- 1モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 01:58:53
第2部入りまでの簡単なあらすじ…
いつも通りゲーム開発部の部室へ向かっていたモモイ、しかし…たどり着いた部室に入るとそこにはモモイの記憶を無くしていたミドリとユウカ、ユズがいた
不審者と勘違いされ、ミレニアムから逃亡したモモイはノアやホシノたちの協力もあり、アビドスへ亡命する
そうして2ヶ月もたってアビドスの生活に慣れた頃、ミレニアムからモモイへの刺客が襲い掛かる
なんとか対抗するものの、今度は行方不明だったアリスが新兵器を持っての乱入
その後は先生の介入により、平和的に戦いは終結した…しかし、この世界の謎は残ったままだ
アビドス組とユウカたちはモモイの記憶を思い出したが、他の生徒は忘れたまま
それに……何故か生きている梔子ユメに、アリスのレールガンを魔改造したと思われるもう一人のシロコ*
そしてモモイの存在を覚えていたアロナとプラナ、アリスの意味とは?
モモイの冒険が再び始まる!
これは…ワケあってミレニアムから逃げたモモイが
アビドス高校学校に転校してきたお話 - 2二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 02:00:05
たておつー
- 3モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 02:05:40
例の埋め立て荒らし被害に遭いましたので建て直しです
1番上のリンクは150より上は見なくて良いです
下のリンクは前スレとリメイク前の作品になります
【SS】Re:ここだけモモイの記憶が消えた世界 Part2|あにまん掲示板簡単なあらすじ…ある日突然、ミレニアム生徒の記憶から忘れられたモモイいつものゲーム開発部に向かうも、モモイの存在を忘れられたユウカとミドリによってミレニアムの敵対者と認識され追われる事にノアの協力の元…bbs.animanch.com【SS】Re:ここだけモモイの記憶が消えた世界|あにまん掲示板宛もなく彷徨い続けるただ目的もなく、フラつく身体を支えながら歩み続ける……どうしてこんな事になってしまったのだろうまるで世界にたった一人残された気持ちがすぐ沸いて消えていったふと両足の力が抜けて地面に…bbs.animanch.comここだけモモイの記憶が消えた世界|あにまん掲示板宛もなく彷徨い続けるただ目的もなく、フラつく身体を支えながら歩み続ける……どうしてこんな事になってしまったのだろうまるで世界にたった一人残された気持ちがすぐ沸いて消えていったふと両足の力が抜けて地面に…bbs.animanch.com - 4二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 02:06:40
おつー10まで
- 5モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 02:07:51
『登場人物紹介』
【梔子モモイ】(本名:才羽モモイ) アビドス高校1年生
この物語の主人公件メインヒロイン
二人の恩人を強く意識してる為か髪を伸ばし、ちょっと乙女らしくなった。ちょっとだけおじさん(ホシノ)化してる
【小鳥遊ホシノ】アビドス対策委員会3年生
アビドス廃校対策委員会のリーダーでモモイをおじさん化させた張本人
ユメへのトラウマが触発されたのか、モモイを溺愛している
【梔子ユメ】アビドス生徒会3年生
何故か生きているアビドス生徒会長
基本的にぽやぽやしてるが、直感が良いのか何かを察してはアビドスの後輩たちを守っている
盾の扱いなら本気のホシノよりも上 - 6モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 02:08:53
【砂狼シロコ】アビドス対策委員会2年生
運動する事が好きな生徒
同じアビドスで拾われたモモイの事を妹のように接する
【十六夜ノノミ】アビドス対策委員会2年生
ショッピングが趣味のゆるふわな女の子
よくモモイを甘やかしてる場面をよく見る
【黒見セリカ】アビドス対策委員会1年生
アビドス対策委員会の会計でちょっとツンな女の子
モモイとは波長が合うらしく、モモイとよく2人でツッコミに回る
【奥空アヤネ】アビドス対策委員会1年生
アビドス対策委員会の書紀でみんなのまとめ役
モモイがミレニアムでユウカの代わりをすると聞いたので書紀としてのいろはを教え込んだ - 7モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 02:10:06
【天童アリス】ゲーム開発部1年生
2ヶ月前に行方不明になったがモモイと再会し、ミレニアムに復学した
アリスのレールガンはエンジニア部がリミッターを装着するため代わりにレーザーライフルを使っている(命名モモイ)
【才羽ミドリ】ゲーム開発部1年生
モモイの記憶を思い出し、モモイと仲直りできた双子の妹
別れるのは嫌だと言っていたが、毎日モモイが来るので普段と変わらないなと悟った
【花岡ユズ】ゲーム開発部1年生
やたら影が薄いゲーム開発部の部長
モモイの記憶はまだ無いが、少しづつ慣れてきてる
【早瀬ユウカ】ゲーム開発部部員件、セミナー会計
前作のやらかしで謹慎中のセミナーのメンバーの一人
その反動かモモイにやたらと甘い - 8モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 02:11:10
【桐藤ナギサ】ティーパーティー3年生
アビドス組にトリニティの警備を依頼した本人
アビドスに2度も支援砲撃を指示した
【聖園ミカ】元ティーパーティー3年生
元パテル派代表、アビドス組の案内役
やたらアリスとモモイを気に入っている
【百合園セイア】ティーパーティー3年生
一応病弱の元ティーパーティーホスト
なんとなくモモイの素性について勘付いている
あと当日セイア実装前の作品なので今のイメージとは少し違う - 9モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 02:12:28
……私のミスでした
「…………えっ?」
私の選択、そしてそれによって招かれたこの全ての状況
「…なに突然?というか誰?」
結局、この結果にたどり着いて初めて、あなたの方が正しかったことを悟るだなんて……
「…って連邦生徒会長!?なにしてるの!?というか血塗れだけど大丈夫!?」
……今更図々しいですが、お願いします
「なにを!?治療すればいいの!?今治療セットどこにも無いよ!?」
─────さん
「…………えっ?……わたし?」 - 10二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 02:13:00
3スレ目おめですー
- 11モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 02:14:22
きっと私の話は覚えてないでしょうが、それでも構いません
何も思い出せなくても、おそらくあなたは同じ状況で、同じ選択を取るでしょうから……
「同じ選択……」
ですから……大事なのは経験ではなく、選択
あなたにしかできない選択の数々
「私にしか……できない選択…?」
責任を負う者について、話した事があります
「…………」
あの時の私には理解していたようでしてなくて、今……やっと分かったんです
大人としての、責任と義務。生徒としての、意思と覚悟。そして…その延長線上にあった、あなたの選択
それが意味する心構えも…
「連邦生徒会長……」 - 12モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 02:15:46
ですから、─────さん
先生が心から信頼している、あなたになら
この捻れて歪んで混ざり合った先の終着点とは、また別の結果を……
そこへ向かう選択肢は……きっと見つかるはずです
「……ごめんなさい、連邦生徒会長。それは『今の私には』無理な相談かしら」
……そうですか
……ごめんなさい。あなたをこんな事に巻き込んでしまって
「…………」
私の力が及ばなかったばかりに、あなたをこんな辛い目に合わせてしまって……
「気にしないで、これは私が自分で決めた道だもの」
それでも、諦めないで
「──諦めないで……か」 - 13モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 02:17:11
あの娘を……───を……助けてあげてください
「待って!誰!?肝心な所が聞こえないわよ連邦生徒会長さん!?」
……お行きなさい勇者よ。この世界を変えるのは貴方しかできないのです。
「ホントは余裕あるよね連邦生徒会長さん!?ってかそんなテンプレボケはいいから誰の────」 - 14モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 02:18:15
「──……待って!」
そう叫びながら目覚めた
目線の先は知らない天井……ってこのネタ2回目だよね?あと知らない天井じゃないし…
モモイ「……不思議な夢だったなぁ」
思わずそう呟いてしまう、どうやらまたも無意識で右手を伸ばしていたようだ
あの時とは違い、激痛もなにも無いからそっと戻す
モモイ「……なんか…失踪中の連邦生徒会長さんと夢であった……ような」
夢で見るほど会いたいわけでもないし、そこまで戻って来て……は欲しいが、そもそも接点が無さすぎる
まんま別の学校の生徒会長なので気軽に会いに行くなんて図々しいし、仮に連邦生徒会長でも廃部の危機は解決できない……と、思う
……それより、さっきの夢は…
モモイ「あれは、私……だったのかな?」
の割には一部口調がヘンだったし、でも声的に私にそっくりだったけど…?
「モモイちゃ〜ん。おおきな声がしたけどだいじょうぶ〜?」
下の階からぽやぽやした声が聞こえてきた。どうやら家の家主は珍しく先に起きてるようだ
モモイは素早くアビドス制服…は既に着てて寝落ちしてたため、服の皺を伸ばしてからこの家の家主、『梔子ユメ』の元へ行った - 15モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 02:19:15
「おはよ〜モモイちゃん。朝食できてるよ」
モモイ「おはようユメさん。……まさかまた焦がした?」
挨拶を交わしつつもそんな軽口を叩くモモイ
学校では敬語だが、家では普段通りに話している
なんでもユメが『一緒に住んでるんだから敬語じゃなくてリラックスして話してほしいな?』って言っていたためにモモイもタメ口で喋るようになった
ユメ「ひぃん…焦がしてないよぉ〜! わたしそこまで下手じゃないからねっ!」
モモイ「そう言ってて玉子焼きを焦がしたの誰だっけ?相変わらずフレンチトーストはプロ級だけど」
そう。ユメは何故かはわからないが、簡単な料理は失敗し、少し凝った料理になると成功するという
もはや何かの神秘が作用してるんじゃないかと疑うレベル…と思う事もあるのだが、やはり普段からドジっ娘なのが一番影響してると思う…たぶん
モモイ「それにしても珍しいね、ユメさんが先に起きてるなんて。いっつも私が起こしてるのに」
ユメ「いつもゴメンねモモイちゃん。起きた理由なんだけど…夢に連邦生徒会長さんが出てきたような感じがして目が覚めたんだ」
モモイは朝食に出てる牛乳を吹きかけた、それくらい驚いたのだ
もう鮮明に思い出せないとはいえ、モモイの夢にも連邦生徒会長が出てきてたような気がしていたのだ - 16モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 02:20:16
モモイ「どんな夢だったの?」
ユメ「ん〜?……覚えてないや!」
モモイ「…ですよね~」
まぁ最初から期待していなかった
そもそも、夢とは曖昧なもの、別に予知夢とか神託とかでもないありきたりな夢の一つなのだろう
ただ偶然にも同じタイミングで連邦生徒会長が出てきてた夢を見ただけなのであろう事だけはわかる
ユメ「あっ!一つだけ覚えてる事があるよ!」
モモイ「…どんなの?」
ユメの言う事とはいえ、気にならないと言ったら嘘になる
実は接点の無さそうな2人は知り合いとか? 親友関係とか?血の繋がってない姉妹とか?
ユメ「何故か連邦生徒会長さんがホシノちゃんよりちっちゃくなって黒ビキニ着てシャーレの先生に甘えてた夢だったよ!」
モモイ「…………幼女の連邦生徒会長に黒ビキニ着せて甘えさせるとかサイテーだよ先生……」
荒唐無稽な夢であったが、なんとなく先生に責任を押し付けたくなったモモイであった - 17モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 02:22:58
※念の為に自動削除スクリプト起動します
- 18二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 10:39:30
保守しとくよ
- 19二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 19:11:59
そろそろ保守
- 20モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 20:58:12
ホシノ「野球をやろう」
ノノミ「…え?」
セリカ「はぁ?」
ホシノ「野球チームを作る、チーム名は……ブルーアーカイブだよ!」
いつものアビドス定例会議
いつもの如くセリカが騙され、シロコが銀行を襲うと計画し、ノノミがアイドル計画を密かに進めて、最後にアヤネがちゃぶ台をひっくり返すお約束の流れかとおもいきや、ホシノがいきなりとんでもない発案をしてきた
アヤネ「……待ってください、なんでいきなり野球をする事になったんですか…?」
ホシノ「あっ…ゴメンゴメン、昨日読んだ漫画があまりにも面白かったから、つい引っ張られちゃったよ〜」
モモイ「…………」ダラダラ
セリカ「モモイ?汗凄いけど風邪でも引いた?」
モモイ「ううん!な…なんでもないよ!?」
シロコ(ん…モモイの仕業)
ノノミ(モモイちゃんが原因ですか…)
アヤネ(モモイちゃんが犯人ですね…)
ユメ「?」 - 21モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 20:59:12
ホシノ「でもさ、おじさんも思い付きで発言した理由でもあるんだよ」
セリカ「あるんかい!」
アヤネ「ひょっとして…近々開催される野球大会の事ですか?」
キヴォトスではわりと頻繁に何かしらのイベントが開催される
そのうちの一つが『キヴォトス学園対抗野球大会』で過去に唐突に開催したにも関わらず、一躍大人気コンテンツとなったのだ
セリカ「まぁ私たち一度経験してるけど…」
シロコ「ん…人数が足りない」
そう、モモイ含むアビドス組は全員野球経験があるのだ
その時は人数が足りない為にミレニアムとの連合チームを組んだのだ
……え?あれはモモイの夢オチだって?
…………そんなの僕のデータに無いですよ!?
セリカ「……誰にツッコミ入れてるのよモモイ…」
モモイ「てへっ☆」 - 22モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 21:00:12
ホシノ「そこはほら、おじさんたちの友情ぱわーでなんとかならない?まず私でしょ?シロコちゃんセリカちゃんノノミちゃん、アヤネちゃんにモモイちゃん、ユメ先輩と最後にシロコ*ちゃん」
ノノミ「あの、それでも1人足りませんけど…?」
ホシノ「なんとかなるでしょ。おじさんが読んだ漫画でも8人で頑張ってたし」
セリカ「いや無理だから!センター無しでどうやって戦えって言うのよ!」
シロコ「公式にルールが決められた以上、もうミレニアムとの連合チームは組めない」
アヤネ「そもそも、もう一人のシロコ*先輩と連絡がつかないですし」
ノノミ「モモトークに既読はついてるから見てはいるんでしょうけど…」
モモイ「???」 - 23モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 21:06:27
ホシノ「そういえば、モモイちゃんはまだ知らないんだっけ?アビドス新生徒会は全員で7人いるんだよ、今は8人だけどね」
7人? 5人じゃなくて?と思うモモイを他所にホシノは話し続ける
世界がおかしくなった影響でモモイとアビドス組には別の正しい記憶があり、そのせいでややこしくなっているのだ
あと一応お互いに知ってる記憶の共有はしている
…余談だが今のモモイの定位置はホシノの膝の上ですっかりアビドスのマスコット的なポジションになっている
モモイ「あの……話してくれるのはありがたいのですが、暑いんでそろそろ離してください」
ホシノ「や〜だ♡」ギュー
そう短く断るとホシノはよりモモイに密着する
すっかりモモイがお気に入りになったようだ
モモイ「うわーん!動いてないのに暑いよ〜!」
シロコ(モモイが言うんだ…)
セリカ(モモイが言うのね…)
アヤネ(モモイちゃんが言うのですね…)
ノノミ(モモイちゃんの抱き心地は素晴らしいから気持ちは分かります〜!)
