【CP・閲覧注意】ヒゲマンから連絡が来ない……【シャリマチュ】

  • 1二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 16:31:23

    最終回から少し経った地球の海。

    ビーチチェアに寝転んでいたマチュは、今日何度目かのスマホチェックの後、画面をオフにしてバッグに放り投げた。

  • 2二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 16:32:57

    あの、最終決戦のとき。

    ハイパー化した正体不明のMSとの交戦を終えた後、マチュはジークアクスと共にソドンに回収された。

    涙を拭き、努めて何でもないような顔を装ってジークアクスを降りたマチュが目にしたのは、負傷したシャリア・ブルの姿だった。
    「ヒゲマン!」
    「……マチュ君。無事でよかった」
    「あたしは大丈夫!ヒゲマン、怪我したの?大丈夫?」
    「心配するようなことはありませんよ。それより、よく頑張りましたね。見ていましたよ」
    微かに笑みを浮かべて優しく答えるシャリアの姿に、こらえていた涙がまた出てきそうになって、マチュはそっぽを向いた。

    「中佐!こんなところにいたんですか!救護室に戻ってください!」
    駆け寄ってきたコモリ少尉が、マチュに気付いて立ち止まる。
    「へへ、ただいま、コモリン」
    「マチュ!あんた……!」
    コモリ少尉に抱きつかれて、マチュはひっくり返りそうになった。
    「よくまあ、無事で……!」
    「心配した?」
    「誰があんたなんか!」
    言葉とは裏腹に、コモリ少尉は目に涙をためている。
    「ごめん、もう大丈夫だから」
    「何がよ、もう!みんな勝手なことばかりして!」
    怒ったり泣いたり安心したり、と忙しいコモリ少尉の相手をしているうちに、シャリアの姿は消えていた。

  • 3二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 16:34:05

    その後、ニャアンもソドンに拾われ、二人はしばらくジオンの庇護下で過ごしたのちに、地球へ赴くこととなった。

    ソドンを離れるとき、コモリ少尉からは、軍事用の通信機器を渡された。
    「いい?連絡を取るときは必ずこれを介してね?」
    「えー、めんどい」
    「ダメ!居場所を探知されないように、必ず使いなさいよ」
    「へいへい」
    返事をしながら、マチュはさりげなくコモリ少尉の背後を確認する。
    「……ねー、ヒゲマンは?前にコモリンから、残務整理で忙しくしてるって聞いたけどさ。結局全然会えてないんだけど」
    マチュの質問に口ごもるコモリ少尉。
    「中佐は……色々とお立場があるの」
    「何それー。可愛い弟子の旅立ちだよ、顔くらい見せてくれたっていいじゃん」
    「中佐は、落ち着いたら連絡するとおっしゃっていたわ。それに、あなたたち二人が地球に行けるよう手配してくれたのは中佐なのよ。感謝なさい」
    「ふーん」

  • 4二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 16:42:28

    そっかぁ。そういえば前に、地球の海で泳ぎたかったって話、ヒゲマンにしたっけ。
    『……でさぁ、結局ジークアクスごと海に飛び込んだから、あたしは泳いでない』
    『そのおかげでシャロンの薔薇が見つかったのだから、感謝していますよ』
    『そーだよ、感謝してよね』
    『ふふ、いつか泳げるといいですね、地球の海で』
    ……覚えててくれたのかな。
    マチュは、厳しい訓練の合間の、他愛ない会話を懐かしく思い出した。

    「マチュ、お待たせ」
    支度を終えたニャアンがやってくる。
    「ニャアン、行こっか。じゃあね、コモリン!ヒゲマンに、必ず連絡しろって言っといて!」
    「気をつけてね!そっちこそ、何かあったら必ず連絡するのよ!」
    ヒラヒラと手を振って、マチュはソドンを出立したのだった。

