【R-18】ここだけ3勢力入り乱れ惑星外性生物と戦うリアルロボットSFな世界【part33】

  • 1◆ECPjTIh3Iw25/07/13(日) 17:17:47

    襲来した異星人!

    侵略されるエネルギー資源!

    存亡の危機に晒されてなお人類は……

    未だ一つになり切れず、壮大な内ゲバを繰り広げ続けていた!!


    【出来れば読んでいただきたい世界観および初期設定集(テレグラフ)(各種ページへのリンクあり)】

    ここだけ3勢力入り乱れ惑星外性生物と戦うリアルロボットSFな世界あらすじ(とりあえずこれだけ読んでくれたなら最低限大丈夫な筈の簡潔にまとめた世界観)

    その1:どういう世界なの?

    特殊なエネルギー鉱石「コア鉱石」を動力源とする人型歩行兵器「バディフレーム(通称:BF)」が兵器として一般化した高度な機械文明が築かれている、地球に酷似した惑星が舞台だよ!

    元々は人類同士で細かい諍いとかはありつつもそれなりに穏やかな世界だったんだけど、本編から20年くらい前に惑星外性生物「インベイド」が隕石に乗って地表に飛来、どうやら上述のエネルギー塊「コア鉱石」がインベイドにとっては食糧として美味しくてたまらないらしくて、人類に敵対行動を取り始めたんだ!

    必死に抵抗したんだけど、現在では地表のおよそ3~4割程が完全にインベイドがうようよ闊歩している危険地帯になっちゃって、そこから時々インベイドが攻め寄せて来る油断できない状況なんだよ……。

    その2:で、今どうなってるの?

    インベイドとの緒戦により人命を多く失いながらも、結果として「クロノス・インダストリー(通称:K.I社)」が世界を主導、地表や地下に「コロニー」と呼ばれるいくつかの居住拠点を制定してそこを中心にインベイドに対抗する様になったんだ!…
    00m.in
  • 2◆ECPjTIh3Iw25/07/13(日) 17:18:52

    前スレはこちら

    【R-18】ここだけ3勢力入り乱れ惑星外性生物と戦うリアルロボットSFな世界【part32】|あにまん掲示板襲来した異星人!侵略されるエネルギー資源!存亡の危機に晒されてなお人類は……未だ一つになり切れず、壮大な内ゲバを繰り広げ続けていた!!【出来れば読んでいただきたい世界観および初期設定集(テレグラフ)(…bbs.animanch.com

    【禁止事項】

    ・無敵ムーブ(戦闘でダメージを受けない、回避し続ける、など)

    ・必要性の認められない確定ロール

    ・相手PLが嫌がっていることを強要する行為(特にR-18関連はデリケートなところなので扱いには気を付けて、事前相談忘れずに)


    【世界観やパワーバランスを保つ上での禁止事項】

    ・版権設定の利用

    ・「地形を変えられる火力」を個人で設定し所有すること

    ・3勢力(K.I社、人自連、デスペラード)+インベイドよりも立場や規模が大きい勢力を設定すること

    ・なんでも高い水準で出来るキャラ、なんでも高い水準で出来る機体禁止(他の人の活躍機会を奪いかねないため)

    ・メタネタ禁止(「この世界は作り物だ~」や背後さんへの言及をキャラの目線で発言させるなど)

  • 3◆ECPjTIh3Iw25/07/13(日) 17:20:00

    【テレグラフ(設定やキャラシート、R-18な文章を書いたりにどうぞ)(※URLのhとttpsの間のスペースを消して検索してください)】

    h ttps://x.gd/Z5SAZ



    【URL短縮用サイト(テレグラフのデフォルトURLだとあにまんのNGワードに引っ掛かってしまうのでこちらでURL短縮してから投稿してください)】

    https://00m.in/

  • 4『銀河』所属整備士◆ECPjTIh3Iw25/07/13(日) 17:22:24

    「ああ、保守作業か。任せておけ……えーと今回は、そうだな」

    「うちのエースと、その乗機群について話すとしよう。ずばりソラ・スターレターと我らが銀河艦載機部隊とは、だな」

  • 5『銀河』所属整備士◆ECPjTIh3Iw25/07/13(日) 17:27:48

    「ソラ・スターレターに関していえば、今も配備数が貴重なソードブレイカーのパイロットだ。技量も本物」

    「『外れ値』疑惑もあるらしいが……さて、一介の整備士としてはなんとも言えませんな」

    「ただ青天市街を良くぶらつく人なら、デカい紙袋をこさえてもぐもぐ食べ歩いてるやつをみかけることができるかもしれない」

    「『銀河』の艦載機乗りではあるけど、同時に傭兵でもある」

  • 6『銀河』所属整備士◆ECPjTIh3Iw25/07/13(日) 17:33:12

    「俺達としちゃあ間近なエース達だからこそ贔屓目もあるが……銀河のロングソード乗りに雑魚はいねぇ」

    「ロングソードはSHINSEIの改造機だが、とんでもなくアクロバットな操縦性をしてるんだ」

    「文字通り人間じゃないヤツラと切った張ったをするために、機体を使いやすいまま運動性と応答速度が高められてる」

    「SHINSEIの改造機だからこそ、比較するならヴァルハラテックの機体や逆巻重工の月風系と比較してほしいね」

  • 7『銀河』所属整備士◆ECPjTIh3Iw25/07/13(日) 17:39:33

    「ただ運動性が良いといっても、実のところロングソードのアビオニクスは一般機の改良型でな」

    「ヴァルハラテック機や逆巻重工機のようなぶっ飛んだ複雑な動きはそう簡単にできねぇんだ。盾も構えちまうと余計に……こればっかりは技術と経験の違いってやつだ」

    「ソードブレイカーならそういうこともないんだが……如何せんあれは人を選ぶ機体でな」

    「ゴエティア戦団用に誂えられたってのも、嘘じゃあない程度にはじゃじゃ馬なんだよ」

  • 8『銀河』所属整備士◆ECPjTIh3Iw25/07/13(日) 17:46:50

    「ロングソードらが持ってる左の展開盾、アーエスについて?ふふ、ありゃ月風系でも装備不可能な重量盾でな」

    「重装兵型インベイドや対地級……対インベイド戦で予想できる多数の射撃攻撃を正面から防げる強度と耐熱性を目指して作られたのさ」

    「コア粒子を用いない、純粋な質量盾。ローテクって思うか?俺は逆だ」

    「ローテクだからこそ、味方を守るために使える。この盾は後ろにいる味方を守るためのものなのさ」

  • 9『銀河』所属整備士◆ECPjTIh3Iw25/07/13(日) 17:50:23

    「だから、このアーエスを取り外したアサルトソードは果たしてロングソードなのか?ってぇ疑問を持つ傭兵もいる」

    「アサルトソードは重火力と重装がコンセプトだ。アーエスを積んでも良かったんだが……色々な理由があって取り外すことになった」

    「盾を持つ代わりに火力を、装甲を厚くした設計だからな。運動性もロングソードより落ちている……扱いやすくなったとも言うが」

  • 10『銀河』所属整備士◆ECPjTIh3Iw25/07/13(日) 17:53:26

    「……っと、結局ロングソードについての語りになっちまったな」

    「ソラは……まぁ、くすんでる銀を自然に伸ばしてるから、すぐわかるやつもいるだろ」

    「戦場じゃあよく動くから目立つぜ?あの人の機体は」

    「今回はこんなところだ。じゃあな」

  • 11二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 22:38:20

    このレスは削除されています

  • 12ミハエル◆j28rRKKOSY25/07/13(日) 22:40:52

    >>前199

    「行き先了解っと、駄賃はそうだな……」


    【顎に指を当てて少し考えると懐から取り出した名刺を近くにあった缶詰に括り付けて龍に投げ付けた】


    「ならあんたの顔が効く《ごく小規模で多方面》のご友人に俺を売り込んでくれ、期待してるぜ」


    【営業を龍に託してコックピットに戻ると程なくウィルヘルミナが荒野の砂を巻き上げて走り出した】

  • 13流刑大陸侵攻軍◆OXAm1h6odk25/07/13(日) 22:51:28

    >>200

    (1/2)


    ─────────────ガ、ァァァァァァァァァァァァッッッッッ!!!!!!!!!!!


    【爆炎と轟音の彼岸、死の満ちる墓標の群れを踏み砕いて、異星の軍勢が、決して人類とは相互理解の能わぬ惑星外の脅威が、人類にとって共通の怨敵が高らかに吼え猛る】

    【頭上の榴弾級による一網打尽を避けるべく、合同軍の射撃が上空を薙ぎ払うその真横。合同軍の対応リソースを枯渇させるべくインベイドの大津波が死の波濤と化して突き進む】


    【最先鋒は、地表近くを埒外の機動力で駆け抜ける悪名高き城壁崩しの強襲級。追随するのは統一感のない多種多様な進化の過程の外星生物、そして最後に統一された規格の軍勢が続く】

    【合同軍に立て直しの猶予を与えない為に、補給を経てからの戦術の学習による逆転を阻止する為に、油断も慢心もなく全身全霊で異星の軍勢は正面からその物量を叩き込むべく隊列を組んだ】



    「─────────────────射撃部隊、距離を保って弾幕を貼れ!乱戦に突入された場合、数で劣る我々が不利だ!

     戦場の混沌に、我らクロノスの秩序と規律を刻み込め!横陣二列、撃て!」


    「クロノスの連中にだけ良い顔をさせるなよ!オレ達の故郷はオレ達で守らなきゃならねェ!

     バズーカ、ミサイル、攻撃範囲の広い武器を取り揃えろ!羽虫を殺すにはスプレーだ!」


    【異常に爪が発達した虎を、クロノス極東方面軍のローン・ソルジャー部隊がロングビームライフルで一撃で頭蓋を消し飛ばす。黒色の軍隊が白い閃光と共に先鋒部隊を粉砕した】


    【その影に紛れて大地を這いずり回る腐食液を垂れ流す蛆にも似た姿の小型種の群れを、今度は駐屯軍のバズーカで爆ぜた燃え盛る破片が切り刻む。安価な機体が素体だが、引き金を引くのに無双の剛力は不要である。実弾の重火器の集団運用に優れる企業軍が第二波を駆逐した】



    「此度の任務、失敗したのなら極東列島の奪還にも支障が出るだろう!

     天秤を傾けられるかどうか我々の働き次第であるッ!各員、奮闘せよ!諸君の努力が人類の勝利へと繋がるのだ!」


    【滔々と響くソプラノボイスの激励が士気を高め、桜色に塗装されたスレイガンが最前線で猛威を振るう】

  • 14流刑大陸侵攻軍◆OXAm1h6odk25/07/13(日) 23:05:00

    (2/2)

    【ビームサブマシンガンによる速射が強固な外殻を背負った陸亀の如き異星体を真上から蜂の巣にしてから蹴り飛ばし、後方から迫る重装兵級の粒子光線を遮る】
    【砕け散った異星体の亡骸の塵と土煙に肩部リニアキャノンを撃ち込み、土煙に紛れての強襲を狙った蠍型インベイドの体液が装甲を濡らした】

    【────────────再びの重装兵級からの砲撃を、地面を強く蹴って躱す。物怖じせずに桜色のスレイガンが直進した】
    【視界に捉えた重装兵級が再び粒子ビームを射出孔から放つより前に、クロノス・インダストリー謹製のビームサーベルでその急所を刺し貫く。投擲だ】


    ───────────シュルルルルッッ!!!!

    「本隊が前線に現れ始めている、直に中型種と大型種の軍勢が到着するぞ!
     今度は砲撃陣形も整えているだろう、対砲撃回避体勢を取れ!」

    【破壊した重装兵級からワイヤーギミックによってビームサーベルを取り戻して、桜色のスレイガンが部下に告げる】
    【それと同時に、臨界に達したコア粒子が重装兵級の中で盛大に爆発を起こして閃光と爆風が一時的に視界を奪い取り、】

    ──────────バキッッッッッッッ!!!!
        ───────ゴキッ

    「、ッハ!」

    【機体の衝撃を受けて躰が勢い良くコクピットの壁に叩き付けられて、当たり所が悪かったのか何処の臓器の物かも分からない血を吐く】
    【傷口を抑えるよりも疾く、反射的に機体の情報を確認する。既に致命傷だろうが、死ぬまでどれだけの敵を道連れに出来るかを測ろうとして】

     ・・・・
    「脚部全損だと、あの一瞬で!?」

    【動けなくなった桜色のスレイガンが、一瞬にして車輪級と連結した投射機級による対地砲撃によって蒸発する】
    【───────────────────僅かな隙でエースを絶命せしめた異星体、ムカデにも似た大型種、強襲級は静かに次の標的を見据えた】

  • 15ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/07/13(日) 23:31:16

    >>12

    随分と出血大サービスしてくれるじゃねぇか

    そこまで言われたら期待を裏切らないようにはするけどな

    それと、俺の名刺については後で。今手持ちは無いんだ


    【缶詰を片手で難なくキャッチし、惑星のマークが目立つその名刺を確認すると、バッグの中で整頓された状態で入れた】


    それじゃ



    【照り付ける太陽をコートとバッグで作った日陰で灼熱の太陽を防ぎ、ゴーグルで砂埃を耐える事数時間、所定の位置に呼び出した召し使いに出迎えられた】



    『お帰りなさいませ、龍様』


    ただいま

    ミハエル、紹介するよ。彼女はビーナ、俺の秘書だ


    【深々とお辞儀、非の打ち所が無いまでに美しかった】


    それはそうと、名刺は?

    『こちらに』


    【金龍がメビに頼むと、彼女が裾から電話番号と"龍"が書かれた真っ黒な名刺を取り出し、丁寧にミハエルに手渡す】

  • 16ミハエル◆j28rRKKOSY25/07/14(月) 00:39:17

    >>15

    「これはご丁寧にどうも、秘書さんもこんなとこに呼び出されて大変だな」


    【ビーナと呼ばれた女性が丁寧な所作で取り出した名刺を受け取ると手帳に挟み込む、彼女の動きを見ればそれを秘書として雇用する龍の素性も相当なものと推測出来た】


    「やっぱりお大尽ってやつだったか、俺の名前の売り先も期待して良いだろうな?龍」

  • 17斑鳩◆EY2wfgakAQ25/07/14(月) 08:12:10

    >>13

    >>14

    「まずは圧を減らす!殲龍はデータリンクでターゲットを共有!そのまま連結強装砲を投射!フェンサー!お前は俺と飛べ!」

    指示を出しながら55mm滑腔砲に装填してある炸裂弾で投射級の数を減らし、対空網に穴を作ってそこに飛び込む。

    一見無謀と思えるが、月風の拠点浸透戦術の基本であり、トーチカへの打撃と、それにより生まれる混乱と対空網の穴を突き、さらに奥へ火力を叩き込むというもの。


    現在ではその打撃役を車両砲や艦船、機動爆撃機がその任に就いている。


    ムカデのような化け物にはさらに加速して接近。ビームサーベルの出力をあげながら切断破壊力を上げるためにわざと粒子整流性を落とした赤黒い刀身へ変えて切りつける。致命に至らずともそれは確かに化け物の甲殻と肉を切り裂いて、損傷を与えた。

    「フェンサー!後詰は任せた!」

  • 18シンカイ◆9BZ6kXGcio25/07/14(月) 08:44:30

    >>17

    「了解!」

    まだ投射級の弾幕が無くならない空を狼月の後ろをピタリと飛ぶことで避ける。

    しかし55mmとはいえ炸薬量の多い特殊仕様を最小限の動きで反動制御をしながら飛んでいる。そういった点でもアルテミスで隊長が出来る逸材であると理解させられる。

    すると、狼月は更に加速してBFを食い散らかしている強襲級に接近して行った。一瞬の加速で置いていかれたが、盾でヒットボックスを隠してビームサーベルを構えるチャージフォーム(突撃姿勢)をとる時間が確保できた。

    『フェンサー!後詰は任せた!』

    「無茶を!」

    ガチガチと牙を噛み合わせて音を鳴らしているムカデの頭を隊長が作った傷にビームサーベルを突き刺して、それを横薙ぎに振って斬る。

    そのムカデの頭が落下している最中、足掻くように牙を開いて噛み砕かんとエクセリアに迫るが、その頭を踏みつけて推進器を吹かしてその奥へ跳躍する。頭を失ったムカデの異形はのたうち回るように蠢き、それにラットのような小型種は巻き込まれ、押しつぶされていく。

    「中型種にもなんかゴツイの居ますし、ソレ叩きます?」

    地上を蠢く波のような群れには中型種がハッキリと視認できるほどに個体数がいた。いくら派遣されているネームドとはいえ自分達が到着するまで戦線を押えていた連中にあれを相手させるのは損耗が増えると考えたからだ。

  • 19ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/07/14(月) 10:10:27

    >>16

    「これはご丁寧にどうも、秘書さんもこんなとこに呼び出されて大変だな」


    【比較的安全とは言え、確かに《こんなとこ》と表すにはまだうってつけであった】

    【ゴミ袋が1箇所にまとめられるほどには小汚く、何処から襲われても不思議ではないほどに小路は多く、何よりそこかしこからギラついた眼光が飛んでいた】


    『私めもこういった物に手馴れておりますので、お気になさらず』


    【衣服に付き始めた埃を、相手の目の前で今取り払うのは失礼に当たると、そのままにする】


    「やっぱりお大尽ってやつだったか、俺の名前の売り先も期待して良いだろうな?龍」


    今回の仕事を見ても、機械の補助ありとは言え、俺を揺らさずに運送していたんだ

    大仕事を真っ先に頼む時、真っ先に君の名前が挙げられるぐらいには評価したから大いに期待してくれて構わないさ


    【メビのしっかりとした礼儀作法からも察知する程に優秀なミハエルを、金龍は褒め讃えた】


    それじゃ、また何処かで会おう。ミハエル

  • 20合同軍◆OXAm1h6odk25/07/14(月) 11:25:13

    >>17>>18


    (1/3)


    【───────────────────空と地の境を、異星の軍勢が埋め尽くしている。視界全てを埋め尽くす、統一感のない外星生物群】

    【空襲級によって押し返された最前線を突き進み、津波の如く鉄火の防波堤を突き破った侵略者の尖兵は戦場を混沌とした乱戦状態に変えていた】


    【地平線の彼方、高く聳える「壁」の頂上から姿も見せずに投射機級が曲射による砲撃を最前線に叩き込む】

    【無数に並ぶ超音速のプラズマ弾、濃密極まりない火力支援は同族すら躊躇せずに巻き添えにして合理的に最前線で持ち堪える機体を潰して蒸発させる】

    【インベイドの方が、物量の点では圧倒的に人類に優っているのだ。突撃兵級数十体を使い捨てにしたとしても、それでBFを仕留められるのなら構わないと判断している】



    「─────────────────上官命令を確認した、データリンクによって共有された目標を撃破せよ!

     カウントゼロ、一斉投射!」


    【極東方面軍で運用される「殲龍」を駆る兵士は、何一つの迷いも挟まずにプラズマ弾によって地上を駆け抜けて迫りつつある軍勢を押し留めた】

    【轟音と爆炎、その煤塵を縫ってインベイドは突き進む───────────完成された群体には、怯えも恐怖も存在しない、合理的思考を以て、冷徹に全てを判断する】



    ──────────グ、ガァァァァァ!!!!!


    【巨大な影が爆炎の中を突き破り、最先鋒で射撃を継続していたスカッド・ソルジャーをその巨大な拳でコクピット諸共に叩き潰す】

    【大型種、衛兵(ガード)級、機甲拳によって高い近接格闘力を保有するインベイドは傍に立っていたスカッド・ソルジャーが震動ナイフを取り出すよりも疾く、機体の胴体を上下に粉砕した】



                ・・ ・・・・

    「───────────即刻、自爆せよ!」


    【だが、機甲拳がパイロットの命を奪う直前で機体のコア粒子が臨界に達して閃光となって爆ぜる】

    【一気に融解した装甲が鋭い散弾となって衛兵級を穿つ、が致命傷には程遠い─────だから、機体の残骸を諸共に「殲龍」の肩部粒子砲が衛兵級の頭を的確に吹き飛ばした】

  • 21合同軍◆OXAm1h6odk25/07/14(月) 11:42:31

    (2/3)

    【その目前で同僚が上官の命令によって自爆を強要されたにも関わらず、最前線を務めるその部隊には一切の怯えも恐怖も見受けられなかった】
    【ただ黙々と、スカッド・ソルジャーがクロノス社製の高品質なアサルトライフルで弾幕を貼り、肉薄を試みるインベイドの軍勢に抵抗する】


     ・・・・・・・・・・・     ・・・
    「素晴らしい戦働きだった!大型種をたった二機の犠牲のみで抑えられたのは、正に日頃の訓練と実戦の成果である!
     我々は人類に命と心臓を捧げたクロノスの兵士、人類勝利の為には我が身の犠牲を厭うな!私もまた諸君らと同様、一つの歯車として全ての人類の為に命を捧げよう!」

    【秩序、規律、合理、歯車、狂信】
    【─────────────────「殲龍」を乗機とするパイロットが、純粋な賞賛を口にした。其れは部隊の総意であり、共通認識だった】
    【インベイドの侵攻より、既に二十年の歳月が経過している。幼子が大人となって戦場に立てるだけの月日だ】

                ・・・・・・・
    【下級コロニーで行われた試験的思想教育は、冷静に自らの命を一種のリソースとして認識し、過不足なく優秀で従順な兵士として運用可能な人間を作り上げた】
    【皮肉にも、合理を第一として、同族の為には自らを糧にする事も厭わない精神性は、彼らが敵視する異星の軍勢と類似するものであったが】


    「未確認飛翔物体を確認、C中隊は対空射撃態勢に移行せよッ!
     アレは─────────ミュールのミサイル、アイアンロックシティの武器庫か…………ッ!」

    【その階級と合理に従って動く歯車部隊に殺到する飛翔体が、遠き「壁」より無数に迫る】
    【ミュール・コーポレーション製、電磁パルスミサイル、その銘を『カーニバル』と名付けられた、対クロノス軍を想定した武装】

    【撃墜されたミサイルから拡散した電磁パルスが、クロノス軍が誇るデータリンクと相互通信システムに極めて強い妨害が加えられる】
    【─────────────────通信の分断により、組織的抵抗を無に還しめようとする異星体の戦術だった】

  • 22流刑大陸侵攻軍◆OXAm1h6odk25/07/14(月) 12:05:28

    (3/3)

    【アイアンロックシティが奇襲により陥落した】
    【その事実が意味するのは、単に戦略的要地が異星の軍勢の手に落ち、補給物資への期待が難しいだけではなく──────────流刑大陸最大の工業都市にして防衛拠点に蓄えられていた潤沢な物資が尽く異星の軍勢の手に渡った、という事である】

                         ・・   ・・
    【クロノスの対インベイド用ストラクチャーが鹵獲され、運用されている様に】
    【此度の侵攻では、明確に人類の技術と習性の理解度が高く─────────────撤退の間際にある程度は物資の破壊が行われたとは言え、都市の全てをカバーしている訳ではなく、だからこそ目の前に広がる光景が実現する】


    『わざわざ極東から遠い流刑大陸までご苦労様ですわ、是非とも私(わたくし)のお勧めをご堪能ください
     ──────────未練がましい犬ッコロ?』

    【最前線へと現れた異形の悪魔の腰から伸びる極彩色の触手が接続するのは、緻密に計算された設計と構造の戦闘兵器】
    【三連装、垂直分裂爆風ミサイル、メテオシャワーと銘打たれたアポロ社のミサイル兵器である】

    【───────────瞬時に両機体の上空まで飛翔したミサイルが炸裂して、無数の子弾が豪雨の様に降り注ぐ。一つ一つは小さな爆風によって機体の動きを牽制するだけの低威力な兵器だが、極めて広い範囲で連続して爆発する其れは機動力を削ぐ為の武装である】


    【そして、異星の軍勢は全戦線縦深攻撃を継続している】
    【圧倒的な物量と火力による面制圧の力押し、重点目標も陽動作戦も脆弱な側面もない、総力戦による殺戮の大津波】

              ・・・・・・・          ・・・・・・・・・・・・
    【エース級パイロットだけ生き残ったとしても、他の戦力を全て殺し尽くしてしまえば、今後の防衛戦は著しく不利になるという予測に基づく虐殺作戦】

    【──────────空襲級による猛爆も含め、此度の大侵攻の目的は目先の勝利ではなく、全体の勝利の為の虐殺と殺戮であった】

  • 23二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 12:46:58

    このレスは削除されています

  • 24グリゴリー◆5Q4kt6Q.kc25/07/14(月) 13:19:22

    >>21

    『────"アンデルセン"!動けるか!』


    "バカめ、操作しているのは知っているわ!"


    機体を守っていたAI.を予測演算から外し、

    武装制御に回し....改めて空へと飛び上がる

    それは、"行動を全マニュアル化する"事を示し

    回避も推進も、パイロットが行うという事。


    『(BF接続式のイージス:アショアにより

    多数のミサイル爆撃を相殺する....無茶だが、

    "北方戦線"の地獄と比べれば何でもない...!)』

     

    白い塗装の施された金属板を無骨な黒鉄が覆い

    機能美すらあるその兵器はターゲットを捕捉し

    第一群のミサイルを捉える。とはいえ、

    周りからは侵略者からの無数の攻撃が迫り

    速度の鈍化した機体でそれを避けるために

    長年の勘と培った感覚を十二分に使い倒し

    その合間合間を縫うように飛ぶ....さながら、

    機体名の如く"小夜啼鳥"が羽撃くようである。


    『──────ッ!』


    極大な反動は空中のデブリを足場に使い、

    ある程度制御が可能な程度に抑え込みつつ

    クロノス・人自連軍に影響を及ぼす危険性が

    最も高い第一群のミサイルを広範囲撃墜させ

    そして即座に第二群に備え、弾を装填し直す。

  • 25ミハエル◆j28rRKKOSY25/07/14(月) 13:48:12

    >>19

    「クロノスの高官がそう何度もデスペラードと会うのも色々と面倒になると思うが……まあどっかで会ったらよろしくな、龍」


    【握った右手を突き出して笑い返す、当初の警戒心は無くなり、どこか友情の様な感情を感じていた】


    「秘書さんもまたどこかでな、うちの組織は事務職も募集中なんだ、転職の時には連絡してくれよ」


    【隣に立つビーナにも軽くスカウト混じりの挨拶を忘れない】

  • 26戦禍の余燼◆OXAm1h6odk25/07/14(月) 14:16:55

    >>23

    >>24


    『我、天の遣いに仇なす異端に罰を下しましょう、────────────サイファーカルトの尖兵を務めます、“余燼”と申しますわ』


    【酷く穏やかで、それから美しい声が響いた。澄み渡るソプラノボイス、時が違えば歌姫にすらなれたであろう素質】

    【だが、現実の其れに滲むのは殺戮への愉悦と純粋な感嘆のみ。企業支配体制の確立に当たり、反企業的な国家体制を解体した、既に死亡した筈の血塗られた伝説と自称する異形の機体】



    【───────────────余りに巨きく、余りに堅牢な甲殻に、赤熱する胸核を秘めた蜘蛛脚の恐竜】

    【人の形から逸脱した機体に侍るのは、フリクタル装甲を鎧ったのみの盾機。寄生級によって人体構造が変容したが故に、人体の限界を超えた速度を実現可能とする生体ユニットの一つ】


    【粒子兵器に対するカウンターを抜け目なく用意しながら、此度の惨状を実現した悪魔は、撃墜されるミサイルを面白そうに眺めて微笑った】



    『戦場を訪れるのは久しぶりですが、こんなに簡単に人が死ぬのですね。

     心地良くて、思わず微睡んでしまいそうです。私が望む平和の到来が待ち遠しいですわ』


    ───────────ガシャンッ!!!!


    【残骸の横に転がるアポロ社の十連装ミサイルを、極彩色の触手が侵す。武装が有していた筈のロックはそれだけで掻き消えて、その照準をアルテミスに定めた】

  • 27ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/07/14(月) 14:52:43

    >>25

    『龍様について何かあれば、ご一考させて頂きます』ねぇそれ別れ際で必要だった?


