【閲覧注意】特別警報【SS】

1二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 04:53:32

まずい。
これは非常にまずい。
何でこんな事になったんだ……。
俺は頭を抱えた……。

「わーっ！変なベッドだー！丸いよー！！」

最近、同期の新人トレーナーの間で噂の『レース場近くの遊園地』。
実態はよくある〇〇ホテルだが、前にここで担当ウマ娘に連れ込まれ、うまぴょいしやがったクズトレーナーがいたらしい。
トレセン側も双方同意の上ならば、と事を大きくしない方向で対応したらしく、その件は知らぬ間に見えない力で揉み消された。

「うらら〜！おっきなテレビ！……つけてみてもいいー？えー！？ダメ？そっかー……」
「冷蔵庫もあるんだー！中身は？……あー……ぜんぶお酒かー……」

2二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 04:54:36

しかし俺の担当はハルウララ。どこぞのウマ娘諸君と比べては失礼になるが、健全も健全で、もはやそっち方面の知識があるのかどうかすら怪しいレベルなのである。

「ねぇねぇトレーナー！何でこのお風呂、かべも扉もぜんぶスケスケなの？危ないから？」

だから当の俺は『俺が担当とそんな場所に行くようなクズなわけないだろ！お年頃のウマ娘が担当の他のトレーナー様は大変ですなぁ！はっはっは！』と高を括っていたのである。
それが今日、遠征でレースに出場したら、史上最大クラスに急激に発達した台風が進路を大きく変えて直撃し、息も出来ないほどの暴風と土砂降りで、気象庁から最大級の特別警報が発表されている。
あらゆる交通網は止まり、全ての店舗は臨時休業、他のホテルやネカフェなんかも残らず満員、おまけにこのホテルのこの部屋一つだけしか空いてなくて……。

「……トレーナー、頭がいたいの？大丈夫？ウララがナデナデしてあげるねー！」
「ありがとう……ウララ……」
「いーのいーの！トレーナーいっつもウララのために頑張ってくれてるし！いたいのいたいのとんでけー！！」
うぅ、良い子だ……ずっと撫でてくれるから、ちょっと頭が禿げ上がりそうだけど……

3二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 04:55:41

とりあえず晩飯は二人ともレース場で取っておいてよかったな。することもないし、ウララもレースで疲れてるだろうし……さっさとシャワー浴びて寝よう。そして明日を待とう。
「ウララ先にシャワー浴びておいで。俺は部屋の外に出ているから……」
「えー！！せっかく同じ部屋なんだからいっしょに入ろうよー、トレーナー！！」
「いやいやいや……流石にそれは……ちょっと……」
しどろもどろになりながら、どう誤魔化すか頭を懸命にフル回転させる。汗が背筋を伝う感触がする。
「なんでなんでなんでー！！？いっしょにお風呂入ったほうがぜーったい楽しいよー！？いっつもお世話になってるトレーナーのせなかウララが流してあげる！！」
ぐいぐいとウララに引っ張られてシャワー室に連れて行かれそうになる。
相手はウララ。中等部。しかしここで慌てふためくのは逆に意識してることになるのでは？しかし赤の他人である俺が一緒に入るというのは流石に完全に倫理に反している！

4二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 04:56:57

そうこう悩んでいるうちに、いつの間にかウララは服を全部脱いでしまっていた。そのバ体から慌てて目をそらすが、そらした先には鋼の意志が鎮座しており、目が違う場所を探し求める。
「トレーナー服脱がないの？ウララが手伝ってあげよっか？」
「……なぁ、ウララ……やっぱりこういうのは……。家族とか……将来好きな人とかとじゃないと……」
「え？ウララ、トレーナーのこと大好きだよ！？」
「えっ……」
「それじゃ……ダメなの……？」
キョトンとするウララに二の句が告げなくなる。
「あ……もしかして……トレーナー、わたしのこと……ほんとは嫌いだったの……？」
ふいにウララの目が涙で潤み、今にも泣き出しそうな顔になった。
「それは絶対にないから安心してくれ！！」
「だよねだよね！！よかったー！！じゃあいっしょに入ろー！」
こういう時のウララは絶対に譲らない。そして純粋であるが故に強い。

5二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 04:58:01

ええい、場所が場所だから俺は戸惑っているだけだ。
心頭滅却！煩悩退散！相手は子どもだ！
「……分かった。なら一つだけ。このことは親御さんには言わないでくれ……」
隠すのもダメだが俺が何もしなければ何もない話なのだ。余計な心配をさせたくない。そしてバレたらすごく怖い(本音)
「うん！！なんかよくわかんないけどわかった！！いっしょに入るのすっごくうれしいよー！！」

その後、なぜか座るところが凹んだあまり説明したくない形状をした座椅子や、何に使うのか聞かれたらこれまた窮地に立たされそうなマットレスにウララが首を傾げたり、ウララが初めて見るローションにはしゃいで全身ヌルヌルまみれになったり(そして脚を滑らせ俺にぶつかって二人してヌルヌルになった)、最後にはウララの髪の毛を俺が優しくシャンプーし、ウララが俺の背中をゴシゴシと洗ってくれるイベントがあったが……特筆することは何も無かった。

6二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 04:59:04

それから翌日、昨日までの台風が嘘のように過ぎ去り、雲一つ無くスッキリ晴れ渡る空の下、トレセン学園に帰ってきたハルウララはというと……。

「キングちゃんキングちゃん！！」
「あらウララさん！遠征から帰ってたのね、おかえりなさい。昨日の台風は大丈夫だった？」
「キングちゃんただいまー！！あのねあのね！！ウララね！！」
「うんうん？なぁに？ウララさん？」
「ウララお城みたいなホテルでトレーナーといっしょにお風呂に入った！！」
「……………………………………は？」

END

>>14 >>20

7二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 05:00:20

😭🤜💥💥💥「この…へっぽこクズトレーナー！！ウララさんに一体何したの！！」

>>18

8二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 05:18:01

アキツテイオー「此度の行い…貴様覚悟はできておろうな…？」

9二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 07:41:43

口止めが不完全なんだよへっぽこ！

10二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 07:43:41

親御さんには言わないでね
じゃあキングちゃんには言うね！

11二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 08:20:12

ボコボコにしたあとで本当に何もしてないと確信し安心するとともにあのトレーナー本当に男なのかしらといらない心配をするキングヘイローさんおいたわしや…