  • 5二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 16:43:44

    それから数ヶ月。
    シャリア・ブルからの連絡はないままだ。
    たまに、コモリ少尉に連絡を取ってはシャリアの様子を聞いているが、言葉を濁されるばかり。
    連絡先も教えてもらってないから、こちらから連絡もできない。
    ……まだ忙しいのかな。
    ひょっとして怪我が治ってないのかも?
    最終決戦の時、確かにマチュはシャリアの声を聞いた。
    彼の想いが伝わってきた。
    また、会いたい。会って話したいのに……。

  • 6二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 16:45:16

    MSに乗る直前の、彼の言葉を思い出す。
    『軍人には軍人の、責任の取り方がありますから』
    いつもとは明らかに異なる、余裕のない表情だった。
    「……あー、もう!」
    不穏な想像ばかりが頭を巡り、マチュはぶるぶると首を振った。
    「マチュ、どうしたの?」
    そんなマチュの様子を見たニャアンが声をかけてくる。
    「んー、何でもない。何でもないけど、なんかモヤモヤするぅ!」
    ハロが「ドウシタ、マチュ?」と言い、コンチがピロリロリ、と答える。
    ……そうだ。ビーチチェアの上でジタバタしていたって仕方ない。
    向こうが連絡をくれないなら、こっちが動くべきだ。

  • 7二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 16:46:35

    マチュは砂浜に勢いよく降り立って、高らかに宣言した。
    「もーいい、こっちから会いに行く!」
    「……誰に?」
    「ヒゲマンだよ、ヒゲマン!」
    「ヒゲマン、さん……マチュが言ってた、ソドンでお世話になった、人?」
    「そう、MSの師匠」
    よく考えたら、彼は今、自分と同じ世界にいるのだった。
    このまま突き進んでいけば、会える場所にいるのだ。何を迷う必要があるだろう。
    マチュは、海に向かって思い切り叫んだ。
    「首を洗って待ってろよー!ヒゲマン!」

  • 8二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 16:47:54

    ここからダイス使います。

    まずはマチュ→ヒゲマンへの好意度 dice1d100=51 (51)

    数値が高いほどLOVE、低いほどLIKEに近い。

  • 9二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 16:49:35

    何かいい感じの数字出た。


    「会いに行くことは決めたけど、どうするか、とりあえず、誰かに相談してみる?」

    dice1d4=1 (1)


    1 コモリに相談する

    2 エグザベに相談する

    3 ニャアンに相談する

    4 誰にも相談しない。マチュは信じた道を行く。

  • 10二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 17:05:47

    おおシャリマチュスレ!
    51かー

  • 11二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 20:06:49

    すっっごいほどよい数値

  • 12二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 21:01:43

    「コモリンに連絡してみよ」

    ポチポチ

    『ねー、ヒゲマンってまだ忙しいの?』

    しばらくすると返事がきた。

    『寝る間もないくらいね。少しは休んでほしいんだけど』


    「そんなにかー」

    マチュはガックリとうなだれた。

    「……いや、ここで諦めちゃダメだ!」


    もうちょっと粘ってみよう。 dice1d3=2 (2)

    1 何でそんなに忙しいの?

    2 ヒゲマンの連絡先教えて!

    3 ヒゲマンに、ちょっとでもいいから連絡するように伝えてほしい

  • 13二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 21:16:49

    ポチポチ
    『じゃあ、ヒゲマンの連絡先教えて。私から連絡するから』
    『私からは教えられない。マチュから連絡があったことは中佐には伝えておくから、必要があれば連絡が行くはずよ』

    ぐぬぬ……。
    やっぱり、こっちから出向くしかないか!
    マチュは決意も新たに、ニャアンに言った。
    「ねえ、ニャアン、宇宙に行こう!」
    「うん、でもどうやって?」
    「それは……今から考える!」