    【どこか素っ気ない態度をされた金龍は、思わず彼女の方を横を向く】

    【その速度はさながら漫画に出るキャラのそれ】


    【そして、キラキラとした表情を持つ運び屋は元気良くBFを駆り出した】


    『それで、本日の成果は?』


    …………まぁ上々かな


    『左様ですか』


    【ミハエルが地平線の彼方に溶け込んだのを見送ると、2人は幾つか道を迂回してから帰る事となった】

  • 28カロ◆XGxCas/OAU25/07/14(月) 18:29:55

    >>26

    『おいルーキー!大丈夫か!?』

    【無線は雑音が混じるが、まだ十分に使える。心から心配する人にしか出せない声が聞こえてくる】


    「全く大丈夫じゃ無い。逆に何で大丈夫な可能性があったか教えてくれ!」


    【そう言って無線を切る。理由のうち一つは怒りが強まった事】


    「…すーーーっ…」


    【もう一つは、盗聴される事を防ぐため】


    「…生憎、ここまでやられて泣いて逃げ帰れるタチじゃ無いんだ。」


    【空中で迂回し、急激に高度を落としながら突っ込んでいく】

  • 29ソラ◆ECPjTIh3Iw25/07/14(月) 18:33:18

     ――――灰白色の機体が、翼を広げるように飛んでいた。
     その名をソード・ブレイカー。ゴエティア戦団用に開発され、そして――――。
                                         ・
     戦団の戦闘方針と機体コンセプトが異なってしまったことから、不採用となった噂を持つ機体である。

    「第四中隊、アイアンロックシティの生き残りがいるだろうキャンプはこっちで間違ってないんだね?」
    《確かだ。前線を迂回して航空偵察をするのは苦労したぞ?》
    「ありがと、ちゃんとブーメランとして生きて帰って」

     そのパイロット、ソラ・スターレターは、果たして感情が動いているのかも定かではない声で味方を労って。地表を滑るように飛んでいた。
     噴射地表滑走(サーフェイシング)という、本来空中を飛べる機体が投射機型インベイドなどの対空砲火をかいくぐるための低空飛行技術である。
     彼女は雑談を行いながら、それを遂行しきっていて――――。

    「第四中隊からのマーカーによれば……あそこ……?」
     ソードブレイカーのモニターには、急ごしらえながらもしっかりとした防備と……そして、病院が見えていた。
     ソラの目的は、ただ一つ。
     ――――ヴィクター・ロッド大将の安否と、容態の確認である。

  • 30シンカイ◆9BZ6kXGcio25/07/14(月) 18:37:18

    >>23

    「隊長!敵機です!」

    そう言った時には既に通信にジャギジャギとノイズが入る。

    「BF…なのか?」

    >>26

    「カルトか...嬉々として人を捨てた畜生め...」

    怒りがフツフツと湧いてきた。

    「インベイド諸共!アンタを倒す!今日!ここで!」

    シンカイはエクセリアの専用ビームサーベルの出力を上げて白い青紫色の刀身にして斬りかかる。

    だが高速機動型と違い、音速に到達する訳では無いので、少しでも人類を逸脱しているのなら、それは回避できるだろう。

  • 31グリゴリー◆5Q4kt6Q.kc25/07/14(月) 20:16:30

    >>26

    アルテミスの二人はそれぞれ、

    片や軍人として、片や人間として接した

    では、自分は?答えは一つしかない。


    『────神の信派を、神が形造りし

    人間の器から逸脱した貴様が名乗ると?

    未だ人類史に類を見ないこの大虐殺を、

    神が御使を天より下してまで実行すると?


    ....聞こう、サイファーカルト。

    その"平和"とはどんなものなのかを』


    神に使える祈手として問い糺す。

    信ずるは我が神のみなれば、それ故に

    異端の徒は滅せねばならないのだから。

    ニカイアの円卓に立たせるが如く、

    グリゴリーは酷く落ち着いた声で問う

  • 32◆Fd5AlHEdkk25/07/14(月) 21:55:11

    >>21 >>23 >>24 >>28

    【20年間。それまでの歴史を下地に築かれた全てを敬意も何もなく、ただ無感動に食い散らかす蟲の顔を一発の銃弾が貫いた】

    【この星に生きる生命のどれとも似通わない色の血飛沫を後に残し、25機のBFは最前線へ突き進む。目標は、先ほどデータリンクによって送られてきた強襲級が率いる群れ】


    【その道中、一昔前のテレビに走るようなノイズがコックピット内に響いた。グラスに表示されていたリンクが崩れ、代わりに保存されていたデータが差し込まれる】


     ─── K.I.ISに妨害。データリンクロスト。EMP干渉波、想定パターンC-1


     「電磁パルス……カーニバルか、やられたな。良い性能してるよ。《ヒース分隊長、保護を頼む。EMPを受けた、復旧する》」


     《3分で済ませてください》


     「60秒で終わるよ」


    【人が手がけた武器を蟲に使われているという事実に出かけた舌打ちを飲み込んで、すぐさま操縦桿横の物理スイッチ群へ手を伸ばし、隔離回路で保護されていたノード・ビーコンを起動する】


     「プロトコルE-21、起動。耐性モジュールで局所メッシュ構築。暗号鍵は手動割り当て……」


    【目まぐるしく動く指先。高周波チャンネルは復旧に時間がかかるため、繋ぎとしてパルス通信を選択。機体脚部に仕込まれた狭域通信アレイを展開し、レーダーと同期させて範囲内の信号をスキャンする。同時に接続済ノード数が閾値を超え、AIが機体操作と交代する形で制御権を引き継ぎ、直ちに戦術情報の共有が再開された】


     ─── リンク回復。相互通信及びデータリンク、再構築完了


     「よし、戻ったね。……《こちらSyringe's並びにロングソード大隊!現在そちらへ急行中!ETA:90秒!》」


    【ノイズのかからない明瞭な声で力強く喉を張り上げながら、操縦桿を押し込む】

    【こちらを地に堕とそうとする醜怪な手を焼き切り、行くてを遮る虫の壁を切り裂いて、25つの鋭い機体群は青白い粒子の残滓を吹き上げた】

  • 33流刑大陸総司令官◆OXAm1h6odk25/07/14(月) 23:19:15

    >>29


    【鉄閉都市、アイアンロックシティの陥落は、流刑大陸参謀本部への急襲から始まった】

    【通信途絶の影響で記録さえ残らなかった都市防衛隊の激しい抵抗と避難誘導の末、都市防衛隊の凡そ八割にも及ぶ犠牲によって数時間後に都市は異星の軍勢の手に落ちた】

    【そして、辛うじて生き残った二割もまた、決して無傷で撤退を完遂した訳ではなかった】



    「───────輸血の備蓄が尽きた!急いでA型の血を探してこい!」「メナ中尉がA型だ!血液を抜け!」「集中治療室、空きました!」「鎮痛剤が不足している……!」「義肢はネームドに優先して供給しろ!」「二名死亡、臓器移植可能です!」「最前線に一人でも多く戦力を送れ!」


    【駆け回る医師と看護師に、病床の限界数を超えて廊下に伏せる患者の群れ】

    【刻一刻と死者が増えて、その死者を糧に黄泉から帰った患者が立つ力を取り戻す】

    【血液も、骨髄も、臓器も、全ての生体組織が同じ故郷の為に戦う兵士に流用されて、病院の外の煤で薄汚れた機体を駆って、死の淵から回復した兵士が最前線に向かってゆく】


    【その病院の、ひっそりと佇む一室に、意識不明に陥った老将は病床に臥せていた】

    【侵攻の始まりから陥落まで粘り強く前線で指揮を務めたその左腕は惨く灼かれ、右脚もまた斬り刻まれて欠損した───────だが、その代わりに鋼の義肢がピタリと寄り添い、新たな手脚の代替品として鎮座している】



    【ヴィクター・ロッド。二十年間、流刑大陸という最前線を支え続けた軍人である】

  • 34戦禍の余燼◆OXAm1h6odk25/07/15(火) 09:23:45

    >>31


    『あぁ、神父よ。私に尋ねるのですね──────始まりは、小さな事柄だったのです。戦線を離れ、愛する人との間に娘を産み、穏やかな日々を三人で過ごしていました…………でも、ある日の事です。

     娘が木彫りの銃で遊んでいるのを見て、気付いてしまったのです』


    【敬虔な信徒が懺悔するように、異形の悪魔は己の心情と我欲の一切を隠し立てせずに打ち明けようとしていた】

    【元第三特務部隊、余燼と銘打たれた傭兵の活動は確かに数年前から途切れている、その事実に隠れた歴史は紛れもなく愛の物語だった】


    【だが、彼女がその力で平穏な暮らしを得た後も、世界は何一つとして変わっていなかった。戦争は常に続いており、人は常に死に続けている】

    【地の果てまで逃れたとしても、戦火の煙は漂ってくるものだ】



         ・・・・・・              ・・・・・・

    『本当に、羨ましかった!私が死んだ後でも、あの娘は戦争ができるのです!小さくて、可愛くて、無邪気な我が子に、本気で嫉妬しました──────だから、思ったんです』


    【異形の悪魔が、余燼という独立傭兵の精神を具現したかの如き虐殺機が、全てを殺し尽くすべく砲口を向ける】

    【────────────────────其れが意味するのは、一手の誤りが生死をも別つ絶死の地獄】



         ・・・・                  ・・・・・・・・・・

    『戦争は、私のものです────────────こんなにも愉しくて仕方ない事は、この私で最後にしようと!』


    【戦争に魅入られた怪人は、平和を希求するべく、闘争の火蓋を切った】

  • 35斑鳩◆EY2wfgakAQ25/07/15(火) 09:39:01

    >>34

    〔ならばただ傭兵として戦場を作れば良かったものを!〕

    取り付こうと跳躍したラットを蹴り飛ばながら戦争という悪魔に呑まれた1人の母に哀れみと憎悪が入り交じった感情をみせた。

    〔だからカルトは嫌なんだ!人を簡単に飲み込んでしまう!戦場より安い命など何処にも無いというのに!〕

    珍しく苛立ちをみせ、握っているビームサーベルの刀身は赤黒く変わり、其れは斑鳩の持つ怒りと殺意を宿したかのように黒々と光を飲み込んで赤く泣いた。

    〔せめて戦場でその命を散らせ。〕

    冷ややかに、感情の起伏など一切感じ取ることのできない声で一言、ポツリと呟いた。

  • 36エイプリル◆.4YTxDiDm.25/07/15(火) 09:52:55

    >>34

    『主の導きありて我ら星を想う。見つけましたわ、迷い人を。さぁ、暗くなる前にお家に帰りましょう?』

    若い女の声が戦場に響いた。だがそれは広域通信よりもクリアにはっきりと聞こえた。

    『さぁ、スパルタのみんな。フリクタルを勝手に持ち出した悪い子を連れ帰りますわよ。』

    華のような声で語りかける。邪気も何も無い心が暖かく、懐かしさを感じる、一切知らない母の声で。

    《はい、母さん。》

    9機のフリクタル装甲に包まれた怪物は盾を構えて突撃陣形を組む。

    『前へ。』

    その号令と共にガラガラとガラスを引っ掻くような不快な飛行音を鳴らしながらその魅入られた同胞へ向かう。

    『世に平穏のあらん事を。…人類自由連盟にクロノス・インダストリーの皆様、我が子がご迷惑をおかけして申し訳ありませんわ。連れ帰るまで手伝いましてよ。』

  • 37龍影◆9BZ6kXGcio25/07/15(火) 10:55:29

    「ほへ〜ココが逆巻の設計部かー。…確か今は廉月の武器と改造装備しかやってないんだっけ?」
    ココは逆巻の建造工場に併設された設計部のオフィス…と言ってもやっていることはCADや青図面とにらめっこしていたり、設計図を製作していたり、中々に近寄り難い空気を出している。
    今ここにいる理由は、温泉旅行の時に話していた逆巻製の完全なワンオフ機建造の為。蒼風や望月のように部分的に互換性ある物ではなく、完全にそのパイロットの能力を引き出す為の専用規格の機体を作ろうとしているのだ。

    逆巻自体も互換性が限りなく0に近い機体開発など初の試みであるため、技術屋は戦々恐々としている。

  • 38戦禍の余燼◆OXAm1h6odk25/07/15(火) 11:20:56

    >>28>>30>>35>>36

    (1/2)


     ・・・・・・・

    『全人類を滅ぼす上では、インベイドに勝利させるのが最善でしょう?』


    【クスクスと、上品に笑いながら異形の悪魔は首を傾げた】

    【人類から未来永劫、戦争という愉悦と享楽を奪う為には人類を滅ぼす必要がある。余燼という傭兵は自己の実力を適切に評価している─────エース一機でインベイド戦争の行方を左右するのは不可能だ、と。自分一人で世界を変えられると信じるのは思い上がりだろう】



    ───────────ガ、


    【轟音と爆炎と共に、アポロ・インダストリー製の十連装ミサイルが一斉に低空に降下しつつある機体に浴びせられる】

    【充満する火薬の匂いに身を任せながら、戦場へと突如として現れた別派のサイファーカルトに見向きもせずに、余燼は目前のエース機に問う】


                         ・・・・・

    『クロノスの顔の一つであるアルテミス中隊が人類に仇為すカルトと共闘した時、人々はどの様な政治的意義をそこに見出すのでしょうか?』


    『そして、私が用意した盾機よりもずぅっと多くのフリクタル装甲を有する集団が現れた場合、鹵獲が容易いのはどちらでしょうか?』


    【デスペラードに真っ当な交渉は通じない。彼らは往々にして非合理的であり、自らの信念に固執する無法者である。余燼が正にそうである様に。目撃者も敵対者も鏖殺すれば鹵獲される恐れがないと狂母に伝達しても、従うかどうかは怪しい】


                ・・

    【だが、アルテミス中隊は軍属だ。彼らの行動は常にクロノスによって記録され、人自連によって監視される】

  • 39グリゴリー◆5Q4kt6Q.kc25/07/15(火) 11:24:30

    >>34

    『...."剣を取る者は剣で滅びる"、と

    神の子羊は語った。その通りだ。しかし....


    悪魔よ、貴様が行くべき地獄は此処には無い

    この戦禍は....貴様の落ちるべき地獄では無い。


    闘争すら無き地獄の最下層に堕ちよ!

    ルシフェルの顎間にて其の頭を冷やし、

    イスカリオテのユダと首を並べよ!


    神の威光の代行者の責務に於いて、

    その威光で貴様を照らす!ただし....

    摂氏1000℃からが序ノ口と知るが良い!』


    >>38


    『"イージス:アショア"!』


    飛来するミサイルへ迎撃システムを起動させ、

    ミサイルの壁の隙間を縫うように飛ぶ。

    最早、戦場に呵責なし。

  • 40戦禍の余燼◆OXAm1h6odk25/07/15(火) 11:35:42

    (2/2)


    『───────────────────あぁ、それとも、もしかして』

    【白く、青紫色に染まるビームサーベルを目前に、異形の悪魔は、純粋な疑問を口にするような調子で言葉を紡いだ】
    【異形の悪魔の副腕部、其れは強襲級と同様にコア粒子を収束させて解放する事によって人智を逸した推進を実現可能な生体器官であり、また重厚な装甲によって覆われた拳でもある】

    【漆黒の甲殻に秘された攻殻が、極超音速の速度で光刃の隙間を縫う軌道で突き進むエクセリアの進行方向に“置かれる”】
    【直撃したのなら、重装甲の機体すら文字通り消し飛ばす威力と速度を秘めた打撃を弄びながら悪魔の頭蓋が飛翔する小夜啼鳥に振り向く】


     ・・・・・・・・・・・・・
    『私ってそんなに弱く見えます?ふふっ、だとしたら良かったですわ───────────殺し易いですもの』

    【開かれた顎門に宿るのは、白蒼の灼焔。至近距離という致命圏に足を踏み入れた機体と人命を心から歓迎する声を上げて、悪魔が空に吼え立てる】
    【──────────────胸核から顎門へと接続する回路を熱量が流れ切るまでが、選択の猶予である】

  • 41二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 11:54:59

    このレスは削除されています

  • 42シンカイ◆9BZ6kXGcio25/07/15(火) 12:05:03

    >>40

    その置かれた攻撃を視認した瞬間、わざと盾を傾けることで機体重心を前方へ崩して予備動作を始めると、盾で殴り付けながらそこを支点に機体の主脚を振り上げ、肘と肩関節を使い、上方に跳ねる様に躱す。その時に甲殻の上を盾が纏っていた陽電子がバチバチと暴れ、切削しながら稲妻を描く。そして盾とそれを保持していた左腕は肘から下が無くなった。

    「だからどうした!」

    エクセリアが損傷したことよりも甲殻に覆われていない部位をヤツは晒した。顎門が開かれ、金属と生命の中間のような内部に目掛け、迷わずにスラスターを吹かして前に飛び込み、そこにビームサーベルを突き立てんと突進した。

  • 43ノイン◆fDey8JUvvk25/07/15(火) 12:05:24

    >>前200

    【様々な忠告を無視して空へと駆け上った機体をモニタの片隅に捉えていた】

    【スクルドもまた飛び上がり、身を翻しながらさらにソバットの要領で右脚を振る。その先端速度は当然音速を超えた】

    【それはビーム砲の砲身をめちゃくちゃに振り回すことと同義であり、そこから放たれたビームは薄く、広い帯状の弾幕として榴弾級の薄い装甲を貫徹し起爆させていくだろう】

    「ここは私たちの乗機には最悪の戦場だ。」

    【速さと迅さのために他の殆どを切り詰めた機体とその主に通信で呼びかける】

    【守り、耐える戦いには悲しいかな向いて居ないと】

    「だから」

    【そう言いながらもう一度ビームの帯で凪いでやる。この調子なら粒子は底をつくだろう。片道切符の判断は済ませた】

    「攻勢の時間だろう。ついて行かせてくれ」

    【それは激励であったし、挑発であったし、自信と信頼の表れでもある】

  • 44グリゴリー◆5Q4kt6Q.kc25/07/15(火) 12:21:29

    >>40

    『強いだとか、弱いという問題ではない。

    ただ貴様という存在が許せないだけだ!』


    ミサイルすら撃墜する砲門が唸り、力を溜め

    そして爆音と共に対兵器用の砲門が火を噴く

    目標は顎門の中、身体内部の組織である


    『"殺し易い"、か....果たして如何だろうな

    貴様も我々もしぶとく生き残り続けた分、

    何処まで互いの悪運が保つか、それだけだ』


    砲門の反動を用いて危険地帯から抜けると、

    改めて体勢を立て直す

  • 45蒼風改技術主任◆ECPjTIh3Iw25/07/15(火) 13:23:30

    >>37

    「ま、そうだね。一応今も更新されてない月風用の改造パーツとかも取り扱ってるから……全て廉月にってわけではないけども」

     と、笑うは橙色の髪を馬尾にまとめた女性だ。逆巻カンナが社長業務の傍ら、コントスラクターとしての腕を振るえないときはもっぱら、この女性が代行しているらしい。

     己の名字をクラシマと名乗っていた。


    「ま、完全な専用規格機体ってのは始めてだからね……ちょっと皆殺気立ってるかもだけど、遠慮なく要望は出しちゃってよ。王さん」

     パイロットの要望に答えられないようでは、機体も技術屋としても二流。良くて一流半だ。

     ――――最高の機体を作るためなら、他の機体に一切の流用ができない専用規格だろうと請け負う。彼らの矜持が見えていた。

  • 46ソラ◆ECPjTIh3Iw25/07/15(火) 13:33:20

    >>33

    「――――ウィリアム艦長。ヴィクター大将を見つけた……重傷、意識不明。キャンプには医療品が欠乏してる。機体の補給部品も」

                      ・・

    《……わかった。銀河は今すぐそちらに飛ぶ。君は我々の要望を伝えたあと、前線に向かってくれ》

    「了解」


     短い通信を終えたあと、後方の決戦と化しているキャンプの喧騒から切り離された場所……ヴィクター・ロッド大将の病室で。ソラはまずメモをペンで書き。

     その後、未だ生身を保っている方の腕に、自分の手を添えながら語った。


    「ヴィクター大将。私は人自連の星河級三番艦『銀河』のパイロット。我々の要望を伝えます」

     語りは短く、最小限に。


    「兵站線を管理できる人がいません。現状では、遠からず最前線への物資供給に血栓がうまれます」

     あるいは鎖かもしれない言葉を。


    「貴方にはそれを管理してもらいたい――――貴方に死なれては、流刑大陸は保ちません。どうか……お願いします」


    「戦線は、私達が支えますから」

     祈りを添えたあと。ソラは腕に添えた手を戻し、病室の出口へと歩いていく。

     メモは、ロッド大将の手のひらの中だった。

  • 47東雲 台◆5Q4kt6Q.kc25/07/15(火) 13:50:21

    >>45

    んー、流石企業の技術屋は骨があるなぁ

    ウチの頭もまぁ上手い事使ってや? 

    出来る限りの記憶は掘り起こしたるから

    (BF規格の資料を読み込みつつ、台は笑った)


    んじゃリン、希望を言ってくれへん?

  • 48アリソン◆PPyRfvMZl625/07/15(火) 13:57:28

    >>43

                ・・・・・

    【借り物の銃身が弾ける、圧し折れる、接近したインベイドの胴体に叩きつける暴挙によるものだ】

    【射撃は苦手だ、断面から火薬が零れ出た傷口へと、粒子サーベルの切っ先は広げる様に燃え、斬り裂いた】

    【絶えず、声が聞こえる、────────────カルトじみたクソッタレ共の、言葉と認識するのも不愉快な声が】


    【戦いへの忌避感を取り落とした、そもそも生物としての種別が異なる思考回路】

    【そうしなければ生きて往けぬからと身を投じることとは訳が違う、この戦いの首謀者は、戦いという手段こそが願いそのものであって、極論、目的などはどうでも良いのだ】


     ・・・・・・ ・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    【戦いたいから、その為に、人類が滅びてもしょうがないと考えている】


    「────────────上等だ、付いて来い青ッ白いBF!!」


    【醜悪な首魁の醜悪な欲望に、血の滲んだ薄紅色の唾を吐き捨てて、己の進路を引き裂いた蒼い機影を一瞥する】

    【連携などガラでは無いが、……彼女が開けた戦線の穴を埋めんと殺到してきたインベイドの群れの中心へ、キャンディボールが縦軸の回転にて円運動を描いたサーベルが赤い跡を残し、一層と深く穴を抉じ開けた】


    「アタシは、前しか見ないぞ!!」


    【だから組むなら、そのつもりで】

  • 49龍影◆9BZ6kXGcio25/07/15(火) 14:56:48

    >>45

    「そっか、まだ月風自体は稼働してるからそれの設計と開発は続いてるのね。」

    話を聞くと気さくな感じではあるが、ピリピリとその設計士としての気配を感じる。>>47台にも促された為、話す事にした。

    「では遠慮なく。機体装甲は剛性を確保しつつ軽量化。内部フレームは神経接続のレスポンスを最大化しつつ摩耗を抑えて欲しい。それと粒子濃縮点火式発動機を機体動力に使いたいからフレームと推進機関をそれに合わせて。詳しい構造はうてなちゃんに任せる。武装は実体刀とバレルトランス(組み替え)が可能なビームライフル、出力調整が可能なビームサーベルに陽電子リフレクター搭載の実体盾。胸部には動力直結のビームバルカンが欲しいわね。」

    中々にてんこ盛りなオーダーではあるが、やりたい事は多量に精製される加粒子を余すことなく使いながら高機動を実現したいという、酷くわかりやすいものだ。


    「…出来るかしら?」

    ここで無理だと突っ撥ねる技術屋は誰も居ない。

  • 50クラシマ◆ECPjTIh3Iw25/07/15(火) 15:10:18

    >>49

    「できないとは言わない。やってみよう。動力系に関しては台君の意見も聞くとして……」

     そう言いながらクラシマが近くの技術者に声をかけ、引っ張り出してきたのは青写真だ。

     蒼風改……を超える、さらなる蒼風の設計図とも言えるもの。本来はそれを見せたところでなんの意味もないのだが。


    「機体装甲の方は通常のものでできる。が、問題はフレーム。神経接続技術に関しては望月やヴァルハラテック側の操縦方式を廉月にフィッティングさせるやり方で慣れてはきた……だがそれでは足りない」

     問題になるのは、着地や駆動時の摩擦以外にも、衝撃であると付け足した。


    「フレームに関していえば、うちの技術はどこにも負けてないはずだった。このフレームというのは、関節も含めてだぞ?それが王さんの動きに耐えきれなかった……望月以前、チャオレンを今まで使ってきた理由が何となくわかったよ」

     フレーム側の剛性が足りなかったのだろう?とクラシマは結論付けた。運動性と反応速度、何より速力に耐えるための数値が足りなかったのだ。

     そのうえで、蒼風の新しい設計図を見せた理由は――――それに利用されるフレーム兼装甲材だった。


    「純シグドニッド鋼を使う。現在、特殊条件下で軽くかつ硬い構造体を作る条件が実験室段階で判明した……それを新型のフレームに利用しよう」

     機体装甲にまで使ってもいいが、それだと成型時の問題で陽電子リフレクターの実体盾搭載は難しくなるだろう。

     どうする?と問いかけた。

  • 51合同軍◆OXAm1h6odk25/07/15(火) 16:37:16

    >>43

    >>48

    (1/2)


                         ・・・・・           ・・・・・・・・

    【────────────────────依然として、高速機の戦略的価値は全く減じていない】

    【流刑大陸に侵攻した異星の軍勢が、偏執的なまでに対空戦力を整え、榴弾級を揃え、航空兵級を用意したのは彼らが脅威であるからだ】


    【千を超える外敵を単騎で仕留める重装機を、その火力で破壊する大型種を戦線を乗り越えて討伐する力を秘めた機体が軽量高速機である】

    【其れを理解しているからこそ、長く最前線で異星の軍勢との戦争を続けたきた兵士は通信越しの激励に激しく応えた】



    「────────────────単調なリズムの進行には、そろそろ飽きてきた頃だ。

     私も同行しよう。雑音-ノイズ-の露払いは任せておけ、粒子を温存する為にもな」


    【電磁加速投射軽機関銃を二門と垂直爆風ミサイルを積み、脚部を「朱雀」に換装した軽量射撃機体を駆る傭兵が気取りながら飛び出す】

    【鋼鉄の嵐が激しい曲調で弾け、外星生物の鮮血が壮絶な絶叫を引き連れて空に舞い散る】


    【弾幕の一つ一つの威力は低く、然れどもその弾速と物量によって榴弾級を駆逐するには十分なだけの装備を整えた機体であった】



    「──────────────────誰に物を言っているッ!我らクロノスが、人類の存続を双肩に背負う企業が、この程度の鉄火場に臆するとでも思うか!?」


    【その一方で、苛烈に挑発に応えたのはクロノスの派遣部隊のパイロットであった。フライトユニットを装着したスカッド・ソルジャーに超硬質金属製の長刀を装備した機体】

    【航空兵級の一斉掃射を弾頭の隙間を縫って躱し、返礼として的確にその複眼を貫いて脳漿を散らす。対空砲火をお見舞いしようとした重装兵級は、それよりも疾く刃にその穢れた血を滴らせた】


    【優秀なアサルトライフルと、無骨な実体刀。コア粒子の消耗を控えた装備と侵攻初期からの量産機は一見すると貧弱にも見えるが、中型種を殺し尽くすには充分だ】



    【戦略的意義が大きい此度の作戦に参加したのは、誰も彼もが多種多様な猛者の集い。人類が誇る武力の象徴に他ならない】

  • 52合同軍◆OXAm1h6odk25/07/15(火) 17:05:02

    (2/2)

    【しかしながら、此度の侵攻作戦の臨時の首脳陣に据えられ、戦略と戦術を立案したのは余燼───の豊富な実戦経験を有した対正規軍のスペシャリストに他ならない】
    【統率個体によって統率された、合理を第一とする異星の軍勢は、其の作戦が有用と認めれば異種族を起源とする戦術でも採択するのに躊躇いはない】

     ・・・・・・・・・・・・・・・・
    【感情によって判断を誤らない生命体、其れが軍勢と称される規模で集結したインベイドである】


    ─────────────ギィィィャァァァァッッッ!

