【ギャグSS】ここはブルロ国です③

  • 1スレ主25/06/24(火) 19:42:27

    ナレーション:二子一揮


    《──時は、“サッカー”という文化が、魔王によって封印された混迷の時代。》

    《ブルロ国におけるサッカー信仰は、もはや常軌を逸した熱狂──いえ、“狂信”と呼ぶべきものでした。》

    《王はその喪失に耐えきれず、禁忌とされる黒魔術に手を伸ばし、“救世主”の召喚を試みます。》

    《……以上が、基本設定となります。では、本編に進みましょう。》

  • 2スレ主25/06/24(火) 19:43:36

    このスレは、ブルーロックの登場人物によるRPG風ギャグSSです。

    舞台は“ブルロ国”。魔王の手によってサッカーが廃止されたこの国に、ブルーロックスは“救世主”として召喚されます。

    サッカーを取り戻すため、そして元の世界に帰るため、彼らは戦ったり笑ったりふざけたり、棺に強制的に押し込められたり壺を割ったりします。

  • 3スレ主25/06/24(火) 19:46:04

    ※プレイヤーの選択(安価)、運命(ダイス)によって、ストーリーの進行・視点が変化します。

    ※選択可能キャラは以下の通りです。

    ■蜂楽、凛、蟻生、時光
    ■烏、乙夜、雪宮、愛空
    ■冴、カイザー、ネス、黒名
    ■我牙丸、雷市、氷織、二子
    ■閃堂、清羅、七星、斬鉄

    〇パーティ:潔、千切、國神、士道、玲王、凪、馬狼

    (選択肢に存在しないキャラでも、物語に出てきたり出てこなかったりします)

    (選択肢に存在するキャラでも、選択前に勝手に出てきたり出てこなかったりします)

  • 4スレ主25/06/24(火) 19:47:28
  • 5スレ主25/06/24(火) 19:54:24

    ■キャラヘイトを目的とするものではありません(キャラ崩壊の趣旨でも)

    ■キャラsage、腐発言、アンチコメはお控えください

    ■荒らしはスルーします

    ■ゆっくり進行ご容赦ください(平日は仕事の都合上、特に進行が遅くなります)

    ■感想、質問、イラスト等頂けるとスレ主が大変喜びます

    ■広域ホスト規制に巻き込まれがちです。保守して頂けると幸いです(23時~8時は特に)

  • 6スレ主25/06/24(火) 20:05:34

    〇パーティメンバー


    ▶︎よいち:ゆうしゃ Lv6(累計EXP 67)
    ▶HP / MP:65 / 24
    ▶装備:ふつうのサッカーボール(攻+3)、ふく(防+0)
    ▶スキル
    ①しゃべりつっこみ(MP2:会話イベント中に相手へ“物理ツッコミ”ダメージ。命中は状況・安価依存)
    ②やくにたつせつめい(MP3:説明した相手に心理ダメージ。命中は安価・状況依存)
    ▶状態/バグ:双葉🌱がランダム分裂


    ▶︎ひょうま:おどりこ Lv3(累計EXP 32)
    ▶HP / MP:30 / 18
    ▶装備:深紅のスリット入りマーメイドドレス(攻防+5)、ラメのチョーカー(アクセ:光反射/バグ吸引)、てぬぐい(防+1/※若干くさい)
    ▶スキル
    ①ダンス(通常:攻撃判定なし・魅了や行動不能を低確率付与)
    ②せくしーぶれいくだんす(MP4:演出派手。敵を魅了または混乱 ※命中時に自分の防具が裂ける副作用)
    ▶状態/バグ:晩餐会バグにより、ドレス装備中(脱ぐと“いんしつなぜんら”になる)、ドレスは定期的に見た目が変化する

  • 7スレ主25/06/24(火) 20:19:36

    ▶︎れんすけ:あんこく(きし)Lv6(累計EXP 67)
    ▶HP / MP:56 / 16
    ▶装備:ふつうのサッカーボール(攻+3)、くろいマント(防+1)
    ▶スキル
    ①やみのたんけんしゃ(常時:暗所・草むらに隠れた宝箱を発見しやすい)※視界がバグる危険あり
    ②しんくうざん(MP5:闇属性中ダメージ/ヒット時まれに小さなメダルがドロップ)
    ▶状態/バグ:光堕ちバグ(ランダムで一時的に「ひかり」化)、毎ターン過去の行動を1回だけやり直せる


    ▶︎りゅうせ:ばくはつ(のぶとうかだてんし)Lv4(累計EXP 38)
    ▶HP / MP:70 / 21
    ▶装備:ふつうのサッカーボール(攻+3)、タンクトップ(耐久:2/3)、白ショートパンツ(耐久:1/2)、背中の謎の羽(演出用)
    ▶スキル
    ①バクレツけん(MP5:敵単体に爆発属性ダメージ。味方にも当たる)
    ②みだれづき(バグ)(MP0:命中率40%、ヒット数がランダム(1〜10))
    ③テンションばくはつ(MP0:戦闘中、3ターン目に自動発動。使用後、服が吹き飛ぶ)
    ▶状態/バグ:役職表示が“ばつはつ/ぶとうか/だてんし”に切り替わるたび、演出が変化
    〇ばつはつ表示時:タンクトップが部分的に焦げる(演出)
    〇ぶとうか表示時:パンツが耐久+1される(謎バフ)
    〇だてんし表示時:背中に黒羽エフェクト、衣装は無事

  • 8スレ主25/06/24(火) 20:22:34

    ▶︎れお(御影玲王):かんすと(かねもち)Lv4(累計EXP 30)
    ▶HP / MP:45 / 19
    ▶装備:クリスタル製サッカーボール(攻+5/光属性)、金糸入りベスト(防+2/超高級)、白金のローファー(速+1)、ラメのカフス(アクセ:反射演出/敵がまぶしがる)
    ▶スキル
    ①しはらい(MP1:一部のNPCとの交渉イベントをスキップできる)
    ②ばあや(MP5:れおの専属世話係が出現し、敵を一撃で倒す。万能)
    ▶状態/バグ:残高9999G(カンスト)から、イベントでランダムに減る可能性あり。謎のラメ光をまとっている。毎ターン時間を1回巻き戻せる。現在ツインテール(次の朝食まで継続)


    ▶︎せいしろ:しにがみ(けんじゃ)Lv99(累計EXP 9999/カンスト)
    ▶HP / MP:999 / 999(※バグにより一時的に減少する場合あり/パッチで復元)
    ▶装備:くろのサッカーボール(攻+7/闇属性:鈍器寄り/本人は手に持って蹴らない)、だるそうなパーカー(防+1/見た目のみ。物理防御には向かない)、つっかけサンダル(速-1/脱げる。気分次第で履かない)
    ▶スキル
    ①しにがみ(常時:戦闘中、ごく低確率で“死の波動(即死級演出)”が発生)
    ②ねむい(MP1:自分が1ターン行動不能になるがMP5回復/眠る演出つき)
    ③いきたくない(MP3:バトルからランダムに逃げる/成功時、1人だけ馬車に戻る)
    ▶状態/バグ:背後に定期的にドクロ演出が出現。NPCに恐れられることがある。本人には見えていない。戦闘ダイスで選ばれても拒否する可能性大(ダイス)80以上で強制参加。

  • 9スレ主25/06/24(火) 20:24:35

    ▶︎しょうえ:ひめ Lv5(累計EXP 42)
    ▶HP / MP:82 / 16
    ▶装備:ゴージャスサッカーボール(攻+4/金粉付き。汚れるとキレる)、のろいのドレス(防+2/脱げない。定期的に「ヒラ…」と演出)、のろいのティアラ(速+1/高確率で敵の目をくらませる)、ふんどし(防御効果なし。自我にクリティカル)、ごほうびプリン(HP+10:食べても自動で補充される)
    ▶スキル
    ①おうじょのさけび(MP2:敵全体に“恥”を与える。混乱/動揺効果)
    ②クイックルれっしゃ(MP3:高威力物理。味方を巻き込むことがある)
    ③しつけのおしおき(MP5:対象に掃除道具で超ダメージ。対象が汚れていると威力倍増)
    ▶状態/バグ:装備を変更できない。定期的に“姫ムーブ”が発生し、強制で優雅な動作を取る。敵がふんどしを見て笑うと攻撃回避率が上がるが、本人の羞恥MPが減る。戦闘フィールドに“汚れ”があると、自動で移動して掃除モーションを行う(※制御不能)。

  • 10スレ主25/06/24(火) 20:38:53

    《──朝食を終えたばかりの彼らに、再び“試練”が訪れました》

    《届けられたのは、一通の手紙。差し出したのは……言うまでもなく、雪宮くん》

    《彼の涼しい笑顔と共に、“地獄の紙片”が配達されます》


    雪宮「みんな、今日の予定なんだけど……はい、これ!」


    《彼は何でもないように差し出しました。表書きは──》


    ✉️ひめさま:ゆうしゃさまごいっこうあて


    よいち「……相変わらず読みづらいな」

    れんすけ「平仮名オンリー……しかも“ひめさま”宛って……」


    《内容は、極めて簡潔。というか、幼稚園児レベルの筆致》


    ✉️「しょうえひめと わがしろのおうじを けっこんさせたいです あしたけっこんします しょうえひめが ことわると さっかーが ふういんされたままになります ぜひ しょうえひめに たのんでください」


    しょうえ「…………は?」

    しょうえ「はァ~~~~~ッ!?!?ふざけんなァァァ!!!!!」

  • 11スレ主25/06/24(火) 20:41:32

    《……ええ、当然です。馬狼くん──もとい“しょうえひめ”は激怒しました》


    しょうえ「なんで俺が……“明日結婚”だぁ!?城の王子って誰だよ!!てめぇら黙って読んでんじゃねぇ!!」

    よいち「うわー、めっちゃ怒ってる……まあそりゃそうか……」

    りゅうせ「ヒメェェ~~!爆発する前に気持ちを落ち着けてェェ!!」

    ひょうま「ひめ……ひめってそういう意味だったのか!?俺ずっとドレス属性のことだと思ってた!!」

    れお「ていうかサッカー封印と結婚関係あんの!?どんな理論バグだよ!!」

    せいしろ「……やめたら?結婚」
     

    《しょうえの顔がひきつっている。額に青筋が出ている。ドレスの裾がなぜか勝手にヒラヒラしている》

    《──これは、“姫ムーブ”ではない。“怒り”だ》


    しょうえ「絶対しねぇ!!ぶっ壊してやるよこのフラグ!!王子ぶっ飛ばすぞゴラァァァ!!!」


    《……ちなみに補足しておきますと、王子の詳細は現時点で不明です》

    《強いて言えば、恐らく“ろくでもない”。僕からは以上です》

  • 12二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 20:50:42

    スレ立て乙です!
    早速書いていただけて嬉しいです!ありがとうございます!!
    これからも投稿楽しみにしてます!