    誰か、地球で頼りになりそうな人、いないかな。
    マチュには一人だけ、心当たりがあった。
    「あの人に会いに行ってみるか……」

  • 14二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 21:20:31

    一方、ジオン公国。

    シャリア・ブルはアルテイシア直属の特殊部隊として、現在はコモリ、エグザベと共に活動していた。
    軍上層部は一時期混乱を極めたが、イオマグヌッソが事故扱いとなり、アルテイシア擁立からしばらく経って、ようやく落ち着きを取り戻しつつある。
    シャリアは結局軍法会議を免れたが、表向きは責任を問われる形でソドンを離れることとなった。
    表舞台を去る体を装った方が、今後の活動に都合がよかったからだ。
    コモリ少尉がついてきたのは予想外だったが、信頼できる部下がいてくれるのは、シャリアにはありがたかった。
    怪我から復帰した後は、寝る間もないほど多忙を極めた状態が続いている。今も大小の問題が、ひっきりなしに彼のもとに舞い込んでくる。
    自分が描いた構想を軌道に乗せるため、万難を拝さねばならない。
    それが、生きて責任を取るため、彼が選んだ道だった。

  • 15二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 21:22:03

    マチュとニャアンの二人は、「イオマグヌッソの事故」の重要人物としてシャリアの管理下に置かれている。……と、いう体裁が取られている。二人がシャリアの元に所属していることは、極秘事項とされていた。
    実際はほとぼりが冷めるまで匿って、そのうち解放する予定だ。
    マチュの公開指名手配を解除するために、シャリアは今も様々な工作を続けている。

  • 16二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 21:28:46

    彼女たちには、ジオンに関わりない場所で、何物にも縛られずに生きていってほしい。
    もしかしたら、いつか本当に、向こう側の世界にだって行けるかもしれない。

    心からそう願っている一方で、シャリア・ブルは複雑な感情を抱いていた。

    いつか自分の手を離れていく存在だと分かっていた。自分の元にいるのは、ほんの僅かな時間であろうことも。
    なのに、離れてみるとこんなに寂しいものだとは。

  • 17二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 21:29:49

    マチュは「偉そうに!」と言うかもしれないが、つかの間の師弟関係を、自分は心から楽しんでいた。
    彼女にMSの操作を教え、導くのは、シャアとMAVを組むのとは全く別の面白さがあった。
    正体不明のMSと戦うマチュの姿を目の当たりにして、彼女こそが真のニュータイプだと思った。
    いつの間にか、彼女は自分を追い越し、先へ進んでいた。師として最上の喜びではないか。

    それで十分なはずだ。
    余計なことを考えている暇はない。やるべきことは山のようにあり、先はまだ見えない。

    彼女たちの門出を祝福し、自分は自分の成すべきことをする。
    それだけだ。

  • 18二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 21:32:32

    ……。


    ヒゲマン→マチュへの好意度

    数値が高いほどLOVE、低いほどLIKEに近い。

    dice1d100=40 (40)

  • 19二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 21:33:15

    これまた面白そうな数値!!

  • 20二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 21:53:32

    今のところ師弟愛って感じ?

  • 21二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 22:00:42

    なかなか、釣り合いがとれた数値が出ましたね!

    一応自分の中では、LIKEは完全に師弟愛で、数値が50を越えてくると、何か、ちょっと、違うかも……、ってなってきて、100以上は激重感情ってイメージです。
    なので、今のところ二人はめちゃくちゃ強い師弟愛で結ばれてます。