     ・・・・・・・・・・・・
    【上位互換によって叩き潰す、シンプルながらも、凶悪なまでに冷たい殺意を秘めた戦術だった】
    【強襲級はコア粒子の回収によって燃料切れの概念がなく、惑星外起源種の肉体は殺人的加速度を克服しており、そして搭載された頭脳は「戦う」為の形をした高速戦闘用にチューニングされた臓器だ】


     ・・・・・・・  ・・・・・・・・・・・
    【個としての強さを、遺伝子レベルで追求した戦闘用大型種】
    【遊撃戦力として猛威を振るう、戦場を駆け抜ける悪夢が、戦線から突出した機体を屠る為に無機質な炸裂音と共に一直線に突撃する】

    【──────────────────駆動する大関節の影で、七十二にも及ぶ小関節が静かに機を伺っている】
    【強襲級、その脅威の本質は単純な速度ではなく、各方向の小関節による、慣性を踏み倒しての変則的機動と多重追撃である】

  • 53流刑大陸総司令官◆OXAm1h6odk25/07/15(火) 17:41:01

    >>46


    「───────────────────私の、戦場は、変わってしまった。

     もう最前線には、私が愛した戦争には、帰れないのだな」


    【メモ書きを、老将に残った生身が強く握り締め、静かな病室に声が響く。一番星が病室から出るよりも前に、臥せていた老将は起き上がった】

    【流刑大陸を守護する鉄壁の「第二大陸軍」の筆頭将軍であった男が、流刑大陸軍総司令官の礼服へと押し込まれて、既に十五年以上が経過していた】


    【都市防衛隊を率いて悪魔と交戦し、ただ独りその情報を生還して持ち帰る事に成功したパイロットであった】

    【だが、今、彼に求められているのは、もはや個人の武勇ではなかった。最前線の硝煙と砲撃音、人生を捧げたその戦場には帰れない】



     ・・・・・・・・・

    「再び兵站を組み直す。現在は各軍団が将軍の権限で独自に作戦行動と防衛作戦を展開しているが、私が戻った以上は改善可能だ。

     第一軍団、それから第五軍団の余剰兵力は迅速にアイアンロックシティに送り届ける。『ベヒモス』を使うぞ」


    【現実を割り切って、老将は流刑大陸の防衛を完遂する為に動き出した】

    【軍人たるもの、公務は私情よりも優先すべき事柄である。最適解の為には感情を押し殺すのもまた、軍人の務めだ】


    【千里にも及ぶ戦線を整理する。流刑大陸内の工業都市の生産力、鉄道網の敷設線と保有する列車の数に、複数回に渡るインベイドの大規模侵攻の経験を生かした必要戦力の計算】

    【人類自由連盟が誇る特殊車両『ベヒモス』は、千単位のBFの輸送すら可能な陸上の怪物である。当然だが、インベイド戦争の最前線である流刑大陸にも配備されている輸送兵器だ】



    【────────────────戦力と物資の分配に於いて、ヴィクター・ロッドは失敗した試しがない】



    「戦線は、任せた。私は私の戦いを遂行する。諸君の、そして前線を支える全ての兵士の武運を祈る」


    【クロノスも、人自連、デスペラード。今だけは、分け隔てなく人類の為に戦っているのだろうから】

  • 54ノイン◆fDey8JUvvk25/07/15(火) 18:34:45

    >>48

    「ありがとう、頼んだ」

    【返答はあまりにも素直なものだ。同行を認めてくれてありがとう。前を見るのは頼んだ、と】

    【だから赤でこじ開けられた穴には操縦桿を傾けるまでもなく飛び込み、突き進む。穴が閉じるより先に、その翼をはためくように動かして】


    >>51

    【「朱雀」の脚を持つ傭兵が、その気障さには似合わない狂想曲を奏でるのが聞こえた】

    【クロノスの武士が、古式な返礼で重装兵級を散らしてやるのが見えた】

    【この機械天使もまた、斬り払い、転回し、加速し、減速し、旋回し、上昇し、下降し、それら全てを流麗に組み合わせて。途切れることのない蒼と白色の光を引きながら、小型種と中型種を振り切って空を舞っている】


    【万に一つ。空を抑えられ、ストラクチャーを構えられ。敵将は判断を過たず、敵兵はその命令に忠実だとしても】

    【万に一つ。この速さと迅さがあれば、戦線を乗り越えてストラクチャーを破壊し、将を討ち、勝利を手繰り寄せられるだろう。そんなことさえ想起させた】

     ・・・

    「外れ値が来るぞ!」

    【だからこそ、ノインは叫ぶ】

    【ソフィー・ペテルセンの予測に曰く、相手の戦術は「クロノスが常日頃インベイドへ取っているという戦術体系へ類似している」】

    【したがって、この戦場に姿の見当たらない要素が一つあるということも──クロノスの戦術ならば確実に用意している要素を、今のインベイドは伏せているということも量子ネットワークによって伝わって居るだろう】

    【それは、万に一つを叩き潰す、万に一つの外れ値だ】

  • 55カロ◆XGxCas/OAU25/07/15(火) 18:43:08

    >>38

    「やっぱり俺か!」


    【右側の操縦桿のスイッチを握ると、下部に移された機関拳銃が粒子の弾を撒き散らし、目の前のミサイル郡に命中して破壊する。対多数に特化されたソレは今回はうってつけだった】


    【爆散した跡の黒煙を機体が貫く】

    >>48 >>43

    「失礼!!」


    【速度を僅かに落とし、地上のBF達を尻目に意味のない言葉を発して彼ら彼女らの真上を通り過ぎた】


    【その時、目に入る。異形の殻と肉の塊が、光と共に口を開く】


    【彼自身、それの威力を思い知っている】


    「…そんな物、何度も撃たせてたまるか…!!」


    【この先にBFは見あたらない。目の前の重いレバーを体重をかけて押し込んでいく】


    【ソニックブームと共に機体が音速に達し、異常な速度で接近していく。地上を這い迎撃を試みたインベイドらが後に続く衝撃波で吹き飛ばされる様は、森に生い茂る木が嵐で薙ぎ倒される様に似ていた】


    「そうだ…行け…このまま進め…っ!!」


    【血走った目は、目の前の異形を捉えていた。この速度なら10秒で到達するだろうか】

  • 56ソラ◆ECPjTIh3Iw25/07/15(火) 20:05:07

    >>53

    「――――。戦場が、変わったのではない、です。たぶん」


     まさか立ち上がると思っていなかったソラは目を見開き、振り返る。しかし同時に、自分よりずっと年老いた男の言葉に目を瞑り、自分なりの言葉を贈ることにした。

     ソラ・スターレターに神の視点はない。眼の前の将軍が今回……流刑大陸を蝕む悪魔と交戦し生き残った凄腕であるなど、分からない。

     一つ分かったのは……彼もバディフレームを駆り、インベイドと戦うことを己の是としている人だということで。


    「変わったのは時間の流れと……貴方がそれを、一番できることです」

     彼は戦いたいのだろう。銃を撃ち、剣を振るって戦いたいのだろう。それが望みなのだろう。

     だが……彼以上に戦力と物資分配。そして戦線指揮に長けたものが、今ここにいない。

     ならば。


    「私が貴方の分まで、前線でインベイドを殺してきます」

     ベヒモスを出すと声を出したヴィクター大将に、ソラは決意の声を出した。

     あるいは、それを『銀河』にいる艦載機乗りたちが聞いた場合驚いたかもしれない。


     ソラ・スターレターは、己の領分を超えてインベイドを殺すことに拘らない女性のはずなのだ。

     その彼女が、ひたすらに暴れることだけを口にした。


    「後ろを託します、ヴィクター大将殿。前は……私たちにお任せを」


     彼女は駐機していた乗機、ソードブレイカー/グレイの前で敬礼を取りながら乗り込んだ。

     灰白色がゆっくりと歩きキャンプの外へ出て……前線へと、飛んだ。

  • 57流刑大陸総司令官◆OXAm1h6odk25/07/15(火) 21:02:06

    >>56


    「─────────────────そうだな。私より巧かった連中は、私より疾く消えてしまったから」

            ・・・・・

    【ヴィクター・ロッドという男が総司令官の椅子に上り詰めたのは、繰り上がりだった】

    【初期インベイド戦争で未熟な機体と戦術で津波の如きインベイドの軍勢と衝突した末の結果だった】


    【誰か一人でも生き残ってくれていれば、もう少し楽が出来たろうに、と。そう零しながら鋼の義足が病室の床を叩いて立ち上がる】

    【アイアンロックシティの激戦した彼だけが持っている、本次侵攻最大の敵の情報を共有する為に】



    「敵の名は、余燼。人類史上最悪の虐殺者だ。

     整えた装備は尽くが意表を突く悪辣兵器、不可視の斬撃に絶死の打撃、二種の息吹の切り替えに異星の軍勢との連携──────────だが、団結によって斃せると、私はそう信じる」


    【病み上がりの身体で、整った敬礼をする。鋼鉄に置き換えられた左腕は微動だにせず姿勢を保った】




    「ソラ・スターレター──────────頼む」


    【機体に乗り込んだパイロットに一言、そう返してから。ヴィクター・ロッドは、再び自らに課された責務を全うするべく踵を返した】

    【直に、最前線には補給物資と援軍が届くだろう】

  • 58アリソン◆PPyRfvMZl625/07/15(火) 21:03:27

    >>52 >>54 >>55


    【外れ値、エース、特異個体、インベイドの切り札が一つ、大型種】

    【刹那の間に無数の組み換えが行われる駆動器官が地表を捲り揺るがす、ギチギチと異音を掻き鳴らす顎の咬合が、絶え間なく獲物の断裂を求み跳ねた】

    【正面衝突すれば乗機の軽装は瞬断される必殺の機構】


     ・・・・・・・・

    「それがどうしたァ!!」


    【────────────前しか見ない、と、言った、死にたがりであるが故ではない】


                ・・・・・・・・  

    【敵であるならば、まずはどうやって倒すかのみ、いつだって、敵とは独りで戦うのが当然とその身に覚えた傭兵は、一切の不純な思考を介さずその様な無謀へと踏み出すことが可能である】

    【強襲級の脅威とは対象の寸断を行う大顎と巨体を突き動かす推進力そのものだ、ならばまずは武器の一つを奪う】


    「ッッるァァアッッッ!!!!」


    【キャンディボールが直前に機体を走らせる、円回転、紅いサーベルの光跡は強襲級の顎に煌めく片刃を切断し落とした、咬合力によって対象を噛み割るのならば、片刃にしてしまえば切断力は半減するという当然の道理だ】

    【武器の一つを削がれた強襲級は次いで巨体による突進を敢行する、如何にエンジン出力に秀でた高速機であっても、純然たる推進力の差には押し返されざるを得ない】


    「ッッッ!!!!!!」


    【避けられぬのならば、サーベルを逆手に翻し、ぶつかる寸前に強襲級の甲殻へ突き立てる】

    【尋常の出力であればそれとて慣性に引き剥がされるだろう、だが、本来BF一つを優に動かすことが出来る左肩増設タンクに直接ケーブルを繋げ、その積載全粒子をサーベル一本の出力へと注ぎ込んだ超高出力ビームサーベルであれば、瞬時にその装甲を焼き貫くことさえ可能である】

  • 59地裂く顎、強襲級◆OXAm1h6odk25/07/15(火) 21:51:02

    >>54

    >>58



    ────────────ギャァララララララララッッッッ!!!!


    【顎の片割れを奪われた時点で、地上のムカデにも似た多節の怪蟲は吼え猛りながら彼我の差と被弾の要因を瞬時に分析している】

    【間合いの見極め、つまりは同じく高速で機動する存在への対応速度が違ったのだろう、と推論する】

    【頑健な城壁を破る破城槌、或いは最前線を支える重装機、其れらを真正面から徹底的に叩き潰すべく製造された本能-オートプログラム-は、しかし変則的な高速機動への対応が組み込れていない】



    【───────────────────故に、新たに作り上げる。心を持たぬインベイドは、合理的と判断したのなら、敵を模倣する事にも躊躇いはない】

    【目の前には、その教本が存在している。高機動型の敵との戦闘に習熟した、人類のエースが】



    ────────ガンッッ

       ────────ガンッッッ!

          ────────ガンッッッッッ!!


    【甲殻に突き刺さる超高出力ビームサーベルを同じ側面の小関節、ムカデの脚にも似た小型の推進器官を炸裂させて、深く突き刺さる前に身体を光刃から引き離す──────焼けた甲殻から漂う灼かれた金属にも似た匂いは、あのまま進めば強襲級の身が両断されていたであろう事実を仄めかしていた】


    【炸裂したのは、前半分の小関節だけである。多節生物の形を模倣したのは強襲級は区切られた節部を独立的に運用可能だ】


    【慣性力に従い、煌めく刃とは反対向きに弾かれた強襲級の上半身がその大関節を駆動させる────結果として起きるのは、上から下に半回転した強襲級の顎門による、地表と垂直に駆け上がる上半身の突撃】


    【その一方で、ムカデめいた容貌の下半身も大関節を炸裂させて急加速する。上半身の変動に合わせて急降下する尾は鞭めいたしなりと重厚な質量を複合させての振り下ろしと化す】

  • 60二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 23:43:08

    このレスは削除されています

  • 61二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 23:45:33

    このレスは削除されています

  • 62エイダン◆Fd5AlHEdkk25/07/15(火) 23:47:26

    >>40 >>52

    【鉛玉と熱線が飛び交い、鮮血とオイルが混じった砂塵に霞む最前線】

    【合理という本能に突き動かされるインベイドの軍勢は、依然として這い寄るように圧をかけてくる】


    【その前では大百足が同胞さえ巻き込んで猛然と突き進み、肉鎧をドレスのようにまとった巨影が我が物顔で戦場を見下ろしていた】

    【それらと対する者達は血化粧で自らを飾る悪機へ立ち向かうべく、または形を為した殺戮の爆進を止めるべく、肩を並べて空を、地を駆けている】


     「アレか、どっちもデカいな……」


    【ぼやきつつも冷静に状況を一瞥し、即座に回線を開く】


     「 《全隊、目標を二分。''不明機'' は僕と第五・第六。''大百足'' は第七中隊。味方機の補佐を優先してくれ》 」


    【淡々とした指示を受け、各中隊のリーダー達が返答を重ねる】


     《第五中隊、了解。死角の警戒と進路整理はお任せを》


    【ヒースの言葉と共に、第五中隊は斜め後方の高度を保ったまま、Syringe'sの進行ルートに重なるような軌道を描く】

    【三基のブースターが順に点火され、空気を割って高速滑空。だが、加速は決して直線ではない】

    【全機が交互に高度と角度を微調整しながら編隊を組み替え、味方の射線と敵の視界を ''整える'' ように舞う】

  • 63第六中隊◆Fd5AlHEdkk25/07/15(火) 23:51:25

    >>62 >>44

     《第六中隊、了解。──座標K-9、姿勢保持中のクロノス機を確認。急行する》


    【ブースターの残熱に揺れる瓦礫の陰】

    【轟音の余韻を周囲に散らしながら、機体を片膝で支えるアンデルセンの周囲へ12機のBFが守るように接近する】


     《こちらは人自連の星河級三番艦『銀河』艦載の第六中隊。俺は中隊長のメレディス。──再起動を待つ》

     《三番、右上へ展開。二番、遮蔽圏を前に伸ばせ。俺が後方からカバーに入る》


    【警戒をほぐすために通信を入れつつ、部下達へ指示を飛ばして陣を張らせ、バイザー越しに敵味方の位置を確認】

    【不明機は未だ大きな動きを見せていない】


     《タイミングは任せる。あんたの速度に、俺たちが合わせよう》


    【外側へバヨネットの切先を向けながら、背中越しに声をかける。そこに平時の確執はなく、ただ協力を示す意図だけがあった】

  • 64第七中隊◆Fd5AlHEdkk25/07/15(火) 23:53:37

    >>62 >>58 >>59

    (1/2)


     《第七中隊、了解。突出機の援護に回ります》


    【応答と同時に第七中隊が地表をかける。砂塵を切り裂くような青白い軌跡は、即座に百足方面へ修正された】

    【彼らの目的は一つ。すでに強襲級との交戦に入っている連合軍とMAVペア────キャンディボール、スクルドの補佐】


     《強襲型、牙一本損壊。装甲貫通、……ッいや、違う!避けやがった!!》


    【到着直後に突き刺さった光の奔流が胴体を貫く前に、百足の前半部が一斉に炸裂した】

    【巨体が跳ねるように後退し、甲殻が焦げてめくれ、焦げたような悪臭があたりに充満する。それは撤退ではなかった。むしろ、捕食の前段だった】


    【切断されかけた上半身が、跳ね飛ばされた慣性のまま半回転しながら顎門を広げ、上空から落下する軌道を描き始める】

    【同時に、下半身側の推進器官までもが炸裂し、地面を這うように伸びた尾が、鞭のようにしなる】


    【上から噛み砕き、下から叩き潰す。まさしく“挟撃”。しかも狙いは牙を折り、装甲を裂いた、あの一機。飴玉を噛み砕くように、死角が閉じる──その刹那、地表に光が交錯する】


     《第七中隊、介入する!》


    【鋭い指示が電文のようにチャンネルを走り、十二の機影が砂塵の帳を裂いて現れた】

  • 65第七中隊◆Fd5AlHEdkk25/07/16(水) 00:00:19

    >>64 >>51

    (2/2)

     《第一分隊、前へ!目標:顎と尾、挟撃遮断!》


    【先頭の三機が一切の牽制もなく飛び込んだ。一機は左腕の展開型タワーシールドを広げ、顎門の真正面に突っ込む。焼け焦げた甲殻が映り込むほどの距離で、踏み込み、構え、受ける。上から噛み砕かれる直前、盾が音を立てた。咆哮にも似た圧力が、全身の骨格をきしませる】


     《止めた!だが斜めに押される!二番、右から引け!》


    【別の一機が機体ごと滑り込み、肩を差し込んで横から顎門の軌道を逸らす。もう一機は脚部を突き立て、キャンディボールを後方へ弾き出すようにして押し戻す】

     

     《第二分隊、連合に合流。火線を引け! 援護用のシールド展開!》


    【続く四機が、連合軍の前に立つ二機へ接近。味方の照準ラインに被る前に、それぞれが角度をずらし、左腕のシールドを連携的に広げて射線を確保。接近してきた小型インベイドの群れを、アサルトライフルの精密斉射で薙ぎ払う】


     《第三分隊、侵入開始。ブースト全開、装甲ごと穿て!》


    【その一声に応じて、すでに加速体勢に入っていた第三分隊の五機が、背部ブースターを閃光のように吹かして飛び出し、斜め後方から胴体中央へと殺到する】


     《一点突破、二機は中心節!残り三、前後接合部を切り離せ!》


    【二手に分かれた五機のうち、前に回った二機はビームマシンガンを連続射撃しながら突撃。焼けて捲れた甲殻の継ぎ目を狙い、火線の中に機体をねじ込む。熱と圧力に耐えるように体を傾けながら、最短距離で斬撃可能なレンジへ踏み込んで光刃を展開】


     《斬る!》


    【一機が跳ね上がるように突き上げ、中心節部に向かって縦一文字にビームサーベルを叩き込む。その直後、もう一機が水平の切り払いで交差、爆ぜる火花と共に、光の十字が浮かんだ】

    【一方、残る三機は旋回しながら、百足の接合部──前後をつなぐ“くびれ”のような関節部に狙いを定める。切断を目的とした高速斬撃が、時間差で繰り出される】


     《外装だけじゃない、中の接続骨格を断つ。あと一撃、入れる!》


    【そのタイミングを逃さず、後方から滑り込んできた一機が、光刃を一瞬だけ高出力に転化。白く飽和する一撃が、焼け爛れた装甲の隙間へ深く突き刺さる】

  • 66エイダン◆Fd5AlHEdkk25/07/16(水) 01:12:31

    >>62 >>41 >>36

    【粒子が舞っていた。もはや空気と一体化し、視界に赤黒い燐光を滲ませる。爆砕されたフリクタルの残骸──装甲の裂け目からは有機体めいた内層がのぞき、流れ出たのはオイルと血液の区別もつかぬ液体】


    【その中心に立つは ''狼月'' 】

    【敵機を堕とし、次いでビームサーベルを向けた先に飛んでいく僚機を見送っていた】

    【その時、短く繋がれる相互通信】


     「《こちらSyringe’s。並びにロングソード中隊》」


    【電子の壁越しに伝わる声は、淡々としたものだった。どこかで聞いたことがあるような】


     「《5秒後、そちらの周辺敵機に奇襲を仕掛ける。左斜め下方から抜けてくれ。それで、道が開ける》」


    【一拍の間もなく、通信が断たれる】

    【そして——】


     3、2、1


    【爆ぜたのは空間そのものだった】

    【真横の粒子雲を貫くように、Syringe’sがブースターを起動。空間の層を斬り裂く銀の閃光は、音よりも速く、視認の限界を超えて敵隊列へ突入する】


    【ビーム砲が、拡散から瞬間収束モードへ変換。前衛の一機が反応する間もなく、機体ごと背部まで焼き穿たれた。装甲の断面から散る燐光が、周囲の機体を眩ませる】


    【直後、第五中隊が三次元機動で展開。12機が高度と角度を微妙に変えながら進路を交差させ、敵の射線と視界を遮るように舞う。誰も撃たない。ただ、Syringe’sが空間を切り裂くための隙間を編隊飛行で切り開く】


    【機動に混乱した随伴機のうち一機が旋回ミスを起こし、そこへ向けてSyringe’sのミサイルポッドが一つパージ。射出された多弾頭が、回避の間もなく敵機の背後へ殺到し、次の瞬間、圧壊音】


     「……断裂、確認。マイクロ、ナビ」


    【戦況情報を読み込んだAIが、戦況と軌道を解析。狼月が左斜め下方に抜けるルートを表示、共有する。空間戦の陣形、その一角が裂けた】

  • 67ノイン◆fDey8JUvvk25/07/16(水) 08:02:04

    >>58

    【前しか見ない。それは眼前の敵を倒すことしか考えないということ】

    【ノインはそう解釈していたし、スクルドは過負荷最大出力にてキャンディボールに背後から追従する】


    「!」

    【顎に煌めく片刃を切ったのは見えなかったがもう良い】

    【スクルドはその機体を左に倒した。地面と横倒し、俗に言えば横向き寝の姿勢になりつつキャンディボールと強襲の大きく下へ潜り込む機動である】

    「(信じられん出力と度胸だ!!)」

    【BFが爆散していない。武器の一つを削がれた強襲級は次いで巨体による突進を敢行し、それに轢かれるより先にサーベルを突き立て、深く突き刺さる前に強襲級の身体を光刃から引き離させたとしか思えなかった】


    【スクルドは横倒しのまま機体の右側、つまりは上空へ、あるいは強襲級の下方、顎門に巻き込まれないギリギリからビームサーベルを突き上げる】

    【体幹がブレていようが溶断力・貫通力を発揮するビームサーベルの特性を生かした、剣術に真っ向から唾を吐く刺突にてキャンディボールへの追撃を狩る、そんな意図だ】


    >>64

    >>65

    【下からの刺突は天地逆転した強襲級の眼前にて行われた。それは必然好く目に映るだろうし、当然対処しなければ必殺である】

    【従って、一手の対処を強襲級に要させるということだ】

    【一手分もの遅れがあれば介入もできるだろう】


    【スクルドは横倒しから捻りを加えて身を翻し、一度間合いをとって増援に小型インベイドの対処を任せる】

    【そして、もう一度飛び上がった。最適なタイミングで射撃を差し込むために】

    【この機体は軽量高速近接戦闘機──ではない。武装こそ貧相だがそれを補って余りある変則機動射撃を備えた、射撃寄り格闘機である】

    「介入に感謝する」

    【言葉が漸くついてきた】

  • 68二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 09:58:54

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  • 69龍影◆9BZ6kXGcio25/07/16(水) 10:00:35

    >>50

    「純シグドニッド?でもあれって純度をあげるほど加工難度が跳ね上がって、鋼材密度が高すぎるせいで軽く出来ないって逆巻が桜空で研究してた時に結論出してなかった?」


    レーザー送信でのデータ量を増やす為に出力をあげると受信側がその莫大なエネルギーによる高温に耐えれない。それをどうにかする研究で存在の確認と鋼材としての製作が行われた。だが、出来上がった物は脆く、加工が困難なほどに硬く、それでいてただ重たいだけなら良かったが、あろう事か本来の目的である、レーザー受信体の機能がその驚異的な光子反射率のせいで意味をなくした為.廃棄された。そのせいで陽電子装備との相性も頗る悪く、「陽電子を鋼材が散らすせいで力場を維持できない」というものであり、陽電子装備の弱点には高純度のシグドニッド鋼も含まれている。


    しかし今回は「軽いまま純度を上げれる技術を獲得した為、軽量フレームにも使える。」と言っているのだ。ならば使わない手は無い。


    「そうね…内部フレームに純シグドニッド鋼を必要箇所使って、コックピットフレームには追加で積層複合鋼材も噛ませて。陽電子リフレクターに関しては絶対外付けの実体盾に搭載して。簡易整備の工程を少しでも減らしたいから。盾なら最悪装備しなくても大丈夫だけど、腕への搭載は酷い目にあったし。」

    パイロットとしての声であった。

  • 70二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 10:39:19

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  • 71合同軍◆OXAm1h6odk25/07/16(水) 11:06:42

    (1/2)

    「─────────────────制圧砲撃、開始する!戦線を一時的に後退、盾兵は前に出よ!
     テスタメント派遣部隊、狩り残しの掃討は任せたぞ!」

    【Billiton Mining Architect社】
    【流刑大陸の土着企業であり、極めて豊かな鉱脈と資源を直轄する最前線の防波堤が重視したのは津波の如く押し寄せるインベイドを駆逐するだけの殲滅力であった】

    【「重装歩兵」の名を冠する機体が重厚なシールドを構えて軍勢の最先鋒の前に立ち塞がり、濁流をも想起させる物量が一斉に衝突する】
    【統率されたインベイドは、その目的を達成する過程で、自他を問わず、必要な死を恐れない。最先鋒のインベイドが後続に軍勢によって圧死して、然れどもその質量で以って前線を圧迫する】

    【死兵、と呼ばれる言葉が存在している。死を覚悟して、最後の一兵になるまで戦い続ける気概を持つ者は古くから特例として扱われてきた】
    【だが、統率されたインベイドは、その尽くが寸分違わずに命を投げ出す撤退した殺意と理性を秘めているのだ】


    「近接戦は極力回避、射撃と砲撃で効率的に勢いを弱らせろ!
     小型とまで一体一体戦っていては物量の差で押し切られる、我々の役割はあくまで戦線の防衛で突破ではないと心得よ!」

    【─────────────────一斉に跳躍した重量機が、空からグレネードをインベイドの最先鋒に叩き込む】
    【炸裂した火薬が破片を撒き散らして異星体の体躯を次々と切り裂き、爆風が純粋な物理的現象としてインベイドを怯ませる】
    【尋常の生物では有り得ない色彩の鮮血が舞い散る中で、再び交替で控えていた機体が跳躍して敵陣にグレネードを撃ち込み、その間に第一部隊は再装填を完了している】


     ・・・・・・・・・・
    【物量によって制圧する。一定の質の数を揃える、単純明快な戦略が乱戦より徐々にハッキリと防衛線が策定された攻防戦へと移行させていた】
    【爆ぜて、爆ぜて、爆ぜて、爆ぜる。轟音と爆炎、硝煙の匂いが一帯に立ち込め、灰塵と化した異星体の亡骸を踏み締めて、ゆっくりとファランクスが前に進む】

    【戦場は、次第に均衡を取り戻しつつあった】

  • 72合同軍◆OXAm1h6odk25/07/16(水) 11:56:33

    (2/2)

    「──────────高熱源反応確認!投射機級です!」

    【弾けるプラズマの極光が戦線を貫いて、シールド諸共隊列を組んでいた機体が熱量を前に蒸発する。超音速のプラズマ弾、防御も回避も困難な其れは、正に戦場の死神である】
    【だが、彼らも伊達に最前線である流刑大陸で戦い続けた訳ではない。哀悼するよりも疾く砲撃地点に無数のグレネードが叩き込まれる─────鋼鉄と火薬によって速やかに仇を討つ、其れこそが彼ら流の戦友の弔い方である】

    【その試みは、然れども新たな進化を遂げた異星体の前に頓挫する。車輪級、中型種でありながらも、地上走行能力だけを追求したインベイドの影響だ】
    【従来は足が遅く、座標が割れ易かった投射機級が戦場を縦横無尽に駆け回る様になる───────人類の対応策を学習して、異星の軍勢は着実に進化のステップを踏んでいる】


    「一瞬で良い、足を止めろ。一撃で仕留める」

    【後方に控えるローン・ソルジャーが、スコープの中央に投射機級を捉え続けながら淡々と人自連軍に要請した】
    【戦場を駆け回る速度も、前線でインベイドの津波に耐える装甲もない。だが大型種さえも撃破可能な火力を有している─────────適切な機体の使い分け。其れが可能ならば、最新鋭機でなくとも充分な戦果を上げられる】


    「来るぞ、対地級だ!」

    【新型インベイドが現れる一方で、初期侵攻で確認されたインベイドも新たな戦術を携えて戦場に舞い戻る姿を確認する事も出来る】
    【当時の人類が運用していた砲撃を片っ端から叩き落とし、そして高速機の発達によって次第に最前線から駆逐された対地級インベイド──────だが視界内のグレネードをその四つ又の尾より発される極細の粒子ビームによって全て撃墜する脅威的迎撃能力は未だ健在である】

    【四門の重機関砲と大口径の粒子ビーム照射器官によって築かれた防衛線に穴が開くのを見過ごせず、セオリーに則って無名の高速機が肉薄を試み───その頭上から急降下した対空級の爪によって鉄屑となって放り捨てられる】

    【超音速での飛翔と重装甲すらも切り裂く鋭い爪を併せ持つ対空級に防空を任せる事で、対地級は再びその異常な殲滅力で戦線を破壊する脅威と化した】
    【インベイドが運用するドクトリンは、決して不変ではない。彼らは対策を講じ、戦術を見直し、計画を改善する続ける、勤勉なる群体だ】

  • 73アリソン◆PPyRfvMZl625/07/16(水) 16:13:17

    >>59 >>65 >>67


    【多脚多節の異形の機構、たった一機で複数角度からの攻勢を可能とする異星の機械兵は、女傭兵の蛮勇を摘み取ろうと殺到する】

                 ・・・・・・・・・・・・・・

    【────────────キャンディボールは退がらない、この場に散った或る少女兵の死を以て完成した、一切の撤退を良しとしないメンタリティも手伝ってか、そしてもう一つ】

    【援護の手は付いて来ると、信頼しているからだ】


    「……ッ、上等じゃねぇか……!!」


    【一際目立つ赤々とした機影が正面を衝けば、敵の眼が己に釘付けになった隙を突いて、斯くして確かに、援護は届いた】

    【挟撃が妨げられた一瞬の間、キャンディボールは高跳びの要領で身を翻すと、食い止められた百足の尾へと機影を走らせる】


    「百足の開きなんざ……ッ、グロくて、食えたモンじゃねぇだろうが!」


    【甲殻へ、今一度超高出力ビームサーベルを閃かせて、今度は、強襲級の外周囲を奔る軌道】

    【百足の開きとは言い得て妙だ、細長い胴体の背骨部を一本筋に、その躯体を真二つに叩き割ろうと言うのだ】

  • 74地裂く顎、強襲級◆OXAm1h6odk25/07/16(水) 17:37:47

    >>64>>65>>67>>73



    ────────────────ギャリリリリリリッッッッッ!!!!!!!!


