- 11主25/06/10(火) 10:53:17
- 21主25/06/10(火) 10:57:23
鉄臭い匂いの中俺はそんなことを考えていた
人間には何事にも限界というものが存在する
俺はそれを超えて頑張っていた
ヒーローが暇を持て余す世の中の為に
でも…もう限界だ…
そしたら、頭の中に今の考えが窓の隙間から入る風のように、するりと俺の頭に入ってきた
辛いなら考え方を変えればいい
楽観的思考に磨きをかけよう
そんな馬鹿げた考え、誰にも相談できないな - 31主25/06/10(火) 11:08:20
俺は、とりあえず、死体の後処理をする
と言っても、そこまで大袈裟なものでもない
俺は、血の付着した手袋を外した後、俺は電話をかけた
淡々とした質問に俺はできるだけ元気に、だが、他人にバレないように声は小さく答える
だが、やはり俺の声色に異変を感じたのか心配された
心配するなら最初からこんなことやらせないで欲しい…
まぁ、いいか
貴方達はそういう人間って、もう数年前から知ってますし
俺は、死体を指定されたところまで持っていく
少し鼻歌混じりに、死体を運ぼうかと思ったが、流石にそこまでまだ吹っ切れない
そもそも、任務には真剣さが必要だ…どう日常に溶け込ますかが、課題だな
そんなことを考えていたら、意外とあっという間に終わった
あぁ…そっか、仕事って思えばいい
会社勤めの人間が書類を作るように、ケーキ屋で働く人間がケーキを作るように、花屋で働く人間が花を育てるように
そんな日常の一コマに、殺しを入れてみればいい
あれ、こんな簡単でいいのか…?
「ん〜…」
難しいことは今は考えたくないな…早いところ家に帰りたい
今日は特に任務もないし、ヒーローネットワークも落ち着いてる
帰るか - 41主25/06/10(火) 11:11:13
ホークスの吹っ切れ度(殺しを日常にすることの抵抗感)
dice1d100=45 (45)
ホークスの精神的疲労
dice1d100=24 (24)
高いほど、吹っ切れており
高いほど、精神的に疲労している
- 51主25/06/10(火) 11:21:57
ご飯を食べるように、歯を磨くように、シャワーを浴びるように、ゆっくり眠りにつくように
俺の殺しをその生活の中に入れる
誰かを消すのも、名簿にバツをつけるのも
特別なことじゃない
はいはい、今日の仕事終わり
みたいなノリで、血を見て、死に顔を見て
仕事が終わったと、身体を伸ばして後処理をする
「クソ野郎だな…」
自分で言ってて呆れた
サイコパスとかそっちの類だな
もしくは厨二病
そこまで吹っ切れるほど、俺は…
でも…実際苦しい
誰かを殺めた後の手を見る度に目眩がしてくる
雨の日だって、濡れたコスチュームが嫌に重くて
許しを乞うように俺の足を掴む人間を思い出して、悪寒がする
大丈夫だ、ホークス、それも今日で終わりだ
俺は家に着いた後、すぐに風呂に入った - 6二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 11:47:41
新しいホークスの曇らせスレだ!
楽しみに待機 - 71主25/06/10(火) 11:54:30
身体に着いた血を念入りに落としたあと、俺は珍しく湯船に浸かる
ボロボロになった羽根を何枚か抜きながら、俺は血とは違った暖かさに少し眠くなりながら、身体を休める
何も浮かんでいない、透明な湯
でも、目を閉じればそこになにか沈んでいるような気もする
今日のあの人の顔、声、数え切れない断末魔
これを日常にか…キツイな
ぶるっと全身震えてしまう
血の匂いが漂ってきた気がする
そんな考えに蓋をするように、痛みが走ったあと自分が怪我をしていたことに気づくそこから嫌な匂いが漂っていた
湯船が徐々に赤色に近いピンク色に染まっていく
「めんどくさ…」
嫌な思い出ばかりがふつふつと湧いてくる
吐き気がしてきた、落ち着け…
これは普通のこと…大丈夫、怪我なんていつものことだろ
ゆっくりと上がった心拍数を落とすように、深呼吸をする
血も、既に止まっていたらしく、周りに付着していた血が水に溶けただけだ
やれる所まで頑張ろう、そうすればもっといい人生になる
きっと、幸せまでの最短距離を…見つけられるはずだ - 81主25/06/10(火) 12:18:10
「血の滴るいい男を目指すか」
口に出して言うと、自分のイカレっぷりと、実行することの難易度が分かるような気がする
いっその事風呂と、殺しを…
いや、さすがにそれは気持ち悪すぎる…
洗濯物を回しながら、俺は髪を乾かしていた
最近フラッシュバックがよく起きる
それは殺しとかじゃなくて…まぁ…ヤラシイこと
色仕掛け、そのあとは毒なりナイフなりで殺る
それがとてつもなく気持ち悪い、俺のことをなんだと思っているのか分からない手つき
あんな手で触られたくないのに…
何回も言わせるなよ、だから俺はそれを日常にしようって言ってんだろうが
俺は、深い深いため息をついたあと、ボサボサになった髪をブラシで解きながら着替えた - 9二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 12:56:19
