- 1二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:13:16【閲覧注意】マグニフィコ王に幼い娘がいたif妄想スレ2|あにまん掲示板bbs.animanch.com
今更ながらこのスレに触発されて立てました。
本編展開に沿いながら娘がいたら、どう物語が変わっていくか安価で妄想するスレです
ーー
〜絵本冒頭〜
むかしむかし、あるところに願いより大切なものはないと考える若者がいました。
(中略)
彼とその忠実な妻は地中海の果てに、ある島を見つけました。
そしてどこにもない王国を築いて、どんな家族でもどこからきたものであろうと温かく迎え入れました。
やがて彼らのもとに、1人の小さな命がやってきました。
- 2二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:14:51
白人黒髪美少女
- 3二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:15:19
左目が虹色
- 4二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:20:17
その赤子は、彼と妻に似て花のように美しい容姿をしていました。
特に目を引くのはその瞳です。
右目は父親譲りの青色、しかし左目は一度見たら忘れられない虹色をしていました。
もしかしたら、誰かの魔法の影響かもしれません。
彼と妻は心配しましたが、そんな心配をよそに、その子はスクスク育ち、もう>>5 歳になります。
- 5二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:21:56
10
- 6二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:26:10
その子は両親に愛され毎日幸せに過ごしていました。
しかし、彼女が10歳のある日事件が起こったのです。
ーーー
一旦設定決めとOPはこんな感じかな?
他に決めた方がいい設定とかありますかね? - 7二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:26:41
娘ちゃんの名前とか?
- 8二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:26:54
魔法の素質とか?
- 9二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:30:44
- 10二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:34:30
プリンセスロサスでいい気がする
かわいい - 11二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:35:17
- 12二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:35:50
尊敬する父 ファザコンに近いかも
- 13二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:41:30
おけ
適宜必要なら設定追加安価します
ーー
〜アーシャ面接前〜
アーシャ「助けて!いつも理性的な親友ダリア先生!!面接は1時間後よ!緊張してもう破裂しちゃいそう…」
悲鳴のような声を上げながら騒がしく台所に入ってきた紫色のドレスの少女アーシャ。
持ち前の笑顔も今日は見れずに、酷く取り乱している様子…
そんな時プリンセスロサスはどこでなにをしていた?>>14
- 14二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:43:11
東洋の魔法である。カメハメ破の練習をしてた。しかし出ない
- 15二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:46:21
- 16二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:47:21
- 17二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:51:12
「まったく…一体どこでそんなもの覚えたの…?」
ため息混じりのその声に振り向くと、そこには彼女の母アマヤが立っていた。
「まま! だって私は偉大なパパの娘だもん! 東洋魔法だって使いこなして見せるんだから」
そう言いながらまた構えを見せようとする彼女を、アマヤは呆れたように制した。
「これからあの子を呼びにいくのよ。ついてきてくれる?」
「あのこ?」
アーシャとプリンセスロサスの関係は?(親友?ライバル?知らない人?)
- 18二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 22:53:54
知らない人だけど、噂で聞いたことがあるだけ。
噂レベルだとロサスの方が高い。謎の東洋の本に書いてあった魔法を再現しようとしてるとか - 19二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 23:03:02
「アーシャよ。ロサスのことを1番に考えるとても優しい子。ママはあの子にパパの弟子になって欲しいと思っているの」
上機嫌で話すアマヤ。
──アーシャ、そういえば聞いたことあるかも…たしか観光ガイドのお姉さんだ。
一旦東洋のカメハメ波の練習は終わりにして、プリンセス・ロサスは母についていってみることにした。
母についていくと、そこはお城のキッチン。
何やら中が騒がしい様子…
扉を開けて中に入ると、アーシャが皮肉屋な少年に小麦粉を吹きかけているところだった。
咳払いをするアマヤに、中にいたアーシャ含む子供たちは皆慌てて頭を下げる。
プリンセス・ロサスはここで何をする?>>20
- 20二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 23:07:20
紙芝居を見せる
- 21二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 23:18:14
「あなたがパパの弟子志望のアーシャね!!」
恭しい態度の少年少女を前に、プリンセス・ロサスは大きな声で言い放つと、どこからともなく紙芝居を持ち出した。
「みて!私がパパの弟子に相応しいかテストするから!!」
「こら。アーシャを困らせないの。」
アマヤにたしなめられ、すごすごとプリンセス・ロサスは紙芝居を片付けた。
アーシャは苦笑いをしながら、アマヤたちについていった。
面接室までの階段の道のり、アーシャとアマヤとプリンセス・ロサスはどんな会話をする?
- 22二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 23:20:52
- 23二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 01:16:13
「王は熱いお茶が好きだから火を絶やさないように」
アマヤがマグニフィコ王について説明する中、プリンセス・ロサスはまたどこからともなく取り出した謎の分厚い本を抱えてアーシャに話しかける。
「いい?アーシャ!ロサスの美点は努力、友情、勝利だよ!!」
「それはジャンプの話でしょう。アーシャ、ロサスの美点は人を思いやることのできる心の広さよ」
親子の会話に少し緊張がほぐれたのか、アーシャは普段の笑顔を取り戻した。
「あなたならできる。応援しているわ」
2人からの激励を背にアーシャはマグニフィコの書斎へと踏み込んだ。
アーシャを見送ったプリンセス・ロサス。
アマヤはこれから儀式の準備らしい。
プリンセス・ロサスはどうする?
- 24二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 09:15:10
一休み
- 25二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 13:50:48
プリンセス・ロサスは母とアーシャをそれぞれ見送ると、バルコニーで一休みすることにした。
城のバルコニーから見下ろすロサスは今日も平和だ。
これも全て偉大な王のおかげ…
と、そんな彼の書斎から、何やら言い合う声が聞こえてきた。
──まさかパパとアーシャが喧嘩?
プリンセス・ロサスはどうする?
- 26二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 15:02:06
気づかれないよう書斎の前で聞き耳を立てる
- 27二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 15:21:41
クオリティ高いな
ぜひ最後まで見たい - 28二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 15:23:55
そういえば、父は東洋の魔術『ジャンプ』は使えるの?
- 29二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 15:44:27
やけにジャンプ引きずってる人いて草
どう処理するんだw - 30二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 15:50:54
- 31二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 18:56:14
- 32二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 20:25:00
- 33二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 20:55:19
- 34二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 23:10:44
「みんなの心の大切な一部を奪って…」
「叶えられない願いに煩わされないように…」
何やらアーシャとマグニフィコは言い争っているらしい…
──アーシャもパパもロサスの人は皆いい人のはずなのに…喧嘩をしているの?
プリンセス・ロサスはどうする?>>35
- 35二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 23:24:58
- 36二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 23:25:47
自分で安価踏んじゃった!!
再安価>>37
- 37二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 00:15:40
マグ王とアーシャの間に割って入り止めに行く
マグ王盲目ファンの娘は必死にマグ王を庇ってくれるはずなんだ!!!! - 38二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 07:02:05
アーシャは「全ての願いは叶えてもらう権利がある!」って前提だけどマグ王はあくまで「叶えられず苦しい願いを預かるのが目的。叶えるのはおまけ」だからな
次の後継者として教育されている姫ちゃんだったらそこのところ良くわかってるだろうし父側に立つのは当たり前
おめーにいってんだよ本編アマヤ - 39二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 11:34:26
本編より面白い
- 40二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 12:51:39
このレスは削除されています
- 41二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 12:59:48
「ちょっと待ってよ!!」
マグニフィコしか開けられないはずの願いの部屋の扉が勢いよく開いた。
現れたのはプリンセス・ロサス。
──また開錠の呪文をハックしたな…
と言いたげな視線を一瞬娘に送るが、今はそれどころでないのだろう。マグニフィコはすぐに視線をアーシャに戻した。つい先程まで言い争っていたからか、お互い不信げな視線を送り合っている。
「アーシャ!パパの弟子になりたくてここにきたんでしょ!!? なんでパパと喧嘩してるの!!?」
アーシャより頭一つ分小さな体をずんずん言わせて、彼女は詰め寄る。
アーシャは、突然のプリンセスの登場に呆気に取られたのか、ほんの一瞬黙った後、しかし言わなければと覚悟を決めたような顔つきで、口を開いた。
「いい?プリンセス・ロサス。あなたのお父さんは、人々の心の大切な一部を奪っているの。願いはその人を作りあげ、動かす唯一のものなの。早く持ち主に返してあげなきゃ…」
「うるさいッ!!皆のことは、パパが決めるのッ!!」
プリンセス・ロサスは、アーシャの必死の説得を遮るようにそう叫んだ。
ヒステリックな叫びに驚いたのか、天井の願いたちは不安げに揺れ始める。
プリンセス・ロサスはハッとしたように、口を押さえると、恐る恐るマグニフィコの方へ視線を向けた。
アーシャの主張に対して、つい叫んでしまったプリンセス・ロサス。マグニフィコ王はそんな娘にどんな反応をする?>>42
- 42二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 13:22:38
アーシャの態度に怒っていたが娘の怒りを見て宥めようとする(自分にも言い聞かせるように)
マグ王「これ姫、お父様はアーシャと話しているのだ。それにいつも言っているだろう、姫君たるものいつも余裕を持って優雅たれと。ほら願い達も怖がっている、落ち着きなさい」 - 43二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 15:48:01
これ子供特有の伝えたいことを上手く言語化できずに喧嘩になっちゃうパターンかな
- 44二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 19:45:52
「少し落ち着きなさい。願いたちが怯えている」
自分以上に怒る娘を見てか、マグニフィコは幾分落ち着いた様子でそう言った。
しかし、まだ娘の溜飲は下がらない様子で、アーシャを睨みつける。
幼い娘にとって、父親は絶対で完全無欠の超人なのだ。
そんな彼に歯向かう人は皆須く「敵」なのである。
「でもッ!!王に意見するなんて…なんて無礼な…!!」
その発言に、アーシャも耐えきれなくなったのだろう。
怒りの矛先をマグニフィコからプリンセス・ロサスに移して、彼女はすぐに反論した。
「王に意見してはいけないの? ロサスのことは皆で話し合って決めるべきだわ!! だってロサスは皆のものだもの!!」
「ロサスはパパのものだよ!! 誰が願いを管理したり、皆のご飯のこと考えたり、お金の使い道を決めたり、隣の国と喧嘩しないように頑張ってると思ってるの!!」
「それは王様なんだから当然のことでしょう!!」
話し合いというよりもお互いの意見を押し付け合っている様子だ。
しばらくそんな言い合いを見守った後、マグニフィコは娘の肩に手を置いて
「もうよせ。姫君たるもの、もっと余裕を持って優雅に振る舞いなさい」
「パパ…」
「アーシャも。娘が悪いことをしたね。君の"貴重な"意見はこれから慎重に協議していくことにする。だから今日はもう帰りなさい」
「…マグニフィコ王…でも…」
「いいから」
アーシャはまだ何か言いたそうだったが、彼はそっと目配せをした。
プリンセス・ロサスは俯き、今にも泣きそうな顔をしていたのだ。
「とんだ無礼を……しかし、私はまだあなたの考えに納得していません。願いの返還について、良いお返事お待ちしています」
アーシャは最後に、取り繕うようにそう言うとマグニフィコの部屋を後にした。
アーシャと言い合いをしてもう泣いちゃいそうなプリンセス・ロサス。
マグニフィコと2人きりでどんな話をする?
マグニフィコは彼女になんて声をかけるかな?>>45
- 45二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 20:11:41
- 46二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 21:34:45
- 47二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 21:38:48
おいおい、今のプリンセスは違法だと言いたいのか?
……俺も見たいよ…正統派… - 48二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 23:43:22
そりゃティアラぶん投げプリンセスがいるわけですし…
- 49二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 02:36:25
「全く、相変わらずお前は落ち着きがないな…」
書斎の扉が閉まった音から数刻、彼はふうとため息をつくと、隣で俯く娘を見つめた。
今にと泣き出しそうな顔をしており、ああまだどうしようもなく庇護されるべき子供なのだと実感する。
「だが私を庇ってくれたんだろう?ありがとう」
「ぱぱ…」
マグニフィコは、ようやく顔を上げたプリンセス・ロサスの頭をよしよしと撫でた。
今ではすっかり銀色になった自身の髪だが、昔はこの子そっくりの黒髪をしていた。
つくづくこの子は自分によく似ているな、と彼は思う。
柔らかな黒髪を優しく手櫛でとかしてやると、ふと彼は思い出したように言った。
「そうだ、見せたいものがある。ついてきなさい」 - 50二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 02:40:56
願いの間を抜け書斎に戻ると、彼は執務机の引き出しの中から何か重厚な黒い箱を取り出した。
「開けてごらん」
マグニフィコの言葉に、まだほんのり目元の赤い彼女は、そっと手を伸ばした。
「わっ…」
箱の中にあったのは、それはもう見事な美しいティアラだった。
「これは"君"のティアラだ。そろそろこれが似合う年頃かと思ってな」
普段の呆れた"お前"ではなく、年頃のレディに向けた"君"──
プリンセス・ロサスは誰に言われるまでもなく、ピンと背筋を伸ばした。
「美しいだろう? これは王族にのみ許される証だ。そして――重いものだ。」
彼はゆっくりと言葉を選ぶように続けた。
「このティアラは、ただ飾りではない。王女は、国の光であると同時に、盾でもある。誰かが民の声を聞き、誰かが苦しみに気づき、誰かが国の先を見ていなければならない。」
彼女は黙って聞いていた。ティアラを乗せた箱の中で、宝石が光を受けて揺れている。
「君はまだ若い。けれど――そろそろ知っておいてほしい。この国を守ると言うのは、優しさだけではいけない。時に、誰にも見せない顔で、誰にも気づかれないまま、孤独に戦う覚悟を持つことだ」
彼女はそっとティアラに手を添えた。その指先はまだ少し震えていたが、彼女の目には、確かに少しの決意が宿っていた。
「あなた? 願いの儀式の準備が整いました」
部屋の外からアマヤの声がした。
「…またこのティアラを冠る覚悟ができたら、いいなさい。私はまだすることがある。先に儀式に行っていなさい」
彼はそう言うと、儀式で使う魔法の最終調整を始めた。
プリンセス・ロサスはどうする?>>51
- 51二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 06:36:32
👸「…お父様、儀式で使う光の魔法、今回は私にお任せしてくださいますか?」
次代ロサス女王としての自覚が芽生えたのかいつも母の隣で見ているだけだったが本格的に国民の前に出て行こうとするプリンセス・ロサス - 52二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 10:09:24
この世界線のアマヤのムーブがわかんねぇなあ
本編はもし夫の崩御後に夫の弟子がロサス王になればただの先王の妻でしかない自分は立場を失うからだったら先に玉座簒奪してやるわい!って政治的な意図があったのかもしれないけど実の娘がいるんだったら娘の即位後も王太后という国を動かすことのできる絶対的な立場を得られるから何が何でも娘を手元に置こうとするのが正解なんだが…
野心とか将来の展望とか抜きに「なんか気に食わない」ってふわっとした理由で何もかもぶっ壊しかねないのがアマヤ - 53二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 13:26:22
- 54二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 16:42:51
この国を守ると言うのは、優しさだけではいけない。時に、誰にも見せない顔で、誰にも気づかれないまま、孤独に戦う覚悟を持つことだ
↑
ロサスの美点は心の広さ=優しさだと思っているアマヤと対比なのか
めちゃくちゃいいな - 55二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 21:24:17
「……お父様、儀式で使う光の魔法、今回は私にお任せしてくださいますか?」
プリンセス・ロサスの少し大人びた口調に彼は少し動揺した様子で振り向いた。
「どうしたんだ、突然」
「私はお父様の血を継ぐ人間。いつまでも貴方に守られる子供のままではいられません」
「だがまだ人前で魔法を披露したことはないのだろう?焦ることはない」
彼は穏やかな声で、寄り添うようにそう言った。
しかし彼女は真剣な瞳で続ける。
「もし私が貴方の後継者として相応しいと認めてくだされば、弟子を取るなんてことをやめてくださいますか」
プリンセス・ロサスはマグニフィコ王が弟子を取ることについて思うところがある様子…
マグニフィコ王は彼女になんと答える??
娘に魔法の才があるにもかかわらず、弟子を取ろうとした彼の意図とは?>>60
- 56二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 21:25:54
- 57二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 21:32:50
- 58二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 21:46:50
プリンセス・ロサスのティアラかあ…きっと父親の瞳と同じ青い宝石に虹色に輝くダイヤモンドをちりばめたそれは美しく優雅なティアラなんだろうな
- 59二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 21:49:42
知ってるか?さっきまでカメハメ破してた少女なんだぜ。こんなに立派になって…
- 60二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 21:58:10
- 61二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 22:15:45
>>11の設定通りロサスを建国した父親と同レベルの魔女に成長する素質を持つのだったら大袈裟にいえば国を滅ぼす怪物になってしまう可能性もあるということ
「王を殴ることのできる」人材を育てることも大事な仕事だよね
- 62二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 22:39:29
国民の前で魔法を披露することで後継者としての覚悟を決めようとする姫とそれを案ずる父王か…
優秀さ故に1人でなんでもしようとする娘を諌めようとするのかな
まあ自分もそういう傾向があるのわかっているから娘はより孤立させないように家臣も育成しようとしてるんでしょうけど - 63二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 00:10:07
でも姫は姫で「あんなカスばっか来るんだったら弟子なんて必要ない💢」って思っちゃうよな
- 64二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 04:41:28
「なぜ弟子を取るのを嫌がるんだ?」
彼は魔法の調合の手を止め、娘に優しく問いかけた。
「だって…!さっきのアーシャを見ればパパもわかるでしょう!? パパの思想を理解せず、ただ願いを叶えてもらおうとする貪欲な国民などにお父様が苦労して学んだ魔法を抑える義理はありません! 私こそが、貴方の唯一最大の理解者なはず…!」
「…そういうところだ」
「え?」
「王は孤独で、だから独善に走りやすい。王には止めてくれるものが必要なのだ。弟子は、私のためではなく、お前のために用意しているんだ。お前が闇に飲まれそうになった時、止めてくれるお前の良き理解者を探している」
彼はそう答えると、まだ納得いっていないものの返す言葉を見つけられないでいる娘に微笑みかけた。
「ただ、今日の儀式での光の魔法はお前に任せてみるとしよう。さあもう行きなさい、準備もあるだろう」
「……うん。ありがとう、パ…お父様…」
願いの儀式を行う広場に向かったプリンセス・ロサス。
そこで会ったのはdice1d4=2 (2)
1アマヤ王妃
2アーシャ
3ダリア
4サイモン
せっかくならダイス振ってみます🎲
- 65二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 04:49:26
アーシャか、ばちばちしてそう…
ーー
プリンセス・ロサスが、城の広場の裏手で、最後に魔法の段取りを確認していると、落ち着かない様子で誰かから隠れるアーシャを見つけた。
──今はそんなことをしている場合ではない…けれど、何かあったのかしら
不審な彼女の動きについ気になってしまい、プリンセス・ロサスはそっと彼女に話しかけた。
「ねえ…」
「うわッ!!? …って王女様……えっと、さっきはどうも…」
あからさまに気まずい様子で答えるアーシャを無視して王女は続けた。
「さっきから何コソコソしてるの?」
「えっ…」
「まるで誰かから隠れているみたい。まさか反乱でも企てているんじゃないでしょうね」
「まさか! ただ……」
アーシャは周りをチラチラ見回した後、しゅんと肩を落として小さな声で言った。
「…サバにあいたくないの。私絶対今日の儀式で願いが叶うって期待させちゃったから…でも貴方のお父様は叶えてくれる気も、返す気もないみたい…」
アーシャのサバへの思いを知ったプリンセス・ロサス。
この後どうする?>>68
- 66二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 05:52:29
- 67二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 05:59:47
おい、アーシャ。相手がまだ子供とはいえ王女様に敬意はないのか敬意は
- 68二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 06:10:19
祖父の事を愛しているならなんで他力本願せずに自分で準備したものにしないのか問いかける
例えば自分は毎年父のために母に手伝ってもらったりしているが子供なりにプレゼントを用意するし父も母や自分のために誕生日会を開く時は城の料理人に国の予算とは別の国王一家用の金から特別手当を出している
願いを叶えるための魔力も父が練り上げているものだから髪の一房でも捧げる気持ちでも見せてから父に頼んでくれ - 69二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 07:11:33
「貴女、パパにサバって人の願いを叶えてもらおうとしてたの?」
「ええ、サバは私のおじいちゃん。すごく優しくておもしろくて最高にかっこいい自慢の人。今日が100歳の誕生日なの。だから誕生日プレゼントとして、王様に願いを叶えて欲しかったの」
アーシャはしおらしく、自分のブロンズヘアを手でいじりながらそう答えた。
一見祖父思いのいい子である。
しかし、プリンセス・ロサスには気に食わなかったらしい。
「それで、貴女は誕生日プレゼントに何をあげたの?」
「え? だからマグニフィコ王の弟子になって、それで…願いを叶えてもらおうと」
「願いを叶えるのはパパなんだから、そのプレゼントはパパからのものよ。貴女が贈ったものじゃない。他力本願甚だしいわ!私ならパパとママへのプレゼントは自分で用意するし、用意するのに手伝ってくれた従者の方にはお礼もするわ!」
プリンセス・ロサスは一息でそう言い切ると、あからさまに機嫌が悪そうな顔をした。
アーシャは何か言い返そうとしたが、その時──
「あら、こんなところにいたのね。アーシャもいっしょ?」
アマヤ王妃が彼女たちに声をかけた。
アーシャとマグニフィコのことはまだ聞いていないのだろうか。特に気にするそぶりも見せない。
「聞いたわよ。今日の光の魔法は貴女がするのでしょう?楽しみにしているわ。さあもうそろそろ出番よ。一緒にいらっしゃい」
──出番…!!
