッ、直線に入り、先頭が見えた瞬間にオグリキャップは風になった。残りは200Mのみ、先頭にフジマサマーチ、ほぼ最後尾から大外一気を試みる。

    【ここで仕掛けてきたぁ!!オグリキャップ、恐ろしい末脚です。一気に上がっていく!】
    「「「なっ!」」」
    「キャップっ!?」
    「いけーオグリちゃん!」

    フジマサマーチも、彼女のトレーナーも、応援してた三人衆も、観客も驚きを隠せない。

    (走り方のコツは教えていたが、これだけの末脚を実践でやれるのか!。だが、ハツラツ…耐えられるんだろうなっ!)

    この日に備えて、キタハラはオグリキャップにカサマツレース場での”負担の少ない”走り方を教えて来た。しかし、”膝が悪い”と言う事は、連結して”足首”も相応に悪影響を受けるものだ。
    そこでキタハラは、以前から教えていた比較的負担の少ない走り方であるミッドフット走法……足裏全体で着地して身体全体を使って走る走法を応用するようにした。

    『カサマツレース場はサラサラした川砂のダートだから、パワーとコツが必要だ。』
    『?』
    『普通の走り方だと、力が分散して推進力がない。そこでだ…キャップは走法を獲得してるからな。それを使う』
    『なんだっけ?』
    『おいおい…まあいい。今から教えるから、覚えろよ。』

    一気に上がっていく。ぐんぐん飛ぶように走る。これまで前にいたウマ娘を抜き去っていく。

    (走り易いっ、キタハラのおかげだ。くっ、さっきより足に変な感覚が…いや行ける、行くっ!)

  • 116二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 21:44:32

    考えてみたら、膝が悪いと足首も悪くなるものと思いました。そこで、前から教えていた走り方、ミッドフット走法を回収しました。
    原作だと、足首使ったコツでしたが…この世界ではどうなのでしょうか?

  • 117二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 23:57:09

    このレスは削除されています

  • 118二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 08:05:16

    >>115

    >>116

    ここで変化が…

    とはいえ保つのか、変な感覚が妨げるのか…

  • 119二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 15:37:55

    こっからも書いていくけど、1日1個だけになるかもです

  • 120二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 15:48:15

    >>119

    了解です

  • 121二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 20:19:19

    >>119

    お疲れ様

  • 122二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 23:37:59

    第5R……デビュー戦!!!!!!!
    『キャップは足裏で着地して、足裏で踏み出す様にして走るミッドフット走法。地面を点の連続ではなく、面として見る走り方だ。』
    『そこでだ。着地の時は、川砂を足裏全体で広く面として捉える。そして、踏み出す時は、その面に対して垂直に飛ぶ事を意識する事で、力が逃げにくくなって速く…おいおい、そんな?を浮かべるな、まぁ物は試しだ。やってみるぞ』
    ―――――――――――――――
    【残り150mです!!!逃げる逃げるフジマサマーチ!!どんどん上がってくるオグリキャップ!!】

    (あとはフジマサマーチだけだっ)
    (ここで、ここで負けられない !!)

    デットヒートだ。未だに首位はフジマサマーチがリードしているし、オグリキャップとの距離は5~7mもある。
    ゲートが上手かった事、先行だったこと、スパートを掛けたのが一瞬早かった事で、フジマサマーチは優位を獲得した。しかし、脅威に感じる程には、オグリキャップの末脚は早かった。

    【徐々に距離が埋まって行きます。オグリキャップ凄い末脚だ。大外を走っていたとは思えない程のスタミナだっ!!】
    【残り100m、一騎打ちだぁぁぁ!!!】

    「マーチ逃げ切れっ」
    「オグリちゃん、行けぇ!」
    「キャップ…」
    (東海ダービ制覇だ…こんな所で、このレースで……こいつに、オグリキャップに負けられないっ!!)
    (私が走れるって、キタハラに、お母さんに、示すっ!!)