公安にも心配してそうな人がいそうなのがまた……
すれ違いが起きてるけど仕方がないよなぁ本家ホークスが本当にメンタル強かっただけでナガンみたいになる可能性の方が高そうなのに
それはそれとして興奮してきました - 101主25/06/10(火) 14:05:01
抵抗感はそこそこあった、流石に自分でも馬鹿なことをしているとわかったからだ
日常…に…
俺は、まだ血まみれのまま放置されたインナーを見た
血はもう固まって、洗っても落ちないだろう
その代わり酷い匂いがする
…どうせ俺の家に来る人間なんて居ないんだから
俺は、そのインナーを置きっぱなしにした
血の匂いが充満するのは案外早いって俺は知っていた
芳香剤代わり、まずは他の人にバレないように、心配されない範囲で血の匂いに慣れる
でも、気持ち悪い…ダメだ…やっぱ、洗おう
こんな馬鹿なのとすること自体間違いだ
楽になりたい
もう薬に頼る生活は嫌だ
「戻りたくないな…」
俺は必死に喉まで来たものを、グッと飲み込みインナーに伸ばした手を引っ込めた - 111主25/06/10(火) 15:04:49
気を紛らわそうとスマホを開いたが…こっちは仕事用だ
何千回も何万回も見た暗号
最近は、ヴィラン退治よりもこういうのが多い
連合の動きがおかしいって話も最近はよく聞く
俺は適当にベットにスマホを投げ捨てた後、自分のスマホを見る
SNSで自分の名前で検索をかけると、この間一緒に写真を撮った子が写真を上げていた
こういうのを見ると大分気持ちが楽になる
安心する、こんな俺でも誰かを笑顔にできてるんだって
殺しが人を救うことに繋がるんだって
俺は自分のその考えにハッとした
殺しは日常に繋がる、しかもそれは…俺が望む世界に1歩近づく
俺はなんとも言えない気持ちで、テンションが上がってしまい
羽をバタバタ開きながら、喜んだ
このまま俺は狂ってしまえばいい!
ハッピーエンドへの最短距離を俺は見つけた - 121主25/06/10(火) 15:51:13
- 13二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 18:59:13
- 14二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 19:33:49
- 15二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 20:18:20
- 161主25/06/10(火) 20:44:39
少し早いけど、飯でも食いに行くか
最近食ったばっかりだけど…まぁ…焼き鳥でいいか
好きなもんを思いっきり食う日も日常だ
『いらっしゃいませー!』
無駄に元気と言ったら失礼だろうが…なんでこう…こんなに元気出せるんだろうなと毎回不思議に思う
普段は来ない焼き鳥屋に来たからか、はたまた俺が来たからか
数名の客が驚き、俺の方をチラチラ見る
いつもの話だ、別に何の変哲もない
俺は、1人カウンターに座り、幾つか注文する
『ホークスが来るとは思わなかったですよ』
「ははっ、そうっすか?まぁ、割と俺決まった店しか行かないんで…俺、美味しい店はよく行くんで、期待してますよ♪」
『ホークスに言われちゃ、いちばん美味しい店認定して貰えるように頑張らなきゃなw』
こういう雰囲気は大好きだ
明るい人間が一人いるだけで、みんなが明るくなる
素敵だよな
俺が守るのはこういう人間の笑顔だ
まだ俺からは、血の匂いがしていたが、店の匂いに紛れて消えていった - 171主25/06/10(火) 21:44:22
これが誰かに見られている物語だとしたら
日常、日常、うるさい、しつこいと思われるかもしれないが
それは俺にとって大切な話だ
その事を考えたあとから俺はずっと任務の事ばかり考えていた
…この焼き鳥だって、元は生きていた普通の鳥だったんだよな
食用に育てられたから殺されるのは当たり前なのだが
俺は、ねぎまや皮などを食べながら、ビール替わりにジンジャーエールを飲み、その場の雰囲気を楽しんでいた
珍しく、牛レバーがあったので頼んでみた
口に入れると、牛レバー特有の食感に口の中が支配される
ねっとりとした舌触りが広がって、少し遅れて鉄っぽい味が口内に残った
臓物を手で掴んだ時の感覚がフラッシュバックする
ぬるぬるとした感触、指先にまとわりつく嫌な熱
見られてる
俺は無理やり、笑顔を作り飲み込んだ
「めちゃくちゃ、美味いっすね!」
嘘は得意だ、店主も笑ってくれた
すぐに俺は、水を飲み口の中に広がった鉄臭い味を消そうと、飲み込んだ
ホークスの正気度
dice1d100=64 (64)
低いほど正気ではない
- 18二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 22:20:22
待って今気づいた!!!!まさかこんなに早く新しいホークス曇らせを見れるなんて…!!!!1主さんありがとう!!!今回も無理せず、1主さんのペースで…!!!楽しませてもらいます!!!!