  • 13スレ主25/06/24(火) 20:54:05

    >>12 こちらこそご意見ありがとうございました!王子は“凛王子”“冴王子”“カイザー王子”のいずれかで悩み中です!まだまだ続きますので、どうか引き続きよろしくお願いします!

  • 14スレ主25/06/24(火) 20:55:22

    《──さて。“明日の結婚”という理不尽なイベントを前に、パーティは考えました》

    《いや、厳密には──“考えることをやめました”》


    れお「……ま、焦っても仕方ないし?ひとまず街の探索行くか!」

    ひょうま「そうそう!情報収集は基本!俺もこう見えて情報屋的ポジション──」

    しょうえ「ぜってぇ婚約ブチ壊す……クソ王子見つけ出して粉砕してやる……!」

    りゅうせ「オラァ!燃え上がれ俺の好奇心!!この爆発、街を照らせェェェェ!!」

    よいち「テンションおかしいぞ!?お前らバグってんのか!?!?」


    《……まあ、テンションがおかしいのは今に始まったことではないですね》

    《こうして、一行はゴールデンパス街の再探索へ向かいました──が、》


    ──10秒後。


    \タッタッタッ……/

    ???「こんにちは!」「こんにちは!」「こんにちは!」「こんにちは!」「こんにちは!」


    「「「「あああああああああああ!!!!!!」」」」

  • 15スレ主25/06/24(火) 20:59:34

    《──現れたのは、“例のNPC”》

    《かつて“サッカーむら”で出会った、あの【会話無限ループバグ】の張本人です》

    《赤ら顔に花束。満面の笑み。会話内容は一文のみ》


    「こんにちは!!!」
    「こんにちは!!!」
    「こんにちは!!!」


    \選択肢が出る!/


    【1:こんにちは(軽く会釈)】
    【2:こんにちは(握手する)】
    【3:こんにちは(フラグが立つ)】
    【4:こんにちは(選択しても終わらない)】
    【5:こんにちは(→選択肢1に戻る)】

  • 16スレ主25/06/24(火) 21:00:41

    れんすけ「またかよ……なんでここにもいんだよ…」

    ひょうま「この花束じじい!絶対ワープ能力あるだろ!!」

    よいち「しかも前回より選択肢が細かくなってる!?仕様追加されてんぞこれ!!」

    せいしろ「……“こんにちは”、以外のセリフがない。終わってるね」

    しょうえ「ブッ壊すぞゴラァァァ!!!NPCだろうが容赦しねぇぞ!!!」


    《──念のため補足しますが、このNPCは攻撃無効です》

    《“こんにちは”を終える以外の脱出方法は、現時点で実装されておりません》

    《選択肢に拒否権はない。そう、現実とは常に──非常なのです》

  • 17スレ主25/06/24(火) 21:03:27

    《致し方ありません。会話が終了するまで、dice1d7=7 (7) を生贄に捧げましょう》


    1:よいち

    2:ひょうま

    3:れんすけ

    4:りゅうせ

    5:れお

    6:せいしろ

    7:しょうえ

  • 18スレ主25/06/24(火) 21:13:13

    《繰り返します。“こんにちは”ループからは、一名のみが犠牲になることで残りの行動が可能となります》


    れお「え?うそだろ!?犠牲イベント!?」

    よいち「うわ……このルール見覚えある気がする!!変なルール多すぎて、記憶が混在してるかもしれないけど!!!」

    ひょうま「いやいやいや、待って、馬狼今メンタルボロボロだから!!」

    せいしろ「ドレスでNPCループとか、負の塊だろ」

    りゅうせ「でも誰か行かねーと俺が爆発できねぇ!!」


    \ポンッ/


    《運命のダイス結果、表示──“7:しょうえ”》

    《……選出されました。では、どうぞ。》


    しょうえ「────は?」

  • 19二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 21:14:23

    お疲れ様です馬狼さん

  • 20スレ主25/06/24(火) 21:17:29

    >>19 おいたわしや馬狼姫……でもここで馬狼が出るのは展開的にオイシイですよね!そのうち過労死しそうですが!

  • 21スレ主25/06/24(火) 21:19:39

    《次の瞬間、空気が爆ぜた》


    しょうえ「なんでだよおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

    しょうえ「俺姫だし、婚約させられそうだし、ドレス脱げねぇし、ふんどしだし、なのに今度は“こんにちは”だとォォ!?!?!?」

    「こんにちは!」
    「こんにちは!」
    「こんにちは!」

    しょうえ「何が“こんにちは”だこの野郎!!!!!!!」


    《ドレスがバサァッと舞い、彼は運命を受け入れた》

    《そう、彼こそが──“犠牲担当”である》


    しょうえ「覚えとけよぉぉぉ!!!このNPC絶対あとで粉々にしてやるからなァァァァ!!!!」


    「こんにちは!」「こんにちは!」「こんにちは!」「こんにちは!」「こんにちは!」「こんにちは!」

  • 22スレ主25/06/24(火) 21:21:04

    《──その怒声を背に受けながら、他の6人は静かに歩き出した》

    《そう、“探索”の時間である》


    せいしろ「……うるさ。まぁ、行こ」

    れんすけ「馬狼……すまん。お前の犠牲、無駄にはしない」

    ひょうま「俺らは“イベント回収”するからな!がんばれ“こんにちは”姫!」

    りゅうせ「忘れねぇ……このバグまみれの世界で一番輝いてたのは……お前だ!!」

    れお「というわけで、行くぞ!」

    よいち「よし!馬狼が繋いだこの時間──最大限活かす!!」

  • 23二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 21:22:10

    相変わらずスレ主のところのダイスの女神はいい仕事するなぁ過労死担当ばろ姫出勤おつです!

  • 24スレ主25/06/24(火) 21:30:10

    >>23 女神は基本的に一貫してブレないので、物語のまとまりに非常に貢献してくれてます!馬狼どこでも過労死してるので、女神は馬狼に苦行を強いるのが好きなのかな…。

  • 25スレ主25/06/24(火) 21:34:33

    《──しょうえの「こんにちは」地獄が響き渡る中、探索班6名は街の裏手へと進みました》

    《バグと混沌に満ちたこの街で、今まさに──勇者らしからぬ行為が始まろうとしています》


    ひょうま「ふっふっふ……見ろよコレ、壺がある!!3つもある!!」

    ひょうま「お前ら!これはもう…割るしかないよな!?」

    れお「これって持ち主いないのか?」

    りゅうせ「ハッ!誰も見てねぇなら、罪になんねーだろ!!爆発ッッッ!!」

    よいち「ちょ、ちょっと待て!さすがに確認だけ……!ああもう割ったァァァ!!」


    \パリーン!/
    \ガシャァ!/
    \バゴォン!/


    《壺の中から出てきたものは──》


    ▶10G(ひょうまが即座にポケットへ)
    ▶バグったレーズンパン(食べるとMP-1)
    ▶“ふく” → よいちが装備!(防+1/袖付きで若干フォーマル)

  • 26スレ主25/06/24(火) 21:39:25

    《壺からの“ふく”出現率は2.1%。ラッキーと言って差し支えないでしょう》

    《なお、盗品です》


    よいち「え、これ俺の!?……ちょっと肩きついけど……あ、袖あるだけでめっちゃ落ち着く……!」

    よいち「ありがとう壺!ありがとう、民度のない俺ら!!!」


    《──そして彼らは、近隣の民家へ》


    れんすけ「ここのドア、開いてる……無人か?」

    せいしろ「いるかどうか、俺らには関係ないよね」

    りゅうせ「漁れェェェェェ!!!!!!」


    \バタン!/


    《民家の中では、家具が整然と並び、暖炉には火が灯っている》

    《生活感はあるが、人の姿はない──つまり“探索可能”》

  • 27スレ主25/06/24(火) 21:44:36

    ▶タンス→ラメのくつした(速+1/よいち装備可能)
    ▶引き出し→謎のキーホルダー(“ちぎりヒーロー”と書いてある)
    ▶冷蔵庫→ふんどし風スカーフ(防+0/精神にバグを与える)→ひょうまのトラウマを呼び覚まし、暖炉の火で燃やされた


    よいち「くつしたがラメってる……まぁいいや履く!!……いや脚、軽っ!!」

    れお「ちぎりヒーローって何!?誰!?ヒーロー?!」

    ひょうま「それ俺の私物だったりしねーよな!?違うよな!?」

  • 28スレ主25/06/24(火) 21:46:15

    《──最後に、彼らは畑を見つける》


    れんすけ「……耕してある」

    せいしろ「宝箱とかないかな。地中とか、草の中とか──」

    りゅうせ「うぉぉおおおお!!畝を蹴るぜえええええええ!!!」


    \ドゴォ/
    \バラバラッ/
    \ズシャアア/


    ▶畑の土→小さなメダル(れんすけが大事に回収)
    ▶ミミズ→ひょうまに命中。爆笑される
    ▶謎のラメ→れおのラメに混ざる(効果:なし)


    よいち「もうアウトだろこれ!?いやこの世界だからギリセーフだけど!?リアルなら即タイホ案件だぞ!!」

    《ええ、その通りです。日本法体系で言えば、住居侵入・窃盗・器物損壊・農地法違反です》

    よいち「やめてくれ二子!!現実に引き戻すな!!」

  • 29スレ主25/06/24(火) 21:56:37

    《──探索終了。壺は砕かれ、畑は踏み荒らされ、タンスは空になりました》

    《装備は少しずつ強化され、勇者一行も“それっぽく”なってきた……そんな頃》


    \ズゥン……ズゥン……/


    しょうえ「おい、てめぇらァァァァァァ…………!!!!」


    《空気がビリついた。赤黒いオーラをまとい、地を這うように、しょうえが戻ってきた》

    《目元にはクマ。ドレスの裾はボロボロ。ティアラの角度がナナメ》

    《明らかに“魂を削った戦い”からの生還者である》


    よいち「お、おかえり馬狼……無事だったか……?」

    れんすけ「顔色が……死人より悪い……」

    せいしろ「死人の方が元気だね」

    りゅうせ「俺、あのNPCともう一回戦えって言われたら自爆するわ……」

    ひょうま「おかえりひめ!おつかれひめ!!そのまま王子ぶん殴ってこーぜ!!!」

  • 30スレ主25/06/24(火) 21:58:08

    しょうえ「…………」

    しょうえ「“こんにちは”って、ずっと連打してたら──」

    しょうえ「これ、もらった……」


    \キラーン!/

    ▶小さなメダル ×5 を 手に入れた!


