(オリ学・🎲⚓️)コスモ・アカデミア Part2

[1 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/19(木) 07:27:47]

キヴォトスにオリジナル学園でもある"コスモ・アカデミア"を新設しました。

参戦予定の原作ストーリー
対策委員会編
カルバノグ
最終編
百花繚乱

[2 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/19(木) 07:29:01]

前スレはこちら

すいませんここに来たら(🎲⚓️)｜あにまん掲示板

めでたくPart2です。

[3 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/19(木) 07:33:45]

埋めも兼ねてここからやって来た方達に向けて現状の設定を。

コスモ・アカデミア

周囲をほとんどの自治区と隣接・囲まれている内陸区。自治区の規模はゲヘナ、トリニティ、ミレニアムに匹敵するレベル。

カリキュラムとしては主に宇宙工学や自然科学を中心に学んでいる。他校や企業からのスポンサーが多く、特にクロノスとの関係性が良好。

[4 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/19(木) 07:39:10]

各自治区の関係

古くから仲良し+スポンサー:クロノス、オデュッセイア、ヴァルキューレ

比較的良好+スポンサー:レッドウィンター

普通:ゲヘナ、トリニティ、ミレニアム、山海経、ハイランダー、連邦生徒会

最悪:アビドス、百鬼夜行

アビドスにはかつての生徒会が主導となって勝手に実験を行ってた過去があるため(ただし2年前に施設が何者かの襲撃を受けており現在は機能していない)

百鬼夜行はロケットの残骸がしょっちゅう墜落し、自治区内に被害が出ているため

[5 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/19(木) 07:48:03]

続いて生徒会「ヘリオポーズ」

モチーフは太陽+太陽系の地球を除いた惑星たち。

会長　登アサヒ(沈まない太陽の異名あり)
　学年　1年(留年あり) 武器:SR 射する太陽

水星　皆川　マキリ(開発担当兼エンジン研究部長)
　学年　2年(留年あり) 武器:SG グラビティ・ブレイク

金星　伊奈洲　ビビ(財務担当)
　学年　3年　武器:MG Morning&Evening

火星　石乙　カセ(自治区防衛担当)
　学年　2年　武器:SG オリンポス

木星　斐伊田　モク(情報通信担当)
　学年　1年　武器:AR ガニメデウェーブ

土星　差単　ヨド(外交担当)
　学年　1年　武器:AR ダストブロック

天王星　天王寺　ウラ(衛星担当)
　学年　3年　武器:FT シアニックフィアー

海王星　禰宜　チウ(衛生担当)
　学年　2年(留年あり) 武器:SR タイダルポイント

[6 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/19(木) 07:49:18]

コスモ・アカデミアには以下のような部活が存在します。

・天文部(天体観測)

・SF部(SF小説の執筆)

・未確認飛行物体観測部(UFOの観測を行う)

・エンジン研究部(エンジンの研究)

・占星術部(占星術で校内に広報)

[7 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/19(木) 07:51:34]

さて続いては風紀委員会に当たる組織「黄道天宮衛(ゾディアック)」になります。

火星の石乙カセが管理する治安維持組織でメンバーの構成はほとんどが3年生になっています。普段はコスモ自治区の防衛を担っていますが、ヘリオポーズのメンバーが自治区外に出かける際の護衛も担っています

[8 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/19(木) 08:02:07]

まずメンバーですが以下の通りです。

牡羊座:辻オウヒ　3年　武器:FT シープ・イマジン
　ユウキが苦手

牡牛座:牛垣スバル　3年　武器:FT アルデバラン
　ババ抜きが弱い

双子座:二見自ユウキ　3年　武器:AR ジェミニ・ストーム
　堅物で不真面目な同級生にお説教をするのが日常

蟹座:不動カル　1年　武器:HG ペンチショット
　エリとよくコンビを組んでる

獅子座:獅子王メア　3年　武器:SR 獅子睨み
　非常に堅物だが、後輩へのアドバイスが的確

乙女座:乙女レンカ　3年(留年あり) 武器:SR 見透すは真実__Seeing is Believing
　ゾディアクの現リーダー、何やら秘密が？

天秤座:天平トオル　2年　武器:FT 審判の炎
　戦闘中の作戦立案能力は高いが無視されがちな2年の頭脳派

[9 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/19(木) 08:03:10]

(続き)
蠍座:黒森ランコ　2年　武器:AR knockoutS
　2年の突撃隊長。武器のSはスコーピオンのS

射手座:江本テル　3年　武器:RL サジタリアスの矢
　親父臭い笑い方や喋り方をするメアの幼馴染

山羊座:山羊沢アイ　3年　武器:SMG レイジ・ゴート
　オウヒとスバルでババ抜きをよくやってる

みずがめ座:東京箕エリ　1年　武器:SG ウォーターフォール
　カルとコンビを組んでるが、先輩を頼りがち

うお座:鱚河スズキ　2年　武器:RL ピラニアン・チェイサー
　2年のムードメーカー

[10 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/19(木) 08:05:28]

これまでのあらすじ

アビドス自治区から届いた苦情の対応にあたる中、アビドス自治区の土地の問題を突き止めたヘリオポーズ。その事実を確かめるべくアサヒは外交担当のヨドを派遣させたのだった。ヨドの護衛にはゾディアクのカルとテルが派遣されたのだが、テルがうっかりコンパスを壊した影響で砂漠を彷徨う羽目になってしまう。一体どうなってしまうのか！？

[11 二次元好きの匿名さん 25/06/19(木) 09:09:27]

スレ建てお疲れ様です

[12 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/19(木) 12:41:28]

アビドス砂漠を彷徨うコスモ自治区の生徒3人。

彼女たちは今、最大の危機を迎えていた。

「み、水〜」

「…」

「さ、サウナにしては… きついの〜」

[13 二次元好きの匿名さん 25/06/19(木) 17:19:28]

どうすんだこれ

[14 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/19(木) 21:52:22]

照りつける日差しと眼前に広がる果てしない砂漠は3人の心を揺るがしている。

「まだまだぁ！」

そんな中テルは2人を担いであるから始めた。

「て、テルさ…「喋るな！！」」

「大丈夫だ、私がしっかり連れてってやる…！」

足がふらつきながらもアビドス高校を目指して歩き始めていくこと数分…

「なんとか住宅地に来ることはできましたね」

「ええ、あとは…」

安心した3人は疲れ果てて座り込んだ。しかし、1発の銃声が安息の間を与えなかった

[15 二次元好きの匿名さん 25/06/20(金) 00:25:28]