そうだ、今はアーシャと喧嘩している場合ではない。
プリンセス・ロサスはきゅ、と緊張で縮む心臓の鼓動を感じながらアマヤ王妃についていった。
いよいよ儀式も始まる。
プリンセス・ロサスは無事光のショーを成功できる?
これからどうなるのかな>>70
- 70二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 07:57:16
ロサスの次期女王の魔法で願いの儀はいつも以上に盛況
プリンセス・ロサスも「無礼を咎めたかったとはいえ面接を邪魔してしまって申し訳なかった」という気持ちで国王一家からのお祝いという形でサビーノにサプライズで贈り物(花や菓子など)を贈る
なおアーシャの態度が軟化するのかそれとも火に油を注ぐ結果になるのかは知らない - 71二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 08:34:24
アーシャって別に露悪的な人間じゃないんだよな
ただ視野狭窄で根は善なんたけどなんかズレている感じ
1はだいぶアーシャの解像度が高いように感じる - 72二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 09:23:22
うん、だから余計タチが悪い
「地獄への道は善意で舗装されている」っていうくらいだけど普通の人間が小石をちまちま敷いていくタイプならアーシャはアスファルトとロードローラーでせっせと舗装していくレベルの人間
- 73二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 11:46:35
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- 74二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 11:54:49
ただなぁここのアーシャ本編以上に逆恨みしそうなんだよな
年下からの正論パンチの方が怒りが爆発するってクズは多いんで…
そしてプリンセスちゃんも魔法を使うものとしての責任を説かれた後なので無差別に杖振り回すアーシャへの怒りが爆発しそう
👸「適当に願ったら手に入れた力を振り回すのが随分嬉しそうみたいね」 - 75二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 14:49:40
- 76二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 16:54:51
熱狂の渦を青い光の波が舞い踊る。
キラキラと光る星のような魔法に国民は歓喜の悲鳴をあげた。
皆今宵のスターであるマグニフィコ王を今か今かと待ち望んでいる。
「いい夜ね!ロサス!」
朗らかに響いた声は――だが、王のものではなかった。
次の瞬間、光の中央に現れたのは、小さな影――
父親譲りの碧眼と、奇跡のような虹色の瞳を持った美しい小さな少女だ。
「……プ、プリンセス・ロサス!?」
「おお……!」
「なんと……!」
広場がどよめく。
年に一度の祭儀に、王に代わって姿を見せるなど、前代未聞だった。
少女の小さな手が、夜空に向かってひらりと舞う。
すると空に描かれた魔法陣が、さらにまばゆい輝きを放ち、風と光と音が踊りだした。
まるで星そのものが祝福しているかのように。
そのとき、背後にもうひとつ光が差し、荘厳な足音が響いた。
「サプラーイズ!!」
王が、夜空のようなマントをはためかせながら、ゆっくりと現れた。
「どうだ? 私の小さなプリンセスの魔法は」
静まり返った民のあいだから、歓声が湧きあがる。
ただの祝祭が、国の未来を映す夜へと変わった瞬間だった。 - 77二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 17:05:15
儀式は好調なスタートを切った。
プリンセス・ロサスは特等席でマグニフィコ王の願いの魔法を見ることができた。
「ヘレナ、エステバン…さあ君たちの願いを」
マグニフィコ王は2人の若者の願いを優しく抱きしめるように掬いあげた。
プリンセス・ロサスは、彼らのスッとつきものが落ちたような、何か大切なものを失ったような表情を確かにみた。
しかし、それは彼女にとって特段気にかけることでもなかったようで、すぐに視線を民衆の方へと移した。
と、喜びの渦の中、肩を落とす女性と老人を見つけた。
──もしかして、あの人がサバ?
白髪の目立つ善良そうな顔の老人。
プリンセス・ロサスは少し胸にチクリと痛みを覚えた。
願いの選抜は公平平等であるべきだが、少し可哀想かもしれない。
儀式後、彼女はマグニフィコ王に声をかけると、そっと耳打ちして彼の誕生日プレゼントとして何か花でも贈らないかと提案した。
何をプレゼントした?
dice1d4=2 (2)
1クッキー
2花束
3魔法による何か
4あんな無礼を働いた者にプレゼントなどいらん!!
- 78二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 17:23:17
「お前は優しい子だな。そうだな、ならば城の温室で育てている花でも贈ろうか。研究で使っていたんだが、今は増えすぎて手に余っていてな」
「ありがとう!パパ!」
彼女は温室まで駆け上がると、数本の薔薇を剪定し、できるだけ綺麗に見えるよう丁寧に包装した。
それからまた広場に戻ると、サバたちを探す。
人混みの中ではなかなかみつからない…
そのとき、楽団の演奏がふと止まり、澄んだ声が会場に響きわたった。
「サビーノ一家はいるか!」
マグニフィコ王の声だった。
ざわ、と人々がどよめき、まるで波が割れるように群衆が左右へと道を開ける。
前へ押し出されるようにして、驚いた顔のサバとその娘らしき女性──そしてアーシャが壇の前へと導かれていく。
「君たちに渡すものがある」
王はひときわ堂々とした口調で続けた。
「これは、私たち家族からの贈り物だ。サビーノ、今日は100歳の誕生日なのだろう?」
彼は自信たっぷりにそう言うと、花束を持って固まるプリンセス・ロサスの背中をちょんと押した。
「君の孫は──"惜しくも"弟子にはなれなかったが、私の国民を思う気持ちは変わらない」
一瞬の沈黙の後、拍手が起こる。
「惜しくも」という言葉に、幾人かがうなずき、誰かが「残念だったな」とつぶやいた。
プリンセス・ロサスは弟子のことをわざわざこの場面で言わなくとも…と父を見上げたが、彼も思うところがあったのだろう。
これくらいのしっぺ返しくらいは当然だ。
プリンセス・ロサスはチラリとアーシャを見つめたが、まさか彼女はその辱めに気づいていないのか、何かをじっと考えるような目でマグニフィコ王を見上げていた。
アーシャは何か悩んでいるみたい…
願いの制度について思うところがあるのだろうか?
プリンセス・ロサスはこの後どうする?>>80
- 79二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 17:24:26
うーんこれは理想の為政者
ロサスの豊かさと平穏の象徴として100歳になったお祝いとしてあげればいいもんね
国の象徴である薔薇とかぴったりだし - 80二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 17:32:59
サビーノに薔薇の花束を渡して両親と共に去る
去り際にアーシャに父の弟子としては落第してしまったが城の侍女を母が募集しているのでいつでも城に来るように声をかける - 81二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 17:55:14
三人がゆっくりと広場を後にしようとしたとき、プリンセス・ロサスはふと足を止め、アーシャの方を振り返った。
他力本願で、父親の思想を理解しようとせず、挙句踏み台にしようとした少女。
しかしそこには悪意はなく、ただまっすぐな無知な瞳だけがあった。
「アーシャ。今日の結果は残念だったけど……ママが今、城で侍女を募集してるの。もしよかったら、いつでも来てね」
声には明るさと配慮が混ざっていた。
だがアーシャはその言葉に、少しだけ目を伏せた。
それは「断る」でも「受ける」でもない、微妙な沈黙だった。
その表情の裏にあるものを、プリンセス・ロサスはうまく読めなかった。
だがアーシャの腹の中では、確かに何かが動いていた。
──叶わぬ願いはその人を煩わせるだけ
──サバの願いは一生返ってこない
プリンセス・ロサスの言葉は確かに優しかった。だがその優しささえ、王の掌の内にある気がしてならなかった。
「…ありがとう、プリンセス・ロサス。でも、私…その…」
アーシャが何か言おうとした時──
「おいで、何か食べよう」
マグニフィコ王はプリンセス・ロサスの手をそっと握り彼女を連れ出してしまった。
ーー
儀式も終わり、やがて静かな夜が訪れた。
プリンセス・ロサスはネグリジェ姿で父におやすみの挨拶に向かう。
──が、その時空が突然輝き出した。
プリンセス・ロサスはどうする?>>85
- 82二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 18:14:18
うーん王族の侍女って本来なら良家の令嬢しかなれないのを考えると破格の待遇なのにこの
まあロサスって貴族階級がないからある程度インテリな子女を王宮に雇うしかないんだが - 83二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 18:29:55
国のために力になりたいっていう気持ちはわかるしアーシャの事を気に入っている母だったらきっと雇ってくれるだろうという姫なりの配慮なのかもしれないけどアーシャにとっては「サバの願いを叶えてくれなかったばかりか召使いになれというのか」になりそうなのがね…
- 84二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 18:34:08
そっか
マグニフィコとアーシャの対立を止めても、この時点でアーシャはそもそもの願いの制度に疑問を抱き始めちゃってるから手遅れなのか〜😭😭 - 85二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 18:51:15
好奇心もあって光の正体を探りに外に出ようとするが敵襲だったらどうすると父王に叱られ母と共に寝室で大人しくしていることに
…が、せめて見るだけでもとこっそり使い魔を放つ(プリンセスのお供的な小動物もしくは小鳥みたいな) - 86二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 19:07:28
- 87二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 19:57:06
夜空から暖かな光が降り注いだ。
月の光とも太陽の光とも違う──喜びと希望と可能性と驚き、そして愛に溢れたような、そんな光。
プリンセス・ロサスはしばらくうっとりと夜空を眺めて、それからマグニフィコ王の部屋に急いだ。
こんなに素晴らしい魔法が使えるなんてマグニフィコ王以外あり得ない。
彼女がマグニフィコ王の部屋の扉を開けると、既にアマヤ王妃が彼の隣にいた。
「ぱ…」
「──あれは私じゃない。しかも願いに影響が…何かの悪い兆しかも…」
彼女は声をかけようとしたが、彼のその言葉に思わず口を閉ざした。
「きっと私に対する脅しだ…」
「誰がそんな大それたことを?」
マグニフィコ王とアマヤ王妃は不安げに話し合っている。
彼女はいてもたってもいられず彼らの間に入った。
「わたしがみてくる!わたしが、あの光の正体を突き止めてやる!」
大きな声でそう叫ぶと、夫妻は驚いた様子で振り向いた。
「まあまだ起きていたの?」
「パパに対する脅しなんて許せない!私がとっ捕まえて懲らしめてやるわ!」
「こらこら…他国からの敵襲かもしれん。お前1人には任せられない。お前はアマヤと一緒に寝ていなさい」
「…でも」
「何、心配ない。この私を誰だと思っている?」
「…ロサス一強くて、優しくて、ハンサムな…魔法使い」
「そうだ。さあだから安心してお眠り」
なおも食い下がろうとするプリンセス・ロサスをアマヤは優しく抱き上げた。
「さあ、パパもそう言っていることですし、ママと寝ましょうね」
「…もう抱っこしなくていいってば」
彼は妻子を見つめると、優しく微笑みそっとその背を送った。 - 88二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 19:58:55
- 89二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 20:03:52
猫がお供のプリンセスっていたっけな
チェシャ猫はあんまりお供感がないしトレメイン夫人のルシファーやピノキオのギデオンは有名だけどヴィランのお供だしな - 90二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 20:06:31
- 91二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 20:22:56
チャロって名前あったんだ!
絵コンテとパンフで存在だけは知っていたのですが、名前までは知らなかったです!!有益情報ありがとうございます
ーー
「チャロ、お前も心配?」
足元に擦り寄るペルシャ猫に彼女はそう問いかけた。
チャロと呼ばれたその猫はなかなか気難しい性格で、人を寄せ付けなかった。
しかし、プリンセス・ロサスとは幼い頃から一緒にいるからか、言葉は話せずとも互いのことを深く理解し合う仲でもあった。
「あの魔法ね、パパのじゃないんだって」
「ニャア!」
「パパ強がってたけど、すごく怖がっていたわ」
「ニャーァ」
「え?様子を見に行く?ダメよ危険すぎるわ」
彼女の言葉に、まるでみくびるなとでもいいたげな嘲笑ともとれる傲慢な瞳を向けると、彼女の止める声も聞かず、チャロは勢いよく部屋を飛び出して行った。
「あら、チャロ!」
ベッドに座るアマヤ王妃の足の間を器用にすり抜け、舞うようにあの光の正体目指して駆け出したのである。
「…行っちゃった…大丈夫かな」
ーー
一方その頃、アーシャは夜空に歌ったことでスターと邂逅を果たしていた。
チャロはアーシャのおともであるヴァレンティノを見つけ、後を追う。
そこでチャロが見たものとは…?>>93
- 92二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 00:23:40
おしゃれキャットはあるけどどちらかというと犬の方が優遇されてるようなディズニー…
- 93二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 00:26:11
森の中の喋る動植物とスター
光る粉を振りかけられると喋り出すのを見て自分も魔法かけられる前に慌てて城に戻る - 94二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 07:14:30
どうかハッピーエンドになってほしい
バッドエンドだとマグ王ムファサみたいに◯にそうなんよ… - 95二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 09:13:08
夜の森の中、こんな夜更けであるにも関わらず、何やら騒がしい音がした。
チャロは普段の吊り目をより一層鋭く光らせ、慎重に音の方へと足を運ぶ。
「考えすぎないで🎶答えはすぐそばに🎶」
何やらご機嫌な歌詞が軽快なリズムに乗って流れてくる。
チャロは警戒して木の上に登ってからそのパーティの中心部を探す。
「ニャ"…!?!」
だが、チャロが見たものはおおよそ正気とは思えない光景だった。
歌う木に踊る動物、おしゃべりなきのこ──冗談のような光景が夜の森を飾っていた。
その奇妙な合唱隊を扇動するのは、小さな金色の球体──あれは…星?
どうやらあの星が撒き散らす粉を食べると人間の言葉を話し出すらしい。
チャロは不愉快そうにミュ!と口を閉じると、それを冷ややかに見下ろした。
自分には下等な人間の言葉なんぞ必要ありませんと言った具合の、相変わらずの高慢さである。
星はくるくると愉快に宙を舞い、やがて1人の少女の鼻先へと着地した。
紫のドレスに黒髪のブレイズヘア、褐色の肌──間違いない。アーシャだ。
あの光の正体はこの星、そしてこの星を呼び出したのはアーシャ。
真相を解明したチャロは、あの星に見つからないうちに早々に撤収した。
さて、真夜中真実を知ったチャロ。
誰の元に向かう?
dice1d3=2 (2)
1プリンセス・ロサス
2マグニフィコ王
3アマヤ王妃
- 96二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 09:18:45
この時間に起きているのはマグニフィコ王くらいだ。
チャロはまだあかりの灯る彼の部屋へと向かった。
「これも違う…ああこんなもの全く役に立たない!」
チャロが扉の前に立つと、中から彼の切羽詰まった声が聞こえた。
先ほどは妻子の手前穏やかに振る舞っていたが、その実彼はひどく追い詰められていた。
──あの光は敵襲に違いない。
──誰かが私の王国を狙っているのだ。
──私が作り上げた愛する国だ。
──ようやく手に入れた居場所だ。
──もう二度と失ってなるものか。
「ニャーォ」
チャロは試しに扉の前で鳴いてみた。
すると、部屋の中の物音がぴたりとやみ、それから
「……チャロか…?」
ひどく憔悴した彼の声が聞こえてきた。
ーー
この後チャロとマグニフィコはどうする?
チャロは見たものをマグニフィコにきちんと説明できるかな?
それともアニマルセラピーするだけ?
- 97二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 10:26:33
まあ動物が人間の言葉喋れればいいのにって人間側の傲慢だわな
俺達かて動植物の言葉喋れればいいとか思わないし - 98二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 10:33:25
とりあえず「撫でろ」と要求した後散らばった本を見わたして何か伝えられないか思案してみる
そして魔導書と一緒に落ちてしまっていた、本というよりは小さな一冊のメモ帳──トマスから預かっていたメモ帳を発見する
そこには星の妖精についてのトマスが残した記述があった - 99二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 11:24:22
ない!ない!ない!→何でこんなとこあったん!?
あるある
後、あの父ちゃん絶対厄ネタ残して死んだだろ… - 100二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 13:47:38
トマスは本編の5年前に亡くなっていて、姫様が5歳の頃だからぼんやり覚えているくらい?
- 101二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 16:51:09
扉の向こうの掠れた声に、チャロは尻尾を一振りして応じた。
カリカリと扉で爪を研いでみると、すぐにその扉は開かれた。
「まったくこんな夜更けにどうしたんだ…?」
マグニフィコは苦笑しながら、チャロの背を撫でた。
その手つきにはいつもの王の強さはなく、どこか頼るような弱さが滲んでいた。
チャロは目を細めながら喉を鳴らす。
けれど、心は別のところにあった。
王の部屋を見渡すと、机も床も、散乱した本や巻物で埋め尽くされていた。
呪文書、地図、古文書。魔導書も何冊か開いたまま、無造作に放られている。
その中に、チャロの目に引っかかる小さなものがあった。それは、他の分厚い本の間に埋もれて落ちかけていた──
まるで無造作に投げられたような、一冊の小さなメモ帳。
チャロは素早くそれに跳び乗り、前足で引き出すようにして床に落とした。
「……これは……?」
マグニフィコが手に取る。
「……トマスの……?」
マグニフィコの眉が動いた。
かつての親友、哲学者で星を見るのが好きな男だった。
賢い彼が残したものなら、何か重要な手がかりがあるかもしれない。
「……星に……願いを…?」
彼は乱れた前髪をかき上げると、そのメモを食い入るように見つめた。
そしてバルコニーに出て星空を一瞥する。
「…一番星が消えている。誰かが星を引き摺り下ろしたのかッ!!一体誰が…そもそも星を使って何をする気だ…!!」
荒げた声に、チャロはビクリと毛を逆立たせると、彼を怖がりさっさと主人──プリンセス・ロサスの方へと帰っていってしまった。
ーー
翌朝、プリンセス・ロサスはまずどこに何しにいく?
