- 1二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 20:30:10
このキヴォトスには大小、多種多様な部活が存在します。もちろん部活があるということは部長もいるわけですが、ほとんどの部活は部の構成要素のまとめ役などの役割として部長がいます。また、部の顧問は生徒主体のキヴォトスにおいては、前例などはそれなりにありますが、あまり見かけません。そのため部員集めや部費の調達・活用・運用等々は基本的に部のリーダー的存在である部長が顧問のような立ち位置になってやることになります。つまりこのキヴォトスにおいて、部長という存在は部活動をする上で最も重要な役割を担っています。
ところで先生、知っていますか?そんな部長という役割がこのキヴォトスにおいてはどのように決められているのか - 2二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 20:36:49
早食い勝負だろ
- 3二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 20:37:17
え、続きなし?
- 4二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 20:38:51
“知らないなぁ、一体どんな風に決められているんだい?”
コトリ「はい!大抵の部活動の場合は、部員の総意で決められたり、部長の推薦で決められたりします」
“なんだ、案外普通なんだね”
コトリ「いいえ先生。先生が思っているのはきっと普通の部活のやり方の方だと思います。私が今説明しているのは、このミレニアムサイエンススクールのエンジニア部のような力がある部活や各学園の委員会の委員長を決める際のやり方なんです」 - 5二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 20:43:23
早食い勝負か
- 6二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 20:44:38
10分も待てない早漏w
- 7二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 20:50:02
“えっ”
コトリ「まぁとは言っても、私が知る限りだとそこまで過激な決め方は無いようですが」
“……どっ、どんなのがあるの?”
コトリ「よくぞ聞いてくれました!では私の所属するエンジニア部の部長の決め方を例に出して教えてあげましょう!まず、力のある部活とは具体的には何かというと、部員数がとても多かったり、人数こそ少ないですが、何かと新聞やテレビ、マスコミを騒がせたりするような部活が当てはまります。もちろん私たちエンジニア部も当てはまります。つまり、それだけ影響力のある部活というものは、部長になるための責務もなった後の責務も重かったりします。そのため、部長は自分の見込んだ部員に対して、試練を与えます。このエンジニア部においては、部活動が”己のロマンに準じたものを造る”であるため、試練もそれに則ったものになっています」
“それは一体なんなの?” - 8二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 20:51:28
- 9二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 21:06:57
コトリ「それは、”概念を造ること”です!」
“概念を造る?それはつまりどういうことなの?”
コトリ「はい!概念とは簡単に言えば、大多数の知的生命体から見て、”これは○○である”と言えるもののことです。例えば、にんじん、キャベツ、トマトといったものは形や味は違えど、それらは全て野菜という概念に当てはまります。しかし、果物や苔といったものは植物ではありますが、野菜ではありません。つまり、私たちが造るのは機械だったり銃だったりしますがらそれらは形や用途が違いますし、人によっては本来とは別の見方を持たれることもあります」
コトリ「つまり、”概念を造る”ということは、”姿形は別物でも、”それは○○である”と言える機械や銃を造る”ということなんです!」
“……えっそれって難しくない?”
コトリ「はい!なのでこういった試練をつけている部活でも、試練に受からなくて形式上の部長になっている生徒がそれなりにはいたりします。それと、付け加えておくと、力のある部活動とはいっても、必ずしもそういった試練があるとは限りません。その理由は様々なのですが、例えば学園を支えるためにそういったものは無くしてやって行った方がいいところもあるそうです。とは言っても基本的にはあった方が他の学園でも幅を利かせやすいのは事実です」 - 10二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 21:20:12
“じゃあひとつ聞きたいんだけど、ウタハは形式的な部長なの?それとも本当に概念を作っちゃったの?”
コトリ「よくぞ聞いてくれました!ウタハ部長はですねぇ、
概念を作ってしまったのです!」
“えっ!”
コトリ「驚くのも無理はありません。私もその話を聞いてびっくりしたんですから。ですが、このエンジニア部には私、ヒビキそしてウタハ先輩しかいないのがその証左です。先輩の偉業を聞いて技術職を夢見ていた生徒たちは挫折して他の学園に行ってしまったんです」
“そうなんだね。それでウタハはどっ……どんなものを造ったの?”
コトリ「それは”安全”という概念を造ったのです。知的生命体が皆”安全”と思える、言えるモノを造ったのです」
“それは一体、どんなモノなの?” - 11二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 21:32:02
コトリ「安全…つまり物事が損傷・損害・危害を受けない、または受ける心配のないこと…なのですが、先生は外からここに来て何か疑問に思ったことはありませんか?」
“色々あるけど……わからないな”
コトリ「では、先生は自分以外の、ヘイローがない人型の知的生命体を見たことがありますか?」
“…………あまり無いかな”
コトリ「でしょうね。先生が人型の知的生命体、つまり獣人以外でのヘイローのない知的生命体を見たことがあまりない理由が、ウタハ部長の造った”安全”にあるのです」
“…待って。このキヴォトスではロボット市民がいっぱいいるけど、まさか…”
コトリ「はい!そのまさかです!先生がよく見るロボット市民は中身が普通の人間なんです」 - 12二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 21:46:02
“……………えっ”
“本当に?”
