Re:見つけましたよ、杏山カズサ

  • 1二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 00:19:14

    ここだけ15年前に行方不明になった杏山カズサを探し続けていたレイサがいる世界。
    なお、カズサには30分程度道に迷ってたぐらいの認識しかない。

  • 2二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 00:20:13

    Reってリメイク? リスタート?
    前あったの途中で読むのやめたんだけど、完結したのか、一回落ちて期間開けて再復活のどっち?

  • 3二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 00:20:58
  • 4二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 00:23:33

    とりあえず保守

  • 5二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 00:24:08

    なに、SSでもかけたの?

  • 6二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 00:24:31

    ご無沙汰してます。

    初代スレ>>18からSS書き散らかして途中で吹っ飛んだ者です。

    最後に投稿したのは1月の終わり頃でした。保守スレまで作っていただいたのに、一切音沙汰も出さず、すみません。


    こっそり短編SSなどを書いて、エミュを勉強しつつ調子を整えたりしていたら、半年近く経ってしまいました。

    もう一度書かせていただきます。わしが始めた物語じゃ。完結させるぞい。ずっともやもやしてたから。


    なお、投稿していた分は勝手ながらすべてリライトしました。15万文字ぐらい。

    書いていた時点までのストーリーの流れや設定に変更はありません。読みやすいよう整え、ちょっと加筆し、演出を変えたぐらいです。

    なので、心機一転もう一度、初めから投稿させていただこうと思います。すみません。


    憶えている方は懐かしんでいただき、初めての方は>>1の概念から始まるSSスレだと認識していただければ幸いです。


    ではもう一度。

    どうぞよろしくお願いいたします。


    >>2

    というわけで、リメイクです!

    もともと完結していませんが、投稿分を読みやすいよう書き直したので、初めから投稿させていただきます。

  • 7二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 00:25:17

    そんだけSSの文字数あるなら渋か笛に投下する方がいいのでは……?

  • 8二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 00:26:21

    >>7

    ここで始めた物語だからね。

    ここで終わらせる。

  • 9二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 00:27:14

    頑張れ~

  • 10二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 00:27:55

    待ってたずっと待ってたよマジで

  • 11二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 00:28:06

    さすがに一気に投稿はできないのでゆっくりお付き合い下されば幸いです。
    では投下しまーす。

  • 121825/06/19(木) 00:30:14

    <スケバンNo2145:’画像を送信しました’>

    <スケバンNo2145:これってもしかして、宇沢さんが言ってた人ッスか?>


     夕暮れ、夕方、夕間暮れ。人通りの多い繁華な目抜き通りを歩いているときに受信したメッセージ。


     画像を確認した私の全身が粟立つ。


     黒髪のボブ。大きな猫耳。ちらりと見えるピンクのインナーカラー。オーバーサイズの黒いパーカーに、コンビニ袋を提げた、一人の生徒の後ろ姿。


     画質は荒いけれど、その姿はまさに。


     人の流れの中だろうとかまわず立ち止まり、食いつくようにスマホの画面を見て。拡大して、穴を開けるほどに見つめる。


     両手で短く素早く。送信まで4タップの文字を打つ。


    <宇沢:場所>

     

     返信は5秒と経たず。


    <スケバンNo2145:’マップ共有-KIVOTOS MAP-’>

     

  • 131825/06/19(木) 00:32:11

     歩き出す。

     前を歩く人を片っ端から追い抜かし、時には体を当て逃げするように。

     歩みは小走りに。

     駆け足に変わっていく。

     走りにくいパンプス。タイトなスカート。いい値段したポシェットバックをぶんぶんガチャガチャ振り回す。
     
     夕方、夕暮れ、夕間暮れ。薄暗い町。点き始めた街灯。高級店のショーウィンドウの灯りは眩しく、街路樹に羽を休める小鳥たちを騒がせた。

     信号? 周り込め。

     渋滞? 飛び越えろ。

     人ごみ? 身体をねじ込め。

     商業地区を抜け、シャッターの閉まったオフィス地区を駆け抜け。落書きされた自販機や放置自転車に目もくれず。

     走る。

     走る。

     足が浮いてるみたい。地面を踏みしめていないみたい。心臓は早鐘。前髪はめくれあがって。脱げそうになるパンプスのせいで指先に力が入り、余計に疲れる。

     住宅街の片鱗。部屋着で買い物帰りの学生たちがこちらに手を振ってくれたり、声を掛けてくる。でも返事もできない。大口を開けて呼吸するからのどが張り付く。残暑の残り香に、体はどんどん湿っていく。

     迷路のような住宅街の小径のひとつ。線路わきの、人通りが無い路。線路を照らす真っ白な照明に集る小虫と、ジイーっという漏電のような音。

  • 141825/06/19(木) 00:34:25

     ――背中。

     私の足は止まる。目の前の光景を脳が処理しきれていない。くらくらする。

    「はぁっ、はあっ……はあっ……」

     その人はけだるげな歩き方でスマホを高く持ち上げてみたり、くるっと回ってみたりして。一人で踊っているかのようだった。薄暗いとはいえ、私のことも視界に入ったはずだけど、気にする風ではなく。

     きっと景色の一部としてぐらいにしか認識されていないのかもしれない。

     膝に手を置き、それでも顔は下を向けたくない。間違いない。何度も何度も肩を落として来たけれど、今度こそ。私の細胞は、あの人を、あの人だと言っている。認めてる。

     私にとって彼女は景色の一部なんかじゃない。

     あの人を求めてきた。ずっと。

     ずっと!!!