- 102二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 17:24:55
朝食の時にも父に城の中にいるよう厳命されるプリンセスちゃん
しかし勝手口から外に出れないかとチャロのミルクを貰いに行くと母に嘘をついて城のキッチンに向かう(アーシャが出入りしている場所) - 103二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 17:53:15
アーシャはてっきり父親がユダヤの古い占星術師の家系だからスターを降臨させることができたと思っていた
何も言及されてなかったクソが - 104二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 22:09:39
本編通りマグ王が禁書開いちゃうのも姫ちゃんが禁書開いちゃってヴィラン・プリンセスになっちゃうのも両方見たい…
いやっその違うんです「ざぁこ♡ざぁーこ♡」ってアーシャを煽るメスガキプリンセスが見たいわけじゃ… - 105二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 02:24:53
このレスは削除されています
- 106二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 09:07:11
プリンセスの虹色の目伏線になるといいな
安価だからどうなるかわからんが - 107二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 11:28:41
このレスは削除されています
- 108二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 11:30:33
このレスは削除されています
- 109二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 11:33:16
朝の陽光が城の塔の尖塔を金色に染め、地中海の乾いた風が寝室のカーテンをやわらかく揺らしていた。
「ふーん……星がパーティ開いてた……ねぇ……」
プリンセス・ロサスは膝にチャロを乗せ、背中を撫でながらぽつりと呟いた。
朝食はすませたが、まだまぶたは重く、うとうとと目を瞬かせている。
夢と現のあいだで、彼女はチャロと会話を続けていた。
「ニャア」
「そう、今日は外に出ちゃダメって。朝ごはんのときも言われた。……パパ、全然食べてなかったけど、大丈夫かなあ」
「ニャー」
「うん。チャロの言ったことがパパの役に立ったなら、いいけど……」
まるでチャロの言葉が本当に聞こえているかのように、ごく自然に会話は成り立っている。
昨夜の「人語の付与」を嫌がったのも当然だ。チャロにとっては、友達のプリンセス・ロサスとはもうちゃんと“話せている”のだから。
彼女が大きなあくびをすると、チャロはむっとしたように顔をしかめた。
「ニャ」
「……え? ふふ。もちろんそのつもりよ。おとなしくなんて、していられないわ」
にやりと悪い顔をしてチャロの頭を撫で、それから髪をキュッとまとめ上げる。
──と、ちょうどそのとき。
「あら? どこか行く気?」
マグニフィコ王の部屋から戻ってきたアマヤ王妃と、鉢合わせてしまった。
一瞬、プリンセス・ロサスは視線を泳がせる。
「チャロの! チャロのミルク、もらってくるの!」
慌てて口にした即席の言い訳に、王妃は少しだけ訝しむような目を向けたが――
プリンセス・ロサスはすかさずその脇をすり抜け、廊下を駆け出していく。
「ミルクだからーっ!!」
城のキッチンに使ったプリンセス・ロサス。
そこで会ったのはdice1d3=2 (2)
どんな会話をする?>>110
1.ダリア
2.アーシャとスター
3.サイモン
- 110二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 12:37:08
昨日の今日で来てくれたのに申し訳ないが今日は母も忙しそうだからと告げるプリンセス
世間話で乗り切ろうとするアーシャに対してちょうど自分もアーシャの家のある森に向かおうとしていたところだったと話すプリンセス
(チャロの反応から彼女が何かを知っていると確信)
ぼんやりとだけ覚えているトマスの記憶から昨日の光はまるで星の光のようだったが父親から何か星についての言い伝えを聞いていないかカマをかける - 111二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 14:11:50
一番星ってシリウスやカペラ、木星のことを指すこともあるけど…金星じゃないよね?ルシファー…
- 112二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 14:58:51
両親が星に願った結果生まれたので星の申し子として虹色の虹彩を持っているのでもいいしアナ雪の精霊みたいに四大元素の火水地風を表す色を瞳に宿して生まれたのでもいいし
あるいは特殊な魔眼とかでもいいかも
- 113二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 16:06:55
アーシャは人語を話せるようになる前のヴァレンティノに「なんていってるかわかればいいのに」って言ってたのに、娘ちゃんは人語が話せないチャロの言ってること理解できるの、なんつーか…プリンセス味を感じてすがーすきなんだ…
白雪姫もシンデレラも友達の動物たちは人語を喋らないけど理解できてたんだよな - 114二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 22:22:38
普段は「お城の人に任せずにちゃんとお世話するのよ」って両親にチャロを任されているんだろうな
- 115二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 23:15:36
ここのマグ王、故郷と家族をいっぺんに失った過去があるのにまた自分の国と妻子を脅かす存在が出てきたかもしれないっていう余計精神的にっ追い込まれた状況にあるんだよな
本編だと自分の地位に執着した自業自得ともとれるけどここだと妻と娘を守ろうとして暴走してしまいそうな良いお父様だからますますヴィラン感がなくなる - 116二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 03:49:56
城のキッチンに向かう途中のことだった。
「あら…あれは…アーシャ?」
プリンセス・ロサスは、勝手口のあたりでコソコソと何やら様子を伺っている様子のアーシャを見つけた。
アーシャは確か料理人のダリアと仲が良かったはず、何か用事でもあったのだろうか。
もしくは昨日の誘いに乗ってアマヤ王妃の侍女に立候補しにきてくれたのかもしれない。
「ニャア」
プリンセス・ロサスは足元でチャロが鳴いているのに気づくと再度アーシャを注視した。
よく見ると、何やら不審な麻袋を手にしている。
──怪しい。少し探りを入れてみようか。
彼女はチャロを抱き上げると、アーシャの背中から軽やかに声をかけた。 - 117二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 03:52:34
このレスは削除されています
- 118二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 03:53:02
このレスは削除されています
- 119二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 06:19:46
「アーシャ! そこで何しているの?」
「うわっあっ!? プリンセス・ロサス…! あぁ…ハハ…ごきげんよう…」
あからさまに焦るアーシャに、プリンセス・ロサスはこの人嘘下手なんだな、と内心愉快に彼女を見つめた。
「ママの侍女の面接に来てくれたの? せっかくきてくれたのは嬉しいんだけど、ママ忙しそうで……パパも全然朝ごはんちゃんと食べないくらいで…」
「ああいや! 今日はそうじゃなくてね…ダリアにちょっと…っ、!!」
「でもちょうど良かった。私貴女の家の方に行こうと思っていたの。昨日、貴女の家の方に"流れ星"が落ちるのを見たから。ねえ、チャロ?」
アーシャの指先が微かに震えた。
プリンセス・ロサスのまなざしは、甘い微笑みをたたえたまま、しかし鋭く心の奥に切り込んでいく。
「昨日の光、とっても綺麗だったよね。まるで……星の光みたいだった。ねえ、そういえばアーシャのパパって星について詳しいんじゃなかった?何か聞いたこととかある…? 例えば星の妖精とか赤ちゃんとか…」
アーシャが言葉を失った瞬間、プリンセス・ロサスが抱いていたチャロが「ニャ」と鳴き、その尻尾がぺしりとアーシャの持つ麻袋を叩いた。
──麻袋はわずかに金色に光った。
アーシャを追い詰めたプリンセス・ロサス
この後どうなる?
- 120二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 07:51:43
妖精について語るプリンセス
小さい頃に妖精を見てみたい!と父にせがんだことがあったが妖精はたとえ父のような大魔法使いでも接触を回避する生き物だと教えられたことがあった
もちろん明らかに悪意のある妖精や友好的な妖精もいるが最も危険なのは悪意も善意もなくただ純粋な妖精な妖精なのだという
あの光の正体について自分は星の妖精じゃないかと踏んでいるがおそらく父も同じ事を考えていてそれで焦っているのだろう
でもアーシャが知っている事を証言してくれれば父も安心するしご褒美が貰えるかもしれないから一緒にお父様の所へ行こうと誘うプリンセス
だが断るするアーシャ - 121二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 08:37:52
マグ王「妖精は危険!」
ウェンディ「せやな」
気に食わない女をガチ殺しにかかるほど超危険生物なティンカーベル
なまじ知性があるからこそ妖精は危険なのだ… - 122二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 11:10:59
ウィッシュはポリの連中を本質を写した皮肉としては出来すぎているけどあのスターの光って変なクスリの暗喩じゃないかと思ってる
つまり恵まれているのに一丁前に社会に不満を抱いている視野狭窄気味の若者が耳障りの良い見た目だけはキラキラしている言葉に乗せられて薬物キメて活動 家になっていく話なんだよねウィッシュ - 123二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 13:38:59
まあ妖精って善良とか邪悪とか以前に無責任なんだよね
自分がやりたいことをやって後はシラネってスタンス
(そういう意味では王族としての責任もちゃんと姫に教えていた眠れる森の美女の三妖精はかなり異端)
逆にマグ王の場合はある意味豊かさや平穏と引き換えに国民の自由を奪っているともいえるが同時に責任も負ってしまっているため国としては危ういという現状 - 124二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 14:07:05
麻袋が、わずかに金色に光った。
アーシャの指先が反射的にそれを隠そうと動く。
けれど、もう遅かった。
プリンセス・ロサスの目は、その光をしっかりと捉えていた。
だが、彼女はあえて追及せず、チャロを撫でながら、優美に口を開いた。
「ねえ、アーシャ。わたしね、小さい頃……妖精を見てみたいって、パパにお願いしたことがあるの」
「……え?」
「本気だったのよ? おとぎ話の中にしか出てこないような、小さくて、きらきらしてて、願いを叶えてくれる妖精。きっとパパなら見つけられるって思ったの」
アーシャは一体何の話が始まったのか、そわそわと落ち着かない様子で彼女を見つめた。
「でもね、パパが言ったの。妖精っていうのは、たとえこの国一番の魔法使いでも、簡単に触れてはいけない存在だ”って」
チャロが静かに鳴く。
「もちろん、優しい妖精もいるけど悪い子も居る。でも何よりも恐ろしいのは…」
「……」
「何も考えてない無邪気な妖精。ただ、生まれて、願いに反応して、光って、動くだけ。自分が人間に何を引き起こしているかも、たぶん、わかってないのよ」
プリンセス・ロサスはくるりと踊るようにひと回りして、アーシャの前に再び立つと、ふっと視線を上げた。
「……あの光、わたし、たぶん“星の妖精”なんじゃないかと思ってる。パパもきっと、同じこと考えてる。だから、あんなに焦ってるのよ」
アーシャの喉が、ごくりと鳴った。
「でも……アーシャが、もしなにか知ってるなら──それをパパに話してくれたら、安心すると思うの。きっと、ご褒美ももらえるわ。ね、チャロ?」
「ニャー」
ロサスは手を差し出した。
「だからね。一緒に、パパのところに行こう?」 - 125二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 14:11:00
アーシャの手が、ピクリと動いた。
だけど、次の瞬間には、その指先が固く拳を握っていた。
「……ごめん。それはできない」
プリンセス・ロサスの表情が、ほんの一瞬、翳る。
けれどそれもまた、演出のようにすぐに消えて、にこりと笑顔が戻った。
「そっかぁ……残念。でも、“できない”ってことは……やっぱり何か知ってるのね」
「…!」
プリンセス・ロサスは左目のプリズムをキラキラ揺らめかせながらアーシャに顔を近づけた。
「私のパパを傷つけたら許さないから。私の大好きな、世界で一番すごいパパ、絶対指一本触れさせない」
アーシャは目の前で蝶の羽のような長いまつ毛がバサバサと揺れるのを見た。息が詰まり、心臓がバクバクと音を立てる。
これ以上言い逃れはできない
──その時だった。
ーー
何が起きた?>>128
- 126二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 14:54:19
“虹”の眼というと型月シリーズの魔眼みたいだな(ただしこちらは地球の分身である精霊が持つ最高位の魔眼という意味だが)
- 127二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 16:26:44
マグ王とアマヤは国民に魔法使った犯人の情報提供を呼びかけているところかな?
まあヤバさでいえば現代なら国籍不明の飛翔体が領空侵犯したまま行方不明みたいな大事件なので仕方ないが - 128二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 16:48:28
ヴァレンティノがプリンセスに頭突きをして転ばせる
とっさに彼女に手を伸ばすがブチキレたチャロに飛びつかれてアーシャも思わずスターの入った袋を落としてしまいスターが解放されてしまう - 129二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 20:04:02
7つも下の女の子に気押されるとかアーシャさんさぁ…
まっ幼い頃から王族として魔法使いとしての厳しい教育を受けているであろう子供と年寄りっ子の三文安じゃ比べものにならないけど - 130二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 22:31:58
明確なヴィランが存在しないディズニー作品というとブラザー・ベアを思い出す
あれも主人公の些細なポカと異種族同士故の相容れなさから始まった悲劇を描いた隠れた名作だけどみんながみんな悪意持っていないからこそ拗れることもあるのよ…
- 131二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 00:39:35
猫を抱いて撫でながら詰めてくるのトレメイン婦人のような強かさがあってかっこいい
- 132二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 06:42:17
その時だった。
「彼女に触れるなァッ!!」
突如、妙に芝居がかったテノールボイスがキッチンに響き渡った。
脇の戸棚の影から飛び出してきたのは、茶色の小ヤギ。
そのヤギは、信じられないほど見事なジャンプで宙を舞い、
「えっ!? きゃっ──!!」
驚く暇もなく、プリンセス・ロサスの額めがけて頭突きをお見舞いした。
ゴンッ!!
「う”っ……!」
鈍い衝撃に額を押さえながら、プリンセス・ロサスはバランスを崩し、そのまま尻もちをつく。
小ヤギ──ヴァレンティノは、彼女の前に堂々と着地し、胸を張って言い放った。
「アーシャは俺が守るッ! どう? キマってる? ヒーローってのは遅れて登場するもんだろ?」
まるで舞台役者のようにキメ顔を作っている。
一王国の王女を頭突きで吹っ飛ばしたとは思えない、堂々たるお気楽さだった。
アーシャは冷や汗をにじませながら、「何してくれてんのよ…!!」とヴァレンティノを無言で睨んだ。
プリンセスに無体を働くなどとんでもないことである。
しかし、プリンセス・ロサスの関心ごとはそちらではなく、
「……いま……そのヤギ……しゃべったわね……?」
床に座り込んだまま、彼女は低く呟いた。
その左目のプリズムが怒りにきらめき、虹のように火花を散らす。
「星の魔法を使ったのね、アーシャ……ッ!!」
アーシャはすぐさま手を伸ばし、彼女に向かって叫んだ。
「違うの、誤解よ…それは──!」
だが、その声をかき消すように、
「フシャァッ!!」
怒りの臨界点を超えたチャロが、凄まじい音を立てて跳ね上がった。
空気を裂く勢いでアーシャの腕に飛びつき、爪を立てて引っかく。
「ちょっ……こら、やめ──!」 - 133二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 06:42:50
バランスを崩したアーシャの手から、麻袋が落ちた。
ゴン、と音を立てて床にぶつかると、次の瞬間ふわりと何かが飛び出した。
──それは、光だった。
まばゆく、柔らかく、何の抵抗もなく宙に浮かぶ、小さな金色の存在。
スター。
それは、まだ幼い、無垢な「星の妖精」だった。
スターはキッチンの空気をふわふわと泳ぎ回る。
そして、自分を睨みつける虹色の瞳に気づくと、まっすぐそちらを見つめ、キャッキャと無邪気に笑った。
「こいつ……ッ!!」
プリンセス・ロサスがそのまま掴みかかろうと身を乗り出した――そのとき。
「ちょっと、何の騒ぎ?」
「さっきすごい音がしたけど…」
「朝から騒がしいんだよ」
「なに? パーティ?」
次々とキッチンの出入り口から、城の少年少女たちが顔を出してきた。
ロサスは舌打ちしそうな勢いで肩を震わせた。
スターはきらきらと輝きながら、その中央でくるくると舞い続けていた。
この後の展開は?>>135
- 134二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 07:34:03
👸「親父にもぶたれたことないのに!」
🐐「殴ってなぜ悪いか」 - 135二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 07:45:17
プリンセス、ティーンズ達にスターに触れないよう注意しながら広場にいる両親を呼ぶように命令
その隙に逃げて執務室への階段へ向かうアーシャ
逃がさんと追跡する姫君は拘束魔法でアーシャを捕捉
スターだけでも上に向かうよう呼びかけるがそんなアーシャに魔法の杖を授けて先に行く⭐️
怒り狂った姫君&チャロとアーシャが口論しながらドンパチする
が、誤って姫を傷つけてしまうアーシャ
倒れ伏す姫を前に呆然とする - 136二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 10:27:50
アーシャがフェアリーゴッドマザーならシンデレラ3でアナスタシアにうっかり石像にされてしまったのはインガオホーか
- 137二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 11:22:46
アーシャは事の重大さに気がつくのかそれとも開き直るのか
まあ後者だったらいよいよ救いようのないクズになるんやけどな - 138二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 13:09:47
こんなん禁書使わなくてもブチ切れ暴走モードになるだろマグ王
素で絶対殺すマンになった王様と追いかけっことか死を覚悟するんだよね
📖<あわわ、お…俺は確かにスターを捕える魔術は教えたけどここまで暴走しろとは言ってない - 139二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 17:58:05
邪気眼じゃないけど自分の魔力コントロールしきれなくて倒れたのもあると思う
このお姫様は父親から願いの魔法引き継いでも使わないだろうな - 140二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 20:15:23
マグ王や姫ちゃんは「神でもないのに人の魂の一部をとって保管しておき国民をまるで愛玩動物のように管理する」事の傲慢さを改めて欲しいしアーシャや国民には「他力本願で自分の最も大切な心の一部を預ける事」の罪の重さを自覚して欲しいし難しいところ
- 141二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 22:20:05
ここのアマヤは今のところ普通に良い母親してるしサビーノも良いおじいちゃんであって欲しい
孫が小さい女の子ぶん殴って強盗してきたのに咎めないばかりかその女の子の父に「お前には何も渡さん!」とか完全にヴィランやて - 142二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 23:45:14
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- 143二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 23:45:48
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- 144二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 23:49:14
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- 145二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 23:50:31
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- 146二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 23:59:13
キッチンから現れた少年少女たちは、ぎょっとした顔で立ち止まった。
まず、昨晩の儀式以来姿を見せなかったアーシャが、そこにいたこと。
しかも彼女は王女と何やら言い争っていること。
そして何よりも──その傍らで、金色の光をまとう謎の生き物が、くるくると宙を舞っていること。
情報量の多さに、誰もが目を回しそうだった。
しかし、彼らが騒ぐよりも先に、外から甲高いラッパの音が響き渡った。
マグニフィコ王による召集の合図だ。
すると、それを待っていたかのように、プリンセス・ロサスが鋭く叫んだ。
「そこの人たちッ! 今すぐ広場へ行って、王を呼んできてッ!!」
「え、えっと……」
突然の指示に、少年少女たちは戸惑いながらざわめいた。
「待って! お願い、話を聞いてッ!」
アーシャが慌てて声を上げるが、プリンセス・ロサスはそれを遮るように怒鳴る。
「急いで! これは王女命令よッ!!」
その一喝に、彼らはすっかり萎縮してしまい、次々と広場へ駆けていった。
続けて鳴り響くラッパの音に、背中を押されるように。
「……ッ!!」
だが、アーシャはその一瞬の隙をついて、キッチンを飛び出した。廊下を駆け抜け、王の部屋を目指す。
「逃がすわけないでしょッ!!」
しかし、駆け出すアーシャの足首に、澄んだ青色の魔法の鎖が絡みついた。
振り返ると、プリンセス・ロサスがその一端を両手でしっかりと握りしめている。
「プリンセス! お願い、邪魔しないで!!」
「うるさいッ!!星の力で国を壊すつもりなんでしょッ!?」
「そんなことするわけない!! 私は……おじいちゃんの願いを返してほしいだけ!」
「嘘つかないで!この裏切り者ッ!!」
プリンセス・ロサスの声には、怒りと、恐怖と、必死さが入り混じっていた。
その執念に、アーシャは顔をしかめる。
「スター……! あなただけでも、先に行って!」
スターは、プリンセス・ロサスをきっと睨みつけると、しばらくアーシャの周りをくるくると回った。
それから、棚の上に視線を向け、何かを探し始める。 - 147二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 23:59:56
「ちょっと、スター!?」
スターが持ち出したのは、キャッスルベーカーのダリアがよく使っている細い棒──箸だった。
スターは箸を一膳くわえて戻ると、金色の粉をふわりと振りかけた。
するとその箸は光をまとい、やがて一本の輝く杖へと変化していく。
「……これって……」
呆然と見つめるアーシャに、スターはその杖を差し出し、にこっと微笑んだ。
そして何やら1人で騒いでいるヴァレンティノの耳を引っ張ってそのまま一緒に願いの部屋へ向けて飛んでいく。
「スター……ありがとう!」
だが、アーシャが杖を手にしたその瞬間──
「この国で魔法を使っていいのはパパだけよ!!」
プリンセス・ロサスが怒鳴り、鎖を強く引いた。
「貴女も使ってるじゃないッ!!」
「これは不測の事態だからいいの!!」
鎖を引き合いながら、キッチンと廊下の境目で、二人は激しく言い争う。
「だいたい願いもことも魔法のことも、全部、マグニフィコが勝手に決めただけじゃないッ!!
