- 1凡骨騎士25/06/14(土) 21:46:32
【一読推奨】
・復帰や新規、匿名での参加等、気軽にどうぞ
・キャラも匿名も強さや節度等は注意して守りましょう
・何事も、確定ロールは控えてください。
【只今の時系列】
・米軍突入後
【追加されたルール】
・泳者は他泳者の情報
──“名前” “得点” “ルール追加回数” “滞留結界(コロニー)”──を参照できる。
・泳者は他泳者に任意の得点を譲渡することができる。
・泳者は身代わりとして新規泳者を結界外から招き、100点を消費することで死滅回游から離脱できる
・泳者は結界を自由に出入りすることができる。
次スレは>>190の方がお願いします
無理な場合は避難所へ伝えてください。
- 2凡骨騎士25/06/14(土) 21:47:39
- 3凡骨騎士25/06/14(土) 21:48:50
- 4凡骨騎士25/06/14(土) 21:50:13
- 5凡骨騎士25/06/14(土) 21:56:44
- 6二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 22:00:05
じゅつし は じゅりょくほう をはなった!
プレイヤーは たおれた! - 7三途25/06/14(土) 22:03:17
hehe、ホットドッグ一律310円だぜ
- 8二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 22:05:46
キエェエェェェエエエエエッ!!!!!!
御命頂戴致すッ!!! - 9二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 22:06:49
- 10みないちゃん25/06/14(土) 22:10:00
【あ、まずい。少女が感じるより先に右足は上空へと先を向け、ずるりと滑った左足は階段の上を通過する。その間、ゴロゴロと転がり落ち、踊り場に打つかるまで傷つきながらも落ち続けた。脊髄や五臓六腑に染み渡る痛みが全身を襲い、暫く寝そべり伏せたまま、少女は天井へと目を向けた。】
……そろそろここからも離れなきゃなぁ。
人が増えてきた……。
【どうして増えたのか。先日の総則とやらが原因なのは明白だ。殺傷に血の匂いが充満し始めたこの近辺に居座るのは、流石にまずいだろう。そう思案して、痛みが治った頃に立ち上がり、仮とした拠点へ荷物を取りに足を運んだ。】 - 11二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 22:12:12
- 12二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 22:42:59
あぁ、死んでしまえ。死んでしまえ、ほら、ほら、ほら!何も為さないゴミ虫がァッ!!貴様のせいで、貴様のせいで、ぇえええエエエェエエ!!
蛆が!寄るな糞共!!叩っ斬ってやる、斬ってやる、殺してやる殺してやる殺してやる!!!
妾を壊した貴様の雁首を天道へ捧げ、貴様の知る者全てを殺してやる、壊してやる、殺してやるぅウウウウゥウウゥヴヴゥッッッ!!!!! - 13ざわさん25/06/14(土) 23:53:56
《前スレ200へ》
…そういえば、大学生だったっけ。
……数年はこっちも長く生きてるのに、できた人間だな、ホント……。
【比較すればするほど露呈する愚かさが、今は何だか笑えてしまう。まあ、心配するほどでもないのはそう。案ずることではなかった。変なことを口に出してしまったなと反省。前に進むにも、この性格だって直さなきゃだろうし。人殺しの印は決して消えないし。お先の光はまだ乏しい。】
……力になれるなら、良いですよ、もちろん。
できることは限られるでしょうけれど……、ファンを名乗った身ですし、尊敬する人の手伝いはします。
【改めて、当時は何を言ったのだろうと考える。あの瞬間から、救われたいとでも考えていたから縋る真似をしたのだろうか。分からないな。そうして、茜色がまた沈む。耀うものは、眼窩の奥に閉まわれたまま。】 - 14凡骨騎士25/06/15(日) 00:02:26
- 15ざわさん25/06/15(日) 00:09:27
はは、献身的と言うか、ある意味ひどい人というべきか……。
【けれどそれが、彼が彼であるための一つの要素なのだろう。前だけ向いて後ろには向けない、そんな人。それと、そう簡単に光が灯らないのは許してほしい。突き刺さり幾度となく痛めた悔恨の刃は、容易には抜けないのだから。貫くレイピアが簡単に嵌まらないのと同じだ、きっと。】
【ふと、「あの、」と声を漏らす。彼が彼女へ顔を向けるなら、罰が悪そうな表情でも、目を逸らしたとて再度目を合わせる、微笑を浮かべた女性がそこにいる。】
……ありがとう、ございます。
【ただ、それだけ。宿る光はなくとも、心には何かが生まれ始めている。だからこその、弱さと悔いを備えた微笑なのだ。】
- 16凡骨騎士25/06/15(日) 00:14:08
- 17ざわさん25/06/15(日) 00:18:39
あ、うん……。
【切り替え早いな、この人……。ぼんやりと眺めながら、涙の痕を指で擦る。寝て起きたら、目脂や腫れで大変そうだ。顔洗えたら良いのに。そこまで考えて、明日のことを見据える自身が何だかおかしくて、笑った。その後は、組み立ての補助に回るのみ。】
- 18幽霊帆船25/06/16(月) 00:32:43
【夜も更けた頃、休憩地点としたファミレスのソファー席で足を延ばし溜息を零す青年の姿がある。彼は手を伸ばし、半ばまで水の入ったコップをおもむろに傾けて、口元に運び、一口だけ飲み下してまたテーブルに戻した。どうも眠れない。腹も減って仕方ない。そうだ、夜食でも作ろうか。】
…雑炊でいいか。お米もあるし、調味料も十分だし。
【非礼を詫びつつ厨房に立ち入り、使える食材を確認。次いで食器棚から器、鍋等々を取り出す。試してみたが、ちゃんとコンロの火も付くようだ。ライフラインが保たれているのは不幸中の幸い。お米を炊くところから始めるのは面倒なのでそこは家から持ってきたパックご飯とレンジで代用しつつ、調理工程を頭で辿る。】
そうだ、手洗わないと。
【生きている野菜類に触れる前に気づき、水道へ。十一月の寒気をたっぷり受けた流水は冷たく、体温は容易に奪われていく。十分濡らして水を止めたら、ハンドソープのポンプを三回プッシュして、手に擦り合わせる。悴んだ指はそう思い通りには動いてくれない。それ以上に、違和感が消えない。ここで目覚めたあの日からずっと、指の付け根が痛む。何か柔らかいものに思い切り叩きつけたような感触が、こびりついて離れない。】
……汚いな、
【妙な確信のわけは、多分、そこにあるのだろう。水を流し、泡を流す。排水口に吸い込まれる液体が赤く見えた。手を擦る。指先の感覚が失せ切ってなお。三分を過ぎたレンジが鳴くまでそれは続いた。】 - 19二次元好きの匿名さん25/06/18(水) 00:08:53
よっこいしょ!ってわあ!銃弾!?
早く逃げなきゃ!! - 20二次元好きの匿名さん25/06/20(金) 09:42:38
うーんあれからだーれにも合わないなー
もっともっと血が見たいのになー
【ケラケラ笑い、鼻歌混じりに少女は歩いてる】 - 21アイさん25/06/20(金) 23:27:40
【ぷらぷらと放浪中】
- 22二次元好きの匿名さん25/06/22(日) 21:07:06
辛いなら、早くこうすれば良かったわね
これなら、もう怯えなくても怖がらなくても傷つかなくても済む…… - 23無銘25/06/24(火) 12:28:27
しばらく人に会ってないな…
【少し憂鬱そうに街を歩いている】 - 24五行龍司25/06/24(火) 13:05:21
───結界外のハンバーガー店
(…ふむ、これが記憶にある『はんばーがー』なるものか。確か…小麦粉を用いて作った『ぱん』というもので野菜や肉を挟んでいるのだな
それで、この黄色いものは…『ちーず』か。なるほど牛の乳を発酵させて作ったものなのか…
生前にはなかったものだが、美味しい…らしいが俺の舌に合うだろうか?…まあ試してみる他あるまい、そのためにわざわざやって来たのだからな)
【深くフードを被った男が、座席に座りハンバーガーをまじまじと眺めていた。それは好奇の混じったものであり、初めてみる奇妙な食べ物への興味が向けられたものであった
パンで挟まれた緑のレタスと、牛の肉、その上に載せられた黄色いチーズが蕩けており、ソースの匂いと絡まって食欲を誘う。器がよく食べていたようで、龍口にもその記憶があるが、まずは実際に食べてみるとしよう
…と、一口齧り付いてみる】
………味が濃いな。
【生前はよく味の薄い野菜をよく食べていたからか、五行の舌はハンバーガーを受け入れなかったようだ
それでも食事を無駄にするわけにもいかず、龍口は時折ポテトを摘み、コーラを口に注ぎながら、ハンバーガーを食べ進めた
けれど、結局どれも舌には合わなかった】 - 25「も」な人25/06/24(火) 13:20:59
【結界から出たほうが良いんだろうなとは思いつつコガネを見ている】
- 26やどりぎ25/06/24(火) 21:33:15
……いま、どこまであるいた……?
