(一応閲覧注意)学P「マッサージ、ですか?」

  • 1二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 21:57:50

    ちょっと思いついたので書いてみます。
    以下SS注意





    「マッサージ、ですか?」
    午後7時過ぎ。今日もトレーニングルームで清夏さんの筋トレを指導しつつ見守って、ちょうど1時間経ったのでそろそろ切り上げようと言った直後のことである。清夏さんが突然、プロデューサーはマッサージができるのか、と聞いてきたのである。
    「そ。あさり先生に聞いたんだけど、プロデューサー科のカリキュラムの一環でマッサージ技術も学ぶらしくてさ?だからPっちもできんのかなーって」
    「ええ、確かに学びました。ですから人並みにはできると思いますよ」
    「ま?Pっちなんでもできるじゃーん」
    「技術を学んだだけです。プロには及びません」
    たわいもない話。この会話を聞いている者がいたとして、誰もがそう思うだろう。だが数か月にわたって紫雲清夏のプロデューサーを務めてきた学Pにはわかるのだ。ああ、なにか企んでいるな、と。
    「それで、さ。よかったら、Pっちがあたしに、マッサージしてくれないかな、って」
    それは言うなれば予想通りの企みで、しかしその言葉は想定からやや外れるものだった。
    「俺が、ですか」
    「ん、そーだよ」
    「どこか痛むところが?」
    「や、そーいうわけじゃないけどさ、ほら、今日の筋トレもハードだったし?できる人が身近にいるんだから、どうせならー、的な?」
    学Pは困っていた。普通に考えて、軽口として処理するべき案件だ。
    「バカなことを言っていないで、クールダウンを進めましょう」
    とでも言えば、清夏さんはそれ以上食い下がらないだろう。1か月前の学Pなら、迷いなくそうしていたに違いない。だが、今の学Pは知っている。紫雲清夏というアイドルが、このように自分の願望を、本音を口にすることがどれほど珍しいかを。誰かに頼ることが、甘えるということがどれほど難しいかを。何があったかはわからない。しかし、この異常とも呼べるような事態で、常識などというもののためにこの『わがまま』を無視することは、どうしてもできなかった。だから、学Pはこう答えたのだ。
    「わかりました。素人の俺でよければ、させていただきます」

  • 2二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 21:59:06

    紫雲清夏は少し驚いていた。Pっちがマッサージの提案を受け入れたからだ。日常会話、ちょっとした冗談。そういう体で話を出した。軽口として適当に流されてもおかしくないように、そういう風に話題にした。きっと1か月前のPっちなら、普通に受け流していただろう。しかし、今、目の前にいるPっちは、その全くもって不整合な提案を受け入れ、真剣な顔でこっちを見ているのだ。面食らうのも無理はない、と思う。
    「それでは……このマットを使いましょうか。清夏さん、こちらへ」
    「あ、う、うん。おっけ~……」
    (これ、だいじょぶなの?)
    軽い気持ちで放った一言で、いつもの日常から随分とはみ出した状況に陥り始めていることに、清夏は今更ながら気づいたのである。

  • 3二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 22:00:15

    「それでは、始めていきますね。痛みなど、何か異常があればすぐに言ってください」
    「おっけ、よ、よろしくね?」
    「はい」
    マットにうつぶせで寝転がる清夏の上に学Pがまたがる体勢。明らかに異常、されどもそれを指摘する人間はここにいなかった。
    ぐいっ
    「ひゃっ!」
    「ッ!どうしましたか?」
    「い、いや、急に触られたから、ちょっとびっくりしたっていうか……」
    「あ、ああ、そういうことでしたか。次からは指圧する箇所を伝えてから触ることにします」
    「ん、そうしてもらえると、助かる、カモ」
    (ちょっと待って、これ、思った以上にハズいんだけど!?)
    意識は常に背中に集中し、刺激に対して敏感になっていた。しかし、だからと言って少し肩を触られた程度であんな情けない声を出してしまうとは思わなかった。

  • 4二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 22:01:18

    「では肩を揉んでいきます」
    宣言の後、肩にPっちの手が触れる。くっ、くっ、と確かめるような手つきの後、ぐいっ、ぐいっ、と強めな指圧が来る。筋肉がほぐされるときのじわりとした痛みに声が出そうになるが、そこは口をつぐんで耐える。
    (あ、でも結構きもちい……)
    マッサージを受けた経験などほとんどない清夏には比較対象がないのでなんとも言えないが、Pっちのマッサージの腕はかなり良いほうなのではないかと清夏には思えた。
    「ん、すごいねPっち……プロ級じゃん……」
    「喜んでいただけて何よりです」
    「いや、ほんとすごいよ。お店とか出したら?」
    「そんな暇はありません。清夏さんのプロデュースで忙しいので」
    「……もー、Pっちあたしのこと好きすぎー」
    「プロデューサーですから。ああ、次は肩甲骨にいきます」
    肩甲骨、背中、腰と順調にもみほぐされていく中で、清夏の意識はもはや朦朧としかけていた。最初の気恥ずかしさはどこへやら、疲れた体に染み渡るマッサージの快感と、信頼する人に触れられている安心感で頭の中が満たされて、もう少しで瞼が閉じてしまいそうになっていた。
    この時までは。
    「では、足の施術に移りますね」