    《確認します。しょうえが“こんにちは”地獄で消耗し、理性の代わりに得たもの──》

    《それは、“小さなメダル×5”。価値は……金額換算不可。心の痛みに比例します》


    れんすけ「俺の持ってたやつと合わせれば、合計……11枚だな」

    よいち「ってことは……交換できるかも!!」

    れお「なあ、道具屋行こうぜ!!今すぐにでも!爆速で!」

    しょうえ「……俺の代償、装備で回収させろ……!!」


    《こうして一行は、再びゴールデンパス街の道具屋へ向かう》

    《果たして、まともな品があるんでしょうか……?》

  • 31スレ主25/06/24(火) 22:22:11

    《──場所は、ゴールデンパス街の南端》

    《相変わらず看板はバグで“トヨグゥャ🌀”と読めない文字列を放ち、周囲にノイズが飛び散っている》


    \ギイィ……/


    よいち「よし……ここが運命の“交換所”だ……!」

    れんすけ「壺も畑も踏み越えて来たんだ。良いもんがあってくれ……」

    せいしろ「俺、興味ないけどついてきた」

    ひょうま「馬狼!お前の勇姿が報われる瞬間だぜ!」

    しょうえ「……見せてもらおうか、“メダル11枚”の実力をな……!!」


    《店主はどこをどう見ても“こんにちは地獄のNPC”にそっくりだが、雰囲気はなぜか温厚》


    店主「こんにちは いらっしゃいませ ここは どうぐや です」

    店主「ひめさま ドレス と ティアラ は はずせないけど……」

    店主「こんなもの は いかが?」

  • 32スレ主25/06/24(火) 22:32:04

    【姫装備対応・拡張パーツ】
    ▶“ヒメノクロス”&“ティアラエッジ”

    ・ドレスの肩に、黒い飾り房(攻+1/恥-1)
    ・ティアラにエフェクト追加:戦闘時、金の羽が舞う(速+1/命中+5%)
    ・“のろいの装備”ではあるが、本人の心持ち次第でカッコよく見える仕様


    店主「これは いちぶの ひめ にしか そぐわない とくしゅ そうび です」

    店主「あなた のような かくご を もった ひめ にこそ…… ぜひ」

    しょうえ「…………」

    しょうえ「……………フン」


    \メダル×10 を交換した!/

    \しょうえ は “ヒメノクロス”&“ティアラエッジ” を装備した!/

  • 33スレ主25/06/24(火) 22:33:29

    《ドレスの肩に黒房が揺れ、ティアラには一瞬、王族のような気品が宿る》

    《ふんどしの存在すら、今は“ギャップ”という名の美学に変わりつつある──かもしれない。》


    りゅうせ「おお、なんか急に貴族っぽくなったぞ!?ビジュアルランク上がってない!?」

    ひょうま「やべえ!ガチで姫にしか見えねぇ!!“ひめ”のステータスが爆上がりしてる!!」

    れお「ちょっとこれ衣装コーデの天才じゃね!?ガチでラメ加えたら完璧!!」

    せいしろ「まあ……悪くない。って顔してる。良かったね」

    しょうえ「……この見た目で、王子ブン殴りに行く。今なら余裕で勝てる気がする」

    《なお、攻撃力は+1です。あまり調子に乗らないでください》

     
    《こうして、“こんにちは”地獄に耐えたしょうえは、【ビジュアル強化】と【誇り】を手に入れた》

  • 34スレ主25/06/24(火) 22:36:36

    さて、本日の更新はここまでです!
    姫×カッコ良さってなんなんでしょうね。でも馬狼は満足そうなので良しとします。
    明日は次の場所へ向かうために、ダンジョンへ突入です!アイテムも溜まってきたので、バグアイテムを積極的に使っていきたいと思います。
    それではまた明日、よろしくお願いします!

  • 35二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 02:13:53

    スレ主更新ありがとう
    ダンジョン楽しみ

  • 36スレ主25/06/25(水) 08:16:48

    >>35 こちらこそ本日もお付き合いくださりありがとうございました!ダンジョンも気合い入れていきます!


    おはようございます。本日は虫の息で仕事に励んでおります関係上、更新がゆっくりとなりますので、ご容赦くださいませ。本日もよろしくお願いします。

  • 37スレ主25/06/25(水) 13:05:13

    《──しょうえのドレスが風に揺れ、ラメが朝日を反射する頃》

    《パーティの足元には、すでに“次の地”への道が広がっていました》


    よいち「なあ、俺たち……次はどこ目指せばいいんだ?」

    れんすけ「……王子って話があったよな。ひめの婚約者候補」

    りゅうせ「じゃあそいつブン殴れば、バグも解除できんじゃね!?」

    れお「そう簡単に行くか?……でもまあ、行くしかないよな!」

    ひょうま「よっしゃー!じゃあ旅の目的は“婚約阻止”ってことで!潔、旗持て旗!」

    せいしろ「じゃあ俺は、寝ながらついてく……」


    《……こうして一行は、道具屋前の坂を下り、街を離れる》

    《目的地は、NPCから得た断片的な情報によれば──》


    「おうじさま は “ホワイトロックそう” に いるらしいよ」

    「でも そこへいくには “シラガミのぬま” をこえないと だめなんだよね」

  • 38スレ主25/06/25(水) 13:06:39

    よいち「“ホワイトロック荘”?名前にちょっと既視感あるな……」

    《偶然です。訴訟リスクのない範囲で設定されています》

    りゅうせ「で、その手前にあるのが……“シラガミのぬま”?名前からしてめんどくせ!」


    ■エリアデータ■(二子調べ)
    名称:シラガミのぬま
    種別:ダンジョン(バグ率:中)
    環境:湿地+草原+ところにより謎の白髪
    出現敵:ぬめりマッシュ、ふんどしホタル、モヤモヤしたヤツ
    踏破報酬:ルート通過+イベントトリガー+素材回収ポイントあり


    せいしろ「……シラガミって、髪の色だよね」

    しょうえ「バグだろ、たぶん。湿地なのに白髪が生えてるとか……気味が悪い」

    ひょうま「俺のドレスが汚れたら許さねぇからな!!!」

    よいち「と、とにかく行こう!この先に、王子って奴がいるはずだ!」


    《勇者一行、全員準備完了──!》

  • 39スレ主25/06/25(水) 13:30:47

    《──ダンジョン攻略。冒険者にとっては避けて通れぬ試練ですが……》

    《本日の彼らにとって、それはただの“おでかけ”です》

    《なぜなら──朝ごはんが、ほぼ正常だったからです》


    よいち「ははっ、なんか今日調子いいかも!」

    れんすけ「食事でバグらなかったの……初めてじゃないか?」

    ひょうま「凪ー!顔にごはん粒ついてんぞ!あっ、ドクロだった!」

    れお「ドクロとご飯粒、見間違えることってある!?」

    せいしろ「………普通って貴重なんだね」

    りゅうせ「テンション爆発5秒前!!パンツ飛ばしたらごめん!!」

    しょうえ「うるせえぞテメエら!!!!俺の機嫌を損ねたらどうなるか……あっ、ティアラに花粉ついたっぽい……殺す!!!!!」


    《──平均年齢:17歳。装備:バグだらけ。戦力:謎》

    《しかし、テンションだけは誰にも負けない旅の仲間たちが、草むらを抜けていきます》

  • 40スレ主25/06/25(水) 13:34:29

    \🌿‬ザッ……ザザッ……/


    ▶小さなメダル の かけら を 手に入れた!


