- 1AI士25/07/25(金) 17:42:19
人智を超えた超常的存在『魔獣』。彼等は時に、その身に宿す強大な力の一端を人へと与えることがある中世ナーロッパ風異世界。
魔獣の力を得た者は『憑依者』と呼ばれた。
人々を護る憑依者組織『プロメウス』に所属し正義を尽くす者。
非憑依者を支配しようと企む憑依者組織『プロヴィデンス』に所属し新たな時代を切り開こうとする者。
誰とも組まず、我が道を歩む者。
彼等は今日もその力を振るい、己が目的の為に戦っていた。
※勝確のチートキャラ・過度なエログロ・非戦闘的なキャラは禁止。情報が足りない部分はAIが独自に補う可能性があります。
テンプレに沿って提示してもらったキャラクターをAIに戦わせ、戦闘描写と決着を決めてもらいます。
今回の戦場は『巨大樹の大森林』です。 - 2AI士25/07/25(金) 17:43:22
テンプレと説明。
【名前】
【性格】
【キャラ情報】
【憑依魔獣】
【肉体:魔術】 :
【変身内容】
【魔術内容】
【名前】=キャラクターの呼称。頭に二つ名とか着けてもOK。
【性格】=そのキャラの性格。そこそこ戦闘結果に影響する印象。
【キャラ情報】=そのキャラの外見や年齢、性別など。武装している場合はここに書き込む。ただし特殊な能力を持った武具はなし。
【憑依魔獣】=そのキャラに力を与えた存在の名前。イフリート、ドラゴン、九尾など。現実の神話などに登場する存在が望ましい。
【肉体:魔術】=そのキャラの能力比率。合計で10になるように。
【肉体】が高ければ身体能力や変身して得た部位の性能が高くなり、格闘や武器術による戦闘能力も上がる。
【魔術】が高ければ扱う特殊能力の性能が高くなり、敵の魔術への耐性もある程度得る。
【変身内容】=魔獣の力を使う事によって起こる肉体への変化。爪が生えるとか、目が良くなるとか。
【魔術内容】=扱う特殊能力の効果。火を放つとか、地震を起こすとか。ただし魔術内容に反して【魔術】の値が低い場合は『連発できない』『溜めが必要』などの弱点が生まれてしまう。 - 3AI士25/07/25(金) 17:44:22
キャラ例
【名前】ドラコ
【性格】元気で真っ直ぐ。ちょっと熱血気味。
【キャラ情報】桃色のツインテールが特徴的な少女。故郷の町で自警団活動をしている。
【憑依魔獣】ファイヤドラゴン
【肉体:魔術】6:4
【肉体内容】
鋭利な爪。胴回りほどある太い尾。丈夫な牙。魔術に強い鱗。熱への耐性。
【魔術内容】
口から火炎を放つ。 - 4AI士25/07/25(金) 17:45:23
何かしらの制限がない限りワープ系や即死系、空間、運命、概念、時などを操れるキャラクターは反則負けになる可能性が高いです。
- 5AI士25/07/25(金) 17:46:23
最近自宅のネットの状態が悪いので保守が間に合わなくなる可能性もありますが、御容赦ください。
- 6AI士25/07/25(金) 17:47:23
使用しているのは普通のAIチャット。
AIにキャラクターを教えて、その二人が戦ったらどんな展開が起こりそうか、展開予想を出せるだけ出してもらう。そしてそれを踏まえた上で戦闘が実際どう進み決着するか出力してもらい、それを私が文章化するという形式です。 - 7AI士25/07/25(金) 17:48:24
- 8AI士25/07/25(金) 17:51:41
- 9二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 17:52:16
- 10二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 17:52:48
【名前】愛痕のマルシィ
【性格】戦略家で執念深い。家族思い。
【キャラ情報】片目が隠れているパッツン黒髪。29歳の男性。
『プロヴィデンス』の組織員。
【憑依魔獣】ネクロ=マンシー
【肉体:魔術:魔力】3:7
【変身内容】黒いローブを頭から被った幽霊のような姿。足は見えず、手は枝のように細い。顔は見えない。
【魔術内容】手招きすることで対象を無気力にする。 - 11AI士25/07/25(金) 19:28:41
鬱蒼とした大森林の奥深く、陽光さえ届かぬ巨大樹の合間を縫うように、一人の男、イシバコが歩を進めていた。
彼の目的は、近くの村を襲撃した犯人を追うこと。その足取りには、静かながらも確かな怒りが宿っている。
しばらく進み森の奥までやって来た。その時、
「やぁ」
「!!」
背後から声が聞こえ、イシバコは拳を振るった。
「うわっ、危ないねぇ」
その一撃を容易く避け、イシバコを見詰めるのは黒いローブを被った怪しい男。しかもフワフワと浮いている。間違いなく憑依者だ。
「貴様か、近くの村落を襲ったのは」
「……あの小さな村のことかい?襲ったなんて人聞き悪いね。プロヴィデンスの庇護下に入れと言ったまでさ。そんな簡単な命令にも従えない愚か者には消えてもらっただけ」
「なるほどな……ならば、貴様はここで成敗させてもらう」
「んー……憑依者同士が戦っても良いことないと思うけどなぁ?」
「憑依者だろうとそうでなかろうと、悪人ならば倒すまでのことだ」
イシバコは拳を構え、能力を発動させる。 - 12AI士25/07/25(金) 19:29:43
「来い、『ガーゴイル』」
その瞬間、彼の体は瞬く間に岩のように硬質化し、背中からはごつごつとした翼と鋭い爪が生え出した。イシバコの持つ『ガーゴイル』の魔獣の力だ。
「おやおや……仕方ないね。でも、僕は平和主義者なんだ」
そう言ってマルシィが軽く手招きをするような動作を取る。
突然、イシバコの意識がぼんやりと霞み始めた。思考が鈍り、体が鉛のように重くなる。
「むぅ……なんだか………――――ッ!!!」
――バシィンッ!――
しかし、イシバコは咄嗟に自分の頬を強く叩き、その衝撃で意識を現実に引き戻した。
どうやらマルシィは、精神に干渉する能力を持っているらしい。
「なるほどな。村民達が碌な言葉も発しなかったのはこれの影響か」
マルシィの憑依魔獣『ネクロ=マンシー』の能力だ。手招いた対象の行動意識を奪い、無気力な状態にしてしまう。
敵の能力を見極めたイシバコは、マルシィが次の行動に移る前に翼をはためかせ、硬化した体でマルシィに殴りかかる! - 13AI士25/07/25(金) 19:30:43
しかし、
「ぬぅ…!」
「おやぁ、危ないなぁ」
マルシィは「ネクロ=マンシー」の力を持つがゆえか、まるで煙のようにユラユラと不規則な動きでイシバコの猛攻を軽々と回避していく。
「暴力は反対。だよ?」
再びマルシィが手招きを行う。またもイシバコの意識が揺らぎ始めるが、彼は再び顔を叩き、かろうじて意識を保った。
「くぅ…!」
しかし、この状態が長くは続かないことを悟り、イシバコは短期決戦に出ることを決意して再びマルシィへと拳を振るう!
「おおっと」
だが岩のように硬くなった体は、同時に彼の動きを鈍らせていた。常に空中を舞う綿毛のように浮遊し、予測不能な動きをするマルシィを、鈍重なイシバコは捉えきることができない。
「ちッ!!」
「あははっ、速いねぇ」
マルシィはイシバコの連打を全て避け切り、距離を取る。 - 14AI士25/07/25(金) 19:31:44
「でも、これで終わりだね」
そして再び手招きを行った。今度こそイシバコは意識を振り払えぬよう、マルシィは渾身の魔力を込めて魔術を発動した。
しかし、その確信は打ち砕かれる。
「ぬぅんッ!!」
――バキバキッ!ブチィッ!!――
イシバコは自身の背に生えている岩の翼を、力任せにもぎ取ったのだ。そして、その重たく硬い岩の翼を、迷いなくマルシィへと投擲する。
「ぬぁああ!!!」
――ブォンッ!!――
轟音と共に放たれた岩の翼は、豪速でマルシィへと迫り―――
――ドスッ!!――
「ぐぅッ!!?」
彼の肩に深々と突き刺さったッ!!
予期せぬ一撃に怯むマルシィ。その隙を逃すまいと、イシバコは一気にマルシィへと肉薄する!! - 15AI士25/07/25(金) 19:32:47
「おっと!」
「くッ!!」
だが、マルシィは紙一重で上空へと浮き上がり、イシバコの決死の攻撃は、彼の腕を爪がわずかに掠めるに留まった。
「いったー……いやはや驚いたな…」
翼を片方失い、飛行能力を失ったイシバコは、宙に浮くマルシィに手が出せない。
「ま、いいや。これで終わり!」
地面に立って上空を見上げているイシバコを確認したマルシィは、再び手招きで魔術を発動させようとする。
が、
――ガクンッ――
「なんッ!!?」
マルシィのその腕が固まって動かない!!
「掛かったなぁ!!」
――ブチブチ!!ブォオンッ!!――
マルシィが驚愕している隙を見逃さず、イシバコは残るもう片方の翼をもぎ取り、再び投擲したッ!! - 16AI士25/07/25(金) 19:33:48
――ズバァッ!!――
「ぐぁあッ!!!」
その翼はマルシィの腕を正確に捉え、それを斬り落とすッ!!
血飛沫を上げ、マルシィが落下して来た。
その隙を逃さず、イシバコの拳が打ち放たれるッ!!
「ハァッ!!!」
見惚れるほどの正拳突きが、空中でマルシィの顔面ド真ん中を見事に捉えたッ!!
――バコォオオンッ!!!――
大森林に響き渡る一撃!!