ユメ(いいなぁ〜ホシノちゃん…) - 24モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 21:11:11
ホシノ「それよりさぁモモイちゃん、またお胸が成長してな〜い?おじさんの目は誤魔化せないよ〜?」モミモミ…
モモイ「ひゃん!ホシノせんぱっ…/// そこはだめ…///」
セリカ「ゴラァ!なにやってんのよホシノ先輩!?モモイから離れなさい!!」
セリカの活躍によってホシノの魔の手から逃れられたモモイ
おじさんの深刻なおじさん化に悩みつつも話を戻す
ホシノ「うへぇ〜、やっぱりダメかなぁ? 優勝賞金も出るから良い案だと思ったけど」
セリカ「優勝賞金ですって!?なんでそれを早く言わないのよホシノ先輩!」
モモイ「落ち着いてセリカ」
アヤネ「そうですよセリカちゃん。晄輪大祭と違って規定人数が必要なんですから」
シロコ「ん…それなら私が3人になれば解決」
モモイ「シロコ先輩もボケなくていいから…」
シロコ「大丈夫。通常とライディングと水着衣装があるからいける」
セリカ「メタ発言やめてくれない!?」
モモイ「メタ発言やめなよ先輩!?」 - 25モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 21:16:39
ホシノ「ん〜…それじゃあ、こっちを受けた方が良いかな?」
ノノミ「なにかあるんですか?」
ホシノ「なんでも、おじさんとユメ先輩、それとモモイちゃんご指名でティーパーティーから直接のお呼ばれだそうだよ」
アヤネ「それって…前にヒフミさんを巻き込んだ事について言及するつもりなんじゃ!?」
モモイ「んん?それにしては先輩2人はわかるけど、私は…?」
シロコ「ん…私もモモイが呼ばれる理由がわからない」
ユメ「あっ!分かった!モモイちゃんが可愛いからだよ!」
セリカ「いやいやいや…まぁ確かに?モモイは可愛らしい見た目だけど、そんな理由で呼ぶなんて思わないわよ」
ノノミ「わぁ♡ セリカちゃんもモモイちゃんは可愛いって理解してるんですね♧」
セリカ「ちっ…違うわよ!これは言葉の綾ってやつで!」
モモイ「あー…いつものノリだぁ~……」 - 26モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 21:33:35
そういえば…と、ふと思い出したモモイはあの時のショットガンを取り出した
ホシノ「あれ、モモイちゃんどしたのその銃?」
モモイ「なんか柴大将から受け取ったやつ」
セリカ「柴大将の銃?でも大将はそんな物持ってなかったし聞いてもいないわよ」
ユメ「んん〜?なんかどこかで見覚えが…?」
アヤネ「何か知ってるんですか?ユメ先輩」
シロコ「どうせ先輩のことだから何も覚えてない」
ユメ「ひぃん!ひどいよシロコちゃん……何も覚えてないのは本当だけど」
ホシノ「うん?このショットガン、よく見るとアビドスの校章が付いてるね」
モモイからショットガンを借りて観察してた所、側面にアビドスのエンブレムを発見したホシノ
とりあえず、元はアビドス生徒が所持していた事が判明した - 27モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 21:37:43
ノノミ「あっ、本当ですね〜。前の生徒さんの物だったんでしょうか?」
デザインは白をベースに少しだけアビドスのイメージカラーが彩られている……というより、まるでユメが所持してそうな色合いの銃である
モモイ「この銃ユメ先輩の物?すごくそれっぽいんだけど」
ユメ「ううん。そもそも私、ショットガンは使わない…と言うより使えないかな」
ホシノ「そもそもユメ先輩、あなたは銃火器を使えるんですか?」
ユメ「ひぃん!ひどいよホシノちゃん!さすがの私でも銃火器くらいは使えるよ〜!…………ちょっと盾の扱いだけ上手になって結果的に使ってないけど…」
シロコ「ん…それでこそ先輩」
ユメ「ひぃん…なんかすごくバカにされてる気がするよぉ〜!」
セリカ「とりあえず、それ柴大将に返さないとね」
モモイ「うん。そうするよセリカ」
こうしてトリニティに行く前に柴大将の店に足を運ぶ事になった - 28モモイの記憶ロストの人25/07/18(金) 21:40:36
tips:モモイと1年ズ
同じ1年生なのに先輩呼びはおかしいとセリカが言ったので呼び捨てで名前を呼ぶようになり、より仲が深まった - 29二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 05:16:39
このレスは削除されています
- 30二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 08:10:17
前スレ168 ~ 200まで
"このレスは削除されています"で埋まってて焦った... - 31二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 08:18:37
- 32二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 13:33:14
その例のスクリプトがこれ
ここのスレ主はこれで対策してるけど俺らにもNGワード追加やミュート機能あるから導入しても良いかもな
ミュート機能導入部屋リンク & スクリプト一覧リンク | Writening 【寄生荒らし愚痴部屋リンク】 https://c.kuku.lu/pmv4nen8 スクリプト製作者様や、導入解説部屋と愚痴部屋オーナーとこのwritingまとめの作者が居ます 寄生荒らし被害のお問い合わせ下書きなども固…writening.net - 33モモイの記憶ロストの人25/07/19(土) 18:32:17
※更新はブルアカライブ後にて…
- 34モモイの記憶ロストの人25/07/19(土) 22:16:42
水着ミカの発表で脳を破壊されたので更新は明日で…
それと23時以降は巻き込み規制に巻き込まれるので - 35二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 07:32:31
このレスは削除されています
- 36二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 14:58:13
ほしゅ
- 37二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 21:27:59
一応保守
- 38モモイの記憶ロストの人25/07/20(日) 21:57:00
──柴関ラーメン屋台──
モモイ「大将さん!あの時はこれ貸してくれてありがとう!返すね!」
そう言ってモモイはショットガンを柴大将に渡した
しかし、大将はモモイの両手にショットガンをしっかり握り締めるように持たせた
柴大将「役に立てたならなによりだ……けどな、そいつは元々俺っちの物じゃないんだなぁそれが。だからモモイの嬢ちゃんにやるよ」
ホシノ「えっ…良いの?それでも何か理由があったんでしょ?」
まぁそうなんだけどな…っと言いつつ柴大将はこの銃がどうやって大将の元に来たのかを話す
柴大将「ソイツはなぁ…過去にアビドスの生徒さんが持ち合わせが無いからって言って代わりに銃で支払った物なんだよ」
ホシノ「アビドスの生徒が?その生徒は覚えてる?ずっと仕舞ってあったって事はその生徒はもう来てないんだよね?」
柴大将は渋い顔をしながらホシノの質問に答えた - 39モモイの記憶ロストの人25/07/20(日) 22:00:52
柴大将「いやそうなんだよ……その嬢ちゃんはな?いつかお金ができた時にまとめて払うって言って、その時に改めて返して欲しいって言ってたんだけど…あれから卒業したのか、それとも失踪したのかでもう来ることはなかったんだよ」
モモイ「そう…なんだ……」
生徒の事を言及しないって事は大将も覚えてないのだろう
基本、常連客しか来ないし、1回だけの来店なら覚えてなくてもおかしくない
柴大将「ひょっとしたら、アビドス本校舎が廃校になったから別の学校に転校したのかもなぁ……まあそんな訳だ。遠慮なく持って行ってくれ!その方が持ち主も喜ぶってもんだよ」
ホシノ「そう言う事なら貰っちゃおうモモイちゃん。前からショットガンが欲しいって言ってたもんね」
モモイ「うん……ありがとう…名前も知らないアビドスの先輩……貴方の銃は、私が大切に使わせてもらうね……」
そう言ってショットガンを抱き締めた
これでモモイはアサルトライフル、ショットガン、ハンドガンの3丁拳銃スタイルになれたのだ
モモイ「それならいつもの銃の名前をこっちに移そうかな、たぶんその方が良いと思う」
これで…モモイのアサルトライフルは『ユニーク・アイディア』と名を戻し、新たにショットガンの方を『ポジティブ・メモリーズ』と改めて名付けたのだ
モモイ「…………ところで、ユメ先輩は?」
ホシノ「……たぶんどっかで迷子になってるから回収にいくよ〜…」 - 40モモイの記憶ロストの人25/07/20(日) 22:07:54
tips:モモイの固有武器一覧
【ユニーク・アイディア】(AR)
モモイが使用するアサルトライフル
たとえ世界から記憶を失ったとしても、大切な妹から貰ったアクセサリーがモモイを勇気づける
【ポジティブ・メモリーズ】(SG)
かつてアビドスの誰かが使ってたショットガン
その人の想いを受け継いで、モモイは今日も戦場を舞う
【タクティクス・サポーター】(HG)
ホシノから譲り受けたアビドスデザインのハンドガン
しっかりと手入れがされており、モモイの速射スキルにも対応できる - 41モモイの記憶ロストの人25/07/20(日) 22:10:18
──トリニティ総合学校正門前──
ホシノ「付いたね〜トリニティ総合学校に」
ユメ「うちと違ってすっごく大きいし広い…それにあちこち豪華だよホシノちゃん!」
ホシノ「きょろきょろしないでくださいユメ先輩。田舎者だと思われますよ」
モモイ「田舎じゃないけどほぼ正解じゃん…それと……」
アリス「?」
モモイ「なんでアリスが付いてきてるの!?」
アリス「なんでって言われましても、アリスはモモイを守る勇者ですから!」
モモイ「ええー…まぁいいけど」
かくしてアビドス3人組+いつの間にか付いてきたアリスの4人でトリニティにやってきた
普段はトリニティ自治区に来ることはあっても学校には近づかないために落ち着きの無いユメと冷静な2人に分けられている - 42モモイの記憶ロストの人25/07/20(日) 22:20:49
「あの、アビドスの方々ですよね? 申し訳ありませんが、関係者の方々以外は入る事を許されてないのですが…」
校門前でウロウロしてると向こうから…おそらくティーパーティー関係者の生徒が話しかけてきた
ホシノ「あーごめんごめん。実はおじさんたち、ティーパーティーの桐藤ナギサって人から呼ばれてるんだ〜。だから通してくれないかな?」
「(おじさん…?)すまないが、そんな予定は聞いてないが?」
たぶん、先輩であろう生徒がこちらを訝しげにこっちを見てくる
ユメ「それならナギサさん、ティーパーティーのトップの方に確認を取ってくれませんか? 私たちはここで待ってますので」
「ん、それならまぁ…ちょっとナギサ様に確認を取ってくるから、見張りは頼みましたよ」
「は…はい! 分かりましたわ!」
そう言い残して見張りの1人は学校の奥へと消えていった
モモイ「ホシノ先輩はともかく、ユメ先輩も慣れてるね」
ユメ「これでもホシノちゃんたちの先輩だからね!」ドヤッ
ホシノ「まぁ基本ポンコツだからおじさんが対応してるけどね」
ユメ「ひぃん…」 - 43モモイの記憶ロストの人25/07/20(日) 22:26:00
暇な時間中にモモイは何故アリスが付いてきたのかを聞いた、それと…目立つはずの光の剣が無いことも
モモイ「アリス、なんでトリニティにいたの?それと、光の剣はどこに行ったの?」
アリス「それはですね、ミレニアムにも直接クエストが送られて来たんです。ただユウカは忙しいですし、チビメイド先輩たちを派遣するとミレニアムの防御力が下がるとの事でして、このアリスに白旗が上がったのです!」
ホシノ「それを言うなら『白羽の矢が立つ』だよアリスちゃん。白旗は降参の意味だからね」
アリス「うわーん!間違えました!」
アリスらしい間違いだなぁと思いつつ続けて話を聞くアビドス3人組
アリス「光の剣ですが、あれはウタハ先輩がりみったー?という装置を取り付けるとの事で今はエンジニア部にあります。具体的には…」 - 44モモイの記憶ロストの人25/07/20(日) 22:33:26
──以下回想〜──
アリス「ウタハ先輩。どうしてアリスの光の剣は使ってはいけないのですか?」
ある日のエンジニア部、そこにはアリスの光の剣《スーパーノヴァ》のメンテナンスをしているウタハ
そこへやってきたアリスと付き添いのユウカが来ていた
ウタハ「ああ、その事なんだけどね…今の状態で光の剣を使う事は危険過ぎるからだよ。……ユウカならその意味は分かるよね」
ユウカ「……そうですね、あまりにも危険過ぎます…たった3割のエネルギーでアビドスにクレーターができるレベルの兵器なんて、アリスちゃんには使わせない」
あの場にいたユウカだからこそ、今の光の剣が危険な代物だと分かる
たった3割でアトラ・ハシースのバリアを破るレベルの出力と同等かそれよりちょっと低い程度の威力なんて、対暴徒相手に使えない
デカグラマトンの使徒相手になら使えなくもなさそうだが、出力を考えて撃たないと一瞬で荒野ができてしまう
まさしく、あれは存在してはいけない光なんだと…
ウタハ「アリスにはすまないが…光の剣はリミッターを装着する為にメンテナンス中なんだ。だからその代わりに…この銃を使ってほしい」
そう言って取り出したのは、それぞれ赤と青のカラーが特長的な2本の銃だった - 45モモイの記憶ロストの人25/07/20(日) 22:35:06
ユウカ「それって…」
ウタハ「ああ。前に先生から依頼されていたロボットのレプリカの銃……だったんだが我々としてはつまらないからペイントガンに改造した後アリスが盗って行ってさらに第三者の改造によって兵器となった2本のレーザーガンだよ」
ユウカ「素性書き長っ!」
コトリ「説明しましょう! 何故ペイントガンに改造したのかと言うと、やはり格好良いロボットに持たせる銃がただのレプリカでは大変失礼と思い、勝手に発射機構を取り付けて実際に撃てるようにしました! しかし、それだと暴発の危険性もあり、当初は製作予定のロボットのパーツや飛行ユニットが爆発で粉々になってしまっては先生にお見せする顔が無いとの事で、じゃあ代わりにインクを撃てるようにして暴発の心配性を無くしたとの事です! そのあとの事はご存知の通りロボットの部分は製作費用が足りない為に私たちがいつか作る予定でした飛行ユニットの製作に取り組んだという理由です!」
ユウカ「…………ええっと……ありがとう? コトリ…」
ヒビキ「その飛行ユニット部分にもドローン技術とレールガンの構造の複合技術で武装を取り付けてあったなんて想像もしてなかったけどね」
アリス「そうなんですか? ウタハ先輩」 - 46モモイの記憶ロストの人25/07/20(日) 22:41:48
ウタハ「ああ。そもそも、先生から依頼された物は旧式デザイン……アリスにわかりやすく説明するなら、一度折れた聖剣が新たな神秘でより強力な聖剣に生まれ変わった、まぁそんなイメージだよ。…で、アリスが装備してたのがその次世代型になっていた、というわけさ」
