- 1二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 18:22:52
シュウジ「あん?誰だお前ら?」
マチュ/ニャアン「えっ?」
シュウジ「見ない顔だな・・・新入りか?」
マチュ「え・・・・っと」
シュウジ「にしては身なりは整っちゃいるようだし、観光目当てか?まあどっちでもいいけどよ、ここは俺の縄張りだ、そこらにある廃材は持ってくなよ」
マチュ/ニャアン「・・・・・・」
シュウジ「・・・・・・そういやぁ、お前らとは初対面の筈なのに、なんで俺の名前を知ってんだ?」
捨てられたゴミや使われなくなった機械がいつくも折り重なって出来たその山の上に
油に塗れた白いつなぎの作業服を着て髪を全て後ろに束ねている、今もなお恋焦がれてた少年は
今まで聞いたこともない口調で、今まで見たこともない怪訝な顔を私たちに向けていた - 2125/06/25(水) 18:26:06
始まりそうで始まらないんだなこれが(自分の力量的に)
- 3二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 18:34:29
シュウジ「シュウちゃんってなんだよ・・・・・・」って眉を顰めるほうのシュウちゃん
- 4二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 19:06:03
続きを....
- 5二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 19:08:58
- 6二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 19:16:47
「クラバ?やるわけないだろ」
- 7二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 19:17:16
ここのシュウちゃんが近いかもしれん
【閲覧注意】おい!|あにまん掲示板ボクの5000ハイトどーしてくれんだ!弁償しろ!弁償!bbs.animanch.com - 8二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 19:29:03
ちょっと思いついた
マチュ「・・・えっと私は、マチュ・・・こっちはニャアン、観光客っていうかたまたまここに立ち寄っただけで」
シュウジ「・・・・・・・・・」
マチュ「あ、あの・・・私たちがシュウジ・・・ってわかったのはー、え・・・っとなんとなくっていうか・・・ね?ニャアン」
ニャアン「う、うん」
シュウジ「・・・・・・」ジトー
マチュ「うわー疑ってるなー・・・」ヒソヒソ
ニャアン「そりゃそうだよね、別の世界線のシュウちゃんを知ってるからって言っても信じられないだろうし・・・」ヒソヒソ
シュウジ「おい」
マチュ/ニャアン「あ、はい!」
シュウジ「用がないならさっさと出てけよ、ここに人が集まってほしくないんだよ」
マチュ「ご、ごめん・・・そ、それより・・・あなたはなにをしているの?さっきから」
シュウジ「関係ないだろお前らには」ヨイショ
マチュ「いや、そうだけど・・・」 - 9二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 19:30:35
シュウジ「・・・・・・ついてこい、村に案内してやる」
ニャアン「え?」
シュウジ「ここは食いもんも水もないし、そこまでの道も結構複雑だからな」
マチュ「あ・・・ありがとう」
シュウジ「けど、ここの事は秘密にしろよ、ようやく見つけたレアポイントなんだからな」
マチュ「はぁ・・・・」チラ→ニャアン
ニャアン「・・・・・・」コクコク
マチュ「・・・わかった、じゃあ案内よろしくね」 - 10二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 20:56:23
~道中~
マチュ「・・・それ重くないの?色々入れてたけどその袋に」
シュウジ「平気だこんなん、昨日なんかはもっと多かったし」
ニャアン「いつもこんなことやってるの?一体何のために?」
シュウジ「さっきも言ったろが、お前らには関係ないって」
ニャアン「う・・・・・・あ」ポンポン←マチュ
マチュ「コク・・・・・・これから行くその村ってどんなとこ?」
シュウジ「このゴミ山よりはマシって程度だな、人が多くて鬱陶しいが食べ物もあるし臭くもない」
ニャアン「・・・・・・」
マチュ(・・・なんか聞くだけだと・・・)
シュウジ「おい、着いたぞ」 - 11二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 22:10:05
初対面でも柔らかい対応のあっちのシュウジとは違うんやなって
- 12二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 07:50:00
長かったゴミ山の迷路を抜け、開けた高台に出ると眼下にその村が見えた
おおよそ聞いてた通りか、貧しさが見えつつも活気に満ちているのを感じた
マチュ/ニャアン「おおぉ・・・・・」
シュウジ「ほらこっちだ」
マチュ「ん?なんでそっち?道はこっちじゃないの!?」
シュウジ「そっから行ったらバレるんだよ、いいからこい」スタスタスタスタスタ
マチュ「バレる?あ!ちょっとおい!」
ニャアン「待ってよ二人とも!」 - 13二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 08:21:45
見えている村に降りれるはずの道を無視して、シュウジの後を二人して付いていく
進む方はその道とは逆の方で、段々と村の景色が地形の陰で見えなくなっていった
ニャアン「どんどん離れてく・・・・・・」
シュウジ「・・・・・・」スタスタスタ
マチュ(・・・・・・・・・やっぱ歩調が速い・・・・・・)
マチュ「あのさ、どこに行くの?」
シュウジ「近道」
マチュ「近道って・・・・・・こっちにどんな道が――」
シュウジ「ここだ、・・・ふーっ」フクロ←ドサッ
ニャアン「・・・・・・ええ・・・っと・・・なんにも・・・・・・キョロキョロ・・・・・」 - 14二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 08:27:47
急に立ち止まり道脇の枝葉をかき分け始めるシュウジ
かき分けた先にあったのは明らかな人工物
マチュ「・・・?」
ニャアン「ヒョコ・・・・・・あ」
マチュ「ロープに・・・・・・滑車?」
シュウジ「・・・・・・」ロープ→フクロ ギュッ シュッ
ガァァァァ
シュウジ「ギュッギュッ・・・しっ、後についてこい」アシバ←ガッ
マチュ「ええ!?まさか!!こんな高いとこから!?」
シュウジ「掴めるとこと乗れる場所あんだから降りれる――」
ガァァァァァァ
マチュ/ニャアン「シュウジ!/シュウちゃん!」