    「はぁ、はぁっ……。見つけ、ました、よ……」

     息絶え絶えな、蚊の鳴くような声。未だくるくるとスマホを掲げる彼女はもちろん気付いていない。

     私は。大きく息を吸って、久々に。

     全力で、声を出す。

    「見つけましたよ、杏山カズサ!」

     ビクリと肩をすくませて。杏山カズサは、私の姿をようやく景色から拾い出した。

  • 151825/06/19(木) 00:37:55

     今まで掲げていたスマホを下ろし、片手をポケットに突っ込んで見返った動きは。"あの頃"と寸分違わない、杏山カズサの仕草。

    「なんだ宇沢か。いきなり大声はやめろって言って――」

     ちょっとウザがられるあの声色。逆光だけど私には判る、面倒そうなあの表情。懐かしい。とても。思い出にしないよう努めてきたけど――懐かしいと、思ってしまう。鼻の奥がツンとして、下まぶたに涙が溜まるのがよくわかる。

     けれど、表情は一転し。

    「あんた、誰?」

     声が警戒心を隠さない低いものに変わる。

     杏山カズサは言った。私に、誰? って。

     奥歯を噛み締める。漏れようとする嗚咽を閉じ込める。分かってた。覚悟したじゃないか。私はいくつになった? ちっとも嬉しくない誕生日を、何度重ねて来た?

     まとめていた髪を解く。頭を振って無理矢理ほぐす。一日中まとめていた髪はくにゃくにゃで、そんなの構わず。

     おろした髪を手で二つにくくって不格好なツインテールを作って。あの頃みたいに。のどを嗄らすつもりで叫んだ。

     あの頃みたいに!

    「『元』! トリニティ自警団のスーパースター、宇沢レイサ! 15年後の姿で推参です!!」

    「……は?」

    「やっと見つけましたぁぁああ!! うわぁぁぁあああん!!」

  • 161825/06/19(木) 00:39:17

     もう抑えられない。

     洟も、涙も。

    「ちょちょちょ、なになになに! 待った待っ――ぐへっ!」

     タックル同然に抱き着いた。もろとも吹っ飛び、それでも。がっちり抱きしめた私の腕は杏山カズサを捕まえている。ぎちぎちと締め付ける。二度と離さないように。

     文句が頭の上から飛んでくる。ぽかぽかと頭が叩かれる。
     
     絶対離さない。絶対。絶対!

     頭を叩かれるリズムはやがてゆっくりになり。しゃくりあげて泣き続ける私にドン引きしたのか。

     するりするりと髪を梳かれる感覚。涙でぐしゃぐしゃの顔で、杏山カズサを見上げた私に。

    「わかったわかった……。なんかよくわかんないけど、とりあえず、落ち着け?」

     あの頃と。

     15年前と変わらない顔。変わらない声で。かわらない温かさで。杏山カズサは、私に微笑みかけてくれていた。

  • 171825/06/19(木) 00:43:00

    ■D-Day -28
      
    ――……。

    「ぐずっ……。失礼しました」

     私の胸から顔を離した宇沢は痰を払うように咳払いする。垂れた髪と、夜に片足を突っ込んだ時刻のおかげで、うつむいた顔は見えない。今までくっつかれていたところの温かさが残暑も落ち着きを見せ始めた、秋口の夜に冷やされていく。

     ていうか、絶対鼻水だのこすり付けただろ。このやろう。その場所を触る気にはなれないけど。なんか気持ち、じっとりしてる。

     しなしなの柳みたいにぺたんと座る宇沢を。あぐらを掻きながら背中をさすってやろうとして。いつもみたいに昼寝してたら、怖い夢でも見たんかな、なんて思って。

     ふと気づく。

     縛っていない宇沢の髪はずいぶん長い。これはわかる。ほどいているところは珍しいけど、たまに見るから。

     というか、最初に見たときも珍しいまとめ方してたな。お団子なんて。

     ……ではなく。

     くすんだワインレッドのブラウス。黒色のタイトスカート。そこからすらりと伸びる足には薄い黒のストッキング。片足に引っかかった地味なパンプス。そして、乱雑に散った長いパステルカラーの髪。

     ……。

     なんていうか、宇沢ってこんな……。

     大人っぽい恰好するっけ?