    【残り50m、デッドヒートです!!オグリキャップ隣に並―――フジマサマーチ、ここに来て更に加速する。意地の張り合いだぁぁ!】
    【それでもオグリキャップ喰らいつく!】
    【どんなるっ!?】

    残り50m。ゴールまで残り数秒の小さな時間。隣合う両者の根性勝負。フジマサマーチの加速は凄いが、オグリキャップの末脚はそれを超えていた。最後の最後、ハナ差でオグリキャップはフジマサマーチを追い越した、はずだった。

    「あっ」

    【ゴォォォルイン!!!】

  • 123二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 00:35:52

    第5R……臆病な貴女

    【ゴォォルイン!!!】
    「はぁっ、はぁっ…アイツっ!アイツっ!」
    「………………………私は」

    肉眼では同着に見えるほどの接戦だった。次々とゴールしていくウマ娘達。普段は閑散としているカサマツレース場では、久々とも言える熱戦だったが、当の二人は違うようだ。
    フジマサマーチはオグリキャップを睨みつけ、怒気を放っていた。
    オグリキャップは呆然と、ただその場に立っていた。まるでここに在らずと言わんばかりに。

    【ただいま、写真判定を行っています。しばらくお待ちください】

    「オグリちゃん勝ったんじゃないですか!?」
    「…どうだろうな。最後の一瞬…いやっ、ベルノ!キャップを迎えに行くぞ!」
    「はいっ!」
    (俺の目が正しければ、このレースの勝者は……)

    長い写真判定の時間、ベルノは駆け足でオグリの元へ走っていく。遅れて北原が続いていく。彼の瞳には、ポツンと立ち尽くしたオグリキャップ…いや、ハツラツの姿を捉えていた。
    その姿には、何処か初めて会った時と同じ危うさを感じて……

    「私は…私は……」
    「オグリちゃん、お疲れ様。大丈―――」
    「血がっ、血が出てるよっ!?握り締めすぎだよ…オグリちゃん?…オグリちゃん!?」
    「ベルノ……キタハラ……」
    「キャップ…約束を守ってくれたんだな。自分を責めないでくれ。お前が傷ついてる姿は見たくない。……だから、力を緩めてくれ”ハツラツ”」
    「…………うん。」

    ぽたぽたと滴り落ちる鮮血は、彼女の拳から流れていた。オグリキャップが感じていたものは、悔しさと言うよりも―――悲痛だった。

    「後で話を聞くからな。先ずは…手当てをするか。」

  • 124二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 02:22:08

    写真判定行われるほどの接戦か

  • 125二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 09:47:09

    激戦ですなぁ

  • 126二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 17:02:03

    膝は大丈夫かちょっと気になる

  • 127二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 23:22:27

    第6R……レースは終わり

    【お待たせしました。判定の結果】
    【1着、フジマサマーチ】
    【2着、オグリキャップとなりました。】
    確定ランプが点灯した。ハナ差でフジマサマーチの勝利だった。しかし、その発表がされていた時には、オグリキャップ達は立ち去っていた。1人、キタハラに頼まれたベルノは結果を聞き遂げ、足早にその場を去った。

    「よし、手当て終わったぞ。」
    「…………」
    「十分過ぎるぐらいだ。色々有りながら、フジマサマーチに喰らいついた。よく頑張った。…なぁ、ハツラツ」
    「…………」
    「どうしようもないぐらい、悔しくて、申し訳なくて、苦しくて、悲しかったんだよな。ハツラツ、俺はな…」
    控え室にいるのは2人だけだ。その関係性は、トレセンに入る前に戻ったみたいだ。俯くオグリキャップ、手に当てられた清潔な布には血が滲んでいた。その隣に居るキタハラは語り掛ける。

    「…キタハラ…わたしは…」
    ――――――――――――――――――
    最後の50m弱で、2人は並んでいた。若干フジマサマーチが先を行っていたが、加速的にオグリキャップが勝つだろう。それでも、結果はそうならなかった。最後の最後で、オグリキャップは躊躇った。
    ―――痛ッ
    違和感を通り越して、足に痛みが生じた。具体的に何処が発生源かは分からない。でも痛い事に変わらない。ゴールまで残り数秒

    『走って、勝って』
    (このまま走ったら、走ったら……)
    『…怪我だけは……無茶だけは…しないでくれ』

    キタハラとの約束を思い出した。語り掛けてくる『』は、勝利に向かわせる。勝ちたいのは私だってそうだ。
    それでも、キタハラの、お母さんの悲しい顔をして欲しくない。でも、でも、ここで止まったら……全力で、本気で走っているみんなに顔向け出来ない。どうすれば、どうすればいい。
    悩んでいても、ゴールは近くなっていく。頭の中で、沢山の思いは湧いて、混乱して。真っ白になって