マチュ「こんな危ないものを、・・・・・・あいつほんとに別人なんだ・・・」
ニャアン「でも、こんなのを用意してるのはシュウちゃんっぽい」ロープ←グイグイ
マチュ「ガンダムに乗ってない時はこんな活発じゃなか―バッ・・・え?」
ロープ←ニャアン パシッ――
ニャアン「先行くよマチュ!」ガッ
ガァァァァァァ
マチュ「え!?ニャアン!?ま、待って!」パシッ
ガァァァァァァァァァァァァ - 15二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 17:56:23
隠していた昇降機で数メートルはあった高台と地上の距離を一気にしかし緩やかに縮めて
無事私たちは降りることができた
マチュ「―――はぁ~一瞬生きた心地がしなかったよ」
ニャアン「いつもこれ以上のことしてるのに・・・」
シュウジ「ロープはそこに引っ掛けて、茂みで隠しとけ」
ニャアン「あ、うん」
マチュ「なんでわざわざこんなの使って降りたんだ・・・」
シュウジ「おい、モタモタすんな、早く入れ」
マチュ「なにに入れって・・・?――――あ」
顔を上げた先には家屋が一つ
さっき見た村の家々と同じ、木材を基本にそこからトタン板や石材
大雑把に様々な材料で継ぎ接ぎされた小さな家が一つポツンとあった - 16二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 17:57:57
案外本編では特に絡まないキャラと仲間として組んでるかもしれないな
- 17二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 18:02:05
外観よりも中は結構広かった
散らかっていてけど生活感があった
窓を覗いてみると遠くにさっきの村が見えた
マチュ「なんでここは村と離れたところにあるの?」
シュウジ「ジジィが人が多いとこ嫌なんだよ、まあ俺もだけどな」フクロ→ドサッ
マチュ「えっ、一緒に暮らしてる人いるの!?」
シュウジ「んだよなんかワリィか?」
マチュ「い、いや悪いとかじゃなく意外だなって・・・」チラッ→ニャアン
ニャアン「コクコク・・・」
シュウジ「フン・・・」フクロ→ハコ ガラガラガラガシャガシャ - 18二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 20:27:50
さっきまで抱えてた袋の中身を大きな箱に半ば乱暴に放り込んでいく
まだ膨らみのある袋を片手に玄関へと歩きだしていくシュウジ
マチュ「どこに行くの?」
シュウジ「・・・・・・」ジッ・・・
マチュ「あーはいはい、関係ないってね、わかったよなにも聞かないから」
シュウジ「いや、今度はある」カギ→カチャ
フクロ→ガサガサ
マチュ/ニャアン「―――!」
シュウジ「他所もんの筈のお前らが、なぜ俺の名前を知っているのか、ってとはな」カチャ・・・
玄関の扉に鍵をかけた後、袋から取り出しシュウジが私たちに向けてきたのはボウガンだった - 19二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 06:17:42
冷たいとはまた違う、鋭く射抜くような瞳で
眉間に皴を寄せた顔を武器と一緒に慌てて手を挙げた私たちに向けていた
マチュ「な、なんでそんなもんを持ってんの!?っ・・・なんとなくって言ったじゃん!」
シュウジ「なんとなくで済ませられるほどこっちは頭空っぽじゃねぇよ、そんな余裕もねえ、下手したら死活問題だ。おら動くな」カチャ
マチュ「っ?・・・・・・」ピタッ
ニャアン「あなたは・・・何を気にしているの?」
シュウジ「お前らが何者で、そして俺のことをどこまで知っているか」
マチュ「どこまでって・・・(この人はシュウジはシュウジだけど・・・ほとんど別で、会ったばっかで全然だし・・・)」
シュウジ「まず1つ目に、お前らはなぜあそこ(縄張り)にいた?いつ来たんだ。お前らみたいに服がほとんど汚れてないやつが、あんな場所になんの用があって来た」
ニャアン「・・・単なる成り行きで、旅をしてたら偶然あそこに迷い込んでしまって」
シュウジ「いつゴミ山に入った」
ニャアン「ええと・・・」
マチュ「・・・今朝の・・・10時ごろかな」
シュウジ「ずいぶん早いな・・・・・・あのゴミ山で新入りが迷い込めば進もうにも戻ろうにも、碌に目的のポイントにたどり着けず何日も彷徨うことが多々あるってのに」
マチュ「そんなの・・・・・・(あんたの気配を感じたから道なんて関係なかったし・・・)」
ニャアン「・・・・・・」チラッ→マチュ - 20二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 14:34:05
この少年漫画感とても良い
- 21二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 16:25:34
シュウジ「次に2つ目、お前らは何者だ。今の口ぶりからして旅人みてぇだが、何を目的に旅をしてる」
ニャアン「・・・い、行きたいところが....会いたい人がいる・・・」
シュウジ「・・・人探しか?」
マチュ「それを目的にしながら私たちは気ままに旅してるだけだよ」
シュウジ「・・・・・・」ジ
マチュ「――――」ジッ
シュウジ「・・・あんなとこで、か・・・・・・―――最後に3つ目、なぜ俺を知っている」
マチュ/ニャアン「――――(来た)」 - 22二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 16:36:45
彼にしてみれば当然の疑問で
私たちを怪しむには十分な理由だった
こっちを睨む瞳がより一層強くなった気がした
シュウジ「俺のことはこの村のやつら、あとは極一部のやつしか知らないはずだ。ここでしか生活してねぇし、ただここに立ち寄っただけの旅人のお前らが、俺の顔と名前を知ってる筈がないんだよ。
―――言っておくが、この質問での曖昧な答えは許さないからな」カチャ・・・
ニャアン「・・・・・・(どうするの・・・)」チラッ
シュウジ「話せねぇのか?」
マチュ「―――・・・・・・別に隠すようなことでもないし、でも言っても信じられないことかもしれないけど、これはホントのことだよ」
シュウジ「だから聞かせろ、信じるかはそのあとで決める」
マチュ「――――わかった、けど・・・とりあえずそれ下ろしてよ、長くなるかもだしさ」
シュウジ「・・・・・・」チャッ・・・
ニャアン「・・・・・・・・・(大丈夫、かな・・・・・・)」
少年に私たちが知っていることを伝える
この世界にもう一人の少年と、こことは違う向こう側にある世界の話を - 23二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 20:32:07
続き待機
- 24二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 06:04:06