「パパの国なんだから当たり前でしょッ!!」
「この国はマグニフィコだけのものじゃない!! みんなのものよッ! お願い、私、貴女と争いたくないのッ!!」
「うるさいうるさいうるさいッ!!この無礼者ッ!!」
プリンセス・ロサスの悲鳴のような怒声に、アーシャは顔をゆがめた。
スターを追わなきゃいけないのに、時間がない──!
「もう……お願いだから聞いて……──聞いてってばッ!!」
アーシャが叫んだそのとき、彼女の握った杖が金色の光を弾けさせた。
魔力の奔流が部屋中に跳ね返り──
「えっ──」
食器棚に命中。ぐらりと傾いた棚が、勢いよくプリンセス・ロサスの方へ倒れ込んだ。 - 148二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 00:00:32
──轟音と共に、棚が彼女の小さな体を押しつぶすように覆いかぶさる。
「……うそ……」
アーシャの手は杖を握ったまま、宙に浮いていた。
その先、棚の下から伸びるプリンセス・ロサスの手が、まだ鎖を握っている。
「プリンセス……?」
アーシャは杖を取り落とし、その場に立ち尽くす。
階段の先からは、ヴァレンティノの騒がしい声が聞こえている。
早く追わなくちゃ。でも──
倒れている彼女を、見捨てていくわけにはいかない。
でも……でも、おじいちゃんの願いが……
迷いと混乱で、アーシャの思考は崩れそうだった。
そのとき、外から誰かが走ってくる足音が聞こえた。
「ッ!」
アーシャはハッとして周囲を見回し、ダリアが使っていた小さな食事用のリフト──
厨房用エレベーターに目を止めた。
今バレたら何もかもおしまい。アーシャは泣き出したい気持ちで、そのエレベーターへと身を潜め、どこに繋がっているかもわからないままそのエレベータの綱を引いた。
ーー
事故で棚の下敷きになってしまったプリンセス・ロサス。
彼女の第一発見者はdice1d4=3 (3)
1アマヤ王妃
2マグニフィコ王
3アマヤとマグニフィコ夫妻
4サイモン
この後発見者はどうする?>>152
- 149二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 00:44:29
うわぁ…棚下敷きは本編のマグピと同じ制圧のされ方だけど、幼女にしてると思うとあかん感増すな
- 150二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 01:32:26
> アーシャは泣き出したい気持ちで、
国王夫妻「泣きたいのはこっちだよ」
- 151二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 01:40:21
確かにダリア、台湾系みたいだしその他にも多国籍の料理人が働いているから箸もあるかもな
- 152二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 01:50:47
急いで棚をどけ、半狂乱になってるアマヤを抑えつつマグニフィコが重傷を負った姫に治癒魔法をかける
魔法かけ終わるまで姫を下手に動かさないようにと王がティーンズや衛兵に指示する中、姫が「アーシャが」「星」「妖精」「ごめんなさい」と薄れゆく意識の元呟く
マグ王、アーシャに対する怒りを表面上は抑えながらも誰もアーシャとアーシャのいる森に近づかないよう命ずる - 153二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 07:22:18
だから魔法は禁止していたんだ満足か?
- 154二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 07:39:26
これマグ王本編以上に苦しいと思うよ
妖精見れば逃げろって言っていたのに下手に自分が王族としての責任感を教えてしまったから国を守ろうとして娘が体張ってしまったんだからね - 155二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 10:17:19
まあ現代でいうなら泥棒に入った家の住人の女の子に見つかってしまって自首するように説得されても聞かず、騒がれたので銃突きつけたら撃つつもりは無かったけど銃が暴発して女の子が重傷負ってしまってその子の両親が救急車呼んでいる隙に盗み働いてトンズラみたいなものかな
…主人公の姿か…?これが…? - 156二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 15:17:12
誰か双方を諭す、というか第三者的な立場のキャラが出てこないと泥沼だなこれ
ロサスにフロロー判事がやってきてツッコミ入れまくる二次創作が渋にあったんだけど消えてしまったのが残念… - 157二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 21:37:06
- 158二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 23:28:14
無差別洗脳能力付きエイリアンが国を練り歩いているとか考えたくもないね
- 159二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 01:45:07
扉が乱暴に開け放たれ、重厚な足音がキッチンへと駆け込んでくる。
「ッ!!」
先頭を切ったのはアマヤ王妃だった。普段は理知的で穏やかな彼女だが、今はまるで別人のように顔を歪めている。
棚の下から伸びた小さな手を見つけると、彼女は悲鳴を上げて駆け寄った。
「どいてッ!どいてちょうだいッ!!」
半狂乱に叫びながら、手で棚をどかそうとする王妃の背を、落ち着いた声が制する。
「アマヤ。落ち着け」
マグニフィコ王がその場に膝をつき、アマヤ王妃の手をそっと掴んで抑えた。
だがその目には、彼女とは異なる色の怒りと恐怖が浮かんでいる。
「いいか、この子を動かすな。骨が折れていれば……内臓が……」
マグニフィコ王はわずかに顔をしかめ、片手を宙へ振り上げた。
すると、その手に呼応するように、重たい棚は簡単に持ち上がる。
「嫌…ぁ」
棚の下から現れた愛娘の痛々しい姿に、アマヤ王妃はすっかり憔悴し、泣き出してしまった。
マグニフィコ王はただ何も言わず、プリンセス・ロサスの額に当てる。
すると彼の手のひらから柔らかな青い光が滲み出し、彼女の身体を包み込むように流れていった。
周囲に集まったティーンズは呆然としていた。
棚の下敷きになった小さな体、棚の破片、──そして姿の見えないアーシャ。
「アーシャが殺そうとしたんだ」
ティーンズの1人、皮肉屋のガーボがそういうと、周りは皆「まさか」とざわめいた。
「アーシャがこんなことするわけないわ」
「優しいアーシャがまさか」
「でも何か言い争っている様子だった」
「きっと何かの間違いだよ」
彼らが言い争っていると、治癒の手を一度止め、マグニフィコ王が叫んだ。
「全員鎮まれ! いいか、魔法が終わるまでこの子を刺激するな!!絶対にだ!」
マグニフィコ王の低く鋭い声が、キッチンの空気を震わせた。
普段は笑顔で民を導くその王の怒声に、ティーンズは言葉を失い、ぴたりと動きを止めた。 - 160二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 01:45:40
──そしてそのときだった。
「……ア……ーシャ……」
かすれた声が、プリンセス・ロサスの口から漏れた。
アマヤがはっと息を呑み、マグニフィコ王が魔法の手を止めずに彼女の唇へと耳を近づける。
「……星……の……妖精……ごめん……なさ……い……」
その言葉は、呪いでもなければ告発でもなかった。
ただ、少女の悔恨の、苦しい吐息にまぎれた懺悔だった。
マグニフィコ王の目が細められた。
魔法の光は静かに消え、彼はゆっくりと手を離す。
「……魔法は通った。まだ意識はある。だがしばらくは動かすな。」
マグニフィコ王は立ち上がり、深く息を吸い込んだ。そして、静かに、だが何より冷ややかな声音で言った。
「アーシャと、その一家が住む森に──今後誰も近づくことを禁ずる。理由の如何に関わらずだ。そしてアーシャを見つけ次第、私に報告しろ」
その場の空気が、一気に凍りついた。
ティーンズは互いに顔を見合わせ、誰一人として声を上げなかった。
プリンセス・ロサスの髪を撫でていたアマヤ王妃は、顔をあげ、わずかに首を振ろうとした。
「……あの子は…アーシャは人のことを誰よりも考える…優しい子だったのに…」
「……だった、だ」
マグニフィコ王の言葉が重く、深く落ちた。
「“だった”のだ。二度と、近づけさせるな」
マグニフィコ王は、床に倒れる娘とその隣に座り込む妻の姿を見つめた。
その美しい碧眼の奥には、かつてすべてを奪われた少年がいた。
愛するものを再び失う恐怖が、その男を、王を、冷たく鋼のように固めていた。
「──アーシャ、貴様は私の"願い"を奪おうとしたのだ。その報いは受けてもらうぞ」 - 161二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 01:46:26
一方その頃──
ギィィィ……と軋む音を立てて、小さなエレベーターが王城の最上階、マグニフィコの私室へと到着した。
アーシャはそっと扉を押そうとしたが──
「開かない……!?」
扉には固く鍵がかかっていた。
──どうしよう、こんたところで
そのとき、階段の方から聞き慣れたテノールボイスが聞こえてきた。
「スター! ヴァレンティノ!」
なんと幸運なことにこのエレベーターは、マグニフィコ王の部屋と繋がっていたのだ。
ふわふわと浮かぶスターは大好きなアーシャの声に気づくと、喜びの声をあげ、すぐにヴァレンティノを引いて飛んでくる。
「開けるぞ!」
ヴァレンティノも一足遅れてアーシャに気づくと、ツノもないのに勢いよく頭突きをし──開かない。
ただ痛い思いをしただけである。
スターはうめくヴァレンティノを見てきゃっきゃと笑いながら、鍵穴に金色の粉をふりかけ、扉を開けた。
アーシャはほっと息をつき、床で暴れるヴァレンティノを抱き上げながら、そっと扉の向こうへ足を踏み出した。
なんとか予定通りマグニフィコ王の部屋に侵入することに成功したアーシャ。このあとどうする?>>162
- 162二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 06:19:29
願いの部屋に侵入するアーシャ一行
スターに祖父の願いを探してもらう中、部屋の棚に何やら布がかかった箱のようなものが目に留まるアーシャ
気になって布をどけると「トマス」と名前の書かれた小さな鍵のかかった宝箱があり父の物だと確信する
やがてスターがサバの願いを発見しアーシャも箱を抱えて逃走する
(※この箱にはトマスが亡くなる前に預けた“娘の成長を見届けたい”という願いが預けられていて、本来なら亡くなった国民の願いは消失するのですがマグ王が執念で保管していました。父の亡霊ともいえるそれに会ったアーシャが滅茶苦茶悔悟する流れを想定しています) - 163二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 07:27:13
父に誇れるような人間になれましたか…(小声)
- 164二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 09:36:54
- 165二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 12:22:51
アーシャの原罪…
まあ最後は自己犠牲で2人の少女を救ったあのタコの方がスターよりずっとマシなんだけどね - 166二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 15:30:23
- 167二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 18:22:10
娘のこと「私の願い」って言っているマグ王普通に惚れてしまう
スレ主さんのアーシャの優しく気さくなのに独善的になってしまう若さとマグニフィコの少々の皮肉で仕返しする程度の人間臭さを持ちながらちゃんと慈悲深い賢王としてのムーブは忘れない強かさの描き方良い - 168二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 19:14:22
アーシャはヴァレンティノを抱きかかえ、願いの間の扉へと駆け寄った。
「たしか、マグニフィコがこうやって手を動かすと……!」
扉の前で必死に手を振る。しかし──扉はうんともすんとも言わない。
「うそでしょ!? これで……これは!? これとか!?」
手を振るたび焦りが増していく。そこへ、スターが小さな手をひらりと一振り。
すれば扉はあっさりと開いた。
「……チームワークね。ありがとう、スター!」
アーシャは息を整えながら中へ駆け込み、振り返って頼み込む。
「スターお願い!おじいちゃんの願いを一緒に探して」
スターはこくんとうなずくと、光をまとってくるくると飛び回る。
国中の願い──膨大な数。でも、急がないと。
──マグニフィコが戻ってくる前に。
──それに、プリンセス・ロサスのことも気がかりだった。早く様子を見に戻らなくちゃ。
焦る気持ちを押し殺しながら、アーシャは部屋を見渡す。
ふと、目に留まったのは、棚の隅にそっとかけられた埃まみれの布。
──あれは……? - 169二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 19:18:42
布をどかすそこには小さな箱があった。銀の金具には錠がかかり、蓋の中央にはひとつの名前が刻まれている。
「……トマス……?」
アーシャの瞳が揺れる。
──お父さんの名前……。
間違いない。この箱は、お父さんのものだ。
なぜマグニフィコがお父さんの名前が入った箱を?
気づけば手が伸びていた。抱きかかえるように箱を胸に引き寄せた、まさにその時──
「まさかあの本を使う気!? お願い、考え直して!」
「娘が重傷を負ったんだぞ! アーシャはもうただの小娘ではない。星を使役する魔女だ。対抗するには、こちらも力が要るッ!」
「でも、その本は……!」
「……少しひとりにしてくれ!!」
低く、重く、聞き覚えのある足音と声──マグニフィコとアマヤだ。
アーシャははっとして、エレベーターへと引き返そうとした──その瞬間。
「それは…!」
スターが青くきらめく小さなガラス球を抱えて飛んできた。
間違いない。サバの願いだ。アーシャはそれを震える手で抱きしめた。
そして、もう一度箱に目をやる。
「お父さん………」
祈るような声が漏れた。
足音がすぐそこに迫ってくる。
「……隠れなきゃ! こっち!」
アーシャは箱と願いを抱えると、机の下へと身を滑り込ませた──
そしてその直後、扉が乱暴に開かれ、マグニフィコが部屋に入ってきた。
ーー
サバの願いとお父さんの名前が彫られた箱を手に入れたアーシャ。しかしマグニフィコが帰ってきてしまう。
ここからどうなる?>>172
- 170二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 00:54:55
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- 171二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 02:16:48
無礼者のシーンね
よくまあ気付かれずに逃げられたなって - 172二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 02:45:19
- 173二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 07:44:55
このレスは削除されています
- 174二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 07:54:43
- 175二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 09:33:36
アーシャのことを信じているからこそ正直に話すよう促しているだろうにその気持ちを裏切られたダリアが可哀想でならねぇよ
- 176二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 09:33:59
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- 177二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 13:27:30
タペストリーの前でマグニフィコは立ち尽くしていた。
焼け焦げた布の中、かろうじて残る三人──若き父と母、その腕に抱かれた幼い自分の姿を、彼はそっと指でなぞった。
「……父上……母上……」
声が震える。
「どうすればいい。星が堕ちた……また、あの時のようにすべてが壊れてしまうのか……」
指先が震えていた。
「なのに……皆は“希望”だと信じていた。父上も、母上も、そして……トマスも」
淡い光の中で、王の背中はあまりに脆く、小さかった。
「お願いだ……もう誰も奪わないでくれ……私の家族を、国を……」
アーシャは初めて見るマグニフィコ王の少年のような背中に目を奪われながらも、今から彼の前に現れるわけにはいかなかった。
彼を追い詰めたのは他でもない、自分であるのだから。
(ごめんなさい──)
胸に箱と願いを抱え、そっと机の影から抜け出す。
エレベーターの扉が音もなく開く。ヴァレンティノが小さく鳴いた。
ーー
やがて扉が閉まり、静かに下降していく。
着いたのは、キッチンの裏口だった。
香草の匂い、鉄鍋の音──ティーンズが片づけの最中だった。
「あっ……アーシャ……!?」
ダリアが振り向き、息を呑む。
「姫は──何とか助かった。今は寝室で眠ってるわ。だから……今のうちに謝って」
ダリアの声は真剣だった。他の仲間たちも無言でうなずく。アーシャは一歩だけ、彼らのほうへ足を踏み出す。
けれど──震えたまま、足を引いた。
「ごめん……」
そのまま背を向け、走り出した。背中越しに、仲間たちの叫びが追いかけてくる。
「アーシャ!!」
それでも、彼女は止まらなかった。
ロサスの人々の願いを取り返すという正義を掲げた以上もうアーシャは戻れなかったのだ。 - 178二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 13:29:18
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- 179二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 13:30:51
サバ達の待つ家へと走るアーシャ。一方その頃マグニフィコ王は禁書を見つめていた。
マグニフィコ王は禁書を開く?
dice1d2=2 (2)
1 本編通り開いてしまう
2 娘がマグニフィコを止めに入る
この後どうなる?
- 180二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 13:42:57
- 181二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 14:48:22
- 182二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 15:11:44
- 183二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 15:58:37
マグニフィコ王は禁書を前に、娘の苦しげな顔を思い出し──手を止めた。
「…今は力ではない」
低く呟くと、本を閉じ、静かに部屋を出る。
「頼む、あの子の傍にいてやってくれ」
寝室に顔を出し、まだ眠る娘をアマヤに託すと、彼は外へ駆け出した。
アマヤは不安げに彼を見送り、しかしマグニフィコ王の瞳が普段の澄んだ碧眼であることに安堵しながら娘の手を握った。
少しして、寝室へ息を切らしたダリアが飛び込んできた。
「王妃様!アーシャが森の方へ走っていきました!」
アマヤは一瞬考え込み、娘の枕元で丸くなっていたチャロを見つめた。
「あなたなら、王の命令は関係ないわよね」
彼女は一通の手紙をチャロに結びつけ、優しく撫でた。
「お願い、これをアーシャに届けて。私はまだあの子を信じているわ。ロサスの美点は心の広さですもの…」 - 184二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 16:01:14
一方その頃、アーシャは森の中の自宅に戻っていた。
祖父に願いの球を差し出し、静かに告げる。
「おじいちゃんの願い、取り返してきたよ」
「……アーシャ、一体なにがあったんだ?」
祖父は演説の騒ぎを目の当たりにしていた。
──アーシャが王女様と言い争いをしていて…!
──アーシャの周りを星みたいなのが飛んでいて…!
ティーンズの告発は焦っていて要領を得ないものではあったが、それでも孫娘が何やら騒ぎを起こしたらしいこと、そして今そのアーシャの周りを飛び回っている金色の星こそ王が探しているお尋ね者であることは嫌でも察せた。
現に昨日まで可愛らしい小ヤギだったヴァレンティノがそれはもう心地よいテノールボイスではなしているのだから…頭が痛くなる光景である。
しかし──
「……これがワシの願い…」
長年失っていた自身の心の一部を前に、その疑問はなんの意味も持たないように思えた。
サバは光る願いを胸に戻すと、まるで歌い出すように微笑む。
アーシャは、震える声で言った。
「それと、お母さんの願いは取り返せなかったんだけど…代わりにこんなものも……見つけたの」
そう言って差し出したのは、小さな鍵付きの箱。
蓋に刻まれていたのは、「トマス」の名。
アーシャは、母と祖父の前で、そっとそれを開けた。
──そこにあったのは青く儚く輝く美しい願いの玉だった。父トマスの願いである。
覗くとそこには>>190な光景があった。
- 185二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 16:23:20
アマヤこそその場でアーシャの首刎ねても許されるだろうに優しいな
まあ三度目の正直にかけたんだろうけど - 186二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 17:01:25
- 187二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 17:42:02
おうロサス島の外の人類皆殺しにしそうなマグ王やめーや
- 188二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 18:30:47
本編ではアーシャがネズミを使って王妃に伝言していたけどここでは真逆だな
- 189二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 18:53:18
加速
- 190二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 19:04:05
願い玉には病床のトマスとマグニフィコ王の会話が映し出されていた
後は願いの魔法という奇跡だけしかないのだから命を願ってくれと迫るマグ王に対して、残されたわずかな時間を安らかに過ごせるように「娘の成長を見守りたい」という心残りだけを託すトマス
泣きそうになりながら願いを受け取るマグ王に対して王に捧げられるのは一つまでだからと言って「マグニフィコがもう苦しまなくていい国になりますように。みんながマグニフィコではなく星に願いを捧げますように、そしてマグニフィコが幸せになりますように」という願いを星に捧げる
最後に願い玉がトマスの形を取り、アーシャに向かって「アーシャ、人に何かをしてもらった時は何て言うんだい?人を傷つけてしまった時は何て言えば良いんだい?」と語りかけて消失する - 191二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 22:06:53
作中の人物達も「願いを叶える魔法」ばっかに注目してるけどそもそも「人の心」=「魂」の一部を擬似的に物質化させてるのなんなんだよ
ジーニーですら死者蘇生はできないってのに本気出せば死者の魂も固定できそうとかそりゃ世界の修正力働いて封印されるわってなる - 192二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 22:29:10
禁書開けてなくて良かった
禁書落ち状態じゃなくてシラフの状態の王に淡々と「なんで私の娘は棚の下敷きになった?」って問い詰められた方がアーシャにダメージがいく
しかも家族もそれぞれ夫と息子の“真実”知ってしまうとか芸術点高い - 193二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 23:21:19
あのこれ…本編で歌っている「この願い」が黒歴史になるんじゃ…しかも「これを歌っていた私を殺してくれ」レベルの
「どうして真実が私を苦しめるの?」→自業自得
「どうか目を覚まして」→目を覚ますべきなのは自分だった
「誰も信じてくれないでも知らないフリはもうできない」→自分を信じて必死に止めようとしてくれた姫様や親友のダリアに何しましたか…?