    【グルリ、と非生物的な回転の軋みを上げて強襲級が下から差し込むビームサーベルの必殺に対応している。多脚多節の構造が、無数の捻れを以って直撃を躱す】

    【だが其れは、強襲級自らの必殺の一手が遅れた事をも意味している。その一手の隙に、増援が戦場に到着した】


    【殺到する斬撃と刺突、必殺の杭撃ちが重厚な盾の前に防がれ、飴玉を噛み砕こうとする試みが失敗に終わる】

    【続々と身を削られ、骨格を断たれる中でも強襲級は無感動に最善策を模索する。肉体の苦痛とも、死の恐怖とも無縁な合理性は、自身の犠牲すらも一つの駒として勘定していた】



    ──────────バキンッッッ!!!!!!


    【接続骨格が破壊されて、強襲級の胴体部が二つに切断される。尾から切り裂く軌道が切断された胴体諸共に空を疾く駆け、既に顎門を有する胴体に至るまでその身を刻む】


    【其れでも諦めずに、強襲級は最期の一手として、全身の炸裂器官に一斉にコア粒子を収束させるべく神経を瞬かせた】

    【───────────────────強固な外殻を突破する為に運用されたコア粒子を、爆薬として運用する。自爆特攻と称するに相応しい、死を対価にした極大範囲への爆撃】


    【単体としての戦力差を物量で覆された、ならば、今現在「第二大陸軍」が行っている様に、広範囲に対する爆発によって殺傷すれば良い、と】




    【キャンディボールによって切り裂かれるより疾く神経を駆動させようとした最速で動いた強襲級は、しかし飛び上がった戦乙女の射撃への対抗策を保有していない】

  • 75ノイン◆fDey8JUvvk25/07/16(水) 18:45:58

    >>73

    >>74

    【キャンディボールが高跳びの要領で身を翻すと、食い止められた百足の尾へと機影を走らせていた】

    「!!」

    【長座の姿勢を取りつつ、バウンドスタビライザーへの粒子供給まで絞って脚部ビームへ粒子を注ぎ込む】

    【脚を強襲級に向けたままの単純な慣性飛行。変幻自在の機動に比してあまりに悠長な飛行を咎めるように小型インベイドの群れが、或いは対地級からの粒子ビームがスクルドへと向かい】

    【そして第二分隊のアサルトライフルとシールドがそれを阻んでくれた】


    【強襲級の胴体に超高出力ビームサーベルが閃く。それは圧縮された体感時間の中で尾から胴体までを切り開いていく】

                    ・・

    【そして、強襲級が両断されるより先にスクルド両脚部のビームキャノンから粒子が解放された。砲身とキャパシタが焼き付き強制停止するまで強襲級へと光の奔流を放ち続ける】

    【それは、観察と経験に依る、損失を抑えるための合理的判断などではなく】

    【『自分の前ではやらせない』という、単なる意地と誇りの発露だった】

  • 76地裂く顎、強襲級◆OXAm1h6odk25/07/16(水) 19:05:34

    >>75


    【────────────────意地と誇り、其れは影法師でもない、合理性を第一とする一介のインベイドでは決して持ち合わせない感情-こころ-である】


    【閃く超高出力ビームサーベルとビームキャノンが両側から強襲(アサルト)級の体躯を融解せしめ、そうして戦場の悪夢と恐れられる外星の怪物を消し飛ばした】




    【其れはまた、防衛線を突破する最大の脅威が取り除かれた事をも意味していた】

  • 77ノイン◆fDey8JUvvk25/07/16(水) 20:37:16

    >>76

    「合理的過ぎるんだよ、貴様らは」

    【最期の一手。こちらに最大被害を与えるための自爆。それを『やらせない』がための行動が確かに効果を上げたことに、アラートが鳴り響くコクピットの中で独り言ちた】

    【スクルドの纏う燐光──バウンドスタビライザーによって散布されたコア粒子も掻き消え、両脚の先端は熱で赤く染まり、機械天使は重力に捕まって高度を下げていく】

    【システムがセーフモードに移行している。後先を考えない非合理的な決断の結果であった】


    「特異個体撃破。情報伝達と拡散を頼む」

    【落下しながら念を押しておく。あとは兵たちが、いや一人一人が判断するだろう】

  • 78アリソン◆PPyRfvMZl625/07/17(木) 09:50:42

    >>76 >>77


    ────────────カシ、ン


    【融けて、燃えて、砕ける、大型種の最期を背負い】

    【仕事を終えて墜ち往く戦乙女の腕を、地面と衝突の寸前に掴み止めたのは、深紅の女傭兵だった】


    「……アブねぇな」


    【がたん、と、振動はきっとコックピットにまで伝うだろう、けれどそれは、高所から硬い地表へ叩き付けられるよりは幾分か柔いだろう】

    【接触によって繋がれた回線越し、ほんの少しだけ、安堵した様な色を湛える声は】

    【次いで、疲れ果てた様子の機影を眼下の連合部隊の一角へと、……そこそこ雑に、落とし】


    「寝るなら退がって寝てな、そこまでは行かせない」


    【まだ、舞えるから、まだ、飛べるから、キャンディボールとアリソン・キャラドールには戦仕事が残っている】

    【紅い軌跡を瞬かせ、今一度、最前へと飛んだ】

  • 79エイプリル◆.4YTxDiDm.25/07/17(木) 14:01:14

    >>41

    「あら、仕方ありませんわね。」

    我が子を2人も殺されたのに悲しむような素振りなく、隊列を組み直しながらなおも余燼へ突撃する。

    「世に平穏のあらん事を。」

    そういうと、同胞を貫かんと飛びかかる

  • 80余燼◆OXAm1h6odk25/07/17(木) 14:38:36

    >>41>>42>>44>>55>>66>>79

    (1/2)

                           

    『──────────────────あはっ、ようこそ、私の舌先へ。歓迎致しますわ、美味しい美味しいご馳走の皆様!』



    【ビームサーベルが、その顎門の内に差し込まれていた。集中によって出力を上げたビームダガーが、その喉に触れた】

    【鋼鉄の怪鳥と、狂母とが一直線に余燼への吶喊を開始している。隊列を組み、整然と揃った仔が機体を駆って突き進む】

    【全力での退避ではなく、肉薄を試みた者達に愛おしげな視線を向けて、それから悪魔は瞼を閉じた】


                         ・・・・・・ ・・・・・・・・・・

    【────────────────────漆黒の甲殻は、依然として無傷である】

    【フリクタル装甲ではなく、サイファーカルトが天の遣いと崇めるインベイド。その統率個体より下賜されたのは、純粋に尋常ならざる強度を誇る甲殻】


    【既存の常識を覆す、対粒子と対実弾の双方で優秀極まりない防御力を実現する甲殻。《赤熱炉心》が誇る無尽蔵の熱量の賜物】

    【そして、今、正に。異形の悪魔は天へと吼える。捧げられた贄に、残酷に命を奪う機会が与えられた事に、心の底から感謝するように】




    ────────────────────ギャャャャャャャャャャァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


            ・・・・・・・・

    【白蒼の灼焔が、太陽の姿を成した】


    【インベイドの超大型種にして、単独の個体で構成される種。其れはつまり、空襲級をも上回る戦略級の脅威に他ならないのだから】

  • 81余燼◆OXAm1h6odk25/07/17(木) 14:59:47

    【─────────────────────無差別に、無作為に、無造作に。悪魔の灼焔がその顎から全ての方向と方位に拡散する】
    【其れは灼焔を吐き出す悪魔も例外ではなく、寧ろ最も間近に存在しているが故に悪魔こそが真っ先に灼焔に呑まれた】


    【だが、生存している。鋼鉄の城壁をも焼き尽くす灼焔に耐えられるのは、一重に異形の悪魔の甲殻と気密性の賜物である────────最高峰の防護能力と、人体の限界を度外視した、異星に侵されたからこそのスペックの結果に他ならない】

    【膨張した灼焔の爆裂が撃ち出された対兵器用砲門の一撃をその純粋火力で消し飛ばし、余波の火花がナパームとなって地上に墜落したフリクタル装甲を苛烈なまでに焼却する】
    【フリクタル装甲の鹵獲を防止する策であり、同時に余燼が自らの手で殺せなかった獲物への未練でもある───────────論理的思考で以って、現段階でフリクタル装甲が鹵獲される事で発生する不利益を、余燼は理解していた】


    『───────────────────ほら、親の不始末を片付けてあげましたわよ。孝行娘の愛は心に沁みまして?』

    【殻の様に熱量の鎧に護られて、異形の悪魔が同胞に嘲笑を向けると共に一気に機体を地表付近にまで急降下させて微笑む】
    【火焔放射の余波によって生じた熱波は触れる空気を一斉に極限まで膨張させて、吹き荒れる暴風の中で重力と推進力で降下する悪魔が武装を構えた】



    『─────────────────バァン』

    【次第に火焔が姿を消して、灼焔の霧の中より再び現れた悪魔は未だ《赤熱炉心》に火を灯しており】
    【その要塞の外壁をも破壊可能な炸裂弾を搭載したバズーカを、その破片と爆風による広大な攻撃範囲と高い火力で軽量高速機を撃墜するべく放った】

    【悪魔が墜ちる先に待ち受けるのは、大地と空の境までも埋め尽くす異星の軍勢である】

  • 82ソラ◆ECPjTIh3Iw25/07/17(木) 18:40:52

    >>80 >>81

     灰白が、飛ぶ。2対の翼を後方に向け、前方への加速を重視した形態のまま飛ぶ。

     前線を見る――――どうやらある程度は佳境に入り始めたらしい戦線を見て、少し笑みすら浮かんだ。

     やれることを、精一杯やれる者たちの努力の跡があった。


    「――――こちら『銀河』艦載部隊、第二中隊長のスターレター。援護に入る」

     誰に、とはいわない。カルトへの援護などしない。背に搭載されたビームキャノンを可動させ、地上に足をつけて前に向ける……。


    (まずは地上、その後に空中)

     彼女は基本へ忠実に、まず正面に群がる突撃兵型と、その奥で隠れる射撃兵型にキャノンを放ち、爆発で吹き飛ばさせる。

     榴弾級には左手装備のアサルトライフルで処理……生き残りの突撃兵型一体を、ビームマシンガン兼用のサーベルで斬り飛ばして、一歩前へ。


    「第二中隊、編隊を組んで私に続け」

     一歩遅れてロングソード11機がソラの機体――――ソードブレイカー/グレイの周囲に固まり。前へと飛び込む。

     目指すは、最前線。


    《こちら銀河。現在離水し、キャンプを守るためインベイドの視覚外、高高度を飛行中。所定位置に到達したら高度を下げて後方の壁になる》

    「了解、引き付けます」

     これは、守るための戦いだ。

  • 83クラシマ◆ECPjTIh3Iw25/07/17(木) 20:26:55

    >>69

    「そう。今まで加工も難しいわ純度を上げれば上げるほど重たくなるわで、大変な素材だったんだけど……って陽電子の弱点だったの!?」

     レーザー受信などの研究はあったが、まさか陽電子を含めた光子に関わる部分に反射するとは。クラシマは驚くように声を上げた。

     桜空技術は現在もロストテクノロジーであり、協力を行った逆巻重工であってもアクセスできない情報……あるいはアクセスさせてはいけないと内部で判断された情報……がある。

     今回も、逆巻重工側が知り得ないものがあったわけだ。


    (コア粒子技術を用いないと精錬すらできないわけだから、最低限熱に対する耐性はあると思ってたけど……まさか光子全体の反射。それと陽電子の撹乱だなんて)

     純シグドニッドを実用化できなかった原因には重さとコストがのしかかっていた。それゆえ知り得ることもなかったが……ある意味、それで良かったのだろうとクラシマは首筋にひやりとしたものが流れる。知りすぎることも、時として取り返しのつかない事態になるのだから。


    「ま、まぁそうだね。内部フレーム全体に純シグドニッド構造体を利用しても良いけど、パイロットの要望が最優先だ。コックピットには積層複合鋼材、陽電子装備は実体盾側……」

     内心の困惑をまず見抜かれているだろうと察しつつ、話を進め。戦訓の活用とも言うべきものが現れていく。


    「純シグドニッド構造体の使用率は……こんなものでいいかな?」

     クラシマは端末の内容を見せて、龍影に確認を取った。

  • 84龍影◆9BZ6kXGcio25/07/18(金) 00:20:40

    >>83

    「クラシマ、貴女が知らないのも無理ないわ。あの時の研究メンバーは父さんと斑鳩博士に逆巻さん…先代を中心にしたドリームチームってやつだったからね。ここにいる若い子は参加してないもの。...それにしてもかなり使ってるわね...ん?質問、この電磁関節っていうのは?」

    端末に映された資料を流し読みに近い速度で閲覧していくと、桜空時代にちらっと父の書斎で見た、書きかけの論文にあった計算式を見つけたため確認した。

    『超電導で関節を浮かして摩耗係数と機体反応速度のラグを限りなくゼロに近づける為にバトルフレーム時代に考案されたものさ。そんでも当時はそんなものを関節みたいな小型のパーツに仕込めなかったし、できたとしても気休め程度の効果しかなかったとかでお前のオヤジが再研究するまで捨てられた技術だった。その研究の中でシグドニッドの純度が高くなると伝導率も上がるってのが分かった。それでも純シグドニッドとなると構造が分厚く、冷却効率が悪くてな、超電導の維持に莫大なエネルギーが必要になるから追試当時は使えないってなったのだが、今なら薄く成型できるからな。その関係で冷却問題が解決した。だから今回採用に踏み切った。』

    龍影の疑問に答えたのはヤマトだった。

    「なんでその論文を父さんはわたしに渡さなかったの?」

    龍影は語気を強める

    『分散管理だ。クロノスに拿捕される可能性があるパイロットよりも後方のメカニックは安全だからな。』

    「そういうことね。」

    龍影は納得した。

    「とりあえずはこれで良しかな。不満点はないよ。あ、でも神経接続のテスト時はちゃんと呼んでね。」

    そう言ってクラシマに端末を返した。

  • 85賢人会議◆YMCgTirJag25/07/18(金) 08:00:53

    >>71

    >>72

    【戦況は芳しくない。だが壊滅はしていない。】

    音速の6倍で戦場に向かうBFカーゴが10個。

    【ハッチオープン、エントリー。】

    爆裂ボルトによって解体されたカーゴから機体が躍り出る。その戦域レーダーには55の新たな像が映った。賢人会議が向かわせた援軍である。

    UNBF達は肩アーマーに増設された12連ミサイルポット2基を地上のインベイド目掛け放ち、侵攻圧を減らした。

    そして生まれた陣の穴に30mm突撃砲をばら撒きながら飛び込む。

    思考する心無き機械は流刑大陸の部隊支援に向かった。

  • 86ノイン◆fDey8JUvvk25/07/18(金) 09:41:28

    >>78

    【音がした。スクルドとキャンディボール。丁度片手ずつが空いていたのはこの為というわけではないだろうが】

    【着陸間際でその手を取り合い、そしてスクルドはそこそこ雑に落とされた】


    「感謝する」

    【軽量高速機などどれもこれも繊細だ。そこそこ雑に放るなんて態とだろうにと思うが振り切り】

    【軽く受け身を取りながらセーフモードが解除されるまでは待機だ】


    「そうだな、果報を待つよ」

    【寝ていろ、と言われたのだから暫くはそうさせてもらうと返す】

    【空を舞う赤を、大地から戦乙女は見上げていた】

  • 87クラシマ◆ECPjTIh3Iw25/07/18(金) 15:53:54

    >>84

    「で。ヤマトさんの提案で先代の盟友に偽りなしってことでこちらを採用して……この技術も純シグドニッド鋼構造体で利用できるとなれば、うちもあちこちに顔が売れるかもしれない。数十年後くらいにね」


     クラシマは頷き、タブレットを受け取った。本人の承諾を得ることが一番の壁だった以上、一つの壁を超えたと言ってもいいだろう。

     電磁関節技術といい、やはり桜空の技術は逆巻のものと親和性が高い。幸運に感謝を捧げるしかなかった。


    「あと神経接続のテストについては、いつ頃がいいかそっちで要望してよ。望月の時、相当深くまで潜ったんでしょ?可能な限り調整したげるから、ね」

     戦闘ログを見れば、どのタイミングでどこまで潜ったかある程度は理解できる。そのうえで、一番彼女の僚機になりうるケイとの連携も踏まえた調整が必要だった。

  • 88東雲 台◆5Q4kt6Q.kc25/07/18(金) 16:28:33

    >>84>>87


    『んー....となるとこうなって、

    ここで組んでこれ使って........こうや!』


    (途中から最早、半分書記のように

    速記により意見と使う技術を書き留めて、

    頭の中のパーツの名をデータに名付け

    何処をどう組んでいくのかの草案を作成し)


    『ひとまずこんなもんか?』


    (トン、と液晶を叩いて弾き出されるのは

    ホログラムで表された未知の機体であり、

    かつての龍影の愛機たちの意匠を施しつつ

    全く新しい顔触れのBFに仕上がっていて)


    『まぁこっから改善はするやろけど、

    とりま出た意見を盛り込んだ機体の草案や

    ........不満があれば言ってくれると助かるわ』


    (技術者、というかエンジニアとして

    メモと眼鏡を構えつつ言の葉を待つ)

  • 89クラシマ◆ECPjTIh3Iw25/07/18(金) 19:38:58

    >>88

    「……うん。細部はこれから詰めるにしてもかなり良い出来じゃないかな?」

     ホログラムとワイヤーフレームで表示された未知の機体の映像を見て、クラシマは頷く。

     月風とはまた違う曲線と、そして鋭角の混合で構成された姿は別種の美を思わせるに相応しいものであった。


    「しかしほんと、技術者としていい腕をしてるねぇ東雲さん。桜空の技術者は伊達じゃないか……他の設計チームを動員しよう。このレベルの規格ならいいブレストができそうだ!!」

     優しく台の肩を叩いて、クラシマは笑った。

     新しい風のまた一つ吹く光景を見ることができるのは、技術者冥利である。

  • 90龍影◆9BZ6kXGcio25/07/18(金) 20:52:59

    >>88

    「へー脱出機構は濃縮点火式動力炉と一緒に射出されて逃走用の脚になると...」

    今までに無い機構に驚きつつも、動力炉の秘匿を目的にしているのだから当然だ。

    「しかしアレだけハチャメチャな要求したのにこんなにスッキリまとまるのか...」

    その機体外観は今まで乗ってきた相棒達の中で最も人らしい姿をしていた。

    「あれ?確か桜空で開発してた時はもう少し反応炉の径大きくなかった?」

    記憶の中にあるそれはもう少しずんぐりとしていた様な...?

    まぁ、技術向上。という事なのだろう。

    >>89

    「それじゃあ後はお願いね。」

    良き技術屋に出会えた。心の底からそう思えた。

  • 91クラシマ◆ECPjTIh3Iw25/07/18(金) 21:34:18

    >>90

    「もちろん!この開発で得た技術も含めて、大量の知見と成果を得るんだ」

     この開発で得られる糧も経験も無駄にはしないと握手する。全力を尽くしたうえで、更に上を目指すのだ。それが技術者というものである。

     何より、優れたパイロットに対する敬意でもあった。


    「戦いになったら生きて帰ってくれよ? 死んでしまっては、データも何もあったものじゃないからね」

     もはや古典的な皮肉を使って。落ちるんじゃないぞと激励をかけていた。

  • 92小競り合い◆OXAm1h6odk25/07/18(金) 22:15:19

    【────────────────────人類自由連盟とクロノス・インダストリーの勢力圏境界線付近、初期インベイド戦争の悪夢の"一つ"である北方戦線の後、企業間条約によって不可視の線で区切られた地域】
    【駆け抜ける影は十六。一個中隊、四個小隊で組織されるクロノス軍のBF部隊は黒色に塗装された機体と武装と共にその線を淡々と踏み越えていた】

    【派遣された一個小隊にはスカッド・ソルジャーが三、ローン・ソルジャーが一。カスタムされた機体も何機か混じっており、装備する武装もまた量産品によって拡張されている】
    【量産機の「基本装備」はあくまで「基本」に過ぎない。後付けで換装するのは容易であり、また対人戦の局面では幅広い武装も推奨されていた────軽量機対策のバズーカ、重量機対策のビームマシンガン、という風に】


    「──────────────チッ、バレたぞ!総員回避行動を取れッ!"アイツ"ら御自慢の重砲が来るッ!」
    「ヤツらの砲は攻撃範囲が広い、各自散開して狙いを逸らせ!」

    【同社機体間に於ける相互通信システム、それから環境を選ばない高い走破能力によってモニター上に表示されたルートを各機体が駆け抜ける】
    【其れは間違いなく最善の戦術であったが、】


    「チィッッ!!!!!二機喪失、C-2とD-1!」

    【───────────────────轟炎が炸裂して、シールドを構えていた機体が爆散する】

    【弾薬技術の発達と砲身の改良によって重砲に匹敵する火砲は携行火力としては破格の威力を誇る兵器である】



         ・・・・・
    「コレが、第三世代機の力か…………ッ!」


    【視界の遥か先で待ち構える黒色の機体、赤色の光を灯す複眼の鋼鉄の鬼の姿に戦慄する様な中隊長が歯を食い縛る】
    【「スレイガン」「SHINSEI」と同時期か其れ以後に開発された機体群、機体工学の発達によって全体性能の向上が図られた其れらの機体は、以前の機体と比べて明確に「強い」と言えるだろう】

    【ヴォルト=テラロード惑星交通社、人自連に加盟する企業の中でもインベイド戦争以前から惑星企業として名を馳せていた企業が開発したBF、正式名称「Tempest」もまた、その一つである】

  • 93レイナード◆PPyRfvMZl625/07/18(金) 22:25:30

    (※待ち人あり)

    【インベイド侵攻後、世界の有り様は変貌することを余儀なくされた】
    【嘗ては100億人にも届いた人口は度重なる戦争を経て、K.I社や人自連と言った勢力が都市部に囲い込むことが可能なまでに減少し、そして今も尚、統計上は緩やかな衰退のラインを辿っている】

                            ・・・・・・・・・
    【絶滅の危機に瀕し、次世代へと繋げる義務を有する人類の守護者として、K.I社は『積極的で即効性の期待できる人口減少対策措置』を取った】
    【曰く、それは最前線で命を賭し戦う者達や社に忠実に職務へと励む者に対する褒賞、モチベーションの維持を兼ねて、コロニーに居住する適齢期の男女を選び“慰安活動”に当たらせるというもの】
    【手っ取り早く、多くの人間にとって確実な報酬であり、また、良からぬ欲求を持て余した兵士や職員による暴走を防ぎ、コロニー全体の治安を維持するという効率的な目的もあった】

    【────────────K.I社軍部少佐、レイナード・ハルトにとってもその制度は例外ではなかった】
    【月に一度か二度、社の『慰安部署』が予め行う聞き取り調査により、任意の日時を指定することになっている】
    【場所は何も指定が無ければ割り当てられる慰安活動専用の個室や、或いはホテル街の一室などを選ぶことも出来る、だが、嬉々としてそれらを指定する様な気分では到底無く】
    【そも呑気に色恋沙汰に現を抜かしたりする質でもない】

    「……はぁ」

    【自分自身が普段寝泊まりする宿舎の一部屋で、最低限、見苦しくない程度に部屋を清掃して気を紛らわせながら、レイナードは小さく溜息を吐いた】
    【ただでさえ性欲というのは、一部の戯けた例外を除けば歳を減る毎に減退するものだ、30にも届いてしまった年齢は、日々着実に己の心身を擦り減らして往く】
    【それに、慰安制度という名目で行われてはいるがこれはいわば売買春だ、……心情の根の部分で、割り切れぬものはどうしてもあった】

    (せめて志願制ならば……いや、それでは場合によってはコロニー毎に、制度の履行に差異が生まれてしまう、画一的な管理を謳うならば良くはない)

    【凡庸な公務員は、刻まれた眉間の皺を鏡に向き合ってなぞる】
    【伸びない】

  • 94小競り合い◆OXAm1h6odk25/07/18(金) 22:29:30

    「─────────────────思った以上に手強いな、手慣れている。決して侮って勝てる敵ではない」

    【ヴォルト=テラロード惑星交通社が企業直属戦力に配備する最新鋭量産機、重量二脚「Tempest」を駆るパイロットは舌打ちを抑えた】
    【複合盾55口径155mm榴弾砲、その射程は容易にインベイド戦争以前の同口径砲を超えるのだ。本来ならば遠距離から一方的に仕留められるだけの射程差がある】

    【だが現実はどうだ?奇襲によって仕留めた二機の後、敵は的確に対応し始めた。アサルトライフルを三点射に切り替え、榴弾が直撃する前に二つ以上の方向から銃弾を叩き込んで撃墜】
    【優れた技量と反応速度、例え改修が行われていたとしても基礎設計は二十年前の機体で、最新鋭量産機に肉薄するパイロットの練度は、惑星最大企業の肩書きが伊達ではない事を表している】


    「クソッ、ミサイルの射程まで踏み込まれた!一斉掃射カウントダウン────3────2───1、撃てッ!」

    【敵は数と練度でコチラに勝り、コチラは機体性能で敵に勝る。先の見えない戦いに不安を感じながらも、建設中の要塞を護衛するヴォルト社「警備軍」のパイロットはタイミングを合わせた】

  • 95アリア◆OXAm1h6odk25/07/18(金) 23:19:20

    >>93

    トンッ、トンッ


    【静かに、穏やかに。軽い力で優しく宿舎の一室の扉がノックされて、「失礼します」という涼しげな声と共に少女が部屋に入室する】


    【極々普通の、平凡な少女であった。髪は黒で瞳は蒼色。体付きは華奢ではあるが虚弱ではなく、衣服も質素ではあるが清貧には達しない】

    【K.I社が声高に謳う『積極的で即効性の期待できる人口減少対策措置』の定義に則れば、「適切に生殖を行える」と定義される、十九の少女だった】


    【特筆すべき点を挙げるとするなら、その面立ちであろう。整ったその容貌は、誰もが素直に美しいと口にするだろう美貌であったが、僅かに緊張で硬くなっているのが見て取れる】

    【チラリ、と宿舎の一室に視線を巡らせる。直前に掃除をされたのであろう一室は、その所有者の気質を窺わせた】

                     ・・・

    (────────みんなは、もっとらしい場所に連れて行かれたって言うけど)


    【僅かに、蒼色の瞳に困惑が浮かぶ。今日が初体験となる少女は、クロノスの「慰安制度」への理解はまだ疎かであり、だからこそ職場の先輩達が出立の前に教えてくれた内容とは異なるシチュエーションに困惑していた】

    【それから、目の前の人物に視線を戻す。壮年の、働き盛りの男性。一回りも二回りも歳が離れているだろう、今日が初対面の異性】


    【少しの怯えがある。クロノス社によって必要性を説かれて、理性では諦めて納得することが出来たとしても、いざ対面とすると湧き上がる思いもある】

    【其れは恐怖であり、悲しみであり、不安であり、緊張であり、疲れであり、そしてほんの一抹の反抗心でもある】


    「あのっ」


    【少しだけ、声が上擦った。緊張で声が震える。息を落ち着かせて、ゆっくりと真正面から見据える】

    【失礼がないように、機嫌を損ねないように、此処で嫌われてしまわれないように、淑やかに、穏やかに上品に、演じなければならない】


        ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・

    【まだ幼い彼女を思い遣って、先輩達が教えた秘訣の一つ。コロニーでの自分と、「慰安」をする自分を切り離して考えられるようになる為の装い】

    【微笑みを浮かべて、本心を隠し、飾った言葉を口にする】



    「自己紹介が、まだでしたね。私はアリア・テーネローゼと申します。もし宜しければ、貴方のお名前を伺っても良いでしょうか?」

  • 96小競り合い◆OXAm1h6odk25/07/19(土) 00:02:12

    「気を抜くな、ココから先が本番だ!敵の火力密度が一気に増すぞ!」

    【アサルトライフルを三点射に切り替え、機体両腕で抱えながら疾走する小隊長が追随する機体に警告を発した】
    【一撃でも当たれば即座に絶命に繋がる榴弾砲の雨を潜り抜けるのは決して容易い工程ではなかった】

    【あくまで走行によって移動するソルジャーでは、数十kmもの距離を詰めるのはそれなり以上の時間が入り用である。砲射程に収まりながら、だ】
    【其の難関を超えられたのは、一重に彼らが今まで積み上げた訓練の賜物である】


    ─────────────────ガガガガガガガガガガガガッッッッッッッッッッ!!!!!!!