マルシィは大きく吹っ飛ばされ、巨大樹を1本のへし折って地面に転がった。
「がはッ………なに……が…………なんで……僕の手…動かなかった………」
「石化の魔術だ。ガーゴイルの爪には魔法の仕掛けがある。勉強不足だったな」
動かなくなったマルシィを見下ろし、イシバコは翼の生えていた背中の傷を痛がりながら、激闘の末の勝利を手にしたのだった。 - 17AI士25/07/25(金) 19:34:49
勝者! >>9 イシバコ!
- 18二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 19:35:28
対戦ありがとうございます!
- 19二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 19:35:46
投下乙 まさか翼が投擲武器になるとは……
お相手も対戦ありがとうな - 20AI士25/07/25(金) 19:43:25
- 21二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 19:43:39
- 22二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 19:44:09
【名前】シメール
【性格】温厚で自由奔放。孤独を嫌う。
【キャラ情報】18歳の男性。背が高く、黄褐色の髪。服は、着崩したオーバーオールを身に纏っている。『プロメウス』の組織員。
【憑依魔獣】ハイエナ・オオカミ・ゴリラ・キジのキメラ
【肉体:魔術】5:5
【変身内容】ハイエナやオオカミの爪や顎や牙。ゴリラの腕。キジの翼と脚力。
【魔術内容】魔獣の力によって変身する肉体の部位を状況によって自由に選択出来る。キメラの元になった生物を、巨大な幻影として出せ、シメールの動きとリンクさせる。 - 23AI士25/07/25(金) 20:59:27
巨大樹の大森林の奥深く、鬱蒼と茂る木々の間をキハリは静かにに進んでいた。
彼女の動きには無駄がなく、研ぎ澄まされた刃のように鋭い。その身には、麒麟の力が宿っているという。冷静沈着で、常に効率を重んじる彼女は、この大森林の調査においても単独行動を望んでいた。
しかし、その背後には、彼女にぴったりと付いてくる影があった。
「先輩!待ってくださいよ、俺も一緒に行きますって!」
陽気な声の主はシメール。ハイエナ、オオカミ、ゴリラ、そしてキジ、複数の獣の融合した魔獣、キメラの力をその身に宿す、キハリの後輩だ。
彼の顔には人懐っこい笑みが浮かんでいたが、その瞳の奥には、どこか獲物を狙うかのような鋭さも宿っている。
キハリはため息をついた。振り向くことなく、低い声で言い放つ。
「シメール、お前は別の場所を調査しろ。私に構うな。」
「そんなこと言ったって、先輩一人じゃ心配っすよ!それに、先輩の戦い方、もっと間近で見たいんで!」
シメールはまったく怯む様子もなく、さらに距離を詰めてくる。
キハリはついに足を止め、冷たい視線をシメールに向けた。 - 24AI士25/07/25(金) 21:00:29
「しつこいぞ。どうしても邪魔をするというなら、力ずくで追い払わせてもらう」
「おっと、それは望むところっす!」
シメールの表情に、不敵な笑みが広がり、キハリは「しまった」と心の中で頭を抱えた。
「じゃあ、手合わせしませんか?俺が先に一本取られたら、何でも先輩の言うことを聞きます。もちろん、邪魔も一切しない!」
キハリは一瞬、迷いをみせた。だが、この場で時間を無駄にするよりも、手早くケリをつける方が得策だと判断した。
「いいだろう。ただし、容赦はしない。」
キハリは背中に背負っていた刀を鞘から抜いた。その刀身には、バチバチと青白い電光が走り、周囲の空気を震わせている。
彼女は流れるような動作で構えシメールを見据えた。
「やる気満々っすね!じゃあ俺も―――」
シメールの言葉が終わるよりも速く、キハリは一瞬でシメールの視界から消える。
残像すら見せぬほどの高速移動、これが彼女の持つ麒麟の能力。彼女の動きは、まさに神速だ。
シメールは、その動きを目で追うことは不可能だと即座に判断した。 - 25AI士25/07/25(金) 21:02:55
(やっぱ速ッ!でもぉ…?)
彼は咄嗟にその目を閉じ、全神経を研ぎ澄ませる。
シメールのハイエナとオオカミの耳が掛け合わされ、強化された聴覚が、空気の微かな振動、風を切る音、そしてキハリの衣擦れさえも捉えた。
一瞬の静寂の後、彼の耳が背後から迫る殺気を正確に察知する。シメールは電光石火の速さで身を捻り、背後から迫ったキハリの一閃を、
――ガキィンッ!!――
奇妙に伸びた牙の生えた口で受け止めたッ!!
金属と硬質な牙がぶつかり合う鈍い音が響き、刀身が顎と牙の間に挟まれる!
そしてシメールは、力任せにキハリの刀を奪い取った。
「ちッ、やるな…」
しかしキハリは冷静だった。刀を奪われても動じることなく、瞬時に腰から小太刀を引き抜く。
シメールは奪った刀を放り捨てると脚をキジのモノへと変化させ、その力を活かし、バネのように弾んでキハリへと飛び掛かった!!
だが、やはり速度はキハリが上だった。シメールの跳び蹴りは虚しく空を切り、キハリはまたあっという間にシメールの視界から消える。 - 26AI士25/07/25(金) 21:04:00
(くそっ、また見失っちまったよ!)
シメールは心の中で舌打ちした。
一方キハリは、近くの巨木の裏に身を隠し、静かに息を整えていた。
先ほどのように正面から仕掛けても、再びシメールに受け止められる可能性を危惧し、次の手を練る。
(どう攻めるべきか…)
しかし、キハリが考えている隙に、シメールは既に動いていた。
「スンスン………こっちかぁ…」
彼のオオカミの嗅覚が、木々の隙間を漂うキハリの微かな匂いを正確に捉える。
ニヤリと口角を上げたシメールは、背中に生えたキジの翼を大きく広げ、瞬く間に上空へと舞い上がった。
そして、木の陰に潜むキハリめがけて、空中から奇襲を仕掛けるッ!!
「…ッ! 上!!」
キハリは間一髪でシメールの奇襲を回避した。
そして彼女はもはや考えることをやめた。
目の前にいるシメールを真っ直ぐに見据え、スピード勝負を仕掛けることを決意する。 - 27AI士25/07/25(金) 21:05:07
(速さは、私の方が上だ!真正面から打ち合えば、私が勝つ!)
キハリの判断は正しく、シメールもまたその事実に気づいていた。
真正面からの速度勝負ではキハリに分がある。シメールは地面に降り立つと、ハイエナ、オオカミ、ゴリラ、キジと、その身に宿る全ての動物の力を解放した!!
――ズァァアッ!!――
彼の背後に、巨大な幻影が次々と現れ、森を揺るがす咆哮を上げた!
ハイエナの幻影が牙を剥き、オオカミの幻影が唸り、ゴリラの幻影が胸を叩き、キジの幻影が羽ばたく。それらの巨大な幻影が、一斉にキハリへと襲い掛かったッ!!
しかし、
――ズバババババッ!!――
やはりキハリのスピードを前に、幻影たちは為す術がなかった。
稲妻のような動きで駆け抜けるキハリに、幻影は触れることすらできず、次々とあっという間に消滅していく。
『ゴァアアアア!!!』
だが、ゴリラの幻影が消滅する寸前、その巨大な腕を近くの巨木へと叩きつけた。
――ボガァァアアアッ!!バキバキバキバキィッ!!――
巨木は無残にもへし折れ、轟音を響かせながら地響きを立てて倒れる!!
――ドオオォォォンッ!!――
大量の土煙が周囲を包み込み、視界を完全に奪った。
(よし、これで先輩は俺を見失う!) - 28AI士25/07/25(金) 21:06:09
再び奇襲の機会を得たシメールは、土煙のなかで聞き耳を立て、キハリの位置を探る。
すると、
――バチッ――
その耳は確かに、微かな電撃の音を拾った。
音のした方へと目を凝らすと、土煙の濃い陰の中で、電流がバチバチと光っているのが微かに見える!!
(先輩はまだ俺の位置を把握していない!今だ!)
シメールはそう確信し、電撃の光が漏れる場所へと再び奇襲を仕掛けたッ!!
が!
「ッ!!?」
彼が飛び込んだ先にあったのは、電気を纏った状態で放置されていた小太刀だけであった! - 29AI士25/07/25(金) 21:07:10
「…小太刀を捨てた?…………マズッ―――」
シメールは、それがキハリの仕掛けた囮だと理解する。
だが、時すでに遅し。彼の背後から、電光石火の速さで現れたキハリが、完璧な体勢から見事な背負投を決めたッ!!
「ふんッ!!」
――ドゴァッ!!――
「ぐへッ!!」
シメールの体が宙を舞い、地面に叩きつけられるッ!!
美しいほど見事な一本!
「ぐぅぅ」
「はぁ…はぁ……私の勝ちだ」
「うぅ……はぁい………」
シメールはゆっくり起き上がり、しょんぼりとしたまま去ろうとする。
しかしキハリはそんな彼に声を掛けた。
「中々いい動きだ」
「?」
「まぁ………お前は今後プロメウスの貴重な戦力になりそうだし…………特別に鍛えてやらんこともないぞ」
それを聞いたシメールは、まるで子犬のようにパァッと明るくなってオオカミの尻尾をブンブン振った。
それを見て、キハリも思わず微笑むのだった。 - 30AI士25/07/25(金) 21:09:04
勝者! >>21 キハリ!
- 31二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 21:11:04
対ありです!
- 32二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 21:12:16
対戦ありがとうございました
- 33二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 21:14:08
なんかずっと名前「キリハ」じゃなくて「キハリ」に間違えてません?