「きっと私間違ってない」→最初から間違えていた
「空の星が呼ぶ方に進もう自分を信じて」→星の力で人◯し(未遂)
「So I make this wish To have something more for us than this
(だから私は星に願う今以上のものをわたしたちの手にくださいと)」※英語版歌詞→父親は無欲な願いを星と王に託して逝った - 194二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 03:01:36
箱の中に収められていた願い玉に、静かに光が灯る。
やがて部屋に、かすかな映像が浮かび上がった。
それは病の床に伏すトマスと、若き日のマグニフィコの姿だった。ベッド脇にひざまずく王の顔は、今とは違い、ひどく弱々しい。
「お願いだ、トマス……命を…病の寛解を願ってくれ。おまえがいなくなったら、私は……!」
「…君は魔法の天才だ…しかし……人間だ。命を操るような魔法は、きっと人間が行っていいものではない」
そして小さく笑って、言葉を継ぐ。
「そうだな……一つ心残りがあるとすればアーシャのことだ。私亡き後も彼女が健やかに真っ直ぐ優しい子に育ってくれますように…」
その想いが願い玉にこもった瞬間、マグニフィコは涙をこらえきれず顔を歪めた。
「そんな……!」
「王に捧げられる願いは一つだけ。きっとこれが君に預けるにふさわしい願いだ……後悔はないよ」
だが、次の瞬間。
トマスはふっと目を伏せ、小さく笑って言った。
「でも……本当はね。私は欲張りだから、星にも願ったんだ」
マグニフィコが顔を上げる。
「マグニフィコ王がもう苦しまなくていい国になりますように。みんなが、マグニフィコ王ではなく、星に願いを捧げられますように。そして……君が、幸せになりますように…ってね…ハハ、やっぱり欲張りかな」
──そんな光景を映していた願い玉の光は、あたたかく脈打ち、やがてトマスの姿が浮かび上がった。
「アーシャ」
彼はやさしく語りかけた。
「人に何かをしてもらった時は、なんて言うんだい?
人を傷つけてしまった時は、なんて言えばいいんだい?」
「…っお父さ…」
アーシャは震える唇で答えようとした。
だが、すぐにトマスの姿は、光の粒となって、そっと消えていった。
──きちんと、話さないと。
まずは王女に謝って、そして父さんの願いを……星に願いを捧げられるロサスを、マグニフィコ王の幸せな未来を、私が叶えるんだ。
アーシャが決意した時、乱暴に扉が開けられた。
「……やあアーシャ…密告があってな…」
月明かりを背に立つマグニフィコ王の姿がそこにあった。 - 195二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 03:03:26
まだ禁書堕ちしていないマグニフィコ王と、トマスの優しい願いに触れたアーシャ……一触即発の緊張感もあるが、この場での和解はできるのか…?
どうなる?>>197
- 196二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 05:52:29
王の持ち物の窃盗はともかく中世だと王族への殺人未遂って大体は極刑(しかも八つ裂きとか惨たらしい場合が多い)なんだがロサスの場合刑罰はどうなっているのか
- 197二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 06:06:27
ちょうどチャロも到着しアーシャに王妃からの手紙を渡す
一読し、しばらくした後「ごめんなさい」とだけ書くアーシャ
話が長くなるかもだから先に、と受け取ると手紙は鳥や蝶のように羽ばたいて王宮の方に飛んでいく
アーシャ、マグニフィコ王に自分が姫に棚を倒してしかも見捨てたことを話す
そして王も机の上のトマスの願いが入った箱を発見し、そして花瓶に生けられた姫からの贈り物である薔薇を見つけるが不自然に散っているのを目にする(前夜の祖父との喧嘩の時にアーシャが散らしてしまった)
「寛大な処分を約束しよう。君が、いやロサスの皆が私のことをどう思っているか改めて知ることができたのだから」と怒りを通り越して感情を無くした顔で淡々と告げる王を見て絶望するアーシャ - 198二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 07:47:02
まあ英語小説版だと父が亡くなった後も生活できていたのは王がアーシャ一家を支援してくれたからだと窘める祖父に対して「そんな事よりおじいちゃんの願い叶えて貰った方が良かったでしょう?」って言ってるからプリンセスちゃんからの薔薇もぞんざいに扱ってそうなんだよね
- 199二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 08:12:22
スターの出方が気になる
中身幼児だから何もわからず「アーシャをいじめるな😠」って王様を攻撃するのかはたまた「ちょっと、なんでアーシャ泣いてるの💦」困惑するだけなのか - 200二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 12:09:42
最近のディズニーの「主人公の行動は何から何まで正しくて褒められる行為です」っての正直違和感あるからこれくらい自分のやらかしを自覚させて曇らせるくらいでいい
- 201二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 16:50:53
マグニフィコ王がアーシャの家に足を踏み入れたのは、ちょうどチャロが窓からひょいと飛び込んできた直後だった。
「……アマヤの差金か」
王は苦笑すら浮かべず、チャロを軽く抱き上げ、アーシャに向けて手紙を差し出すよう促す。
アーシャは受け取り、無言で開いた。手紙は短く、優しかった。
読むほどに胸が締めつけられ、しばらくして筆を取り、便箋の端に小さくこう綴った。
「ごめんなさい」
チャロがその手紙をくわえようとしたが、マグニフィコ王はひと振り手をかざす。
魔法の光が紙を包み、手紙は鳥のように舞い上がり、王宮の空へと羽ばたいていった。
アーシャは言葉を探しながら、ようやく口を開いた。
「……私が…王女に棚を倒したんです。しかも……置いて逃げた……。本当に…ごめんなさい」
マグニフィコ王は既にアーシャの方を向いていなかった。彼の視線は彼女の奥の机上──トマスの願いが納められていたはずの箱へと向けられていた。
──箱の中身は中は空だった。
厳重に保護魔法をかけ、守ってきた友人の願いはいつのまにか消えていた。
さらに視線をずらせば、花瓶の薔薇。プリンセス・ロサスがサバの誕生日プレゼントとして贈ったもの。
それが無惨に散らばっていた。
昨晩アーシャがサバと言い争った際、花瓶を倒してしまったのだ。
──この小娘はどこまで私を愚弄する気だ
彼は腕の中のチャロを撫でながら冷たい瞳でアーシャを見つめた。
「寛大な処分を約束しよう。君が……いや、ロサスの皆が私をどう思っているか、よくわかった」
それはもう対話を望む相手なものではなかった。
ーー
「…ん、ここは……」
一方その頃、プリンセス・ロサスは寝室で目を覚ました。隣には泣き疲れてしまったのか目元が赤いまま眠っているアマヤ王妃の姿がある。
プリンセス・ロサスは気を失う前の記憶を順に整理し思い出していた。
そして、夜空を見上げ、星が一つ足りないままであることを確認すると、ベッドから降りて裸足のまま父の部屋へと向かっていった。
プリンセス・ロサスはこのあとどうする?>>202
- 202二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 19:57:47
眠っている間夢の中で赤ん坊の頃トマスに抱っこされていた記憶を思い出したプリンセス
書斎の机の上のトマスのノートを発見すると、そこには赤子の自分にトマスが歌ってくれた「星に願いを」の歌が記されていた
記憶を思い出すかのように姫が歌うとそれに反応するように姫の瞳が輝き部屋に残っていたスターの魔力の残滓も光りながら空に帰って行く
─ロサスと父を救う手がかりを見つけたと確信すると母のいる寝室に戻って行く - 203二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 20:37:43
野獣「貰ったバラを粗末にするとかあの魔女だったらアウトだったぞ」
- 204二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 00:01:38
マグニフィコ王「そうかそうか、つまり君はそういうやつだったんだな」
- 205二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 06:59:09
映画見てもアーシャが家族思いで優しい少女ってのが全然感じられなかった
結局身内を巻き込んでいるし - 206二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 11:07:17
- 207二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 11:28:47
寝室で目覚めたプリンセス・ロサスの胸には、眠っていた間に見た夢の温もりが残っていた。
──赤ん坊の自分を、優しく抱き上げてくれた腕。
父ではない、大きくてあたたかい手。その手の主は、トマスだった。
ふと、父の書斎へと足を運ぶ。室内の静けさの中、机の上に置かれた一冊のノートが目に入った。
めくると、少し掠れた筆跡で歌詞が記されていた。
それは──赤子の自分にトマスが歌ってくれた子守唄、「星に願いを」だった。
プリンセス・ロサスはそっと歌い始めた。始めは鼻歌で、徐々にかすかに震える声で、ひとつひとつ思い出すように。
すると、まるで呼応するように、部屋の片隅に残っていたスターの金色の魔法の粉が、やさしい光となって舞い上がる。
光はくるくると旋回し、やがて窓の隙間から夜空へと帰っていった。
「……光照らしてくれるでしょう…」
プリンセス・ロサスは歌いきると、ふと息を吐き部屋を見渡す。
──アーシャのところに行ったのか、父はまだ帰ってきていない。チャロも呼んでみても出てくる気配がない。おそらく父と一緒に行ったのだ。
彼女は心配で落ち着かないのか部屋を見渡し、そして──壁にかけられた禁書へと目を向けた。
ーー
自ら制すか、止めてもらうか、毒牙にかかるか…
このあとどうなる?>>210
- 208二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 12:15:58
📖<い、今のところ俺焦らされてばかりなんですけどいいんスかこれ…
- 209二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 12:17:37
いいんじゃね?
- 210二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 12:22:44
つい、禁書に触れようとした瞬間、そばにあった東洋の書(勝利友情努力の本)が落ちた。彼女は禁書から東洋の魔法の書を見て、その本を持って部屋に戻り練習するのであった。今だったら魔法カメハメ波や卍解、影分身、時止めができると確信している。
- 211二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 12:35:57
- 212二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 12:38:44
もし作品あんまり知らないとかでクロス苦手だったらスレ主様安価振り直しでもいいんじゃないですか
- 213二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 12:57:03
まあマグ王なんて簡易版神龍みたいなもんだし
そういえばあいつも悪人善人見分けられるくらいには倫理観ある願望器だったか - 214二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 13:31:46
ちなみにかめはめ波・波紋呼吸法・鬼滅の呼吸はいずれも道教の呼吸法、ナルトのチャクラもヒンドゥー教の呼吸法が元になっているのでジャンプという名の東洋魔術の教典かもしれないぞ!
- 215二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 14:09:46
スレ主がジャンプあまりわからないって言ってるのに意地でもクロス展開に持って行きたがるのはどうなんよ
- 216二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 14:45:27
ウィッシュ×ジャンプ作品について語りたいんだったらそれでスレ建てろって話ですしね
でもこの先の⚓️で上手く処理してくれる人がいるかもしれませんし安価し直すでもどちらでもいいと思いますよスレ主様 - 217二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 15:12:59
まあ、ジャンプのありなしは置いといて、
今のロサスは禁書が気になって手を伸ばしたけど、
今まで訓練したり、このお気に入りの本を覚えようとしたことを思い出して、また訓練を始めた感じでいいのかな?使えない魔法があったら恥ずかしいもんね。
てか、やっぱり、禁書に触れて読んだ方がよかった? - 218二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 15:25:36
触れなくていい、正解。
次期父親の後継者なら、下手にやると後継者失格になる可能性あった
こういう禁書系は父親と一緒に教えてもらった方がいい。扱い方や保存の仕方とか - 219二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 16:55:14
なんかうっすら荒れてる…?
安価にはなるべく忠実でありたいのでとりあえず書いてみましたが…詳しくないので解釈違いだったらすみません
多少のパロならともかく本格的なクロスはエアプの自分には書けないかと…
ーーー
プリンセス・ロサスが禁書へと手を伸ばそうとしたその瞬間、隣の棚から一冊の本が音を立てて落ちた。
──東洋の魔法書。
姫が幼い頃から好んで読んでいた、不思議な絵巻のような書物だ。
「……今なら」
ロサスは禁書から手を引き、そちらへと歩み寄ると、床から拾い上げて自室へと持ち帰った。
「ふふ…」
ベッドの上、お行儀悪く漫…"魔法書"に読み耽る。この魔法書は絵が多くて他のものよりずっと面白い。つい本来の目的を忘れてしまうほどには……彼女がパラパラと絵をめくっていると、ふと体の長いドラゴンのようやものが描かれたページで目が止まった。
このドラゴンはどんな願いを叶える魔獣として描かれていた──が、
「それはムリな願いだ……わたしは神によって生みだされた。したがって神の力を超える願いはかなえられん」
ドラゴンはとある願いを断っていた。
──プリンセス・ロサスはその言葉を見て、ページを捲る手を止めるとじっと考え込む。
……父も、このドラゴンの言う通り神ではない。
あの人はたった一人で、世界中の魔法を学び、国を立ち上げた偉大な王様だ。そして国中の人々の願いを預かり、できる限り叶えようとしてきた。
本当に偉大で誇らしい父親だ。
しかし、彼は人間だ。
人間として、彼の行動は本当に正しかったのだろうか。
アーシャは「返して」と言っていた。
父の庇護下で生きてきたのに彼に歯向かうとは何と恩知らずな奴……しかし彼女の言っている言葉に私はきちんと耳を傾けるべきだったのではないだろうか。
願いという心の一部を父に預けて暮らす人々は本当にそれでいいのだろうか。
夢も希望も、それに伴う責任も全てマグニフィコただ1人に背負わせ委ね──
父も、ただの人間。限界もあるし、苦しむことだってある。
ロサス王国は、父親は、このままではいけないのではないだろうか。
──その時、階下から足音が聞こえた。マグニフィコ王が帰ってきたのだろうか。 - 220二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 16:59:34
足音の正体は?dice1d4=2 (2)
1 スターに返り討ちにあったマグニフィコ
2 スターとアーシャを捉えて帰ってきたマグニフィコ
3 マグニフィコから逃げてきたスターとアーシャ
4 マグニフィコから逃げてきたアーシャ(スター不在)
この後どうなる?>>222
- 221二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 17:15:44
媒体によっても微妙に設定が異なるのが御長寿コンテンツの難しいところですよね
- 222二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 17:16:17
- 223二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 17:29:20
世界観壊さない程度に上手くまとめてて普通にスレ主さんの技量に感心してしまった笑
- 224二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 17:36:38
>>222の者ですがしまった!アマヤは姫が起きた時寝ていましたね
とりあえず飛んできた手紙に気づいて起きたか「王妃様ー!空から手紙がー!」したティーンズに起こされてあわてて姫のところに向かってきた感じでお願いします
- 225二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 19:40:05
王族に危害を加えておいて国外追放で済むとか温情を超えた温情だけど情けをかけているというよりは「お前のこともう顔も見たくなければ考えたくもねーよ消えろ」ってことなんだろうね
なおこの時代において何の後ろ盾も無しのコミュニティからの追放ってのは遠回しな死刑宣告みたいなもの - 226二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 22:18:00
📖<あわわっついに俺の関係ないところで闇落ちした
- 227二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 02:12:33
もし過去作とのオマージュやるんだったらランプの魔神について記されたアラビアの本ってなるかも
「宇宙の力すら持つ魔神ですら死者蘇生や人の心を操る願いは叶えられない」みたいなナレーションがつく感じで
- 228二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 07:38:35
こちらから試し読みできるウィッシュ小説版のプロローグだと国民の方から進んで差し出すようになったみたいだからもしかしたら願いの儀のことも王様が勝手に決めたんじゃなくて余りにも国民が願いの魔法にすがりつくんで王様が妥協案として出した可能性高いんだよね
なのにアーシャひどくない?
- 229二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 07:46:09
スターはマグ王の魔法で捕まっているのかそれともアーシャに合わせて大人しく付いていってるだけなのか
- 230二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 10:15:50
階下から聞こえていた足音が近づき──
書斎の扉が勢いよく開かれた。
「姫っ……!」
現れたのはアーシャだった。
顔は涙でぐしゃぐしゃに濡れ、肩で息をしている。
彼女はそのままプリンセス・ロサスの前で膝をつき、頭を深く垂れた。
「ごめんなさい……棚を倒したのも、逃げたのも……全部、私……! 本当に、ごめんなさい!!」
プリンセス・ロサスは驚いたようにアーシャを見つめた。その必死な様子に気圧されたのもあるが、それ以上に、アーシャの手首に巻かれた青色の鎖が、彼女の目を引いた。
その青色には見覚えがあった。それは明らかにマグニフィコ王のものだった。
──慈悲深い父が、人を縛った?