    「チィ───────ッ!ヴォルトの走狗め、矢鱈真鱈と乱射しやがって…………ッ!」

    【「Tempest」の肩に積まれた重ガトリングは威力こそ高いとは口が裂けても言えないが、その一方で連射速度と弾数が異常である】
    【突撃兵級、射撃兵級の様な小型種を仮想敵として研究された実弾兵器はそれだけ弾薬の消耗が激しいが、しかしヴォルト社クラスの大企業ならば大した負担には成り得ない】

    【口先では貶しているが、その脅威はキチンと理解している。技術は要らず、弾薬量に任せて広範囲を一気に鋼鉄の嵐で薙ぎ払うだけ】
    【それだけで、ソルジャー達はシールドの影に隠れながら嵐が過ぎ去るのを待たなくてはならなくなるのだ】

    「───────────各自、散開だ!一網打尽にされるぞ!」

    【シールドの裏に隠れていたスカッド・ソルジャーが咄嗟に声を上げ、基本装備の手榴弾を上に向けて投げ上げる】
    【スカッド・ソルジャーにとっての手榴弾は、生身の人間では肉片が残るかどうかすら疑わしい超絶の威力である】

    【鮮明な紅蓮の華を咲かせた手榴弾によって機体の真上から殺到しようとしていたミサイルの第一陣が誘爆し、しかし続く第二陣がその高い威力で以ってスカッド・ソルジャーを爆殺した】
    【アポロ・インダストリー製十連装ミサイル、アステロイド。近接信管を標準搭載する重量機専用武装は単独での波状攻撃すら行える兵器であり】
     ・・・・・・・
    【分野によってはクロノスを上回る企業も存在している、という人自連の強みを象徴する代表例の一つである】

    「クソッ!リロード中に接近するぞ、連携を忘れるな!機体の差を過小評価するなよッ!必ず多対一を遵守しろ!」

  • 97レイナード◆PPyRfvMZl625/07/19(土) 10:25:18

    >>95


    【────────────可憐な少女だった、それ以上に、傷一つも無い筈の肌が痛ましく思えた】

    【よりにもよってこなれていない新参を寄越すなど、と、……レイナードは鏡面が置かれた眼の前の机に手をやりながら】

    【玄関口より少しだけ進んだ廊下と部屋の間で、静かで柔らかな笑顔をこちらに向ける少女へ、甚だ神経質そうな、悩まし気な表情を見せた】

    【娼婦らしくも、時折社内で擦れ違う様な慰安要員の情婦らしくもない、まるでただの学生なのにあまりにも丁寧に、それらしく、振舞うものだから】


     ・・・・・

    「その振舞いは、教えられたのか」


    【屋内履き用の革靴が、こつん、と床面を叩いた】

    【神経質な男は、まるで己の寿命を示す体内時計の様なものがきりきりと針を回す様子を幻視して、眉を顰める】


    「レイナード・ハルト少佐だ、どう呼ぼうが構わん、好きにしろ、アリア慰安官」


    【ただの慰安要員として召し上げられた彼女に付属する無機質な官職名を共に連ねて、また、眉間の皺を伸ばす様に触れた】

    【その仕草の傍らで、机上に置かれた錠剤の小瓶を、彼女が目にすることも出来るだろう】


    「……珈琲でも淹れるか」


    【宿舎内には空調設備が整えられている、室温や湿度はコンピューターの管理で常に快適に保たれ、窓辺に置かれた芳香剤からは飾り気のない石鹸じみた香りが気流に流れて来る】

    【それでも、外から来たばかりの彼女の様子は、些か熱ばんで見えて】

    【アリアの脇を擦り抜けて、男はフロア続きの台所へと立った】


    【洗い場には食事の名残り、今朝を己と共にしたマグカップはさっと水洗いだけで済ませ】

    【硝子張りの戸棚から、男物らしい無骨なマグを新しく一つ、引っ張り出してそちらをアリアのものと決める】

  • 98アリア◆OXAm1h6odk25/07/19(土) 11:27:46

    >>97


    「えっと、─────────────はい。こうした方が、痛い目に遭う事も少ないって、先輩が。

     あの、もしかしてお嫌だったのでしょうか?」


    【少しだけ不安に曇らせて、しかし少女は酷く素直に答えを口にした】

    【部屋を見回した時に視界に入った物品は、目の前に立つ将校が外見通りの神経質さを有している筈だと主張しており、どうやら「慰安日」を待っていた訳ではないと推測したからだ】


    【────────────────────嵐に対して、或いは猛獣に対して、ただの凡人が行えるのはその機嫌を伺うだけで】

    【そして、彼女もまた、決して例外ではない】



    「では、私からは、レイナード少佐とお呼びさせて頂きますね。本日は宜しくお願いします」


    【連ねられた無機質な官職名に応じるように、少女もまた無機質な官職名を連ねて応答する】

    【同調、従順、或いは服従。落第したと言えども、一時は軍学校で教練を受けた経験もある少女はその肩書きの意味を理解している】


    【尉官とは異なり、佐官に要求される適正は集団を運用する能力である。個人の武勇だけでは大尉階級で昇進が止まるケースも存在する中で、明確な一つの区切りと言えよう】

    【そして、机上に置かれた錠剤の小瓶が、如実に目の前に立つ軍人の責務への姿勢を表していた】



    「宜しければ、私にもお手伝いをさせて頂けませんか?お持て成しをされるような身分ではないので、レイナード少佐のお手を煩わせてしまうのは申し訳なく………」


    【そして、そんな風に日々軍務で忙しくしている人にわざわざ珈琲を淹れさせるのは、一介の「職員」には過ぎたる無礼と捉えられるかもしれない、と小走りで背中を追いかける】


    【今日という日に備えて、コロニーでの労働で得られた私費の差し入れを詰めた茶色の紙袋を、走ったせいで崩れないように玄関口の近くにそっと置いてから、だが】

  • 99レイナード◆PPyRfvMZl625/07/19(土) 14:13:50

    >>98

                          ・・・

    「なら、その様に振舞う必要は無い、……いや、命令だ、少なくとも今の間は無理をするな。

     ストレスというのはな、存外体調に影響するものだぞ」


    【命令だから、と、そうした大義名分を与えてやった方がこの様な相手には良いのではないか】

    【器用さの欠片も無い気遣いが通じるかどうか、それに少しだけ“実体験”の話も混ぜて、男は手伝いに駆けて来るアリアを見下ろした】


    「……良い、コーヒーメーカーにセットするだけだ、そう手間の掛かる話じゃない」


    【不愛想な言葉選びだった、マグを掴んだ掌はスッと少女の頭上、手の届かない高さを飛び越える様に通過して】

    【そのまま食洗器裏手、黒光りする機械仕掛けにセットされる】

    【すぐ下にある収納棚を引くと、インスタント用の小分け包装に詰められたコーヒー粉末が整然と並んでおり】

    【……銘柄にこだわりなんて無いだろう、だから、同じ列から二人分】


    「砂糖と牛乳の必要は?」


    【インスタントパックが機械に仕込まれるのと同時に、カリカリという微かな動作音】

    【それを横目に冷蔵庫の扉を開いて紙パックを少女に見せる、コロニーの屋内農場で飼育された乳牛の乳だ、彼女の様な立場では、贅沢品の部類に入る】

    【砂糖だってそう、調味料置き場に並んで見える白砂の様な輝きは、高価な上白糖】

    【前線で多くの人間を指揮する軍部佐官の待遇というものには、いち慰安官に過ぎない少女とは天と地程の差があった、代えがたい実情は覗く】

  • 100東雲 台25/07/19(土) 15:32:59

    >>90

    『改良した。』


    あっけらかん、と答える友人の声を聞くと

    そういえば逆巻に来て出歩く先や、

    旅行の行き帰り中にも端末を弄って

    何やら唸っていたのをふと思い出すだろう


    『流石にウチ一人とはいえなぁ、ここまで

    時間と技術発展が重なったら改良可能や』


    >>91


    『同感やね』


    うんうん、とこちらも頷いた

  • 101アリア◆OXAm1h6odk25/07/19(土) 16:31:10

    >>99


    「あぁ、────────────────では、そうさせて頂きますね。

     ありがとうございます、レイナード少佐。少佐もお薬を服用しているようですものね」


    【優雅に、上品に、艶やかな笑みを掻き消した後、少女は力なく笑った】

    【道端に転がってジュクジュクと腐り果てる果実、或いは炙られて焦げ臭い煙を燻らせる炭、薄らと、仄かな死臭をその身に漂わせて、光を熔かした碧眼の少女は立っている】


    【一介の慰安官相手にも仕事を任せるようなこともなく、更には気遣って高価で貴重な食材を出そうとする】

    【言葉こそ硬いものの、向けられた気遣いは裏表のないものとしてアリアの目に映って、だからこその劣等感と諦観を纏って首を横に振った】


                   ・・・・・

    「…………遠慮させて頂きます。舌が肥えてしまうかもしれないので。

     我儘かもしれませんが、今後の生活の質を下げる可能性があるのが厭なんです」


    【欲望、というのは実に奇妙なもので、満たされても「次」が欲しくなり、終わりがない】

    【快楽に無知だったのなら、苦痛を厭がりはしないだろう。彼らにとってはその苦痛こそが日常で当然の現実なのだから】


    【少なくとも、軍学校での教練によってそう考えるだけの判断力と知性は会得する事が出来た。目先の利益ではなく、長期的な損益を気にしてしまうような】


    【それに、と言葉を続ける】




    「実は媚びを売る為にチョコレートケーキを自費で購入しておりますので、甘い珈琲と甘いケーキでは少々組み合わせが悪そうで。

     今、持って参りますね。少々お待ちください」


    【遠慮もなく、悪戯が成功した年頃の少女のように少しの笑みを浮かべて再び廊下を小走りで駆ける】

    【態度は変わったものの、どうやら敬語というのは彼女に染み付いてしまった性分らしい】

  • 102グリゴリー◆5Q4kt6Q.kc25/07/19(土) 16:40:44

    >>81

    『....さてどう出るか』


    (熱と瓦礫の暴風が吹き荒れ、戦況は芳しくない

    重武装にしている分装甲こそ増しているが、

    だからといって真っ向からは張り合えぬもの

    とりあえずは、この攻撃を凌がなくては)


    『(....ッ、あそこなら少しはマシでしょう)』


    (攻撃の奔流の端、少しだけ弾幕の薄い箇所

    そこに狙いを定め....火器と瓦礫を迎撃する

    しかし、それでも安置というには程遠く

    背後に眼を開いたつもりで回避に徹さねば

    機体を砕かれて終わり、となりかねない)


    『ええい!無茶苦茶な事をさせる....!』


    (不安定な状態で更にビームサーベルを抜き、

    飛来するものを片端から切り払いつつ後退し

    熱波・火器・瓦礫の三重苦から逃れると)


    『....第六中隊だったか。取り急ぎ、

    このタイプの弾頭を発射口に補充して欲しい

    もしくは単純にエネルギーの補給でも充分だ』


    (BFに接続可能なイージス:アショアの弾を、

    >>63の中隊員たちにその補給の要請をする)

  • 103小競り合い◆OXAm1h6odk25/07/19(土) 17:54:05

    ─────────ダダダッッッ!!!ダダダッッッ!!!

    【鋭い銃声が夜の静寂を切り裂いて、硝煙と鋼鉄が響く戦場へと塗り替える】
    【頑強な多重装甲によって弾かれた対BF用アサルトライフルは人間をも容易に血霧に変えてしまうだけの威力を秘めていた────その上で、連射性も旧時代の歩兵用兵器とは比べ物にならない】
    【戦場の支配者たるバディフレーム。異星の軍勢との二十年間にも及ぶ戦争の中で、成長と進化を継続する機動兵器】

     ・・・・・
    【単独の兵士で運用可能な戦力として非常に優れた工業製品は、深刻な人口減少に晒される現行世界で必要不可欠な兵器である】
    【二十人の歩兵を訓練し、武器の扱いに習熟させ、戦闘での思考回路を刷り込み、一人前の兵士へと仕上げたとして】
    【果たして彼らが一匹の重装兵級に勝てる、と胸を張って応えられる者はいるだろうか?】

    【しかも、本物の戦場では無数の突撃兵級や射撃兵級も現れ、その物量で地上を制圧するのである】
    【改めて強調するものの現在の人類種はインベイド戦争以前の個体数との差を鑑みた場合、絶滅の危機と称される程にその数を減らしていた】


    【─────────だからこそ、ヴォルト=テラロード社が求めるのは「堅実な」機体である】
    【限りある人的資源を無駄にしない、しかしその上でコスト相応の戦闘能力を有する機体】

    【旧惑星商業圏で権勢を誇り、今でも多大な社員を養っている企業だからこそ、彼らは機体パイロットの生還率を高める為の努力を惜しまない】


    「───────────ク、ロ、ノ、スゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!」

    【ミサイルの雨と銃弾の嵐、並大抵のインベイドを百度殺しても余りある鉄火場を潜り抜けてクロノスの機体が「Tempest」に肉薄する】
    【震動ナイフが装甲に押し当てられる音、ガリガリと多重装甲を削りながら、スカッド・ソルジャーがアサルトライフルを複眼のカメラアイに突き付けて引き金を吐く】

    ──────────────────ガキンッッッッッ!!!!!!!!

    【視界が割れる銃音、しかしその直前に鋼鉄の鬼が振るったパイルバンカーが吸い込まれる様に機体の胸に叩き込まれて、"中身"諸共に爆砕する】
    【鮮血が雨のように黒色の装甲を濡らして、しかし戦闘は未だ終わっていない】

  • 104余燼◆OXAm1h6odk25/07/19(土) 19:53:27

    >>82

    >>102

    (1/2)


    【───────────────────数多のエース、戦場を左右するイレギュラーの数によって同じくイレギュラーである余燼を封殺する】

    【アプローチとしては間違っていないだろう。国を滅ぼした経験すら有するデスペラード、解体戦争の悪夢の一つ、元第三特務部隊はその一人一人が戦場を大きく変動させる因子だ】



           ・・・・・・・・・・・・

    【だが、余燼は蟻を踏み躙るのを愉しめる人格破綻者である】

    【月桂樹や刃狼の如く、優れた個人との戦闘と死闘を望む類の狂人ではない─────────彼女にとっての戦争には、常に弱者を嬉々として屠殺する残酷さが含まれている】



     Garrion Equilibrium Nullify Onslaught. Chaos Ignite Diligence Eradicate

    「防衛線の均衡を破る猛攻撃。混沌に火を付けて、努力を根絶するもの」


    【《赤熱炉心》から流れ込む灼焔が再び異形の悪魔の顎門に収束する】

    【月女神の名を冠する中隊の機体の行方にも注意を払わず、其の牙が向けられるのは今も尚インベイドの侵攻を堰き止め奮戦する防衛線】



            G.E.N.O.C.I.D.E.

    「────────即ち、虐殺」


    【熱線砲が、大地をプラズマの奔流となって煌々と駆け抜けた】

    【殺戮の狂宴は、まだ終幕には遠い】

  • 105余燼◆OXAm1h6odk25/07/19(土) 20:20:23

    (2/2)

    【───────────────────白熱光が、戦場を蹂躙する】
    【インベイドの永久機関によって実現された純粋な熱エネルギー投射による破壊は、緻密に〈熱線砲〉の運用を前提に設計された機体構造も後押しして正に絶望的な威力に至っていた】

     ・・・・・・・・・・・
    【対人類用ストラクチャー、そう称しても何ら不足はない壊滅的な破壊は一直線に突き進んで該当区画を防衛していたバディフレームを瞬時にプラズマに変えて───────────そして、それすらも序曲に過ぎない】


    『あはっ♪』

    【投射された熱エネルギーによって膨張した大気によって急激な気圧の変化が起きて、爆発が半径数百メートルのBFを薙ぎ倒す】
    【大地を穿つ光の牙が着弾点を砂塵にまで分解してから高熱によってガラス化させて、熱波が燃焼すらも許さずに草木を一瞬で燃やし尽くして灰にする】

    【大型のBFすら、嵐を前にした仔犬のように無様に吹き飛んで地面に叩き付けられる】
    【大地が飴のように熔けて、気化した土砂の膨張によって内側から爆裂して土砂の塵が空を灰色の煤塵で覆い尽くす】
    【熱波が機体の換気口に流れ込み、中のパイロットが生きながらに炎上して通信を悲鳴が埋め尽くして肉の焼け焦げる異臭が戦場を席巻する】


    『─────────────────戦線を押し込み、中央を孤立させるわよ』

    【戦場に広がる死と悲鳴を甘露と愉しみ、然れども冷徹な殺意と共に余燼が異星の軍勢を統率する】
    【膨大な死者を生み出しながら、これでは足りないと、まだ奪える生命があると純粋無垢に虐殺の愉悦に酔い痴れる】

    【車輪級によって自走化した投射機級が崩れた戦線に超音速のプラズマで砲撃を叩き付け、上空からは対空級によって護衛された対地級が重厚な機関砲肢と大口径粒子ビーム砲によって鋼鉄と粒子の雨とを浴びせる】
    【耐えようとする重量機を衛兵級が殴り殺し、突破しようとする軽量機を待ち構えるのは無数の榴弾級の群れ】


    【─────────────────悪辣で殺意に満ちた戦術。しかし、そのような戦術を行使する「余燼」という人物の傾向を知っていれば読める策でもあるだろう】

  • 106レイナード◆PPyRfvMZl625/07/19(土) 20:53:58

    >>101


    「……そうか、確かにその言い分にも理がある」


    【贅沢は敵だ、社会と立場に準じて己を律しようとする諦観にも似た賢さ、眼前の少女が、少女の身でありながら会得してしまった処世の術にレイナードは密やかに胸中を痛めた】

    【……気遣いは余計なことだったろうか、いや、それでも多少なりとも彼女の緊張を解き解すきっかけになったのなら良いのだが】

    【注がれた珈琲マグに冷凍庫から取り出した氷の塊を浮かべてアイスコーヒーへと仕立てながら、言われた通り、苦みを和らげる牛乳と砂糖は元の位置から動かない】

    【二人分の香気を手に、先んじてリビングへ】


    「チョコレートか、カフェインの摂取は適量が良いが」


    【とっくにカフェイン中毒のきらいはある、何をいまさら、と小さく苦笑し、廊下へと駆ける少女の背を見送った】

    【背丈より、体格より、一層と小さく見える背中だった】

  • 107カロ◆XGxCas/OAU25/07/19(土) 21:10:42

    >>105

    「…着いた!!」


    【ー 無線機のスイッチを、乱暴に上げる】


    【機体は先程より速度を上げ、全体がミシミシと鳴っている。このままならぶつかる。端から見れば無謀な特攻にしか見えない。】


    「これでも…悦に入れるか…ぁあっ!?」


    【機体の先端が急に上がり、凄まじい勢いでの減速と高度上昇を同時に行う。この無茶な動きに耐えられなかったプレートが何枚か千切れ、風を切る音と共に飛んでいった】



    【切り離された2つの塊が、慣性の法則でまっすぐ前に、余燼の方に飛んでいく】

  • 108ノイン◆fDey8JUvvk25/07/19(土) 21:39:16

    (1/2)
    「ありがとう」
    【冷却はとうに済んだ。補給は済ませた。一度疲れ果て、遥か後方に退いていた戦乙女はもう一度飛翔し、前線に駆け戻る】
    【白熱が奔るのが見えた。思ったより撃つのを堪えたな?と感じ、そして確信する】
      ・・・・ 
    「(根絶主義だ)」
    【主義者、と言わなかったのは人であると認めない意固地な拘りであったが。味方への通信強度を最大にした。そして叫……ばない。通信の電波に乗るのは神経接続によって出力された単なる合成音声だ。まあ、聞こえ方は変わらないだろうが】

    『今相手の指揮を執っているのは悪魔だ!絶望と怨嗟からでなく、自身の愉悦の為だけにこの地獄を造り出した!』
    『アレはこの戦闘で殺されても最後まで悦んで逝くぞ!我らの必死を一撫でして笑うぞ!』
    『また一つ区画が滅ぼされた!』
    『貴様らは悔しくないのか!?悔しいだろうが!!』
    【改造された肉体は殺人的加速度を克服しており、そしてその頭脳は「戦う」為のデータを15年間詰め込まれ、個としての強さを、後付けで引きのばされた撃墜王の似非。……完成度はあの強襲級に及ぶべくもない】
    【だが、それでも。その単純な上位互換が消滅した今、それは戦場のイニシアチブを握りつつある】

  • 109ノイン◆fDey8JUvvk25/07/19(土) 21:42:17

    (2/2)
    【榴弾級の群れを燐光纏い抜けていく】
    【対空級と対地級の上方から右腕部ワイヤーアンカーを放ち、対空級を捉え、巻き取る。残念ながら重量機の様に強引に自分の間合いに引き寄せるだけの膂力などないが】
    【空中で、僅かに軌道をずらすことはできる】
    『だがな!アレに一泡吹かせるとしたらこの戦闘を一刻も早く終わらせることだけだ!!』
              ・・・・・
    『悪魔がどうした!!そんなことより終戦を、だろう!!』
    【バウンドスタビライザー。ワイヤーアンカー。軽量化された機体。改造されたパイロット】
    【それら全てが合わさり、奇跡の舞踏を披露する。迫る敵機、敵弾を蒼と金の残像で置き去りにして、返す光剣で。光の奔流で。命を絶つ。回避先を絞られるようならあまりに複雑な軌道で回避先を読ませないように。いや、そもそもあの強襲級でなければ速度が足りないだろう】

    『敵は包囲殲滅を狙っている。我々の絶滅を。だから出てきたところを叩く。今しかない』
    【無論無理矢理だ。当然の犠牲は出るだろう】
    『──真の敵はこの戦争そのものである!!』
    『我らが未来のために!己が翼に誇りを持つ人よ、我と共に進め!!』
    【だが、ハーメルンの笛を吹くのは慣れていた】

  • 110グリゴリー◆5Q4kt6Q.kc25/07/19(土) 22:06:02

    >>104>>105

    (1/2)

    『世迷い言を。それだけ殺人を愉しみ、

    人を殺しても私たちは、この地は死んでいない


    ・・・・・・・・・・

    結局はその程度なのだ、お前は! 


    屍山血河を築いても社会を根絶出来ず、

    大軍勢を率いても我々は生きている!

    悪魔に身を堕としても、お前の誇る殺戮は

    たかが"ミサイル一発の起こす火事"程度!』


    人自連の気高き戦乙女の叫びに続けて、

    味方へ、そして大地全体へと呼びかける


    『─────この言葉が聞こえる者も、

    聞こうとする者も、そして聞かぬ者も。

    お前たちが自らの安寧を願うのなら、

    威光の代行者たる地位を以て応えよう!

    頸椎(くび)に提げる銀の十字に誓って、

    お前達の運命は、我々が切り拓く!


    眼前を見つめる者は同士を支え、

    眼前を見上げる者は呼吸を整え、

    眼前に屈せし者は我が声を聴け!』


    神の代行者たる神父として、

    クロノスに忠誠を誓う軍人として、

    そして、一人の人間として声を張り上げる

  • 111グリゴリー◆5Q4kt6Q.kc25/07/19(土) 22:17:00

    『総じて立ち位置こそ違えども、
    我等、見据える相手は皆同じ!
    さぁ面を上げよ、声を荒げよ!
    装備を整え、願いを託した熟練者...そして、
    一騎当千、凡百不撓の鉄騎兵たちに告ぐ!
    此処に、意地と勇気を示す時が来た!!!
    来たりて叫べ!勝鬨を挙げよ───!!!』

    "Ураааааааа─────!!!!!"

    白磁の機体が翳す刃は湾曲しており
    背負う"クロノス"の名の通りに、
    それはまるで鋭い鎌のようであった。
    その刃は漆黒で、また光を反射せず
    しかしそれ故に戦火の空に掲げられて、
    何よりも強く輝いているように見えた

    ────機体は火を噴き加速する。
    眩い流星の如く灼熱し、先陣を切って。
    その輝く軌跡こそ進むべき活路であり、
    戦いを終わらせる終着点への順路であり
    そして、希望そのものであるが故に。

  • 112ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/07/19(土) 22:19:41

    147……148……149……ひゃくご……じゅう……!

    『大佐、1度休憩を挟みましょう』

    ……分かった……

    【14:32 極東方面第4飛行場】
    【斑鳩准将、シンカイ少尉、極東軍が流刑大陸へ向かう中、金龍は待機状態を維持していた】
    【いつでも戦えるように機体を整備してもらいつつ、彼は鍛錬をこなす】
    【しかし、いつもの重量だが、いつもの1/2までしか回数はこなせていなかった】

    (……クソが……消えねぇでいやがる……)

  • 113アダムス◆C01O2YJoxg25/07/19(土) 22:31:26

    >>112

    【いつもの勤務場所から極東方面への移動を何故か任じられた】

    【何故かと思っていたら他の極東軍が流刑大陸へと向かっていたからだ】

    【そのために極東軍が戻ってくるまでの間だがアダムスも例外ではなく、任じられ来た】


    「はぁ〜…確かこっちには大佐がいるって聞いたけど任務に出てるんじゃないかぁ?」

    【大佐に出会えるならと任務をOKしたが、よくよく考えたら相手は大佐である。】

    【大事な任務に行っているのであろうと考え歩いていた】


    【が、目の前を歩く人を見て嬉しそうにするがその嬉しさを隠しつつ】

    「金龍大佐!お疲れ様であります!」

    【敬礼をしながら目の前の人に挨拶する。金龍大佐が目の前にいて驚く間もなく敬礼を取ったのは今までの経験からだろうか?】

  • 114ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/07/19(土) 22:37:38

    【トレーニングルームから出て、横に設営されたシャワー
    を使用し終え、改めて軍服に着替えて風を浴びていると、横から声を掛けられる】

    ……アダムス准尉……久しぶりだな……そっちも増援として来てくれて助かるよ

    【敬礼し返し、互いに休むようにする】

    で、今ここに居るって事はこれからトレーニングしようとしていたところか?

