僕はドゥー少尉｜あにまん掲示板

1二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 13:34:11

…今はジオンのドゥー准尉。さっき漸く僕の任務、キシリア暗殺が終わったよ。
僕がやらなきゃならない2つの事、片方が漸く片付いたよ。後、もう一つ。これが成功すれば
全部が終わる。

2二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 13:38:02

残りの一つは運任せだね。僕のギャンは足が無くなっちゃった。ハクジの推進剤も心許ない。
タイミングを誤れば計画はおじゃんだ。

3二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 13:41:39

……見つけたよ…キケロガ。これで終わるはず。

ここまで長いようで短かったなぁ…

4二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 13:45:26

……アレに背後を取られた時…終わったと思ったけどね。けどスグに衝撃で気づいたよ。
…捕まった……捕虜になるぐらいならと思ったけど止めた。
向こうの考えが判ったからだ。僕を落としたパイロットの。

>>137

5二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 13:52:15

暫くして目を覚ました僕に元にアイツが来た。まあやり合った時に気付いてるから
知ってることは大体話したよ。そんでアイツに聞いてみた。

「あんたも狙ってるんだろ？」

6二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 13:59:46

「本当は作られたNTなんて必要ないと思ってたんですが…やはり手駒は多い方が良い」

「手駒扱いは癪だけど…僕の任務を果たすためならしょうがないね」

「それにね、見込みがある子が居るんですよ。その子鍛えたいんですけど、あらゆる状況を
　想定すると欠かせない訓練があるんですが…私それ苦手なんですよね」
「大佐にやらせてもらったことあるんですけど、無線ビットって苦手なんですよ。あなたを
　確保できたのは僥倖でした」

7二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 14:04:34

「とことん利用するつもりだね」

「私の機体、キケロガの予備有線ビットを改造して…まあ2つ程度ですがそれを頼みますよ」

「そんだけなら問題無いけど。こっちの薬の要求も間違いなくだ。そっちの方が研究進んでるんだろ？」

8二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 14:07:00

「大体判ったよ。それで見込みがある奴ってのは」

「今地球に落ちていってます。MSで」

「……あのさ、あんたの計画破綻してない？

9二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 14:17:26

ちょっと休憩

10二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 14:46:28

このレスは削除されています

11二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 15:22:24

「「こんなちんちくりんの相手をするの？」」
「「誰がちんちくりんだ！！！」」

「中佐。休暇申請したいんですが」
「ダメですよコモリ少尉」

12二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 15:31:56

「私の方が大きい！！！」
「あんまし変わんないだろ！！！」
「背の事じゃないもん。へへーん」
「僕は無駄を省いたスレンダーなんだ！このおデブ！！！」
「うるさいよ白玉！！！」
「そっちこそレッドキャップ！！！」

「コモリ少尉、後は頼みますね」
「え」

（暫く放っておけば…まあ落ち着くでしょう）

13二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 15:41:26

「さっき命中判定出てたぞ！？」
「うるさい白玉！さっきのは間違いだ！！！」
「このレッドキャップ！！！何回でも当ててやるからな！！！」
「「次は落としてやる！！！」」

「……私の判定、無視しないで欲しいんですが…」

14二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 15:52:03

「本当に助かってますよ」
「そいつはどうも」

「それで？今後の予定はどうなってんの？」
「もう少し経ったら…キシリア閣下のNT部隊、増強を進めていますので」

「なるほどね……でもまだ実行は」
「今となっては2人揃わないと」

「厄介だねぇ」

15二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 16:16:44

「またあんた…そんな量しか食べないからちんちくりんなんだよ」
「うるさいなぁ、そっちは食べ過ぎなんだよ。だから太るんだ」
「なんだって白玉？」
「うるさいよレッドキャップ」

「「……………」」
「「ヒゲマン！コモリン！こいつなんとかして」」

（仲いいなぁこの二人…）

16二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 16:50:09

「お前今僕のビット掴もうとしたろ！？」
「惜しかった！」
「何考えてんだよ！？予備だって有るわけじゃないんだぞ！？模擬戦で壊したら」
「私がやれって指示したんですよドゥー曹長」
「何考えてんだヒゲマン！？」
「もっかい来い白玉！今度はとっ捕まえてやる！！！」
「こんなの実戦で役に立つかぁ！！！でも絶対に避け切ってやる！！！」

17二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 17:21:09

「そろそろ時期なのかい？」
「まあそういうことです。で、あなたの上司になるのは」

「あいつだろ？　白いアレの」
「エグザベ少尉にあまり鍛えられないでくださいね。後々厄介だ」

「まあ覚えてるよね。僕があんたに復讐したいのは。でもその前にキシリアだ」
「私が舞台を降りるとしたらその後ですかねぇ」

「僕もまだその時じゃないって思ったからここに居るんだよ。じゃ、あのちんちくりんによろしくね」

18二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 17:22:37

キシリアまだ生きてんの？

>>19

19二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 17:28:09

>>18

ここまでは10話より前のものです

20二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 17:37:14

「ヒゲマン！白玉！白玉居ないんだけど！？」
「ドゥー曹長はグラナダです。昇進とともにNT部隊に所属されるでしょう」

「なんでよ！？あいつのビット捕まえてないんだけど！！！今度はとっ捕まえる予定だったのに！！！」

「これは計画通りの動きなんですよ。あなたにはまだその時まで鍛えないといけませんでしたが」
「少々残念でしたが……まあ……また会えると思いますよ」

「……………」

>>111

21二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 17:44:14

（ドゥー…多分また会えるよね…）

（マチュ…多分もう会えないよね…）

22二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 18:57:16

グラナダでのNT部隊配属はあっさりと決まった。
既に難民出身の優秀なNTが二人居たのも理由だろう。
まあ、あいつが裏で手を回してるのも間違いないけど。
それ以外にも部隊編成を急いでる感じだ。
恐らくアレの完成が近いんだろう。とにかく、首尾よく配属された。
そして…コイツがあの時の白い奴の…

23二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 19:00:41

流れ切っちゃってごめんね　なんか知らない間にすごい物語スレが始まってた……

24二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 19:06:35

（なんなんだコイツ！？あの時も避けられたけどさ…動きだけなら
あいつらでもついていけないんじゃないの！？）

「ドゥー准尉！いい動きだ！！！ニャアンも良かったが君もなかなかだぞ！！！」

（……ああ、あのヤバそうなのか……しかし……本当にあの時のは
まぐれじゃなかったんだな…コイツが居て……僕は任務を果たせるのか？）

25二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 19:20:47

まあ認めるしかないね。隊長さんの動きは尋常じゃない。
でもここで食らいついていかないと同じ部隊に居られないだろう。
なんとしてでも居続けて信頼を勝ち取ってやる。
コイツは恐ろしく真っ直ぐな奴だ。アレが完成した時に何をするかは大体聞いている。
何としてでもNo.2、最低でもNo.3にはならないと目的を遂げられない

26二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 19:30:34

アレ………イオマグヌッソの竣工記念式典の2日ほど前に
僕のギャンが別の物に変わった。調整済みだから1日もあれば
慣れるだろうという。水色と青を基調にした塗装がされている。
そして隊長はこう言った。

「おめでとうドゥー准尉。君は僕が信頼する部下の一人だよ」
「もし僕に何かあってキシリア様から離れなくちゃいけない時は」
「君がこいつで護衛に向かってくれ」

（言質は取れた…隊長の言葉に裏なんて無いのはここ数日で把握済みだ）
（もうすぐだよゲーツ）

27二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 19:37:05

変な気分だ。サイコガンダムは対コイツ用でもあったのに
こんなMSで突っ込むことになるとはね。
でもまあ理にかなってるよ。いずれにしてもこいつらは
前菜だ。軽く片付けないと話にならない。

必ずシャリア・ブル達は来るだろう。その時に僕は

絶対にアイツらに合うわけにはいかない

28二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 19:44:58

………くそっ………キシリア……とんでも……ああ気持ち悪い……

…あれがあんなものだったとはね………うう……

……無茶苦茶だ……だけどまだ……………

……いける……いかなきゃいけない…

こんな事態だ、アイツがそろそろ出てくる。その前に隊長に

「ドゥー准尉！聞こえるか？僕らはこれから周囲の警戒に当たる！」
「君はキシリア様の直掩に向かってくれ」

>>166

29二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 19:49:48

……ついに来た……この時が……だけどキシリアの船の位置は
把握できていない。何しろクーデターの真っ最中だ。だけど
イオマグヌッソを離れるときは必ず来る。それまでどんな通信も
動きも見逃すわけにはいかない…

30二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 19:57:46

イオマグヌッソから何か出撃していった。あれはMSだ…どう考えても
キシリアじゃない…だけどアレは……赤い……ガンダム…？

だけど今の僕には関係ない……隊長たちもどうなったか判らないけど

それよりもキシリアだ

31二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 20:03:04

すごい勢いで展開が進んでいくな　
マジでどうなっちゃうんだ？

32二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 20:08:51

ちょっとお風呂

33二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 20:50:12

…イオマグヌッソが動いた…でも今度は様子が違う…今度は？
…またゼクノヴァだ。だけど今度は流石に慣れてきたしいつもと違う。

…周辺がなんとなく判る……皆、居るな……マチュも居るかやっぱり…
…だけどこっちには気づいてないな……そして近くに誰だか判らない…
…シャアだって？……5年も行方不明だった赤い彗星…