こんなことは、見たことがなかった。
「……アーシャ、いいの。私も、あなたの話をちゃんと聞かなかった。ごめんね」
そう言って、姫はそっと手を差し伸べた。
だがその優しい空気は、背後から響いた重い足音に断ち切られる。
「感動的だな」
冷たい足音共にマグニフィコ王が現れた。 - 231二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 10:16:21
表情は厳しく、その手には金色に輝く瓶──スターが閉じ込められている。
中のスターは、丸い体で必死に蓋にぶつかっていたが、王の魔法に阻まれびくともしない。
「アーシャ、君には追放刑を言い渡す。明朝出航の船でロサスを離れてもらう。それまで地下牢に入れ」
アーシャは黙って顔を伏せ、ただ一度うなずいた。
──ロサス王国で追放刑。それは前代未聞だった。
法を破った者にも言い分を聞き、必ず更生の道を示してきたあの優しい王が……。
「パパっ!いくらなんでも重すぎます! この通り私はもう──」
「私の魔法があったから助かったのだ!あと一歩遅ければ──」
その瞬間、王の瞳がかすかに揺れた。
まるで、何かを奪われそうな少年のように。
だがすぐに視線を逸らし、冷たく言った。
「お前は明日から学ぶことが増える。王女としての務めだ。今夜はもう寝なさい」
その声は、あまりにも機械的だった。
「パパ……一体なにが……」
そのとき、アマヤ王妃が姿を現した。
ティーンズたちが夜空を飛ぶ手紙に気づき、彼女を起こしていたのだ。
髪も王冠も乱れたまま、アマヤは夫を見つめていた。
「あなた……」
王はしばし黙り、そして静かに言った。
「……もういい。もう疲れた。私はもう、民を救わない。ただ支配する。王とは……それだけでいい」
プリンセス・ロサスは父の異様な様子に、不安げにその手の中の瓶──スターを見つめた。
スターもまた、虹色に輝く姫の瞳を見上げ──ハッとしたように、微かに震えた。
異様な様子のマグニフィコ王…プリンセス・ロサスはこの後どうする?>>235
- 232二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 11:04:00
呑気というかお優しいな
ロサスの未来が文字通り潰れていたかもしれないのによ - 233二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 11:14:52
- 234二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 11:17:24
- 235二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 11:20:24
- 236二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 11:47:48
- 237二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 13:20:00
- 238二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 13:24:29
裁判で、国王が見てきた過去のやばい願いがどんなのだったのか言ってほしいな。どうして選別する必要があったのかの理由にもなりそう。
- 239二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 18:43:19
不思議の国のアリスの裁判のくだりかな
さて判事はマグニフィコ王として白ウサギや陪審員の役は誰になるやら - 240二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 22:13:41
てか禁書無しでスター封じ込めているのすげぇ
まあ今回は事前に星の妖精が犯人だってわかってるし現場にスターの杖が落ちていたならそこに残っていた魔力を解析して対策を練ってからアーシャとスター捕まえに行ったのかもしれないね - 241二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 04:56:14
おつしたー
- 242二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 07:51:33
実際にこの通りの筋書きだったら前半で滅茶苦茶ヘイト溜めてから後半で罪に対して重すぎるくらいの(精神的な)罰を与えられてトータルで許されそうなキャラだなアーシャ
そして「制作陣のお気に入り」キャラだと言われる - 243二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 13:42:12
この映画好き
- 244二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 17:57:27
ロサス国民の反応はどうなるのか
本編だと願いを盗んだことに対して「あのアーシャが!?」みたいな反応だったけど将来自分たちの願いを叶えてくれるかもしれない王女様を文字通り潰そうとしたんなら「死刑だ死刑💢」ってなるかもしれないし
まあ今のアーシャ的にはそっちの方が楽かもしれないが - 245二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 19:31:02
沈黙のなか、プリンセス・ロサスが一歩前に出た。
「……父上、今から裁判を開きましょう」
その言葉に、マグニフィコ王はゆっくりと目を細めた。
「この時間にか?」
「夜でも関係ありません。これは国を揺るがす事件です。民も、臣下も、アーシャの処遇をきっと知りたがる」
プリンセス・ロサスは真っ直ぐに父を見つめた。
「アーシャを罰するのなら、堂々と国民の前でその理由を語るべきよ」
言葉には、どこか冷静さを装った緊張が滲んでいた。
父は昔から、自分には少しだけ甘かった──そのことを、彼女は理解している。
マグニフィコ王は黙って彼女を見下ろしていたが、ふいに短く息をついた。
「……裁判か。面倒なことを言い出す」
だがその声には、どこか諦めにも似た響きがあった。
そして王は、静かに踵を返しながら告げた。
「準備をしろ。すぐに議場を開く」
スターの入った瓶は、まだ彼の手の中にあった。
ーー
さて、裁判の構成は?(安価は複数人指定可)
被告:アーシャ
原告:プリンセス・ロサス
裁判官:マグニフィコ王
陪審員:>>247
証人:>>248
罪状:被告人アーシャによる原告プリンセス・ロサスへの殺人未遂
- 246二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 19:40:50
- 247二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 19:45:37
城勤めでもアーシャの知人でもない一般ロサス国民(本編で願い壊された3人みたいなモブでも良いしディズニー過去作に似たキャラでも良いし)
- 248二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 20:08:16
ダリア(最初の目撃者のティーンズの代表として、城から逃げる直前のアーシャに声をかけているから)
サビーノ(アーシャが前日どんな様子だったか証言)
ヴァレンティノ(「そもそも最初に姫さんに頭突きしたのは俺なんだから俺が全部悪い!」と庇う役割でもある) - 249二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 22:13:29
良かったなアーシャ、これでみんなの前でこの国の真実を話せるぞ(愉悦)
- 250二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 22:50:43
「アーシャが姫に棚を倒して見捨てた」というのは原告被告ともに知っている揺るがない事実として「姫が知らないこと」を証言するのが証人の一番大事な仕事だからね、この人選はしょうがないね
自分のやらかした事を改めて客観視させられてゲロ吐くまで追い詰められて欲しいけどそれでも「私みたいな馬鹿な人間がまた出ないように願いを解放してくれませんか」って言えるのかなアーシャ - 251二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 04:30:50
この画風懐かしすぎる
- 252二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 07:19:01
- 253二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 10:41:15
また映画みたくなった
- 254二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 13:35:59
玉座の間は急ごしらえの裁判場に変えられていた。
王座が裁判官席、その両脇に原告席と被告席が設けられ、半円を描くように12人の一般市民が陪審員として座っている。
夜中にも関わらず、城門前には傍聴希望の民が押し寄せ、選ばれた者だけが場内に入った。
「これより──アーシャによるプリンセス・ロサス殺人未遂事件の審理を開始する」
マグニフィコ王の低い声が響く。
罪状が読み上げられるたび、場内には小さなざわめきが走った。
「弟子の面接に不合格になった被告人は衝動的に夜空から星を盗み、その魔法を使って王の部屋に侵入、願いの窃盗をした。その際、被害者である王女にその場面を目撃された被告人は、星の魔法を駆使して食器棚を倒し、王女を下敷きにした上で逃走──」
原告席のプリンセス・ロサスは、罪状を読み上げるマグニフィコ王の傍に置かれた瓶をじっと見つめていた。
瓶の中のスターは裁判を理解できていないのか、不安げに瓶にへばりついている。
一方の被告席のアーシャは、両手を膝に置き、顔を伏せたままだ。
その横顔に浮かぶ陰影からは、反論する気配も読み取れない。
「最初の証人、ダリアを」
ティーンズ代表の少女が松葉杖をつきながら、進み出る。小柄だが、背筋はしっかりと伸びていた。
「名前と役職を述べよ」
「ダリアです。えっと、キャッスルベーカーとして、王のクッキーを焼いてます…」
緊張した様子の彼女に、マグニフィコ王は視線で続きを促す。
そして、ダリアは一呼吸おいて証言を始めた。
さて、ダリアはどんなことを証言する?>>255
アーシャに有利なように?
片思い相手のマグニフィコ王に有利なように?
それとも中立をたもつ?
- 255二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 14:16:04
最初はあくまで中立に、見たままのことを
アーシャと姫が揉み合っているところまでは目撃したがその後は姫の要請で王を呼びに行ったためわからない
そしてキッチンから森へ逃げようとするアーシャに出頭するよう声をかけたが「ごめん」とだけでそれ以上は聞けなかった
でも今までアーシャが魔法を使っていたことはなく魔法についての知識も無いためアーシャが魔法を使って星を盗んだとは考えにくい
そして城の秘密である王の書斎へのエレベーターをアーシャに見せたのは自分なのでアーシャが願いを盗み、姫が重傷を負ったのには自分に責任がある
どうか自分にも罰を - 256二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 18:28:01
ダリアは唇を噛みしめながら、ゆっくりと言葉を紡いだ。
「……王女とアーシャが揉み合っているところは見ました。でも、すぐに王女のご要請で王様を呼びに行ったので……その後どうなったのかは分かりません」
彼女は視線を落とし、松葉杖の先を床に軽く押し当てた。
「そのあと、キッチンから森へ逃げようとするアーシャを見かけて、謝りに行くように声をかけました。でも……返ってきたのは『ごめん』の一言だけ。何か急いでいるようで……それ以上は聞けませんでした」
場内がわずかにざわめく。
マグニフィコ王が「静粛に」と低く言い、ダリアは続けた。
「でも……私は、よくアーシャと一緒にいましたが、今までアーシャが魔法を使っているところなんて一度も見たことがありません! 星の魔法どころか普通の魔法だって、彼女は知らないはずです! だから…アーシャが魔法を使って星を盗んだとは……どうしても考えにくいんです」
一瞬ためらい、彼女は深く息を吸った。
「……それに、アーシャが王様の部屋に忍び込むのに使ったエレベーターは、足の悪い私のために王が用意してくださったエレベーターです。だから、私がいなければこのエレベーターは…なくて……アーシャが願いを盗み、王女が重傷を負ったこと……その責任は私にもあります。どうか、私にも罰を」
ダリアの言い淀むその姿からは、なんとか友人を庇おうとしているのが容易に見てとれた。陪審員席からはわずかに同情の雰囲気が流れ始める。
だが一方のマグニフィコ王は表情を変えず、「下がれ」とだけ告げた。
「次の証人──サビーノを」
ーー
サビーノの証言>>259
ヴァレンティノの証言>>260
- 257二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 18:44:03
ここのスレ主、ちゃんと本編セリフ覚えてたり、マグニフィコ王の聖人であろうとはする人間臭さ、アーシャに基本は親切だけど余裕がなくなると視野が狭くなる未熟さの解釈が上手かったりと異様にウィッシュの解像度高いな
何ウィッシュキメたんだ…?? - 258二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 20:07:52
自分も二次創作のためにアマプラ買ったり小説版買いましたが…ここまでキャラエミュするのは難しいと思いますね
- 259二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 20:13:30
アーシャを守るため、星を降ろしたのも孫を盗みに行かせたのも願いに目がくらんだ自分だと偽証
孫ではなく自分を罰してくれと涙ながらに訴える
だがそれが逆にマグ王の逆鱗に触れた!(嘘だとわかっている+孫の過ちを認めて謝罪しようとしなかったため)
なお陪審員達は「あれだけ長く生きているユダヤの老人なら星を呼ぶまじないくらい知っているだろう」と納得しかける - 260二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 21:15:51
アーシャは魔法を使っていないあくまであの星が全部やったと証言
まずはそのスターを引っ張り出して話聞いてみろと煽る
それに王女様に先に手(頭だけど)を出したのは自分なんだからアーシャを裁判にかけるのではなく自分をロースト肉にするのがスジじゃないかと主張
仔山羊って大人と違ってクセがなくて美味しいんですよね - 261二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 22:20:02
正直シラフのままブチ切れ状態のマグ王に立ち向かうとか考えたくない
禁書状態も暴走でかえってデバフ入ってるんじゃないかと思ってるんだ - 262二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 00:35:40
真面目な話マグ王はヴィランとして対峙するなら余りにも隙らしい隙がなさすぎるからね
本編でも封印する事しかできない辺り倒す事は不可能だろうし
スターの存在もそうだけどマグ王以外のロサス関係者を味方につけないと立ち向かう事すら難しいと思うから本編はベストとは言えないけどベターな方なんだろうね
でもやっぱりもう少しで良いからアーシャの行動に説得力のある描写が追い付いて欲しかったな - 263二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 07:41:10
まあ「老い先短いワシがいっそ…」と考える気持ちはわかる
だがな、マグ王が求めているのはそうじゃないんだよそうじゃないんだよ… - 264二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 09:22:39
「証人、サビーノを」
白い髭を伸ばし、深い皺に覆われた顔の老人が、杖をつきながら証言台へ進み出た。
その歩みはゆっくりだが、眼光には強い決意が宿っている。
「……わしはアーシャの祖父、サビーノです」
低くかすれた声が響く。
「事件の夜、孫のアーシャは…わしの100歳の誕生日を祝うために、王にわしの願いを叶えてくれるよう頼みに行きました……だが断られた。あぁ、当然です。マグニフィコ王は公平に国を収めてくださってるのだから……だが、欲深いわしはアーシャに『願いを取り返してくれ』と頼んでしまった…」
陪審員たちが顔を見合わせる。サビーノは続けた。
「この老耄の体では城に忍び込めない、だから孫の優しさに漬け込んで、あの子にこんな無茶なことをさせたんです。星もわしが呼び出してアーシャに着いて行かせました…」
彼の声は途中で震え、目には涙が滲んでいた。
陪審員席の一角から「確かにユダヤの100歳の爺さんなら星を呼ぶまじないくらい知っているかもしれん」という小声が漏れ、いくつかの頷きが広がる。
しかし、マグニフィコ王の眉間には深い皺が刻まれた。
「………孫の過ちを認めもせず、王女への謝罪すらないとは……王国への侮辱だな」
あえて言葉にはしないが、サビーノの発言は明らかに偽証だと、彼は見破っている様子であった。
玉座の間の空気が一気に張りつめた。 - 265二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 09:24:58
「……次の証人、ヴァレンティノを」
どよめきとともに、小柄な小ヤギが場内に入ってきた。
ふわふわの茶色の毛並みに黄色のパジャマ、しかしその瞳には妙な自信が宿っている。
証言台の前で一息つくと……
「ご紹介に預かりました…俺こそ!アーシャの相棒、ヴァレンティノだ!」
澄んだテノールボイスが響いた瞬間、場内は一斉にざわめいた。
「しゃ、喋った!」「これが星の魔法……!」
陪審員席にも驚愕と動揺が走る。
ヴァレンティノは首をしゃくり、マグニフィコ王を見上げた。
「断言するね! アーシャは魔法を使っていない!!……というかぶっちゃけアーシャには使えないだろうな…。ん? じゃあこんなイカしたボイスはどうやって手に入れたかって? アイツさ!!」
そういうと、ヴァレンティノは前足で、マグニフィコ王の手元の瓶──その中のスターを指した。
「あの星が俺に金色の粉を食わしてくれて、それでこのヴォイス…を手に入れたのさ! だからアーシャは魔法は使えないし、そんなアーシャが姫様に棚を倒すなんてことできるはずない! マ、現場は見てないけど…!」
自信満々にアーシャの容疑を否定すると、ヴァレンティノは一呼吸置きさらに続けた。
「それに……実のところ姫様に先に手を出したのは、この俺だ…!! 正確には手じゃなくて頭突きだけど……。俺は頭突きで姫様を転ばせたぜ! だからまずはアーシャを裁くより、俺をロースト肉にして食うのがスジってもんじゃないか!?」
ヴァレンティノの大胆な言葉に、陪審員の中には笑いを噛み殺す者もいたが、マグニフィコ王の目は笑っていなかった。
彼はただ、愛娘への暴行容疑者が増えたどころか、極秘の星の魔法についてベラベラ話され、明らかに不機嫌そうに眉を顰めていた。
さてこの後どうする?>>266
被告のアーシャに弁明させるか
原告兼検察のプリンセス・ロサスに証言させるか…
陪審員から何か動きがあるのか…
それとも全く別の方向に…??
- 266二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 10:32:00
マグニフィコ王、原告である娘に証人達の証言が正しいものか確認
プリンセス・ロサス、確かにダリアに人を呼ぶように命令したのは自分なので彼女の証言は合っていると認める
しかしキッチンは誰もが入れる状態になっておりあの時城外は衛兵の警備は強化していたが城内は手薄でありダリア達が人を呼ぶまで誰も駆けつけられなかったので元々の警備に問題があるのではと主張
今議論すべきものではないが今後の参考にすると答えるマグ王
そしてアーシャとサビーノ翁のやり取りは自分にはわからないがアーシャは本当に祖父を慕っていた。そんな孫に危険な鉄砲玉の役ををやらせるはずがないとサビーノの嘘を見抜くプリンセス
最後に、ヴァレンティノに頭突きをされたのは確かなのでヤギの証言も合っていると認めるが、スターが只のヤギに言葉と知能を与えたということは大げさな言い方をすれば心を操作したということを指摘
ヴァレンティノを見て確信したがどうやらスターには人や動物を惑わす力があり、アーシャの一連の行為がスターによる精神操作なら責任能力はないのではと主張する - 267二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 12:11:41
映画でもスターに唆されてアーシャは盗みを決意しているのでスターが真犯人とも言えるんだよね
- 268二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 13:39:43
スターはいなかったらいなかったらで本編がどんな展開になるか分からないくらい
影の主役か黒幕のような立ち位置だからね - 269二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 16:04:10
プリンセス・ロサスが静かに口を開いた。
「……まず、ダリアの証言について。確かにあの時、人を呼ぶよう命じたのは私です。だから彼女の証言は正しい」
その声には自信と冷静さが漂っていた。
「ただ……ダリア達に頼んでから人が来るまで、あまりにも時間がかかりました。もっと早く衛兵が異変に気づいていれば、アーシャはあんなことしなかったはずです。城の警備について、もっと見直す必要があると思います」
陪審員たちの意識を、どうにかアーシャの罪から逸らそうとする幼い試みに、マグニフィコ王は短く息をつき、
「……今議論すべきことではない。しかし、今後の参考にはしよう」
とだけ答えた。
プリンセス・ロサスは一瞬視線を泳がせ、軽く頷くと今度はサビーノに向き直る。
「アーシャとあなたのやり取りは私には分かりません。ただ──私の母のアマヤは、アーシャを“人を思いやる優しい子”と評していました。それに…サビーノ、あなたの100歳のお祝いに花を贈った際も、物腰の柔らかな善良な方だと感じました。そんな貴方が、願いのために孫を犠牲にするとは思えません」
その言葉には、サビーノの偽証を見抜いた確信が込められていた。アーシャの罰を軽くしたい一心で、しかし嘘を看過することはできなかった。
やがて彼女は、ヴァレンティノを見据える。
「……それと、ヴァレンティノ。あなたに頭突きをされたのは本当です。そしてもし、貴方のいうように、貴方の知性や行動が星の魔法によるものだとしたら、あの星──スターには、人や動物を惑わす力があるといえるでしょう」
彼女は息を整え、陪審員たちへ向き直る。
「アーシャの一連の行動が、その魔法による精神操作の結果だとすれば……彼女に責任能力はありません」
玉座の間がざわめきに包まれる中、マグニフィコ王はスターの入った小瓶を指先で弾き、娘を見下ろした。
「ほう……アーシャもそのヤギも、この星に操られたと言うのか? ならば証拠はあるのか? この星が人を惑わす力を持つという証拠は……」
優しげな低音でありながら、威圧を孕んだ声。
プリンセス・ロサスはその視線を真っすぐ受け止め、そして静かに告げた。
「証拠は貴方です、父上。なぜそこまでアーシャの追放を急ぐのです? ……貴方らしくありません」
その虹色の瞳は、何か“真実”に触れた色をしていた。
ーー
さてこの後どうなる?>>272
- 270二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 17:07:31
ksk
- 271二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 17:15:35
1から見返してるけど読み応えある
- 272二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 18:19:50
証拠品として森の熊と鹿が仲良くしている様子を映した水晶玉を持ち出す姫(🦌「食べないでいてくれてありがとう!」のシーン)
動物が本能を否定するなど明らかに精神魔法が加えられており、この魔法を操るスターに一番近かったアーシャは正気の状態では無かったと主張
「違う!」と遮るアーシャ
自分はロサスの皆の願いのほとんどが叶えられないままだと知ってガッカリした
そして勝手に王を邪悪だと決めつけ星の力を借りて真実を広め、引き摺り降ろそうとした…いや違う、真実なんてどうでもいい、自分はヒーローになりたかっただけ、チヤホヤされたかっただけだと主張
スターもサバもダリアも関係ない、自分が全部悪い、もう消えたいから終わらせてほしいと乞う
(>>166のイメージで)
- 273二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 20:05:23
- 274二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 23:18:49
姫様にはそんなつもりはないんだろうが“音楽で若者の心を動かしたい”って願いを王に叶えてもらおうとしたサビーノとアーシャにブッ刺さってるの草
そういえばここだとお姫様、サビーノの願いの内容アーシャか父親に聞かないとわからないのか - 275二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 23:57:38
プリンセスちゃんを見ていると「殆どの人間は実のところ自由など求めてはいない。何故なら自由には責任が伴うからである。みんな責任を負うことを恐れているのだ」というフロイトの名言を思い出す
要はロサス国民がよく考えずにマグ王に「願いを叶える責任=願いを叶える自由」を放棄したのが本編の騒動の原因なんだよね - 276二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 00:02:26
「私が証拠だと? くだらない冗談はよせ。この通り、私は冷静だ」
マグニフィコ王は、見惚れるほどシニカルな笑みを浮かべて言い放った。
陪審員席もうんうんと首を縦に振り、特に女性の陪審員はそれはもう熱烈に首を振った。
プリンセス・ロサスの右目の青色は、父に同調するように微かに揺らめき、左目の虹色は真実を射抜くように鋭く輝いていた。
「チャロ、おいで」
視線を外さぬまま愛猫を呼ぶと、陪審員席の間を縫うように小さな影が近づいてくる。彼女は片手でその背を撫で、もう片方の手で青い魔法を呼び出した。
そして腰のポーチから水晶玉を取り出し、手を翳す。
「……これを見てください」
水晶の奥に、森の映像が浮かび上がった。
チャロが昨晩見た光景を、魔法で水晶にうつしたのである。
そこには、巨大な熊と華奢な鹿が、まるで旧友のように肩を組み、楽しげに語らっている光景が現れた。
信じがたいその映像に、会場が息を呑んだ。
「捕食者と被食者が本能を否定する…これは自然界ではありえません。明らかに精神魔法の影響です」
プリンセス・ロサスは水晶を高く掲げた。
「そんな魔法を操るスターは非常に危険。スターと長く行動を共にしたアーシャは、正気ではなかったはずです」
「違う!」
鋭い声が響き、視線が一斉にアーシャへ向いた。 - 277二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 00:04:37
「私は……面接で知ったの。ロサスの人たちの皆美しいのに、その願いのほとんどが、叶えられないまま放置されているって。それで、居ても立ってもいられなかった」
息を荒げながら、アーシャは続ける。
「でも、ロサスの人たちは自分の願いがどれだけ尊いものが理解しないまま、マグニフィコ王にそれを捧げてしまっている! マグニフィコ王を信頼して、マグニフィコ王なら絶対に守ってくれるし、叶えてくれるんだったら無条件に彼を信じて……!! 何故みんなマグニフィコ王に絶対の信頼を置いているのか!それは彼が英雄だからよ!彼がこの国を作り守り育ててきた建国の王だから!皆にとってマグニフィコは絶対のヒーローだから!」
アーシャは苦笑を浮かべた。
「そんな英雄から願いを取り返すには、彼を邪悪だと思わせるしかなかった。そうでなきゃ、誰も反発しない。……それに、英雄に歯向かう悪者になるのは嫌だった」
プリンセス・ロサスが止めようとしたが、王は手を上げて制した。
「私はこの国のヒーローを引きずり下ろして、自分がヒーローになろうとした。正義を分かってもらうには、彼に悪役になってもらうしかなかった。だから、星の魔法で陥れようとしたの」
うつむき、拳を握る。
「全部、私が悪い。私のエゴで、王女様も巻き込んでこの国をめちゃくちゃにした。……だからもう終わりにしてほしい。私なんか、消えちゃえばいい。私はヒーローになれない」
場の空気が凍りつき、陪審員は言葉を失った。王はわずかに瞳を細め、アーシャとスターを見比べる。そして無表情のまま判決を下そうとした、その時──
「もし今の告白が真実なら、スターは父上を悪役にしようとしていることになります」
プリンセス・ロサスはチャロを抱き直し、両目で父を見据えた。
「アーシャを罰した後、その危険なスターを……父上はどうするおつもりですか……?」
さて、これからどうなる?>>280
- 278二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 00:25:04
アーシャ…言えたじゃねぇか
- 279二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 00:35:34
スターは王を悪役にしようなどとしていない、玩具を与えられた幼児のように魔法で遊んでいるだけだ
映画見て思った印象 - 280二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 00:50:33
- 281二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 01:15:22
>>280の者ですがロサスには死刑はない(一応最高刑で追放)のにマグ王が無理に死刑にしようとしているイメージで…
遡及処罰の禁止って大事
- 282二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 07:21:38
まあスターに接触する前のアーシャが明らかに王様に逆恨みして悪役に仕立て上げようとしたのは本人が認めているし国の未来そのものともいえるまだ幼い王女に危害加えておいて逃げるなんて許せるわけないよ
それに精神汚染が本当だとしても周りに変な思想撒き散らしそうな奴なんて一緒に暮らせないってなる - 283二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 07:24:24
アーシャが悪役にしたがったから「よくわかんないけどアーシャのおてつだいするー!」って感じで精神汚染の魔法かけてるんじゃね?