    れお「おっ、見て見て!草むらに小さなメダルのかけら落ちてた!」

    れんすけ「……それ素材じゃないか?“しんぴのメダル”にできるかもな」

    ひょうま「ちょ、壺ある壺ある!!割らせろォォ!!!!」


    \パリーン!/
    \パリーン!!/


    よいち「おまっ、待てって!!それ民家の──」


    NPC「こんにちは!」


    ※無限ループではない別個体
    ※今回“こんにちは”は1回で終了


    ひょうま「あああああ!!!!!……あっ、大丈夫なヤツだった」

  • 41スレ主25/06/25(水) 13:36:05

    \ピロリロリーン♪/


    《地形変化:湿地帯エリアに突入!》

    《遠くに、白くてゆらゆらした草のようなモノが見える》


    しょうえ「着いたな……“シラガミのぬま”……この先にクソ野郎がいるんだな」

    よいち「たぶん、だけど。あくまでNPCの話だからなー……」


    《ぬかるみの中へ、足──1人サンダル──が踏み出される》

    《試されるのは、知恵か、勇気か、運か──》

    《それとも、ふんどしへの耐性か》

  • 42スレ主25/06/25(水) 13:48:42

    《──冒険に出る前の朝食がバグっていなかった場合、一般的にパーティの士気は上昇します》

    《そして今まさに、彼らのテンションは大気圏を突破寸前でした》


    ひょうま「あっはっはっ!草原で駆け回るのたのしー!!!」

    れお「俺のローファー、砂すら弾いてるんだけど!?どんな魔力!?」

    りゅうせ「うぉっしゃぁああ!!今日の爆発、でかそうな気がするぜ!!!」

    せいしろ「……歩きたくないけど、爆発するよりマシかな」

    れんすけ「前方、湿地帯あり。転倒注意──いや、あれ……ぬかるみか?」

    よいち「なんか足、埋まってねぇか!?やばい予感が──」


    \モコッ……/
    \ズブッ……/
    \ポワンッッッ!!/


    よいち「うわあああ!?」

    ひょうま「って、え!?なに!?」

    れお「待って待って!!見えない!!!」

  • 43スレ主25/06/25(水) 13:49:57

    《──そうです。ここは、“もこもこぬま”》

    《一見ただのぬかるみですが、設定上「一定時間接地したキャラをパーティ分断ゾーンに送る」仕様になっております》

    《理由は……ええと、確か“制作者の気まぐれ”だったかと》


    \ポワンッ!!/
    \ボワァッ!!/
    \ゴポォォ!!/


    ひょうま「いやだあああ!!誰か手──!!」

    しょうえ「お、おいぃぃ!!ふざけ──どわあああああ!!!!!」

    せいしろ「これ、設定バグじゃなくて仕様?」


    《……というわけで、分断です》

    《ダイスの準備が整い次第、振り分けましょう。テンションはそのままに》

  • 44スレ主25/06/25(水) 14:18:17

    1組目:dice3d7=4 2 4 (10) (被ったら下にズレる)

    2組目:dice1d7=7 (7) (被ったら下にズレる)

    3組目:残った3人


    1:よいち

    2:ひょうま

    3:れんすけ

    4:りゅうせ

    5:れお

    6:せいしろ

    7:しょうえ

  • 45スレ主25/06/25(水) 14:20:08

    1組目:りゅうせ、ひょうま、れお
    2組目:しょうえ
    3組目:よいち、れんすけ、せいしろ

    女神が馬狼イジメがお好きなようですね!

  • 46スレ主25/06/25(水) 17:33:16

    《──ダンジョン内、“もこもこぬま”によって強制的にパーティが三分割されました》

    《各組、現状の把握と行動方針が求められます。が──まあ、そう素直にはいきませんね》

     
    ▶第一グループ【りゅうせ・ひょうま・れお】


    りゅうせ「よっしゃああああ!!!落ちたぜぇぇぇ!!!なんか知らんけどテンション上がるうううう!!!」

    ひょうま「まず落ち着けって!!ここどこ!?ていうか暗い!!壁!壁近い!!俺のドレス擦れてる!!」

    れお「やーめーろー!!!ヒールで走んな!!!あーもうどこだここぉぉぉ!!!」


    《……もっとも行動不能率が高いのは、ある意味この3人かもしれません》

    《れおが先頭に立ち、りゅうせが爆発フラグを振りまき、ひょうまが全力で混沌を追加中です》

    《なお、この空間は声が響く構造になっており、爆笑も絶叫も3倍です》

  • 47スレ主25/06/25(水) 18:46:18

    ▶第二グループ【しょうえ(ソロ)】


    しょうえ「……ハァ!?はああああ!?なんで俺だけひとりなんだよ!!!!!!」


    “ひとりなんだよ……“”なんだよ……”“だよ……”
    (洞窟壁にエコー)


    しょうえ「“ヒメ”だからってナメてんのかコラァァァ!!!!ティアラ外せねぇからってナメんなよ!!!???俺は戦うぞコノヤロォォォォ!!!!!」


    “このやろぉぉぉ………”
    (洞窟天井にエコー)


    《──しょうえ、全力でキレております》

    《ひとりで叫び、ひとりで壁を蹴り、ひとりでドレスをバサァアと舞わせております》

    《なお、壁には“オウムがえしバグ”があり、怒声が2〜3回繰り返されます。羞恥MPが地味に削られていく地獄仕様です》

  • 48スレ主25/06/25(水) 18:47:15

    ▶第三グループ【よいち・れんすけ・せいしろ】


    よいち「うわっ!?ここ……けっこう静かだな……って、凪?どこ行った?」

    れんすけ「いた……っていうか、棺に入ってる」

    せいしろ「レオいないなら……寝てていい?」

    よいち「なんでここに棺あんだよ!?ていうかそれ何!?さっきの落下で拾ってきたのかよ!?」

    れんすけ「……この棺、たぶん凪専用装備だ」


    《──凪、即・引きこもりを発動》

    《れんすけは棺の横に立って静かに警戒し、よいちは的確にツッコミを続けております。バランスは取れているようでいて、微妙に壊れてます》

     
    《──さて。分断パートは始まったばかり》

    《この“ぬまダンジョン”、本当に厄介なのは、ここからです──》

  • 49スレ主25/06/25(水) 18:50:46

    《さて、どのグループから見ていきましょうか》


    >>50

    ※選んだ順番で詰んだりはしませんが、順番によっては、新たにパーティ加入候補キャラが出たり出なかったりします!適当に見たい順でお選びくださいね!

  • 50スレ主25/06/25(水) 20:11:27

    >>49

    ???「俺が出る」

    ???「いや、俺が出る」

    ???「お前らどいてろ、俺が出る」


    《制限時間を超過しましたので、王子(仮)メンバーが全員押し寄せます。読者の皆様、お覚悟下さい》

  • 51スレ主25/06/25(水) 20:51:41

    ▶第一グループ【りゅうせ・ひょうま・れお】


    れお「……いや、ちょっと待て。今って探索中だよな?なんでお前ら走ってんの…!!??」

    りゅうせ「はぁ〜〜〜……この空気、いいな。湿ってて、ゴツゴツしてて、爆発しそう……!!!」

    ひょうま「湿気でドレスの裾が張り付いてんだけど!?なにこの地形、動きづらっ!!」

    れお「いやだってここ、普通にダンジョンだろ!?明らかにギミックのにおいすんだけど!?なんでテンション高ぇの!?」

    りゅうせ「だってよ、朝メシうまかったじゃん?」

    ひょうま「わかる。何もバグってなかった感動で、今ちょっと浮いてる」

    れお「そのまま床に足つけてくれ!お願い!!なあ頼むから!勝手にツボ割んな!今すげぇ音したからああああ!!!!!」


    \バリィン!!/


    ひょうま「遅いんだよな〜〜、言うのが!!」

    れお「先に確認!!!しろ!!!!報告連絡相談!!!!!!!」

  • 52スレ主25/06/25(水) 20:53:21

    《その時でした》

    《ドロォ……と、嫌な音が洞窟内に広がります》


    ひょうま「……おい、玲王。これ、さっきのツボの中から何か出てきた」

    りゅうせ「スライム?いや、なんだこれ、ステッカー貼ってあるぞ。“NISE FIFA”?爆発すんのかコレ?」

    れお「わかんねえ!!でも絶対ヤバいって顔してる!!しかもこっち見てニチャッて笑ってるって!!!」


    《ぬるぬると、粘液を撒きながら、奇妙なサッカーボール型のバグスライムが3体、前方ににじり寄ってくる》


    ひょうま「うわっ、やべ、ラメ狙われてる!?俺のチョーカー反射してんのかこれ!?」

    りゅうせ「へっ、面白くなってきたな……やんのか?」

    れお「戦闘フラグ立てるな!!お願いだから話し合いで済ませよう!!!なっ!!!???」

  • 53スレ主25/06/25(水) 21:08:45

    \エンカウント/


    NISE スライムA が 現れた!
    NISE スライムB が 現れた!
    NISE スライムC が 現れた!


    《確認しました。バグスライム3体、接近中です》

    《分類:粘性モンスター。装備のラメを感知しているようです》


    スライムA「ぷるる……!」
    スライムB「ぷえっ、ぷえっ!」
    スライムC「にちゃああああ♡」


    れお「くるぞ……3体!!1体は明らかに気持ち悪い笑顔だ!!!」

    ひょうま「つかこいつら、サッカーボール型してね?キモかわ系で人気狙ってんの??」

    りゅうせ「爆発しろおおおおお!!!!!!」


    《──先手必勝。スライムたちがこちらに飛びかかろうとした、その瞬間、》


    ???「──斬り伏せる」

  • 54スレ主25/06/25(水) 21:11:40

    \シュッ……!/


    《1体が、まるで紙のように真っ二つになる》


    れお「……え?」

    りゅうせ「今の斬撃──っ!」

    ひょうま「…………王子さま、参上っ!?!?」


    冴「状況は把握した。──話は後だ。まずはこいつらを潰すぞ」


    《金と黒の王子衣装。煌めく飾り紋と共に、糸師冴くんが背後から颯爽と登場です》

    《剣──のような何か──を鞘から引き抜く仕草まで様になってます、流石は日本の至宝と言うべきでしょうか》

  • 55スレ主25/06/25(水) 21:13:54

    れお「やっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっべぇぇ!!!!ほんとに王子だこれ!!!!」

    ひょうま「うっわ、何だろ。ドレス着てる自分より映えてんのムカつくな!!!でも似合ってるからなんにも言えねえ……!」

    りゅうせ「冴チャン!!!!会いたかったぜー!!♡」

    冴「……落ち着け。テンションが高すぎるヤツが3人もいると、まともに戦線が組めねえ」


    《それでも、剣(?)を構えるその姿には、間違いなく洗練された風格が宿っていた》

    《……状況が整いました。戦闘開始となります》

  • 56スレ主25/06/25(水) 21:27:41

    ▶ひょうま
    →「さびたサッカーボール」 を 全力で 投げつけた!
    → スライムB に 直撃! 5 ダメージ!
    → ボール は 衝撃に耐えきれず 爆散した!
    →「は!!!???爆散したんだけど!!!!!」

    ▶りゅうせ
    →スキル《バクレツけん》(MP5消費:残16)
    →スライムC に 命中!
    →大爆発! 20 ダメージ!
    →スライムC は 形を保てず 崩壊!
    →「ッシャァ!!爆発は芸術だぜ!!」

    ▶れお
    →様子を見ている!
    →「次、絶対俺が仕留めるからな!!マジで見てろよ!!!」

    ▶冴
    →スライムB へ 静かに 突撃──
    →どこからか現れた細剣で、スライムB に 一撃!
    → 24 ダメージ!
    →スライムBは消滅した!


