- 1二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 00:14:39
- 2二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 00:17:12
順当にボーイミーツガールしそうだ
- 3二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 00:29:22
- 4二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 00:35:06
マチュはシュウジのこと知ってるぽい?
- 5二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 00:40:00
- 6二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 00:40:16
ほう
王道の衝突初対面ですか
たいしたものですね
続けて - 7二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 01:14:49
- 8二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 01:19:07
マジで何やってんだろう、マチュ
- 9二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 01:24:09
機体は!?
- 10二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 01:25:00
じゃあこのシュウジはこちら側のシュウジってことか
- 11二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 01:32:49
- 12二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 01:43:56
仮に何かあって一緒に行動するようになってもマチュからすれば同じシュウジでも自分の知ってるシュウジとは違う人物なわけで、内心感情がぐちゃぐちゃになってて上手く言葉を交わせずにずっとそっけなく感じるような態度になっちゃいそう シュウジからすれば(なんだよこの子無愛想だな…)ってなるわけで……こう…上手く言い表せないけどどうしようもないすれ違いが起きてる感があって良き
- 13二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 05:50:08
「……」
(どうして僕は連日名前も知らない女の子の事をこんなにも気にしているんだろう……ぶつかられて、ぶつかりかけて、それだけの関係だ。ここまで気にする要素なんか無い筈なのに……まあ、顔は結構、いやかなり……すごく可愛かったけど……)
「……」
「僕、何やってるんだろう……はぁ……」
(……帰ろう。そして、あの子の事はもう忘れよう……そうするべきだ)
「……あ」
タッタッタッ
(後ろ姿しか見えなかったけど、今路地裏に入って行ったの……あの子じゃ……!)
「き、君!ねえ!待って!」ダッ
(帰って、あんな女の子の事なんか、忘れてしまうべきなのに……!なのに、どうして僕は、あの子にまた会いたいと思ってしまうんだ⁉︎) - 14二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 11:19:00
三度目がなかったことを気にしたりしてるのいいねぇ…
- 15二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 11:30:31
身構えてる時には想い人は来ないものだ
- 16二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 14:41:25
- 17二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 15:06:18
タマキさんには迷惑がかかるから帰ってないマチュか…
- 18二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 15:29:55
「さっき、私のこと追いかけて来てたよね?どういうつもり?」
「あ、あの……街で見かけて、それで……」
「……もしかしてぶつかったこと根に持ってるの?悪かったってば。あの時は本当に急いでたの」
「いや、違くて!いや違くはないかもなんだけど……とにかく、君のことが気になって、つい……」
「……追いかけて来ちゃったって?」
「うん……」
「ここはアンタみたいな奴が来る所じゃないよ」
「みたいだね……」
「さっさと帰りなよ。暗くなると色んな奴がうろつきだして危険だから」
「あの……帰りたいのは山々なんだけど……」
「なに?」
「その……迷っちゃって……」
「……」
「……」
「はぁ……ガキか?」
「うっ……」
「まったく……仕方ないな、着いてきて」
「え?」
「案内してあげる」
「……いいの?」
「これで放置して何かあったら気分悪いじゃん。私が撒いたせいでもあるみたいだし」
「……ありがとう」 - 19二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 19:46:10
「ねぇ君、名前は?僕はシュウジ。シュウジ・イトウ」
「……」
「ねぇ、無視しないでよ」
「……うるさいなぁ、アンタ黙って歩けないの?」
「雑談くらい付き合ってくれても良いじゃん」
「……」
「ねぇ、名前教えてよ」
「……マチュ」
「マチュ?」
「……」
「マチュ、かぁ……可愛い名前だね」
「本名なわけないでしょ」
「そうなの?じゃあ……」
「イヤ」
「まだ何も言ってないよ」
「私がマチュって答えたんだからそれでいいでしょ。てかさ、アンタいつもそんなテンション高いの?」
「いや……なんか、初めて来る所だから緊張して……何か話して気を紛らわせたくて」
「……そっか」
「……あのさ、質問、いい?」
「内容によるけど。なに?」
「何でこの間軍警から逃げてたの?」
「ああ、あれね……」
「悪い事でもしたの?」
「ある意味そうだね」
「何したの?」
「金的」
「へ?」
「むかついちゃってさ、思わずこう、思いっきり……」
「な……なんて事を……」 - 20二次元好きの匿名さん25/06/23(月) 19:56:51
「な、なんでそんな事を……⁉︎」
「……女の子がさ、殴られてたの」
「え」
「難民の子だったんだけど……コソコソしてて怪しいって理由で問い詰められて、怯えて答えられなかっただけなんだけど、それがイラついたらしくて殴ってたの。それを見たら、ついね」
「……」
「みんな、好きで難民なんかになったんじゃない……戦争で住む場所を失って必死に生きてる人達をそんな風に追い詰めるのが気に入らなかった」
「そっ……か……」
「……まぁ、それだけだよ」
「……君は、優しい人なんだね」
「違うよ……頼まれても無いのに勝手な事して追い回されてる、ただの馬鹿だよ」
「そんなことないよ」
「……着いたよ」
「え?あ……」
「もうここには来ないでね」
「マチュ!あの……」
「さよなら、シュウジ……会えて嬉しかったよ」 - 21二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 00:00:52
そこで呼び止めるんだシュウジ!
自分で物語を始めるんだ! - 22二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 01:03:00
「はぁ……」
(結局、名前以外はマチュのこと何にも分からなかったな……あの話し方からして難民ではなさそうだったけど……それならどうしてあんな所を普通に彷徨いているんだろう……少なくとも、ただの不良少女っていうのは絶対にあり得ない)
(またあの難民街で彷徨いてたら会えるかな……もし会えなかったら……うーん、考えたくない)
「そういえば今何時だろ……あ、スマホの充電切れてる……」
「じゅうでん、じゅうでん……」カチッ
(……)
(……)
「あ、見れるようになった……うわ、メッセめちゃくちゃ来てる……えーと1番古いのは……3日前か……」
(未読無視しちゃってたし、これはまたお説教かな……)
(マチュってスマホ持ってるのかな……連絡先聞いたら……うーん、教えてくれなさそうだけど……でも諦めないで聞き続けたら教えてくれるかも……なんか押しに弱そうだし)
「って、そもそも会えなきゃ連絡先も何もないよなぁ」
「……ん?なんだこのニュース……〈コロニー外周にて謎の白いMSが軍警と交戦〉?……そんな事起こってたんだ……写真もある……画像荒いな……うーん……?なんか変なMSだな……ハリボテっぽいような……?」 - 23二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 01:21:46
こちら側ということは連邦勝利世界?
- 24二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 06:35:46
お尋ね者マチュと一般人シュウジか…
- 25二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 15:55:16
(結局また来ちゃった。マチュいるかな……前回と違って一応戻れない事はない、筈……さて、どこをどう探そうかな……)
(とりあえずそこら辺の人にマチュの事知らないか聞いてみようかな)
(……)
(……)
(……)
「ダメだ……怪しまれて全然話聞いてくれない……暗くなってきたし、今日はもう帰った方が良さそうだな……」
「……ん?」
ウーウー
「サイレンの音……? っうわ!」
ゴオォォッ
「っ、あっぶないな……!あのMS、また軍警か!って、えっ……⁉︎」
バキバキ……ッ
「嘘だろ……建物の屋根を剥がしてる……⁉︎そんな事したら中に居る人達が……!」
『みんな、好きで難民なんかになったんじゃない……戦争で住む場所を失って必死に生きてる人達をそんな風に追い詰めるのが気に入らなかった』
「何か、探している……?だからって、こんな……」
(悲鳴が……あちこちから聞こえる……なんだこれ、頭、が……マチュは、何処に居る?彼女は無事なのか⁉︎)
ゴオッ
「えっ……今飛んで行った白いMSって……もしかして昨日のニュースで見た奴……?」 - 26二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 17:58:42
- 27二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 20:16:52
- 28二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 20:28:42
やはり中身は…
本人も覚えてなさそうだけど - 29二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 20:32:17
- 30二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 20:44:22
ハロをシュウジに治して貰うイベントがあるなこれは
- 31二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 21:31:43
- 32二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 21:49:44
「これは……違うか……うーん……」ブツブツ
「何探してるの?マチュ」
「えっ、シュウジ?なんで……」
「テスト勉強に来たんだ。君は何してるの?それ……ロボット工学?マチュ、工学系に興味あるの?」
「いや、そういうわけじゃないけど……」
「そうなの?……じゃあ、なんで?」
「……」
「……ところでさ、マチュ」
「んぇ?なに?」
「静かにしないといけない図書館にスピーカーのロボットを連れて来るのはダメじゃないかな?」
「ああ……ハロのこと?……大丈夫だよ、この子、喋らないし動かないから」
「そうなの?……あ、もしかしてそれでロボット工学の本?」
「……うん……この子の直し方、分かんないかなって」
「……大切な子なんだね。会う時いつも抱いてたし」
「うん。どんな時も、どんな場所でもいつも私と一緒に居てくれたんだ。半年くらい前からずっと調子悪かったんだけど、ひと月くらい前からとうとう喋らなくなっちゃって……たまに転がるくらいで、全然動かないし……」
「……ちょっと見てもいい?」
「え?あ、うん……」 - 33二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 22:07:42
「……結構古いね。喋らないのはスピーカーの劣化が原因かな……目のランプは点くのか、でもちょっと光弱いな……動かないって事は動力系もやられてるかも……どこかにぶつけたりした?」