…それと…こいつ…？……………

34二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 20:58:35

……ゼクノヴァが治まったか……そして……やっと見えた…
…やっとでてきたね……キシリア閣下……
…でもさ、僕はあんたの暗殺の他にまだやることがあるんだ。
その為にはこれをやらないとね。とばっちりで悪いけどさ

35二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:01:15

キシリア閣下。僕が追い立てた艦とザクはプレゼントさ、受け取ってもらうよ。
後は赤い彗星がやってくれる。
暗殺ってのは必ずしも自分がやる必要なんて無いんだよ。

36二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:05:04

…これで一つ片付いた…後、残りは一つ…

シャリア・ブル中佐への復讐

37二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:09:09

あの時の恨みを晴らす気なんだな

38二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:13:46

……ヤバい！！！　……ヤバいヤバいヤバい！！！
イオマグヌッソが……とにかく全速離脱するしかない……！！！
まさかアイツのために取っておいた推進剤が役に立つとはね………

………！？………間に合わないか…！？

39二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:16:44

………まいったね……こいつのハクジが有って助かったよ……

でもさぁ……足無くなっちゃってるね……

>>137

40二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:21:38

ハクジの推進剤も心許ない。でもまだ手はあるさ。
ただタイミングが重要だ。チャンスは一度きり。

あそこに居るな……シャリア・ブル…

41二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:28:14

……ハクジのブースターを吹かせて……この位置だ！！！

そうだよ、ハクジの先に中佐は居る。見つけてくれるよね隊長？

42二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:31:48

このレスは削除されています

43二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:33:25

……あんたと最初の会話の時から気づいてたよ。

こっちも軍人のはしくれだからね。
事が終わったら全部ひっかぶってこの世を去るつもりだろう。

誰がさせるか。生き続けるってのは時には死よりも辛いってのを
木星の旅で経験したってマチュから聞いたよ。

だからまだまだあんたには生きててもらう

44二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:35:16

………あー………長かった……いや短かったかな……

……ああ、そうだ……ゲーツ……

仇討ちはこんな形になっちゃったけど許してくれるよね…？

>>47

45二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:37:40

……さて……ハクジも無いし……
ランドセルの推進剤もカラに近いなぁ……
ちょっと帰れそうにないかも…
地球の引力圏に入ったら終わりだね……
まあそれでもしょうがないか……

46二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:40:05

……疲れちゃった……

……ここまで色々あったなぁ……

……でもまあどうなってもいいか……

……どうなってもいいさ……

……どうなってもいいんだよ！！！

…隊長…なんで見つけちゃうのさ…

47二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:44:27

>>44

ゲーツ………

ごめんマジで泣けてくるんだが

48二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:44:58

……ああそうだよね…人手足りないもんね……

…でもさぁ…

…これだと…

…またマチュに会っちゃうかもなぁ…

…嫌だなぁ…

…ゲーツ…済まないけど君のところに行くのはまだ先になりそうだよ…

49二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:45:01

主を殺し続けたサイコロがその因果に嫌気を差して主を救う展開いいよね

50二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:50:03

「……そこ……ドゥ……白玉ぁ！！！」

うるさいなぁ……静かにしてよ。ちょっと休憩したら

また遊んでやるさ

おしまい

51二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 21:51:58

えっ！？　おしまい！！？

52二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 22:04:53

この後かぁ……何か思いつくかな……

53二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 22:10:51

これで完結しちゃった……ってコト！？
まあ確かに読んでて納得はいったしなぁ…

54二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 22:10:58

ああ、そっか。別に先じゃなくても途中経過を大分端折ってるから
その辺をもうちょっと詳しくってのでも良いか

55二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 22:13:02

あえて語らないのも味だけど、その後生き残ったドゥーはどうするんだろうな
マチュニュアンに付き合って地球かエグザべ配下か

56二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 22:13:56

問題は平日の昼間は仕事場からスマフォの書込みで保守ができないんだよね。
契約会社ごとのホスト規制かかってるっぽいから。18:00辺りまで残ってなくて
スレ落ちしたら新スレ立てればいいけど

57二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 22:15:09

とりあえず今日は力を使い果たしたので休ませてもらうね

58二次元好きの匿名さん25/07/09(水) 22:20:39

お疲れ様です
なるほど、ホスト規制とかにもそういう事情があるのか…

59二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 06:02:26

保守

60二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 12:53:52

ホッシュ

61二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 18:19:10

お休みドゥー……

62二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 18:43:09

～　マチュとの会合　～

正直面食らった。クランバトル……クラバなんてのはどう考えてもクレイジーだ。
それに5年前の戦時中に開発されたMSに比べれば最新型はパイロットに負担をかけないよう
疲労を貯めない工夫を施した操縦系になっている。任務前に動けないのでは話にならない。
とはいえ、想像以上にMSの扱いには体力が要る。5分間と言えど最後は必ず軍警から
逃げないといけない。だから民間人のそれも少女と聞いていたが、それなりの体格を
持っていると思っていたんだ。

だから正直な言葉が出た。
「「こんなちんちくりんの相手をするの？」」
「「誰がちんちくりんだ！！！」」
なんてことだ。完全にハモった。その後も暫く言い合いが続く。そのうちに

「この白玉団子！」
シラタマダンゴ？　…一瞬思考が止まったが、何を言われたか思い当たった。白玉団子。
市井に出るのは少なかったが、任務で実行するにあたって選択肢は多い方が良い。
知識を持っておいて損は無いのだ。幸いなことに共闘にあるムラサメ研の食堂にも
それが出てきたことが有った。……白玉団子……ふーん

こっちも反撃に出ることにした。クラバ話は聞いている。コイツは暫く民生品の
ヒートホークで戦っていた。その上、真っ赤な髪のちんちくりん。

「なんだとこのレッドキャップ」
あっちも一瞬きょとんとしたようだがスグに意味が分かったらしい。
また言い合いになった。

「中佐。休暇申請したいんですが」
「ダメですよコモリ少尉」

63二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 21:37:52

～　ビット　～
「こいつがそうか…よくまぁ改造したね」
「必要でしたからね。それにそんなに時間が有るわけじゃない。使える手駒を惜しんでいられません」

「まあサイコガンダムに比べればこんな程度は造作もないよ。あのレッドキャップ、叩けるだけ叩いてやるよ」
「頼みますよ。場合によっては自信を失う……まああの子がそうなるとは思えませんが」

「あんたさぁ」
「なんです？」

「無線ビット、苦手じゃなくて恐れてるだろ？」
「………」

「なんかさ…何かあったら　"自力で戻れなくてどこかに行ってしまう"　そんな存在を作りたくない」

「ただの兵器にもそんな事態になって欲しくないなんて、変わってるよ」
「さあ……私がそんなこと考えてる風に思えますか？」

「別に違っててもいいさ。大体同じことを僕にはやらせようってんだからね。
でも僕なら失敗しないと思ってるからだろ？」

「いいよ、過去に何が有ったか知らないけど。その根っこにあるものが解消されれば…
それは優しさになると思うからさ」

「……私がそんな心を持ってるとでも？」

64二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 21:40:52

投稿マジで感謝です！！

>>65

65二次元好きの匿名さん25/07/10(木) 22:01:53

>>64

こんなので良かったらだけど。今日はこの2つで…

66二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 06:12:52

今夜はこもりんのお話予定

>>67

67二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 06:39:05

>>66

了解です！　楽しみにしてます！！

68二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 10:47:22

保守

69二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 19:18:50

保守

70二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 19:35:24

～　こもりんは休みたい　～

予想外だった。巨体、そして戦い方からあのMSのパイロットがこんなに落ち着いた感じだったとは…
…そして戻ってきたアマテ・ユズリハ、一人無謀にも地球に降る無茶をする民間人…
ムラサメ少尉に少し期待していた。年齢が近しそうだし、まだ少女と思われる。
あんな無茶をするアマテを抑えてくれるんじゃないかと………そう思っていた。

「はは、見てくださいコモリ少尉。えーっと……そうそう、イズマコロニーで見た
アレです、紅白饅頭が談笑してます」

アレはどうみても口喧嘩でしょう！？　肝心の上司がこれだ。二人はまだ自己紹介どころか
名乗り合ってすらいない。にもかかわらず白玉だのなんだの言い争っている。

「いい加減にしなさい！　アマテ・ユズリハ！　ドゥー・ムラサメ少尉！　挨拶が先でしょう！？」

中佐に止める様子が全くないので二人の間に割って入った。手が出る前に止めないといけない。
一応これでお互いの名前は伝わった。これで止まらなければラシッド艦長に連絡でも