    冴「……片付いたな」


    \VICTORY!!/

    130G を 手に入れた!

  • 57スレ主25/06/25(水) 21:40:15

    アイテム:スライムの粘液(素材/MP+1効果あり)を 手に入れた!

    アイテム:謎の“サッカーボールのかけら”×1 を 手に入れた!

    経験値 35 EXP を 手に入れた!


    ▶ひょうま は レベルが あがった!(Lv3 → Lv5)
    ▶HP:43 / MP:28 に なった!

    ひょうま「ん?レベル上がった?ドレスの裾、ちょっと伸びた気がするんだけど……バグじゃないよな!?」


    ▶れお は レベル が あがった!(Lv4 → Lv6)
    ▶HP:57 / MP:30 に なった!

    れお「うおっ、めっちゃ伸びた!?なあ見ろよ!めっちゃステータス上がってんだけど!?」


    ▶りゅうせ は レベル が あがった!(Lv4 → Lv7)
    ▶HP:88 / MP:29 になった!

    りゅうせ「ハッ!!爆発のおかげで進化したってことだな!俺のMPが熱くなってきたぜ……!!!」


    《以上、3人のレベルが上昇し、全体的に火力と耐久力が増しました》

    《テンションと語彙力も上がったようですが、リミッターが壊れてますのでご注意ください》

  • 58スレ主25/06/25(水) 22:10:37

    本日はここまでとなります!
    あまりギャグ要素入れられなくて悔しいです。明日頑張ってリベンジします。
    兄ちゃは設定上数少ない常識人ですが、ドジって混沌に突っ込んでいくタイプなので、兄ちゃが加入するとハプニングが増える可能性が高くなります。
    それではまた明日、よろしくお願いします!

  • 59二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 22:48:43

    今日もおつ
    兄ちゃの活躍を楽しみにしてます

  • 60二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 00:43:25

    今日もお疲れ
    どんなバグやハプニングが起こるか楽しみ

  • 61二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 08:59:48

    兄ちゃが出てきた!
    続きが楽しみ!

  • 62スレ主25/06/26(木) 11:49:40

    >>59 ありがとうございます!兄ちゃ、これからどんどん活躍させますのでお楽しみに!


    >>60 ありがとうございます!バグ、ハプニング色々考えてます!お楽しみに!


    >>61 かっこよく登場させてみました!続き、頑張ります!


    おはようございます。本日もよろしくお願いします。

    モバイル回線がまたホスト規制に巻き込まれておりまして、更新がロクにできません…。帰宅次第再開しますので、申し訳ないですがよろしくお願いします!

  • 63スレ主25/06/26(木) 18:40:43

    《──スライムを倒し、4人はぬかるんだ通路を進んでいました》


    れお「は〜〜……無事に終わった…」

    ひょうま「てかさ、さびたボール爆発したの意味わかんなくない!?ドレスの裾もちょっと伸びた気すんだけど……これバグじゃね!?」

    りゅうせ「出口はどこだあああ!!!!!」

    冴「…………うるせえ」


    《落ち着きのない3人を一蹴しつつ、冴くんの足取りもまた、王子装束とは思えぬ泥濘の道を踏みしめています》


    れお「ていうか冴、なんでこんなとこにいんの?王子衣装で地下ダンジョンって、ちょっと場違いな感じするんだけど…」

    りゅうせ「俺らと一緒に冒険したくなったのか!?」

    冴「違う。……確認したいことがあった」

    ひょうま「なにを?」

    冴「王子が姫と、明日婚約するって話……あれは本当か?」


    《突然の直球。状況にそぐわぬ問いかけではありましたが、彼にとっては重要な問題だったのでしょう》

  • 64スレ主25/06/26(木) 18:44:14

    れお「えーと……」

    ひょうま「なんかそうらしいぜ!馬狼が叫んでたし!」

    りゅうせ「姫っつーか、ふんどしの──いや、やめとこ」

    冴「……馬狼。姫って馬狼照英のことか?」


    《その名を聞いた瞬間、冴くんの表情が、明らかに陰りました》

    《眉間には皺、目元には露骨な拒絶の気配……何も言わずとも伝わる顔です》


    冴「………………あいつか」

    れお(……これはガチで無理なやつだ)

    ひょうま(顔に全部出てんじゃん……)

    りゅうせ(芸術的に最高の拒絶反応……)


    《もちろん、彼に悪気はありません。ただ、無理なものは無理──それだけのことでした》

  • 65スレ主25/06/26(木) 19:05:31

    《──足音が水たまりを踏むたびに、ぱちゃ、ぱちゃと音が響く静かな道中。話題は、先ほどの“婚約話”から続いていました》


    冴「……俺に結婚する気はねえ。だが、王子って立場のままだと、そうもいかねえしな」

    ひょうま「んー、じゃあ他に王子っぽいやつに任せたらよくね?」

    冴「……あと2人いる」

    れお「え、そんなに王子枠いんの?」

    冴「ああ。……ま、アイツに任せるか。俺たちにとっても、その方が都合がいい」


    《その“アイツ”が誰なのかは語られませんでしたが、言葉の温度的にあまり期待されていない様子が窺えます》


    りゅうせ「じゃあ冴チャン、もう旅しようぜ旅!てか、ずっとNPC扱いされてたんだろ?お前らしくねーじゃん!」

    冴「……それだ。俺もそう思ってた」

    れお「王子の間、ずっとろくなことなかったって顔してるしな」

    冴「ああ。この先もNPC扱いだと、ろくな目に合わねえはずだ。……勇者一行のパーティに加われば、据え物ポジから解放されるって聞いたが……どうなんだ?」

  • 66スレ主25/06/26(木) 19:09:28

    ひょうま「うーん、まぁにぎやかって意味では最高だけど、ツッコミ役が喉枯らすのは日常茶飯事!」


    れお「誰かが突然爆走したり、服が勝手に爆散したりするけど、それでもよければ!!」


    りゅうせ「あとボール投げれば爆発するし、王子服もぜってえ泥だらけになるけど、結構楽しいぜ!!!」



    冴「………………ふ」



    《──冴くんが、小さく笑いました》



    冴「……今よりは、マシだな」



    《──それは、“王子の職務”にうんざりしていた者の、素直な本音だったのでしょう》



    \ショーウィンドウ出現/


    【糸師冴】を パーティに加入させますか?


    ▶加入させる

    ▶加入させない



    《──さあ、読者の皆様。選択のお時間です》


    >>67

  • 67二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 19:22:06

    させる!

  • 68スレ主25/06/26(木) 20:01:21

    >>67 承知しました!兄ちゃパーティ加入させます!

  • 69スレ主25/06/26(木) 20:34:50

    \さえ が パーティ に 加入した!/


    《──システムログが光り、ぬまダンジョンに冴くんの加入が正式に通知されます》


    れお「よっっっっしゃぁあああ!!!これで俺たちのイケメン度、カンストだろ!!」

    ひょうま「王子枠がついに自由を得たぞォォ〜〜〜!!冴!全裸覚悟しとけよ!!いきなりバグるぞ!!!」

    さえ「……なら、今のうちに構えておく」

    りゅうせ「冴チャンが……仲間……!?うおおお爆発する!!!心が!!!」


    《──なお、冴くんのテンションは終始一定です》

    《口調も落ち着いており、浮かれてはいませんが、表情がいくぶん柔らかいのは事実。王子の役割から解放され、内心では安堵しているようです》


    れお「にしても、マジで良かったな……ダンジョンの隅で延々と姫に追いかけられてたらどうしようかと……」

    さえ「それ、お前らがいない間に実際に起きてたぞ。スキップが効かない会話で、26分拘束された」

    ひょうま「まじかよ!?冴に同情してる俺がいる!?そんな自分にびっくり!!」

    りゅうせ「やっぱNPCバグって敵より怖ぇな……!」

  • 70スレ主25/06/26(木) 20:36:38

    れお「で、冴って役職どうなってんの?王子って正式なジョブなの?」


    ひょうま「あー、王子のまんまだったら笑うな。回復もできねぇし物理も微妙とか、一番中途半端なやつ」


    さえ「……言いたい放題だな。確認してみるか」



    \パーティステータス確認中……/



    ▶︎さえ:????(ジョブ名未設定)



    《──冴くんの役職が、未設定のままであることが判明しました》


    《王子から解放された現在、新たな役職を決定する必要があります》



    \システムメッセージ/



    【さえ】 の 役職を けってい してください!


    >>71

    (おうじ、でも他の役職でもOK!)

  • 71二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 20:38:47

    しほう(至宝)

  • 72スレ主25/06/26(木) 20:45:03

    >>71 承知しました!兄ちゃにぴったりな役職(?)ですね!!!

  • 73スレ主25/06/26(木) 21:04:38

    \さえ の しょくぎょう が 『しほう』 に けってい しました!/


    《──パーティウィンドウに、金色のエフェクトが走ります。表示された文字は、ただひとこと》


    ▶【さえ】ジョブ:しほう


    れお「…………しほう?」

    ひょうま「しほう……???」

    りゅうせ「しっ……ほう……??」

    さえ「……“至宝”か。……悪くねえな」


    《──そう、彼は“日本の至宝”と呼ばれる男です。その肩書きは、もはや役職として成立するほどの重みを持っていました》


    ひょうま「え、ちょっと待って!?冴だけフォント違くね!?なんか金ピカなんだけど!!」

    れお「レベルおかしくない!?35って何!?俺たち今、やっと6とかだけど!?」

    りゅうせ「ステータス画面、見れねえけど……HPの表示、桁が……え?200超えてね!?」

  • 74スレ主25/06/26(木) 21:15:45

    \ステータス が 一部 表示 されました!/


    ▶︎HP:212
    ▶︎MP:318
    ▶︎Lv:35(累計EXP:2918)
    ▶装備:ロイヤルサッカーボール(攻+6/貫通属性・蹴るより手に持って投げたほうが強い)、しなやかなジャケット(防+2/耐バグ30%・スライディングしても汚れにくい)、グラントレッドブーツ(速+1、防+1・重厚だが足音は静か)、セレクトアイ(知+2/戦闘時の初回ターンに敵情報が可視化・本人は「ただの伊達メガネ」と言っているが、装備時は敵の弱点を自動解析する)
    ▶︎スキル:未確認(確認しますか?)