アビドス校舎近くならいいんだけどね、大丈夫かなコレ

[16 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/20(金) 07:33:03]

「あそこだ！」

疲労困憊の3人が駆けつけると、銃撃戦が展開されていた。

「ヘルメット団！？」

「なるほど、ここにもいたのですね。それと相対してる方達はおそらく…」

「うむ！では行こうか、助太刀するぞ！！」

「え、ちょっと！？」

「うおおおおおおお！！」

走り出しながらロケットランチャー"サジタリウスの矢"を発射するテル、背後からの攻撃にヘルメット団が困惑していた。

「なんだ！？」

「アビドス高校、安心しろ！ワシが助けに来たわい！！」

「あの変なやつを止めろ！」

リーダー格の生徒が部下に命令するが、アビドス側もそのチャンスを逃さなかった。

(なるほど、たった5人と聞いていましたが整ってるな)

ヨドも少し離れた場所で遮蔽物に隠れながら観察をしていた。カルは前に出ずにヨドの護衛に終始していた。

(テルさん… こういう場面は私が前線じゃないんですか！？)

[17 二次元好きの匿名さん 25/06/20(金) 16:04:25]

抜け出せそうと分かったから元気いっぱいだ

[18 二次元好きの匿名さん 25/06/20(金) 17:02:45]

ひ、干からびなくてよかった……

[19 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/20(金) 23:08:28]

「はぁ… はぁ…」

テルは先程まで過酷な砂漠にいたというのに機敏に動き回っている中でカルは疲労が明らかだった。

「大丈夫ですか！？」

アビドス高校の生徒が思わず駆け寄る。

「大丈夫です。それより、そっちは？」

「はい、今シロコ先輩がリーダーを倒してヘルメット団を解散させました」

ヘルメット団が退却する中、テルは大の字になって倒れた。

「あー　水飲みてぇ〜」

「ったく、なんなのあれは」

猫耳の生徒が呆れながらため息をつく。

「誰だかわからないけどありがとう」

すると校舎側から人影が現れた。

その人物の性別は…

dice1d2=2 (2)

1.男　　2.女

[20 二次元好きの匿名さん 25/06/21(土) 00:06:14]

保守

[21 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/21(土) 08:43:57]

「うっひょ、すっげ美人！」

テルが目にハートを浮かべて高揚していたがすぐに倒れてしまう。

「みず〜」

「一回落ち着きなさいよ！💢」

猫耳の生徒が呆れながら水を差し出す。

「ありがとうございます」

ヨドやカルにも水が差し出された。

「あなたは？」

ヨドが尋ねる。

「ん？私？シャーレの先生だよ」

「え、えぇええええええええ！！」

[22 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/21(土) 09:48:52]

「あの、連邦生徒会長が呼んだ！？」

ヨドが目を丸くして慌てふためき始めた。

「こうしちゃいられない！」

慌てて連絡を取ろうとしたがカルに止められた。

「落ち着いてください。私たちがここに来た目的を話にいかねば」

「そ、そうでした…」

[23 二次元好きの匿名さん 25/06/21(土) 15:51:20]

この世界は女先生か

[24 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/21(土) 21:46:32]

「コスモ自治区の！？」

水をいただき、会議室に入った3人は挨拶する。

「私、コスモ・アカデミア生徒会ヘリオポーズ所属、"土星"の差単ヨドと申します。側のお二人は護衛を務めております。黄道天宮衝のお2人になります」

「"蟹座"__不動カル」

「"射手座"__江本テル！まぁ、よろしく頼むぞ。ガハハハ！！」

アビドス高校の皆が真剣な眼差しを浮かべる。

「さて、自己紹介はこの辺にして… 先日お話しいただいた件についてですが「その前に」」

ヨドの発言を遮ってメガネの生徒__奥空アヤネが話し始める。

「コスモ自治区がアビドスに行っていた不法な実験についてはどうなりましたか？」

(…いきなり来ましたね)

[25 二次元好きの匿名さん 25/06/21(土) 21:51:51]

そりゃ突っ込まないわけないでしょーが
被害を受けてるんだから

[26 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/21(土) 21:52:52]

「そうですね。ですがまずはその件については…」

端末をいじる。

「お願いします」

会議室にアサヒの姿が映った。

「初めまして、アビドス高校の皆さん。コスモ・アカデミア生徒会長の登アサヒです」

アビドスの皆は彼女を…

ホシノ　dice1d2=2 (2)

シロコ　dice1d2=1 (1)

アヤネ　dice1d2=1 (1)

ノノミ　dice1d2=1 (1)

セリカ　dice1d2=1 (1)

先生　dice1d2=2 (2)

[27 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/22(日) 07:09:24]

(1.知ってる　2.知らない　です)

(あれ？)

ホシノが首を傾げていたが、アサヒはまず皆に頭を下げる。

「まずは数年前までコスモ自治区が行って来た数々の非礼をお詫びいたします」

「お詫びって、あんた達が勝手に私たちの土地で実験をしてたのに何言ってんのよ！！」

猫耳の生徒黒見セリカが謝罪しているアサヒを非難する。

「そう言われるのもご尤も。ですが、今後我々はあなた方と良好な関係性を維持したいのもまた事実。お話ししましょう。私たちコスモ自治区がなぜあなた方の土地で実験を始めたのかを」

[28 二次元好きの匿名さん 25/06/22(日) 07:54:25]

不思議な認知度になったな

[29 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/22(日) 08:49:01]

「まずその前にあなた方には我々の組織を知っていただきたい。コスモ・アカデミアはご存知の通り名のある自治区全てと隣接する内陸の地区、それ故に宇宙への進出の象徴でもある人工衛星の打ち上げ失敗の残骸によるトラブルが時折ありました」

「聞いたことがあります。様々な自治区に衛星通信が使えるようにする目的などでロケットの打ち上げを繰り返していると」

金髪の生徒__十六夜ノノミがうなづく。

「その中でとりわけ数年くらい前までの世代ではある考えが広まっていたのです」

「ある考え？」

「人工衛星の軍事利用ですよ」

アサヒの発言にテル以外の皆の表情が強張る。

[30 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/22(日) 15:29:09]