【カラカラと潤いを求める喉に水を注ぎ込み、滴る汗が凍る冬の道を歩き続ける。市街地を抜け住宅街、見覚えがあるのかないのかすら見当も付かない視界で、少女は立ち止まりしゃがみ込む。そうして飲み切ったペットボトルをべこっと凹ませ握り締め、また立ち上がる。痛い、膝が、脹脛が、足全体が。筋肉痛どころではない、浮腫んで関節が悲鳴をあげている。それなのに、足は動く。動き続ける。】
………いま、どこにいるんだろう、わたし。
いえって、どこだ、っけ……?
【ぼんやりと熱に浮かされる。冬なのに、それ以上に体の中枢が熱い。燃え上がりそうなほどの灼熱を冷風が冷ますのに、ちっとも温度は下がってくれそうになくて。外壁に体を預けながら、人を探し家を探し、見えもしない影を求めた。そろそろ、帰れたって良いのにな。わたし、今何してるんだろう。】 - 27散花の歩み人25/06/24(火) 22:53:33
冬。でしたね、そういえば
【季節すらも忘れてしまうとは
歳を食った覚えはないんだが】
……さて、咲いた徒花はいつ散るのでしょう。いつ枯れるのでしょう。
【雪の煌めきが、夜空の星に思えて鬱陶しかった
早く春が、きたらいいな】 - 28物語の紡ぎ手25/06/26(木) 23:29:11
(貴女は、いつも隠してばかりだ。)
(そこそこ長い間共に物語を歩んで来た人物だと思っているが、未だに貴女のことはよく分からない。)
【明確に分かるのは、脳どころか全身が舞をすることしか考えていないように出来ているような人間性に、遊女としての経歴があること、私と同業者であること。それと、私にとっての特異な物語であること、くらいだ。】
(その薄気味悪い、何を企んでるのかも読めない笑みが特にだ。無論、術師として戦う上で手筋を読まれにくいというのは美点では、あるのだが……)
【序章、出典……今の彼女を彼女たらしめるそれまでの物語──つまるところ過去だって。何も、知らない。物語を探究する者として、そして貴女という物語に虜になってしまった私は、それへの興味を抑えきれない。だから、だろうか。それとも、先へと進むと貴女が消えてしまいそうだから。その焦燥感からだろうか。】
……なあ、風鶴。
貴女の昔話でも、聞かせてくれないか?
【言って、しまった。】 - 29風霊の舞姫25/06/26(木) 23:58:40
- 30アリスっ子25/06/28(土) 15:45:18
You can learn a lot of things from the flowers
For especially in the month of June
There's a wealth of happiness and romance
All in the golden afternoon・・・・・・
・・・・・・季節外れも季節外れじゃねえか・・・・
【冬の澄み切って、なお重苦しい空気には、些か似つかわしくない、綺麗なテノールボイスを響かせながら、自身の服の装飾を弄っているのは、これまた冬には合わぬ、目が覚めるような橙を瞳に湛えた少年。しかし、その瞳はここではなく、どこか遠くを見据えている。大方、ありもしない彼方のバラ園でも見えているのだろう。きっと、感性がただの一般人と同一なものならば、可哀想、だの、おかしい、だの好き勝手言うのだろう。】
つか、ヤッッッベ、これ聞かれてたら、俺の方が首を刎ねられちまう!
ダァ゙ァ゙、も゙ゔ!!暇ったらありゃしねえ!!
【今は特にあれだこれだ、ぐだぐだやっていても問題はない。彼女の様子も落ち着いてはいるようだし、ある程度呑気にやっていたって・・・・いやいやそんなものなら職務怠慢として首を刎ねられる、気は抜いていられない。】 - 31二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 12:31:07
このレスは削除されています
- 32物語の紡ぎ手25/06/29(日) 12:33:31
- 33付喪記者25/06/30(月) 00:37:06
- 34風鎌鼬25/07/01(火) 00:58:48
- 35風霊の舞姫25/07/01(火) 01:09:51
確かに、今この時間が与えられているのも奇跡みたいなものですものね。ふふ。
(ああ、そういえばまだ私が何故舞芸者となったのかも語ったことはありませんでしたね。
自らの欲は大いにありますが……始まりは“風霊”への捧げ物として選んだのでしたっけ。ふふ、懐かしいですね♪)
- 36剣崎司郎25/07/02(水) 00:51:28
【東京第一結界、夜。ビルが立ち並ぶ街の中央に一体の呪霊が佇む。
それは戦車のような形状であり、静止したまま動く気配はない。それをビルの影から見つめる気配が一つ。即座に感知をした戦車呪霊は大砲のような器官をそちらに向け、耳を引き裂くような大きな音と共に呪力を帯びた砲弾を発射
弾道は真っ直ぐに気配へ向かい、着弾。衝撃と共に周囲のビルは崩れ落ち、周囲に煙が満ちる
ここまでの威力、なんの防御もなしなら木っ端微塵だろう】
………こりゃ何度も受けられないな
【しかし、気配の主は生きていた。辺りの煙が晴れると、そこにあったのは防御結界の残骸と、赤髪の少年…剣崎司郎の姿であった
どうやら七重の障壁を使用したことで砲弾を防いだようだ。それでもかなり限界付近だったようで、司郎の額に冷や汗が流れる】
『ロ、ロケット、はは、ハハハハ、HA射亜亜a』
【そうやって危機感を感じているうちに、戦車呪霊は完全に司郎を認識したようで、肉体を裂くように内側から大量のロケットランチャーのような器官が出現する
それら全ての狙いは…当然、司郎である。ドドドドドドッという音と共に大量のロケット弾が宙を走り、司郎を破壊せんと迫る】 - 37剣崎司郎25/07/02(水) 01:26:17
…ッ!『動作投射』…!!
【我が身を狙う大量の破壊兵器、通常の呪力強化だけでは逃げきれない
そう判断した司郎は即座にイメージを肉体に降ろす。想像するのは圧倒的に速い自分。風よりも速く、雷よりも速く、光の如く速さ。
イメージは成った。地面を蹴る
次の瞬間、ロケット弾は司郎の居た場所に直撃し、既に破壊されてしまったそこは爆発と共に更に粉砕される
けれど、そこには司郎の姿を既にあらず。ならば彼は今どこにいるだろうか?】
ハアァッッッ!
【司郎の姿は、戦車呪霊のすぐ後ろの宙にあった
手に握られたものは一本の刀。しなやかに反った湾刀…天高く掲げられたそれは月光を反射し、呪霊を照らす。力強い掛け声と共に振り下ろされたそれは、刃のような呪力で強化され、切れ味は並のものではない…
けれど、どうだろうか?呪霊に傷一つない】
なっ…!?
【そう動揺しているうちに、呪霊は振り返るついでに砲身を宙で無防備な司郎に叩きつける
司郎は咄嗟に刀を使った防御姿勢を取るが、それは微々たる違い。パワーと速度の乗った一撃に司郎も刀も吹き飛ばされ、刀に至ってはその刀身が折れてしまった
刀が軽減してくれたのか、司郎自身は大きなダメージを負わなかったが、そのままビルの1つに激突する】
『hhhhh砲ddddd弾、ハ派花歯破発射』
【そのまま戦車呪霊は砲身に呪力を溜め込み、再び砲弾を発射する
「直撃したらマズい」…司郎の脳裏に過ぎるのは焦燥。攻撃の威力は高く、防御は硬い。動きが遅いのか、それとも動けないのか、呪霊はその場から全く動かない。固定砲台…とでも言うべきか
速度では上回れるが、通常の攻撃ではまず呪霊にはダメージが通らない。祓うための方法を見つけようと思考を回したいが、ひとまずは攻撃を避けなければ…と司郎は結論を付けて地面を蹴る
幸い、呪力強化と動作投射を併用すれば攻撃を避けることは簡単であった
先まで司郎の居た場所に砲弾が着弾し、轟音が響く。…やはり直撃だけは絶対に避けたいところだ】 - 38剣崎司郎25/07/03(木) 01:47:43
【砲弾、回避、砲弾、回避
繰り返される動きの中、司郎は考える。このままではジリ貧…どうにかして突破口を見つけなければならない
けれど、どうやって?
今自分の手札で呪霊に有効打を与えられそうなものは、たった1つしか思いつかない。けれど呪刃・九斬は必殺技のようなもの、使うには万全を期す必要がある。この回避一方の戦いの中で、発動までの集中を維持できるだろうか?
ならばどうするべきか、司郎は攻撃を避けながらも思考を回す。………不毛な争いが続く。呪力量に左右される持久戦では司郎に分が悪い
ならば、どうする?
ならば、ならば、ならば………どうやら、今の手札だけではこの状況を突破するのは難しそうだ
そんな中…一つ脳裏に過った記憶があった】
…『心象顕現』。
【砲撃の合間、たった数刻の時を縫い、その手に持つのは黒の和弓と一本の矢
それはある男との戦いにて、ほんの一瞬だけ目にした一撃必殺の呪いの矢。己を殺さんと迫った仇敵にして恩師である男の放った技の一つ
見様見真似だ
あの名も知れぬ男と比べれば、相当不細工だろう
けれど、それで十分だ。求めていたものは、この一手で満たされた
矢に呪力を凝縮し、和弓に矢を番える】
『万穿呪矢』!!
