- 1ホットドリンク大好き25/07/21(月) 22:20:34
- 2ホットドリンク大好き25/07/21(月) 22:24:11
【歴代スレ:Part.1~3】
【閲覧注意・🎲】ここだけ不知火カヤの中身が、大体ボンドルド卿だった世界線|あにまん掲示板おやおやおやおや・・・連邦生徒会長が失踪ですか。それは早急な対処が必要ですね。・・・えぇ、リン行政官。1.護手(ケルビム)2.防衛室スタッフ3.監視者(オーバーシア)dice1d3=@2 (2)@──…bbs.animanch.com【閲覧注意・🎲】ここだけ不知火カヤの中身が、大体ボンドルド卿だった世界線 Part.2|あにまん掲示板【あらすじ】カイザーと防衛室 勢力の暗闘まで秒読み。bbs.animanch.com【閲覧注意・🎲】ここだけ不知火カヤの中身が、大体ボンドルド卿だった世界線 Part.3【建て直し】|あにまん掲示板【あらすじ】ミレニアム編がゴズとの暗闘に。bbs.animanch.com - 3ホットドリンク大好き25/07/21(月) 22:26:26
- 4ホットドリンク大好き25/07/21(月) 22:28:49
- 5ホットドリンク大好き25/07/21(月) 22:31:11
- 6ホットドリンク大好き25/07/21(月) 22:34:13
【歴代スレ:Part.13~15】
【閲覧注意・🎲】ここだけ不知火カヤの中身が、大体ボンドルド卿だった世界線 Part.13|あにまん掲示板【あらすじ】素晴らしい・・・これ以上の結果は望めないでしょう。カンナ、貴方は本当に可愛いですね。bbs.animanch.com【閲覧注意・🎲】ここだけ不知火カヤの中身が、大体ボンドルド卿だった世界線 Part.14|あにまん掲示板【あらすじ】まさか先客が知り合いなんてことは無いでしょう。※Part.13が過去ログに格納されてしまったので、その続きになります。bbs.animanch.com【閲覧注意・🎲】ここだけ不知火カヤの中身が、大体ボンドルド卿だった世界線 Part.15(建て直し)|あにまん掲示板【あらすじ】お茶会と参りましょう、皆さん。 ─── 歓迎しますよ。bbs.animanch.com - 7ホットドリンク大好き25/07/21(月) 22:39:56
【歴代スレ:Part.16~18】
【閲覧注意・🎲】ここだけ不知火カヤの中身が、大体ボンドルド卿だった世界線 Part.16|あにまん掲示板【あらすじ】暴力は全てを解決します。貴方も かつては そう思っていたのではありませんか? ホシノ。bbs.animanch.com【閲覧注意・🎲】ここだけ不知火カヤの中身が、大体ボンドルド卿だった世界線 Part.17(建て直し)|あにまん掲示板【あらすじ】まぁ・・・そういうこともあるでしょう。bbs.animanch.com【閲覧注意・🎲】ここだけ不知火カヤの中身が、大体ボンドルド卿だった世界線 Part.18(建て直し・その2)|あにまん掲示板【あらすじ】あぁ・・・楽しい狩りでしたね、ホシノ。bbs.animanch.com - 8二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 22:47:16
何かの間違いでハスミとカヤが共闘しないかな
(水着ハスミを見てからハスミ見たい欲が出てきた) - 9ホットドリンク大好き25/07/21(月) 22:55:35
え~・・・今 考えてるプロット上、普通に共闘しますね。
直接か どうかは書き続ける上での展開によるけど。
ハスミの描写を増やすように心掛けるね。 - 10二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 23:13:28
カヤハスも見れるのか…楽しみ
- 11ホットドリンク大好き25/07/21(月) 23:25:21
────────────────────
そこは昏い、解剖室だった。