ユウカ「先生も個人で何を頼んでたんですか!……今度お説教ですね」
先生の説教が確定した所で、あらためてウタハが2本の武器の説明をする
ウタハ「もう知っての通り、この2本の銃はアリスのレールガン技術を応用して改造されてある。出力も過去の光の剣ほど強力ではない、逆に言えば対生徒や暴走したドローンや機械兵士に使っても何も問題はない」
ヒビキ「そのぶん今までと違って射程は大幅に短くなったから、いつもの感覚で使っちゃダメだからね」
コトリ「青い方はモモイさんのAR風の構造で近〜中距離に対応してまして、赤い方はミドリちゃんのSR風の構造で中〜遠距離に対応してます!赤い銃はアリスちゃんのレールガンの感覚に近づけるように開発しましたが、それでも威力や射程範囲は再現不可能でしたので、気をつけてお使いください!」
アリス「ありがとうございます!先輩方!」 - 47モモイの記憶ロストの人25/07/20(日) 22:45:07
ユウカ「ごめん、ちょっと一つ質問いい?その飛行…ユニット?って物は使えないの?空を飛べるならできる事がより広がるとおもうんだけど」
ウタハ「ユウカは何も解ってないね『……どう言う事ですか?(怒)』確かに自由に飛行可能なら行動範囲は大きく広がる。しかし、ヘリや飛行機の事を考えてほしい」
ユウカ「…そっか……重量やその巨体を動かす燃料の問題が」
ウタハ「もう少し細かく言うと他にもあるが、話が脱線するから今回は流そう。そう、一人の人間を飛ばすにあたってそれなりの強度と重量、それを動かすエネルギーが必要だ」
コトリ「(´・ω・`)」
ヒビキ「キヴォトスで使われてるドローンも、人一人を持ち上げたり運んだりはできるけど、自由に飛ぶとなると出力もだけど、なにもかもが足りないの」
ウタハ「どういうわけか、エネルギーと出力の問題は解決されている。しかし、ネックになるのが重量だ。とてもじゃないが、アリス以外には使えそうもない」 - 48モモイの記憶ロストの人25/07/20(日) 22:46:27
ウタハ「…………と、言いたかったんだが…重量の問題も解決されている」
ユウカ「えっ…?それなら普通に使えるんじゃ?」
それならさっきまでの説明はなんだったの?って言葉を飲み込んでユウカは聞いた
どうやら重量や出力以外の問題がありそうだ
ウタハ「早い話、コントロールがとても難しいんだ。結局の所、それが原因でアリスにしか使えないんだよ」
コトリ「前にテスト飛行でアビ・エシェフを乗りこなしてたトキさんに頼んだのですが……あっちこっちに飛び回った挙句に墜落して大怪我してしまいました」
アリス「でもトキ先輩は『これくらいの怪我、ネル先輩にボコされた時よりも軽いです。ぴーすぴーす』って言ってました!」
ユウカ「そういえば、怪我してるのにやたら元気だったわね…」 - 49モモイの記憶ロストの人25/07/20(日) 22:50:13
ウタハ「そんな訳で、飛行ユニットを実用圏内に使おうと思うとシュミレーターが必要になってくる。そこでこれを使いこなしてるアリスのデータを取らせて貰って、それを参考にシュミレーションするしかない。ホント…これを作った製作者には頭が上がらないよ」
そう語り終えたウタハ
技術者としては圧倒的な敗北だが、それでも技術屋魂に火が付いたのか、新たな製作に取り組もうと奮闘している
アリス「…ありがとう御座います。ウタハ先輩。アリスはもう……間違った道には進みません!新たに授かった翼と剣でモモイを守ります!!」
ユウカ「アリスちゃん…」
ぱんぱかぱ〜ん!アリスは新しい武器を手に入れました!
さっそく装備します!
アリス「ではこの2本のビームライフルに名前を付けてあげないとですね!」
ユウカ「アリスちゃん…?その武器にビームライフルはなんとなく良くないと思うわよ…?」 - 50二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 05:21:33
アリス、無邪気だねー
かわいい - 51二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 12:30:24
更新おつかれさまー
- 52モモイの記憶ロストの人25/07/21(月) 20:30:15
──そして本編へ戻る──
アリス「というわけなのです!」
モモイ「長い!長いよアリス!アニメやゲームだと10分は持って行かれてるよ!」
アリスのなが〜い話に思わずツッコミを入れるモモイ
とりあえず理由は分かったし、代わりに見慣れない2本の銃を持ってる事も判明したが…色々とツッコミ所満載だった
ホシノ「へぇ~、これがその◯ームライフルってやつ?確か先生が持ってたロボットのプラモにこんなの持ってたよね」
アリス「ハイ!ビー◯ライフルの名付けもしてあります。青い方は『自由の翼』で、赤い方は『運命の剣』です!」
モモイ「アリスらしいネーミングセンスだね。でもその武器名は辞めよっか!というわけで今この瞬間からこの武器は『レーザーライフル』だよ!!」
ユメ「うん……なんとなくなんだけど、そっちの名前の方が良いと思うよ…?」
アリス「ぶーぶー!モモイはイジワルです!」 - 53モモイの記憶ロストの人25/07/21(月) 20:33:39
tips:アリスの固有武器一覧
【自由の翼】《レーザーライフル》
アリスの光の剣に代わる武器
一度無くした友達を取り戻す為に友人へ向けて撃った銃は、今は自由に大空へと羽ばたける翼となる
【運命の剣】《長距離エネルギーライフル》
アリスの光の剣に代わる武器
たとえ大切な少女が世界から弄ばれたとしても、自分の正しい道だと信じて最悪の運命を切り裂く剣とならん - 54モモイの記憶ロストの人25/07/21(月) 21:33:42
※上記の登場人物紹介の所でも書きましたが
当日セイア未実装での作品なのでイメージ(エミュ)が少し違う所はご了承ください
ーーー
「こうしてお会いするのは初ですよね?はじめまして、私がトリニティ総合学校の生徒会…ティーパーティーのホストをしております桐藤ナギサと申します。そしてこちらは同じくティーパーティーのメンバーであり、親しい友人の百合園セイアさんと聖園ミカさんです」
アリスの話が終わったタイミングで確認を終えたトリニティの生徒がアビドス組とアリスをティーパーティーのテラスへ案内し、そこで4人は邂逅する
セイア「やあ、よく来てくれたね。アビドスのホシノさんにユメさん。そして、才羽モモイくん…いや、今は梔子モモイが正解かな?」
ミカ「いきなり呼び出してゴメンね?どうしてもお願いしたいことがあってさ〜。あとセイアちゃん、アリスちゃんの事忘れちゃダメだよ?」
セイア「む?それは大変失礼した、天童アリスくん。とりあえず、話はナギサから聞いてくれ」 - 55モモイの記憶ロストの人25/07/21(月) 21:35:46
ホシノ「あー…その前に一つだけ聞いても良いかな?おj……私やユメ先輩はともかく、モモイちゃんやアリスちゃんを呼んだ理由ってなにかな?」
ホシノはずっと疑問に思ってた事を話す
ナギサはそう言われる事をまるで予想してたかのように答える
ナギサ「ちょうどその事についてもお話するつもりでした。ですがまずは単刀直入に言います、私たちを…いえ、トリニティを助けてくれませんか?」
モモイ「……え?」
唐突に話が壮大になり困惑するモモイたち
本来ならシャーレ案件の話になるのだが、それすらしないorできないとなるとそれほど緊急事態なのだろうか?
セイア「今から約3ヶ月と2週間くらい前だったかな?トリニティの敷地内に聖徒会のミメシス…キミたちにわかりやすく説明するとすれば過去の亡霊的な存在がトリニティに現れ、突然生徒を襲い出したんだ」
アリス「ピィ!?」
亡霊と聞いてアリスがモモイの背中に隠れた
基本、無知で無邪気で好奇心旺盛なアリスだが、過去にとあるフリーホラーゲームをやらせてから幽霊とかお化けが怖くなったのだ
ちなみにその時の映像を配信したら大ヒットした、このビビり方やリアクションは本物だと - 56モモイの記憶ロストの人25/07/21(月) 21:38:05
モモイ「……アリス?私の背中に隠れるのはいいけど、アリスの方が身長高いから隠れきれないよ?」
アリスは小さいイメージがあるが、実際は身長153cmもあり、ユウカより3cm低いだけなのでモモイの背中に隠れきれないのだ
ミカ「あーもうダメだよセイアちゃん怖がらせる事言っちゃ、アリスちゃんすごく怯えてるよ。だいじょうぶだよ〜アリスちゃん。ロールケーキあるけど食べる?」
アリス「…………いただきます……」
モモイ(めっちゃ涙声だ…)
面倒見が良いのか、ミカがアリスを落ち着かせる
そんなアリスもミカの優しさで落ち着いてきたようだ
そんな中、話を再会したのは……以外にもモモイだった
モモイ「ミメシスってアレだよね?前にエデン条約で現れたえっぐいハイレグの人っぽい人、アリウス自治区とか遺跡によく現れるっていう…あとほぼ無限沸きするよね?」
ミカ(ハイレグ……)
セイア「む?よく知っているね」
モモイ「…アッ!?じ…実は先生から無理やり聞いたの!私って実はミレニアムのゲーム開発部の新入部員だからさ!なにか良いネタになるんじゃないかな〜って!?」
セイア「…………ふむ……なるほどね」
やってしまったかと思われたが上手く誤魔化せたようだ
そう、モモイはミメシスの事をよく知っている…というより戦った事がある、いつもの任務で - 57モモイの記憶ロストの人25/07/21(月) 21:42:07
モモイ(良かったぁ〜メモ帳にデータ残ってて……ナイス過去の私!)
そう…何故ほぼ全ての記憶を失ってたモモイがミメシスの情報を知っていたのかと言うと
ゲーム制作の参考になるかもしれないという理由で過去のモモイが細かくメモを取っていたのだ
ちなみにそのメモは最近ゲーム開発部の部屋を掃除してた時にミドリが見つけてくれた
結果論だが、これが約3ヶ月と2週間前に見つかっていればあの争いは起こってなかったかもしれない…
モモイ(おかげで記憶は戻ってないけど、他の生徒たちの特徴とかも思い出し……てる扱いでいいのかな?)
メモ帳には敵のデータだけでなく、細かいプロフィールを除く生徒の名前や特徴、所持武器に戦い方
さらには過去のモモイが行った任務のエリア等が細かくメモされていた
ちなみにこれをユズに読ませてみたが、記憶が戻る事はなかった… - 58モモイの記憶ロストの人25/07/21(月) 21:44:20
ナギサ「先生もモモイさんになにをお話してるんですか……別に秘密でもないのですが…」
モモイ(危なかった〜!今の状態だと私がミメシスの事を知ってるのおかしくなるもんね…次から気を付けないと……)
ミメシスの戦闘力が高く、みんなで苦戦しつつ倒した記録がある
ただ……敵のボスっぽい人?をミカが相手した時は一瞬で倒していた所を過去の私は見た事がある
先生から聞いた話だとミカさんが大量のミメシス相手に1人で防衛してたらしく、その時はボロボロの状態だったそうで…
その時に先生がミカさんに…『"私の大切なお姫様に何してんの!!"』って言ってブチギレてたらしい……良いなぁ…羨ましい…
ユメ「そのみめしす…?って幽霊と私たちに何か関係が?」
ナギサ「そういう理由ではないのですが…そのミメシスが常に沸き続けて生徒を襲ったり施設を破壊したりするんです。最初は私たちトリニティの生徒だけで対応してたのですが…その……」
ホシノ「…なるほどね、そういう事か〜」
ユメ「???」 - 59モモイの記憶ロストの人25/07/21(月) 21:46:52
セイア「察しが良くて助かるよ。まぁ要するに私たちだけじゃ対処仕切れない所まで来てしまったから救援を頼んだんだよ。アビドス最高戦力の小鳥遊ホシノと、梔子ユメ、それと…期待の大型新人のモモイくんにね」
ナギサ「ミレニアムにも応援要請をしたのですが……向こうも何かしらトラブルに見舞われてるらしく、救援は難しいそうです…そこでセミナーのユウカさんが推薦してくれたのが……唯一暇なゲーム開発部のメンバーと…」
モモイ「ひっど!もう少し言い方はなかったの!?……確かに暇だけど…」
ナギサもだいぶ言い淀んだが…ユウカの言っている事は一理ある
過去の私たちはレトロゲーのために古代史研究会襲撃したり、エンジニア部との共同作戦でセミナー襲撃したり、生徒会長と対立してアリス奪還作戦開始したり、第三サンクトゥム攻略部隊としてヒナさんやRABBIT小隊の方々と攻略したり、アトラ・ハシースの箱舟占領作戦に参加したり、美術館の警護任務でトキと共同して慈愛の怪盗アキラを撃退したりしたけど……
モモイ(…………アレ?私ってそこら辺の生徒より戦ってない?冷静に考えたらどこの戦闘部隊…???) - 60モモイの記憶ロストの人25/07/21(月) 21:49:16
ナギサ「どうかお願いします、私たちを助けてください」
ナギサが頭を下げた
トリニティのトップが簡単に頭を下げるほど事態は深刻なのだろう
ホシノ「まぁ…それはいいけどね……おたくのヒフミちゃんをお借りした借りもあるし。でもこの事を先生に言わなかったの?」
セイア「その事なんだけどね…最初は私たちだけで対処する…とは言ったっけ?まあその約2ヶ月後に私たちだけじゃ無理と判断して先生に連絡はしたんだけど…どうやらアビドスに緊急の用事があるらしくてね。先生の意思を尊重してこちらだけで対応し続ける事になったのだよ」
そう聞いてモモイに滝のような冷や汗が流れ出す
間違いなくモモイ(とアリス)が原因だと…
しかも約2ヶ月という期間、これはモモイがミレニアムからアビドスへ逃亡して住み着いた時間とピッタリ重なる
モモイ「わかりましたナギサさん!セイアさん!そのお願い受けたまりました!!」
ホシノ「モモイちゃん!?」
ユメ「急にやる気になったけど、どうしちゃったのモモイちゃん!?」 - 61モモイの記憶ロストの人25/07/21(月) 22:01:42
ナギサ「ありがとう御座います。ですがそこまで硬くならずに話してください、立場は違いますが私たちは同じ生徒なのですから」
言葉使いが少し変だっただけなのだが、どうやらナギサはそう受け取ったようだ
モモイも敬語は苦手ではなくなったけど素の自分のが楽なのでありがたく受け取る
ナギサ「では作戦会議前に学区内を案内しないといけないですね。ちょうど適任者がいるのでその人に任せます。あとミカさん……何時までアリスさんに構ってるんですか!ロールケーキぶち込みますよ!?」
ミカ「むぐぅ!?」
モモイ(……すごい…すっごくぶっといロールケーキぶち込んだよナギサさん……しかもミカさんも一瞬で食べきってるし……ちょっと涙目だけど…) - 62二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 00:15:27
念の為保守
- 63二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 05:09:05
ロールケーキwww
- 64二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 12:51:07
保守
- 65モモイの記憶ロストの人25/07/22(火) 14:59:02
その後、一旦解散となってトリニティをミカさんに案内してもらってる私たち
ロールケーキの事を言及すると『いつもの事だから大丈夫☆』と言っていた。いつもの事なんだ…太らない?