『hhhhhは発射yy a!!』
【刹那、司郎と呪霊はほぼ同時に矢と砲弾を放つ。2つの呪いは線を描くようにただ真っ直ぐに、互いの討つべき敵の元に進む
矢が砲弾を、砲弾が矢を、互いにすり抜けるように横を通ると…呪力を足に集中させて、大幅に脚力を上昇させた司郎が、迫る砲弾の下を潜り抜けるように駆ける】 - 39二次元好きの匿名さん25/07/05(土) 00:07:56
どこ…どこ…ここ…?
【死に場所を、墓場を。】 - 40二次元好きの匿名さん25/07/05(土) 21:14:06
嫌だ。嫌だ。嫌だ…!
【夢よ、夢ならば醒めてくれ。一体己が何をしたと云う?悪夢は廻る。悪夢は現世。醒めたければ命を断て】 - 41二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 16:01:52
このレスは削除されています
- 42臆病少女/悪霊(?)25/07/08(火) 01:42:07
やっ…、と出られるっ……結界の…、縁…
「おし、多分だがこのまま外に出れば良いんだよな?問題はお前の母ちゃん達がどこにいるかだが…ソイツは結界でてからどっか電話でも借りれば良いだろ」
う、うん…あたしを探しに結界に入っちゃうのが1番嫌だけど、泳者一覧にはいないみたいだしひとまずは大丈夫そうかな…
【やっと辿り着いた、『回游の出入口』結界の縁。無論出たところで泳者登録されたという事実は変わらないが、無法地帯とはこれでおさらばだ。そこから来た、安堵からだろうか。緊張が緩んで、疲労がどかりと襲ってくる。】
皆…無じかな……さっきみたけどまだ結果の中みたいだし……あたしだけ先に出ちゃって、もうしわけ、な……
【ばたり】
「おい、歩美、あゆみっー………」 - 43二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 00:41:56
このレスは削除されています
- 44剣崎司郎25/07/09(水) 00:43:23
【呪矢は戦車呪霊の元へと進み、数刻もしないうちに目的の場所へ辿り着く
…そこは、戦車呪霊そのものではなくその下。足元である。呪矢は寸分の狂いもなく、そこへ辿り着き…呪力が爆ぜる衝撃と共に地面が抉れ、僅かの間、戦車呪霊は宙に浮くことになった
それは致命的な隙であり、必殺の一撃を最も的確に当てることができるものである】
『心象顕現』…!!
【地面を駆ける司郎が、宙に放り出された戦車呪霊の下へと辿り着き、その手に心象を顕現させる
それは大きな、大きな太刀。かつての己ならば石の斧剣を顕現させていた…けれど、それでは足りたない
もっともっと強力な一撃が必要であった。技をあれ以上の精度にすることはできない…けれど、得物を変えれば話は別だ
更に強い斬撃を放つイメージ、それを実現させる形が、この大太刀であった】
『動作投射』『想像顕現』!!
【…想定開始
呪力動作、良好
身体機能、良好
武器状態、良好
想定動作、実現可能】
『呪刃・九斬』…『昇』ッ!!!!
【最大限強化を施した己の腕で振り上げられる九つの刃を宿した大太刀は、動くことのできない戦車呪霊を捉え…
そして、その刃が宿した圧倒的な破壊力が、その呪いの肉体を断ち切った】
- 45二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 07:13:34
はーい!こんにちは〜!
初見さんは初めましてー!今日も死滅回游ないから配信中でーす!!
わー見てください、向こうのほうで男子高校生が化け物みたいなやつと戦ってますね!こわーい!!
あっ、ヤラセじゃないですよ?現実です!!
……はぁ、誰も見てない配信なんてやる必要あるのかな? - 46 25/07/11(金) 22:57:58
【長く、ながく、歩いている。住宅街に入り、閑散とした空気に慣れ親しんで何時間ほど経っただろう。空高くまで打ち上がった壁を擦り抜け、今はどこまで足を動かしたのだろう。悴む手先を摩り、寒さに震える体を両手で温めて、必死に足を動かす、うごかす、うごか、した。】
【──ふと、その足が動きを止める。厚い雲に覆われた日の光を求めて空を仰ぐが、暗く澱んだ天上が目に映る。少女は息を吐く。白く凍てついた空気が放出され、消失し、一寸の希望の光が灯る双眸は静かに下を向いた。そして、ぐらりと体ごと揺れる。】
───ッ、あ………
【体が限界を迎えた。疲労を無視して行動し続けた弊害が、現在に至って未来への足取りを難む。心臓の鼓動を絶えず響き渡るも、筋力や思考力は未だ低下し、どろりとした言われ得ぬ感覚に、薄桃色の布地を握りしめる。】
【誰もいない。誰も、だれも。知り合いと知らない人も友人も親も誰とかも。歪んだ視界には傷ついたアスファルトしか見えず、横たわる少女は浅い呼吸を繰り返す。その様はまるで、散々見てきた死体のように。】
……ぇら、なきゃ
【ゆっくりと、瞼が下ろされる。寒風が吹き荒れる最中、息を止めず鼓動を止めず、少女は眠りの世界へ落ちる。薄ら冷たくなった手足を丸めて、暖を求める赤子のように地へ伏しながら。死に向かわないために、家へ、誰かの元へ帰るために、その身を休めて。やすめて、やすめて、眠って。起きられるまで、見つけられるまで、ずっと、ずうっと。】 - 47散花の歩人25/07/13(日) 18:50:00
【自らの腕から、伸びる枝を曲げて二つ
しなる特性を活かした武器がこの世に存在することを誰も彼も
知っているだろう】
弦はどうするか、が問題ですが…
『術式で枝伸ばして弓にするの?』
えぇ、昔見た映画を思い出したもので】
【それは弓だ。弦にあたる部位を何で補うか
それが目下の悩みだが矢なら問題はあるまい】 - 48二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 18:52:10
生配信だとあれだなー
街中にした…ゲフンゲフン倫理上よろしくないものが至る所に落ちてるもんなぁ
…いつになったら終わるんだろ。でも配信はやめないからなー!終わるまで真実流し続けてやるーー!! - 49二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 19:28:11
ああ、憎い、憎い、口惜しや
あの娘が、あの娘さえいなければ、わタ、ワタシが、
イ、いチばん、だッタの二!!!!!
【黒い黒い鏡面に、恨み言を吐き続けるどろどろに溶けた塊。それだけで、人間ではないとわかる。そのモノをじっと見つめるものではない。見つめ続けた者はきっと、人前に出られぬほど弄ばれるだろう】 - 50二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 08:02:33
君の痛みをわかってあげられたらよかったのに
あの時謝っておけば、よかった、のに
は、はは 死ぬ間際になって、こんな、こと……… - 51二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 18:53:17
このレスは削除されています
- 52二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 12:38:16
わは、世紀末ー……案外この世も捨てたもんじゃないなぁ
- 53二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 21:29:20
【捜索願が出されてから、早数日十数日、或いは……。大事な娘の不在に出張から引き戻された父親。連日泣いては無事を祈り、駆け回る母親。感化されて伝染する悲哀を断ち切れるのは、いつの日だったのか。】
【そしてその日は、唐突に訪れた。誰か大切な誰かが見つけたわけでもなければ、両親が見つけたわけではない。ただ、行方不明の呼び掛けを耳にしていた名前が表示されることもない人間。その人は、>>46を見つけて駆け寄り、肩を揺さぶった。】
「あの、大丈夫ですか? ………?!」
【触れたその温度は、灼熱。顔を見れば赤いのに唇は青く染まり、その手足は痛みに痛んで震えていた。驚きながらもその人は携帯電話の数列に触れ、早急にテレフォンを掛けた。打たれた番号は「119」。】
「あのすみません、女の子が、女の子が倒れてて……!! 熱が出てて、冷たくて、まるで、今にも死にそうで────」
- 54付喪記者25/07/20(日) 23:10:24
- 55二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 22:17:44
このレスは削除されています
- 56二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 22:18:45
【シュレーディンガーの猫を知っているだろうか?