いつもは獣の肉を裂く その場所で、カヤは自らの肉を裂いていた。
─── テクスチャを弄る。
それを為すのに、痛みは必須だった。
痛みが無ければ、改変したテクスチャも自然なものではなくなる。
カヤ:
「おや、ついにセイアさんが倒れましたか」
施術中に報告を受けたカヤは、しかし それが起こりえることを良く知っていた。
─── 知っていたからこそ、上手く利用することが出来た。
カヤ:
「おめでとうセイア・・・
ついに至聖所を見つけたのですね」 - 12ホットドリンク大好き25/07/21(月) 23:29:17
ようやく、施術が終わった。
いつもの黒い外套を羽織る。
外套の裾から、竜のそれのような尾が覗いた。
カヤ:
「貴方には沢山の お礼を言いたい」
施術室の壁に掛けておいた、いつもの黒い仮面を手に取る。
B装備(ビースト装備)とも また違う、恒久的なテクスチャの変更。
それが為す意味を、カヤは よく理解していた。
理解していたからこそ、今やらなくてはならなかった。
カヤ:
「是非とも
また会いたいですね」
竜の尾がついた身体は、カヤにとってよく馴染んだ。
それはカヤにとっての本来の姿であり、決死の姿勢の表れでもあった。
──────────────────── - 13二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 08:31:58
保守
- 14ホットドリンク大好き25/07/22(火) 16:24:12
保守
- 15ホットドリンク大好き25/07/22(火) 23:12:39
────────────────────
正義実現委員A:
「あ、ハスミ副委員長。 こんにちは」
ハスミ:
「・・・えぇ、こんにちは
こちらに何か用ですか? 特に本部から指示は出ていなかったと思いますが」
ティーパーティーの執務室へと続く廊下で、ハスミは一人の正義実現委員に遭遇した。
手には、ツルギのそれに良く似た、しかし一回り大きい散弾銃が握られている。
正義実現委員A:
「えっと、ツルギ委員長からナギサ様の様子を確認してくるようにと・・・」
ハスミ:
「・・・そうですか」
正義実現委員A:
「そういうワケですから。 では───」
───── 銃声
ハスミの横を通ろうとした正義実現委員の足元に弾痕が走った。
撃たれた正義実現委員は、ビクリとするでもなく立ち止まった。 - 16ホットドリンク大好き25/07/22(火) 23:13:51
正義実現委員A:
「・・・」
ハスミ:
「・・・一つ、言っておきましょう
私は後輩の顔は出来るだけ覚えているつもりです
・・・・・・そして私の知っている その子は、そんなに丁寧な言葉遣いをする子ではありません」
正義実現委員A:
「ククッ・・・」
堪らず、といった様子で正義実現委員に化けたソレは、腹を抱えて笑い始める。
???:
「アッーハッハッハッハッ! 最高だよ、お前!!
そうだよ、ずっと そういう展開を求めてたんだ!!!」
ぐにゃりと、化けの皮が剥がれる。
全身が黒ずんだかと思うと、次の瞬間には赤い肌をした背丈も体格も違う生徒が立ってた。
手にはやはり、ツルギのそれに似た、しかし一回り大きい散弾銃を一丁握っている。 - 17ホットドリンク大好き25/07/22(火) 23:15:01
ハスミ:
「・・・貴方ですね。
先程からトリニティの内部を引っ掻き回しているのは。」
ウェルギリア:
「あれは簡単すぎたなぁ。
だって、派閥の生徒に化けて あることないこと言うだけで 勝手に内ゲバで崩壊していくんだぜ?
クソババアに言われたときは、もっとダルい仕事になると思ってたのに。
おたく、ちょっとバカが多過ぎない? 二の足踏んでた私がバカみたいじゃん。」
ハスミ:
「・・・」
ウェルギリア:
「その点、お前はイイな。
敵味方の区別が しっかりしてる。
うん、殺されるなら お前みたいなヤツが良い。」
ハスミ:
「・・・何を言っているのですか?
