- 1125/06/27(金) 18:01:40
- 2125/06/27(金) 18:02:42
- 3二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 18:02:59
料理62なら無難に市販のルーのカレーがいいかなと思って安価しました
- 4二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 18:05:13
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- 5125/06/27(金) 18:08:07
- 6二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 18:39:28
とりあえず10まで埋めたほうがいいのでは?
- 7二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 19:13:59
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- 8二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 19:44:22
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- 9二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 19:44:48
梅とこか
- 10二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 19:49:00
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- 11125/06/27(金) 20:15:15
「いただきます!」
「どーぞどーぞ!おかわりもあるよ!」
電気が照らすリビングで振る舞われたのは普通のカレー
それでもいつもより美味しく思うのは腹が減っているからだろうか
空腹というスパイスの効いたカレーにがっついていると、蘆屋さんの視線がこっちを向いていることに気づいた
「どうかしたんすか?」
気づくと同時に問いかける
「…悠仁くんはさ呪術師初めてまだ数ヶ月なんだよね?」
「?はい!」
意図の読めない問いかけに頭に”?”が浮かぶ
「大丈夫?」 - 12125/06/27(金) 23:15:07
「このまま呪術師やっていけそう?」
頭に浮かんだ”?”が”納得”に変わった
「呪術師は大変だよ。特に君みたいに優しい子にとっては」
「死んだ方がマシな事もこの世にはそれなりにある。……どうするかは結局悠仁くん次第なんだけどね」
五条先生にも言われた事だった。それを呪術は忘れさてくれない
やっぱり……蘆屋さんは優しいな
蘆屋さんもきっとみんなと同じでたくさん苦労があったのだろう
だからこそ出てきた言葉だと思う
「まずは心配してくれてありがとう」
「もう大丈夫なんて言えないけど……俺は選ぶよ」
頭に浮かぶのは今は亡き友達とそいつを殺したあの呪霊
「これは俺に廻った役目だ」
「俺は宿儺を祓うよ」
そしてあいつも……必ず - 13125/06/27(金) 23:25:21
「……そっか」
蘆屋さんが頷く
「そこまでいうなら止めないよ。でも…辛くなったら思い出して」
俺の目を見つめて宣言する
「君が本当に辛い時、誰も君を一人にしないから」
曇りなど入る余地もない決意が蘆屋さんにはあったと思う
そして思うことはただ一つ
「………ありがとう」
「それじゃごちそうさま」
「はいお粗末さま」
そして洗い物を手伝おうとしたのだが蘆屋さんに大丈夫と言われてしまう
すると彼が2階の階段を指を指して説明した
「2階の一番奥の部屋自由に使っていいから」
「ありがとうございます!おやすみなさい!」
「おやすみ〜」 - 14二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 23:28:03
上から圧をかけられ3級のままの男
- 15125/06/27(金) 23:40:21
彼もいなくなり一人きりのリビングで呟く
「役目なんて…誰から頼まれたものでもないはずなのにねえ」
“死”という逃げ道を絶ったのは彼自身
きっとそれは自らに課したとてつもない呪いとなる
「………寝よ」
━朝━
「そんじゃありがとうございました!」
「んん………お疲れ様…」
寝ぼけた目を擦りつつ何とか玄関で見送りをする
そうして背を向け、補助監督さんの車へと乗り込もうとする彼…に伝えておくことにする
「悠仁くん」「交流会頑張ってね?」
「!」「押忍!」
そう言って彼は車に乗って帰って行った
一応激励もしたし五条にもよろしく言っておいた
そうして必然にも足はリビングのソファーへと向かう
(悠仁…朝…つ……よ)
そうして意識は暗い闇へと誘われるのだった - 16125/06/27(金) 23:45:06
終わり!!!
ちなみにワイくん朝弱いです
Q.どんくらい?
A.これから決めるんだよ!!!
dice1d100=20 (20)
(10で自力でなんとか起きれるくらい、50でそのままだと10時まで寝てるくらい、100でドラキュラレベルで意識が死んでる)
- 17二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 23:45:49
自力では起きられないが目覚まし複数でようやく起きれるレベルかな
- 18二次元好きの匿名さん25/06/27(金) 23:46:56
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- 19二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 00:12:06
これ五条対宿儺を寝ぼけながら見てるかもってこと?
- 20二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 00:13:21
日下部が叩き起こしてくれるでしょう多分
- 21二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 08:02:00
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- 22二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 13:20:58
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- 23二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 20:27:24
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- 24125/06/28(土) 23:03:29
何書こうか……次何書く?(本編縛りで)
dice1d3=2 (2)
1.交流会
2.本編過去編(理子ちゃん関連)
3.過去編その2(百鬼夜行)
ちなみに渋谷事変はまだ書きません
- 25125/06/28(土) 23:55:37
桜の香る春の季節。私は呼び出されていた
「お久しぶりです。夜蛾学長」
その日私が呼ばれた理由とはとある護衛任務について
「急な呼び出しですまないな」
「呼び出した理由についてだが率直に言うと星漿体の護衛についてだ」
星漿体とは天元様の安定剤のようねものだ
500年に1度それを取り込まねければ補助監督や高専などの育成機関が立ち行かなくなり日本が滅ぶ
私が守るのは頼まれたものと知っているもの。しかしここで大問題
関わってしまっては”知ってしまう”ということだ。それに守れる相手じゃない
しかし……
「既に任務を任せてる方がいるはずでは?」
「その通りだ。しかしあの馬鹿どもからの依頼だ。ここまでの重要な仕事だと断るわけにもいかん」
確かに断れることではない…か
(やりたくねぇ〜) - 26二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 08:59:44
おつー
- 27二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 12:41:04
給料いくらだろう?
- 28二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 14:35:56
- 29二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 14:39:11
ええ…本人の価値からしたら億でも安いと思うわ
- 30125/06/29(日) 18:47:58
ちなみにこの時既にワイくんはとあるルートによって蘆屋になっています
よかったね憲紀くん!加茂家でかなり当主になりやすくなったよ! - 31二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 19:29:48
貧乏くじじゃねーか
- 32125/06/29(日) 22:34:30
「あの……すいません。五条さんでしょうか?」
私は学長に示されたその場所で彼らと思わしき人物に話しかける
「ん?あああんた……が…」「スー…ちょっと待って」
私と彼の目があった時、なぜか相手が一瞬固まってしう
どうかしたのだろうか?身だしなみは学長にも何も言われなかったのだが……
「カレガ?ドウミテモ……」
「イクラガクチョウガハルデウカレテタトシテモ…サスガニ……」
何か小さな声で二人が話している
身だしなみ以外に何か変なところが?なんの話か気になってしまうのだが……
「あー君。歳は?」
「えっと12歳です?中一ですね」
「フー…マジかよあの学長この任務に中坊よこしやがった」
なるほど納得がいった。心の底で”あ〜”という声すら聞こえてきた
実際にその通りだと思う。この任務は日本という国についてかなり大きく関わってくる任務だ
それに学生というのは少し……あれであるのだ
(やっぱもっといい人選あったろ……私じゃなくてもよかったはずだろう?学長?)
「まあ…一応なんで呼び出した理由を教えていただければ……と思うのですが…」 - 33125/06/29(日) 23:20:07
「えっと今回呼んだ理由は……
と…そこまで夏油さんが喋ったところで彼が遮った
「いいって傑。今回は俺たちだけでやろう」
いきなり五条さんがそんなことを言い出した
いや…いきなりではない。当然のことだ
「そもそも呼んだ理由も救出時の天内の安全。それをより確実にするためだし」
「その辺りは傑で十分な感じだし俺たちだけで大丈夫でしょ」
その通りだ。私自身がいる必要もない
多分私がいなくとも割と話は円満に進むはずだ
だが既に”知ってしまった”
だからより確実に守りたい
だからこそ
「私も行きます。これは絶対です」
そこだけは曲げられない
「はあ?何言ってんだクソガキ⁉︎」 - 34125/06/29(日) 23:32:43
- 35二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 09:11:10
倫理、常識ともに人並み
- 36二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 10:41:24
- 37二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 13:46:47
- 38125/06/30(月) 16:56:35
- 39二次元好きの匿名さん25/06/30(月) 16:56:56
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- 40125/06/30(月) 22:59:23
「お前を連れていく意味がない。いいからさっさと帰れ」
「天内さんのことを心配するなら私に守らせるべきです!非術師に遅れはとりません!」
現状、互いに理由がない
連れて行く理由も帰る理由もないのだ
故に私が引くことはない
「連れて行く意味がないっつてんだろ!いいから帰…「じゃあこうしよう」
いきなりにも夏油さんが口を開いた
おそらくは埒が開かないと見ての行動だろう
「君には引き渡し場所の入り口付近に待機してもらってバックアップをお願いする」
「もし何かあれば連絡して理子ちゃんを守ってもらうということでどうかな?」 - 41125/06/30(月) 23:17:05
「二人ともそれでいいね?」
「それなら構いません!ありがとうございます!」
「はあ!?傑、俺たちだけで十分って話だろ!大丈夫だって」
反論なし
「悟。この子は強い。いくらなんでも実力不足な子は送ってこないさ」
「ぐぬ……」
「ともかく黒井じゃ!そんなこと言い合ってる時間はないじゃろ!」
「「すいませんでした」」
なんにせよ話はまとまった
正直なところ私はいなくともよかったと思う
だからこれは自分のためだ
その責任からは決して逃れない
「それじゃ、行こうか」
そうして本当の意味で任務が始まるのだった
━???視点━
「お前も協力するのか」
あの日から約二年の月日が経った
彼には役目を与えた
しかしそれは未来の話。しかし…
「されど未来…か」
「品定め問いこうかの」 - 42125/06/30(月) 23:18:43
- 43二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 08:10:31
呪霊に恨みがある
- 44二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 12:55:24
才能を生かす場が他にないから
- 45二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 12:56:53
- 46二次元好きの匿名さん25/07/01(火) 14:51:28
夜蛾学長とかへの恩返し
- 47125/07/01(火) 19:54:43
- 48125/07/01(火) 23:06:07
━沖縄空港━
「やられました……マジで」
(やられました……マジで)
引き渡し場所は沖縄のとある場所。しかし私が今いるのは沖縄空港
何がやられたかって?私が空港に置き去りにされたことである
嵌められたと気づいたのは20分前
今思えば『空港に呪霊がやってきた』という状況を夏油さんに作られ、『ちょうどいいから祓ってみろ』と五条さんが意図的に煽ってきたのだろう
祓った後には私一人だった
夜蛾学長には連絡したら『帰っていいぞ』と言われたがどうも納得がいかない
すると…
「どう考えても一年に務まる任務じゃない」
「僕は燃えてるよ‼︎夏油さんにいいとこ……あっあの子じゃない‼︎」
何かと話していた二人組がこちらに近づいてきた - 49125/07/01(火) 23:36:34
「貴方ですか?五条さん達に置いて行かれた子というのは?」
いきなり金髪の人が話しかけてくる
「えっと…」
誰かもわからず困惑していると
「やめなよ七海‼︎七海の顔は怖いんだから‼︎」
「いやあの…そもそもどちら様でしょうか?」
怖いというよりも困惑だ。本当に困惑
いやまあ…多分呪術師だろうというのは呪力の流れで察せるわけだが…
「私は呪術高専一年七海建人。こちらは…
「同じく一年灰原雄‼︎灰原さんでいいよ‼︎」
と七海さんの言葉を遮って二人の自己紹介が終わる
「貴方のことは五条さん達から預けられました。大人しくここで4人を待ちましょう」
「…まあ……どこにいるかもわからないですし……仕方ないです…」 - 50125/07/02(水) 00:15:05
「あっ滞在1日のばすって!!」
「ピキ」
(七海さん苦労してそうだなあ)
なんとかして追いつきたいところだがここで待つしかないようだ
正直暇だ。かと言って気を抜くつもりも…ない……が
ピリッ
「……後数十分でお昼ですし何か買ってきましょうか?」
「いやいや子供に行かせるわけには行かないよ‼︎」
「ですけどここをを守らなくてはいけないのでしょう?でしたら私が買ってきますよ」
かすかに呪いの気配。私の探知範囲は並の術師とは訳が違う
故に私にのみ伝わるのは必然であった
「…本来なら灰原の言う通りですが仕方ない。買ってきてもらいましょう」
「いいのかなあ、カツサンドで‼︎」
「…私もそれで」
「わかりました!散歩がてら買ってきます!」
と言いつつも向かう足取りは呪いの気配へと進むのであった - 51二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 09:40:17
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- 52二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 15:32:14
七海カスクートじゃないんだな
- 53二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 19:52:50
もうちょっと後になってから好きになったのかもしれない
- 54二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 21:48:26
- 555425/07/02(水) 21:48:54
子供を遠出させるわけには行かないので
- 56125/07/02(水) 22:45:12
「ここから……だったはずなんだが」
呪いの気配は空港の外
しかしそこに人影はなく、残穢も残ってはいなかった
(誘われたか?)
