- 1(自称)先生っち25/06/22(日) 17:29:29
- 2二次元好きの匿名さん25/06/22(日) 17:31:40
coming soon...
- 3二次元好きの匿名さん25/06/22(日) 17:46:57
- 4二次元好きの匿名さん25/06/22(日) 18:02:16
- 5二次元好きの匿名さん25/06/22(日) 18:05:58
- 6二次元好きの匿名さん25/06/22(日) 18:30:38
- 7ミル25/06/22(日) 19:18:58
「プロデューサー、プロデューサー。また一緒に料理して欲しい」
「……。唐突ですね。今日は何を企んでいるんですか?」
「あ、そのセリフ覚えててくれたんだ。嬉しい。嬉しさついでに企みを発表してあげるね。…じゃーん」
「これは…レシピですか」
「そう、咲季がいつも作ってくれるSSDのレシピ。これがあるからわたしは毎日頑張れるし、才能のないわたしでも日々成長している」
「なるほど、あの不思議な液体の…。気にならないと言えば嘘になります。作りましょう」
──寮の厨房──
「今日は倉本さんと花海さんとは喧嘩していないんですね」
「うん。千奈と佑芽とはすっごく仲良し。それに、喧嘩ばかりしているとプロデューサーが心配しちゃう。だから今日は喧嘩していない」
「…それはどうも」
「じゃあ作ろっか。まずは野菜の皮を…」
「刃物を使う工程は俺がやりますよ。レシピをよく見てはいませんが、アイドルの血は材料に入っていないでしょう?」
「プロデューサーは遠回しな愛情表現をする。好き」 - 8ミル25/06/22(日) 19:21:09
──完成!──
「出来ましたね。何故こうして光り輝いているのか、実際に作ってみても理解出来ませんでした」
「ほんとに不思議だ、ね。味も不思議だから楽しみにしててね」
「そうですか。では早速頂きまs「待って」」
「隠し味って入れたっけ?」
「さぁ? 工程の管理は広さんに任せていたので…ってレシピをよく見たら"隠し味は愛情"って書いてありますね」
「大変。このSSDはまだ未完成だったんだ。プロデューサー、愛情を入れて。萌え萌えキュ〜ンって」
「…なんて白々しい。予め言っておきますが、いつも最終的に広さんの要求を飲む事になるので時間短縮の為に大人しくやるだけですからね。好きでやる訳じゃありません」
「うんうん」
「もえもえ…キュン」
「おぉ〜。愛情が少し隠し味過ぎる気がするけど、わたし"は"鬼じゃないからやり直しは要求しない。それじゃあわたしも…萌え萌えキュン♪」
「2つとも広さんが入れれば良かったのでは」
「それじゃあつまらない。2人で作ったんだから隠し味を入れるのも2人でやるべき。…飲もう?」
「しれっと俺が愛情を入れた方のボトルを持っていきましたね」
「わたしが愛情を入れた方のボトル飲んで良いよ。味わって飲んで、ね」
「…ありがとうございます、それでは改めて」
「「頂きます」」 - 9ミル25/06/22(日) 19:22:23
「んっ、味はいつも通り…。プロデューサー。初SSDどう?」
「(マッッッズ!!!!!) 不思議な味…ですね。気合いが入ると言いますか」
「不思議な味だよね。これがプロデューサーが入れてくれた愛情の味なんだ、ね」
「名誉毀損で訴えますよ」
「わたしは好きだよ。この味。何度飲んでも飽きない。プロデューサーは好き? わたしの愛情の味は」
「他の食材の主張が強すぎて隠し味まで味覚が追いつきません。しかし…食卓にこれが置いてあったら間違いなく意識しますね。数日前に何を食べたか思い出せなくてもこれを飲んだ記憶だけは残りそうです」
「ふぅん」
「思えば広さんと出会ってからというもの、このSSDの様な日々ばかりでした。広さんと過ごす日々はままならなくて、でも楽しくて何処か不思議で…「プロデューサー?」…そう。毎日が記憶に残る素晴らしい日々で! あと、あと…「プロデューサー!」…はい」
「なんか良い話をしようとしてるけど、プロデューサーのSSDが1口目から全然減ってない。時間稼ぎしようとしちゃダメ」
「…バレましたか」
「でも、どうしてもって言うならわたしがプロデューサーが口を付けたSSDも飲んであげても…いい、よ?」
「くっ…退学を脅しにSSD飲みを強要するとは「いや、そんな事は言ってな─」しかし俺も負けません。──!!!!!」
「あ……SSDを苦しみながら飲んでるプロデューサーの表情も良いね。心がぽかぽかして"元気"が出てくる」
「────」