コトリ「はい!そうですよ!とは言っても機械を体に入れ込んでの肉体改造ではありません。それだと流石にまずいですからね。どういうことかというと、先生も一度ぐらいは体験したことがあると思います」
"私も一度は?!"
コトリ「はい、それは”体を電子空間に移す機械”です!」 - 13二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 21:58:21
コトリ「このキヴォトスでは銃弾が鳥の数よりも多く飛び交っていて、蝉の鳴き声よりも銃声の方が鳴り響いています。ではこんな都市で普通の人間は生きていられるでしょうか」
“不可能だね”
コトリ「先生がそれを言うんですか……まぁいいですけれど。話を戻しますが、そうなるとこのキヴォトスにはヘイローを持つ人か獣人くらいしかいなくなってしまいます。まぁそれでも問題はないと思うんですが。それでも一定数はいたんです、このキヴォトスに移住しているヘイローを持ってない人たちが」 - 14二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 22:11:11
コトリ「こんな人たちがいるわけですが、大抵は富裕層だったりその人の付人だったりしたわけなんです。なぜかというと、こんなところに住んでも、我が身を守るために防犯に金をあまり費やせない一般家庭の人たちは住めないからです。そして上流階級の人たちの中には、”安全”に外へ出たいと思う人たちがいくらかいたらしいんです」
コトリ「しかし精々出来ても、ロボットの遠隔操作とVR技術で外へ出たように見せかけるものしかありませんでした。しかもそれだとゴロツキたちからの通信遮断によって機体が奪われることもあり、ひとつ当たり数百万以上はする機械が盗られる犯罪も結構あったんです」 - 15二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 22:29:56
コトリ「そんな過去があって人々は中々外に出られませんでした。とはいってもカイザーなんかのもうすでにキヴォトスで根を張っているような会社はオリジナルでロボットを使って動かしてましたが。そしてある時、ミレニアムに入った一年生のウタハ先輩が人の体を電子空間に入れてロボットを動かすことの出来る機械を造ったんです!この機械はロボットに人間を移すため、痛みもありますがヘイロー持ちの人と変わらないぐらいの痛みになっているんです。それに壊れても自分の家の中の予備のロボにすぐ移れるんですよ。他にも味覚を感じれたり、うんぬんかんぬん」
“へぇ、すごい。あのロボット市民とウタハにはそんな関係があったんだね”
コトリ「はい!この機械はまだ生まれて間もないため、あまり世界には普及してはいませんが、少なくともこのキヴォトスではそれなりに普及していると思います。そしてこの機械は当時の部長…まぁ形式的な部長ではあったそうですが…とセミナーの会長に”安全”の概念を造ったと認められて部長になったそうです!ご清聴ありがとうございました」 - 16二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 22:32:00
成程なー
ロボ住人に対してためらいなくバカスカ撃ってる理由として納得できるというか - 17二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 22:33:16
普通に設定としてあり得そうな話だよね
- 18二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 22:33:43
というわけで、ブルアカのネームド部長たちや委員長たちが部長になるためには一定の実力を持っていて、尚且つ先代の生徒から試練を受けなければならない概念です。みんなも書いていってね。私も初めてこんな長文書いたんだからさ
とりあえずさらば! - 19二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 22:41:10
後、こんな拙い文章で改善点とかあったら教えて下さい。初めてだから結構キャラエミュできてなかったと思うし。質問も受け付けます
- 20二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 01:25:03
- 21二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 01:31:26
はえーすっごいってなった
- 22二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 07:12:09
では、もう一つアイデアがあるので一つ書いてみましょうかね
- 23二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 07:24:13
花岡ユズはミレニアムサイエンススクールに通うゲーム開発部部長である。そしてこの部の創設者でもあった。彼女はある時ミレニアムの生徒会であるセミナーの会長・調月リオからこんな話を聞かされた。
リオ「今日は時間を作ってくれたこと感謝するわユズ。今は失踪している身だけれども、この話は直接私が話した方が合理的と思ったの」
ユズ「いえ、大丈夫ですリオ会長。けれど、驚きました、まさかわたしに会長が直接会ってまで話したいことがあるなんて」 - 24二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 07:35:35
時刻は夕方と夜の間くらいの時間。人気のないカフェで彼女たちは落ち合った。
ユズ「最初、靴箱の中に手紙が入っていて”えっ手紙?!ラブレター?!”と思ってビックリしました。宛名を見てすぐにそうでないと気づきましたけど」
リオ「生徒の靴箱はその生徒だけが開くから秘密裏に渡すには問題ないと思ったのよ」 - 25二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 07:46:00
