(🎲・オリ注)僕は記憶喪失の陰陽部所属の一年生(2周目)Part.6

[1 ◆rALpl08yA7QB 25/07/18(金) 00:04:17]

やーっ！僕だよー。狐塚ミケツだよー。
百鬼夜行の陰陽部に所属している一年生。
主人公を取り戻せたような気がして少しだけ気分が上がってるよー。
外では霊狐イズモって言われているから注意ね。ごっちゃごちゃになるだろうから。
さてさて、もうちょっとでゲヘナとの交流会が始まるだろうから気張ってかないと。
んで、僕のスペックを見せるからちょっと待ってね…っと。はいこれー。
戦闘：49
指揮：92
事務：76
医療：30
工作：94
隠密：73
知性：85
運動：9
倫理：50
慈悲：50
神秘：74

ま、こんな感じ。前回と比べると指揮能力が90に乗ったって感じかな？
後は少しだけ運動能力が伸びたけど…、まだ一桁台。
運動については頑張りたいけど…、頑張りたくないも両立してるね。
後は…っと。そうそう。
これが僕の描いてもらった自画像だよ。可愛いでしょ？

[2 ◆rALpl08yA7QB 25/07/18(金) 00:05:56]

それで、みんなとの好感度なんだけど……。
人数が多くなってきちゃって一気に乗らなそうだからお姉ちゃんが用意してくれた別枠に置いておくとするよ。気になったら見てね。
僕が所属している部活と…、後は百花繚乱の方乗せるかな？今回は。
後、先生の好感度を載せないとね。

ニヤ：62(26)
カホ：50(37)
チセ：77(79)
キキョウ：82(29)
レンゲ：33(31)
先生：100(84)

こーんなもん。
普段の関係としては悪くないはずなのに、数値上でみると陰陽部のふたりとの好感度が低いのは…なんでだろうね。
まぁ、仲良くなってるのにダイス？振ってないからかな。後で頼もっと。
さてさて、そろそろお姉ちゃんにパスしよっかな。
ほらお姉ちゃん！次はお願いね〜。

【おまけ】ヘイローへのダメージ：現在：103
(250へ到達すると…………？)

[3 ◆rALpl08yA7QB 25/07/18(金) 00:07:46]

はいはい。どうもっと。私の名前は狐塚イナリ。
百花繚乱兼陰陽部に所属している特別な立場の一年生。
ミケツとは双子の姉妹。そして私はその姉の方。ミケツは妹だね。
最近百花繚乱に正式に所属するようになって、陰陽部にはほぼ名だけ乗っている程度。これも、陰陽部に強制入部する契約を結んているからね…。
気になるなら最初のパートを見るといいよ。少しだけわかるから。
外では霊狐イナホって偽名を使っているけど、基本イナって呼ばれてる。
言いやすいのと覚えられやすいんだってさ。
今回は私の出番は控えめになるかもしれないけど…。覚えておいて。
後これ、私のスペックだよ。目を通しておいて。
戦闘：93
指揮：60
事務：42
医療：24
工作：40
隠密：79
知性：85
運動：97
倫理：34
慈悲：61
神秘：75

前回と比べると戦闘が一気に伸びて…、多分キヴォトスの中でも強い方になったのかな？でも、ミケツを守るためにはまだまだ足りない。まだまだ力が欲しいかな。
後はっと……。これだね。
描いてもらった私の自画像だよ。ふっふっふー…、羨ましいでしょー？

[4 ◆rALpl08yA7QB 25/07/18(金) 00:09:09]

後は皆との好感度、だね。ミケツと同じように結構な人数と交流しているから私が独自で見つけた枠で置いておくとするよ。
ここでは特に交流のある人を載せておくとするよ。確かどこにあったかな…。
あ、あった。これこれ。見ておいて。

ニヤ：28(10)
カホ：1(97)
キキョウ：94(37)
レンゲ：32(56)
先生：83(81)

…ん？どうして百花繚乱にいるのにユカリとの交流がないのかって？
一度も関わったことないからだよ。
基本私のいる時間帯が遅いのも相まってね。
ただまあ、同じ一年生なのに知らないのもダメだろうからいつか会話してみるかな。

【おまけ】先生に対する依存度：96
(50を超えると他人に嫉妬。80を超えるとヤンデレ化。
100に到達すると……………。)
【おまけ・2】テラー化への侵食：55
(250へ到達した場合テラー化。特定の条件を満たさない限りBADEND直行。)

[5 ◆rALpl08yA7QB 25/07/18(金) 00:10:59]

『しゅぱっと、亜空間から飛び出てこんにちはっと。』

『セルフ保守担当をしている摩訶不思議なお姉ちゃんだよ。』

『しっかり覚えておいてね。僕も重要な人物の一人だから。』

『さてさて、前回までのパートを置いておくとするよ。』

『簡単にまとめるとアビドスとの交流会が終わり、いつもの日常に戻ってイナリが正式に百花繚乱に所属することになった。』

『ある日、ミケツは先生の家に相談がてら泊まりに行ったんだけどそこでちょっとしたトラブルが起きてーだったね。それはもう解決しておやすみなさいしたけど。』

『そしてもうすぐゲヘナとの交流会…。僕が独自に確保した情報によると『不忍ノ心』っていうらしいね？それが始まるとのこと。』

『ふふっ、双子はどう動くことやら。』

『後、見やすいようにプロフィールとか纏めてあるリンクを用意したよ。』

『メインやサブ、各パートのリンク。そして、EXストーリーと呼ばれているR-18の内容のリンクまで。』

『是非利用してって。媒体はずっと公開しておくからさ。』

前回のパート↓

(🎲・オリ注)僕は記憶喪失の陰陽部所属の一年生(2周目)Part.5｜あにまん掲示板

まとめリンク↓

僕は記憶喪失で陰陽部所属の一年生 | Writening

[6 ◆rALpl08yA7QB 25/07/18(金) 00:28:00]

〜翌日〜

「えっと……。本当にご迷惑をおかけしました。」
"いいよ。全然。迷惑かけられてなんぼだからね。それを受け止めるのも大人としての仕事だよ。"
「…ちょっと先生は優しすぎます。もうちょっと、厳しくていいかと。」
"そうかなぁ。これでもちゃんと厳しくしてると思うんだけど……。"
「必要な時にちゃんとした説教をしてくれるのは嬉しいことですが…。」
「いや、僕がこれ以上言う権利は今のところないですね。」
「…近々、陰陽部の方でシャーレにお伺いする時があるかと。」
「詳しい内容は僕はまだ知らないのですが、ちょっとしたお願い事をする予定ですので、お時間の方空けていただけたらなと。」
"わかった。ミケツも根を詰めすぎないようにね。私の手が空いていれ…たらいいけど、シャーレにはいつでも来ていいから。"
「ありがとうございます。…ではまた今度。」

お辞儀をして先生の家から離れる。はぁ…。自制できるようにしないと。
ずっと先生に迷惑かける訳にもいかないし。でも、先生、あんな性格だからホント色んな人に好かれるだろうなぁ。
それこそ僕以上にいい人がいっぱいいるだろうし。アビドスでいうとノノミさんとか。包容力凄そうだもん。なによりでっかいし。
ま、僕も僕とで負けてらんないけどね。得意なこと、例えば料理とかで胃袋を掴むなりして頑張ってこう。うん。
朝イチのバスに乗って百鬼夜行に帰るとして…。お姉ちゃんは家にいないだろうし。のんびり準備するとしてー、はぁ、色々、やらなきゃいけないことが沢山。
ただ先生に癒されたし、幾分かは頑張れそう。充電切れたらまた補充すればいい。
…でも、寝たのにも関わらずちょっと疲れ気味なのはなんでだろうか。…いいや。気にしなくても。
それよりもやるべきこと優先しなきゃ。

[7 二次元好きの匿名さん 25/07/18(金) 00:29:44]

たておつ

[8 ◆rALpl08yA7QB 25/07/18(金) 00:38:52]

「弾薬の補充と手榴弾…。後は火薬とか色々補充しよ。」

「対ゲヘナ装備…っというか。何かあった時の備えをしておかないとね。」

「別に嫌いじゃないけど…。歴史ある百鬼夜行で暴れ回られて壊されても困るから。」

後は百花繚乱に行って人員を出せないか相談をして…。

あー、とにかくやることがぁーっ！

しかも来るのなんだっけ、ぱんでもにうむそさえてぃー？だっけ？

ゲヘナの一番のお偉いさんが来るって話じゃなかったっけ？

もー、確認色々しなくちゃ。ぐぬぬ…。

今回の交流、流石にニヤ部長も手伝ってくれるだろうけど。

「……頑張ってかないと。」

陰陽部もフル動員も辞さない。チセ様の和楽姫も特別公演予定だし。チセ様になにかあったら全面戦争待ったなし…。はぁ…。

胃が痛く感じるのは気のせいであって欲しい……。

「っと、バスが来た。乗らないと。」

やってきた百鬼夜行行きのバスに乗っかってく。

一本ずらして朝ごはんどこかで食べるのもいいかと考えたけど…。さすがにそんなことしたら遅刻しちゃうし、お仕事溜まっちゃうから。

「…一週間に一回ぐらいでいいかな。先生のところに行くの。」

そもそもお姉ちゃんだって疲れているのに暇さえあれば先生のところ行ってたし。

最近は行けてないっぽいけど。見回りやらお稽古やらなんやらで。じゃあ今度は僕の番ってことでいっか。バスの中でもうちょっとだけ眠ろっと。

(その後………。dice1d3=2 (2) )

1.特に何事もなく自宅に帰っては学校の準備。

2.「朝帰りなんて随分大胆なことをするねぇ？我が妹よ。」

3.っ…うわぁああっ！？バスが急に止まったぁ！？

[9 ◆rALpl08yA7QB 25/07/18(金) 00:50:23]

〜百鬼夜行中心区付近・狐塚家〜

「たーだいまぁ。って、誰もいないよね。」

靴を脱いでさっさと自分の部屋に行くべく廊下を歩いていく。
っと、その前に色々家事しなきゃ。リビングの方先に寄らなくちゃ。
お姉ちゃんの食べた食器とかお洗濯物とか。お姉ちゃん、やってくれる時あるけど基本僕がやってるし。

「脱ぎっぱなしにしてないといいけど。」

お姉ちゃん。ちょっとだらしない部分あるから…。
リビングに脱ぎっぱの服とかあったりね。…双子なのにこう違うところがあるのは珍しいことなのかな？
ま、それがお姉ちゃんらしくて家族として好きなんだけど。
なんて思いながらリビングに向かおうとした時……。

「おはようミケツ。朝帰りなんて随分大胆なことをするじゃーん？」

肩を思いっきり掴まれて離さないと言わんばかりに力を入れてくる。
恐る恐る顔を向ければ、笑ってるようで笑ってないお姉ちゃんの顔が目の前に。
思わず悲鳴を上げようとしたのを必死に抑えながらぎこちない笑顔を作る。

「お、ねえちゃ…ん…？あの、がっこーは……？」
「夜の見回りだからその分遅く来ていいんだよねぇ？？」
「そ、そうだったんだ。ぼ、ぼく、はじめてしったなーーー。」
「話逸らそうとしてるねぇ？ドコで一体ナニをしていたのかなぁ？」
「お姉ちゃん、知りたくてしょうがないんだよねぇ？？」
「いたっ、いたたたっ、ちょ、お姉ちゃん…！？はな…力つよぉっ！？」

[10 ◆rALpl08yA7QB 25/07/18(金) 00:59:00]

これ絶対話してくれるまで離さないつもりのやつだぁ…。
なんで、僕の計画はかんぺき〜なはずだったのにっ…！
アマツキツネから逃げることなんて無理だからもう素直に白状するしか生きる道ないんですけどぉ…。

「……すんすんっ……。ほーーー、ふーーーーーーん。」
「先生の匂いがするねえ。へぇ？もしかして駆け抜けしてた？」
「し、してません！誓ってしてません！」
「いやでも、しようとしたけど！失敗しました！！」
「ふぅん。失敗したんだ。…ま、大方ミケツの方から襲おうとしたんでしょ。」
「何でそこまでバレ…。」
「お姉ちゃん。ミケツのことならなんでもお見通しだし、そもそも前科あるでしょ。」
「…うっ……。ｽﾐﾏｾﾝﾃﾞｼﾀ……。」
「はぁ、やりすぎると先生に嫌われるよ？」
「似たようなことを先生から言われた…っていうか説教されたよ…。」
「でも、最初はその、本当に匂いを嗅いで癒されたくて先生の家に泊まりに行ったんだよ。」
「でもほら！そういう気分になる時だってあるじゃん！」
「私はミケツほど盛りません。」
「ぐっぬぬ…。先生からご褒美もらってるくせにーー！」
「アレは…その、100私が悪いからなんともいえないやつだったし…。」
「…そういえば具体的な内容は聞いてないけどどん…あたたた！！」
「やーめーよーうーねー？」

うぅ……。お姉ちゃんに締めあげられるぅ…。
その後どうにかして説得させて、肩から手を離してもらったけど…。
ひー、ヒリヒリするぅ、絶対跡残っちゃってるよ…。

「…ほら、朝ごはん作ってあげるからミケツはやること済ましちゃって。」
「はーい……。」

[11 二次元好きの匿名さん 25/07/18(金) 01:16:02]

たておつ〜。

[12 ◆rALpl08yA7QB 25/07/18(金) 09:33:49]

ドボドボと洗濯物を洗いに行く。

全面的に僕が悪いとは言えど、本当に肩がちぎれるかと思った…。お姉ちゃん、前より握力とか強くなってるような気がする。これもまたアビドスとの交流会のおかげ、なのかな？

ただ…。…お姉ちゃん、なにかに追われるように必死になってるけど。根を詰めすぎないようにして欲しいな…。

「…弱い者は弱いなりの抗い方をすればいいしね。」

僕はお姉ちゃんを守れるほど強くは無いから。強くなりたい願望はないといったら嘘だけど、簡単に強くなるなんて無理だしね。兎にも角にも、僕は僕のやれることをするのみ…ってこった。

「洗濯物を回してっと…。お風呂も洗っておいてっと……。」

学校に行く前にやるべき事をテキパキと済ましていく。その間に漂ってくる焼けた魚のいい匂い。家事を終えた僕はその匂いに誘われるかの如くリビングへ。

「ん？早いね。ご飯できてるよ。」

「わーい。」

頂きますと一言。用意された朝ご飯を食べていく。

今日も忙しいだろうけど…、そうだね。早めに終わったらなにをしようかな。たまにはイズナといっしょに遊びに行くのも悪くは無いかな。

あの子、立派な忍者になるために頑張ってるらしいし。

…そういえば、忍術研究部、まだ書類とか出してなかったような？実績はある。同人誌出したりとか配信活動とかしているから。ただまだ他の部に認められていないのだろうか、保証書が来てなかったような。

「後で連絡してみるかな。」

「ん？どしたの？」

「ちょっと認可が降りてない部活のことでね。」

「そうだ、ついでに聞きたいんだけど。お姉ちゃん、ゲヘナとの交流会があるの知ってる？」

「あー。聞いた聞いた。もうすぐだったよね。」

「うん。それでさ、警備っていうかなんというか…。その日、見回りの人数を増やせないか相談したいんだけど…。」dice1d3=1 (1)

1.「キキョウ先輩に掛け合ってみるとするよ。今回来るのかゲヘナだから増やしてくれる思うけど。」

2.「んぅー…。厳しいかなぁ。念の為聞いてはみるけど期待はしないで。」

3.「それが…。当日は待機命令が出されているんだよね。」

[13 ◆rALpl08yA7QB 25/07/18(金) 16:13:46]

「ありがとー…。助かるよ。お姉ちゃんは当日は？」
「んー？当日。当日は見回りはしないよ。私、ニヤ部長にあることを頼まれているし。」
「あれ？そうなの？」
「うん。ってか…。いや、まだ、言わない方がいっか。」
「今日、もしかしたらニヤ部長から話が来るかもしれないから。」
「ん？う、うん。」

なんのことかは分からないが…。多分当日の公演についてなのかも？
ただ予定通りチセ様が誘拐されるお姫様役…。
………待って。嫌な予感がする。
あのニヤ部長がゲヘナとの交流会でわざわざ通常の和楽姫を行うとは思えない。
当日絶対何かしらのトラブルに巻き込まれる。いや、面倒事を押し付けてくる。

「はぁ………。」
「疲れてそうだねぇ。」
「ニヤ部長がなにか閃く度に疲れるよ。ほんとに。」
「…ほんと、お疲れ様。」

ご馳走様と食べ終えた食器を下げ、学校へ行く身支度をする。
いい加減頭に鉛玉ぶち込みたくなってくる。
…ま、実際そうする訳にはいかないけどさ。なるようになれ、だ。

[14 二次元好きの匿名さん 25/07/19(土) 00:07:16]

上司がいるって大変だ

[15 ◆rALpl08yA7QB 25/07/19(土) 00:44:32]

〜陰陽部・部室〜

「おはよーございまーす。…ってあれ。誰もいない。」

部室に入ったところ、いるのは僕ひとりだけだった。
副部長休みなのかなとか思いつつも準備を進める。
…ってか、他の部員も皆出払ってるみたいだし。なんかあったっけ今日。
なんて思っていると奥から誰かが開ける音がする。

「にゃはは〜。はやいねぇ。ミケツは。」
「ん、ニヤ部長。今日はいらっしゃったんですね。いつもどこかほっつき歩いているのに。」
「なーんか言葉の棘すごくない？…ごほん、それはさておき。」
「丁度いいことにミケツにちょ〜〜っとお願いしたいことがあって。」
「それ絶対交流会の件で…でしょ？」
「にゃはは。その通り。さすがはミケツ、頼りになるねぇ。」
「……言っておきますがめんどくさいことはやめてくださいね？」
「大丈夫大丈夫。そんな難しいお願いごとじゃないから。」
「むしろ、狐塚双子だからこそやってほしいこと…だね？」

意味深そうにニヤニヤと笑い、ひょいひょいっと手招きする。
ため息を吐きながらどうせ逃げられないんだかと思い近づき、耳を差し出す。
そしてこっそりと、僕にしか聞こえないように耳打ちをしてくる。
ニヤ部長のお願い事を聞き、その内容に思わず目をかっぴらく。

[16 ◆rALpl08yA7QB 25/07/19(土) 00:51:58]

「……正気？」
「正気正気。至って正気。」
「確かに僕とお姉ちゃんだからこそなせる技だとは思いますが。」
「いや、でも、ほら、誰もクリアできなくないですか？」
「そこは君達の裁量ということで……。」
「………………………はぁ…。」
「わっかりましたよ。それが部長命令なら聞くしかないですからね。」
「でも、責任は全部部長に押し付けます。いいですね？」
「こりゃまた手厳しい。でもいいよ。私が全部持つ。」
「ならよし。…はぁ、こりゃまた当日。波乱が起きるでしょうねぇ。」
「にゃっはは。それがまたおもしろ…学園間の活性化に繋がるでしょう？」
「そうかもしれませんが。…まったくもう。」

…とんでもないことになりそうなのは間違いなくて。まさか僕とお姉ちゃんが、ねぇ。
もしかしてだけど、チセ様の他に僕達を百鬼夜行の新たな顔にしようとしてるんじゃないだろうか。もしそうなったらチセ様の和楽姫の他に僕たちメインの体験型アトラクション作りそう。…これもまた、百鬼夜行のためだろうけどさ。 聞いておくか。

「…もし、それが成功した場合、僕達って…。」
「にゃははっ。今後、新しいことをしてもらうかもしれないねぇ？」
「ですよねー。正直、お姉ちゃんに対して負担かけすぎだと思いますが。」
「そこはなるべくミケツひとりでこなせるような物を作るつもりよ〜？」
「だといいんですが。」
「今やミケツもイナリも百鬼夜行の中ではチセの次に人気があるからねぇ。これに乗っからない手はないというか。」
「一応言っておきますが、僕達偽名を使わなければいけないほどの立場なのをお忘れなく。」
「わかってるよ〜。」

本当にわかってるのだろうか。まぁ、わかってるだろう。…結局のところ、僕らは振り回されなきゃいけないっていうことだ。はぁ、これが手駒になるってことか…。トホホ……。

[17 二次元好きの匿名さん 25/07/19(土) 09:48:19]

〜交流会一週間前・シャーレ付近〜

「シャーレに行くのは初めてですね…。」
「カホ副部長。あんまり自治区の外に行かないですもんね。」
「そうですね。欲しいものとかも特にないですし…。なによりチセちゃんから離れるのがちょっと…。」
「はは…。さすがチセ様の大ファン。」

交流会の前日、僕たちは先生にあるお願い事をするためにシャーレへと向かっている。これもそれも、交流会が無事に進むようにとお手伝いの依頼をするために。
副部長もシャーレの居場所を知ってはいるものの、付き添いという形で僕も同行している。
なにより、先生と会えるからね。僕としてはプラスしかない。

「イズモさんは普段から？」
「僕がって言うよりお姉ちゃんが。ですね。お姉ちゃん、色んなところ行くの好きですし。」
「わざわざ許可を取らずに済むように交渉までしてきましたと聞きましたから。」
「お姉ちゃんらしいというかなんというか…。一軒家まで手に入りましたし。」
「それほど、ニヤ様…いや、百鬼夜行としてあなた達を重視しているんですよ。」
「…って僕に言われても、過去の記憶なんてないですよ？」
「それもそうでしたね。さて、そろそろでしょうか？」
「あのでっかい建物がシャーレです。さっ、ちゃちゃっと先生を迎えましょ。」
「そうですね。先生の元まで案内をお願いします。」

[18 ◆rALpl08yA7QB 25/07/19(土) 16:05:41]

シャーレに入り、エレベーターを経由して、先生のいるオフィスまで向かう。
この時間なら先生は休憩しているか仕事に押しつぶされているか。
僕は後者だと思ってオフィスの方へ向かっているのだが。
そう考えているうちに辿り着いて、ドアを叩いては入る。

「失礼します。陰陽部の霊狐イズモです。」
「同じく陰陽部、副部長の桑上カホと申します。初めまして。先生。」
「うげっ！？噂をすれば！？」
「………あら。」

中に入れば出迎えてくれたのは先生…の他に忍術研究部の面々がいた。
綺麗に三人揃っている。いやまぁ、常に三人一緒に行動してるようなもんだが。
そして、忍術研究部の部長…。千鳥ミチルは僕達の顔を見るなり固まっている。
他のメンツもなんだかあわあわしているし…。まさか先生に迷惑かけてる？
そして、ミチルは僕を見るなり余計にびっくりしたようで見たことない顔になっている。

「な、なんで！？あのイズモまでいるし！？」
「………なんで、忍術研究部が？」

ミチルの手に持っているのは見たことない書類。
何だかろくな事にならなそうな。そんな気がしてくるほど。
思った以上になにかありそうな気がしてならなかった。

[19 ◆rALpl08yA7QB 25/07/19(土) 23:35:50]

〜百鬼夜行・陰陽部〜

"荘厳な空間だ……。"
「ゆ、油断しちゃダメだよ先生殿！相手はなんだって、おの陰陽部の部長！実質的に生徒会長みたいなものだし！」
「噂で、聞いたことが、あります……。陰陽部の部長は話術だけで魂を抜くことができる、と…。」