マチュ「それで――」
シュウジ「あー・・・もうそこまででいい、やめろ」
マチュ「・・・・・・」
途中でシュウジに遮られて
話は終わった
大方のことは話し終えたはずだ
シュウジ「・・・・・・ようは俺を知ってたのはこっちの世界にやってきてたもう一人の俺に会ってたからで、お前らが旅をしてるのはもう一度そいつと会うため、ってことか」
マチュ「そう」
シュウジ「・・・・・・なるほどな・・・」
黙っていたシュウジはしばらく深く考えこんでる
シュウジ「はぁ・・・――アホらし」
心底呆れたような顔でそう吐き捨てるように言ってきた - 25二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 16:00:33
マチュ「・・・・・・」
ニャアン「・・・っ・・・・・・」
シュウジ「お前ら、今の状況が理解できてるのか、命を握られてるんだぞ?」
ニャアン「・・・・・・私たちは嘘を言ってない・・・」
シュウジ「そんなふざけた話をそう鵜呑みには出来るわけないだろ、そこのちっこいのが言った通りだ」
マチュ(ちっこい・・・)
シュウジ「俺がもう一人いるとかあっち側世界とか、傍から聞いてりゃ頭がどうかしてるとしか思えん話だ」ユビ→クルクル
ニャアン「〜〜〜っ」ギュッ
マチュ(やっぱ普通そうだよね・・・こういう反応されるだろうなとは思ってた・・・・・・思ってたけど・・・)
シュウジ「お前らの話は結局信じられない」
マチュ(・・・・なんか、思ったより結構キツいかも・・・) - 26二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 16:16:35
ふむふむ
- 27二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 02:14:40
保守ゥちゃん
- 28二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 02:15:07
シュウジ「―――だが不思議なもんで、お前らの話を流せない自分もいる
命がかかってるこの状況でそんなホラ話をするのも、それもそれでおかしな話だしな」
マチュ/ニャアン「・・・・・・?」
マチュ「う・・・」ビクッ
私にボウガンを向ける
そのまま話を続けるシュウジ
シュウジ「お前らがそいつと別れたって日に、確かに空が変に光っていたのを俺も村の住人も見たことある。・・・・・・お前らの話は完全には信用できないが、ただの嘘にしてもお前の話しには妙な感じを覚えた」
マチュ「・・・・・・ゴクッ・・・・・・そ、それで?」
ニャアン「・・・・・・」ジリ
シュウジ「・・・・・・ああ、さっきまではさっさと殺さなきゃならねぇかなって考えていたんだがな・・・・・・やめとくことにした」
マチュ「・・・・・・じゃあ、そっか・・・ハハハ・・・はあ~~よかったぁ(やっぱ殺す気だったのか・・・けど、ようやくこれで・・・)」
ニャアン「(・・・・・・・・・・・・なんか・・・この感じ、まだ―――)」
シュウジ「それはな」パシュッ
マチュ「―――」ドスッ - 29二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 09:06:54
体に痛みはなかった
刺された衝撃もそんな感覚もない
ただ体が動かない
視線を横にしてみるとシャツの襟を矢が射抜いて背後にあった柱に私ごと縫い付けていた
ニャアン「マチュ!!」
シュウジ「動くな」ボウガン→ニャアン
マチュ「・・・・・・どういうこと?」
シュウジ「何を勘違いしてるか知らんが、結局お前らは俺からしたら排除すべき危険対象だ。さっきの話は少し思うトコはあるが、どっちにしろ不安要素がある以上はやることは変わらない」
マチュ「ふっ!ぬぐ・・・!・・・・・・な、んでっ!!そこまで・・・っ!!」矢→ギッギッ
シュウジ「バレるわけにはいかないんだよ」
ニャアン「私たちはなにも見てないよ!もし知らずに見てたとしてもシュウちゃんのことを何も言ったりしない!ちゃんと黙ってるから!!」
シュウジ「外のやつのそんな言葉信じれた試しがねぇな」
マチュ「・・・じゃあっ、・・・殺すの・・・っ?(抜けな・・・)」ググ・・・
シュウジ「すぐにじゃない、ただ一旦眠らす。少ししたら多分帰ってくるな、片付ける暇がねぇ・・・お前らの長話に付き合ったおかげで結構時間経っちまったしな」
マチュ「―――それって・・・・・・さっき言ってたここに一緒に住んでる人のこと?」
シュウジ「―――お前には関係ねぇことだ」 - 30二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 18:17:14
誰と住んでるんだろう…続きが気になる
- 31二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 18:36:03
ニャアン「―――っ」ヒュッ
シュウジ「っ!!チッ!!」パシュッ
ニャアン「ふ!!」ガタッ!! トスッ
ニャアンは傍にあった包丁を掠め取るとシュウジに向かって投げつける
さらりと躱すシュウジ
ニャアンも机の陰に素早く隠れて撃ちだされた矢から上手く逃れた
シュウジ「見た目以上によく動くな・・・・・・おい!出てこい!」
ニャアン「それ下ろして!!たとえシュウちゃんでも、これ以上やんなら怪我することになるよ!!?」
シュウジ「・・・・・・ボウガンで撃ったときの矢の速度と、お前のそれを投げる速度。一体どっちが速いと思う?」
ニャアン「?・・・聞いてるの!?そんなこの狭いところでなら―――」
マチュ「ピキン っ――!!ダメだ―――」
シュウジ「おまえはそうやって動けるが、こっちはどうかな」
ニャアン「・・・――――あ」
シュウジ「ダチは大事か?」スゥッ ボウガン→
マチュ「ニャアン来ちゃだめ!!!!」
ニャアン「は――――」ダッ - 32二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 18:48:33
全てがスローだった
手にした包丁も放ってニャアンが私に駆け寄ってくる
シュウジがこっちにボウガンを向けてくる
柱に刺さった矢にどんなに力を入れても間に合わない
全部ゆっくりに流れていく
私のほうに集まってくる
もうどうしようもない、そろそろ来る最悪を覚悟して――――
バンッ!!
シュウジ「―――――が」
マチュ/ニャアン「―――――え?」
前のめり吹き飛び、倒れるシュウジ
倒れ込んだのはやや開いた扉の陰へ
原因はシュウジがずっといた後ろの扉が開いたため
そしてその勢いがホントに良すぎたから起きた結果だった
???「おーい!!帰ったぞーシュウジ!!あれ?知らん人らがいるな・・・・・・ん?シュウジはどこだ」キョロキョロ - 33二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 22:15:16
誰だ!?