- 19二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 00:57:19
保守!
- 201主25/06/11(水) 01:28:58
そこそこ腹も膨らんだので、俺は店を後にした
一息つく暇もなく、親から離れた子が道路に飛び出して行った
「危ない!!」
俺はすぐさま飛んでいき、ギリギリで子供を抱っこし、何とか事故は免れた
「お母さんから離れたらダメだよ、心配かけたらお母さんが困っちゃうからね、約束できる?」
余程怖かったのか、泣いていたがコクコクと頷く子供
母親は、俺に感謝の言葉を伝えた後子供を叱っていた
…俺が求める日常はこれだ
殺しが日常になんて、そんなこと本心じゃない
俺はずっと泣いている子供の頭を撫でようとするが
一瞬自分の手が血まみれに見えた
俺は手を引いた
「…気をつけてくださいね、お子さんも、お母さんも、夜道は危険ですから」
これは、あくまでも俺の日常だ
子供に触れていいわけが無い
俺は、軽く手を振った後に、空を飛び家へと帰った - 21二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 07:16:13
ホークス……
- 22二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 12:04:27
念のため保守
- 23二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 16:52:36
手が血塗れに見えて反射的に手を引いちゃうの、ナガンさんと同じ症状で辛い
- 241主25/06/11(水) 16:54:21
家に帰り、俺は念入りに手を洗ったあと、血の匂いがする部屋にもう既に鼻が慣れていた
俺は何となくテレビをつけると、バライティ番組がやっていた
今話題なヒーローから、昔のヒーロー特集とか
中々面白くてつい見入ってしまった
『番組の途中ですが__』
いきなりのことで少し驚いたが、そんなこともあるだろうと俺はなんの臨時ニュースか待っていた
『○○区で、連続強盗犯のヴィランの遺体が発』
俺は直ぐにテレビを消した
ちがう、俺じゃない…俺じゃないけど
大丈夫だ、時期にこんなことも心配いらなくなる
「どんだけビビってんだ俺…」
「俺はやってない…そうだろ」
不安で俺は一言そう呟いた - 251主25/06/11(水) 21:30:47
寝ようと思った矢先、俺の視界になにか光るものが目に入る
空の睡眠薬の瓶だ
「…」
俺は嫌な思い出がよみがえったあと、口角を上げた
これに頼らなくてもいい
俺が頑張ればいい
自分を壊すわけじゃない、守るために吹っ切れて狂うんだ
空の瓶を広い、俺はゴミ箱に投げ捨てた
ガラスの割れる音がしたが、明日でいいだろうと俺はベットに寝転んだ
完全に狂ってしまった人間の顔はどんな顔なのだろうか
天井に手を伸ばしてみる
初めて狂った顔を見る瞬間はきっと
朝起きた俺の顔なのだろう
笑えるな - 261主25/06/11(水) 23:42:14
それと、関係ない話ですが
今回は前に立てたスレ…知らない方がほとんどだと思っていますが
ハッピーエンドで終わらす気はないです
かと言ってバットエンドで終わらす気もないです
今回は計画性皆無です
あの時の様なスレを望んでいる方がいるなら、そこは一応言っておきます
吹っ切れ度(殺しを日常にすることに対する低高度)
45+dice1d50=36 (36)
精神的疲労度
24+dice1d50=41 (41)
正気度
64-dice1d30=21 (21)
- 271主25/06/11(水) 23:57:29
朝起きて1番に気づいたのは、夢を見なかったということだ
清々しい気分で身体と羽を伸ばしたが…
インナーを洗うのを忘れていたことに気づいた
一応替えはあるのだが、新品…着慣れた物が1番だ
まだ時間はあった
俺は手洗いで血の着いた部分を洗い、すぐに乾かした
俺のインナーは、黒と黄色、幸いにも黄色の布部分には血が付着しておらず、跡が残ったとしても黒色に混じって見えずらい
…別に見えてもいいよな
だってこれが普通なんだから
俺は早く乾かないかなと…待っていたが時間が近づいてきた
そうだ
少しまだ湿っていたが、これぐらいなら生乾きの匂いもしない