いやなんだよそんな噂。初めて聞いたよ。僕。

「主殿！ご心配なく！主殿の安全はこのイズナが守りますので！」
「…………なにか誤解されているようですね。」
「ですね。他者から見た陰陽部の部長ってそうなんだって。」

これ他の部活からどんな評価されているんだろ。陰陽部。
僕が聞いた噂のひとつは厳格過ぎてマトモに話を聞いてくれないとかだっけ。…それはまぁ、ありえない話ではないが。カホ副部長が厳しい人だし。
それの潤滑油を僕が担っているわけだけど…。そこまで浸透してないのかも。なんて思っていると、ぴょこっとチセ様が現れる。

「せんせー、来てたんだ。」
「あら、チセちゃん。」「チセ様。」
「………え？」
"…………チセ？"

しばしの沈黙の後、ちょっと考えた後だろうか。
チセ様から出来たてホヤホヤの生俳句が披露されてる。

「煙霧から 突然出会いて 驚いて」
「………元気だった？」
"あ、うん。元気だったよ。"

これはこれは…。滅多に聞けないチセ様の生俳句。
これにはミチルとカホ副部長も惚れ惚れとしているようで。僕もあんまり生で…、しかも即席で聞けるとは思いもしなかったから少し気分が舞い上がる。相変わらず人気者なんだねと先生が零していた。それを聞いて副部長は咳払いをする。傍ら僕はニヤ部長を呼ぶべく、声を張り上げる。

[20 ◆rALpl08yA7QB 25/07/20(日) 00:23:00]

「ニヤ部長ー、お客様がお見えになってますよー。」

直後、奥から待ってましたと言わんばかり出てくるニヤ部長。
…それでも出てくる姿は部長らしい威厳さを持ち合わせているが。
先生の顔を見るなり、間近に来ては声を漏らして色々と見つめていく。

「顔はだいぶ好み、むしろストライク……いや、逆にアウト？」
「とはいえ、まぁ……。面白そうではあるね。」
"…………？"
「ニヤ部長。お客様に失礼です。」
「イズモの言う通りですよ。ニヤ様。」
「それにあんまり変なことを言わないでください。銃抜きますよ。」
「この前といいやっぱり言葉の棘凄くない？」
「気のせいです。」
「ごっほん。…それはともかく。」
「私の名前は天地ニヤ。陰陽部の部長をしてる…。ん？態度がデカいって？そんな事ないよ。むしろ逆。」
「器が小さすぎるから態度が大きく見えるだけ。実はかな〜り偉い人なんでね。」
「いやそれにしてもまぁ、お会いできて嬉しいですねぇ、シャーレの先生♪」
"こちらこそ。会えて嬉しいよ、ニヤ。"

…お世辞で返されてやんの。まったくもう。
先生を狙っているとは思わないけど思わせぶりな口ぶりをする部長が悪い。
本当に銃を抜くかもしれないとこだったし。

[21 ◆rALpl08yA7QB 25/07/20(日) 00:59:26]

「なるほどなるほど…。これがシャーレの先生。」
「噂なら、耳にタコができるぐらい聞いとりますよ。それこそ、うちの部員からも…ね。」

そう言うとチラっと僕の方を見てくる。
確かにしょっちゅう報告はしているが…、そんなタコがでるほど言ってたっけ。

「それに連邦生徒会長の失踪以降、各所で大活躍されている…と。」
"ちょっとした手助けをしているだけだよ。"
「それは丁度いい。でしたら、私たちの手助けもしてもらえます？」
「さて、そのためにどこから説明したものか……。先生は私たち『陰陽部』について、どこまでご存じです？」
"それならイズモやイナから色々聞いたよ。多くの連合で構成されている百鬼夜行のそれを纏めている生徒会みたいなもの…とか。"
"ただ、実態としてはアイドルみたいなもの…だっけ？"
「にゃはは。それを知っているのでしたらこれ以上の説明は不要だね。」
「まぁ、先生の仰る通り。占い放送とか公演とかをね。…特にチセとかは人気だもんね。ね〜？チセ。」
「ね〜。………だっけ？」
「ごほん。部長。本題を。」
「もー。急かしちゃって。イズモだって人気者でしょうに。」
「…………。」ｽﾁｬ
「にゃはは…。こわいこわい。…さてと、単刀直入に申し上げましょう。」
「(………あの陰陽部の部長がイズモに詰められてる…。本当はイズモが陰陽部を掌握してるんじゃ…？お、陰陽部…、恐るべし！！)」

部長が扇子を広げ、それを口元に持ってきてから説明を始める。
百鬼夜行とゲヘナとの間で行われる交流会のこと。
そこで特別に映画村で公演される和楽姫が開催されることについて。
和楽姫を知らない先生にミチルが声のトーンを張り上げながら説明する。
やっぱりチセ様のファンは多いようで、ややテンションが高い。
それを見て部長はニヤニヤしてるし。ニヤだけに。

[22 二次元好きの匿名さん 25/07/20(日) 10:57:57]

ほほほほほ、可愛らしい

[23 ◆rALpl08yA7QB 25/07/20(日) 12:29:21]

「ふふっ……。特に今回の和楽姫は、特に気合いを入れて準備したイベントなんですが…。」
「一つだけ、心配事がありまして。」
"心配事？"
「はい。先生もご存知の通り、ゲヘナの方々はすごく自由奔放です。なので万が一でも……。」
「本当に万が一、億が一の話ではあるんですが〜……。なにか予想外の事態が発生して、和楽姫の公演中に何かが起きてしまったら…。」
「それはもう、すごく楽しそう…ではなく。困るかもしれないな〜と思いまして。」
「というわけで無事に公演を終えるためにも、シャーレにお力を貸していただきたいなと。いかがでしょう？」
"うん。協力させてもらおうかな。"
「先生殿！？」
"その代わりってわけじゃないけど、一つ提案があって。"
「………あら、なんでしょう。」
"その件を手伝うために、忍術研究部の方の力を借りようかなって。"
"それで公園が無事成功したら、忍術研究部のことを認めてもらえないかな？"
「忍術研究部、ねぇ……？」

……なるほど。条件というわけか。先生らしい。
確かに忍術研究部は認可が下りてない部活。
普段表に出てこないニヤ部長も知らない部活であるはず。
カホ副部長はそれはと言わんばかりの表情をしている。

「ふむ、忍術研究部……、あんまり知らん部活ですねぇ？」

そそくさと、僕は忍術研究部について纏めてある資料を手渡す。
この前、ちょっとしたボヤ騒ぎがあったし、僕も忍術研究部は気にかけている部活だったから独自に調べておいたものがある。それを部長は軽く目を通していく。

[24 ◆rALpl08yA7QB 25/07/20(日) 16:11:25]

「なるほど。忍術を研究する部活で、まだ正式な認可が下りてないと。」
「んふふ、それはまた、どうしてなんでしょうねぇ……？」
「……これまで忍術研究部から、『正式な部活動としての申請書』を頂いたこもはありません。」
「その申請に必要な書類は、『部としての実績証明書』が1部。『活動に関する他の部活からの保証書』が3部。」
「忍術研究部の皆さんは動画投稿サイトで運営している『少女忍法帖ミチルっち』の他に『コミセン』で出していた忍術の同人誌があるので部としての実績証明書の条件は満たしています。」
「ま、まって！イズモは確かにチャンネルについて知ってはいるだろうけど、なんでコミセンのことまで知ってるのさ！」
「あら、活動していることを知っていたのですね。」
「ちょっとしたことがありまして、それ経由で。」
「しかし、他の部活からの保証書だけがありませんね。」
「それさえあれば申請は可能だと思いますが…。まぁ、恐らくですが。」
「うっ…、その…、中々忍者の孤高さを理解してくれる人がいないっていうか…」
「そのキヴォトスで忍者って文化が根付くには、まだ準備が必要っていうか…。」
「あとは、その、個人的な事情というか……。」

…色々大変なんだなぁ。認めてもらうにも。
僕は忍術研究部の活動を応援している方だけど。忍者好きだし、
僕の一存で保証書を書くわけにはいないしねぇ…。こればっかりは頑張ってもらわないとってとこだったし。

[25 ◆rALpl08yA7QB 25/07/20(日) 23:37:56]

「にゃはは、まぁ良いでしょう。呑むとしましょうか。」
「ニヤ様、またそうやって……！」
「いつものことですから仕方ないですよ。」
「にゃはは。イズモはわかってるねぇ。ただまぁ……。」
「公演が無事成功して、交流会恙無く終わるなら……ね。」

…あー。これ絶対なにか企んでる。変に遊び心発動させるなぁ。
絶対都合よく忍術研究部を使おうとしてるでしょうに…。はぁ…。

"ありがとう、ニヤ。"
「にゃはは。どういたしまして。というわけで忍術研究部の皆さん、今度の公演はよろしくお願いしますね〜♪」

こりゃまた、僕も僕とてこき使われそうだなぁ…。
忍術研究部のみなはみなで張り切っちゃってるし。
カホ副部長はため息吐いちゃってるし。
僕は今のうちに部長の我儘を聞く準備でもしておきましょうか。

「にゃはは……。まぁ、お手並み拝見と参りましょうか？」

[26 ◆rALpl08yA7QB 25/07/21(月) 09:20:54]

〜交流会当日〜

「……ふぅ。大変だなぁ。」

交流会が始まり、僕は和楽姫の開始の準備を進めるべく手伝いをしている。
台本を閉じ、本番に備えるべく移動をする。
周囲を見渡せばスタッフの方々がせっせと準備しているのが見える。
そして遠くに見えるのは忍術研究部の皆と先生の姿。
挨拶するべくして先生達の元へと向かってく。

「お疲れ様です先生。それと忍術研究部の方々もご苦労様です。」
「イズモじゃない。イズモも手伝いしてんの？」
「うん。確認作業とか色々任されているからね。」
"ご苦労様。相変わらず苦労してるね。"
「仕方ないですよ。一大イベントですしなにより。」
「この交流会は陰陽部として失敗するわけにはいかないので。」
「大変、ですね…。イズモちゃんは陰陽部の中でもよく動いてるって…。」
「まぁね。その分顔もそれなり広いよ。努力の賜物かな。」
"でも、詰めすぎないようにね。倒れたら元も子もないよ。"
「これぐらいならまだまだ余裕あります。それに僕も今回の和楽姫に…。」
「いえ、これは秘密でしたね。では…、やることがあるのでこれで。」
「イズモ殿も気をつけてくださいね！」

そろそろ『和楽姫』役の人が来るしね。ただ今回の和楽姫役はチセ様ではなく…。
万魔殿のお客様のひとりである丹花イブキ様だけど…ね。
これも急遽変更になったらしいけど。ほんと、部長ったら…。
はぁ、さて、僕は僕とて役目があるし、部長の無茶ぶりに応えなきゃいけないし。
陰陽部の部室に帰る途中、渡されている台本を開いては和楽姫の流れを見る。
今回特別に書き下ろしたらしいと言われる内容…。
確か、シズコ委員長も修行部の方々も協力してくれてるんだっけかな。

[27 ◆rALpl08yA7QB 25/07/21(月) 10:47:54]

「…………ん？」

急に電気が…？なにかトラブルでも起きたのかな。

近くにスタッフは…、いない。暗くて見えないな。

けど遠くで慌ただしい音はする。対応しているようだね。

ここにいるスタッフは優秀な人達が多いし、僕が出る幕はないだろう。

「このまま帰るとしましょうか。」

お姉ちゃんもニヤ部長も部室で待ってるだろうし。

そこで待機しているスタッフとの打ち合わせもあるから遅刻する訳にもいかない。

まったく。ニヤ部長も一番重いところを僕達に任せるとは……。

「ん、電気、付いたみたい。」

なんだっだんだろ。昨日まで何に問題なかったはずなのに。

…ま、気にしたところで仕方ないっか。

「ただいま戻りましたー。」

「お疲れさん。こっちも中継の準備できとるよ〜。」

「了解です。ニヤ部長が自ら中継放送するとは思いもしなかったですよ。」

「たまには…ね？」

「お姉ちゃんもいます？」

「向こうでスタッフと話しとるよ〜。イズモも確認しといて〜。」

「はいはい。わかりました…っと。ヘマするわけにはいかないので。」dice1d3=2 (2)

1.確認作業中、スタート地点にいたスタッフが慌てて部室に。

2.流れを確認するために和楽姫の最終地点へと。

3.(+にしても本当に珍しいなぁ……。なにか企んでたりしない？)

[28 ◆rALpl08yA7QB 25/07/21(月) 11:18:38]

"御二方は特に重要なポジションですし、確認するために一度現場へ向かいましょう。"

「そうですね。案内お願いします。」

「ニヤ部長〜、私達ちょっと出るからねー。」

「はいよ〜。頑張ってな〜。」

武器も使うらしいし現場に着いたらチェックしとかないと。向かう途中、お姉ちゃんがスマホで中継画面を流しているようで。

横から覗き見するようにして僕も中継を見る。

にしても…、本当に今回は参加人数が多いな。ゲヘナの人達もいるからか。

「…あ、先生、参加してるんだこれ。」

「どれどれ……。あ、ホントだ。忍術研究部も頑張ってる。」

今回は交流会特別仕様。中継なんて始めてのことらしいけど。先生達は今…、シズコ委員長のところみたい。数々の試練の中で最初の部分。

最初だから簡単な試験内容。真正面から勝負して勝てばいい。先生がいる忍術研究部ならシズコ委員長とフィーナぐらい、突破するのも簡単か。

「にしても、誘拐役の人…。魑魅一座じゃない？」

「お祭りに厳しい輩のはずなのにまさかこれに協力的だとはね。」

「わかんないよ？もしかしたらコスプレの可能性だってあるし。」

「確かに、魑魅一座なんてわかりやすい悪役だからね。目立つには丁度いいかも。」

"御二方。現場へと到着しましたよ。"

「ありがとうございます……ってここ。」

「陰陽部が所有している中で一番高いところ…っていうか、ニヤ部長個人で使ってるところじゃ？」

"えぇ。今回の和楽姫はニヤ様直々に書き下ろした内容となっていますのはご存知の通り、今回はここを貸し出していただいてまして。"

「今までの和楽姫って専用の場所作られているはずなのに…、こりゃまた。」

「ま、ニヤ部長のことだし。ゲヘナとの交流会なんだし、派手にしたいんでしょ。ほら、ここって絶景レベルでいい景色だし。フィナーレにはピッタリだよ。」

「…ニヤ部長らしいといえばニヤ部長らしいけどね。じゃ、僕らも頑張って行きましょうか。」

ミケツ・？？力：dice1d100=49 (49)

イナリ・？？力：dice1d100=66 (66)

(お互い最低50の保証付き)

[29 ◆rALpl08yA7QB 25/07/21(月) 16:21:31]

「…ふぅ……。うーん。なんか納得できない。」
「そもそも一週間しかなかったんだから、できたらいい方だよ。」
"ですが、御二方の筋がいいですね。…磨けば宝石になるかも。"
"特にイナホ様。過去に経験は…？"
「ないよ。ただ、そういうのが少しだけ得意なだけ。」
「お姉ちゃんって割と天才タイプだよねー。羨ましいや。」
「天才か…。…それで苦しむことだってたくさんあるのに。」ﾎﾞｿｯ
「……？お姉ちゃん？」
「いや、なんでもないよ。」
"問題は無いようですし、後は自由時間にして頂いても構いません。"
「わかりました。」
「先に着替えておく？」
「そうだね。……ん、ニヤ部長から電話？」

こんな時に電話…？なにかトラブルでも発生した？
それともまた無理難題を押し付けようとしてたり？
どっちでもいいが、後でボコすことは間違いなくからね。
いい加減、僕の堪忍袋の緒が切れる。
お姉ちゃんにちょっと席を外すとだけ伝え、隅っこに移動してから電話を取る。

「はーい。イズモですけどー。」
「にゃはは〜。そっちの準備はどう？」
「ほぼ完璧ですが。」
「さすが〜。ただ、ちょ〜っとシナリオ変更が入りそうでね。」
「シナリオ変更？」
「そっ。誘拐役の人達なんだけどねぇ。刺激が欲しいみたいで。」
「………………あーーーー。なるほど、はいはい。」
「ま、そういう事だとは思いましたよ。魑魅一座が協力するとは思えないですからね。」
「わかりました。お姉ちゃんにも伝えて上手く合わせるようにします。」
「にゃはっ♪おねがいねぇ。」

[30 二次元好きの匿名さん 25/07/21(月) 23:16:46]

ミケツちゃん妖怪１足りないにやられとる

[31 ◆rALpl08yA7QB 25/07/22(火) 00:42:13]

………やっぱりトラブルだったか。つまり、あの魑魅一座は本物の誘拐犯って事。
先生達がそれに気づかないわけがない…。全力の追いかけっこ中だね。
スマホで中継画面を見る。部長が上手いこと言ってるおかげで表面上の公演は無事に進んでいる…と。 魑魅一座の服装…、さっきは横からだったしよく見えなかったけど、改めて見ればこいつら気まぐれ流のヤツら。
だとするとなら目的は陰陽部…、しかもニヤ部長と見た。
好戦的で変な要求をするやつらが気まぐれ流の特徴だしね。
んでもって、僕達がいるここが向こうの最終地点のはず。
先生は……、第二地点。ツバキさんの眠り姫のところ…か。
だとするならまだ時間に余裕はある。

「お姉ちゃん、そこスタッフの方。ちょっといいですか？」
"どうかしましたか？"
「ん？どしたの。」
「先程、ニヤ部長から電話がありまして……。」

ニヤ部長なら僕がなにをするかわかるだろうし、僕もニヤ部長が何をして欲しいかはわかる。刺激が欲しい、つまりは…ね？
今起きてるトラブルの内容を伝え、その上バレないで公演を続けられる内容を提案を即席で考えては提案する。

[32 ◆rALpl08yA7QB 25/07/22(火) 08:38:47]

「…て、内容でどうでしょう。多少アドリブは入ると思いますがこれであれば演出上対応は可能かな、と。」
「私は異論なーし。急な変更には慣れっこだしね。」
"私も特に異論はありません。少々手荒ではありますが向こうもそれを覚悟してるでしょうから。"
「ありがとうございます。ただ、この事は交流会が終わるまで僕達三人だけの秘密にしておいて下さい。」
「はーいよ。特に万魔殿のやつらにはバレたくないでしょうからね。」
「噂によるとイブキって子に溺愛しているらしいからもしも怪我したらそれこそ百鬼夜行とゲヘナの間で戦争が起きる。風紀委員のヤツらとは相手したくないからね。私は。」
「それを防ぐための僕達だよ。失敗は許されない。」
「だからお姉ちゃん、こっちに辿り着くまでに先生達を影から守ってくれる？」
「まっかせて。気づかれない程度にやったげる。」
「じゃおねがい。僕は準備をするから。」

グッと親指を立てた直後、シュパッと建物から降りていく。
ここ、結構な高さのはすまなんだけど大丈夫だろうか。
まぁお姉ちゃんなら心配しなくていいでしょ。

「では、僕も準備と致しましょうか。更衣室に案内してください。」
"わかりました。こちらです。イズモ様。"

[33 ◆rALpl08yA7QB 25/07/22(火) 15:46:31]

〜百鬼夜行・第三関門地点〜

「ってなわけで…っと……。」

第三地点…、建物の上から見下ろして様子を伺う。
既に何人かがミモリのところへ着いているみたいだけど…。
忍術研究部と先生の姿は見られない。身を潜めながらスマホで中継を見るが…。
…あ、いや、第二突破してる。ってことはもうすぐここに辿り着く。
しかし、魑魅一座のヤツらはどこにいるんだか。
直ぐにとっ捕まえられないのがもどかしい。

「まったく。これだから悪人は。」

しばらく泳がせなきゃいけないのが…ね。
ニヤ部長はそれを演出上の一部として上手く組み込んだわけだけど。
そもそも、カホにバレるのも時間の問題でしょ。
……つまり、私は影からそっとカホのことも撃たなきゃいけないのかな？
カホのことだから中止させようとするはず。
そんなことになったら寧ろ悪い方向に進んでいく。それを読んでるのかも。先生なら上手く言葉を紡いでくれるだろうけど…。
ま、ちょうどいいや。ミケツのことこき使ってるし、仕事量とんでもないし。
お灸を据え…、いや、遠回しに言うのもあれだね。うん、懲らしめてやろう。
私個人としてはカホのことは好きではないからね。

「それまでは様子見…かな。」

助けが必要であれば助けに行く。私の今の役目は補助。
過度な干渉をしない程度に手助けをする。その上魑魅一座の動きを監視する。
それこそ、中継のおかげで何とかなってはいるが。
魑魅一座が何をしでかすかがわからない。

[34 ◆rALpl08yA7QB 25/07/22(火) 16:13:56]

「………しっかし、ミモリか…。」

修行部にいる水羽ミモリ…。私が少し苦手だなって思ってる人物のひとつ。

性格は優しいし、大人しいし、ちょっと大人っぽい印象を持つから嫌いではない。

ただ彼女にはある噂がある。それは読心術が使えるという…。

…後ろめたい過去がある私にとっては読まれたくないことがたくさんだから。

可能な限りは距離を置くしかないんだけど。さて、と。

「先生達、到着したみたいだね。ミモリ相手に苦戦するとは思わないけど。」

台本を開いてみる。確か、今回ミモリに当てられているのは…。

読心術師役…、クリア条件は普通に倒すこと。

…読心術師の肩書きの意味ある？第三関門のアトラクションだよねこれ？

第二の方がよっぽど難しいと思うんだけど？

「……観察してよ。」dice1d3=3 (3)

1.………なにあの茶番。え？なに？え……？

2.…なるほど。これは難しいって言っても過言ではないか。

3.………。(無言でミチルのことを撃つ)

[35 ◆rALpl08yA7QB 25/07/22(火) 23:33:24]

遅れてすみません。今日はおやすみです。
連勤で疲労困憊で頭回んないので…。すみません。

[36 ◆rALpl08yA7QB 25/07/23(水) 08:14:52]

「あいた！？ど、どこから！？」
"わぁ…。おでこの真ん中綺麗に赤くなってる…。"
「非の打ち所のない綺麗なヘッドショットですね。」
「むむむっ…！これもミモリ殿の策略でしょうか！」
「えっと…。全く身に覚えがないのですが…？」
「こうなってしまえばもう戦闘ですかね。」

………なんか上手くいったからよし。
三人して変にぼーってなってるの正直面白かったけど。
さすがにそれで停滞するのはごめんだから進ませてもらうよ。

「さて、と。こうなってしまえば勝手に戦ってくれるはずだから…。」

特にこれ以上の援護をする必要は無い。
っとなると一旦は…、魑魅一座の方を見た後にカホの様子…かな。
ニヤ部長が足止めをするとは思えないし。
中継画面を見ながら恐らくいるであろう場所へと向かってく。
屋根と屋根を経由して上から見下ろせる場所で。
なるべく足音を立てずに走ってく。

「(………アレか。)」

ちょっと遠く。幼子を連れている魑魅一座が見える。
あの幼子が万魔殿が溺愛されているイブキって子か…。
……身長、ほぼ私と一緒じゃ？いやでも、天才って言われてるし…。
飛び級だったりするんかな。はたまた私みたいに小柄なだけか。
とにかく、バレないよう、近づきすぎないようにしなきゃ。