「「こんなの」」　「白玉」「レッドキャップ」　「「で十分だ！！！」」

…ダメだ連絡するしかない。
「はは、仲が良いですねぇ二人とも……じゃぁコモリ少尉、後は頼みますね」
「え」

71二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 21:21:45

～　NT　～

「こちらの研究は進んでますが……まあなんとかするように努力してもらいますよ」
「薬に頼るのは気にしてないけどね。できれば副作用を、ね」

「強化人間……ジオンでも研究を進めているとは聞いています」
「あんたはそれを歪だと思ってるかい？」

「違うとでも？」
「自然じゃないと思う？　でも人は今まで犬や猫なんかを自分の都合のいいように進化させてきてないかい？
野生の犬や猫なんか圧倒的少数だ。馬なんかは野生は居なくなった。でも彼らは繁栄してるとも言える。
それに彼らは牙や爪を磨き、速く走るように同族で競い合って進化してきた同族が得た力でお互いを
進化させるのはむしろ自然じゃないのか？　それに倣えば人が自らの意思で人に進化させてもらうのは
むしろ自然さ」

「………」
「まあそれが化け物を作るって言うなら話は別だ。でもNTってのはあんたみたいに自然に発生してるんだ。
自然に発生してる者に向かおうとするのは不自然じゃないだろう？」

「………なるほど、面白いですね………判りました。今後はあなたの心は読まないようにします」
「…良いのかい？　僕があんたに復讐するつもりが有るのはとっくに判ってるんだろ？」

「お二人を排除するまでは絶対にしないでしょう？　どんな復習が来るか判らない方が面白いじゃないですか」
「…あんたも変わってるね。判ったよ。じゃあ薬の件と…他にも頼んだよ」

72二次元好きの匿名さん25/07/11(金) 22:23:35

明日は休みだから4話分か6話分作れたらいいなぁ…

>>73

73二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 01:46:40

>>72

返信遅れましたが、了解です！　

楽しみ！！

74二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 06:25:26

訂正箇所

～　マチュとの会合　～

共闘にある　→　極東にある
クラバ話は　→　クラバの話は

～　NT　～

どんな復習が　→　どんな復讐が
進化してきた同族が　→　進化してきた。同族が

75二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 06:27:57

～　こもりんは休みたい　おまけ　～

「ところでコモリ少尉。問題児が3人に増えたと思ってますね？」
「ええそうです」

「誰ですか？」
「判ってますよね？」

76二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 08:09:59

～　再戦！　～

「これで僕の3連勝だ」「もう一回だ！白玉団子！！！」「何回やっても無駄だよ」「次は勝つ！！！」

二人にはシミュレーターによる模擬戦を行わせている。ビットの改修はほぼ終わっている。
だがドゥー少尉のいわゆる「癖」が運用上必要となる。より効率的な動きを行えることにより
高度な動きができれば訓練の効果も上がるからだ。万一のことに備えマチュ君の練度は可能な限り
上げておいた方が良いだろう。

ドゥー少尉の機体データは大佐のガンダムの物をジークアクスに合わせてスペックアップしたものだ。
ビットは2機。それでもマチュ君にはまだまだ辛い相手だろう。

「もう一回だ白玉ぁ！！！」「良いのかい？これじゃぁ僕10連勝とかしちゃうかもなぁ～」

ああ、いけませんね。このままでは。そろそろ頃合いです。

「マチュ君、今日はここまでです」「ええ！？なんでさ」「今日はこれまでだって、残念だったねレッドキャップ」

「ええ、マチュ君はここまでです。交代ですよ」「は！？」

「ドゥー少尉、良いですよね？　ビットは6機で良いです。大佐と過去にシミュレーターを行ったことは
有りますが…私も全力でやり合うことが無いと勘が鈍る」

ニュータイプを人殺しの道具として使うのは好まないが今は言っていられない。先の事を考えると必要なことだ。
先程は無かったプレッシャーを感じた。空気が変わった。

「………いいよ、イズマコロニーの時とは違う僕を見せて………やる！！！」

77二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 08:36:28

おお！　ドゥーちゃんvsヒゲマンか
以前の雪辱を果たせるかな…！？

>>78

78二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 13:11:55

>>77

実は結果だけにしようかと持ってました。でもちょっと頑張ってみよう

79二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 14:40:53

～　再戦！　その2　～

中佐の機体はキケロガだ。それ以外はありえないし、どちらも納得しない。
戦場は宇宙。どちらも全力が出せる。コロニー内の疑似重力も無い。

サイコガンダムよりも遥かに小さい機体にはマチュとの戦闘で慣れた。
ビット操作も問題無い。マチュとの戦闘は中佐も見ている。双方手の内はバレている…

とは言えない。僕のビットは6個に増えているのだ。ただ数の有利があるとは思っていない。
イズマコロニーの事はしっかりと覚えている。有線のメリットは負担が少なく、ビットに搭載される
火器の出力は本体から賄われる。無線はどうしても推進剤が必要だったり出力に制限が出てくる。

だが有線の最大の弱点は攻撃範囲と「有線である事」だ。ケーブルは無限に伸びるわけではないし
ケーブルが絡みでもしたら致命傷だ。だが中佐はそんなミスはしない。

こちらは無線の強みを最大限に利用する。周囲を回転・直線・散開・フェイント…自分の機体の
後ろからの2段攻撃に四方からの一斉射撃…サイコガンダムよりも遥かに小回りが利く機体での
波状攻撃も試した。

…5分経った。タイムオーバーだ。中佐は……まだ座っている……情けないなぁ……
…うん、僕も立ち上がれないけどね。どっちもビット残り1個まで破壊したんだけどね……
…ああ、アレはコモリ少尉か……マチュが呼んだな……中佐の方に行ってあげな……

80二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 19:02:50

～　配属　～

「白玉団子」「なんだレッドキャップ」
「少尉から曹長に落ちちゃったんだって？」「ジオン配属に変わったんだよ」

「ドゥー少尉、本日付でジオン配属となります。階級は曹長で」
「…ドゥー・ムラサメ、本日より曹長の任を拝命いたしました！」

「まあ既定路線とは言え形だけでも済ませないと」
「そうだね。それに曹長かぁ」

「一応、キシリア閣下のNT部隊長は少尉ですからね。向こうに行ってから部隊配属や
昇進が行なわれる方が覚えが良いでしょう」
「まあそうだろうね。目立つ階級で配属替えするのは不振を生むよ」

「まあそれよりも………想像つくでしょうが」
「それは判ってるよ」

「ふーん。なんかやらかしたんじゃないんだ」「僕がやらかす訳ないだろうレッドキャップ」
「やらかすなら…いや何でもない」「何よ白玉」「うるさいぞレッドキャップ」「レッドキャップ言うな！」

案の定口喧嘩になった。一応中佐には止められてたんだけどなぁ

81二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 21:49:03

～　次も　～

またこれかぁ………夢だ………あの時の………イズマコロニーでの………

…もう慣れちゃったけどね………ただね………助かるよ………

……結果は同じだけど………また次見るときもさぁ………

………忘れないように出て来いよゲーツ………

>>82

82二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 21:50:51

>>81

つらい…辛いって……

83二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 22:08:48

～　MAV　～

「これを再び活用するとは思っていませんでしたけどね」
「ふーん、結構広いじゃない」

キケロガには使用していない複座が有った。開発から実践投入前にはシムス大尉の協力も必要だったからだ。

「こちらで2機のビットを操作してもらいますよ。改修済みですから問題無いでしょう」
「………有線4機と無線2機かぁ……僕が言うのもなんだけど過剰じゃないかい？」

「備えあれば憂いなしですよ。現状、大佐以外に無線ビットを扱えるのはマチュ君が言うシュウジという
少年だけですが……あなたのような例もあります。キシリア閣下のNT部隊にもし居たら」
「まあ言ってることは判らないでもないね」

「起こりうる問題はマチュ君に蹴られでもして虎の子のビットを壊されないような事態ですか」
「判ってるねぇ…僕も可能な限り気を付けるよ」

84二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 22:10:01

とりあえず今夜はこれぐらいですよ。お疲れさまー

85二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 22:14:04

お疲れ様です。そしておやすみなさいです。　
次回も楽しみにしてます！

86二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 07:11:04

保守

>>87

87二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 07:48:17

>>86

あー、すいません！1話作成してたけど、もうちょっとかかるから念のため保守しようかなと

思って見てたら…助かります

88二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 08:05:36

～　ヒゲマン！？　～

……ああ、また問題児二人が一緒に居る。まあ中佐も居るから…3人になった。
「コモリ少尉？失礼なこと考えてますよね？」

中佐の言葉は無視することにする。今はお昼時、ここは食堂だ。軍艦の食堂なんてそれほど広いわけではない。
それでも十数名は食事できるスペースは有る。だが二人は同じテーブルに居た。またアマテが絡みに行ったのだろう。

「なんだよレッドキャップ。僕は一人で食べたいんだけど？」
「うるさいなぁ。私がどこで食べようと勝手でしょ？」

「またあんた…そんな量しか食べないからちんちくりんなんだよ」
「うるさいなぁ、そっちは食べ過ぎなんだよ。だから太るんだ」

「太ってなんかないよ！そっちが痩せすぎなんだ！」
「痩せすぎじゃないよ。僕はスレンダーなんだ」

「スレンダーねぇ…ああ、大きくなってない事のいいわけかぁ」
「……ふん、無駄な脂肪の塊なんて付けない方が良いんだよこのおデブ」

「なんだって白玉？」「うるさいよレッドキャップ」

「「ヒゲマン！コモリン！こいつなんとかして」」

コ、コモリン！？　あまりの意外な単語に少々面食らった。アマテはともかくドゥー曹長からそういった単語が
出てくるとは思っていなかったからだ。だがそれよりも隣の中佐の方が衝撃を受けているようだ。