私は 貴方を殺しはしません。 ただ、拘束は させて頂きます。」
ウェルギリア:
「出来ると良いなぁ・・・」
ウェルギリアはハスミの背後をチラリと見た。 - 18ホットドリンク大好き25/07/22(火) 23:17:27
───── 銃声
倒れていたのはハスミだった。
ハスミ:
(・・・なに、が。)
薄れゆく意識の中で、背後から自身を撃ち抜いた下手人の影を見た。
─── それは後輩であり、部下であるはずの静山マシロだった。
その影は、ハスミの前で歪み、”二人目の”ウェルギリアの姿をとる。
二人目のヴェルギリア:
「後輩ちゃん、ご馳走様。
取り戻したかったら私を殺してみるんだね。」
ウェルギリア:
「じゃ、暫く寝てな。
お前の出る幕は もうちょっと後なんだよ。」
ウェルギリアの散弾銃が火を吹いた。
ハスミの意識は途切れた。
──────────────────── - 19二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 08:01:54
保守
- 20ホットドリンク大好き25/07/23(水) 17:54:16
保守
- 21ホットドリンク大好き25/07/23(水) 22:52:57
────────────────────
ウェルギリアは もう一人の自分を吸収すると、ティーパーティーの執務室の扉を開けた。
他学園の生徒会室にあたるその部屋には、最後の生徒会長である桐藤ナギサがいるはずだった。
曲がりなりにも、彼女こそがトリニティ最後の楔であると、ベアトリーチェもウェルギリアも睨んでいた。
蒼森ミネにも、歌住サクラコにも、内向きのリーダーシップはあっても、トリニティ全体を纏めるだけの求心力はないはずだった。
これで、最高の戦争が幕を開ける。
そう思っていたが、中には予想とは違う人物が立っていた。
???:
「こんにちは、害虫さん☆
ナギちゃんに用だった? 残念、私だよ。」
ウェルギリア:
「・・・聖園ミカ。」
ここで初めて、ウェルギリアに緊張が走った。
ベアトリーチェに良く似た、ピリついた表情をする。 - 22二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:54:36
このレスは削除されています
- 23二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:55:57
このレスは削除されています
- 24ホットドリンク大好き25/07/23(水) 23:03:29
ウェルギリア:
「なんで お前がここに?」
ミカ:
「ん~・・・私が望んだの。
えっと、さっきセイアちゃんが目の前で倒れちゃってね。
それで・・・何ていうかプッツンってきちゃったの。
いや、私がキレるのは可笑しいっていうのは分かってるんだけど、それでも・・・こう・・・どうしようもなくなっちゃって。
それで一緒に捕まってた人に相談したら、ここにナギちゃんを狙ってる どうしようもない人が来るって聞いたの。
酷いよね、ナギちゃんは何もしてないのに。」
ウェルギリア:
「・・・シスターフッドの異端、I.O.(イノクラティア・オクルス)。
ヴィルトゥオーソのイカレの差し金か。」
本人も纏まっていないであろう経緯の羅列から、ヴェルギリアは自分にとって重要な情報だけを拾い上げた。
ヴィルトゥオーソが関わるとロクなことが無いと知っているのである。
ミカ:
「それで・・・ちょっと聞いちゃったんだけど、セイアちゃんが倒れたのって貴方のせいなの?」
その証拠に、目の前には顔こそ笑っているものの目は全く笑っていない怪物が佇んでいる。
ヴェルギリアが100人以上喰らって、ようやく立てるステージに素で立っているスペックの怪物。
それを、今から恐らく十中八九 相手にしなくてはならない。 - 25ホットドリンク大好き25/07/23(水) 23:05:20
ヴェルギリアは嗤った。
ここが正念場である。
物語の脇役で終わるか、世紀の大悪党に飛躍するか。
秋(とき)が、来ていた。
ヴェルギリア:
「・・・そうだと言ったら?」
アレはどちらかというとセイア本人の神秘の暴走故の事故のようなものだが、それを聴けるほど目の前の生徒が冷静ではないことは分かっていた。
もう、感情が一杯一杯のところで踏ん張っている。
それは、ささいなことで決壊する。
ミカが、無表情になった。
ミカ:
「そっか。
じゃ、〇すね?」
ヴェルギリア:
「掛かってこいよ! 大悪党(ヴィラン)の成り損ないがぁ!!」
銃声が、響いた。
──────────────────── - 26ホットドリンク大好き25/07/24(木) 08:49:17
保守
- 27ホットドリンク大好き25/07/24(木) 16:51:26
保守
- 28ホットドリンク大好き25/07/24(木) 22:48:59
────────────────────
ミサキ:
「・・・ハァ・・・ハァ・・・!」
夜の廃墟を、駆ける。
ただでさえ熱があるのに身体を酷使したせいか、喉の奥から血の匂いが上ってきた。
口の中からも、若干血の味がする。
息は、切れている。
身体も、鉛のように重い。
しかし、足を止めるわけにはいかなかった。
???:
(どうして、足掻くの? もう全部、諦めなよ。
この世界は苦痛で、虚しい。 それは ずっと前から分かっていたことのはずでしょう?)