「なるべく、現場から離れようとしているが…。」
「なるほど、誘拐役と勘違いしている人達の手によって上手く誘導されている。」

[37 二次元好きの匿名さん 25/07/23(水) 16:30:26]

抜き脚差し足
気付きませんように

[38 ◆rALpl08yA7QB 25/07/23(水) 16:49:37]

……これなら別に私の出る幕でも無さそう。

とはいえ様子見は続けなきゃいけないし。

先生達になにかあっちゃいけない。それに先生が解決してくれた方が楽だし。

なら、一度第四関門…、その地点に移動するがベストかな。

あそこ、手助けできるような場所じゃないけど…。私も迷ったら嫌だし。

だったらさっさと移動。あいつらはほっといても目的地に来るでしょう。

私は私でしっかり役目を果たさなきゃ。

「出口で待ってるとしましょうか。」

とは言っても離れている場所だけどね。見つかる訳には行かないし。

それと…、何かあった時にすぐ対応できるために、ね。dice1d3=3 (3)

1.どうやら先生は今到着したばかりみたいだね。

2.おっと、ミチルか先走って入ってった。

3.……もうクリアしてたの？さすが……。ん、まって、遠くから見えるのはカホじゃ？

[39 ◆rALpl08yA7QB 25/07/23(水) 23:11:03]

へぇ。やるじゃん。忍者についてはあんまり知らないけど。
イズナのみならず他の二人も実力はそこそこあるってことね。
そう言えば、忍術研究部は正式に認可を貰うために手伝ってるんだっけか。
ミケツから色々聞いてはいたけど。
…多分、忍術研究部はバレたら貰えないって思ってるんだろうね。
本来ならすぐ報告してくれた方が良かったんだろうけど。
きっと、彼女達もなにか思惑があるんだろうね。

「このまま私も準備…を……？」

あれ？…アレは…、カホ？なんか引き連れてってるなぁ。
それに怒って…あー、なるほど。気づかれたか。
だったら次の私の役目はっと……。
背後からの気絶させるのも可能だけど身長が足りないから…。
真正面から止めてみるとしましょうか。

「カホふくぶちょー、すとーっぷ。」

そう言いながら立ちはだかるようにし屋根から飛び降りて銃を担ぐ。
現れるはずもない人物が目の前に。向こうは驚いては立ち止まる。

「そんな大人数を引き連れてどこへ行くつもり？」
「………あなたには関係ないことです。急いでるので。」

歩みを進めようとした直後、即座に引き金を引いて取り巻きのひとりを倒す。
その行動にカホ副部長は驚きを隠せないのか目をかっぴらいている。

[40 ◆rALpl08yA7QB 25/07/23(水) 23:43:10]

「…その行為がどういったことか、あなたが知らないわけがないでしょう。」
「だからこそだよ。そのために私がここにいる。」
「……公演を続けさせるつもりですか。」
「今は特になにも問題はない。隠し通せているのならそれでいいじゃん。」
「なにをそんなに焦る必要があるのさ。」
「これはゲヘナとの交流会ですよ。もしも万魔殿にこのことがバレてしまったら…！」
「わかってる。わかってるけど……。だからといって陰陽部がしゃしゃり出でそれでバレたらダメじゃない？」
「それは！そうですが……。」
「それに、忍術研究部が頑張ってるんだからさ。影からの応援でいいんじゃん。先生も居るんだから何も問題ないよ。」
「後始末を忍術研究部に任せる訳にはいかないのです。」
「でも、彼女達は認可がかかってるんでしょ？」
「別に認可でしたら他に方法が…。」
「彼女達の境遇も考えた方がいいよ。」

カホの言う通り。認可を取りたいんだったら他に方法がある。
ミケツから聞いたことある。活動実績はあるのに他からの保証書が得られていない、と。
…私の考えではあるんだけど、何か言いづらいことがあるんじゃないんかな。
例えば…、理解を得られないとか、ね。
私は忍者に関しては全く知らない。だけどそれを馬鹿にすることはしない。
何かに全力になれるのは素晴らしいことだし、私は応援する。
これはきっと、認めてもらうための彼女達の試練でもある。

[41 ◆rALpl08yA7QB 25/07/24(木) 00:02:28]

「大人しく退いて。カホじゃ私に勝てないの分かるでしょ。」

「…確かに私には勝機はないです。イナさんは強いですから。」

「かと言ってこれは無視できないのです。ですから…、勝てなくても、無理矢理にでも退けるまで。」

「……………わからず屋。」

理解を得られなかった者、裏切られたことがある者としては…。

この勝負、負ける訳にはいかないな。イズナ以外の子とは話したことないけど。

それでも彼女達の忍者に対する想いは確かに本物だろう。

カホがやろうとしていることはきっと彼女達の居場所を奪うことになる。

それを全力で止めなきゃ。彼女達の青春を失う訳にはいかない。

ため息ひとつ零れる。カホの堅物さに少し呆れながら。

「……桑上カホ。あなたの行動原理は理解できなくもない。…だが、私はそれを百鬼夜行の秩序を乱すものだと捉えた。だとするのならば百花繚乱として、君を捕まえる義務がある。…百花繚乱紛争調停委員会、霊狐イナホが相手だ。」

「………私も、負けるつもりはありません。陰陽部のため…、百鬼夜行のためなのですから！」

戦闘

イナリ：dice1d73=34 (34) (+20)

カホ：dice1d80=25 (25)

モブ：dice1d45=45 (45)

モブ：dice1d45=12 (12)

(二点先取制。他の三人がひとりでもイナリより高ければ一点獲得。

イナリは20の保証付き。)

[42 ◆rALpl08yA7QB 25/07/24(木) 00:22:29]

「生温い。」

「くっ…、やっぱ一筋縄では行きませんか…！」

「その程度でアマツキツネと相対しようなんてまだまだだよ。」

手加減無しの本気の戦闘。いつもよりも調子は悪くない。

…いや、きっと交流会を得て私の実力が伸びているのだろう。相手の動きが遅く見える。近くにいるモブの頭を的確に撃ち抜き、詰めようとしてくるのを拳銃で抑えながら。

「……カホがやろうとしていることに正直、罪は無い。」

「もっとも合理的な判断だと思うし、百鬼夜行のことを想うなら確かにそれは正解の判断。」

「だけど、私は忍術研究部を信じてみたい。」

「信じた先に、戦争が起こってしまったらどうするつもりですか！」

「私達には先生がいる。先生がどうにかしてくれるよ。」

「…それに、敵なら私が全て打ち倒す。」

「それじゃダメなんですよ……！！」

「そっか。」

…とことん堅物だね。やっぱ。

まだまだ一年生とはいえど、いや、一年生になる前から見てきたからわかる。でもそれがいつか身を滅ぼすかもしれない。

ちょっとは頭を柔らかくしないとダメだよ。カホは。

それに…、失ったことも理解されなかったこともないから。

「……カホ。私はやっぱりカホのこと嫌いだな。」

戦闘

イナリ：dice1d73=54 (54) (+20)

カホ：dice1d80=62 (62)

モブ：dice1d45=31 (31)

モブ：dice1d45=21 (21)

(二点先取制。他の三人がひとりでもイナリより高ければ一点獲得。

イナリは20の保証付き。)

[43 二次元好きの匿名さん 25/07/24(木) 08:23:03]

ん〜。保証があるとはいえやっぱイナリは強いね。

[44 ◆rALpl08yA7QB 25/07/24(木) 16:07:05]

「…うっ……ぐっ………。」
「………勝負ありだよ。諦めて、カホ。」
「まだ…まだ…！」
「百鬼夜行を想う気持ちは理解できるよ。」
「だから既に策は投じてる。…ミケツと私が最後の仕上げをするところ。」
「この公演を大成功に収めるために…ね。」
「んな…。まさか、ニヤ様が既に……？」
「そっ。だいぶ最初っから連絡は来てたよ。」
「……やはり、ニヤ様には敵いませんね…。」
「うん。だからそんな心配することは無いよ。成功するためにも忍術研究部にはいてもらわないとダメなんだ。」
「……それまで大人しくして。」

頭に拳銃の銃口を向けて、少し深呼吸した後…。
乾いた音が静かになった戦場に響いた。それは私たちの勝敗を決する音で。
倒すつもりはなかったけど。倒さないと止まらない気がして。
きっと、私を退けて向かったとしても、向こうの意志は固いだろうし。
…ここで止められるだけ、まだいいのかな。

「…さて、と。そろそろ戻ろうかな。」

少し時間喰ったし、色々準備しないといけないし。
後は大丈夫でしょ。ひとつの山場は超えただろうし、ね。
ちょーっと疲れちゃったけど、ま、頑張ろっか。
最後の山場が残ってる。

[45 ◆rALpl08yA7QB 25/07/24(木) 23:47:25]

〜百鬼夜行・陰陽部〜

…よしっと。武器の整備も問題なし。着替えもした、と。
最後の確認もちゃんと済ませた。中継を見れば魑魅一座達はこっちに向かってる。
やはり僕の読みは間違ってなかった…とも言えよう。
少し待っていればお姉ちゃんがぴょこっと入ってくる。

「おかえり、お姉ちゃん。どうだった？」
「さすが先生ってとこかな。手助けはあまりいらなかった。」
「ただ、カホのことボコしてきたから。後始末はよろしく。」
「……まー、カホ副部長ならやりかねないとは思ったけど。」
「いいや、僕が何とかすりゃいいだけだろうし。ほら、早く着替えた。」
「はーい。」

そそくさと用意されている服装に着替える。
和装…ではあるが通気性はよく、激しい運動にも対応しているもの。
所謂、僕たちが普段着用している服装の丈がちょっと伸びたみたいな感じ。

「しっかしまぁ。短時間でよくこんなのを用意できたこと。」
「しかも特注品らしいね。…体型のことについて聞かれなかったけどどこから引っ張ってきたんだろう？」
「気にしたら負け。それでも気になるなら詰めればいいだけ。」
「ぼ、暴力……。」
「失敬な。百花繚乱の正当な調査だよ。」

袖に腕を通し、全身鏡で身だしなみをチェックしながらよしっとひと言。
僕も後ろ姿に不備がないか確認し、また自分も確認してもらって準備を終える。
最後に台本を開き、またアドリブのチェックを済ませておく。
弾薬を袖の中…、腕に取り付けてある小型のポーチに仕舞い込んで、
銃を背負った後にお姉ちゃんと手を繋いで更衣室を後にした。

[46 ◆rALpl08yA7QB 25/07/25(金) 00:08:51]

「おまたせしました。今の状況はどうなってますか？」
"もう少しでこちらへと到着するかと。…道中ハプニングがあったようですが。"
「先生が無事であればそれでいい。私達は私達のやることを済ませるだけ。」
「それでは僕達は待機してますので。…初めてで緊張しますが、僕達の全力をお見せします。」
「そーゆーことだから。じゃ、タイミング来たらお願いね。」

僕らは中心部に立っては先に来るであろう魑魅一座の面々を待つ。
これから見せるのはニヤ部長が直接書き下ろした今回の交流会のための特別なシナリオ。
そのシナリオでは最後の関門…いや、物語のラスボスを僕らが受け持つ。
しかもこれは秘匿されたサプライズ。ガチの演技込みの特別版。
姫の名声を求め、拐うことを指示した張本人…。その黒幕的存在。
それはひとつの城に住まう主人に忠実な実力のある女房役。一風変わった和楽姫。
そして、それは中継を通して百鬼夜行内に放送される。

「……緊張するね。」
「そうだね。だけど私達なら大丈夫。きっとやれるよ。」
「…うん。頑張る。」

深く深呼吸をしては心を落ち着かせておく。
少し経ち、現れてくるのは誘拐犯である魑魅一座三人組。
そして万魔殿のお客様である誘拐されたお姫様役のイブキ様がいる。
恐らく、この三人が主な実行犯。そして主犯格がイブキ様の手を握っている。
入ってきたと同時に回されるカメラ。その放送を僕らは見ることができない、が。
盛り上がりを見せていることには違いない。

[47 ◆rALpl08yA7QB 25/07/25(金) 00:34:13]

"やっと着いたぞ…。部長は…アイツはどこだ！！"
「ここまでご苦労さま。さて、目的の娘はどこへ？」
"こいつ…、確かニヤ部長が気に入ってるという…二人組…。"
"なるほど、こいつらを窓口にすれば…。"
"…あぁ！ここにいるぞ！！お前たちにとってこいつは大事な娘なんだろ！"
「そう。仕える主人を天下へと導くために必要な娘…、ふふっ。ちゃんと連れてきたようでなにより。」
"ここに連れてくるまでに苦労したんだ…！その主人とやらに合わせる権利ぐらいはあるだろう！！"
「…………ほう。主人に会いたいと、そう仰るのね。」

お姉ちゃんの声色が変わる。直後抜かれる拳銃。
取り巻き二人に素早く標準を合わせては弾丸を数発。
相手は何が起きたか分からぬまま、そのまま仰向けに倒れていく。

"んなっ……！？"
「下衆の分際で我が親愛たる主人に会おうと。全く…、反吐が出る。」
"お前……！！！"
「後ろがお留守ですわ。」

相手が倒れた味方とお姉ちゃんに気を取られているうちに背後へと回り込み。
背中に銃口を押付け、ゼロ距離で散弾銃の引き金を引く。
奴は吹き飛び、僕はすかさずイブキ様を抱き寄せて周りに気づかれないように耳打ちをする。

「こちらは演技です。どうかお心配なさらず。ほぼアドリブであるが故、イブキ様も雰囲気だけでもよろしいので演技に乗っていただければ。」
「う、うん。わかった……！」

[48 ◆rALpl08yA7QB 25/07/25(金) 08:38:54]

イブキ様も理解してくれたのか小さく返事をする。
カメラに映らないうちにスタッフが気絶した魑魅一座を運び出し、近くに待機してたであろうイセとスサノが連れていく。
イブキの手を握り、お姉ちゃんの元へと連れていく。
そして僕は台本にあった役を作り、表情を変える。

「あっはは…♪姉上ったら。この者達も苦労したであろうに。」
「元よりヤツらは運び出すためだけに雇ったただの駒。イズモ、それを分かってて撃ったのでしょう？」
「えぇ。主人に会おうだなんて、そんな愚かな口を閉ざしてあげたまで。」
「わたくしなりの優しさですわ。」
「全く。私よりも手加減がないな。さて…、この娘を主人に届けてしまおう。」

アドリブとはいえど、この性格は元々はニヤ様が考えていたもの。
僕がちょっとお調子者のメスガキ気質な女房役。
お姉ちゃんが冷酷で淡々と物事を進める生真面目な性格の女房役。
変な趣味でもあるんだろうかと思ってしまう。
それはともかく。推測が正しければもうすぐのはず。
そう思った直後、扉が大きな音を立てて現れるや否や。
忍術研究部の部長…、千鳥ミチルと先生が息を切らして入ってくる。
そして、先生は僕達を見るなり、大きく目を見開いては驚く。

「はぁ、はぁ……。………ふぅ。」
「お姫様、返してもらうよ………！」
「……また愚か者がひとり。その姿。…なるほど。姫お抱えの忍びと見た。」
「えぇ、そうですわね。…良くここまで辿り着きました。」
「数々の困難があったでしょう？賞賛に値することではありますが…。既に満身創痍ではありませんか。ふふっ…♪」
「それで戦おうだなんて、愚かにも程がありますわ？」

セリフを言いながら僕は先生に必死に目線を送る。
僕達がやっていることに気づいて欲しい、と言わんばかりに。
そして、先生は周囲にカメラが設置してあることに気づき、なにをしているのか理解したようで。そっとミチルに耳打ちをする。

[49 ◆rALpl08yA7QB 25/07/25(金) 13:26:17]

「そ、そんなの、まだわからないじゃん！それにあたしはまだまだいけるよ！」

「(とは言ったものの…。相手はあのアマツキツネ…！？あたしひとりでどうこうできる相手じゃないよ…！！)」

"…ミチル。大丈夫。私がついてるよ。"

「飛んで火に入る夏の虫とはまさにこの事…。姉上、ここはわたくしが。」

「不届き者には罰を。相手は既に満身創痍。姉上の手を煩わせる程ではないですわ。」

「……いや、イズモは出なくていい。せめて最後ぐらいは私の手で飾らせてあげるのが礼儀と言うもの。」

そういうとお姉ちゃんは狙撃銃を手に取り、その銃口をミチルに向ける。耳に聞こえてくるはニヤの実況とも呼べる中継。会場の雰囲気は見ることはできないが…。きっと盛り上がってると思う。ただ、相手は…、ミチルはなにか震えているようだった。

「……何を震えているのかしら？もしかして、怖気付いて－－－」

「怖気付いてなんかないよ……！！！こ、これは…その、忍術でっ…！！」

「そう言いながら足腰は震えているじゃない。それで戦おうだなんて…ふっ、ふふっ、片腹痛いですわ。」

「まさかその程度の覚悟で姫を取り返せるとでも？」

「っ……！舐めないで！あたしは約束したんだ…！！」

「忍者は…、一度交わした約束を守るもの…！！」

「イブキを必ず助けるって…！！」

…道中、きっとどこかで悩んだのだろうか。それで答えを見つけ出したのか。ミチルの目は燃えている。忍者としての責務を果たそうとしている。お姉ちゃんもそれを感じ取ったのか、大きく息を吸っては吐く。

「…その心意気やよし。」

「だったらこちらも全力でお相手をしよう。」

「では、姉上。わたくしは下がってこの娘を見張っておりますわ。」

「取り返すのに相応しいか…、見極めてくださいまし。」

そう言ってはイブキ様を連れて、カメラ映る外へ移動する。お姉ちゃんとミチルは互いに見つめ合う。先に行動をしたのは…、お姉ちゃんの方だった。

戦闘

イナリ：dice1d93=55 (55)

ミチル：dice1d45=29 (29) (+40)

(二点先取制。数値が高い方が一点獲得。ミチルは先生の指揮により85のうち40の確定付き。)

[50 ◆rALpl08yA7QB 25/07/25(金) 15:38:43]

「くっ……。なかなかやるなっ……！！」

「戦えてる…？あたしが…？あのアマツキツネ相手に…？」

元々負ける予定のシナリオとはいえ、お姉ちゃんもそこまで手は抜いてないはず。

でも、見る限りだとミチルも戦闘の筋がいい。三年生で少し長く生きてるからなのかな。その上、先生の指揮によって最大限に生かされている？

目線でお姉ちゃんを追ってみる。お姉ちゃんの表情…。冷や汗が流れてる。

「(私が、押されている…？)」

「(いや、元より負ける予定。だけど、想定以上に強い。)」

「(手を抜いているつもりはない。だけとどう…、あぁ。)」

「(先生がいるから。先生の指揮のせいだ。間合い、間合いを完璧にこなしている。)」

「(先生は私の戦闘スタイルを知っている。懐まで潜り込まれたら勝ち目はない。それを知っている。)」

「(だから、詰められない最適な間合いを保ってるんだ。)」

「(それにて向こうも素早い。さすがに私の方が上手とは言えど。)」

「(それでも近づこうとすれば火遁の術？というのを使って牽制してくる。)」

「(………まずい。普通に真正面から負ける。)」

……いや、あれは本気で焦ってる？お姉ちゃんの顔が。

ホシノさんとの戦いの時と同じ顔をしている。

ミチルが強すぎるから？…先生の指揮があるだけでそんなに変わる？僕の身体能力が指揮下にいる時のみ解決するのと同じように…。

「なんだかよくわかんないけどこのまま押し切るよ！先生！力を貸して！」

"わかった。最後のひと押しだ！"

「負けて…たまるかっ……！！！」

戦闘

イナリ：dice1d93=72 (72)

ミチル：dice1d45=38 (38) (+40)

(二点先取制。数値が高い方が一点獲得。

ミチル1点、イナリ0点。ミチルは先生の指揮により85のうち40の確定付き。)

[51 ◆rALpl08yA7QB 25/07/25(金) 23:30:13]

「忍び相手に、この私がっ……！？」

間合いを詰められない。お姉ちゃんの得意戦法が使えない。
中距離からの狙撃を行うも、ミチルの身体能力で避けられる。
そして、その射程距離は散弾銃が最も刺さりやすい距離で、少しずつ、一方的にダメージを受け続けている。
支援に入ろうか。そう思って散弾銃を手に取れば、お姉ちゃんが来るなと言わんばかりの眼光を見せてくる。
元より負けるつもりである勝負。だから、ここは潔く…ってことなのだろうか。
お姉ちゃんはひたすら不利な状況で戦い続ける。烈々な戦い…それに近い戦闘を演出としてやってみせているのだろうか。
だが、お姉ちゃんの狙撃銃の弾が尽きた時に、保っていた均衡が崩れる。

「ちっ……！」

狙撃銃を投げ捨て、拳銃を取り出そうと懐に手を伸ばした時。
先生の指示でミチルが突撃をかましてくる。
確かに見せた一瞬の隙を見逃さなかった。
間合いを詰めることを許したお姉ちゃんの額に額に銃口を押し付ける。

「はぁっ、はぁっ……。」
「………ここまでか。」
「姉上！！」
「覚悟はしかと見せてもらった。私たちの負けを素直に受け入れよう。」

手を上げ、手にした拳銃を落として降伏する。
一瞬だけ目線を僕に配り、僕はイブキ様を連れてミチルに引き渡す。
そこでニヤ部長による和楽姫救出が完了したという放送が流れ、そして遅れて残りの部員とプラスアルファでひとりやってくる。

[52 ◆rALpl08yA7QB 25/07/25(金) 23:57:30]

「部長殿！！助太刀に来ましたっ……！！」
「ぶ、部長、大丈夫ですか…！」
「イズナ、ツクヨ！だ、大丈夫…！あたしひとりで取り返せたよ！」
「それはなにより、です。イブキ、大丈夫ですか？」
「うん！なんだかね、すっごい戦いだったよ！」
「…………はぁ、疲れた。」

カメラが止まったのを見るやいなや、仰向けにお姉ちゃんは倒れる。
慣れない演技…っというかほぼアドリブだったが故に。
僕も緊張がほぐれてほっと一息つく。

「それで…、あなた達がイブキ誘拐の黒幕なんですか？」
「ちがーう。事情を知ってる協力者ー。」
「黒幕は既に百花繚乱の手によって確保済みです。」
「そうですか…。っとなるとこれは表上何事も無かったかのようにするための。」
「咄嗟に作り出した演技。イズモが考えた修正されたシナリオ。ほぼアドリブだったけどね。…んで、誰？」
「棗イロハです。万魔殿のメンバーのひとりだと思ってください。」
「私は霊狐イナホ。んでこの子はイズモ。私の双子の妹。…んで、結局バレてたの？」
「いえ、私だけです。なのでずっと着いてきてました。」
「ならいいや…。はー、つっかれた……。」
「あはは……。これで一件落着、ですかね。僕も慣れない演技で疲れました…。」
"普段のイズモとは違うイズモが見れたね。イナはそのまんまだったのに。"
「……忘れてください。あんな性格、僕じゃないですよ。」