    『あっ』
    怖くなって、走るのをやめた。

  • 128二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 00:07:34

    保守

  • 129二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 00:09:20

    >>127

    其処で抑えなかったら初勝利が引退レースになってたかも知れないんだ。

    よくやった(抑えた)よこの世界線のオグリは。

  • 130二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 02:38:38

    >>129

    もしそうなってたら誰も幸せになってねぇかもしれん···

  • 131二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 08:00:37

    これからも「全力で走って故障」or「脚を守るために勝利を見送る」という選択を迫られ続けるのかな…

  • 132二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 11:26:11

    故障だけは何としても避けなくては···

  • 133二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 18:28:00

    長期計画が必要かなぁ

  • 134二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 22:39:21

    第6R第2週目……2人のキモチ

    「わたし、わたしはっ、走ることから…こわぐ、なって…分からなぐ、うぐっ、なって…逃げた」
    「悔しい…勝ちたかった…勝ちたかったのに…」
    「足さえ…良かったら」

    涙ぐみながら、溢れ出る感情を抑えられない。一体どれだけ溜め込んでいたのだろうか。怒り、悔しさ、悲しみ、罪悪感……全てだ。心の奥に、隠していたものが、込み上げてきた。

    「はぁ…はぁ……ぐずっ」

    言葉に詰まる。なんて言えばいいのか…トレーナーとして働いても、答えは分からない。黙っていられなくて、口が勝手に動いていた。

    「ハツラツ、俺はお前に出会えて…熱を取り戻せた。東海ダービーを目指して、ずっと頑張っていたが…いつしか熱も冷めちまってた。」
    「……」
    「出会った時は、まだ歩くのも儘ならなかったよな。何年も一緒にやってきて…ようやく、歩けるようになって、走れるようになって……今じゃ、レースで競えるようにもなった。」
    「俺はな、ハツラツ…お前が俺の夢を叶えてくれたら嬉しいと思っていた。でもな、それ以上に」

    もしかしたら、この言葉は、オグリキャップが求めている言葉じゃないかもしれない。拒絶されるかもしれない、失望されるかもしれない。でも、目の前の危うさを孕んだ少女には、伝えなくてはならない。

    「お前の笑顔が大切だ。」
    「え…」
    「お前が笑って、楽しく走っている事が1番大切だ。勝って喜んでいる姿もみたいが、だからって、お前が傷ついている姿は見たくない。ハツラツのお母さんだって、同じ気持ちだ。」
    「だからな…ははっ、なんて言えばいいだろうな、こんな時。ん゛ん゛っ…単刀直入に言うぞ」
    「俺との約束を、守ってくれて、ありがとうな。」

  • 135二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 22:42:50

    キタハラなら、なんて言うのか、私には最後まで分からなかったが、きっとこう言うと思った。不評なら、改変しようかな。キタハラらしくないかも

  • 136二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 23:49:59

    何をもってキタハラらしいと言えばいいのか自分も分からないけど個人的にはキタハラらしく感じたのでありだと思います

  • 137二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 07:10:22

    >>134

    次に繋げたんだ。これからも多難だが繋いで行けたからヨシ

  • 138二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 14:54:16

    もう少し続いてから、日常パートに行きます

  • 139二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 15:02:51

    キタハラも立派なトレーナーの1人やで

  • 140二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 22:44:42

    第6R第3週目……次へ向かおう

    「このレースはこれで終わりだ。どんなレースも、次なんて無い大切な物だ。だからこそ、みんな全力で、本気で走って競う。ハツラツは真剣に走った。逃げたって言ったが、おまえは”走ること”から逃げた訳じゃない。本当に逃げるって事は、自暴自棄になって、足を壊す事だ。」
    「……うん。」
    「お前は正しい事をした。ウマ娘は、勝つことが全てじゃない、本当に大事なのは”走ること”だ。」

    この言葉が正しいかどうかは、オグリキャップの心の持ちように寄るが、どうやら本人の心には響いたようだ。俯きながらも、小さく頷いている。

    「今回は、負けちまった。でも、今回得た経験は消えない。悔しさも何もかも、引っさげてフジマサマーチに勝ちにいこう。そして……東海ダービーに勝ちにいこうぜ。」
    「……うん、わかった。元気が湧いてきた。キタハラ…ありがとう。」

    どうやら、二人のコミュニケーションは上手くいったようである。涙を少し拭って、前を向くオグリキャップ。目と目が合う、その目に曇りはもうなく、未来に向いているようだ。

    (情けない姿を見せてしまった……私らしくなかった…次に向かって行こう。次こそは)
    (…俺はこの目に魅せられたのかもな。どうやらハツラツのメンタルケアは上手くいったみたいだな。と、なると―――)

    「そういえばっ何処が痛いっ!!」
    「き、キタハラ、顔が近い…」
    「脚の何処が痛いんだ!」
    「き、キタハラ……」

    思い出したキタハラ、1番大事な事であった。喧騒に溢れた控え室の前で、一人ぽつんと立っていたのは……

    (は、入りずらかった。ようやく入れるかな。私も……オグリちゃんを支えられるぐらい…信用されたいな)
    (そういえば……オグリちゃんの事、”ハツラツ”って呼んでいたけど……もしかして)

    一人除け者にされた様な感覚で、少しだけ心の奥にドロドロが体積したが、一瞬で霧散した。扉の前でずっと待っていたベルノ。…二人の仲睦まじい様子を盗み聞きしてしまって…思ったのは

    (キタハラトレーナーとオグリちゃんは、親子!?)