- 34AI士25/07/25(金) 21:16:52
僕の入力ミスです、申し訳ない
- 35AI士25/07/25(金) 21:17:52
- 36二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 21:18:17
- 37二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 21:18:19
【名前】ヒバナ
【性格】頭脳を極めすぎた結果の脳筋。
元頭脳担当だったからか冷静で戦略的。最終手段は“殴って殴って殴りまくる”
【キャラ情報】七三分けの黒髪に青ブチのメガネ。脱げばもう凄い。
『プロヴィデンス』所属。
【憑依魔獣】ビースト
【肉体:魔術】7:3
【変身内容】牡牛の角に猪の顔、人狼の体をした獣。体は鋼のように硬い。
【魔術内容】殴った箇所を陥没させる。陥没は5cmほど。 - 38AI士25/07/25(金) 23:08:43
巨大樹の立ち並ぶ大森林の中、ヒバナは苛立ちを募らせていた。
仲間と逸れてしまってから久しい。地を踏みしめる度に、獲物を探す獣のような低い唸り声が喉から漏れる。彼女は牡牛の角に猪の顔、人狼の体という、見る者を戦慄させるビーストの力をその身に宿すプロヴィデンスのメンバーであった。
「ったく、どこ行ったのよアイツ」
焦燥感に駆られ、木々の間を縫うように歩いていると、
突然、肌を刺すような冷たい風が吹き付けてきた。
その風の来た方へ向かってみると、背筋が凍る光景が目に飛び込んできた。
探し求めていた仲間たちが、まるで彫像のように全身を氷漬けにされていたのだ。
「うわ、どうしたのよコレ………どうなってんのよ……」
その場に立ち尽くし、どうしたものかと悩んでいると、背後から冷徹な声が響いた。 - 39AI士25/07/25(金) 23:09:55
「そこまでよ」
振り向くと、そこに立っていたのは、透き通るような銀髪と、氷のように冷たい眼差しを持つ女、フィンドレアだった。
彼女の周囲からは、見る者の魂を凍てつかせるような冷気が放たれている。それもそのはず、彼女の身にはアイスドラゴンの力が宿っているのだから。
「投降するなら命までは取らない。抵抗すれば、あの者たちと同じ運命を辿るだろう。」
フィンドレアの言葉に、ヒバナは鼻を鳴らした。投降などする気は毛頭ない。
「残念だけど……私今イラついてるのよね」
その瞬間、彼女の体から禍々しいオーラが噴き出し、全身が不気味に変形、瞬く間に怪物の姿へと変貌した。頭は牡牛の角が伸び、口は猪の牙が露になり、肌からは人狼の筋肉と皮毛が現れるする。
「完全変身……面倒ね」
魔獣の力で身体全てを変身させる完全変身。身体能力は飛躍的に向上するが基本的には人に扱える形態ではないとされる。
しかし彼女は自信満々で完全変身をして見せた。それだけの実力があるということだ。
「さ〜…………行くか」
獣のように姿勢を低くしたヒバナは、唸り声を上げながらフィンドレアへと猛然と突撃を繰り出したッ!! - 40AI士25/07/25(金) 23:10:58
しかし、フィンドレアは動じない!
彼女が手をかざす。次の瞬間!
――ビュォォオオオオオッ!!!――
「!!」
突如として当たり一面が極寒に包まれ、猛吹雪が発生した!
視界は真っ白に染まり、ヒバナはフィンドレアの姿を完全に見失う。俗言うホワイトアウトだ。
(くそっ、どこだ!)
猛吹雪の中で、ヒバナはさらなる苛立ちに駆られていた。
そんな彼女へと、
――ヒュッ!!――
何処からともなくツララが音もなく飛んで来る!
それはまるで、吹雪の中から放たれた氷の矢のようだった。それも一本ではない、まるで雨のような、何本ものツララの群れだ!
――バキンッ!―― - 41AI士25/07/25(金) 23:12:02
「お?」
だが、ヒバナの肉体は鋼のように硬く、ツララ程度ではどうということはない。放たれたツララは、その硬質な皮膚に触れるたびに次々と砕け散った。
「ははッ、無駄無駄、そんなんじゃ痒くもないよ」
やがて飛んで来ていたツララはなくなり、ただ吹雪の音と寒波だけがヒバナの身に叩き付けられる。
「…………ふむ、氷の攻撃は効果なしと踏んで寒さによる衰弱狙いか……ま、いい手だね。魔術メインの憑依者が完全変身した奴相手に接近なんてしても意味ないし。それなら時間掛けてジワジワやった方が利口だ。………でも、だからって私は潔く諦めたりしないよ」
ブツブツと呟いていたヒバナは、次の行動に打って出た。
一方フィンドレアは冷静に状況を判断していた。ヒバナの防御力は予想以上だ。ならば、直接的な攻撃ではなく、吹雪と寒さでヒバナを弱らせることを選んだ。極寒の風がヒバナの体力を削り、視界を奪う。だがフィンドレアは寒さなんて効かないし視界も良好。このまま待てばいいだけだ。
だが、ヒバナもただでやられるような女ではない。彼女は視界が利かない中で、耳と鼻を頼りに周囲を探り、やがて近くの木々に歩み寄ると、 - 42AI士25/07/25(金) 23:13:02
「ふんッ!!!」
――ドガァッ!!!――
自身の拳を大木に叩き付けたッ!!
すると図太い大木の幹はボコリと綺麗に陥没してしまう。彼女の扱う魔術は殴った対象の硬度を問わず数センチ陥没させるというもの。
一件地味で弱そうな能力だが、人の頭に打ち込もうモノなら基本即死。それに、
「オラオラオラオラオラオラぁッ!!」
――ドガガガゴガガガゴガガガッッ!!!――
ヒバナの驚異的な身体能力による超速連打ッ!
その一撃一撃に、陥没の魔術が込められている。
――バキバキバキィッ!!!――
ものの数秒で巨大樹が一本へし折れて、大きな音を響かせながら倒れ込んだッ!
しかしそれで終わりじゃない。
ヒバナは止まること無く轟音を響かせながら、次々と巨木に拳を叩き込み、周囲に地響きを立てて巨大樹が次々倒れていく。
――バキベキバキィッ!バキバキボキィッ!!バキバキゴキッッッ!!!――
何本もの巨大樹が倒れ、森の地形すら変えんばかりの勢いだった。 - 43AI士25/07/25(金) 23:14:06
「くっ!馬鹿力め…!」
ついに、フィンドレアもヒバナの正確な位置を見失う。
(近寄りたくないけど………でも逃がすわけにはいかない…!)
フィンドレアは焦りを感じ、急いで吹雪を消した。
「………どこ行った……まだ近くにいるはずで―――」
その時、彼女の足元の土が盛り上がる。
そして、
「や」
ヒバナは陥没パンチを使い、いつの間にか地面に潜って地中から奇襲を狙っていたのだッ!!
「しまっ―――」
「もらった…!」
地面の中から現れたヒバナは、そのままフィンドレアに馬乗りになった! 完全なマウントポジションだ!!
そしてその強靭な腕から、巨大樹をも容易くへし折る威力の連打がフィンドレアへと襲い掛かるッ!! - 44AI士25/07/25(金) 23:15:28
「殴るッ!!!」
フィンドレアは咄嗟に氷の盾を張るが、ヒバナの猛烈な連打は、その盾を薄氷の如く破壊していく。
――バキィッ!!!――
「ぐっ…!」
フィンドレアは素早く氷を張り直すが、
「オラァッ!!」
――バキィッッ!!――
すぐさまヒバナの打撃が氷をへこませる!!
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラッ!!!」
嵐のような連打がフィンドレアを襲うッ!!
氷の展開速度が間に合わず、みるみる内に氷の盾は削れていくッ!!
そして遂にッ!!
――バキャッ――
と、嫌な音がした。 - 45AI士25/07/25(金) 23:16:29
それは、ヒバナの拳が砕ける音だった。
「――――――なッ!!?」
「硬い物ほど、冷えると割れ易いのよ」
しかし、フィンドレアの氷はただの氷ではない。その冷気は、触れたものを凍てつかせ、蝕む。ヒバナの拳は、幾度もフィンドレアの氷を叩き、その都度、冷気によって冷え固まっていった。やがて、鋼のような硬度を誇るはずのヒバナの拳が、カチカチに凍りつき、ついに砕け散ったのだ。
「がぁあああああ!!」
激痛に悶絶するヒバナの隙を見逃さず、フィンドレアは冷徹な眼差しで手をかざした。
――ガキィンッ!!――
砕けた拳から広がる冷気は、瞬く間にヒバナの全身を包み込み、彼女を完璧な氷漬けにした!!
「はぁ……こういうの相手はもう懲り懲りね……」
ため息を一つ付き、フィンドレアは勝利を収めた。 - 46AI士25/07/25(金) 23:17:35
勝者! >>36 フィンドレア!
- 47二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 23:18:11
対戦ありがとうございます
- 48AI士25/07/25(金) 23:33:12
- 49二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 23:33:25
【名前】ノーエ=クライネ
【性格】執念深く追い詰める
【キャラ情報】殺された娘の仇を探している母親
【憑依魔獣】バジリスク
【肉体:魔術】4:6
【変身内容】下半身が蛇になる。瞳が金色に染まる。
【魔術内容】見たものを石化する。ただし完全に石化するまで30分必要。 - 50二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 23:33:45
- 51二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 06:22:49
対戦ありがとうございました。
- 52AI士25/07/26(土) 13:06:04
巨大樹の大森林の奥深く、百々はぬかるんだ地面を踏みしめていた。その身には、大百足の力が宿る。
性別不明のその姿は、一見すると包帯でグルグル巻きなこと以外普通の人間と変わらないが、気配は明らかに異質だ。
そんな百々は、警戒心なく森を進んでいたが、ふと、鼻腔をくすぐる臭いに気づいた。
(この…臭い……血……)
それに気付いた百々は匂いを辿った。
やがて視界が開けた先にあったのは、一般人なら目を覆いたくなるような光景だった。
「ん………アイツ……は…」
転がっていたのは無残にもバラバラの死体となっているプロヴィデンスの下っ端だ。
そして、その死体をまるでゴミのように踏み付けるようにして、一人の女が立っていた。
「………お前ぇ」
「?」
「お前か……5年前、私の娘を殺したのは…!」
「5年…前…?………知らない………大勢殺して来たから……な」
「そうか……じゃあ……」
血まみれの格好でフラフラを百々を睨むその女は、ノーエ=クライネ。バジリスクの力を宿す憑依者だ。 - 53AI士25/07/26(土) 13:07:09
そして次の瞬間、ノーエの脚が不気味に蠢き、見る見るうちに蛇のように変形していく。
黒い鱗に覆われた太い尾が、地面をずるりと這った。
「お前かも知れない…ってことだな…?」
ノーエは、まるで獲物を狙う蛇のように、不気味な金色の瞳で百々を睨みつけながら、体をうねらせて百々へと間合いを詰めてくる!
