- 1通りすがりの莉波P25/06/17(火) 18:50:34
- 2二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 18:53:07
あまりにもナイスすぎる
- 3二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 19:08:03
見せてください、必要です。
- 4通りすがりの莉波P25/06/17(火) 19:12:19
一旦HR終わってしばらくしたらあげるわ
- 5二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 19:46:24
よわよわ風邪引きエクササイズ!
- 6二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 19:50:15
9秒カレーくらい話が早い
- 7二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 20:13:16
いつもss見に来てたけどあんた店側でもあったんかい
楽しみに待機してます - 8通りすがりの莉波P25/06/17(火) 20:40:04
HR見てたらとんでもない被弾を浴びました、はい。
ということで渋にあげたやつを小分けにして載せてきます - 9二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 20:40:19
仕事が早い
- 10二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 20:41:51
たすかる
- 11通りすがりの莉波P25/06/17(火) 20:42:43
以下本文⤵︎ ︎
ねぇ、プロデューサーくん。
最近、なんだか胸の奥が変な感じなんだ。
君のことを考えると、胸がきゅーっと苦しくなって。
何をするにしても、君のことが頭の中をチラついて。
ずっと、君の事ばかり考えちゃうんだ。
ねぇ、この気持ち、どうしたらいいかな?
もう、この想い、抑えきれないよ。
ねぇプロデューサーくん...どうしたら、いいのかな。
ーある日の昼前の初星学園。その一室の事務所に、彼が、莉波のプロデューサーがいた。
NEXT IDOL AUDITION...N.I.Aでの激闘から数日。莉波はそこで輝かしい成績を残し、今や人気もすっかりついた事により仕事の誘いが鳴り止まない。そんな日々に、プロデューサー自身も嬉しく思いつつも今後のプロデュース方針や仕事のこと、H.I.Fの対策などで頭を悩ませている。
「うーん...今の彼女の強みを考えるとこの仕事を引き受けて...今後のことを考慮するとあそこがちょっと足りないからレッスンに組み込んで...ぬあ〜考えることが多すぎる!とりあえず姫崎さん本人にも希望を聞いてみてかな...」
そんな事を椅子に深く座り、腕を組みながら難しい表情で考え込んでいた時、部屋の扉が勢いよく開けられる。そこに居たのは、学園の生徒の1人だった。
「い...いた...姫崎さんのプロデューサーさん!」
「どうしました?そんな慌てた様子で...何かありましたか」
「は...はい...!ひ、姫崎さんが...レッスン室で突然倒れちゃって!」
「なっ!?そ、それで姫崎さんは!?」
「とりあえずみんなで保健室には運びました!一応、トレーナーさんにもプロデューサーは呼んでおけって言われたので...」
「分かりました!ありがとうございます」 - 12通りすがりの莉波P25/06/17(火) 20:44:56
あの姫崎さんが倒れた...?いやまさか、そんなはずは...そんな確証のない一抹の不安を胸に、プロデューサーは保健室へと全速力で向かった。
「姫崎さん!!」
勢いよく保健室の扉を開けると、そこには保健室の先生とトレーナーがいた。
「...おい。病人がいるんだぞ。ちょっとは静かに入らんか」
「すみません...して先生、姫崎さんの体調は...?」
「うん、熱は出てるけど多分ただの風邪だと思うよ。とりあえず、今日は寮に返してゆっくり休んだ方がいいかな」
先生からその文言を聞き、プロデューサーはほっと胸を撫で下ろした。
「そうですか...ひとまず大事じゃなさそうで安心しました」
「ったく...大事じゃなかったから良かったが、プロデューサーなら担当アイドルの体調の変化くらい気づけんのか」
「...返す言葉もないです」 - 13通りすがりの莉波P25/06/17(火) 20:48:07