- 284二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 08:37:40
>>177みたいに以前星が災いの前兆としてあったのなら余計に国が滅びるのではと疑心暗鬼MAXになってる状態なのかもしれないね
スターはマグ王に対して悪意はないのかもしれないがマグ王にとってはトラウマを爆発させる地雷でしかない
イメージ的にはアナ雪で初期のエルサが「落ち着くのよ」ってコントロールしようとするけど余計に魔法暴走させてしまった時の状況に近いと思う
- 285二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 12:46:17
- 286二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 19:38:09
いやほんと本編で今までの王の功績も忘れて「ひどい王だった!」「顔だけの王だった!」って悪口言ってるの精神汚染でもないと説明つかないよ
- 287二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 20:29:59
「何度も言っているだろう。それは今議論すべきことではない」
マグニフィコ王は、視線を逸らすことなく低く言い放った。
しかしプリンセス・ロサスは一歩も退かない。
「ならば、父上。まずは評決を聞きましょう!」
場内に王女の声が響き渡り、陪審員席に座る国民たちがざわついた。
「アーシャの処遇について、王の最初の決定の通り追放刑か、それとも減刑か。判断は彼らに委ねましょう」
プリンセス・ロサスは毅然と宣言した。
しばしの沈黙の後、王は不機嫌そうに短くうなずき、手を振って評決を促す。
陪審員たちは互いに顔を見合わせ、小声で意見を交わし始めた。
「追放で仕方ないだろう」
「罪は罪だ」
「私たちの王女様を殺そうとしたのよ」
結果は──予定通り追放刑。
アーシャは無言で受け入れ、プリンセス・ロサスは父から視線を外さなかった。 - 288二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 20:31:14
だがそのとき、王の耳に評決後の会話が届く。
「王様は追放刑を望んでいるようだ。王様の言うとおりにしておいたほうがいい」
「王様の機嫌が良くなれば願いの儀式をしてくれるかも!」
「マグニフィコ王に任せれば問題ないよ」
──ああ、相変わらず奴らは願いを叶えてもらうことしか頭にないのか。
王の眉間が深く寄り、不機嫌さはさらに増していく。
やがて、その苛立ちは臨界に達した。
「……やっとわかった。私はまだ、お前たちの信頼が必要だと考えていた。だが違う」
その低い声に場が静まり返る。
「私にはお前たちなど不要だ。お前たちこそ、私を必要としていたのだ」
一瞬の沈黙の後、王の声が鋭く響いた。
「ならば好きに振る舞う! この国を乱し、私の愛娘の命を狙った罪──追放など生ぬるい! 死刑に値する!」
その言葉が落ちた瞬間、傍聴席から悲鳴と抗議の声が入り乱れた。
プリンセス・ロサスが立ち上がり、前へ詰め寄る。
「パパ! それは評決に反します!」
「私は王だ。最終判断を下す権利がある」
国民たちのどよめきはさらに高まり、法廷は修羅場と化していった。
ーー
いよいよ様子のおかしいマグニフィコ王…死刑判決まで下されてしまったアーシャ…囚われのスター…
これからどうなる?>>290
- 289二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 21:18:39
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- 290二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 22:29:04
弁護人もつけずに判決を下すとはどういうことかとアマヤが登場
そしてロサスの法には死刑はないのに処刑を宣言するとはロサスに対する裏切りだと夫を非難
一触即発となる中アーシャが2人を止める
自分は確かに王女を殺そうとした。父の最後の願いも王の幸せもそして姫を差し出した手を文字通り踏み躙って自分の欲望を叶えようとした、これは嘘でもなんでもない、真実だと覚悟を決めた口調で話す
そして王に自分のような愚か者がこれ以上出ないように願いの儀をもうやめてくれと頼む
トマスの名を出されて動揺するマグニフィコ、「トマスの家族を守る」というかつての誓いと再び家族を殺されかけたというトラウマ、そして国民が自分を魔法の道具としか思っていないという事実に精神崩壊と魔力の暴走が始まる
危険を察知して陪審員と傍聴している国民に逃げるよう告げる姫
アーシャに密かに持ってきた魔法の杖(アーシャが落としたものを回収していた)を投げるアマヤ
アーシャが杖を持つと光が迸り、スターの入っていた瓶が割れる
そして王がついに完全に闇堕ちする
闇落ちした王は…
dice1d3=2 (2)
1.いつもの白い衣装の黒ver
2.竜人のようなフォーム(実は禁書に潜む竜の精霊がマグ王が本を手にかけた時に入り込んでいた影響)
3.完全な竜の姿
- 291二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 23:15:23
カッコいいけどさ…いやカッコいいけどさ…実際に映像化したらCG製作陣が死にそう
- 292二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 01:40:46
- 293二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 07:42:13
>>290ですが誤字失礼、「姫を差し出した手」×→「姫が差し出した手」です
いや本編で瞳緑色になっただけで衣装変更も無いとか物足りなかったので…
- 294二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 10:48:35
アッハイ
- 295二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 10:48:41
- 296二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 14:24:48
「弁護人もつけずに判決を下すとは……どういうことです!」
鋭い声が玉座の間に響いた。
入口から現れたのは、王妃アマヤだった。
「ロサスの法には死刑など存在しない。それを無視して処刑を宣言するなど──ロサス王国への裏切りです!」
その瞳は、氷の刃のような怒りで夫を射抜いていた。
マグニフィコ王の口元が歪む。
「裏切り、だと?」
「そうです! ロサスは貴方と私が作り上げた我が子のような王国、そんなロサスが壊されるところを黙ってみている訳にはいきません!!」
二人の視線がぶつかり合い、空気が一気に張り詰める。
陪審員や傍聴席から、恐怖の息が漏れた。
だが、その間に割って入ったのはアーシャだった。
「……やめてください」
その声はかすれていたが、真っすぐで揺らがなかった。
「私が許されない罪を犯したことは確かです。私は王女の命を脅かし、王を陥れようとしました。自分の正義を振り回して結果として皆を裏切りました…お父さんの願いさえ……」
アーシャの声は、覚悟の重みを帯びていた。
そして、玉座の王をまっすぐ見上げる。
「だから、お願いです。私のような愚か者がこれ以上出ないよう……『願いの儀』は、もうやめてください」
その言葉に、マグニフィコ王の瞳がかすかに揺れた。
──願いの儀はもうよさないか
トマスも昔、たった一度だけそんなことを口にしたことがあった。一瞬で、王の顔色が変わる。
胸の奥で疼く古い記憶──病床でトマスが最後に自分に託してくれた世界で一番美しく優しい願い。
──私亡き後も私のアーシャが健やかに真っ直ぐ優しい子に育ってくれますように。
嗚呼だから君のために、君亡き後はアーシャたちの家族を支援してやったじゃないか。
そして君の娘が弟子に来た時、本当に胸が高鳴る感覚がしたんだ。
他の面接よりも少しだけ甘く見てしまったかもしれない。だって君の大切な娘だから。きっと君の娘を守ってやると決めていたから──
だが結果は、その娘に再び自分の家族を奪われかけた。
──君もわかるだろうトマス。どれだけ自分の娘がかけがえのない存在か。その子の命が危機に晒されたらどれだけ冷静でいられないか。
「父上、落ち着いてください。どこか調子が…」
プリンセス・ロサスの声は、すでにマグニフィコ王に届いていなかった。 - 297二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 14:25:49
──トマスの娘は私を裏切った
──娘は危険に晒された
──国民たちは自分をただの魔法の道具としてしか見ていない
「やめろ……やめろ……!」
王の声は震え、瞳の奥が混濁していく。
次の瞬間、ビビットな緑色の魔力が爆ぜた。
柱に貼られた装飾がひび割れ、空気が焦げる。
精神の崩壊と同時に、制御を失った魔力が暴走を始めていた。
「皆、逃げて!」
プリンセス・ロサスの声が響き渡る。
咄嗟に彼女は、傍聴人席に防御結界を張った。
だが、魔法の波長が、父のものとは明らかには違う。
彼の魔法はもっと柔らかく暖かかった。
「アーシャ!」
その混乱の中、アマヤが何かをアーシャへ投げた。
それは──彼女が以前スターに贈られていた魔法の杖。
アマヤが密かに回収して持ってきていたのだ。
アーシャがそれを握った瞬間、まばゆい光が迸る。
王の玉座の脇に置かれていた、スターを閉じ込めた瓶が──粉々に砕けた。
光の中で、マグニフィコ王の影が変形していく。
肩甲骨がバキバキと音を立て変形し、バサリと大きな翼が生える。
そして額から大きな巻き角が生えていく。
それは竜人のような異形の姿──かつて彼が禁書に触れたとき、そこに潜んでいた竜の精霊が入り込んでいた、その影響だった。
ーー
さてどうなる?>>300
- 298二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 14:54:25
竜人化マグ王…マレ様みたいでカッコいいんだろうな
ところどころ黒い鱗がついていたりするとイイ - 299二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 15:40:10
>>182で📖「ちょっと触ったからアウト!」判定なのかね
- 300二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 16:00:46
自分の王冠を投げつけるアマヤ、すると王冠に散りばめられていた宝石から魔法が飛び散り竜化マグ王を拘束する
(かつてマグニフィコが妻の身を守るため仕込んでおいたもの)
しかし時間稼ぎ程度にしかならないため逃げるよう娘とアーシャを促す
だがかつての父の言葉を思い出し「闇に落ちた魔法使いとなった父を止めるのは私の役目」と父に立ち向かう決意をするプリンセス・ロサス
アーシャにも「これはあなたが始めたことだ、責任を取りなさい」と戦うよう命じる
スターと王妃と共についてきたティーンズ、そしてヴァレンティノが願いの間に向かい、王妃とサイモン・ダリアは国民を避難させるために城の外に向かう - 301二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 16:45:09
プリンセス、アーシャ→🐲マグ王
🌟、🐐、ティーンズ(ダリアとサイモン以外)→願いの間
アマヤ、ダリア、サイモン→国民の避難
こんな役割か
本編だとサイモン(マグ王のすがた)とアーシャが追いかけっこしてその隙にティーンズが願いの間を解放していたけど - 302二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 17:23:05
- 303二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 18:35:51
「あなた……!」
アマヤは震える手で、自らの王冠を引き抜いた。
そして次の瞬間、その王冠を全力でマグニフィコ王に投げつける。
ガン、と鋭い金属音。
王冠に散りばめられた宝石が砕け、その破片から網のような光の鎖が奔った。
鎖はマグニフィコ王の四肢と翼を絡め取り、きつく縛り上げる。
それは、かつて彼自身が「妻を守るため」に仕込んだ拘束魔法だった。
「危険が迫ったら使え」と教えられて以来、アマヤが肌身離さず身につけてきた大切な王冠である。
「……あなたに使うことになるなんて」
アマヤの声には、怒りと哀しみがないまぜになっていた。
「〜ッ、ふざけるな! お前まで私を裏切るか!」
竜の咆哮にも似た怒声が、城の広間を揺らす。
鎖も長くは持たない。
「時間は稼ぎました……! 二人とも、早く逃げなさい!」
アマヤは振り返り、プリンセス・ロサスとアーシャに必死で叫ぶ。
だがプリンセス・ロサスは一歩も動かなかった。
その瞳はまっすぐ父を見据えている。
──王は孤独で、だから独善に走りやすい。王には止めてくれる者が必要なのだ。
先日、ティアラを見せてもらった時の父の言葉が、胸に蘇る。
「私たちが……」
プリンセス・ロサスは小さく呟き、足元を彷徨いていたチャロを抱き上げた。 - 304二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 18:37:08
このレスは削除されています
- 305二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 18:38:43
このレスは削除されています
- 306二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 18:40:40
このレスは削除されています
- 307二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 18:46:05
安価失敗しまくったので削除&再掲失礼します…
ダイス結果変わっちゃったらすみません…!!
ーー
「母上、私は逃げません。闇に堕ちた父上を止めるのは、この私です」
彼女はアーシャへと振り向く。
「これはあなたが始めたことです。最後まで責任を取りなさい」
アーシャの胸が大きく波打った。
それでも、杖を握る手は揺るがない。
「……わかりました」
そのとき、背後から複数の足音が駆け寄ってきた。
スターと、王妃に付き従ってきたティーンズたち、さらにヴァレンティノが現れる。
「俺たちは願いの間に行く!」
ヴァレンティノが叫び、スターも全身を使って力強く頷く。
「……任せたわ。ロサスのみんなの願いは貴方たちが守って! サイモンとダリアは、避難を手伝って!」
王妃は証人席でサバに手を貸していたダリアと、傍聴席で逃げ遅れた子供を庇っていたサイモンに指示を飛ばすと、国民を避難させるため城外へ走った。
残ったのは、プリンセス・ロサスとアーシャ。
目の前では、マグニフィコ王が次々と鎖を引きちぎりながら咆哮している。
黄金とも緑ともつかぬ瞳が、次の獲物を見定めるように──娘へと突き刺さった。
ーー
禁書に堕とされたマグニフィコ王……
娘に対してどんな反応を取る?
dice1d3=2 (2)
1 禁書汚染により、娘とわからないまま攻撃する
2 禁書汚染と父性が混じり、歪んだ愛情をみせる
3 父性により、娘だけは攻撃できず思わず躊躇する
どうなる?
- 308二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 21:03:34
拘束魔法を全て引きちぎった父に対し裁判はまだ終わっていないのにこれは法廷侮辱罪だとあくまで冷静に言い放つ姫
それに対しこれは暴走ではない本当の姿になっただけだと自分の力に酔うマグ王
今まで「良い王であれという」と自身を抑えつけていたがそれを止めようと決意したら悩んでいた事が嘘のように気にならなくなったと主張する
お前にも手本を見せてあげよう、と腕を振り上げると魔力の奔流でロサスは嵐が吹き荒れ、火は消え、水は枯れ、地は揺れて避難している国民の悲鳴があがる
もう迷わないと攻撃する姫
良いぞ、パパ直々に魔法の腕前をみてあげようと迎え撃つマグ王
姫&アーシャの戦闘は… dice1d3=2 (2)
1.マグ王の攻撃に対してかろうじて防戦一方
2.攻撃は最大の防御といわんばかりに容赦なく魔法をぶっ放す姫、下手くそながらもサポートするアーシャと飛び回って場をかく乱するチャロ
3.あっという間に戦闘不能にされるがやぶれかぶれに杖を投げつけると杖が炸裂ししばらく動けなくなるマグ王
- 309二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 23:47:40
ヴィランだったエルサみたいだな王様、「なーにが王だ💢ふざけてるんじゃねぇぞ💢」って言ってる感じが
「Let it go」も本来なら「どうにでもなれ」みたいな捨て鉢な曲だし(実際曲調に対して英語版の歌詞がヤケクソすぎる) - 310二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 07:13:05
- 311二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 10:51:14
さげ
- 312二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 11:22:00
鎖はすべて引きちぎられ、砕けた光が床に散った。
マグニフィコ王はゆっくりと娘を見下ろす。
「……裁判は、まだ終わっていません」
プリンセス・ロサスは一歩も退かず、冷ややかに言い放った。
「これは法廷侮辱罪です、父上。力を暴走させ、裁判をめちゃくちゃにしてしまった」
「暴走だと?」
王の口元が歪む。
「これは暴走ではない……本当の姿を取り戻しただけだ」
その声は魔力の唸りと共に重く響いた。
「今まで“良い王であれ”と、自分を押さえつけてきた。
だがやめた瞬間、悩みも迷いも……すべて、どうでもよくなった」
王の腕がゆっくりと振り上げられる。
「見せてやろう。魔法とは、こう使う!」
次の瞬間、魔力の奔流が解き放たれた。
嵐が城内を荒れ狂い、炎は一瞬で消え、噴水の水が干上がる。
床が軋み、大地が揺れ、遠くで避難している国民の悲鳴が響いた。
「……もう迷わない!」
ロサスの瞳が鋭く光り、虹色に輝く魔力が迸る。
たじろぐアーシャとは対照的に、彼女は父に向かって構え、容赦なく重い魔法を放った。
それは角度によって色を変えながら一直線に飛び、王の手のひらに直撃する。
「あぁ、素晴らしい! 上達したな!」
マグニフィコ王は笑い、さらに迎撃の魔法を放った。
轟音と共に広間が光と影に切り裂かれる。
ロサスは防御を捨て、全身全霊で魔法を連打する。
攻撃は最大の防御──かつて読んだ東方の魔導書の言葉が脳裏をかすめた。 - 313二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 11:22:32
その隙間を縫い、アーシャがぎこちないながらも光弾を撃ち込む。
しかし軌道は乱れ、弾はあちこちに跳ね回り、チャロの進行を邪魔した。
「うわっ! ごめん!」
「シャーッ!!」
チャロはアーシャを一瞥すると、暴れ回る光弾を鋭い爪で弾き、王の方へ飛ばした。
「ああ、見事だ……私の小さなプリンセス! そこの弟子なり損ないの小娘とは格が違うな!!」
マグニフィコ王は翼をバサリと鳴らし、それを合図に緑色の蔦のような魔法を放つ。
蔦はうねりながらプリンセス・ロサスの四肢を絡め取り、一気に王のもとへ引き寄せた。
「キャアッ!!」
「プリンセス!!」
悲鳴と共に、ロサスは父の目前に引き寄せられ、身動きを封じられる。
「やあおかえり、私の愛しい子…!」
ーー
捕まってしまったプリンセス・ロサス…
ここからどうなる?>>315
- 314二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 12:32:22
- 315二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 12:50:09
「怪物になってはいけない」と父を制しようとするプリンセス・ロサス
それがどうした私が怪物なら国民は虫だ、私という薔薇にたかる虫と怒鳴るマグ王
大人しく蜜だけ吸っていればいいものをあいつらはそれだけでは足らないようだ、その証拠にアーシャはお前も、お前が贈った薔薇も潰したのだ
お前という若芽まで食い荒らそうとする虫を駆除する親心がわからないのかとあくまで子を思う親の顔で娘に訴える
それに何も言えないプリンセス
すると「虫の駆除ですか、それなら陛下のお手は煩わせません」と自分に向けて杖を向けるアーシャ
思わず杖を破壊して止めるマグ王、父が動揺した隙に拘束を解き父に抱きつくプリンセス
翼で飛びあがるがアーシャとチャロにも飛びつかれ離せともがきながら最上階へ向かうマグ王 - 316二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 19:30:14
マグニフィコ「殺したいほど憎かっただけで死んでほしくはなかった」
- 317二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:01:36
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- 318二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:40:39
「……パパお願い、怪物にならないで」
拘束されたまま、プリンセス・ロサスは真っ直ぐに父を見上げた。
「怪物?」
マグニフィコ王の口元がゆがみ、牙のような歯が覗く。
「私は怪物などではない。私に相応しい比喩は……そうだ薔薇だ。ならば民は虫といったところか。奴らは私という薔薇に群がる、醜く貪欲な虫だ」
低く、地を這うような声が広間を満たす。
「大人しく蜜だけ吸っていればいいものを、あいつらはそれだけでは足りないらしい。その証拠に──アーシャは、お前も、お前が贈った薔薇も踏み潰した」
プリンセス・ロサスの瞳がわずかに揺れる。
「お前という若芽まで食い荒らそうとする害虫を駆除する……それが親の務めだ。その心が、なぜわからない?」
今度の声は、怒気を孕みながらも娘を案じる響きを帯びていた。プリンセス・ロサスは言い返せなかった。
権謀術数に長けたそのカリスマは、娘さえも魅了する。
鋭い牙、悪魔のような巻き角、大きな翼──異形の姿をしているのに、聖母のような美しい微笑みを向けられると、言葉が喉に詰まってしまう。 - 319二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:41:36
「……虫の駆除」
沈黙を破ったのはアーシャだった。
ゆっくりと、しかし迷いなく杖を自分の胸元へ向ける。
「なら、貴方の手助けは入りません。私は自分で……」
「ッやめろ!」
だが、次の瞬間、マグニフィコ王の腕が閃き、アーシャの持っていた杖は粉々に砕け散った。
彼は自分の行動が理解できないような、酷く動揺した表情を浮かべる。
わずかに残った善性が、大切な国民の──かつての親友の「願い」の死を拒んだのだ。
「…っ何をしているのだ、私は…」
その刹那、プリンセス・ロサスは父の動揺を逃さず、絡みつく蔦を魔力で断ち切る。
そして駆け寄り、全身で父に抱きついた。
「ッこら離せ!」
マグニフィコ王は咆哮し、巨大な翼を広げて一気に飛翔する。
だが、背後からアーシャが跳びかかり、その足に必死でしがみついた。
「シャーッ!!」
さらにチャロが爪を立てて王の肩に食らいつく。
「離れろ……ッ! お前らはお呼びじゃない!」
翼を振り払い、もがきながら──マグニフィコ王は最上階、願いの間へと舞い上がっていった。
ーー
どうなる?>>320
- 320二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 23:48:41
願いの間に到着し願いを解放しようとするティーンズ
本編通りスターの力も借りて無事に天井を開くことに成功するがそのタイミングで駆け込んでくるマグニフィコ王、と彼にしがみついてきたプリンセス、アーシャとチャロ
娘を振り払いティーンズに火を放とうとするが書斎に散らばった本の中からトマスのメモ帳を発見し一旦は正気付くマグ王
かつて天文台も兼ねていたこの部屋で親友と星を見ていた記憶を思い出すが解放された願いの中を飛ぶスターを発見して再び憎悪を燃やし、飛翔して願いとスターを捕らえる - 321二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 07:34:39
- 322二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 10:37:31
- 323二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 16:04:07
このレスは削除されています
- 324二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 22:02:42
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- 325二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 02:50:11
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- 326二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 07:46:50
ティーンズとマグ王遭遇するわけか…
勝手ながら保守ついでに🎲振ってもいいですか?