簡潔に未確定ならば可能性が共存すると言うことである。
少々誤解を招きそうだがいいとしよう】
さて
わたくしが仕えるべき主人はどこにいらっしゃるのでしょう
【どこかの結界。脱出もできるのに寂れ切った静寂の街を歩く一人
いや一匹の狼女が歩いていた。
その執事服に思える装いはこの場にひどく不釣り合いだが誰も何も言うまい】 - 57怪盗ルビー25/07/22(火) 01:29:32
【月光に照らされる地上。赤く、青く、美しく、様々な色彩を通して色づいた光に彩られる街
そこに佇む1人の人影、漆黒の衣に身を包み、その姿は不明瞭。けれどそれは華々しく凛々しい、怪盗の立ち姿。その片手に握られた赤い宝石の剣が、色とりどりな宝石の中に囚われる呪霊に向けられる
サングラスから覗かせる青色の瞳は、大胆不敵に笑って、その身体を駆け出させる
ポニーテールに結ばれた赤い髪が尾を引き、その軌跡を現す。そして呪霊の目の前に怪盗が辿り着くと共に呪霊を捕える宝石が塵のように崩れる
それと共に呪霊の懐に潜り込んだ怪盗は思いっきり足を地面に踏み込んで、呪力を宿した宝石剣で呪霊を断ち切る】
ま、こんなもんか
俺様にとっちゃ大したことねえ奴だったな
【祓われ、消え去ってゆく呪霊を見届けた怪盗はくるんと振り返り、一歩一歩と地面を踏み締め帰ってゆく。それと共に街を彩る宝石は崩れて消え去り、先ほどまでの美しくしい世界は幻のように離散した
怪盗によるショーが終われば、現実は再び元通りになったのである】 - 58二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 07:56:36
お、良い獲物はっけーん……って、なんだ、もう襲われてるのか
漁夫の利狙うのも良いけどね〜、つまんないしやーめた
あいつらに襲わせとこ - 59二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 01:48:12
う わ あ あ あ
巨大な髑髏が追ってくるううう!!死ぬうう!!あっ死 - 60二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 20:03:19
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- 61二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 23:22:44
ああ、愛すべき鮮やかな一輪のバラよ!
貴方様の前において愛しいものなど無いのです!!!
【狂信的な笑顔を浮かべながら、どこともつかないビルの屋上で跪いて詩を吟じる者がいた。この雰囲気には似つかわしくない、狂喜と快楽からなる喘鳴を響かせながら、すべてを巻き込んで狂い続けている】
私を貴方様の御前へ連れて行ってください!!
持つべきものなど、何一つとしてなかったのですから!! - 62みないちゃん25/07/28(月) 19:14:47
っとと、危ないな……。
【空になったペットボトルをゴミ箱に投げ入れ、枯れ木が茂る道路の端で、一人座り込む。背を撫ぜる悪寒に諭されて、前の場所からまた随分と移動した。おかげさまで、強化した手脚がパンパンに膨れ上がって、少しずつ呪力も削がれていっている。もう暫くは動かず、休息を取るべきだろう。そう判断して、少女は呆然と空を見上げた。】
曇ってるなぁ……今日も。それにどんどん寒くなってるし……。
【熱いのが嫌いなわけではない、けれど。今となっては寒いのも暑いのも嫌いだ。そう思える。ぽりぽりと瘡蓋をかじって、視界に入り込む横髪を耳に掛ける。こうしている間にも時間は過ぎるのだから、そろそろ自分もどうするか考えなければな。そう考えた矢先。背後から、ぱきり、と。小枝の折れる音が聞こえた。】
………ッ!?
【咄嗟に振り返るとすぐに、少女は体を右へとずらした。その間、空を遮る大きな影が見え、目を見張らせて凝視する。前方、ちょうど平均の成人男性と同じ大きさの何者かが、少女を見降ろしている。】
「……あーぁ、しくじったなァ」
【はらり。既に短くなっていた前髪から、数束の房が零れ落ちる。冷や汗を垂らして下を向けば、青銅色に輝く刃先が覗く。完全に狙いを定めて、今こうして襲ってきたのだと、少女は理解した。】
「マ、別にいいかァ。それ、もういっ……かい!」
【構えられた日本刀の鋒が、少女に向く。風に切る音が、少女の耳に届いた。】 - 63みないちゃん25/07/29(火) 21:24:35
【──走る、走る、ただ走る。背後からやってくる脅威から逃げ切るために。遠ざけるために。死なないために。ジンジンと微かな痛みを発する鼻先を擦りながら、広島の街で逃走劇を繰り広げる。】
「おいおい嬢ちゃん、逃げてばかりじゃ味気ねェ……ぞ!」
「ッ!!!」
【咄嗟に身を屈め、勢いのまま地に伏せる。次の瞬間、ヒュオンと風が切られる音が辺りに響き、頭上に大きな剣戟が振るわれた。その斬撃は遠くまで放たれ、正面の崩れたコンクリートを切り裂いた。それを見て、少女はごくりと息を呑む。そして、また立ち上がって、今度は振り返る。】
「お、やる気になったかァ…?そうだよな、そうこなくっちゃあなァ。殺すにしても、面白味がねェとつまんねェもんなァ。」
【舐め腐る無性髭の男を、少女は睨みつける。眼窩の奥で劈く、涙の痛みを堪えながら、前方五メートル程先に見えるパイプを眼にする。男が近付く。汗が垂れる。また近付かれる。ぽたり、と汗が地面に落下した。それが合図。】
【バッと駆け出し、勢いのままにパイプを取ると、少女はそのまま振りかぶる。日本刀を持った彼奴はニヒルに笑って応戦し、鉄と鉄がぶつかり合う。ゴンッ!と強い音が響く。振動が互いの体に伝わり、少女は痺れを感知した。その隙も、手練の男は逃さない。そして、相手からの猛攻が差し出される。】
「ケケ、良いぜ?ちょっとは付き合ってやるよォ、嬢ちゃん。何処まで耐えられるか、俺と勝負だァ!!」
【喜びに従い、興奮状態に陥る男を、少女は震えた目で見つめてパイプを握り直した。ガタガタと、震えている。目で追うだけで精一杯なのに、ボロが纏う鉄一本でなんとか凌いで、目の前の人間に怯えていた。何故怯えるのか?どうして震えるのか?】
【──────たった今、初めて、人間との戦闘を行っているからだ。】
- 64みないちゃん25/07/30(水) 21:13:13
【カツンッ、音が交わる。ヒュンッ、木が倒れた。ゴンッ!コンクリートを破壊された。躱して、いなして、流して、受け止めて、避けて、避けて、避けて。人気の少ない路上のど真ん中までやってくる。弄ばれて、嗤われて、殺意を込めて。男は剣技を用いて少女を追い詰める。相手は汗水一滴足りとも流していないのに、少女は冷や汗を垂らして斬撃を見極めている。】
「それでも回遊泳者かァ?それとも、紛れ込んだただの餓鬼かァ?」
【男が問いかける。答える声はない。喉をくつくつと鳴らしながら奴は大振りを行うと、少女の手に握られていた鉄パイプが真っ二つに分たれた。はらりと落ちる横髪が、硬直した腕に降りてくる。風圧に思わずよろけて、少女は尻餅をついた。】
「チッ、もうちっと手応えがありゃあ良いのによォ。」
【所詮、点にしかなり得ない。小言を吐き捨てながら、俯いたままの少女へ近付く。人との戦いに慣れていない、哀れな小娘。誰かの助けもなければ、まともな自衛も手段になくて。嗚呼、哀れだ。なんて、男はせせら笑う。】
【そうして、少女の三歩手前で立ち止まり、悪人面の男は、口角を上げた。】
「悪く思うなよ?悪いのは、のこのこ今まで生きていた手前なんだからなァ!」
【次の瞬間、奴は日本刀を振りかざす。陽光に反射する青銅は輝き、少女の顔と男の顔を交互に移す。その表情、正に対。静と動。まるでスローモーションのように見える景色が、少女の蛮勇を焦がす。】
【───鋒が辿り着く直前、肉の焦げた匂いが漂った。】 - 65みないちゃん25/07/31(木) 21:33:34
「っ、てめ、うおおォ!?」
【焦げの発生源である少女の腕を躱し、男は大きく飛び退いた。立ち上がった少女の額から汗が蒸発し、垂れ下がる左腕は小火を焚く。ゆらりと昇る火の影が昼間の青空に似合わない。段々と機能を無くしていく腕を一瞥し、少女は正面を見据える。そして、数メートル先のやつに向かって駆け出した。】
「! ……なんだよ、やる気になったのか?いいじゃねェかクソ餓鬼ィ!!」
【苛立ちを消すように声高らかに子供に向かい、日本刀を振り被る。咄嗟に、少女は身を屈めて懐に入り込み、腕を差し出す。煙火しない右手が腹部に刺さる。初めて、人を殴った、気がした。】
「んだよ、手前ェ!!」
「っ、あ゛っ゛!」
【小さな打撃が鳩尾に入る。男は頭に耐えながら、少女の横腹から蹴り飛ばす。軟弱な体は、いくら呪力強化されたって軟弱のまま。況してや、使い慣れてないことなら尚更。ごろりごろごろと転がって、古い傷が開いていくのを押さえて、立ち上がっては突撃を行う。男も同じように、何度も何度も戦闘を繰り広げる。】
【振って、殴って、蹴って、燃やして、傷つけて、吐いて、吐いて、吐いて。時に大きな斬撃に皮膚を切り裂いて。眼窩の奥からツンとした痛みが迸る。涙腺が緩まるのを感知して、少女は炎で燃やした。】
【男の言葉が突き刺さる。】
【「悪いのは、今まで生きてきた自分。」】
【そうかもしれないと受け入れかける少女がいた。声を張り上げて否定する内なる少女がいた。】
【誰かに聞きたかった。「わたしが悪いの?」って。】
- 66みないちゃん25/08/01(金) 22:00:25
【炎舞が周囲の寒波を消失させ、鉄の先端は少しずつ熱を喰らう。じりじりと内部を焼け尽くす少女の腕に、燃えても尚構わず迫る女子に、男は僅かにたじろぐ。歯を食いしばり、流す血の量を増やす少女は、火箭で瓦礫を崩し、火を纏わせ、男に喰らいつく。状況だけなら不利なのに、異常なまでの気迫が、奴に襲い掛かっていた。】
「チッ、くそ、くそくそくそ、……くそォ!」
【大払いされた日本刀から、とびきり大きな斬撃が出現する。ぶおん、と。今までの比でない見えない剣戟が迫り来る。思わず、少女は挙動を止めて伏せて、攻撃が通り過ぎるのを待った。背後から倒壊の音が聞こえ、伏せの状態から立ち上がると、何かが腹部すれすれに通過していった。否、じんわりと痛みはあった。ただ、浅かっただけで。】
「……ッ!!!」
「この、クソ餓鬼ァァ!!」
【服が裂かれ、臍の緒の上部に、確かに赤い線が引かれる。前を見据えれば、血が滴る刃が目に映る。僅かながらでも、切られたのだと察するのは、あまりにも容易すぎた。】
【刹那、再び背中に悪寒が走る。氷の棒を入れられたかのように凍える寒さが全身を覆い尽くす。腕の火傷や熱など、まるで気にもしないで。そして感じたのは、「殺される」。】
【少女は咄嗟に、大きな炎を出していた。】
「っ、は、!?」
【驚愕を隠さない声が耳に届く。脂汗が蒸発し、男は突如の熱波に打ち負かされる。今に至るまで使わなかった少女の右腕には、大火。その目はまるで、正気の沙汰とは言えない。】
【硬直する。苛立ちも怒りも恐れも炎の前では皆同じ。衝動に駆られた少女は、怯えながらその腕を男に差し出す──】
- 67みないちゃん25/08/01(金) 22:02:44
- 68三途25/08/01(金) 23:56:16
hehe…最近はお客さんも少ないな
まあ、オイラにとっちゃラクでいいけど
【どこかの結界にて、白髪の青年が手作りだろうか?オンボロな屋台でホットドッグを販売している。状況からは考えられないほど異質で、あまりにも周囲から浮いている】 - 69くノ一25/08/02(土) 00:28:53
そろっ、そろ……引き際かな…?