  • 22二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 22:02:59

    「中佐!」
    執務室で仕事をしているシャリアに、コモリが声をかけてきた。
    「何です?コモリ少尉」
    「お願いがあります。マチュに連絡してあげてください」
    「必要な連絡はコモリ少尉が取ってあげているでしょう」
    「そうですけど、でも……」
    コモリは言い淀む。
    「でも、マチュはずっと心配してたんですよ。地球に行った後も、中佐はどうしてるのかって連絡があって。さっきも、中佐の連絡先を教えてほしいって」
    「今、必要以上に連絡を取るのは危険です。公開指名手配が解除されるよう、手筈を整えている最中ですから、もう少し待つようにとマチュ君に伝えてください」
    「それは、伝えてるんですが……」
    「何か問題が?」
    「……何だか胸騒ぎがして」
    コモリの言葉に、シャリアは眉をひそめた。
    正直なところ、自分の感情を持て余して、できるだけマチュのことを考えないようにしていた。ことさら意識の外に置いていた。
    コモリは何かを感じ取った……?
    何が木星帰りの勘か、肝心なときに役に立たずでどうする。
    「……分かりました。コモリ少尉がそこまで言うなら、連絡してみましょう」

  • 23二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 22:05:37

    シャリアは自分のスマホを手に取り、メッセージアプリを立ち上げた。
    いざ、入力しようとして、ピタリと手が止まる。
    マチュの連絡先は知っている。ミラーリングもしていたくらいだ。
    だが、自分がメッセージを送るのは初めてだった。
    (これは思った以上に難問ですね……!)

  • 24二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 22:11:05

    シャリアがマチュに送るメッセージを考えあぐねていると、部屋のドアが勢いよく開き、エグザベが飛び込んできた。

    「中佐!大変です!」

    「エグザベ君!?」

    「エグザベ少尉、どうしたんです?」

    「至急の案件が……!」


    エグザベが持ち込んだ案件とは dice1d2=2 (2)


    1 アルテイシアに関すること

    2 シャアに関すること

  • 25二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 22:20:21

    シャアがマチュと接触してなんか動き出したの察知されたかな?
    隠れて動いてるだろうから大事になりそう…

  • 26二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 22:25:02

    「実は、シャア・アズナブルを名乗り、市民を扇動している者がいるという情報が入りました」

    話を聞いたシャリアの顔の色が変わる。
    「すぐに行きます。エグザベ少尉、案内を」
    「はいっ!」
    「コモリ少尉、後を頼みます」
    「分かりました、中佐」
    シャリアとエグザベは急いで部屋を出ていった。
    一人残されたコモリ。
    (あれ?結局中佐はマチュに連絡してない?……あーあ、大丈夫かな)
    (このまま連絡しなかったら、マチュがとんでもない無茶やらかしそうな、嫌な予感しかしないんだけど……)

  • 27二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 22:36:31

    一方マチュたちは……。


    海で思い立ってから、数日後。


    地球で頼りになりそうな人といえば、ララァしかいない!

    ということで、マチュたちはララァに会いに、ジークアクスのコアファイターでひとっ飛び、以前カバスの館があった場所までやってきた。


    「ここか……」

    焼け落ちたカバスの館跡地周辺で聞き込みをした結果、ララァの居場所を突き止めることができたマチュたちは、難民キャンプに辿り着いた。


    ニャアンはキャンプの状況に心を痛めている様子。そうだ、ニャアンも元難民なんだった。

    「ニャアン、大丈夫?連れてきちゃってごめん」

    「ん、平気。少し昔を思い出しただけ。」


    ララァたちには dice1d2=2 (2)


    1 すぐに会えた

    2 なかなか見つからない

  • 28二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 22:37:59

    あわててスマホ忘れていったのか…

  • 29二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 22:45:14

    続きが気になる

  • 30二次元好きの匿名さん25/07/12(土) 22:45:49

    ララァを探し歩いている途中、マチュは見覚えのある人物と出会う。

    「おや、君はジークアクスのパイロットか」

    「ん?んん?……もしかして、シャアさん!?」


    マチュはシャアとシャリアの対決を dice1d2=2 (2)


    1 コモリから大体聞いた(コモリはシャリアから聞いた)

    2 世間の噂程度しか知らない(死んだと聞いていた)

  • 31二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 00:19:33

    ヒゲマンがマチュに送るメッセージ悩んでる感じがなんかかわいい

スレッドは7/13 10:19頃に落ちます

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