「えっと……結構振り回したりしちゃってる。前に蹴られたりもしたらしいし……」
「そっか、なら内部のダメージも結構ありそうだな……うーん……分解して回路とか色々と調べたいけど……」
「……治りそう?」
「内部をちゃんと調べてみないと分からないかな。異音はあまりしてないし、液漏れとかも無さそうだから致命的な壊れ方はしてないと思うけど……」
「そっか……」
「……暫く預かっていい?もしかしたら治せるかも」
「え?いやそこまでは……ちゃんと専門の人に頼むよ」
「そんなぁ……」
「……アンタ、機械いじり好きなの?」
「うん。自作のロボットとかも作ったりしてるよ」
「へぇ……」
「ハロってなかなか手に入らないからどんな造りしてるのか興味あったんだけど……君が嫌なら、仕方ないね」
「嫌ってわけじゃ……ただ、ちょっと申し訳ないかなって……」
「全然!」
「そう?……でもアンタ、さっきテスト勉強に来たって言ってたよね?大丈夫なの?」
「あ」
「……」
「……」
「……駄目みたいね」
「あはは……」 - 34二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 23:42:41
「……テスト勉強って、どんな事してるの?」
「えーっと……参考書とか無いかなって探してた所……」
「……ノート見せて」
「え?はい」
「……ふーん……教科書も見せて。あと小テストもあったでしょ、それも答案込みで見せて」
「え?うん……」
「テスト範囲、どこからどこまでって言われてる?」
「ええっとぉ……」
「1番苦手な教科は?」
「あのー……マチュさん……もしかして……」
「なによ」
「勉強、教えようとしてくれてたり……?」
「必要ないならやめるけど」
「いやそんな事ないけど……分かるの?」
「このくらいならね。どうする?やるの?やらないの?」
「や、やる。やります」
「じゃあさっさと始めよう……紙のノートは?」
「ルーズリーフなら」
「貸して。あと筆記用具も」
「はい」
「じゃあまずは……」
(なんか、勉強教えてもらう流れになっちゃった……)
「ちょっとシュウジ?ちゃんと聞いてる?」
「聞いてる聞いてる」
(まぁ、いっか。ありがたく頼らせてもらおう) - 35二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 00:58:40
速報、割とこの世界継続可能
- 36二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 06:42:37
途中でニャアン出して繋げていいから続き求む
- 37二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 13:06:30
「……あ、もうこんな時間か」
「え?……本当だ」
「暗くなってきたし、そろそろ帰らないと」
「そうだね……マチュ、今日はありがとう」
「別にいいよ。でもこういう風に頭使ったの随分ひさしぶりだからちょっと疲れちゃった」
「付き合わせちゃってごめん……でも、おかげで次のテストは何とかなりそうだよ」
「そう?なら良かった」
「……あの!」
「なに?」
「この後、予定とかあるっ?」
「この後?……普通に帰るだけだけど」
「じゃあ、一緒に夕ご飯、食べに行かない?」
「夕ご飯か……うーん……」
「で、デザートとか奢るから!勉強教えてくれたお礼に!」
「いや別にそういうのはいいよ」
「えぇ……」
「アンタそんなにお金持ってなさそうだし」
「うっ……」
「気持ちだけ受け取っておく。ハロ、診てくれてありがとね」
「〜っ、そのハロ、やっぱり僕に修理させてくれないかな!」 - 38二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 13:24:32
- 39二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 13:57:11
「あの、マチュってスマホ持ってる?」
「ん?持ってるけど?」
「じゃあ連絡先交換しようよ。テスト結果伝えたり色々と必要だし」
「ここで直接会えば良いでしょ」
「そ……それも良いけど……君がいつ来るのか分からないから会えるか分からないし……」
「最近は予定が無い日はよくここに来るよ。涼しいし、色々な本読んで暇つぶしも出来るしね」
「じゃあ、また明日も来たら会える?」
「明日は予定ある」
「やっぱり聞かなきゃ分からないじゃん……」
「私が居ても居なくても勉強しには来るんでしょ。会えた日にテスト返って来る日教えてくれたら来るよ」
「本当に?」
「ハロ、治してくれるんでしょ?」
「うん」
「なら来るよ」
「……そっか」
「じゃあ、私もう帰るね。ばいばい」
「あ……っ、送っていくよ!」
「いいからアンタはさっさと帰って復習しなさい!」
「うっ……はーい……」 - 40二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 20:43:20
この概念今日偶然見つけたけど大好き
- 41二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 03:01:40
「イトウさー、最近すげぇ勉強頑張ってるみたいだけどなんかあったのか?」
「んー……まぁちょっとね」
「とうとう保護者からテストで赤点取ったらお小遣い無しって脅されたんじゃないの?」
「あーそうか」
「別にそんなんじゃないよ……ただちょっと、全教科平均点以上取らないといけなくなっただけで」
「ふーん?」
「まぁもう受験生だし、勉強に打ち込むのは良い事なんじゃないか?」
「イトウ、得意科目と不得意な科目の落差激しいもんな」
「だって、興味ない事って全然頭に入って来ないんだよ」
「分かるけどなー」
「でもそれだけ頑張ってるって事は、興味のある無しを超えた何かがあるわけだ。さあその何かとは何かを話したまえよイトウ君!」
「どうした急にテンション上がって」
「もしかして好きな子でも出来たのかな⁉︎」
「おっ!そういう感じか⁉︎」
「い、いやそんなんじゃないよ!」
「この反応、怪しいな」
「どんな子なんだよー顔は可愛い?それとも美人系?」
「だから!そんなんじゃないって!」
「照れるなよー恋バナしようぜー」
「そうか……遂にあのイトウにも好きな子が出来たのか……感慨深いな……」
「君達面白がってるだろ!」 - 42二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 03:11:48
シュウジが同世代男子と絡むシーンなかったから新鮮でいいな
微笑ましい - 43二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 06:39:02
こちらのシュウジが同世代の男子と仲良くしているシーン見たらマチュとニャアンはどう思うか
- 44二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 11:19:21
- 45二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 17:11:34
これは普通の少年シュウジ
- 46二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 17:17:19
「えっと、百人一首の選者の名前は……藤原定家……漢字合ってるよね……?ていうか何だよこの問題。絶対に教師の趣味だろ、あのうすらハゲが……」
「そういう悪口は人に聞かれない場所で言うべきだと思うけど」
「っ⁉︎ 、マチュ⁉︎」
「どうなるかと思ったけど、勉強頑張ってるみたいだね」
「う、うん……一応、これでも受験生だし……」
「ふーん……その割には前に会った時やる気無さそうだったけど」
「興味が無いとどうしてもやる気が起きなくて」
「それで周りからせっつかれて渋々勉強する感じ?」
「ま、まぁね……マチュは、今日は何しに?」
「図書館に来たんだから本読みに来たに決まってるでしょ」
「それは、そうだね……」
「? 何、また分からないところでもあるの?」
「えっと……分からないって言ったら、また教えてくれる?」
「別にいいよ」
「や、やった!じゃなくて、えっと、お願いします」
「ん」 - 47二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 00:50:22
マチュはこのシュウジをどう思ってんだろうか?
- 48二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 07:45:21
保守
- 49二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 11:23:41
「……」ぐたー
「あーテスト終わったー!お、イトウ!お前今回のテストの手応えどうだった?」
「……今までよりは良い点取れてると思いたい……」
「随分と弱気だな?どうした、いつもならそんなにテストの点数なんて気にしないだろう」
「例の好きな子関係じゃねーの?」
「おっ、そういう話なの?もしかしてテストで良い点取れたらご褒美もらえるとか?」
「ご褒美っていうとやっぱちゅーしてもらえちゃったり?」
「いやいやここはデートだろう」
「全部違うから……」
「でもなんかご褒美はあるんだろ?」
「まぁね……」
「何だ?やっぱりちゅーか?それともデートか?」
「だからどっちも違うって!」
「じゃあ何なんだい」
「……ハロの修理、させてくれるって」
「……ハロ?」
「ハロって……あのおしゃべりペットロボット?」
「……なーんだ、ただのメカオタク魂に火がついてただけか」
「はーつまらないね、解散解散」
「ほんとに失礼だな君達はさぁ」
「ハハハッ」
「イトウと恋バナしたかったなー」
「しつこいよ、もう……」 - 50二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 19:53:52
「……」
「イトウが虚無の顔してる……」
「ど、どうした……?まだテスト返って来てないんだから、絶望するには早いぞ?」
「……いやなんか……なんだろう……テスト終わって安心したら、もうどうにでもなれって気になって来て……」
「燃え尽き症候群ってやつか?」
「落ち着け、大丈夫だよきっと」
「お前元々頭は良いんだからさ、そんな心配する事ないって」
「うん……」
「明日テスト休みだしどっか遊びに行こうぜ!な!」
「カラオケでも行く?」
「おっ、いいな!イトウは何歌う?」
「『もうどうなってもいいや』……」
「なんでペットロボットの修理がかかってるってだけでそんなに虚無れるんだよ落ち着けよー!」
「寧ろテンション上げるべきなんじゃないかこれは?みんなでPlasma歌おう」
「もう今から行こう!」
「堂々巡りのファンタジー……」 - 51二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 00:25:16
ここから楽しみ
- 52二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 02:55:24
- 53二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 06:52:36
普通の少年してて好き
- 54二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 10:51:56
これで心置きなくマチュと会えるね
- 55二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 11:55:35
- 56二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 12:39:41
「へぇ、結構良い点取れてるじゃん。家庭科はちょっと怪しかったみたいだけど……平均点の低さに助けられたね」
「必要性が分からなくて……」
「少なくとも日常生活においては1番役に立つよ」
「そうかなぁ……」
「まぁいいや。約束通りちゃんと全教科平均点以上取れたんだもんね」
「あ、そう!ハロ!」
「図書館でそんな大きい声出すなっての……ちゃんと連れて来たよ、ホラ」
「わぁ」
「この子のこと、よろしくね」
「任せて!」
「うん……どれくらいかかりそう?」
「うーんどうだろう……交換が必要なパーツによっては発注してから届くまでに月単位でかかる可能性もあるし……」
「そっか」
「……ねぇ、やっぱり連絡先交換しようよ。マチュだって進捗分かった方が良いでしょ?」
「……そうだね……いいよ」
「えっ」
「何」
「い、いや……じゃあ、教えてくれる?」
「ん」
「まず、僕の番号は……」 - 57二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 19:47:19
(ん……?)