(結界内も軍人の介入で活発化しつつあるし…なにより私は早期の段階での結界内部の諜報が目的だった。内外で通信ができなかったからほぼそっちの目的は達成できなかったけど…)
武藤さん達この結界内で逸れた高専の方々も心配だけど…もしお互いに結界外に出ていれば高専の連絡網から……?
(それに、紫苑と礼佳ちゃんが不足中!!) - 70二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 21:54:26
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- 71みないちゃん25/08/02(土) 22:12:43
【拳が震える。辺りの景色の移ろいが、スローモーションのように見えた。遠くで燃え立つ火の星が、少女を静かに見下ろしている。敵である男の表情は見えなくなり、次第に辺りの景観でさえも黒ずんで映る。耳元で、誰かが、過去が、囁いている。】
『罪を重ねるな、って。言われたじゃない。』
『その火を、業を為すそれを、人に向けるなって、言ってたじゃん……。』
【幼い声が地面に落ちる。聞き覚えのある声色は恐ろしく震えていて、弱々しさが滲んでいる。心に染み込む悲哀の色が、酷く儚くて。脳裏に浮かぶのは、夜明けを眺めた長髪の自分。それと、叫び泣いて怒り微笑む誰々の姿。】
『ねぇ、こうやって生き残っても、またあの人たちに顔向けできないよ。だって、わたしだもん。』
【辞めてくれ。心象に浮かぶ日輪の花が目に浮かび上がり、少女の慟哭を包み込む。微かに残された理性のようなものが、少女をあちら側へ行くことを許さない。】
『………言ってたよ。負の感情は、呪いは、身を焦がすよって。』
【宥める少女が、今の少女と少しずつ溶け合っていく。そして、心に咲く感情が一つある。殺意に溢れて荒んでいた視界が、徐々に晴れ渡る。昼間の景色が返ってきた。】
【痛みに慣れて、強くなったと思っていた。事実、力を得たのだから。しかしそれは、ある種の離別。その離別を捨て去り、取捨して生き残ることが、正しいと信じた。泣くこと、怯えること、弱音を吐くこと。それらを控えて飲み込むことが、大人への証明とも思えた。】
【───だが、】
『…止まって!止まってよ、わたし!』
【拳に纏う獄炎が、少女から消失した。】
- 72散花の歩み人25/08/02(土) 23:16:23
…ふぅ。
疲れましたね、ン”ン……
【膝を伸ばして背を伸ばす
ボキボキ聞こえた気がして体が固くなってるのか
あるいは疲れかと疑うが答えとかはしったものではない】 - 73電気桜25/08/02(土) 23:22:38
あーあ⋯⋯全くうちの妹も、人使いが荒いのなんの⋯⋯⋯まあ、俺のお菓子を楽しみにしてくれてるってんなら、頑張らないわけにはいかないよなあ
【一人で百面相しながら、楽しそうに壊れてイカれた街を歩く。あの夜のネオン街はもう見る影もない】 - 74散花の歩み人25/08/02(土) 23:25:29
- 75電気桜25/08/02(土) 23:29:30
- 76散花の歩み人25/08/02(土) 23:36:43
- 77電気桜25/08/02(土) 23:39:46
- 78散花の歩み人25/08/02(土) 23:46:09
- 79電気桜25/08/02(土) 23:49:19
- 80散花の歩み人25/08/03(日) 00:05:39
- 81電気桜25/08/03(日) 12:49:05
- 82散花の歩み人25/08/03(日) 12:59:21
- 83電気桜25/08/03(日) 13:11:58
- 84散花の歩み人25/08/03(日) 13:19:41
- 85電気桜25/08/03(日) 13:28:13
- 86散花の歩み人25/08/03(日) 13:40:42
- 87電気桜25/08/03(日) 13:48:44
- 88散花の歩み人25/08/03(日) 13:52:26
- 89電気桜25/08/03(日) 14:01:33
- 90散花の歩み人25/08/03(日) 14:07:10
- 91電気桜25/08/03(日) 14:10:12
- 92散花の歩み人25/08/03(日) 14:17:32
- 93電気桜25/08/03(日) 14:24:02
- 94散花の歩み人25/08/03(日) 14:29:07
- 95電気桜25/08/03(日) 14:33:04
- 96散花の歩み人25/08/03(日) 14:41:19
- 97電気桜25/08/03(日) 14:51:41
- 98散花の歩み人25/08/03(日) 15:00:04
- 99電気桜25/08/03(日) 15:06:48
- 100散花の歩み人25/08/03(日) 15:15:25
- 101電気桜25/08/03(日) 15:26:17
- 102散花の歩み人25/08/03(日) 15:34:13
- 103電気桜25/08/03(日) 15:43:03
- 104散花の歩み人25/08/03(日) 15:49:07
- 105電気桜25/08/03(日) 15:55:48
- 106散花の歩み人25/08/03(日) 16:02:29
- 107電気桜25/08/03(日) 16:06:05
- 108散花の歩み人25/08/03(日) 16:14:04
- 109電気桜25/08/03(日) 16:18:16
- 110散花の歩み人25/08/03(日) 16:34:50
- 111電気桜25/08/03(日) 16:37:24
- 112散花の歩み人25/08/03(日) 16:39:29
- 113電気桜25/08/03(日) 16:42:00
- 114散花の歩み人25/08/03(日) 16:43:57
- 115電気桜25/08/03(日) 16:50:00
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- 117電気桜25/08/03(日) 19:15:42
- 118散花の歩み人25/08/03(日) 19:34:40
- 119電気桜25/08/03(日) 19:36:23
- 120散花の歩み人25/08/03(日) 19:40:57
- 121電気桜25/08/03(日) 19:45:59
- 122散花の歩み人25/08/03(日) 19:49:20
- 123電気桜25/08/03(日) 19:52:07
- 124散花の歩み人25/08/03(日) 19:55:30
- 125電気桜25/08/03(日) 19:57:43
- 126散花の歩み人25/08/03(日) 19:59:32
- 127電気桜25/08/03(日) 20:04:18
- 128散花の歩み人25/08/03(日) 20:07:03
- 129電気桜25/08/03(日) 20:12:04
- 130散花の歩み人25/08/03(日) 20:25:21
- 131電気桜25/08/03(日) 20:26:23
- 132散花の歩み人25/08/03(日) 20:54:19
【ただ無言で煙を味わう
刻一刻、変わらない味を楽しみ
時間を潰す】
……。 - 133みないちゃん25/08/03(日) 21:18:57
【最後に煙臭さを直して、獄炎は鎮火する。拳が男に向かう十数センチ前で、右の腕から完全に消失し、少女の挙動も止まった。尋常じゃないほど青ざめた顔に、震える拳は力を失くし、少女は息をする。吸って吐いて、また空気を吸った。】
「……はぁ、………はぁ、……は、ッ………」
【刹那、沈黙が双方の間をすり抜ける。昇る火柱の陽炎をじいっと見つめていた男は、少女より先に現実へ帰ってくる。血気に溢れた人間がそこにいないと知ると、途端に頭に血が昇り、ぐつぐつと立ちこめる怒りが再燃した。そして、無我夢中のままに13回目の剣戟を、少女の右肩に、縦一閃を喰らわす。】
「………ぇ、」
「 んの、クソ餓鬼ァァァァアアアッッ!! 無駄にビビらせやがって、この、クソ!クソ、クソクソクソ!!!」
【布越しに切り裂かれた皮膚から、赤い液体が滲み出す。肩から噴出される飛沫が男と少女の服を汚し、続けて大きく足を振るう。狙う先は、鳩尾。そしてそれは、14回目。】
【遠くで鳴り響く銃撃に重なり、蹴撃の音が少女の体から響く。彼女の意識が再覚醒した時、既に地面につく直前だった。】
「──カ゛ッ゛!゛?゛」
【硬いコンクリートの上に伏し、それだけに留まらず、何度も何度も転がっては打ち、今までの火傷とは違った熱さと痛みが肌を裂く。コロコロと回転し、十数メートル先で漸く止まった。】
「がはっ、がぁッ! は、ごほ、ごほごほ、ゴホっ、」
【腹部からじんわりと広がる鈍痛に悶え、蹲ったまま膝を抱え込む。胃の中が撹拌され、絶えず咳き込む。立ち上がろうと腕に力を込めんとするが、なぜだか力が篭らない。まるで、入院していた時と同じような。はて、何故なのか。苛立ちを隠さない男が近付く中、朧げな意識と双眸を開かせて、ハッと気付く。】
「………呪力が、」
【──切れて、しまった。つまりは、現状の限界を迎えたというわけだ。】
【その事実を知っても尚、男は攻撃の意思を露わにしたままだ。鋭い火薬の匂いが蔓延するこの廃街で、逆上した一般人は日本刀を輝かせている。】
「……してやる、ぜってェ、殺してやる……」
【男の声が、耳に届く。今度こそ、少女は怯えを隠さなかった。】
- 134アイさん25/08/03(日) 22:23:50
うわっ……こっち止めとこう…
【道を引き返して】
…取り敢えず…ここでいい…かな…?