  • 5二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 22:02:23

    「んぎぃ!!」
    一般的にマッサージは、凝り固まっているところをほぐす時ほど痛みが増す。そして清夏は現在、足の筋肉を重点的に鍛えているのだ。するとどうなるか。
    「いたたたたたた!Pっちギブ!ギブ!」
    「おや、そこまで強く押したつもりはなかったのですが」
    「ふぅ、ふぅ、もっと力加減考えてよ……死ぬかと思った」
    「そんな大げさな」
    そう、普段意識しないことだが、Pっちはなかなか力が強いのである。清夏は白草四音との決別の日を思い出す。ブチ切れたPっちに握られたスマホがメキメキと音を立てて潰れていく様を見て、四音は愕然としていた。ぶっちゃけ清夏もちょっと引いた。その力でもってマッサージなどされたら、普通ひとたまりもないだろう思い至って、最初に触られた時とは違う緊張感が背中に走る。
    「ふむ、これはかなり慎重にやる必要がありそうですね。すみません清夏さん。少し体勢を変えます。苦しかったら言ってください」
    「っ!?」

  • 6二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 22:03:37

    ずしり、と腰のあたりに体重がかかった。これまで腰を浮かせた体勢でマッサージをしていたPっちだが、より繊細な力加減を実現するために体重の一部を清夏に預けたのだ。
    「ふ……ふぅ……」
    苦しくはない。だが、物理的な重みが加わることで今更ながらこの体勢のことに意識が向いて、急速に思考が回り始める。
    (この格好、よく考えたらやばすぎじゃん……見られたら絶対変な誤解されるし……何されても絶対逃げれないし……いや逃げるつもりはないけど……てかPっちちょっと重い……圧迫感やば……そりゃそうか、男のヒト、だもんね……)
    「ん……はぁ……ふ……」
    呼吸が少し荒くなってくる。それをPっちには気づかれないように口を腕に少し押し付ける。
    「それでは改めて、足の先から再開します」
    ぐい
    「んぁっ!」
    呼吸のためにちょっと顔を上げた隙に足裏を押されて、はっきり声が出てしまった。
    「清夏さん?痛かったですか?」
    「い、いや、ちょうどいい感じだよ、うん」
    「そうですか。ではこのくらいで続けますね」

  • 7二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 22:42:55

    パンツ脱いで待機

  • 8二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 22:53:45

    「んっ!ふぅ、ふぅ……っあ!」
    (これ、やば……)
    痛みは少ししかない。むしろ。
    (きもち、よすぎ……)
    さっきまでの痛いだけのマッサージから一転、やさしくコリをほぐされるような手つきで揉まれて、声が抑えられない。
    「んあっ……くぅ……」
    (くう、Pっちうますぎでしょ……さっきまであんな強かったのに、こんな優しく……スマホ握りつぶせるくせに、あたしのこと、こんな大切に、してくれるんだ)
    ずくん
    「んぅ……?ぁ……?」
    ぞくり、と体に何かが走る。Pっちに触れられてる足先から、なにかぞくぞくするものが昇ってきて、Pっちと床にはさまれてるおなかの奥がぞわぞわ疼きだす。

  • 9二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 22:55:04

    「次はふくらはぎにいきますね」
    「はぅっ!……ぅ、ふぅ……んくぅ」
    ずくん、ずくん
    (なにこれ、なにこれ?だめ、これだめ……これ以上は、だめ、だからぁ)
    痛みがないわけじゃない。しかし、その痛みすらも得体のしれない感覚とまぜこぜになって清夏の体を駆け巡る。
    「―――す……ふ―――――」
    Pっちの声も、曖昧にしか聞こえない。気を抜いたら漏れ出てしまいそうな声を抑えるので精一杯だからだ。それでも、新たな刺激が太ももに来たことは理解できる。

  • 10二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 22:57:03

    「ぅ、あぅ、ふ……んく、ぅ、あ、あ、あ」
    (だ、め……これ、なんか、やばい……なんか、だめ、だめなのに……あ、あ、あ、やだ、とまって、とまってくれないと、あたし……!)
    「あ、あ、あぅ、く、ふ、ぅあ、はぁ、はぁ、あ」
    ぐりっ
    「んぐっ!?くぅっ!?」
    びくん……びくん……
    「清夏さん?」
    ようやく異常に気付いた学Pが手を離した時には、清夏はすでに意識を失っていた。

  • 11二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 22:58:05

    「あの、清夏さん?」
    「……」
    「その、先ほどの件ですが……」
    「っ!……」
    「申し訳ありませんでした」
    「……」
    気絶した清夏が意識を取り戻してから、学Pは何度も謝罪を口にしているのだが、清夏の様子がどうもおかしい。うつむいたまま何も言わず、学Pと目を合わそうともしない。
    「少々集中しすぎていたと言いますか、無心になっていたと言いますか」
    「~~~~~~!!!」
    突然バッと起き上がった清夏が、トレーニングルームの扉に向かって走り出す。
    「ちょ、清夏さん!?」
    追いかけようとした矢先、清夏が扉の前でぴたりと止まると、こちらを振り向いた。
    「責任、とってもらうからね!」
    真っ赤な顔でそう言うが早いか、扉を開けて一目散に走り去ってしまった。
    「……」
    一人残された学Pは、先ほどの担当アイドルの姿を思い出していた。
    (あれは、つまり、そういうこと、なのか?)
    「うああああああああああ!!!」
    消灯が迫る学園に、学Pの叫び声がこだました。

  • 12二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 22:59:37

    以上。お付き合いいただき感謝。それじゃ、また来世で……

  • 13二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 23:01:34

    感謝
    また今世で会おうではありませんか
    感謝…

  • 14二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 23:02:58

    ふぅ…

    明日も書いて欲しいな(ニッコリ

  • 15二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 23:04:28

    しゅばらしかった

  • 16二次元好きの匿名さん25/06/28(土) 23:04:40

    これは…他アイドルのシチュも是非

  • 17二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 00:29:09

    生きろ、このシチュでスレ完走するまでお前を死なせたくない
    後日談をくださいお願いします

  • 18二次元好きの匿名さん25/06/29(日) 00:45:33

    えっちすぎる〜🫨

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