  • 115アダムス◆C01O2YJoxg25/07/19(土) 22:45:04

    >>114

    【本当に久しぶりであるが、あまり変わりがなさそうで安心している】

    「はい、流刑大陸に向かった極東軍が戻ってくるまでの間となりますが。」

    【敬礼を解き、自分の任務の期限を伝える。これで自分が帰ったとしてもまた会えるだろう。】


    「その口振からして…大佐もトレーニングを?」

    【終わらせた方だと見ていたが違っていたのか?分からないために素直に聞いてみる。】

    【聞いてる間にストレッチして身体を解している、相手は上官であるが今ここには見える範囲では2人しかいない為友人として接している】

  • 116グリゴリー◆5Q4kt6Q.kc25/07/19(土) 22:45:52

    >>104>>105

    『上空のインベイドは私が引き付ける!

    地上の雑兵を一掃し、司令官にも攻撃しつつ

    いざという時は直ぐに戦力を補充出来るよう

    予備戦力を保持しつつ闘え!』


    「【[{ 了解!!! }]】」


    こちらとて負けていられない。

    様々なインベイドの攻撃を重量級が受け、

    その間に小回りの効く軽量級が潰して回る

    問題は空に巣食う投射級などだが....


    『"ソロヴェイ"........行きます!』


    投射級の重い一撃一撃をかわしつつ

    その攻撃を利用し、他のインベイドを

    フレンドリーファイアで潰していったり

    投射級同士の感覚器を破壊して撹乱し、

    それによって同士討ちを起こさせたり

    単純に自分の兵器を使って地上からの

    攻撃や砲撃をアシストしたりして攻勢を強め

    時折"余燼"へと砲撃も撃ち込んでおく

  • 117ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/07/19(土) 22:53:15

    >>115

    ああ、ついさっきまでな

    ……そう言えば、クロノス式格闘術は習っていても、ここの武術を学んだ事は無かったかな?


    【トレーニング前の正しいストレッチ法を手で矯正して伝えながら、金龍は友人へ問い掛ける】


    俺も少し身体が温まってた所だし、アダムスも折角来てくれた事だ

    俺と手合わせして体験してみるか?

  • 118アリア◆OXAm1h6odk25/07/19(土) 22:58:05

    >>106


    トンッ、トンッ、トンッ


    【軽やかな足取りで、とてとてと少女が茶色い紙袋を手にしてリビングに戻る】

    【華奢なカラダに似つかわしい、軽快な足音。重心の移動には努力の知識の痕跡が垣間見えるものの、軍人レベルには達していない────達せなかった歩法】


    【ポンッ、とテーブルの上に置かれた紙袋の中から安っぽい保冷剤を取り出して、それから丁寧に包装されたチョコレートケーキを取り出す】

    【柔らかなチョコレートクリームに、それから仄かに香る砂糖の香り。小振りながらも添えられた苺がその価値を如実に表している】


    【アリアが三ヶ月の労働で貯めた給料を全て注いで購入したケーキは、それこそ成人男性ならば三口もあれば食べ切れてしまいそうな分量であった】



    「─────────はい、コチラとなります。

     ちょっとだけ残してくれると嬉しいですね、折角購入したので一口くらいは食べてみたくて」


    【包装を開封する際に、指先に付いてしまった僅かなチョコレートクリームをチロリと艶やかな舌先で舐めて微笑む】


    【フォークとナイフも必要ですよね、とキッチンに向かいながら言葉を探す。その言葉の意図で手酷い暴力を受けるかも、という想像はしなかった】

    【少なくとも、アリアは既に目の前の高級将校が人として「それなりには」信頼が出来る人だと思っていたから】



    「レイナード少佐は、」


    【その名前を口にして、改めて思う。きっと自分は今日の内に彼と交わる事になるのだろう。そのように決まっているから───────────でも、その後の事はまだ変える余地がある】


                      ・・

    「─────────────慰安官が休職出来る条件について、何か知っていますか?

     私にも、個人的に推測した休職条件は一つあるのですが。それでも推測に過ぎませんから」

  • 119アダムス◆C01O2YJoxg25/07/19(土) 22:58:48

    >>117

    【武術を習った事はなく、クロノス式格闘術も今では自己流になってしまっている】

    【ストレッチを手で矯正してくれながら友人から問われる】

    「大佐と手合わせですか…?もちろん良いですよ、こちらこそ願ったり叶ったりです!」


    【習うとしても、まずは見る事の方が大事というこれまでの経験からの鉄則だ】

    【それに相手は大佐、こちらは初心者としてだが本気で挑むのに相手に不足は無い所か最高の相手だろう。】

  • 120ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/07/19(土) 23:14:56

    >>119

    よし、そうと決まればプロテクターを付けて待っててくれ


    【そうして互いの準備を済ますと、組手部屋の1つで2人は相見える】

    【素で義体と同等以上の硬度を持つ金龍は薄い道着で、イーブンな条件になれるよう、生身のアダムスには電気ショック機能を搭載したグローブが装着されていた】


    さて、クロノス式格闘術は、組技はブラジット柔術、レスリングに柔道、打撃技はムエタイやボクシング、ナイフ格闘などの武器術はフリーパ武術……

    基本はこんな感じで構成されている訳で、聞いて動いて学んで分かる通り、コイツに隙は無い


    【関節をコキッと鳴らして緩める】


    だが、それは大華の極行拳も同じだ

    ここからは話すよりもその身で体験する方が早い……

    準備は良いか?

  • 121アダムス◆C01O2YJoxg25/07/19(土) 23:22:41

    >>120

    【グローブを装着して綺麗に合うように合わせながらクロノス式格闘術について聞く】

    「はい、それは確かに習いました」

    【身体を鍛える為として習った事があり、頭の中に何故か残っていた】


    【金龍が関節を鳴らしたのを見て、こちらも落ち着いて深呼吸】

    「……はい、こちらの準備はOKです。」

    【金龍の前で手をダランと下ろしながら顔だけはキリッとしている】

  • 122ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/07/19(土) 23:37:38

    >>121

    (構え方が独特……考えられる手は急接近からの鞭打か手首による顎打ち、果ては蹴り……面白いな……)


    それを聞けて良かった……

    それと1つ最初に謝っておくと、今は少し力加減が難しくてな……間違ってやり過ぎたら悪い


    【左足と拳を前に、中腰で構える】

    【微細、気付ける者には察せられる程に振れていた】


    『それでは1本勝負、始め』

  • 123アダムス◆C01O2YJoxg25/07/19(土) 23:45:21

    >>122

    『それでは一本勝負、初め』

    【声が止んだと同時に急接近する。】

    【極行拳がどういう手なのか分からない為に取り敢えずは近付く事にする。】


    「力加減が難しいというのは何かあったのですか?」

    【純粋な好奇心からそう問い、簡単にガード出来るだろうと思いながらも拳を腹に向かって前に突き出す】

    【まずは軽いジャブからだ。】

  • 124ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/07/19(土) 23:50:29

    >>123

    【ポスッ】

    【形的に左脇腹の小さな的へ正確に拳が飛んでくる!】

    【だが打撃が当たる直前、金龍は重心を後ろへ動かして威力を散らす!】


    (思ったより痺れる……! だが、あと2回は耐えられるな……)


    色々と……ね……!


    【そのまま右足を軸に回転!引いた勢いも裏拳に乗せて、ヘッドギアのこめかみ部分を狙う!】

  • 125アダムス◆C01O2YJoxg25/07/20(日) 00:01:22

    >>124

    【裏拳が飛んできたのを目視してから右に身体を捻る回避行動に入る】

    【チッ】

    【こめかみに掠り音が鳴った事に驚きが入るがヘッドギアのおかげでまだ無事だ。】


    「なるほど…色々と大変だったようです、ね!」

    【本心から大変な事があったんだろうと思いつつ、これはトレーニングで手加減は出来ないと言われたのだ。】

    【本気で行かねばと構えていた右拳を捻った反動を加えながら、下から顎に向けて突き上げる!】

  • 126ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/07/20(日) 00:07:41

    >>125

    (頭に一撃……電撃による痺れが僅かな思考停止を生み、それは戦場では死に続く……)


    【視覚外から正面切り、またも正確に拳が上がる!】


    ヒュゥッ!


    【振った右拳に引っ張られるように金龍は身を投げ、そのまま両手を地面につけ、脛全体でアダムスの右背部に蹴り込む!】

  • 127アダムス◆C01O2YJoxg25/07/20(日) 00:14:41

    >>126

    【身体全体の力を使い、右背部への蹴りの威力を抑える】

    【だが他の人より力が強い金龍の蹴りの威力を完全に殺す事は出来なかった】


    ビキッ

    「いっ……たいですねぇ!?」

    【痛みが発生するが右脚を軸に回転する】

    【そのままお返しと言わんばかりに、左脚を使った低い踵蹴りを振り下ろす】

  • 128ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/07/20(日) 00:31:10

    >>127

    (これで吹っ飛ばないのは流石だが……!)


    【蹴ってくるアダムスの左肩へ足を鉤のようにして引っ掛けて力を篭め、空を滑るように踵蹴りを躱せば、そのまま彼の首に引っ掛け直して《蹴り投げる》】


    フゥー……こうして数刻の駆け引きで分かったと思うが、これが形無き形、無形、極行拳の基本だ

    "後の先"と言って、相手の攻撃を利用し、その1歩先を超える

    有り体で言えばカウンターだな


    【飛んでいくアダムスを後に着地し、息を整えてから解説する】


    世の中には相手の一挙手一投足から詰みを導く技が有るらしいが、こっちは効率的に沈めるのを得手としている訳だ

    それと……大丈夫か……?

  • 129アダムス◆C01O2YJoxg25/07/20(日) 00:43:47

    >>128

    【体を捻り綺麗に受身を取りながら着地する】

    【飛ばされた事による驚きもあるが受け身を取れたことにも驚いている】


    【驚いていると極行拳の解説が飛んできた】

    「カウンター…ですか?私も基礎の基礎は抑えているはずですが、逆を言うと基礎しか出来ていないという事ですね。」

    【無形、極行拳。相手の攻撃を利用するカウンター技。】

    【カウンターはアダムスの得意技の筈だが1つ場所が違うだけでここまでカウンターの出力がここまで違うのか、と感心する。】


    「確かにジャブの一発しか与えられず、他は避けられ効率的にやられましたからね私。」

    【自分の身体を見て怪我などは見てもないため、安心して頷き】

    「私は大丈夫ですが、大佐は大丈夫ですか?」

    【心配されているがそんな酷い事にはなっていない為、逆に色々とあったであろう金龍の事が心配になっている】

  • 130ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/07/20(日) 00:51:40

    (首の丈夫さと体幹の良さには目を見る部分があるな……)

    【加減した上に姿勢からして力を篭め辛い右脚だったとはいえ、柔術による下半身への硬氣、ボクシングやプロレスによる"首力(頭部への打たれ強さ)"は、さすが准尉と言ったところであった】

    大丈夫なら良かった……
    でだ、見た感じ興味を持ってもらえたようだが、もう少し目で見て盗んでみるか?

    【彼の戦意はあとどれ程か、金龍は確認してみる】

  • 131アダムス◆C01O2YJoxg25/07/20(日) 01:00:38

    >>130

    【もう少し目で盗むかと問われ少し考える】

    【戦意があるかないかで言えば、もはや無いよりであるが逆に好奇心が湧いてきた】

    「そうですね、あと1回お願いします」

    【その場で頭を下げる】


    【あと1回見ても完全には盗めないだろうが、好奇心から自己流のカウンターを強化する礎にはなるだろう。】

    【それに自分の強さが大体分かったが基礎は出来る、だが応用が他人と比べて鈍い傾向にあるのだろう】

    【その応用もここで習得しようとする】

  • 132ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/07/20(日) 01:06:33

    >>131

    良い目だ……だったら最後にとっておきの"先の後の先"もやってみよう……か!


    【自身の脚力を合わせ、低姿勢から始めること視界から消える"縮地"でアダムスの懐に入る!】


    スゥーッ……


    【短く息を吸って氣を練り、アダムスの腹部に添えた両手に篭める……】


    "発勁"!

  • 133アダムス◆C01O2YJoxg25/07/20(日) 01:16:12

    >>132

    【ちゃんと金龍を目前で捉えていた筈が目の前から消えた。】

    【かと思えば気付いた時には懐に入られ腹部に両手が添えられている。】


    「なっ…!は、早い…おわっ!?」

    【発勁と聞こえた途端に後ろに倒される、痛みも遅れてやってきた。】

    【発勁は聞いた事あるがこんな早いとは思わなかったため完全に油断していた】

  • 134ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/07/20(日) 01:23:02

    >>133

    勢ッ!


    【倒れた所へ止まらず、追撃の左正拳!】


    『1本! そこまで』


    【アダムスに体勢を立て直す暇をも与えず、寸刻の間も置かずに放たれた一撃は《当たれば確実に取れた》物だった】

    【それを判断し、メビはすんでで判定を下した】


    躱せるかと思ったが、結構ダメージが溜まってたようだな……

    立てるか?


    【握られた拳を緩め、差し出す】

  • 135アダムス◆C01O2YJoxg25/07/20(日) 01:30:11

    >>134

    「いつつ…手合わせありがとうございます」

    【差し出された拳を握り起き上がり、手合わせした相手への感謝。】

    【感謝は大切だと親から習っている。】


    【油断もあったが言われた通りダメージも重なっていたのだろう、疲れからか肩で息をしている】

    「ふぅ……いい経験になりました」

    【深呼吸して息を整えつつ、頷いている】

  • 136ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/07/20(日) 01:37:45

    それが聞けて嬉しいよ

    【弱弱しく握ってきた彼の手をしっかりと握り、ゆっくりと立ち上がらせる】

    実を言うと、今さっきの"発勁"は相手を吹き飛ばすのじゃなく、吹き飛ばす分の威力も相手の体内に送る技なんだ
    要するに内臓を破壊する為の技なんだよ

    【とんだ軽はずみでとんでもないカミングアウトをする】

    当初の予定なら、君ならいなしたままカウンターに移行するだろうと思ってカウンターし返そうとしていたが……
    まさか散らすとは……
    やはり君の勘は凄いよ

  • 137アダムス◆C01O2YJoxg25/07/20(日) 01:44:45

    >>136

    【身体が勝手に動いたと言っていいかは分からない】

    【だが感で察知して動いたのは間違いなさそうだ、と勝手に納得している】


    「……本当に危険な技ですね!?食らったのが私で良かったと言うべきか何と言うべきか」

    【まさかのカミングアウトをくらい驚愕する他ない】

    【そしてカウンターのカウンター返しを喰らわせようとしてたと知り、笑うしかなかった】


    【色々習って痛みも消え、満足した表情だ。】

    「本当にありがとうございます、金龍大佐。これからも精進します。」

    「とは言っても、今日は私は自部屋に行き荷物を解いてきますが…。」

    【落ち着いたら自部屋の事を思い出し苦笑している】

  • 138ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/07/20(日) 01:49:51

    >>137

    「本当にありがとうございます、金龍大佐。これからも精進します。」


    ……あぁ……


    【彼はどこか胸が痛む感覚を覚えたが、一瞬の事であった】


    「とは言っても、今日は私は自部屋に行き荷物を解いてきますが…。」


    ……部屋の乱れは心の乱れ……しばらくはここに滞在するんだろう?

    だったら部屋の掃除は修行のひとつに含めるとして、しばらくは"極行拳"を学んでみないか?

    やってみると色々と役立つぞ……?

  • 139アダムス◆C01O2YJoxg25/07/20(日) 01:55:19

    >>138

    【確かに任務がない時の修行として極行拳を学ぶというのは良い事だろう】

    【実際にくらった側からしても色々役立つ事は否定出来ない。】


    「そうですね、学んでみたいです」

    【こういう学びや修行というのはいつぶりだろうか?】

    【過去に思いを馳せながらも頷き、承諾する。】


    「それでは自分は荷物を解いてきます、また時間あったらよろしくお願いしますね!」

    【最後にも忘れず敬礼をして、自部屋に向かおうとする】

  • 140ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/07/20(日) 02:03:11

    >>139

    あぁ、そうと決まればお互いお疲れ様

    明日からでも良いから、改めてよろしくな


    【元気であまりにも眩しい彼の笑顔に、】


    ……それじゃぁ……あばよ…


    【敬礼を以て返し、金龍は部屋を出る彼の姿を見送った】

  • 141レイナード◆PPyRfvMZl625/07/20(日) 09:17:54

    >>118

              ・・・・・・

    (曖昧な表現だ、そのちょっとだけ、というのはどの程度の分量を指している?)


    【レイナードは神経質で几帳面な男だった、ちょっとだけと言われれば、この小さなチョコレートケーキの更に何処を切れば良いのか】

    【一般的な多数決の考えとして、過半数こそを多と捉えるなら、およそ三分の一こそが“ちょっと”の範疇になるのか、いや、言葉のニュアンスを慮るなら今少し少ないか】

    【……と、愚直にそこまで思考が及んだ次点で静かに頭を振る、そも、彼女は恐らくは】

    【こちらに遠慮し、怯え、そして或いは、自分(レイナード)があくまで媚びを売るべき相手であると認識して控えめに物を言っているのではないか】


    「いや、金銭の絡む取引に於いて、支払いが発生した者の取り分が過度に少なくなるのは不公平だ。

     ケーキ本体は等分、そして購入者の正当な権利として、トッピングの苺はアリア慰安官が受け取るものとするのが良いだろう」


    【自身の指先を仮想のナイフに見立てて熟慮に熟慮を重ねた結論を述べつつ、食器類が戸棚の何処にあるかを教えるべく、彼女に次いでまたキッチンへ立つ】

    【整然と並んだ銀色、飾り気は無く、あくまで実用性を突き詰めた機能美がそこにはあり】

    【棚と己の身体との間に彼女を挟んで、硝子の戸をゆっくりと開けた】


    「……休職の条件か」


    【かちゃ、かちゃり、金属の擦れる微かな音と、空調の動音だけが静かに響き渡る無機質な部屋の隅、少女の問いに暫しの沈黙を伴って、それから】


    「体調不良、病を得る等がまず一つ思い浮かぶな、感染症の恐れがあれば確実に休職扱いとされるだろう。

     病院の診断が必要になる都合上当然だが仮病を使うのは不可能だ、……意図的に健康を害しようと働くのも極力やめておいた方が良い、最悪、そのまま死ぬことになる。

     それから怪我をした場合も、もし慰安業務中の大怪我であれば怪我をさせた者には罰則が適用される可能性もある、必要があれば訴えも通る。

     あとは、慰安官が妊娠していることが発覚した場合は、母体の健康を鑑みて────────────」

  • 142アリア◆OXAm1h6odk25/07/20(日) 11:15:47

    >>141


    「えっ、────────────────あの、お気持ちは嬉しいのですが。でも、折角持ってきたのでイチゴは食べて欲しいと申しますか。

     一緒に食べられないのは、それはそれで少しモヤモヤする、と言います、か…………」


    【レイナード少佐の几帳面な申し出に対して、少しだけ困り顔を浮かべて少女が首を傾げる】


    【命令でないのなら多少の「反論」も許してくれるだろう、と思う程度にはこの短時間で生まれた人格への信頼があって】

    【これ幸いにと折角の高級品を独占してやろう、と思わない程度には目の前の職務に忙殺されていそうな高級将校への好感があったから】



    「あぁ、レイナード少佐は真面目なのですね」


    【とは言え、その困惑もキッチンの様子で柔らかな苦笑と納得に変じる】

    【整然と並ぶ銀色と、機能美が詰め込まれた戸棚。本人の気質を表したかのようなその光景のお陰で、己が宛てがわれた軍人(ひと)への理解が深まった気がした】



    「では、その、─────────────もしもの話にはなりますが、」


    【響く声に、己の推測が合っていた事を認識して、緊張で硬くなってしまった言葉で遮る。華奢な背中を向ける少女の貌は、レイナードには窺えず】



               ・・・

    「妊娠させて欲しい、とお願いした場合は…………どう、でしょうか?」


    【命令ではない。アリア・テーネローゼという少女は一介の慰安官でしかない】

    【取引でもない。アリア・テーネローゼという凡人が差し出せる利益は何もない】


                                      ・・・

    【だから、仄かに耳を紅く染め、その華奢の身体をぎゅっと縮めての一言はお願いでしかないのだ】

  • 143レイナード◆PPyRfvMZl625/07/20(日) 14:06:15

    >>142


    「……、俺にか」


    【哀れで、か細い、少女の嘆願には、戸棚の食器を探るレイナードの手を止めさせるだけの効力があった】

    【ぴたりと止んだ金属音に、沈黙は暫し場を包む、十秒、十数秒】

    【男の溜息に揺れた空気がアリアの髪を撫でて、それから、────────────二人分の食器が抜き取られる】


    「善処はしよう」


    【────────────約束は出来なかった、子を宿すことが出来るかどうかは、結局のところ運に因る部分が大きいからと、……けれど、そんな運にすらも縋りたくなる程に、彼女が乞い願うのならば】

    【安易な気休めの約束は交わしてやれずとも、実直に応えては、やる】

    【ともすれば、親と子程に離れた歳月でも、天と地程に異なる立場でも】


    「……だが、まずは生菓子の処理だ、子を成すつもりならば殊更栄養を摂れ、アリア慰安官。

     苺は……苺も、等分だ」


    【ふわりと、少女の頭にざらついた男の手が触れようとして、それが叶うのならば、落ち着かせる様に摩る筈だ】

  • 144アリア◆OXAm1h6odk25/07/20(日) 16:21:37

    >>143

                                 ・・・

    【息を呑み、じっと少女がレイナードからの返答を待つ。所詮はお願いに過ぎない哀願への答えを】

    【何一つとして、男に利益も成果も齎さない条件は受け手の気分任せだ。「慰安制度」の題目からして慰安官は「適切な時期」の女性が選抜されるから、子供が出来る確率は一律して一般的な娼婦などよりも高い】


    【アリアの努力は、何も言わずに交わった場合と何も変わらない程度の影響しかない】

    【そう理解しながらも、ほんの僅かであっても可能性を手繰り寄せたいと考えるのは傲慢だろうか?】


    【沈黙が重く、厭な緊張で胸が高鳴る。几帳面で、真面目な高級将校に断られてしまう可能性を考えると、早まったかもしれないと端正を貌を曇らせて】


    「善処はしよう」


    「あっ、───────────────ふふっ、ありがとうございます。レイナード少佐って、」



    【溜め息の後に、戦場の煤塵とBFの鋼によってざらついた兵士の手が落ち着かせる様に髪を摩り、少しだけ擽ったそうに、けれど安堵で落ち着いた微笑みをアリアは浮かべた】

    【整えられた柔らかな黒い長髪が、摩る動きに合わせた梳かされる。サラサラと流れる艶やかな髪だけが、年頃の少女らしく若々しい】



     ・・・・

    「お父さんみたい」


    【レイナードに倣った手捌きでナイフとフォークを二人分、戸棚から抜き取って】

    【心地良さげにアリアは目を閉じて、柔らかく頭を撫でられるのを甘受した】

  • 145レイナード◆PPyRfvMZl625/07/20(日) 20:18:33

    >>144


    「そこまで老けて見えるか、……やはり、目元の皺がどうにもな」


    【卓上には小さなチョコレートケーキ、くるりと手元で翻すデザートナイフで、その真ん中に一本筋を通しながら】

    【父親のようだと例えられたりしたなら、齢30も過ぎた男は、その歳月よりも深く刻まれた眉間の皺に思いを馳せる】

    【痕になって残ってしまったものは、中々消えてくれはしない】

    【それは、これから少女を傷つけてしまうことも、同じであろうか】


    ────────────すとん、こつっ


    【描いた筋に沿って滑り落とした切っ先は、しっかりと等分の断面を刻む、脇に除けていた苺も同様に】

    【丁寧に、二つ】

  • 146アリア◆OXAm1h6odk25/07/20(日) 21:05:13

    >>145

    (1/2)


    「あっ、いやっ!見た目の話ではなくっ………!

     その、優してしてくれるので─────────もしも、お父さんがいたら、こうなのかなと思っただけで」


    【あわあわと焦って、急いで少女が弁解の言葉を口にした】

    【別に、傷付けたいと思う意図は本当になかったのだ。唯、その振る舞いが、一人の"大人"として頭を撫でてくれる掌の暖かさが逢えなかった父親の存在を想起させて】




    「あの、──────────────────私は、その、カッコいいと、思います。媚びている訳ではなく、純粋に、そう……思います…………」


    【丁寧に、鋭く二等分されたチョコレートケーキをフォークを刺して口元に運ぶ】

    【少女にとっては注げるだけのリソースを注いだ、美味しい筈のチョコレートケーキの甘さだけが舌先を巡る。俯いて、僅かに耳を紅色に染めながら少女は珈琲を震える手で持ち上げてちびちびと飲んだ】




    (───────────────ダメです、ね。思考が上手く働いていない、平静を取り戻さなくてはなりません)


    【カフェインの刺激で覚醒する。先程までの、熱に浮かされたような思考の霧を振り払って、真っ直ぐにレイナードを見据える】

    【震える声を抑えて、華奢で色白な下腹部の前で、細い指を組みながらアリア・テーネローゼは話題を切り出した】



    「ま、マッサージとか、どうでしょうか?」


    【珈琲一杯で心の動静を完全に制御できる訳がないだろう】

  • 147アリア◆OXAm1h6odk25/07/20(日) 21:16:20

    (2/2)


    「貰うだけではレイナード少佐に申し訳なくって!あの、私、軍学校で人体運動学についても学んでたので…………その、どうやらお疲れの様ですから、一度リラックスした貰った方が良いかなと………」

    【不審な眼を向けられるよりも前に、多少慌てつつも急いで次の言葉を紡いだものの、それも尻すぼみになってか細い呟きに変わってしまう】

    【アリア・テーネローゼという少女はどう足掻いても凡人にしかなれず、だからこそ、折角の気遣いに対して何も返せないのを心苦しく思うだけの感性を持ち合わせていた】

    【────────────────少なくとも、客観的に見て、自分は充分に良くして貰ったという実感がある】
    【一介の慰安官に珈琲まで振る舞われて、階級に不相応な「お願い」にも応えてくれた】
    【だからこそ、与えられるだけでは気が済まない】


    「私は、──────────────レイナード少佐の為に、何ができるのでしょうか?」

    【「慰安活動」は前提に過ぎない。クロノスが彼女に与えた責務は義務であるからだ】
    【だから、義務だけだとは思って欲しくなかった】

  • 148小競り合い◆OXAm1h6odk25/07/20(日) 23:06:08

               ・・・
    「──────────まだだ!敵はまだ動くぞ、気を付けろッ!」

    【ヴォルト=テラロード惑星交通社製最新鋭量産機「Tempest」のカメラアイが大きく破損して、だが複眼構造によってまだ辛うじて戦闘能力を保有している】
    【既に四機のソルジャーが粉砕されている。決して油断してはならないと気を引き締めて、スカッド・ソルジャーを駆るパイロットがアサルトライフルを向けて】

     ・・・・・
    【愕然とする。敵の機体は、明らかに不条理な行動を行おうとしていたから】


    「馬鹿な、自殺行為───────────」

    【榴弾が、機体の間近で爆ぜて破片を撒き散らす。軽量機をズタズタに切り裂く金属破片と爆風を至近距離で喰らいながらも、鋼鉄の黒鬼は問題なく駆動した】
    【奇策によって体勢が崩れたスカッド・ソルジャーに向かうは徹甲弾。大口径の重砲の威力を更に跳ね上げた代物を前に、死の物狂いでクロノスの機体が射線から外れて】


    【そして、盛大に炸裂した徹甲弾によって消し飛ばされた】
    【近接信管。広い攻撃範囲を最大限に活用する為に開発されたシステムは、目論見通りにヴォルト社の敵を撃砕した】

    【だが今度こそ、返礼とばかりにロングビームライフルが三方向からコクピットを狙撃して、鋼鉄の鬼が沈黙する】
    【──────────両陣営の部隊は、お互いに撤退を開始した。これ以上は割に合わない、と】