「……何、どうかした?」
「え?あ、いや……マチュのスマホ、白なんだね。カバーも透明で飾り気無いし、ちょっと意外だなって」
「そう?……まぁ、確かにちょっと汚れは目立ち易いかもね」
「シールとかステッカーとか、貼ったりしないの?」
「特に考えてない。まぁ、気に入るのがあれば話は別だけど」
「そうなんだ……スマホといえば、たまに画面がバキバキに割れてる人居るよね。ああいうのって使いづらかったりしないのかな?」
「保護シールが貼ってあれば引っかかったりもそんなにしないよ」
「……君のスマホも画面バキバキだった事あるんだ」
「前のやつがね。これは新しいやつだから画面も綺麗だけど」
「へぇ〜」
「……ん、よし。それじゃ、ハロの事よろしくね」
「えっ、あ……」
「修理にかかった分のお金はちゃんと払うから、領収書貰っておいて。後でまとめて払うから」
「あ、うん」
「じゃあ、私……」
「あの!この後、打ち上げしない⁉︎2人で!」
「……打ち上げ?」 - 58二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 20:16:14
「テストの……」
「……そういうのは学校の友達とかとした方が良いんじゃない?テストお疲れ様でしたの会とか」
「それはもう散々やったからいいよ。マチュは僕に勉強教えてくれたりしたし、そもそも君が全教科平均点以上取れって言ったんだし」
「それは、まあそうだけど……」
「一緒にごはん食べに行こうよ」
「……」
「……ダメ?」
「ダメってわけじゃ……」
「じゃあ、嫌なの?」
「い、嫌なわけでもないけど……」
「なら行こうよ」
「ええっと……」
「……ごめん、困らせたいわけじゃなかったんだ」
「あ、いや、その……本当に嫌とかじゃ、なくて……ただ……」
「ただ?」
「お、男の子と2人だけでごはん食べに行くとかしたこと無いから……その……」
「……すぅー……ごめん、ちょっと待って」
「え?うん……」
(やばい。かわいい……!え、前に誘った時あんなサラッとクールに断ってたのに内心そんな風に困ってたの⁉︎) - 59二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 20:56:36
「まあでもごはん行くくらいならそんなに緊張する事も無いか」
「え」
「何食べに行く?」
「あ、えーと……」
(なんか一瞬でいつもの感じに戻っちゃった……)
「マチュは何が食べたいとかある?」
「特に無いかな……なんか甘いものとか食べられたら嬉しいけど」
「甘いものか……」
「……そういえば入った事は無いんだけどさ、気になってる焼き肉食べ放題のお店あって」
「焼き肉?」
「うん。デザートメニューにあったレモンシャーベット美味しそうだなって思ってたんだよね」
「シャーベットか……そこにする?」
「アンタが別に食べたいものがあるならそっちにするけど」
「ううん、そこにしよう。焼き肉好きだし」
「そう?ちょっと歩くけど……」
「全然いいよ」
「じゃあ、行こっか」
「うん」 - 60二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 02:51:37
じゅうぅ〜
「焼き肉なんてひさしぶりだなぁ」もぐもぐ
「そうなの?」もぐもぐ
「1人で食べるものじゃないじゃん」
「うーん……たしかにそうかも?」
「探せばあるのかもしれないけど、やっぱり1人でっていうのはちょっとハードル高いし、なによりも友達とかとわいわい話しながら食べたいし」
「そうだね、たしかに僕も1人で黙々とお肉焼いて食べるよりも誰かと食べる方が好きだな」
「……友達と焼き肉行ったりするんだね」
「うん。食べ放題のお店ってやっぱりありがたいよ」
「シュウジよく食べるもんね」
「?……うん。よくちょっと意外って言われるけど」
「アンタ見た目細いから少食そうに見えるんだろうね……そんな大盛りのご飯2杯もペロッと食べちゃうように見えないもん」
「おかわりしたいな……マチュは?ご飯それだけで足りるの?」
「私はいいよ……よくそんなに入るね」
「全然足りない」
「ふーん……私、タン塩追加しようかな」
「僕の分も」
「はいはい……ところで全然減ってないんだけど、サラダは食べた?」
「……マチュが頼んだんだから君が食べなよ」
「好き嫌いすんな。ホラ取り皿寄越しな」
「えぇ〜……」
「ここのサラダちゃんと美味しいから、食わず嫌いしてないで食べてみなって」
「うん……」シャクシャク
「どう?」
「……美味しい」
「ほらね」
「でもカルビとタン塩の方がいい」
「どっちも食べろ」
「はーい」 - 61二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 05:43:12
ん~~~~かわいいなぁ……
青春してるぅ - 62二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 07:34:07
ここシュウジのこと考えてわざわざレモンシャーベットにかこつけて焼肉行こうとしてるの優しい
- 63二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 09:56:03
「結構お腹いっぱいになっちゃったし、そろそろデザートにしようかな……アンタはどうする?」
「んー……」
「まだ食べ足りないなら食べてていいよ」
「いや、デザートどれにしようかなって思って」
「結構種類豊富だから悩むよね」
「あ、君が言ってたレモンシャーベットってこれか……へぇ、レモンの皮をカップにしてるんだ」
「うん。このビジュアルに惹かれちゃって」
「たしかに……あ、林檎もあるんだ。へぇ、林檎のは皮ごと食べらるみたいだね。僕、これにしようかな」
「……林檎、好きなんだ?」
「? 好きっていうか……たまに、なんだか無性に食べたくなるんだ」
「……そう。決まったなら店員さん呼ぶね」
「あ、うん……」
「すみませーん!レモンシャーベットとリンゴシャーベットください」
(なんだろう、この違和感……)
「わっ、かわいい!」
「へぇ、すごいねこれ……」
「写真撮っちゃお。そっちのリンゴシャーベットも一緒に撮っていい?」
「……どうぞ」
「ありがと……うん、良し。じゃあ溶ける前に食べよう」
「うん……」
「なに、どうかした?」
「いや、なんでも」
「? そう」 - 64二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 10:15:21
あちら側はあちら側でしかないからな
- 65二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 10:19:34
シュウジのほうが違和感感じてる…?
こっち側のシュウジ(だよね?)なのに、向こう側のナニカも宿っているのか? - 66二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 19:24:26
何かありそうだな
- 67二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 21:22:18
prrr…
「あ」
「電話?」
「うん……ごめん、お会計任せていい?これお金」
「いやデザート代は僕が……行っちゃった。返した所で受け取ってくれなさそうだな……はぁ、仕方ない」
「ありがとうございましたー」
(さて、マチュは……あ、居た……あれ?マチュが持ってるやつ、さっきの白いスマホじゃない……)
「うん……分かった。じゃあもう切るから」プツッ
「ふぅ……あ、お会計終わった?」
「うん。マチュ、スマホ2台持ちなんだね」
「あー……うん。仕事用とプライベート用で分けてるの」
「仕事?……もう働いてるんだ」
「他にやる事無いからね」
「それは、えっと……」
「学校は中退したよ」
「……それ、僕が聞いてもいいの?」
「別に……素行不良からの自主退学っていうつまらない理由だし」
「素行不良?君が?」
「そんなに意外?」
「だって……君みたいに頭が良くて面倒見も良い人が素行不良とか、信じられないよ」
「……まぁ、色々とあったとだけ言っておく」
「……」
「じゃあ、私帰るね。ハロのことよろしく。さよなら」
「……うん。またね」 - 68二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 02:45:37
ほーしゅっ
- 69二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 08:42:19
保守
- 70二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 10:02:22
カチャカチャ……
「よし、開いた……うーん、やっぱりスピーカーの交換が必要そうだな……動力の方は……ちょっと古びてるし、こっちも一応交換しておいた方がいいな……って、何これ、砂?うわ、どんどん出て来る……あー……床が……ハロをボール代わりにビーチバレーでもしたの……?」
「……掃除しておかないとあの人うるさいよな……」
「えっと、箒と塵取り……」
サッサッ
「……よし、はぁ……」
(なんか落ち着かないな……集中して作業出来そうにないし、今日はもう寝ようかな……)
(なんだろう……マチュの言動が、時々変に感じる。僕がよく食べる事を前から知っているみたいな言い方だった……それに、林檎のことも。今も好きなの?って確認するような聞き方だった)
(まるで彼女は、以前から僕のことをよく知っているみたいな……そういえば、あの駅で最初に会った時……僕の名前を呼びかけていたような……)
(……彼女は、僕の事を前から知っている?)
(ストーカーとかでは流石にないだろうな……マチュからはああいう気持ち悪い欲を感じない)
(むしろ、優しい気配を感じる。態度は素っ気ない事が多いけど、困っていたら助けてくれるし、まるで僕を見守ってくれているような……)
(……)
(でも、あまり近付く事を許してくれない)
(笑った顔も……見た事ない)
「……ハァ」
(気になる事は多いけど……僕の事知ってたの?なんて、聞くべきじゃない。きっと、今聞いたところでまたはぐらかされるか、最悪の場合……)
(……)
「マチュとまた会えなくなるのは、嫌だな……」 - 71二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 16:42:25
保守
- 72二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 17:38:27
prrr……
「はい、もしもーし」
「……うん、ひさしぶり」
「まぁ、なんとかやってるよ。暇つぶしに運び屋のバイトとかしたりさ」
「そんな怒らないでよ。別に面白半分って訳でもないんだから」
「うん……まぁ多少はね」
「進展は……あんまり無いかなぁ。あのイオ何とかは解体したし、設計を担当した主任研究員が死んじゃってるしで割と振り出しに戻っちゃったし」
「え……ああ、シュウジのこと?あー……もうバレたんだ……そりゃそうか、監視ついてるもんね」
「いや、わざとじゃないの。本当に偶然バッタリあっちゃってさ……それ以来何故だか追いかけ回されてるの」
「……は?一目惚れ?私に?いや、ナイナイ。あのシュウジに限ってさ」
「いや、それは分からないけど……勉強教えてあげたりしたり、そもそもの目当てはハロの修理だよ」
「うん……いや、普通の学生だったよ。勉強が嫌いで好きな事にばっかり夢中になって他を疎かにしちゃう……何処にでもいそうな男の子」
「……え?ガッカリって?私が?アハハッ、まさか!むしろ嬉しいよ」
「意外ってなにさ。良い事じゃん……あんな風に心をすり減らしちゃうくらい辛い思いをしてないって事なんだから」
「寂しくないって言ったら嘘になるけど……でも」
「……幸せで居てくれるなら、それでいいの」
「……」
「だって、仕方ないじゃん。私とニャアンと過ごしたあの思い出は……あのシュウジの中には無いんだから」 - 73二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 18:22:11
- 74二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 23:16:18
ほしゅ
- 75二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 00:43:23
保守
このネタ大好き - 76二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 09:07:03
「ぃえーい!明日から夏休みだ〜!」
「テンション高いなぁ……でも分かる。早速どこか……カラオケとかゲーセンでも行く?」
「お、それいいな!なぁイトウ」
「うん……」
「どうした?あんま乗り気じゃないな」
「いや……せっかくの夏休みだし、バイトとかしてみようかなって思って」
「バイト?」
「イトウが?……何か欲しい物でもあるのか?」
「そういうわけじゃないけど……」
「……怪しいな」
「え?」
「おう、これは怪しい」
「興味の無い事にはまるで関心の無いイトウが欲しい物も無いのにバイトをしたいと言い出したという事は……」
「バイトそのものに興味が出て来たって事か……で、そのきっかけは何だよイトウ君」
「え、えぇっと……」
「……まさか、前に話してた好きな子が居るのって当たってるのか?」
「え、いや、その……」
「好きな子がバイトしてるの知って自分も興味出て来たって、そういう事か⁉︎」
「あ、いや、えっと……!」
「どうなんだ⁉︎」
「〜っ、 す、好きとかは分からない……けど、気になってる子は、いる……」
「うおおぉっ!マジか!」
「遂にイトウが!初恋を知ったか!」
「あ〜もう!この話終わり!」
「えー何でだよこっからが良い所じゃないかよ〜」
「逃さんぞイトウ。洗いざらいゲロって貰うからな」
「君達何でそんなにテンション高いんだよ……」
「イトウがまともな恋愛出来そうってなったらそりゃ盛り上がるっての。な?」
「おう」
「くっそぉ……」 - 77二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 09:50:51
保守
- 78二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 12:31:00
このスレ大好き!続きが気になる
- 79二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 18:33:59
保守
- 80二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 18:35:13
inファミレス
「……えー総括すると、駅でぶつかって来た赤い髪の美少女に一目惚れして追いかけ回した末に何とか2人っきりでの食事にお誘い成功したけど、そのチョイスが焼き肉だった事に若干モヤついていると?」
「別に一目惚れとかでは……」
「あーはいはい。しっかしお前、あのMSドンパチ事件があった時に難民街に居たのかよ。よく無事だったな」
「うん。あの白いMSが助けてくれたから」
「危ない事するなぁ……気になってる子が入って行ったからって、難民街なんて治安の悪い所に行くべきじゃないだろ。そういう意味でもよく無事だったよ」
「イトウって大人しそうな顔して意外と無茶するよな」
「そう?」
「そーだよ!あの事件の時も何も相談しないしさ」
「……ああ、あのストーカーのこと?別にそんなに気にしなくてもいいのに」
「いや良くないって!」
「気付いてくれた保護者さんのお陰で大事に至らなかっただけで、危うく刃傷沙汰だった事は忘れるなよ」
「でも実害は受けてないし」
「盗撮と付き纏いは十分実害受けてるだろ……」
「……」
「どうした?」
「いや……僕が彼女を追いかけ回してたのもストーカー行為になるのかなって……」
「……あー」
「えっと……どうだろうな……」
「……」
「そ、そんなしょぼくれた顔すんなって!」
「嫌がられたりしてないんだろ?」
「でも連絡先とかもしつこく聞いちゃったし……」
「連絡先教えて貰えてるんだし大丈夫だって!」
「それハロの為だし……」
「その子、ハロの事すごく大事にしてるんだろう?その修理を任されてるんだからきっと大丈夫だよ」
「そうかなぁ……」 - 81二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 22:48:35
続きが気になります!
