【CP注意】彼との出会いは、偶然だった

1二次元好きの匿名さん25/07/02(水) 19:15:21

彼に最初に近づいたのは別の世界の私があの子とあまりにも親しげだったのを偶然知った後のこと。
「女神イシュタル」があんな間抜けな顔を晒している滑稽な茶番を、この手で終わらせるために。

彼の魂の輝きは脆くて、傷だらけで、とても人類史に名を刻んだ英雄たちと並べるようなものじゃない。
ーーーけれど、その「色」だけは違った。
どれだけ傷つき、砕け散りそうになっても決して隠しきれない美しさ。
私がこれまで見てきた、どんな宝石よりも眩しくて、綺麗だった。
だから最初に彼を目にした瞬間、私の中に芽生えたのは露骨な欲望だった……欲しい、と。
あの時、私の中に浮かんだのはただそれだけだった。
けれど私はその欲望をすぐには実行に移さなかった。
少しだけこれまでのやり方を改めて、天の女神としての傲慢を抑えた。

……今思えば、それが間違いだったのかもしれない。
ある日を境に、何かが静かに狂い始めた。
その事実に気づいた時、私は心底驚いたーーー私の中に変化が生まれていたのだから。
些細な時の積み重ねの果てに私は、彼を好きになっていた。
……本当に意味がわからない。
それでも、この絶対に認めたくないという感情が逆にすべてを物語っているーーー私は、彼に心を奪われた。
天駆ける金星の女神としての私ではなく、一人の女としての私がーーー

【これはカルデアの自分が藤丸に駄女神としてからかわれ続けていると知り、その屈辱的な関係を終わらせるために動き出して結局自分も彼に堕ちてしまった純イシュタル】