残穢を消すことができるほどの術師がわざわざ隙を晒すはずもない
ならば必然”誘い出すため”と言う思考に至ってしまう
「ようやく来たか」
「!!」
やはりだ
やはり先ほどの呪力は”誘い”
だが何よりも想定外なのはそれではない
「待ちくたびれたぞ」
(今まで会ってきた誰よりも…格段に、圧倒的に強い!) - 57125/07/02(水) 23:13:03
「その言い草だとお前の目的は私のみと聞こえるが…それでいいのか?」
「むしろそう聞こえなかったのかと言いたいところじゃな」
しかし困った。こいつの目的が天内さんではなく私本人となると…
「もうわかったか?儂の気はそう長くないぞ」
この護衛任務にはもう参加できないと言うことだ
構える
殺意を込めなくては掠りもしない格差だ
躊躇ってはいけない
「行くぞ」
「こい」 - 58二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 23:25:40
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- 59125/07/02(水) 23:36:28
- 60二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 23:56:49
加速
- 61二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 00:19:28
記憶操術
触れた者の記憶を操作できる
消したり作ったりとか - 62二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 08:24:58
かそく
- 63二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 08:53:26
閃光機鎧
光を吸収して自分の力として蓄えることが可能な鎧を纏う
展開する際は自前の呪力を使う必要があるが、解除は自由にできる
蓄えたエネルギーを消費することでスペックを強化できる - 64125/07/03(木) 15:46:09
- 65二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 15:50:24
加速呪術
単純に自分自身の動きを加速させる - 66二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 15:51:36
- 67二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 16:48:43
祖値咲神獣
今まで術者が描いた生き物全てが具現化され敵対者に襲いかかる - 68二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 16:48:55
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- 69二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 16:49:06
- 70二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 18:01:13
加速
- 71二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 19:01:24
術式反転 描いたものに完成度に応じたデバフ
正確には日車の呪力や術式没収の簡易番(効果も簡易化)
極の番 罰天
効果 短時間かつ小規模でのみ術式を概念にまで適応させる - 72二次元好きの匿名さん25/07/03(木) 19:06:20
- 73125/07/03(木) 21:02:10
- 74125/07/03(木) 21:55:09
次に???ちゃんの
倫理dice1d100=93 (93)
常識dice1d100=18 (18)
- 75125/07/03(木) 21:56:36
あと性格100ほど善良1ほどドブカ○
dice1d100=24 (24)
- 76125/07/03(木) 22:12:29
継ぎ足し気味で申し訳ないが絵の実力
これは術式上大切補正+30
dice1d100=45 (45)
1で画伯(笑)100でレオナルド・ダ・ヴィンチ
- 77125/07/03(木) 22:42:36
呪力量も出力も何もかも私が圧倒的だと言えるだろう
しかし格差がある。確信ができる。恐怖が沸き立つ
(狙うは持久戦!呪力量の差を活かす!)
レゴブロック操術「白凛」
作り出したのは人形の呪骸と相手と白凛を丸々包み込める土の壁
術式の不透明なこの状況
鬼ごっこを続けて空港から離れたいところだが……
「ふむ……」
見定めるような奴からの言葉
次の瞬間、奴の指先には呪力が纏われていた
「未熟」
その言葉と共に迫り来るのは多大なる怪獣そして………
絶望という名の祝福であった - 78125/07/03(木) 23:02:08
━???視点━
「正直言って論外よなぁ……」
倒れ伏す彼を見てこぼす感情はそれだけだった
「確かに初見の術式…まだ十と少しの子供……されどここまで期待を裏切るとは」
正直なところそれ以上の感想もない
肩を落とし、彼に告げる
「起きているのじゃろう?考える脳があるならば動くでないわ」
「それとこれから3日お前を狙い続ける。それだけじゃ」
全く…本当につまらん
これでは育ち切るまで何年かかるか……先が思いやられる
なればこそ、この3日間で育てるとしようか
「クハハッ!………楽しくなってきた」 - 79125/07/03(木) 23:33:07
「バレてたか……」
奴の背が消え去った後目を開け、体を起こす
体についてしまった土煙を払いゆっくりと立ち上がる
「完敗か〜久しぶりだな」
結局意識は保ったが不意打ちに切り替えた時点で実質負けも同然
(見破られてたし)
と、そんなことを考えつつも違和感が頭の中で巡っていた。それは…
「ん?……あ…あ〜……カツサンド…買うか」
七海さん達から離れてあまり時間は経っていなかった
一瞬だったことが功を奏した…と考えることにしよう
━沖縄空港内━
「七海さん!灰原さん!カツサンドです!」
案外カツサンド自体はすぐ見つかった
買ったカツサンドを二人に渡す
「お、ありがとう蘆屋くん‼︎」
「ありがとうございます」
二人にはしっかりとカツサンドを渡した
これでひとまずやることは無い
ならば次に取る行動は一つ
「では私は沖縄観光してから帰ります!五条さん達によろしくお願いします!では!」
「え?いやちょっと待って…もういない」
「まあ、大丈夫だよ七海‼︎彼子供だけど強そうだったし‼︎」
(それでいいのか…) - 80二次元好きの匿名さん25/07/04(金) 08:55:27
性格24ってどのくらいだろう
直哉くらいか? - 81二次元好きの匿名さん25/07/04(金) 10:35:36
ドブカ○度ってなんだよw
- 82二次元好きの匿名さん25/07/04(金) 17:36:17
むちゃくちゃ悪そうだ
- 83125/07/04(金) 22:49:56
「…と、いうわけなのでよろしくお願いしますね!夜蛾さん!」
私は今人気のない森の中を歩いている
「……そうか…正直いきなりすぎるがまあわかった。許可しよう」
「ありがとうございます!では!」
夜蛾さんへの報告を済ませた私は悠々自適に沖縄観光
というわけにもいかなかった
先ほど襲いかかってきた呪詛師は【これから三日間お前を狙い続ける】と言っていた
おそらく奴はその条件で縛りを結んでいる
夜蛾さんに伝えたのは呪詛師の存在と護衛任務の取り消し。そして観光という嘘情報
これもおそらくだが奴が私を殺さなかった理由は”私だったから”
夜蛾さんがもしこのことを知れば術師を援軍として送り込んでくるだろう
確実にそれら全員が死ぬ
「私がやるしか無いってことか」
「ああ。今度はもう少しマシにやれよ?」 - 84二次元好きの匿名さん25/07/04(金) 22:52:56
保守派の受けがよさそうな術式だな
- 85二次元好きの匿名さん25/07/04(金) 23:34:24
- 86125/07/05(土) 01:22:37
「⁉︎」
それはいきなり目の前にいた
(いつからいたんだ⁉︎もはやそこらに生えてる木と大差ないぞ!)
おそらく奴の強みは圧倒的な経験値
才能ではないその他の極地
「行くぞ?」
「!!」
私が驚いたのはその物量ではなく呪力の瞬発力
気づいた時にはそれがそこにあった
認識すら嘲笑うかのような圧倒的なる破壊的な術式運用の練度
「ッッ!」
術式反転
一度見ていたこともあり前回よりも早く反応出来た
それと同時に気づく - 87125/07/05(土) 01:31:00
奴の術式は…
「儂の術式は描いたものをこの世に引き出す。こんな風にな」
それと同時に小さな鳥を術式により生み出した。いや描き出したと言ったほうがいいか
「そして与えた呪力が切れるか…」
グシャッ
というそんな音と共に生み出した鳥の頭が潰れ塵となって崩れ去った
「致命傷を与えれば崩れ去る」
わかりやすい術式だ
それ故に凶悪と直感できる - 88二次元好きの匿名さん25/07/05(土) 09:56:15
おつー
- 89二次元好きの匿名さん25/07/05(土) 15:20:56
術式の開示とかオーバーキルすぎる相手12、3歳だぞ
- 90125/07/05(土) 19:18:40
???→キャラへの好感度
羂索dice1d100=33 (33)
ワイくんdice1d100=22 (22)
キャラ→???への好感度
羂索dice1d100=64 (64)
ワイくんdice1d100=77 (77)
まあこれでワイくんが相手のこと好きだったら
一目惚れ→???の見た目決定→癖バレになる訳ですが…それ以外に好きになる理由ないし
- 91125/07/05(土) 23:34:53
大切なのはイメージだ
こいつに…格上に勝ちうるイメージ
「ところで」
「足元。警戒がないようじゃが」
「!?」
言われたと同時に足元に注視するとそこにいたのは”蚊”
普段、日常生活からして最低限は呪力探知は怠らない
だが今は戦闘中。その状況で見逃してしまっていた
いや、瞬発的な呪力操作とこのサイズがそうさせたというべきだろう
「甘い。と2度も言わせるつもりか?」
そうして彼女は言葉を続ける
まるで赤子へと教えを説くかのように - 92125/07/05(土) 23:53:11
「もしそれが予想以上に呪力を持っていたならお前は死んでいた」
「……まさかとは思うがお前」
正直その通りだと思う。そして気づくのが怖いって思ってた事な気がする
「出来なかったことに”たられば”で考えようとしているのではなかろうな?」
「!!!」
図星だった。思っていたことだった
自分の能力不足に言い訳で答えてしまった
“呪力を持っていたら気付けた””私には何の被害もなかった”
全部違う
気づいている事だ。そんな言い訳なんてしていたら奴には真正面から潰されてしまう
でもどうすればいいんだろうか
それを認めたら私は自分が置いていかれてるような気がして、惨めになってしまう気がして……心がどうしようもなく粟立ってしまうんだ - 93125/07/06(日) 00:16:07
「?……?何を呆けている?話の理解に時間がかかったわけでもなかろう?」
「それとも本当に伝わっていないのか?お前の世界はどういうところかは伝えたはずだ」
「!」
その言葉と同時に4〜60㎝程の蜂のような生物が複数匹で襲いかかってきた
(ッッ!大きさ自体も自由自在か!)
「あっ」
雷曲唱で応戦していたが虫の運動能力によって弾かれてしまう
「ッグア!」
弾かれた瞬間に何体もの蜂が体に噛みつき、針を差し込もうとしてくる
ズアアアッ
なんとか呪力の自爆のような方法で蜂を退けることに成功した
しかしそれでも奴の手は緩まず他の生物を次々と書き出してくる
(大丈夫!大丈夫だ!イメージさえ……できれば。勝つ…イメー…ジ?)