二人はまだいつもの口喧嘩を始めた。律儀に二人とも食事は済ませてからだ。ちゃっかりしている。
そして気づいた。時々ドゥー曹長に楽しそうな表情が浮かんでいることに。

89二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 17:17:27

～　実戦演習　～

「「何言ってんのヒゲマン？」」

この二人、仲いいですねぇ。ヒゲマンはまだ慣れませんがどっちが考えたのでしょう？

「実戦演習ですが、マチュ君はジークァックス、ドゥー曹長にはキケロガの複座に乗ってもらいます」
「で、中佐もキケロガに乗るんだよね？　そこまでは判る。でもさ」

「中佐に対して私とドゥーが組むってどういうことなの？」
「マチュ君には無線ビットの対処法も教えたいのですが、ドゥー曹長も実戦でキケロガの改修ビットを
まだ使い慣れてるわけではありません。そこでドゥー曹長の慣熟訓練、マチュ君の実戦訓練相手を私が
同時に請け負います」

「つまり、僕はキケロガに乗ってるけどビット操作に集中してキケロガを狙う」
「私は普通に中佐の相手をすればいいんだね？」

「変な気分だけどね。自分が乗ってる機体に攻撃するなんてさぁ」
「そんな器用なことできるの白玉？」「できるに決まってるだろ！！！」

「楽しみにしてますよ。何分持つのか…期待してます」

90二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 19:02:47

～　ギャン　～

「こちらがそうですか……キシリア様」
「そうだ……貴様のギャンと同様、量産機ではない隊長やそれに準ずる者のための機体」

僕のギャンは白を基調にした物だ。それに対してこちらは青基調というべきか…

「ニャアンも副隊長を行える可能性があるとは聞いている。しかし、アレにはジフレドがある」
それにジフレドにはまた別の役目もあるのでな…」

「貴様に全ての対処ができうるだけの技量は有ると聞いている。先だっての暗殺未遂もそうだ。
働きを疑うつもりはないが万が一ということもある」

「信用に足る者を選べ。貴様が動けぬ時に対処できる者をな」

そう言ってキシリア様は去っていった。信用に足る者か。現状は訓練中だが突出している者は
まだ見受けられない。この機体を預けられる者か…

91二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 19:46:23

～　きゅうけいちゅう　～

「………おーい………レッド………キャップ………」
「……………」

「………動けるかー？………喋れるかー？………」
「………うる………さいな………白………」

「………あっ………はっ………はっ………ダメだなぁ………」

「………僕も………動けないよ………容赦………無いよね………ヒゲマン………」

ぐったりした二人を発見した。休憩中のようだ。流石に口喧嘩する元気はないらしい。
中佐の訓練が相当堪えたとみえる。あの人も容赦ないなぁ。

「こーもりーん」「お昼ー」「「おねがーい」」

仲良いなぁこの二人

92二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 21:40:47

今夜はこれまでかな…そいではお疲れ様

93二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 02:26:48

保守

>>94

94二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 06:03:52

>>93

保守協力、大変感謝します。二人の中佐式スパルタ訓練はもうちっと続くんじゃ

95二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 12:47:41

このレスは削除されています

96二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 18:07:50

～　三色団子　～

私も含めて4人とも座って目を瞑っている。中佐が訓練として簡単な読心ができるようにということだ。
ドゥー曹長が私・マチュ・中佐の読心を行う。私は練習台兼必要とは思えないが監視役だ。

目を瞑っていて監視も何もないと思うが…まあ訓練ということであれば仕方が無い。
流石に最初から読心できる訳もなく、意味があるのかなぁ……と思っていたが私やマチュの思考は
例えばマチュがハロを思い浮かべていた時には「丸っこいなにか？」程度には判るようになっていた。

ドゥー曹長の顔は中佐の方を向いている。そして…
「中佐」「なんです？」「僕は三色団子の白い奴じゃないぞ」「おお。イズマコロニーで見かけて美味しそうだなと」

マチュが吹き出した。明らかに笑いを堪えている。あなたも赤団子扱いなの分かってる？

「中佐、じゃあ私は草団子ですか？　ゴマ団子ですか？」

マチュが耐えられなくなった。中佐まで笑い出した。
ラシッド艦長、これはハラスメントですか？訴えて良いですか？

97二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 19:00:28

～　白玉団子　～

「白玉団子ー」「なんだレッドキャップ。休憩中だぞ」

「あんた強化人間だって聞いてるけどどんな生活だったの」「軍事機密だ。言えない」
「どうしても？」「ダメだ」「ケチ」「………」

「………これは独り言だけどさ。ジオンのコロニー落としで家族を失った連中は地球に山ほど居るんだ」
「そういった連中の……孤児の中にもNTの才能を持つものが居るかもしれない」
「連邦はジオンよりも研究が遅れていたけど、戦争中にもジオンのそういった情報が入ってきてた」
「戦争で得をする連中っているからね。あまりにも早く終結すると困る連中がいる。そこからの情報らしい」
「まあ思惑が外れて1年ほどで終わっちゃったけどね。でも連邦はそういった情報を欲しがってるから高く売れる」
「そんな感じでムラサメ研究所では実験や訓練が行われていたさ。妙な薬も飲まされた」
「それについていけなくて脱落した奴は……まあ想像できる」
「そんなわけで顔も名前もよく知らない連中と過ごしていたさ」

「………友達とか居ないんだ」「居るわけないだろ？　生き残る方が優先だったんだから」

「今でもそうさ。僕の友達にレッドキャップなんて物騒な奴は居ない」
「………私の友達にも白玉団子なん居ない」

「……そろそろ訓練の時間か…」

98二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 19:15:20

こういうおぞましい背景がまさにガンダムって感じするね
ジオンもだが連邦も大概に胸糞悪い　子供の未来を戦争の為に利用する大人たち…　ドゥーたちの過去が想像できて辛いな

>>104

99二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 19:26:18

訂正箇所

～　白玉団子　～

白玉団子なん　→　白玉団子なんて

インド人を右に　→　ハンドルを右に

100二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 20:34:25

～　クレイジートレーニング　～

僕もマチュも何度か実戦訓練によって練度は上がっていた。僕のビットの標的はマチュに変わっている。
中佐の有線ビットはまだ2機だが、今のマチュは4つのビット相手に回避訓練を続けていた。
その途中、僕のビットに信じられない感覚が走った。

「レッドキャップ！何だ今の！？お前今僕のビット掴もうとしたろ！？」
「惜しかった！もうちょっとなのに！」

「何考えてんだよ！？予備だって有るわけじゃないんだぞ！？模擬戦で壊したら」
「私がやれって指示したんですよドゥー曹長。吃驚しましたか？でもやった方が居るんですよ。
できたらもしもの時に役に立つかもしれません」

「何考えてんだヒゲマン！？というか誰だよそんなことしたのは！？」
「もっかい来い白玉！今度はとっ捕まえてやる！！！こっち来い！！！」

「こんなの実戦で役に立つかぁ！！！でも絶対に避け切ってやる！！！」
「絶対に捕まえてやるから！！！」

101二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 20:58:30

～　密談　～

「そろそろ時期なのかい？あんな訓練やらせたのは…」
「まあそういうことです。で、あなたの上司になるのは…判ってますよね？」

「あいつだろ？　白いアレの……僕の前に立ちふさがったあいつ」
「エグザベ少尉にあまり鍛えられないでくださいね。後々厄介だ。そうならないように願いますが」

「まあ覚えてるよね。僕があんたに復讐したいのは。でもその前にキシリアだ」
「私が舞台を降りるとしたらその後ですかねぇ」

「僕もまだその時じゃないって思ったからここに居るんだよ。じゃ、あのちんちくりんによろしくね」
「おやおや、まだ少し早いですよ。私のビットもまだ4機使っていない。6機での仕上げを済ませないと」

「お迎えが来るのはもうちょっと先か。じゃあそれまでにあいつを仕上げていかないとね」
「私も何があるかは判りませんからね。良い経験になってますよ」

102二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 21:09:38

今夜はここまでかな。別に詳細補填しなくてもいいかな、とか思う話もあったけど
気になったから予定より増やしちゃったよ。

明日は3話前後かなぁ。そして明後日は…

103二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 21:12:55

明後日……
なんだ？　何が起きるんだ…！？

104二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 21:25:58

>>98

コロニーの落下を予知した奇跡の三人の子をオーガスタが確保している

105二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 03:43:41

保守

106二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 06:11:10

保守

107二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 12:55:51

保守します。　更新お待ちしております！
今日は何が起きるか……

108二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 18:21:33

～　未完成　～

右、左、頭上、真下。あらゆる方向から攻撃を仕掛ける。時には止まる。僕のビットは時々捕まりそうに
なりながらも躱し続けている。マチュも同様だ。中佐のビットは4機、僕のビットと合わせて6機。

中佐はその上で時々放たれるマチュからの攻撃を躱す。こっちは相変わらずだ。
だけどマチュの成長は著しかった。それでも僕たちの攻撃を躱しつつ僕の無線ビットを隙あらば掴もうとする。

