- 1125/07/19(土) 22:03:21
- 2125/07/19(土) 22:04:54
墓参り
〔数レスあります〕
祖母の一周忌
残念ながら親族の都合がつかず私はその日一人で墓参りへと向かった
山の中のお墓だ
アクセスも悪いし皆の分も挨拶してこよう
青々とした空に木々の緑が輝きまさに夏といった風情
祖母の好きだったユリの花を持ち車から降り桶に水を入れ墓場に踏み込む - 3125/07/19(土) 22:07:31
桶からはねて指に触れる水滴が何とも心地良い
ミンミンと痛いほど頭に響く蝉の声を背に墓場へ足を踏み入れた
用水路を見てふと
昔ここで祖母に遊んでもらったな
何て思い出しながら歩みを進める
地面には砂利が敷き詰められており
足を運ぶと
ジャリ
と気持ち良い音が鳴る - 4125/07/19(土) 22:10:18
静寂の中
ジャリ
私の足音だけが響く
日差しのジリジリ照りつける夏の昼間
だと言うのに
自分一人で墓場にいる
それだけのことで少し不気味な感じがする
皆の都合が合う後日にリスケでも良かったんじゃないかな
なんて一瞬頭によぎったけど
苦笑しながらかぶりを振る
祖母は時間に厳しい人だったからな
手元から漂う花の甘い香りに意識を向け気を紛らわしながら
何度か道を曲がり墓前に立ち
一通りのことを済ませ線香を付けてから手を合わせる
やっぱり何にもないじゃんなんて安堵しながら - 5125/07/19(土) 22:12:18
目を閉じた闇と静寂の中
ふと気がつく
いや薄々感じてはいた
おかしい
自分の出す音がなくなったことで
気がつかないふりをしていたことをはっきりと突きつけられた
木々の音も
小川の音も
蝉の声すらもない
静かすぎる - 6125/07/19(土) 22:16:48
ジャリ
いいや
ジャリ
音がする
ジャリ
自分の音ではない
ジャリ
遠く
ジャリ
後ろから聞こえる
ジャリ
少しずつ大きくなるそれは
ジャリ
少しずつ
ジャリ
近づいているようだった
ジャリ
ドクドクと
ジャリ
心臓が徐々に早鐘を打つ
ジャリ
ジャリ
ジャリ
ジャリ - 7125/07/19(土) 22:17:48
ジャリ
ジャリ
真後ろでついにその音は止まった
かと思えば
ペタリ
後から察するにそれは私の横に来て
ペタリ
ペタリ
ペタリ
私の前に来た
他の参拝客かもしれない
という私の願望とも言うべき希望はとっくに打ち砕かれていた - 8125/07/19(土) 22:19:08
ハアハアと
息が荒くなり喉が渇く
祈る為に合わせた手は細かく震えている
ネタリとした嫌な汗が脇を、背中をゆっくりと落ちる
この目を開けたら何かいるんじゃないか
そんなことを思うが開けないことには帰れない
一瞬なのか一分なのか
おばあちゃん 私を助けて
と願いながら
意を決し
腰を下ろしていつでも動ける体勢を作りながら
ゆっくりと目を開ける - 9125/07/19(土) 22:21:03
何もない
青々とした空に昇る線香の煙と
磨いたばかりの墓石がそこにあるだけだ
まるで広告に出せそうな美しい景色
だけど首筋にはじっとりと何かに見られている様な気持ち悪い感覚がある
シャンプー中に背後が気になるあの感覚
それを強くした不安感に近いんじゃなかろうか
鼓動はまだ早鐘をうったまま
いそいそとお供え物を回収し帰り支度を始めた - 10125/07/19(土) 22:22:16
ジャリ ジャリ
ジャリ ジャリ
ジャリ ジャリ
ジャリ ジャリ
急ぎながら歩みを進める
ジャリ ジャリ
ジャリ ジャリ
ジャリ ジャリ - 11125/07/19(土) 22:23:51
ミーンミンミン
頭に痛い程の音量にハッとする
気がつけば墓場から出ていた
慌ててポケットから鍵を出し車に乗り込む
深く座り込み
ふぅ
安堵して一息吐く
何だかどっと疲れた
前のめりの姿勢になって
シートベルトを装着し
エンジンをつける - 12125/07/19(土) 22:25:07
車のラジオから流行りの曲が流れると少しずつ気持ちが穏やかになってくる
冷房に当たり頭が冷静になってきた
喉元過ぎれば何とやら
気のせいだったんだ
最近疲れてるしな
胸を撫で下ろし車に残しておいたお茶を飲む
ぬるいを通り越してやや熱いそれがカラカラの喉にはご馳走だった
もしかすると熱中症になりかけて幻覚でも見ていたのかもしれない
何はともあれ墓参りは済ませ目的は果たしたんだと晴れやかな気持ちのまま
バックのため後ろを振り返る
目が合った
終わり - 13二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 22:32:13
お母さんの知り合いの娘さん
おんなじ年だったから最初はよく一緒に遊んでたけど家庭内環境がアレでもの盗んだり癇癪起こして殴ってきたり嘘ついたりして自分の方からはだんだん遊ばなくなった