「先代会長__古米　カロン(ふるめ　かろん)はそれまで運用していた人工衛星を軍事目的で利用する計画を立てていました。」

「衛星兵器って… そんなの宇宙から攻撃されたんじゃひとたまりもないじゃないですか！！」

「そうなんです。当時、一部の自治区でも不穏な動きがありましたからね。そう言った方々を自治区ごと先制攻撃で吹き飛ばす意味を込めて密かに細工しようと考えていたんです。そのための実験場がアビドス自治区の砂漠でした」

「…」

アビドス高校の皆や先生がアサヒをじっと見つめる。

「ですが、その実験場は何者かの手で破壊され、計画は頓挫。前会長は失脚し、投票の結果私が現会長として自治区の統治にあたっています」

「そちらの事情はわかりました。それで？今日はどう言ったご用で？」

「はい、ヨド。例のものを」

「はい」

ヨドがカバンを開けて資料を見せた。

「projectA-Dos？」

「アビドス自治区との関係改善を目的にあなた方に人工衛星を一台お渡しいたします。さらに、これまで不法に建設した基地ですがコスモ自治区の手で解体することをお約束いたします」

[31 二次元好きの匿名さん 25/06/23(月) 00:12:01]

これは結構デカいのでは？

[32 二次元好きの匿名さん 25/06/23(月) 06:55:38]

結構ガッツリ後処理やるやん

[33 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/23(月) 07:33:35]

「人工衛星を？一体どう言った用途で？」

「砂漠化の改善に役立てられるように気象観測、衛星通信に特化した機体になります」

ヨドがカタログらしきものをアビドス高校の皆に見せた。

「当然、お題は結構です。実験場解体及び実験で出た賠償金をお支払いいたします」

「何を企んでるのかな？」

ホシノがさりげなく疑いの眼差しを向けて来たがアサヒの表情は変わらない。

「言ったはずです、これは謝罪であり未来の関係性を良好にするためのものであると」

「会長、後は私が？」

「ああ、構わないよ」

「今後の計画の打ち合わせですが、当面私とカル、そしてテルの3人がこの自治区に滞在いたします。今日は人工衛星の提案をさせていただきましたが、これ以上情報を提供するのはあまりにも過多。続きは明日ということでよろしいですか？」

「みんな、今日は帰ろうか」

「なによ！先生は分かったの？」

「うーん… 難しくってさ〜」

「分かってないじゃない！！」

[34 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/23(月) 07:36:52]

一方会議を終えたアサヒは…

(これでいい、カロン前会長が残した負の遺産は必ずや良くない方向に作用する。手の届く範囲でもいい、相手から奇異な目を向けられるのも当然だ)

「だけど、出来ればこれを使わなくて済む方向で事を運ばなくては…」

机の引き出しに入っていたスイッチを睨む。

[35 二次元好きの匿名さん 25/06/23(月) 16:57:53]

頑張ってるのか

[36 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/23(月) 22:31:09]

「さーて！今日は思いっきり行くぞ、カル！！」

「えぇ！？　休んでおきましょうよ〜」

ヨドたちはアビドス高校からホテルまでの道順を教えてもらい、元いた場所に引き返すのだった。

(面白いやつもいたな。本気のやつを見てみたいわい)

テルの脳裏には自分をおじさんと呼ぶ少女__小鳥遊ホシノの姿があった。

一方そのホシノはというと…

「数年前に壊した施設… ひょっとして、あの時の？」

[37 二次元好きの匿名さん 25/06/24(火) 06:54:11]

心当たりがあるのか

[38 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/24(火) 07:41:01]

ヨドたちは対策委員会から旧施設跡地の所在地を教えてもらい、調査に出かける。

「ここか…」

「ひとまず、外観は寂れていますね。ですが内部の機械はどうでしょうか？」

外部には夥しい量の破壊の跡が見られた。

(まるで嵐にもあったのような破壊の跡だ…)

カルはカメラで破壊の痕跡を撮影する。

「おーい！誰かいないか〜！？」

テルは誰もいないはずなのに呼びかけを行なっていた。

[39 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/24(火) 12:37:16]

破壊の跡が著しい施設を探索する3人。機械は破損していたが、幸いなのか中枢を担うサーバーが発見された。しかし…

「おかしい、明らかにあの資料が抜かれた痕跡がある」

早速中身を閲覧するヨドは違和感を覚えていた。

「どうした？」

「緊急事態です！直ちにヘリオポーズ全員に連絡を取らなくては！恐らくこの資料はすでに…」

ヨドが顔を青くして、施設の探索をやめるのだった。

なおそのサーバーのデータはコスモ自治区に届けられることとなった。

[40 二次元好きの匿名さん 25/06/24(火) 20:03:58]

大丈夫かそれ

[41 二次元好きの匿名さん 25/06/24(火) 23:44:14]

誰がやったんだろ

[42 二次元好きの匿名さん 25/06/25(水) 07:03:25]

保守

[43 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/25(水) 07:59:13]

「本当なのか？」

「…」

ヘリオポーズによる緊急会議が開かれた。ヨドだけは遠隔で参加している。

「先日、旧施設跡の調査を進めましたがサーバーのデータからあのファイルだけが抜き取られていました」

「おいおい！あのファイルが他所の手に落ちたってのはやべえぞ！」

「ひとまず、昔のシミュレーションを流用するならまずコスモ自治区は大打撃を被るだろうね。何せ、スポンサーや他校全てが破壊され、確実に賠償金とか修繕で忙殺するだろうよ」

チウが動揺し、ウラは過去のシミュレーション結果を見せながら冷や汗をかいていた。

「財政面でも今ウチはあまり良いものではありません。連邦生徒会長失踪後、他校とのビジネスチャンスも大きく減らされ、手続きも滞りがある現状。そんな中でこの計画が進んだら、財政が破綻し、部活も廃部、借金をしなければならなくなります！」

「治安低下も懸念事項じゃないか？ゾディアクがいるにしても手が回らなくなるぞ」

ビビとカセも動揺の声をこぼしていた。

「… モク」

アサヒが発言する。

[44 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/25(水) 12:49:16]

「データの詳細についての調査は君に任せるよ。ヨド、君は引き続きアビドスで調査を。カセとビビは引き続き自治区内部の監視を。チウは物資調達をしつつ情報収集を。最後にウラは、衛星のネットワークの強化を。場合によってはミレニアムと協力しても構わないよ」