「憑依者……だが…敵なら容赦は…必要ない…」
百々は即座に反応し、大百足の能力を発動させる!
瞬時に体が黒い外殻に包まれ、迫り来るノーエの顔面目掛けて渾身の力を込めて拳を叩き込んだ。ッ!!
――ドゴォッ!!――
「ぐふッ!!」
鈍い音と共にノーエの体が宙を舞い、地面に叩きつけられる! - 54AI士25/07/26(土) 13:08:19
「ぬぅぅぅ…!!」
しかし、彼女はそこで終わらない。口から血をボタボタと垂らしながらも、まるでゾンビのようにゆっくりと立ち上がり、再び百々へと仕掛けてきた!!
「しねぇ!!!」
ノーエの蛇尾が、百々に巻き付こうと高速で迫る。
だが、百々は一瞬早くその尾の先端を掴み取った。そして、
「ふんんッ!!」
――ブォオンッ!!――
怪力に任せて、ノーエを宙へと投げ飛ばす!
「ぐぅッ!?」
吹っ飛んだノーエは、巨大樹に激突し、呻き声を上げた。
それでも彼女は諦めず、血まみれの体で百々の方へと向き直る。
「ぐぅぅ!!」
しかし、そこに百々の姿はなかった。
(消えた…!?)
その瞬間、ノーエの足元の地面が盛り上がり、地中から百々が姿を現したッ!!
「なッ!?」 - 55AI士25/07/26(土) 13:09:27
間髪入れずに百々はノーエの体に絡みつき、その動きを封じる!
そして、百々の強靭な顎が、ノーエの右肩に噛み付いたッ!!
――ガブゥッ!!――
「ぐぁッ!!―――こんのぉッ!!」
ノーエもまた、反撃とばかりに百々の腕に噛み付く!
――ガリッ!!――
しかし、百々の腕は硬い外殻に覆われており、ノーエの牙は深く刺さらない。
それとは逆に深々と牙をノーエへと突き刺した百々は、容赦なくノーエの肩の肉を食い千切り、そのままノーエを殴り飛ばした!!
――ブチィッ!!――
「ぁぁあああッ!!!」
――ブオンッ!!――
「ぐぅぁッ…!!」
血だらけでフラフラと倒れるノーエに、百々はゆっくりと近づき、トドメを刺そうとした。
だが、 - 56AI士25/07/26(土) 13:10:31
「―――!?」
突如として、百々の身体の動きが鈍くなるッ!!
(な…!?)
百々を襲った異変の原因は、ノーエの魔術だ。彼女の長時間見詰めた対象を石化する能力が、ついに百々の身体を固め始めていた!!
「クククっ……」
ノーエは、血塗れの口元をニヤリと歪め、途端に動きの遅くなった百々へと、その太い蛇尾を叩き付けるッ!!
――ドガッ!!!――
「うっ!」
吹っ飛んで地面に転がった百々へと、ノーエは何度も何度も、その筋肉の塊のような蛇尾を叩き付けた!!
「しねぇえええ!!!」
――ドガドガドガドガドガドガッッッ!!!――
地面が振動し、鈍い音が森に響き渡る!
「ぐぅぅ……」
そしてズタボロになった百々を見たノーエは、ノーエはトドメとばかりに百々を絞め殺そうと尾を巻き付けた! - 57AI士25/07/26(土) 13:11:42
――ギチギチギチ!!――
「味わえ………私と、娘の苦しみをぉ…!!」
――ギギギギギッ!!!――
しかしその時、
――グラリ――
「――ッ!?」
突如としてノーエの視界が歪み、全身を痺れが襲った!!
彼女の体から力が抜け、地面に倒れ込む!
「な、なんだ…?」
「……遅効性の魔術は…お前だけの…モノじゃ……ない」
ノーエを襲う痺れの正体。それは百々の身体から分泌される神経毒だ!!
百々はノーエの肩へ噛み付いた際、その毒を彼女の体内へと送り込んでいた!
それが今、ノーエの体内を循環して効果を発揮し始めたのだ!! - 58AI士25/07/26(土) 13:12:42
「ぐ、ぐぅぅう…!!」
ノーエは動けなくなり、視線は虚空を彷徨う。
「ふぅ………」
百々は、重たい体を引きずりながら、ゆっくりとノーエへと近づいた。そして、その巨大な手を動かなくなったノーエの頭に添える。
「ぐぅぅ…!!娘の仇めぇ!!これで終わったと思うなよ!!蛇は頭を斬り落とされても、噛み付いた相手を離さな―――」
「うるさ…」
――べキャッ――
人の頭の潰れる音が森に響き、その耳障りな音が百々の勝利を宣言したのだった。 - 59AI士25/07/26(土) 13:13:45
勝者! >>50 百々!
- 60AI士25/07/26(土) 13:40:59
- 61二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 13:42:16
- 62二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 13:47:28
【名前】剛
【性格】武人気質
【キャラ情報】ざんばら髪で無精ひげを生やした青年で『プロヴィデンス』の構成員
【憑依魔獣】鬼
【肉体:魔術】10:0
【変身内容】頭に角が生え身体機能全般が大きく向上する
【魔術内容】視力の強化 - 63二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 13:55:58
対ありです!
- 64二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 13:59:17
対あり!
- 65AI士25/07/26(土) 16:50:20
「ったく、薄暗くて気味の悪い森だな…」
巨大樹の大森林の奥深くを進む影が二つ。
見るからに頑強な体躯と厳つい面を持つ男の名は剛。その身には鬼の力が宿っているという。それとは対照的にスラリとした体格で冷たいオーラを纏っている男はスカルトス。
両者プロヴィデンスの構成員であり、今は巨大樹の大森林で調査をしているところだった。
が、スカルトスが、背に背負っていた巨大な大鎌を抜き放ち、何の予兆もなく、隣を歩く剛へと襲いかかったのだ!
「っ!?」
剛は、その鋭い感覚で殺気を察知した。彼は瞬時に変身し、その体が赤みを帯び、筋肉が隆起する。
スカルトスの大鎌が振り下ろされると同時に、剛はその攻撃を腕で受け止めた。鬼の力を宿す剛の身体は非常に頑丈で、スカルトスの鋭い斬撃は、剛の腕を浅く斬るに留まる。
「な、テメェ…!何のつもりだ!」
「上はお前のように扱いづらい手駒は必要ないらしい」
「俺を切り捨てる気か!」
「それが上の判断だ」
剛は怒りを露わにし、スカルトスへと豪快な連打を繰り出した!! - 66AI士25/07/26(土) 16:51:23
「ぬんんッ!!」
しかし、スカルトスはそれを紙一重で回避するッ!!
「流石の怪力だな」
彼は近接戦が不利だと判断し、口を大きく開くと、紫色の炎を剛へと放った!!
――ボァアッ!!――
「グォッ!?」
冷炎が剛の体を包み込む!
だがそれでも剛は止まらず、炎の中を突き進みスカルトスへと迫り来るッ!!
「この程度の炎じゃ俺は止まらんぞぉ!!」
「ちッ」
スカルトスは口から冷炎を吐き続けながら、大鎌で剛の連打を対処したが、
――ドガガガガッ!!――バキンッ!!――
「!!」
剛の強烈な連打を受け、ついに大鎌がへし折れてしまった!!
スカルトスは冷静に判断し、大鎌を捨てると彼は腰に下げていた片手鎌を両手に持ち、再び剛と打ち合いを始める。 - 67AI士25/07/26(土) 16:52:27
「フハハッ!!ヤワな攻撃だな!上がお前に俺の暗殺を頼んだなんで信じられん!!」
「………」
しかし、やはりスカルトスの攻撃は剛にはほとんど効かず、逆に剛の攻撃がスカルトスの体に捉え始め、スカルトスの体を包む骨の鎧にヒビが入りだす!
「………仕方ない…」
スカルトスは、決死の覚悟を決めた。
彼の背中から、骨が軋む音を立てて骨の翼が伸びる。その翼には羽も膜もなく飛行は不可能だが、鋭い翼の先端は人の身を容易く貫く鋭利さを誇っている。
それを使い、剛へと決死のカウンターを仕掛けた!!
「だぁあッ!!」
――ゴォッ!!――
剛の拳が、スカルトスの顔を覆う骨のマスクを掠め、大きなヒビがマスクに広がる。
しかし同時に、スカルトスの繰り出した反撃が、剛の片目を鋭く斬った!! - 68AI士25/07/26(土) 16:53:42
――ズバァッ!!――
「ぐおぉッ!!――――っいってぇなぁ!!」
それでも剛は止まらない。彼はスカルトスに生えている骨の尾を掴むと、そのまま渾身の力で投げ飛ばした!!