保守 - 82二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 02:31:57
「っていうかさ、お前がテスト勉強頑張ってたのやっぱりその女の子関係だったんじゃねーか!」
「連絡先が分からない以上次いつ会えるか分からない……そんな相手とまた会う口実を作る為にその子が大切にしているペットロボットの修理を請け負うとは考えたね」
「いや……そんな深い考えは無くて……」
「でもお陰で図書館では向こうから声かけて貰えたんだろ?」
「そして勉強も見て貰えたと。話を聞いた限りでは、やっぱり嫌われていたりはしないと思うな」
「だといいけど……」
「何がそんなに引っ掛かってるんだよ?」
「……壁を作られている感じがどうしてもするというか……深くは踏み込ませないようにしてるみたいで、どうしても距離があるんだ」
「んー……なるほど?」
「まぁ確かに、一緒に食事に行くのを受け入れる程度には気を許してる割には距離があるかもな」
「やっぱりそうかな……」
「まぁでも!そんなに頻繁に会ってた訳でも無いんだろ?これからこれから!」
「そうだな、ハロを完璧に修理して好感度を稼げばきっともっと仲良くなれるぞ!」
「うん……そうだね、とにかく今はハロを治す事だけ考えるよ」
「どれくらいかかりそうなんだ?」
「うーん……交換が必要なパーツが届くのが二週間後だから……」
「ならその間ハロの代わりにお前が話し相手になっちまえよ!」
「えっ、僕が?」
「たしかに……アリかもな、それ」
「えっ⁉︎」 - 83二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 03:08:01
『ハロなんて会話コミュニケーションを重視したペットロボットを連れ歩いてるくらいだし、誰かと話すのに飢えてる可能性はあるだろ?そこを突くんだよ』
(……そんな寂しさに付け込むような真似は流石にしたくないけど……でも、ハロがあんな状態で長いこと話せなかったって事は、実際にかなり寂しい思いをしている可能性はあるんだよな……なら……)
ゴソゴソ
「えっと……あ!良かった、やっぱりここに居た……!」
(……)
(………)
「うん、良し。あとは充電してやれば問題無く動くはず……」
「……ごめんね。ずっと放置してた挙句に勝手だけど……少しの間だけでも良いから、ハロの代わりにマチュの側に居てあげてほしいんだ」
(……そうだ、このままじゃちょっと地味だし、ちょっとかわいい感じの色に塗装しようかな)
(何色がいいかな……赤は……ちょっと派手か。白は汚れが目立つし……青や緑はなんかしっくりこない……ピンク?いや、流石に……)
「あ」
「黄色……うん、この色なら良いかも」
「絵も描いちゃおうかな……何がいいかな」
「うーん……魚、とか?クラゲもかわいいかも」
「♪〜♪〜」
「ん……よしっ」 - 84二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 06:37:06
マチュ的には自分に深く関わってほしくないよなぁ
- 85二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 07:28:08
この世界線もコンチが生まれてよかった
- 86二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 15:16:24
ポコンッ
「む?……シュウジからだ」
〈ハロの修理、パーツ交換とかを含めると3週間くらいかかりそう〉
〈明日会えない?マチュに渡したいものがあるんだ〉
「明日?急だな……渡したいものってなんだろ」
〈図書館でいい?〉
〈音がちょっと出るから、もっと煩くしても大丈夫な所がいい〉
〈あとあんまり人目が無い所〉
「……いや、その指定条件はちょっと……シュウジの事だから文面以上の他意は無いんだろうけど」
「うーん……」
〈ならファミレスは?〉
〈大丈夫〉
〈地図送るから、そこのファミレスに明日来て
時間は?〉
〈マチュの都合が良い時間で〉
〈じゃあ昼の11時〉
〈分かった〉
「ふぅ……あ、こっちにもメッセ来てる……ふーん、まだ見つからないんだ……チョロチョロと鬱陶しいな」
「どこに逃げようが隠れようが、絶対に許さない……絶対に見つけて、全員潰す」 - 87二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 19:21:03
AM11:15
「マチュ遅いな……どうしたんだろう。メッセに既読もつかないし……」
「……」
「何かあったのかな……」
「……」
「あ」
カララン
「マチュ!こっち!」
「シュウジ!ごめんっ、遅くなっちゃった」
「いや、いいよ。急に呼び出したの僕の方だし。何かあったの?」
「あー……ちょっとナンパされちゃって」
「え」
「しつっこくてね……振り切るのにちょっと手間取っちゃった」
「そ、そう、だったんだ……」
「はぁー、喉乾いた。とりあえずドリンクバー頼もうっと」
「あ、もう頼んであるから……」
「そうなの?ありがとう。じゃあちょっと取ってくるね」
「うん」
「……」
(ナンパかぁ……そうだよね、マチュ、かわいいもんなぁ)
「おまたせー……って、どうしたの、そんなしょぼくれた顔して」
「……なんでもないよ」
「そう?」 - 88二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 20:42:41
「それで、渡したいものって?」
「あ、うん……この子なんだけど」
「?……黄色いプラスチックの……箱?いや、もしかして……その子、前に言ってた自作したっていうロボット?」
「うん。本当はハロみたいに流暢な対話が出来るロボットが作りたかったんだけど、あまり上手くいかなかったんだ」
「そうなの?」
「うん。でもね」カチッ
「ん?」
ピロピロ……キュルキュルキャル
ピロピロピロピロ
ウィーン、ピピッ、カシャンッ
《Ciao!》
「う、動いたし喋った!足も出て来た……」
「まだAIが未熟だからハロほど流暢じゃないけど、自分で動き回るし簡単な受け応えくらいなら出来るよ。話しかけてみて」
「えっと……この子、名前とかは?」
「チャットだよ」
「チャット……こんにちは、チャット。私はマチュ。よろしくね」
《ボクチャット。ヨロシク、マチュ》
「おお……本当に返事した。すごいね、アンタ」
「ふふ」 - 89二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 21:08:47
「元はDVDプレイヤーだからDVDや音楽の再生も出来るし、登録した連絡先とならチャットも出来るよ」
「あるんだ、チャット機能」
「あとPCゲームならここにSDカード差し込めばプレイ出来るよ。コントローラーが必要になるけど」
「だいぶ色々詰め込んだね⁉︎」
「楽しくなっちゃって……ゲーム機やパソコンの回路とかも使ってそれこそ色々な機能詰め込んだせいで、ちょっと大きくて不恰好になっちゃったんだよね」
「別にそんな事ないと思うけど。確かにちょっと大きいけど……んっ、あれ、結構重いね……」
ウィーンウィーン
《オロシテ、オロシテ》
「あ、ごめんね」
「ボディを支える為に金属製のアーム使ってるから、その分もあって重いんだよね……」
「なるほどね……それで、どうして私にこの子を会わせたの?」
「僕がハロを預かってる間、代わりに預かって貰えないかなって」
「え……私が?」
「迷惑じゃなければだけど……」
「迷惑とは思わないけど……なんで?」 - 90二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 21:21:00
「話し相手になってあげてほしいんだ。僕だけだと上手く会話の経験を積ませられなくて……」
「……本当にそれだけ?」
「えっと……必ず君の大切なハロを完璧に治して帰しますっていう意思表示でもあるというか……」
「ふーん……そういう事なら、いいよ」
「本当?……本当に迷惑じゃない?」
「うん。最近ずっと1人で静かだったから、話し相手が居てくれるのは嬉しいから。それに、この足といい平べったいボディといい、黄色いカニみたいでかわいいし。魚に……クラゲも描いてあるんだ。ふふっ、かわいい」
「!」
「おかげで暫くは退屈しないで過ごせそう」
「っ、そ、そっか……良かった」
「ありがと」
「あっ、うん……」
(は、初めて笑ってくれた……!)