でも、確かに俺自身も気づけないなんて。一体彼女に何があったんだろうか。そんなことを考えていると、彼女が目を覚ました。
「あ...プロデューサーくん...」
「姫崎さん、目を覚ましたんですか」
「うん...ごめんね...迷惑かけちゃって...」
「何言ってるんですか。姫崎さんの体調の変化に気づけてなかった俺が悪いんですから。姫崎さんが謝る必要なんてありませんよ」そうプロデューサーは彼女に謝る。
「とりあえず、今日は帰って休みましょう。起きれますか?」
「んっ...うん。起きれはするけど、動くのはちょっと、ね」
「そうですか。では部屋まで送り届けます。...となると寮長である麻央さんに許可を得ないとですね」
プロデューサーはスマホを取りだし、連絡先に登録してある麻央のスマホへと連絡をする。 - 14通りすがりの莉波P25/06/17(火) 20:50:52
「もしもし...どちらさまです?」
「もしもし。麻央さん、突然お電話してすみません。姫崎さんのプロデューサーです」
「あぁ莉波の...僕に何か用が?」
「はい。実は今姫崎さんが熱を出してしまって」
「ええっ!?莉波が熱を!?」
「それで、部屋まで送り届けるために寮内へ入ることを許可してもらいたいんです」
「...それなら仕方ないですね。基本的にプロデューサー、ましてや男性は禁制なんですが、今回は目を瞑りますよ」
「本当ですか。ありがとうございます」
「ただ、仕事の関係で僕は今日そちらには戻れないので、莉波の様子は見れませんが...莉波をよろしくお願いします」
「わかりました、本当にありがとうございます」
そう言い、彼は電話を切り、莉波の側へ再び向かう。
「姫崎さん、許可が下りました。今から寮に向かいます」
「許可、取れたんだ。まぁ、麻央のことだから後でちゃんと言えば許して貰えそうだけどね」
「それはそうですけど、取らないと示しがつかないんで。じゃ行きますよ。おぶるので、背中乗ってください」
「そ、そんな悪いよ...」
「動けないって言ったのは姫崎さんでしょう?大丈夫ですから、遠慮なく乗ってください」 - 15通りすがりの莉波P25/06/17(火) 20:56:15
その返答に莉波は少し申し訳なさそうに同意し、プロデューサーの背中へ身を預ける。プロデューサーは彼女を背負ったあと、荷物を持って先生とトレーナーにお礼を言ってから保健室を出て、寮へと足を向かわせた。
ー莉波の部屋の前。
「着きましたよ、姫崎さん」
「ありがとうね、プロデューサーくん」
「この程度くらいお易い御用です。とりあえず部屋に入ったら横になっててください。食べれそうなものや冷えピタ、薬などを買ってくるので」
「...うん。ごめんね」
それから、プロデューサーは部屋の鍵を借りて中に入り、莉波をベットへ寝かしつける。そうするや否や、彼女はすぐに眠りに落ちてしまった。それを確認した後プロデューサーは、ベッドにメモ書きを残して、買い出しとまだ取りに行ってない莉波と自分の荷物を取りに戻った。
ー数時間後。
「...ん」莉波が目を覚ます。
顔が熱い。体が寝てても重い。でも、おでこの辺りに冷たい感触がある。彼女は、それに手を伸ばす。
(あ...プロデューサーくん、貼ってくれたんだ...)そんなことを思っていると、プロデューサーが声をかけてきた。 - 16通りすがりの莉波P25/06/17(火) 20:57:42
「おや、姫崎さん。起きましたか」
「ふえっ!?」
「な、何を驚くことがあるんですか」
「ご、ごめんね。普段男の人がいることなんてないから、ついびっくりしちゃって」
「まぁ、それなら仕方ないですね。ところで...」そこでプロデューサーは一息間を置いて、本題を切り出していく。
「体調が優れないことを承知の上で無理をしていたなんて...何かあったんですか?」
「えっ!?あ、あのそれ、は...その...」
莉波は言葉に詰まってしまう。プロデューサーはそれを汲み取り、それ以上深く言及することはなかった。
「...何か言いたくない理由があるんですね。わかりました。一応これだけ聞きますけど、誰かに危害が及ぶとか、そういう方ではないですよね?」
「それは、うん、もちろんだよ」
「ならひとまず安心しました。今日の予定は全てキャンセルを入れておいたので、あとは今日ゆっくり休んで体調を元に戻すだけですね」
「本当にごめんね...プロデューサーくんから体調管理は気をつけるようにって言われてたのに」
「なってしまったものは仕方ないですから。今日は休んでください。とりあえず俺は1階の食堂にいますので、何かあったら遠慮なく連絡してください。ちょこちょこ様子も見に来ますので」プロデューサーはそう言い、部屋を出ていった。 - 17通りすがりの莉波P25/06/17(火) 21:01:54