勝ちへの意欲も信仰も失うときは一瞬だ
それがあれば報われると信じて盲目になってしまうこともある
しかし今の私がそんなことを信じ切れるはずもない - 94125/07/06(日) 00:47:58
気づいた時には空を見ていた
見ていたというよりはそこにあったという感じだ
「…終わり……とでも言うつもりなのか?」「……」
返す言葉も気力もない
背を地面に向けているだけで精一杯だった
「…おい?………まさか本気か?本気なのか?」「……」
なんと言われようと考えは変わらない
……大変な日だ。空港に置いていかれた事をこいつがかき消して、自分を信じれなくなって
本当に大変だった
彼女から”はあ”というため息と同時に興味が抜けていく
「心底ガッッッカリだ。つまらなすぎる」
(とはいえこいつしか例の件に対して打開策がない。……仕方ない。一度引くか)
「それにしても呪術高専も潮時か?」
「お前なんぞが見初められた理由があるのなら一度聞いてみたいものだ」
「……あ?」
その声は疑問によって出たものだった
だがそれと同時にその声は疑問符とは思えない感情が混じっていた - 95二次元好きの匿名さん25/07/06(日) 08:52:36
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- 96二次元好きの匿名さん25/07/06(日) 17:48:48
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- 97125/07/07(月) 00:26:46
「?………?どうかしたのか?それとも儂が言ったことに間違いでも?」
「お前なんぞの小童を出さざるを得ない高専などもう終わりだと言ったのだ」
おそらく本心から出た何一つ忌憚のない言葉なのだろう
だって彼女の眼には失望以外の何物も入り込めるとは思えない程、色濃くそれを表していたから
だったとしても私の声と心は変わらなかった
「…違う。夜蛾さんが私を選んだのは信じてくれたからだ」
「お前なんぞが信じられると、本気で思っているのか?」
「は?」
その言葉の理由は別に、自分が軽んじられたからとかではなかった気がする
ただ…でも、こいつが私の”それ”を肯定したような気がしただけだったんだ
それだけは認めたくないって思ってしまっただけなんだ
「自分が呪術師として認められたと思っていたつもりか?だとしたら愚かしいなどというものですらないな」
「傲慢極まるというものだ」 - 98二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 00:53:34
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- 99125/07/07(月) 00:57:41
「違う」
「…お前は確か私に対してこう言ったな。”何故見初められたかわからない”と」
「ああ、言ったが?」
「……それは…私の”一人”を肯定したのか」
最後の言葉は、強い言葉だった
トゲトゲしい言葉は使っていなかったのに自分の感情と言葉がピッタリ揃った気がした
痛くないのに、強かった言葉だ
「それは私に、彼等の横にいるのが不自然だと…!孤独でないのが不思議だとそう言ったのか!」
「……?何か違うのか?」
もうわかった。こいつの言い分全部だ
こいつは私の孤独を肯定した
もうそれだけでいい
「わかったよ…名前……いや今はもういいか」
地面から起き上がり土埃を払う
今度は奴へと視点を向けて
「!…いきなりどうした?駄々は終わ「五月蝿いぞ」
少し口角を上げそう言い放つ奴を横目に私は言った
もう全部どうでもいい。ただ今は…
「お前をぶん殴って沖縄を観光する。そして夜蛾さんに報告するさ」
「子供以外じゃ威張れない呪詛師は私がぶっ潰してやりましたってな」
今はもうそれだけでいい - 100二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 10:06:04
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- 101二次元好きの匿名さん25/07/07(月) 17:32:24
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- 102125/07/07(月) 23:30:04
「…随分な物言いじゃのう?」
「話が遮られて怒ったか?やはり年寄りは自分語りが好きなんだな」
「お前を見ているとよくわかる」
その言葉を皮切りに両者踏み込み間合いを詰める
互いの思考が敵意によって満たされる
先手を取ったのは私
握り込んだ右拳を振りかぶり奴へと放つ
しかしながら奴は反応。拳を合わされ相手の一撃のみが私に突き刺さる
(〜ッッそれでも!)
またしても私が攻撃を仕掛ける
だがそれでも合わされ反撃を喰らう
もう一発奴へと攻撃を仕掛ける。今度は右足で蹴りかかる
反撃を喰らう
次は右を囮にした左拳
反撃を喰らう
そも次は左を囮にし相手へと掴み掛かろうとする
反撃を喰らう
(それ…でも!)
私は拳を止めなかった - 103125/07/08(火) 00:00:24
ひたすらに殴打を繰り返そうとも全てが相手の攻撃で終わる
呪力量の差があったからこそ耐えられていたが、それでもダメージが大きい
「ハハッ脳の無い童には気を使うものじゃなあ?てっきりお前は愚直な無謀は嫌うものかと思っておったぞ」
血に濡れた両拳を見せつけながらもその顔は笑っていた
「儂の人生。かつての戦いでここまで相手を嘲笑った戦いがあっただろうか?少なくとも儂は今楽しいがなあ!」
活き活きとした表情で飄々とした雰囲気を纏い攻撃を反撃へと変えさせられる
しかしいきなり奴の顔から表情が消えていく
「だが…もう飽きた」
「いい加減退け」
その言葉と同時に繰り出される初めての奴からの攻撃
ああ…嫌いだよ。結果のない愚直なだけの仕込みはな
(だから!この瞬間を作ったんだよなぁ!)
その攻撃に今度はこちらが合わせ、雷曲唱を術式反転によって懐に作り出したレゴブロックで支え、エンジンのようにして放ち撃つ
だが…
「やはり気を使うものじゃなあ?自分を賢いと勘違いした童には」
「笑いを堪えるのに必死になるものよ」
その攻撃は何事もなかったかのように回避された - 104125/07/08(火) 00:18:47
「ああ嫌いだよ」
「努力を無謀と勘違いするババアはな」
回避された雷曲唱は完全に奴の体を通り過ぎた
その刹那が勝負だった
術式反転
一瞬にして雷曲唱を私の肉体へと組み変え、相手を穿つ矛へと変わる
刹那、奴は私の呪力の流れに違和感を持ったのだろうがときすでに遅し
背後はとった。その拳は既に奴を捉え切っていた
私の勝ち━━━
「これだから童には気を使う」
「世界というものを知らんのだからな」
我が手は軌道
世界は白紙
唯一無二の独壇場
「気づかなかったか?既に完成しているぞ」
その瞬間に奴の背にはもう一人の奴がいた
そうだ。奴は自身の術式で”描いていた”
白紙の世界に作画していた
必然にも二人の私に奴の拳が突き刺さり
地面へと倒れ伏すのであった - 105二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 00:25:37
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- 106125/07/08(火) 00:28:49
一応報告
>>104の「我が手は軌道」とかのくだりは詠唱とかでもないけど彼女の心の声です
それと身長、体型決めます
身長(最低保証+120)dice 1d50=
体型胸 dice1d4=3 (3) 1.絶壁 2.小盛 3.並盛 4.大盛
腹 dice1d4=2 (2) 1.ガリガリ 2.細 3.中 4.もちっ
尻 dice1d4=2 (2) 1.キュッ 2.小さめ 3.やわらか 4.もちっ
- 107125/07/08(火) 00:29:43
身長dice(改め) 身長(最低保証+120)dice1d50=37 (37)
- 108二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 09:38:46
かなり高身長
- 109二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 14:56:20
157はそこまでな気が…
- 110125/07/08(火) 21:11:04
とりあえず???の色々決めよう名前は別として
とりま反転術式の精度(術式反転できるので)
dice1d100=34 (34)
結界術の精度
dice1d200=31 (31)
(150以上で閉じない領域、200レベルだと天元、羂索レベル)
- 111125/07/08(火) 21:14:51
うお低っくやっぱ実力とか見た感じそこまで才能はない感じかね
次身体能力
dice1d10=5 (5)
(10で完全フィジギフ)
- 112二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 21:48:27
完全フィジギフなら呪力ゼロなのでは?
- 113125/07/08(火) 22:29:53
- 114125/07/08(火) 23:33:34
あと決めるなら見た目かな>>117までからdice
ちなみにこんな感じで↓
髪色:
髪型:
目の色:
服装:
趣味:
あと年齢と名前に何かしらしようと思ってるので発表しません
年齢は羂索とつるんでる時点で察せそうだけども
- 115二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 09:15:37
- 116二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 15:48:40
髪色:青
髪型:セミショート
目の色:灰青
服装:アロハシャツにアロハズボン
趣味:ホームアクアリウム - 117二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 19:12:08
- 118125/07/09(水) 20:15:51
- 119125/07/09(水) 20:19:08
可愛いよりかイケメンよりなのかね?それはそうとワイくんのタイプが露呈したかもか
- 120二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:26:25
蓄積したダメージもあり、ついに地面に倒れ伏してしまった
体も動かずボロボロな私を奴は見下ろしていた
いや、見下していたという方が適切だろうか
なぜなら奴はボロボロで倒れ伏す私を見て笑みをこぼしていたのだから
「クふッ……クハハッハハハハハ‼︎」
突如彼女は笑い出し笑い声が周囲に響き渡る
しかしいきなりにも彼女から表情が消え失せ━━━
それと同時に頭に鈍い衝撃が走る
何かと思えば私の後頭部に彼女の足が擦り付けられていた
「この儂に虚をついたつもりだったか?」
「甘いわこの小童がぁ!!!」
バキッと音がするほどに顔を足で踏みつけられる
「その程度の脳みそで!能力で!実力で!この儂に傷一つでもつけれるとでも思っていたのか!?不愉快極まるというものよなあ!!!」
何度も何度も足を振り上げては叩きつけ振り上げては叩きつけられ、あたりは血に塗れていく
もはや彼女の表情には笑いなど欠片も存在していない
「自分のことを少しでもすごいと勘違いしてしまったのか?甘い!甘い甘い甘い甘い甘い甘い!!!!」
「甘いんだよクソガキがあ!!!!」 - 121125/07/09(水) 21:35:41
「しかしお前を尊重しよう蘆屋ワイ」
いきなりにも奴の言葉と表情が柔らかくなる
「今回の戦いは頭を使わせてやる」
「2日後にまた来る。だから、来る時までに精々知恵を振り絞っておけ?いいな?」
ゴッ
っという鈍い音と共に私の意識は深い闇へと苛まれていくのだった - 122125/07/09(水) 21:36:01
ちなみにこれはしっかりと1です
- 123二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 02:43:30
おつしたー
- 124二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 10:19:05
おつ
- 125二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 18:50:46
さげ
- 126125/07/10(木) 22:55:53
- 127125/07/10(木) 22:56:48
- 128二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 23:40:58
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- 129二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 08:29:02
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- 130二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 17:17:27
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- 131125/07/11(金) 22:58:47
━護衛2日目━
生まれた時から私は特別なんだって持て囃されてきた
あんまりピンときてなかったけどお父さんとお母さんが小さい頃に亡くなった時はとっても寂しかったな。あの感情が今もまだ心に残ってる
でも黒井が支えてくれて学校に通って友達が出来た。だから”もう大丈夫だよ”って今なら言えるかな
とっても大変なことが沢山あって、沢山の感情があった人生を送ってきた
そんな私は今━━━
沖縄に来ています
「めんそーれー!!!!」
━沖縄━
「ブハハハハハ‼︎ナマコ‼︎ナマコ‼︎」
「キモッ‼︎キモなのじゃー‼︎」
「「ウヒャヒャヒャヒャヒャ‼︎」」
最初に笑い出したのは私だった
それが楽しくって遊んでいると可笑しくなって心の底がぱあって光ってる気がする
海は広いな
とっても冷たい
ナマコに笑わされたのは初めてだった - 132125/07/11(金) 23:24:22
- 133二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 23:47:40
五条isクソガキ定期
- 134二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 08:49:54
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- 135二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 17:50:51
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- 136125/07/12(土) 23:01:15
- 137125/07/12(土) 23:52:40
- 138125/07/13(日) 00:34:23
上のは説明不足なんだけれども要するに想定の流れとズレるので勝手に訂正させて下さい。本当すみません
※だいたいな訂正部分 “2日後にまた来る”の部分。これ結果的に明日になっちゃいますね
━蘆屋ワイ━
空が黄と赤で染まり始めた頃、森の中に倒れ伏す私の目が覚めた
現在からおよそ5時間程の時間気を失っていたと気づいたのは何十分と呆けた後だった
「…名前……聞いとくべきだったのかな」
ふと、そんなことを夜空へと呟く
何故だろうか。私は彼女を特段嫌っているわけでも恐怖心があるわけでもない
しかし何故嫌いではないのかがわからない
体は治した。体が頑丈だったこともあるが主に呪力量に恵まれたおかげだ
反転術式を回す余裕があった
勝てるだろうか。彼女に
多分私は彼女にはまだ勝てないのだろう
それでも勝つ気でやるつもりだ。しかしそれでも勝てるとは到底思えなかった - 139二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 09:13:31
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- 140二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 17:36:56
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- 141125/07/13(日) 23:33:55
「おいおい。ガキがこんなところでなにしてんだよ」
「……貴方は…?」
気づくと長身の男がそこに立っていた
ギザギザとした黒の髪型。180はあるであろう長身に今にも溢れ出るかのような肉体
その口についた傷痕は少し痛々しい
「おい。ここらに建物はないはずだがなにしてんだ。迷子か?」
「…いえ別に?少し運動に散歩をしていたところです」
気付けない訳がないはずだ
決して私は気配というものに鈍いわけではない
ならば何故なのだろうか
声をかけられて尚、彼という存在に違和感を持ってしまっているのは
「それで貴方は?一体何者でしょうか?……いやこう言った方がいいですかね」
「私たちどこかで会ったことありますか?」 - 142125/07/13(日) 23:49:07
「あ?」
空気が変わる
背筋にゾワっとした感覚が走る
この人に見覚えは”あった”
小さい頃だ。加茂家にいて日下部さんと会う前出会ったことは確かだ
しかし顔を覚えていたわけでもない。ぼんやりとしていた存在と自身の記憶がピッタっとハマったような感覚だった
何故ならこの人の気配は今も過去も”点”となって残り続けていたから
それが今線となっただけの話
「どういうことか…ちょっとにいちゃんに教えてくれよ」
しくった。”何者でしょうか”なんて言葉怪しまれるに決まっていたのに
だが問題は何故疑ったかだ
可能性は二つ
1.何者かに狙われる可能性等がありそれを警戒しているから
2.何者かを敵に回すことをしているから
だ - 143125/07/14(月) 00:02:50
(しかしあくまでは仮説…少なくとも”最悪の可能性”は明らかにさせておきたい)
「どういうことって…いや別に?なんとな〜くそんな気がしたってだけで、別に勘違いってこともあるかと」
「あくまでシラを切るって訳ね…了解了解。なら質問を変えようか」
「お前、高専の関係者か?」
(バレてる…)
だが好機。これで奴の敵は呪術師、正確には表側の人間であることはほぼほぼ確定したと言える
「高専ってなんのことでしょうか。そもそも普通私みたいな子供が高校生に見えたりしますか?」
(口を回して時間を稼げ)
おそらくだがこの制服で所属がばれた。となれば誤魔化しは不可能。頭も切れるようだ
「その服装が何よりもの証拠だろ。そもそもその口調。臭うんだよ」
こいつに目的はあるのかは重要ではない。今するべきは最悪の事態への想定
(……………最悪?)