「今日から暫くよろしくねーチャット」
《ヨロシク、マチュ》
「チャットは映画とか好きかな?」
《エイガ、ミル、シタコト、ナイ》
「じゃあ今日私の部屋で一緒に観ようか」
(……マチュが笑ってくれて嬉しいのに、なんか複雑だ……) - 91二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 21:51:10
(シュウジ……ペットロボット作るのは変わらないんだ……色んな機能詰め込んでる上に綺麗に塗装して絵まで描いてるし、本当に楽しんで作ったんだろうなぁ)
「それにしても、チャット、かぁ……どうしてコンチじゃないんだろう……」
カタカタカタ
《マチュ、ヨンダ?》
「え?ああ、ごめんね。なんでもないの」
《コンチ、ナニ?》
「うーん、そうだな……君の……兄弟に当たるのかな?」
《キョウダイ》
「どう言えばいいのかな……私も、ちょっとよく分からないけど……君がコンチじゃない事には、きっと何か意味があるんだろうね」
《マチュ、ムズカシイ》
「ふふ……コンチと兄弟の話は、シュウジには秘密だよ」
《ヒミツ》
「話しちゃダメってことだよ」
《ヒミツ、ハナス、ダメ》
「そうそう。さてと、それじゃあ映画観よっか」
《エイガ》
「地球に居た頃はよくニャアンとハロとコンチで観てたけど……このコロニーに来てからは初めてだなぁ。誰かと一緒に観る映画なんてひさしぶり」
《ニャアン?》
「私の大切な友達だよ。今はちょっと別行動中だけど……さ、おいで!一緒に観よう!」
《エイガ、イッショ、ミル、ミル》
「ふふふっ」 - 92二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 00:32:44
コンチ…
- 93二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 07:24:25
喋る機能が付いたコンチかぁ
- 94二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 08:40:35
微妙に高性能?
- 95二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 12:18:21
「……なるほど。ハロがいなくて寂しい思いをしているだろう好きな子の為に自作のペットロボットをプレゼントして喜んで貰えたはいいものの、自分よりもそのペットロボットの方が好かれているようでまたもモヤモヤしている、と」
「そんな所だね……」
「しっかし、まさかイトウの方から招集かけられる日が来るとは思ってもみなかったぜ……」
「そう?」
「そうだぞーお前からの呼び出しやお誘いなんて初めてだぞー」
「その子には最初からアプローチをかけていたのにな。分かり易い奴だよ」
「そ、そうだっけ?」
「てかいい加減その子の名前教えてくれよー」
「いや……本人のいない所で勝手に名前とかを教えるのはダメかなって……」
「律儀な奴……」
「しゃーねーなぁ……ちょっと不便だから仮称としてレモンちゃんって呼ぼう」
「レモン?」
「レモンシャーベットちゃんじゃ長いだろ」
「でも髪赤いんだろう?ならりんごちゃんの方がいいんじゃないか?」
「どっちでもいいよ……」
「はは、しょぼくれてる」
「イトウに対してじゃなくてもさ、笑った顔見せてくれたんだろ?それって結構気を許してくれるようになったってことじゃねーの?」
「そうだな。少なくともイトウがそのペットロボット……チャットだったか?そいつを渡した理由はりんごちゃんが寂しくないようにという気遣いな事を察してるだろ。ありがとうって言われたんだろう?」
「今度はお前にその笑顔向けてもらえるように頑張ろうぜ。な?」
「いつでも話聞くから、連絡しなよ」
「うん……ありがとう」 - 96二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 12:26:15
- 97二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 15:18:42
いい友達を持てるね
- 98二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 20:27:05
一応保守
- 99二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 22:58:43
(何かマチュにメッセ送りたいけど……何も思い浮かばない……そもそも用もないし……ハロの修理の進捗も……特に話せるような事今の所無いし……)
(ど、どうしよう……これから2週間以上の間、会う為の口実が何も無い……バイトの事とか、相談してみようかな……?)
「〈バイトしてみようかと思うんだけど、どう思う?〉……いや、どう思うってなんだよ……」
「……」
「えぇいっ、もういいや、送っちゃえ!」
(……)
(………)
ポコン
「!」
(へ、返事来た!)
〈初めてするバイトは何をすればいいかって事?それともバイト自体が向いてるからどうかって話?〉
〈先に言っとくけど、私がした事あるのどれもまともなバイトじゃないからあんまり参考にならないよ〉
〈とりあえずは大手の募集サイト見て仕事内容や雇用条件確認して、興味がある所があれば応募だけしてみたら?〉
〈面接受けて、実際にどんな仕事なのか聞いてみるんだね。もし採用って言われても向かないなって思ったなら断ればいいし〉
〈仕事内容の割に変に高時給なやつとかはやめときなよ。そういうのって大抵犯罪の片棒担がされる闇バイトとかのやばいやつだから〉
「そ、想像以上にちゃんとしたアドバイス来た…… ほんの軽い気持ちで聞いたのにここまで真剣に考えてくれたの申し訳ないな……」
「バイト……真面目に探してみようかな……」 - 100二次元好きの匿名さん25/07/04(金) 02:03:42
とてつもなく可愛いシュウマチュ…
- 101二次元好きの匿名さん25/07/04(金) 06:36:02
内心マチュは複雑だろうな、このシュウジに
- 102二次元好きの匿名さん25/07/04(金) 13:45:38
「保護者から受験生なのにバイトなんかしてる場合かって叱られました……」
「正論」
「前回までのテストで赤点ギリギリな教科が多かった事も理由のひとつみたいで……」
「反論の余地が一切無い正論じゃん。反省しな」
「ハイ」
「まぁ気付かなかったのは私もだけど」
「いや、マチュは何も悪くないよ。全面的に僕の自業自得というか……ごめん、せっかく相談に乗ってくれたのに……」
「いや、それはいいんだけど……大学行くんだ?」
「あー……うん、一応ね。ジオンの工科大学受けるつもり」
「大学受験するのにあの成績は確かにちょっと舐めてるね」
「う……ハイ……」
「でも、そっか……それなら、ハロの修理はやっぱり頼むべきじゃなかったね」
「え?」
「ちゃんと将来考えて大学に行くって決めたんでしょ?ハロの修理なんかに時間取られてちゃダメでしょ」
「……なんか、じゃないよ」
「でも」
「そもそも大学の受験だって、絵を描いたり機械弄りしか趣味が無くて、将来やりたい事が何も見つからない僕にそれならアーティストよりかは手に職付けられるように工科大学に行けって言われたから受けるのを決めただけなんだ……言われるがまま決めただけで、僕自身が将来を考えてとか、立派な理由じゃないよ」
「……」 - 103二次元好きの匿名さん25/07/04(金) 14:13:26
敷かれたレールに違和感覚えてたかつての自分を幻視するマチュ…
良いとこのお嬢様→アウトロー→軍の協力者なんて激動の青春を送ったマチュは悩める男の子にどんな言葉をかけるのかな…? - 104二次元好きの匿名さん25/07/04(金) 23:00:17
これはマチュも下手なこと言えないよなあ
- 105二次元好きの匿名さん25/07/05(土) 07:02:10
かつての自分だもんなぁ…
- 106125/07/05(土) 11:17:15
- 107125/07/05(土) 11:18:21
間違ってポメ添付してた!気にしないでください!
- 108二次元好きの匿名さん25/07/05(土) 17:20:39
りょうかーい
- 109二次元好きの匿名さん25/07/05(土) 20:59:50
- 110二次元好きの匿名さん25/07/06(日) 01:02:55
保守
- 111二次元好きの匿名さん25/07/06(日) 07:31:00
学校の描写で女子が出てこないから恐らくそう
- 112二次元好きの匿名さん25/07/06(日) 07:32:23
大丈夫?
マチュの同級生ズみたいにファンクラブできてて、ガチホモくんいたりしない?
(いらん心配) - 113125/07/06(日) 09:30:07
すみません、今日も更新出来るか分からないので保守お願いします!
更新無い代わりに小話
男子校です。シュウジ本人は気にしませんが女子のいる環境に放り込むと何が起きるか……と危惧した保護者が男子校に通わせてます
ただ共学だったとしてもシュウジは興味のない相手とはまともに会話しないのでどっちにしろ学校内の描写で女子は出て来ない思います
シュウジが学校内でちゃんと個人として認識してるのは会話してる友人2人だけだったりします。その他はクラスメイトですら顔はともかく名前すら覚えてない
- 114二次元好きの匿名さん25/07/06(日) 10:35:03
興味がないことには本当に興味がないのは変わらないのか……
- 115二次元好きの匿名さん25/07/06(日) 16:37:06
ポメは可愛いのでいくら貼ってもいい(持論)
男子校解釈に合う……共学でも興味ある人としか絡まないの解釈に合う…… - 116二次元好きの匿名さん25/07/06(日) 18:00:53
- 117二次元好きの匿名さん25/07/06(日) 22:02:55
あちら側と違って絵には興味はないのか?
- 118二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 00:14:41
「……まぁ、そんなもんだよね」
「え?」
「何?」
「いや……」
「説教じみた事でも言われると思った?残念ながら、私はそういうのむしろ言われる側だよ」
「えぇ?」
「進路希望調査でさ、やりたい仕事もなりたいものも何も思い付かなくて、考える事投げ出してクラゲって書いてめっちゃ怒られたよ」
「な、なんでクラゲ?」
「好きだからかな」
「……そっかぁ……クラゲ好きなんだ……」
「可愛いじゃんクラゲ。シュウジもチャットにクラゲ描いてたし、可愛いと思ってるんじゃないの?」
「モチーフとしては可愛いと思うけど……」
「まぁ流石に好きだからクラゲになりたいは冗談だけど……工科大学っていう進路は、機械弄りっていう好きな事から派生した進路でしょ?将来がどうとかは置いとくとして、ちゃんとシュウジなりにその道に進んでも良いなって思ったから選んだんじゃないの?」
「そうだけど……」 - 119二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 00:23:12
- 120二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 00:29:41
(……)
(………)
(…………)
「シュウジはクラゲの良さを分かってない。クラゲってね、泳いでる所を見てるだけで無限に時間溶けるんだよ。夢中になり過ぎて友達と水族館に行った時もそれで文句言われたし」
「それは……友達と水族館に行ってイルカショーで盛り上がるのとか楽しみにしてたのにずっとクラゲの水槽の前で立っていられたら文句も言いたくなると思うよ」
「そもそも私がクラゲ見に行きたいって言ったから行く事になったんだよ。少しくらい許してくれても良いじゃん?」
「その友達は君と水族館を回って遊ぶの楽しみにしてたんでしょ?それなのにずっとクラゲの水槽の前っていうのは流石に……」
「いやでもさ……って、うわ、もうこんな時間?」
「え?……本当だ」
「愚痴大会してご飯食べてデザート食べながらクラゲ談義してただけなのに……」
「クラゲで本当に時間溶けちゃった……」 - 121二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 00:51:24
- 122二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 01:33:53
お待たせして申し訳ありません
保守ありがとうございました!