「くッ!」
スカルトスは骨の翼を巧みに使い、地面にうまく着地する。
だが、顔を上げた彼はその直後に衝撃の光景を目にした。
「くぁあああああああッ!!!」
――ボゴオオオォォォッ!!!――
なんと、剛は近くに生えていた巨大樹を根元から引き抜き、それを持ち上げたのだッ!!
そして、その巨大樹をまるでバットのように振るったッ!!
「うおおおおおおお!!」
――ブゴォオオオオンッ!!!――
――ドガァ!!バキバキバキィッ!!!――
振るわれた巨大樹は、他の巨大樹を打ち砕き、ドミノ倒しのように次々と巨大樹が倒れていく!!
轟音と地響きが森全体を揺るがし、凄まじい破壊の嵐がスカルトスへと迫った!! - 69AI士25/07/26(土) 16:54:59
「冗談だろ…!」
次々と倒れて来る巨大樹たちを避けながら駆けていたスカルトスだったが!!
「逃がすかぁ!!」
その前に剛が立ちはだかるッ!!
「俺と相対して生還できると思っていたのかぁ!?」
スカルトスは冷静に剛の動きを見極め、彼の拳をギリギリが回避した後、骨の翼を剛へと突き刺したッ!!
「!!」
――ボキィッ!!――
しかし、剛の肉体に突き刺さった骨の翼は、逆に砕けてしまうッ!!
鬼の肉体は人の身などとは比較にならない頑丈さを誇っているのだ!!
「ハハッ、随分脆いなぁ!!」
そして、遂に剛の必殺級の拳が、スカルトスへと叩き込まれようとした!!その時!!
「ん?」 - 70AI士25/07/26(土) 16:56:08
剛の腕が、ピタリと止まった。
「なん…だ?」
剛は、自身の手が、いや全身が、ガクガクと震えている事に気が付いたのだ。
「凍傷と、重度の低温火傷だ」
「な、なに?」
「俺が放った紫の炎、ただの火炎だと思ったか?タフ過ぎる故に気付かなかったのかもしれんが、あれば極低温の死者の炎だ。そんなのをあんなに浴びながら動き回ればすぐ体にガタが来る。お前のような肉体能力に特化した憑依者は、魔術への耐性が薄いんでな。狙わせてもらった」
「ペラペラペラペラと………ほざいてんじゃねぇ!!」
震える体を無理矢理動かし、再度拳を放った剛だったが、
――ガクッ――
「うッ!!」
意識が揺らぎ、地面に倒れてしまう。
「どれだけ身体が頑丈だろうと、全身に火傷を負った状態だと体温調節ができなくなり、体温が下がれば運動能力は大きく損なわれる。上が対お前用に俺を差し向けた理由だ」
最早剛が助かる道はない。スカルトスは振り返り、もと来た道を歩き出しす。
1人残された剛は、低温火傷と低体温症によってジワジワと苦しみながら息絶えるのだった。 - 71AI士25/07/26(土) 16:57:09
勝者! >>61 スカルトス!
- 72AI士25/07/26(土) 17:29:51
- 73二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 17:30:58
【名前】氷雨
【性格】大らかなゆるふわ系だが剣を持つととびっきりの集中力を発揮。
【キャラ情報】居合道を極めた討伐人。『プロメウス』所属。
【憑依魔獣】雪女
【肉体:魔術】7:3
【変身内容】髪が白くなり周囲に冷気が漂う
【魔術内容】周囲に雪を出して操る。相手を凍らせるほどの威力は無いが、その代わり操作性は抜群。 - 74二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 17:34:12
- 75AI士25/07/26(土) 19:55:58
巨大樹の大森林の中にある開けた空間、木々の間を抜ける風が心地よい場所で氷雨とノクターンは向かい合っていた。
「ごめんね〜特訓に付き合わせちゃって」
「いえいいんです。私もプロメウスの一員ですから、もっとちゃんと戦えるようになりたいって思ってたんですよ」
「ははっ、ノクターンちゃんは十分強いけどね〜。上も期待の新人って噂してたよ〜」
「あはは、言い過ぎですよ……でも良かったんですか?」
「ん〜?何が〜?」
「こんな森の中……私の宿すティターニアの力が一番よく発揮できる場所ですけど…」
「あははっ、活気満々だね〜。いいんだよ〜強い人相手じゃないと特訓にならないでしょ〜?…それに敗けたって場所が悪かったて、言い訳出来るしね〜」
ニコニコと微笑みながら話す女性は氷雨。もう片方の控えめな女性はシスターのノクターン。2人ともプロメウス内で折り紙付きの実力者だ。 - 76AI士25/07/26(土) 19:57:02
「さ、じゃあ始めるよ〜。どこからでも仕掛けて来なさいな〜!」
「は、はい!」
氷雨は、愛用の刀を鞘に納めたまま、居合の構えでじっとノクターンの動きを待った。
先程までとは打って変わって、その姿はまるで研ぎ澄まされた刃のように静かだ。
「ふー……」
ゴクリと唾を飲んだノクターンは、その身に宿るティターニアの力を解放した!
――ガサガサガサァ――
途端に彼女の周囲の地面から、生命力に溢れた草花が一斉に伸び始める。
そして、そこから数本のツタがまるで生き物のように蠢き、蛇のようにうねりながら氷雨へと迫った!!
空中をうねりながら迫る細長い複数の物体。常人であれば対処は困難で、回避を選択する。だろうが、
「しッ!」
――スパンッッ!!――
氷雨はその迫りくるツタの動きを冷静に見極め、神速の居合抜刀で、何本ものツタたちを一瞬にして切り払った!! - 77AI士25/07/26(土) 19:58:03
閃光のような一太刀に、ツタは無残にも寸断され、地面に散らばる。
「うわぁ………なら…!」
ノクターンは感嘆の声を漏らし、能力の効果範囲をさらに広げた。
今度は、氷雨の足元からも草花による攻撃を仕掛ける。流石の氷雨も、地面に立っている以上足元から襲われれば一溜まりもないだろう。
地面が蠢き、新たなツタが氷雨の足元から這い上がろうとした。
しかし、氷雨は先を読んでいた。
「よっ!」
――ザクッ!――
彼女は迷わず手に持った刀を地面に突き刺した。
そして、雪女の能力を発動させ、一瞬にして地面を冷え固める!
地表に氷の膜が広がり、彼女の周囲数メートルは草花が生えれるような土壌ではなくなった!
「むむむ…!」
「へへっ、残念でした〜」
「それが無理なら、物量戦です!!」
足元からの強襲が行えなくなったノクターンは、戦略を切り替える。 - 78AI士25/07/26(土) 19:59:03
――ズァアアッ!!――
地面から何十本ものツタを伸ばし、嵐のように一斉に氷雨を襲わせる!
雨のように大量のツタが目の前から迫って来るが、氷雨は動じなかった。
「ふんッ!!」
――スババババッ!!――
彼女は単純な剣術だけで、そのツタたちを切り払いながら、ノクターンへと接近しようと駆け出した!!
「ッ!」
ノクターンは、地面から生やしたツタに乗り、まるで空を飛ぶかのように氷雨から距離を保ちつつ、ツタによる攻撃を繰り返した。
しかし氷雨はそれを上回る。
彼女は、地面に雪を張って滑るように素早く移動し、着実にノクターンに近づいてくる!
しかも、氷雨は自分が移動して踏んだ地面を全て冷え固めていた! その結果、徐々にノクターンが草花を生やせる範囲が狭まってくる!
「うわわっ!」
「ほらドンドン行くよぉ!」
このままではジリ貧になると判断したノクターンは、さらにティターニアの力を強めるべく手を組んで目を瞑った。 - 79AI士25/07/26(土) 20:00:11
その間にも氷雨はどんどんと距離を詰め、ついにノクターンの乗っていたツタを切り倒した!
――ドサッ!――
「うっ!!」
「そーれ!!」
地面に落下したノクターンへと氷雨か迫る。
周囲の大地は既に冷え固まっており、植物は生やせない。
それを理解している氷雨は一気に地を蹴り、ノクターンへと接近した!
「目覚めよ、生命よ…」
その瞬間、ノクターンが祈りの言葉を囁いた刹那、
――ボゴゴゴッ!!!――
「うぉっとッ!?」
突如地面が大きく揺れる!! まるで地震のような地響きで、思わず氷雨の脚が止まった!
「これ………地震!?」
「いえ、違いますよ」
ノクターンが冷静に返答し、氷雨は現状を理解する。 - 80AI士25/07/26(土) 20:01:12
ノクターンは、冷え固まった地面よりもさらに深い位置から草花を生やし、凍りついた地面を無理矢理持ち上げたのだ!!
「きゃぁッ!?」
そしてそのまま、氷雨は地面ごとまだ冷やし固めていない地面にまで放り出された!
「今!!」
そしてノクターンはその好機を逃さない!
氷雨が落下した地点から瞬く間に草花を生やし、一瞬にして彼女を植物の檻の中に閉じ込めた!!
「捕らえた!」
しかし、
――パキパキパキッ――
氷雨の能力によって彼女を包み込んだ草の根の檻が凍り付き、
――ズバァッ!!――
続く神速の抜刀術で絡み合う草の檻を切り裂き、檻の外へと飛び出した!! - 81AI士25/07/26(土) 20:02:12
「くッ!」
ノクターンはどうにか次の策を練ろうとするが、
「いやいや!参った参った〜!私の負けだよ〜」
「え?」
「ノクターンちゃん、やろうと思えばさっきの草の檻の中を毒草とか棘とかで包むこともできたでしょ?君が本当の敵だったら今ので終わってたよ〜、私の敗けだな〜」
氷雨は、潔く敗北を認めた。
「ふふっ、氷雨さんは変なところマジメですね」
「変とはなんだ変とは〜!」
「うふふっ、すみません」
ノクターンは微笑み、勝利を手にした。 - 82AI士25/07/26(土) 20:13:23
勝者! >>74 ノクターン!