「普段なら見逃すんだが今じゃそれも出来ねえ。運が悪かったな」 - 144125/07/14(月) 00:20:29
(…“普段なら見逃した”だと?)
(何故だ?)
何故見逃すなどと言えた。考えろ。要するに今だから見逃せないってことだ
敵の理由、こいつの目的、普段ではない今の状況
(何か!何か後一つの”点“!なんだ?なにがある⁉︎考えろ考えろ考えろ………)
(…………そもそもこいつは何故ここにいる?)
敵の理由、こいつの目的、普段ではない今の状況、そして…沖縄
現在地点…沖縄
「天内……理…子?」
「!?」
「お前…どうしてそいつの名を知っている」
(いくら高専関係者と言えども星漿体の情報を握っている訳がねえ……つまりこいつは━━━)
「お前…天内理子の関係者か!」 - 145二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 10:02:46
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- 146二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 16:35:13
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- 147125/07/14(月) 23:56:15
「互いに同時か……禪院家の人と同程度の考察ができるとは光栄な」
「言い訳は捨てたか?多少痛い目は見せなきゃな」
(…来る!)
そう予感した瞬間既に”それ”は発動させた
レゴブロック操術 整合
パチパチと音を鳴らし、一瞬にしてブロックが一機の飛行機へと形を変える
人一人分を乗せるのが限界な程の大きさを持たせた飛行機が、私を捕まえ空へと飛び立つ
だが━━━
「……あのさあ…」
「手……離してくれよ。おじさん?」
「話を聞いてなかったのか?逃す訳ねえだろ」
余りに一瞬。6〜7メートルはあったであろう間合いが、飛行機が飛び立つまでの一瞬で0近くにまで縮めきられた
そして今や地上よりはるか上空にて彼は宙吊りになっている
(どうするべきだ?体制的に考えれば私が上で奴が下……とくれば下部位をバラし私よりも上部分にブロックを回してバランスを調整、地面に叩きつけてやれば問題は…………)
(……否!) - 148125/07/15(火) 00:08:46
奴は天内さんにとって脅威と言えるだろう
気配を察せないことに加えてあの機動力。異常だ
地面に落としただけでは不十分だ
カチャカチャと、飛行機にブロックが追加され互いの体制を十分と呼べるまでに立て直す
「……どういうつもりだ」
「いえね……ここはこういうのはどうでしょうか」
「私たちで協力し、二人でこのまま天内さんの元に行きませんか?」
「……なるほどな。お前は天内理子の元に馳せ参じたい訳だ」
「…ええ。これは私のエゴで結構」
「ハハッガキを持つと苦労するねえ」
(━━━とかいいつつも実際は)
裏切る
いや正確には嘘を既についたから裏切ったが正しいだろうか
東京には絶対に行かない
こいつは━━━
「……待て。この方角は東京行きじゃない」「方角間違えてんぞ」
「………」「…おい?」
「……!…お前まさか…」 - 149125/07/15(火) 00:17:04
「ああ…チェックってやつだ」
「海の上じゃあ大した行動もできないな?おじさん」
「……チッ」
そう。私は今海の上。方角は東京とは真逆と言えるだろう
そしていくら奴が何者だろうとも、私を殺し島に戻ろうとも最早勝ちだ
なにがなんであろうがただでは済まさない。そして奴はそれを理解しているだろう
ならば下すであろう選択は一つ
「降参だ」
チェックメイトだ
「…で、お前名前は?」
「自分から名乗ってくださいよ。蘆屋ワイ。しがないしがない呪術師です」
「伏黒甚爾。今日から2日間よろしくなクソガキ」 - 150二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 00:44:37
まあ甚爾は状況が悪かったよ
準備出来る狡猾さが強みなのに先手先手でペース握られ続けてたし - 151二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 10:02:40
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- 152二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 17:24:01
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- 153二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 18:49:37
フィジギフといえど泳いで戻るのも現実的ではないからな
- 154125/07/16(水) 00:15:04
「いや?二日間も居ないが?」
「なんだ。返してくれるってのか?」
「私みたいなクソガキには、むさ苦しいおじさんと二日間も一緒だなんて我慢ないのでな」
「もうそろそろで到着だ」
飛行機は一部のズレもなく”そこ”へと向かう
呪力量で言えば私は一人前。”それ”を作ろうとも余りある
こいつにはそこに居てもらうことにしよう
「!…あれは…レゴブロック?」
そこにあったのは半径100〜200メートルほどの”空中に浮かぶ”島
反転術式によりレゴブロックを海から作成。それを組み換え自らの術式によって空中へと留まらせる
そして浮島の上空。真上にて飛行機を分解し、私と伏黒甚爾は島へと投げ出される
「ここは私の術式で作成した浮島だ」
「私を殺せばもちろん砕け、分解し、海へと落ちることとなるだろう」
「…全く、いい性格してやがる」
その言葉を合図に互いが敵意と害意を剥き出しになるのだった - 155125/07/16(水) 00:37:26
━蘆屋ワイ視点から6時間後・天内護衛チーム━
「はあ!?あのクソガキ観光してやがるのか!」
そのような声が空港内に響き渡る
「もともと諦めてもらうつもりだったろう?その方が都合がいいさ」
(そもそも真面目に護衛して下さいよ)
と様々な意見と考えが交錯しつつも飛行機へと彼らは乗り込む
下手な陸路よりも安全だと夏油傑が言ったように、その飛行機には誰一人として天内理子に被害をもたらす人間は乗っていなかった
そう、乗ってはいなかった
「……悟」「分かってる”外”だろ」
二人は乗客と天内理子に会話が聞き取られないよう耳打ちをする
それは飛行機へと乗り込んだ後数十分にしてやってきた
それは禍々しいほど黒く50メートルは超えるであろう長身の龍。またの名を━━━
超獣偽画 跋扈黒龍
「さあて……少しは足掻けよ?小童ども」 - 156二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 08:59:21
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- 157二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 17:52:29
甚爾の足止めをワイがしてるからこっちに来たか…
- 158二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 17:53:46
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- 159125/07/16(水) 23:21:13
(見たところ呪霊ではないな……となれば式神…術者は居ないようだが)
「おっおい見ろ黒井!龍じゃ!黒い龍じゃー!」
「落ちついて下さい理子様!大丈夫ですから!」
「二人とも静かに」
だがしかし相手は上空飛行機の外。外に出るわけにも行かない状況だ
ならここは━━━
「悟」
「あいよ」
術式順転 青
空の中でも一際輝く青の球体、それは雲と共に龍をも飲み込みやがて消失した
(任務も一筋縄では行かない…か)
「皆んなまだ気を抜かないで」
「来るよ」
飛行機の窓に映るは数十体程の魑魅魍魎。それが私達、もとい理子ちゃんを狙う
先ほどの龍とは比べるまでもなく小さいが、それでも飛行機を落とすには訳のない質と量
「厄介だな……」
(予想だがこれらは本丸ではない…術者……恐らくはそうとなやり手だな)
だが私たちは知る由もない。これからの未来、こなす選択、引き出される運命を
まだ…知ることはない - 160125/07/16(水) 23:40:44
━飛行機・天内護衛チームから蘆屋ワイ地点━
「さてさて……降参するなら今のうちだぞ伏黒甚爾」
「ハッ口の減らねえガキだな」
この状況で何よりの問題は格納呪霊がいないことだ
呪具がなければ俺の戦闘力は半減、実際奴の飛行機を解除できなかった
(ハンデとしては十分だろ)
奴は呪霊ではない。ならば攻撃は通じるということ
島は影も形も見えない
だが帰る
なにがなんでも飛行機が飛び立つまでには島に付き、教祖のジェット機を使い天内理子を━━━
「殺す」
本気の殺意を込め、言い放った。その言葉をを聞いた奴は━━━
「ハハハハハッ!こいよ禪院家の出涸らし野郎!」
━━━心の底から笑っていた - 161二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 07:48:05
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- 162二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 13:41:03
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- 163二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 16:34:24
減らず口では?
- 164125/07/17(木) 23:19:35
━蘆屋ワイ視点━
前提として甚爾は強い
(下手をすれば白髪の彼女よりも……か)
呪力残量は7割。瞬殺されたのが功を奏した
肉体は反転術式で簡単には治した。が気力面を含めて全力には程遠いだろう
(おそらく、出せる実力は全開と比べても5割)
だがそれら全てを含もうとも手詰まりというわけではない
「その為のこれまでだ」
気付けば甚爾は目の前にまで肉薄。右拳が信じられないほどの速度で私に迫る
(回避…は無理!)