  • 141二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 22:46:18

    とんでもない勘違いをした、ベルノであった。

  • 142二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 23:15:23

    >>140

    ちょっとまてベルノライト

    そんなライトノベルみたいな勘違いをするんやないw

  • 143二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 00:41:27

    えっ!?キタハラとオグリって親子なんですか!?

  • 144二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 07:54:29

    第6R第4週目……脚or足

    「ハナ差で負けてしまったのか……」
    「ベルノもずっと立ってて疲れたろ。座って待ってな。さて…キャップ、何処が痛いか教えてくれ」
    「えっ!?オグリちゃん、脚大丈夫なのっ!?」

    座ろうと思ったが、驚愕の事実に立ち上がった。当の本人はそこまでのことじゃ…と思っているようだが、二人にとっては恐ろしい事だ。焦る

    「別にそこまで痛いわけでは―――」
    「言うんだっ!」
    「ごくっ……」
    鬼気迫るキタハラ、唾を飲むベルノ。オグリキャップの一言を静かに待つ。場を満たす沈黙に、マイペースなオグリキャップも焦る。

    「その、足が――」
    「脚っ!?」「そんな…オグリちゃん!?」
    「足の―――」
    「そんな、本当なのか!?」「嘘……」
    「だから、足が―――」

    (キタハラもベルノも……足が痛いのは…)
    (なんてこった。まさか”脚”が痛いなんて、膝が故障しちまったのか!!)
    (オグリちゃん、そんな事になってたなんて。辛いだろうに、私は何を……)

    全く取り入ってくれない事に、困惑する。なにか誤解されている気がする。そう、痛いのは

    「膝は痛くない、ちょっと違和感はあるが、本当にに痛いのは足なんだ。」
    「あ、ああ、そっちの方か。膝は後で検査だな。キャップ、足触るからな。うおっ、靴壊れてやがる!ボロボロだな……俺が気づかなかったなんて、すまない」

    この日はオグリキャップの足を触診した。結果として、靴が壊れていた事、足が擦れてしまっていたようだ。また膝の一件は、検査した所異常はなかったが、経過観察となった。
    レースは終わって、また明日へ続く。

  • 145二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 14:05:25

    これで一旦、第6R目終わりかな

  • 146二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 15:27:38

    >>144

    ベルノ、やっぱりお前さんが突っ込み役とサポートやってくれんとアカンわw

  • 147二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 15:41:10

    靴以外にも膝関連の解決方法も探すのかな?
    割と膝が時限爆弾な状況だし

  • 148二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 21:57:40

    幕間……ここから

    「マーチ、そんなに手を握れば…怪、我…を?」
    「わたしは、こんなのを勝利として認めないっ」
    「あいつ…オグリキャップは!……」

    コースに立ち尽くす彼女の元に、トレーナーが駆け寄る。確定ランプはフジマサマーチの勝利を伝えていた。しかし、彼女は勝利を拒絶した。誰よりも、走る事に夢中で、レースに真剣に走ったからこそ。まるで、まるで侮辱された様な感覚を忘れられないのだ。

    「あいつは私に勝ちを譲った!!」
    「……マーチ。オグリキャップに何があったとしても、勝ちは勝ちだろう。それに、オグリキャップに何かがあって勝てたのかもしれなくても……それでも、そういう事含めてレースなんだ。」
    「柴崎トレーナー…違うっわたしはオグリキャップに完璧に勝ちたい!!勝ちたいんだっ!!」
    「っ!」

    彼女の熱い視線が彼の瞳を貫いた。青春の熱をビシビシと感じさせる、それはフジマサマーチの”走る”ことの思いそのものだ。
    これまで、フジマサマーチとのコミュニケーションに難ありと考えていた。違う、接し方を間違っていたのは自分なのかもしれない。彼女の熱を、侮っていた…冷めた自分が間違っていた。

    真っ直ぐ見つめる彼女の瞳を見ると、ドクンと、心臓が跳ねた。一瞬、呼吸することを忘れた。その瞳には

    ―――歴々のスターと同じ、輝きが宿っていたからだ。

    (ジョーさん…最近、活き活きしてた理由がようやくわかりましたよ。)
    『自分と重ね合わせて心の底から応援したくなるような…ウマ娘【スター】がいないんだよ』
    (自分も見つけましたよ。心の底から応援したくなるウマ娘…スターが!)