「ミレニアムとだって！？」

ウラが目を丸くした。

「噂によると凄腕のハッカー集団がいると聞く。その人たちと交渉してうまく、ネットワークの強化するんだ」

「しかし、ミレニアムとは…！」

「分かってる。先祖代々、地上と宇宙の謎をどっちが多く解明するか競争してきたライバル同士。だけど、今はそうも言ってはいられないはずだ。実際インターネットの技術者の質は向こうが上なんだから」

「分かりました…」

[45 二次元好きの匿名さん 25/06/25(水) 20:54:25]

宇宙技術特化だから全体的にはミレニアムが上回ってるんだな

[46 二次元好きの匿名さん 25/06/26(木) 00:37:40]

目標的にミレニアムから独立してそうだけど多分逆で
こういう技術系の学校から探究者気質の子らが集まってできたのがミレニアムなんだろうな

[47 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/26(木) 08:04:30]

「さて、マキリ。君にもアビドスに向かってもらうよ。施設解体の陣頭指揮を取ってもらう。必要に応じて先行しているヨドの援護に向かってくれ」

「了解！」

「…」

「会長？」

「君やチウも私と同じくあの事故の被害を受けた者同士、力を貸してくれ」

「もちろんだよ。あんな事故、2度と起こさせない。会長も…」

何か言おうとしたマキリだったが、言い淀んだ後に会議室を出た。

「ルナ…」

[48 二次元好きの匿名さん 25/06/26(木) 17:10:38]

言えない過去かな

[49 二次元好きの匿名さん 25/06/26(木) 17:22:23]

このスレ、もしかして宇宙論とか結構重要になるのでは？
なるのであれば、色々と天文学を勉強してこようと思う

[50 二次元好きの匿名さん 25/06/26(木) 17:25:50]

この学園は天動説vs地動説の論争が多そう。

[51 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/26(木) 18:35:50]

>>49

大丈夫ですよ、そこまでガッツリ関わってくるわけではありませんので肩の力を抜いてお楽しみください

[52 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/26(木) 21:06:56]

翌日__

アビドス自治区の駅でヨドたち3人は電車を待っていた。

「あれだな」

カルがホームに向かってくる電車を指差す。

やがて到着した電車の扉が開く。

「お待ちしていました。マキリさん」

「お疲れ様。とりあえず、話はホテルで聞かせてもらうわ」

「荷物、持ちますよ」

カルが一歩前に出た。

「ありがとう」

「よし！早速、一杯…「よりもまずは会議です」」

テルの提案を遮ってヨドが否定する。

[53 二次元好きの匿名さん 25/06/27(金) 06:52:31]

保守

[54 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/27(金) 12:50:24]

「とりあえず施設解体はアビドス高校にも手続きをするべきだ。曲がりなりにも土地の問題があるにせよ、彼女たちの顔を立てておくのが重要だろう」

マキリがビビの作成した予算案の書類を見せる。ホテルの外ではテルとカルの2人が見張りをしていた。

「そういえば、土地については何か情報は？今の所アビドスではあまり情報が無くって…」

「こちらには何も」

「即答ですか。やはりアビドス高校の皆さんに直接お伝えするべきなんでしょうか？」

「だが、彼女たちが何も知らないと言う可能性はないだろう。仮にも自分たちの土地だぞ？」

会議は続き…

対策委員会に土地のことは…

dice1d3=2 (2)

1.伝えた

2.伝えなかった

3.そもそも不在で伝えられなかった

[55 二次元好きの匿名さん 25/06/27(金) 20:59:39]

保持&ちょっと天文学関係雑学？をしよう。
地表から100km以上上空の空間の事を「宇宙空間」と呼ぶこともありますが、これは便宜的な表現です。もちろん地球だって宇宙の一部ですからね。
そんな地球という星(惑星)は、太陽という光り輝く星(恒星)の周りを回っているということを現代に生きる我々は知っています。(実はこの常識も300～400年前位までは異端だった)

[56 二次元好きの匿名さん 25/06/27(金) 23:55:46]

うーむ伝えなかったのか

けど、何やら会長の過去にも何かありそうだな

[57 二次元好きの匿名さん 25/06/28(土) 07:47:34]

保持です。
天文学は楽しいよぉ

[58 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/28(土) 08:40:31]

「それで、結局話さないと？」

カルが会議を終えた2人に尋ねる。4人は柴関ラーメンに来ていた。

「まぁ、あくまでアビドス高校の問題は彼女たちで解決させるのが良いんじゃないかなと言う結論です」

「考えてもごらんよ。他所の学校の生徒がここの問題を解決したら、力関係はまずおかしくなるぞ。相手の顔を立てて、静観するのも時には重要だ」

「…」

「さっ、伸びないうちにいただきましょう」

[59 二次元好きの匿名さん 25/06/28(土) 16:59:17]

そんなもんか

[60 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/28(土) 17:19:35]

ひとまず、コスミ側から対策委員会に進言するのは避ける運びになった。

施設解体に動き出す中で、対策委員会の方も便利屋68を名乗る集団の襲撃を受けていた。

「ゲヘナの生徒がここに？」

「そうなんです。しかも彼女たち、ブラックマーケットにも立ち入ってて…」

その日はアヤネとヨドが電話会議を行なっていた。

「ますます怪しいですね。他校の生徒の組織がなぜ？」

「それに加えて、先日私たちを襲ったヘルメット団の武装の中に違法なパーツが使われてたことが調査の結果わかりました」

「なんですって！？」

「ですので近々調査に向かう予定です」

(ブラックマーケット… ひょっとしたら例のデータも)

「その件ですが、マキリさんとカルさんも行かせてよろしいでしょうか？こちらにも気がかりな点がありますので…」

「え？は、はい…」

[61 二次元好きの匿名さん 25/06/28(土) 21:54:57]

あれの裏側、もといこっちサイドの話か

[62 二次元好きの匿名さん 25/06/29(日) 07:38:14]

保守

[63 二次元好きの匿名さん 25/06/29(日) 15:07:57]

合流かすれ違うか

[64 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/29(日) 15:16:37]

「ここがブラックマーケット…」

「気をつけてください、マキリさん」

「ったく、なんでついてきてるのよ」

セリカがため息をつく。

「いえ、私たちも少し探し物があるので」

ブラックマーケットにはアヤネ以外の対策委員会メンバーと、マキリ、カルの2人が潜入していた。

「皆さん、気を付けてください」

アヤネのいる部屋にはヨドとテルもいた。

「のう、このお菓子食っても良いのか？」

「テルさん！？」

床に寝そべりながら、テルはお菓子を勝手に摘んでいた。

「あはは…」

[65 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/29(日) 15:29:29]

