- 1二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 16:32:23
ナギサ「ミルクティーを作る際は、ミルクを先に入れてから紅茶を淹れますよね?」
ハスミ「いえ、紅茶の香りを逃さぬために紅茶をグラスの内側に沿わせて注ぎ、適温のミルクをゆっくり入れる…これが最もおいしくミルクティーを作れるやり方です。ですよね、ヒナ委員長?」
ヒナ「えっと…あまりミルクティーを飲んだことないから、どちらが美味しいかなんてわからないのだけど…」
ハスミ「どうやらヒナ委員長は、あまり紅茶を嗜まれてはいないようですね…」
ナギサ「ということは、我らがトリニティの生徒以上にもっともフラットな視線で、どちらが美味しいかを判断できるということ、ですね」
ヒナ「えっ?」
ハスミ「良いでしょう、ナギサ様からの……いいえ、ミルクを先に入れる派からの挑戦、受けてたちます!」
ヒナ「……えっ?」
ナギサ「どうか公平な判断をお願いしますね、ヒナさん」
ヒナ「たっ、助け──」
セイア「君の犠牲は無駄にはしないよ、空崎ヒナ……」
ミカ「もうーっ! やめなよ二人とも!! 恥ずかしいから!!」 - 2二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 16:33:48
どっちもアコのコーヒーより美味いって結論になるやつ
- 3二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 16:35:00
- 4二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 16:35:02
間をとって同時に淹れるのはどうだろうか?
- 5二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 16:35:33
ヒナ…ストレスで味覚が…
- 6二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 16:36:53
???「あいつはワーカーホリックになる前から紅茶の良し悪しなんてペットボトルでいいとか言う奴だぞ」
- 7二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 16:37:11
- 8二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 16:44:33
ヒナ(どうしよう…どっちも美味しくて選べない…)
- 9二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 16:49:45
風紀委員行政官になる為に血の滲む努力もできるのにコーヒーの腕だけは上達しないのは何なんだアコ…
- 10二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 16:52:35
- 11二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 17:19:36
ヒナ「一生分のミルクティーを飲んだ気がするわ…」
ナギサ「結局、決着はつきませんでしたね」
ハスミ「はい。どちらも美味しくて決められないと…ごまかしではなく本心から言ってるので追及できませんし…」
イオリ「何やってんの委員長…」
ナギサ「第二ゲヘナ生徒が現れましたよハスミさん!」
ハスミ「ちょうどいいところに…ミルクティーを作る際、ミルクを紅茶より先に入れるか後に入れるか、どちらが美味しく出来上がるのか論争していたところです」
ナギサ「貴女は…ミルクを先に入れてから紅茶を淹れて、ミルクティーを作りますよね?」
ハスミ「いいえ、紅茶の後にミルクティーを入れますよね?」
イオリ「いや滅多に作らないけど……あー、でも……たまに作る時は、紅茶の後に塩ひとつまみ入れてからミルク入れるかな」
ハスミ「どうやらこの風紀委員の生徒は私側で塩!?」
ナギサ「なっ、なんで塩なんかを入れるんですか!? 紅茶ですよ!? お出汁じゃないんですよ!?」
ハスミ「なっ、なんと恐ろしい紅茶の飲み方を……おのれゲヘナ!!」
イオリ「えっこれそんな変な飲み方かな!? そんな言われる程かな!? 私の実家じゃみんな同じような飲み方してるんだけど!?」
ヒナ「そういえば貴女、珈琲でも紅茶でもそんな飲み方してるわよね…てっきり塩分補給の為だと思ってたけど」
ミカ「わーお……第三勢力」
セイア「ミレニアム曰く、科学的に美味しくなるらしいが……あればかりは少々理解が及ばなかったね」 - 12二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 17:20:57
聞いた事ないよイオリ…