    カサマツでトレーナーになって、いつの間にか熱を失っていた自分がいた。地方には地方のよさが…と言っていた自分がいた。言い訳を言っていた自分がいた。

    「マーチ、君のトレーナーとして、全力で支えさせてもらう。オグリキャップに完璧に勝とう!」
    「……なんだ、突然。普段の柴崎トレーナーらしくない…が、いつもより、今の方がいい。よろしく頼む」
    「ああ。」
    二人の物語は、始まったのだ。

  • 149二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 22:04:58

    キタハラとオグリの出会いのオマージュです。
    原作と違うイベント発生ですね。

  • 150二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 23:09:13

    第7R…やめてくれっキタハラ、ベルノ!!

    「運動をしないと筋肉が衰えるからな。膝に負担が少ないし、身体全体を鍛え上げられるトレーニングは限られてる。わかるな」
    「わかっている。が、キタハラ…」
    「オグリちゃん、一緒に頑張ろうね!」

    意気込むベルノと対照的に、しょんぼりオグリ。どうしたのだろうか。いつも元気溌剌だと言うのに、今日に限っては見る影もない。

    「どれだけ嫌なんだ、キャップ」
    「ぅぅぅ…だめだ。キタハラ、わたしは…」
    「抵抗するなよ。ベルノ連れていけ!」
    「はいっ!!」

    手を掴まれるオグリ。にっこり笑顔のベルノが今だけは怖い。私は抵抗虚しく、これから服を脱がされ…着替えをする事になるのだ。身体の奥から恐怖で震える

    「プールは苦手だっ!」
    ―――――――――――――――
    「ほーらオグリちゃん。わたしの手を掴んでね」
    「くう……」
    「キャップー!まだ歩くだけだぞ。これから泳いで貰うからな。ベルノがいるんだがら安心しろよ。」

    (えへへ、オグリちゃん可愛い。プール苦手なんだ。…もしかして、キタハラトレーナーに見られて恥ずかしいのかな?)
    (ぅぅ…冷たい水は大嫌いだ。お風呂に入りたい)

    怯えながらも、爪先からプールに侵入したオグリ。自分でもここまで嫌いとは思ってなかった。冷たい水が、身体から熱を奪う。そうして、今はベルノに手を引かれて水に慣らされている。

    「ベルノっ!!」
    「わわっ、急にくっつかれるとびっくりしちゃうよ!!。そ、そんなに水が苦手なの!?」
    「キャップ!!…抱き着かないで歩くんだ。あと二周だぞー。」
    後に怪物と言われる少女の、可愛らしい一面である。

  • 151二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 00:28:04

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  • 152二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 02:53:12

    オグリって水泳苦手なのか

  • 153二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 04:32:33

    >>150

    カサマツにはプール描写なかったから市民プールとかかな?

  • 154二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 10:28:44

    >>153

    そうだね。市民プールですね。これ終わったら蹄鉄のお話かな

  • 155二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 16:47:34

    プールにビックリするオグリも可愛いですね···

  • 156二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 21:59:11

    第7R第2週目…靴選び

    「どうしたもんか…」
    「何を迷っているんだ、キタハラ」
    「おお、キャップにベルノか。靴の事でな。」
    「靴…ですか?」
    それはプールトレーニングが終わってからの事。オグリは相変わらずに制服ではなくジャージを着て、ベルノは普通に制服を着て出て来た。北原は神妙な面持ちで考えていた。

    「キャップの靴をどうしようかってな。予算は降りたから使わないと行けないんだが…キャップの足はな。…お前の話なんだがら、しっかり聞け」
    「むっ、頭を撫でないでくれキタハラ。」
    「…………」
    (やっぱり…キタハラトレーナーとオグリちゃん)
    オグリの足は特殊だ。市販の蹄鉄シューズにするべきか、オーダーメイドにするか。迷っている。
    一方、ベルノは別の事を考えていた。

    (オグリちゃん…やめてって言ってたけど、頭預けて撫でられるまま。キタハラトレーナーもあんなに自然に撫でるって……普通なら撫でないし拒否するはずなのに…仲が良すぎるよ!)
    二人の仲睦まじい様子を見て、真相を究明したくなっていた。普通の関係では無い事は理解していたが…