「プロデューサーお疲れ様。わたし、気付いちゃった。オーディションの時にプロデューサーがSSD飲んでくれたら すっごく"元気"出て良いパフォーマンス出来そうだなって。
だから…ね? あさり先生に頼んでPドリンクにSSDを追加して貰う、ね。目指せトリプルSSD」
──おしまい──(プロデューサーが) - 101◆xoztBPC5B6fW25/06/22(日) 20:14:46
いいぞ
P広のエッジでしか得られない栄養はある - 111◆xoztBPC5B6fW25/06/22(日) 21:24:55
- 121◆xoztBPC5B6fW25/06/22(日) 21:26:01
「いや〜、あたしも2回目のスウェーデンかあ〜!リーリヤのママにも会えるし、超楽しみだよ!誘ってくれてありがと、案内よろしくね、リーリヤ!」
「うん!お母さんも、清夏ちゃんと会うの楽しみにしてるって!」
初星学園での1年間を終えて、春休みがやってきた。わたしがここに入学したのも、もう1年前かあ。なんだか遠い昔のことみたい。
お父さんやお母さんに会うのも、アニメで見た感動の再会のような気分。……もし泣いちゃったら、ちょっと恥ずかしいな。
「それにしても、リーリヤのプロデューサーが地元に帰っちゃうって聞いた時はどうしようかと思ったよ。あたし一人じゃ、リーリヤがオーバーワークするのは止められないし」
「えへへ……でもおかげで、清夏ちゃんと一緒にスウェーデンに行けるね。」
「も〜っ、笑い事じゃないよ!NIA期間中とか、マジでヒヤヒヤしたんだから!」
春休みというのは日本における1年の区切り、節目なんだと思う。『俺も少しは実家に顔を出したいですし、葛城さんも一度ご両親のもとへ帰ってみてはいかがでしょう。』とセンパイが提案してくれなかったら、きっと帰省なんて考えずにレッスンをしてた。センパイも清夏ちゃんも、わたしのことなんてお見通しらしい。
「さ、そろそろ空港出よ!リーリヤのご両親にはしっかりご挨拶したいけど、あたしスウェーデン語は話せないから、通訳よろしくね!」
「うん!!」
「随分テンション高いじゃん。やっぱり、パパとママに会えるから嬉しくなっちゃった?」
「それもあるけど、どんな形でも清夏ちゃんがわたしを頼ってくれるのが……嬉しくて。」
「お互い様、でしょ!あたし、もう何もかも隠すのはやめたから。リーリヤのおかげ。ね!」 - 131◆xoztBPC5B6fW25/06/22(日) 21:27:11
〜リーリヤ宅〜
〈おかえりなさい、リーリヤ。少し見ない間に、とっても凛々しい顔になったねえ。〉
〈ただいま、お母さん!……変わってないね、この家も。〉
〈いやいや、お父さんまでつむじちゃんにハマっちゃってねえ、わざわざ日本から取り寄せたグッズだらけでもうパンパンよ。〉
「うへぇ〜〜……、何言ってるか全然分かんないや、当然だけど」
『あ、ごめんなさいね清夏ちゃんほったらかしにしちゃって。いつもリーリヤがお世話になってます。』
『あ、え、英語!?いえいえ、こちらこそです!あたしもリーリヤには助けられてばっかりで……。』
『いいのいいの、清夏ちゃんがいたから私も安心して日本に送り出せたのよ。』〈……あらどうしたのリーリヤ、むくれた顔して。〉
〈……せっかくスウェーデン語の通訳して、清夏ちゃんにいいところ見せられると思ったのに。〉
〈もう、リーリヤったら……。〉
久々に会うお母さんは、相変わらず何も変わっていなかった。いや、変わる方がレアだよね。感動の再会というには話はやけにあっさりと進んだし、お母さんと清夏ちゃんは英語で話し始めちゃった。
うーん、こんなはずじゃあ……。 - 141◆xoztBPC5B6fW25/06/22(日) 21:28:18
〈そうだリーリヤ、お父さん今日はどうしても仕事が忙しいらしくて、今日は家に帰って来れないらしいの。せっかくだし、清夏ちゃんと2人でオーロラでも見てきなさい。この時期はきっと綺麗に見えるはずよ。〉
〈あ、それ、いいかも!〉
実家に帰っている間も、清夏ちゃんはわたしの家で一緒に過ごすことになっている。でも、わたしがお父さんやお母さんにしか通じない話をしている時は清夏ちゃんの方は見れなくて、困ってたんだ。
スウェーデンにいる間にしか味わえない清夏ちゃんとの時間も、大切にしたい。そう考えていたところにこの提案。日本では"渡りに船"なんて言ったっけ。……清夏ちゃんにもスウェーデンの絶景を楽しんでもらえたらいいな。
「清夏ちゃん!オーロラ、見に行こう!」
「リーリヤ、やっぱりスウェーデンに帰ってきてから元気だね〜。あたしも見たい!いこいこ!……ってうわあ!外吹雪じゃん!さっむそ〜……。」