- 83AI士25/07/26(土) 20:43:32
- 84二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 20:46:27
【名前】メイニー・オレンジ
【性格】心優しく勇敢。すぐに勝負を終わらせてあげるのが優しさだと信じて疑わない。
適応力が高く常に冷静。
【キャラ情報】フワフラのオレンジの髪に緑色のワンピースを着た少女。
オオカミのぬいぐるみを持っている。
【憑依魔獣】ペガサス
【肉体:魔術】5:5
【変身内容】純白の翼が生えた姿。素早さやパワーが大幅に上昇し、優しさや理不尽さも上昇する。
【魔術内容】肉体と魔術を駆使した圧倒的フィジカルで全てをねじ伏せる。
ペガサスの力で長時間の飛行も可能。 - 85二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 20:48:54
- 86二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 20:50:59
お相手さん対戦ありがとうな
同陣営だったからか想像以上にほのぼのとした決着になったか - 87二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 20:54:07
- 88AI士25/07/26(土) 22:36:10
巨大樹がそびえ立つ大森林の鬱蒼とした中、ヴィンクは調査任務に当たっていた。
「ふぅ…まさか1人でこんな広い森の調査なんて……プロメウスが人員不足なのは知ってるけど何日掛かることやら………いや!皆頑張ってるんだ!私だって!」
彼女は、その身にグリフォンの力を宿す女であり、腰には弓矢が携えられている。
鋭い眼光で周囲を警戒しながら進むヴィンクの前に、突如として一人の少女が現れた。
「コラ!ここは神聖な森だよ!一般人の立ち入りは禁止なんだから!」
現れたのはメイニー・オレンジ。その身にペガサスの力を宿すという、まだ幼い少女だ。
彼女は、ヴィンクを真っ直ぐに見据え、毅然とした態度で立ち去るように要求した。
「あ!この森の子かな?私はヴィンク!プロメウスのメンバーでこの森の調査を―――」
「知らない!とにかく森を荒らしちゃダメ!」
「いやいや!荒らしてなんてないよー!私はここら辺の治安を守るために…!」
「立ち入っちゃダメ!森人さんの許可がないと!」
「森人さん?……あ!じゃあその森人さんに会わせてくれる?」
「ダメ!森人さん余所者だいっ嫌い!出て行って!」
「えぇ……そういう訳にもいかないよぉ」
「………なら!」
するとメイニーの表情が険しくなった。彼女は、言葉ではなく実力行使に移ることを決めのうで、 - 89AI士25/07/26(土) 22:37:45
「追い出す!!」
メイニーがペガサスの能力を解放すると、その背中から純粋な白さを放つ真っ白な翼が大きく生え広がった!!
――バサッ!!――
そしてその翼の力で一瞬にしてヴィンクへと接近し、両手でしっかりと握りしめていたオオカミのぬいぐるみを、まるで武器のように振り回した。
「ッ!?」
ヴィンクはそのぬいぐるみに込められた危険な気配を察知し、咄嗟にそれを避けた! すると、
――ブォァンッ!!――
彼女の耳に届いたのはまるで金属バットをフルスイングしたかのような衝撃と風切り音だった!
どうやら、あれはただのぬいぐるみではないらしい。
「はぁぁ!!」
さらに攻撃を放とうとしているメイニーを見て、ヴィンクは即座にグリフォンの能力を発動させた。
「グリフォン!力を貸して!!」
彼女の視力が強化され、メイニーの動きがスローモーションのように見える。そして強化された脚力でメイニーのぬいぐるみ振り回し攻撃を全て避け切った!! - 90AI士25/07/26(土) 22:39:22
(ほ、本気で殺りに来ている!!)
ヴィンクはメイニーの攻撃から明確な殺意を感じ取った。
彼女は距離を取り、腰に下げていた弓を構え、矢を放った。
しかし、メイニーは動じない。
――ブォンッ!!――
彼女が翼をはためかせると、その強烈な風圧によって、放たれた矢は弾かれてしまう。
「出て行けーー!!!」
メイニーは再びヴィンクへと接近してくる! ヴィンクもまた背中に隠されていた翼を展開し、空へと飛び上がった!!
――バサァッ!!――
「待てー!!」
ヴィンクを追って空へと飛び上がってきたメイニーへと、ヴィンクは一気に5本の矢を放った!!
――ドドドシュッ!!――
また翼を使って矢を跳ね返そうとするメイニーだったが、ヴィンクは風を操る魔術で矢の軌道を操った!!
「うわ!?」
矢はまるで意思を持っているかのように動き回り、全方位から一斉にメイニーを襲る!! - 91AI士25/07/26(土) 22:40:56
「ふんんッ!!」
――グブォンッ!!――
メイニーは空中で体を回転させ、全方位に風を放つことで迫りくる矢を弾いた!!
しかし一瞬ではあるがメイニーの視界からヴィンクが消える。ヴィンクはその隙を逃さず、ヴィンクは貫通力の高い一矢を放った!!
「何度やってもおんなじだよ!」
――ブォンッ!!――
再び風を放って矢を跳ね返そうとするメイニーだったが、
この一矢は先ほどまでとは違い、速く力強かった!!
「『嵐射』!!」
竜巻のような風の渦に矢を乗せて放つ、ヴィンクの得意技だ!!
「!?」
――ドスッ!!――
結果、メイニーの起こした風では押し返すことができず、矢はメイニーの翼に突き刺さった!!
「きゃぁっ!…………痛い!もう許さないから!」 - 92AI士25/07/26(土) 22:42:44
しかし風の影響で威力が落ちたせいか、メイニーを止めるにはいたらない!!
そして彼女は、
「でりゃぁああ!!!」
――ドガァアッ!!――
持っていたぬいぐるみをサッカーボールのように蹴り飛ばし、それを見事、ヴィンクへと命中させた!!
――バキィッ!!――
「ぐぅッ!!!」
ヴィンクは咄嗟に弓で防御するが、その衝撃で弓がへし折れてしまう!!
矢を放てなくなった彼女へと、メイニーは再び迫ったッ!!
「はぁぁあああ!!!」
そのままヴィンクへと突撃するメイニーだったが、
彼女が目の前に迫ったタイミングで、ヴィンクは目に見えない風の斬撃を放った!!
――ズバァッ!!――
「!?」
飛行以外の魔術を習得していない幼い少女であるメイニーは魔術の知識が浅く、この風の斬撃を避けることができずに純白の翼を切られてしまった!! - 93AI士25/07/26(土) 22:43:57
「あ…!」
空中でバランスを崩し、落下していくメイニー。
だが、
「どわっとぉおお!!!」
――ガシィッ!!――
ギリギリのところでヴィンクが彼女の腕を掴み、地面への激突を回避した!
「大丈夫!?」
「え、あ……」
メイニーはゆっくりとヴィンクに地上まで降ろされながら、悔しそうな驚いたような表情を浮かべていた。
やがて2人が地上へ着地すると、
「だ、大丈夫!?咄嗟に切っちゃった、ごめんね……翼は変身部位だから大丈夫だと思うけど、それ以外は?怪我してない?」
ヴィンクはメイニーの体をキョロキョロ見ながら尋ねてくる。
彼女は小さく頷いて怪我はないことを伝えると、
「ありがと………あの…お話聞かせて?森人さんのところまで、案内するから」
「ほんと!?ありがとぉ!」
こうしてヴィンクは勝利を手にし、仕事を再開した。 - 94AI士25/07/26(土) 22:45:15
勝者! >>85 ヴィンク!
- 95二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 22:56:57
対戦ありがとうございます!
- 96二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 23:16:20
今日はもう無いのかな
- 97AI士25/07/26(土) 23:19:10
- 98二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 23:19:24
- 99二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 23:19:26
【名前】ザカライア
【性格】完璧主義者
【キャラ情報】生物の美しい瞬間を石像にして保存するシリアルキラー。『プロヴィデンス』所属。
【憑依魔獣】メデューサ
【肉体:魔術】0:10
【変身内容】髪が蛇になり目にサングラスが装着される
【魔術内容】目から石化光線を出す。生物には効果が無いがそれ以外は瞬時に完璧に石化する。 - 100二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 23:19:32
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- 101AI士25/07/27(日) 11:57:57
とある村を訪れたミレットは、人々の間に広がる奇妙な噂を耳にした。
この付近の大森林で、不気味な怪物を見たというのだ。その話に興味を抱いたミレットは、単身、森林の調査を開始した。
森の入り口で彼はまだ新しい謎の足跡を発見した。それは明らかに獣のものではないが、人間とも違う奇妙な形をしていた。
ミレットはその足跡を追って、森の奥深くへと足を踏み入れた。
しばらく森を進むと、突然足跡が途絶えていた。
ミレットは立ち止まり、その身に宿すボーパルバニーにの力を解放する。
――ピョコン――
すると彼の頭にウサギのような大きな耳が生え、それをぴくりと動かした。
極限まで研ぎ澄まされた聴覚が、周囲のあらゆる物音を拾い上げる。
――ガサガサ――ヒュゥヒュゥ――ポタポタ――はぁ…はぁ…――
幾つか聞こえる物音の中で、微かな息遣いが上から聞こえてきた。 - 102AI士25/07/27(日) 11:59:16
「上か!」
ミレットが見上げると、巨大樹の太い枝の上に黒い影が立って彼を見下ろしているのが見えた。
「新しい……私の作品………クククッ」
木の上にいたのはザカライア。その身にメドゥーサの力を宿すという女だ。
彼女は、ミレットを見下ろしながら、その目から光線を放った!!
――ピカァッ!!――
それはまるで、獲物を石に変える蛇の目から放たれる呪詛の光のようだった!!
ミレットは回避行動を取るが間に合わず、光線は彼のの体を掠めた!!