     私の頭の中に”?”が生まれたとき、背後から足音がした。

  • 181825/06/19(木) 00:45:41

    「ちィーっす」

     場違いに明るい声。前時代的なつっぱりロングスカートをばすんばすん足に当てながら、こちらに向かって歩いて来たのは。

     スケバンだ。

     このあたりに縄張りはなかったはずだけどな。それとなく、近くに転がっていたマビノギオンに手を伸ばす。因縁を付けられたら話なんか通じない。そうなったらさっさと撃って、宇沢を抱えて逃げるに限る。

     自警団任務です! とか言って巻き込まれるのは勘弁。
     
     しかしスケバンは、チラッと見るだけで、私を通り過ぎる。

     通り過ぎて、予想外の言葉を吐いた。

    「その様子なら合ってたっぽいッスね。宇沢さん」

    「う、宇沢”さん”?」

     地面に散らかった宇沢の靴や、ポシェットバッグなどを拾い集めながらスケバンは「ほんとに居たんスね」と私の顔をじろじろと見てくる。

    「いやあよかったよかった。また見間違いだったらどうしようかと。他の姉さんたちにゃ連絡しました?」

    「いえ」宇沢は洟をすすり、痰を払った。「まだです。もうちょっと待ってください。私から連絡したいので」

    「ん、りょーかいっス」

     そのまま、まるで従者かのように。宇沢の後ろでスケバンが荷物を抱えて立っている。任務中にでも知り合ったのだろうか。趣味悪いから付き合うの止めなよ。とは思ったけれど。口には出さない。私が口を出すことでも――ないと思う。うん。行き過ぎたらそれとなく注意すればいい。
     
     バチッ、と。電気が弾けるみたいな音がした。

  • 191825/06/19(木) 00:48:14

     まなじりと目頭をぎゅ、ぎゅ、とハンカチで押さえた宇沢は、ミニライト付きのコンパクトミラーで自分の顔を確認している。ぐしぐしと手でこするわけではなく、化粧を気にして。

     ……気にして? なにを? 宇沢が、化粧を?

    「えっと……ほんとよくわかんないんだけど。ねえ、宇沢」

     私は言った。喉が渇いている。

     私はコイツに振り返ったとき感じた違和感を。疑問符と一緒に。もう一度、吐き出す。

    「あんた、宇沢……だよね?」

     顔を上げた宇沢は、長い髪が顔に掛かり、散らばり。泣きはらしてけだるげになった目元に、鼻頭は赤く。その姿は、私が良く知る宇沢の容姿とは似ても似つかないほど、大人びていて。

     いや。いや。

     もはや大人びているというより……。

    「あ、もしかしてハロウィン?」

     幼児体型みたいな宇沢。足も手もお腹もぷにぷにして柔らかくて、顔もまだ丸いはずの宇沢。

     月末のハロウィン祭の仮装をいち早く私に見せに来たのか。『どうですか杏山カズサ!』なんて。スズミさんとか、自警団のメンツとかに服を借りたり、化粧をしてもらったりしたのかもって。

    「へえ。めっちゃ似合ってるじゃん。あんたって意外とそういうのイケるんだね」

     言って。とっくに気付いていることから目を伏せたことをを自覚する。

  • 201825/06/19(木) 00:51:03

     ……化粧でここまで変わる、か?

     胸の裏っ側にあるしこり。違和感。認めなきゃいけないのに認められない心の相反に気分が悪くなる。

     すらりとしたシャープなフェイスライン。肩が小さく、細い体。胸とお腹はしっかり分かれていて、体つきにメリハリがあって。タイツに包まれた足は細く。いつだって膝小僧に絆創膏が似合っている宇沢にはらしくない。

     体つき、まで。変わるか?

     こみ上げてくる不安を消し飛ばすように。飲み下すように。大げさに言った。

     言おうとした。

    「あははっ。今日の昼に会ったときは普通だっ――」

     しかし、通り抜ける電車の轟音に、私の声は途中でかき消されてしまう。

     轟音の中で宇沢は苦笑いし、スケバンは通り過ぎる電車を、ぼうっと横目に見た。

     電車によってかき回された世界の空気が風となり、湿気を孕みつつも肌寒い風が私と、宇沢と、スケバンの髪を巻き上げる。

     「……今日の、昼」

     電車が通り過ぎてから、ぽそり、と宇沢が言った。

     閑静な住宅街。いつもは通らない裏道。使ったことのない、視界には入っていただろう、なんてことのない道。学生たちの声は近くて遠く何かを話しているけれど、何を話しているかまではわからない塩梅の路。