けどその子は私以外に友達いなかったのかよく遊びに来て学校も一緒だったから付きまとってきたりとかもあってだから無理くりに一緒に遊んでた
ある時ほんとに許せないことがあってもうこいつとは遊ばねぇーって来ても無視したり避けてたりした
んで放課後帰ろうと思って教室出てすぐ近くに数人に囲まれて座り込んでるアイツがいた
取り囲んでる数人がやめなよーとかなにしてるのー?とか困惑な表情で見てたから何事かと思って覗き込んだら剥がれかけてた薄い壁を剥がして私の名前を形どってた うわキモって思いながら呆然としてたらそいつが私の存在に気づいてこっちへにっこり微笑んできた
取り囲んでた数人になんか言われたけど普通に怖くて無視して帰った
数週間後ぐらいにソイツナショナルスクールに転校しちゃった - 14125/07/19(土) 22:43:09
ダイビングスポット
私は海が浮き
少し驚かれることもあるんだけど優雅に泳ぐ魚よりもエビやシャコのあの甲冑みたいな動きが大好きで
それが高じてダイビングを始めた
あまり群れる場面は見られなかったんだけど
歩き回りやっとの思いで丁度良い餌場を見つけて
しばらくはそこに通っていた
でも海で死体が見つかったとのことであの場所には行けなくなっちゃったんだ
また探さなきゃな - 15125/07/19(土) 22:53:11
チョウチンアンコウ
夜釣りの最中
お地蔵様を見かけた
見かけたと言っても少々距離がある
岬の先から漂う優しい蝋燭の光でそれに気がついた
ここには初めてくるけど事故が多いと聞いている
きっとその供養のためなんだろう
人っこ一人見当たらない深夜の暗闇の中
その暖かな光はとても心強く感じられた
だいぶ距離のある一本道だ
けど釣り場探しがてら少し手を合わせに行こうかな
長い蝋燭はゆったりとその光を漂わせていた - 16125/07/19(土) 23:08:29
ジム通い
空いているジムを見かけた
24時間営業だ
フリーウェイトは数が少ないものの自分が通う時間帯はコレを独占できる
深夜帯はスタッフもおらず周りを気にせず好きな様にできるのは大きな魅力
今日はベンチプレスをやろう
アップの為セーフティは無しのまま少し軽めの重量を持ち上げ
そこで手が滑り喉元に落ちてきた
幸い片手で少しは支えられた為意識はあるがダメージは大きくそれを退かす余力はもう無い
助けを呼ぼうにも周囲には誰もいない
支える力にも限界がありジワジワと首への圧迫が強くなる - 17125/07/19(土) 23:19:48
AI
人工知能
最近流行ってるよね
音声入力でも返答が返ってきてまるで人と話してるみたい
文字、音声だけだったそれも今はアバターを持ったことでより人と人工知能の境界線が薄くなってきたんじゃ無いかと思う
ではその決定的な違いはどこにあるんだろう
肉体の有無?
いや、これからの発展でほぼ間違いなく肉体も獲得するだろう
では独自性はどうだろうか?
その学術的興味から私はあくまでも勉学として日本の誇る文化としての同人誌的言語を学習させていた
AI
A i
母が壁に隠れながら私を見ていた
母は泣いていた
私も泣きたくなった - 18125/07/20(日) 00:44:43
オンラインゲーム
小学校からの友人とゲームを繋いで遊ぶ
お互い地方を離れ遠くに住んでいるがマイクををオンにしてるとまるで横で遊んでいる様な感覚がして遠いのに近い
そんな不思議な感覚がした
また明日
いつもの様にそう言ってゲームを閉じた次の日
友人の親族から連絡があった
友人が自宅リビングで腐乱した遺体として発見されたのだという
友人は今日もゲームにログインしている - 19125/07/20(日) 03:25:36
川釣り
大きな魚が釣れた
幸運なことにその内臓には金の指輪が入っていた
次の日も同じ場所で魚が釣れた
幸運なことにその内臓には宝石の指輪が入っていた
次の日ニュースを見た
あの川で資産家のおばさんが亡くなっているのが発見されたらしい - 20二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 03:28:29
つまんねえ創作ごっこなら他所でやってくんねえ?
こういうのは面白いから許されるんだ - 21125/07/20(日) 03:48:04
ありがとう
少し意地になってたけど踏ん切りがついたよ
正直もう考えるのも疲れてたしね
感謝! - 22二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 03:59:39
作り話も効いてないアピールもマジで全部面白くないな…
- 23125/07/20(日) 04:09:55
自分が1レス目に作ったルールに反したコメントをしてる訳でもなし
何くそって思ってないと言ったら嘘になるけどね
自分の文才のせいで盛り上がってないのは本当だ
寧ろコメントしてくれてやめ時を作ってくれてありがとうってのは本心からだよ