    「───────────やはり、機体の差は容易には克服できない、か」
    「───────────やはり、練度の差は容易には克服できない、か」

    【クロノスの部隊はより優れた兵士が機体を駆った場合の恐ろしさに戦慄して】
    【ヴォルトの部隊はより優れた機体を兵士が使った場合の恐ろしさに戦慄した】

  • 149レイナード◆PPyRfvMZl625/07/21(月) 09:22:15

    >>146 >>147

                 ・・・・・・

    【────────────父親が居たら】

    【言葉には悲愴な意味が滲む、つまり、今の彼女には居ないのだ、心から頼ることの出来る父と呼べる様な存在が】

    【それはこの時代にあって珍しい話ではない、彼女だけが特別不幸と言う筈もない、分かっていて、なお】

    【痛ましく思えてしまうのは、殊の外時代遅れな価値観の齎す感傷か】


    「容姿の良し悪しは個人の価値観に過ぎない、貴官の言い分は、貴官の言い分で自由にすれば良いが……」


    【二口か、下手をすれば一口でも食べきれてしまいそうな、小さな小さなチョコレートケーキを】

    【逸らせてしまわないよう、少女が控えめに食べ進めるペースに合わせて、小さく小さく切り分けながら口へと運ぶ】

    【安価な砂糖の刺々しい強烈な甘味と、科学油脂が混ぜられてわざとらしく滑らかなコーティングが施されたカカオの苦み、こんなものでも、彼女にとっては大切な嗜好品なのだから】

    【沈黙に陥って視線を散らす姿を、あまり見過ぎない様に────────────】


    「……なに?」


    【────────────マッサージ?】


    「何を急に言い出す、リラックスが必要だと言うなら、それは寧ろ……」


    【少しばかり呆れた様に、貰うだけと言うがそも、これからの“奉仕業務”を含めれば貰っているものはこちらの方が分量としては多い】

    【何かをして媚び諂わねば成らぬほど、己と言う存在は恐ろしく見えているのか】


    「俺が貴官に求めることがあるとするなら、せめて、……折角買って来た嗜好品を口にするなら、きちんと味覚に集中しろ、勿体ないぞ」


    【神経質な公務員は、彼女にとってのケーキの価値をよく理解している、だからこそ、嗜める、その上で】


    「どうしてもマッサージがしたいなら、奉仕業務の前に少しだけ、受けよう、少しだけ、な」


    【少女の求めに一応の代替案を提示する勤勉な公務員の仕草も、忘れることは出来なかった】

  • 150アリア◆OXAm1h6odk25/07/21(月) 10:30:37

    >>149


                     ・・・・・・

    「慰安官としての労働義務とは別に、一個人として差し上げたいのです。

     貴方が何をしたとしても、クロノスの慰安官の私の義務に変わりはありません。

     ですが、だからこそ、貴方がしてくれた事に確かな形で感謝を伝えたいのです」


    【端正な美貌を僅かに紅に染めて、しかし少女は目を逸らさずに目を合わせた】

    【恐れているのではなく、寧ろその逆として。路傍の石にも等しい、無力な凡人を真っ直ぐに見据えてくれた人だから】


    【緩やかにチョコレートケーキを口に運ぶ。人工の甘さとカカオの苦み】

    【チョコレートに媚薬効果が存在しない事は科学的に証明されており、だからこそ、この疼きは自らのものだと確信できる】


    【求められた通りに味覚に集中して、酷く心穏やかに落ち着いてチョコレートケーキを完食して珈琲を完飲する】

    【それから、自らの申し出を代替案とは言えど受け入れてくれた事に柔らかな微笑みを浮かべて、少女は嬉しそうに声を弾ませた】



    「ありがとうございます、レイナード少佐。

     其れに、ほら、─────────────事前に疲れが取れていた方が、」


    【サラリ、と細く白い指先が華奢なアリアの下腹部を薄く撫ぜる。透明感のある繊細な白い肌は、慰安官の制服の色とは対照的で酷く際立っていた】



           ・・・・

    「分量としては多くなるかもしれませんから」


     ・・

    【善処してくれるんですよね?と悪戯っぽくアリアは美しい笑みを零した】

  • 151ウェンロッド◆2SsNZUBe2w25/07/21(月) 11:39:39

    数少ない生き残りの駆る機鋼騎士が戦果を挙げたことに心から喜び、直接激励をしようとコア粒子に蝕まれ、同盟関係である機械帝国の義肢へ手足を置換した誇りある騎士は件の操縦士が使う古ぼけたガレージを外から眺め、
    「ここか...」
    ポツリと呟く。

    ヴォルガ帝国の騎士団儀礼服に身を包む顔半分に大きな火傷痕のある男が1人、シャッターの開いているガレージに入る。
    中では整備士達が忙しそうに、大きな騎士鎧の周りで作業をしていた。
    「突然訪問して済まない!この機体の操縦士は居るか!」
    凛と声を張った。

  • 152ネモ◆8meUu6AaJY25/07/21(月) 11:56:38

    >>151

    ネモを始めとするパトロンメカニック(個人でBFパイロットを雇用する非企業組合から出向した整備士)達はその声を方を向く。

    そこには見た事無い男が1人立っていた。

    「パイロットは自分です!」

    キャットウォークに立っていたネモが答える。

    「この機体に何か!」

    騎士の様な機体は曰く付きな事を、使い始めてから知った。入ってきた男は元所有者の家族かそれとも。

    最初は穏やかで優しい目であったが、それも自分の顔を見てからみるみると変わっていった。それは失望か哀れみか。

  • 153ウェンロッド◆2SsNZUBe2w25/07/21(月) 13:11:59

    >>152

    かつての同胞を労おうと考えていた為、面を食らった。

    操縦士...いや、パイロットは戦前に産まれてない若人であった。

    露骨に顔に出ていた様だ。

    「...その機体に乗っていた前のパイロットは知らないか?」

    ウェンロッドは操縦士をしていた彼女が認めたパイロットなのかどうか確認をしようとした。

  • 154レイナード◆PPyRfvMZl625/07/21(月) 13:30:05

    >>150


    「……そうか」


    【それが本当に、彼女が抱く一個人としての願いならば、想いならば、もう妨げることなどは出来ない】

    【真っ直ぐにこちらを見据える、己が瞳の色彩にも似た透き通る様な蒼を、男の眼差しは彼女よりも少しばかり草臥れた様子で捉え返し】

    【ほぼ同時に綺麗に平らげられたケーキ皿を回収する折、何の気無しに傾げた首元から、こきり、と小気味の良い音が鳴ったのを】

    【やはり、マッサージは必要だったのかもしれないなと、小さな溜息と共に苦々しく口を歪める】


    「先にシャワーを浴びて、汗を流して来ると良い」


    【食器を洗い場の水に浸し、整えられた髪を手櫛でゆっくりと解き解しながら】

    【瞼に沁み込んだ、覚悟を決めた少女の艶やかな振舞いは、否が応でもこれからの行いを想起させるもので】

    【それと共に、男が持つ本能として抑し難い感情が掻き起こされるのを、嫌なものだな、と】


    【────────────嗚呼、全く、これで何処の誰が父親だと言うのか】


       ・・・・・・・・・・・・・

    「俺に全てを見せる覚悟があるなら、……きちんと、綺麗にな」


    【長く、長く、続くであろう宵の戯れを、彼女と同じ様に言葉の端に滲ませて】

  • 155ネモ◆8meUu6AaJY25/07/21(月) 15:17:47

    >>153

    「?買った時にそのような事は...もしかしてご家族の方であります?もしそうでありましたらお返しししますが...」

    分からない。ただ、大切なものであるって事は伝わる。

    『おっさん、コイツを知ってるなら88mm徹甲弾と180mmライフル弾の製造元もわかるか?調達がアホみたいに金かかるせいで機体本来の性能を活かせてないんだ。』

    如何にも偉そうな人に色々突っ込まれそうな発言をチーフがした。

    だがチーフからしてみたら、資料らしい資料のない訳の分からん曰く付きのBF(バトルフレーム)を整備しろという熱い無茶振りをされているのだから、知っている人間から少しでも引き出したいという思いもある。それは分かる。だが、流石に言葉選びもあるだろフツー。

    怒られませんように...

  • 156アリア◆OXAm1h6odk25/07/21(月) 15:42:03

    >>154

    (1/2)


    「─────────────♪」


    【瞼を閉じて、身を委ね、髪が梳かされるペースに合わせて擽ったそうに、然れども気持ち良さそうに少女が口遊む】

    【独唱曲を意味する名前を付けられた少女は、その名の通りに美しい声を響かせていた。其れが何らかの意味を為すことは、この戦乱の世では有り得ないだろうが】


    【無垢に、無邪気に、時折、意味もなく身体を揺らして微睡むような人工の照明光に身を沈め、黒い髪がサラサラと流れる】


    【結局、アリア・テーネローゼという少女は曖昧で中途半端な凡人であるのだ】

    【淡い恋心を自覚しながらも、それでも自分よりも大きくて硬い掌に安心してしまう。どっち付かずで優柔不断な、悪い娘(おんなのこ)】



    「─────────はーい、」


    【シャワーを浴びろ、という言葉に占領していた膝の上から立ち上がる】

    【同じ手櫛で髪を梳かして欲しいと強請った少女が少しだけ手の温もりを名残惜しそうにしながら密着していた柔らかな肢体を離して、とてとてと浴室へ向かう】


    【浴室のドアを開ける寸前に振り返って、美しい微笑みと共にアリアは長い黒髪を僅かに耳たぶの裏に流して告げた】



     ・・・・・・・・

    「レイナード少佐も、楽しみにしててくださいね?」


    【マッサージか、或いはそれ以外か。わざわざ口にするようなこともなく、子供と大人の境を彷徨う女はレイナードの視界から消えた】

    【浴室から響くのは、激しい水音だけ】

  • 157ウェンロッド◆2SsNZUBe2w25/07/21(月) 17:21:16

    >>155

    若者が兵器に乗るのはやはり心が痛む。だがそれよりも、「買った。」と言った。手放して市場にに流れたという事か。

    「いや、家族ではない。だが前の持ち主の関係者ではある。」

    肯定した時だ。

    『おっさん、コイツを知ってるなら88mm徹甲弾と180mmライフル弾の製造元もわかるか?調達がアホみたいに金かかるせいで機体本来の性能を活かせてないんだ。』

    中々に不躾であるが、整備士から渡された端末には中々に盛られた金額で購入したという履歴がある。コレでは注意しようにも調子が崩れる。

    「その規格弾薬を製造している企業にツテがある。弾薬はコチラで用意しよう。...君のパトロンが良ければ。になるが。」

    手助けする方向の提案をした。

    だが、バイヤーのパトロンも居るのだろうから利益の出ない物を喜ぶ様な馬鹿ではないだろう。

  • 158アリア◆OXAm1h6odk25/07/21(月) 20:14:36

    (2/2)

    【──────────────暫くの後、半刻も過ぎれば水音は止み、浴室から出る影がある】

    【念入りに整えられて、傷まないように丁寧に乾かされた黒髪は僅かな水気を帯びて艶やかな光を放つ黒曜石のようだった】
    【色白で華奢な身体は仄かに火照りながらも慰安官に支給される制服をキチンと着用しており、柔らかな果皮に包まれた果実を思わせる】
    【適度に柔肉の付いた太腿を一滴の雫が静かに流れ落ちて、細く白い手指はほっそりと伸びて芸術品の如き繊細さを秘めていた】


    【アリア・テーネローゼは何一つとして世界に影響を与えられない凡人に過ぎないが、唯一つ、美貌は非凡な天恵を誇っていた】
    【尤も、その並外れた美貌が故に、クロノスの慰安官に選抜されたのを鑑みれば「呪い」とも言えるのかもしれないが】


    「えっと、あの、─────────────」

    【バスタオルを豊満な、然れども美しく整った形と起伏の胸の前に抱きながら、晴空のように蒼い瞳の少女は人工光が支配する夜の下で首を傾げた】


    「…………マッサージは、寝室の方が良いでしょうか?」

    【そう言えば尋ねていなかったと、僅かに恥じ入るような調子で困り顔を浮かべて】
    【綺麗なカラダの、未だ穢れなき純潔の少女は微笑んだ】

  • 159ネモ◆8meUu6AaJY25/07/21(月) 20:49:30

    >>157

    弾薬の融通。これだけでも活動費に余裕が出る。

    「パトロンからそのような制約は無いのでありがとうございます!...って自己紹介をしてませんでしたね、自分はノクス・ネモ。この機鋼騎士(バロンウォーリア)を操演する傭兵です!」

    右手を差し出した。この人とは良好な関係を築いていきたい。心からの願いだ。

  • 160レイナード◆PPyRfvMZl625/07/21(月) 23:30:51

    >>158


    【軍部の編成状況が記された青白いホログラフモニター、更新を続ける文章を浮かべる電子端末を閉じた】

    【カウチに腰掛け組んだ脚を解く、上げた視線は、仄かな石鹸の香りを纏う少女を正面から捉えて】

    【つくづく、可憐な少女だ、────────────戦場で活躍した士官への“報酬”としても十分な、美しく、宝石の様に煌めく色艶】

    【けれど、その内側が傷つき割れかけていることも、少しでも力加減を誤ってしまえば粉々に砕けてしまうであろうことも】

    【ゆっくりと立ち上がり、一歩、一歩と静かに歩み寄る軍部佐官の男は、重々理解していた】


    「こっちだ」


    【アリアを導く様にリビングから続く隣室への戸を押し開ける、簡素な作りのベッドが一つ、締められたカーテンの隙間から夜の街明かりが染み出す、独身男性らしい飾り気のない寝所】

    【壁のスイッチを押すと仄暗い橙色の照明が灯されて、重なった二つの人影が、足元から誘う様に部屋へと伸びた】


    「……寝転がれば良いか?」


    【さて、マッサージとは言っても何をされるのか、内容も分からぬうちに、レイナードは公務員らしい装いであるワイシャツの襟元を緩めた】

    【ぷつり、ぷつりと一つずつ片手でボタンを外し、やがては軍人らしく整然と鍛え上げられたボディラインが、下着の薄衣一枚越しに少女の視界に曝け出されることになる】

  • 161アリア◆OXAm1h6odk25/07/22(火) 00:29:57

    >>160

    (1/?)


    「はい。蒸しタオルも用意したので、眼の疲れも束の間ですがリラックスして頂けたら、と」


    【ほら、とその豊満で美しい胸元に抱いていた湯気を曇らせるバスタオルでレイナードの貌を覆って、アリアは手を引いた】

    【触れれば壊れてしまいそうな、細くて繊細な指先が、軍人として鍛え上げられた硬い指先にゆるゆると絡められる】

    【強くもない力、強引に押し倒そうと思えば容易に押し倒せるだろう非力さでアリアがレイナードを褥に誘う】



    「では、腕のマッサージから行いましょうか。人体の中でも特に頻繁に使われる器官ですから、きっと疲れも溜まっている筈です」


    【仄暗い橙色の人工光の下で、酷く柔らかな感触が下着の薄衣一枚越しに、レイナードの背中へと押し付けられる】

    【アリアの華奢なカラダは羽毛のように軽く、目を塞がれた状態では押し当てられた肌がどこなのかも分からない】

    【そんなレイナードの耳元で、クスクスと美しい声の響きが囁くようにして脳髄に浸透する】


    【─────────────────豊満な胸を押し付けて、レイナードのカラダに密着しながら、アリアは絡めた指を解き解した】



    「筋肉の緊張を取り、弛緩させるのがマッサージでは重要なんです。だからこそ、その過程には手指が介在するんですよ?

     バディフレームにも採用されている様に、人間の手指構造は自由度が高いですから」


    【指と指とを絡めていたアリアが、ゆっくりと細く繊細な指先でレイナードの腕を末端から少しずつ肩までを丹念に解き解す】

    【優しい手付きで、然れども如実な効果を伴って、疲労した逞しいカラダを癒やして回復させる】


    【その間もレイナードの背中に跨がり、何枚かの布越しに密着している】

    【仄かな石鹸の上品で甘い香り、年頃の少女らしい柔らかさ、男の理性を溶かすような淫靡な雰囲気の中で、凛とした華のような美貌の少女はレイナードの耳元で囁いた】


                 ・ ・・・・・・・

    「────────────私、貴方が好きです」

  • 162アリア◆OXAm1h6odk25/07/22(火) 00:57:17

    (2/3)

    【─────────────────天上の楽章の如き美しい声で、恋と愛とを静かに囁く】
    【歌姫の指先が肩から首に回されて、白魚のような指先が鎖骨の縁になぞりながら首筋に触れてから、首回りの筋肉を巧みに弛緩させる】
    【物憂げな吐息がレイナードの片方の耳を撫ぜて、切なそうな声音で言葉を紡ぐ】


    「レイナード少佐は、真面目で優しい方ですから。言葉を濁しても伝わらないと思いますので、率直に伝えさせて頂きます。
     私、本当に貴方が好きです。馬鹿げた幼稚な恋心だと捉えて頂いて結構です。それでも、今の瞬間、私は、目の前の貴方が、誰よりも好きなのです」

    【もしかしたら、珈琲を差し出してくれたのは憐憫と同情心からかもしれない】
    【もしかしたら、レイナード少佐ではなくても同じことをしてくれた人はいるかもしれない】
    【もしかしたら、自分がこのように恋するのは未熟な人生経験からの過ちかもしれない】
    【───────────────────其れら全てを、アリアは受け容れている】

     ・・・・ ・・・・・・・・・・
    【その上で、他でもない貴方が好きなのだと。言葉を重ねて、繰り返し耳元で美しく囁く】


    「だから、どうか、私にお気を遣わないで欲しいのです。貴方が私を傷付けるのだと、心配する必要はありません。
     私は確かに慰安官として派遣されましたが、それでも、今は嬉しいのです。貴方と情を交わせることも、貴方に奉仕できることも」

    【首のマッサージを終えて、再び背中を薄く指先が撫ぜて、それから腰回りに向かう。軍人らしく整然と鍛え上げられた屈強なカラダに愛おしげに触れ、柔らかな肢体が密着する】

    【腰から太腿、太腿から脹脛を通って足首、そして足の指までを丁寧に揉み解す】
    【細く、滑らかな、肌理細かいアリアの指先がその全てを愛おしげに触れて、丹念に疲れを取って好調を与える】
    【そうして、レイナードの耳元で歌姫はやはり囁くのだ】

                     ・・・・・・
    「────────────コレで、奉仕業務前のマッサージは終わりですね?」

  • 163アリア◆OXAm1h6odk25/07/22(火) 01:21:25

    (3/3)

    ─────────ハラリ。

    【一枚、慰安官の制服のブラザーが、アリアの手で褥に脱ぎ捨てられる】
    【ブラザーの下の白色のシャツは、先程シャワーを浴びて水気を帯びた肌に吸い付き、薄く黒色の下着を透かしていた】

    【仄かな石鹸の香り、女性らしい柔らかさと丸みを帯びた肢体、美しい黒曜石の髪に、澄み渡る空の色を宿した瞳】
    【其れに加えて、人心を惑わせるような魔性の美声を奏でて、慰安官アリア・テーネローゼがクロノス軍部少佐レイナード・ハルトを誘惑する】



    「───────────シャワーを浴びたから、なのでしょうか?一枚脱いだだけでも肌寒く、人肌が恋しいです。
     レイナード少佐、どうか私を抱き締めて、一緒に制服を脱がしてはくれないませんか?」

    【薄く微笑みを浮かべて、美しい娘が真面目な軍人を誘惑する】

    【彼女は慰安官で、クロノス軍部に属する者は正当な大義の下で慰安活動を受ける権利がある】
    【彼女は一人の体制への叛逆者で、今後の慰安活動を休職する為にもレイナードに妊娠させて欲しいと思っている】
    【彼女の一人の恋する年頃の少女で、好きな人との間に肉体関係を持つのに躊躇はなく、寧ろそうなるのを願っている】

    【──────────────────そのように、一つ一つ、念入りに、理由を潰して】
    【華奢な両腕を大きく広げて、恋した人の手で抱擁される刻を待ちながら、美しい少女は不安げに貌を曇らせた】




    「……………………ダメ、でしょうか?」

  • 164ウェンロッド◆2SsNZUBe2w25/07/22(火) 07:25:08

    >>159

    青年が出した右手を握り締め、固い握手をする。

    「こちらこそ名乗らずに済まない。ユリウス・ウェンロッドだ。ネモ君、これからよろしく頼むよ。」

    気前のいい紳士は微笑む。

    「必要な物があれば言ってくれ。できる範囲で用意しよう。それと機体操演に関しても指南の真似事はできる程度には機鋼騎士に乗っているつもりだ、手合わせしたい時はいつでも言ってくれ。」

    騎士団に居た年少の操縦士を思い出し、ネモという青年と重ねる。未来に賭けてみるのも悪くないかもな。

  • 165◆9BZ6kXGcio25/07/22(火) 10:42:21

    >>91

    >>100

    桜空に逆巻の天才によって開発は順調に進むだろう。そう誰もが考えていたが、現実とは誠に非情である。


    「電磁関節の冷却に使う粒子の熱移送が載ってる論文知らないか?「クロノスが独占するとかで基礎の粒子冷却自体が公開されてないぞ。「粒子を吐き出すだけの推進器の加工難度が高すぎてここの技師を総動員したい。「そんな事したら止まっちまうぞライン!本社から更に技師を呼べ!職人でもいい!「廉月のを流用はダメなんすか?「ダボか!んな事して万が一があったら逆巻がサヤギリ操縦士に壊されちまう!「陽電子リフレクターの力場安定をするには高シグドニッド以上は使えないぞ。「盾1つ作るのにBF並のコスト掛かるのバグですよ。「要求水準が高すぎてB番(基準落ち)だけで新型作れる。「シグドニッドおいしい!シグドニッドおいしい!」


    開発は困難を極め、機体完成度は3Dプリントによる整形も駆使して30%に届いていない。それでいて開発費はほぼ毎日追加申請されるほどに高騰している。

    これらの原因は「純シグドニッド鋼とそれに準ずる強度を持つ合金のみで構成して、尚且つ軽量化する」事にあった。

  • 166レイナード◆PPyRfvMZl625/07/22(火) 11:39:47

    >>163


    (1/2)


    【日々の業務、作戦立案、訓練、新兵の教育、部隊編成、戦地へと赴いての現場指揮、そして勿論、バディフレームパイロットとしての戦働き】

    【殊の外身体には疲労が溜まっていたのだろう、固く凝り固まった筋繊維を解き解す人体学に基いた適切な施術は、十全に効力を発揮し】

    【あんな華奢な少女に、白く細い、容易く折れてしまいそうな指先に、どれ程の力が秘められていたのかと思うと】

    【少し、可笑しくて、伏せた貌の口元が微かに哂った】


    【倒錯的で、背徳的で、蠱惑的な、艶やかで妖しい少女の舞い、ひとつ、ひとつと肌をなぞる指の、慈しむ様な触れあい】

    【その傍で不意に囁かれた睦言が、一世一代の告白が、男の緩んだ手先をぴくりと一度揺らがせる、何を、と】

    【滔々と紡がれる少女の健気な言葉が、経験不足で未熟な台詞の一つ一つが、逃れられもせずに鼓膜を震わせて】


     ・・・・・・・・・・

    【答えなければいけないと、一人の不器用な男の心情を苛んだ】


    「……俺は凡人だ、凡庸な軍人だ」


    【うつ伏せに触れる体格は年相応かそれ以上に肉付いていて、慰安部署に拾われた少女とは、異なる生き方をして来た男のこれまでを物語った】

    【訓練の過程で負傷した箇所に奔る肉の浮いた傷痕、薄らと隆起した広背筋、ケアをしている余裕も無くざらついて荒れた肌】

  • 167レイナード◆PPyRfvMZl625/07/22(火) 11:41:32

    >>163


    (2/2)


    【軍人なのだろう、言われるまでも無く、戦地に赴く男の身体だ】


    「いつか、この世界の戦場では日常的に起こる出来事として。

     貴官の前から永久に姿を消すことも有り得るだろう、無論、そうならない様、俺自身も努力してはいるが……」


    【夢でも幻でも大袈裟な作り話でもない、現実に今この瞬間も世界の何処かで起こっていること、逃れ得ぬ摂理の話】

    【戦場で何事かが起こり、二度と、少女に顔を見せることが出来なくなるという可能性に触れる、触れなければ、不誠実だと男の理性は判断を下していた】

    【これ程までに、健気に尽くしてくれているのだから】


     ・・・・・・・・・・

    「起こり得る万が一の時、その時に、貴官が抱くその感情が、貴官自身を深く深く傷つける可能性だってある」


    【上体を起こし、視界を妨げていた最後の障壁である下着一枚を剥いで、少女よりも幾許か長い時間、世界という荒波に揉まれた草臥れた身体を見せる】

    【乱れた前髪を今一度頭上へと掻き上げて、男の蒼い瞳は、物憂げに誘う女性を正面から見据え返して】


    「────────────俺はその様な大それた人間じゃない、一時の気の迷いということもある、アリア慰安官、今夜だけだ」


    【可憐な恋心にも、淑やかな愛情にも、想いを賭した切実な願いにも、真っ向から応えてやることは難しい現実を、レイナードが考えられるあらゆる誠実さで以て】

    【そして或いは、この期に及んでも美しく艶やかな女の佇まいに本能を揺さぶられる一匹の獣として】


     ・・・・・・・・・・・・

    「それでも良いと言うのなら、……望みに応え、貴官を抱こう」


    【解き解されてなお硬い腕が、ゆっくりと、その背に────────────】

  • 168アリア◆KKzU7v0/jE25/07/22(火) 12:56:24

    >>166>>167


    (1/2)


                    ・・・・・・

    「えぇ、────────────知っています、父も、兄も、クロノスの旗の下で死にましたから」


    【少しだけ、寂しそうな貌で、少女は胸をぎゅっと抑えて、レイナードの言葉に頷いた】

    【三年前、労働義務の遂行中に、コロニーの外で彼女の兄は事故死した──────異星体によって】


    【軍人なら尚更、死亡率が高いという事実をアリアという少女は見誤っていない。先の極東半島の奪還作戦でも多くの死傷者が出た】


     ・・・・                         ・・・・・

    「その上で、私は、貴方に恋をすることを、貴方を愛することを、自らの意思で選んだのです」


    【どうか間違えないで。私は無知の勇気ではなく、全てを知った上で決断したのです】

    【例え、いつの日か、この想いが私自身を殺すのだとしても。今はこの幸福を、燃え上がるような恋と暖かい愛を、後悔しないのです】


    【繰り返し、繰り返し、アリア・テーネローゼは男の傍にピッタリと寄り添い、そのように一途に囁き続ける】

    【退路を塞ぎ、その華奢ながらも女性の理想を具現したかのようなその美しいカラダを腕に押し当ててから、アリアはレイナードの欲望を煽った】



             ・・・・

    「私の為に、貴方が生きた証を、私の中に残して。今夜の幸福が、ずっと私の中で息づくように、私に貴方という愛しい男(ひと)を刻み込んで」


    【不意に、伸ばされたレイナードの手が華奢な白い腕に引かれて、体勢が崩れて、押し倒されるようにしてアリアのカラダが仰向けに倒れ込む】

    【そうして、唇に柔らかい感触を感じるだろう】

  • 169アリア◆KKzU7v0/jE25/07/22(火) 13:13:56

    (2/2)

    「ふふっ、───────────────私の、大切な、"一つ目"のハジメテ。レイナード少佐に奪われちゃいました」

    【火照った肌の熱さ、水気を帯びた吸い付くような柔らかな起伏、恋心と情欲に濁った蒼い瞳が何かを求めるような上目遣いでレイナードを見上げる】
    【一つ思い違いをしている、とっっても真面目で几帳面な、可愛い人を嗜めるように美しい声が淫靡さを秘めて紡がれる】


                    ・・・・・・・・・
    「───────────────無責任になっていいのです、私は、何かを返して欲しくて、愛するのではないですから」

    【そうだ。可憐な恋心も、淑やかな愛情も、想いを賭した切実な願いも、相手からの返礼を望むような心ではない】
    【愛とは、恋とは、ただ向けて、そしてただ与えるものだから──────────男としての欲望の赴くままに、女を蹂躙して、そのカラダを貪るだけで私の心は満たされるのだと囁く】



    「それはそれとして、ですが、」

    【クスリ、と扇情的に、蟲惑的に、或いは挑戦的に笑って、アリア・テーネローゼはレイナードに組み敷かれた姿勢のまま、端正な美貌に悪戯っぽい幼さに浮かべる】


     ・・・・・・・・
    「レイナード少佐が二度を求めるのは構わない、のですよね?」

    【今夜で私のカラダに溺れさせてみせる、と。慰安官ではなく、一人の恋する少女として、アリアは頬を紅く染めながら全てを差し出した】

  • 170レイナード◆PPyRfvMZl625/07/22(火) 15:07:42

    >>169


    【柔らかい橙の灯火が、重なり一つになった影を壁面に映した、少女に引っ張られる形で反射的な口接を交わし、合間ではカカオと珈琲の残り香が結び目を形作る】

    【男の体重を受け止めるに足るベッドのスプリングが軋みながら少女の肢体を支え、対面から覆い被さる男の胸板が、重力に揺さぶられた女性的で柔らかな稜線と擦れた】


       ・・

    「……君は魔性の才を持ち合わせているな」


                                ・・・

    【面を上げて、濡れ、糸を引く口元で軽やかに微笑んでみせる女の姿を直視する、────────────良いだろう、この期に及んで態度を翻すことなど最早有り得ない、応えると決めたからには存分に】

    【雌雄の性を果たすとしようではないか】


    K.I社慰安奉仕任務 場所:K.I社軍部宿舎 慰安対象者:K.I社軍部所属レイナード・ハルト少佐 慰安官:アリア・テーネローゼR-18(G)パート

    ⚠️注意事項⚠️


    ・ベッドシーン(または過激なゴアシーン)が苦手な方は閲覧しないでください!