    れお「未確認って何!?やばいヤツじゃん!」

    ひょうま「この人……サッカーどころか現実ぶっ壊してくるタイプだ……!」

    さえ「確認するぞ。スキルの内容次第では、俺の役割も変わる」


    \スキル確認中……/


    ▶︎スキル
    ・La Grandeza(意味:偉大さ)(MP10)
    →敵全体にサッカー的圧をかけ、行動順を1ターン遅らせる。冴の存在感による精神崩壊も付与。
    ・Filo del Maestro(意味:指揮者の刃)(MP15)
    →冴の“パス”により、任意の味方の攻撃につき、ダメージ+状態異常無効化の追加効果を付与。
    ・Pase Verdadero(意味:真実のパス)(MP25)
    →敵単体に必中の貫通攻撃。命中時、自動で周囲に回復と強化効果を与える“奇跡のパス”が発生

  • 75スレ主25/06/26(木) 21:20:14

    ひょうま「なにそれ!?強くね!?っていうか、説明の単語がいちいちカッコいいんだけど!?」

    れお「エフェクトもなんかキラッキラしてるし!画面から音楽流れてきたし!!」

    りゅうせ「冴チャン……芸術だわコレ……!!」

    さえ「……ただのパスだ。決めるのは、FWの仕事だろ」


    《──なお、この男が本気を出した時、サッカー演出と共にBGMが変わることがあるようです。未確認演出として、今後に期待してください》


    ▶状態/バグ:ハプニング率+50%(常時発動)、NPCイベントに強制介入(スキップ不可/選択肢が表示されない)、装備が自動的に高級化(演出上のみ/ステータス変化なし)


    れお「……最後のやつ、地味にムカつくな!?」

    ひょうま「高級装備じゃんって思ったら“演出のみ”とかズルくね!?」

    りゅうせ「つまり……冴チャンがいると、毎ターン何か起きるってことか……!?」

    さえ「……まあ、覚悟はしておけ」


    《──パーティに“至宝”が加わった今、冒険はより一層“めちゃくちゃ”になることでしょう》

    《……しかしそれこそが、彼らの旅の醍醐味でもありますね》

  • 76二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 21:22:01

    安定の壊れ性能冴ちゃんだ!!
    冴ちゃんの活躍楽しみ!

  • 77スレ主25/06/26(木) 21:28:34

    >>76 スレ主名物、ぶっ壊れ兄ちゃです!カンストは凪がいるので辞めときましたが、普通にステータスがバグってます(いい意味で)。他の2人はどうしようかなーと悩み中です…。

  • 78スレ主25/06/26(木) 21:33:05

    《──スライム戦を終え、“至宝”の加入という超ド級イベントを経て、4人はぬまダンジョンの出口へと足を進めています》


    ひょうま「うおー、やっと明かりが見えた!ドレス裾がちょっと湿ってんだけど!!」

    れお「なんでお前の装備、そんな地味に進化してんだよ。もう防具ってより呪いの芸術だわ」

    りゅうせ「爆発はあったけど、芸術性としてはイマイチ……今度は天井から火花とか欲しいな!!」

    さえ「……お前らの話、1ミリも内容がないな」


    《──会話のほとんどが混沌だとしても、仲間内にいる限り冴くんはそれを咎めません》

    《むしろ、無駄口を叩ける余裕がある状況──すなわち“平常”と捉えているのかもしれません》

  • 79スレ主25/06/26(木) 21:34:10

    《ダンジョンの出口は目前。薄明るい光が差し込むその前で、一行は足を止めました》


    れお「ここで他のチームと合流だよな?ってことは……ちょい待機?」

    ひょうま「俺らだけ先に地上出たら絶対バグるヤツだろ。全裸化フラグとか…」

    りゅうせ「アイツら今頃どうなってっかな~~」

    さえ「…………」


    《冴くんは黙って、壁に背を預けるつもりだったようです。少しだけ前屈みになり、手を壁のくぼみに伸ばし──》


    \カチッ/


    さえ「……あ」


    《──それは、わずかに響く金属音と、冴くんの短い声》

    《この時、彼が何をしたのか──それはまだ、誰にも分かりません》

  • 80スレ主25/06/26(木) 21:50:33

    ▶第二グループ【しょうえ・カイザー】


    しょうえ「ああああああああああああああああああああ!!!!!!」


    カイザー「ああああああああああああああああああああ!!!!!!」


    \ドゴオオオオオオオオン!!!!/


    《──地響きと共に、ぬまダンジョンの狭い通路を駆け抜ける2人》

    《背後からは、怒涛の勢いで転がってくる“とてつもなく大きな丸い岩”》


    しょうえ「おい!!!!てめえ王子ならなんとかしろやあああああああ!!!!!!」

    カイザー「お前こそ姫ならなんとかしてくれ照英えええええええ!!!!!!!!」


    \ガラガラガラガラ……ゴンッ!!/


    《──叫びながら、互いに擦れ合い、ジャンプし、すべり込み、天井に頭をぶつけながら逃げ続ける第2チーム》

    《なお、姫も王子も、何の能力も発動していない模様です》

  • 81スレ主25/06/26(木) 21:52:02

    しょうえ「なんで俺ばっかこうなんだよぉぉぉぉ!!!!!!!!!」

    カイザー「こっちのセリフだクソ姫ぇぇぇぇ!!!!!!!!!」


    《──さて》

    《一度ここで、状況を整理するために“少しだけ時間を巻き戻し”ましょう》


    《──ご安心ください、今のは“現在進行形の絶叫”です》

    《問題は、たった“ひとつの行動”──それが、すべての始まりでした》

  • 82スレ主25/06/26(木) 22:04:00

    さて、本日は更新がほとんど出来ず残念でしたが、スレ主は眠いので寝ます。
    馬狼とカイザーって最高に気が合わなそうだと思ったので敢えて組ませてみました。けど、不憫や役割はカイザーも似合いますよね。やっぱり気が合うのかも。
    明日、モバイル回線が復活していることを願います。それではおやすみなさいませ。

  • 83二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 00:44:47

    乙!カイザー(王子)と馬狼(姫)が岩から逃げるために突っ走ってるっつう絵面だけでウケるわ笑笑

  • 84スレ主25/06/27(金) 08:19:31

    >>83 ありがとうございます!原作には存在しないのに、何故か容易にシチュが思い浮かぶという謎があります………


    おはようございます。本日もよろしくお願いします。第1チームは非常に落ち着いていた(スレ主比)ので、ここからアゲていけたらと思ってます!

  • 85スレ主25/06/27(金) 09:18:48

    《第二グループ:しょうえは、ダンジョンの別ルートを爆走しておりました》


    しょうえ「おおおい!!!!!分断とかふざけんな!!!!誰が一人で探索するかよォォ!!!!!!」


    《怒声を上げながらも、足は止まりません》

    《重めのドレスが引きずる音、そしてふんどしのひらめきが、湿った空気にむなしく響きます》


    しょうえ「チッ……クソが。つーかこのドレス……肩ヒラヒラすんじゃねえよ!!なんで進化してんだよ!!!!」


    《爆発寸前の苛立ちを抱え、出口らしき方角へ進んだその時──視界に、一人の男が現れました》


    ???「おい、クソ怒髪天。なんて格好してるんだ……」

    しょうえ「……あ?」


    \颯爽登場!/


    《──王子服に身を包んだ男が、ダンジョンの闇を裂くように現れました》

    《金髪、精緻な顔立ち、そして“貴族的圧”。間違いなくただ者ではありません》

  • 86スレ主25/06/27(金) 09:21:40

    しょうえ「俺だって好きでこんなの着てるんじゃねえよ!!ふざけんなよテメェ!!てめぇこそなんだその気取った服はよぉ!!!」

    ???「………もしかして、お前、例の“明日婚約する姫”ってやつか?」

    しょうえ「ああ!?そうだよ!!結婚する気もねえし、王子のツラぶん殴りたくて仕方ねえけどな!!!!」


    《──男の目が、わずかに細められました。そして、ほんのわずか、肩が上下に動く》


    カイザー(……俺が王子だが、言ったら面倒臭いことになりそうだな)


    《それは合理的かつ怠惰な判断》

    《ミヒャエル・カイザー、完全なる“黙秘権の行使”です》


    カイザー「……そうか。まあいい。とりあえずここから出てから、色々話すべきことがある」

    しょうえ「あ?なにが──」


    \カチッ/


    《──と、その瞬間、どこかで音がしました》

  • 87スレ主25/06/27(金) 10:10:58

    \ググ……ゴゴゴ……/


    《──床が微かに振動します》


    \ドオオオオン!!/


    《──天井が裂け、大岩が落下。転がり始めます》


    \ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!/


    しょうえ「はああああ!!!!!!!!!??????」

    カイザー「クソッ!!!誰がこんな悪趣味な罠作ったんだあああああ!!!!!!!」


    《──そして現在に至ります》

    《……お察しの通り、原因は「さえ」です。まことに遺憾ながら、責任は至宝にありました》

  • 88スレ主25/06/27(金) 11:39:37

    \ドドドドドドドドドドドド!!!/


    《──ぬまダンジョンの湿った石床を、足音が響く》

    《汗、叫び、金髪と姫ドレスが宙を舞います》


    しょうえ「ああああああああああああああああ!!!!!!」

    カイザー「お前の声がうるさい!!!!!!!!」

    しょうえ「そもそもなんで俺が姫でテメェが王子で岩に追われてんだよおおおお!!!!!!」

    カイザー「知らん!!!!構成ミスだろこの世界!!!!!」


    \エンカウント!/


    《──そんな時、突如として岩の転がる通路の先に、紫色のスライム状の影が出現です》


    バグ「パーフェクト ボールコントロール……!!」

    しょうえ「なんか出たぞ!!!!!!!」

    カイザー「クソ、イキってやがる……!!!!」

  • 89スレ主25/06/27(金) 11:48:19

    \ベチャアッ/


    《──次の瞬間。岩はそのバグモンスターを一撃で粉砕しました》


    しょうえ「………は?」

    カイザー「いや、はや……!」


    ▶経験値 30 EXP を 手に入れた!
    ▶アイテム:バグったレーズンパン ×1 を 手に入れた!