    「そうそう。ほら、アイリたちとご飯食べてる時にあんたがまた突っ込んできたじゃん。え、嘘だ。忘れちゃったの?」

     笑う。からかうように。嘲りにはならないように。腐っても知り合いだから。わざわざ傷つける真似はしたくない。いつものように。いつものように――。

  • 211825/06/19(木) 00:52:59

    「今日の昼。私はトリニティ総合学園が主催するハロウィン祭の会議に出席しました」

     ばくん。

     心臓が高鳴った。何かがわたしを見つけた。赤黒く目を光らせ。にたりと歯を見せ。私を、認識した。
     
     宇沢の言葉は、いつも通りとは、ほど遠く。

    「食事も、ティーパーティの『子たち』から食事会に招かれ、ええ。そちらでいただきましたね」

     服にこびりついたのは鼻水だけか。涙もだ。

     そして――香水の匂い。

     誰の?

     宇沢のだ。
     
     私のじゃない。私はこういう、甘い系の香水は好まないし。なにより今日は……香水を振っていない。

    「な、んで。宇沢がそんなことやってんの……?」

     喉がひりつく。何かが一歩ずつ私に近づいてくる。正体はわからない。だけど、とても嫌な気分になる。刃物を見せつけられ、一歩ずつ近づいてくるのを。椅子に縛り付けられて鏡越しに見させられているみたい。

    「トリニティの案件は私が受け持っているんです。とくにこの時期は忙しくて。ハロウィン祭もそうですし、修学旅行もありますからね。明日は百鬼夜行の方へも赴かなければいけませんし」

    「いや、だから昼はあんた、アイリたちと一緒に……」

    「15年なんです」

  • 221825/06/19(木) 00:57:10

    「もう直せませんね……」と呟き、スケバンからバッグを受け取った宇沢はクレンジングシートを取り出した。崩れに崩れたメイクを、いま、目の前で落としている。宇沢が。宇沢が、だ。あの宇沢が香水をつけ、フォーマルな格好をして。化粧をしてる。そして、なんだか、”ぽく”ないことを言っている。

    「いやいや……」

     けくっ。カラカラの喉が、奇妙な音を立てた。

    「スケバンの方たちとコネクションを築いたのは正解でした。思い付きから始まったお付き合いでしたが――」

    「待ってよ!!」

     大声を出さずには居られなかった。なんでかは知らない。見たくない。聞きたくない。子供が駄々をこねる様に。気に食わないことがあって、それを覆い隠すような感情の発露を、私はやってしまった。

     怖い。怖いんだ。そう。怖くて。

     何かが近づいてきてても、私は動けない。じわりじわりと何かが、にちゃりと口をゆがめた音を出しながら近づいてくる。ギラギラと光る刃物を見せつけ。私はそれを。直接見ることはできなくて。

     私の声に宇沢は、化粧を落としていた手を一瞬だけ止めたが、ちらりと私を見て。また、崩れた化粧を落とし始める。

     目をシートで擦りながら、けふん、と。一つ咳をする。

    「す、すごいじゃん。それ、誰にやってもらったの? スズミさん? スズミさんでしょ。へえ、宇沢ってメイクするとそんな感じになるんだ! にあ、似合ってんじゃん!」

     声が裏返った。

     宇沢は言った。さっき。へんな数字を口に出していた。

     なんて言ったっけ。いくつだっけ?

     あれ、わかんなくなっちゃった。あれ? ついさっきのことなのに。

  • 231825/06/19(木) 01:00:20

    「その服は誰に借りたの? スズミさんっぽくないけど……。あんたって他に友だちいたんだね。あ、いやごめん、そういうつもりで言ったんじゃなくてさ……。もしかして自前で買ったとか! ハロウィン用に? すごいすごい、似合うよ。びっくりしちゃった。あんたのクラスってそういう、コスプレ的な出し物やるんだ?」


     スケバンは表情を変えず私を見、宇沢の後ろに佇んでいる。


     使い終わったクレンジングシートをポケットに詰め込み、鏡で自分の顔を確認して。ポケットから取り出したくしゃくしゃのマスクを取り出し、顔に掛ける。ノーメイクでそこら中を駆け回り、あちこち生傷を作っていた宇沢が見せる仕草は、私が今まで一度もみたことのないもので。


     それが、私に近づく何かのおぞましさをもっともっと強めていく。


    「ねえ、写真撮って良い? アイリ達にも共有しないと。あはは――スマホ、スマホなんだけどさ。この辺電波悪いよね。さっきから電波通じなくて」


     ねえ。


     助けてよ。


     困ってる人を助けてくれるんでしょ? 


     トリニティのスーパースター。


     ねえ!