「夜になったら晴れるって天気予報で言ってたよ。北に向かうバスが出てるから、準備してそれに乗っていこう。」
「あたしも一応雪国生まれではあるけど太平洋側だからな〜、やっぱ本場はタフだわ……。」 - 151◆xoztBPC5B6fW25/06/22(日) 21:29:26
─────少しして。
「ふう、着いたあ〜〜!」
「ふふ、清夏ちゃんだって、すっごく元気。」
「当たり前じゃん!リーリヤと2人でスウェーデンに来れる機会なんて滅多にないんだから、楽しまないと!」
「いつの間にか吹雪も止んで、星空がよく見えるようになったね。なんだか、懐かしい気分だなあ。」
「清夏ちゃん、わたしね、この故郷の空が大好きなんだ。冬のスウェーデンの長い長い夜、星明かりがわたしを見守ってくれているみたいで、すごく元気が出るの。初星学園を受験する前も、毎日こんな空を眺めては"頑張るぞ"って、一人気合を入れてたんだ。………………ああ、綺麗だなあ─────。」
「─────あたしも、たった今スウェーデンの空が大好きになったよ!また、来ようね、2人で。」
「うん!」
(清夏ちゃん……いつも、ありがとう。)
「あ、リーリヤ!見て見て、オーロラ!すごい、ホントに出てくるなんて!うわあ〜〜、あたし生まれて初めて見たよ!!」
「ふふ、ここまではっきり見えるのは珍しいかも。きっと、清夏ちゃんの想いの強さのあらわれだね。」
「何言ってるの、リーリヤもだよ!あたし達2人なら、きっとどんなことでm…………くしゅん!」
「清夏ちゃん大丈夫!?さ、寒いよね、待ってて!わたしリュックにポータブルストーブを入れて……あれ?」
ペンライト? - 161◆xoztBPC5B6fW25/06/22(日) 21:30:40
「リーリヤ、探し物は見つかった?」
「ううん、ご、ごめんね?本当は、温まるための道具を入れてたはずだったんだけど、間違えてペンライト持ってきちゃったみたい……。」
「真面目なリーリヤが物を取り違えるなんて珍しー……お、2本入ってるじゃん!片方貸してよ!」
「え、す、清夏ちゃん!?」
「ほら見て!あの日の約束みたいに────ね?」
「…………うん。わたし達がアイドルを目指すと決めた、あの日。」
学園のライブを見て、ただ憧れた。
それがあったから、わたしは今、自分の人生をかけてアイドルになると決めた。センパイと、出会えた。清夏ちゃんと、前に進めた。頑張ることしかできないわたしの、人生最大のファインプレー。
あの日の約束が、わたしの人生を変えたんだ。そして、叶えるんだ。………ありがとう、清夏ちゃん。わたしとともに歩んでくれて。
─────────────
学園のライブを見て、ただ憧れた。
そのはずだったのに。あたしは一度、約束を忘れたふりをした。怖くて、辛くて、眩しくて。リーリヤさえも、傷つけた。呪いのようだった。いつか一緒のステージに立つなんて、夢のまた夢。
でもリーリヤが引っ張ってくれた。約束、絶対に果たそうね。………ありがとう、リーリヤ。あたしと一歩踏み出してくれて。 - 171◆xoztBPC5B6fW25/06/22(日) 21:31:50
「ふふ、本当に、あの日みたい。静かで、だけど心の中は熱く燃えていて。」
「………うん。そうだね。…………わたし達2人なら、あのオーロラにだって、手が届く。届けてみせる。そして、一緒に輝こうね。」
「………オーロラに手が届く、か。………一緒に行こうね、清夏ちゃん。どこまでも、高く、高くまで。」
「もちろん。────あ〜〜っはは!!なんだか恥ずかしくなってきちゃった!もー、リーリヤが変なこと言うから火照ってあったまって来ちゃったよ〜。」
「えええ!?さ、先に言い出したのは清夏ちゃんだよ!……ふふっ。」
「あー!リーリヤだって笑ってる!こいつめ〜、これでも喰らえ〜!」
「むう、雪玉投げるのは反則だよ!お返しだー!」
「やったなあ〜!こっちだって、もっと大きな雪玉を………
見上げた極光 強く願った
咲かせた星たちと暗い空を 撫でるんだ
どうか聴いて絞り出す声 瞼を見開いて
光明掴み取れ 私は私を生きる ──────"極光"より - 181◆xoztBPC5B6fW25/06/22(日) 21:36:10
以上です。
スウェーデンに帰省したリーリヤwith清夏概念でした。
リーリヤママエミュはこれで良かったのだろうか……。 - 191◆xoztBPC5B6fW25/06/22(日) 21:44:07
もっと出して
スレ主は皆さんの募金をお待ちしてます