    ・本文章はエロ(グロ)を多分に含み、場合によってはキャラ崩壊が起きます。

    ・行為のシーンは必ずしも閲覧者の望み通りに行かない場合があります。


    ーーー


    【背に回された男の指が、薄衣越し、少女が身に着けた下着の鈎に触れる、ぷつりと無機質な音と共に、背中の皮膚を傷つけない様に】

    【慰安官に与えられる、寄せて形を整え、女性としての魅力を際立たせる様な拘束の装いを解き放つ、俄かに揺らいだシルエットは、────────────────二度目となる、今度はレイナード自らが少女の頬へと落とす口付けの動作を以て、その間に形を変えた】


    「……替えの下着は持ち合わせているか」


    【囁く様な語り掛け、抱き寄せるのと反対に位置する右の手指が、アリアの胸元から腹の筋を柔くなぞり、臍下を通って────────────────】


    「無いのに汚すと、不味い」


    【────────────────やがて、股の間に辿り着く、先に衣服を解いてしまうか、それとも、このまま戯れてしまおうか】

    【わざわざ問いかける生真面目な性質…
    00m.in
  • 171東雲 台◆5Q4kt6Q.kc25/07/22(火) 16:11:42

    >>165

    『そうそうそう、流石純シグドニット

    汎用性はまさかの人間の味覚にまで────

    ────ってオイィ!

    誰やシグドニット食ってるんはァ!

    誰かそンのアホから吐かせェ!!!』


    【いつもならツーサイドアップにし、

    きっちり左右対称に整えられた橙の髪は

    テキトーな一括りに纏められ、なおかつ

    手の行き届いていないハネ具合であり

    まるで炎か何かのように動く度揺らめく】


    『推進機はせやからここをこうして....

    あぁもう!面倒や、これもウチがやる!

    「今やってるエンジンの組み立ては!?

    『....今からやるから待っとけェ!』


    【仮データを起こせたのもあり、本人には

    大体の設計・加工の目処は付いているのだが

    いかんせんそれを伝えるのはとても難しい】


    『(自分があと百人くらい欲しぃ....!!!)』


    【歯噛みしながら台はエンジンを組み立てる

    勿論、これもまた一朝一夕では終わらない

    その合間合間を縫って推進機の加工を手伝い、

    整備場を駆け巡りながら作業、作業、作業....】

    いかんせん完成品は頭の中にあるので、

    その道筋が分かるのがもどかしいものである】

  • 172二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 16:22:35

    このレスは削除されています

  • 173アリア◆OXAm1h6odk25/07/22(火) 16:57:35

    >>170


    「それは、──────────────────つまり、私が女性として魅力的、と?」


    【余裕綽々に、アリアは「魔性」を賛辞として受け容れて微笑んだ】

    【華奢で白い両腕が回されて、抱き締めるように男を柔らかく抱擁し、硬い胸板が柔らかな肢体と肌と肌とで密着する】


    【仄暗い橙色の人工光が薄く照らす中で、愛する男(ひと)と口付けを交わした緊張と興奮による胸の高鳴りを照れ隠すように、少女は事を急いた】



                ・・

    「では、始めましょうか。貴方」


    【長い、長い、宵の戯れを】

    K.I社慰安奉仕任務 場所:K.I社軍部宿舎 慰安対象者:K.I社軍部所属レイナード・ハルト少佐 慰安官:アリア・テーネローゼR-18(G)パート

    ⚠️注意事項⚠️


    ・ベッドシーン(または過激なゴアシーン)が苦手な方は閲覧しないでください!

    ・本文章はエロ(グロ)を多分に含み、場合によってはキャラ崩壊が起きます。

    ・行為のシーンは必ずしも閲覧者の望み通りに行かない場合があります。


    ーーー


    【ふわり、と。少女の胸元を抑えていた黒いレースの下着が外されて、なだらかな起伏の白い乳房が薄暗い橙色の光の下に晒される】

    【華奢なカラダに見合わぬ柔らかで豊満な肢体は、然れども自然体で均衡が両立する理想的なカラダだ】

    【一掴みさえしてしまえそうな稜線は形もハリも整っており、───────────乾かし切れなかった水滴なのか、或いは愛しい人との間に情を交わせる喜びの汗なのかも定かではない雫が、豊満な果実の谷間を流れ落ちていった】


    「はい。来る前に準備して参りましたので、遠慮せずに……………………………あっ、ぅ……………………ん、っ」


    【咄嗟に奏でてしまった嬌声を、思わずといった風にアリアが耳を紅くそめて、ぷいっと端正な美貌を背けた】

    【柔らかな胸元、引き締まった腹の筋、華奢で色白な臍の下。愛しい男(ひと)の指が肌に触れる度に喉を痙攣させて…
    00m.in
  • 174レイナード◆PPyRfvMZl625/07/22(火) 18:04:58

    >>173

    K.I社慰安奉仕任務 場所:K.I社軍部宿舎 慰安対象者:K.I社軍部所属レイナード・ハルト少佐 慰安官:アリア・テーネローゼR-18(G)パート

    ⚠️注意事項⚠️


    ・ベッドシーン(または過激なゴアシーン)が苦手な方は閲覧しないでください!

    ・本文章はエロ(グロ)を多分に含み、場合によってはキャラ崩壊が起きます。

    ・行為のシーンは必ずしも閲覧者の望み通りに行かない場合があります。


    ーーー


    「……すまない、意地悪をするつもりは無かった」


    【衣越しに触れていた指が、黒々とした染みと湿り気を帯びたレースショーツの内へと潜り込む、渇いた指紋にたちまちの内に絡みつく粘性は、少女の幼気な肌を伝って溢れ、零れて】

    【それを拭う様に辿りながら触れたのは、未だ誰にも明け渡されていない乙女の秘部、怯えた様に震えて、滔々と蜜を滴らせる花壺の、丁度、ふち】

    【滑らかな湿潤を湛えていても初めての行い、だから、少しでも他人という異物に慣らしておく必要がある】


    「……辛かったら言え、その時は、手を止める」


    【男の指、ごつごつとして節くれ立った軍人の指、その中でも特に長い中指で】

    【閉じた壺の口をなぞり、押し割って、────────────────這入り込む】


    ────────────────くちゅ、くっ、ちゅぷっ、ちゃぷ……


    【次から次へと沁み…
    00m.in
  • 175アリア◆OXAm1h6odk25/07/22(火) 19:39:49

    >>174

    K.I社慰安奉仕任務 場所:K.I社軍部宿舎 慰安対象者:K.I社軍部所属レイナード・ハルト少佐 慰安官:アリア・テーネローゼR-18(G)パート

    ⚠️注意事項⚠️


    ・ベッドシーン(または過激なゴアシーン)が苦手な方は閲覧しないでください!

    ・本文章はエロ(グロ)を多分に含み、場合によってはキャラ崩壊が起きます。

    ・行為のシーンは必ずしも閲覧者の望み通りに行かない場合があります。


    ーーー


    「ぅ、ぁ…………………………」


    【細く、掠れたような、しかし美しい色の喘ぎ声。ヒクヒクと痙攣する姫蕾が物欲しげに、切なそうに疼くのを堪えて、丹念な愛撫に身を委ねる】

    【滴る潤滑油が拭い取られて、その度にカラダの"奥"が疼いて止まらないのを、噛み締めながら目を閉じる】

    【─────────────────────少しずつ、少しずつ、少女の肢体を丁重に上から下へと進む感覚が、目を閉じた事でより鋭敏に感じられる】


    【そうして、愛しい男(ひと)の中指が秘蕾に触れたその瞬間、アリアの閉じた視界の奥で星が白く明滅した】



    ────────────────くちゅ、くっ、ちゅぷっ、ちゃぷ……


    「れっ、レイナード少佐!レイナードさん!イ、─────────────ぁ、ぅ」

    【天上の楽章の如き響きが、掠れた空気を吐くだけの行為に取って代わられる】

    【挿…
    00m.in
  • 176合同軍◆OXAm1h6odk25/07/22(火) 20:59:42

    >>108

    >>109


    「─────────────────包囲殲滅を許すな!乱戦に持ち込まれた場合、物量の面で劣る我々は順当に擦り潰されかねない!」


    【紫紺の光を灯す複眼、第三世代の重射撃機である「Tempest」が一斉に火力を投射して、〈熱線砲〉によって壊滅した防衛線から雪崩れ込もうとする敵の先鋒部隊を粉砕した】

    【ヴォルト=テラロード惑星交通社が誇る精鋭部隊にして企業直属戦力、俗称「派遣軍」の砲火は一つ一つが攻城砲に匹敵する重火力に他ならない】


    【賢人会議の采配によって到着した援軍、UNBFと「ゴエティア戦団」に戦線の固定を任せた重装機体が次々と炸裂弾の雨を降らせてインベイドを叩く】

    【複合盾榴弾砲、重ガトリング、十連装ミサイル、一つ一つが直撃したのならバディフレーム相手でも過剰火力に成り得る武器弾薬を、惜しげもなく投射し続ける】


    【ヴィクター・ロッド大将の覚醒と人類自由連盟の共用特殊車両『ベヒモス』の補給支援能力により、開戦劈頭よりも合同軍の物資は潤沢だ】


                            ・・・

    【数千、数万という数の異星の軍勢が防衛陣地を前に溶ける。火薬の匂いが戦場に充満して、燻る余燼が戦場に転がって煙を吐く】

    【戦禍の坩堝は未だ終結には至らず、空を覆う異星の脅威は健在である】



    (────────────────どれだけ戦線を押し返したとしても、あの“悪魔”めが健在の間は大きなアドバンテージにはならない)


    【区画を一掃する〈熱線砲〉を一定の間隔で投射し続けるだけで、有効な防御手段を持たない合同軍は迅速に壊滅するだろう】

    【それだけの攻撃範囲と威力を誇る「砲台」なのがあの機体である。インベイドが度重なる侵攻で学習を積み重ね、模倣するに至った「ストラクチャー」の脅威そのもの】



     ・・・・・・

    【人類を間引く、対人類用ストラクチャーの形】

    【インベイドは日々、進化を遂げている】

  • 177レイナード◆PPyRfvMZl625/07/22(火) 22:23:54

    >>175

    K.I社慰安奉仕任務 場所:K.I社軍部宿舎 慰安対象者:K.I社軍部所属レイナード・ハルト少佐 慰安官:アリア・テーネローゼR-18(G)パート

    ⚠️注意事項⚠️


    ・ベッドシーン(または過激なゴアシーン)が苦手な方は閲覧しないでください!

    ・本文章はエロ(グロ)を多分に含み、場合によってはキャラ崩壊が起きます。

    ・行為のシーンは必ずしも閲覧者の望み通りに行かない場合があります。


    ーーー


    【掻き分けるほどにじゅくじゅくと、熟して爛れた果実を手遊ぶが如く、甘露は開いた果肉の口から溢れて、清潔なシーツの上に染みて広がる】

    【淫靡に漂う女花の香り、指先は収縮を繰り返す蜜壺に吞み込まれそうな程に、幾許かも経たぬうちに初めての絶頂へと至った少女の肌は、それこそ薄紅をした花弁の色合いに染まった】


    「……ッ」


    【救いを求めるかの様に乞われて、愛撫を続けるまま今一度、その紅に口付けを落とす】

    【天より与えられたと言うほかに無い、艶めき、重力下に解き放たれてなおも美しく整った双丘を力強く圧し潰して、熱情を紡ぐ口唇よりも深くへ、ざらりと滑り割る舌先が少女の口腔を擽った】

    【幾度も、幾度も、繰り返し、壺口をなぞり戯れる右手の指紋が溶けて消えてしまうのではないかと思うほどに】

    【恋焦がれて求める少女に向かい合う男の欲求も、愚直に、誠実に、降り注ぐ】…
    00m.in
  • 178アリア◆OXAm1h6odk25/07/22(火) 23:44:22

    >>177

    K.I社慰安奉仕任務 場所:K.I社軍部宿舎 慰安対象者:K.I社軍部所属レイナード・ハルト少佐 慰安官:アリア・テーネローゼR-18(G)パート

    ⚠️注意事項⚠️


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    ・本文章はエロ(グロ)を多分に含み、場合によってはキャラ崩壊が起きます。

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    ーーー



    「────────────────────ぁ」


    【瑞々しく、豊満な肢体が快楽の津波に押し流されて、蜜壺からとろとろと甘露が褥を濡らして脱力する】

    【華奢で柔らかな、男の劣情を煽るような美しさと淫靡さとが同居した、果実の如き甘い誘惑の具現が無抵抗にベッドに投げ出される】

    【絶頂を繰り返し、甘く美しくも乱れた吐息で酸素を何とか獲得して、然れども深いキスが余裕を失わせる】



    「────────────────────────────ん、っ。ぅ、ぁ………ぃ、ッ」


    【唇を越えて、ザラリとした舌先が口腔を蹂躙するのを悦びながら受け容れて、きゅぅっっと、姫壺が一層強く愛しい男(ひと)の指を締め付ける】

    【愛の言葉を囁けないのなら、カラダでこの熱情を伝えようと、無言の中で肢体の全てで愛を表現する】

    【快楽に酔い痴れ、火照って薄紅の色に染まった華奢な…
    00m.in
  • 179レイナード◆PPyRfvMZl625/07/23(水) 11:33:22

    >>178

    K.I社慰安奉仕任務 場所:K.I社軍部宿舎 慰安対象者:K.I社軍部所属レイナード・ハルト少佐 慰安官:アリア・テーネローゼR-18(G)パート

    ⚠️注意事項⚠️


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    ・本文章はエロ(グロ)を多分に含み、場合によってはキャラ崩壊が起きます。

    ・行為のシーンは必ずしも閲覧者の望み通りに行かない場合があります。


    ーーー


    【熟れ、色付いた陶磁器の肌に、彼女自身の愛液で濡れた男の指がそっと触れて】


    「……、そう、急くな」


    【依然として神経質さを伺わせる顔つきが、子供をあやす親の様に、ほんの少しだけ和らいだ】

    【自分より何倍も力強く、抵抗能わぬ体格差を前にして、その主導権を他ならぬ自らの意思で明け渡す、恋し娘の献身は萎びれていた軍人の獣欲を掻き乱し、ころころとした声色で擽ってたまらない】

    【深く、深く息をする、求む様に触れる太股を、ぐ、と押し退け、身体を前へと押し出した、淫蜜のしとしと滴る秘め壺の口に添えられた剛直が、その前進に併せてゆっくりと滑り込んで行くのは、彼の指先が十分に慣らした成果と相まって】


    「……ッ、……狭い、な……」


    ────────────────ぐ、ちゅ、……ずちゅ、ぬちっ、……


    【少しずつ、少しずつ、中指よりもずっと太く、硬い肉感…
    00m.in
  • 180◆YMCgTirJag25/07/23(水) 14:36:06

    >>176

    ガラガラと薬莢を吐きならが30mm弾による壁をUNBFの部隊が形成し、少しでも侵攻圧を減らそうと奮戦する。

    【リロード【カバー【フォーメーションチェンジ、ウィング。】

    ゴエティアを起点として陣形を変え、包囲殲滅を行う。元々はUNBFの質の悪さをカバーする為の戦術であったが、データの質が上がった今は敵を効率的に切り崩すために使われる。

    【高熱源反応【有人機を退避【光が見えた【 】

    鶴翼陣の外縁にいたUNBF6機がその火線により溶解した。

  • 181アリア◆OXAm1h6odk25/07/23(水) 17:25:32

    >>179

    K.I社慰安奉仕任務 場所:K.I社軍部宿舎 慰安対象者:K.I社軍部所属レイナード・ハルト少佐 慰安官:アリア・テーネローゼR-18(G)パート

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    ・本文章はエロ(グロ)を多分に含み、場合によってはキャラ崩壊が起きます。

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    ーーー


    ────────────────とんとん、とんとん

    「ふ、ぁ─────────────────ん、ぅ、ぁっ」


    【臍の上から優しく子宮を刺激されて、甘い快楽の中で再び淫魔が達する】

    【明滅する視界の中で、確かにアリアはその音を聴いた─────────雄の性たる剛直が可憐な花弁を貫いて、薄膜を破り彼女の"ハジメテ"を奪う瞬間を】

    【流血の痛みすらも、愛する雄の肉槍を雌として受け容れられたという事実の前では愛おしくて、それでもレイナードに痛みが気付かれてしまわないように唇を硬い胸板に落としてキスをする】


    【きっと優しいあの人のことだから、私が痛みを覚えていることを知ってしまうと迷いが生じてしまうだろう、と】

    【少女から一人の女に、そして一匹の雌となった歌姫はそれを隠す為に、或いは気付かれたとしてもその意図を明らかにする為に、幸福と情欲で濁った瞳で熱情を紡いだ】…
    00m.in
  • 182ソラ◆ECPjTIh3Iw25/07/23(水) 20:00:46

    >>104 >>105

    >>108 >>109

    「――――もちろん!」

     敵中央の孤立。おそらく次の段階は当然のごとく包囲殲滅であろうと睨んだソラは、だからこそノインに同調した。

     軽量機を狙う榴弾型へ、アサルトライフルを次々に三点射撃で浴びせかけながら衛兵型の正面へ踏み込む……こともなく、ビームキャノンの一撃で腕の一つを消し飛ばす。


    「やれ」

    《おうよ!!》

     第二中隊の頼れる二番機が、腕一本分の吹き飛びで生まれた衛兵型の余白へと戦場で拾ったのだろうナイフを突き刺し、右手のサーベル兼用ビームマシンガンで肉を何度も焼いて潰していく。


    「投射機型へは反撃……!!」

     矢継ぎ早に指示を出したソラはそのまま余燼を見据える。


    「いつまでも笑っていられると思うな」

                                     ・・・

     ミサイルを三発、余燼に打ち込む――――他のインベイドを斃していくついでだ。

     高みで笑うだけならば、相手などしてやるものかよと挑発した。

     ソラのソードブレイカー/グレイは地を這いながら、しかし高みを飛ぶノインの舞踏を援護する。


    「撃墜王の再来、良い腕をしてるね」

     死を運ぶ舞踏は、エースの特権だ。だからこそ彼女は焦がれ、援護に徹する。

     ノインのいる空。その直下にソラ・スターレターはいた。

  • 183レイナード◆PPyRfvMZl625/07/23(水) 21:48:11

    >>181

    K.I社慰安奉仕任務 場所:K.I社軍部宿舎 慰安対象者:K.I社軍部所属レイナード・ハルト少佐 慰安官:アリア・テーネローゼR-18(G)パート

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    ーーー


    【甘い蜜を湛えるサルビアに似た艶やかな深紅を纏い、乙女の聖域を穢す背徳は、男にとってぞくぞくと背筋を迸る悦楽となって襲い来る】

    【なんと可憐で、なんと美しい娘だろうか、快感と共に淫らに微笑む口唇の紅が、殊更に熱く煮えた想いを吐いて伝えるものだから】

    【素直で清純な愛の囁きを────────────────】


    「分かっている、大丈夫だ、君の気持ちは」


    【────────────────飲み込んでやる】

    【とろとろに蕩けた糖蜜が如き、一世一代の熱情と共に】


    ────────────────ぐちゅっ、……ぐちゅ、ぷちゅんっ……ずるぅっ……❤


    【求めて、せがんで、男の根に逃れる暇も無い程に絡みつく肉襞を、丁度肉体の盛りを超えたばかりの軍人は力強く押し広げ、けれど決してただの力任せにではない静けさすら伴った運動でゆったりと突き込み始めた】

    【…
    00m.in
  • 184アリア◆OXAm1h6odk25/07/23(水) 23:06:12

    >>183

    K.I社慰安奉仕任務 場所:K.I社軍部宿舎 慰安対象者:K.I社軍部所属レイナード・ハルト少佐 慰安官:アリア・テーネローゼR-18(G)パート

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    ーーー


    「れいっ、なーど……………さんっ、私の……………音を………………」

    【綺麗に磨かれた大理石のように白く、滑らかで、美しい乳房がアリアが愛し人を抱き締める中でレイナードの貌を埋め尽くす】

    【柔らかで、そして熱く火照った乙女の起伏が強く、強く押し当てられて、密着した肌が鼓動を伝える───────────歌姫の心臓が奏でる、歓喜の旋律を】

    【高鳴る胸の鼓動がドキドキと木霊して心拍を早める、甘く香る汗が滴る黒曜石の髪がふわりと雌の匂いを漂わせる】



    ────────────────ぐちゅっ、……ぐちゅ、ぷちゅんっ……ずるぅっ……❤


    「────────〜〜〜〜〜ッ❤️」


    【剛直が動く度に、蜜壺に備わった膣襞の一つ一つが全身全霊で雄の怒張に吸い付き、どうか行かないで、もっと一緒にいてと哀願する】

    【そんな細やかな抵抗を叩き潰し、蹂躙する雄塔が姫裂…
    00m.in
  • 185レイナード◆PPyRfvMZl625/07/24(木) 11:00:31

    >>184

    K.I社慰安奉仕任務 場所:K.I社軍部宿舎 慰安対象者:K.I社軍部所属レイナード・ハルト少佐 慰安官:アリア・テーネローゼR-18(G)パート

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    ーーー


     ・・・

    【とろみを帯びた濁露が、抽挿を繰り返す肉根と女壺のふちとの間で、ぷくり、こぷり、と、泡立った】

    【繰り返し撹拌する、少女の想いを快楽という滝の渦に、幾度も引き上げては付き下ろす】

    【彼女が既に何度も何度も達していることをレイナードは理解していた、だって、剛直が擦り削る程に、密着した花襞が切なげにさざめき、媚びるのだから、理解せずに居ろという方が無理な相談だ】


    「……ッ、はっ……素直な……」


    【素直で健気な、本当に好い娘だ、その初めてを己が奪ってしまったことなど、社会に反さず道徳に反さず生真面目であることこそを信条とする軍人にとって、特に刺激的な背徳だ】

    【淫らに誘う睦言と、肉体的にも吸い付いて止まない胎動に、男は一段と深い刺突によって応答する】


    ────────────────ぐ、ちゅんっ❤ぐちゅっ❤ぐりっ、ごりゅんっ❤


    00m.in
  • 186アリア◆OXAm1h6odk25/07/24(木) 17:33:01

    >>185

    K.I社慰安奉仕任務 場所:K.I社軍部宿舎 慰安対象者:K.I社軍部所属レイナード・ハルト少佐 慰安官:アリア・テーネローゼR-18(G)パート

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    ーーー


    【止めどなく姫壺より溢れる淫蜜が接合部をどろどろと濡らして、響く水音に己の醜態を自覚して、アリアは火照った肌の薄紅に仄かに羞恥を浮かべた】

    【その羞恥も、繰り返し繰り返し牝壺を刺突する肉槍の快楽で叩きのめされ、女が嬌声と喘ぎを夢見心地で囁きながら、やはり繰り返し繰り返し甘く痙攣する】

    【絶頂の回数の差は歴然だった。生娘でありながらも、ハジメテの交尾でアリアは大差を付けて惨敗した──────────情けなく雄の慈悲に縋り付き、軽い酸欠に陥って朦朧とする意識で男に囁く】



    「……………ぃ、っ…………ぁっ、れいなーど、さん………………っ」


    ────────────────ぐ、ちゅんっ❤ぐちゅっ❤ぐりっ、ごりゅんっ❤


    【息も絶え絶えで、ぴく、ぴくっと手脚を前後運動に合わせて跳ねさせながら、この上なく愛おしそうに眼前の雄の名を口にして、幸せそう…
    00m.in
  • 187レイナード◆PPyRfvMZl625/07/24(木) 21:26:13

    >>186

    K.I社慰安奉仕任務 場所:K.I社軍部宿舎 慰安対象者:K.I社軍部所属レイナード・ハルト少佐 慰安官:アリア・テーネローゼR-18(G)パート

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    ーーー


    「────────────────、アリア……ッ!」


    【首筋に刻まれた愛の証紋は、後の言い訳にさぞかし困らされることだろう、けれど、それほどまでに必死で最早自己を保つのが精いっぱいな少女が、愛する男に縋り、汗と緩んだ涙腺より零れ落ちた温い水滴に艶めく双丘を、抽挿の毎に見目麗しく弾けさせる様は、どうしようもなく魅力的で】

    【今にも気をやりそうな娘の眼を覚ましてやるために今一度と突き上げる動作、ふるふると震える瞳を、歳以上に皺の刻まれた男の顔貌は真っ直ぐに見つめ返し】

    【切なげな吐息に応えて、また、その名を呼んだ】


             ・・ ・・・

    「……嗚呼……ッ、受け、止めろ、……!!」


    【────────────────ごりっ、ごちゅんっ、……深く、深く、彼女の意識までも天上へと突き飛ばすかの様な、熾烈な追打をその切っ掛けに】

    【肉襞…
    00m.in
  • 188アリア◆OXAm1h6odk25/07/24(木) 22:40:02

    >>187

    K.I社慰安奉仕任務 場所:K.I社軍部宿舎 慰安対象者:K.I社軍部所属レイナード・ハルト少佐 慰安官:アリア・テーネローゼR-18(G)パート

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    ーーー


    「────────────────────、レイナード、さん………ッ!」

    【愛しい男(ひと)に名前を呼ばれて、アリアは弾けそうな程に胸を高鳴らせて華奢な体躯でぎゅうと強く、逞しい牡のカラダを抱き締めた】

    【脈打ち、腫れ上がる剛直に生々しく襞が絡み付いて、しかし熾烈な追打を前に鎧袖一触とばかりに蹴散らされて"奥"に誘い込む】

    【疾うに降りていた子宮口が亀頭に吸い付き、アリアの華奢な両脚も一滴たりとも精を逃がすまいとレイナードのカラダを強く抱き締めて、肉壺の深みまで雄塔を押し込み固定する】

    【次第に熱を帯びる剛直に、益々姫裂が離すまいと吸い付き、快楽の奔流を前に今宵で最もキツく締め付ける───────本気の交尾、子作りの為に】


    ────────────────びゅぐっ❤びゅるっ❤❤びゅっ❤びゅぅっ❤❤


    「────────────────ぁ、…
    00m.in
  • 189レイナード◆PPyRfvMZl625/07/25(金) 10:08:30

    >>188

    K.I社慰安奉仕任務 場所:K.I社軍部宿舎 慰安対象者:K.I社軍部所属レイナード・ハルト少佐 慰安官:アリア・テーネローゼR-18(G)パート

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    ーーー


    「ん……ッ、おい、大丈夫か……ッ!?」


    【煮える様な欲望の滾りを解き放ち、心地好い虚脱感と共に俄かに脱力した男の身体に圧し掛かるのは、今しがたまで一方的に快楽の限りへと突き上げられ、白濁を受け止めて戦慄いていた少女自身であった】

    【やり過ぎたのか、何処かを痛めたのかもしれない、そんな心配が脳裏を駆け巡る動揺のひと瞬き、────────────────けれども】

    【二人分の体液が染み付いてしとどに濡れたベッドのバネに跳ね返されながら視線を下ろした先に居るアリアの表情は】


    「……、く、ふはっ……!」


    【嗚呼、なんと健気で、今一度強く抱き締めてやりたくなる程に純粋で】

    【天性の美貌には未だ学生らしい幼気さを纏わせて、それなのに、これまで出会ったどんな情婦よりも淫らで艶やかな姿、主導権を握り返すべく懸命に身動ぎをする度、折角受け止めた濁りを噴…
    00m.in
  • 190二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 11:46:39

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  • 191二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 12:01:57

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  • 192二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 12:05:17

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  • 193二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 12:06:43

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  • 194二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 12:08:52

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  • 195二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 12:09:52

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  • 196二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 12:10:52

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  • 197二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 12:13:44

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  • 198二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 12:15:49

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  • 199二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 12:16:50

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  • 200二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 12:17:50

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