ホシノ「うへぇ〜、トリニティはアビドスと違って広すぎるね〜」
ミカ「そうだね~、部外者は迷子になりやすいよ。あっ…ごめん、悪気は無いの…」
ホシノ「大丈夫、気にしないで?実際おじさんたちは部外者だし」
ミカ(……おじさん???)
ミカに案内してもらってるトリニティ総合学校だが、とにかく広い
三大マンモス校と呼ばれているが、敷地の広さで言えばトップかもしれない
そんな中…ある変化が起きた……
「可愛い〜!貴方アビドスから来たの?」
「そこの可愛らしい貴方。もしよろしければ近くのカフェでお茶でもしませんか?」
「この猫ちゃんのアクセサリすごくかわいい…! どこで購入したのですか?」
モモイ「うわーん! 動いてないのに暑いよー!」
瞬く間にトリニティの生徒たちに囲まれたモモイ
猫モチーフのヘッドフォンと尻尾を付けてるとはいえ、アビドス制服の相乗効果でお嬢様感が出てるのか、やたらと人気になった - 66モモイの記憶ロストの人25/07/22(火) 15:00:31
ユメ「わぁ…モモイちゃんモテモテだね〜」
ホシノ「見た目も可愛いからお嬢様校でもやっていけそうだもんね」
ミカ「う…うん、そうだね」
急にミカの歯切れが悪くなった
視線の先をたどると複数のトリニティ生がこっちを見て……否、ミカを見て何かを話している
「……また魔女が何かしてますわ」
「どうせお得意の点数稼ぎでしょう?アビドスの生徒を連れて好感度稼ぎするつもりですわ」
「ナギサ様もセイア様も何故あんなのをトリニティに残すのか理解に苦しみますわね」
ホシノの耳が良いのか、そう聞こえた
ミカの噂は聞いていたが、あまり気持ちの良い話では無いようだ
ホシノ「あいつら…!ちょっと一言言って……」
ミカ「待ってホシノちゃん!……良いの、それが私に課せられた罰なんだから…」
そう言うミカの表情は曇っていたが、甘んじて受け入れてるようだ…
だからと言って言って良い事と悪い事がある
しかし、下手に口出ししてトリニティとの外交問題に発展するとナギサたちも困る事に
そんな中、真っ先に動いたのは……やはりモモイだった - 67モモイの記憶ロストの人25/07/22(火) 15:01:46
トリカスa「…あら?アビドスの生徒がいったいどんな御用でしょうか?今はあの魔女に案内してもらってるんでしょう?私たちに構わずに戻ったらどうですか?」
若干小馬鹿な言い回し所じゃない口調だが、モモイは構わずに発言する
モモイ「……今すぐ謝って」
トリカスb「まぁ、少し言葉が汚かったかしら、ごめんあそばせ」
モモイ「違う、ミカさんに謝って」
モモイの発言に向こうの目付きも厳しくなる
しかし、お嬢様としてのプライドがあるのか、極めて冷静に口を紡ぐ
トリカスc「おかしな事を言いますのね。どうして私たちがあの魔女に謝る必要がありますの?」
トリカスb「そうですわ。むしろ悪いのはあの魔女でしてよ」
全く悪びれないトリカス3人組に滅茶苦茶キレたい気分だが、それでもモモイは冷静に挑発する
モモイ「ふーん……トリニティってもっと高貴でお淑やかな雰囲気の場所って思ってたんだけど、どうやら勘違いだったみたいだね」
トリカスa「……なんですって?」
モモイの挑発に相手が食い付いた
心の中で笑みを浮かべつつさらに口撃を叩き込む - 68モモイの記憶ロストの人25/07/22(火) 15:03:29
モモイ「だってそうでしょ? 遠くから人の悪口なんて良い性格してるよね? しかも客人の前で悪びれなく言うんだもの。どうせ聞こえてないと思って油断しちゃって…貴方たちのような存在がいるからトリニティの品位が下がるんじゃないの? それに心当たりがあるから私に取って掛かろうとするんでしょ?」
トリカスb「…ッ!このッ…他校の生徒が偉そうに……!」
予想以上にデカい釣り針に引っ掛かったらしく、激高した生徒が銃を構えた
モモイ「…銃を抜いたからには、命を懸けてよ」
トリカスb「それは命乞いですか?もう遅いでs…」
モモイ「それは脅しの道具じゃないって言ってるの!」
そう言い放つと即座にトリカスBの銃にハイキックをかまして高く跳ね上げ、その驚いた一瞬の隙にCQCで組み伏せて一人無力化する - 69モモイの記憶ロストの人25/07/22(火) 15:06:33
ミカ「…!? ……!?!?」
ホシノ「おー。やるね〜モモイちゃん」
ユメ「待ってホシノちゃん!? いったいいつの間にモモイちゃんにあんな技教え込んだの!?」
ミカ「そ……そうだよ! あの娘私の想像以上に強くない!? 全く見えなかったよ!?」
ホシノ「ん〜?ここ1ヶ月の間にかな? いやぁ~モモイちゃんセンスが良いからおじさんも教え甲斐があるよ〜!」
アリス「というかユメもミカも見えなかったのですか? まだまだレベルが足りませんね!」
ホシノ「恐ろしく早いCQC、おじさんじゃなきゃ見逃しちゃうね〜」
ミカ「キヴォトスにCQCは必要ないよね!? 某伝説の傭兵にでもする気!? というかこれは私の問題なんだからモモイちゃんを止めて!」
ミカの悲痛な叫びなのだが…誰も止めようとしない、むしろ…
ホシノ「いやぁ…ごめん。ああなったモモイちゃんはおじさんでも止められないよ」
ミカ「嘘でしょ!? ホシノちゃんはアビドス最高戦力じゃなかったの!?」
あのホシノが匙を投げるレベルでモモイは暴走しているようだ
いや…冷静な分逆にたちが悪いのかもしれない - 70モモイの記憶ロストの人25/07/22(火) 15:10:03
トリカスb「痛い! 痛いですわ!」
モモイ「どう? これでもまだ抵抗する?」
モモイ的にはこれで戦意喪失させたかったが、どうやら逆効果だったようだ
トリカスa「て…敵襲! 敵襲ですわ!」
トリカスc「誰か正規実現委員会に通報してください! トリニティに仇なす者ですわ!」
そう言い放つとあっという間にモモイは正義実現委員会の生徒に囲まれた
ミカ「ちょっ…! モモイちゃんピンチだよ!? 早く止めないと!」
ホシノ「あー、だいじょーぶだいじょーぶ。あの程度なら平気だから」
ミカ「いや平気じゃないよ!? ユメさんも見てないで止めて!」
ユメ「……それは嫌かな」
ミカ「なんで!?」
ホシノ「モモイちゃんが代わりに言ってくれてたけどね〜……本音を言うと私たちも怒ってるんだよ」
後半部分の凍てつくような喋り方にミカは思わず後ずさる
どうやらトリカスたちの発言でアビドス組をキレさせてしまったようだ - 71モモイの記憶ロストの人25/07/22(火) 15:11:20
- 72二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 22:54:44
保守
- 73モモイの記憶ロストの人25/07/22(火) 23:41:30
すっかり忘れてたので続きは明日に、ごめん…
- 74二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 08:37:24
保守
- 75モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 16:19:52
モモイ(数は十……二十……もっといるね…)
囲まれつつも冷静にカウントし、30を超えたあたりから数えるのをやめた
モモイ(まずはテキトーに数を減らすか)
そう考え即座に敵陣に突貫した
そんなモモイの愚策に驚いた正実モブたちは統率が取れず次々とやられていく
とはいえこの状況下で抵抗するとは思って無かったが、部隊の一定数が倒されると頭を切り替えたのか、モモイを敵と認識して攻撃を開始する
モモイ「精度はそこまで高くないけど…弾幕を張られると厄介だね……」
ネームドクラスほどではないが、やはり練度が高く当ててくる
それが集団で撃ってくる以上、長期戦は不利だ
そもそも、それ以上にモモイの体力が持たない
「……貫け剣よ、ターゲットロックオン! 狙い撃ちます!」
突如ある一角が紅い光で差し穿れた
声の主からしてアリスの新兵器だろう
アリス「助太刀しますモモイ!」
モモイ「ありがとうアリス。正直言うとね…このままじゃジリ貧だと思ってたよ」
かつてはアビドスにも銃を向けたアリスだけど…今はモモイにとって頼もしい味方となった - 76モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 16:21:04
モモイ「……半数はやれる?アリス」
アリス「余裕です。あの後にチビネル先輩に鍛えられましたから」
モモイ「そっか…それじゃあ、背中は任せたよ!」
そのあとの戦いは一方的ほどではないが、モモイたちが優勢だった
モモイがいつも通り近距離はショットガン、中距離はアサルトライフルで正実モブを倒し、弾切れの隙をハンドガンで応戦しつつリロードする
対するアリスは自由の翼《レーザーライフル》をとにかく連射し、正実モブが遠距離から攻撃しようとするともう一つの運命の剣《長距離Eライフル》で狙い撃つ
こっちはエネルギーが大量にあるのか、それとも太陽光で充電されてるのかは不明だが、弾切れせずに撃ち続けている
本人の動きも鋭く、ネル先輩に鍛えられたというのは本当のようだ
お互いの死角や隙を補いながらどんどん相手を減らしていく
ミカ「……わーお」
ホシノ「アリスちゃんもやるね〜。あのモモイちゃんに付いていけるなんて」
二人とも被弾はしてるがそれ以上に相手を減らすスピードが早く、正実モブの被害数は8割を超えた - 77モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 16:25:28
トリカスa「うそ……こんなに強いの…?」
トリカスb「あの正義実現委員会がこんな呆気なく…!?」
トリカスc「ま……まだですわ!まだハスミさんやイチカさんがいます!」
トリカスb「でもハスミさんたちは亡霊を相手にしてて忙しいんじゃ…?」
向こうがなんか言ってるが敵の戦力はのこり1割を切った
このまま押し切れ……
アリス「…っ!? ごめんなさいモモイ!」
そう言うとアリスは見事な回し蹴りでモモイを蹴り飛ばし、自身も即座にその場から跳躍して離れると同時に…
「救護ぉ!!!」
突如上空から何者かが急襲してきた
おそらくあのまま戦っていたら無事では済まなかっただろう
その証拠に地面に軽いヒビ割れとクレーターができている
モモイ「いたたた…ありがとうアリス、助かったよ」
アリス「いえ、当然の事です。ですが…どうやら敵のボスが現れたみたいです」
そう言いながら正面への警戒は怠らないアリス
落下地点の中心、土煙の中から現れたのは……
ミネ「救護騎士団団長、『蒼森ミネ』。こちらに他校の暴徒がいると聞き、参上しました」 - 78二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 16:47:08
ミネさん!?いやこれは違うんです。
救護するならモモイじゃなくてこのトリカス共にしやがれください。 - 79モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 19:12:29
蒼森ミネ…噂に聞いていたミネが壊し…団員が治すというモットー……なのか?
救護騎士団の団長が率先して破壊は矛盾してるのでは…?
とにかく、騒ぎを聞きつけた団長が暴徒の鎮静に来てしまったようだ
アリス「…どうしますかモモイ?説得ロールでもしますか?」
モモイ「たぶん無理。先生から聞いたけど、ミネさんは暴走中は人の話を聞かないみたいだよ」
おそらく…いや間違いなく暴走しているだろう
こっちが暴れた原因を言えば止まってくれるだろうが、向こうからしたら唐突にトリニティ生に危害を加えた敵なのだから
ミネ「突然現れては急にトリニティの生徒に被害を与えるなんて……これは相当強度の高い救護が必要でしょうか?」
向こうも殺る気満々のようだ
こっちもあの性悪女に謝って貰う必要がある為逃亡の二文字は存在しない
「…………これは……何の騒ぎだ?」
ミネとはまた違う方向から雰囲気が怖い生徒が来た
間違いなく正義実現委員会の『剣先ツルギ』だろう - 80モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 19:15:50
ミカ「ちょっと不味いなんてレベルじゃないよ!? さすがに止めないと全面戦争になっちゃう!!」
ミカの焦りも最もだ
モモイが自分の為に怒ってくれてるのは分かる、けれどここまでの騒ぎになるとは想定をとうに超えている
そのうえ何故かホシノとユメは止める気が皆無である
ホシノ「ここはモモイちゃんの信念を守りたいの……本当に不味い状況になったら無理矢理にでも止めるけどね…」
どうやら介入する気ではあるようだ
ユメもいつの間にか盾を構えてある
ミネ「ツルギ委員長、丁度いい時に来てくれましたね。今からちょうど救護が必要な者たちを救護するのですが、協力してくれませんか?」
ツルギ「……?唐突で理由がわからない…が、あいつらがやられてるんだ……正義実現委員会の委員長として見逃すわけにはいかない」
アリス「……これはピンチですね、ボスがもう一人増えてしまいました」
モモイ「…アリス、あのミネ団長って人を相手できる?私が上手くあの怖い人に話を通せばこれ以上の戦いを止められると思う」
火種は向こうとはいえ、それを着火させたモモイはきちんと戦いを止める方法も考えていた
おそらく委員長にさえ原因を言えばこんな事した理由を理解してくれる……と思う
モモイ(ついカッとなっちゃったな…反省しないと) - 81モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 19:18:02
アリス「なんとかやってみます。ですがモモイは大丈夫ですか? たぶんですが、あの黒い人…ネル先輩レベルで強いと思いますよ?」
モモイ「……なんとかやってみる。こんな事した理由はトリニティに喧嘩を売りに来たんじゃなく、あいつらをミカさんに謝らせるためなんだから…!」
ミネ「作戦会議は終了ですか?それでは…貴方たちを無力化させてもらいます!『救護が必要な場に救護を!』」
モモイ「頼んだよアリス!」
ミネとアリスの戦いが始まった
向こうは何故か銃を使わずに拳と盾で拘束しようとしてくる
対するアリスも最初はレーザーライフルで応戦していたが、効果が薄いと感じたのかこちらも拳で対応しだした
そしてツルギだが……どういうわけか武器を構えず、モモイに近付いて来た
モモイ(……? いったい何を考えてるの? もしかして…対話できるのかな?)