【隠れれるよね…?と、静かに散策中】 - 135二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 22:29:59
- 136アイさん25/08/03(日) 22:33:28
- 137二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 22:40:44
- 138二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 22:46:18
- 139アイさん25/08/03(日) 22:47:27
- 140二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 22:52:35
- 141アイさん25/08/03(日) 22:56:20
- 142みないちゃん25/08/03(日) 22:56:32
【パァンッ!甲高い筒音が辺りに木霊する。その音の衝撃に少女は身動ぎ、怯えを維持したまま周辺を見渡す。火薬の匂いが鼻に届き、前を見据えると、男の半歩後ろに硝煙が上がっていた。】
「あ゛ァ゛?んだ、今の……」
【チッ、と舌打ちをした。カランと金属の擦れる音に、発砲音が掻き消える。怒を全面に出す男と、謎の狙撃者。少女は悟る。とても、先程よりもかなり危ない状況に置かれているのだと。】
【伏せた姿勢から立ち直ろうと、再度力を込める。つい先程よりは、力むことができる。震える指先や足に構わず、立ち上がろうと試みる。その間も、男は近付き続けていて、そして。】
「殺してやらぁぁぁぁァァアアアアッ!!!」
【猿叫が響く。膝立ちから空を見上げれば、今にも刀を振り下ろそうとしている奴がいる。せめて、せめて防げれば。涙をこぼしそうになりながら、少女は頭の前に焼けた両腕を翳した。翳した両腕が、久々にとても痛い。】
- 143二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 23:02:13
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- 144二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 23:03:48
- 145アイさん25/08/03(日) 23:06:39
- 146二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 23:09:18
- 147散花の歩み人25/08/03(日) 23:09:41
【廃墟に2階を見つけ、椅子もあった
少し息を休めよう】
花瓶
【ヒビの入った花瓶が目に飛び込んでくる。
誰か住んでいたのか、或いは誰か居たのか
この花瓶のように、平凡は突然崩れ壊れていく
まだ割れてないだけでいずれ物理的に破綻するだろうそれを見て
脳裏に思い浮かぶものはある
死んだ人間。生きようと踠く人間。何かを探し求める者もいた
今どうしてる?どこにいるのだろう?何度考えてみても】
……怠い
【これしか、出てこない
張り詰めた糸が切れたように眠気を感じて、瞳を閉じる】 - 148二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 23:15:00
- 149アイさん25/08/03(日) 23:17:31
- 150二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 23:24:39
- 151みないちゃん25/08/03(日) 23:25:26
【目を閉じて、腕を翳したまま、少女はその瞬間を待った。無抵抗だろうと何を言われようとも、待った。今の自分には、それ以外に凌ぐ方法は何もないと知っていたから。助けてくれる人影が此処にないことを、知っていたから。あるのは脆弱な己と屈強な男の伸び立つ影。】
【翳した腕が痛い。浅く裂かれた腹が痛い。火傷した右腕が痛い。散々酷使した左腕が痛い。頭が痛い。全身が痛い。痛い。いたい、痒い、──そこまで考えて、ふと目を開く。何故だか、久々に左腕が痛い。鈍痛に苛まれて熱さに焼かれた腕が、チリチリと痒みを訴える。何故、今になって。】
【開いた目の先にあるのは、錫色より深く濃いコンクリートの地面に、やけに伸びゆく男の影。自身の足。遅れて聞こえるのは何かの屈折音。発砲、反響、猿叫、水音……水音?】
【少女はバッと顔を上げた。晴れ渡る視界の一番近くに有るのは、広がりゆく赤い領域に中心に沈む男の体。投げ出された日本刀の鋒は少女の足元に鎮座し、無機物と化した生命体が横たわっていた。】
「ぇ………、は?」
【立ち上がり、後退りをする。両腕を抱く。その際の感触が、やけにぬるりと肌を滑る。視線を動かすと、両手前腕には男の血が付着していた。】
【その光景が何と既視あるもので。何故だろうと考える。あぁ、そうだ。病室で、血を吐いた時に見た光景だ。その後、いつも来てくれる看護師の顔を見ようと顔を上げて……。】
【───顔を、上げた。】
- 152アイさん25/08/03(日) 23:28:38
- 153???25/08/03(日) 23:36:42
どこやここぉ…俺まだしにとぅないぞ…
【お茶飲みながら歩いてる男】 - 154二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 23:37:51
- 155アイさん25/08/03(日) 23:39:43
- 156狙撃手/??25/08/03(日) 23:39:47
【5点が追加されました。コガネからの通知に嬉しくなる。これで58点。既に20人は狩れて誇らしさすら覚える】
「結界から出られるようになったし、そろそろ広島もお別れかな〜。それじゃ、最後の相手になってね!」
【その無邪気なる殺意は、次に火傷を負った無防備の少女へと向けられる。そういえば何度か戯れに狙った子だったか。お別れには相応しいかなと勝手に思いながら】
【弾丸が放たれる。何もわかっておらず、また対抗する手段すら手放した少女には何もできないだろう。弾丸はそのまま少女の眉間へと届けられ──】
──勝手に殺した気になってるんじゃないわよ!!
【寸前、少女の目の前に貼られていた泡の膜に弾かれた】
【目の前には青い髪の女が立っている、眉間には血が流れていながら少女に振り返ると一言】
「アンタは殺したい方?それとも生きたい方?どっち?」
- 157???25/08/03(日) 23:43:32
- 158二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 23:43:51
- 159アイさん25/08/03(日) 23:45:17
- 160「も」な人25/08/03(日) 23:46:54
- 161みないちゃん25/08/03(日) 23:48:10
【顔を上げた先には、淡い色の天幕が聳え立つ。遠くで鳴り響く銃撃に近しい音が、耳に届く。しかしそれすらも、今は別の衝撃に襲われ消えてゆく。】
【濃い、青い蒼い髪を持つ誰かが、目の前に立ちはだかる。黒い背中が頼もしく見えるほど、その女性は凛としていた。彼女が振り返り、少女と眼が交わる。梅雨に見る紫陽花より深い色合いをした瞳だった。】
【そして、言葉が掛けられる。自身と同じように幾重にも傷を重ねた女性が、鋭い声で少女に問う。思わず尻餅をついていた少女は、意識を現実へ引き戻すと、掠れた声を発する。また、咳き込む。ごほごほと十分に息を吐き出した後は、答えるのみ。】
────生きたい!
約束があるから!
会いたい人がいるから!!
行かなきゃいけない場所があるから!!!