「そこだ白玉ぁ！！！」「おっと、そうはさせないよ！！！」
余裕があるような声を発したが今のは危なかった。本当にギリギリで買わせた感じだ。

「マチュ君、以前も教えましたが……オールレンジ攻撃と言っても動かしているのは所詮人間です。
有限の思考パターンと有限の攻撃回数、その組み合わせに過ぎません。囮を使って気を逸らす、挙動を
先読みしてビームの中を突っ切るなどで対応可能です」

言ってることは何となく判るけどさ。6機のこれを対処してビットを掴むとかスパルタ過ぎるよね。

「そしてマチュ君。貴女はそれを物にしつつある」

…それは間違い無いかもしれない。現に掴まれそうになった。しかし……マチュからの返事は無い。
返事をする余裕なんかないのだろう。

……これで返事できてたらヒゲマンの訓練は卒業だろうけど。

109二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 18:45:06

ドゥー&マチュ「ヒゲマンの説明要領よくて分かりやすいけどスパルタ極まってるから腹立つ」

110二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 19:23:55

～　談笑　～

「レッドキャップ、最近凄いね」
マチュに一瞬笑顔が浮かぶ。だがそれはスグにいつもの表情に戻った。

「白玉なんかに褒められても嬉しくないよ」「ふぅん、そっか」

マチュの成長具合を凄く感じているのは本当だ。元々はただの一般人なのに、MSをあそこまで扱えるのは
好ましいかは別として才能と言えるだろう。だから素直に褒めてやった。

「まあそう言えばそうだよね。まだ僕のビットは捕まってない。捕まえられたら」
「捕まえられたら何？」

「レッドキャップって呼ぶのを止めてやるよ」
「…じゃあ次あんたが逃げ切ったら白玉って呼ぶのを止めてあげる」

「言ったな？絶対だぞ」「そっちこそ」

暫く睨み合いが続いた。だけど暫くして、なんだか可笑しくなってきた。

「「ぷっ………くくく………あははははははははははははは」」

僕らはほぼ同時に笑っていた。　……可笑しいな、僕ってこんな風に笑うことあったっけ？

暫くして笑いが止まった。

「次も僕が」「次は私が」「「勝つからね！！！」」

111二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 19:26:19

明日は>>20の詳細だよ。でも今夜はもう1話入れるね

>>112

112二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 19:34:24

>>111

あぁ…それが102で言ってた、あのドゥーとマチュの不穏なシーンの詳細なのか…！？

113二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 20:56:17

～　誤算　～

「なんで今まで黙ってたの？」「………軍の機密だからだ」
朝食の後、いつもの物になりつつあった格納庫に向かう前の通路。そこで僕は考えなしに呟いてしまった。
ソドンに居られるのもあまり長くないことを。しまったと思った時にはもう遅かった。

マチュは色々捲し立てている。僕は黙っていた。僕はもちろん、シャリア中佐も僕の目的を
マチュに話していない。知れば何をするかは予想がつく。

ずっと黙っているつもりだったが……つい言ってしまった。

「おまえには関係ないだろ」

乾いた音が通路に響いた。マチュが走り去っていく。馬鹿だなぁ、そっちはお前の部屋の方向だぞ。
これじゃぁ訓練は延期かな………あれ？　なんだろう。左の頬が痛むみたいだ。

その時誰かの気配が走って近づいてくるのが判った。ブリッジの方からだ。これは中佐だ。焦っている。
なんだろう？　姿を現した中佐はこう言った。

「ここに居ましたかドゥー曹長、私の計算ミスです。迎えが来てしまいました」

114二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 21:43:59

このレスは削除されています

115二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 21:45:59

今夜はここまで、明日は2話分の予定です。

116二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 00:11:37

楽しみに待つために保守

117二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 01:11:01

保守

118二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 05:59:23

保守

119二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 14:20:27

保守

120二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 18:16:02

～　離別　～

「ヒゲマン！白玉！白玉居ないんだけど！？どこ行ったのあいつ！？」

「ドゥー曹長はグラナダです。昇進とともにNT部隊に所属されるでしょう」

部屋に戻った後、思考が纏まらず、1時間ほど経ち……暫くしてから訓練が有ることを思い出した。

あいつの部屋に行って謝って……訓練に向かおうとした。でも。

「なんでよ！？あいつのビット捕まえてないんだけど！！！今度はとっ捕まえなきゃいけなかったのに！！！」

「マチュ君……申し訳ありません、私の読み違いで予定が早まってしまいました」

「予定って何？　ソドンを離れてグラナダに行くのは最初からの予定だったの？」

「……先に言っておきますが追ってはいけませんよ。何の為なのかは彼女との約束であなたには伝えられません

追うことも知ることも彼女は望んでいません」

「これは計画通りの動きなんですよ。あなたにはまだその時まで鍛えないといけませんでしたが…今日の訓練は

中止です。曹長が欠けたため……少々プランを変更せねばなりません」

「私お別れも言ってない……よく聞こえてなかったけど……コモリンが呼んでたのは…」

「少々残念でしたが……まあ……また会えると思いますよ」

「……………」

「一つだけ……私には判りませんでしたが……ドゥー曹長から一言『ごめん』と……」

（ドゥー…多分また会えるよね…）

（マチュ…多分もう会えないよね…）

121二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 19:13:08

～　キラキラ　～

訓練は中止になったが「私」は格納庫に居た。中佐のキケロガの傍らには
とうとう捕まえられなかった無線ビットが見える。

「僕」は今、グラナダへの連絡船に居る。そんな長旅ではないだろう…
…ふと気が付いた。キラキラ……キラキラが見える。

綺麗だなぁ………と「私」は眺めていた。

「僕」はこんな時にもキラキラって見えるんだ……と眺めていた。

でもスグに「私」は気が付いた。これは水滴に光が反射しているだけだ。
誰だろう、何かを零したのは。一滴ではなく数的も…

無重力空間において液体は何処に付着してトラブルを起こすか判らない。
「僕」はそれが船内のセンサーに反応した集水装置で流れていくのを眺めていた。

綺麗だなあと思いつつ「私」はハロに「ナイテイルノカ？」と聞かれた。
あれ？誰か泣いてるのかな？

「僕」の耳に誰かの嗚咽が聞こえた………泣いてるのは誰だろう……

122二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 21:09:27

今夜は予告通りの2話です。明日はどうなるかな…

123二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 22:16:26

ドゥーちゃん保守

>>124

124二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 22:58:31

>>123

保守感謝ですよ。終わるまでにギャンの初代カラーを用意したい…

125二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 02:07:18

保守

126二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 06:11:57

保守

127二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 09:50:55

ホスト規制解除されてやっと来れた…🙏

離別の詳細辛いな…　思ってた10倍辛くてヤバい　次回どうなるのか予想つかんよ…

128二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 15:10:29

保守

129二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 20:12:32

～　計画　～

グラナダまで後30分程だろうか…僕は少し眠っていたようだ。到着までにこれからの事を再確認する。
僕は中佐が保護した難民から見出されたNTという触込みでキシリア親衛隊の候補生としてグラナダに入る。
ジオンにはフラナガンスクールというNT養成所のようなものがあり、そこの卒業生がNT部隊に何名か
配属される予定であったが、主席を除き既に亡くなっているという。調査の結果は暗殺らしい。
その為にNT部隊の再編を余儀なくされ、特に親衛隊員は再度選別されることとなった…
見込みのあるものを集め、その中からスクール卒業生に匹敵する人材を見出せれば…といったところだ。

僕が目指すのはその親衛隊員の｛No.2」だ。どんなに悪くても「3」にはならないといけない。
隊長になってしまえば、自分の裁量で動ける範囲は最も大きくなる。だが、その分自由に動けなくなるケースも
存在する。現状、あってはならないが仮想敵で最も強力なのは中佐だ。もし、戦うことになった場合に
隊長が部下を置いて別行動を取れるような相手ではない。その強さは身に染みている。

ならばそう言ったケースで同時に備えなければならない事がある時は？　自分に次ぐ者にその任務を任せるのが
妥当だろう。僕はそういった動きが取れる立場に居ないといけない。

任務を遂行するために単独行動が許される立場に。

130二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 20:27:37

確かに、二番手三番手になれば自由な行動が確約されるよなぁ　動きやすい地位だ

131二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 21:26:41

～　グラナダ　～

グラナダでのNT部隊配属はあっさりと決まった。既に難民出身の優秀なNTが二人居たのも理由だろう。
まあ、あいつが裏で手を回してるのも間違いないけど。それ以外にも部隊編成を急いでる感じだ。
恐らくアレの完成が近いんだろう。僕の迎えが早まったのもそのせいだと思う。中佐に読み違えを起こさせる
何か…それとも人が…まあそれを考えても今更どうしようもない、とにかく、首尾よく配属された。
とはいえ、僕はまだ「親衛隊員ではない」、それの候補生だ。

そして…コイツがあの時の白い奴の…ＭＳ格納庫前の広場に集まられた僕たちの前に現れた親衛隊の隊長。

「僕の名はエグザベ、エグザベ・オリベだ。君たちＮＴ部隊の隊長であり、教官も兼ねることになる」

エグザベ・オリベ。中佐が言っていたエグザベ少尉。中佐はこいつに鍛えられ過ぎないように言っていたが
とてもそうは思えないように感じた。まあ、スグにどんな物かは判るだろう。