警戒は解かずにツルギと対峙するモモイ
そんなモモイにツルギから話しかけてきた - 82モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 19:22:20
ツルギ「……そこのアビドス生、何故こんな事をした? 理由によっては武力行使もやむを得ないが」
どうやら向こうは対話を試みてるようだ
これなら戦わずに済みそうだとモモイは思う
モモイ「…………他所の自治区に首を突っ込んだのは謝る、ごめんなさい。でもどうしても許せない事があってね…」
ツルギ「……?」
こうしてモモイは何故こんな事になったのかをツルギに話した
ミカを相手に悪質な言葉を投げたり、先に撃ってはないとはいえ銃で脅そうとしたり、正当防衛の報復で正義実現委員会を呼びつけて武力で抑えようとしたり
怖い見た目とは裏腹に、ツルギは真摯にモモイの話を聞いていた
ツルギ「……なるほどな。またアイツらか……うちのトリニティ生がすまない事をした。アイツらはこっちでもマークはしてるんだが……しつこさに定評があるからな」
どうやら正義実現委員会でも対応はしてくれているらしい
ただずっと1人の生徒を構い続けるわけにはいかないからミカへのイジメが止まらないのだろう
おそらくミカを虐めてるのはあの3人だけとは考えられない、予想してたよりもトリニティの闇の部分の根が深いようだ - 83モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 19:24:22
モモイ「こっちもミカさんに謝って欲しいだけでトリニティと戦争はするつもりはないの……と言っても正義実現委員会の部員を軒並み倒しちゃったから説得力無いけどね」
ツルギ「そうか……こちらとしても、これ以上あいつらに負担はかけたくない……けどな」
ツルギの様子が変わった…相手から戦意の様なものを感じる
ツルギ「無駄な争いはしたくはない、いつ聖徒会の連中が襲ってくるかもわからないからな……だが、こちらも面子がある……きひひ…だから少し相手をして貰うぜぇ…アビドスの大型新人よォ!!」
モモイ「っ!?」
ツルギ「…かか、かかかかか、しゃあ!!」
モモイは直ぐ様応戦する、しかし…
モモイ(早いっ…!? ネル先輩よりも…!)
ツルギ「ふっふっふっふっふ……◯ねぇ!!」
ツルギのブラッド&ガンパウダー二丁の銃撃がモモイに直撃する
モモイ「……っ!?ごふッ!」
ツルギの攻撃をモロに受けたモモイは空気の塊を吐き出し、そのまま顔面から地面へ倒れた… - 84二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 19:46:18
「きゃあ!ちょっと大丈夫なのあの娘!?」
「最初は向こうから手出しされそうだったのに、それがツルギ先輩に睨まれるなんて、かわいそう……」
「だ、誰か救護騎士団……はミネ様が暴走してるから、早くセリナちゃんを呼んでください!」
つい先程まで正実相手に無双してたモモイがツルギの兇弾に倒れ、興味本位で見ていたお嬢様たちは阿鼻叫喚に陥った
モモイを心配する者、あたふたする者、こうなった原因のトリニティ生を睨む者と三者三様だ
そして…モモイが倒れた緊迫感を感じたのはお嬢様だけではない
アリス「モモイ!?」
ユメ「モモイちゃん!大丈夫!?」
モモイは倒れたまま返事をしない
僅かに動いてる事から意識はあるようだが…
ミネ「戦闘中に余所見とは…余裕ですね!」
アリス「…ッ! 邪魔しないでください! アリスはモモイを助けるんです!!」
いち早くモモイの元へ向かいたいが、そんな事はさせないとミネの猛攻が続く
アリスはモモイの状態が気になってミネの攻撃を捌くので精一杯のようだ - 85モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 19:47:55
※コテハン忘れとる…
ミカ「ごめん、ホシノちゃん……止めるね!」
我慢の限界が切れたのか、ミカがモモイの元へ駆け寄ろうとする、しかし…ホシノがそれを遮る
ミカ「そこどいてホシノちゃん! このままだとモモイちゃんが危険だよ!」
ホシノ「…大丈夫。そこまで柔に鍛えたつもりは無いから」
とは言いつつホシノも冷や汗が止まらないほど焦っている
何度かの模擬戦でホシノはモモイに致命的な攻撃は与えた事があるけど、ここまで苦しんで卒倒したのは初めて見た
ユメも盾を構えたまま、本気でやばくなる前に飛び出そうと待機している
ツルギ「きひひひ…その程度かァ〜? もっと戦わせろォォォ!!」
モモイ「…………ゲホッ…ゲホッ!」
対して向こうはまだまだ殺る気のようだ
モモイもなんとか起き上がるが、すごく苦しそうに身体を支えている - 86モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 19:50:42
ホシノ「…モモイちゃん!まだやれる!?」
モモイ「……はぁ…はぁ……だいじょうぶっ! まだ戦えるよ師匠!」
ホシノはモモイに戦闘の意志があるかを聞く
モモイもまだ諦めてはないようだ
ツルギ「きゃは…そうこなくちゃなァ!!」
そう言うと再び突っ込むツルギ、それに応戦するモモイ
超至近距離から放たれる一撃絶命の力を秘めたWショットガンとハンドガン&ショットガンの応酬
モモイは直前でギリギリ回避し、ツルギは直撃を受けてもなお激しい猛攻を繰り返す
ツルギ「げっげっげっげっげっげっげ、まだ! まだだよう! まだ!!」
モモイ「このっ…! いい加減に落ちてよ!!」
互いに譲り合わず、ボロボロになりながらも着実にダメージが蓄積されていく - 87モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 19:52:26
「……すごい、あの娘…戦略兵器と恐れられてるツルギさんと互角に戦ってる」
「凄いと言えば…あのミレニアムの生徒さんもミネ団長の攻撃を捌ききってますわ…」
「が…頑張って!モモイちゃん!アリスちゃん!」
一人の生徒が応援したのを切っ掛けに、モモイとアリスに声援が飛び交う
その事に影響されたのか、ミネの動きが鈍りだす
ミネ「なっ…!? なぜみなさんは相手を応援しているのですか!?」
アリス「戦闘中に油断とは余裕ですね!」
ミネの僅かな隙をついてアリスがチャージの完了した《運命の剣》を構える
アリス「貫け剣よ!『アロンダイト!!!』」
赤い銃口から紅の閃光が放たれる
ミネは咄嗟にシールドを構えるが…
ミネ「きゃああああ!!」
その衝撃に耐えられなくなったのか盾ごと吹き飛び、地面に強打したあとそのまま気絶した
アリス「…勝ちましたよモモイ。あとは頼みましたよ……」
そうつぶやくとアリスも限界だったのか、アリスも力無く倒れ伏した - 88モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 21:38:11
モモイ(アリスは勝てたみたいだね……私も頑張らないと…!)
一方モモイとツルギの戦いはより激しくなっている
モモイの方は最初と比べると動きがかなり鈍くなっているが、対するツルギにそんな様子は1ミリも感じない
モモイ(くぅ……長期戦も短期決戦もできないなんて…どうやって倒せばいいの!?)
相手にも確実にダメージは通っている
しかし、効果が薄いのか…それとも与えたダメージが回復してるのか……
とにかく、徐々にモモイが不利になっていく
幸いにも相手のリロードの隙を突く事ができるが……リロードの隙?
モモイ「こうなったらこれに賭けるしかないっ!」
ツルギ「足りねぇ……まだ足りねぇなぁ新人よォ!」
再び始まる、激烈なる攻防
致命傷になる攻撃を避け…きれない
しかし、それでもモモイは諦めない
モモイ(……8……6……4……)
激しさが増す猛攻の中、モモイはチャンスをうかがう
常に見続けるのは…己の勝利のビジョン - 89モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 21:39:57
- 90モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 21:41:39
ツルギ「ぎゃああああああああ!!!」
モモイの圧倒的な弾幕により、ついにツルギは倒れた
モモイ(……ハァ……ハァッ……! お願いだから起き上がらないで……っ!)
しかし…受けたダメージはあまりにも大きく、モモイもフラフラの状態だった
そんなモモイの願いも虚しく、ツルギは起き上がる
ツルギ「きひひひ……思ってた以上にやるじゃねぇか……だが……まだだァ!もっと暴れさせろォ!!」
モモイ「うそでしょ…!? まだ倒れないの……バケモノじゃん…!」
もうモモイに戦える力は残ってない、万事休すだ
モモイ(……ごめんアリス、私……勝てなかったよ……)
モモイが自身の銃を取り落とした
対して相手は跳ね上げられた銃を拾ってリロードも完了している、これでGAME OVERだ
ツルギ「トドメだァァァ!!!」
「そこまでッス!!!」 - 91モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 22:07:39
「ツルギ、そこまでです」
そう言ってツルギを止めたのは、正義実現委員会所属の『羽川ハスミ』と『仲正イチカ』だった、後方には『静山マシロ』も待機している
ハスミ「はぁ…何をやっているんですかツルギ……本来の予定でしたらアビドスとミレニアム生との作戦会議があったんですよ?」
イチカ「それがなんでアビドス生との戦闘になってるんスかツルギ先輩…ミネ団長も大暴れてましたし……」
ツルギ「……悪い、少し自我を失っていたようだ……」
2人に止められたツルギは冷静になったようだ
モモイは緊張が解かれたのか…その場に崩れ落ち……
ホシノ「おっと、危ない危ない…大丈夫モモイちゃん?」
かけた所をホシノが支えたようだ
よく見るとユメがアリスを介抱している
モモイ「うん…ちょっと足はふらふらだけどね……だいじょーぶ」
そういってにへらと笑ったモモイはそっと眠るように気を失った - 92モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 22:09:33
ハナエ「怪我をされた方は順番に来てくださーい!」
セリナ「そこのアビドスの生徒さんは大丈夫ですか?
簡単な治療をしますから、少し失礼しますね」
いつの間にか救援騎士団の生徒も集まってみんなの治療を開始している
その中でセリナは1番重症のモモイを集中的に治療している
セリナの治療のおかげで少しだけ顔色が良くなった
マシロ「起き上がれますか?ミネ団長」
ミネ「ありがとうございます。マシロさん」
イチカ「んー…とりあえず、詳しい話を聞かせてくれないッスか?アビドスのホシノさん。私たちさっき来たばかりなのでよくわかってないんスよね」
ホシノ「うん、分かった。実はね……」
こうしてホシノはここで何があったのかを詳細に話した、すると…… - 93モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 22:11:58
ミネ「…………なるほど、相当強度な救護が必要な方は他に居ましたか…『救護が必要な場に救護を!』」
そう言うとミネはこの場から飛び出して行った
ちなみに、元凶となったトリニティ生はもう既にいなくなってる
そんな団長の代わりに団員のセリナが謝りにきた
セリナ「ごめんなさいアビドスとミレニアムのみなさん……団長は普段は優しいんですが…一度思う事があると、その……」
ものすごく言い淀んでるセリナの隣で正実の副委員長であるハスミもホシノたちに謝る
ハスミ「正義実現委員会を代表して謝ります。ご迷惑をおかけして本当に申し訳ありませんでした」
そんな2人の対応にホシノは困ったように…
ホシノ「いやいや…こっちこそごめんね。後輩を止めなかったおじさんの責任でもあるから」
ミカ「そんな事ない!……元はと言えば、私が悪いんだから…」
ミカも参入し、いや私が…いやこっちが……と繰り返される
イチカ「…あーもうそのくらいにしときませんか…?これ以上は不毛になると思うッス……」
ユメ「ひぃん…とりあえずモモイちゃんとアリスちゃんをベッドで休ませてあげようよ」
2人の発言で慌てて救護騎士団の部室まで運ばれたモモイとアリス
当然の如く予定は崩れ、ナギサの胃にストレスが貯まったのは別のお話…
イチカ「コレ大丈夫ッスかね…?ミレニアムと全面戦争にならないですよね…?」 - 94モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 22:33:58
──その後のティーパーティ──
ナギサ「はぁ……どうしてこんな早々にトラブルが起きるのでしょうか? 胃が痛いです…」
ミカ「ごめんナギちゃん…」
セイア「いや、ミカが謝る必要は無いよ。先に伝えるべきだった我々の落ち度だよ」
ティーパーティーのテラス
そこでいつもの3人が集まって今日の反省会をしていた
セイア「…にしても、ミカへの虐めは私もナギサも目を光らせてるというのに……全く消える気配が無いな…」
ナギサ「そうですね…前に一度、やり過ぎな刑罰は私刑と変わらないと全校集会で伝えたはずですが…」
2人はミカに対する虐めについて先生から聞かされており、こちらでも対処しようと努力はしているが…一向に減る機会が無い
ミカも以前よりはマシになってるとはいえ…やはり罪の意識が強すぎるのか、まだ受け入れがちなのも影響している - 95モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 22:35:06
セイア「……話が急に変わるのだが、2人はモモイくんの違和感に気付かなかったかい?」
このままだと暗い雰囲気になると察してセイアが方向転換する
その内容が……アビドス生の梔子モモイについてだ
ミカ「モモイちゃんの違和感? ひょっとしてトリニティへの裏切り者って事?」
セイア「やれやれ…ミカはもう少し人の話を聞く事だ…」…どう言う事かなセイアちゃん?