そんなこんなでひとつの事件は幕を閉じる。
この後に来るであろう損害賠償やら、黒幕に対しての事情聴取とかもあるだろうけど。一旦は休むとしましょうか。お姉ちゃんもヘトヘトだろうしね。

[53 ◆rALpl08yA7QB 25/07/26(土) 00:03:28]

おまけ：イロハとの好感度ダイス

ミケツ、イナリからイロハに対しての好感度

ミケツ：dice1d100=12 (12)

イナリ：dice1d100=71 (71)

イロハからミケツとイナリに対しての好感度

ミケツ：dice1d100=91 (91)

イナリ：dice1d100=90 (90)

そしてサプライズ演出は………。dice1d4=4 (4)

1.悪くない程度…。やっぱ即席なのも相まってキツかったみたい。ニヤ部長も後回しの課題とは言ってた。

2.まぁまぁの評価だったらしい。ちょっとだけ僕のお仕事増えるかも？

3.結構評価が高かったんだとか…。これは本格的に演技のお稽古入るだろーな…。

4.各方面から大絶賛だったらしい。僕たちのことをファンになったゲヘナの人がいるんだとか…！？

[54 二次元好きの匿名さん 25/07/26(土) 09:11:45]

ここで4を引くか………。
にしても、イロハからふたりに対しての好感度たっかいな。90超えてるし。

[55 ◆rALpl08yA7QB 25/07/26(土) 16:16:03]

〜翌日〜

「ニュースで取り上げられる……。」

翌日のお昼頃。クロノスによる報道は忍術研究部の話でいっぱいいっぱいだった。
やれ幽霊だの陰陽部の密閉だの…。クロノスは本当に好き勝手言うなぁ。
しかし、あろうことか僕たちに関する内容は一切流れてこない。
ニヤ部長曰く、大絶賛だったとは聞いていたし、実際終わって片付けして帰ろうとしたら色んな人に囲まれて揉みくちゃにされてたし。
ただ、まぁ…。絶対僕の仕事増える。デスクワークだけじゃなくて公演のお稽古とか絶対入る。
そういえば、忍術研究部は結局どうなったんだろ。正式に認可が下りたのか。
今回の建物の損害が結構あったみたいだし。カホ副部長が頭痛めてたし。
総額八桁…だっけ？歴史的価値のある建物もぶっ壊れちゃったのかな。

「……ん、電話。」

お姉ちゃんからだ。お姉ちゃんもお姉ちゃんで百花繚乱のお稽古か見回りのはず。
こんな時間に珍しい。なんの要件なんだろ？
なんも躊躇いもなく電話を取り、耳に当てるとお姉ちゃんの荒い息遣いが聞こえる。

『はぁっ、はぁっ……。イズモ、今家…！？』
「そうだけど。なにかあった？」
『い、家から出ない方がいいっ…！！人、人がめっちゃ追っかけてくる…！！』
「絶対昨日の公演のせいでしょうね。以前も結構あったけどそれがぐっと増えたと言うかなんというか。」
『まともに見回りができないんだけどっ…！お仕事に障害が起きてるんですけどっ…！！』
「こっちからニヤ部長に報告しておくけど…。落ち着くまでは耐えだね。」
『なんでイズモはそんなに落ち着いてられるの！？』
「お姉ちゃんみたく運動神経が良くないからね。もう囲まれたら諦めるしかないんだよ。」
「だから、今日はおやすみもらって家に籠ってるんだけどね。」
『ずっるい…！これなら私も休めばよかった！！』

[56 ◆rALpl08yA7QB 25/07/27(日) 00:24:08]

"あっ！いた！みんな見つけたよ！"
『うげっ！バレた！？』
「頑張って逃げ続けてねー。後、大量のファン引っかけてた状態で家に来ないように。ちゃんと振りほどいて追跡がないの確認してから家に入って。」
『うわーん！イズモの鬼！悪魔っ！！』
「鬼でも悪魔でもありません。ただの狐っ娘です。それじゃ、頑張って。」

電話を切り、ため息を吐く。こうなることを視野に入れてやったのか。
はたまたあまりにもうなぎ登りで人気を誇ってしまったのか。
そもそも、僕たちってそんな広く知られていい物だろうか。
ニヤ部長の意図は読めない。……って、また電話。今度はミチルから？

「はい。もしもし。」
『イズモーっ！助けてよーっ！！』
「そっちはなにがあったんですか。」
『ちゃんと約束守ったのに認可どころかカホに損害賠償求められてさー！』
『八桁、八桁だよ！払えるわけないじゃんっ！』
「…それ、一年生の僕にいいます？普通。」
『だってイズモって陰陽部の中でも上の立場なんでしょ！だからカホに一言言ってくれないかなー！』
「限界があります。怒られたくないし。」
「それに、あの時協力してた人の中に先生いましたよね？なら先生に助け求めたらどうです？」
『はっ！その手があった！ありがと！先生殿ところに行ってくる！！』
「無理難題押し付けないようにしてくださいねー。」

[57 ◆rALpl08yA7QB 25/07/27(日) 09:15:39]

まったくもう。副部長も副部長で意地悪だな…。

ひとつの部活に八桁の請求ってやりすぎでしょう。それに彼女たちがいなかったらどうなってたことやら……。

説教できる立場かどうかはともかく一言ぐらいは言ってあげるか…。

………また、電話。今度はニヤ部長からか…。出たくないなこれぇ…。

無視するわけにはもいかないから出るしかないんだけど。

「はいもしもし。」

『にゃは〜、元気にしてるー？昨日の公演のおかげー。』

「当てます。どうせ僕に色々出演してもらいたいっていうんでしょう？」

「その通り〜。カホもそこに同意してるからさぁ、今後事務作業の他に稽古とか入れる予定だから宜しくね〜。」

「馬鹿なんですか？ただでさえオーバーワークの僕にさらに仕事って……。」

『そこなんだけどイセがやる気出しちゃって。『イズモちゃんの分なら私が頑張って処理しますからじゃんじゃん仕事ください！』とか言ってたよー。』

「なんでこうもみんな肯定的なんですか！？ひとりぐらい否定して！？」

『あの性格が案外刺さったのかもねー？』

「あれ恥ずかしいんですよ！？なんで柄にない性格やらせるんです！？」

『にゃはは〜。イセ早口で言ってたよー。内容聞き取れないぐらいに早口だったけど。』

「イセちゃんまで！？…ぐー、ぬーっ……！！！あーもー！！！」

「覚悟してください！明日その顔面に鉛玉ぶち込んでやります！！」

『怖いねぇ。でも決まったことだからよろしく〜。』

そう言うとぷつっと電話が途切れる。

流れて作るのはつーつーっと終了を告げる音だけ。

……後で弾薬の改造を施しておこう。一発撃たなきゃやってらんない。

なんて思いながらため息が零れる。…はぁ………。dice1d3=2 (2)

1.…先生を呼ぼ。家に呼んで慰めてもらお。

2.特にやることがないから…、このまま時間を消費しようか。

3.こうなったら…、誰もいないしアレでストレス発散しよ。(別枠にならないぐらいのえっちなミニストーリー)

[58 ◆rALpl08yA7QB 25/07/27(日) 10:23:15]

……せっかくの休みなんだし。変に頭痛めるようなことは考えないでおこう。
先生を呼ぼうかと思ったけど向こうも向こうで忙しいだろうし。
ひとりでシて発散するような気分じゃない…。本物を知って以降ちょっと物足りなさを感じてるせいだろうか。
なら、まぁ、ただただのんびりしてゆっくり休むのが吉というだろう。
お姉ちゃんもそのうち帰ってくるだろうし……。
…そーいえば、最近、お姉ちゃんの先生を見る目というかなんというか。
先生の傍にいると常に目の奥に闇が見えるというか。
ハイライトが薄れているように見えるのはなんだろうか。
言動すらも怪しい時があるし…。先生は常に傍にいないとダメとか。
僕たちの唯一の理解者だから、私を心から救ってくれる人とか。
先生は気づいてないだろうけどスキンシップも僕より多いような？

「……もしかして、ヤンデレ化してない？」

お姉ちゃんのことを全て知っている訳じゃないけど。色々忘れているせいでね。
ただ、記憶が関係するなら…。でもその記憶を僕が思い出さない限りお姉ちゃんの行動を理解することができない。
力ある者がヤンデレ化するとそれはとってもやばいことで……。
いずれ先生に寄り付く女は全て敵と認識しかねないだろうから。
……もし、会う機会があれば先生にちょっとだけ助言しよう。

「先生宅へのお泊まりは僕の方が多いといえど…。」
「お姉ちゃん、泊まったら襲いかねないし。」

[59 ◆rALpl08yA7QB 25/07/27(日) 10:55:57]

お姉ちゃんの行動力なら既成事実を作りかねない。

ある日突然、子供が出来ちゃったっていっても驚きはしないだろう。

…でも、お姉ちゃんならきっと先生も許してくれるんだろうな。

僕とは違って、お姉ちゃんは僕よりも心の傷が広いから。

先生の言動、行動、そのふたつからみて僕よりもお姉ちゃんの方に気がある。

…そりゃそうだとも言えてしまうのがなんとも…ね。

僕も過去のことを思い出していれば、先生は僕のことをもっと見てもらえる。

だけど、思い出すことを許されていない。……もう、諦めるべきなのかな。

「…いっそのこと、お姉ちゃんと先生がくっついてしまえば……。」

……やっぱやだな。この恋は諦めたくない。

でも、僕も同じ手を使ってしまえばむしろ失うことになる。

お姉ちゃんと決定的に違うのはそこ…。なんで、お姉ちゃんばっかり。

先生はふたりを支えることにしたって言ってたけど…。

僕の割合は少ないでしょう？五割ずつじゃない。僕に割いてるリソースはきっと三割ぐらいだ。

「………どうすれば、先生は僕のことを見てくれるのかな？」

何をすれば、何をしたら……。dice1d3=3 (3)

1.心の傷…。それを吹き飛ばすほど僕が頑張れば。………演者になろう。

2.悪い子になれば…、先生はきっと僕のことを見てくれる。叱ってくれる。

3.…思い出せば。心の傷を思い出せばきっと先生は心配してくれる。お姉ちゃんみたいに扱ってくれる。

[60 ◆rALpl08yA7QB 25/07/27(日) 12:36:34]

お姉ちゃんと同じになればいいんだ。

思い出すことはダメだって散々言われているけど。

それのせいで、それが枷となって恋が実らないなんて。そんなのは嫌。

「ちょっとずつ、バレないように。少しずつ調べていけば。」

バレてしまえば全力で止められる。だから。

これはバレないように完遂するしかない。

僕が本来背負っているはずの心の傷を。

お姉ちゃんと同じ傷を背負えば先生はきっと僕のことも見てくれる。愛してくれる。お姉ちゃんと対等な立場になれる。

「……先生の隣に立ちたいから。」

お姉ちゃんとかニヤ部長が禁忌と定義されている扉を僕は開けるとしようか。

……お姉ちゃんが悪いんだよ。僕より先に行くから。

僕よりも傷が多いから。だから先生が見てくれる。心配してくれる。僕だってその権利はあるんだから。…お姉ちゃんには渡したくない。

これがきっと僕の本音。お姉ちゃんに対する明確な敵意。

「先生は、誰にも渡さない。」

爪を噛む。苛立ちから来てるかどうかかは自分でも理解してない。僕をこんなしたお姉ちゃんに罪がある。お姉ちゃんが先生を好きになってしまったから。

だから、だから僕だって手段は選ばない。……なんでこうなったのかは。

僕でさえも理解はできない。理解する必要も無い。先生を好きになったから。好きになったからただそれだけの事。それだけなんだから…………。

………時は少しだけ進み。ある日のこと。dice1d4=3 (3)

1.ひとりで休日を満喫中、見覚えのある人と出会うミケツ。

2.先生とのデート(っと一方的に思ってる)、イナリの休日。

3.ケモ耳特有のつらいつらーい悩み。(スサノメインのミニストーリー)

4.陰陽部のもうひとりの働き者。(イセメインのミニストーリー)

[61 ◆rALpl08yA7QB 25/07/27(日) 14:26:03]

〜ある日〜
〜百花繚乱・医務室〜

「うー……。あたまがぼーってすりゅ……。」
「おなかのしたがあちゅい……。」
「いきが、つらいしむねもくるちぃ……。」
「もうそんなきせちゅにゃのかぁ……あぅうぅ………。」

ケモ耳持ちにとっては辛いものがやってきてしまった。
ケモ耳の生徒なら必ずと言っていいほどやってくるこの季節…。
わらわは約半年に一回ぐらいやって来る…そう、"発情期"。

「おひごと…むりぃ……。」

自分の居場所で机の上に伏っしながらひたすら息を荒くしている。
最初は普通に仕事をしていたはずじゃった。極々普通に…。
やってくるケガ人や病気の人を診てっていたはずだった。
それが一区切りついて、お昼休憩に差し掛かった時。
腹の下部…。そう子宮周りが急に熱くなりきゅんきゅんっとし始めた。
ぎゅっと胸が締め付けられる感覚、呼吸が正常でなくなる状態。
熱が上がり始めているのか思考回路もやられている。

「くしゅり………。…にゃい……。」

発情抑制剤を使わねば…。っと膝を震わせながら薬箱の中身を調べる。
が、いつもなら予備で取っておいているはずの薬がそこになかった。
数時間前、それを求めてやって来た生徒に譲り渡してしまった記憶を思い出す。
ちょうどストックが切れ、予備も渡してしまったが故…。
自分のがなくなっていたのだ。そもそも、時期を読み間違えたわらわが悪いのじゃが。

[62 ◆rALpl08yA7QB 25/07/27(日) 14:50:56]

「はぁっ…、はぁっ……。」

とにかく緊急で収めなくてはならぬ。業務に支障をきたすのはまずい。そう思ってクローズの看板を引っ提げ、鍵を閉め、百花繚乱の羽織と白衣をかけ、上を軽くはだけさせ素肌を出し、スカートを下ろして下着に手をかけた直後、機械音と共にモモトークが入ってくる。

こんな時にと思ってスマホを開けばそれはシャーレの先生から。

『今日、スサノが当番の日だったと思うけどもしかして忙しい？』

…あぁ、そうじゃった。今日当番の日じゃった…。

でも、この状態で行くのは…。しかし、前回も前々回も忙しすぎて断って…。

これ以上休むと怪しく思われてしまう…。道中で薬を…、いや、時間がない…。

ぐぬぬ…、今日だけはとにかく我慢するしかなかろう…。

「忘れておったのじゃ…。今すぐむかうからまっとっておくれ…と。」

おっぱじめてたら通知に気づかなかったから…。直前で連絡が来て助かった。

とはいけど、今日はとにかく辛いまま当番を過ごさなくちゃいけないわけで。

服を着替え直して…。白衣は着ないでおこう。百花繚乱の羽織と制服だけで。

「はふっ……。あぅ…はっひゃんひたい……。」

呂律すらもまともに回ってない…。正直に言うと休みたい。

ただ、先生は普段から忙しいと聞く。

徹夜続きだとか、まともな食事をしていないとかイズモから聞いとったな…。

医者としてそれを見過ごす訳にもいかぬから…。

もっておくれ、わらわのりせい………。

スサノの先生に対する好感度：dice1d100=39 (39) (発情期間中は+40)

※先生からの好感度は固定で初期60

[63 二次元好きの匿名さん 25/07/27(日) 23:07:22]

いやんえっち

[64 ◆rALpl08yA7QB 25/07/27(日) 23:59:49]

※エ駄ﾀﾋ注意、別枠にしません。普通にここでギリギリを攻めつつ書きます。ダイスによっては本編に影響しないifルートあり。
〜シャーレ・オフィス〜

「山城スサノなのじゃ〜。」
"はーい。入っていいよ。"

発散できぬまま、薬も買えぬままシャーレへと辿り着いてしまった。
表情は隠せているだろうか、動きは普段通りだろうか。
高まる心臓を必死に押さえつけながら平然を装う。

"久しぶりだね。中々来なかったから今日も忙しいのかと。"
「き、今日はそこまで忙しくはなかったのじゃ。それに、何度も断っているから、申し訳なく思ってのぅ。」
"そんな心配しなくていいのに。わざわざ来てもらってるこっちこそお礼をしなきゃいけないし。"
「なら、普段から睡眠ときちんとした食事をすることじゃ。」
「お主の目の下にある薄いクマ……。また寝ておらぬな？二徹目じゃろ。」
"ははっ、ばれちゃうか。スサノには敵わないな。どうも仕事量が多くて。"
「かと言って徹夜するほど…。そんな仕事量を送ってくる連邦生徒会もじゃが。」
"向こうも手一杯なんだ。仕方ないよ。"
「ふむむ…。まぁよい。ほれ、差し入れじゃ。お昼まだじゃろ？」
"ありがとう。ゼリーで済ませようとしてたから…助かるよ。"
「またそんなものを…。全く。仮にも大人で先生じゃろうて。」
「食事を取ったら簡単な健康チェックじゃ。拒否権はないぞ。」
"心配しなくたっていいのに…。"
「わらわが調べると言ってるんじゃ。倒られたら困るのは生徒の皆じゃぞ。」
"んー…。わかったよ。それまでゆっくりしてって。"
「いや、まだお仕事が残っとるじゃろ。わらわは休んでからきたからやれる範囲のものはやるのじゃ。」
"じゃあ…。えーと、この範囲なら大丈夫かな？お願いしてもらってもいい？"
「うむ。承ったのじゃ。それじゃあ、ゆっくり休んでおれ。」

[65 ◆rALpl08yA7QB 25/07/28(月) 00:40:46]

先生がお礼を言ってはオフィスから出ていく。
それを見てからほっと息を吐いて、先程まで先生が座っていた椅子に座り込む。
ちゃんと隠し通せてたみたいで。先生はまだ気づいてない。
先生がお昼から戻ってくるまでの時間は…、大体三十分から一時間。

「仕事、片付けておかねば。」

机に置かれている書類をチラっと見る。
先生ひとりでだいぶ減らしていたからかそこまで多くはない。
そもそも終わり間近だったのじゃろう。故に、わらわへの連絡もあのタイミングだった、とも言えよう。念の為の確認というか…、そういった感じの。
これであれば数分もかからず終わるじゃろう。事務処理なら人並みにできる故(55)…、ちゃちゃっと終わらせてしまおう。
判断力も鈍ってる故、長時間かけてしまうとミスが生じる。

「ふーっ、ふーっ………。」

一枚、また一枚と書類を処理していく。が、それと平行して理性も削られてく。
今までこんなことはなかったのに…。なんで今回の発情はひと際強いんじゃ…。
発散してないから？薬も飲んでないから？それとも先生のことが好き？
…なわけないない。恋愛感情があるとしたらそれは親愛あるキサキ様のみじゃ。
先生はただただ優しいだけ。自己犠牲を顧みない愚か者の印象の方が強い。
…いかん、別の方に思考を割いてしまった。もう少しじゃ。もう少しで終わる。

「これで…、おわった……。」

最後の一枚に判子を押し、纏めておいておく。
椅子にもたれかかり、火照る身体を冷ますべくして羽織を脱ぐ。
少しはしたないが、邪魔にならないところにポイっと放り投げ。
首元を緩くして熱を放出させる。とりあえずやるべことはやった。
時間は……。まだ十五分しか経って居らぬか。本当に終わる寸前だったのかもやしれぬ。
近くのパソコンを弄りスケジュールを確認する。特に来客はなし…。先生が外出する予定もなし…。っとなると本当に今日はこれで終わりかのぅ…？

[66 ◆rALpl08yA7QB 25/07/28(月) 01:34:55]

「…ならば………。」

先生が戻ってくるまで時間がある。薬を買いに行きたいが。オフィスに人がいないというのもいけないから…。
……仕方ない。許せ、先生。ここを汚してしまうことを。

「ん……。」ｼｭﾙ……

スカートを落とし、座りながら下着も降ろしてデスクの下に落とす。監視カメラはないのは確認済み。上もはたけさせ、スポブラを少し上にズラして弄りやすく。
…上の制服をはだけている程度でほぼほぼ脱いでおるな、今のわらわ。
まぁいい、手早く終わらせてしまおう。今まで薬でやり過ごしてた故、自家発電するのは久しぶりじゃが。荒ぶる息と共に、ゆっくり指を下部へ……。

「…………」ﾇﾁｭｯ…
「ひぃぅっ……あぅっ……」ｸﾞﾁｭ…

全身にゾクゾクって襲いかかってくる。
っというより、もう湿りに湿って…。もしかして、実は下着はかなり濡れてた…？
指が、指がすんなり入る…。中指の第二関節まで沈めてはゆっくりと動かす。

「……っ…、うっ…ぅぁ……」ﾇﾁｬｯ…ｸﾞﾁｯ……

必死に声を抑えながらそれでも漏れ出す声に。
少しずつ興奮していく。指一本だけなのにだいぶ締め付けてくる。
未経験だから膣が狭い。…そうなのかもしれないが。
もう片方の手ははたけさせた服の中へと。既に顕になってるわらわの先っぽをいじくり出す。

「はーっ、はーっ……。これ……やばっ………」ｸﾘｸﾘ…ｸﾞﾁｭｸﾞﾁｭ…

こんなに気持ちいいものだったっけ。頭が馬鹿になる。
抜き差しする指もくりくりと弄り出す指が止まらない。
クセになりそう。ただ、もうちょっと刺激が…。なにか、いいものは…。

[67 ◆rALpl08yA7QB 25/07/28(月) 01:48:04]

「……せんせいの…ふく……。」

椅子に掛かっている先生の制服の上着…。男の人の匂い…。

嗅いだこと無かったような。…医者として経験するべきか。いやでも、なんだろう。わらわの中の本能が手に取れと囁いているのじゃ。…ちょっとだけ、拝借してもよかろう…？減るもんじゃないし…。

経験、させてくれるのであればそれは成長と同じ…。

大丈夫、大丈夫……。少し匂いを嗅ぐだけ…。……くんくん…。

「っ…ぅぅっ……！？！？」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁｯ

なんじゃ、なんじゃこれぇっ…！

濃厚な"雄"の匂いがわらわの身体を巡ってく…のじゃっ…！

あぁっ…！初めて感じる男性の…"雄"としての匂いが…！

ぎゅぅってっ…！おまたがぎゅぅってなりゅっ……！！

「これだめぇっ……！！！」

「こんなん、どくだよぅ………！！」ｸﾞｯﾁｭｸﾞｯﾁｭｯ……!!