プロデューサーが部屋を出ていった数十分後。莉波はベットの上で天井をぼーっと見つめていた。そんな時に、彼からされた質問が頭をよぎる。
(...体調を崩しちゃった原因、かぁ)
熱で上手く頭が回らない。でも、今なら原因ははっきりとわかる。最近、プロデューサーくんの事ばかり考えちゃってるから、だと思う。彼のことばかり考えちゃって、頭も回ってないのに無理しちゃってたから。N.I.Aも終わってばっかで疲れも取り切れてなかったのに、そんな状態で無理をしちゃったから。
本当に、なんでなんだろう。理由はわかんないけど、急に考えること全部にプロデューサーくんがいて。プロデューサーくんのことを思うと、頭が急にぐるぐるした感じになって。心臓も急にバクバクしたような感覚で。想いがどうしようもなくなる感触がして。そうして歯止めが効かなくなっちゃって。...バカだなぁ、私は。
でも、これはプロデューサーくんには言えない。体調を崩した要因にプロデューサーくんがいるってことを言っちゃったら、君は自分のことを責めちゃうだろうから。何より、こんな想いを...私自身が伝えられるわけがない。
(...ホントのことなんて、言えるわけ....ないよ)そうして布団に籠ってしまい、再び眠りについてしまった。 - 18通りすがりの莉波P25/06/17(火) 21:03:10
...姫崎さんが体調を崩すなんて。俺はこれまで彼女の何を見てきたんだ。そうなる前に気づけるはずだったはずなのに。
(ダメだな...俺は)
そんなことを思い、腕時計に目を向けると、かれこれ数時間程度は経っていた。自責の念にかられ、仕事に没頭すること、こんな時間。彼は、深くため息をついた。
(...そろそろ様子を見に行くか)
そう思い、彼は席を立って莉波の部屋へと向かい、中へと静かに入っていく。彼女の様子を見ると、まだ寝ているようで、スースーと寝息を立てている。
(まだ寝てるのか...にしても髪がだいぶ汗で乱れてるな...)彼はそう心の中で呟き、彼女の前髪へ手を伸ばす。
(汗をかいていてもこの触り心地...日頃からしっかり手入れしているんだな。あとは...体温も一応確認しとかなきゃな)そうボソッと言い、流れで首元へ手を動かす。
(昼頃よりは体温も下がっているか...とりあえずは安心、かな。しかし...こうも間近で見ると、姫崎さん...肌綺麗だし、なんかほっぺもちもちしてそうだな...今のうちにちょっと失礼して...)
その行動に移そうとした時、莉波が目を覚ました。が、プロデューサーはまだ気づいてない。 - 19通りすがりの莉波P25/06/17(火) 21:05:37
「う、ん....」
「........」(サワサワ)
(...なんか首元を触られてる感じが...ってプロデューサーくん!?)そこで、プロデューサーもやっと彼女が目を覚ましていることに気がつく。
「プロデューサー、くん...?」
「ひ、姫崎さん!?」
「さっきから首触ってたけど...どうしたの?」
「い、いえなんでもないですよ!?体温確認してただけですし!?変な気持ちなんて何もないですよ!?」
「ふ、ふーん...ならいいんだけど」
「と、というかなんでそれを」
「うーん...なんか首の辺り触られてるなぁーって、それで目が覚めたというか」
「俺のせいで起こしちゃってるじゃないですか...すみません」
「ううん、大丈夫だよ。ところで、今って何時頃なの?」
「あぁ...だいたい8時くらいです。ぐっすりでしたよ」
「そ、そんなに....!?」
「色々と疲れも溜まってたんでしょう。買ってきたので食べれそうなのとかありますか?」
「うんとね...じゃあこれと、これ。もらえるかな」
「ふう...ありがとね、プロデューサーくん」
「このくらいお易い御用です。担当アイドルの体調を心配しないプロデューサーがどこにいますか」
「ふふっ...そう、だね」
「さて、薬も飲んだのであとはゆっくり休むだけです。念の為、明日も休みにしてはあるので」
「...うん」
「もう少ししたら俺は帰っちゃいますけど、何かあれば連絡してください」
「...うん」 - 20通りすがりの莉波P25/06/17(火) 21:08:21
あぁ、どうしてかな。今だけは、君がいないととっても寂しくて。すっごく不安で。もしかしたら、泣いちゃうかも。そんな気持ちが、ずっと私の中に湧き出して止まらない。このまま1人なんて...嫌だ。
だから、今だけ、この時だけでいいから...