- 34二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 07:02:16
- 35二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 09:08:04
マチュ/ニャアン「・・・・・・はー・・・・・・」ポカーン
マチュ(この人が・・・)
扉を開けて現れたのはおじいちゃんだった
やせ細って小柄な体躯であるがそれに反した力強い活気を感じられる
シュウジのような作業服、だがところどころに赤など緑などのラインが入っ変わったデザインをしている
手や腰にはその姿に似合う工具箱とポケットがあった
このおじいちゃんが多分、ここでシュウジと暮らしている人なんだ
ニャアン「・・・・・はっ!マチュ!ちょっと待ってて・・・!」ググ・・・
マチュ「え・・・あぁ、ありがとう」
シュウジ「く・・・・・・っそ、ジ、ジィが・・・・・・!――――はっ」ズキズキ フクロ→ボウガン バッ
老人「ん?そんなとこにいたのか、ってなーにしてんだお前うずくまって」
シュウジ「フーッ・・・・・・てめぇのせいだよ」ズキズキ - 36二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 17:17:55
面白いから好きなようにやってくれ、待機
- 37二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 23:44:59
面白いよ、続き気になる
- 38二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 05:06:25
シュウジは扉の鍵を見てため息をつく
シュウジ「てめて・・・・・・また、鍵壊しやがったな・・・毎度毎度蹴り飛ばすなっつってんだろうが・・・・・・」ズキズキ
老人「んなもん、あとで俺がまた直してやるっつってんだろうが。それよりあの人らはなんだ?また随分と・・・・・・あ~てめぇもそういう年頃になったもんなぁ、ウチに女連れ込んだりするかぁ」
シュウジ「チッ!あ~~~・・・・・・」イライラ ズキズキ
ニャアン「ごめんねマチュ、シャツ破るよ」ビリ・・・
老人「待った、そう服を粗末にするもんじゃねぇよ、ジッとしてな」ガチャガチャ
ニャアン「えっ?あ・・・」
おじいちゃんは箱から工具を一本取り出すと私のシャツを射抜き柱に刺さってた矢をあっという間に抜き取って私を解放してくれた
シュウジ「!チッ・・・」
老人「ほらよ、抜けたぜ!余計な世話だったか?ホラよ」矢→ニャアン ポイッ
ニャアン「いえ・・・あ、ありがとうございます」キャッチ 矢
マチュ「あ、ありがとうございます」
老人「へへ・・・これぐらいはお安い御用だ。しかし一体なにがあったらこんなことになるんだ?なあシュウジ・・・・・・?」チラ→シュウジ
シュウジ「・・・・・・」
老人「・・・・・・・・・」 - 39二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 14:59:32
マチュ「え~と、あのですね・・・・・・」
おじいちゃんは目を逸らしてるシュウジをずっと見つめたままでいる
二人の間に微妙な緊張感
事情を誤魔化そうとした私の袖をニャアンが引っ張ってきた
ニャアン「マチュ、もう行こう」
マチュ「えっでも・・・・・・」
老人「なんだもう行っちまうのか、そう慌てずにゆっくりしていけば・・・・・・ん?おい姉ちゃん―――おいシュウジ」
シュウジ「サスサス ってー、あ?――――ぎっ!!」ガッ!!
マチュ/ニャアン「うえっ/ひっ」
おじいちゃんはおもむろにシュウジに近づいたかと思うと彼の頭に気持ちのいい拳骨をお見舞いしていた
(い、いたそー・・・)
老人「てめぇこの野郎!!あの娘さんらにバカやらかそうとしたな!!?黒い姉ちゃん傷出来てんだろうが!するんなら相手の意志っつーもんを考えてだな ヒソヒソ」
シュウジ「なに勘違いしてやがるクソジジィっ!!くっだんねぇ想像しやがって!!大体あんなチンチクリンとペッタン女、誰が襲うかよ!!」ヒリヒリ
マチュ/ニャアン(チンチクリン・・・!?ムカ/ペッタン女・・・!?ガーン)
老人「たくっまたこいつ」
シュウジ「てぇっ!!」ガッ‼︎ - 40二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 15:27:27
ぺったん娘の良さがわからんとは不憫な…
- 41二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 01:05:01
老人「済まねぇな嬢ちゃんたち、こいつ他人との付き合いが雑というか乱暴でな、けどまさか女に手を挙げるとは・・・・・・いやぁホントに済まねぇ!」
シュウジ「だからちげーってつってんだろ」
老人「やかましい!シュウジ!てめぇも頭下げねぇか!」バッ
シュウジ「フン」サラリ スタスタ
老人「おい!逃げんなコラ!!」
(うわー・・・シュウジ/シュウちゃんが喧嘩してる・・・・・・)
マチュ「・・・・・・お、おじいさん、私たちそういう感じで襲われたわけじゃないから、大丈夫っていうか」
ニャアン「・・・・・・」コクコク
老人「いんや、アイツの問題は俺の問題だからなァ・・・・・・・・・おっと、そーだ嬢ちゃんたち、お詫びと言っちゃなんだが、ウチで飯食ってかねぇか?」
マチュ/ニャアン「え」
老人「あんたら見たところここら辺の人じゃねぇみてーだし、どうせ泊まるとこないんだろ?もう日も暮れ始めたしな、ここらで野宿なんざ危険すぎる。ダイジョウブだ、こいつは俺に任せとけ、しっかり見張っとくからな」
シュウジ「しつけーぞ」
遠くから言うシュウジ
ニャアン「けど・・・」
マチュ「チラ→ニャアン・・・・・・―――ありがとうごいます、おじいさん。じゃあ、お言葉に甘えちゃおうかな」ニコ - 42二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 07:49:33
老人「そうしろそうしろ♪」ニッ
ニャアン「マチュ!?」
マチュ「いいから。おじいさんがさっき言ってた通り、ニャアン結構腕とか足とか傷だらけだよ?早く手当てしなきゃ」
老人「おう、ちょっと待ってろ。今救急箱取ってきてやっからよ」
マチュ「ありがとう!」
ニャアン「いいよ別に、こんなほっといても・・・・・・それにあのシュウちゃんが・・・・・・」
マチュ「ダメだって、結構血出てるし。我慢してるでしょこれ、ホラ」ピト
ニャアン「あっ!~~~っ」ビクッ
マチュ「だから大人しくしててって、それにもうシュウジは何もしてこない気がするんだ」
ニャアン「・・・っ?なんで?」ナミダメ