     

    「だってわたし、さっきそこのコンビニで買い物して……。近道するつもりでこの路地に入ったらちょっと迷っちゃって……。さっきの話だよ? 見てよ、買ったのだってまだ冷たいまま……! ねえ! 見て! 触ってよ! ほら、冷たいでしょ! 触ってってば!!」


     宇沢に押し付ける。がさがさとビニール袋をひっくり返して。新発売のチョコミントドリンクを。どうせアイリは見つけたら買うんだろうけど、先んじてやろうと思って。家に帰ったら写真を撮って<お先に>の一言と一緒にグループチャットに投げてやろうと思って買ったものを。


     震える手で押し付けたものを受け取った宇沢は「冷たいですね」と。さっきまで感情を大爆発させていたとは思えないような冷静さで。現実味のない、私には理解できない話をした。

  • 241825/06/19(木) 01:01:54

    「この辺りは数年前に区画整理されました。私がむかし自警団をしていた頃……『杏山カズサと同い年だった』頃に、この道はなかったんです」

    「そんなこっ、ことない……。確かに見たこと無い路だけど……。でも、私はあっちから、確かに、確かに、迷っただけで――」

     ドリンクを超え。私の手を、宇沢の手のひらが包む。ちょっとカサついた手は温かくて、細い指で。

    「私たちはありとあらゆる情報を集めました。その中で唯一、あり得なくとも真実ではないかと疑える話を、百鬼夜行の伝承から知ることができたんです。当初は頭の片隅に留める程度でしたが……。のちに古書館で、似たような話があると教えてもらいまして。魔術師の跡を継いだシミコさんから。同級生の。そしてその疑念は、事象は。今日この日、この時を持って確証を得ることになりました」

     なに言ってんの?

     なに言ってんの!?

     わかんない。わかんないよ!

     わめく。頭の中が。ぎゅうんと視界が狭まる。私の目には宇沢しか見えてない。

     宇沢みたいな顔をして。宇沢みたいな声で。宇沢じゃない話し方をする人しか、見えない。

    「杏山カズサはまず、自身の置かれた状況を理解しなければなりません」

    「あ、あ、アイリは? ナツは? ヨシミは? ねえ、先生は!? ねえ、宇沢!!」

    「神隠し。Spirited Away。――杏山カズサ。あなたは15年間、私たちの前から……キヴォトスから。消えていたんですよ」

     ひやりと。

     私の首筋にナイフが当てられた。

     チェックメイト。紙パックが鈍い音を立てて落ちる。

  • 251825/06/19(木) 01:07:20

     ――……。

     音が遠い。夜が来る。

     風がそよぐ。少し肌寒い。
     
     喧騒は遠く。
     
     世界が黙りこくっている。
     
    「……消えてた?」

    「はい」
     
     短い肯定。

     ピリリ。ピリリ。
     私は自分のスマホを確認した。いつものロック画面。スイーツ部の面々と、どこかのお店で撮った、何気ない写真。ヨシミが半目でおもしろい写真。

     目線を上げると、宇沢が自分のスマホの明かりに目を細めていた。
     
     私の手を握ったまま「すみません」と一言ことわって、宇沢は電話に出る。
     
     何を言っているのか。全く耳に入らない。わたしに向けられていない言葉は、音は、すべてが遠い。

  • 261825/06/19(木) 01:10:02

     宇沢の手。私の手。
     宇沢の足。私の足。
     宇沢の身体。私の身体。
     宇沢の服。私の服。

     ひとつひとつを意味なく見比べた。見比べて、見比べて。見比べて……見るのをやめた。

     泥を付けて横倒しになっている紙パック。街灯に照らされるチョコミント色のパッケージ。蟻が一匹。目の前にある甘いモノに気付かないで、ジグザグに歩いている。

     視界の隅で。無機質な灯りが消えた。

    「失礼しました。仕事の電話が……」
     
    「……宇沢。あんた、いま何歳?」

     ふと口を衝いて出た言葉に、少し間を空けてから、宇沢が答えた。

    「31になりました」

     31。

     31。

     ――はは。笑えない。

    「三十路ってやつです。去年はお味噌づくりに行ったんですよ。こう、しゃもじで『ぺしぺし』ってするんですけど、知ってました?」
     
    「どうでもいい」

  • 271825/06/19(木) 01:15:36

     宇沢は、横倒しになった紙パックを立てて、また地面に置いた。レンガ敷の道はひんやりと冷たくごつごつしていて。薄いタイツ一枚の私の足や、お尻から熱を奪っていく。立ち上がる気も起きない。宇沢も同じなんだろう。同じように体温を奪われて、座り心地が悪い思いをしているはず。

     そうであって欲しい。せめて。せめてなにか同じものを感じて欲しい。一人にしないで。お願いだから。

     私の首筋から浸食してくる影は、卑屈さと焦燥を排泄しながら、頭蓋のその内側をじわじわ染め変えていく。のんきに電波通じねーなんて気楽に考えていた私は一体どこにいってしまったんだろう。