    しょうえ「なんか入ったぞ!?なんでだよ!!!!????」

    カイザー「倒してないのにレベルが上がる仕様あるのか!?おかしいだろ!!!!!!」

    しょうえ「レーズンパンもらってもこの状況どうにもなんねぇだろおおおお!!食ってる場合かよ!!」

    カイザー「しかも“バグった”って書いてあるが!?お前、食べたら死ぬヤツだぞ!!!???」

    しょうえ「おい!!俺らだけノーダメで世界が終わってくのどうなってんだよ!!!!!!」


    \ゴゴゴゴゴゴゴ……(岩、まだ追いかけ中)/


    《──果たして、彼らは出口まで無事に辿り着けるのでしょうか。なお、経験値はきっちり入りました。》

  • 90スレ主25/06/27(金) 12:04:55

    \パァァァァァァンッ!!!!/


    《──突如、しょうえの全身がまばゆい光に包まれます!》


    ▶しょうえ の レベル が あがった!

    ▶Lv5 → Lv7(累計EXP 72)
    ▶HP / MP:94 / 24

    ▶ドレス の ヒラヒラ度 が あがった!


    しょうえ「クッッッッッッッソどうでもいいわ!!!!!!!!!!!」

    カイザー「おい、なんかヒラヒラしてないか!?風圧増してるぞ!!!!????」

    しょうえ「レベルアップでドレス強化されてんじゃねぇよ!!!!!他に上がるもんあんだろ!!!!??????」


    \ゴゴゴゴゴ……/


    《──そしてなお、迫りくる巨大岩》


    しょうえ「しゃオラァ!!!!!もう出口近ぇぞ!!見ろ光が!!!!!」

    カイザー「出口!?よしこのまま行くぞ!!!!!!」

  • 91スレ主25/06/27(金) 14:33:32

    《──二人は叫びながら、同時にその“最後の扉”へ向かって――》


    \ヘッドスライディングッ!!!!!!/


    《──直後、岩は通路の狭さに耐えきれず粉砕され、バグのように四散》

    《空中で「ガチャ…」という謎のSEが鳴り響きました》


    《そして──》


    \第一グループと合流!/


    《さえ、れお、ひょうま、りゅうせが立つその先に、泥まみれのしょうえ&カイザーが転がり込みます!》


    さえ「…………何やってんだお前ら」

    しょうえ&カイザー「はあ…はあ………ッ多分!!!お前のせいなんだよ!!!!!!!!!!!」


    《──果たして、至宝の一手がもたらしたこの混沌に、意味はあったのでしょうか》

    《………たぶん、ありません》

  • 92スレ主25/06/27(金) 16:58:34

    ▶第三グループ【よいち・れんすけ・せいしろ】


    よいち「……あっちに細い通路見つけた。水の音もしてるな……」

    れんすけ「……寝てる間に離れすぎんなよ。お前が見つけたら、俺も行く」


    《せいしろは、棺の中で完全に沈黙。寝息さえ聞こえないレベルで熟睡しています》


    れんすけ「凪は……まあ、このままでいいか。何かあれば俺が守る」

    よいち「そっちは頼んだ。……俺は少し先、調べてくる」


    《それぞれの役割を勝手に決め、ぬまダンジョンで散開を始めた第3チーム》

    《音もない暗い空間に、2人の小声と棺の存在だけが微妙な緊張感を作っていました》

  • 93スレ主25/06/27(金) 17:15:28

    れんすけ「……寒そうだな、凪」


    《棺の中で寝息を立てるせいしろ》

    《闇堕ちのれんすけも、さすがにこの無防備な寝顔を見て放っておけない様子です》


    れんすけ「これでも……かけてやるか」


    《れんすけは手元の荷物から、ふわっとした布を取り出し、そっとせいしろにかける》

    《しかし、それは──》


    \なぞのマント ×1(防+1/バグ率50%)/


    《その瞬間、黒い光が棺の中で炸裂!》

  • 94スレ主25/06/27(金) 17:16:51

    《──棺の中から、姿を現したのは……》


    \“巨大なレモンのぬいぐるみ姿のせいしろ”!!/


    れんすけ「………フッ、…クッ、ハハ!」


    《普段は冷静なれんすけが、素で笑いを堪えられなくなる!》


    よいち(少し離れた通路から)「國神ー!どうしたー!」

    れんすけ「いや……フフ、っダメだ……くくっ……」


    《棺の中では、レモンぬいぐるみ化したせいしろが起きる気配もなく、熟睡を続けている》

    《──こうして、第3チームのダンジョンは、静かに、しかし確実にカオスの度合いを増していったのでした》

  • 95スレ主25/06/27(金) 19:02:58

    れんすけ「っ……フハッ……ハハハ……!!」


    《笑いを堪えきれないれんすけ。その時、笑いすぎた反動で、全身に謎の光が走った!》


    \光堕ち発動!!/


    《髪が一瞬だけ白く輝き、表情が聖人みたいになるれんすけ》

    《しかし次の瞬間には元に戻る、意味不明なバグなのでした》

     
    《──その頃、少し離れた暗がりを進む、よいちはというと……》


    よいち「……暴走するやつがいないから、じっくり探索できるな……」


    《ひとりで歩きながら、しみじみとダンジョン探索の快適さを噛み締めていた》

  • 96スレ主25/06/27(金) 19:07:56

    よいち「この壁、妙にきれいに積まれてる……よく見れば……」


    《壁に顔を近づけ、触れてみる。ごく普通の石材に見えるが、湿気のせいか冷たさが際立つ》


    よいち「…………」


    \コツ、コツ……/


    《──その時、前方から小さく響く足音》

    《ぬるい水音と混じり合い、誰かが接近してくる》


    よいち「……ッ、誰だ!!!」

    ???「大声出すな、うるせえ」


    《──声の主は正体不明。よいちの周囲に緊張が走ります》

  • 97スレ主25/06/27(金) 19:11:32

    \コツ、コツ……/


    《──足音は一定のリズムで、ゆっくりと、しかし確実に近づいてくる》


    よいち「…………」


    《暗闇から姿が現したのは──》


    よいち「………え、マジで誰!!!!!!!??????」

    ???「コロスぞ、頭でもぶつけて記憶喪失になったのかテメエ」

    よいち「いや!!!知らない知らない知らない!!!!!ほんと誰!!!!!!!!!」

    ???「糸師凛だ、見ればわかんだろ、目ん玉腐ってんのか」

    よいち「……イトシ……リン………???」


    《──それもそのはず。よいちの瞳には、凛の姿が“巨大なフクロウ”として映っていた》

    《漆黒の羽を広げ、真っ赤な目でギラリと光るその姿は、誰がどう見てもフクロウです、はい》

    《──なお、正体は糸師凛くん本人》

    《しかし登場早々に“バグ:動物化演出”が発生しており、視覚的にも会話的にも完全にホラーめいた状況となっていました。非常に不憫ですね》

  • 98スレ主25/06/27(金) 19:27:19

    よいち「おい……くにが──うわっ!!!!レモンが寝てる!!!!!!!」

    れんすけ「凪だ。マント被せたらレモンになった」


    《ぷるぷる震えながら必死に笑いを堪えているれんすけ。顔が赤いのはレアです》


    よいち「何だよそれ!!レモンってお前!!誰が寝てんだよってレベルだぞ!!」

    れんすけ「で──そのデカいふくろうはなんだ?このダンジョンのマスコットキャラクターか?」

    凛?「糸師凛だっつってんだろ脳筋野郎!」

    よいち「……フクロウなのに……???」

    れんすけ「俺も納得いかん。おい、ほんとに凛なのか?」

    よいち「よし!じゃあ、ここで緊急企画!!“お前はほんとに凛なのか!第1回質疑応答タイム!”開催だ!!」


    \ドドン!!/


    《──暗がりのダンジョンに謎の光が走り、フクロウ姿の凛くんがスポットライトを浴びる》

    《寝てるレモンせいしろ、笑いを堪えるれんすけ、ツッコミを挟むよいち──全員テンションは最高潮です》

    《──ぬまダンジョン第3チーム、理性も秩序も崩壊寸前という感じでしょうか》

  • 99スレ主25/06/27(金) 20:33:11

    \第1回質疑応答タイム スタート!!/


    よいち「えー……好きな食べ物は?」

    凛?「は?……お茶漬けだ、文句あんのか?」

    れんすけ「日本代表として背負いたい番号は?」

    凛?「………9番、か10番」

    よいち「えーっと……俺のこと、なんて呼んでたっけ?」

    凛?「……チッ、潔」

    れんすけ「じゃあ俺のことは?」

    凛?「お前を名前で呼んだ記憶はねえ」

    凛?「つか、何なんだよこの茶番は……!!!」

  • 100スレ主25/06/27(金) 20:34:11

    よいち「……てか、俺ら凛に質問とかしたことなかったから……答えが合ってるか分かんない……」

    れんすけ「そもそも、凛と会話が成立したことがない。理由は、全部向こうがブチギレて終わるからだ」

    凛?「質問の意味ねえじゃねえかああああ!!!!!!!!」


    《──そして始まったブチギレ演説。フクロウの姿でしかも巨大》

    《音量はダンジョン中に響き渡り、放送禁止用語が止まりません》


    よいち「……あ、今“冴”のこと、“兄ちゃん”って言った」

    れんすけ「……言葉遣いとブチギレ具合でわかった。これ、絶対に凛だ」


    《──こうして第3チームは、“中身だけは間違いなく凛”という確信を得るに至ったのでした》

    《──なお、フクロウ姿は現在も絶賛継続中です》

  • 101スレ主25/06/27(金) 21:17:16

    せいしろ「……ん……ふぁ……あれ、凛じゃん」

    よいち「あ、凪起きたか……って、なんでこの見た目で凛って分かんの!?」

    せいしろ「んー……勘?下まつ毛ないから当てずっぽ」

    凛「下まつ毛基準を基準にすんな!!!」

    れんすけ「ていうか、凪、お前…ふっ、レモンになってるぞ」

    せいしろ「えー……めんどくさ………レオ、俺のこと分かるかな…」