感謝の小話・シュウジの友人達について
名前はニシモリとキタムラといいます
語尾を伸ばしたりレモンちゃん呼びを提案した方がニシモリ、一人称は「オレ」
話を総括したりりんごちゃん呼びを提案した方がキタムラ、一人称は「俺」
学校で浮きがちなシュウジを心配したニシモリがちょっとしつこいくらいに話しかけまくってシュウジに存在を認識された所でキタムラを紹介した事が3人の関係の始まりです
友人になったきっかけは例のストーカー事件で、シュウジが妙な奴に付き纏われている事にキタムラが気付きました。会話も増えてシュウジと仲良くなれたと思っていたニシモリは何の相談もされなかった事にショックを受けて、「オレ達友達だろ⁉︎相談しろよ!」と訴えました。シュウジの方はこの時まで単なるクラスメイトとしか思っていませんでしたがニシモリとキタムラが本気で心配してくれている事を感じ取り、それを素直に嬉しいと思った事をきっかけに2人に対して明確に友情を抱くようになりました
ちなみにストーカーはシュウジの保護者により完璧に対処されています。もう二度と現れません
これはたくさん保守してくれた事に感謝するポメの図です - 123二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 05:50:13
保守保守
- 124二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 06:41:18
やはりイッチはポメなのでは…?
- 125二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 07:51:51
学校行く前に保守
- 126二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 08:26:06
マチュ的には何も知らずにいてほしいんだろうな、このシュウジは
- 127二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 16:57:56
捕手
- 128二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 17:29:58
シャッシャッ
カリカリ……
「……んー……なんか、バランスが変……?クラゲって意外と難しいな……描き直そう……」
「あー……スケブがクラゲまみれだ……頭変になりそう……ちょっと休憩しようかな。甘いもの……アイスココアがいいな」
ゴクゴク……
「ふぅ……」
「……」
(僕はマチュと一緒に居たいけど、彼女は僕の事どう思ってるんだろう。嫌われてはないと思うけど……)
(そもそも僕、未だにマチュの事全然知らないんだよな……)
(もっと……マチュと……)
「……」
「……?」
「あれ……?」
「そもそも、何で僕はこんなにマチュの事気になってるんだ?」
「えっと……」
「……」
「も、もしかして……今までは2人に揶揄われてるだけだと思ってたけど……」
「ぼ、僕、本当にマチュが好き、なのかも……?」 - 129二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 18:27:40
inファミレス
「お前鈍いな」
「本当に鈍い」
「うっ……」
「オレ達が今まで相談に乗ったりしてたの何だと思ってたんだよー!」
「いや、あの……」
「かなり分かり易くお前がりんごちゃんを好きな事前提に話してたよな?それで今漸く自覚しましたって、俺達はいったい何の話をしてると思われてたんだ?」
「えっと、その……か、揶揄い混じりに友達作りの相談に乗ってくれているのかと……」
「そういうレベルはもう超えてただろ!」
「イトウの鈍さを見誤ってたな……まさかここまで自分の感情に鈍感だとは思ってなかった」
「うぅ……」
「つーかさぁ、お前ちょっと考える前に動き過ぎだろ」
「顔と雰囲気に騙されるけど、イトウって意外とアグレッシブだよな」
「そうかな……」
「じゃないと気になってる女の子追いかけて難民街なんて危ない所に1人で何度も行ったりしないって」
「……今まではイトウがりんごちゃんに翻弄されてるっぽく感じてたんだけどな……こうなってくるとむしろイトウが彼女を振り回してるんじゃないかってちょっと心配になって来たぞ……」
「そ、そんな事してないよ……たぶん……」
「本当か〜?」
「絶対に無いとは言い切れないだろ」
「た……たぶん……」 - 130二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 21:10:44
保守
- 131二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 22:59:51
ほーしゅ
- 132二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 23:14:14
「で、今回は具体的な相談は特に無いんだな?」
「あー……うん。なんか、1人で考え込んでいたくなくて……」
「いいじゃんいいじゃん。ジュース飲んでポテトでも摘みながらダラダラ話そーぜ」
「俺シーフードピザ食いたい」
「僕はグリルチキン」
「待て待てじゃあオレもハンバーグプレート食いたい」
「注文するか。タブレット取ってくれ」
「……」
「お?どうした?」
「いや……この前焼き肉行った時にサラダも食べろって言われたなって思い出して……」
「サラダか……」
「サラダかぁ……」
「……どうする?」
「……生ハムサラダなら食う」
「俺も……なんか洋食ばっかになったな……ついでにパスタも頼むか?」
「シェアしようぜ!オレペペロンチーノ!」
「アラビアータかな」
「なら俺はカルボナーラにするか……よし」
「サラダなんか1人じゃ絶対に頼まないよなー」
「りんごちゃんの影響が確実に出てるな」
「お肉だけじゃなく野菜も食べろっていつも言われるんだよ」
「なんだよ、仲良くなってんじゃん」
「惚気か?」
「違うよ!」 - 133二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 23:34:07
流石男子高校生だよく食べるな…
- 134二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 06:55:10
こういう友達いいね
- 135二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 07:45:54
年頃って感じでいいですね
- 136二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 08:25:40
「ハラヘリ虫」…それを彼にいうことはないだろう
- 137二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 09:08:59
この概念好きすぎる
この2人がの着地がどんな風になるかわからないけど幸せな物だと良いなあ - 138二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 13:43:19
〈ハロの修理、今出来る所は全部終わったよ〉
〈後は注文したパーツが届き次第交換するだけだから、終わったらすぐ連絡するね〉
〈チャットの様子はどう?〉
〈ありがとう〉
〈まさかこんなに早くハロが治るなんて思ってなかった。本当に感謝してる〉
〈チャットは元気だよ。随分とおしゃべりも流暢になって来たし〉
〈この間なんて歌いながらダンスしてたんだよ〉
〈歌いながらダンス?〉
〈動画送るね〉
🎥(動画ファイル)
〈本当だ。カラオケでもしてたの?〉
〈すごく楽しそう〉
〈ミュージカル映画を見せてあげたら興味持ったみたい〉
〈昔のアニメーション映画とか特に好きみたい。れりご〜♪とかよく歌ってるよ〉
〈なんの歌か分かる?〉
〈分からないから調べました〉
〈面白そうな映画だね。今度見てみるよ〉
〈リバイバル上映してる映画館あるよ〉
〈というかそこで見かけたのがきっかけだし〉
〈流石にチャットは連れて行けないから配信で観たけど〉
「……」 - 139二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 13:50:11
- 140二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 14:04:00
- 141二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 18:05:47
(誘ったはいいけど……何着て行けば良いんだろう……いや、別にいつも通りでいいんだよ、いつも通りで……)
(……いつも通りってなに?僕、いつもどんな風にマチュと話してたっけ……?)
「……」
(ど、どうしよう……)
(あ……そうだ……)
(こういう時は……あの人に聞いてみるか……)
(ちょっと気は進まないけど……)
(……)
(………)
「あ、返事来た……えっと……うわ、長……うざ……」
〈あまり気合いの入り過ぎた服装はするな〉
〈かといって普段着過ぎてもいかん〉
〈そうだな、少し綺麗め……というよりカッチリした格好がいいかもしれん〉
〈良さそうなコーディネートをいくつかリストアップしておいた。その中でお前が気に入ったものを選べ〉
〈そもそもお前は普段からもっと服装に気を使うべきだ。着古したタンクトップばかり着ていないで新しい服をこの機会に買いなさい〉
〈それから 〉
「……ありがたいけど……やっぱり鬱陶しい……やめておけば良かったかな……」 - 142二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 18:29:34
この文体ってまさか…!
- 143二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 19:55:53
- 144二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 22:56:08
おっと…誰かが来たようだ
- 145二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 23:14:33
今スレ見つけて一気読みしちゃった
普通の高校生してるシュウジ良すぎる - 146二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 02:38:02
はしゃいでるシュウジかわいい
- 147二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 03:26:35
そっか、「保護者」であって「両親」とは言われてなかったな
それはそれとしてこの重さというか長文鬱陶しいと思われてるの納得だが不憫で草 - 148二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 06:29:49
綺麗な目のシュウジはこっちなのか?
- 149二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 07:27:10
マチュ!その勘を否定するな!