マチュ「多分、あの人がいるから」チラッ→オジイチャン
シュウジ「・・・・・・・・・」 - 43二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 17:04:26
ほす
- 44二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 02:00:01
保守ュウちゃん
- 45二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 07:23:15
遠くにいる彼を見る
ニャアンは不思議そうに私の勘について聞いてきた
ニャアン「見張ってるって言ったから?でもそんなこと・・・それにあんなに私たちを殺そうとしてたあのシュウちゃんが、おじいさんがいるだけで諦めるとは思えないけど・・・・・・」
マチュ「私もそうだった、けどそれと同じくらいシュウジはずっとあの人を気にしてた、帰ってくるのを焦ってたんだ。なんとなく、あの人がいれば大丈夫な気がする・・・・・・シュウジは私たちには手を出さない」
ニャアン「・・・・・・そっか、マチュがそう思うんなら、信じるよ」
マチュ「うん・・・」コク
おじいちゃんが救急箱を持ってきてくれて、ニャアンは怪我を治療することが出来た
その後に私、ニャアン、シュウジ、おじいちゃんと一緒に夕食を囲むことに
シュウジは少し遠いところにいたけど・・・
その際におじいちゃんの名前をようやく聞けることが出来た
シュウロ「そういやぁ、名前を言い忘れてたな。シュウロだ、シュウロ=イトウ。こいつの育ての親だ」
マチュ「育て・・・(というかイトウって・・・あれ?)」モグモグ
シュウロ「おう、こいつが赤ん坊の頃にちょっくら気まぐれで拾ったのよ。そん時に名前つけた」
シュウジ「・・・・・・」モグモグ
ニャアン「チラッ→シュウジ・・・・・・赤ん坊の頃って・・・何年前・・・?」
マチュ「えーと15年以上・・・か?」
シユウロ「そうだなぁ・・・こいつと一緒に暮らして・・・16、7年は経ってるか?なあ」 - 46二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 14:48:19
爺ちゃんいいキャラしてるな
- 47二次元好きの匿名さん25/07/04(金) 00:25:11
シュウジ「覚えてねーよ」
めんどくさそうに答えるシュウジ
シュウロ「ま、とにかく大変だったなぁ・・・ガキなんかできたことねぇからよ、育て方なんざ知らねぇし・・・しょうがねぇから村にいる諸々詳しいやつに手伝ってもらったりよ、なんとかこうにかここまで育てられたぜ。・・・・・・まあ随分生意気になっちまったけどな」
マチュ(生意気っていうか乱暴者っていうか冷たいっていうか・・・・・・)ジロリ→シュウジ
シュウジ「ン・・・・・・フン」プイ
マチュ(むっ・・・)ジトメ
シュウロ「悪いな嬢ちゃん、こいつ口悪いし捻くれてる上、他人との付き合い方も雑で下手くそでよ。村のやつとも未だに度々ぶつかることがあってなぁ・・・もう少し感じよく接せれねぇもんかね・・・」
シュウジ「・・・・・・」イライラ モグモグ
マチュ/ニャアン(うーん・・・あれ・・・じゃあなぁ・・・)モグモグ ココマデノカイソウ
シュウロ「・・・・・・さっきも言ったが、ホントに済まなかったな・・・・・・もしこいつのことを許してくれんなら、出来れば仲良くしてやってくれるとありがて―――」
シュウジ「てめー自身がはみ出しがちのくせに余計な気を回してんなよハゲ、それに、んなもんどうでもいいんだよ」ズズッ・・・
シュウロ「ハゲっていうなコラ!つーかなぁ、オメエいつまでもそんなことだと俺がし―――」
シュウジ「食った、風呂」カチャン スタスタ - 48二次元好きの匿名さん25/07/04(金) 07:35:05
ほしとこ
- 49二次元好きの匿名さん25/07/04(金) 11:09:35
ん~…何が原因でひねくれちゃったんだろ
おじいさんと一緒に村から浮いてるのかと思ったらおじいさん自身は拾った赤ん坊の育て方聞いたら教えてもらえるくらいには村の人から信頼得てるみたいだし - 50二次元好きの匿名さん25/07/04(金) 20:00:43
シュウロ「あ!!こらオイっシュウジ!!・・・・・・全く、あのアホタレは・・・・・あーワリィな嬢ちゃんたち」
マチュ「いえ・・・」ズズゥ・・・
ニャアン 「モグモグ・・・・・・・・シュウちゃ―――シュウジさんって、昔からあんな感じなんですか?」
マチュ(んっ)
シュウロ「いやぁ、昔は結構素直でカワイイやつだったんだがな」
マチュ「(カワイイ・・・)やっぱりそんなときもあったんだ・・・(あのシュウジにも・・・)」
シュウロ「ああ・・・まあ無愛想でそんな喋らねぇとこは今とあんま変わらねぇがな」
マチュ「・・・へー・・・・・・」
シュウロ「そういやぁ、嬢ちゃんたちはこっからどうするか決めてんのか?たしか“飛行機”がゴミ山に埋まっちまったとか言ってたが」
実際には飛行機ではなくコアファイターだが、飛行はするから多分間違ってはいない
ゴミ山に埋まってしまっているのも嘘じゃないし
詳しく説明すると長くなる上変なことになりそうだから省くことにした - 51二次元好きの匿名さん25/07/04(金) 23:48:06
ほす
- 52二次元好きの匿名さん25/07/05(土) 05:21:41
このレスは削除されています
- 53二次元好きの匿名さん25/07/05(土) 13:47:10
マチュ「うん、そりゃもうガッツリ」モグモグ
シュウロ「おめぇら二人で掘り出せんのか?」ズズゥ・・・
マチュ「なんとかやれないことはないと思うけど、ただ素手じゃ無理かな、深く埋まってるしなにか道具は欲しいかも」
シュウロ「なら明日俺と一緒に村に行ってみるか、俺の仕事場や知り合いの土方のとこから役に立つもんがあるかもしれねぇ」
マチュ「ありがとう、助かるよ」
ニャアン「あとさマチュ、ハロとコンチを早く探さないと」モグモグ
マチュ「あーそーだったぁ・・・!」
シュウロ「なんだそりゃ」
ニャアン「ペットロボットです。違う種類のが2体いるんですけど、この暑い中で壊れてないか心配」
マチュ「どっか涼める場所にいてくれてるといいんだけど・・・・・・」
シュウロ「まあしかし機械だしな・・・・・・よし、じゃあ俺の方でもそのロボット共を探してやろう、見つけたら教えてやるよ」
マチュ「え?いいの?」
シュウロ「ああ、つーかなんならその飛行機掘りだすのも手伝ってやろうか?もしどっか壊れてるとこがあったら俺が直してやる。俺は見てのとおり物や機械に強ぇからな、修理なんてお手のもんだ。村の奴らからも修理屋として頼まれることもあるくらいだしよ」