    せいしろ「……ん、まあいいや。そんなことより、凛はなんでこんなとこにいんの?ぼっちで寂しくないわけ?」

    凛「……うるせえよ、社会不適合者」

    せいしろ「へえ、友達0人がよく言うね」

    凛「てめぇ……!!」


    \バチバチバチ!!/


    よいち「おい!お前ら落ち着け!!」

    れんすけ「ケンカして、ダンジョン崩壊させるのだけは勘弁してくれ…」

  • 102スレ主25/06/27(金) 21:18:55

    せいしろ「……っていうかなんでお前フクロウなの?新キャラ?」

    凛「違ぇよ!お前らのバグのせいだろ!!」

    よいち「いやいや、俺ら関係ないだろ!!??」

    せいしろ「まあいいや。レオいないしまた寝るね」

    凛「なんだコイツ、意味わかんねえ……!レモンなのも意味わかんねえし……!!!」

    れんすけ「まずお前も人間に戻れ、話はそれからだ」

    よいち「てかこの状況やばいな!全員会話成立してねえ!!!」

    れんすけ「……でもなんか楽しいな」

    せいしろ「……zzz……」

    よいち「ほら、凪起きろ!!國神助けろ!!」

    よいち「つか、俺ら勇者パーティだよな?この状態で魔王倒せる気しねぇ……」

    凛「魔王の前にお前をぶっ殺す方が先だろ、ぬりぃこと言ってんじゃねえぞ」

    よいち「やめて!勇者死んだらゲームオーバーだから!!!!」

    れんすけ「……このメンバーでまともな話し合いは不可能だな」


    《──こうして第3チームは、状況説明すらままならないまま、ただ賑やかに喧嘩を続けるのでした》

  • 103二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 21:35:44

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  • 104スレ主25/06/27(金) 21:36:45

    よいち「……とりあえず、出口を目指すぞ。ここで立ち止まっても何も進まないからな!」

    れんすけ「棺も忘れるな。凪は俺が引き摺っていく」

    せいしろ「……zzz……………」


    \ギイ……ギイ……(棺を引きずる音)/


    よいち「まず一旦状況を整理しよう。俺たちはホワイトロック壮に呼ばれた。姫と王子が明日婚約するって噂があるんだよな?」

    れんすけ「ああ。で、なんやかんやで今はこのぬまダンジョンにいる」

    よいち「凛、お前はなんでここにいるんだ?」

    凛「兄ちゃ、……兄貴を探しに来た」

    よいち「兄貴って冴のことだよな?」

    凛「ああ。……兄貴は第一王子で、姫ってやつと婚約しなきゃならねえ。でもあいつには王子なんて役割は似合わねえし……自由に生きてほしい…………って思ってる」

    れんすけ「……今、小声で本音が漏れたな」

    凛「ッ、うるせえ!!!!!!!!!」

  • 105スレ主25/06/27(金) 21:39:27

    よいち「……で、つまりは冴をホワイトロックから連れ出そうってことか?」

    凛「そうだ。逃亡を手助けして、ちゃんと逃げられたか確認するためにここまで来た」

    よいち「なら心配しなくていいぞ!さっきシステムメッセージで、冴が俺たちの仲間になったって通知が来てたし!!」

    凛「………………は?」

    れんすけ「多分千切達が、“役目から解放されたいなら勇者パーティに入れ”って提案したんじゃないか?」

    凛「………そうか、兄貴が……仲間に………」

    よいち「凛はどうする?お前も王子の役割から解放されたいんだろ?」

    凛「………俺は……、…………」

    れんすけ「…………まずは、先を急ぐぞ。冴達と合流できれば、もっと確実に逃げられるはずだ」

    凛「…………ああ、分かった」

  • 106スレ主25/06/27(金) 21:40:45

    れんすけ「あとそのフクロウ姿、マジで直せ。視界がややこしい」

    凛「……はあ!?誰のせいだと思ってんだ!!!」

    よいち「フクロウでもブチギレ度合いはいつも通りだな……」


    《──こうして3人+棺は、ダンジョンの終点を目指し歩みを進める》

    《バグった絆が少しだけ深まった気がします》

  • 107スレ主25/06/27(金) 22:02:14

    《──暗い通路を、棺を引きずる音が響きます》


    よいち「……そろそろだな」

    れんすけ「ああ。無駄口は不要だな。目的は明確だ」

    凛「……」


    《言葉少なく、けれど全員(せいしろ以外)自分のやるべきことを分かっていました》


    \ギイ……ギイ……/


    《──棺の音だけが、ダンジョンにリズムを刻む》


    れんすけ「……フクロウ姿のままで魔王戦とか嫌だぞ」

    よいち「俺も、誰がツッコむと思ってんだ……」

    凛「余計な心配してんじゃねえ」

  • 108スレ主25/06/27(金) 22:03:15

    《各々が、このバグをどうにかすべきだと考えている中──》


    \……スゥ……/


    《──湿った空気が微かに乾き、前方に一筋の光が差し込みます》


    よいち「……!光だ!!」

    れんすけ「やっと出られるぞ……!」

    凛「……チッ、やっとか」


    《──そして、第3チーム+棺は光の先へと駆け出し、無事ダンジョンを脱出しました》

  • 109スレ主25/06/27(金) 22:17:07

    《──ダンジョンを抜けた光の先。そこにはすでに全員の姿がありました》


    ひょうま「お!やっと出てきたか!!」

    りゅうせ「全員無事!!ていうかレモンとフクロウがいるんだけど、どういう状況!?」

    れお「待って待って待って!!状況おかしいだろ!!レモンから凪の声がするぞ!!??」

    せいしろ「……んー、……やっと出られた」

    れお「やっぱり凪だ!!レモンの中から凪が喋ってる!!!」

    ひょうま「いや意味分かんねえんだけど!!このダンジョン何起きてんだよ!!」

    りゅうせ「フクロウがしゃべってんのもやばいって!!」

  • 110スレ主25/06/27(金) 22:20:15

    《──そんな中、さえがゆっくりとフクロウに近づく》


    さえ「……何やってんだ、凛」

    凛「に、……兄貴、こいつらの仲間になったんだってな」

    さえ「ああ。これで王子の役目からも、NPCの理不尽な対応からも解放される」


    《──フクロウの顔をした凛が、目を伏せ、ほんの少しだけ口元を緩めた》


    よいち「……フクロウなのに、喜んでんの分かるぞ……」

    れんすけ「……表情筋どこで動かしてんだあれ」


    ひょうま「っていうかさ!!馬狼!!聞くの忘れてたけど、お前なんで泥だらけになってんだよ!!」

    れお「あと!!なんでカイザーいんの!?!?どこから出てきた!!?」

    しょうえ「んなもん俺が知るか!!!ダンジョンで大岩転がってきたんだよ!!!!!あとなんかこいつがいた!!!!」

    カイザー「大声を出すな!!あれは完全にトラップだ!!それも冴が踏んだやつだろ!!!!!!」

    さえ「………知らねえ」

    カイザー「しらばっくれるな!!!!!!」

  • 111スレ主25/06/27(金) 22:21:20

    しょうえ「つーか婚約話、結局なんにも解決してねえじゃねえかあああああ!!!!おい!!クソ王子!!!お前どうにかしろ!!!!!!」

    カイザー「俺に聞くな!!!!ホワイトロックの奴らに勝手に決められたんだよ!!!!!!」

    ひょうま「うわー!お前らどっちも結婚拒否してんのかよ!!!」

    りゅうせ「爆発どころじゃなくて笑いすぎて腹痛いわ!!」


    よいち「なあ!全員揃ったのはいいけど、話が一ミリも進んでないぞ!!」

    さえ「……賑やかになったな」

    れお「……また、賑やかになりそうだな、って顔してるな!」


    せいしろ「……ねむ、……zzz」

    しょうえ「おい!!起きろレモン!!!!!!」

    れお「レモンって呼ぶな!!!!!凪って呼べ!!!!」

    りゅうせ「レモンじゃなくてしにがみけんじゃだから!!」

    ひょうま「どっちでも面白いからいいけどな!!!」


    《──こうして全チームが無事合流を果たした勇者一行》

    《ぬまダンジョンからは抜け出したものの、精神的には全員がまだまだ迷宮の中だったのでした》

  • 112スレ主25/06/27(金) 22:54:25

    《──勇者一行、全員無事に合流》

    《静まり返った廃坑出口で、一同は顔を突き合わました》


    よいち「よし!とりあえず情報を整理しよう!」

    しょうえ「どいつもこいつも話がややこしいからな!!!」


    \王子サイドの証言まとめ──/


    冴「“王子と姫が明日婚約する”って話は、勝手に決められたことだ」

    カイザー「第一王子の冴が婚約を拒否して逃げた結果、俺に順番が回ってきた」

    凛「婚約しないとサッカーが封印されたままで、ブルロ国にサッカーは戻らねえらしい」

    よいち「つまり……サッカーを取り戻すためには、誰かしらが婚約しないといけないってことか……」


    りゅうせ「じゃ、とりあえず籍だけ入れればいいんじゃね?」

    ひょうま「待って!じゃあ苗字どっちにすんだよ!!馬狼ミヒャエル?照英・カイザー?」

    しょうえ&カイザー「「どっちも気色悪いわ!!!!!!」」

    れお「はいはい、却下~!じゃあ話は次の段階だな!」

  • 113スレ主25/06/27(金) 23:01:03

    ホスト規制食らいそうなので、本日はここまでです!
    糸師兄弟はギャグじゃなくてシリアスになりがちです…なんで……。カイザーは全力でギャグに持っていけるんですが。
    一応ホワイトロック荘で完結できる内容なのですが、もしもっと見たい!等嬉しいお話があれば引き伸ばしますので、ご意見頂戴出来れば、と思います。
    それではまた明日、よろしくお願いします!

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