- 1二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 22:29:19
去年解散した中等部トップアイドルユニットSyngUp!
そのリーダーであり元初星学園1年3組、現在極月学園所属の実力派アイドル
それが俺の認識している賀陽さんの情報
学園長「そうじゃ、その賀陽燐羽君じゃ。
あの黒井の若造との契約が終わったそうじゃが、まだ引退ライブをさせて貰えないそうで、約束が違うと揉めているそうじゃ。」
学P「そうなんですね、なんとなくですが想像出来ます。」
学園長「そこでおぬしに賀陽君のプロデュースを任せる!」
学P「•••はい?。どうしてそこでそんな話になるんですか?」
学園長「ハッハッハ、賀陽君に声を掛けてその問題を解決すると約束したんじゃ!おぬしまだ特定の担当アイドルはいなかったであろう?賀陽君のプロデューサーとなり彼女の問題を解決してみせい!」
学P「なるほど、話は分かりました。しかし彼女はもうすぐ引退するアイドルなのでしょう?俺はトップアイドルを目指すアイドルの手助けがしたくてプロデューサー科に入ったのですが•••」
学園長「困っているアイドルを助けるのもおぬしらプロデューサーの役目じゃ、ということでよろしく。」 - 2二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 22:30:49
学園長によろしくされてしまい、とりあえず賀陽燐羽のいる極月学園に来てみた
アポを取り談話室で待っていると賀陽燐羽が入ってきた
学P「•••」
賀陽燐羽「貴方が学園長が言っていたプロデューサー?」
学P「はい、初めまして。早速ですが
あなたをプロデュースさせてください」
賀陽燐羽「いやよ、私 アイドルじゃないもの」
さらっと申し出を拒否された。プロデュースを断られたことはあるが、ここまであっさりと返されると逆に傷付かないものだな
学P「あなたはアイドルの終活、つまり引退ライブをして、ちゃんとファンとお別れをしたいそうですね」
賀陽燐羽「へぇ、ちゃんと調べてきたんだ。それで貴方はその手伝いをしてやろうというわけ?」
学P「黒井社長ともその契約で極月学園に転入したそうですね、しかしまだ果たされていない。」
賀陽燐羽「ええ、こっちはNIAで極月のアイドルのお膳立てや露払いをすることを条件でアイドルの真似事をした。だけど黒井さんは約束を守ってくれなかった。貴方も同じでしょ?私を利用してアイドルをやらせておいて引退させるつもりはないのでしょう。」
学P「しかし、今ままで賀陽さんの望みは達成されますか?私はトップアイドルを育成しプロデュースすることが目標です。俺は貴方にそれを求めるつもりはありません。」
彼女の眉が少し動く
気に触るような言い方をしてみたが、アイドルに未練は無くともプライドはあるようだ - 3二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 22:34:00
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- 4二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 22:36:00
賀陽燐羽「挑発のつもり?どう言ったってもう誰の言うことも聞くつもりはないから。」
学P「月村手毬さんと秦谷美鈴さんとの約束はどうするのですか?」
彼女は驚いた表情でこっちを見た、初めてまともに見てくれたと思う
賀陽燐羽「どうしてそれを?」
学P「プロデューサーたるもの、スカウト前に事前調査はある程度済ませて当然ですよ。」
賀陽燐羽「そう言う問題じゃないと思うんだけど•••。」
学P「プロデューサーはアイドルの要望を叶える存在です。賀陽さん、あなたを必ず引退させてみせます。」
賀陽燐羽「•••フフフ、なにそれ。それがスカウトの口説き文句なの?」
彼女はひとしきり笑い、大きく深呼吸してこちらを見据えた
賀陽燐羽「いいわ、そのプロデュース受けてあげる。だけど条件をつけるわ、3ヶ月以内に私の引退ライブを取り付けて、どう、受ける?」
学P「分かりました、では少しの間よろしくお願いします。」
賀陽燐羽「もし約束を破ったら、殺すから」 - 5二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 23:05:11
賀陽さんのプロデュースが始まった、
時間がないので彼女は極月学園所属のままいてもらうことにした
当面の問題は彼女のアイドルとしての能力を元に戻すこと。このままでも引退ライブは出来る、それだけのセンスと能力はあるが彼女やファンが納得するものにしたい