マチュ「い、いやぁ・・・修理なんてそこまでやってもらわなくて大丈夫だよ。あれ結構頑丈だし壊れるとかなんてそうそうないと思うから・・・・・・(コアファイターを見ちゃったら色々聞かれそうだし、あんま知らないほうがいいよね・・・おじいちゃん達のためにも)
でもありがとうねシュウロさん、気持ちだけ受け取っておくよ。ハロとコンチの方は見かけたらでいいからさ」 - 54二次元好きの匿名さん25/07/05(土) 13:54:00
シュウロ「んーそうかー?」
マチュ「それにさーシュウロさん仕事とか忙しいでしょ?さっき頼まれることあるって言ってたしいざという時いないといないと村の人困るだろうしさ。急に来た私たちなんかよりそっちの方が大事でしょ?」
シュウロ「うーんしかしなぁ・・・・・・ここはおっかねぇつーか結構荒くれもんがいるしよ、お嬢ちゃんたち二人だけってのもな」
マチュ「それくらい平気だよ、私たち結構動ける方だし、ニャアンも大丈夫だよね?」
ニャアン「うん」コク
シュウロ「・・・・・・まあ嬢ちゃんらが良いってんなら良いけどよ、力ぁ借りたくなったらいつでも言いな」
マチュ「うん、よしじゃあ決まり!ご馳走様!」カタン
ニャアン「ご馳走様でした」
シュウロ「あいよ、美味かったか?」
マチュ「うん美味しかった、私肉じゃが?みたいのが好きだったな」
ニャアン「うんスープも美味しかった」
シュウロ「よかったよかった♪」 - 55二次元好きの匿名さん25/07/05(土) 15:53:23
CV石川英郎みたいなシュウジだな…
- 56二次元好きの匿名さん25/07/05(土) 16:14:22
シャアやララァが向こう側では違う声してたし逆にこちら側のシュウジも違う声だったりするのかも
- 57二次元好きの匿名さん25/07/05(土) 21:36:53
シュウジの中の人に声質が似てるのって誰だろうな…
- 58二次元好きの匿名さん25/07/06(日) 02:00:15
逆に大御所声優のシュウジとかもありかもしれん
- 59二次元好きの匿名さん25/07/06(日) 07:35:52
夕食を終えて食器を片付けた後に窓の外を見てみると、濡れた髪を拭きながらシュウジが歩いていた
おじいちゃんもそれに気づいたのか私たちにお風呂が空いたことを伝えてきた
シュウロ「おう!風呂空いたぜ嬢ちゃんたち、冷める前にさっさと入っちまいな」タクッ アノヤロウ ダマッテイッチマイヤガッテ
マチュ「先にいいの?」
シュウロ「ああ、俺はちょっと自室でやることあるし、今日はそんなに汗かいてねぇしな。だが嬢ちゃんたちは歩きっぱなしの上、シュウジの野郎のせいで汗かいたろ?だからいいぜ。それにジジィが先じゃ嫌だろうしな、いいから入ってきな、そんじゃな」スタスタ
ニャアン「あ、ありがとうございます。じゃあ、お言葉に甘えて」
シュウロ「おーう!」バタン
マチュ「ありがとねー!・・・・・・うーんそうだな、どっちから入る?」
ニャアン「私は後でも・・・・・・」
マチュ「・・・・・・」ジー
ニャアン「・・・・・・えっと・・・じゃあ、ジャンケンで!」
マチュ「よし!」
マチュ/ニャアン「せーの、ジャン・・・ケン・・・!」 - 60二次元好きの匿名さん25/07/06(日) 13:58:11
一緒に入ればいいんじゃないかな?
- 61二次元好きの匿名さん25/07/06(日) 22:19:05
このレスは削除されています
- 62二次元好きの匿名さん25/07/06(日) 22:24:24
勝ちを手にして入ることになったのはニャアンだった
本人はまだ迷ってたけどとりあえず(半ば無理やりだけど)入ってくれた
お風呂はさっき夕食をしていた家とは別に、少し離れたところの小さな建物にあった
一度外に出なければいけないし、おじいちゃんのさっきの話もあったから、ニャアンを一人で行かせるのは正直不安だったのでその離れに私もついていくことに、ついでにニャアンが入ってる間その見張りをすることにした
そして今私はその浴室の扉の前で、外の夜気に涼みながらニャアンと話していた
ニャアン「ふぅ~」チャプ・・・
マチュ「ど~う?」
ニャアン「どう・・・って?」
マチュ「湯加減~!」
ニャアン「ああ、うん・・・・気持ちいいよ。なんか不思議だけどいい香りがするし」
マチュ「あ~そうなんだ、私も後で堪能しようかな~」
ニャアン「・・・・・・ねえマチュ、これからどうするの?」
マチュ「どうするって・・・さっきおじいちゃんと話した通りだよ、明日必要な物を借りてジークアクスを掘り出さなきゃ」
ニャアン「そっちじゃなくて、シュウちゃんのことだよ」
マチュ「・・・・・・」 - 63二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 07:08:06
保守
- 64二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 12:07:50
ハロとコンチはぐれちゃってるのか…はやく見つかるといいなぁ
- 65二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 20:40:10
保守
- 66二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 05:05:34
ニャアン「・・・・・・こっちのシュウちゃんって、あっちのシュウちゃんとはホントに違うよね」
マチュ「・・・・・・」
ニャアン「乱暴だし冷たいし、しかも私たちを・・・・・・その・・・殺そうとしたし・・・・・・」
マチュ「・・・・・・うん」
ニャアン「おじいさんのおかげで助かったけど、でもずっと私たちを警戒してるし・・・・・・それにシュウちゃんが何を気にしてなんで私たちを襲ったのかもわからない・・・・・・けど多分、シュウちゃんは邪魔されたくないんだと思う、なにかを」
マチュ「それは・・・・・・私も思う」
二人とも、何かはわからない
あの時、シュウジは私たちに名前を知られてることを特に気にしてた
名前を知られることで起きる不都合なこととは一体なにか
あのゴミ山で、あそこで彼の名前を知ったことのなにがダメだったのか
ニャアン「―――それに、こっちのシュウちゃんと同じように一緒になるのは、無理なんじゃないかな・・・って・・・・・・」
マチュ「!・・・・・・」ギクッ - 67二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 11:06:33
自分の中でもわかりきっていたが曖昧に流し、
私と、おそらくニャアンも目を逸らし続けていた事実
あの時シュウジに言われた時と同じくらいの一撃をニャアンに言われた気がした
マチュ(今日二度目・・・いや何度目のショックかな・・・?)