わたし、まだ、死にたくない!!!
【泡の中で、少女の切なる願いが反響する。その眦からは涙が溢れるのに、目は真っ直ぐと女性を見据えている。そこには、生きる意思が垣間見えることだろう。】
- 162???25/08/03(日) 23:48:34
- 163「も」な人25/08/03(日) 23:57:22
- 164泡のクラゲ使い25/08/03(日) 23:58:37
- 165???25/08/03(日) 23:59:12
- 166二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 00:00:32
- 167アイさん25/08/04(月) 00:02:05
うん…色々終わらせてから寝るかぁ…
- 168「も」な人25/08/04(月) 00:04:17
- 169みないちゃん25/08/04(月) 00:06:00
【微笑する女性の姿に暫し見惚れつつ、何処かで見た覚えのある服に疑問符を掲げた。どこで見たのかわからない。ひょっとしたら、自分ではないあの人が見たのかもしれない。なんて思考の片隅で悶々としつつ。】
【突如の爆発音に、自身も僅かに身体を跳ねさせながら、数メートル後退する。ピンと糸を張るようにまっすぐな彼女の声が、少女の元まで届く。狙いが分からない狙撃手、どこから銃弾が来るかも定かではない、遮蔽物の多いところに。掌を開閉させて、まだ力があることを確認したら立ち上がり、倒壊した瓦礫の合間を見つける。その前に、】
……あの、ありがとうございます!!
【ぷかりと浮かぶクラゲが砕かれる。シャボン玉のように弾けたそれを目で追いながら、少女は腹部を押さえて瓦礫の中へ逃げ込んだ。その後も、走って、歩いて、走って、走り続けて。このフィールドから少女の影は、どこにもなくなることだろう。】
- 170狙撃手25/08/04(月) 00:14:43
- 171泡のクラゲ使い25/08/04(月) 00:24:45
「……行ったね」
【走っていく少女をみてひとまず胸を撫で下ろす。全力の『泡包み』。間に合ってよかった。それでようやく防げる威力、長続きしないが敵の目から逃げるには十分だろう】
「さてと、いい加減なんとかしないとね」
【状況を確認する。
呪力分はまだ十分。敵の位置は未だ不明、術式もわからない。結界ルール追加の際とさっきの一撃でクラゲが2体潰されて残りは3体。この状況で、敵を見つけて仕留めることが果たして出来るだろうか】
(…大丈夫、お姉ちゃんみてて。しっかりやるから。アイツを見つけて仇をとるんだから。こんなところで死んでられない)
【見えぬ敵へと向き合う。薬袋さやかと男との戦いから、波多水月と狙撃手との戦いへと戦闘は引き継がれる。
広島結界での呪術戦の火蓋がここに切って落とされた】
- 172剣崎司郎25/08/04(月) 00:31:00
【どこか遠い、朧げな幻の中。少年は己の罪と向き合っていた。彼は二度、他者の命を奪っている
いやより正確に言えば、一度は明確に自分が殺したわけではなく同行者だった年下の少女に背負わせてしまったことではあるのだが】
『待て、待ってくれ!まだ何も話して…』
【結界に入り、最初に出会ったのは狂気に溺れた女性だった。人を斬り、愉悦を覚え、赤い海の中でその口角を吊り上げる
それはもはや救えないものだとわかっていた。それはもはや分かり合えないものだとわかっていた。それでも少年は、生かすことを諦められなかった
その願いは致命的で、少年を死地へと追いやった。誰かを傷つけられない在り方では、悪意を持った他者に蹂躙されるだけなのは、当然の摂理であった】
『あはっあははっ!ねえ早く見せて!その綺麗な目を虚に染めて!真っ赤っかになって!そうすればアナタもっと綺麗になると思うの!!』
【少年は逃げることしかできなった。戦う術があることは頭で理解していたというのに
それでも逃げて、逃げて、逃げ続けた。女性の刃で傷だらけになろうとも、戦うことはできなかった。必死に、ただ必死に声をかけて、無理だとわかっているのに、その狂気を鎮めるように少年は対話を願い続けた
その願いも虚しく、理想が現実に勝ることはないという真理を突き付けるように、少年は追い詰められていた】 - 173泡のクラゲ使い25/08/04(月) 00:51:26
「……『泡包み』」
【再度術式を展開、泡で自らの守りを固める】
【泡包みの防御力は込めた呪力量に比例する。呪力を込めれば込めるほどその膜は硬くなり強靭な盾になる。
だが、その効果時間は込めた呪力量と反比例。強靭な泡の膜が呪力に耐えきれずやがては弾け飛んでしまう。普段は呪力量を調整して使用する】
【今展開した『泡包み』は少量の呪力量で生成したもの。長続きはするがこの防御力では敵の弾丸を防ぐことは出来ないだろう】
「…ッ!?ぐぁ…!!」
【右腕に直撃する。弾丸はなんとか致命傷を避けることはできるが完璧な回避は難しい。だがこれでいい】
「…ぃったい!そっちか!」
【銃弾は敢えて受けた。弾丸がどこから放たれているのかを確認するためにわざと。
方角はわかった。そのまま泡をトランポリンの要領で利用し跳ねて飛んでゆく】
- 174剣崎司郎25/08/04(月) 00:53:06
『ふふ、もう、逃げ場はないわね?』
【女性の刃が、女性の足が、一歩一歩と確実に少年へ迫る。それは命を奪うことに躊躇はしない。背後には壁、これ以上逃げることはできない。このままでいれば確実に殺されてしまう
それは受け入れられない
そう思った途端に少年の思考は、不自然なほどに整った。俺が死ぬとどうなる?莉愛は?愛理さんは?爺さんはどう思う?きっと、悲しむだろう
それに、死んだ父さんと母さんが、報われない。俺という2人が生きた証を無くすわけにはいかない
そんな、どこか自分を度外視した思考は巡りに巡り、ただ一つの結論が導き出される】
『ぁ れぇ?』
【赤い。視界が赤い
なんだ?刃は今にもこの身体を突き刺そうとしていただろう。赤い。なのに何故、今になっても痛みが来ない?赤い。わからない、わからないことだけしかわからない。
…赤い?赤って、なんだ
けど赤い。ひたすらに赤い。視界のぜんぶが鬱陶しいぐらいに赤いんだ。咽せ返るほどの鉄の匂いが恐ろしい】
『な、んぇ…あたし、が…?』
【ドチャ、何かが倒れる音が聞こえた。でもどうして水のような音なのだろう。雨なんて降ってなかったのに。水なんてないのに】 - 175剣崎司郎25/08/04(月) 01:17:01
『………、ぇ?』
【どこか素っ頓狂な声が辺りに響く。場違いにも程がある阿呆けたようなものだ
目の前には凄惨な死体。ひどいものだ。一体どれだけの刃物で貫かれればこうなるのだろうか
ふと、少年は自らの左腕を眺める。
その腕からは幾つもの刃が生えていた。肉を突き破り、骨を断ち、その全てにはどろりとした赤い血がこびりついていた
不思議と、痛みはない。数秒もすればその刃は最初から存在しなかったように宙へ離散した】
『な、にが…』
【わけがわからない。どうして、こうなっている?自分は戦おうなんて思ってないはずだ。それなのに何故、目の前の女性は死んでいる?
状況から見て、殺せるのはお前ぐらいだろう。お前以外には存在しないはずだ
だってそうだろう?腕に生えた刃は血に濡れていたのだから。離散した刃から落ちた血は今もお前の腕を赤く染めているのだから】
『 ぉえ、ぇ゛ぇ…』
【胃の中のものが溢れ出す。身体は仰け反り、自然とそれを地面へ落とす。その汚物は真っ赤な地へ広がり、鉄の匂いのするそれと混ざり合う
下手なゴミよりも酷い匂いが周囲に満ちる。必死に目の前の現実を否定しようと思考を巡らすが、目の前の光景が全てを証明する。目を閉じても鼻から入る匂いが現実を証明する。ならばと息を止めても、先の光景が、記憶が、それを否定することを許さない
これはお前の仕業だ。お前が死んではならないのだと思ってしまったから、お前の力が応えたんだ
耳に届くコガネの声が、その現実をより一層確かなものとした】
【これが、一度目の殺人。
多くのものが見れば、少年を擁護する者だって存在するだろう。だが、それを最も許せないのは少年であり、この罪は逃れようのない十字架となる】 - 176泡のクラゲ使い25/08/04(月) 01:34:16
【飛んできた方角へ向かう最中、数発の弾丸が打ち込まれる。が、空中で泡を踏み台にし体を掠めながらも回避しなおも前進する】
「ビ上から銃弾が撃ち込まれてきた…それはこのビルの上!」
【飛んできた位置はわかった。空へ運ぶ泡の足場を踏み越えてビルの直上へと浮かび上がる。そして】
「泡沫術式『波沫』!」
【手のひらから放たれる細かな泡の散弾が屋上一体に撃ち込まれる。甲高い音と共に何かが割れた音が聞こえてきて】
(…割れた、音?)