    「よし、多少高くなるが、オーダーメイドにしよう。今後の為だ。なぁキャップ」
    「よく分からないが…ありがとうキタハラ」
    「そう言う事でだ。今からSPORTS LIGHTに行って、注文しに行くぞ。1番近くて良いのがソコだしな!」
    「え゛!?」
    青天の霹靂。鳩が豆鉄砲を食らった様な姿、「どうしたベルノ」と言われてしまう。いや、別にどうということはないが…いきなり言われるとびっくりする。

    「な、なんでもないですよ…えへへ」
    「ん、そうか。じゃあ行くぞ。俺の車に乗っていくぞ!」
    そうして、3人は車に乗りこみ向かっていく。
    オグリとベルノは着くまでの間、学業や趣味について、たわいない話を繰り広げていた。当たり前の風景がそこにはあった。……そう、オグリキャップが腹の虫を鳴らすまでは

    「飯食いに行くか!」

  • 157二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 22:01:36

    >>156

    原作では、「やめれ」と振り払われていましたが、この世界では違うようですね。

    また、キタハラも着いていくようです。ちなみに土曜日と思っていてください。

  • 158二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 22:38:34

    第7R第3週目…興味&絶望 inレストラン

    「とりあえず飯を食うぞ。キャップもベルノも、”好きなだけ”食べていいぞ。」
    「おおっ!いいのかキタハラ、本当に!」
    「えっ!?あっ、北原トレ―――」
    「いいぞキャップ。”好きなだけ”食べな!」

    レストランに到着した3人。大人の姿を見せようと、信じられない事を宣言する。そう、北原は知らないのだ……急いで止めようとするベルノの忠言も間に合わず、朗らかな笑顔を浮かべたオグリに騙された北原は後戻り出来なくなった。

    ラッシャッセ
    「3人です。ちょっと手洗いしてくるから、二人は先に座っていてくれ。」
    「ああ!」「…はい。」

    そうして、二人は席に座った。オグリキャップはメニュー表に穴が空くほどに真剣に見る。そんなオグリの姿に、可愛いなぁ…と思うベルノ。

    「ベルノは何を頼む。私は、―――」
    「あはは…た、沢山食べるね。私は、これとこれを…っ!?」
    (あれ、今なら北原トレーナーいないから…聞ける!)

    何を注文するか、迷っていたベルノの脳裏に電流が流れる。天啓…と言えるだろうか。二人の関係について、興味津々に質問する。

    「ねぇオグリちゃん」
    「…ベルノ?」
    「聞きたい事があるんだ…えっとね」
    「……?」
    「オグリちゃんにとって、北原トレーナーってどんな存在なのっ!」

  • 159二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 00:34:53

    このレスは削除されています

  • 160二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 06:45:12

    驚きの質問

  • 161二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 09:04:50

    このレスは削除されています

  • 162二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 11:49:51

    これキタハラの財布が多分···

  • 163二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 17:50:17

    >>162

    もしかして食費か

  • 164二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 18:29:30

    第7R第4週目……わたしにとって?

    「わたしにとっての……キタハラ?」
    「うん、オグリちゃんがどう思っているのか知りたいの!」
    (これで、北原トレーナーとオグリちゃんの関係もわかるはずだよね!)
    腕を組んで、う~んと唸るオグリ。よくよく考えてみると、私にとってキタハラはどう言った存在なのだろうか。まだマトモに歩けなかった時に出会って……

    『うぇえええん!』
    『な、泣かないでくれっ。おじさんは―――』
    『君を、走れる様にする!!』
    初めて出会った時は、怖くて泣いてしまった。私を歩ける様に、走れる様にするって約束した。わたしにとっての希望だった。
    その後は、私が歩ける様に支えてくれた。とぼとぼ歩く私の傍に立って居た。嬉しいかった。

    『っ!』
    『おおっ、歩けてるじゃないか!ハツラツ!』
    喜んでくれた。走れる様になった時は、もっともっと喜んでくれた。毎日のストレッチ、トレーニングを手伝ってくれた。何年も、何年も。

    (わたしにとって、キタハラは大切な存在だ。ずっと一緒にいた…わたしが走れているのはキタハラのおかげ…)
    一瞬、頭の中に妙案が浮かぶ。しかし、オグリには正しいのか分からない。物心ついた頃には、そんな人は居なかったし、お母さんは教えてくれなかった。でも、多分この表現が近いしいいと思う。