     繋いでいる手。すりすりと、揉むように動く、宇沢の手。少しの間のあと、後ろに控えていたスケバンに向けて、宇沢が言った。
     
    「丁重にASS-C4のセーフハウスへご案内してください。私ものちほど向かいますので、セキュリティは解除したままで」
     
    「いつもんとこッスね。ケツ爆4」
     
    「その通称はやめてください」

     マスクの下で苦笑いをする宇沢。マスクの下で笑うスケバン。 

     宇沢。私を見て。お願いだから。怖い。

     私は握られている手を通して。じいっと地面を見つめながら。頭で思い続ける。

     気づいて。気づいて。

     代わりに私に言葉を投げたのはスケバンだった。「にしても」と私の目の前に不良座りをして、地面にへたり込んだ私と視線を合わせ、言う。
     
    「あなたが伝説の怪描キャスパリーグッスね。お会いできて光栄ッス!」

     耳を疑った。私はゆっくりスケバンを見る。

  • 281825/06/19(木) 01:20:42

    「かつてトリニティを恐怖に陥れ、ティーパーティを私物のように扱い、シャーレにすら牙を剥いたっつーお話は伺ってます!」

     はちみつみたいにドロドロしていた頭の中にわんわんと飛び回るワード。とても聴きたくないワードが耳から脳みその奥にぶっ刺さる。
     
     暗いものが一気に押し返され、世界に色が戻る。視界がぎゅうんと広がって、同時にカッと頭が熱くなる。

    「宇沢ァ! あんた……! 宇沢ァ!!」

     胸倉をつかんで食って掛かった。宇沢は抵抗するわけでもなく「んああぁあ~」と揺らされるまま。

    「うぁあぁあぁ。懐かしいですねえぇえぇえぇえ」
     
    「姿を見た子は泣き叫び、人はかしずいて道を譲り、眼光一つで当時の正実のトップを失禁させた伝説のキャスパリーグ! あたしらの間じゃあ、マジで崇拝してるやつ多いんスよ。後でサインくださいね!」 

    「ツルギさんになんて尾ひれつけてんだ宇沢ァ! 殺されるよホント!!」
     
    「うへぁあぁあぁあ~」

     しばらく振り回していると、宇沢は私の二の腕をガシリと掴み、抵抗を見せた。

     くらくら目を回したあと、ぶんぶん頭を振り回して、言った。
     
    「あぅあぅ。うあー、世界が回るぅ。――けほん。あー、私は、ひとまず仕事に、えー。戻らねばなりません。移動中でしたので……。こちらのスケバンさんに杏山カズサの案内をお願いしますので、着いて行ってください。よろしくお願いします」
     
    「了解っス!」
     
     座ったまま片手で敬礼の仕草をしたスケバンは立ち上がり、ググっと腰を伸ばす。薄汚れたスニーカーと猫のイラストが描かれた靴下がちらりと見える。さあ、と言わんばかりに、差し出しだされた手を握れば「んよいしょぉ!」という掛け声とともに、私と宇沢の体が引っ張り上げられた。

     すっかり忘れていた紙パックを宇沢が拾い上げ、「うわ、賞味期限15年前……。これで新品なのがまた、不思議ですねぇ」とぼやきながら、私の手首に掛かったままだったビニール袋にがさりと入れる。

  • 291825/06/19(木) 01:24:24

    「あ、ありがと……」何ら気負うことも、なにも考えず出た言葉はきっと、気が緩んでいたから。消したい過去の呼び名が伝わっていたという衝撃は、それほどのもので。

     それとも、これは実は――なんて考えが。ちょっと、横をついて出て来たっていうのもきっと。「だって」「そんなまさか」なんて考えてしまうのは。おかしくないはずだから。

    「案内ってどっか行く感じ? 泊まりになるなら荷物取ってきたいんだけど」
     
    「荷物ですか?」
     
    「ちょっとコンビニ行くだけだったから。お泊りセット持ってこないと」
     
    「残ってるわけじゃないですか。杏山カズサの部屋は、とっくに違う方が住まわれていますよ」
     
     頭を殴られた気分。
     
     そうだ。
     
     そうだよね。
     
     当たり前だ。

     きっと乾いた笑みを浮かべていたであろう私の手を再び握り、宇沢は言った。
     
    「今晩中にお伺いします。必ずお伺いします。遅い時間になってしまうとは思いますが……。積もる話がたくさんあるんですよ? ちょっとは頑張りを聞いてください。でなきゃ報われませんったら!」
     
    「わ、わかったよ……。――で、あのさ」
     
    「はい?」

     私は、先ほど自分の恐慌から出た言葉を憶えている。

  • 301825/06/19(木) 01:26:58

     というか。スマホのロック画面を見たときから気になっていた。

    「あのさ……みんなは?」

     15年だと言う。

     本当かどうか。目の前の宇沢ぐらいしか、現実がないから。確信は持てていないし、自覚もないから。もしかしたら全部ドッキリで、今から行くところにはみんな揃っていて、私に一泡吹かせるサプライズかなにかなんじゃないかって考えが、まだ片隅にある。最後の希望みたいに、弱い光を放ってる。みじめったらしく。まだ、捨てられないその思い。

