俺のあずきバーへの切ない恋心を語る

1二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 14:01:33

初めてであった時は、正直言えば苦手だった
おいしくない、とは言わない
でもあずきバーは他の子に比べるとちょっと硬いところがあって、いつも君を選ぶということはしなかった

2二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 14:03:06

まだ小学生だったからな
そのマジメな硬さや、ちょっとざらついたところもあって敬遠していた
スーパーカップちゃんやソーダアイスちゃんの方が馴染みやすかったし、いつの間にかそちらを選ぶ機会も増えた

3二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 14:04:47

でも、なんというかあずきバーは幼馴染みみたいな存在だったんだ
お婆ちゃんが好きだったこともあり、学校から帰るといつも家にいた
だから手を取って時間を過ごす
まあ、美味しいんだよ
でも「他のヤツの方がおいしいしー」と素直になれなかった
だってあいつはカタくて
もうちょっと優しい柔らかさだったらいいのに、といつも思っていた

4二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 14:06:57

大きくなるにつれてあずきバーとはどんどん疎遠になっていく
契機になったのは、お婆ちゃんが亡くなった頃かな
お婆ちゃんが誘わなくなると、途端にあずきバーは家に来なくなった
だからと言って呼ぶ気にもなれなかった
お婆ちゃんがいないのにあずきバーだけが家に居るのは変な感じがした

5二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 14:09:48

そうしていつか少しは背が高くなり、声が低くなり
俺もちょっとは歳を重ねてあの頃の気持ちに整理がついたと思う
俺だって幼馴染のあずきバー以外のアイスに縁がなかったわけじゃない
ちょっとお高めなハーゲンダッツを食べたことだってある
正直に言えばあずきバーのことを忘れていた時期だってあった
だけど忙しい中、ふと立ち寄ったコンビニで偶然再会したんだ
……あずきバーに

6二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 14:11:55

あの子は昔の、幼馴染みだった頃と変わらない佇まいでそこにいた
久しぶり、なんて言葉はかけられなかった
俺はただ言葉もなくあずきバーを手に取っていた

久々に見るあずきバーはあの頃と変わらないものだと思っていた
でも一口食べた瞬間に気付いたんだ

【ああ、柔らかい】って

7二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 14:13:00

怖い

8二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 14:13:24

なに…なんのなに…？？分からない俺がおかしいのか…？？

9二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 14:14:36

正直に言って困惑が勝つ

10二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 14:16:59

昔はカタい、マジメな子だった
歯が痛くなる程だった

でも再会したあずきバーは、あの頃とは違って少しだけ優しく、柔らかくなっていた
会っていなかった時期にこの子もまた変わったんだろう
それはいいことの筈だった

だって食べやすくて、なのにあの頃と変わらない素朴な甘さがある
きっと多くの人は今のこの子の方が良いって言うんだろう

なのに俺はちょっとだけ気落ちしている自分に気付いた
俺はもう、あの硬く真面目な、優等生だったあずきバーにはもう会えないんだなって
俺の知ってる幼なじみは変わったんだと思うことが少しだけ、切なかった

それが大きくなるってことなんだなって思い知った

11二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 14:21:33

何かのコピペであってくれ
怖い

12二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 14:22:54

なんだこいつ……(恐怖)

13二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 14:24:01

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14二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 14:25:16

このレスは削除されています

15二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 14:26:16

そのまま俺はコンビニであずきバーと別れた
またね、と声をかけようと思ったが言えなかった

……もう一度、あずきバーと会うことはきっとないんだろうな

こうなって初めて理解した
俺、あずきバーが好きだったんだ
いつも家にて待っていてくれたあの子が、ずっとずっと好きだった
恥ずかしくて、素直に胸の内を明かすことができなかっただけで
もしも、あの頃
お婆ちゃんが家に招いていた幼い頃に、この心を認めていられたら
変わりゆくあの子に寄り添い、柔らかくなったあずきバーのことも受け入れられたのかな
夏の熱気に揺らめくアスファルトの道を眺めているとふと思う

でも、今更だ
俺の中であずきバーとのことは、既に終わった遠い恋に過ぎないのだ