着弾地点を予測し呪力をかき集め、間に合う限り一点に集める
ゴギッという音と共に脇腹にその拳が炸裂する
意識が揺らぐ。ビリビリとした感覚が全身に響き渡り、命が揺らいだ気さえした - 165125/07/17(木) 23:36:55
その衝撃と共に体が数メートル地面を転がる
(なんて威力だ!そもそも呪力を感じなかったどうなってんだよクソ!)
なんとかして体制を立て直し甚爾の方を向き直す
「殺しちゃ駄目って状況…理解できなかったのか?」
「この程度で死ぬならそういう運命だったってだけだ」
「気にすんなよ。もう夜だ。ガキはおやすみの時間だろ」
帰る手段は奴に無いはずだ。ならこの状況で甚爾は九割九分抑え込めているはず
(ブレる必要はない)
「お前みたいな奴がいるから呪術師は忙しいんだよ」
「知るかよ。いくらガキでもこれ以上”おいた”をするなら覚悟は出来てんだろうな」
「それこそ知るか。そこまでいうならあやしつけてみろよ」
その言葉と同時に今度は私が仕掛ける
しかし奴とは違い突撃ではなく、数歩バックステップ
それを合図に地面から”蘆屋ワイ”に似せた”白凛”を生み出し撹乱する - 166125/07/17(木) 23:52:05
「浅知恵だな」「‼︎」
生み出された数にして丁度60体の私。それに対して甚爾は驚くべきことに59体を無視
本体の私を即座に見つけ出し、目の前にまで現れる
(対処自体はされると思ってはいたが…これは流石に……!)
「天与のフィジカルギフデット」
「強化されたのは身体能力だけじゃねえってことだな」
「!……五感…匂いか」
「ああ。で?降参するなら今のうちだぜ」
降参…か
「……奥の手ってのは最後まで取っとくもんだ」
「あ?」
その瞬間、島が揺れた
”島”が伏黒甚爾を敵と見做し、動き出した - 167二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 08:39:28
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- 168二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 17:01:43
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- 169125/07/18(金) 23:07:52
「!」
一瞬にして、島が甚爾を包むように変形する
(いくらブロックで作ったとしても!こいつだったとしても!呪力強化を施せば島を素手で破壊することはできない!ここまま海に沈める!)
そして私が島から離れようとした時、”ガッ”っという衝撃が足に走る
その手は、奴の手は私の足を掴んでいた
「ッッ!!マジかよバケモンが!」
「逃す訳ねえだろ…!」
(この状況でも余裕かよ…!)(………いや違う、違うぞ!)
私の足を掴むことはこの状況でも最適解と言えるだろう
しかし逆に考えればこちら側からでも攻撃が届くという状況
要するに機動力は半減。島の主導権も含めれば圧倒的なチャンス
(逃すてはねえだろ!)
気付けば私の手は甚爾の肩へと伸び、掴む
同時、術式によって浮かしていた島を蕾のような形のまま、今度は逆に私達の方向へと急降下させる
「マジかッ…!」
私達二人の姿は”ドボン”という音と共に海の中へと引き摺り込まれる - 170125/07/18(金) 23:37:49
ゴポン……
沈むと同時に甚爾が手を左肩側へと掴み直す
(海の中ならまだ動きが見えるはずだ。反応は据え置きかもだが…)
(━━━とか思ってんだろうが水中でも有利なのは以前俺。心肺機能に関しても底上げされてんだよマヌケ)
蕾のような形をした島が水面を包んでいる
呼吸を吸いに上がるのはこいつ相手では不可能と言える
(短期決戦しかない!)
私の右肩が持ち上がり、甚爾へと殴りかかった
しかし━━━
(ッッ!!)
海の中へ沈んでいようとも、水面を揺らすかのような拳
それがカウンターパンチとなり顔面を捉えられる - 171125/07/18(金) 23:47:44
血が滲み、周囲が赤く染まる
それでも奴の拳が止まる気配はなかった
次の瞬間には二発目となる左腕が上に振り上がっていた
それが私に止めとも言える一撃を放とうとした瞬間
発動する
ズドドドドドド
「!?」
思考が近接戦闘に寄ってしまったその瞬間、水面を浮かぶブロックの島を分解し、散弾銃のようにして甚爾へと襲いかかる
予想外の展開、故の一瞬とも言い難いほどの猶予
奴の左拳が鈍り、それを回避
同時にブロックがナイフへと変わり━━━
伏黒甚爾の右脇を刺し貫いた - 172125/07/18(金) 23:59:52
「ブハッ!…ハア…ハア」
ナイフが刺さった後、力を振り絞り水面から顔を上げる
(運が良かったな……いやペースを握っていてこれはアレだが)
「相手が悪かったと思うことにしよ……う?」
じわりとした痛みが腰辺りに広がる
何かと思いそのに視線を向け、あったのは
「これは……」
赤い血と共にそこにあったもの、それは━━━
「ブロックの…欠……片…ということは……!」
認識と同時に奴を探した
(どこだ?どこにいる!?いやまずは飛行機を作って島へ…)
思考を巡らしていると背後から首筋を掴まれる
「!!!?」
「よお…クソガキ」「お返しだ」
水中というわけでもないが為に、本来と変わらない威力の拳が空高く堂々と振り上げられる
「じゃあな」「━━━ッッ待っ」
その言葉が届くよりも早く、甚爾の拳が私の額へと炸裂した - 173二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 07:30:19
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- 174二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 16:45:42
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- 175125/07/19(土) 23:41:21
轟音をたて、奴の拳が私を貫く。
「〜〜〜ッ」
意識が遠のき視界が赤黒く染まり始めた。
しかし奴が知ったことではない。その拳は、腕は、肉体は、全てのしがらみから解き放たれたかのように躍動し━━━
ドドドドドドドドドドド
━━━破壊のみを振い続けた。
ドゴン
その一撃は辺りに響き渡り私の身体を吹き飛ばす
石が水を跳ねるように10数メートルと弾き飛ばされる - 176125/07/19(土) 23:51:00
「………」
バララララララ
(あれは………ヘリコプター?)
示し合わせたかのようなタイミングでそれはやってきた。
「おい!何やってんだ!行くぞ!」
「焦んなよ…ったく。こっちの苦労も知らねえで……」
ヘリコプターには操縦士ともう一人。
甚爾と話し合う男がいた。顔つきからして日本人ではなさそうだ。
そこから垂らされる蜘蛛の糸を甚爾は掴み取り、登る。
「……!お前まさか…そこのガキにやられたのか!?」
その問いかけを気にもとめない様子で彼は私へと話しかける。
「じゃあなクソガキ。精々あの世で悔やんでろ」
“バララララララ”という音と共に彼等は空の彼方へと進み出す。
……なぜだろうか
空から垂らされた蜘蛛の糸を掴むのは私ではなく彼だった。
ただそれだけの事実にここまで憤りを感じるのは。 - 177二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 09:28:54
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- 178二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 17:11:28
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- 179125/07/20(日) 22:36:01
━伏黒甚爾視点━
音を立てて3人を乗せたヘリが島を目掛けて海を渡る。
「それで?お前あんなところで何やってたんだよ。間に合わねえだろ。」
傷の手当てをしていると、孔が話しかけてくる。
「俺は降りるさ。宗教の思想に命なんてかけるかよ。」
「はあ!?ここまで協力させておいてそれはねえだろ!どやされるの俺なんだぞ!」
それはそうだろう。俺にも落ち度はあったろうがこの傷では暗殺は厳しいだろう。
妥当な判断と言って欲しいものだ。
「知るかよ。護衛どもの”削り”にしちゃあ安いもんだろ。」
「後はそっちでどうぞご自由に。」
それを聞いた孔はもはや呆れた表情を浮かべ、ため息がヘリの中を木霊するのだった。 - 180125/07/20(日) 22:36:31
もしかしなくとも当時のエミュ難しい
- 181二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 22:37:29
一番エミュ難しいのは孔かな
- 182二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 02:29:42
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- 183二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 09:37:37
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- 184二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 11:12:30
孔は情報量がね
- 185二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 17:27:45
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- 186二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 23:16:15
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- 187125/07/21(月) 23:21:45
━天内護衛チーム━
「悟!本当にお疲れ」
「2度とごめんだ。ガキの護衛は」
2時間と少しの空の旅を乗り終えた私達は東京へと到着。困難もあったが今となっては乗り越えたこと。
「あ!?」
五条の気に触るようないつもの物言い。それに反応した瞬間だった。
トンッ
時間が止まったような気がした。
そこに降り立ったのは少し刈り上げた白い髪に灰色の目をした女性。背の丈は150センチ程だろうか。その服装はより一層彼女の雰囲気を強く保つ。
動けなかった。
時に聞くが人は恐怖によって身体の自由を奪われることがあるそうだ。
まさしく蛇に睨まれた蛙そのもの。
これは違う。
(非術師の私にも分かる!!今までのどの呪詛師とも違う!!圧倒的異質!!まごうことなき存在感!!)
ゆとりを持った時間の中、ふわりと彼女の顔がこちらを向く。
刹那、世界の時間が動き出す。 - 188125/07/21(月) 23:32:17
「悟!理子ちゃんたちと天元様の元へ!」
その声がきっかけとなり、意識が通常通りに働く。
誰よりも最初に声を上げたのは夏油。持ち合わせた冷静さによるものか、判断を下す。
「…いや、ここは俺が残る。この先何があるかわからん。お前の方がその辺は得意だろ」
「いや…それはそうだが……」
「大丈夫!問題ねえって。天内のこと頼む」
「……わかった。すぐ戻る」
会話が済んだと同時に私たち三人は走り出す。
その思考が行動を成すまでの0.6秒。その間にそれは来た。
ドン
という音を立て、空から落ちたのは━━━
「お前は……蘆屋!?なんでここに!?」
蘆屋ワイ。空港にて逸れた年はもいかぬ一人の少年。
だがその目には少し前とは違う思いが込められていると、そう感じざるにはいられなかった。 - 189二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 03:04:15
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- 190二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 10:52:00
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- 191二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 19:53:30
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- 192125/07/22(火) 23:22:29
「ワイくん!?」
(……なの…か!?)
特に見た目も、時間もそこまでたっていない。だが明らかに何かが違う。
再びこの場の時が止まるような感覚に陥る。
前回、彼を黒井さんたちの所へと連れて行かなかったのは”力押しでなんとかできる状況だったから”。それと”彼が子供だったから”だ。
決して実力自体には疑いなどなかった。
ただ少しばかり目が甘いという印象も同時に持った。だから彼を連れていくにはまだ早いと、そう判断した。
(今は違う!!)
