ブライト「どうすりゃいいんだ・・・」

1二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 17:53:35

本拠地、ソロモンで迎えたジオン軍戦
先発アムロが大量失点、打線も勢いを見せず惨敗だった
艦内に響く仲間のため息、どこからか聞こえる「今年で俺達はやられるんだな」の声
無言で帰り始める選手達の中、昨年の首位打者ブライトは独りベンチで泣いていた
ホワイトベースで手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今の戦争で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」ブライトは悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、ブライトははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たい椅子の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰って新たな作戦を立てなくちゃな」ブライトは苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、ブライトはふと気付いた

「あれ・・・？ガンダムがいる・・・？」
椅子から飛び出したブライトが目にしたのは、宇宙を埋めつくさんばかりのモビルスーツだった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにベイスターズの応援歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とするブライトの背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「ブライトさん、臨戦態勢です、早くしましょう」声の方に振り返ったブライトは目を疑った
「セ・・・セイラ？」「なんだブライト、居眠りでもしてたのか？」
「リ・・・リュウ？」「なんだ中佐、かってにリュウを死なせやがって」
「ワッケイン・・・」　ブライトは半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
１番：セイラ　２番：ハヤト　３番：カイ　４番：ワッケイン　５番：ブライト　６番：ウチカワ　７番：オムル　８番：リュウ　９番：アムロ
暫時、唖然としていたブライトだったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ！」
ミライからグラブを受け取り、戦場へ指揮をとるブライト、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、艦内で冷たくなっているブライトが発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った