リオ「話を戻すわ。今回こうやって直接会ってまで話したい事というのは、手紙にも書いていたと思うけれど、部長の試練についての話よ」
ユズ「はい、手紙を読む限りだと"試練"というのはそれなりに力がある部活の部長を決める際にある程度の実力を持つ部員に対して課すものみたいですけど」
ユズ「私が思うにゲーム開発部はそこまで影響力は無いと思うんですが」 - 26二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 07:55:59
リオ「いえそんなことはないと思うのだけれど。あなたたちが今までやってきた所業から見て、私は十分に実力があると思ったわ。例えばアーケードゲームを作ったり、会社や店をいくつか建てたりしているじゃない。それにキヴォトスの平和のために何度か力を貸してくれた」
ユズ「い、いやそれはそうですけれど、それも全部潰してしまいましたし、ち、力を貸したといっても微々たるものですしぃ」
ユズは嬉しさで赤面しながらも弱気な発言を繰り返していた - 27二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 08:04:59
リオ「まぁいいわ。あなたがどう思ったところで過去の経歴は消えないわ。それに今はそんな議論をするために呼んだわけではないのよ」
ユズ「は、はい!そそ、それもそうですね!」
リオ「ビッグ・シスターが認めた以上、あなたには一応その"試練"について話さなければいけないから」
リオ「"試練"というのはさっきユズが言ってくれたもので概ね合っているわ。そして、その"試練"の内容は部の活動内容に沿ったものや委員会の方針に沿ったものが大半よ」 - 28二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 08:19:04
ユズ「じゃあ私もそういったものを決めなければならないんですか?正直なところ部員も少ないし、今後部員が集まってくるとも限りませんし……」
リオ「その懸念は理解できるわ。けれど、私が思うに来年はたくさん後輩がやって来ると思うわよ。あなたたちはそれだけの影響をもたらしたのだから。そして今後ゲーム開発部がミレニアムの一側面を担う部活になったのだから」
ユズ「か、買い被りすぎですぅ」
リオ「それと、無理して決める必要はないわ。あくまで私から話して"試練"の大切さを知って貰うことが必要だったの。今後他の学園に出向く際に"試練"のことも知っておいた方がいいと思って」 - 29二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 08:35:18
ユズ「そ、そうなんですね……一つ聞きたいのですが、セミナーはどんなやり方で会長を決めてるんですか?」
リオ「セミナーはミレニアムの生徒会だから、学園の運営を担う委員会が"試練"でトップが決まらないなんてことになったらまずいわ。だから何かをするというのはなくて代わりに"現会長と他のミレニアムの部活の部長の過半数に実力を認められる"というのがあるわ」 - 30二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 09:00:22
とりあえずここまで
続きは夕方くらいに書きます - 31二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 18:32:54
続きが楽しみですな
- 32二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 18:33:19
ゲームの開発面だろうな
- 33二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 19:01:17
待たせたなぁ
ユズ「そうなんですか…けどもしどちらか一方に認められなければ決まらないんじゃないんですか?」
リオ「確かにその通りね。けれど、ミレニアムはその設立経緯から他のマンモス学園よりは歴史が浅く、今の所その問題は起きていないわ。仮に現生徒会長か過半数の部長の賛成を得られない場合は、会長と全部長の審議の上で新しいセミナーの会長が決まるわ」 - 34二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 19:12:59
ユズ「なるほど」
リオ「セミナーの例のように、他の学園でも同じようなことをしていると思うわ」
ユズ「あ、あの!もう一つ質問していいですか?」
リオ「何かしら」
ユズ「今日、リオ会長が私に会いにきたのはなんでなんですか。別に電子メールやドローンなんかを使った方が合理的だと思うんですけど」
リオ「確かにそこの説明はしてなかったわね。何度も言うようで悪いけども、有力な学園の部長や委員長というのはそれだけ責任も重大なの。だから、外部干渉や派閥同士の潰し合いなんかがあってはまずい」 - 35二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 19:25:42
リオ「そういったことを防ぐために、部長が有力な生徒に口伝のみで伝えることになってるわ。もちろん漏らしたりすればことがことだから、漏らした部長や生徒は退学の上矯正局に入れられることになっているの」
ユズ「お、恐ろしい」
リオ「今回の場合、伝える部長がいないから私が出向くことになったの。それにユウカやノアに任せることは出来ないから」
ウタハ「あれそういえば、コトリに「他の人に伝えるのは禁止」って言ったっけ。後で釘を刺しておかないとまずいな」 - 36二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 19:27:59
とりあえずコトリが先生に伝えたのはまずかったことがわかって終わり
さぁ、他のあにまん民も書いてくれよ