【SS】ここだけ全てを喪ったメグ

  • 1二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 02:35:51

    あらすじ

    突如として発生したキヴォトスの崩壊。それにより温泉開発部のメンバーと両足と片手…そして何より温泉に対する情熱を喪ってしまった下倉メグ。彼女を付きっきりで診てくれた朝顔ハナエと一緒に崩壊した世界を探索していると、謎の建造物を発見。その中を通り抜けた先にあったのは、まだ崩壊していないキヴォトスだった。
    二人はそれぞれ偽名を名乗り、自分たちの世界とは別のキヴォトスで暮らしていた。しかし、メグが元々抱えていた心の闇が地下生活者の干渉…そしてフランシスの企みによって暴走。この世界のハナエと温泉開発部のメンバーを攫い、最後に残ったメグを消そうと画策するが失敗に終わる。
    そして、ヒナとの交戦中…深い絶望に苛まれたメグはその性質が反転してしまい『炎の悪鬼[イブリース]』として覚醒。呼び寄せた神々の星座が一つ『ザッハークの怨嗟』と共にゲヘナを焼き付くさんとする。
    一方ハナエは自分の中の救護騎士団としての精神に反するエゴが過ぎる助けたい理由から本心をメグに打ち明けられないままでいた。
    しかし、先生の言葉によって吹っ切れたハナエは、今度こそメグを本当の意味で救護する為、反転した存在を元に戻せる装置『エルピスの星』を片手に、メグの救護を行うことを高らかに宣言した─

  • 2二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 02:38:10

    ※タイトルに付け忘れましたがPart2に当たります(前スレ主とは異なります)


    こちらに前回までのSSが載ってます

    【閲覧注意】ここだけ全てを喪った|あにまん掲示板dice1d162=@109 (109)@bbs.animanch.com
  • 3二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 02:42:25

    主な登場人物
    下倉メグ(アナザー)
    キヴォトスの崩壊により両足と左手、温泉開発部の部員や温泉への情熱などすべてを喪った。この影響からか本来のメグとはかけ離れた言動が目立つ。
    フランシス曰く『別世界の先生が消失したことにより暫定的に主人公の役割を与えられた存在』だったらしい。

    朝顔ハナエ(アナザー)
    意識不明の重体だったメグを一年間看病し続けていた。すべてを喪ったメグと違ってこちらはまだ絶望しきったわけではないようで言動についてはそこまで差異はない。(敢えて言うならチェンソーを使ったりはしない)

  • 4二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 02:43:46

    主な独自用語
    エルピスの星
    雷帝の遺産の一つ。見た目は携帯型のトランシーバだが液晶と1つのボタンとアンテナしかなく、スピーカーやマイクのような部分はない。また、非常に堅牢でマコトが破壊しようとしても破壊できなかった。
    機能としては色彩に似た精神干渉波を発生させ、性質を強制的に反転させることができる。既に反転した存在に使えば元に戻すことも可能…らしい。

    イブリース
    炎の悪鬼。変質したメグの神秘及びその反転した存在。
    体温は超高温になっているようで軽く触れるだけで火傷しかねないほどのようだ。また武器も使用でき、特にメグマパワー!から放たれる火炎放射の威力は相当なものになっている。
    完全には反転していないらしく、ヒナ曰く「何か言ってた」そうだが詳しくは聞き取れなかったという。

    ザッハークの怨嗟
    イブリースとなったメグによって呼び寄せられた神々の星座。
    炎を操る力を持っており、ゲヘナ学園を含む辺り一面を火の海に変えた。マコトを含めたゲヘナの生徒たちが総力戦を仕掛けているが…。

  • 5二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 02:49:06

    立てた時間的な都合で10スレまで文章小出しでいきます
    メグ「計画性がないねー」

  • 6二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 02:50:07

    マコト「…妙だな」
    イロハ「マコト先輩?」
    マコト「…ヤツは既に相当の攻撃を受けているはずだ。にも関わらず攻撃の激しさに変化がない」

    ザッハークは既に長時間多くの生徒と交戦している。しかしそれほどの孤軍奮闘をしていながらも、消耗している様子がまったくと言っていいほどない。

    イロハ「…何かに守られているか…もしくは何かが傷を即座に回復しているか…」
    マコト「だとすればその原因は間違いなくあのメグだろうな…」
    “みんなー!”

  • 7二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 02:51:11

    マコトの元に先生たちが駆けつける。
    先生はメグをハナエに任せたこと、エルピスの星についてマコトに話す。

    マコト「なるほど、反転したものを元に戻す装置か…。キヒヒ、雷帝め…中々粋な名付けをする…」
    イロハ「…でも、それでメグを対処したとしても…アレが倒せるようになるかは…」
    ユウカ「…それでも、賭けるしかないでしょ」
    ウタハ「そうだね、少なくとも向こうが何とかなるまでの間…足止めするだけでもいい」
    ユウカ「私たちも協力するわ。先生、指示を」
    “わかった、今動けるのはどれくらいいるの?”