探索は分かれて行うことになった。

「どうだった？何かデータの取引は…」

「ダメです、どこもかしこも知らぬ存ぜぬの一点張りです」

「あのデータはキヴォトスを揺るがしかねない情報だ。万が一のことがあってはまずい… あの条約にも影響が出るだろうな」

マキリの一言にカルが眉を動かす。

「エデン条約…」

それはゲヘナとトリニティに結ばれるとされている不可侵条約だった。

コスモ自治区はこの条約に…

dice1d2=1 (1)

1.関わっている

2.関わっていない

　1の場合、追加判定　dice1d100=28 (28) (60以上で…)

[66 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/29(日) 15:34:21]

コスモ自治区はエデン条約に関わっています。ちなみにさっきの判定はとりあえず今は気にしないでください。

ひとまず、エデン条約に関わっている理由を掘り下げていきます。>>68まで、その理由を募集します

[67 二次元好きの匿名さん 25/06/29(日) 16:52:16]

打ち上げの場所提供

[68 二次元好きの匿名さん 25/06/29(日) 18:26:16]

２校の協力で一機打ち上げようって持ち掛けたとか

[69 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/29(日) 20:09:30]

ご協力ありがとうございます。

dice1d2=2 (2)

[70 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/29(日) 20:16:27]

「ゲヘナとトリニティ、良好から提案されたエデン条約機構のための…「それ以上は機密事項だよ」」

カルの発言をマキリが制止する。

「とにかく、急ごう。何か情報があるはずなんだ！」

2人がブラックマーケットのあちこちを探している間、対策委員会は…

「銀行を襲う」

凶行に走っていた。

[71 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/29(日) 20:29:13]

「なんだ？妙に騒がしいな」

探索を進める中人だかりができていた。

「どうしたんですか？」

「白昼堂々、銀行強盗だよ」

「銀行強盗！？」

市民たちはマーケットガードに封鎖線を張られ、動けずにいた。

「こんなところで…！」

「2人とも、騒がしくなっているので一時撤退を」

ヨドの指示で2人は対策委員会と合流したが、結局ブラックマーケットでは何も掴めないままだった。

「ひとまずあの件は黙っておきますね」

ヨドがアヤネを見つめる。

「はい、ありがとうございます…」

「のう！その覆面、もっと作れんか？」

恥ずかしがるアヤネの横でテルがウキウキしながら尋ねるが…

「作りません！」

[72 二次元好きの匿名さん 25/06/30(月) 00:36:18]

残念、新たなメンバーは増えなかったか

[73 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/30(月) 08:05:00]

現地で知り合ったトリニティ生のヒフミと共に手に入れた成果物の確認をしていたのだが…

「何よこれ…！」

そこに書かれていたのは対策委員会の皆が苦労して稼いだ金銭が敵の資金として利用されていた事だった。

「…」

ヨドは… dice1d2=1 (1)

1.話した

2.話さなかった

[74 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/30(月) 08:08:50]

「マキリさん、これ以上は…」

「まさか…！」

「なになに？どうしたのかな？」

ホシノが尋ねるとヨドが深呼吸をついた。

「皆様に謝らなければならないことがあります」

「な、なによこんな時に！」

「恐らく今の事情と関係しているのかは分かりませんが… アビドスについて、お話ししたいことが」

[75 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/30(月) 08:17:35]

「アビドス自治区で以前から何度か苦情をいただいていたことは対策委員会の皆さんはご存知でしたね？」

「そうなんですか？」

ヒフミが尋ねる中、先生が補足して説明を加えていた。

「その中で… とんでも無いことがわかったんです」

「とんでもないこと？」

「土地の所有者が変わっていたんです」

「は？」「え？」「…？」

対策委員会のメンバーが凍りつく。

「どういうことですか！？」

「分かんないわよ！一体どうして？」

「ちなみにその主って誰なの？」

「確か… カイザーコーポレーションだったかと」

「なんてことだ…！　本来、その土地はその学校のものなのに！」

先生も動揺していたがすぐにハッと気がついた。

「いや、待てよ…？」

[76 二次元好きの匿名さん 25/06/30(月) 15:48:30]

ストーリーが楽しみすぎる

[77 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/30(月) 20:16:27]

先生がホワイトボードに何かを書き始めた。

「ひょっとしたら、これはカイザー側からの持ちかけが端を発してるかもしれないよ」

「どういうこと？」

シロコが尋ねる。

「ヒフミも良くは知らないから、改めて説明するね。アビドス自治区は数十年前に発生したとされる砂嵐の対策に生徒会は奔走していたんだ。だけど今のこの状況の通り、結果は失敗。カイザーからの借金を背負う事になってしまったんだ」

「そ、そんなことが…」

「そんな中、カイザーは何らかの理由で生徒会に接近したんじゃないかな？」

「理由って？」「…まさか」

セリカが首を傾げてる横でヨドが何かを閃いたかのような表情を浮かべる。

「借金を返済あるいは減額を餌に土地を手放させたのでは！？恐らく、砂漠化が酷く、維持すら出来ない土地の買い手として名乗りを挙げれば当時の生徒会たちから労せずして土地を奪えるし、さらに借金を上乗せもできる」

「ちょっと待ってください！だとしたら分からないことがあります。どうしてそのカイザーが私たちからお金を受け取る一方で校舎を…」

ノノミが疑問の声を上げるが今の先生には明確な答えが出せずにいた。

「あの！さっきから気になってたんですが、どうしてコスモ自治区の方がいらっしゃるんです？」

緊迫した空気の中、ヒフミが発言した。

[78 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/30(月) 20:23:34]

「ここは私が」

ヨドが改めて皆に事情を説明した。

「そうだったんですね。ひょっとして… あの計画にも関連が？」

ヒフミが尋ねるとコスモ自治区の4名が目を丸くする。

「どうしてあなたがソレを！？」

「ねえ、どういうことなの？」

先生が尋ねる。

「…始末書と謹慎を覚悟で言います。実はコスモ自治区は現在、エデン条約締結に向けてゲヘナとトリニティの2校と協力してある人工衛星の打ち上げプロジェクトを立ち上げているんです」