ニャアン「っ・・・・・・・・・・・ごめん、マチュ」
マチュ(・・・・・・うん、わかっているよニャアン。・・・あのシュウジが私たちが知ってるシュウジとは全くの別人で、また三人でそういう形になれるものじゃないってことは・・・わかってる) ムスー
ニャアン「こっちのシュウちゃんはシュウちゃんで、ここであの人幸せそうに暮らしてるみたいだし、もう関わらないほうがいいと思う。私たちの、それにシュウちゃんのためにも・・・・・・」
マチュ(でも、諦められない・・・・。それにそこじゃないんだ・・・・あいつはなんか・・・・まだ何か隠してる気がする)アシ プラプラ
ニャアン「・・・・・・・・・マチュ、明日ジークアクスを掘り出せて、コンチとハロを見つけることができたら、すぐに飛んでここを離れちゃおうよ。そうした方が多分、みんな幸せだと思う・・・・・・・・・」チャプ・・・チャプ・・・
マチュ「・・・幸せか・・・・・・・・・私は、まだわかんないと思う」
ニャアン「?なにか気になるの?マチュ」
マチュ「うん、多分なんだけどさ――――」
ニャアン「――――え?」
ザッ
マチュ「―――!」
こっちに誰かが歩いてくる音が聞こえて、咄嗟にそっちを振り返った - 68二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 21:06:06
今話してた本人(シュウジ)がこっちに向かって来ていた
つなぎの上半分を脱いで少し緩いタンクトップ姿を晒していて、なにか長い金属製のものを持っていた
他にもガシャガシャ揺らして歩いてくる
マチュ「シュウジ」
ニャアン「えっ!?」バシャッ
シュウジ「・・・・・・・・・・・・はぁ」ガシャ・・・ガシャ・・・
マチュ「(いきなりため息・・・・・・)・・・・・・どうしたの?」
シュウジ「ん」ビッ
マチュ「ん?」
こちらを向いたままシュウジが親指で自分の後ろに指し示す
その先には窓に灯りが付いており、さっきおじいちゃんが入って行った部屋の辺りの場所だった
シュウジ「ジジィが見てやれってよ」
マチュ「・・・そっか」
ニャアン「・・・・・・・・・(シュウちゃん・・・)」
シュウジ「・・・・・・・・・」ザッザッザッ
シュウジは私の横を通り過ぎていくと、風呂小屋から少し離れたところに一つだけあった岩の上に腰を下ろした - 69二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 06:40:20
保守
- 70二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 15:17:59
保守
- 71二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 23:02:18
マチュ「(おじいちゃんの言うこととはいえ、来てくれるんだ・・・)・・・・・・ありがと」
シュウジ「いい、どうでも」
マチュ「ムッ・・・ハァ・・・・・・まあ私も、別にいいけどね」
シュウジ「・・・・・・・・・ふぅ・・・・・・」
ニャアン(・・・なんか緊張してきた・・・・・・ドキドキ
マチュ「・・・・・・ねえ、隣のなにそれ?」
シュウジが一緒に持ってきていた中でひと際目立っていた、岩の陰にある長い金属製のもの
すれ違ったときに見たが暗かったせいでよくわからなかったがかなりデコボコしていた気がする
今も岩に隠れていてる上シュウジがいてガードしているため全体の形がわからずじまい
少し興味が湧いて持ち主になんとなしに聞いてみたが――――
シュウジ「・・・・・・」ジロリ
マチュ「(これだよ・・・・・・)・・・・・・いいじゃんかぁ、それくらい聞いたって別に・・・・・・」
シュウジ「・・・・・・」プイ
マチュ「っ~~~~」
ニャアン(だ、大丈夫かな・・・・・・)ブクブク - 72二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 23:02:21
保守
- 73二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 07:54:27
保守
- 74二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 07:54:31
続きが気になる!
- 75二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 14:31:23
保守ゥ
- 76二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 21:50:36
保守
- 77二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 05:21:48
マチュ「ハァ・・・あっそ・・・・・(まあ、別にそんなに興味ないし・・・)」
シュウジ「・・・・・・・・・ただの護衛用の道具」ガチャ
マチュ「ん?うわ・・・」
ニャアン「??」
シュウジが少し持ち上げて見せたそれは、デコボコとした長い棒のようなものだと思っていたがそれだけじゃなくて
先の方が少し枝分かれしてるように見えた
他にも何本もの太い糸のような影があった気がしたが、やはりこの暗さでは細かい部分はわからなかった
それより、さっきまで渋っていたシュウジがそれを見せてくれたことに私は少し驚いていた
シュウジ「これ以上は教えん」
マチュ「・・・・・・えっと、ねぇ、それどういうのなの?」
シュウジ「おい聞け、質問には答えたろうが、それよりお前もさっさと風呂に入れ」
マチュ「は?いや、今ニャアンが入ってるんだけど・・・」
シュウジ「だから一緒に入れっつってんだよ」
マチュ/ニャアン「へ?」/(えっ!?) - 78二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 10:40:53
このレスは削除されています
- 79二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 13:26:39
保守
- 80二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 20:26:52
保守
- 81二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 05:55:21
マチュ「なんでさ、ニャアンにも悪いし、後でもいいでしょ」
シュウジ「纏まってたほうが俺がより守りやすいんだよ、小屋の中のが安全だしな」
マチュ「えー・・・・・もう・・・・・・・・ニャアン?」
ニャアン「わ、私は別にいいよ?マチュがあれだと思うなら、すぐに私あがるけど・・・・・・・」
マチュ「ああ、いや、そうじゃないんだけど・・・」チラ→シュウジ
シュウジ「・・・・・・・・・・・・」
マチュ「ハァ~・・・・・・ニャアンはそのまま入ってていいよ、しょうがないから一緒に入っちゃおう」
ニャアン「えっあ、うん!」
シュウジ「よし、さっさと入れ、チビ」ズイッ
マチュ「チビって言うな!ってうわ!ちょっ・・・ちょっと!!」グググ…
ニャアン(わわわっ・・・)
マチュ「あーもう!そんなに押さないでったら!全く・・・・・・後でその道具のこと教えてよね」チラッ
シュウジ「しつけーなお前、お前が知る必要はねえだろ、おい見んな」
マチュ「だって護衛用の道具って言ってるけど凄い変な形だし・・・・・気になるじゃん?それにそんなのどこで手に入れたのさ」
シュウジ「どこでもねえよ、俺が作ったんだから――――っ」ハッ テ→クチ - 82二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 05:58:37
マチュ「へー、それあんたが作ったんだ」ジロジロ