消臭剤を軽く振ったあと、俺はコスチュームを着用する
蒸れて少し気持ち悪かったがそれが気にならなくなる方法を俺は知っている
俺は、最低限の荷物を持ったあと、そのまま飛んで行った
朝日が気持ちいい、やはり少し残った血の跡
日光に反射して茶色にも見える
俺は気にせず、朝の空を自分のものにするかのように
羽を大きく広げた
「さーて、今日も仕事、頑張るか」
完璧な笑顔を作り、俺は朝のジョギングや会社に向かう社会人に手を振りながら公安へと向かった - 281主25/06/12(木) 02:17:11
公安に着き、俺は今日の任務の内容を聞こうかと歩いていたら
ふと声をかけられた
「ホークス、おはようございます」
「おはようございます〜」
目良さんだ
「朝っぱらからアレですけどね…ホークス…これ」
書類を見せてくる目良さん、俺は一瞬冷や汗が走った
「これ、あなたの分の仕事だったんですけど、代わりに私がやっときました、ホークスが仕事をしなかったので」
「…すいません」
呆れたように言う目良さん、ため息をひとつ着いた後にまた話し始める
「最近疲れてますか?こんなミス、普段のあなたならしないミスですよね」
「俺はそんなに疲れてないですよ、どっちかっていえば目良さんの方がお疲れでしょう?目の下のクマ酷いですよ」
「最近眠れる時間が5分増えたので平気ですよ」
やつれた顔をしている目良さんが心配だ
「もう、過労死したら俺泣いちゃいますよ…」
「泣いてくれるんですか?優しいですね」
「そりゃ、目良さんにはお世話になってますし」
目良さんは、少し笑った後に真顔に戻ると、少し躊躇いながらも俺に聞いてきた
「仕事、辛くありませんか?」 - 291主25/06/12(木) 02:19:11
「辛いか辛くないかで言われたら…そりゃ、辛いですよ」
「できるだけ、ホークスが楽になれるように頑張りますから、無理しないでくだ_」
「そんなこと思ってるの目良さんだけですし、そんなこと実現しませんよ」
俺は笑顔を作ってみせる
「公安にとって俺は、都合が良くて、何事にも従う、自由というものを取り上げられた鳥なんですから」
「無理をしないで?ご冗談を」
「どうせ、公安の職員なんて、先輩にも同じこと言ったんでしょう?無理をするな、疲れたら休んでいい」
「失敗から何も学ばない、それって変な話ですよね」
「いや、学んではいるんですよ、育ちすぎていた先輩よりも、まだ未成熟だった俺を教育して、都合のいい駒にする」
「で、そのやり方で先輩はぶっ壊れた」
「俺には、支えてくれる人達がいる、扱い易く、都合のいい駒が壊れないように大切に、大切に…」
「だから、目良さん!俺決めたんすよ!」
「殺しを日常にしてやろうって!」
目良さんは、笑う俺の両肩をガシッと掴んだ
「ホークス…!それは…!」
「目良さん、俺まだ死にたくないんですよ」
「…!」
「分かってください、これしか方法が無い」
「幸せなんて二の次、俺はただ生きたい」
目良さんの手を退ける
「俺、あの人たちが望むようないい子になりますから、見捨てないでください」 - 301主25/06/12(木) 02:23:07
俺が一通り話終わると、目良さんは顔を背けていた
「…はは!ちょ、目良さん!顔色悪すぎますって!」
俺は、目良さんの肩を軽く叩く
「目良さん、無理しないでくださいね」
目良さんは、書類を握りしめた後、俺にひと声掛けた
「貴方が幾ら突き放そうとも、私は…あなたの見方であり続けます」
あんなこと言ったあとでもこんなことを言ってくれる目良さんは本当に優しい
「そうですか、じゃあ、この辺りで」
俺は早足で去っていった
きっと理解してくれるはずだ、俺が殺しを日常にしてもいつもの調子のままだったらきっと…
ヒーローは他人に迷惑をかけちゃいけない、自分1人で全部解決しなきゃいけない
俺は他人を頼らない
心配してくれてありがとう、目良さん
でも今の俺にとっては余計なお世話でしかないんですよ
『ホークス、今日は──』
いつもの日常が今日も始まる
ターゲットの顔写真、個性、犯した罪
しっかりと頭に入れる
最近は、凶悪事件も増えてきて、ますます俺の心身に負担がかかる
何回だって言い聞かせる、大丈夫
これが俺の日常なのだから - 31二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 09:47:01
保守