朦朧とする意識の中で、誰かが囁いた。
暫く考えて、それが自分だと気付いた。
姉さんに、ずっと甘えてきた自分である。
ミサキ:
「うる・・・さいっ・・・!」
目の前には誰もいないのに、気が付けば叫んでいた。
後ろから付いてきてくれていたヒヨリが驚いたのが気配で分かった。 - 29ホットドリンク大好き25/07/24(木) 22:50:03
本当なら、ヒヨリを連れてくるべきではなかった。
自分達の安全を確保しようとしてくれた防衛室スタッフの人達を裏切っての、姫の奪還作戦である。
策も何もあったものでもない。
ただ、罪を償うには こうする他なかった。
そこに、ヒヨリは何も言わず付いてきてくれたのである。
そしてそれを自分は受け入れてしまった。
まだ甘えているところがある、と思う。
不意に、足元が揺れた感じがした。
自然と、路地裏の泥濘の中に倒れ込む。
雨が降っていた。
泥濘は、不思議なほど暖かかった。
ヒヨリ:
「ミサキさん・・・。」
ヒヨリが、身体を持ち上げてくれた。
汚泥が衣服に着くのを、一切 躊躇していないのが手つきから分かった。
不意に涙が出そうになった。
あまりに温かく、あまりに情けなかった。
ヒヨリは屋根があるところに、ミサキを運んだ。
汚泥に塗れたミサキのジャケットを脱がせて脇に畳むと、自分の上着をミサキに被せる。
そして、自分は立ち上がった。 - 30ホットドリンク大好き25/07/24(木) 22:51:45
ミサキ:
「ヒヨリ・・・?」
身体が まるで自分のものではないかのように動かない。
もう このポンコツは、ずっと前から限界を迎えていたのだ。
そして、止まってしまった以上、もう動き出すことは出来ない。
ヒヨリは雨の中に戻っていく。
ヒヨリ:
「・・・ミサキさんは ここにいて下さい。
私は・・・そうですね。 薬でも買ってこようと思います。 お金はないですが・・・へへ・・・。」
嘘だ。
長い付き合いから、直感的に分かった。
そして、ヒヨリがなぜ自分に何も言わずついてきたのかを、ようやく理解した。
ヒヨリは知っていたのだ。
自分の身体が限界であること、そして自分を苛む罪の意識も。
ミサキ:
「だめ・・・やめて・・・一人に、しないで。」
口から出たのは、結局そんな甘えた一言だった。
本当はもっと、ヒヨリのことを考えた説得の言葉を投げかけなければならなかったはずなのに。
分かっていた、はずなのに。 - 31ホットドリンク大好き25/07/24(木) 22:52:53
ヒヨリ:
「大丈夫です。 直ぐ戻って来ますから・・・。」
そう言って、ヒヨリは雨の廃墟街に消えていった。
十中八九、アリウスに向かったのだろう。
自分の代わりに、姫を助けに行ったのだ。
雨に濡れて、暗い夜を一人きりで。
それもこれも、自分の甘えが招いた事態だった。
ミサキ:
(・・・死にたい。)
心の底から出た言葉だった。
しかし、死が許されるはずも無かった。
────────────────────