シュウジ「――――」
マチュ「でもホントに・・・・ガシッ・・・ん?えっ?わっ!!?ちょっと!!なになに!?」グイッ→カツガレ
シュウジ「・・・・・・・・・」ムシ→マチュ
マチュ「ちょっと!わかった!!自分で入るったら!はーなーせー!!」
ニャアン「?、?、?(ど、どうなってるの・・・?)」
ガラッポイッ
マチュ「うわ!!?いっ!!?ぎゃっ!」
ニャアン「っ!!?バシャンッ‼︎・・・・・・マチュ?」
マチュ「・・・・・・たぁ~・・・・・・」
早くお風呂に入らない私に業を煮やしたのか、シュウジはいきなり私を担ぎ上げたと思ったら小屋の扉を開けて脱衣所に放り込んだ
ちなみに顔から突っ込んだ
シュウジ「あがるときは声かけろ」ガラララッピシャッ
マチュ「~~~~(あのヤロー・・・・・・)」ジロリ→シュウジ - 83二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 10:14:25
ニャアン「マチュ・・・?大丈夫?」
マチュ「うーん、だいじょーぶぅ・・・(顔とかお尻とか色々痛いけど・・・・・・まあいいか、ジロジロ見ちゃった私も悪いし・・・)」
ニャアン「・・・・・・」チラチラ→マチュ
マチュ「(まあ、いいか・・・久しぶりの温かいお風呂だし、ニャアンも心配してるし・・・)さてと・・・」ヌギー パサッ パサッ
ガラッ
マチュ「やほ、ニャアン」
ニャアン「あっ」
扉を開けると湯船に浸かってるニャアンが目に入った
さっきの会話や今の物音で思ったよりも心配していたことがその顔から窺えた
マチュ「心配ないって、ちょっとおデコ痛いだけだから」
ニャアン「うん・・・・・・何があったの?」
マチュ「そんな大したことじゃないよ、あいつが持ってきたものを見てたら怒られただけ―――わっ!ツメタッ!」キュッ シャアアアアア
ニャアン「そうなんだ・・・・・・」トンデキタ ,ツメタイ・・・ - 84二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 15:16:30
独特の文体が癖になるなこれ…
続き待機 - 85二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 22:22:08
保守
- 86二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 07:13:30
保守
- 87二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 15:08:21
道具チラッとでもみせてくれたな…今後の関係の変化とか気になるなぁ
- 88二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 18:08:34
保守
- 89二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 21:19:01
ほしゅ
- 90二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 06:28:37
保守
- 91二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 06:35:28
マチュ「自分で作ったんだってさ」シャアアアアア
ニャアン「へー」オケガード
マチュ「器用というか手が込んでるというかさ、あいつも見た目通りこういうの得意なんだね」ピッ ピッ ワシャワシャワシャワシャ・・・・・・
ニャアン「あの昇降機やボウガンも」
マチュ「昇降機か・・・・・・・・・・・・・・・(・・・・・・・・・うーん・・・・・・)」ジャァァァァァァァァァア ゴシゴシ ゴシゴシ
ニャアン「・・・・・・・・・マチュ」
マチュ「―――はっ・・・バシャァ・・・・・・ジャァァァァ・・・・・ふー・・・・よし、ニャアンちょっと詰めて」
ニャアン「あ、うん・・・」スイー
マチュ「チャプ…フゥー・・・・・あー・・・・気持ちいいねー・・・ニャアンの言った通りいい香りだし・・・」 - 92二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 15:07:48
保守ゥちゃん
- 93二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 22:20:33
保守ュウジ
- 94二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 06:34:17
保守
- 95二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 09:03:02
ニャアン「・・・え、うん・・・・・・」
マチュ「ん?違うの?」
ニャアン「いや、マチュ、気になってることあるんじゃないの?」
マチュ「・・・・・・うーん、今はいいかな、今日は色々あってもう疲れたよ」ウーン ノビー
ニャアン「・・・・・・そっか・・・・・・うん、そうだね・・・私も」フー・・・
マチュ(・・・・・・あ)
ザバァ
ふと思い立ち、なんとなしに湯から立ち上がって湯舟の上にあった窓を覗きこんでみた
そこにはさっきの岩の上にシュウジが一緒に持ってきた道具を抱えて座っていた
微動だにせずこの小屋に背中を向けて周囲を見張っているようだが、同時に私たちのことも見ているような気配も感じた
マチュ「・・・・・・・・・フゥ」チャプ・・・
ニャアン「・・・・・・うーん・・・・・・・」
居心地は悪いが不快感はない、それはニャアンも同じらしかった
それから二人してしばらくしゃべらず会話もなく、ただゆったりとした時間を過ごした
外のシュウジからの気配も次第に慣れていって、あまり気にならなくなっていた
段々とウトウトしと微睡みに沈みかけたとき、湯舟の縁にもたれた体勢が崩れたことで目が一瞬覚めた
マチュ「・・・・・・はっ」パチパチ - 96二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 16:57:03
保守
- 97二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 01:22:04
保ッ守
- 98二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 06:34:34
保守
- 99二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 14:31:19
保守だと!?
- 100二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 19:55:29
なんとでもなるはずだ!
- 101二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 02:07:28
ニャアン「・・・・・・・・・」コックリコックリ
マチュ「・・・・・・ニャアン」ユサユサ
どれくらいの時間が経ったのか、どこかに時計がないかと探してみた
曇るから浴室にないのか、脱衣所に行こうとしてそこで別のことを思い出し湯舟の上の窓をまた覗きこんだ
マチュ「・・・・・・あれ」
さっき岩の上にいたシュウジはいなかった
一緒に持ってきていた道具もない
どこに行ったのか周囲を見渡そうとしたが
コンコン
マチュ「ん?・・・・・・メセン↓・・・・・・」
シュウジ「おい」
マチュ「・・・・・・っ!!!」オケ→ガシ バッ―――
シュウジ「―――」シャァァ!!!
マチュ「あ・・・・・・」
シュウジ「・・・・・・・・・・・・」ビチャビチャ・・・ ゴシゴシ ピッピッピッ