- 150二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 09:29:37
バタンッ
「き、聞いてくれ!大事件だ!」
「あら、どうされたんですか?」
「シュ、シュウジが、シュウジが……!」
「シュウジが?」
「女の子と出掛けるらしい……!」
「えぇっ⁉︎」
「何を着て行けば良いのかと聞いてきたんだ!この私に!」
「まあ」
「流石に下世話かと思って相手の事は聞けなかったが……」
「そうですか……あの子が……」
「すまない、少し興奮してしまった……絵を描き殴るか無機物を弄くり回す以外はずっと空虚な日々を無為に過ごすだけだったシュウジが、と思うと喜ばしくてな……少し複雑ではあるが……」
「……そうですね」
「……何者なのだろうな、彼は」 - 151二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 11:59:30
良いねぇ!!保守
- 152二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 14:05:41
「……」
「いや、服なんて別にいつもので良いんだよ、そもそも約束の日までまだ3日もあるし……今から悩んだところで……」
「そもそも今はそんなに服沢山持ってないし……」
「……」
「でもダサいとは思われたくない……」
「……」
「うぅ……なんで今更こんな事に悩んでるの……制服って楽だったんだなぁ……ハイバリーの制服はワンピースやジャンパースカートで選べた上に色も可愛かったし……」
「はぁ……」
カタカタカタ
《マチュ》
「あれ、チャット。どうしたの?」
《ナヤンデル?》
「あー……うん。ちょっと服の事でね……」
《マチュ、オシャレスル?スカート!ワンピース!ナンデモニアウ!》
「あはは、ありがと……と」
prrr……
「はい、もしもし?」
「……分かった」
「チャット、私、出かけて来るね」
《オシゴト?》
「うん……今日は帰って来られないかも。留守番お願いね」
《イッテラッシャイ》
「うん。行ってきます」 - 153二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:37:03
不穏な空気…
- 154二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 01:13:07
「ふあぁ……あー……」
(なんか落ち着かなくて全然眠れなかったな……)
(……朝ごはん……シリアルでいっか……)
(あ、牛乳無くなりそう……注文カートに入れとかないとな)
「……いただきます」
シャクシャクシャクシャク……
(……テレビでもつけるか)
《今週の天気がこちらです。雨の降る日がありますので、傘を忘れずに持って出かけてください》
(……静かだな……朝はいつも1人だけど、最近はマチュかニシモリ達と一緒に食べる事が多かったから余計に静かに感じるのかも……)
(今日は……特に予定無いんだよな。ニシモリは部活に顔出しに行くらしいし、キタムラも家族と予定あるって言ってたし……)
(……図書館でも行こうかな……宿題、今のうちにやっちゃおう……受験にも備えなきゃいけないし……)
「あ」
「マチュからメッセ来てたんだ。気付かなかった……」
(? なんか変な時間に送ってきてるな……)
「えっと……え?」
〈ごめん、映画行けなくなった〉 - 155二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 03:56:18
何が起きたの…
- 156二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 04:49:11
《次のニュースです》
〈仕事中にちょっとドジして怪我しちゃって、暫く安静にしてないといけなくて〉
《昨晩未明、コロニー外宙域で所属不明MS三機による交戦が行われました》
〈あ、大怪我とかではないから心配しないで〉
《軍警が現場に急行した際には既にこれらのMSは逃走》
〈ただちょっと足が痛くて歩き辛くて。あんまり歩き回れないから映画館にまで行けそうになくて〉
《目撃情報によると、現場には白いMSがーー》
〈せっかく誘ってくれたのに、ごめん〉
《現在も行方は分かっていません》 - 157二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 05:52:59
- 158二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 07:00:22
3機のMSはマチュ、シャリア・ブルだとして、残りは誰だ?
- 159二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 09:01:00
ニャアンでは?別行動してるんだよね
- 160二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 11:00:32
「……なるほど。その連絡以降りんごちゃんとは一度も会えていないと」
「……うん」
「しかも実際どの程度の怪我をしたのかも分からなくて心配で気が気じゃないってわけか」
「うん……」
「怪我して安静にしてなきゃいけないって相手にしつこく何度も連絡するわけにもいかないもんなぁ……入院とかはしてないんだよな?」
「そこまでの怪我じゃないって本人は言ってたけど……大丈夫だからって詳しくは教えてくれなくて……」
「そっか……」
「お見舞いにも行けないんじゃあな……」
「……」
「そんな落ち込むなって。イトウのせいじゃないんだし」
「ん……」
「……」
「……」
「……トイレ、行って来る……」
「お、おう」
「気ぃつけてなー」
「ん……」ふらふら
ガンッ、ガタタッ
「っ、」
「おいおい大丈夫か⁉︎」
「うん……」
パタン
「ダメだなありゃ……」
「イトウがあんなガチ凹みしてるの初めて見た……」
「オレも……そんだけりんごちゃんのこと心配なんだな……」 - 161二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 14:30:23
保守
- 162二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 14:53:13
「デートがご破産になった事自体は気にしてないみたいだな……ま、そりゃそうか」
「カラオケでこんなお通夜みたいな雰囲気になるの初めてだよ、オレ……」
「俺もだよ……りんごちゃん、早く元気になってくれるといいな」
「本当にな。そんで改めてイトウとデートしてやってくれー頼むからぁ」
「……とりあえず今は、なんかテンション上がる曲でも入れるか」
「そうだな」
「ただいまー……」
「よしイトウ!今は心配しててもどうしようもない!とにかく歌ってテンション上げるぞ!」
「え」
「そんなしょぼくれた顔で病み上がりの女の子に会う気か?」
「ただでさえ怪我して約束ダメにしちゃって気落ちしてる子に心配かけちゃったって暗い顔させるのはそれこそダメだろ!次会う時までにいつも通りのお前に戻っておくんだよ!」
「おらこっち来い!歌うぞ!」
「え、えぇ〜?」 - 163二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 17:39:35
- 164二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 20:53:31
つらい…
この世界のシュウジはまだモビルスーツ乗れなそうだし… - 165二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 22:21:26
赤いガンダム壊れたし(コアファイターはシャアがたぶん持ってるか捨ててるかのどちらか)、もし乗るとしたらどんなMSだろうか…
- 166二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 04:01:04
- 167二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 09:26:46
マチュ…心配だな
- 168二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 09:55:27
こんな素敵スレがあったとは…!保守!
- 169二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 14:44:36
「っ、うぅ……やば、痛み止め切れたかな……いっ、たた……薬……あ……」
カタカタカタ
《マチュ、ドウシタノ?》
「、ああ、チャット……いや、ちょっと怪我が痛くて、ね……薬、飲みたいんだけど落としちゃって……」
《クスリ、コレ?》
「うん……」
《ボクガヒロウ》
カタカタ……カチャン
《モウイッカイ》
「チャット、いいよ……自分で拾うから……無理しないで」
《チャットガヒロウ!》
カチャ……カチャ……
《! マチュ!クスリヒロエタ!》
「うん、すごいね。ありがとう……っ、」
《マチュ?ケガイタイ?クスリノンデ》
「っ、うん」
カタカタ、カタカタ
「そんなに心配しなくても大丈夫だよ、ちょっと骨に罅入っただけだから……ふわぁ……ごめんチャット、もう一回寝るね……」
《……オヤスミ、マチュ》
「おやすみ……チャットが居てくれて良かった。1人じゃ、きっと心細くてダメになってた……」
《……》 - 170二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 15:23:15
ポコン
「ん……チャット?誰から……いや、この番号は……チャットから……?」
(そういえば作ってすぐの頃にちゃんとチャット機能使えるか試す為に登録してたっけ……でもマチュならチャットを介さずにそのまま送って来る筈なのにどうして……とりあえず、確認しよう)
〈マチュ、ケガした〉
〈つらそう〉
「これ……マチュからじゃない。まさか……」
〈君はチャット?〉
〈うん〉
〈マチュの怪我、どれくらい酷いの?〉
〈アシのホネにヒビ、あとダボク〉
〈アザだらけ。イタイ。あるくのツライ〉
「骨に罅⁉︎それにアザだらけって……大怪我じゃないって言ってたのに⁉︎マチュ……!君って人は……!」
ポコン
「……住所?これ、もしかして……」
〈マチュ、ひとりさびしい、ココロボソイ〉
〈すぐ行く〉
「マチュ……っ」 - 171二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 15:25:57
チャットくん既に心がインストールされてるだろ…
- 172二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 15:41:18
(チャットから送られてきた住所によるとこの辺りの筈だけど……なんだか全体的に古びた街並みだな……)
(あった、このアパートか……随分と古いな……これ、もしかして老朽化して難民や移民用の住居にされた建物なんじゃ……)
(……本当に、マチュがこんな所に住んでるの……?彼女は、もっと……)
(? ……もっと、なんだ……?マチュが真っ当な生活をしてない事なんてとっくに分かってるのに……)
(……)
(というか勢いのまま来ちゃったけど……これ、マチュからしたら迷惑なんじゃ……教えてないのにいきなり家に来られるとか普通に考えたら怖過ぎるよね……)
(途中で食べ易いものとか果物とか一応買って来たけど……)
(……電話してみるか)
Prrr……
《……はい、もしもし……?》
「あ、マチュ、あの……」
《……シュウジ?どうしたの?》
「えっと、チャットから連絡があって……君の怪我の事とか」
《チャットから?……ああ、そういえばチャット機能あるって言ってたね……》
「うん。それで……実は今、君のアパートの前に居る、かも」
《え》
「住所が合ってれば……」
《ええっ⁉︎》
(まぁ、当然だけど驚くよね……) - 173二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 17:46:46
- 174二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 17:59:36
「飲み物、とって来るから座ってて」
「いいよ、無理しないで座ってて」
「でも……」
「自分で買って来たやつあるから、大丈夫だよ。それより、冷蔵庫開けちゃっていい?買って来たやつ、入れておきたいんだけど……それとも今食べる?」
「……いや、大丈夫。食欲無いし……しまうついでに麦茶とってくれる?シュウジも、良かったらそれ飲んで」
「……ありがとう」
(マチュの全身から湿布の匂いがする……オーバーサイズの服で隠してるみたいだけど、たぶん、本当にあちこちアザだらけだなんだろうな。足は……ギプスを付けてるみたいだ。歩き方もぎこちないし、本当に辛そうだ……こんなに酷い怪我してたなんて……)
カタカタカタ
《Ciao!シュウジ!》
「あっ、チャット」
《ヒサシブリ!》
「久しぶり。喋るの上手になったね」
「その子、どんどんお喋り上手になってるよ。ハロにも負けないくらい」
「そうなの?」
「うん……おかげで、退屈しないで過ごせてる。私が動けない間、音楽聴かせて気を紛らわせたりもしてくれたし」
「そうなんだ……ありがとう、チャット」
《チャット、エライ?》
「えらい、えらい」
「なんでシュウジがお礼言ってるの」
「いやぁ……あはは……」
「お礼を言うのは私の方……ありがとね、チャットを預けてくれて……お陰で、心細い思いしなくてすんだよ」