ゆび、とまんなっ……！だめっ、さっきよりもぐんっと…！

全身が敏感になってりゅっ…！こりぇ、しゅごぃ…！

なんでこんなのしってこなかったんにゃろぅ……。

「わふっ…だめっ、これっ…！！きもちよすぎてっ…腰が浮いちゃっ…！！」

いやらしい音がっ…。静かにしなきゃいけないのにっ…！！ ガクガクって腰が止まらないよぉっ…！！

せんせっ、たすけっ……！！

「イっ…そろそろっ…くりゅっ……！せんせっ…！！せんせぇっ……！！あっ、あぁっ……！！！」dice1d2=2 (2)

1.ひにゃあぁああああぁああっ♡♡♡♡

2."ただいま〜。お昼休憩からもど……って……きた……………よ………？"

[68 ◆rALpl08yA7QB 25/07/28(月) 08:21:00]

「………………ふぇぁ………？」

果てる寸前。目線を向けたら先生がそこにいる。

混乱する。なんで先生がそこに居るかがわからない。

時計を見る。きっかり一時間、経過している。

理解する。休憩から帰ってきたのだと。

確認する。わたしのすがたはほぼすっぽんぽん。

下を見る。履いてないし、指は入ってるし、乳頭は出てる。

手を見る。握られているのは休憩前に着ていた先生の服。

視線を戻す。ぽかんとわたしのことをみてくる先生がいる。

目を見る。理解してないのかガン見してくる。

"……っすぅ………。"

"えっ…と。その……。"

"なん、なんなんだろ…。えっと、理解ができないというか。"

"……えっと………。なん、なんだろうね？"

「………。」dice1d3=2 (2)

1.………………ない……。

2.目の前に、"雄"がいる。(ifルートの可能性あり)

3.あはっ……。あははは……！あっははは！！！！(一発アウト、ifルートへ)

[69 ◆rALpl08yA7QB 25/07/28(月) 09:21:41]

人の、雄がいる。機械でもケモノでもない。

立派な男性の、それも成人男性の雄がいる。

そうだ。発情期を治める一番手っ取り早い方法がある。

作ればいい。作ってしまえばしばらくの間は来ない。

十八歳の私ならば作ったってなんら問題もないはず。

その為にももっと、もぉっと、発情しなきゃ。先生にシてもらわなきゃ。ふらつく足取り、先生はずっと困惑している。そしてぎゅっと。先生のこと抱きしめて身体に顔を埋めては肺の中に匂いを。

「はっ、はっ、はっ………。」

"す、スサノさん？そんな姿で抱きついたら…。"

クる。寸止めだったせいで。余計に切なくなってくる。

すごい。これが大人の男性の力？だめ、腰がカクつく。

シたくて堪らない。作りたくて堪らない。取り繕っていた自分が剥がれる。本来の私がでちゃってる。

「ごしゅじんさまぁ………」

"ご主人様！？！？それはまずいよ！？"

「せつない、せつないのぉ………。」

"どうしたの、ホント、どうしちゃったの！？"

「はつじょーき…、はつじょーきでぇっ…こひが…かってにぃ……」

"発情期！？え、ケモ耳持ちの生徒って発情期あるの！？"

"っというよりも物凄くシッポぶんぶんしてる！！"

「ねー、ねー…、シよ？きもひよくなろ？せんせぇもおとこのひとにゃらぁ…、こーゆーのしゅきだよね？」

"だ、ダメだよっ…！！ちゃんもこういうのはお付き合いしてから…！"

「にぇもぉ…、おんにゃのひとのあにゃれなしゅがたみてぇ…、にゃめもなにもにゃいよぉ…？わふぅ………。」

"すっごい申し訳ないけど、それスサノが勝手にひとりで盛ってただけだよね？？？"

「ちゅべこべにゅぅなぁ………。」dice1d3=3 (3)

1."抑えろ私の理性っ……！！急いでイナに連絡をっ…！！！"(回避の可能性アリ)

2.えへ、えへへ……。にゃあむあーっぷ…♪(ifルートへ)

3."ダメだ…。が、我慢できない……！！"(ifルートへ)

[70 ◆rALpl08yA7QB 25/07/28(月) 15:08:39]

『やっ。セルフ保守のお姉さんだよ。久しぶりだね。』
『さてさて、今回初めてでる『ifストーリー』について説明するよ。』
『これは本編とは逸れた、もしくは物語の延長線上…。所謂ミニストーリーの中でダイスの結果より出たR-18の記録だね。』
『だから本編には全く影響しないように物語が集結するようになってるよ。だから安心してね。』
『逆に言えばifストーリーなら割と色んなことがやり放題…っと。己の欲望を解放するには持ってこいだね。』
『そして今回はスサノのifストーリーっと。』
『ま、彼女も犬耳の子だからねー。特に嗅覚が人よりも鋭いだろうから。発情中に男性の匂いなんて嗅いだらそりゃあ、ねぇ？』
『あ、流石に表現が表現だから別枠用意するよ。』
『撮り終わるまで待っててね。』
『それじゃあ後で。じゃーねー。』

[71 ◆rALpl08yA7QB 25/07/29(火) 00:04:42]

えー。スレ主です。
スサノのエ駄ﾀﾋを書いているんですけど思った以上に筆がノってもうちょっと時間かかりそうなので今日の更新はおやすみです。
本当なら今日中にお出ししたかったんですけど、すみません。

[72 二次元好きの匿名さん 25/07/29(火) 08:37:43]

スレ主のえっち

[73 ◆rALpl08yA7QB 25/07/29(火) 16:00:22]

『やっ。また来たよ。』

『公開の準備が終わったからここに置いておくとするさ。』

『今回は自分の嗜好も兼ねて表現が分かりやすくなってる。』

『過去二つと比べても結構変わってるだろうから見る時には気をつけて。』

『Ifルートの彼女たち…。果たしてどんな結末を迎えたのだろうかね。』

『それは描かれていないけどきっとまた違った幸せを手に入れただろう。』

『双子のことは…まぁ、うん。これはIfルートだから考えなくていっか。』

『じゃ、注意してみるんだよー。』

Ex.3 〜(Ifルート)未知の快楽に酔いしれて〜 (山城スサノ) | Writening

[74 ◆rALpl08yA7QB 25/07/29(火) 23:10:47]

「………っ……！！」

突如意識が覚醒する。慌てて、手探りしつつ下を向いて現在の自分の姿を見る。

椅子にこそ座っているものの、ちゃんと服は着ているし、終わらせた書類はちゃんも片付けていた。

周囲を見渡せばパイプ椅子を用意してお昼寝している先生の姿。

時計を見ればもう帰ってもおかしくない時間になっていた。

……もしかして、わらわが見ていたのは夢？それも、淫らな夢を…？

うー…、これもそれも全部発情のせい…。もしかしたら…。

ひぇ…、やっぱりガッツリ果てておったか…。

しかしそのおかげかは今は落ち着いているようで。…帰りに薬を買う余裕はありそうだ。…にしても、あまりにもリアリティがある夢だった。

まるで本当にしていたかのようだった。

「わらわが…こんな……。」

夢の中では先生のことを忠犬の如く"ご主人様"と呼び。

ひたすらに快楽を求めて…。思い出すだけでも恥ずかしい…。

…でも、なんだろうか。不思議と嫌じゃないと思うのは。

なんか…こう、ほんと、変な感じ…。

「はーっ…。わらわらしくないな。」

やはり発情期というものは恐ろしいものよ。

薬を切らしてしまうと理性という理性が溶けてなくなってしまう。

次から絶対薬を切らさないように…、…もう定期的に入るようにしよう。

陰陽部と百花繚乱の双方に申告しておこう。

>>72 いいシチュエーションを思い浮かべるとついつい…。えっちな物語は世界を救います。たぶん。

[75 ◆rALpl08yA7QB 25/07/29(火) 23:43:44]

「しっかし、先生もひと言いって帰ればよかったのに。わざわざ待ってくれるとは…。まったくもう、お人好しじゃのぅ。」

…ま、そのせいで妙に惹かれてしまうのは仕方ないことじゃろ。せっかくじゃ、本人も寝ているし褒美のひとつぐらいは。

「寝てるのなら気づかんじゃろ……。」

立ち上がっては寝ている先生の元へ。

起きていないの確認して唇に軽く、一瞬だけ口付けを行う。

恥ずかしいが…。ま、待っててくれた褒美じゃ。

わらわの初めての接吻ぐらいはくれてやろう。

それに、寝てて気づかないだろうからノーカン扱いにもできるしの。

…なんて、思ってしまってるわらわはきっと内心では先生のことを好いているのじゃろう。

「…これもまた、ひとつの運命よ。」

ほんっと…、わらわらしくないな…。

さて、薬を買いに行ったらここに戻るとして…、わらわも先生が起きるまでここに留まるとしよう。

元より明日は休みなんじゃ。朝帰りになるぐらい構わぬじゃろ。

それに、中途半端に寝ていたせいでわらわもまだまだ疲れておるしな。

「んー。椅子に座って寝ると腰が痛いのぅ…。」

「気をつけなければならぬ…。わらわはまだピチピチなのじゃから。」

「しかし…。キサキ様は元気にしておられるだろうか？」

「最近連絡をしておらぬから…。明日にでもモモトークを送ってみようかのぅ。」

「ま、買い物買い物。薬を買いだめするのじゃ〜♪」dice1d4=1 (1)

1.ミニスト：ケモ耳特有のつらいつらーい悩み終了

2.『にゃにも、ないよ？にゃーんにもね。』

3.『あくまでifだからね。なーんにもないからね？』

4.+………ﾁｭﾎﾟﾝｯ…♡

[76 ◆rALpl08yA7QB 25/07/30(水) 00:10:08]

その後…………。dice1d4=2 (2)

1.ミケツ、調べ物に苦戦中の模様。

2.強さゆえの悩み事。(イナリ)

3.狐塚双子、先生とデートの回。

4.特に何事もなく水着イベントへ……。

[77 ◆rALpl08yA7QB 25/07/30(水) 09:01:56]

〜ある日〜
〜百花繚乱・お稽古場〜

ある日のお稽古。レンゲ先輩と私とて実戦形式のお稽古をしていた時。

「そこだ！！」
「見え見えだよっ！！」

頭部を狙ってきた攻撃を避け、間合いを詰めてはゼロ距離での弾丸を。
だが撃たせまいと銃と銃がぶつかりあい、咄嗟に放った弾丸は逸れる。
そのまま流れるようにしてレンゲ先輩の銃床による物理攻撃が私の頬を掠める。

「あっぶないっ……！？」
「相変わらず反射神経がいいなっ！」
「痛いのは嫌だからね！」

そしてまた距離を空け、中距離での撃ち合いが始まる。
同時に放たれる弾丸。銃弾同士が空中で掠め合い、軌道をズレては着弾する。
お互いに決着がつかないまま、戦闘は長時間に渡り続けられる。

「わぁ〜…！やっぱりレンゲ先輩はすごいですの！」
「イナも先輩相手に長時間持ってるのぅ……。」
「あれが百花繚乱の中でも実力者といわれるえり〜と同士の戦い…。憧れますわ！」
「うむ。正直、早すぎて目で追うのがやっとじゃ。」

…弾切れ。向こうよりも数を多く撃ってたからか先に弾切れが起きる。
相手はそれに気づいているのか再び間を詰めた戦いにになる。リロードをさせないつもりなのか、はたまた決着をつけに来たか。
至近距離でのトドメをさそうと放たれる弾丸は辛うじて避けている。
懐から二発の弾丸を取り出し、相手の至近距離による攻撃を避けるのと同時に足でコッキングのレバーを蹴り、弾丸の挿入口を開ける。

[78 ◆rALpl08yA7QB 25/07/30(水) 16:19:10]

「おっとその技は……！」
「アヤメ委員長の真似だよ。ひそかに練習してたんだ。」

その間も攻撃は続く。突き出される銃口を蹴ってはいなし、自身の銃を蹴り上げ持ち直しては弾丸をまず一発込める。
相手が次の攻撃に選んだのは回し蹴りによる攻撃。
脇腹を刺してこようとする攻撃を銃を落としてはしゃがみ込んでは腕で受け流す。
その間に二発目の弾丸を片手で込める。

「ハイレベルな戦いじゃな。はてさて、どっちが勝つか…。」
「身共もお稽古をしっかりすればあんな風に強くなれるでしょうか？」
「それはどうじゃろう…。あやつらが武の才能ありきで尚且つ鍛錬を怠ってないからのぅ…。そもそも強すぎるのじゃ…。」
「でもでも！ナグサ先輩はもっと凄いですの！」
「あやつは規格外じゃろ。あの強さを知ってるとレンゲ先輩やイナがちっこくみえるわ。」
「…いや、それは違うか。レンゲ先輩もイナも互いに切磋琢磨しとるせいでぐんぐん強くなっておるからそう遠くない未来、ナグサ副委員長に匹敵するのでは？」
「………たしかに？」
「最初、ナグサ副委員長とかがいなくなって不安視する人らは多かったが。」
「……これでもなお不安なのかのぅ。」

力と技のぶつかり合い。銃をぶつけるように回しながら持ち上げる。
それを後退する形で回避をしたレンゲ先輩に対してすかさず一発。
肩に被弾したが対してダメージを負ってる様子はなし。
コッキングを行う寸前、足を踏み込む様子が見えすかさず身体を動かす。
直後、銃弾が弾く音が耳に入る。目線だけ向ければ先程までいた足元に弾痕が残っていた。

「さすが！」
「油断も隙もないなぁ……！」

[79 ◆rALpl08yA7QB 25/07/31(木) 00:17:50]

レンゲ先輩は非常に火力が高いのに加えて結構硬い。
ただ探せば結構隙は多い。手数で攻めれば比較的落ちやすいが。それをさせないと言わんばかりの火力でねじ伏せてくる。
対して私は機動力と的確に撃ち込む技巧さが特徴(キキョウ先輩がいうにはね。)
その長所を活かして少しずつダメージを蓄積させてく。
後は得意戦術で銃撃戦をキャンセルさせるか、だけど。

「さすがに拳銃禁止は響くかー？」
「んなもんなくたって戦える！」

今回は拳銃を封じられているから得意戦術が不可能となっている。
狙撃銃一本で戦うことを余儀なくされている。
…そもそも、狙撃銃で突撃をしていること自体が謎なのでは？狙撃手って普通て適度ポイントを変えては射撃するものだと思ってたけど。
レンゲ先輩とか私とかって突撃かまして至近距離で叩き込むから…。

「とはいえど、こっちと押され気味だな。アタシを越してきたか？」
「レンゲ先輩に完勝することが今の私の目標なんでね！」
「はっ！いい心意気だ！アタシを越してみな！！！」
「覚悟！！」

もう一段階、ボルテージを上げていく。
薬室に残されているもう一発を跳弾させるように壁に向かって撃つ。ギュンっと音を鳴らしながら複数回弾いた弾薬はレンゲ先輩の背後に向かって飛んでく。向こうは回避しようと動くはず。
それを利用して確実なリロードを確保し、懐から弾薬を取り出して素早く弾を込める。

「おっと危ない…。近くに弾薬が。さすがイナ。頭も回る。」
「今、何をしましたの！？」
「跳弾じゃな。意図的に弾を弾かせておった。木製の建物なのにようやる。」
「こういうのは壁がコンクリートでできてたりするもので…。いや、それでも簡単にやれることではない。一瞬で…、いや感覚で最適な角度でやったのかのぅ？」
「とにかく凄いってことなのでしょうか？」
「あーうん、それで間違っておらぬ。」
「ほんと、武の天才じゃな。アマツキツネと呼ばれるのがよぉわかる。」

[80 二次元好きの匿名さん 25/07/31(木) 09:26:09]

はえ～すっごい

[81 ◆rALpl08yA7QB 25/07/31(木) 17:29:37]

……さっきからガヤの声がちょっと煩いのはさておき。
そろそろ最終局面かな。両者銃口を向けて睨み合い、タイミングを測る。
引き金を引くか、もしくは身体能力に任せて突っ込むか。
…いや、ここは私らしくゼロ距離で高火力で沈める。
間合いを詰めるのに最適な行動は目眩し。
しかし、狙撃銃一本でのお稽古だから閃光とかの小細工が…。
直接目を狙って撃てどもあんま効果はなさそう。
さっきの跳弾は奇跡的にできたから再現性はなし。難しいしね。
でも、環境を利用してなにかできるかもしれない。
けど…、建物はなるべく壊したくない。老朽化が進んでるせいで壊れやすいし。
ならばもう、防御を捨てて全速力で攻める。

「すぅ……。」
「その踏み込み、なーるほど。真正面からか。」

私の全力なら先輩の弾丸には当たらない。
勢いよく飛び出していき一瞬で間合いを詰める。
目線が追いついていない、反応が一歩遅れている。
銃口を先輩の腹に押し付けて引き金を引けはその火力で先輩は吹き飛ぶ。

「うおぁっ！？」
「ふーっ、ふーっ……。」
「………そこまで。イナ、本気になりすぎ。」
「………はっ。」

[82 ◆rALpl08yA7QB 25/07/31(木) 23:27:45]

今日はおやすみです。ちょっと筆が進まないので…。
明日も更新は少なめだと思いますのでご注意を。

[83 二次元好きの匿名さん 25/08/01(金) 07:48:24]

おつです

[84 ◆rALpl08yA7QB 25/08/01(金) 17:01:59]

「いっつつー…。いやー、いい弾だったなぁ。」
「レンゲも、熱くなりすぎ。」
「切磋琢磨なのはいいけど…。やりすぎは良くない。」
「すまんすまん。イナと戦うと燃え上がっちゃうもんで。」
「おなじーく。レンゲ先輩相手だといい汗かくので熱くなっちゃう。」
「…まったくもう。ほら、飲み物。」
「ありがとー。」
「普段はアレなのにギャップがすごいのぅ……。」
「なんか言った？」
「んや、なにも。」
「同じ一年生なのにどうしてこうも違うのでしょう？」
「あー、イナはな、ナグサ先輩とアヤメ先輩から直接稽古してもらった時期があったからだな。」
「ナグサ先輩とアヤメ先輩から？ナグサ先輩はともかく、アヤメ先輩から教えを乞うたとなると…。こやつが中学生の時からでは？百花繚乱は中学生からの所属は禁じられていたはずじゃが。」
「イナはちょっと特別な立場でね。高校生になる前から陰陽部と百花繚乱との縁があって、イナが強くなりたいってもんだから特別に稽古付けてもらってたんだ」
「ま、そんな長くはなかったけどね。稽古付けてもらって割と直ぐにアヤメ委員長が先に行方不明になっちゃったから。」
「ほーう。それで、かの実力者である委員長と副委員長にどれ程戦えたのじゃ？」
「最短十秒。最長二分。」
「それは……、どっちと戦って？」
「同時。」
「ん？聞き間違えかな。もう一度言っておくれ。」
「同時。」
「馬鹿なの？」
「あの時は…その、生き急ぐような過ごし方してたから……。」

…当時の私はとにかくミケツを守る力が欲しかった。一刻も早く、力を付けて全ての障害を払えるように…と。
今でも覚えている。当時の私の態度は拾われて間もない頃だったから気が立ってた。
『あんたがニヤが言ってた百鬼夜行で最強って言われている百花繚乱のアヤメとナグサ？』『うっさい。とにかく私を強くして欲しい。』
『ミケツを守るのは百花繚乱でも陰陽部でもない。私自身。』
『誰にもミケツには触らせない。いいから戦い方を早く教えて。』
なーんて、言ってたっけ。その後秒でねじ伏せられて立場分からせられたけど。

[85 ◆rALpl08yA7QB 25/08/01(金) 23:44:42]

「まっ、それのおかげで今の強さがあるから。」

「ふーむ。…にしては満足してないように見えるが。」

「まだまだ高みを目指せるはずだからね。上には上がいる。」

「戻ってくるか分からないけど、妥当委員長副委員長だから。」

「その心意気やよし！もう一戦やるか？」

「そうだね、ちょっと休憩したら－－－」

もう一戦やろうと言おうとした時、慌てた様子の部員が入ってくる。

見た感じ、最近入ったばっかの一年生の子っぽいけど。

にしてもボロボロ…、結構手荒にやられたな。

「なにかあった？」

"商店街で複数グループの魑魅一座が暴れてまして！現場にいる人達じゃ対処できなくて…！！"

「人数は何人？」

"数十人規模が三つほどっ！腕のある武闘派でして！"

「……だってよ。どうする？」

「私もユカリと一緒に出る。レンゲはスサノと共にもうひとつ。」

「イナは…、その子と一緒に後一個のグループをお願い。」

「はーい。」

"よ、よろしくお願いしますっ！！！"

…新人の子を引率をするほど面倒見がいいわけがないけど。まぁ、仕方ない。後続を見るのも強き者の運命よ。dice1d2=2 (2)

1.しっかし…。なんでこんなに数が多いんだか。お祭りなんて特にないのに。

2.+"まさかイナさんと一緒にやれるなんて。"(久々のサブキャラクリ、、？)

[86 二次元好きの匿名さん 25/08/02(土) 08:54:09]

友達が増えるよ
やったねミケちゃん

[87 ◆rALpl08yA7QB 25/08/02(土) 14:34:35]

『やっ。僕だよ。久しぶりにもうひとり、ってとこかな。』

『プロフィールを調べなくちゃいけないね。』

『サブオリキャラも三人目になるかな？』

『学年は一年生、武器は百花繚乱に所属しているから狙撃銃であることは確定…かな。』

『じゃ、次に調べるのは見た目、かな？』

顔立ち：dice1d100=56 (56)

(1に近ければ近いほど超絶可愛い

50付近になると美少女

100付近だと王子様みたいな雰囲気)

髪の色：dice1d6=2 (2)

1.黒 2.白 3.赤 4.ピンク 5.金 6.茶色

瞳の色：dice1d6=4 (4)

1.黒 2.赤 3.青 4.金 5.茶色 6.緑

ケモ耳の有無：dice1d2=1 (1)

1.無し 2.生えてる(その場合：dice1d6=1 (1) )

1.犬耳 2.猫耳 3.狐耳 4.狸耳 5.兎耳 6.鬼角

身長：dice1d30=23 (23) (+130cm)

髪の長さ：dice1d100=62 (62)

胸の大きさ：dice1d5=2 (2)

1.永遠のゼロ 2.僅かな膨らみ 3.極めて普通

4.ちょっとだけ大きい 5.うっわ、デッカ。

お腹：dice1d3=2 (2)

1.細身 2.平均的 3.ちょっとだけもっちり

腰(お尻)：dice1d3=1 (1)

1.キュッとしてる 2.平均的 3.もちもちしてそうなお尻

>>86 ミケツ「僕？僕…なのかなぁ？どっちかというとお姉ちゃんじゃ…？」

[88 ◆rALpl08yA7QB 25/08/02(土) 14:59:47]

『そこそこ長い白髪…か。身長も153cmと…。』

『瞳の色の選択肢に灰色があってそれをぶち抜いていたらナグサの妹と勘違いしちゃうかもね？』

『それに美少女タイプ…。ナグサも自分のこと美少女だって言ってたし、本当に似てるね。ほんと、勘違いしちゃいそう。』

『いや、それはそれで面白そう…？諸々終わったらおまけ程度にダイス降ってみようかな。』

『次は一人称とか、スペックとか調べてみようかな。』

一人称　dice1d3=3 (3)

1.私 2.あたし 3.名前呼び

スペック：

戦闘：dice1d100=91 (91)

指揮：dice1d100=80 (80)

事務：dice1d100=58 (58)

医療：dice1d100=3 (3)

工作：dice1d100=36 (36)

隠密：dice1d100=37 (37)

知性：dice1d100=85 (85)

運動：dice1d100=24 (24)

倫理：dice1d100=80 (80)

慈悲：dice1d100=32 (32)

神秘：dice1d100=2 (2)

正義感：dice1d100=91 (91)

[89 二次元好きの匿名さん 25/08/02(土) 17:30:28]