- 13二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 17:23:37
良かった。電子レンジでお湯を沸かすアコは居なかった。
- 14二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 17:48:03
塩入れると甘味が引き立つ
少量の塩味はとげをやわらげてくれる - 15二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 17:50:47
イオリ「わっ、私の飲み方はともかく!! ……紅茶に関してならこいつに聞いた方が良いんじゃないか?」
ハスミ「美食研究会…!!」
ハルナ「……なるほど、ミルクインファーストorアフター……130年以上前から続き、未だ答えの出ない難問ですわね」
ハスミ「くっ……あなた達に頼るのは非常に癪ですが、こうも結論が出ないようでは仕方がありませんか……」
ナギサ「ええ、まさしく今も尚、トリニティの間ではどちらがより優れているか議論が交わされています」
ヒナ(縛られて転がされてる状態でどうしてそんな決め顔できるんだろ…)
ハルナ「紅茶の香りを殺さない為に紅茶を先に入れる、ミルクティーの主役はミルクである為ミルクの味を引き立てる為に後から入れる…どちらの言い分も、とても理解できますわ……ですが! 果たしてそれでよろしいのでしょうか!?」
ハスミ「なっ、どっどういうことですか!?」
ハルナ「私から言わせればどちらが引き立つかなどという論争は、どちらかを引き立て役に甘んじさせると言ってるに等しい暴論と言っても過言ではありませんわ!! ミルクティーの主役とは! ミルクでも紅茶でもなく、ミルクと紅茶なのですから!!」
ナギサ「でっ、でしたら……でしたら貴女はどのようにしてミルクティーを作るというのですか!?」
ハスミ「そうです! 私とてミルクを軽んじている訳ではありません……ですが、ミルクティーというのはそういうものなのです!! そういう作り方なのですよ!!」
イオリ「ああも熱く議論できるのは、トリニティが平和な証拠なのかもしれないな……委員長、大丈夫?」
ヒナ「歩くたびに水の揺れる音が胃袋からする…」
ミカ「こんなことに巻き込んじゃって本っ当にごめんね…!!」
セイア「ふむ、紅茶の飲み過ぎに胃薬は効くのだろうか…」 - 16二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 18:01:17
ハルナ「良いでしょう…この私が、齢17年生きてきて出した結論をお二人にお教えしますわ…!!」
ナギサ「ミルクティー論争における結論…!!」
ハスミ「随分と大きく出ましたね、ゲヘナの生徒が…良いでしょう、聞かせてみなさい」
ハルナ「それでは、ご清聴くださいませ。紅茶を先に入れてもミルクを先に入れても、結局のところどちらかに多少偏ってしまいます。一飲しただけでは理解はできませんが、私たちの味覚がそれを無意識のうちに感じ取り、自分がより好みな方を取ってしまっているのでしょう……ですがそれはマクロ的な視点から見てのミルクティーであり、厳密に言えばどちらかに偏った、ミルクティー風紅茶orミルクと言えますわ」
ナギサ「……言われてみれば、私達がミルクティーに重視するのは紅茶かミルクか、そのどちらかが主だった気がしますね……」
ハスミ「異様に説得力がありますね」
ハルナ「……そこで私は考えましたわ。ミルクにも紅茶にも偏らない、完璧なミルクティーを作るにはどうすればよろしいのか……そこで出した結論は……!!」
ハスミ「け、結論は……!!」
ナギサ「ゴクリ…」
ハルナ「──シェイカーですわ!!」
ナギサ「シェイカー…?」
ハスミ「確か、お酒を作るのに使う調理器具でしたね…?」 - 17二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 18:11:18
ハルナ「ええ。本来なら比重の違うお酒同士や、卵黄、牛乳、ジュースやクリームといった比重の違うもの同士を混ぜ合わせる道具……では紅茶とミルクはでしょうか?」
ナギサ「……確かに。水に茶葉のエキスが溶け込んだ紅茶とミルクでは、比重が違います!!」
ハルナ「ええ。ですのでただ注ぐだけでは微細な偏りが出来てしまいます。なのでシェイカーに二つを入れ、これで勢いよく混ぜることで比重の違う紅茶とミルクが完璧な状態で混ざり合い、どちらにも偏ることのない完璧なミルクティーが完成いたしますわ!!」
ハスミ「なるほど、確かに理にはかなっています。ですが……」
ナギサ「ティータイムの場にシェイカーを使うのは少し違うと言いますか……」
ハルナ「あら?」
ハスミ「理論上は正しくとも、ティータイムの雰囲気を損ねるという点で無しですね」
ハルナ「なっ、納得しておいてその結論は……あんまりじゃありませんこと……!?」 - 18二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 18:11:47