    マコトは現状の残存戦力、その中でも上澄みの生徒を集める。

  • 8二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 02:52:28

    “マコト、イロハ、イオリ、アコ、ハルナ、メグ、…それにユウカとウタハだね”
    イロハ「サツキ先輩とチアキは負傷してしまい、現在治療中…イブキは危険なので後方に下げています」
    ハルナ「美食研究会も、今動けるのは私だけ…フウカさんとジュリさんも後方に下がってますわ」
    イオリ「委員長は先生の知っての通り、チナツは救護班で活動中だよ」
    メグ「…ねぇ、先生。…その、ハナエって子…本当に大丈夫なの?」
    “…今は信じるしかないよ”

  • 9二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 03:02:38

    そう話しているとミネとヒナがやってきた。

    アコ「委員長!お怪我は!?」
    ヒナ「これくらい、どうってことない…!」
    ミネ「応急処置はしました。戦闘に参加するのに問題ない状態ではあります。…無論、無理をするようなら即座に救護を行うつもりですが」
    アコ「ならいいのですが…」
    マコト「キキ…話は纏まったか?」
    ヒナ「えぇ、行きましょう。先生」

    相手は一体、こちらは十人。ザッハークの怨嗟へ対抗する戦力は整った。

    プラナ「シッテムの箱、制約解除。プロセス『ペレツ・ウザ』…稼働開始…!」
    “行くよ!みんな!!”

  • 10二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 03:05:06

          - 制約解除決戦 -

          ザッハークの怨嗟
       THE GRUDGE OF ZAHHAK
         celestial pantheon

  • 11二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 03:28:37

    立て感謝です

  • 12二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 10:51:55

    ゲヘナの被害規模どんくらいになってるんだろう…

  • 13二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 15:51:05

    全国放送されているのがとてもあれだな

  • 14二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 19:28:37

    先生たちがザッハークの怨嗟と戦っていると同時に、ハナエはメグ*テラーを相手取っていた。AMASの支援を受け、ハナエはメグ*テラーに近づいていく。放たれる攻撃を躱しながら、時にAMASに盾になってもらいながら、確実に接近していく。

    ハナエ「くぅ…ッ!」

    近づくにつれて感じる熱は高まっていく。それでも、私が救護するって決めたんだ。

    ハナエ「メグさんッ!!」

    メグ*テラーに飛びつき、抱きしめる。
    熱い。体中が焼け焦げそうだ。でも、離さない…絶対に!

    メグ*テラー「………!」
    ハナエ「メグさん!戻ってきてください!!」

    思いの丈を言葉にして、ハナエはエルピスの星を起動させた─

  • 15二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 22:56:34

    頼む、続きを!

  • 16二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 23:38:52

    イオリ「リロード完了。覚悟しろ!」
    ハルナ「優雅に参りましょうか!」

    ザッハークの怨嗟との戦いは、先程と比べると押しているように見える。しかし依然、ザッハークにダメージが通っている様子はない。

    “みんな、今はこれ以上の被害拡大を塞ぐことを優先して!”
    アコ「ですが先生!それもいつまで持つか…!」
    メグ「…私バカだからあまりわかんないけど…やるしかないってことに違いはないでしょ?」
    ヒナ「そうよ。ひとまずアレの一挙手一投足に警戒を続けて…動けばそこを!」

    攻撃を仕掛けようとしたザッハークにヒナはマシンガンの弾丸を撃ち込む。

    メグ「あーもうどうなってもいいや!考え込んで何もしないなんて私らしくない!行け行け行け行けえぃ!」

    次いでメグが若干ヤケクソ気味に攻撃を仕掛ける。火炎放射による攻撃が炎の攻撃をしてくるザッハークに通るかという不安こそあった。

    しかし─

    ザッハーク「───!!」
    イロハ「…効いてる?」

  • 17二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 01:31:48

    きまったか!!??

  • 18二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 09:42:44

    前スレから一気に読んじゃった

  • 19二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 10:55:28

    ウタハ「まさか、耐熱温度があったのか?」
    マコト「なんだか知らんが好機と見た!キキキッ、撃て!」

    戦車隊の砲撃を喰らい、ザッハークは怯んだような動きを見せる。

    ユウカ「やっぱり効いてるわ!」

    先生は、メグ*テラーの方を見る。
    そこにいたのは、メグ*テラーを抱きしめるハナエだった。

    “ッ!みんな!反撃開始!!”

    恐らく、ザッハークとメグ*テラーの間にあった繋がりが切れかけているのだろう。今まで何かに守られていたように、不自然にダメージが入らなかったが…今なら、いける。

  • 20二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 10:57:10

    イロハ「主砲発射…!」
    ヒナ「どれくらい耐えられるか見ものね…!」
    ザッハーク「─────!!!」

    虎丸の砲撃とヒナの銃撃を受け、体勢を崩す。ザッハークは咆哮を上げ、噴き上げた炎を隕石のように降らす。

    ユウカ「無駄よ!攻撃が私に命中する確率は…極めて低い!」
    ミネ「最後の、その瞬間まで…止まるつもりはありませんので!」

    ユウカはそれを躱しつつ攻撃を仕掛ける。ミネも、シールドで守るながら攻めることを止めない。
    そんな猛攻をうざったく感じているのか、怒りを示すようにザッハークが一際甲高く吠える。そんな中、あらぬ方向からザッハークに攻撃が加えられる。

    ウタハ「フフ、これがミレニアムの猛獣だ」

    ウタハ曰く、椅子であるターレット型ロボット『雷ちゃん』。そしてザッハークが微かに気を取られた隙を、アコは見逃さない。

    アコ「分析完了。弱点は…胸の部分です!…後はお任せしますね」
    “ありがとう!…みんな!”

    アコと先生の言葉を受け、メグ・ヒナ・イオリ・ハルナの四人が一斉に武器をザッハークに向ける。
    直後、燃え広がる炎の音を掻き消さん程の攻撃音が、ゲヘナの夜空に轟いた。

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