ナギサ「モモイさんにですか? いえ…特に感じませんでしたが?」
ミカ「んん~? あっ…そういえばあの後お見舞いに来たミドリちゃん…だっけ?がモモイちゃんにそっくりだったね〜! 最初は生き別れの姉妹か双子だと思ったもん!」
セイア「……やれやれ。ホント…思わぬ所でミカは確信を得た発言をするね」…さすがに怒るよ?セイアちゃん☆
ナギサ「ミカさん…今のは褒めてると思うのですが……つまり、セイアさんはモモイさんがミドリさんと双子の姉妹と言いたいのですか?」
セイア「ああ。まさしくその通りだよナギサ、ミカ」 - 96モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 22:37:36
ミカ「む〜?でもおかしくないセイアちゃん? モモイちゃんはアビドスの生徒で、ミドリちゃんはミレニアムの生徒だよ? そっくりだからと言って姉妹とは決まってないんじゃないかな?」
ナギサ「そうですよセイアさん。先生から聞いたお話によりますと…世の中には自分とそっくりな人が3人もいると言う噂があるそうですよ?」
セイア「確かに、アビドスとミレニアム、それぞれ別の学校に通ってるから関連は無いかもしれない…けど思い出して欲しいのが、約3ヶ月と2週間前の…」
ナギサ「……ミレニアムに侵入者が現れて逃亡したという事件ですね」
セイア「ああ。そして……ちょうどそのタイミングでアビドスに新入生が増えた点、それとミドリって少女が彼女をお姉ちゃんと呼んだ点。それともう一つ、ホシノくんから聞いた話だけど…モモイくんはあのツルギの戦闘スタイルを知っていた事。それだけじゃなく、我々トリニティ生の名前や性格を良く知っていた事……仮に先生から聞いていたとしても、あまりにも詳し過ぎる」
ミカ「???」
ナギサ「えっと……つまり、何を言いたいのでしょうか…?」
セイア「……これはあくまでも私の勘なのだけどね、モモイくんの記憶について…何かしらの異常を満たしてしている可能性がある」 - 97モモイの記憶ロストの人25/07/23(水) 22:40:14
ミカ「!?」
ナギサ「それじゃあ…モモイさんは記憶喪失か何かですか?……でもそれだと色々と知っている辻褄が合いませんね…?」
セイア「いや…おそらくそれもあるのだろうけど、異常なのはたぶん……【私たちキヴォトスの住人】だと思う」
ミカ「えっ…? どういう事セイアちゃん? 私たち何かされちゃったの!?」
セイア「すまない……そこまでは分からない…ただあの時モモイくんと初めて会った時に、強烈な違和感を感じたんだ。それまではなんとも思って無かったんだけどね……」
突然の情報の暴力により混乱するナギサとミカ
セイアは基本、嘘はつかないタイプだが、今回ばかりは話が壮大過ぎて信じ切れないのだ
セイア「そして……ちょうどモモイくんがアビドスに入学したであろう前後から、突然のミメシスの襲来…間違いなく我々はまた何かしらの異変に巻き込まれている。その最たる被害者が、おそらくモモイくんだろう」 - 98二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 05:41:54
おお……
- 99二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 15:01:56
思ったより大事
- 100二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 21:39:31
なかなか全容が掴めんな
- 101モモイの記憶ロストの人25/07/24(木) 22:26:24
- 102モモイの記憶ロストの人25/07/24(木) 22:28:50
ゲーム開発部withユウカでここは部室?と考えたが、どうやらここは保健室のような部屋、おそらく救護騎士団の部屋なのだろう
モモイがベッドから起き上がろうとすると…
セリナ「あっ!まだダメですよモモイさん。起き上がるのは診察をして異常が無いかを確かめてからにしてくださいね?」
モモイ「セリナさんが治療してくれたの? ありがとうございます」
セリナ「あれ? 私たち…初めてお会いしましたよね?」
モモイ「(ギクッ)あっ…せ、先生からいつもお世話になってる生徒がいるって聞いたんだ! セリナって生徒が私のピンチにいつも駆け付けて来てくれるから助かってるよって言ってたの!(って過去の私がメモに書いてあったんだよね)」
セリナ「せ…先生がそう……ふふ。いえ…救護が必要な場に来て救護するのが私たち、『救護騎士団』のお仕事ですから、これくらいは大した事ありませんよ」
モモイ「そんな事ないよ!いつも助けられてるし、怪我もしっかり治療してくれるし、大変お世話になってるよ!」
セリナ「あ……ありがとう、ございます……///」
つい熱くなって喋って(あっ…これやべ……)ってなって部屋が妙な雰囲気になった
ミドリたちもモモイが何故こんなに熱くなってるのか疑問に思っている
そんな騒がしさに気付いたのか、奥の方からミネ団長がやってきた - 103モモイの記憶ロストの人25/07/24(木) 22:30:19
ミネ「目が覚めたみたいですね、才羽モモイさん。…いえ、今は梔子モモイさんで良かったでしょうか?」
ミネ団長が話しかけてきて少しビクっとなる…が、向こうも完全に冷静になってるようだ
つい先程の暴走状態ではない事に安堵する
ミネ「…ごめんなさい! 貴方の話も聞かずに救護が必要と誤解してしまって……救護騎士団の団長として恥ずべき行為です!」
モモイ(……救護???)
救護の意味はわからないが……誤解は解けてくれたようだ
モモイ(というか、怖い人って思ってたけど……意外と優しい人?)
先生から聞いた話によると…いつかのクリスマスで暴走して同じトリニティの正義実現委員会とキャットファイト(文字通り)したと言っていたのでお硬い人と思っていたが…モモイの勘違いだったようだ
ミネ「理由はあの後アビドスのホシノさんから聞きました。ミカ様の為に怒ってくださったのに、それを私が勘違いして制圧しようとして……」
モモイ「謝らなくていいですよ! 手を出したこっちも悪かったですから!」
モモイとミネはお互いに謝り合う
どちらも正しい事をしようとして間違った事は確かなのだ
ミネ「せめてものお詫び…というわけではないのですが……ここでしっかりと治療を受けて、今日の所はアビドスにお帰りになってください。ナギサ様たちには私から説明しておきますので。それでは…失礼いたしました」
そう言ってミネは一例すると再び部屋の奥へ戻っていった - 104モモイの記憶ロストの人25/07/24(木) 22:31:56
ミネが戻ったタイミングで再び部屋が騒がしくなる、特に……
ユウカ「バカ!モモイのバカ! 下手したらトリニティと全面戦争になる所だったのよ!? もう少し考えて行動してちょうだい!」
そう言われ、モモイは懐かしいユウカのお説教と思ってたが……ユウカの様子がいつもと違う…
ユウカ「……ばか。心配かけさせないでよね……」
そう言ってモモイをそっと抱き寄せる
心なしか少し涙声な気がする
ミドリ「そうだよお姉ちゃん!なんであんな無茶したの!? 下手したら死んじゃってたかもしれないんだよ!? また……私の前からいなくならないでよ……ぐすっ……」
よく見なくてもミドリはもう既にぼろぼろと泣いていた
ミドリからすれば無茶な戦いでモモイを亡くすと思っていたのだ
ユズ「わたしたちはみんなでゲーム開発部なんだから……もう無茶しちゃダメだよ?モモイちゃんも……今は欠けちゃダメなんだよ」
モモイ「…………ごめん、みんな。心配かけちゃったね。……でもちょっと暑いから離れてくれないかな?」
ユウカ「…却下よ」
ミドリ「やだ…」
ユズ「ダメです…」
モモイ「うわーん!動いてないのに暑いよー!」
モモイのまた違う叫びが救護騎士団の建物に響いた… - 105モモイの記憶ロストの人25/07/24(木) 22:41:53
モモイ「そういえば…ユメ先輩たちは?」
ユウカたちが落ち着いた頃、モモイはユメとホシノがいない事に気付いた
その疑問にアリスが答える
アリス「ユメたちですか? それなら『うへぇ〜モモイちゃんはもう大丈夫そうだからおじさんたちは先に帰ってるね〜』って言ってました!」
モモイ「あっ、そうなんだ…」
どうやら先にアビドスに帰ってしまったようだ
ひょっとしたらトリニティと今後の会議が終わってからかもしれないけど…
セリナ「それじゃあモモイさん、最後の診察をしますから服を脱いでください」
モモイ「…………えっ///」
脱ぐの? 今ここで?
いくら異性の目が無いとはいえ、さすがのモモイも恥ずかしい
モモイ「……脱がなきゃダメ?」
セリナ「すみませんが、トリニティには怪我を隠してより酷くなった生徒もいますので…ご理解頂けると幸いです」
モモイ「うう〜…///」
バタン!
ミカ「やっほ〜☆モモイちゃん!お見舞いに……」 - 106モモイの記憶ロストの人25/07/24(木) 22:43:15
ミカ「……わ〜お///」
ミドリ「お…お姉ちゃん……///」
救護騎士団の医務室で現在最終チェックを受けてるモモイ
しかし周りの生徒の反応がそわそわしている
今のモモイは制服を全て脱いで下着1枚だけの格好なのである
それだけなら夏場のゲーム開発部で下着姿で過ごしていた(今のをユズ除く)ミドリたちも見慣れていた光景なのだが……
ユズ「モモイちゃん……すごく大人っぽいね…」
ユウカ「これはさすがに、計算外ね……///」
モモイ「あんまりみないで、恥ずかしいよ…///」
モモイのいつものお子様下着ではなく…レースとフリルがふんだんに使われた生地の薄いピンクの下着なのであった
何故こんな物を着用してるかと言うと…一応モモイの家に着替え一式はあるが、あえて持って行かずに新たに購入した物が大半なのだ
あとはちょっと可愛らしい、大人っぽい下着に憧れてたのも影響している……どっかの先輩2人のせいで
アリス「今日のモモイは大胆ですね!」
モモイ「ううう〜! 今日これ付けて来たの大失敗だよ〜……///」 - 107モモイの記憶ロストの人25/07/24(木) 22:44:39
──柴関ラーメン屋台(夕)──
モモイ「──と言う事があってね、もうすっごく恥ずかしかったんだ〜」
ムツキ「くふふ〜、その時のモモちゃんの反応見たかったなぁ〜」
舞台は変わって柴関ラーメンでバイトをしているモモイ
いつも通り常連さんの対応をしていて、ついさっき来たアルとムツキに今日あった出来事を話していた
セリカ「いやいや…今日あった出来事をもうネタにするとか、メンタル強すぎない?」
モモイ「ん?下着見られるくらいならその時は恥ずかしいだけで別に平気だよ」
セリカ「ええ……」
あまり気にしてないのか、それともオリハルコンメンタルなのか…トリニティでのバトルや自分の下着の件についてもネタにしていた - 108モモイの記憶ロストの人25/07/24(木) 22:47:26
アル「モモイは切り替えが早いのね」
ムツキ「さっすが! モモちゃんは心も懐も広いね〜!」
アル「ちょっ…ムツキ! それは…!」
モモイ「あー…いいよいいよ。あの時助けて貰ったお返しと思えば」
柴大将「そうだぜお客さん。モモイちゃんがこう言ってるんだから遠慮なさんな!」
アル「うう〜、一企業の社長としてのプライドが…けど今月の依頼料が入ってないのも確かだし……」
「……ここ?──、噂に聞いたアビドスのラーメン屋って」
「ええ──さん。なんでもあるお客さんのコメントによると…『低価格なのに味が美味しく、ボリュームもあるからもっと評価されても良い』との呟きを見ましたわ」
「ふーん……ま、私はちゃんと食べられるならなんでも良いけどね。今日はあの2人もいないし」
「ふふふ。究極の美食を求める私たちとしては、この噂の真相を確かめない訳にはいきませんわ。さぁ参りましょう──さん」 - 109モモイの記憶ロストの人25/07/24(木) 22:51:43
モモイ「いらっしゃ……(げっ、厄介なお客さんが来ちゃった……)ごほん…いらっしゃいませ! 柴関ラーメンへようこそ!」
新たに来たお客さんは、『常識すら丸ごと食べ尽くした』と言われるゲヘナ学園のテロリスト、『美食研究会』であった
なんでも気に入らない店は爆破するほど食へのこだわりが強い生徒、『黒舘ハルナ』とそのメンバーの1人、『赤司ジュンコ』
どうやら2人だけの来店らしく暴食のアカリと悪食のイズミはいないようだ
なにこの七つの大罪みたいな二つ名……
セリカ「2名様ですね?こちらのテーブル席にご案内します」
ハルナ「あら、これはご親切にありがとうございますわ」
ジュンコ「お腹空いた〜店員さん、ここでのおすすめってある?」
セリカ「それなら、ウチの看板メニューの柴関ラーメン580円がありますよ」
ハルナ「ならそれにしましょう。ジュンコさんもよろしいですか?」
ジュンコ「私は食べられるならもうそれでいいよ。そう言うハルナはどうなの?」
ハルナ「ほかのメニューも気にはなりますが…やはり最初はこの店の看板メニューを味わう事こそが美食への追求というものでしょう」
ジュンコ「ふーん…なるほどね。それじゃあ店員さん、柴関ラーメンを二つお願い」
モモイ「はーい! 大将さん!柴関ラーメン2人前注文入りました〜!」 - 110モモイの記憶ロストの人25/07/24(木) 22:53:07
注文が入り、セリカがお冷を出している中…モモイはこっそり柴大将に耳打ちする
モモイ(大将さん、たぶん大丈夫だと思うけど気を付けて…あの人たち気に入らない店を爆破する事で有名なグループだから…)
柴大将(ああ…俺も噂には聞いてるよ。けれどもウチの大切なお客さんだからな、来店してくれた以上は精一杯のもてなしをしないとな!)