「夏油さん。天内さんは?」
今度は彼の言葉で時間が戻る。
「あ…ああ!無事だ!それより君は━━━「説明は後で。でしょう?」
「私は無事と言っておきましょう。それよりも━━━
「ここを任せても?」 - 193125/07/22(火) 23:37:14
━蘆屋ワイ視点に戻る━
「……は?」
「!………すいません。私ではあいつに勝てるほどの実力がありません」
「実のところ沖縄でこいつと交戦したのでわかってしまう。私では勝てない」
少し反省する。
どこからともなく湧いた私にそんなことを言われても混乱するだけだろう。”それはそうだ”と納得する。
「天内さんを任せていただけないでしょうか?」
「………わかった。じゃあ二人をくれぐれもよろしく頼む」
「ありがとうございます」
その言葉を聞いて後、即座に行動へと移る。
「では天内さん!行きま━━━「待って!!!」
「…えっ?」
余りに突然かつ予想外な言葉に少し驚き、体が固まる。
「五条!夏油!」
「ありがとう!!」
力のこもった笑顔に少しの涙を混ぜたような顔を天内さんが写す。
そうか…そういうことか。
「最後ですもんね。夏油さん」
ボソッと反省の念を含ませた言葉が空気と共に吐き出された。 - 194125/07/22(火) 23:43:41
「行きましょう」
「…うん!」
そうして踵を返すと同時に声が響く。
「…理子ちゃん!気をつけて!」
「………」
夏油さんが声を掛け、五条さんは声こそ出さないものの”バイバイ”と言わんばかりに手を振っていた。
少し…心にチクリとした感覚が走った。
その言葉を聞いた私達は今度こそ、天元様の元へと走り出すのだった。 - 195二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 03:01:01
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- 196二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 09:32:47
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- 197二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 18:18:05
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- 198125/07/23(水) 18:34:01
ワイくんとパパ黒との好感度
ワイ→パパ
dice1d100=48 (48)
パパ→ワイ(マイナス20補正)
dice1d100=70 (70)
- 199125/07/23(水) 22:00:26
━高専最下層 薨星宮・参道━
「私はここまでです」
呪術高専の最下層。天元様への道の途中。
本来ならば非術師がここまで来るのは本来あり得ない事だ。特にこの先は。
「理子様…どうか…」
涙を溜めたその瞳。何を思った故かを自分が知る術はない。おそらく、彼女以外は。
すると彼女の顔へと”スッ”と手が伸びる。
その手は強く強く彼女を抱きしめて━━━
「黒井。大好きだよ」
そんな言葉を彼女へと送る。そしてさらに強く、二人は抱きしめ合うのだった。
天内さんがこちらへと歩き出す。
「…行きましょうか」
「…うん」
そうして進もうと足を向ける。すると━━━
「………」
黒井さんが私を見つめた。今度はその目の意味を理解出来た。
(大丈夫です。ちゃんと送り届けます)
誰へと向けるわけでもないその思いを胸へと仕舞い込むのだった。 - 200125/07/23(水) 22:19:36
━薨星宮・本殿━
「ここが…」
「はい。私も来るのは初めてですが」
「日本主要結界の基底であり天元様のお膝元」
「薨星宮本殿です」
「ここからは私も入れません。いいですか?階段を降りて門を………」
そこで言葉が詰まったのは彼女がいなくなる事を惜しんだからでも、外の様子が気になったからでもない。
「蘆屋くん?」
違和感。いや正確に言えば既視感。
前にもあった何か。
「………」
刹那。彼女の命を狙ったのは予想外の奇襲。
本来ならば受け切れるわけが無い実力差。それを受け止める。何故出来たのか。それは━━━
バキン!!!!
沖縄で出会い。圧倒的な力の差を一日とたたずに叩き込まれた。
(だからこそ気配は嫌というほど感じてきた!!)
「お前を見るのは2度目なんでなクソババア」
「口が減らんのう。小童が」 - 201二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 03:19:48
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- 202二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 07:43:44
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- 203二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 14:01:28
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- 204二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 20:31:27
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- 205125/07/24(木) 23:21:17
シュバッ
彼女の奇襲。
それを受け止めた瞬間に奴は後方へと回避する。
呪力量の差を埋める為になるべく力押しでの勝負を嫌がったという事だろうか。
(天内さんは自分の背後。奴は正面6メートル程…か)
「何故お前がここに……いや…そうか」
「お前には一度見せていたな。儂は分身も描くことができる」
「ちなみに儂が本体じゃ」
何故本体がここに居るのか。何故高専の地下にある薨星宮を知っているのか。先回りされていたのかどうか。
そんなことは後でいい。
(今は天内さんが優先だ) - 206125/07/24(木) 23:32:54
「天内さん」
小さく。奴の耳には届かないほどの声量で囁く。
「階段を降りたら門があります。それをくぐって木の根元まで行ってください」
「そこまで行けば天元様が守ってくれる」
視線を送っている余裕はない。
「走る合図は私が術式を使用した時」
だがそれでも信じる。
「そうすれば私達の勝ちです」
全霊を賭してこいつを抑える。
一歩、一歩と奴が此方へと歩き出す。
ジリジリとした緊張感。
それが一帯を支配した。
5メートル半……5メートル。
4メートル……半
(ここ!)
奴がそこへと足をかけた瞬間に溜めた呪力を解放。
薨星宮の地面から奴の足元へと煙幕を生成し、視界をくらます。
「…!」
それを察知した瞬間に天内さんが走り出す。 - 207125/07/24(木) 23:47:57
「行かすか!」
その言葉を発すると同時に蜂のような虫が彼女の方へと飛び立つ。
だが━━━
バシュン
「悪いなババア。通行止めなんだ」
一閃。そのナイフが虫を切り裂く。
「……まあ、たまにはこういうのもありか。…‥いいじゃろ。今回は星漿体を見逃そう。こい童」
「?」
(やけにあっさり引いたな…天内さんが目的なんじゃないのか?)
「…どうした?ビビったか?それとも言い方を変えようか?」
「今回だけは……遊んでやる」
「…………いいな……それ」
ボソッと呟いた。
天内さんは今頃階段には着いただろうか。
こいつ以外に命を狙う輩がいても、ここまで来ればもう大丈夫だ。
「今回は…何も気にしないことにしようか…」
「良いぜ………そんな理念なら…楽しめそうだ!!!」 - 208二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 07:42:05
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- 209二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 12:20:24
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- 210二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 12:20:55
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- 211二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 20:44:02
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- 212125/07/25(金) 23:57:08
“ギイン”という金属音をたて、互いの武器がぶつかり合う。
(この世に存在しない生物を作り出せる。それは当に知っていた。が、これは流石にレベチだろ…!)
既に巨大な蜂で知っていたことだ。こいつの術式によって作られる生物は割と自由に作成できる。
しかし今奴のしていることは”刃”のような性質を持つ虫のような生物を書き出し、それで私のナイフと打ち合っている。
(恐らく描き出せるものの条件は”生きている”それだけで良い。そう捉えておこうか)
互角。そう見えた盤面。
しかしゆるりとその均衡は崩れゆく。 - 213125/07/26(土) 00:21:27
(………押されているな)
接近戦にて有利を取った者それは意外にも蘆屋ワイであった。
沖縄では殴り合いにて敗北。その印象によって掠れていた事実。
呪力に関しての才能の差。
奴の強みは呪力の瞬発力と運用法と気配。そして圧倒的なまでの経験値。
沖縄での連戦。東京での立ち回り。
出会った当初と今の呪力に関する印象は変わっていない。
それでも━━━
(削れていないわけが無い)
経験で勝てないのなら総量で、出力で、才能で上回る!
「ああああああ!!!!」
バキン
気付けば、雷曲唱の刃は折れていた。
極の番「死して屍拾う者なし」 - 214二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 09:29:54
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- 215二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 17:46:44
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- 216125/07/27(日) 00:29:55
(えっ………)
心が声に変わる暇もなくその一撃が振るわれた。
減少していたはずの呪力。それが一瞬にして爆増した。
(何があった?極の番?…クソ…頭が…揺れ……)
「クハッッッハッハハハ!!愉快!!!それに尽きる!!!」
奴が何かを呟いた。
声は微かに拾えるが耳鳴りが酷い。だが揺れていた視界も思考も少しずつ元に戻っていく。
(時間を…稼ぐ!)
「……何が…だよ」
「…分からんか?」
「……ああ…分から…ないね。何が愉快なのか。私は…お前…をそんなに知らない……んだ」
「なんで…なんだ?教えてくれたって━━━」
「━━━お前が儂より下だからだ」
会話が成立してきた。少しずつ回復していっていることはわかる。この調子で時間を稼ぐ。だが……どういうことだ?奴は何を言いたい?
「…ははっ……訳わからん」
「……なあ…そう言えば聞いてなかったな。……お前…名前は?」
「仮じゃが…叛是。そう言っておこうかの」 - 217二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 09:48:05
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- 218二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 18:22:13
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- 219125/07/27(日) 23:39:55
「叛是…か。いい名前じゃないか……っと」
そうして会話を終え、その場に起き上がる。
ダメージは反転術式も含めてそれなりに回復した。近接戦なら互角…とは言えないだろうな。単純な体術も正直勝てない。
先ほど押せていたのは呪力量での差があっての物。今の奴…もとい叛是は何故か呪力量が増えまくっている状態だ。
(下手に飛び込むのは危険だな。かと言って距離を詰めなければ瞬間火力で押し潰される)
「さあどうする?蘆屋ワイ」
(どうにかできるとするならば…)
「何か、手はあるのか?」
(手段があると言うなれば…)
その時奴の口角は吊り上がって━━━
「さあ、魅せてみろ!蘆屋ワイ!」
今必要なのは理屈では無く不屈。ここまでで思い知った私の価値。守る事すら困難なほどの現在地点。
(それでも信じるその心!感情という呪力の根源!)
領域展開「壊創具現」 - 220125/07/28(月) 00:13:51
━叛是視点━
いつの事だったか。お前は言ったな宿儺。【魅せてみろ】…と、私にだ。
何を思ったのか、何にそこまで価値を見たのか等、今となってはわからない事。
だが宿儺。蘆屋ワイは”魅せた”ぞ。こいつは今、確実に、”こちら側”への一歩を踏み出した!
領域展開「壊創具現」
そこに広がるは”世界”そのもの。木々が茂り海が栄え空には雲が浮かぶ。
(…さて、どう来る?)
その思考が回った瞬間には既に奴の手には銃が握られていた。
「もっと焦れよ。殺されねえようによ」
ドンドンドンと放たれた三発の弾丸。だが必中効果を読んでいるからこそ、術式によって”盾”を作り出す。
ビスビスビス
全ての弾丸は運良く生物へと命中。
だが奴は猶予を与えない。
「!!」
いつの間にかその手に握られていたその刀から斬撃が飛ぶ。
呪力で受け、なんとか流す。 - 221二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 09:51:42
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- 222125/07/28(月) 14:28:22
結局蘆屋ワイは蘆屋貞綱(簡易領域の人)と関係があるのか
dice1d3=1 (1)
1.関係無し
2.実は血筋(加茂家が蘆屋の血族を取り込んでいた)
3.え?ああ駄菓子屋やってるお婆さんのこと?友達だよ。苗字つけてもらった。血縁関係もどうのこうの言ってた気が…
- 223125/07/28(月) 21:33:21
「!」
その次の瞬間には自身の肉体に数体もの影が喰らいつく。
それは魚や鳥と言った生き物。呪力を纏い私に攻撃を仕掛けてきたのだ。
(これは式神!それに必中効果が付与されたということか!)
「ッッはあ!」
こちらも呪力強化で振り払い破壊する。
「!!」
これまでの銃や斬撃は視認することが難しかったが故に気づかなかった。
これらの素材はレゴブロック。全てがそれで作られていた。
そしてこれまでの事象から自ずと答えは照らし合わされる。
この領域の効果。それはおそらく術式の圧倒的な拡大解釈。
奴の想像その化身!要するに”なんでもできる”。
それがこの領域の効果。
「〜〜〜〜ハッハハハハハハ!!!!!」
「魅せてくれたなぁ!蘆屋ワイ!!!!!」
ならばこちらも答えねくてはならない。全身全霊を今!ここで!
領域展開「無形無業無明」
黒のみが支配するその空間が両者の世界を塗り尽くす。 - 224二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 21:51:11
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- 225二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 02:30:10
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- 226二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 08:42:26
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- 227二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 16:29:45
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- 228二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 20:21:07
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- 229125/07/30(水) 00:10:20
━蘆屋ワイ視点━
私の領域が、世界が暗闇へと引き込まれる。
真っ暗な空間。耳も、音も、匂いも、感触も、空気の味も全ての感覚が閉ざされた。
前にも何度か感覚が消えていったことがあった。とんでもない重傷を負うとこうなることを私は知っている。
(今も…そういう状況なのか?)