学P「ということで、花海トレーニングジムで特訓しましょう」
燐羽「なにがということでなの?ここ咲季お姉ちゃんの家のジムじゃない」
学P「(咲季お姉ちゃん?)賀陽さん、あなたはSyngUp!の時より今どのくらい能力が落ちているか知っていますか?」
燐羽「相当落ちているでしょうね、美鈴はともかく手毬にも相手にならなかった。」
学P「それどころか初星潰しをしていたのに約10名ほどのアイドルに負けてましたね、正直あなたのファンにとって期待したほどのライブは出来たと思いますか?」
燐羽「痛いところついてくるじゃない」
学P「事実、月村手毬さんも全然満足していなかったみたいですね。なのであなたはSyngUp!時代、いやそれ以上の実力をつけてもらう必要があります」
燐羽「わかった、確かにアイドル用のトレーニングマシンが導入されているここはうってつけのところね」
学P「はい、1ヶ月で元に戻しましょう」 - 6二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 23:21:40
燐羽「は、1ヶ月?」
彼女はキョトンとした表情で見上げて来た
燐羽「何言ってんの?1ヶ月で戻せるわけないでしょ!」
学P「賀陽さん、あなたの契約では3ヶ月以内に引退ライブをすることでしたよね。しかしこのままでは満足いくようなライブは出来ない、少なくとも元ユニットメンバーとの約束は果たせない、そうでしょう?」
燐羽「く、だけどそんな付け焼き刃であの頃の私に戻すなんて」
学P「出来ないなんて言わせません。賀陽さん、分かっているはずです、その気になればこのぐらいの特訓 どうって事ないと。」
燐羽「買い被りすぎ、私そんなんじゃないから。」
学P「勿論トレーニング内容も専門のトレーナーと考えて作っています。勉学にも支障は出ません、安心して特訓してください。」
燐羽「•••ハァ、とんだプロデューサーに目を付けられてしまった。いいわよやってやるわ。」
学P「その息です、では後はお願いします花海さん。」
花海咲季「ええ、お姉ちゃんに任せなさい!」
あの時の彼女の驚いた表情、ちゃんと動画で撮れていてよかった
今日はここまで - 7二次元好きの匿名さん25/07/08(火) 23:47:22
とりま10までほしゅ
- 8二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 00:11:19
楽しみ
- 9二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 00:12:12
ちょっと警戒しつつ開いたら、まともな燐羽だった。これは期待(*'-')
- 10二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 00:13:20
つまり特殊なあにまん燐羽ということか
- 11二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 01:29:28
1ヶ月後 花海トレーニングジムで猛特訓をして、賀陽さんはSyngUp!時代の実力に戻すことができた
学P「お疲れ様でした。体調の方は問題ないですか?」
燐羽「お陰様で、まさか極月のあの子達や一番星を呼んでのトレーニングだったとは思わなかったけど。」
学P「十王星南会長や花海咲季さんとの競い合うようなトレーニング、白草四音さんや藍井撫子さん 花海佑芽さん達に教えるトレーニング。この両方で賀陽さんの実力を元に戻すプランでした。」
燐羽「それ最初に言うべきじゃない?」
学P「では次は今以上に実力をつける方法ですが」
燐羽「ちょっと、無視するつもり?」
学P「これ以上実力を付けるとなると手っ取り早いのはライブを積み重ねることです。」
燐羽(え、本当に無視されるとは思わなかった)
学P「最高のライブをするにはライブを沢山経験する、期間が少ないのでミニライブがメインになります。」
燐羽「ハァ、わかった。言う通りにすればいいんでしょ。全く私のプロデューサーは強引なんだから。」
学P「それはそうと、賀陽さん。花海咲季さんから度々セクハラされたと報告を受けているのですが、何か弁明は?」
この時の彼女のスマイルは100点だった、特訓の成果が出ているようで安心した。 - 12二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 01:31:07
学P「プロデュースプランとしてまず各地でミニライブをして賀陽さんのファンにあなたの活動を認識してもらう。もちろんこのミニライブは引退ライブに向けてのものだと周知させる。」
燐羽「そうしてライブをして実力をつけて、ついでにファンに気持ちの準備をする時間をあげると言うこと?」