ＮＴ部隊員は25名ほどであろうか？　ここからふるいをかけられ、親衛隊員に選ばれるのは10名程度だろうか。
一人一人が前に出て敬礼とともに隊長へ名乗っていく。その中に赤毛の女が居た。

もちろん顔も名前も違う。僕は何故かそいつも親衛隊員に選ばれたら…そう思っていた。

132二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 21:34:37

ドゥーとエグザベ君の絡みの補完描写が見られそうで嬉しい

133二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 21:39:28

今夜のお話はここまでですよ。昨日はずっと書きたかった部分を書けて精神的ダメージを受けていました。
「談笑」「誤算」「キラキラ」は月曜日辺りに思いつきました。何故思いついてしまったの…

134二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 21:47:25

お疲れ様です！　書きたいことが書けて何より。　
何故って、人の心があるからですよ…()

135二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 23:23:07

がんばれ！

136二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 00:54:03

前スレとかあるんです？

>>137

137二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 06:08:18

>>136

前スレはありません。冒頭は>>39の辺りで>>4から回想となります。

138二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 10:37:41

今日のドゥーちゃんの保守です。　
暑さに負けずにみんなで頑張ろう！

139二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 14:29:38

～　選別　～

入隊式やジオンの現状等、説明会の後に朝食、そして早くもシミュレーターによる訓練が始まった。
シミュレーターに設定してあったのはあいつのMS…ギャンというらしいが、それの量産型だろう、色調が違う。
ここに来ているのはNT部隊配属とのこともあり、僕のようにシミュレーターはもちろん、実機経験者も居るだろう。
だがこいつは勝手が違った。僕の前に立ちはだかった時にも装備していた「ハクジ」と呼ばれるものだ。

機雷のウェポンラックでもある円形のシールド。そして西洋騎士の馬上槍を模したレールガン、模しただけでなく
実際に刺突も可能、更にこいつはブースターがついている。高速移動だけでなく装備している腕の方向を
変えるだけでAMBAC以上に高速な方向転換が可能だろう。それゆえに慣れるまではただ振り回されてしまう。

最初は戸惑ったけど、中佐の無茶な訓練のお陰でコツは掴めてきた。その中でこの装備に関して有ることに気付いた。
僕の得意とする……と考えていた時に休憩の時間となった。シミュレーターを出るともちろん隊長が居たが…
その時気づいた。既に始まっている。明日になったら同じ訓練を受けるものが一人二人減っているかもと…
これは思った以上に気が抜けないかもしれない

140二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 14:33:14

決して楽な道ではないか…　過酷な試練だ

141二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 17:13:37

次のお話はもうちょっと待ってね。中佐がエグザベにギャグを言わせようとするスレが良いところだから…

142二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 18:19:59

～　実力　～

甘かった。翌日のシミュレーター室に集められたのは20名。既に5名は「親衛隊」候補から落とされた。
もちろんNT部隊としては訓練を続けるのだろう。そしてそのことを誰も問わなかった。感づいていたからだ。

「午前、午後の訓練も同様にシミュレーターだが、今日は僕を相手に5人で挑んでもらう」

最初の5名、全機撃墜まで25秒。次の5名は40秒ほど「粘った」……正しい表現だろう。
僕は中佐の動きを見てきたが、もし同性能のMSならばどうなるだろうか？　一体何者なんだ隊長…
次の5名は35秒……僕は最後の5名だった。隊長は前の2戦でもまだ実力など見せてないのだろう。
となると最後の僕らが一番キツイ。見られているのは判っているのだ、ギアを上げるのは間違いない。

全員判っていた。個々ではまるで相手にならない。なんの打ち合わせもしていなかったが最初に5人とも
一斉射撃を行い、次は3人の射撃、遅れて僕、もう一人が撃つ。その間に先の3人は機雷散布で動きに制限を

…掛ける前に隊長は既に射程外に居た。次の攻撃は4名。時間差ではない。堕ちていた。更に1機落とされて3名。
僕は中佐との戦いでビット攻撃による連携を何度も試している。ビットの背後からビット…
…僚機の背後からの射撃も通じなかった。散開……する前に2人になってしまった。僕はハクジを構えて突っ込む。
途中でシールド隊長めがけて蹴る。シールドの目くらましと僕の起動タイミングをずらしての2段攻撃。

…1分半ほどか。隊長は30分ほど休憩を取るように告げるとシミュレーター室を後にした。見たところ
汗一つ掻いてない。休憩するように言われたが皆考えることは一緒だ。隊長に認められる方法の模索……

143二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 19:34:02

～　ニャアン　～

休憩後にシミュレーター室を現れたのは隊長だけではなかった。黒髪で長身の女性。肌の色も含めて僕とは対照的だ。
隊長から彼女はニャアンと紹介された。既に親衛隊の1員だという。簡単に皆に挨拶を済ませると休憩後の
シミュレーター訓練が再開された。ただし、今度の相手は隊長ではなくさっき紹介されたニャアンだ。
1対3で行われるという。そして少し驚いたのは機体だ。ビット付きの赤いガンダム。少しソドンの事を思い出した。
しかしそれを見た何名かは少々騒めいた。ビット付きという事はサイコミュ兵器だ。禁止条約兵器とされているはず。
だがざわつきもスグに収まった……まあ原因がこの場に居るしね。イズマコロニーの騒動は既知の事だろう。
ビットは2機、だが奇妙なのは3回りどころか4回りぐらいサイズダウンしていることだ。シミュレーターだから
いくらでも仮想データを作成できるが……ジオンはあそこまでビットを小型化することに成功したのか？

…そして僕の番は3番目だったが……1・2戦目はあっさり終わった。拍子抜けと言っても良い。ニャアンは
あっという間に墜とされていた。どう見ても緊張・動揺しているようだ。僕たちの番となり本当に
親衛隊員なのだろうかと思っていた時、隊長がニャアンに

「落ち着いて、訓練通りに動けばいい」

顔付きが変わった。何かスイッチが入ったように。そして明らかに動きが変わっていた。なんだこいつ！！！
とんでもない機動とともに考えられない戦法を取ってくる。動きが読めない。自分のビットを掴んで
投げつける。蹴り飛ばす。無茶苦茶だ。本当に訓練で身に着いた動きなのかが疑わしい。
だがビット戦は僕に一日の長が有った。当て方を知っているという事はどう動かれたら当たらないかも知っている
ということだ。中佐にトレーニングに揉まれた僕でも奇抜過ぎる動きに戸惑ったが、なんとか勝利を掴むことが
できた。

「ドゥー准尉だったか。ソドンで中佐に叩き込まれたようだね」

少しは隊長の目に留まるようになっただろうか？　だがそれでもまだ苦労しそうだ…

144二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 21:43:17

今夜はここまでですよー

145二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 07:42:45

保守

146二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 14:18:00

保守

147二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 14:33:16

～　難民　～

僕は今後を考慮して休憩時に隊長と話をしてみることとした。人となりや境遇から何かヒントが
得られるかもしれない。隊長に声をかけ、聞きたいことが有り、僕も難民でサイド4出身と告げると
何かを察したのか近くに居た候補生たちは少し離れていった。僕の方は中佐との打ち合わせ通り
両親とともに壊滅寸前のサイド4から脱出、逃亡先のサイド6、イズマコロニーに住んでいたが
例の騒動で両親を亡くしてしまった……酷い話だよね、騒動のMSに乗ってたのは僕なのに。
行き場を無くした僕は中佐に保護された際、MS攻撃の情景が頭に浮かんで両親に避難を呼びかけたが
逃げ遅れたと言い……攻撃を察知できたという話に中佐が何かを感じて…という流れだ。

隊長は暫く黙って聞いていたが、自分はルウムの難民であることを話してくれた。ルウムの難民が
ジオンへ？　との疑問にもいくつか答えてくれた。色々話してみると、裏表がない真面目過ぎると言える
人物だ。ほぼ0からの再出発から今の地位に居るのだから相当の努力家か天才だろう。
どちらにしても厄介だ。そうなると……自分の持っていないものや印象的な技を体験させてやれば
評価が上がるかもしれない。ただ、それは隊長に少しでも「通用した」場合という条件でだ。

148二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 16:04:26

これからああなるとは言え、ドゥーちゃんとエグザベ君の関係補完描写はありがたいな

149二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 16:49:08

～　格差　～

なんなんだコイツ！？あの時も避けられたけどさ…動きだけならあいつら…マチュはもちろん、中佐でも
ついていけないんじゃないの！？　やはり先日の1対5での動きも隊長の本気ではなかった。

「ドゥー准尉！いい動きだ！！！ニャアンも良かったが君もなかなかだぞ！！！」

（……ああ、あのヤバそうなのか…あんな動きでも認められているのが判ったのは大きい…しかし……本当に
あの時のはまぐれじゃなかったんだな…コイツが居て……僕は任務を果たせるのか？）

3日目には既に15名なっていた。初日に居た赤毛の候補生は居なかった。だがそんなんことに思いを馳せている
余裕は無かった。その日の訓練は隊長との1対15から始まった。更に絞るつもりなのか？
予定が早まっているのか……後考えられるのは、機体数だ。新型の量産機は流石に数が揃ってないのだろう。
早めに人員を決定して、実機訓練に移る……そういう流れだと思う。

