- 1二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 09:06:00
- 2二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 09:14:49
共に、我が臆病な自尊心と、尊大な羞恥心との所為である。
- 3二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 09:17:33
芥川龍之介『蜜柑』
私はかすかな心の寛くつろぎを感じながら、後の窓枠へ頭をもたせて、眼の前の停車場がずるずると後ずさりを始めるのを待つともなく待ちかまへてゐた。
普通に描くと電車が進んだと書くのが一般的だけど、一人称であるなら自分たちが進むんではなくて世界が後退するという見え方の没入感に衝撃を受けた - 4二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 09:32:26
「猿ヶ島」 太宰治
ぶっ殺してやろうかと思った。 - 5二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 09:52:57
「もう誰も、砂糖菓子の弾丸を撃たない。」
「どこまでも一緒に逃げようなんて、言ってくれない。」
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない━━桜庭一樹 著
藻屑はいないんだ、もうあの時間は終わったんだって嫌でも思い知らされる文章。あまりにも切なすぎる - 6二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 11:02:28
ロンは燻製鰊の大きな一切れでむせた。
――ハリー・ポッターと謎のプリンス
丁寧かつコミカルに嫉妬心の発露が描写されてるシーンの中の最高の部分だと思ってんだ - 7二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 12:03:40
みんながめいめい自分の神様が本当の神様だというだろう。
けれどもお互いほかの神様を信じる人たちのしたことでも涙がこぼれるだろう。 - 8二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 12:06:17
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。
何度も音読させられたもんだからパッと出てくるんだぁ - 9二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 12:14:01
好きなシリーズから二つ
『絶対に消化できないモノを飲み込んだ感覚』
『「でもまあ_着替える時間ぐらいは稼げたかな」』 - 10二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 12:15:38
さくらももこのエッセイにあった
山が崩れ落ちるかのように母は怒った。馬鹿だ馬鹿だという罵声が雨のように降り注いだ。 - 11二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 12:25:31
ひとりの自信のない少年が、ひとりの自信のない少女に想いを伝える。
ただそれだけのために頑張った――それだけの物語。
リゼロから
この一文にこの章の努力の結果を全部ぶっこまれてて好きなんですね - 12二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 12:51:25
「くそ、普通の顔して、もっと傷つけておけばよかった。気持ち悪いこと沢山言って、もっともっと傷つけてやればよかった。こんなもんじゃない!本当に避けられるような、顔をしかめられるような、ただの気持ち悪い言葉で、しっかり君を傷つければよかった。忘れられないよう、覚えていてくれるよう、尾を引くよう、夢で会えるよう、おれが今よりどうなろうとも長くお前に寄り添えるよう、よく知るお前の雨雲のためいられたなら、馬鹿な魔法だって少しはましだったのに」
- 13二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 13:04:32
「だがな、天にいる誰かさんはお前が気に入ってるんだよ」
『タイタンの妖女』カート・ヴォネガット・ジュニア - 14二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 13:27:08
宮沢賢治「永訣の朝」より
おまへがたべるこのふたわんのゆきに
わたくしはいまこころからいのる
どうかこれが兜率(とそつ)の天の食(じき)に変(かは)つて
やがてはおまへとみんなとに
聖い資糧をもたらすことを
わたくしのすべてのさいはひをかけてねがふ - 15二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 13:29:54
地面はカレー粉の様なもの
葉っぱは造花
デジモンアドベンチャーより - 16二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 17:59:04
「戦争に勝者なんていませんよ。敗者と死者がいるだけです」
悲鳴伝から長いこと読んできてこれは痺れたね - 17二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 18:39:36
イリヤと同作者の「猫の地球儀」より
海が、
これだけでなにかわからないと思うが、全てがこもった一文なんだ - 18二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 18:41:44
『光のとこにいてね』の小学生の主人公視点の地の文で、ぱつぱつのぶどうみたい。って言ってたのがずっと頭に残ってる
- 19二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 21:10:35
このレスは削除されています
- 20二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 21:31:47
何かしらの点で、彼らは根本的に間違っている。
なぜなら、私が間違っているはずがないからだ。
森見登美彦のデビュー作「太陽の塔」の書き出し - 21二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 21:38:36
これマジでいいよね…
- 22二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 21:43:58
長いから全文書けないけど「ディアスポラ」のAIが知性体を作るくだりすこすこ
電子ヒトゲノムとか生物的多様性をゴリ押しで何とかするとことかワクワクする - 23二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 22:12:13
呑気と見える人々も、心の底を叩いて見ると、どこか悲しい音がする。
夏目漱石「吾輩は猫である」
心に留めるようにしてる - 24二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 22:24:16
君の人生はとっくにめちゃくちゃだけど、何も幸せになっちゃいけないってほどじゃないんだよ
少女不十分の一文
西尾維新作品で多分一番好きだ
この一言でなんか勝手に救われた気分になる - 25二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 22:38:02
あたかも一万年も生きるかのように行動するな
不可避のものが君の上にかかっている
生きているうちに、許されている間に、善き人たれ
自省録/ マルクスアウレリウスアントニヌス - 26二次元好きの匿名さん25/06/13(金) 00:04:17
ろくでもない人間がいる。お前である
やっぱこれかな。引き込まれないわけない一文目。