    「わたしにとって、キタハラは…」
    「ごくっ…」
    一瞬の為の後、ベルノの目を見つめて口を開く。しかし、後ろから近づく存在に気づかなかった。

    「おとーさん…か?」
    「……………………………………」
    「ベルノ?」
    友人が赤面しながら、口をパクパクしている。 意味不明な行動に疑問が浮かんだが、すぐにわかった。
    「う…あぁ。き、キタハラ」
    「キャップ…」

  • 165二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 18:30:50

    ちょっと解釈違いならごめんなさい。ずっとこれを書きたかったのである

  • 166二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 23:04:10

    第7R第5週目……拗ねちゃった


    「キャップ。拗ねないでくれ。そう思って貰えて嬉しいからな」

    「………」バクバクバクバク

    「ベルノからも言ってやってくれ。原因はベルノだろう?」

    「す、すみませんでした…興味があって…」


    赤面をして、顔を手で覆って隠した後、続々とテーブルに届くご飯をダイソンの様に食べ尽くす。ベルノは知っていた…ご飯中のオグリは食事以外に関わってくれないことを。とは言え、拗ねているのも事実なのだが。


    「……」バクバクバクバクバク

    「キャップがこんなに健啖家とは…待てよ…」

    「お、オグリちゃん。ごめんね、意地悪な質問しちゃって…」

    「キャップゥゥゥ!!財布の中が無くなっちまうよ。食いすぎだ…1回の食事で普通のウマ娘1人の一日分食べるつもりかっ!?」

    「…パクっ…ふんっ」バクバクバク


    これまでは、いっぱい食べる姿にほっこりしていた。たまたま聞いてしまった言葉も含めて、油断していた。ようやく気づいた…いつまで経っても注文が止まらない事に。


    ………

    ……


    「あ゛…あ゛ぁ゛…4、4万゛円゛!?」

    「北原トレーナー、ご馳走様でした。」

    「………美味しかった」


    すっかり財布が軽くなり、素寒貧に早変わりした北原。その傍では、やってやったり!!と思っている感じのオグリに、苦笑いを浮かべるベルノがいた。そうして、3人は車に乗って目的地へ向かう。

  • 167二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 07:54:07

    このレスは削除されています

  • 168二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 13:52:59

    ま···まあ財布は貯金で何とか賄えるだろうから···

  • 169二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 20:16:40

    オグリにしては4万はまだ少ない方かもしれない

  • 170二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 22:29:12

    第7R第6週目…SPORTS LIGHT

    「ここでキャップの蹄鉄と靴を注文するんだぞ」
    「おおっ!沢山の靴がある!」
    「………」

    ようやく到着した3人。予算とカードを引っさげて覚悟を決めて突入する北原。初めて訪れた場所に興奮するオグリ、耳をピコピコと遊ばせているのは、それだけ楽しみにしていたことの証左だ。

    「かわいい、この靴の値段は…!?」
    「なんだキャップ、その靴欲しいのか?」
    「ああ、でもわたしにはお金がないから、今回は諦める事にするよ。」
    「なに、レースで入着すれば賞金も入ってくる。利用申請書を提出したら貰えるから、それまでは我慢しな。」
    「わかった…」ショボン

    そうこうして、目移りするオグリを引き止めつつ、受け付けに辿り着いた。幸いな事に、予約は必要なかったようである。人当たりの良い老婆の職人さんと協議し、寸法を測り、芝用・ダート用・トレーニング用など、用途を決め、素材等を吟味し蹄鉄と靴を調整していく。今回はオグリの蹄鉄シューズだ。これが1番大事なのだ

    「どうでしょうか…」
    「なるほど…確かに、トレーナーさんの言う通り、脚が悪いねぇ。”矯正”も兼ねた蹄鉄と靴にした方がいいよ。それから、芝用・ダート用・トレーニング用買い揃えるなら、予算を超えるかも知れないからね。」
    「わかりました。その場合は―――」

    そうして、話すべき事を終えると、寸法を測り、脚の形を取り………長い長い手順を進める。おしゃべりなのだろう、北原が席を外したタイミングで語りかける

    「あのデビュー戦、私も見てたよ。胸躍るかっこ良いレースだったよ。」
    「ありがとう。今度はフジマサマーチに勝つ。見ていてくれたら嬉しい。」
    「ふふっ、応援してるよ。…それにしても、大切にされているんだね。」
    「?」

  • 171二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 23:04:28

    第7R第7週目…SPORTS LIGHT!