マグドラゴン見たティーンズの反応は…?
100に近いと「うわカッケー✨」、50でビックリするだけ、1に近いと恐怖
バジーマ dice1d100=67 (67)
ダリオ dice1d100=7 (7)
ガーボ dice1d100=10 (10)
ハル dice1d100=10 (10)
サフィ dice1d100=84 (84)
- 327二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 12:08:41
ダリオ……
- 328二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 14:23:04
願いの間──かつて天文台も兼ねていたこの部屋に、ティーンズたちは駆け込んでいた。
彼らは天井を開けるための紐をそれぞれ握り、スターの魔法を借りながら、上階へと登る。
そして──
「せーの!!」
合図とともに彼らは上階から飛び降り、一斉に紐を引いた。
重厚な天井が軋む音を立て、やがて一筋の光が差し込んだ。
だがその刹那、玉座の間からマグニフィコ王が飛び込んできた。
彼にしがみつくプリンセス・ロサス、アーシャ、そしてチャロの姿も一緒だった。
「離せ……ッ!」
彼は翼を大きく翻しプリンセス・ロサスたちを振り払った。
「っぱぱ…!」
宙を舞うプリンセス・ロサスとアーシャ。
アーシャは地面に叩きつけられる衝撃を想像し身震いをしたが、次の瞬間自分のほんの少し上から落ちてくるプリンセス・ロサスを見つけた。
──これが私に出来る唯一の贖罪。
アーシャは身を挺する様に咄嗟に彼女を抱き止めた。
父親に振り払われ呆然としていたプリンセス・ロサスは、アーシャのその行動にハッとした顔をすると、すぐに緩衝魔法を発動させた。
高所からの落下など嘘のように彼女たちは音もなくスンと着地した。
チャロはしぶとく彼のマントにしがみついていたが、プリンセス・ロサスたちが落下するのを見て、自ら着地した。
「ッ願いの解放などさせんぞ」
怒りに任せて、マグニフィコ王は炎の魔法をティーンズたちに向ける。
しかし、その時、展望台室の上階に散らばった本──おそらくティーンズたちが上階に登るのに使ったもの──が目に止まった。 - 329二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 14:23:36
ザルカーリーの天文書の下に挟まれた小さな紙。
それは――かつての友、トマスの筆跡が残されたメモ帳だった。
一瞬、王の瞳が揺れる。怒りの熱が少しだけ引き、胸の奥に眠る懐かしい記憶が蘇った。
──この部屋で、トマスと共に星を見上げた夜。
遠くの銀河に思いを馳せ、夢を語り合ったあの瞬間。
笑い声も、星空の輝きも、まるで昨日のことのように鮮やかに蘇る。
「……私は、何を……」
王の声はかすれ、腕の力がわずかに緩む。
だがその刹那、目の端に飛び込んできた光景が、再び彼の心を焼き尽くす。
解放された願いの中を舞うスターの姿。
魔力に満ち、自由に宙を駆けるその小さな存在が、王の胸にかすかな憎悪を呼び起こす。
「二度も奪われてたまるか……ッ!」
黄金と緑の濁り混じった瞳が再び燃え上がる。
翼を大きく広げ、マグニフィコ王は天井から飛翔する。
願いも、スターも、ロサスも、家族も――全て私のものだ。もう手は離さない。
その決意とともに、嵐のような魔力が部屋を渦巻いた。
王は思い切り手を伸ばし――
「スター!!!」
アーシャの悲鳴が響く中、王はスターを掴み、強く握りしめた。
ーー
どうなる?>>330
- 330二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 18:06:08
- 331二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 20:36:01
サフィはドラゴン裁縫箱買う派か
- 332二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 21:05:47
恥ずかしながらザルカーリーさん初めて知った
確かにマグ王なら世界中の書物持ってるよな
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%BC
- 333二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 21:37:41
自分もです。確かにスペインの数学者&天文学者なのでマグ王も書物を持っている可能性大ですがスレ主様博識ですね…
ちなみにマグ王のマントにも描かれている12星座は占星術だと地水火風の四大元素の要素をそれぞれ持っています
- 334二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 21:56:27
- 335二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 22:44:00
アーシャ…庇えてえらいじゃねえか……
やっぱり主人公は反省して成長を描くべきだと思うんすよ - 336二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 02:56:55
このレスは削除されています
- 337二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 07:13:19
あなたにとって、あの星はただ輝いてるだけのもの。
それだけであなたの目的になったもの。
あなたの他に、どこかで、あの星を見ている者がいるということ。
それだけがあなたの希望だった。
どんな嵐の中でも、決して変わらない事実だった。
「ああ──そうだ」
「わたしは、それだけ、だったのです」
「おおくのものがこわくて、おおくのものをしんじられないわたしだけど」
あの星の光に、ずっと励まされてきた。
あなたとあの星は、何の関係も、何の繋がりもないけれど。
あの星は、決してあなたの方を向かないけれど。
あなたのために、降りてくるコトもないけれど。
「……うん。ブリテンのことも、未来のことも、どうでもいいわたしだけど」
「あの星が輝いているかぎりは、決して、」
人の世がどんな嵐であっても。報いより、苦しみが勝る時間であっても。
幼い頃から、あなたをずっと見てきた光。
嵐の中でただひとつきらめくもの。
社会のためではなく、平和のためでもなく、自分のためでもなく、
「わたしは、いつもずっと輝いていた、あの小さな星の光だけは、裏切りたくないのです」
(FGO2部6章妖精円卓領域アヴァロンルフェ アルトリアの台詞より)
アヴァロンルフェというウィッシュと似ているけど真逆のテーマの物語
- 338二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 11:07:58
このレスは削除されています
- 339二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 12:22:53
- 340二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 15:22:47
ヴァレンティノお望み通りロースト肉になりかけてて草
- 341二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 21:35:37
このレスは削除されています
- 342二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 22:30:24
マグニフィコ王はスターを魔力でぎゅっと縛り上げ、その光を手元に引き寄せた。
「故郷が滅びたのも……トマスが死んだのも、お前の意思なのか? そしてまた、私のすべてを壊すつもりか!」
怒声は部屋の隅々にまで響き渡り、避難中の国民の耳にも届く。
王の瞳は憎悪で燃え、言葉は矛盾する悲しみと怒りで震えていた。
「なぜだ……! 故郷の人々の祈りには応えなかったくせに、なぜあの小娘の身勝手な願いに応えた……!」
咆哮が願いの間を揺るがした。天井の光がちらつき、散乱した本や道具が振動に揺れる。
プリンセス・ロサスは取り乱す父の姿に、アーシャは己の犯した罪の重さに震え、少女たちはお互い肩を寄せ合って空を見上げている。
「ニャア…!」
そのとき、チャロが小走りで近づき、プリンセス・ロサスとアーシャの前にトマスのメモ帳を差し出す。
「これは…お父さんの…」
アーシャが手に取り開くと、ページの端に残された文字が目に入った。
──どんなことがあっても、私はあの星を見つめていたい
静かで、しかし揺るぎない意志が込められた一言。
文字は、過去の痛みや喪失の記憶を超え、心の奥深くに響いた。
アーシャはぎゅっと杖を握りしめる。
──スターは願いを叶えることはできないと言っていた。ただ、願いを叶える手伝いをするだけだと。
星とは、私たちが願いに向かって、自分の足で走るための「道標」なのだ。
そして道標は、常に空にいなければならない。 - 343二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 22:31:28
プリンセス・ロサスも拳を固め、父親に立ち向かう覚悟を決めていた。
二人は視線を合わせ、確かな決意を胸に刻む。
「行こう、アーシャ」
「ええ! でも、あんな高く、どうやって…」
アーシャが困ったようにマグニフィコ王を見上げると、プリンセス・ロサスは口笛を吹き、チャロと展望台の上階で走り回るヴァレンティノを呼び寄せた。
2匹はプリンセス・ロサスの魔法で、ふわりと空中に引き寄せられる。
「ビビディ・バビディ・ブー!!」
そう彼女が唱えると、ヴァレンティノとチャロの周りに美しい光の粒が舞い踊り、やがてカーテンのように薄光が二人を包み込んだ。
その光の中から現れたのは──
「すげえ!!翼が生えてやがる!!」
「ニャーァ!!」
一回り大きくなった体に純白の翼を生やした二匹の姿だった。
「さあ準備はできた! みんな、パパを止めに行くよ!」
そう言うと同時に、プリンセス・ロサスはチャロの上に飛び乗った。
チャロは、自分よりもちっぽけなご主人の姿が気に入ったのか、振り返って彼女の手を舐め、喉を鳴らした。
そして、まるでペガサスに乗った騎士の如く颯爽と飛び立っていった。
「すごい…! ヴァレンティノ、私たちも負けていられないわ!!」
「ああ、早く世界を救いに行こうぜ! 上に参りまーす!!!」
アーシャも負けじとヴァレンティノに飛び乗り、
「うわああああッ!?」
荒い操縦の元、空へと飛び出していった。
ーーー
そろそろ決着の時……!!
さてどうなる?>>345
- 344二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 22:50:02
出た!ビビディ・バビディ・ブー!
- 345二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 23:14:43
接近するアーシャに気がつき「お前は自分の願いは自分で叶えると言っていたが、上手くいっているのか?」と尋ねる王
それに対し、私は願いを解放しに来たんじゃない、貴方を救いに来たのと言うアーシャ。動揺するマグ王
これでもか、これでも私を救うなどという戯言を言うのかと願い玉達を傷つけるマグ王、苦しむ国民達
「ええ、お父様の怒りは正しい」と言うプリンセス
父のこの怒りは正しい、この罰は正しい。父は感謝も与えられず、父の愛を裏切った国民達は父の力によって何十年も繁栄した
この怒りは憎しみや禁書の呪いによるものではない、嘆きと、父が背負ってきた“責務”によるものだった
それでも、父は最初から間違えていたと言い放つプリンセス
なんだとと言うマグ王に対し、「ロサスの皆が願いを貴方に預けると決めたのであれば、最初からそうだと決めたのであれば、“願い”を─いや、“責任”を他者に預ける罪の重さを教えるべきであった」
プリンセスの言葉は願い玉を通して国民達の心に直接響いた - 346二次元好きの匿名さん25/08/16(土) 06:39:49
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- 347二次元好きの匿名さん25/08/16(土) 09:24:47
人助けをしていると思ったら自分の故郷を滅ぼした盗賊と同じ種類のクズ共にせっせと餌やってるだけだったって気付いたらそりゃ憎しみとかそれ以前に「この生き物をこのままにしておけない」ってなるよね…
それを止めるためには心の底からの反省を捧げなければいけない - 348二次元好きの匿名さん25/08/16(土) 12:38:28
というかロサスって宗教的な弾圧を気にせずに自由に学問ができる国なんだよなぁ。生活も保証されるし
冒頭でチラッと地動説の本が出てきたけど国王が世界最高クラスの学者だからその気になれば観光ではなく学園都市になっていたかも
- 349二次元好きの匿名さん25/08/16(土) 18:13:11
マグ王にしてみればトマス以外は誰も自分の苦しみに寄り添ってくれなかったのに今になって手を差し伸べてきたらふざけんなボケがってなる
この世界線だとアマヤも娘がいる分本編より夫婦仲は良さそうだけどそれでもマグ王自身「良き父良き夫」として無理してそうなんだよなぁ - 350二次元好きの匿名さん25/08/16(土) 21:46:40
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- 351二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 01:32:59
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- 352二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 08:16:40
許されよ、許されよ、我らの罪を許されよ…
- 353二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 09:56:20
- 354二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 16:32:21
ウィッシュ本編は「主人公不在のバッドエンド」って意見を見かけたけど今までのディズニー主人公のような愛と勇気もないのに「主人公」をアーシャがやってしまったから失敗した感じがある
アナ雪もアナがいなけりゃバッドエンド一直線だし - 355二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 22:16:26
そういや姫様10歳ってことは少なくともロサスは10年以上王位継承者がいなかったわけでアマヤもこの当時の高齢出産ギリギリ(昔は30歳でお褥すべり)だったから国王夫婦だけでなく国民も相当安心しただろうな
- 356二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 23:40:30
マグニフィコ王は宙を舞いながら、鋭い視線をアーシャに向けた。
「お前は、自分の願いは自分で叶えると言っていたな。調子はどうだ? 上手くいっているのか?」
その問いに、アーシャはゆっくりと首を上げ、目を逸らさずに答えた。
「今の私の目的は願いではありません。マグニフィコ王、あなたを救いにきたんです」
その言葉が彼の胸を刺す。
魔力の奔流が一瞬揺れ、翼の羽ばたきが僅かに乱れた。
彼の手の中のスターは、敏感にそれを感じ取ったようで、暴れるのをやめ、じっと王の顔を見上げた。
だが、彼はその視線に気づくと、またスターをぐ!と強く握りしめる。
「これでもか、これでも私を救うなどという戯言を言うのか……!」
マグニフィコ王の咆哮と共に、解放された願い玉たちに魔力の衝撃が走る。
砕け散る光、悲鳴を上げる国民たち。
願いを託された者の想いが苦痛に揺れる。
「貴様らの望んだ王はもういない! 私はもう"願いを叶える善き魔法使い"などではない!」
チャロの背中にまたがるプリンセス・ロサスは、静かに、しかし揺るぎなく言った。
「…ええ、もう善き魔法使いである必要などないのです」
「……なに?」
「父上、貴方の怒りは当然のものです。感謝も得られず、愛を裏切った無礼な国民たちを叱って何がいけやいのです」
その瞳は揺らぐことなく父を見据えている。
だが、声はやわらかく、悲しみに満ちていた。
「悪いのは貴方でも国民でもなく、この国の願いを預ける制度それ自体なのです」
「何が言いたい…!」
マグニフィコ王の声に、怒気が混じる。
「貴方は甘すぎた。国民たちに願い、いや責任を他者に預ける罪の重さを教えるべきでした」
その言葉が願い玉を通して、静かに、しかし確実に国民たちの心に響く。
震える想い、後悔、そして新たな覚悟が、光の粒の中でひとつひとつ揺れた。 - 357二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 23:41:40
「……もういいんだよ、パパ」
次の瞬間、彼女の虹色の瞳が爛爛と七色に輝き始めた。
その光は、マグニフィコ王の手の中のスターへと届く。
スターはぷきゅ、と笑い、まるで力が湧き出てきたかのようにプルプルと震える。
そして勢いよく、マグニフィコ王の手から飛び出した。
「…」
アーシャは無言でその光景を見つめていた。
その賢い横顔は、理解していた。
プリンセス・ロサスの左目になぜ奇跡の虹が宿っていたのか、なぜスターは自分の声を聞き降りてきたのか、そしてなぜマグニフィコ王のもとに降りてこなかったのか。
誰よりもロサスを思い、失敗しながらも、反省し、また立ち上がり、そうして人の願いの強さを信じ続けたアーシャだけが、その"真実"に辿り着いたのである。
──プリンセス・ロサスの左目。その虹色の輝きこそ、マグニフィコ王がかつて抱え、隠してきた願いそのものだったということに。
人は誰しも、"願い"という"輝き"を持っている。
遠い空の星は、その輝きを頼りに地上に降りるのだ。
私達にとって星の輝きが道標であるように、流れ星にとってもまた、願いの輝きが道標なのである。
だから、その輝きを手放したロサス国民には、スターは降りず、願いの儀式をしていないアーシャのもとに降りたのだ。
では、なぜ幼き日のマグニフィコ王に、スターは降りなかったのか。
彼は輝きを空に見せず、胸に隠したのだ。
孤独に、責任を負いすぎた。
だからスターは、マグニフィコ少年の輝きに、願いに、気づくことができなかった。
彼の内なるその輝きは、声にならない悲鳴は、彼の娘であるプリンセス・ロサスに受け継がれたのだ。
彼女の左目は彼の願いの輝きだったのである。
そして、彼の願いを、プリンセス・ロサスは誰よりもよく知っていた。
「「たすけて」」
プリンセス・ロサスとマグニフィコ王の声が重なった。
ーー
とうとうマグニフィコ王の深層の願いを引き出せたプリンセスとアーシャ。
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