「……そっか。良かった……」 - 175二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 19:49:43
《♪♪〜♪♪♪〜》
「チャットその曲気に入ったの?」
《ウン!》
「良い歌だよね。私も好きだよ」
(マチュ、随分とチャットのこと可愛がってくれてるんだな……チャットも楽しそうだし、あのまま存在を忘れて仕舞い込まずにマチュに渡せて良かった)
(チャットもマチュに懐いてるし……もしマチュが迷惑じゃなくて、チャットもマチュと一緒がいいって言うなら……このまま譲っても良いかもしれないな)
(それにしても、女の子の部屋をあんまり見回すの失礼だろうけど……この部屋、何にも無いな)
(冷蔵庫の中も、僕が買って来たものと大差無いようなものしか無かった。今は買い物に行く余裕が無いにしても調味料の類いも殆ど無かったし……単に自炊が苦手なだけかもしれないけど……)
(壁紙も無地で面白みが無いし、必要最低限の家具はあるけど……それ以外はすぐに捨てられるような物ばかりで……なんだか、空っぽな感じだ。このグラスも……何処でも買えるような安物を適当に買っただけなんだろうな……デザインといいあんまりマチュのイメージに合ってない。そもそも彼女が使うにはちょっと大き過ぎる)
(まるで……いつここを引き払っても大丈夫なようにしているみたいな……)
(……)
(いや……みたい、じゃない……マチュは、きっと……)
「……」 - 176二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 21:24:27
「……ねぇ、マチュ」
「ん?」
「……何の仕事してるのかって……聞いてもいいかな」
「それは……」
「そんな大怪我するなんて、普通の仕事じゃないよね」
「大怪我って程じゃ」
「これだけ湿布の匂いがしてるのにまだそんな事言うの?全身アザだらけな上に足の骨にも罅、入ってるんでしょ。それって十分過ぎる大怪我だよ」
「……鼻が良いね」
「誤魔化さないでよ。そもそも鼻が詰まってでもいなければ誰だって気付くよ」
「……はぁ……誰にも言わないでよ」
「うん」
「私は、なんて言えばいいかな……依頼があった時にだけ出撃する……でもあくまでも依頼を受けるかどうかは私次第で、協力を頼まれた時にだけ戦力になる……いわゆる傭兵、みたいな?そんな感じなんだ」
「……傭兵?君が?」
「……アンタ今、弱そうって思ったでしょ。まぁ実際ステゴロは弱いけどさ……」 - 177二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 23:34:56
軍警に大事な所に一発蹴りを入れた人が何言ってんだか…
- 178二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 02:14:45
- 179二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 02:44:12
「……白い、モビルスーツ……」
「え?」
「君が映画に行けなくなったって連絡して来た日……コロニー外宙域でMS同士の戦闘行為があったってニュースで見た……そのうちの一機は、前にも目撃された白いMSだったって……」
「……」
「マチュ。君が……あの白いMSのパイロットなんじゃないの?」
「……どうしてそう思うの?」
「……勘、かな」
「勘ねぇ……」
「どうしてかは分からないけど……確信があるんだ。あの白いMS……前に難民街で盾の下敷きになりそうになった僕を助けてくれたのも、君だったんでしょ?」
「……」
「はぁ……勘の良い奴は厄介だって、こういう事か」
「……認めるんだ?」
「勘とは言いつつ、確信してるんでしょ?なら口先だけ否定したって意味ないし……あ、でも口止めはさせてもらうからね」
「うん」 - 180二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 06:35:15
さてどこまで話すか
- 181二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 09:21:32
このレスは削除されています
- 182二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 09:54:33
「……何があったか聞いてもいい?」
「んー……本当はダメだけど……約束破っちゃったし……アンタの自衛の為だと思って話すけど、ここから先は絶対に口外禁止だからね」
「うん」
「……このコロニーにさ、ちょっとヤバい組織の連中が潜んでるんだ。組織自体はもう解体されてるんだけど……そこから逃げ延びた奴らがね」
「組織?……どんな?」
「……簡単に言っちゃえば、戦争で得する連中とかかな。人体実験とかも平気でやるような本当にヤバい奴らだよ……好奇心で調べようとか、絶対にしないでよ。最悪の場合……」
「……分かった。そいつらの事は……もう聞かない。でも、MS同士の戦いなのに、そんな大怪我するものなの?」
「それは……」
「……」
「その……」
「もしかして……MSを降りた所を襲われたの?」
「……あはは……うん……情け無い事にね……」
「……」
「捕縛した目標MSのパイロットが大暴れしてさ。その混乱の隙を突かれて……潜伏してた奴にね……」
「……へぇ」 - 183二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 10:24:35
「ニュースによるとMSは三機居たそうだけど……そのうちの一機は君だとして、残りの二機は?どっちも敵だったの?」
「あー……うん」
「……何で相手は2人組だったのに君は1人で戦ってたの」
「本当はこっちも2人で対応する予定だったんだよ。でも急に向こうが動いたせいで彼女の到着を待ってる暇が無くて……」
「……最初から1人の予定ではなかったんだね」
「そりゃそうだよ……そもそも私、本当ならMAV居るし」
「……MAV?……君の?」
「……あー……そりゃ普通は知らないか。えっと、相方とか相棒とか、そこら辺?今は別件で彼女の方が呼ばれてて別行動になってるけど……本当なら2人で来る筈だったんだよ。そもそも撃墜じゃなく捕縛が目的だから2人の方が断然いいし」
「……そうなんだ」
「……あ!戦ってた奴らには勝ったし全員ちゃんと捕まえたから大丈夫だよ!出撃したのは私1人だけど、待機してた協力者の人達とかも居たから!」
「……へぇ……それなのに君はそんな大怪我したんだ……潜伏してる奴に誰も気付かなかったの?」
「あ、いや……不意打ちだったし……あの時は緊急事態で現場もかなり混乱してたから……」
「……ふぅん」 - 184二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 12:19:25
(えっ、なにめっちゃキレてる⁉︎ 目つきやっばぁ……シュウジってこんな顔出来たんだ……ていうかなんでこんな怒ってるの?)
(……いや、元々友達を傷付けられたらこれだけ怒る人だったのかも……あの頃は殆ど隠れ家でしか直接会わなかったし、交流があったのも私とニャアンの2人だけだったから知らなかったけど……)
(……優しい人だもんね)
「あーえっと……こ、この怪我の殆どは逃げ回ってる最中に盛大に転んだりしたせいだから……」
「……その足も?」
「これは……不意打ちで襲われた時に蹴られたせいだけど…… でもその後すぐに助けて貰えたから……」
「……」
(いや本当に目つきヤバすぎ……捕まえた強化人間がMSから出た瞬間に銃の乱射し出した事とか銃弾掠った事とかそのせいで至近距離まで近付かれてるのに気付かなかった事言わなくて正解だった……そもそも詳しく話しちゃダメだけど……)
「……何か助けが必要な事があったら、言って。いつでも力になるから」
「うん……」
「遠慮とかしないでちゃんと呼んでね?チャットにも言っておくけど、君からも知らせてね。無理だけは絶対にしないで」
「う、うん……」
(シュウジ、私に怪我をさせた奴らに怒ってもいるけど……何よりも心配してくれてる。良い奴だよなぁ……ちょっと目つきが怖過ぎるけど……) - 185二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 13:18:40
ガチャ
「……だだいまー……」
ガチャン
トストストス……
カチャ……ボスンッ
「はぁ〜……」
「……」
(やっぱり……マチュは仕事でこのコロニーに来ただけで、その案件が片付けばここに留まる理由は無くなるんだ……)
(怪我が治るか、例の組織の件が片付けば……きっとマチュは、宇宙に飛び出して行ってしまうんだろうな……)
(傭兵……しかもMS乗りで、軍警や犯罪組織の奴ら複数人を1人で相手して圧倒出来る実力の持ち主だ。今回以外にも沢山の依頼を受けて宇宙を文字通り飛び回っているんだろうな……クラゲみたいにただ流さてれるんじゃない……海を泳ぐ魚のように、自由に……)
(マチュが魚だとすれば……今の僕は、クラゲだ。ただ、流され続けているだけの……)
(このままただ流され続けたら……そう遠くないうちに、マチュともう会えなくなる)
(どうすれば僕は……マチュに追い付ける?)
(……いや、そもそも僕の気持ちだって一方的なものだ。このまま追いかけ続けたって、マチュにとっては迷惑なだけかもしれない……マチュのMAVにも、嫌がられるかもしれないし……)
(……)
(マチュの、MAV……彼女って言ってたし、女の子なんだろうな……でも、なんでだろう……どうして僕はあの時……“そこは僕の場所なのに”、なんて思ったんだろう……)
(僕らは……良くて友達程度の関係なのに)
「う〜……ん“ぅ〜……」
ポコン
「ん?……うわ、あの人からだ……何だよ……」
〈今日のデートはどうだった?〉
「……」 - 186二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 13:20:49
〈禿げろ〉
〈どうした〉
〈もしや失敗したのか?〉
〈うるさいバカ〉
〈メタボになって生活習慣病に苦しめ〉
〈まさかお前の興味の赴くままに振り回してフラれでもしたか?〉
〈女性の心理は複雑なんだ、よくよく気遣ってやらねばすぐにそっぽを向かれてしまうぞ〉
〈うざい〉
〈奥さんのカレーで体臭キツくなっちゃえ〉
〈落ち着きなさい、どうしたというんだ〉
〈足の小指箪笥の角にぶつけて悶え苦しめ〉
〈爪の間に棘刺さって抜けなくなっちゃえ〉
〈何故そう絶妙に嫌な事を言ってくるのだ!〉
〈シュウジ〉
〈こら、やめなさい〉
〈変な画像を無言で大量に送り付けるな!〉
〈何なのだこの絶妙に腹の立つ顔をした珍妙なキャラクターは!〉
〈動物の面白画像に切り替えるな!なんだこのラクダの顔は!舐めているのか⁉︎〉
〈こら!シュウジ!〉
〈電話に出なさい!〉 - 187二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 13:31:55
やっぱりシュウジならマチュが傷つけられたって知ったらこうなるよな それはそれとして理不尽(?)なことされる(推定)シロウズさんェ…
- 188ポメ主25/07/12(土) 13:33:18
- 189二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 13:35:30
スレのURLをコメント欄に直接入力したらいいよ
- 190二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 15:06:33
次スレからは閲覧注意付けてもええで(悪魔の誘惑)
- 191ポメ主25/07/12(土) 18:54:52
次スレ建てました〜
【CP注意】絵と機械弄りが趣味な普通の少年シュウジPart2|あにまん掲示板平凡な日常を送る高校生・シュウジは、ある日出会った白いMS(モビルスーツ)乗りの傭兵の少女・マチュと出会った事でその日常は少しずつ、しかし確実に変化していた*スレ画には居ますがコンチは今の所出て来てま…bbs.animanch.com貼れてるかな?
こっちのスレはポメの画像でも貼って適当に埋めちゃってください
- 192二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 18:57:38
さんきゅーポメ主!
- 193二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 19:36:25
貼れてる貼れてる
サンキューポッメ - 194二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 19:38:46
やはり投稿者はポメだった…!
- 195二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 19:40:42
- 196ポメ主25/07/12(土) 21:30:13
- 197二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 21:46:46
- 198二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 21:48:31
やはりポメはかわいい
- 199二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 21:49:16
わんわん!!!
- 200二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 23:41:22