    当たり前な話だが、競技用の蹄鉄シューズは高価だ。オーダーメイドなど更に高価だ。だからこそ、通常のウマ娘は、比較的に安価な市販の蹄鉄やシューズを厳選して整える。

    オーダーメイドの蹄鉄シューズは消耗品であるが故に、維持にはお金が掛かり、お家が裕福なウマ娘か、重賞等で活躍出来るウマ娘が履くものだ。デビュー戦を終えた後の子に履かせるなど、相当期待されているか、大切に思われているかだ。

    「あのトレーナーさんの目を見た感じ、後者だろうね。」
    「……」
    (わたしが…そんなに大切にされているのか。)

    自覚すると、胸の奥をポカポカする暖かさが満たしていく。ひたすらに嬉しい…自分を大切に思ってくれる存在が傍にいることは、とても大切な事だから。何よりも、長年一緒にいた関係となると

    「すみません、今戻りました。何か話していたんですか?」
    「なんでもないよ、北原さん。よぉし、これで測るもの全部測ったから、後は材料とか蹄鉄について決めて終わりです。」
    「ありがとうございます。では―――」

    オグリの走り方から、向いている蹄鉄は…どんな靴か、長々と話し合い、1時間弱経って

    「はい、わかりました。出来上がれば連絡致します。取りに来られる時は、最終確認としてオグリさんも連れて来てください」
    「はい、本日はありがとうございました。ほら、オグリ」
    「ん、ありがとうございました!」
    3人はお店から帰る事になった。その前に、ずっとノートに有益な情報を書き写してベルノに対し、バレない様に職人さんは話しかけた。

    「お嬢様が来られて驚きました。」
    「っ!?…あはは、バレてた。オグリちゃんと同じ北原トレーナーのチームに入ったんだ。」
    「そうでしたか、良いトレーナーとお友達ですね。」
    「うん。わたしにはもったいない位だよ。そうだ、蹄鉄作る時は呼んで欲しいな。待たせるの悪いから、行っちゃうね。」
    「はい、お待ちしております。」

    そうして、その日は終わったのである。蛇足であるが、ベルノは今日の出来事から、北原とオグリの関係を『親子』として勘違いしてしまっている。誤解が解けるのは、もう少し先のことだ。

  • 172二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 07:25:45

    誤解が解けるのはいつのタイミングかな

  • 173二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 09:57:13

    よかった···誤解解けるタイミングあるのね···

  • 174二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 18:08:36

    ベルノ……かわいい勘違いだな!

  • 175二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 23:40:45

    幕間の物語……隙間期間

    デビュー戦は5月19日。次走が何時かは、まだキタハラから聞いていない。きっと私の膝の事を慮って決めあぐねているのだろう。少なくとも、靴が届くまでは未定らしい。

    「わたしとして、走りたい…」パクパク
    「あはは、オグリちゃんは走るのが大好きだもんね。でも、北原トレーナーに―――」
    『キャップ、勝手に走るなよ…』
    「―――って言われたもんね。」
    ここのところ、オグリちゃんはムズムズしているみたい。授業の時は耳をピクピクして遊んでいるし、ご飯も少し早く食べている。
    関係ないかもですが、最近は、お目付け役兼強くなりたい為、オグリちゃんの日課の朝トレに付いて行くようになりました。

    『おはよう…オグリちゃん……』
    『ベルノ、眠そうだけど…?』
    『んん。大丈夫、今日はよろしくね!』
    まだ朝日が覗かない早朝。目覚まし時計も相部屋という都合上使えないので、本当に大変だった。
    その後のトレーニングも大変だった。

    『ぐぐぐ……』
    『固いな…ふんっ』
    『ん゛っ!?』
    わたしの身体って…こんなに硬かったの。と思う事が数度。オグリちゃんの身体の柔らかさに驚く事が数度。

    『わわっ、オグリちゃんゴムみたい。』
    『ふふ、ありがとう。』
    背中を押したら、地面にペタッて着く位に柔らかい。股関節とかどうなっているんだろう。そして、それからのトレーニング。オグリちゃんは走る事を止められていたから、少しだけ走って止めた。その代わりに、私の監督をしてくれた。

    『はあっはあっ』
    『あとたったの2km。ベルノはまだ余裕そうだから、これが終わったら腿上げダッシュを5セット!!』
    『ひいぃ』
    あれを毎日やっているオグリちゃんは凄い。強い理由がわかった気がする。私もいつかオグリちゃんに勝ちたいな。

  • 176二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 02:46:59

    こっちの世界のベルノのデビュー戦どうなるか

  • 177二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 08:07:06

    >>175

    スゲー決意だなベルノ…

  • 178二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 15:35:57

    >>176

    気になるよね

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