それにしても、皆初日よりも格段に動きが良くなっていたはずが……もう残りは僕を含めて5機。
恐らく今回も隊長の勝ちだろう。その中で僕は試したいことが有った。これが効くのか効かないのか？
ハクジに関して気が付いたのはこいつは「操作制限のあるビットにもなる」という事だ。一度設定した軌道は
変えられないが、その通りには動いてくれる。ハクジだけを飛ばして別方向から仕掛けることも可能だろう。
僕は突撃体制に入ってスグに盾の機雷射出設定行った後にそれを手放し、足先に引っ掛けた。その状態で突進から
上昇、盾が隊長の方向を向いた瞬間に機雷が発射される。同時にハクジのみを隊長が動くであろう方向にむけて
射撃と同時に手放し、自分はビームサーベルを抜いて隊長に突撃した。3方向からの時間差攻撃…制御が効く
ビットなら楽に行えるものをそれ以外でなんとか考え出した答えがこれだ。

それでも届かなかったけど

150二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 16:58:46

～　久しぶりの訂正箇所　～

～　計画　～

親衛隊員の｛No.2」　→　親衛隊員の「No.2」

～　実力　～

シールド隊長めがけて　→　シールドを隊長めがけて

訂正箇所の訂正箇所

～　白玉団子　～

インド人を右に　→　ハンドルを右に　　←これは有りません

151二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 17:06:23

イ　ン　ド　人　を　右　に

152二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 21:49:47

～　課題　～

まあ認めるしかないね。隊長さんの動きは尋常じゃない。でもここで食らいついていかないと
同じ部隊に居られないだろう。既に15名、恐らく残れるのは10名以下だろう。なんとしてでも居続けて
信頼を勝ち取ってやる。コイツは恐ろしく真っ直ぐな奴だ。アレが完成した時に何をするかは大体聞いている。

何としてでもNo.2、最低でもNo.3にはならないと目的を遂げられない。その為には今回試した時間差攻撃…
これは評価されたようだ。全て躱されてはいるけどね…それ以外にもまだ手札は残っている。

そもそもが宇宙でのMS戦で何度も同じ相手と戦うことなど皆無と言っていい。どちらかが撃墜された場合
地球と違って助かる道が無さすぎるのだ。1年戦争時に開発された、強奪されたという「ガンダム」には
コアファイターという緊急脱出兼戦闘機にもなるシステムが組み込まれていたが、そんな物を全ての機体に
搭載していればコストが嵩む。また、地球であれば空中または海上での戦闘じゃない限り、機体外に出れば
地上である。流石に砂漠やジャングルのど真ん中では判らないが、脱出できれば生存の目は有る。

だが宇宙はそうはいかない。そのため、生き残るには敵を倒して拠点を占領するか、一時撤退するかだ。
その為、同じ相手に以前とは違う戦法を試す、というのは宇宙戦ではレアケースだろう。

それを踏まえても様々な手札を持っておくに越したことはない。それこそ隊長や中佐のような相手が現れない
とも限らないのだ。他の候補生とのシミュレーターでも相手の動きからもヒントを探る。次の見えない「試験」
に備えないと……

153二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 21:50:48

今夜はこれまでー

154二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 23:38:31

保守

155二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 07:49:51

今日はアレをお披露目できそうだの保守

>>156

156二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 10:30:35

>>155

何ですアレって…？　

めっちゃ気になるんだが

>>164

157二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 10:39:14

～　仮配属　～

候補員は10名となっていた。そしていよいよシミュレーターではなく実機訓練が組込まれた。
最新鋭機である。隊長の機体以外は暗色を主体としたどちらかというと地味な色合いだ。性能は
ほぼ変わらない筈だが…て　隊長の機体は若干カスタマイズされているかもしれない。

というのも実戦訓練では隊長も同じ機体を使ったからだ。だが、裏を返せば隊長の実戦訓練が専用機に
変わった時、ほぼ選定は終わったということになるだろう。実戦についていけると判断されたという事だ。

しかし僕は少し気にかかったことが有った。MS格納庫にはもう一機、色合いの違うギャンが有った。
アレは何に使われる機体なんだ？　だがそれよりもこれからの実機訓練である。今日もまた気の抜けない日と
なるだろう…

158二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 11:45:42

これはやっつけだけど、パイロット紹介と機体が組合さったのって良いと思うんだ。
原作カラーに寄せたギャンと白磁を思わせるパイロットをマ・クベ中将は褒めてくれるだろうか？

>>160 >>164

159二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 11:58:51

原作じゃなくて初代だった…

>>160

160二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 12:22:10

>>158 >>159

こういの好き　めっちゃいい！！

161二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 16:15:49

2期OPでは主人公組3人、シャリア、エグザベとギャンの後にギャンでドゥー?　え、なんで？
と思ったら最後にシャアのアップだったよね（存在しない記憶）

162二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 19:23:50

～　試験　～

「今日までの訓練で残った9名は親衛隊員となる。おめでとう。そしてその中から副隊長の選抜を行う」
隊長から正式に告げられた。何とかここまで来たが目的を果たせた訳ではない。数ある目標の一つだ。
その中でも必須の、地位を得なければならない物の選抜が行なわれる。ただ、この中にニャアンは居ない。
シミュレーター訓練の時に判っていたが、ギャンとは別の極秘機体のパイロットなのだろう。ビット装備の
赤いガンダムの時点で不自然過ぎて隠せてない気はしないでもないが…

ともあれここから更に隊長に印象付ける戦い方を行わなければならない。1対1での戦闘は最低条件であり、
隊長を含めて5対5の模擬戦では連携を取って隊長の代わりを務められるかもどうかも見定められる。

シールドの機雷射出をセットしたうえで隊長の足元に水平に投げる。それに気を回したであろう間に
ハクジの射撃、更に上昇して以前行ったハクジ射撃とハクジ突貫、自分の突撃は変わらないが今回違うのは
先に水平に投げたシールド機雷による下方からの攻撃。直線的な攻撃は通用しないことは承知済みだ。
それでも交わされるだろう。だから今回は空いた左腕にもサーベルを握っている。あらゆる方向を想定した
攻撃ではあったが………隊長はどこまで強いんだろう？　そろそろ手札が尽きてきたかもしれない…

163二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 21:54:45

～　少尉　～

隊長からの副隊長選抜宣言から数日経って………イオマグヌッソの竣工記念式典の2日ほど前に
僕のギャンが別の物に変わった。調整済みだから1日もあれば慣れるだろうという。
水色と青を基調にした塗装がされている。MS格納庫に訓練に使われていなかったあの機体だ。
そして隊長はこう言った。

「おめでとうドゥー准尉。君は僕が信頼する部下の一人だよ。そして親衛隊の副隊長に決まった。
それと同時にNT部隊に配属されて曹長から准尉になったが……今日からは僕と同じ少尉だ。
同じ階級だね……とはいえ隊長の僕の指示には従って欲しい。それでもし僕に何かあってキシリア様から
離れなくちゃいけない時は…君がこいつで護衛に向かってくれ」

（言質は取れた…隊長の言葉に裏なんて無いのはここ数日で把握済みだ。そしてこれで重要目標の１つはクリアだ）

僕の物と告げられた機体を見上げる。そして隊長に告げられた言葉を噛みしめる。
（……漸く…全てではないけど……戻ってきたなぁ……僕はドゥー少尉……）

深呼吸をしてもう一度機体を見上げる。1日ほどあれば慣れるとは言われたが早めにこいつを自分の物にしないと
いけない。その時は迫っているが、少しだけあいつの事を思い出した。

（長いようで短かったけど………もうすぐだよゲーツ）

164二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 21:56:51

今夜はここまでですよ。

>>156

まあ察してると思うけど>>158のことです。「～　少尉　～」のとこで使う予定だったけど我慢できずに

先行公開しちゃったよ

>>165

165二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 22:23:19

>>164

やっぱり！　ドゥーちゃん専用機って伝わってくる演出がめっちゃカッコよかったから嬉しかったです。

あと先行公開ってのがまるで-Beginning-みたいでいいですね

166二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 06:06:31

お詫びと訂正

お詫び

～　少尉　～

にて、タイトル通り少尉になってますが、知っての通り、今書かれてるの詳細で>>28にもある通り終わりまで

准尉のままの予定でしたが、いつもの通りどうしても書きたいシーンが浮かんだので昇進させました。

申し訳ありませんがこれで続けさせてもらいます。

～　ニャアン　～

シミュレーター室を現れたのは　→　シミュレーター室に現れたのは

～　仮配属　～

変わらない筈だが…て　隊長の　→　変わらない筈だが……　隊長の

～　格差　～

既に15名なって　→　既に15名になって

機雷射出設定行った後　→　機雷射出設定を行なった後　←　「おこなった」は「行った」でも合ってますが

この方が判りやすいので

書き慣れてないから中々無くならないなぁ…もっと減らせるようにしていくよー

>>167

167二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 11:56:25

>>166

長文書いてるとどうしてもミスしちゃう時はしちゃうよね。　問題ナッシング！

そして修正報告感謝です。

168二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 15:43:23

更新はもうちょい待ってね、大体用事が終わったけど少し休憩してから……

>>169

169二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 15:51:39

>>168

大丈夫です　気長に待ちます！

170二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 17:17:56

～　出撃　～

作戦が始まった。今日はイオマグヌッソの竣工記念式典…現在はサイド6の大統領が記者会見の真っ最中だ。
隊長と僕らは出撃の準備を整えている。作戦は頭に入っている。イオマグヌッソ周辺には国家親衛隊の
ビグザムが多数配備されている。キシリアの計画には全て邪魔な戦力だ。先制攻撃で可能な限りそれを潰す。