頭の中を思考が巡る。廻。周。
…yuン
瞼を越して光が目へと刺す。領域は閉じたのか?なんだったんだろうか。何かをされた感覚も無い。
(いや…それが出来る領域にいたんだ。ダメージに気付けないのは当然のはず)
「……あ…あ゛あ?…え?」
肉体に影響はないかと体を感覚で探った。
両足だった。
その両足は折られていた。骨をだ。
気付けば叛是はそこにはいなかった。今となっては天内さんの無事を祈るばかりなのが本当に情けない限りだ。 - 230125/07/30(水) 00:23:33
恐らくは追ってこられないように、ここから動けないようにするための行動なのだろう。
何のためにかなど今となっては………止める術も━━━
そこを境として私の意識は途絶えたのだった。
━天内理子視点━
「ここが…天元様の…」
たどり着いたのは真っ白な空間。果てしなくそれだけが続く。
「初めましてだね。天内理子」
その人…いや、人かどうかなどわからない容姿だった。四つの目に縦長の輪郭。
肌色とは形容し難いその体。
「貴方が…天元様?」
思わず聞いてしまった。失礼とも取れる質問だった。その質問に天元様は笑って答えた。
「ああ。私が天元だ。よろしく。天内理子」 - 231125/07/30(水) 00:33:57
「まずはありがとう」
するといきなり天元様はそんなことを聞いてきた。
「同化までの人生。とても楽と言えるものではなかっただろう。だからありがとう」
「い、いえそんな!私は…別に……」
「……少し話すかい?」
「…はい」
パキパキと音を立て、その白の空間が作り変わる。
初めての事に戸惑ってしまう。
「さあ座って。何か飲むかい?」
「あ、じゃあお茶を…お願いします」
「そう畏まらなくていい」
少し、戸惑っている自分がいる。
初めてみた天元様は予想と違っていた。なんとなくだがいい人?なのでは無いだろうか。
それと同時になんとも言えない感情を抱えてしまう。
この人がいなかった人生なんてありもしない妄想を、頭の中でこねくり回していた。
何度やったかなんて数え切れるものでも無い。 - 232125/07/30(水) 00:46:22
「何か聞きたいことはあるかい?」
そんなことを考えていると、いきなりにも天元様が話しかけてきた。
「え、えと失礼に思われなければいいんで…だけど……なんで…そんな見た目してるのかって…思っちゃって」
私の心配とは裏腹に天元様は笑って答えてくれた。
「この見た目かい?君もあと五百年生きればこうなるさ。もっとも、私の術式があってこそだけどね」
「な、なるほど?」
言っていることは理解できるがイマイチピンとこない。経験出来るものでもないからだろうか。
「……今度はこちらから質問してみてもいいかい?」
すると先ほどよりも真剣な様子で天元様が話しかけてきた。
「正直に答えてほしい。…君は私のことをどう思っている?」
「!!!」
予想外の質問にひどく動揺する。今回は理解すらも追いつかない。
「私はこれまでに何人もの星漿体と同化してきた。決して彼ら彼女らが消えてしまったわけではない。だがその心は未だに触れたことがない」
「教えて欲しい。君たちはどんな考えで、思いで私と同化していくのかを。どんな答えでも受け入れたい」 - 233二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 09:37:24
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- 234二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 16:22:45
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- 235125/07/31(木) 00:19:13
すいません今日というか昨日?は無理ですね!(諦め)
いやほんとすいません - 236二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 08:38:17
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- 237二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 15:07:03
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- 238125/07/31(木) 23:20:00
「……きっとちょっと前までなら嘘をついて”普通”とか、そんな当たり障りの言葉ではぐらかしてたと思う」
…”きっと”?……いや、違うかな。”絶対”そう言って取り繕ってただろう。
ほんの少し前までの私なら本音と向き合えなかったと思うから。
「お父さんとお母さんと私で食卓を囲んで、黒井や学校のみんなと一緒に遊んで、これからも続きますようになんて祈らなくても当たり前にある日常を送ってみたかった」
普通が良かったなんて叶わない思いだ。でもそれを願うんだ。
「……天元様がいなければ…無かったかもしれない出会いなのは分かってる」
どこまでいっても結局はわがままで、叶ってしまっては世界が滅んでしまうかもしれないお願い。
でも━━━
「でも…その上で!……今ははっきりこう言える」
「貴方のいない人生を送ってみたかった」 - 239125/07/31(木) 23:35:34
「…そうか」
「………」
「………」
沈黙が続く。息苦しさとは少し違うような緊張感が流れている。
「…天内理子」
「えっ!?あっいや…はい」
失礼なことを言ってしまった。本音を言った事に後悔はない。
だがそれでも少し心苦しいと感じてしまう。
“謝らなければ”と思い、口を開く。
「あ、あの…すみま…「ありがとう」
「えっ?」
「思いを聞いて、正直に答えてくれたのは君一人だけだ。謝らないでくれ。これは私が負うべき責任なんだ」
「……情けないものだな。予想していた答えなのにいざ言われると辛いものだ」
「だからありがとう。君は立派だよ」
……ああ。やっぱりこの人はいい人だ。しみじみとその思いを噛み締める。
私も、天元様も悪くない。……決して誰も悪くない。
誰も悪くないんだ。
想いがそこにあるだけだ。
「……ありがとう。認めてくれて……ありがとう……!」 - 240125/07/31(木) 23:50:59
「そろそろ…時間だ」
天元様がそう溢しそこを立つ。
そうか…もう終わってしまうのか。
「…何か…言い残しておきたいことは?」
ここから溢れるのは愚痴のように溢れ出る、想いを混ぜた本音。
「私は…ここまでの数日で沢山の綺麗なものをみて、美味しいものを食べて、皆んなと過ごして…楽しかった」
「…私は……これまでは…いつか天元様と同化しちゃえば……寂しいのも…悲しいのも……いつか、いつか……!」
「平気になるって……思ってた…!」
「だから皆んなと…離れ離れでも、平気だって思ってた!!」
「でも!」
言葉が強くなる。体が強張る。視界が滲む。
“隠し事”を自覚するその前に既に、気付けば心にしまっていた思い。
隠していた心の本音から熱い思いが溢れ出す。
「……でもやっぱり…もっと…皆んなと一緒に……いたかった……!!」
「……改めてありがとう天内理子。同時に…すまない」
最後の私の一言は世界に残す気もない小さな独り言。届けばいいけど、もう皆んなには言ったことだから。
「━━━━━━」
その日、天内理子という少女は世界から消失した。 - 241二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 09:13:27
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- 242二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 17:16:23
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- 243125/08/01(金) 22:39:41
ちなみにここからはどんどん原作とずれていきます。それでも良かったらみていってね
- 244125/08/02(土) 00:11:54
━叛是視点━
「そろそろ…天元と例の星漿体が同化した頃かの?」
おおよその感覚だがそんなところで間違いがないだろう。
そんな考えを巡らせて儂はそこから離れゆく。
(蘆屋ワイ……まあ問題はあるまい。あそこは天元直々の結界の中。呪詛師による万が一もありえはせんだろう)
「…さて」
そこへと転がっている五条悟と…確か……夏油傑と言ったか。
「瀕死で勘弁してやろう。お前らはこの先に使えるのだからな」
今は血に塗れていようとも可能性は眠っている。
「さあ…見ていろ羂索。これからの時代はお前を揺らす風となる」
赤を滴らせていようとも足取りはどこか軽々しい。
何故ならそれは目の前の願望へと向かうのだから。 - 245125/08/02(土) 00:33:50
━その後の夏油視線━
「━━━と言うわけだ。三人とも…言ってはなんだがよくやってくれた」
同化のすぐ後。私は硝子に治してもらい盤星教を襲撃。
沢山の施設を潰して回った。特に得たものはなかったが、強いて言うならば人間の思想。その醜さを知った。
【なんで私達が!?】【どうしてそんな酷いことが出来るの!?】
何も知らない一般教徒。そのくせ天内さんの価値をさも被害のように喚き散らしていた。
主犯は逃げた後だった。もともと問題のあった組織だ。その内勝手に解体されるだろう。
だが少なくともその夜。その日は言葉が耳から離れることはなかった。 - 246125/08/02(土) 00:36:35
━一年後・2007年8月━
「いっくよー」
ビッ
一本のペンと一つの消しゴム。それが悟に向かって投げられる。
コツン ビタッ
驚くべき事にペンは無限によって止まり、消しゴムは悟自身に命中した。
「げ?何今の」
「術式対象の自動選択か?」
「そ」
「今までやってたのを━━━
悟は最強に成った。
任務も全て一人でこなす。硝子は元々危険な任務で外に出ることはない。
必然的に私も一人になることが増えた。 - 247125/08/02(土) 00:49:04
「傑ちょっと痩せた?大丈夫か?」
「ただの夏バテさ。大丈夫」
「ソーメン食い過ぎた?」
その夏は忙しかった。昨年頻発した災害の影響もあったのだろう。蛆のように呪霊が湧いた。 - 248125/08/02(土) 00:51:09
祓う。取り込む。その繰り返し。
祓う。取り込む。
皆は知らない呪霊の味。
吐瀉物を処理した雑巾を丸呑みしているような。
祓う、取り込む。
誰のために?
【なんで私達が!?】
あの日から自分に言い聞かせている。
私が見たものは何も珍しくない周知の醜悪。
知った上で私は術師として人々を救う選択をしてきたはずだ。
【どうしてそんな酷いことが出来るの!?】
ブレるな。
強者としての責任を果たせ。
【星漿体なんていなければ良かったのに……】
「猿め…」 - 249二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 08:50:54
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- 250二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 16:41:09
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- 251125/08/02(土) 23:29:24
じんわりとした熱を太陽が放つ中、私のいる冷房の効いた休憩所が日差しを遮る。
休憩所とは言ったものの私の心は休めているのだろうか。
いや…考えるのはよそう。今はとりあえず呪霊を祓わねばならない。そう考えそこを出ようとした時だった。
「あ‼︎夏油さん‼︎」
「灰原…と、君は確か…ワイくん?」
「おお夏油さん。偶然そこで灰原さんと出逢っちゃって」
蘆屋ワイ。理子ちゃんの護衛任務に関わっていた術師少年。
「二人とも何か飲むかい?」
「ええ!?悪いですよコーラで!!!」
「私も同じので」
「いや〜本当最近暑いですよね。まあ私はこれで」
「えっもう行っちゃうの?外暑いよ?」
「それがなんですけどこれから任務入ってるので。コーラありがとうございました。ではまたいつか」
「気を付けてね」 - 252二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 23:33:28
同化に成功したのか
珍しい展開だ - 253125/08/02(土) 23:49:26
「明日の任務結構遠出なんですよ」
「そうか。お土産頼むよ」
「了解です‼︎甘いのとしょっぱいのどっちがいいですか?」
「悟も食べるかもしれないから甘いのかな」
任務……また呪霊が沸いたのか。キリがない。
私達は何を目指せばいいのか、目指しているのかがわからない。
「…灰原。呪術師やっていけそうか?辛くないか?」
「そー…ですね。自分はあまり物事を深く考えない性質なので」
「自分にできることを精一杯頑張るのは気持ちがいいです‼︎」
「!…そうか」
ゴッゴッ
「そうだな」
ゴッ
「君が夏油くん?」
「どんな女が好みかな?」 - 254二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 08:41:20
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- 255二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 17:35:16
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- 256125/08/03(日) 21:37:17
「ん?」
「…どちら様ですか?」
私達へと話しかけたのは金髪で大人の雰囲気を纏った女性。
呪術師だろうか?