     聞きたかった。

     この”設定”では、みんなはどうしてるのって。
     
    「……っ」
     
     苦虫を。
     
     かみつぶしたような顔を。
     
     宇沢が。
     
     それで、その表情で。初めて見る、宇沢のそういう顔で。

     そうか。そういう”設定”なんだ。

     大成功だよこのサプライズ。私いま、足に力が入らない。
      
    「宇沢さん」体を支えてくれたスケバンが諫めるように名前を呼んだ。
     
    「隠せることではありません。杏山カズサは、強いので。強いんです。だから、大丈夫です」

  • 311825/06/19(木) 01:28:52

     私の耳元でスケバンがため息を吐いた。
     
     身体を入れてこようとしたスケバンをやんわり断り、力の入らない足で何とか立ち続ける。面白いぐらいに笑う膝はどうしようもない。
     
    「では、また夜に。いいですか、ぜったい手を離さないでください」 
     
     私の手を強く握り、スケバンにしっかり受け継いで。
     
     くるりと背を向け、宇沢は行ってしまった。
     
     何度も振り返り、私に手を振って。何度も。何度も。確認するように。少し駆け足気味で。

     角を曲がった宇沢の背中が見えなくなってから。
     
    「参りましょう」

     スケバンが、私の手を引いた。

  • 321825/06/19(木) 01:30:58

     私はなんとか自分を納得させようとする。

     ねえ。どっち? 私の中にいくつもの感情や考えが生まれては消え、生まれては消える。サプライズを期待するもの。言われたことを受け入れるもの。ねえ、どっち。わかんない。ほんとに。わかんない。
     
     15年だと言う。15年。私が生まれて、育って、荒れた中学時代を過ごし、キャスパリーグなんてイキって、”普通”に憧れてトリニティ総合学園に入学して。
     
     ――みんなと出会った。

     15年とはそういう時間。
     
     私の存在は青春の始まりの、たった数か月を一緒に過ごしただけの、通り雨。私がいなくなったことはみんなの青春の一幕。誰だって自分が一番で。自分の舞台を彩るのが、他人で。

     私は、みんなの舞台を彩る物語の端役。端役ごときが主役たちの物語を変えることなんて。
     
     ない。
     
     宵闇の世界。
     
     弾き出された、居場所のなくなった世界の中を。
     
     よちよち歩きの子供みたいに、スケバンに手を引かれ、歩いていく。

     道の途中、とあるキャンペーンの広告が貼られていた。いくつもの告知が貼っては剥がされた跡のある掲示板。緑の布に画びょう留めされた、祭りに出店するカフェのポスター。きらきらしたスイーツの写真がセンス抜群なレイアウトで紹介されている。冬を先取りしたような、ほんわりあたたかそうなデザインで。

     掲載されている店舗は、テーマとして食材を揃えるらしい。

     誰か哀れと聞かざらん。
      
     ”私の今年”からちょうど15を足した年のテーマは、マシュマロなのだそうだ。

  • 331825/06/19(木) 01:33:29

     ――――
     ――
     ―

     ワンコール、ツーコール。
     
     プツッ。
     
     電話の主は、長くても3コール以内に。たとえ就寝時間であっても、かならず電話を取る。染みついたクセだと言っていた。
     
    「お疲れさまです。すみません、もしかしてそっちに連絡行っちゃってましたか? いま急いで向かっているところです」
     
     パンプスの中で足が滑る。でも親指だけは滑らない。これは破れてますね。アキレス腱あたりのこの痛みは靴擦れができているんだろう。きっとお風呂が染みる。やはり、お堅い靴で全力疾走などするものじゃない。
     
     でも、そんなのはどうでもいい。
     
    「――見つかりました! 本人です間違いありません! やっと見つけました! やっと!! 見つけられました!!」
     
     私の足は重くない。痛みすら心地いい。軽やかで、このままどこにだって走って行けそうな気がする。
     
     気がするだけで息がすぐ上がって、やっぱり歩くことにした。
     
     仕方ない。30は一つの山だと言う。毎日動き回って、時間があれば怠けようとする身体と頭に鞭打ってジムにも通いつつも、最大値が減ってしまっていてはどうしようもない。運動するつもりではない服装が原因というのもある。そのはず。私はまだ若い。若いんだ。ちくしょう。

  • 341825/06/19(木) 01:34:35

     
     私の声に道行く人が振り返って、何人かは私に手を振ってくれた。今度は私にもリアクションをする余裕がある。あの子も、あの子も、話したことがある。モモトークのアカウントだって知っている。
     
     こちらに手を振る人に、ちぎれんばかりに手を振り返しながら、電話口に話し続ける。
     
    「はい、今から連絡します! ――私を、私を置いていただいてありがとうございます。おかげでもう一度逢うことが出来ました! 本当にありがとうございます! 先生!!」
     
     世界が歌っている。世界が歌っている。
     
     見つけた、やっと見つけたんだ。諦めなかった。また会うために。くじけなかった。ギリギリだった。バッドエンドなんかクソ食らえだ。また会えた! 粘り勝ちだ。私たちの勝ちだ! 見たか世界め! 見たか! ざまあみろ! 悔しかったら囃してみろ!
     