ビグザムには僕のサイコガンダムと同様にIフィールドが搭載されている。それが起動する前はギャンの
レールガンで撃ち抜けるが、起動したらそうはいかない。最初の奇襲でできれば2機程度墜とせるといいが…

第2種戦闘配備での待機中、まもなく出撃命令が下る。サイコガンダム以降、久々のMSによる作戦行動だ。

ミノフスキー粒子散布が開始された…出撃だ。ハッチが開いていく。部隊の戦闘は隊長ではなくジフレド…
ニャアンの機体だ。アレが戦闘を切る理由は聞かされなかった。ジフレドの後に隊長が続く。
そろそろ僕の僕の出撃か……

「キシリア麾下親衛隊員副隊長、ドゥー少尉、出るよ」

171二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 19:20:55

いつの間にか更新されてた！！　
これで副隊長(No.2)としての初陣となるか

172二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 21:20:47

～　開戦　～

変な気分だ。僕のサイコガンダムは対ビグザム用でもあったのにこんなMSで突っ込むことになるとはね。
でもまあ理にかなってるよ。いずれにしてもこいつらは前菜だ。軽く片付けないと話にならない。

必ずシャリア・ブル達は来るだろう。その時に僕は絶対にアイツらに合うわけにはいかない。
面倒になることは確実だからだ。素早く事を済ませる必要がある。

グワランを通過し、ビグザムへの上方からの奇襲、隊長の1射により首尾よく1機撃墜する。
そのまま2機目も、という訳にはいかない。どうやら異常事態を察したか、警報でも受けたのだろう。
Iフィールドによりレールガンの射撃は霧散する。ビグザムからの反撃、隊長からの指示により
近距離での回避行動を皆が行なう。だがビグザムの爪……対空ミサイルにより僚機が1機失われる。

かといって動揺している暇はない……ふと気づいた。一緒に出撃していたはずのジフレドが居ない？
だがスグ、僕には慣れ親しんだあの感覚が蘇った……やはりビットか……ジフレドのビット攻撃が
ビグザムを襲う。ビットに翻弄されている間にビグザムは取りつかれたジフレドによって撃墜された。

僚機と共に別のビグザムにあたる。隊長も僚機3機と共にまたビグザムを落としていた。
ビグザム以外にも標的は有る。奇襲の際に通過したグワランもそうだ。治部によるムサイへの攻撃後、
僕のレールガンでグワランに止めを刺した。

173二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 21:22:45

今夜はこの2本かな。大分終わりに近づいてきてるなぁ。
明日はスレ主お休みだから保守は自力で行えます。

174二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 21:37:24

了解　そろそろ最終局面ですな！

175二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 22:19:39

訂正箇所

～　開戦　～

治部による　→　チベによる

176二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 05:46:42

今日もかなり暑くなりそう…外仕事の方は頑張ってねーの保守

177二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 07:23:04

ここのドゥーの行く末を、ラストへ向けて今日も頑張ろうか！

178二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 10:22:33

～　ジフレド　～

あらかた片付いたと思われる頃、ニャアンのジフレドが戦闘空域から離れ、イオマグヌッソの方へ向かうのを
確認した。それを隊長が制止に行ったようだが、接触開戦の後にジフレドはまた離れていった。
隊長が行かせたという事は特命でも受けていたのか？　…僕らとは明らかに違う機体だ、恐らくそういうことだろう。

ニャアンか…あいつも一応接触を試みてみたし、話もしてみたが……あれは一言で言って「わからない」
あんな見た目なのに隊長の背後に隠れておどおどした様子や、僕の背後に隠れようとして、いやいや無理だろと
思うことも有った。歳は17歳と聞いた、僕と大差ないのだが、行動の節々に幼稚さが表れている。

判りやすい例えは猫だ……シミュレーター訓練でも判ったが、戦闘になると狂暴な面と同時にイヌとは違って
ジャングルに住むネコ科動物が木や高所からの奇襲を行うような立体的かつ利用できるものは何でも使う点も
非常にそれらしい。何かあった時には一番厄介な相手だ。その上ジフレドはビット付きである。

そう考えるとキシリアがまだ居るであろうイオマグヌッソに向かうのは面倒な点ではあるが…特命がキシリアの
護衛ではなく、別の何かである事を祈ろう。残存勢力もほぼ残っていない……だがあいつら……中佐やマチュは
まだ姿を現していない。とっくに気づいているだろうから時間の問題だろう、中佐はギレン・キシリア両方の
排除を狙っていたのだからこの緊急事態に動かない筈がない。

そんな思いを巡らせていたが……イオマグヌッソが動き出したのを僕は目撃した。

179二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 10:25:31

この辺までの詳細を纏めるにあたって10話を見直してたとき、「間違ってないんだけどエグザベ君がニャアンに
呼びかけるとき、語尾みたいに思っちゃうよね」ってのを思い出してニャアン出撃の時も「にゃーん、出ちゃいます」
とかに変換されてちょっと困った

>>183

180二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 12:18:46

……シャリ炙るスレが動画になってる…

181二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 14:50:01

このレスは削除されています

182二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 14:54:55

～　イオマグヌッソ　～

…アレは、キラキラ……僕はソドンに居た頃に、薬によるキラキラへの強い執着心は中佐に依頼した薬の
解析により、それを緩和させるものを服用できるようになっていた。だから以前よりも冷静に状況を
確認できるようになっていた……これは……またゼクノヴァが起きるのか？　
イオマグヌッソは強制ゼクノヴァ発生装置だという事か…？　そう思っていた時……中佐から聞いていた
ジオンの拠点、ア・バオア・クーがイオマグヌッソの砲口前方に現れた後……崩壊していく…ああ、崩壊して…

………うあああああああああああぁぁぁぁぁ………
………くそっ………キシリア……とんでも……ああ気持ち悪い………あれがあんなものだったとはね………うう……

5年前、まだまだ地球に住む者にとって記憶に新しい……コロニー育ちは体験していない、地球への
「コロニー落とし」
巨大な建造物が地球に激突し大規模な破壊と共に崩壊していく……ムラサメ研究所でも散々見せられたが……
…今目の前に起きているのはそれとは違う……ほとんどが岩の塊だ……だが「巨大な物体の崩壊」の光景は
アレと同じものを想起させた。そしてゼクノヴァの影響か、ア・バオア・クーのジオン軍人の苦しみの感覚が
気持ち悪さとして襲ってきた。

……無茶苦茶だ……だけどまだ…………………いける……いかなきゃいけない…任務遂行のために……
なんとか心を落ち着かせた僕は、状況を確認する。こんな事態だ、アイツがそろそろ出てくる。その前に隊長に

「ドゥー少尉！　聞こえるか？　僕らはこれから周囲の警戒に当たる！　君はキシリア様の直掩に向かってくれ」
隊長はイオマグヌッソで起きたことに気付いていないのか？　それとも別の理由なのか？　異常なまでに冷静だが
今はもうそんなことはどうでもよくなった……ついに来た……この時が……僕は隊長に返信する。

「こちらドゥー少尉、エグザベ隊長、了解した。これより本機はキシリア閣下の元へ向かう」

いよいよ僕が「本来の僕」に戻る時が来た。だけどキシリアの船の位置は把握できていない。何しろクーデターの
真っ最中だ。それでもイオマグヌッソを離れるときは必ず来るだろう。それまでどんな通信も動きも
見逃すわけにはいかない…中佐たちが来るまでに事を済ませなければ…

183二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 17:32:31

ちょっと話がシリアスになってきて癒しが欲しくなったので>>179でふと思い立って立てちゃったので

良かったらドゥーちゃんじゃないけど癒されて欲しい

10話のエグザベ君ヤバいよね｜あにまん掲示板SS書くために10話を見返してたけどさ、時々エグザベ君が「聞こえるかにゃーん」ってネコ化するのがヤバいbbs.animanch.com

184二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 19:09:12

～　「僕はドゥー少尉」　～

ジオンに下り、相棒の仇と取引、時には教えまで受け、生き恥をさらして来た。だが漸くこの時が来た。
イオマグヌッソの方向に機体を向け、ゆっくりと加速する。一旦呼吸を整える。ミノフスキー粒子が
散布されているため、接触回線以外は機能していない。僕は前を見据えて、こう宣言した。

「僕はドゥー少尉」

「ムラサメ研究所の強化人間にして連邦軍所属、バスク・オム少佐麾下、キシリア暗殺計画
実行部隊員、ドゥー・ムラサメ少尉。これより任務を遂行する」

「………いくよゲーツ」

宣言の後、僕はギャンを一気に加速させた。