なんですかこの誉れ高き武人は…

[90 ◆rALpl08yA7QB 25/08/03(日) 00:06:13]

『おっとっと……。なんかすごいことになってる。』

『戦闘91に指揮80、知性85に倫理80、正義感91。』

『見た目の特徴も相まって、一年生だからナグサの妹みたいな感じになれそうだね…。』

『果たしてどうなるのやら。振ってみるとしましょうか』

『もし、妹なら百花繚乱編の主役になる可能性はあるからね…いや、ほんと。』dice1d2=2 (2)

1.御陵ナグサの二つ下の妹である。

2.御陵ナグサの妹でないただの似ている人。

[91 ◆rALpl08yA7QB 25/08/03(日) 00:30:43]

『なーんだ。ただのそっくりさんってことか。』

『ちょっと残念。ただ、まぁ……。』

『実力があるせいで影武者として使われそうなのもあるかな。』

『でも、なんでそんな運動神経とか運動が悪いのやら？』

運動神経が悪い理由：dice1d3=3 (3)

1.「狙撃手だよ…？そんな激しい運動する…？」

2.「た、体力がないだけっ。鍛えればなんとかっ！」

3.「えっと、その…、足に軽い障害があって…。長時間の運動ができないの。」

『彼女の得意な戦闘スタイルはなんだろうね？』dice1d3=3 (3)

1.驚異的な集中力による的確な超長距離狙撃(なおソロ)

2.味方の行動に合わせて行う精密な援護射撃

3.全部

『んでもって彼女の性格はなにかな？倫理80だけど慈悲32だし。』dice1d3=3 (3)

1.明るくフレンドリーな方。

2.ちょっと引っ込み思案。

3.偽りの性格。偽善の仮面を被っている少女。

[92 ◆rALpl08yA7QB 25/08/03(日) 00:46:16]

『なるほど。…いや、なるほど。怒号の3になるとは。』

『ねぇ、君。もしかして、物語の根底を担ってない？』

『君の神秘の低さ…、もしかして？』dice1d4=4 (4)

1.彼女は全てを知っている。

2.あの日のことも。あの時のことも。

3.そう。彼女は唯一生き延びたひとり。

4.辛うじて繋ぎ止めた命。代償にほぼ壊れかけの神秘。

5.彼女が百花繚乱にいるのは………。

『そんな彼女の名前は……。"黒華ユリ"』

『…なるほど。あっははっ！あまりにもイレギュラーな世界線だね！』

『遺す側も楽しいよ。こんなことになるとはさ。』

『なるほど。ただのサブキャラのつもりだったが……。』

『君はメインキャラのひとりになるかもね。』

『それぐらい、君は重要な役を握ってそうだ。』

『ほんっと、これからの物語が楽しみで仕方ないよ。』

『僕としても、ね。…さてさて、ついでに。先生とは既に会っているのかな？』dice1d2=2 (2)

1.まだ当番に呼ばれたことないし、会ったこともない。

2.実は既に知っていて、当番になったことある。

(その場合、ユリから先生への好感度：dice1d100=69 (69) )

[93 ◆rALpl08yA7QB 25/08/03(日) 08:22:17]

〜百鬼夜行・商店街〜

「…それで来てみたはいいものの……。」
"こんにゃろ！これ絶対当たってただろーがよ！！"
"いいや！当たってないね！私がそういうんだから当たってない！"
「……ただのいい争いでは？」
「でもそれで周りの被害が出てるから放ってはおけなくて。」
「何人か向かってったんだけど…、数の暴力で返り討ちにあったっぽくて。」
「その…、ユリは一番の新人だから、頼った方が早いかなって思って。」
「そのボロボロは？」
「慌ててきて、途中で何回も転んじゃったから……。」
「なるほどね。…まー、確かにそれが正解ではあるけど、私も同じ一年生だよ？」
「でも、イナちゃんって一年生の中ではいちばん強いし……。」
「頼るならレンゲ先輩かイナちゃんかって言われてたから…。」
「……それでもいいけどさ。とりあえず大人しくさせよう。」
「ユリ…だっけ？どんな戦い方が得意？」
「狙撃手としての役割なら十二分に果たせるぐらいには…かな？」
「ただ、ユリは激しい運動とかは出来なくて。足にちょっと障害があるから。」
「わかった。高台を見つけて私のカバーに入って。私は突っ込んで至近距離で止める。」
「はーい。」

そういうとせっせと移動をし始める。
正直、新人の指導とかそういうのは苦手だから、申し訳ないが実戦で経験を積んでもらおう。その方が遥かに手っ取り早い。
私は狙撃銃と拳銃がしっかりと弾を込めているのを確認してから念の為声をかける。

[94 ◆rALpl08yA7QB 25/08/03(日) 09:27:00]

「はーい。そこの君たちー。争いはやめよーね。」

"だってこいつが！！明らかに当たりの番号なのにハズレたとか！"

"はー？どっからどう見たってハズレだしー？節穴なんじゃねーのー？"

"テメェの目が節穴だろーがよ！！"

「だから、争いはやめなって。それで周りに被害来てるんだから。」

「ほら、周りの人たち困ってるでしょ。そういったのは人目のつかない所で－－－」

""黙れチビ！！！！"

「……。」ﾋﾞｸｯ

"かんけーねーやつが首突っ込むんじゃねぇよ！！"

"百花繚乱だかなんだかしらねーけどこれはアタシたちの問題だ！"

"テメーみてーなチビはぐるぐるキャンディーでも買ってペロペロしてな！！"

「…。」

「……。」

「……………。」

「……………………ス。」

"あぁん？" "聞こえねぇなぁ。"

「………………コロス。」

「ブッッッコロス！！！！！」

戦闘

イナリ：dice1d20=14 (14) (+73)

不良：dice1d60=17 (17)

不良2：dice1d60=2 (2)

ユリによる援護狙撃：dice1d100=59 (59)

(不良よりも数値が高かったら勝利。

……が、イナリブチギレにより確定勝利。

ユリは9よりも高かったら援護狙撃成功。

成功時、ダイスの結果に更に+20 一点先取制)

[95 ◆rALpl08yA7QB 25/08/03(日) 16:05:51]

"うわー！！！" "なんだこいつ！！！"
「ひとり残らず駆逐してやる！！！！！！」

6.5mm小銃弾を顔面に弾をぶち当てひとりを沈め、驚いて静止しているやつに近づいてはド近距離で拳銃の弾丸をぶち込み、小銃を奪ってはソイツの身体に弾切れになるまでぶち込む。
慌てて援護に入ってくるやつの懐に入り込んで渾身の一撃の拳を叩き込み、怯んだところに持ってた散弾銃を奪ってはゼロ距離で三回射撃。
セミオートの散弾銃である事を確認した上ですぐ側にいた魑魅一座に向かって全発ぶち込み銃を投げ捨てるようにしてもうひとり頭にぶち当てる。
その様子を見て怖気付いた奴らが逃げようとするところを即座に射撃の体勢を取って的確に頭にぶち込む。
背後から近距離による軽機関銃の乱射で不意打ちを喰らわせようとしてきたヤツは遠くからのユリの援護狙撃で怯み、すかさず腕を掴んでこちら側へ引っ張り寄せ、下から顎に向かって拳を叩き込んだ後に銃を奪って鳩尾ら辺に鉛玉をぶつける。

「さぁさぁ、犠牲になりたいヤツから前に出ろ。」
「手加減なんてしないから。」
"ひぃ！！！ば、バケモンだぁ！！！"
"つーかこいつアマツキツネかよ！勝てるわけがねぇよ！逃げろ！！！"

戦意喪失した三人ほどの魑魅一座が必死に逃げようとするところを四秒も掛からず全員的確に頭に鉛玉をぶち込まれて沈む。撃ったのは私ではなくユリ。
ここにいた魑魅一座は五分もかからず全員鎮圧される。

「………上手い。」

しかし、ユリの射撃。かなり上手い。狙撃手としては本当に十二分の活躍が見込めそう。…しっかし、あれボルトアクションだよね？四秒もかからず三人鎮圧させるってどれだけのコッキング速度なんだろうか。
まぁいいや。とりあえず縄で縛っておくとしよう。

「ふぅ、まったく。抵抗しなきゃ軽く済んだものを。」
"イナちゃんありがとうねぇ。道停められちゃってたから助かったよ。"
"まったく。懲りないヤツらだなー。イナちゃんがいるってのに。"
「いえいえ。百花繚乱の仕事ですから。」

[96 ◆rALpl08yA7QB 25/08/03(日) 23:09:28]

「ふぅ、ふぅ……。イナちゃーん。大丈夫？」

「大丈夫。無理に走ってこなくてよかったのに。」

「警戒は怠わずって教えられてるから……。」

「ま、それはそうだね。ユリもお疲れ様。」

「でも、これぐらいならユリでもできそうだったのに…なんでわざわざ？」

「ユリはそんな強くないよ。イナちゃんみたいに足が早いわけでもないから。」

「…そうかなぁ。まぁいいや。キキョウ先輩に連絡する。」

とりあえず対処完了の報告をしなくちゃいけないし。

こいつらを連れてかないといけないからね。

電話をかけてたった1コールの後に電話は取られる。

電話の向こう側でははっきりと銃撃音が鳴り響いていた。

「キキョウせんぱーい。こっちは終わったけど。そっちは大丈夫そう？」

『思った以上に人数がいて手こずってるけど大丈夫。』

「銃撃音の他に爆発音まで鳴り響いてるけど本当に大丈夫？」

『そう簡単にやられるわけがないでしょ。イナは捕まえた魑魅一座を着いてってる子といっしょに百花繚乱に連れてって。そしてその場で待機。』

「はーい。」

「……私たちは連れてった後に待機だとさ。」

「はーい。じゃあユリが周り見ておくからイナちゃんが連れてってー。」

「りょーかい。」

お互いの好感度⬇

イナリからユリに対しての好感度：dice1d100=16 (16)

ユリからイナリに対しての好感度(偽)：dice1d100=18 (18)

[97 ◆rALpl08yA7QB 25/08/04(月) 00:52:29]

『ふぅ………。ちょっと待って。』

『うん、君たち仲悪いね。』

『いやまぁ、最低保証を付けなかったスレ主が悪いけど……。』

『ちょっと理由を振ってみるとしましょうか。』

イナリがユリに対して好感度低い理由：dice1d4=4 (4)

1.自身に向けられている憎悪を微かに感じ取っているから。

2.担当している場所とか色々違うし、基本的に会うことはないんだろうね。

3.なんでだろう。なんか…、見覚えのあるような？小さい頃、見た事あるような子が…。嫌な予感がする…。

4.本当はユリの正体に気づいている。が、変に手出しすると周りから疑われるため仕方なく表面上はいつも通り接してる。

偽の好感度でさえもユリがイナリに対して好感度が低い理由：dice1d4=3 (3)

1.会うことは少ないだろうから。そもそも可能な限りは会いたくない。会う度に引き金を引きたくなる。

2.どうしてあれだけのこと…、あの"事件"を起こしておいて平然と生きているのか理解できていないから。

3.誰かに依存していること、誰かにしがみついていないと生きていけないことに気づいて内心見下してる。

4.隠しきれない憎悪。それでも必死に表面上だけは取り繕ってる。

『…ちなみにあの事件はまだ詳しく取り扱ってないけど、いずれ詳細を教えるからそれまで待っててね。』

『今はまだ、その時ではないからさ。』

[98 ◆rALpl08yA7QB 25/08/04(月) 09:20:58]

「じゃ、後はお願いねー。」
"わかりました。イナさんとユリさんは指示があるまで待機を。"
「はーい。ただ私はちょっと武器の調整とかしておくから別の部屋にいるね。」
「じゃあユリは陰陽部に出す被害状況を纏めておくね。」
「うん。お願い。じゃ。」

そう言っては部屋から出て、早歩きで誰もいない場所へと向かう。
ドアを開けて閉めて、鍵をかけて。
それ確認したあと、扉に背中を預けて崩れ落ちるように座り込む。

「ふぅ…、ふぅ………。」

…なにか似ているなとは思っていた。
こっちに報告する時も、現場に向かう時もちゃんと顔は見てなかったし。
ただ再び合流して確信はした。見たことある。会ったことある。
名前こそは変えているが。そもそもあの子はうちの………。

「なんで…？どうして……？」

私は確かにあの時、あの日、ひとり残らず消したはずなのに。なんであの子がいる？だって、確かに、葬ったはずなのに。仕留め損ねた？私がヘマを…？
でもどうやって今日、この日まで生きてこれたの？

「はぁっ、はぁっ、はぁっ………。」

…そんなことって。どうしよう。あの日の真実を知るものがひとりいる。
あの子がバラしてしまえば私はここにいられなくなる。
人殺しとして牢から出られなくなってしまう。
そうなったら誰がミケツを守るの？
なんとしてても消さなきゃ。殺さなきゃ。
あの日のことを知ってるのはニヤとカホ、私と先生だけでいい。

[99 ◆rALpl08yA7QB 25/08/04(月) 17:12:46]

「………冷静に、ひとりで、対処するしかない。」

誰かに頼ることはできない、私が解決するべき問題。
なんとしてても葬り去らねば。

「どうしてこんなことに……」

…汚さずに解決する方法があるのならそれがいいのかもしれない。
だけど、相手は許してくれるとは限らない。
向こうは私に気づいているのだろうか。気づいていなければ…。
そのまま放置しても構わないのかもしれない。
だけど、それは…、解決にはなってない。

「……過去の精算というわけなのかな。」

もしも、私に対する罰と言うならば。
それはまだ…、受けたくはない…。
なんとしてても、なんとしてても対処しなくちゃ。

「……つらいなぁ…。」

[100 ◆rALpl08yA7QB 25/08/04(月) 23:35:05]

〜数十分後〜

「ただいまぁ。整備終えた…って。みんな戻ってきてたんだ。」

「イナか。おかえり。ま、多少苦戦はしたが…。正直、数だけだったからなー。」

「そこそこ早く鎮圧できたっていうか。」

「それにしてはスサノがげんなりしているけど。」

「あぁ…。背後取られているのに気づかなくてな。スサノが咄嗟に倒してくれたおかげでなんとかなったんだけど…。」

「うぅ…。初めて人を撃ったのじゃ…。自ら人を傷つけたくなかったのに…。」

「…ってな感じでな。ずっと慰めてはいたんだが……。」

「仲間を守るためとはいえ、自分のポリシー曲げてしまったからでしょうけど。」

「っと、キキョウ先輩は大丈夫だった？電話越しですっごい爆発音聞こえてたよ。」

「なに、当たらなければいいだけ。幸い、そこまで手強い相手でもなかったから早く鎮圧はできた。」

「それに、修行の一環と言って加勢してくれた子達がいたからね。」

「あぁ、修行部か……。」

「もっちろん、身共も頑張りましたの！」

「おー。えらいえらい。ユカリも頑張ってるねー。」

「それで……。イナの方はなにがあったんだ？なんか、そっちで捕まえていた魑魅一座がずっと怯えてたんだけど。」

「んー？あー、ただただ私の逆鱗に触れただけだよ。」

「なんというか凄かったですよー。物の数分で制圧してました。ユリの援護狙撃いらないんじゃないかってぐらい。」

「あぁ……………。なんか、うん…。ドンマイだな。」

とりあえず各々鎮圧できたようで何より。

レンゲ先輩もキキョウ先輩もやっぱ役職についてるだけあって強い。

ユカリもスサノも頑張っていたようだったし。…今のスサノは状態はさておき。

(調べてなかったなぁと思ったので)お互いの好感度⬇

イナリからユカリに対しての好感度：dice1d100=74 (74) (最低30)

ユカリからイナリに対しての好感度：dice1d100=65 (65) (最低40)

[101 二次元好きの匿名さん 25/08/05(火) 08:21:28]

こっちは悪くないな
むしろ良い感じだ

[102 ◆rALpl08yA7QB 25/08/05(火) 16:12:26]

「それで、陰陽部に提出する被害報告書はできた？」

「はーい。書きましたー。後は提出するだけですよ。」

「ありがとう。一年生にしては随分と仕事ができるようで。」

「いえいえ、先輩方と比べたらユリはまだまだですよ〜。」

「でも、戦ってて思ったけど、ユリの狙撃技術かなり高いよ。」

「速射性と正確性があって……。かなり有望株かも。」

「へぇ、イナがそういうんだったら相当だな。」

「ユリを褒めたって何もでないですよー？ただただ狙撃が得意なだけなので。」

…でもあそこまでやれるってのなかなかいないと思うけど。

足が不自由…。だからこそそれの埋め合わせのために…。

不自由になってしまった足も、私が起こしてしまったことだし…。

「それを見込んで採用したからね。ユリのことは。」

「えへへ、ありがとうございます〜♪」

…あんな速射、私には真似出来ないからね。

これは三年生になった時が怖い。総合的な強さで超えているだろうから…。その前に何とかしなくちゃ…。若い根は摘んでおかなくちゃ。

「このふたり、強いんなら今後の見回りは組ませた方がいいんじゃないか？」

「スサノとユリ、イナの三人組ってこと？」

「そうそう。その方が対処も早いだろ。」

「わ、私としては分散させた方がいいんじゃないかな。人手不足だし。」

「ユリもイナちゃんの意見に賛成で〜す。」

「身共は組ませても大丈夫と思いますわ。身共はえり〜とですからひとりで難なくこなせますゆえ！」

「うーん…。ここはキキョウに決めてもらおう。」

「私？私は……。」 dice1d2=1 (1)

1.組むのもありだと思う。いくら強くても一年生だからね。

2.…別々の方がいいんじゃないかな。イナの言う通り人手不足だから。

[103 ◆rALpl08yA7QB 25/08/06(水) 00:00:00]

「単体で強くても連携が必要の場面で連携が取れなかったら意味が無い。」
「現に、イナはスサノがいて楽だとは思っているでしょう？」
「まー、確かに即治療してもらったり、捕まえた犯人を運び出したりする時には…。たまに、弾切れした時にマガジン投げて寄越してくれるし…。」
「そう。恩恵の方が大きい。それに、人数を増やすほど治安が悪化しているわけじゃない。」
「それに、三人でいてもらった方がもっとやりやすいだろうから。」
「………はーい。」

マジか。いやマジか…。地獄とか生温いぐらいの修羅なんですけど。
先輩達は知らないから仕方ないんだけどさ。
でも、大丈夫？この子私に気づいてたら暗殺とかしてくると思うよ？
ほら、恨み絶対あるだろうから。この子の実力的に可能だと思うよ？

「百花繚乱の中で最強のタックって言われるかもなー。」

最悪のタックなんですけど。

「…まぁ、それならよろしくね。イナちゃん。」
「よろしく……。」

…ユリの顔からしてまだ気づいてなさそう？
私、偽名使ってるからもしかしたら気づいてない可能性はある。
このまま卒業までやり過ごせたらいいけど…。無理だよなぁ…。絶対どこかで気づかれる。

「…せんぱーい。今日はもう帰りまーす…。」
「わかった。最近、暑くなってきてるから気をつけるように。」
「イナ、百世堂に頼まれて用心棒をするのでしょう？」
「しっかり身体を休めて万全な状態に…。それでなにもなかったら休暇だと思って過ごして構わないから。」
「イナがいない間の百鬼夜行の治安維持は任せな。アタシらがしっかり守っておく。」
「ありがとうございます。…せっかくですし、写真とか色々撮ってきますね。」
「楽しみにしてる。」

[104 ◆rALpl08yA7QB 25/08/06(水) 00:28:37]

その後…………：dice1d4=4 (4)

1.特に何事もなく百世堂水着イベへ。

2.「お稽古らしいですよ。イズモ。」「僕、ただの陰陽部の事務員的ポジなのに…。」

3."イナ。最近…、っというか、ほぼ毎日来てない？"

4.ちょっぴり、彼女たちの物語が進むかも？

ちなみに水着イベ。イナリは確定で参加となりますがミケツは……？dice1d3=2 (2)

1.着いてくことになる。イナリのことが心配になっちゃったんだね。

2.陰陽部が忙しいためお留守番。先生に水着を見せられなくて拗ねる。

3.+ダイスで色々決めてイベントストーリーみたいなのつくるかも？

[105 ◆rALpl08yA7QB 25/08/06(水) 01:24:08]

『そうか。進んでしまうのか。少しだけとは言えど。』
『…注意事項を何個か。』
『彼女たちのストーリー…。いや、分かりやすいように記録(アーカイブ)と言おう。』
『ミケツのアーカイブが再生され、記録が進むにつれて彼女の失われた記憶がほんの少しの可能性があるとはいえ、"必ず"思い出すようになる。』
『しかし、思い出すタイミングや彼女の精神状況によっては……。』
『…回りくどいか。簡単に言うとダイスの結果次第では発狂する可能性も、壊れてしまう可能性も、…そして、死亡してしまう可能性がある。』
『それに、不十分な状態で■■を思い出してしまえばきっと自らその道を所望することもある。』
『…ん、無理やり言葉を封じられた？まぁいいや。』
『それで、今の彼女たちの精神状況じゃ、メリーバッドエンドの可能性が今のところ大きいかもね。』
『……それが彼女たちに取っては幸せな結末ならそれでいいんだけどさ。』
『僕にとってはあの双子が…、最悪ミケツが幸せになって最後まで生きていればそれでいい。』
『イナリだけ生き延びて幸せになるのは…ダメなんだ。』
『ま、話は戻しておいて。』
『ハッピーエンドにする為には数々の困難を…、乗り越えなければならない。全ての障害を、この世界が抱えている問題を解決しなきゃ、ね。』
『その過程でもしかすると固有の数値を取り付けるかもしれない。』
『…彼女がどういう選択をするか。』
『ぜひとも皆はそれを見ていってほしい。』
『それじゃまた。もしかすると僕の出番も増えてくるかもね。』

[106 ◆rALpl08yA7QB 25/08/06(水) 10:36:19]

〜ある日・自宅〜

「思い出すためにはどうすればいいものか。」

失われた記憶を思い出すべくして行動をしている。

…これも全ては先生と結ばれるため。先生に僕のことを見てもらうため。

思い出すべきではない傷を自ら思い出そうとしているのだ。最古の記憶を辿っていてもやはり拾われて病室で目が覚めた時からしか思い出せない。それより以前の記憶がノイズがかかるようにして思い出せないでいるのだ。

「僕は一体何者なのかすらも。」

あの時思い出せたのは自分の名前とお姉ちゃんのことだけ。さらに細かく言うとお姉ちゃんの姿とお姉ちゃんの名前だ。ノイズがかかってはいても何故かお姉ちゃんの姿だけはハッキリと覚えている。

…逆に父親と母親の姿と名前も思い出せない。

お姉ちゃん曰く、とある事故で既に他界しているとは聞いている。だから血の繋がっている家族はお姉ちゃんしかいない。

「…事故に巻き込まれたかな。僕も、お姉ちゃんも。」

僕が入院していた時の頃、お姉ちゃんから聞いた制約を思い出す。今はもうなくなっているけど百鬼夜行の外に出る場合は必ず許可を取ること。

先輩…、ニヤ部長とカホ副部長の言うことは必ず聞くこと。高等部になったら陰陽部に入ること。そして、真名を明かしてはいけない。

「真名を明かしてはいけないほどの立場…。」

つまり、本来の僕らは百鬼夜行の中でも有名な立場であることの裏付け。

お姉ちゃんも言ってたしね。『私たちは特別な存在で、公にする事にはできない』って。それに、公にしてしまったら一緒にいることは不可能になる、とも。

最初はお姉ちゃんの言ってることが全て正しいと思ってたから特に気にしてこなかったけど。

一緒にいれなくなる程の高貴な立場だとしたら。dice1d3=2 (2)