     ハッピーエンドが始まる。
     
     あの人たちの青春の最終幕が、ようやく始まった!! 


    ――
    ――――

  • 351825/06/19(木) 01:40:02

    (キリがいいので今晩はこのぐらいで……)
    (ご無沙汰してますの方もいらっしゃるようですね……)
    (またゆっくり「そういえばこんな話だったなあ」なんて思い出していただけると幸いです)
    (読みやすくなってるはずですがあくまで当社比なので、ご勘弁)

  • 36二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 01:54:34

     あなたのこの作品に影響を受けて物書きを始めた者です。ファンレターだと思って下さい。


     「15年」、カズサとレイサ達の間に生まれた5000日以上の隔たり。現実に起こり得ない乖離、取り戻せない「時間」という壁。作れなかった思い出、共有していない記憶。その全ての現実が、道に迷った30分の間に流れ過ぎ、手の届かない過去へ流れ去って行った事実を、唐突に突きつけられたカズサの恐怖。受け入れがたい現実が、何処を向いても視界に入って来る焦燥。取り零した物の在った痕跡を見つける度、軋む心の震え。


     登場人物の主観で描かれる心情の流れが実に綺麗で……。読み手と人物の距離感が近いからこそ、カズサの抱く恐怖や不安に同調して「15年」という時間の重さを実感させられたり、諦めず走り回り遂にカズサを探し出したレイサの喜びから、その裏に滲んだ彼女の15年の努力と奔走が垣間見えたり。そして、カズサを見つけたレイサの、世界に向けた高らかな勝利宣言を締めくくる言葉。彼女の15年の根幹であっただろう一言、>>あの人たちの青春の最終幕が、ようやく始まった!!

     ……皆の為に頑張ったんだねレイサ……。それがようやく報われたんだねレイサ……。


     前スレ初読時の私はこの冒頭でがっつり惹き込まれて、そのまま当時の最新まで一息に追っかけたのを覚えてます。あれはふぇす直前でした。三周ぐらいしました。覚えてます。

     更に綿密に、どこか詩的に、すっと心を揺さぶる言葉選びが体の芯まで響き渡ります。いずれ癌にも効くようになるでしょう。

     憧れの作品のリメイク、その公開にリアルタイムで立ち会えた事を、心の底から嬉しく、光栄に思います。今までもこれからもずっと、応援しています。このスレの更新がここ暫くの楽しみになりそうです。


     長々と大変失礼いたしました。お邪魔でしたら消して頂いて大丈夫です。どうかお身体を第一に、無理なく完結まで辿り着けます事を、切にお祈り致します。

     文章変だったらごめんなさい!!テンション上がってるんです!!寝れそうにないです!!

  • 37二次元好きの匿名さん25/06/19(木) 05:42:29

    >>36

    (このお話をちまちまリライトしてたところに、六月の初め、シュガライベが始まって)

    (直後、人づてに聞いたスレで、心臓止まる思いをしました)

    (こういう偶然もあるんだなあって、尻を引っ叩かれた気分でしたよ)


    (違ったら申し訳ないけど)

    (あなたの作品読ませていただいたことあるんです)

    (あの狐をここまで書ける人おるんか……って愕然としたのと)

    (ミカが眠れないところ。あんな鬼気迫る表現できたらって羨ましかった。今でも悔しく思います)

    (というか、あのSSの影響でこっそりティーパーSS一本書きましたよちくしょう)

    (それ書き終えてこれを「書き直そう」の意思が固まったので、そりゃ心臓止まりますわ)

    (……あなたに敬意を表します。化け物文豪め)


    (ありがとね。ほんと、冥利に尽きるの一言です)

    (そして寝てくれ)

スレッドは6/19 15:42頃に落ちます

オススメ

レス投稿

1.アンカーはレス番号をクリックで自動入力できます。
2.誹謗中傷・暴言・煽り・スレッドと無関係な投稿は削除・規制対象です。
 他サイト・特定個人への中傷・暴言は禁止です。
※規約違反は各レスの『報告』からお知らせください。削除依頼は『お問い合わせ』からお願いします。
3.二次創作画像は、作者本人でない場合は必ずURLで貼ってください。サムネとリンク先が表示されます。
4.巻き添え規制を受けている方や荒らしを反省した方はお問い合わせから連絡をください。