「人工衛星！？　アビドスや百鬼夜行で揉めているのにまだ！？」

アヤネが呆れ混じりに困惑した声をあげている。

「はい、ですがプロジェクトはほとんどゲヘナ、トリニティが主体なのでこちらは動けない始末。それに…」

[79 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/06/30(月) 20:25:38]

「先日アビドス砂漠にあった施設の視察を行った際に、情報端末から重要な情報が抜き取られた痕跡が確認されたんです」

「重要な情報？」

「ヨド、それ以上は…！」

マキリがヨドを制止しようとしたが、テルが人睨みする。

「言わせてやれ」

「…くっ！」

[80 二次元好きの匿名さん 25/07/01(火) 01:40:28]

言うのか

[81 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/01(火) 08:11:18]

「“パラダイスロスト計画”」

ヨドの発言にマキリが苦虫を噛み締めたような表情を浮かべる。

「現在コスモ自治区にある数十の人工衛星からなるネットワークでもある"ネクサス"の軌道を狂わせて、全ての衛星をキヴォトスの全自治区の主要となる都市や議会のある土地に落下、もしくは衛星による宇宙空間からの狙撃で火の海に包ませる計画、それが“パラダイスロスト計画”」

その計画に誰もが唖然としていた。

「宇宙からの先制攻撃！？」

ホシノですら、その内容に慄いていた。

「ただでさえ問題になっているロケットの残骸だけでなく人工衛星そのものを… それも他校の自治区に対して…？」

アヤネが青ざめた表情を浮かべる。

「なんてことなの…」

先生も表情を曇らせる。

[82 二次元好きの匿名さん 25/07/01(火) 17:15:26]

なんてもの用意してたんだ

[83 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/01(火) 20:20:55]

「どうしてそんなものを？」

シロコが尋ねる。

「ご存知の通り、現会長のアサヒさんの先代でもあるカロンさんは他校の政治的な圧力に敏感でした。そのため、万が一我々に飛び火した時に備えて確実に自治区を守るための手段として"そもそも相手が攻撃できないようにすればいい"と考えてこの計画を建てていたのです」

[84 二次元好きの匿名さん 25/07/02(水) 00:59:40]

被害がデカすぎる

[85 二次元好きの匿名さん 25/07/02(水) 06:58:31]

それはそうだけどやり方がやばすぎんねんな
だからなかった事にされてたんだろうけど

[86 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/02(水) 07:57:37]

「ですが、この計画… ある事故をきっかけに反対の声が徐々に増えていったのです」

「ある事故？」

先生が尋ねるがすぐに暗い表情を浮かべるマキリの姿が見えた。

「…話してくれる？」

「はい。当時その計画を主導する衛星“ハデス"の打ち上げ事故の際に、プログラムエラーが発生。コスモ自治区に落下してしまったのです」

「その現場には私もいたんだよ」

マキリが表情を暗くして答える。

「私だけじゃない。アサヒ会長や海王星のチウもだ。そっから私とチウはすぐに目覚めたけど、アサヒ会長が目覚めるのに2年もかかっていたんだ」

「2年も寝たきりになったんですか！？」

「だけど、いまだに目を覚まさない人もいる。中には他校が受け入れてくれた人もいてバリバリに活躍してる人もいるけど、眠ったままの人たちを待つ頃には卒業だよ…」

[87 二次元好きの匿名さん 25/07/02(水) 16:52:05]

うわきっつ…

[88 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/02(水) 22:47:23]

「知らなかった…」

誰もが唖然としていた。

「でも待って、さっきの発言からしてそのデータは…」

「何者かの手に落ちたのです。アビドス砂漠にあった旧実験施設跡に踏み入った何者かのね」

その後、話は流れ一旦解散となった。

「そうか、彼女たちに…」

「申し訳ありません。ですがアビドスの土地問題はカイザーの手によるもので間違いありません」

アサヒに報告を入れる2人、カイザーの言葉にアサヒの眉が動いた。

「そうか… またしてもカイザーが」

[89 二次元好きの匿名さん 25/07/03(木) 06:55:39]

それヤバくない？

[90 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/03(木) 08:06:44]

「カイザーはアビドスの土地を半ば簒奪していた疑いがあります」

「ひょっとしたら、あのデータを奪ったのはカイザーの可能性があります。カイザーはどうも何年も前からアビドスに根付いている模様、現状可能性が高いかと」

「…よろしい。今しばらくはアビドスと連携して奴らの情報を。こっちは引き続き、衛星の乗っ取り対策を進める。

　ちょうど、先日ミレニアムの方から専門家の生徒をお呼びすることになってな。情報通信担当のモクや衛星担当のウラのチームを中心に取り掛かる予定だ」

「そうだったんですね」

「それとマキリ、すまないが今からミレニアムに行ってくれないか？」

「ミレニアムに？」

[91 二次元好きの匿名さん 25/07/03(木) 17:30:05]

保守

[92 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/03(木) 22:33:16]

「人工衛星開発にあたってミレニアムの"エンジニア部"から技術支援を受けるんだ。今度の衛星は今までのものとは違う。ミレニアムの持つエンジニア技術を取り込むんだ。すでにセミナーには技術交流会という名目で日時を調整していただいている」

「そうですか。旧実験施設はどうします？」

「今はアビドスの動きを見るんだ。恐らく、カイザー絡みの問題のせいで解体計画は上手くは進まないはずだ。とりあえず、封鎖はした。後はアビドス側の状況を見て進めるんだ。引き続きヨドはアビドスに」

「了解です」

[93 二次元好きの匿名さん 25/07/04(金) 06:26:45]

ここでエンジニア部か

[94 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/04(金) 07:57:16]

マキリがミレニアムに向かう中、アビドスの面々は大きな衝突を起こしていた。

「柴関ラーメンが！？」

対策委員会と敵対していた便利屋68による爆破工作に柴関ラーメンが巻き込まれてしまったのだ。ちょうどヨドたち3人もマキリを送り届けた帰りにシロコたちと合流していたのだが…

「今度はゲヘナの風紀委員会！？」

なんと便利屋68を追ってゲヘナの風紀委員会が現場に乱入してきたのだった。

「一体どういうことなの！？」

対策委員会はもちろん、ヨドたち3人も混乱していた。

「むむむ…」

「テル先輩？」

対策委員会も事情を聞こうとしたが、委員会所属のイオリと小競り合いをすることになってしまう。

「そこのお嬢ちゃん、ちょいと待った！」

そこにテルが待ったをかける。

[95 二次元好きの匿名さん 25/07/04(金) 15:05:09]