学P「それもあります。他にも新たなファンを作る目的もあります。」
燐羽「え、なんで?」
学P「引退ライブ、どうせなら盛大にやってもらうつもりです。このステージ確保や演出や音響のスタッフを取付ける為でもあります。もうすぐ引退するアイドルとはいえ話題と影響を付ければスポンサーも付きやすいということです。」
燐羽「なるほど、だけど別にそこまでしなくてもいいんだけど。」
学P「これは俺の為でもあります。
本来なら言うべきではありませんが、担当アイドルの最後のライブを盛大に成功させれば、プロデューサー科の成績も良くなるしプロデューサーとして実績にもなります。」
彼女を納得させるにはこういうことはあえて言うべきだろう
燐羽「ふーん、プロデューサーもそんなこと考えてたりするのね。まあ確かにもうすぐ引退するアイドルなんかをプロデュースするんだからそういう目的はあるでしょうね。」
学P「賀陽さん、俺にどんな目的があろうとあなたを必ず引退させてますので安心してください。」
燐羽「はいはい、わかっているわ。貴方のこと、ちゃんと信頼してるから」 - 13二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 01:35:54
プロデュース開始から2ヶ月がたった
各地での賀陽さんのミニライブは話題となり、その高いレベルのダンスと歌唱力、表現力は多くの人を惹きつけもうすぐ引退するということもありトップアイドルに迫る人気となった
学P「賀陽さん今日もお疲れ様でした、素晴らしいライブでした」
燐羽「ありがと、プロデューサーもおつかれ。」
学P「さて反省会の前に、休憩しながらでいいので聞いてください。引退ライブまで後1ヶ月程となりました。そこでライブで歌う曲をそろそろ決めたいと思います、初やCampus mode!!等は入れるとしてその他に新たに新曲を入れたいと思います。」
燐羽「新曲?いつのまに用意していたの。」
学P「賀陽燐羽というアイドルの最後を飾るに相応しい曲、デモ音源が先ほど届きましたので是非聞いてください。」
イヤホンとスマホを受け取り彼女はその曲をじっと聴く
目を閉じ集中して、まるで聴き逃さないように
燐羽「なるほど•••で、衣装は?どんなイメージか決めてる?」
学P「衣装ももうすぐ届く予定です、完成品の写真はここに。」
燐羽「相変わらず、気持ちが悪い手回しの良さね。」 - 14二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 01:36:56
学P「プロデューサーたるもの、このぐらい当然です。それで曲や衣装の感想はどうですか?気になる点や習得難易度とかどうでしょうか?」
燐羽「問題ないわ。プロデューサーからプレゼントだもの、ありがたく頂くわ。」
学P「そうですか、因みにこちらダンスの映像です。」
燐羽「•••そうよね、貴方そういう人だったわね。」
学P「一ヶ月で習得は難しいですか?」
燐羽「新たな楽曲とダンスの習得、それに他の曲のパフォーマンスのクオリティも上げる。こんなの1ヶ月でこなすのはプロのアイドルでも無理。」
学P「でも賀陽さんはできますよね?」
燐羽「チッ••••••
••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••ハァ。」
学P「ありがとうございます。」
燐羽「まだなにも言ってない!」 - 15二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 01:38:26
引退ライブ当日
月村手毬「本当に引退しちゃうの、燐羽?」
燐羽「ええ、その為に今日まで頑張って来たんだもの。例え手毬がここで泣いてもコレだけは譲れない。」
秦谷美鈴「まりちゃん、りんちゃんは私達の約束を守ってくれました。また私達の前にあの頃より輝いた太陽として。りんちゃんの最後のライブ皆んなで見送ってあげましょう。」
月村手毬「そういう美鈴だって、泣きそうになってるじゃん。」
燐羽「あんた達、泣くにしてもライブが終わってからにしてくれない?その後なら幾らでも付き合ってあげるから。」
秦谷美鈴「そうですね。りんちゃん、ライブ楽しみにしています。まりちゃん、いきましょう。」
月村手毬「燐羽、ヘマしたら許さないから!」
ハァ、とため息をこぼす彼女
どこか嬉しいような寂しいような
複雑そうな表情で見送っている
学P「仲間からの激励、どうでしたか?」
燐羽「本当にどうしようもないんだから、あの子達は。」 - 16二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 01:39:44
学P「他にも寄せ書きが多く頂いています。花海姉妹に極月学園の生徒、十王会長にそれと」