1.余程重要な…、それこそ歴史を重んじる百鬼夜行の中でも特に歴史ある家庭？

2.+いっしょに居られなくなるってことは…、本来なら僕らはいっしょにいるべきではないとも取れる。

3.+…そういえば、あの時。お姉ちゃんが暴走した時。一緒にいたいがためにある大人と約束をしたとも言ってた。

4.+………その大人を探せばいいのかな？お姉ちゃんが約束したという大人に。

[107 ◆rALpl08yA7QB 25/08/06(水) 15:57:25]

「………いっしょにいるべきではない。」

思いたくはないけど。きっと僕のこの考察は間違えていない。
いっしょにいるべきではない、いちゃいけない。
それは存在しちゃいけないとも取れるだろう。でもなんで？
僕らが余程の危険人物だから？記憶を失う前の僕はなんだった？
でも、危険人物ならそのまま放置して死なせた方が楽だったろう。
それに、保護する理由もないだろうから。
保護する理由があるからこそ、僕らはいっしょに生きている。

「でも、なんで？どうして？」

それがわからない。生かす理由があるのなら。
…調べるための情報材料。あるとしたら『狐塚』という僕の姓。
姓は元より自分自身の身分の証明となるもの。それにまつわることもきっとあるはず。
ただ、どう調べたものか。ネットで調べてしまえば履歴が残る。
それを削除する技術が僕にあるかといえば…、馬鹿正直にいうと無くはない。
とはいえ、元よりハッカーじゃないしやれても電子機器の鹵獲と破壊ぐらい。
データを根本から消すというのは流石に僕でも時間がかかる。

「でも、それ以外でも手段はいくつかある。」

[108 ◆rALpl08yA7QB 25/08/06(水) 16:21:18]

第一、先生を頼ること。一番簡単で一番確実ともいえよう。

先生ならある程度の権限を持ち合わせているはず。僕の家系を探ることが可能なはず。…が、正直今は先生を頼りたくない。あくまで自分の力で成し遂げたい。

これは僕自身のエゴだ。…先生には既に多くのことを背負ってもらってるから。

第二、百鬼夜行に住んでいる人たちに対して聞き込みを行う。老人であればあるほど知識の引き出しは多い。もし、僕が昔から続く伝統的で百鬼夜行になくてはならない産まれな場合、狐塚について知っている人はそれなりいるだろう。…だが、僕が聞き回っているという噂が流れてしまえば気づかれて止められてしまう。

第三、書物を漁ること。幸い、図書館は百鬼夜行にもあるし、陰陽部が使っている過去の資料を纏めてある資料室もある、とはいえ基本よっぽどのことがない限り入ることが許されていないのと、部長と副部長しか入ることを許されていない。鍵も、そのふたりが管理しているはず。

だとするから現段階で危険なく情報収集が可能な図書館となる。

百鬼夜行にある図書館、建物自体が古くて監視カメラが設置されていないのと、電子的な入館や退館の管理をしていなかったはず。

それにあそこなら勉強しに行ってるって誤魔化すことも可能だし、上手くやれば跡を残さないことだって可能だ。

図書館は図書館で過去のお祭りやらなんやらそんな記録が記されている歴史本とか。百鬼夜行の昔話みたいなものがあるはずだ。…よし決めた。

「(図書館に行こう。)」

明日の予定を確認しなきゃ。dice1d4=3 (3)

1.明日はおやすみってなってる。問題なく行けるね。

2.…特に予定はなし、と。うん、時間なら充分ある。

3.シャーレの当番が入ってた…。帰る頃空いてるかな？

4.陰陽部のお仕事が入ってる。…さすがに帰る頃となると時間はない。

[109 ◆rALpl08yA7QB 25/08/07(木) 00:42:38]

「当番、かぁ。…まぁ、先生に会えるから。」
「先生とふたりきりで作業…。うん。癒しの時間だ。」
「普段は憂鬱な書類作業も先生がいるだけで楽しい時間になる。」

そう、先生がいる時だけ、心は安らぐ。苦痛を感じなくなる。
お姉ちゃんはきっと先生がいないと生きていけない気持ちも正直わかる。
だけど、お姉ちゃんは僕が見て分かるぐらいには依存しているし、先生のことを好しすぎるあまりしっぽが勢いよく振ってるし。
…先生ならお姉ちゃんがこうなってしまった理由を説明してくれるだろうか。
僕も予想ができないわけではない。…お姉ちゃんは大人が嫌い。
それは過去の出来事のせいでそうなって、実質甘えることができなくなったから。
だから、その反動が来てるんだろうって僕は考える。
甘えられる大人。愚痴を聞いてくれる大人。弱音を聞き入れてくれる大人。
お姉ちゃんは強いし、周りから頼られるから余計に…。

「…先生はきっと、気づいてないのかも。」

先生は無条件に愛情を振りまいてしまう。
例えそれが不良であろうとも、それが生徒で…、子供である限り。
先生は手を差し伸べることをやめはしない。
ただ、そんな先生もお姉ちゃんのことを特別に想っているのだろう。
お姉ちゃんは誰よりも心の傷が大きくて、誰よりも救われることを先生が望んでしまってるから。
……だから、僕もこうなってしまったというのに。
僕だって、先生がいないと自分に降りかかる重さに耐えられない。
それに、お姉ちゃんばかり先生に愛されてずるい。許されていてずるい。
僕だって見てもらいたい。もっと愛されたい。僕だけを見てほしい。

「…先生のせいなんだから。僕が記憶を思い出す道を選んだのも。」
「先生がお姉ちゃんばっかり構うから。僕にも等しく愛情を注いでくれないから。」
「僕が壊れたらきっと見てくれる。お姉ちゃんよりも愛してくれるはず。」
「だから、思い出さなくっちゃね。頑張ってかないと。」

[110 ◆rALpl08yA7QB 25/08/07(木) 08:45:04]

〜翌日・朝〜

「おはよーございまーす。」

"おはよう。イズモ。結構朝早く来たけど、大丈夫？"

「たまたま早起きしてしまったので…、それでせっかくですからと。」

「先生こそ既にお仕事を始めてるようですが、まさかまた徹夜なんです？」

"あっはは…。そうだね。dice1d4=4 (4) 徹ぐらいしてるかな…？"

「まったく、相変わらずですね。連邦生徒会は。」

「ひとりにかける負担が大きすぎます。」

"みんな言ってくるよ、でも、向こうも大変なんだから私が頑張らないと。"

「はぁ、先生は優しすぎます。ほんと。じゃ、僕も早速始めましょうか。」

「雑用からなにまで遠慮なく言ってくださいな。なんでもできるので。」

"じゃあ……。"ｸﾞｩｩｩｩ……

「………朝ご飯からですかね。先生は一旦作業を停止して、ご飯にしましょうか。なにか作ってきますからちょっと待っててください。」

"あはは……。ごめんね。お願いするよ。"

「まったくもう。もうちょっと自分を大切にしてくださいよ？」

"そうしているつもりだけど…。難しいなぁ。"

「優しすぎるからそうなるんです。先生は僕がいないとダメダメですね。」

"そうかなぁ？でも、ミケツといると不思議と甘えてしまうしそうかも…？"

「ッ…///急になんてこと言うんですかっ！///もーっ！！///」

恥ずかしくなってその場から逃げるようにしてオフィスを後にする。

無自覚女ったらしめぇ…。そうやって女の子を勘違いさせる…。

あんな言動をばっかりしているし、先生のこと好きな人たくさんいるんじゃないかなぁ…。

「敵は多し…、油断しないように。さっ、簡単なもの作ったげよーっと。」

まだ開いてないカフェの厨房を借りるとして。

なにがいいかなぁ…。典型的な百鬼夜行の朝ごはんにするか。

お手ごろで食べやすく、お腹にたまるサンドイッチか。…サンドイッチでいっか。

[111 ◆rALpl08yA7QB 25/08/07(木) 16:29:34]

「パパっと作っちゃお。」

カフェなら具材も取り扱ってるだろうからもらえたりできるはず。
カフェ、先生が管理しているって聞くし。ただ念の為連絡をっと。
…ヨシ。後はすぐ見てくれるだろうから作りにかかっちゃおう。

「僕の分合わせて三つぐらい作れば十分かなぁ。」

お腹いっぱいになりすぎると眠くな………。
いや、四徹してるからご飯食べさせたあと、ちょっと眠らせよう。
そう出ないと仕事の効率が落ちる上、ミスが目立ってしまう可能性がある。
連邦生徒会にも先生の今の事情を話せば今日ぐらいは許されるはず。
先生は大丈夫。問題ないとかいうだろうから無理矢理寝かせる。
なんなら策はあるからね。…ふふっ。

〜数十分後〜

「せんせー、朝ごはんできましたよー。」
"ありがとー。いやぁ、ちゃんとした食事をするのも久しぶりな感じ。"
「…すぐそばに設置してあるゴミ箱、カップ麺だらけですもんね。」
「ダメですよ。徹夜してるほど栄養バランスの取れたものを食べなきゃ。」
"わかってるんだけど、手頃でつい…。"
「もう。朝ご飯ぐらいなら僕を呼んでくれたっていいのに。」
「それに、お弁当も作ってあげますよ？幸い、早起きでいつも時間を持て余してますから。」
"うーん、そこまでしてもらうわけには……。"
「じゃあ、僕がやりたいんです。先生ならやらせてくれますよね。」
"…うーん、イズモがそこまでやりたいなら止めはしないけど、本当にたまにでいいんだからね？"
「ふふっ、ありがとうございます。」

[112 ◆rALpl08yA7QB 25/08/07(木) 23:24:56]

「では頂きましょうか。」
"そうだね。イズモの料理はどんなものでも凄く美味しいから。"
「……それ、他の料理作ってる子にも言ってます？」
"ぎくっ……"
「はあ、まったくもう…。ま、いいですよ。僕が一番美味く作れるようになればいいだけですから。」
"あはは……。今でさえ相当美味いのに、もっと美味くなったらイズモのご飯しか食べられなくなっちゃうよ。"
「それでいいんですよ。僕はそうであって欲しいので。」

そう言いながら作ってきたサンドイッチを食べ始める。
卵とかハムレタスとか具材には特に拘ってない本当にお腹を満たすためだけのサンドイッチ。僕にとっては普通の味だが先生にとってはそれでも美味しく感じるのだろう。
…かくいう僕も、先生と一緒にいるからかただのサンドイッチなのに美味しく感じる。

"うん。美味しい。"
「……せっかくなのでお昼もなにか作ってあげましょうか？」
"いいの？ありがたいなぁ。"
「先生のためですから。後、食べたあと仮眠を取りましょう。」
"それはー……。"
「四徹してるんです。とっくに身体は限界を迎えているはず。」
「それに、シャワーを軽く浴びてはいるようですが…。」
「ちゃんと洗ってないですね？臭いでバレバレです。女の子が目の前にいるんですよ？」
"うぐっ……。なんでもお見通しかぁ……。"
「ご飯を食べたらシャワーを浴びて仮眠を取りましょう。」
"で、でも、仕事が……。"
「じゃあ、せめてちゃんとした休憩を取りましょう。それならいいでしょ？」
"うーん、それなら…。"
「でしたらサンドイッチを食べて、シャワーをしっかり浴びた後に休憩室に向かいましょうか。先生がおやすみしている間、やれる範囲のことはやりますので。」
"わかった。なにからなにまで…、ありがとう。"
"ただ、シャワーを浴びる前に仕事をし分けても構わないかな？"
"イズモがやっていいやつとダメなやつあるから。分かるようにしておかないと。"
「それでしたら構いませんし、僕としてもありがたいです。」

[113 ◆rALpl08yA7QB 25/08/08(金) 00:29:35]

"それにしても本当に美味しいね。"

「出来自体は普通ですが、好きな人と食べてるからか美味しいです。」

"はは…、隠さなくなってきてるね。"

「そりゃあ、面と向かって好きってバレてますから隠す必要はないですよ。」

「…それに、お姉ちゃんだって先生にべったりじゃないですか。」

"まぁね。ちょっとでも暇ができたらシャーレに来てるから…。ただ、イナ、ちゃんと家に帰ってる？"

「えぇまぁ。ちゃんと帰って来てお風呂に入ってご飯食べて夜の見回りとかやってますよ。」

"それならよかった。ただ最近のイナ、疲れが目に見えてるような気がして…。"

「今の百鬼夜行…、百花繚乱は見回りや治安維持に関しては完全にお姉ちゃんとレンゲ先輩頼りですから。…他の人たちも頑張れる人は頑張ってるんですけど。」

「お姉ちゃんがここに来る理由は少しでも先生と会話をして気分を良くしたいからだと思いますよ？」

"確かに。来る度に愚痴を言ってるからね。"

「そこに僕自身の愚痴はあったりします？」

"いや、一回も愚痴ったことないよ。よっぽどイズモのことが大切なんだなって。"

「そうですか…。もー、お姉ちゃんったら。」

「ただ、ちょっとお尋ねしたいことがあるのですが……。」

"どうしたの？"

「いえ、普段からお姉ちゃんがここに来てるのは分かってはいるんですけど、その、距離感とか普段の言動とかどうなんです？」

"んー？特にこれと言ったのは…。ただ、椅子に座ってると毎回私の膝の上に座ってくるかな。"

「はい？」

"後は休憩室に行ってソファーに座ると膝の上に頭乗せるのもしてくるね。それで頭撫でるとすっごい甘えた声してくるよ。しっぽぶんぶんしてたの思い出すなぁ。"

……お姉ちゃん？なにやってるの？先生の上に座るだけじゃ飽き足らず休憩室で膝枕してもらってるとか距離感バグってない？頭も撫でてもらってるってあまりにも羨ましいんだけど？それに甘えた声って…、がっつり雌の姿晒してるし……。

「…ちょっと失礼しますが、えっちなことはしてないですよね？」

"それは………。"dice1d4=4 (4)

1.さすがにしてないよ。さすがにね。

2.私からはしてないよ。ちゃんと我慢はしてる。

3.……我慢はできてるけど時折イナの方からの誘惑がすごい、かな。

4.その、本番はしてないけど…。お互いに…えっと……はい…。

[114 ◆rALpl08yA7QB 25/08/08(金) 01:09:21]

"その、はい……、口でしてもらったり、指で発散させたり…。吸わせてもらってます…。イナからの誘惑に耐えきれない私が悪いです、はい…。"
「僕の時はダメだダメだでしてくれないのに…。」
「お姉ちゃんの時はなんで受け入れちゃうんですか……。」
「恋人じゃないからダメだって言ったの先生じゃないですか………。」
"うっ…。全く仰る通りです………。"
「…先生はお姉ちゃんの方が好きなんですか……？」
「お姉ちゃんの方が好きだから、そういうことをする。…僕はお姉ちゃんよりも下だからしてくれない。そうなんですか？」
"そ、それは……。"
「そうでなきゃおかしいですよね？この前お泊まりして、盛ってまで先生を襲おうとした時、先生は全力で止めましたよね？それもお姉ちゃんの方が好きだからなんです？」
「僕に対しては強く拒絶するのに…。先生の方こそ、僕の信頼を裏切ってませんか…？」
"……………何も言えないよ。"
「………そんなにお姉ちゃんのことが好きなら、僕のことなんて放ってくださいよ。お姉ちゃんと結ばれたらいいじゃないですか。」
「僕に夢を見させないでください。僕に淡い期待を持たせないでください。」
「僕だって先生のことが大好きなのに……。そんな風にするだなんて失望しました。平等に扱ってくれない先生なんて、僕は嫌いです。」
"っ………。"
「僕からお姉ちゃんに言っておきましょうか？先生を譲るって。」
「先生はどうやらお姉ちゃんの方が好きみたいなので、僕はこのレースから降りますって言ってあげますよ？」

[115 ◆rALpl08yA7QB 25/08/08(金) 01:10:32]

"違う、私はっ…。私は………。"

"イナは、深い闇を持ってるから救いたくて…。"

「……たしかに、お姉ちゃんは僕より傷は深いのは分かってますよ。」

「僕は記憶喪失ですから、辛い思い出なんて忘れてしまってるから。」

「先生だってお姉ちゃんのことを構うのも納得します。その過程でお互い好きになるのも。」

「でも、僕だって…、僕だって本当ならお姉ちゃんと同じ傷を背負ってるんですよ？なのに、なのに先生は……。」

「お姉ちゃんのことばかり。そういうこともしてあげて。…なんで、僕には。」

"その、ごめんなさい…。…私が本当にどうかしてた…。"

「今更謝られたって、僕の扱いが変わるわけじゃないでしょう。」

「…………やってることは、僕が先生に強いた特別な関係といっしょのことですよ。それも深く関係の進んだ、戻れないところまで。」

"…………なにも、言い返せないよ…。全部私が悪いんだから…。"

「…………。」dice1d3=2 (2)

1.窓を開け、その上に座り込む。

2.…それで、結局先生はお姉ちゃんの方が好きなんですか？それとも、僕にもまだチャンスを与えてくるんですか？淡い夢を、恋心をまた弄ぶんですか？

3.…僕の方から一度だけチャンスを与えましょうか。

[116 ◆rALpl08yA7QB 25/08/08(金) 01:20:33]

"それは…。"

「甘くて、淡い夢を見せて、僕の恋心を。初めての恋心を。」

「先生は弄び続けるんですか？」

"決して恋心で遊ぼうだなんて……！！"

「じゃあ、なんで僕にはダメだって。一度持った身体の関係のはずなのに。」

「お姉ちゃんと僕だけが持ってる身体の関係。平等のはずなのに。」

「なんで、お姉ちゃんと僕とで扱いがこんなに変わるのでしょうか。」

「お姉ちゃんの方が好きならさっさと僕のこと切ればいいのに。」

「先生。僕は今すぐ決めて欲しいのですよ。」

「お姉ちゃんと結ばれるか、僕にまだ夢を見せ続かせるか。」

「後者の場合、僕に迫られても先生は文句言えない立場ですから。」

「…先生が言いたいことは分かりますよ。そこに愛はあるのかと。」

「僕の方はあるに決まってるじゃないですか。あるからこそ迫るんです。」

「僕はお姉ちゃんよりも劣ってるから。魅力がお姉ちゃんよりもないから。」

「でもこの恋心だけは負けたくないんですよ。」

「だから先生。」

「僕に素直に諦めさせるか。僕を等しく扱ってくれるか。」

「…………今すぐ選んでください。」

"私、は………。"dice1d3=3 (3)

1.…………ごめんなさい。私はイナリの方を選ぶ。だから…。

2.…心から謝る。だからまだ、チャンスをくれないか…？

3.………両方を愛すよ。それが私が取れる責任だ。

[117 ◆rALpl08yA7QB 25/08/08(金) 10:15:17]

「…………ふぇ？」
"君に言わせてしまった私が全て悪いから、だからその責任を取るためにふたりのことを……"
「ちょちょちょちょっ！！ちょっと待ってくださいっ！」
「飛躍しすぎてないですかっ！？急に！？雰囲気って言葉知ってます！？」
「そもそも僕は僕を捨ててお姉ちゃんを選ぶか、平等に扱うことを約束してチャンスを与えるかって話でっ！」
「女の子ふたりと同時に付き合うとかまず常識になくてっ！！」
"でも、私の予想だと……。イナと付き合ったとして君がふらっと居なくなりそうで…。"
"逆にイズモと付き合ったらイナは今よりもずっと病む。…それこそ、束縛してくる程に。"
"そうなるまでに君達を依存させてしまったのは私の責任。だからふたりとも愛していくよ。"
「簡単に言ってますけど、お姉ちゃんの意見も聞かないとダメじゃないですかッ！？」
"もちろん。この後すぐにでも…。"
「せめて休憩とかシャワーとか済ませてからにしてくださーい！！」

うぅっ、なんでこんなことに…。
確かに先生がお姉ちゃんを選んだら死んでやろうってぐらいの気持ちではあったけど…。まさか、僕含めふたりと付き合う選択肢を取るとか予想できるわけないじゃんっ…！ってか、雰囲気とか色々考えて欲しかったなぁ！！！さっきまでの沈んだ気持ちと怒りが全部吹き飛んじゃったよもう！！

「はぁっ、はぁっ、いいですか、先生。」
「先生も内心焦ってますよね。僕に嫌いとか言われて。」
"…………凄く、傷ついて後悔してしまうほどには。"
「そう思ってくださるのは大変嬉しいのですが、本当に付き合う覚悟あるんですか？」
"もちろん。…ふたりのことは好きだよ。"
「…じゃあ、聞きますが。なぜ、お姉ちゃんに対してそんなに甘いのです？」
"………それは…。"
"…イナの背負っている罪があまりにも大きすぎる。"
「(罪………？)」
"それを打ち明けるまでずっとひとりで抱えてきた。イズモを心配させないように、と。"
"だからこそ、イナを支えないといけないって思ったんだ。傍にいてあげないと、いつか壊れる。だから…。…そのせいでイズモのことを蔑ろにしてしまったのは本当に謝るよ。"
「…嘘はついてなさそうですね。わかりました。先生のことを信じましょう。」
「……その、本当に覚悟はあるんですか？」
"その責任をちゃんと取るよ。ふたりのことを愛す覚悟はできている。"

[118 ◆rALpl08yA7QB 25/08/08(金) 17:44:34]

「言いましたね？…先生のその言葉、今こそ信じますよ？」

「裏切ったりしたら…、…お姉ちゃんと先生を道連れにして死にますからね？」

"う、うん。"

「ここの最上階から落ちちゃえば、簡単に逝けちゃうんですから。」

「だから、裏切らないでくださいね……？」

「……さて、ご飯を食べ終えたようですし、書類を仕分けたらシャワーを浴びちゃってくださいな。浴びてる間もお仕事してますから。」

"わ、わかったよ。切り替え、早いね？"

「返って冷静になるということですよ。あ、でも、シャワー浴びる前に…。」

スっと先生の前に立っては『んっ』っと声を漏らして両手を広げる。先生も僕が何を求めているのか気づいてくれたのか、何も言わずにぎゅっと抱きしめてくれる。

そして次に行うは先生の胸の中で大きく息を吸うこと。

先生のお風呂をマトモに浴びてない、あまりにも濃いにおいを肺の中にいれる。

…あー、くるーー。

"これ、本当に好きだね？"

「お姉ちゃんはやらないんです？」

"どっちかと言うと背中に飛び乗ってくるか…、膝に座るか頭を置くか…。"

「…それ、僕もやってもいいですよね？お姉ちゃんが許されてるんですから。」

"あはは、お仕事が終わったらね。"

「仕事終わった後はちょっと用事があるので。」

"そうなの？"