なんだ、代案でもだすのか

[96 二次元好きの匿名さん 25/07/04(金) 21:32:24]

保守

[97 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/04(金) 22:54:24]

「ここは仮にも人様の土地、探すなら手続き無いし、政治的なアポイントを取るのが礼儀では無いかな？」

(テル先輩がまともなことを言ってる！？)

「なんだお前」

「申し遅れたな。ワシは、コスモアカデミア3年、ゾディアクの1人__江本テルという。」

「コスモ… 」

褐色肌の少女イオリがテルを睨む。

「まあまあ、そうカリカリしなさんな。眉間に皺がよってるぞ」

「はぁ〜！？」

「まぁ、落ち着けんというなら… そちらさんと、ワシで１つ賭けでもやらんか？」

「賭け？」

「そう！ワシとそちらさんが選んだ代表者が戦うんだ。ワシが勝ったら、とりあえずこの場は手を引け。そちらが勝ったら、ワシはもう何も言わん！好きにしろ」

「ちょっと！？　そんな勝手なこと…！」

セリカが反発の言葉をあげる。それを見たイオリは鼻で笑う。

「ふふ、威勢が良いな。お前は誰を選ぶ？」

「この場にいるアビドス対策委員会とどっかに隠れている便利屋68のメンバー全員だ！」

[98 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/05(土) 07:34:12]

「はぁ〜！？」

イオリが呆れ返る。

「別に、選ぶのは1人だけとは言っとらんだろ？そちらさんも便利屋の身柄が欲しいんなら、この提案は魅力的だと思うが？頭数においてはそっちが優勢、どうだ？」

「テル先輩、私たちコスモは…」

「見学でもすれば良いだろ、野球観戦のノリでな。ガハハハ！！」

「…ですがこの提案、意外と悪いものでは無いかもしれませんね」

「ヨドさん！？」

アヤネが尋ねる。

「便利屋68をなんとかしたいあなた方対策委員会に、奴らを追い払いたい便利屋68と身柄を捉えたいゲヘナ風紀委員会、三者の要求が一度に満たされますよ」

[99 二次元好きの匿名さん 25/07/05(土) 14:42:10]

保守

[100 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/05(土) 22:10:47]

「ふん！まとめて蹴散らしてやるぞ！」

「イオリ！？」

同じ風紀委員会のチナツが難色を示す中、行政官のアコから語られていたのは彼女たちの狙いがシャーレの先生だと言うことだった。

「私を！？」

本人も驚く中、逆襲に燃える便利屋68との共闘が始まった。

「さて、ワシが勝つかそちらさんが勝つか決めようではないか！！」

[101 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/06(日) 08:10:19]

激戦が始まった。風紀委員会側は構わず、ヨドたちも狙ってきた。

「なんだってこんな目に…！」

カルがボヤく。

「仕方がありません。少なくとも正当防衛の範囲で応戦するべきでしょう」

「さーて！かかってこーい！！」

そんな中テルは勝手に全線に飛び出していた。

「ちょっと！？　大丈夫なの！？」

便利屋68の社長陸八魔アルがテルを指差す。

「心配いりません。射手座のテル先輩は静と動を使い分け敵を抑える達人ですから。それよりも！」

風紀委員会が用意した大砲目掛けて、カルが狙撃する。

「各方面に分散しつつある敵の鎮圧が重要です」

「ふふ、任せなさい！」

[102 二次元好きの匿名さん 25/07/06(日) 16:49:15]

保守

[103 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/06(日) 22:22:12]

「どうした！？　ワシを止められるやつはおらんのか！！」

最前線で暴れ回るテルはゲヘナの風紀委員会の生徒たちを次々と倒していった。

イオリやチナツもアビドスと便利屋により、戦闘不能になっていった。そんな中風紀委員長のヒナと行方知らずになっていたホシノが現れ、この一件はあっさりと終わりを迎えたのだった。それからは数日の間、穏やかな日が続いていた。

しかし…

[104 二次元好きの匿名さん 25/07/07(月) 06:21:18]

不穏だ

[105 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/07(月) 08:03:19]

「やはり、そういうことだったんですね…」

柴関の大将からアビドスの土地の所有者がカイザーに変わっていたことを聞き、本格的な調査を起こしたところすでにアビドス自治区は現在の校舎のある土地を除き殆どが、カイザー所有になっていたことが分かった。

「ねえみんなに話したいことがあるの」

先生も先日の交戦の際にヒナから伝えられた情報を共有させた。

「アビドス砂漠でカイザーが！？」

「これは直接いって確かめてみるしかありませんね」

「アヤネさん、私は一旦、この件をヘリオポーズに報告します。あなた方と交わした約束を果たすためには一旦、会長や他のヘリポーズのメンバーと話し合います」

「お願いします！アビドス砂漠の調査は私たちに任せてください」

[106 二次元好きの匿名さん 25/07/07(月) 16:53:34]

保守

[107 二次元好きの匿名さん 25/07/08(火) 01:40:56]

保守

[108 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/08(火) 07:31:25]

ヨドはテレビ会議をしていた。

「と、言うことなんです」

「シャーレの先生か、エデン条約に携わっているとはいえこちらのゲヘナからの印象が下がってしまったんじゃ…」

ウラが不安な表情を浮かべる。

「いや、そうとも限らねえぞ。今回はたまたま風紀委員会がやらかしてた訳だがアレは秩序側だからマシな方だ。」

「そういえばチウは以前ゲヘナで負傷したんだったね」

連邦生徒会長が失踪してすぐ、衛生担当のチウは物資の補給を目的とした移動をしていたがその最中にゲヘナ自治区でテロに巻き込まれていたのだ。

「ふむ… その件については先日風紀委員会側から謝罪文をいただいているよ。ヒナ委員長はゲヘナの中でもエデン条約推進派と聞いているからね」

アサヒが画面を切り替えて、メールを参照させた。

[109 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/08(火) 07:37:25]