が、
「ん?」
ミレットの体に変化はなく、ただ彼が着ていた衣服が石化しただけだった。
「……なんだ?人には効果がないのか?」
石と化した重たい上着を素早く脱ぎ捨てたミレットは、地を強く蹴り、一気に樹上まで跳び上がった!! - 103AI士25/07/27(日) 12:00:18
――ダンッ!!――
「よっと!」
「ッ!!?」
その跳躍力はまさにボーパルバニーの俊敏さを物語っていた。しかし俊敏性ならザカライアも敗けてはいない!
蛇は樹上での移動能力に優れている。メドゥーサの力を宿すザカライアも同様に、樹上での機動力は非常に高かった! 彼女は枝から枝へと軽々と飛び移り、ミレットとの距離を取ろうとする。
だが、ミレットの動きはそれを上回っていた。
「ほッ!!」
――バキィッ!!――
彼はザカライアが乗っている巨大な枝へと跳び移ると、その枝を思い切り蹴ってへし折った!!
「きゃあッ!?」
足場を失ったザカライアは、そのまま落下してしまう! 肉体能力が低いザカライアは体制を立て直すこともできず、顔面から地面に激突してそのまま失神してしまった!!
「むきゅぅぅぅ〜………」
「な、なんだこいつ……」
ミレットは困惑しつつ地面に倒れるザカライアを見下ろした。結局、怪物の正体は、変な憑依者よ女だったらしい。
ミレットはため息をつきながら、失神したザカライアをずるずると引きずり、そのまま連行するのだった。 - 104AI士25/07/27(日) 12:01:18
勝者! >>98 ミレット!
- 105二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 12:29:35
対ありです!
- 106AI士25/07/27(日) 12:39:27
- 107二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 12:39:39
- 108二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 12:44:23
- 109二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 12:45:24
>>108 すんません、間違えたんでこっちで
【名前】九尾・オウコ
【性格】常に他者を見下している。短期。自信家。
【キャラ情報】白髪糸目和服の女性。憑依者として長年フリーで活動しており、自身が最強の憑依者と信じて疑わない。
鉄扇を装備しており、主に防御に使用する。
【憑依魔獣】玉藻之前
【肉体:魔術】2:8
【変身内容】9本の狐の尾。狐の耳。優れた嗅覚と聴覚。
【魔術内容】強力な火炎を操る。幻を作り出す。
- 110AI士25/07/27(日) 14:34:03
巨大樹の大森林の中にある林道から少し外れた場所を、メルは陽気な鼻歌を歌いながら進んでいた。
その身にガスクラウドの力が宿る少年だ。不注意にも、彼は気づかぬうちに、この森の奥に住まう者の領地へと足を踏み入れていた。
突如、木々の間から燃えるような火球が飛来する!
メルは、その体を煙化させ、流れるような動きで火球を避けたが、
「立ち去れ小童、ここは妾の領域じゃ」
「……おばさん誰?」
「おば……この森に暮らす者じゃ。余所者は好かん性分での。さっさと去ね」
「でも僕この森に用があるんだよね〜」
「そうか……歳上のお姉さんの忠告も聞けない悪ガキには、お灸を据えてやらねばな」
無数の火球がオウコの周囲に展開される!
それを見たメルも、戦闘態勢に入った。
――シュゥゥゥウウ――
彼の体からは、見る見るうちに不穏な色のガスが発生し始めた!
「…っ、毒ガスか」
オウコの敏感な嗅覚がガスに含まれる毒性を瞬時に感じ取った。
多く吸い込む前に彼女は手に持つ鉄扇を扇ぎ、発生したガスを風で払いつつメルから距離を取る。 - 111AI士25/07/27(日) 14:35:19
「火傷しても、文句を言うでないぞ」
――ボァッ!!――
十分な距離を確保したオウコは無数の火球を作り出し、それをメルへと一斉に放った!!
――ドボボボッ!!――
火球は次々と森の地面に着弾し、どんどんと周囲を火炎に包み込んでいく。
「うわ!あっちちち!」
体を煙化して火球の雨を避けていたメルだったが、やがて周囲を火炎に包まれメルは逃げ場を失い、炎の檻に閉じ込められようとしていた!
――シュボッ!!――
「!!」
ついに火球がメルに当たりそうになったその時、
「よっ!」
――ブシュァァァアアアア!!!――
メルは体から二酸化炭素を多く含むガスを放出した!
そのガスは炎の酸素を奪い、一瞬にしてオウコの火球を消してしまう!! - 112AI士25/07/27(日) 14:36:27
「なに…?」
「こっちも行くよぉ!」
そしてメルは背中から可燃性の高いガスを噴射し、それを周囲の火で発火させた!!
するとガスはまるでジェット噴射のように燃え弾け、メルの体を押し出して急加速し、オウコへと迫ったッ!!
「なっ…!?ちッ!」
――ボァアッ!!――
オウコは驚きながらも、一瞬にしてオウコの眼前へと迫ってきたメルへ巨大な火球を放った!!
「ほっ!」
――ブシュゥゥウウウッ!!!――
しかし、メルはまたもや消火性のガスを噴射し、火球は打ち消されてしまう!!
火球が消えて発生した煙の中からメルが飛び出し、オウコ目掛けて致死性のガスを放った!!
「しんじゃえ!!」
――プシューーー!!!――
「ぐっ…がはっ…!?」
その毒ガスを吸い込んだオウコは、苦しみ出し、口から泡を吐きながらその場に倒れた!
「ふぅ。僕の邪魔するからだよ?」 - 113AI士25/07/27(日) 14:37:31
メルが倒れて動かなくなったオウコを見下ろしながら言い放つ。
しかしその瞬間、
「やぁ小童」
その背後から、突如としてオウコが現れた!!
「えっ!?」
メルが再びガスを放つより速く、オウコの火球がメルへと直撃した!!
――ボガァアッ!!!――
「ぐぁッ!!」
先ほど毒ガスで倒したように見えたオウコは、彼女が作り出した幻影だったのだ!
「お主危険じゃな。もう容赦はせんぞ!」
――ボガガガガガァッ!!!――
反撃の余地もなく、次々と火球がメルを襲う。
メルは回避することもできず炎に包まれ、
「う……がはッ………」
やがて炎と煙の中から出て来たメルは黒焦げになって倒れた。
「ふむ…最近の若いのはこんな危ない奴ばかりなのか?」 - 114AI士25/07/27(日) 14:38:59
さてこの小僧どうしたものか、などと考えていたオウコだったが、
「………ッ!?」
突如、目の前で倒れているメルの姿が掻き消えた。
そして、
「な、なんじゃ!?」
「「「「「ふふふッ…驚いた、おばさん?」」」」」
彼女の周囲を、まるで霧のように何人ものメルが取り囲んだッ!!
「馬鹿な!?」
オウコは驚愕し、慌てて周囲を見回す!!
……その驚きと混乱に満ちた姿を、少し離れたところから、メルが悠然と眺めていた。
「おばさん、なに見てるんだろ?」
オウコが見ているのは幻覚だったのだ。
先ほどオウコに接近した際、メルは幻覚作用の強い無色無臭のガスを周囲に散布していた。知らず知らずのうちにそれを吸い込んでいたオウコは、今強烈な幻覚を見ているわけだ。
一人幻覚と戦ってのたうち回っているオウコを放置し、メルは悠々とその場を立ち去るのだった。 - 115AI士25/07/27(日) 14:40:01
勝者! >>107 メル!
- 116AI士25/07/27(日) 15:12:06
- 117二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 15:14:24
- 118二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 15:25:45
【名前】ルナリス
【性格】目的のためには手段を択ばない冷酷な性格
【キャラ情報】10代後半の少女。母を魔獣に、父を憑依者に殺されたためどちらの存在も死ぬほど憎んでいる。
【憑依魔獣】フォカロル
【肉体:魔術】4:6
【変身内容】半人半獣の姿に変わる。背中に黒いグリフォンの翼が生え、全身が水のオーラに包まれる。それにより空中と水中での理想的な機動力を得る。
【魔術内容】「海」と呼ばれる水中領域を展開する。 - 119二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 15:27:13
対戦ありがとうございます!
- 120二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 16:19:48
対ありです!
- 121AI士25/07/27(日) 16:50:29
巨大樹の大森林の奥深く、ひっそりと佇むボロ小屋の中で、ルナスリは古びた家族の写真を眺めていた。
「………………」
その顔には一抹の寂しさと、深い憎しみが入り混じった表情が浮かんでいる。
そしてその静寂は、突如として破られた。
――バゴォッ!!!――
轟音と共に小屋の天井をぶち破って、一人の男が舞い降りてきた!!
「ッ!?」
一瞬体が固まったルナスリだったが、瞬時に状況を理解し間髪入れずにその身に宿すフォカロルの力を解放。侵入者へと蹴りを放った!!
侵入者もまた、迷うことなく蹴りを放ち、両者の蹴りが激突する!!
――ドガッ!!!――
「ぬぅぅ…!!」
「ぐっ…!」
「ぬぁぁあああッ!!!」 - 122AI士25/07/27(日) 16:51:58
――ドゴォオオッ!!!――
結果は、ルナスリが押し負けた。
彼女の体が宙を舞い、壁をブチ抜いて小屋の外まで吹っ飛ばされる!
「くぅッ!」
ルナスリは空中で体勢を立て直し、背中に生えた翼を羽ばたかせて侵入者へと急接近!!
その拳を握り締め、打ち込もうとする!
だが、侵入者はルナスリの動きを冷静に見極め、その頭に生える大きな角で、向かってきたルナスリを殴り飛ばした!!