紅茶にシェイカー持ち出しおった…
- 19二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 18:12:31
イオリ「おっ、ハルナが食関連で言い負けた。珍しいこともあるもんだなー」
ミカ「ヒナちゃん大丈夫? えっと、飲み過ぎた時は塩分補給した方が良いから……セイアちゃん、塩タブレットあったっけ?」
セイア「酸っぱいものは大丈夫かい? レモン風味のものしかなかったが」
ヒナ「ありがとう……」
セイア「なに、構わんとも。むしろこちらこそ、身内が迷惑をかけたね」
ミカ「二人とも悪気はないんだ。許してあげてねヒナちゃん」
ヒナ「別に気にしてないわ。ただ……しばらくミルクティーは飲みたくないかも」
真夏のミルクティー論争 完 - 20二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 18:14:11
このしばらく後でハスミvsアコの紅茶コーヒー論争が開幕するんだよね……
- 21二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 18:15:06
- 22二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 18:15:51
紅茶に塩はアメリカの科学者が科学的に美味しい紅茶の飲み方、というので塩を一つまみ入れるという飲み方を紹介している
(なおイギリスからは猛反発されてた)
塩を入れる入れない…ミルクは先か後かで 英米“紅茶論争”が勃発(2024年1月26日)
珈琲に塩はエチオピアだと一般的な飲み方らしいぞ!
- 23二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 18:16:34
- 24二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 18:17:23
香港の鴛鴦茶かあ
- 25二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 18:17:42
- 26二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 19:39:15
後日談
ミカ「で、気になって買っちゃったんだ……シェイカー……」
ナギサ「ええ。公的な場でのティータイムでは使えないと分かっていても、ああも最適なミルクティーを作るのにはこれと豪語されては気になってしまいまして……では、ハルナさんの考えた最適なミルクティー、召し上がれ」
セイア「バーテン風のスーツに熱対策のミトンまで用意するとは……本来は冷やす用途の道具だというのに、尊厳破壊極まるね」
ミカ「ナギちゃん、やり始めたらやたら拘るからねー……あっ美味しい。確かに均等に混ざってる」
セイア「ふむ、なるほど……日常的に紅茶を嗜む我々でないと気付かない微細な違いだが、確かに手間がかかる分こちらのが味は優れているね。ティータイムという雰囲気は無いが」
ナギサ「そこがネックなんですよね……トリニティの校風を乱してしまいますから」
ミカ「ねえねえナギちゃん、私もそれやってみたい!」
ナギサ「ええ、構いませんよ。どうぞ」
ミカ「わーい! 牛乳と紅茶入れて、蓋を締めて……シェイク!シェイク!!」シャカシャカシャカシャカ
セイア「ところで、今回用意した牛乳も無調整のものかい?」
ナギサ「ええ。生乳本来の味を楽しめるよう取り寄せました」
ミカ「……ねえ、なんか変な音になってきたんだけど」ペタンッペタンッ
セイア「……シェイカーの中で虎が回ったようだね」 - 27二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 19:41:18
バーテンダーナギちゃん…かなりイケメンでは?
- 28二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 19:47:23
セイアエミュにすっとちびクロサンボを差し込める語彙力ええなぁ
- 29二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 19:47:34
割ったスコーンにジャムと一緒に乗せて食うと美味いやつだな
- 30二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 19:52:03
ハルナとしては試して貰えるの喜びそう
雰囲気も美食の要素の一つだと思ってるから公式のお茶会じゃ無理、自体は理解するんで、
その上でそれはそれとして試して見たら味は確かに良かったって言うのはほぼ最上位の誉め言葉 - 31二次元好きの匿名さん25/07/27(日) 20:36:57