「とりあえず防衛面や"パラダイス・ロスト計画"についてはゾディアクのメンバーが内部を中心に調査してる。けど、こっちにはもう無いよ。」

「とりあえず先日からミレニアムに到着。ミレニアムもどうやら祭りが控えてるからか人の出入りが慌ただしくなってきてるよ」

「ミレニアムの各務チヒロさんからご指導いただき、現在人工衛星のセキュリティ強化を行なっています。ビビさん、衛星維持費の予算案は近日中に提出しますね」

「はい、必要経費なのでまとまり次第すぐにでもお願いしますね」

他のヘリオポーズたちが会話を続ける中、ヨドは物憂げに外を見つめていた。

「ヨド、彼女たちが気になるのかい？」

アサヒの発言にハッとして画面を見つめ直すと皆が彼女を見つめていた。

「アビドスは大丈夫なんでしょうか？それにカイザーは…」

「とりあえず、何かあれば報告は私に。良いね？」

「はい」

カセとマキリが

[110 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/08(火) 12:46:20]

カセとマキリが通信を切るとアサヒは1人、思案に耽っていた。

(カイザーの暗躍、正直数年前に起こった連邦生徒会の一件もそうだったが、奴らはなぜアビドスに？カロン前会長時代の頃にコスモが調べ上げた情報では資源なんてないはずのあの地をなぜ？　ヘルメット団やゲヘナの指名手配犯を操ってなぜ校舎を？数年前では確かたった2人しかいなかったと聞いていた中で生徒が4人増えてしまったから？それともシャーレの先生を警戒したから？)

書類に目を通している間も彼女の脳裏にはカイザーとアビドスの関係性が、気がかりで仕方がなかった。

「いずれにせよ、私たちとアビドス高校との関係に絡んでくる可能性はありそうだ。少し、調べてみるか」

アサヒがスマホを取り出し、連絡先にあった名前をタップし、電話を始めた。

「少し、調査をお願いできませんか？」

[111 二次元好きの匿名さん 25/07/08(火) 19:54:40]

保守

[112 二次元好きの匿名さん 25/07/09(水) 00:40:46]

独自の伝手か

[113 二次元好きの匿名さん 25/07/09(水) 07:44:15]

保守

[114 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/09(水) 08:14:52]

会議を終えた翌日にアビドスに顔を出しに行こうとした瞬間、街が突如として砲撃された。

「なんですか！？　また他校の生徒が！？」

「ヨドさん、カイザーPMCです！奴らが！！」

カルがヨドの部屋に入ってきた。

「なんですって！？　カイザーにはアビドスの方々が調査に出かけたはず…！」

「とりあえず近隣住民の救助にはテル先輩が真っ先に飛び出してったので、自分も現場に向かいます！」

「はい！気をつけてくださいね！！」

「ふんぬ〜！」

テルは瓦礫で動けなくなった人がいるのを発見し、どかそうと奮闘していた。

「どっこいしょ〜！！」

なんとか瓦礫をどかして市民を逃すが、遠くからPMCの部隊が迫っているのが見えた。

「なぜこんなことに…！」

「とりあえず、シェルターに避難するぞ！」

テルも市民たちと共にシェルターへの避難を行う中、PMC部隊を指揮する理事は勝ち誇ったような笑い声をあげていた。

「これでアビドスは終わりだ！残る校舎の地を我らのものとするのだ！！」

[115 二次元好きの匿名さん 25/07/09(水) 17:18:08]

こっちまで嗅ぎ付けてきたか

[116 二次元好きの匿名さん 25/07/10(木) 02:15:22]

保守の補習

[117 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/10(木) 08:01:28]

「アヤネさん！」

ヨドはアヤネたちと合流していた。

「ヨドさん、無事だったんですね！？」

「カイザーが侵攻しています。今、テルとカルの2人が市民を避難させていますが、これは一体…」

「…」

「あれ？ホシノさんは？」

「実は…」

合流して現場に向かう。

「ホシノさんがカイザーに！？」

「そうなんです。カイザーはアビドス砂漠で"宝物"を探していると言っており、私たちの金利も3000%にまであげられてしまったんです」

「なんてことを…！いくらなんでも、一企業にできることじゃないですよ！！」

街はすでにカイザーの手で幾らかが荒廃していた。

「酷い…」

先生も凄惨な光景に眉を潜めていた。

[118 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/10(木) 08:05:36]

「これはこれはアビドス高校の生徒たちにコスモ・アカデミアの生徒たちじゃないか」

中心地はすでにカイザーPMCが占拠していた。

「アビドス生徒会のホシノはこちらのもの、すなわち政治的権力を持たないアビドス自治区は本日ただいまを持ってしてカイザーPMCが占拠する」

「ふざけないで！アビドスには対策委員会が…！「対策委員会は公的な組織じゃないの…」」

セリカが反論する中、アヤネがタブレットを握りしめて、声を震わせて告げた。

「なん…だと？」

「ですが！この占拠は断固として抗議させていただきます！！」

ヨドが前に出た。

「コスモ自治区はすでにアビドス自治区と協定を…「それは彼女たちの土地だったらの話、ではないかな？」」

PMC理事はなおも余裕だった。

[119 二次元好きの匿名さん 25/07/10(木) 16:06:36]

保守

[120 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/10(木) 22:05:45]

「君たちコスモ自治区の実験施設は本来は我々の土地になるのだよ？アビドス高校のものではないのだ！！」

「そ、そんな…！大体、違法な金利なんかで生徒会を騙していたあなた達が、今さらどうしてこんなことを！！」

「答える理由はない」

理事の横柄で傲慢な態度は崩れなかった。しかし…

「見てられないわね！」

「全くだ！」

なんと現場に便利屋68と市民の避難を誘導していた2人が戻ってきたのだ。

「そこで見ていなさい！」

颯爽と現れた便利屋は真っ先にPMCに敵対感情を見せつける。

「立てるか？アビドス」

「は、はい…」

[121 二次元好きの匿名さん 25/07/11(金) 07:04:02]

共闘！

[122 スレ主◆UnhS3JAuSo 25/07/11(金) 08:18:16]

「面白いのう、あやつら！そうは思わんか？」

「え？」

「守りたいものがあるんだろう？迷うくらいなら一か八かやってみろ！決められないんならこれだと思うチャンスに注ぎ込んでみるんじゃ！！」

「ん、そのつもり！」

便利屋の奮戦に立ち上がる対策委員会にコスモの3人が続く。

「参ります！」

ヨドが武器のAR__ダストブロックを構える。

「行きます…」

カルがまず走り出して、兵士たちを次々とと倒す。

「こいつ！」

掴み掛かろうとした兵士から離脱して蹴りを浴びせる。

「ゾディアクを舐めないで」