セイウンスカイ「ひどい雨だねえ」【SS】

  • 1二次元好きの匿名さん21/09/17(金) 21:49:18

    レンタルDVDを返却して、さあ帰ろうというときに雨が降り始めた。
    「はあ……雨は苦手なのに」
    「おやおや?キングが得意な天気なんてあったっけ?」
    肘で小突かれながら折り畳み傘を取り出す。
    キングも鞄を探る。
    ……妙に探る時間が長い。
    表情も焦っているように見える。
    「……もしかして忘れちゃった?」
    返事の代わりに耳をぺたんとさせるキング。
    「しょーがないなあ、一緒に使おっか」
    「……ありがとう、スカイさん」
    傘を開くとキングが手を差し出してくる。
    「入れてもらうんだから、せめて傘を持つくらいはするわ」
    真面目というかなんというか。
    キングに傘を手渡し、雨の中帰路に就く。

  • 2二次元好きの匿名さん21/09/17(金) 21:49:34

    しばらく歩いてからあることに気づいた。
    私の肩が濡れていない。
    折り畳み傘だから二人も入らないはずなのに、とキングのほうを見る。
    見事に傘からはみ出ているキングの肩が濡れていた。
    私は一つため息をついてキングを抱き寄せた。
    「ちょ、ちょっとスカイさん!?」
    「ほらもっとくっつかないと入んないでしょ~?」
    わいわいと言い争っていると、向こうからトラックがやってきた。
    トラックのタイヤがすぐそばの水たまりを横切る。
    「っ!スカイさん!」
    キングに抱きしめられる。
    次の瞬間、水の壁が襲ってきた。
    水は私より大きなキングの身体にほとんどさえぎられた。
    ひどい雨なのに、いや雨だらなのかキングの身体から熱が伝わってくる。
    いや、私の身体の奥から熱くなっているのか。
    「大丈夫?スカイさん」
    雨でキングの髪が頬や額に貼りついていた。
    彼女の緋色の瞳が暗い雨の中一層輝いている。
    雨音に交じってうるさく響く心臓の音。
    荒くなる呼吸をなんとか言葉に変える。
    「……にゃはは、もうがっつり濡れちゃったしさっさと帰ろ~」
    ガードレールを飛び越え、ウマ娘専用レーンを走る。
    「ちょっと!?これスカイさんの傘なんだけど!?」
    キングの声を振り切るように雨の中を駆ける。
    それでもなお身体の奥の火照りは鎮まらなかった。

  • 3二次元好きの匿名さん21/09/17(金) 21:50:34

    セイウンスカイとニシノフラワーの体格差はよく話題になりますが、キングヘイローとセイウンスカイの体格差もなかなか良いということは有権者の皆様にはお伝えしたかった
    お目汚し失礼しました

  • 4二次元好きの匿名さん21/09/17(金) 21:52:16

    ニコニコした

  • 5二次元好きの匿名さん21/09/17(金) 21:52:56

    雨いいよね……

  • 6二次元好きの匿名さん21/09/17(金) 22:10:59

    いい…

  • 7二次元好きの匿名さん21/09/17(金) 22:12:01

    セイキンいいねぇ

オススメ

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