「がはッ…!」
吹っ飛ばされて巨大樹に激突したルナスリを見て、侵入者は口を開く。
「間違いは無いと思うが、一応確認しておこう。貴様が憑依者殺しだな?」
侵入者の男の名はシャドウ。正義を果たすプロメウスの中でも、過激派として知られる人物だ。
「………」
「プロヴィデンスを殺して回ってるのなら仲間にでも引き入れたかったが、プロメウスのメンバーまで手を出したとなると、お前は敵だ」
「憑依者も魔獣も……皆殺しだ!」
そう返答し、肉弾戦では相手が有利だと判断したルナスリは即座に魔術を発動する!! - 123AI士25/07/27(日) 16:52:59
――ズァアアアアア!!!――
ルナスリが発動したのは領域魔術と呼ばれる高位魔術。
瞬く間に周囲の環境が一変し、森の中だった場所が水中へと変化する!!
巨大樹の大森林は、深海の底へと沈んだかのように青い光に包まれた!!
(ふむ……これが憑依者を幾人も屠った魔術か…)
「これで終わりだッ…!」
水中で機動力が落ちたシャドウへと、ルナスリの蹴りが叩き込まれる!!
――ドゴォッ!!――
「がふッ!」(チッ!)
シャドウも敗けじと角や脚での攻撃を繰り出すが、やはり水中ではルナスリが有利だった。
抵抗の多い水の中、シャドウの動きは鈍く、ルナスリの攻撃が的確に彼を捉える!
――ドゴッ!ドガッ!ゴガッ!!――
水中で息のできないシャドウが、このまま敗北するかと思われた、その時だった。 - 124AI士25/07/27(日) 16:54:02
――バキンッ――
「ッ!?」
突如、この空間を作り出している結界が外部からの攻撃により破壊される!!
「なっ!?」
ルナスリの領域魔術が解除され、水中だった環境は、瞬く間に本来の森林へと戻ったッ!!
「なぜ俺がお前の対処を任されたと思う?……お前を倒せる能力があるからだ」
シャドウはその身に宿すペリュトンの力により、自身の影を切り離して実体のある分身とし、行動させることができる。
ルナスリの領域魔術を警戒したシャドウは、対策として事前に自身の影分身を近くで待機させていたのだ。
領域魔術が展開された後、魔術の効果範囲外から分身が領域を形作っているの結界を外部からの攻撃で破壊したのだった。 - 125AI士25/07/27(日) 16:55:18
「ぐぅ………憑依者共は………皆殺しッ…!!」
ルナスリは、もう一度、今度はシャドウの分身も一緒に領域へと引きずり込もうとする。
しかし、領域魔術は強力故に消費する魔力量も桁違い。ルナスリでは魔力が足りず、領域の再発動は不発に終わる。
「ぐッ……こんなところで……捕まってたまるか…!」
「捕まる?………どうやら勘違いをしているようだな」
「?」
「なぜ俺が、お前の対処を任されたか。それは能力の相性だけじゃない。………プロメウスのメンバーは甘ちゃんばかりだからだ」
魔力切れ状態のルナスリに、影の分身とシャドウが同時に接近した。
「俺は、敵に同情なんてしないんだよ」
そして、その驚異的な脚力で、彼女の頭を蹴り飛ばしたのだった。 - 126AI士25/07/27(日) 16:56:19
勝者! >>117 シャドウ!
- 127AI士25/07/27(日) 17:22:48
- 128二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 17:23:59
【名前】イブキ
【性格】礼儀正しく実直。冷静沈着で魔術への自信は絶大。
【キャラ情報】黒の長髪に青い目の青年。
かなりの酒豪であり、五樽でまだ余興と言う。刀を常備している。
ノリと流れで『プロヴィデンス』に所属している。
【憑依魔獣】鬼斬丸
【肉体:魔術】3:7
【変身内容】額から赤い角の生えた鬼の姿になる。目で追えないほどの素早さと動体視力を得る。刀にあらゆる魔術が付与される。
【魔術内容】魔術が付与された刀での神速の居合いである『イブキツキザケ』で対象を斬る。
出力を上げれば、力のほとんどを使った奥義の『イバラキマキバラ』が発動する。
『イバラキマキバラ』は足腰と視力を犠牲にして対象を切り刻む。 - 129二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 17:25:31
【名前】クビザキ
【性格】サディスト、狂人、戦闘狂。
【キャラ情報】
魔獣の力を使い大勢を斬り殺して来た凶悪殺人鬼の男性。痛みに鈍感で、相手をジワジワといたぶるのが趣味の変態。
【憑依魔獣】鎌鼬
【肉体:魔術】4:6
【変身内容】
斬撃に強い丈夫な毛が生える。
腕から鎌状の刃が生える。非常に鋭利で、大木すらスパッと切れる。
【魔術内容】
体を風へと変化させ、超高速で移動して敵を切り裂く。
キリハラの攻撃で痛みを感じる事はなく、敵はいつの間にか大量の切り傷を負って失血死することになる。 - 130AI士25/07/27(日) 18:37:36
巨大樹の大森林の深くで、轟音と共に巨木が次々と切り倒されていた。
――ボガァァアアンッ!!バキバキバキィッ!!――
「ふぅ…」
鬼斬丸の力を宿す剣士イブキが愛刀を手に、この森で剣術の訓練を行っていたのだ。
そんな時、イブキの頬を突風が掠めた。
「?」
こんな所にまで風が吹くとは。などと思ったその瞬間、彼の腕に切り傷ができ、血がダラダラと流れ出す!
だが、なぜか痛みは感じない。
「………」
風が抜けていった方向を見ると、そこに一人の男が立っていた。
「キキキッ……獲物みっけぇ」
「……お前……最近噂の殺人鬼か」
奴の名はクビザキ。その表情は不気味な笑みを湛え、まるで獲物を品定めするかのような視線をイブキに向けている。
奴はその身に鎌鼬の力が宿るという殺人鬼だという。 - 131AI士25/07/27(日) 18:38:36
「丁度いい、人を斬りたいところだったんだ」
イブキは愛刀を構え、鬼斬丸の能力を発動した。
――シュッ――
「むッ!」
その姿が霞んだかと思うと、彼は一瞬でクビザキへと接近し、刀を振るった!!
「ケケケッ!」
「ッ!?」
しかしクビザキはイブキの予想を上回る速度で動いた。
イブキの攻撃を易々と躱し、逆にイブキの片脚を切り裂く!!
――ズバッ!!――
「ぐっ…!」
イブキは反撃しようとするが、
「遅い遅いぃ!!」
――ズバッ!ジャキッ!!スパッ!!――
クビザキは超高速で周囲を駆け回り、イブキの攻撃を容易く回避してイブキの身を何度も切り裂いた。 - 132AI士25/07/27(日) 18:39:40
鎌鼬の斬撃は目に見えないほど速い。あっという間にイブキの全身はズタズタにされ、彼の足元には血溜まりができていた。
「はぁ…はぁ…単純な切り合じゃダメか…」
イブキは冷静にそう判断し、彼は刀を鞘に納め、目を瞑る。
「ふーーーー…………」
「なんだ?」
五感を研ぎ澄まし、クビザキの気配を捉えようとする。
「馬鹿が、構えが変わった程度で何か変わるか!!」
再びイブキへと迫ってきたクビザキの殺気を正確に感じ取り、イブキの居合術『イブキツキザケ』が放たれたッ!!
鞘から抜き放たれた刀は、まさに一閃!!
――ズガァッ!!!――
イブキの居合は、見事クビザキへと命中した!! だが、 - 133AI士25/07/27(日) 18:40:47
「ッ!!」
「うぉ、いって…」
クビザキの全身は斬撃に強い耐刃性を誇るの獣毛で覆われており、その一撃は致命傷には至らない!
「お返しだッ!!」
――ズバァッ!!!――
「ぐッ!!」
そしてクビザキの反撃がイブキを襲う。
イブキの片目が、鎌鼬の刃によって切り裂かれてしまった!!
「くッ!」
片方の目を失ったイブキは、血が滴る顔のまま再び居合の構えを取る。
しかし、先ほどの一撃でイブキの居合の速度を理解したクビザキは、警戒を強め、迂闊に近づかない。 - 134AI士25/07/27(日) 18:41:54
「クククッ……そう何度も喰らうか……」
ただジッと構えを保ってクビザキを待つイブキの耳に、
――バキバキバキィッ!!!――
轟音が響いた。
なんと、クビザキが近くの巨大樹を切り裂き、イブキへと切り倒したのだ!!
「チッ!」
既に右足を切り裂かれているイブキは、その場から動くこともできない。
彼は刀を抜き放ち、居合を放って倒れて来た巨大樹を切り飛ばした!
「ケケケェッ!!!」
その隙を逃さず、クビザキがイブキへと迫るッ!!
それを察知したイブキは、再び刀を構え、居合を放った!!
「…ッ!!」
――ガキィイイインッ!!!―― - 135AI士25/07/27(日) 18:43:11
両者の斬撃がぶつかり合い、しばらくの静寂。
そして――――
――ブシャッ!!!――
―――クビザキの体から血が噴き出すッ!!!
「な、にぃ!?」
「ハハッ、テメェの負けヅラ拝めないのが残念だぜ」
イブキは、自身の足腰と眼を犠牲にした強力な居合術『イバラキマキバラ』を放っていたのだッ!!
その強力な一太刀は、クビザキの頑強な獣毛すらも切り裂き、クビザキを深々と斬った!!
「ばか、なぁ………!」
ドサリとクビザキが地に伏し、足腰と目が壊れてしまったイブキもその場に寝そべった。
「あー………酒が飲みてぇー!」
静寂を取り戻した森に、イブキの声だけが響くのだった。 - 136AI士25/07/27(日) 18:44:17
勝者! >>128 イブキ!
- 137二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 18:45:00
対戦ありがとうございました!
- 138二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 18:45:30
対ありでぇす!