「そうですよ。ですのでまた今度、ってことです。」

においを存分に楽しみ、満足したところで仕事の仕分けをしてもらう。

終わったが直ぐに先生にシャワーに行くよう促し、それを見送っては先生の椅子に座る。さて、お仕事かな。少しでも先生を楽にしてあげなくちゃ。それが今の僕の役目。そう思いながら書類を一枚。また一枚と処理していく。dice1d4=4 (4)

1.…そう言えば、シャーレって資料室あるのかな？あったら見せてもらおうかな。

2.+にしても数が多いなぁ。今日中に終われるのかな。

3.orそれに終わりかけ…って感じじゃないけど、頑張れば少し余裕を持って終われそうだし。

4.or見たところだいぶ少ないしね。先生が頑張った証拠か、はたまた僕の分を少なくしたか。

[119 ◆rALpl08yA7QB 25/08/08(金) 23:00:55]

「…山積みになってる書類もだいぶ少ない。」

「本当に終わりかけだった可能性はある。」

「とはいえど、先生は先生で帰れないことの方が多いだろうから。」

ここで基本寝泊まりしたりしてそうだし。

ただ…、シャーレ…。ここは全ての学園に等しくある場所。

各場所に起きた出来事とか纏めてあるはず。資料室はあるとは思うが。

…もしかすると、過去の出来事も取り扱ってたりするのだろうか。

先生に聞いてみるとしようか。

「にしても、内容はそこまで重要じゃないものばかり。」

「これ、連邦生徒会がどうにかできるレベルじゃないのかなぁ。」

「……ま、幾百、幾千とある学園都市だから仕方ないのかもしれないけど。」

「連邦生徒会側もシャーレ専属の事務員とか送ればいいのに。」

「しかし、先生がやらないといけない重要な書類…。中身が気になる。」

「機密の判子もなし…。覗いてみようかな？」dice1d3=2 (2)

1.いや、ダメダメ…。そんなの覗いたら怒られるに決まってる。

2."…ふぅー、いいシャワーだったー。"「うぉあぁ！？危なかったァ……。」

3.…………チラッと覗いちゃお。

3の場合：dice1d3=1 (1)

1.……特に百鬼夜行に関わるものはなし、と。ま、そんなもんか。

2.ん、これ、百鬼夜行にもあった例の受け入れに関することじゃ。

3.………陰陽部から送られてきたものがある？僕の知らない奴だ。

[120 ◆rALpl08yA7QB 25/08/09(土) 00:19:01]

"うわぁああああっ！？急に大声出してどうしたの！？"
「はひっ、ひー、う、ウトウトしてたところに急に入ってきたからびびっただけっ！」
"そ、それはごめんね……？"
「ふぅ、とはいえこちらもひと段階着く頃ですし。」
「次、休憩室行きますよ。ほら、回れ右。」

シャワー終えたばかりのほかほか先生の手を引いて、休憩室へと向かってく。
前と違うのは先生がちゃんと起きているということ。
ただ目の下のクマは本当に酷いものだから、早く寝かせないと。
休憩室まで止まらず進み、先生をどんっと中へと押し入れる。

"おっとっと、随分と強引に……。"
「そーでもしないと先生はお仕事し続けますからね。」
「おねんねの時間ですよ。」
"私はそこまで幼稚じゃないy……"
「なんかいいました？」
"いえなにも。はい。大人しく寝ます。"

そう言うともそもそとベッドの中に入り込んでは毛布を被る。
すかさず僕も隣に入り込んでいく。いっしょに睡眠を摂るわけではない。
僕は僕とで別の用途…、先生を安眠させるための必殺技をしようしている。
それは……。究極のもふもふ抱き枕。自分でも虜になるほどのもふもふ。
しっぽの付け根から僕の頭ほと、大きく膨らんでいるしっぽを先生の顔に当てるようにもふっと。

[121 ◆rALpl08yA7QB 25/08/09(土) 00:38:51]

"わふっ。"
「抱き枕です。僕のしっぽ、存分にぎゅってしてくださいな。」
"もふもふの、しっぽ……。"
「いつも吸わせてもらってるお礼です。先生になら抱き枕にしてもらっても構わないですよ？それに、いいシャンプーを使ってるのでふわっといい匂いします。」
"…じ、じゃあ……。"

先生の指先が僕のしっぽの中にするりと入っていく。
さわさわっとした感触が妙に擽ったくて心地いい。
そして、自信に抱き寄せるようにしてぎゅむっと、しっぽの全身が包まれるようにして抱かれる。

"おぉ。これは……。もふもふの波だ…。"
"指に触れる毛が柔らかくて尚且つ擽ったい。だけど不快感がない。"
"普段から手入れされている証拠…。…確かにふわっと花の匂いを感じる。"
"これは、すごい……。未知の感覚だ……。"
"こんなの、眠気が耐えられるわけが………。…………すぅ…。"

…わお。三分も掛からずに寝ちゃった。
疲れた身体に極上の抱き枕が着けばそりゃすぐに深い眠りに落ちちゃうか。
先生の小さな寝息が聞こえてくる。背になってるから、顔は見れないけど。
いつもなら先生をぎゅっとするからぎゅっとされるのは…。
うん、非常に心地いいと言うべきだろうか。
でも、僕も先生のことを包み込むようにぎゅってしてみたいな。
如何せん身長が低いせいでそれができないでいるが。

「…先生がゆっくり休めるまで、このままでいよう。」
「ただ、頃合を見てこっそり抜け出して…。連邦生徒会に連絡しなきゃ。」
「それに……。」

[122 ◆rALpl08yA7QB 25/08/09(土) 00:54:35]

ふと思い出す先生の言葉。両方愛すという決意、

…僕が問いつめなければちゃんとした段階を踏んだんだろうけど。

はあ、僕も人のこと言えないな。冷静になればなるほど自分自身の愚かさが。

そりゃ、先生はお姉ちゃんの方が気があるのだから、僕より進展してたって仕方ない。身体を重ねることはなかったけど、お姉ちゃんも僕も経験済み。

一度経験してしまえば枷が外れるというもの。

お姉ちゃんは先生の肌が恋しいのだろう。

愛情表現が未発達が故、一度覚えてしまった交尾で歪んだ表現を知り、それ故身体で求めてしまうのだろう。先生も最初は耐えていたに違いない。だけど、お姉ちゃんはほぼ毎日先生に会いに行ってる。その度に先生を求め、自ら誘惑をしていたら……。

…僕がその立場だったとして、我慢なんてできるはずがない。

「……僕の方がよっぽど病んでるのかもしれないな。」

「先生のことを愛しているが故、盲目になって。」

「そうだよ。僕よりよっぽど辛い想いをしてる……。」

「でも、僕だって、僕だって………。」

…ダメだ。本当に心が病んでしまってる。

でも、それを正当化できるように思い出さなくちゃ。目的がある。心の痛みを思い出して、お姉ちゃんと平等になって。

そこからふたりで愛されたって構わない。先生にはしっかり謝った方がいいな。

…ただ、僕も人肌恋しいと思う時があるし、欲情してしまう時もある。その時に、相手してくれたらいいだけ。…ただ、ただ今は。

「……身を重ねて欲しい、なぁ。」

そっと下着越しに触れればしとっと濡れているのが分かる。先生が言ってた行為の一部。口でしてもらったり、指で虐めたり。吸わせてもらっているというときっと胸部のことだろう。

思わずそれを妄想してしまう。お姉ちゃんと先生が"そういうこと"をしている姿。

…自業自得とはいえ、僕もハレンチに育ってしまった。

どうしたものだろうか。dice1d4=1 (1)

1.……今は我慢。やるべきことをやらなくちゃいけない。

2.こっそり済ませてしまおう。そうでないとこの妄想は止まらない。

3.お姉ちゃんと先生がシているところ、見たく思ってしまうのはどうして？

4.……はぁ。全てが終わったらスサノから念の為薬をもらっておくとしよう。

[123 二次元好きの匿名さん 25/08/09(土) 08:25:01]

あらあら、我慢できるなんてえらいねぇ。
だけど、理性がどこまで続くか、、、理性かっ飛ばして先生のこと襲いそう

[124 二次元好きの匿名さん 25/08/09(土) 08:45:25]

ちょっと退廃的…

[125 ◆rALpl08yA7QB 25/08/09(土) 15:00:28]

自慰やらなんやらに浸ってるわけにはいかない。

僕は僕とてやるべき事があるんだから、それをやらなくちゃいけない。

耳を傾ける。相変わらず聞こえてくるのは先生の寝息。

今ならしっぽを外しても起きはしないはず。

ゆっくりと、ゆっくりと抜くようにして全身をベッドの下へと移動させる。

キュポンっとしっぽが抜ければ僕は自由の身。

「よし、先生には許可取ってないけど……。」

「資料室、探してみようかな。」

先生の顔を覗き込む。小さく肺が動いている。

瞼は動いてない。寝息が聞こえてくる。起こしてはなさそうだった。完璧っと。

念の為置き手紙を残しておこう。そうした方が怪しまれない。

えっと、お花摘みとコンビニに野暮用があるのでしばし離れます、と。

これでよし。起きたとて時間稼ぎもできるだろうから。

休憩室からなるべく音を出さないように退室、さっと離れては後ろを見る。

「ふぅ…、大丈夫。さて、と、資料室があるとしたら…。」

オフィスに併設されているか、離れた場所にあるか。懸念すべき問題はそもそもないということだが。

ま、その点の心配は無いはず。だって、シャーレがそんなものなかったら…ねぇ？

…なんでコソコソしてるかって？最初は許可を取ろうと思ってたよ。

先生なら正面から言えば許可が取れるのは間違いないしね。だけど、先生になにをしているのか探られるのだけは嫌だから。

行動する動機が動機だからね。お姉ちゃんに対抗心を燃やしてるし。

僕は僕自身で思い出したいし。さて、と。どこにあるかなぁ。dice1d4=3 (3)

1.やっぱりオフィスに併設されているね。楽ちん楽ちん。

2.併設はされてなかったけど…。案外近くにあるものね。ただ…。

3.…まさか、階層が違うとは。その分、随分というか、かなり広い。

4.ない…？なんで？…まさか、電子で保管してあるタイプ？

[126 ◆rALpl08yA7QB 25/08/09(土) 23:08:44]

「まさか、別の階にあるとか…。」

オフィスに併設されているわけでもなく、そこの近くにあるわけでもなく。
数階上がった先にようやく見つけることが出来た。
目の前にはポツンと扉がひとつ、左右を見渡して他の扉がないことを見るに相当広い。もしかするとこの階丸々資料室？…ってわけでもなさそうではあるが。
扉の鍵…、学生証や社員証をかざすタイプの電子ロックっぽい。

「困ったな……。」

僕の持つ学生証は中にICチップが埋め込まれているモノ。
シャーレの部員になる際、学生証を使って部員であることの情報を登録した。
そのおかげで自由にシャーレのオフィスを出入りできるわけだし、これを使って部屋の鍵を開けれるのだろう。
だだシャーレが他に所有している部屋に入ることはできるのか試したことはない。
どうするべきか。的確なのは先生の持つ社員証みたいなモノを手に入れることだが、流石にここから戻るのもリスクがある。
まだ起きてるとは思わないけど、万が一を考えると怖い。
他に方法があるといえば、連邦生徒会所属の生徒を捕まえて学生証を奪うこと。
連邦生徒会の人間であれば自由に出入りできる権限を最初から持ち合わせているはず。…だがそれも却下。
騒ぎを起こすのはもっとダメ。バレて怒られる所じゃない。
もうひとつ…。電子ロックに対してハックを仕掛けることだが、流石に最新技術で作られているシャーレだ。僕がどうこうできる話じゃない。

「一か八か……。」

自分の学生証を使って開けれるかとうかを調べるしか。
最悪のパターンは警報が鳴ってしまうこと。そうなったら素直に捕まるとしよう。
そう思って学生証を取り出して、深く深呼吸した後に恐る恐るかざしてみる。
－－－ﾋﾟｯ
確かに鳴った電子ロックは青色に光り、シャーっと扉が開かれ中の明かりが付く。

[127 ◆rALpl08yA7QB 25/08/09(土) 23:51:23]

開かれた扉を前に呆然としてしまう。通るとは思わなかった。思わず『通った…？』っと口にしてしまう程。

警報が鳴るか弾かれるかその二択だと思ってた。

ふと我に返り周りを見渡し誰もいないことを確認した後に素早く中に入る。僕が入るな否やすぐに扉が閉まり、電子ロックが再びかかる。

中を見渡せばファイルにまとめられているものがズラリと、部屋の奥まで続いているのが見える。

少し歩いては仕舞われているファイルのラベルを見る。

そしてありとあらゆる…、キヴォトスにある学校全てなのだろうか。

それが丁寧に並べられてあり、ラベルだけでどんな内容かがすぐ分かる。

「僕が入っていいところじゃないな…。」

すぐに分かる。これ程の資料、中には重要機密が入ってるものもあるだろう。見たことない学校の資料まで棚の一段分占領してあるのだから。中には廃校になってしまった学校の資料までも事細かにまとめられてる。

…それ以前に疑問が湧くのはなぜ僕が通ってしまったかということだ。

「百鬼夜行の僕が見てはいけない物もある…。」

「かといってアレコレ理由を聞ける立場じゃないし。」

「…さっさと僕に纏わるものを見つけて調べてしまおう。」

ただ小さい学校に対してもこれだけの資料。百鬼夜行とか棚一個占領してそうな。

トリニティとかゲヘナ…、とんでもない資料の数だろうな。そんな事はさておき、早く見つけてしまわないと。

「百鬼夜行は…。ラベルがあるおかげでひと目でわかるのはいいけど、他の学校の資料が大量で見つけるのが大変だなぁ。」

なーんて思ってやや数分歩いた頃、目的のラベルを見つけてピタッと止まる。確かにラベルには百鬼夜行のものがある。学校の詳細から歴史、所有している土地から財産まで事細か。

…僕の家がどれ程かは分からないが、期待はできそう。よし、調べるとしようか。dice1d5=2 (2)

1.うーん。資料…、見つからない。やっぱりそこまで有名じゃない？

2.書いてなかったけど…。なにこれ…、意図的に破られているものがある？

3.あった。やっぱり有名なお家だったんだ。…でも、書いてあることは簡易的な内容だけ…。

4.+ん？なんだろこれ。僕の家に関することの内容のことに事件についてまとめられている。当時の新聞かな、これ。

5.僕の家…、事細かに書いてある。百鬼夜行…いや、キヴォトスで相当有名な家系…？

[128 ◆rALpl08yA7QB 25/08/10(日) 00:32:24]

「なにこれ……。」

資料を捲っていた。その過程で僕のことに纏わりそうなものはなかった。

ただ、あるページを開いて思わず僕は目を見開く。

雑に、しかもガッツリと破られた痕跡があったから。

「なんで、なんで破られて……？他のページは傷一つなかったのに。」

他のページが無事なのを見るに、コレは意図的に破られている。

っというか、破り方が引きちぎったとも言えるほど雑。

ファイル自体しっかりとロックされているみたいで、専用の鍵が必要っぽい。

つまり、僕以外にも誰かがここに来ては情報を抹消する為にちぎった？

「こんなことをする理由が分からない……。」

もしもこのページが僕のこと…、いや、家に関することが書かれているものだったら。

僕に真実を知られたくないために破かれているともいえる。

でも一体誰が？まさか、お姉ちゃんが？僕が出入りできてしまう資料室。

重要機密も置かれているこの部屋。お姉ちゃんが出入りしていた可能性は…。

ゼロじゃない。…他の資料を見てみよう。もしかすると、全部…。dice1d3=2 (2)

1.ダメだ。全部、全部破られている。

2.+…だけど、雑なおかげでほんの少しだけ文字が残ってるのが……。

3.一個だけ無事なのがあった………！！！

[129 ◆rALpl08yA7QB 25/08/10(日) 00:52:47]

「破くのに手間取ったのか想像以上に破きにくかったのか…。」

ところどころ文字が残ってる部分がある。ほんの少しだけど。

『狐…神………………にある百年以………歴……………。そして………………々伝えら…………伝…………式が存……、その儀…は……………ォトス……いて重………割を果…………る。』

読み取れた文字を書き上げるとこうなる。…全然読み取れないや。

狐と書いてあるし、百年以上の歴史…と予想することが出来る。

これに書いてあるのが狐塚に関することなら…。やはり、意図的に情報を消されている。

他のファイルを手に取り中身を調べていても破られているページがチラホラと。

「ここで情報を集めるのは無理そう。」

資料を閉じ、棚に戻しては来た道を戻っていく。

全くない訳では無い。ほんの少しだけ情報を手に入れることができた。

それにここで調べていてわかったことがひとつある。それは……。

「誰かが、僕が思い出すことを阻害しようとしてる人物がいる。」

「それがわかっただけでも、だいぶ大きい。」

「逆を言えばそいつさえ捕まえれば吐き出させることが出来る。」

そう、僕のことを妨害しているやつがいること。

ニヤ部長やカホ副部長、キキョウ先輩やレンゲ先輩、お姉ちゃん以外に知っている人物がいるということ。

知っているのなら捕まえて尋問すればいい。何も簡単なこと。

しかし……。

「神とか儀とかの文字が……。百鬼夜行、歴史が集いし場所…。そこで神とか儀とかあるとしたら？」dice1d3=1 (1)

1.…いや、いくら高貴な可能性はあるとはいえどありえない。一旦除外するべきか。

2.神……。百鬼夜行で関連させるとしたら、もしかすると神社？狐塚神社ってこと？……ッ！！！！(ほんの少しだけ思い出される記憶)

3.神社…、儀…。儀式……？狐塚神社にはなにかしらの儀式がっ………！？(少し、思い出される記憶)

[130 ◆rALpl08yA7QB 25/08/10(日) 09:14:58]

「いやいや、まさかね。」

脳裏に思い浮かんだことを即座に消し飛ばす。
だとするなら僕はとんでもない人物になってしまうだろう。調べによると全て過去のもの。今の百鬼夜行に存在しているはずがないのだから。

「ここで情報が手に入らないとなると、やはり百鬼夜行の中の図書館が一番かな。」
「後やっぱり陰陽部所有の資料室が一番だけど、それは無理。」

付近に誰もいないことを確認してからエレベーターに乗る。目的はコンビニのある階。そこでちょっと買い物をしてから休憩室へと戻ることにしよう。
結局のところ、ここで得られた情報は僅か。思い出せるようなことは……。

「あったらよかったのにな。」

せめて写真とかひと目でわかるちゃんとしたものがあれば。
破かれているのか悪いんだけどさ。でも、犯人を追う目的がてきたし。
プラスであることには間違いないんだ。
エレベーターが止まり、開かれては出る。そのままコンビニに向かって入り、カゴを手に取る。人はそこまでいない。
利用者は少ないようでボーッとしながら品物を物色する。

「甘いものが欲しいかな……。」

デザートを買うとしよう。飲み物はボトルの紅茶でいいかな。
先生の分もほいほいっと入れちゃおうかな。
後は冷蔵庫に入れとく予備のお弁当とかサラダとか、とにかく栄養のあるしっかりとした物を食べさせないと。
本当なら毎日お弁当を作ってあげたいが…、同棲とかすれば解決するんだろうか。
はたまた、僕がシャーレ専属の生徒になれば解決するんだろうけど。
それは百鬼夜行…、ニヤ部長が許さないだろうから諦めかな。
後は…、確か連邦生徒会は優秀な人材を集めているらしいからスカウトされるとかかな。…いや、それもニヤ部長が許さないのははっきりわかる。

「縛られた自由…か…。」

[131 ◆rALpl08yA7QB 25/08/10(日) 13:26:26]

縛られた自由…。矛盾でしかない。首輪に繋がれてるようなもの。

…今は考えたって仕方ないか。とりあえず買い物を済ませてしまおう。

飲み物、デザート、弁当にサラダ。それを何個か手に取ってはカゴに入れてく。

他に買うものは…。特にないかな。お会計っと。

「おねがいしまーす。」

「は、はいっ。」

お会計を済ませた後、特に他に寄ることはせず、一直線で休憩室へと向かってく。

結構買いすぎたようで少し重い…。お姉ちゃん呼んできた方がよかったかも。

…いや、それだと先生を独占できないな。今日、シャーレにいるぐらいは…。

お姉ちゃん、普段から先生を独占しているから。

またエレベーターへと乗り、今度は休憩室のある階へと。

ポンっと鳴れば扉が開き、荷物の重さに声を漏らしては歩いていく。

そして休憩室に着いては学生証を取り出しては電子ロックにかざして開く。

さて、先生起きてるかな。dice1d3=1 (1)

1."あ、イズモ。おかえりなさい。" 「起きてましたか。ただいまです。」

2.ありゃりゃ、随分とぐっすりと。ま、四徹してたら爆睡はするか。

3.+……お姉ちゃんがいる。いつの間にか。

3が出た場合：dice1d3=1 (1)

1.しかも添い寝してるし。先生のことぎゅってしてる…。撃ってやろうかな。

2.先生の顔をマジマジと見つめているなぁ。…こっちに気づいてない。

3.ここからじゃよく見えないけど先生の股間あたりで頭が前後してる…。…まさか！！

[132 ◆rALpl08yA7QB 25/08/10(日) 16:03:32]

"買い物に行ってたんだね。"
「えぇ、先生のためにお弁当を見繕ってきました。僕とか忙しくて来れない時にはコレを食べていただければ。」
「ちゃんとサラダとかも買ってきましたよ？栄養不足になりがちでしょうから。」
「後、エナドリは程々にしてくださいね。飲みすぎは厳禁です。」
"わかったよ。私なんかのためにありがとう。"
「『私なんか』じゃないですよ。『先生だから』ここまでするんです。」
「先生には長生きでいて欲しいですから、僕たちのためにも。」
"うん…。わかった。ごめんね。"
「さ、デザート買ってきましたからいっしょに食べましょ。息抜きも必須です。」

買ってきたデザートを広げ、ボトルの紅茶と共にティータイムを始める。
本当なら自分で紅茶を容れるのが粋だというもの…。
ここにはそんな一式はない。それに、トリニティのお嬢様じゃないしね。
先生が好きなデザートを選んだ後、僕は残ったのを手に取り袋を開ける。
僕はシュークリームにプリン、先生はフロマージュだった。

「先生って普段甘いものとか食べます？」
"自分からは食べないかな。それこそ私の生徒が誘ってきた時に行くぐらいかも。"
「交流広そうですもんね。デザートとかいえば…トリニティのは美味しいのばっかり。先生ならトリニティの生徒とかも仲良くなってそう。」
"あはは…。確かヒフミとかは顔見知りかも。"
「やっぱり。トリニティの本格的なデザート食べてみたいとは思うんですけど、どうしても高いんですよね。原材料とか拘ってる分。」
"普通の生徒が食べるには高すぎるもんね。わかるよ。"
「僕も三回ぐらいしか食べたことないですね。どれも美味しかったですよ。」
"三回も？"
「……？三回ぐらいでしたら割といけるのでは？」

あれ？もしかして月に三回ぐらい行ってるのって割とおかしかったりする？
ニヤ部長から貰える生活費内で十分収まるから自分へのご褒美とかで食べに行ったりしてるけど。
…先生の反応を見るにちょっと贅沢しすぎていたり？
ううん…。後で普通の家の人の平均収入とか調べてみよっと。