【手応えがない。予想と違う音が聞こえて虚を憑かれる。空中で思うように身動きが取れぬ中での一瞬の油断。それを狙わない相手では無く】
「ぐっ!?ッアア!!」
【2発。別々の方向から波多の背中へと撃ち込まれる。泡包みの防御による減衰があってもなおその威力は式神によるダメージの肩代わり許容範囲を超えている。苦悶の声が上がった】
(クソ…!銃声は聞こえなかった…!てことはさっき躱した弾丸…?)
【思考を巡らせながら、さっき攻撃した屋上を見る。そこには壊れた様子の鏡のようなものが散らばっていた】
- 177はじめ25/08/04(月) 20:33:04
《総則追加により結界の出入りが可能。コガネからその様な電報を知り、武藤は白銀の刃を鞘へと納めた。木々の移ろゆく様も段々と潜むようになり、人工の赤に染まる紅葉を見て、哀愁を漂わせながら、崩れた和洋の街を彷徨う。寒風の影響で腐臭が薄まるのを、何処か寂しい顔で周囲を警戒し、落ちた梢を踏む。》
随分と時は過ぎ去り、異日常にも慣れ切ってしまいましたね。
さて、…外へ出れるそうですが、如何しましょうか。
《ぽつりと呟いて、足を止める。左右前方へ広がる道筋の先は、廃れた冬景色。武藤は悩み、そのまま前へ進むことを決め、足を動かした。》 - 178剣崎司郎25/08/04(月) 22:47:54
【そこで映像は途切れ、よく聞こえないノイズの音と共に断片的な記憶が映る。行く当てもなく街を歩いた記憶、術式を初めて自らの意志で使った記憶、呪霊と戦い辛勝した記憶、誰かの落とし物を拾った記憶、温厚な泳者たちのグループと出会った記憶、誰かと出会って別れを繰り返す
それらの記録は駆けるように過ぎ去り、一つの記憶が、え、ちょうるせえ何これ】
『グオオオオオオオオ!!!!!反動が!!!アアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!萌えを摂取したい!!!!!』
『ああヤバいですぅ!!!忍猪は明鏡止水を使うと反動で物理的に爆発するんですぅ!!
皆!!早くエロい物を持ってきてくださあああい!!!!』
【率直に言って意味不明だった。だが偶然にも拾っていたエロ本(落とし物)が手元にあり、誰かが助けを求めている。少年にとってはそれだけで十分だった
いくら罪の意識に磔にされようとも、いくらあの日の血が腕から取れないのだとしても
何かに取り憑かれ、それに突き動かされるように少年はそこへ向かった】
『ソォォオイ!!』
【その落とし物の持ち主には悪いことをした。緊急だったとはいえそれを投げつけて、ましてや血で染めてしまったのだから
あの時の自分は混乱だとか諸々で妙に口調や行動がおかしくなっていた気もしないわけではないが、まさかこんな珍妙な出来事が、自分の行く末を大きく変えるきっかけになるとは思いもしなかっただろう】
- 179二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 23:02:13
- 180アリスっ子25/08/04(月) 23:09:14
- 181ひつじ25/08/04(月) 23:11:10
- 182アリスっ子25/08/04(月) 23:14:55
- 183二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 23:16:08
このレスは削除されています
- 184二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 23:16:44
このレスは削除されています
- 185泡のクラゲ使い25/08/04(月) 23:17:17
【屋上に降り立ち、地面に散らばった鏡を見る。呪力の残滓を感じるが詳しく調べる前にその破片は無かったかのように消えて無くなっていった】
「…消えた。つまり呪力で作られてたってこと」
(さっきの銃声は確かにここから聞こえた。けど狙撃手はいない。そしてさっきの想定してなかった箇所から2発の弾丸。
…ここに来るまでに躱した弾丸も2発だった。つまり)
【また銃声が鳴る。今いるところから別の方角から。呪力で聴力を強化し聞く。遠くから風を切る何かの音。そして反響音が】
「……ッ!『泡包み』!」
【狙い鋭く自らの心臓に向かってきた弾丸を間一髪術式の防御で受け切る。一瞬見えた。弾丸が屋上へ到達する瞬間、空中に煌めく何か。弾丸はそれに当たり反射して届けられている】
「こいつの術式は反射物の創造…!どうりで何処からでも狙ってこれた訳ね!それに弾丸の発射位置も選べるのかしら!?」
- 186ひつじ25/08/04(月) 23:17:45
- 187二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 23:17:46
- 188剣崎司郎25/08/04(月) 23:22:53
【そこから更に時は流れる。あの人たちには世話になった。風鶴さんと忍猪、2人には戦い方をよく教えてもらった。歴戦の強者であろう2人との訓練による効果は絶大で、あの経験が無ければ自分は今ほど強くはなれなかっただろう
共に行動していた人間は多かった。鏡…という人物もその内の1人であった。あまり言葉を交わしたことはなければ、関わったことも少ない希薄な関係性であった】
【俺は】
『うっ…オェッ…ェェ゛…』
【そんな彼女の死に
悲しみ、怒る理由があったのだろうか】
【それは今もわからない。その感情はきっと彼女個人のためではなく、人の死(自分がやったこと)を思い出してしまったのも、あるのだろう
「面識があるから」そんなことを理由にしたが、結局は俺が誰かの死を見たくないだけで、呪じみた善性と己の嫌な記憶だけが、怒りの理由だったんだ】
- 189アリスっ子25/08/04(月) 23:23:31
- 190ひつじ25/08/04(月) 23:25:55
- 191狼執事25/08/04(月) 23:30:37
- 192ひつじ25/08/04(月) 23:33:17
- 193アリスっ子25/08/04(月) 23:35:25
- 194ひつじ25/08/04(月) 23:37:51
- 195狼執事25/08/04(月) 23:42:58
- 196狙撃手25/08/04(月) 23:45:19
「むー!こいつしつこい!」
【一方その頃、狙撃手の女の子はとあるビルの一室で仕留めきれないもどかしさに苛立ちを覚えていた】
「こいつのせいでせっかく配置した「門」も一つ潰されたし!また死角が出来ちゃうじゃない!」
【愚痴を溢しながら、自身の「窓」を見る。そこには監視カメラのような数多くの映像と、その中の一つが潰されたものが。そして他の映像ではしっかり標的である女の姿があった】
【少女の術式は「窓」。窓の種類は大きく分けて3種類。窓と窓をどこでもドアのように繋ぐ「門」と当たったものを反射する「鏡」、そしてその箇所を遠くからでも監視するための「目」。
この三つを組み合わせ、広島結界の殆どの箇所を自らの狩場としていた】
「さっきの女の子を見つけたら先そっちを仕留めたいんだけどなぁ。でもこのままじゃせっかくの準備をあの女に全部潰されそうだし、先にあいつを仕留めよー!」
【そういうと、再びスナイパーライフルの引き金に指を掛ける。思えばこの十数日狙撃の練習はいっぱいできた。最初は動かない壁やものから、動物、呪霊から人間と当てられるようになった。
弾丸はこの間なんか入ってきた軍隊から補給することもできた。何も問題はない】
「使用する『門』の選定完了…ルートの『鏡』生成も完了…さて、次は避けれるかな〜?」
- 197アリスっ子25/08/04(月) 23:48:47
- 198ひつじ25/08/04(月) 23:51:09
- 199剣崎司郎25/08/04(月) 23:52:52
【そこからの流れは、簡単だった
自分の中で偽りの理由付けをさせられたそれによる怒りに突き動かされるままに、同行者の1人(2人?)であった腑央歩美とミミと共に辻斬りと名乗った下手人と戦う
どうやらよくわからない乱入者も居たが、その人物についてはあまり記憶に残っていたかった】
『お前は、これからも人を殺すのか?』
【戦いの結果は、端的に言えばこちら側の勝利に終わった。無理も承知で自分が今の許容量を超える力を一時的に引き出してしまったのもあるだろうが、やはり腑央との共闘をしていたのは大きかった
傲慢なものだ。己の有利を取って、相手を殺せる状況にもなれば、最後の審判とでも言うつもりだろうか?そんな問いを投げかける】
『あー多分な
ま、どーせ死ぬんだ
こういう機会があったから自由に行動しただけだ』
【決意はしていた。覚悟はしていた。一度目の殺人と違ってこれは明確な殺意によるものとなるのだから
殺す恐怖を抱きながらもそうやって、決められる時点で自分は真っ当な人間などではないのだろうと、心のどこかで嘲笑する
だが、自分にはどうしても目の前の殺人者を信じられなかった。変われると、戻れると思うことができなかった
きっとそれは、恐れたからだ。あの狂気に溺れた女性にしたように、自ら戻れないと言った彼を自分が『死ぬことができないから』と自覚せずに殺してしまうことが恐かった】
【だからせめて、自らの意志で背負いたかった】
【そんな風に今になって考えを整理しつつ、過去の自分が辻斬りへ向けて来世への希望を口から溢して、手に握った刃を喉に振り下ろすのを、少年はただただ眺めていた】
- 200狼執事25/08/04(月) 23:54:12