ハルナに不信がられない程度に話す2人
味もそうだが接客態度も悪かったら爆破する思想の持ち主なのできちんと気を使う必要がある
ムツキ「ごちそうさま。また来るねモモちゃん!セリカちゃん!大将!」
アル「次は社長として懐が暑い所を見せてあげるわね。それと…なんだか大変そうだけど頑張りなさい、モモイ」
そうして便利屋の2人は退店していった
ジュンコ「あれ? 今の2人…」
ハルナ「便利屋68のアルさんとムツキさんでしたね。彼女たちもご贔屓にしてるのでしょうか?」 - 111モモイの記憶ロストの人25/07/24(木) 22:54:34
──数分後
モモイ「お待たせしました! こちら柴関ラーメン2人前となります!」
ジュンコ「わぁ〜!待ってまし…」
ハルナ「!? あの…店員さん? これ注文間違えてませんか? メニューで見たよりも量が少し多い気がしますが…」
セリカ「…? 何も間違ってませんよ。柴関ラーメン一杯580円、今はちょうどキャンペーン中で麺とチャーシューの増量サービス中です。ですよね大将?」
柴大将「その通りだよセリカちゃん。最近はお客さんもどんどん増えて来たから少しだけサービス中なんだ! だから遠慮せずに食べていってくれお客さん!」
ジュンコ「やったー!」
ハルナ「そう言う事でしたら、遠慮なく頂きますわ」
そうして美食の2人はラーメンを食し始めた…すると
ジュンコ「!! なにこれすっごく美味しい!」
ハルナ「麺、スープ、トッピング全てが計算され尽くした味わい深い食感と味覚……噂に恥じぬ美食の一つですわ」
予想以上に好感触な2人の食レポにほっとするモモイ
過去にもなんどか美食の人たちと行動した事はあるけど、食さえ関わらなければテロを起こす事が無いと理解はしている
もっとも…今の彼女たちは覚えてないけどね……
モモイ(まぁ…過去の私がメモに記録してた情報だから私も覚えてないけどね……) - 112モモイの記憶ロストの人25/07/24(木) 22:56:54
ハルナ「なるほど…これはリピートしたくなるのも頷けますわ。ここまでのラーメンとなると相当研究を重ねておられますわね」
柴大将「おっ、わかるかい嬢ちゃん。そうなんだよ、俺っちの修行時代もそうだがここまでのレベルに仕上げるのは大変だったぜ」
ジュンコ「そうなの?」
ハルナ「私にはわかりますわ。ラーメンとは奥が深い料理であり、具材もきちんと選別された物を使用して研究に研究を重ねてその人だけの至高の一品を作り上げる物ですから。スープだけてはありません、麺もきちんとスープに合う物を選ばないといけませんわ」
柴大将「語れるねぇお客さん。さすが噂の美食研究会の会長様だな!」
ハルナ「お褒めに預かり光栄ですわ」
そう語るハルナの顔はとても楽しそうだった
ここだけ見るととてもそんな風に見えないが、かなり良い所のお嬢様らしく、ラーメンなんて食べなさそうと思うが本人は意外とそういった庶民の料理もしっかりと味わうという性格の持ち主だそうで
あと…なんでも美食は食べ物そのものだけでなく、食べる時の心情や周りの環境も重要という考え方らしい
ハルナ「ご馳走様でした。これはぜひ来れなかった2人にも味わって欲しいのですが……」
ジュンコ「やめといた方がいいと思う。イズミはともかく、アカリが来たらたぶん食べ尽くしてお店潰れると思う」
ハルナ「それもそうですわね。私たちのモットーはEAT OR DIE、食うか死ぬかですわ。ですがこのような美食を他の方々も味わえないのは大変よろしくありません」
セリカ「ええ……ずいぶんと物騒なモットーですね…」 - 113モモイの記憶ロストの人25/07/24(木) 22:58:32
ハルナ「それでは失礼いたします。このような美食に出会えた事を大変光栄に思いますわ」
ジュンコ「次もまた来るから、じゃあね!」
モモイ「ありがとう御座いました〜!また来てくださいね〜!……ふぅ、なんとか無事に帰ってくれた〜……」
セリカ「お疲れ様モモイ。トリニティの件で疲れてるだろうし、今日はもう上がっていいわよ」
モモイ「ありがとうセリカ、そうするよ。それじゃあ大将さん、お先に上がりますね!」
柴大将「おう!気を付けて帰るんだぞ〜!」
────
ユメの家へと帰宅中、今日あった出来事を振り返る
すぐに思い出すのは間違いなく、トリニティのツルギと戦った件だろう
あれからホシノにまた鍛えて貰ったけど…今回の相手は相性が悪すぎた
全力を出し尽くして戦ったが、それでも相手は立ち上がってきた。最後の切り札である全弾発射を使っても倒せない存在もいると知った
モモイ「…………弱いなぁ、私……」
別に自分が強いとは思ってない、それでもやはり自分より上の存在が居ることに少し落ち込む - 114モモイの記憶ロストの人25/07/24(木) 23:00:06
今回はお互いに水の掛け合いだったから良かったけど……もしあれが本物の戦争だったなら?
大切な仲間も居場所も全て失い、後に残るは敗北の苦汁、仲間を守れなかった後悔
自分が行った選択肢で滅びを迎えるかもしれなかったのだ
モモイ「…………悔しいな」
もっと強くなろう
大切な居場所と仲間……妹たちも守れるように……
そう決意する
モモイ「…?」
視界にふと黒いドレスのような衣服が見えた気がする
でもこんな所でドレスを来た人なんて……あっ
────
アリス『その事ですが前に黒いドレスの人と会いまして、その人に技術を教えて貰ったんです!』
────
モモイ(ひょっとして……アリスが行方不明中に会った黒ドレスの人?)
そう思ったモモイはすぐに追いかけた
視界の端に映った方向に走り、角を曲がると……居た、黒いドレスの人
モモイ「待って! そこの人!」 - 115モモイの記憶ロストの人25/07/24(木) 23:01:19
- 116二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 02:59:18
やっぱこの人文才凄いなぁ。ずっと見てられる
- 117二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 11:37:43
保守
- 118モモイの記憶ロストの人25/07/25(金) 19:36:45
※外出予定なので更新は少しお待ちください
- 119モモイの記憶ロストの人25/07/25(金) 21:52:08
モモイ「え? えっ? ええっ!?」
誰!? 急に何!? なんで抱き締めてきたの!?
そう思いながらモモイはこんらんしている!
シロコ先輩のお姉さん?に敵意は無い事は確かなんだけど
「……あ、ごめん…驚かせたよね」
そう言って黒ドレスのお姉さんがそっと離れる
改めて見るとお姉さん?お母さん?のように見える……
モモイ「あっ…貴方は……?」
「うへぇ、こんな所で合うなんて奇遇だね〜」
声のした方へ向くとパトロール中のホシノ先輩が手を降っていた
「ん、久しぶり。ホシノ先輩」
ホシノ「久しぶりだねシロコ*ちゃん」
モモイ「えっ…それじゃあ、貴方が噂の?」
今まで出会えなかった7人目のアビドス生徒会の1人、もう1人のシロコ先輩と邂逅するモモイなのであった - 120モモイの記憶ロストの人25/07/25(金) 21:55:12
シロコ*「そっか……今のモモイは覚えてないんだね。私は【死の神】、別世界からここに来たもう一人の砂狼シロコ」
モモイ「??? アヌビス? 別世界?? 2人目のシロコ先輩???」
ホシノ「あーそのあたりはちょっとややこしいから今度説明するね。それより今のモモイちゃんが覚えてないってどう言う事シロコ*ちゃん?」
先輩の言葉でようやく違和感を覚えた
確かにシロコは『今のモモイは覚えてない』と言った
つまり、モモイの記憶に関する何かを知っているはず
シロコ*「ごめん、それは私の口からは言えない。モモイ自身が思い出してもらわないと…」
モモイ「思い出すって…いったい何を──」
『──止め───、シロ───』
モモイ「…っ!?」
突如モモイに知らない記憶が流れ込み、あまりの頭痛に頭を抑え、顔を歪ませる
ホシノ「モモイちゃん!?大丈夫!?」
モモイ「今の……記憶は……?」
一瞬だったが、あれは間違いなく私と……お互いに銃を向け合ってるシロコ先輩だった……
それと……シロコ先輩の横に、まるでモアイのような、大きい人がいたような…… - 121モモイの記憶ロストの人25/07/25(金) 21:56:56
シロコ*「無理に思い出さなくていい。その方が貴方の身の安全にもなる」
そう言ってシロコ*がモモイの頭を撫でる
姿は変わってるけど、この優しい撫で方は間違いなく、モモイの知ってる砂狼シロコ先輩だと
ホシノ「…落ち着いた?」
モモイ「……うん。ありがとうホシノ先輩、シロコ先輩」
2人の先輩の介護のおかげで落ち着けたモモイ、そして改めて思い出す
このシロコ*先輩に色々と聞きたい事があったのだと
モモイ(さっきの存在しない知ってる記憶は……思い出さない方がいいと思う。なんだかすごく嫌な予感がするし……)
モモイ「えっと……シロコ…先輩? ひとつ聞きたいんですけど、アリス……すごく髪の長いミレニアムの生徒と会いませんでしたか?」
シロコ*「ん…好きな呼び方でいい、それと敬語もいらない。髪の長いミレニアムの生徒…? ひょっとしてAL-1Sのこと?」 - 122モモイの記憶ロストの人25/07/25(金) 22:00:02
モモイ「!」
やはりアリスとシロコ*先輩は出会っていた。けど、今なんて呼んだ…? AL-1S?
その呼び方を知っているって事は…ッ!
モモイ「…ッ!!」
ホシノ「モモイちゃんストップ。その銃のトリガーからそっと離してね」
モモイ「えっ…? あっ……」
ホシノ先輩に言われてやっと気付けた
どうやら私は完全に無意識でこの人を撃とうとした事に……?
モモイ(待って? なんで撃とうとしたの私…? 名前を知ってるだけで人を◯そうとしたの…!?)
無意識でやったとはいえ、私は完全にシロコ*先輩に対して殺意を向けていた……
どうして!? 自分の事なのに怖い…!
今はもう大丈夫とはいえ、念には念を入れてホシノ先輩に私の持ってる銃を全て預けて貰った
先輩が『うへぇ〜さすがに重いよ〜!』と言っていた……ごめんなさいホシノ先輩 - 123モモイの記憶ロストの人25/07/25(金) 22:03:08
シロコ*「話を戻すけど、AL-1S……モモイの言うアリス?と名乗る生徒には会ったよ。私の知っていた人物像と全然違ったけど」
モモイ「?」
シロコ*先輩はアリスを知っている?人物像?
……あっ、さっき言ってた別世界の記憶か
モモイ「そのアリス、なんだけど…武器を改造しなかった?」
シロコ*「ん…?あっ…うん、改造したよ。なんでも強大な敵を倒す為に力を貸して欲しいって言ってたから、シェマタクラスでも破壊可能なレベルで改造したよ」
ホシノ「なにとんでもない事してるのシロコ*ちゃん!?」
モモイ「下手すればアビドスが地図から消える所だったんだよシロコ*先輩!?」
シロコ*「??? 違うの?」
モモホシ「「違うよ!?」」
別世界でもシロコ*先輩はシロコ*先輩なんだと再認識させられたよ… - 124モモイの記憶ロストの人25/07/25(金) 22:13:29
モモイ「えーっと……何を聞くつもりだったっけ私…?」
さっきの存在しない記憶に無意識化での行動で何も思い出せない…
もう一人のシロコ*先輩に会ったら聞く事あったんだけど……
ホシノ「アリスちゃんが持ってたあのレーザーライフルもシロコ*ちゃんの仕業?あと背中の翼も」
あっ、そうだった
アリスのレーザーライフルも聞くつもりだったよ
シロコ*「半分だけ。ビームは撃てるようにはしたけど、残りはAL……アリスが独学でやった事だよ。翼は……うん、私の仕業」
そういえば…アリスが対生徒用に改造したって言ってたね
だからと言って某ロボットの奴に影響され過ぎだと思うけど……
ホシノ「そういえば…シロコ*ちゃんはモモイちゃんについて何かし──」
「それについては私からは何も言えないし、何も知らない方がいい」
ホシノ「──えっ……?」
モモイ「…………どういう、事?」
このシロコ*先輩は……私の秘密を知っているの?
それなのに何も知らない方がいい……? - 125※テスト25/07/25(金) 22:20:57
シロコ*「そのままの意味。モモイは知らなくていいし、知る必要は無い。今の貴方たちにはもう関係の無い話」
モモイ「関係無くなんかないッ! 無理矢理にでも話して──」
ホシノ「モモイちゃん。銃無しでどうやって聞くの?」
モモイ「──……あっ」
そうだったー!
今の私、銃を全部ホシノ先輩に預けてるから何もできないじゃん!
モモイ「うわぁ~! 恥ずかしい! めっちゃ恥ずかしいよ〜!!///」
シロコ*「…………とりあえず、モモイの事はよく知ってるけど、これは今のモモイには関係無い話……ん、別に煽りでもなんでもない」
ホシノ「んんー…それじゃあ、モモイちゃんの記憶について何か知ってる事はな〜い?」
シロコ*「…? ごめん、それについてはわからない」
もう一人のシロコ*先輩が首を傾げる、どうやら本当に知らないみたい
シロコ*「……けどたぶん……ううん、間違いなく私が原因だと思う。こっちのモモイが記憶を無くしてるのも……ユメ先輩が生きている事も……」
…………っ!?
今……なんて言ったの?
もう一人のシロコ*先輩が原因?
- 126二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 22:28:36
このレスは削除されています
- 127※テスト225/07/25(金) 22:35:56
ホシノ「!? 待って、それはどういう事シロコ*ちゃん? ユメ先輩が生きてる事もシロコ*ちゃんが原因?」
シロコ*「確証に至る事はまだ言えないけど、あの時私が来た時から…狂い出したんだと思う」
あの時って…まさか
モモイ「もしかしなくても、あの赤い空が元凶…?」
シロコ*先輩は少し自信なさげだったけど、頷いた
キヴォトス各地に突如現れた妄執のサンクトゥム、そして遥か天空にあるアトラ・ハシースの方舟
それってつまり……
モモイ「私の記憶についてもうどうにもできないじゃ〜ん!!」
アレが元凶なのは分かったけど、もう既に元凶は消え去ったから何も解決できない事が分かった
こんなのあんまりだよ〜!!
シロコ*「う…うん……たぶんどうにもできないと思う…?」
ホシノ「うへぇ〜、それじゃあ打つ手無しってこと〜?」
シロコ*「それはわからないけど…たぶんそう?」
これからは自力でみんなに私の記憶を思い出させる事が確定した瞬間だった
ミレニアムはともかく、他の学園が無理ゲー過ぎだよー!!!