「...プロデューサーくん」
「なんです?」
「今日一日...いてもらうことって...できる?」
「...というと?」
「言葉通り...なんだけどなぁ」
「...これ以上女子寮にいる訳にも行かないでしょう」
「ふーん...体調を崩して弱ってる女の子を、ひとりぼっちにするんだ」
「........」
「だめ、かな...?」
「...まさか姫崎さんがそんな事言う人だとは」
「................」ジー
「...はぁ。そんな目で見られたらそうするしかないじゃないですか。今だけですからね」
「ふふ...やった。ありがとね、わがまま聞いてくれて」
「...俺は姫崎さんみたいに上手く立ち回れませんし、ただこうやってそばに居ることしか出来ませんけど」
「ううん、いいの。君がこうやってそばにいてくれるだけで...なんだか安心できるから」
「まぁ...それならよかったですけど」
「でね...プロデューサーくん。おねだり、していいかな?」
「俺ができることであれば、なんでも」 - 21通りすがりの莉波P25/06/17(火) 21:09:29
「じゃあ...頭、ぽんぽんしたり、撫でてほしいなぁ...なんて」
「.........え」
「...さっきプロデューサーくんができることなら何でもするって言ったのに...してくれないの?」
「お、俺だって...年頃の男ですから、抵抗はありますよ」
「...その割にはさっき、結構首触ってたけど」
「だからあれは体温の......いえ、これ以上は逆効果ですね。分かりました」ナデナデ
「........///」
「...自分からねだっておいて何照れてるんですか」
「ちょっと...思ってたよりもこれ、恥ずかしいなって。でも、すっごく落ち着くんだね、プロデューサーくんの手って」
「そうなんですか」
「なんだか、この温もりが私を包み込んでくれるような...すっごく安心できる、そんな感じかな」
「な、なるほど」
「だ、だから...もう片方の手も、出してくれる?」
「...?はい」
プロデューサーはもう片方の手を莉波へと差し出す。莉波は、その手を優しく握り、頬へと滑り込ませる。
「...!?」
「はあぁ....すっごく優しくて、ずっと感じてたい...この温もり。ごめんね...プロデューサーくん。いっぱい、甘えちゃって」
「...もうここまで来たら何も言いませんよ」 - 22通りすがりの莉波P25/06/17(火) 21:10:30
「ふふ...ねぇ、プロデューサーくん。あの日、君が体調を崩しちゃった日のこと、覚えてる?」
「ええ、はっきりと」
「あの時とは、立場が逆になっちゃったね...」
「言われれば...そうですね。俺はこんなに甘えた覚えは無いですけど」
「.........ス-」
「...姫崎さん?寝ちゃったのか。というか、なんて幸せそうな顔で寝てるんだ...。とはいえ、手は抜きづらいしどうするか...はぁ、俺も眠くなってきたな...でも、ここで寝ちゃう...のは...」
その言葉を皮切りに、プロデューサーも眠りについてしまった。
翌朝。先に目を覚ましたのは、莉波だった。
(う、ん...。昨日はいっぱいプロデューサーくんにいっぱい甘えちゃって、迷惑...かけたなぁ。でも熱も下がってるし、あれはあれで良かった、のかな。プロデューサーくん、あれから帰っちゃたのかな)
そう思い、昨日彼がいた所へ視線を向ける。そこには、寝落ちしていたプロデューサーがいた。
(...プロデューサーくん、あれからずっと私のそばにいてくれたんだ。やっぱり、素直じゃないなぁ)
それから、寝ているプロデューサーの頭へと手を伸ばし、優しく触れた後、それを撫でる。
(ありがとね、プロデューサーくん。君のおかげで、ちょっとだけ自分の気持ちに素直になれた気がするよ) - 23通りすがりの莉波P25/06/17(火) 21:11:35
後日。
「ねぇ、プロデューサーくん」
「...?どうしましたか姫崎さん」
「あ、あの...隣、座っていいかな?」
「......」
「......ダメ?」
「いいですよ、どうぞ」
「...!」パァ
「そんなにニコニコして、何かいいことでもあったんですか?」
「んー?内緒♪」
おわり - 24通りすがりの莉波P25/06/17(火) 21:14:39
- 25通りすがりの莉波P25/06/17(火) 21:48:53
- 26通りすがりの莉波P25/06/17(火) 22:06:50
あと良ければ感想も寄せてくれると飛び跳ねて喜ぶよ
次作からの参考にもなるし - 27二次元好きの匿名さん25/06/18(水) 01:43:44
めっちゃ好き