「自分は沢山食べる子が好きです‼︎」
「ほう…」
「灰原…」
その問いかけに灰原が答えた。引くとまでは言わないが少しデリカシーとでもいうべきだろうか。
その辺りの常識はもう少し身につけて欲しいものだ。
「大丈夫ですよ。悪い人じゃないです」
「人を見る目には自信があります」
「…私の隣に座っておいてか?」
「?…ハイ‼︎」
「……」
皮肉を含ませた言葉だったが灰原には少し効果がなかったようだ。
「あっはっはっ」「君今のは皮肉だよ」 - 257125/08/03(日) 21:52:37
「失礼しまーす」
そう言い残し灰原は休憩室から出ていった。
「それで…アナタは結局どちら様?」
「”特級呪術師”九十九由基。って言えばわかるかな?」
「‼︎」
特級呪術師!呪術師なのだろうくらいには予想をつけていたがまさかこれほどの存在だったとは。
いきなりの会合に動揺を隠せない。
「貴方が…あの!?」
「おっどの?どの!?」
「特級のくせに任務を受けず、海外でろくでなしをしてるあの…」
「…ワタシ高専嫌〜い」
スネてしまった。
「冗談」
そうして彼女の話が続く。 - 258125/08/03(日) 22:30:25
「でも…高専と方針が合わないのは本当。対症療法と原因療法ってね。前者は高専。後者は私ね」
「原因療法?」
「そ。呪霊を”狩る”んじゃなくて”生まれない世界”を作ろうよってこと」
「!」
呪霊の生まれない世界。率直に言って素晴らしい世界だ。
もし呪霊が生まれなければ。生まれない世界があるのなら……
「知ってた?呪術師から呪霊は生まれないんだよ」
「!」
「私のプランは二つ」
「①全人類から呪力を無くす②全人類に呪力のコントロールを可能にさせる」
呪霊とは人間から漏出した呪力が形を成したもの。
だからこそ①はわかる。それができれば確かに呪霊の生まれない世界が作れるだろう。
しかし②は?それがどう繋がるか、予想もつかない。
「①は結構イイ線行くと思ってるよ。モデルケースもいる」
「モデルケース?」
思わず聞き返す。何故ならそんな人間がこの世界にいるとは思えなかったのだ。明らかに常識的ではない。
「禪院甚爾。天与呪縛で一般人並みになるケースはいくつか見てきたけど呪力が完全に0なのは世界中探しても彼一人だった」 - 259二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 03:49:23
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- 260二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 10:43:46
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- 261二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 17:47:07
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- 262125/08/04(月) 18:14:27
「彼の面白い点はそれだけじゃない。呪力へと耐性、肉体のレベル。正に超人さ」
「彼を研究したかったんだがフラれてしまってね。まあ天与呪縛はサンプルも少ないし今は②が本命」
②…非術師に呪力をコントロールさせるというものだったか。実際にそれがどう呪霊の生まれない世界に繋がるのかは甚だ疑問だが……
「さて…術師から呪霊は生まれないということは話したよね?ああ勿論死後呪いに転じない限りはね」
「術師は非術師に比べて呪力の漏出が極端に少ない。色々な要因はあるけど一番は”流れ”だね。術師の呪力は本人の中をよく廻る」
「…つまり?」
「大雑把に言ってしまうと全人類が術師になれば呪いは生まれない」
「…!!」
だったと……するならば。もしそれが……そうだったら…!
「……じゃあ非術師を皆殺━━━「夏油さん!」 - 263125/08/04(月) 19:20:23
「すいません話してる途中に。灰原さんがコーラ忘れちゃったぽくて…取りに」
「!」
割り込んできたのはワイくん。そう言われて灰原の座っていたところを見ると確かにコーラが置かれていた。
「いやいや構わないよ蘆屋ワイくん。私は特級呪術師九十九由基。よろしくね」
「おお貴方があのろくでなしの」
「………」
(あれ?笑顔のまま固まってしまった)
ブウン…とエンジンをかけ九十九さんがバイクにまたがる。
「じゃあね。本当は五条君にも挨拶したかったけど間が悪かったようだ」
「これからは特級同士仲良くしよう」
「悟には私から言っておきます」
「お疲れ様でした」
ブウウウウン
そうして九十九さんはそこを去った。……もしも。もしもあそこでワイくんに遮られなければ彼女はなんと言っただろうか。
今となってはそんなことを知る由もない。 - 264二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 01:59:49
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- 265二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 08:36:18
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- 266二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 15:51:14
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- 267125/08/05(火) 21:35:08
━その後━
その”部屋”で私と七海そして……いや、それを灰原というのは少し違うか。
「なんてことはない二級呪霊の討伐任務のハズだったのに…‼︎」
「クソッ…‼︎産土神信仰…あれは土地神でした…一級案件だ…‼︎」
そこに横たわっていたのは呪霊により負傷し亡骸となった……灰原だった。
元々の情報なら二人がかりでも問題のない任務だったはずだった。
何故だ?
何故灰原がこんなことになってしまった?何が悪かった?
手に握った覆い打ちを灰原へとかけ直す。
「…今はとにかく休め七海。任務は悟が引き継いだ」
「……」
「もうあの人1人で良くないですか?」
術師というマラソンゲーム。
その果てにあるのが仲間の屍の山だとしたら? - 268125/08/05(火) 22:12:55
━その後②━
━2007年 9月 ◼️◼️県◼️◼️市━
夏の残暑が残るその頃、私と彼はそこへ来ていた。
私の役目は任務の遂行と彼、もとい蘆屋ワイ4級術師の昇級について。
なんて事のない任務だった。元々彼は実力でいえば一般的な術師のそれを凌駕する程だ。
特にこれといった困難もなく任務は完了した。そのはずだった。
ポリ…と額を爪が通る。その場所、室内で私達はそれを見た。…いや、違うな。少し呆けたので”見ていた”だ。
「これはなんですか?」
今思えば彼のことを考慮するべきだったのだろう。彼は子供だ。
周知の醜悪。それを見るのにはまだ早い。 - 269125/08/05(火) 22:20:49
「◼️◼️…?◼️◼️◼️◼️⁉︎」
(何とは?この二人がが一連の事件の原因でしょう?)
「…違う…違います」
するとその言葉を聞いたワイくんが口を挟んだ。
ただその顔色は少し青白くも見えた。
「◼️◼️◼️◼️‼︎」
(この二人は頭がおかしい。不思議な力で村人を度々襲うのです)
「事件の原因はもう私達が取り除きました」
今度の質問には私が答えた。
「◼️◼️◼️‼︎」
(私の孫もこの二人に殺されかけたことがあります)
「それはあっちが━━━
するといきなり格子を越して彼女たちが彼らへと語りかける。
だがその声も彼らによって遮られた。
「◼️◼️◼️‼︎」
(黙りなさい化け物め) - 270125/08/05(火) 22:52:23
「◼️◼️‼︎」
(貴方達の親もそうだった)
「◼️◼️◼️‼︎」
(やはり赤子のうちに殺しておくべきだった)
「………」
【なんで私達が!?】
【どうしてそんな酷いことが出来るの!?】
【星漿体なんていなければ良かったのに……】
頭の中で巡っていた言葉、それに対しての回答。
それは━━━
「皆さん。一旦外に━━━
別に誰も彼もが私の考えを理解できるとは思っていない。
この醜悪は誰にぶつかるかで答えを変える。
だから決して、その行動を間違いだと言うつもりはなかった。
「…わかりました。では一度皆さんは外へ出てください」
いきなりにも彼が喋り出す。言葉のニュアンスその意味は私の言おうとしたことと同じだが、その目にはまた違う想いが込められているように感じた。 - 271125/08/05(火) 23:04:22
「貴方達の言い分はわかりました。なので一度外へ出てください」
「◼️◼️」
(いや…しかし)
「大丈夫ですよ。取り除きますので」
彼がそう言うと村の人たちはその部屋の外へと足を進めた。
バタン
「ワイくんまっ━━━」
扉が閉まった直後に発した私の言葉を彼は振り切り、その右手が動いて━━━
「これで任務は完了です。これまでのような被害はこの先決してないでしょう」
「◼️◼️◼️!」
(本当にありがとうございました。これで村が救われる)
「いえいえお気になさらず。ではこれで」
「◼️◼️?」
(ところで…その袋は?)
「…知りたいですか?」
「◼️◼️◼️‼︎」
(いえいえ滅相もありません。ではお元気で) - 272125/08/05(火) 23:14:38
ブロロロロ
エンジン音と共に私達を乗せた車が道路を走り出す。
「さて………ともう村からは見えないかな?」
「出てきていいよ」
その言葉を合図にしたかのように袋の中から二人の少女が現れた。
【待っ…て?】
その手に握られていたのは袋。それもちょうど二人の子供が入るほどの大きさの。
【はい。これの中に二人を匿いましょう。血とかは私が偽装できる】
!少し怯えている様子だ。それにこれからの話もしなければいけないだろう。
「え…っと。あの、私達は?」
「…君たち名前は?」
「私が美々子でこっちが」「…菜々子」
「そっか。もう大丈夫。これから君たちには呪術高専に来てもらう」
「「高専?」」
この二人には術師としての才能がある。下手に保護施設へ送るよりもこちらで教育した方が安心だろう。
「そう。これからは村の人たちに怯えなくてもいい」 - 273125/08/05(火) 23:28:07
「あ…ありがとう…ございます」「ございます」
━━━「と、言うわけなのですがどうですか先生」
私達は先ほど呪術高専へと到着した。
二人は今硝子の元で治療を行なっている。
ワイくんは少し体調を崩したようで別室で休憩中だ。…人の悪意は子供に見せるのはまだ早い。
「………」
先生は頭を抱えた。確かに子供を預かるのには責任を伴う。
しかしここで引くと言う選択肢も存在しないのだ。
「お願いします」
頭を下げる。心の底からの思いだった。
「彼女達を…どうか…‼︎」
「…わかった。ただし条件がある」
思わず顔を上げる。
「5年だ。5年後からはお前が面倒を見ることだ」
「責任を取れる年齢になるまではこちらでなんとかしておく」
「!!ありがとうございます!」
再び頭を下げる。人々の醜悪。術師というマラソンゲーム。その答えは未だに見つからない。
ただ今は、ただひたすらに先生へ感謝を告げるのみなのだ。 - 274二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 07:56:21
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- 275二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 15:01:52
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- 276125/08/06(水) 22:08:58
好感度dice
九十九さん→ワイくん
dice1d100=92 (92)
ワイくん→九十九さん(+20)
dice1d100=61 (61)
- 277二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 04:55:18
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- 278二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 10:01:33
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- 279二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 17:13:21
特級待機
- 280125/08/07(木) 22:20:46
━その後③・蘆屋ワイ視点━
「やあ。君が伏黒恵くん?」
「アンタ誰?」
夕日が映えるその時、私と一人の少年が向かい合っていた。
安上がりなボロアパート。
最初に抱いた感想はそれだ。所々に錆びが見え、少なくとも裕福という感想は抱かなかった。
「いや〜君のお父さんの知り合いみたいなもんなんだけどさ…もしかしてお父さんあんまり帰ってきてなかったりする?」
何故私がここにきたのか、それは夜蛾先生に調べてもらったからである。
【…ということが沖縄でおきまして、本人の捜索をお願いしたいのですが】
昼の日が強く刺すその頃。私と学長はその部屋で向かい合う。
【……わかった。もし発見したらお前にも知らせを入れることにしよう】
その会話から数ヵ月後。伏黒甚爾の容姿については不明。だがその性、苗字については発見があった。
そこからはシラミを潰すかの如く日本中の伏黒についてを調べるべく奔走し、ここへと辿り着いた。 - 281二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 04:37:48
いよいよか
- 282二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 10:06:46
特級あげ