- 128二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 01:55:33
とりあえずほす
- 129二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 05:44:37
そ、そう来たかー……
- 130二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:10:14
なんてこったい。
- 131モモイの記憶ロストの人25/07/26(土) 20:10:47
──2日目 トリニティ総合学校──
モモイ「はぁ~……元凶を発見したのにその元凶が討伐済で異変解決できないって、糞ゲーなんてレベルじゃないよ」
2日目のトリニティにてモモイはパトロールをしていた
昨日話を聞いていたホシノ先輩によると、ナギサさんが大丈夫とはいえ念の為に昼間のパトロールをお願いしたようで
本来は2人以上でのパトロールをお願いされていたけど、昨日もう一人のシロコ*先輩と別れた後にこの話をホシノから聞いてトリニティの地図を受け取った
そして暇つぶしにずっと地図を呼んでたらマップを完全に覚えてしまい、1人でも歩けるようになったのだ
モモイ「まさかゲーム開発でマップ作りの経験がこんな形で活かされるなんて思ってもみなかったよ……誰に向けて言ってるんだろ私?」
ちなみに、ユウカ含むゲーム開発部のみんなもトリニティに来ている
それぞれユウカ・ユズ、ミドリ・ホシノ、アリス・ユメのグループに別れて各地別々の場所を周回している
モモイ「アリスとユメ先輩が少々心配だなぁ……まぁユメ先輩、アレでもしっかりしてるからたぶん…大丈夫……だと思う」
自分で言っていて不安になったのか、早く自分の地区のパトロールを終えて合流しようと気合を入れる
──ついに見つけましたよ!
モモイ「?」
少し遠くの方からやたら元気な声が聞こえてきた
周りをキョロキョロと見回すとまるで2色ラムネアイスのような生徒がいr…いや、こっちに走って来た……こっち?
「やっと見つけました! 砂漠に現れた期待の新星!」 - 132モモイの記憶ロストの人25/07/26(土) 20:17:04
モモイ「……???」
誰? 思わずモモイはキョロキョロと周囲をうかがう
周りにちらほら生徒はいるけど…私じゃないよね?と考える
「誰を探してるんですか? 貴方ですよ貴方! アビドスの才羽モモイさん!!」
モモイ「・・・・・・私ぃ!?」
最近こんなのばっかりだよー!
そう思ったモモイなのであった
モモイ「えーっと……なんのご用で?」
「とぼけないでください! つい昨日、正義実現委員会の方々と戦ってましたよね!? そんな悪い人をこの私! トリニティのスーパースター、宇沢レイサが見逃しません!!」
モモイ「それは誤解! …でもないから言い返せない!」
確かに昨日、モモイは正実生徒と戦った
けどそれは最終的にミカのためを思っての行動だったのでミネもツルギたちを理解してくれたのだが……
- 133モモイの記憶ロストの人25/07/26(土) 20:21:06
モモイ(このレイサ?って生徒…勘違いしたままだなぁ……なんとか誤解が解けたらいいんだけど……ってレイサ?)
その時モモイは思い出す、よく先生と一緒の任務でレイサとチームを組んでいた事に
モモイ(懐かしいなぁ〜シャーレ当番でもコミュニケーションが苦手そうだからなんとか打ち解けそうと色々とやったよね〜)
当番に呼ばれてた時のレイサだけど、先生以外の相手だとかなり萎縮して遠慮がちになっていた記憶がある
ドアの隙間から覗いてた時は先生と楽しくお喋りしてたけど、モモイや他の生徒がくると急におとなしくなって主張もしなくなっていた
モモイ(そういえば……時間は掛かったけどレイサ、よく私に懐いてたな〜)
ある時から任務でもシャーレのお仕事中でもよくレイサと喋っていた記憶があるし、一緒に遊んだ事もある
任務だとレイサが撹乱し、モモイが敵を掃討してミドリが残った敵を撃ち抜くといったチームワークを魅せていた
レイサ「??? 何故私を微笑ましい表情で見てるんですか?」
モモイ「あっ、ごめん」 - 134モモイの記憶ロストの人25/07/26(土) 20:25:42
- 135モモイの記憶ロストの人25/07/26(土) 20:29:11
──数分後──
レイサ「こら〜! 逃げないで戦ってください!」
モモイ「嫌だよ!?」
モモイは逃げる、とにかく逃げる
挑戦状を受け取ってしまったとはいえ、モモイに戦う理由が無い以上、無駄な争いはしたくない……というより、これ以上ホシノやナギサに迷惑をかけられないと言った方が正しいとも言える
モモイ「あーもう! 仕方ないなあ!」
自警団活動で体力のある彼女を振り切れないと判断したモモイはレイサの方へ振り向き突撃する
レイサ「ついに諦めて戦う気になりましたね! それじゃあ勝負で──」
そう言い切る前にモモイはいつもの技でレイサのショットガンを蹴り上げ、さらに高く跳躍してレイサの銃を奪って無力化する
レイサ「ああーーー!!!」
モモイ「はいおしまい。これで決着ね」
そう、相手の武器さえ奪ってしまえば無力化できる、多数相手では無理だが1VS1なら可能なのだ
……最も、こんな方法はホシノですらやらないモモイ独自の攻略法なのだが - 136モモイの記憶ロストの人25/07/26(土) 20:31:08
- 137モモイの記憶ロストの人25/07/26(土) 20:41:52
レイサ「杏山カズサ!助けてください! 私の銃が取られちゃいました!」
カズサ「……いや、そう言われても状況がよくわかってないんだけど……」
この様子からすると、敵がさらに増えることは無さそうと思うモモイ
モモイ「えっと、私から説明していいかな…?」
カズサ「うん。頼める? なんでアビドスの生徒がここに来ていて今の状況になったのか」
こうして、モモイはカズサに今までの状況を全て説明した
銃を取られたレイサもおとなしくモモイの話を聞く
カズサ「……なるほどね。宇沢、ちゃんとこの子に謝りなよ」
レイサ「はい……申し訳ありませんでした、才羽モモイさん……」
なんとか誤解を解けたモモイ
ちなみに銃はちゃんと返した - 138モモイの記憶ロストの人25/07/26(土) 20:43:03
カズサ「ところでアンタ、才羽…だっけ? 梔子じゃないの?」
モモイ「あー……そこは話すと長くなるから好きに呼んでください」
今のモモイはミレニアムサイエンススクールの才羽モモイと、アビドス高等学校の梔子モモイと二つの学籍があるようなものなので少々ややこしいのだ
カズサ「それじゃあ才羽……いや、モモイって呼ぶわね、それにちょうど良いタイミングだし」
モモイ「ちょうど良いタイミング?」
ちょうど良いタイミングとはなんだろうかと考える、さすがに決闘は無いと思うが……
レイサ「ひょっとして……あの件ですか? 杏山カズサ」
カズサ「うん。モモイ、私たちのボディーガードになってくれない?」
モモイ「…………ハイ?」 - 139モモイの記憶ロストの人25/07/26(土) 20:44:14
カズサ「あー……いきなりじゃわからないよね。ウチの部活のアイリって子が前に襲われた事があってね、守ってくれないかなって話」
モモイ「あーなるほど、そういう事ですか…」
急にボディーガードと言われて少し困惑したが、事情を聞けば納得のいく理由だった
おそらく……いや間違いなく複製体《ミメシス》が原因だろう
そのアイリって生徒もキヴォトスの住人なのでそこんじょそこらのスケバンに襲われても返り討ちにできるだろう
モモイ(というか、この人がスケバンとかボコボコにしてそうだなぁ…)
モモイ「それはわかったけど、正義実現委員会には頼まないんですか?」
カズサ「あー…敬語はいらないよ、楽に話して。いちおう正実にもお願いしたけど、忙しいみたいで付きっきりは無理だって」
言われて納得するモモイ
いちいち部活のひとつひとつにメンバーを割かせるのは効率が悪すぎる
それに毎夜戦闘があると聞いて戦えるメンバーも少ないとなると、とてもじゃないが頼み辛いだろう
モモイ「うんわかった。ボディーガード引き受けるよ!」
カズサ「ホント!? ああいや…疑ってる訳じゃなくて、受けてくれるなんて思ってもなくて」
そう言うカズサの顔はどこかほっとした表情だった
よほどそのアイリって生徒が大切なんだろうと - 140モモイの記憶ロストの人25/07/26(土) 20:45:45
レイサ「あ、あの……私も──」
カズサ「宇沢は駄目」
速攻断られてレイサが気を落とす
仲が悪い訳ではないが、何か理由があるのだろうか?
カズサ「気持ちはありがたいよ。でもアンタは自警団の任務があるでしょ? 今はトリニティ全体が危機なんだから私たちに構わないでほしい」
モモイ「ちょっ…そんな言いk──」
「それは少し言い過ぎじゃないかな?」
突如声を遮られたモモイ、声がした方へ向くとカズサとレイサの知り合いっぽい生徒が3人こっちに来ていた
カズサ「ナツ……それにアイリまで」
「ちょっと! 私はどうでもいいっての!?」
アイリ「まぁまぁヨシミちゃん、落ち着いて」
ナツ「それよりも杏山カズサくん。レイサくんの事が心配とはいえ、少々キツイ言い方なんじゃないかな?」
カズサ「だ……誰が心配なんかっ!」
ナツ「そんなテンプレツンデレ発言はお腹いっぱいだよ。それに言葉足らずなのはキミの悪い癖だよ」
カズサ「それは……うん、ごめん宇沢。ちょっと言い過ぎた」
言い過ぎたカズサがレイサに謝る
どうやら丸く収まりそうだ - 141モモイの記憶ロストの人25/07/26(土) 20:48:10
ナツ「それじゃ〜仲直りの記念に我らでスイーツ巡りと行こうじゃないか」
カズサ「えっ、今から?」
ナツ「当たり前だよカズサくん。私たち花の女子高生が青春を謳歌しないなんてロマンじゃないだろう?」
カズサ「いや……今外出するのは危険なんじゃ…?」
ヨシミ「ちょっとくらい良いじゃない。どうせあいつらは昼間には現れないわよ」
アイリ「うんうん! 行こうよカズサちゃん! レイサちゃん! えっと…アビドスの貴方も一緒に!」
モモイ「えっ……いいの?」
ナツ「別にいいよ〜。ここで出会ったのも何かしらの運命、全く違う場所にいた生徒がスイーツを前に意気投合する、これぞ正しくロマン!」
カズサ「あー…ナツの言う事はほっといて、何時もの事だから。それにこう言い出した時はてこでも折れないから」
ヨシミ「そう言う事! ほらっ、ぼさっとしてると置いてくわよ〜」
モモイ「……そっか。それじゃあお言葉に甘えて、行こっ! レイサ!」
レイサ「…………ハイ!!!」
こうしてスイーツ巡りをした放課後スイーツ部とレイサとモモイ
店内でレイサがカズサに挑戦状を送ったり、ヨシミが地味に酷い目にあったり、ナツがカズサをからかってちょっとした騒ぎになったのはまた別のお話…… - 142モモイの記憶ロストの人25/07/26(土) 23:23:45
モモイ「そういえば、私にボディーガードを頼んだ理由って?」
騒ぎがある程度ひと段落したあと、モモイは改めて理由を聞く
まぁ97%ミメシスが原因だと思うけど
カズサ「まぁ、おそらく知ってるだろうけど、今もミメシスって奴が定期的に現れてはトリニティ生を襲ってるって話は知ってるよね? 今からだいたい2ヶ月前にアイリが襲われたから護衛が欲しいのよ」
アイリ「そうだったのカズサちゃん?」
ヨシミ「んん~? 正直に言うと護衛なんか務まるの? 悪いけど強そうには見えないわよ」
ナツ「こらこら、人を見かけで判断しちゃいけないよ〜」
カズサ「その事なんだけど、昨日正実メンバーやあのツルギさんとほぼ互角に戦ったみたいだよ」
スイ部「!?」
ナツ「ほぅほぅ。それはそれは、頼もしい護衛だね〜」
アイリ「でも悪いよ…モモイちゃんにお時間取らせる訳には……」
モモイ「あー…その事なら大丈夫だよ。むしろ予定無くてヒマだったくらいだから」
これは嘘偽りない本当の事だ
ナギサ(ホシノ)から聞いた限りだと昼間はほぼ現れないから軽いパトロールを頼まれていて、良ければトリニティ生徒と仲良くして欲しいと言っていた
稀に現れる事もあるが少数や単騎がほぼ確定なのでこちらもなんとかなってるそうで - 143モモイの記憶ロストの人25/07/26(土) 23:27:32
アイリ「う〜ん……でも……」
ヨシミ「まぁまぁアイリ。モモイがこう言ってるんだから遠慮なんかしないの!」
ナツ「さしずめ可愛いお姫様を守る小さな騎士《ナイト》って所かな?」
アイリ「も〜う! からかわないでよ〜!」
そんな3人のやりとりにモモイはどこか懐かしさを感じる
モモイ(あっ…そっか。形は違うけど、私たちゲーム開発部と同じなんだ……)
なんだか居心地が良いと思ってたモモイ
それもそのはず、空気感と言うのか?ゲーム開発部と同じ雰囲気なのだ
ゲームとスイーツ……ジャンルは違えどみんな同じ物が好きだから集まる、楽しくお喋りできる。
そして……そんな空間を守りたいとも思うはずだ
カズサ「ところで宇沢、自警団の方は大丈夫なの?」
レイサ「はっ! 居心地が良くてすっかり忘れてました!」
そう言ってレイサが席を立つ
会話こそ参加はしてないが、スイーツ部との仲は良好なようだ
レイサ「それではアイリさん! 杏山カズサ! それと砂塵の流星! お先に失礼しますね!!!」
そう言ってレイサは元気よく駆け出して行った
モモイ「…………砂塵の流星って誰? というか二つ名変わってない?」 - 144モモイの記憶ロストの人25/07/26(土) 23:29:56
カズサ「あー…気にしないで。宇沢って二つ名がゴロゴロと変わるから」
モモイ「そうなんだ……」
ゴロゴロと変わる二つ名ってなんなんだろうかと思うモモイ
改めて話を戻す
モモイ「護衛の件だけど気にしないで欲しいな。もう決めた事だから」
既にモモイの覚悟は決まっていた
元々の予定では困ってる生徒がいたら助けて、何かしらの情報収集をするつもりだったのだが
これほど好都合な条件が揃うなんてほぼ無いからこのお願い事を受けたのだ
それに、スイーツ部が何もわからなくてもその友人知人が何かミメシスの情報を持ってるかもしれない
あとこれはモモイの性格上、記憶が無くても仲良くなりたいという気持ちが強い
ナツ「それじゃあアイリの代わりにお願いするよモモくん」
モモイ「うん! ……うん?モモくん?」
ナツ「せっかくの出会いだからね、愛称があった方がより仲良くできると思って……だめ?」
モモイ「ダメじゃないけど……ちょっと驚いただけだよ」
ナツ「かんしゃ〜! それじゃあこれからもよろしくね」
アイリ「うん! よろしくねモモちゃん!」
ヨシミ「頼りにしてるわよモモ!」
カズサ「なにこの流れ……まぁうん…よろしく、モモイ」
ぱんぱかぱーん!
モモイが放課後スイーツ部の仲間入りしました! - 145二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 08:02:47
保守