燐羽「何枚出てくるのよ、•••これファンの子達の分もあるじゃない!」
学P「ええ、本当に多くの方々から頂きました。愛されてますね賀陽さん。」
燐羽「•••ねぇプロデューサー、本番前のアイドルをやる気にさせる必要があるんじゃないかしら。」
学P「そう思って寄せ書きの用意や元ユニットメンバーを連れて来たんですが。」
燐羽「貴方の言葉が欲しいの。」
学P「•••賀陽さん」
燐羽「燐羽って呼んで。」
学P「••••••燐羽さん。」
少し不服そうな顔をしているが、無視してしまおう
学P「燐羽さん、あなたをプロデュースしてきて大変でしたがいつも期待以上のものを見せてくれましたね。今日のライブも期待以上のものを見せてくれると信じています。」
燐羽「•••まあ、及第点て所かしらね。」
彼女はそういうと椅子から立ち上がり目の前まで歩いてきた
燐羽「私の最初で最後の本気のライブ、骨の髄まで味わいなさい!」 - 17二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 01:41:49
エピローグまで書きますが、絞り出すまで時間を頂きます。
- 18二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 03:47:54
伝説の引退ライブが終わり、数週間が経った
あのライブステージで歌って踊ったアイドルは間違いなくトップアイドルだった
彼女は自分の目的を果たすだけでなく俺の目的も達成させてくれた
最後の最後で歌った新曲、今でも頭から離れることは無く響いている
燐羽「なに惚けているの。」
学P「ああ、すみません賀陽さん。」
睨み付けられた、怖い
学P「•••燐羽さん。」
燐羽「ハァ、いい加減慣れたら?」
そんな会話を新幹線の中で話している
燐羽「まだあのライブを思い返しているの?」
学P「ええ、最高のライブでした。あなたをプロデュースしてよかった。」
燐羽「それ何回も聞いた。
ハァ、貴方ってほんと私のこと好きすぎない?」
そういい彼女はカバンからCDを取り出した - 19二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 03:50:25
燐羽「『Eppure il sole sorge ancora』。
何が引退するアイドルの最後に相応しい曲よ。お陰様で大盛り上がりだったわ。」
学P「ええ、伝説となりましたね。」
燐羽「プロデューサーの嘘つき。契約違反で殺すわ。」
学P「その曲を聞いた時に分かるはずですよ。
その曲は引退するアイドルの曲ではないと。
それを出されて指摘しなかったのは受け入れたからでしょう。」
燐羽「ふん、どうあれ許してあげない。」
彼女は可愛くそっぽを向く
燐羽「ねぇ、いつから私が引退しないと思ったの?」
学P「さあ?」 - 20二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 03:51:39
燐羽「はぁ!?私の気持ちに気付いたからこんな曲を用意したんじゃないの?」
学P「俺は最初から引退させるつもりはありませんでしたよ。」
燐羽「•••やっぱり嘘つき、殺すわ。」
学P「極月学園で、部屋に入ってきたあなたを見た時、一目惚れしてしまいました。」
燐羽「_____________」
学P「あなたの輝く姿が見たい、ステージに立って歌う姿が見たい、いつまでもいつまでも観ていたい。俺はあの時からあなたをトップアイドルにすることだけを考えていました。」
燐羽「プロデューサーのおバカ••••••っ」
学P「さて、もうそろそろ駅に着きますね。
荷物を忘れないように。」
燐羽「••••••ハァ、今からこんな最低な人を家族に紹介するなんて最悪だわ•••。」
終わり - 21二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 06:49:52
このレスは削除されています
- 22二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 06:51:32
お目通し頂きありがとうございます。
初めて掲示板に読み物を書いてみましたが、
最大の敵は文字数制限でしたね。
現段階で賀陽燐羽は実装されていませんが、
もし今実装したらという体でストーリーを妄想しました。
皆様と妄想の共有を出来たことを嬉しく思います。
最後に燐羽はプロデューサーとはみ出せたか
ダイスを振りたいと思います。
dice1d100=92 (92)
1から50 はみ出し失敗、お預け
51から70 はみ出し成功、家族紹介後
71から90 はみ出し大成功、引退ライブ後
91から100 小さな野望が宿っていた