- 1二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 17:12:07
遊撃隊隊長の役に就いています。ホントに私でいいのか心配ですけどね~
なぜって?ヒナちゃんに模擬戦は勝てないし、アコちゃんみたいに戦略を立てることもできないし。千夏ちゃんみたいに真面目でもないからね。いや~ホントになんでだろ~ね。
【電話がなる音】ちょっとごめんね~。ピッ アコちゃんどうした~?イオリちゃんの隊だけじゃ制圧難しそう?
おっけ~私が行くよ~。
~~~~~
某温泉狂「さあ今日も温泉日和だ―!爆発しまくれ~。邪魔するものには打ちまくれー!」ワーキャー
……スッ【弾丸が刀で真っ二つに割れる音】
タッ!【目に見えないスピードで移動する音】
……キンッ【全ての銃火器と爆弾が細切れにされる音】これでよし....
さあ犯人方、おとなしく連行されてね。 - 2二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 17:13:07
- 3二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 17:34:02
おつ
- 4二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 19:10:39
- 5二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 19:25:53
盾おつ
- 6二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 19:29:25
あげ
- 7二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 19:34:08
おつー
- 8二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 19:36:09
どこのエミヤや。
- 9二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 20:07:38
立て乙
- 10二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 20:09:14
それでは、続きを待機する。
- 11二次元好きの匿名さん25/07/28(月) 20:31:13
- 12二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 05:13:06
- 13二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 12:23:49
妖怪みたいだ
- 14二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 16:51:27
思いついたんでSS乗っけさせてもらいます…が、スレ主のSSしかダメって場合もあると思いますんで、駄目なら消してください
―ゲヘナ自治区・アラバ海岸―
―夏季合宿用オペレーションルーム―
「……分かりました。ええ、分かりましたとも。」
ホテルの一室を借り受けて作った臨時の発令所には思えない程に荘厳な装飾が設えられたゲヘナ風紀委員会 夏季合宿用のオペレーションルームに、決意の叫びがこだました。
「こうなったらもう、槍でも雨でもかかってきなさい!この私が委員長のために、これくらいの試練すら乗り越えられないとでもお思いですか!」
それというのも、普段から超過労気味の委員長を案じた一計を初っ端からして邪魔されているからだ。
まっことゲヘナと言ふのは治安が悪すぎる。
ゲヘナ風紀委員会 行政官としての聡明利発なる知恵を総動員し、ヒナを休ませるための最善次善策を矢継ぎ早に立案し指令を下す様には鬼気迫るものがある
「〇〇は遊撃部隊のメンバーを連れて、海辺の小競り合いを収拾させてきてください!イオリ、チナツ、おふたりは風紀委員のメンバーを連れてその援護をお願いします!」
一方、刀を抱きながら右足を片胡座、左肘を手すりについた姿勢で背もたれに身体を預け、どっかりとカウチソファに座る遊撃隊長は、その指令を聞くだに
「……拝命した。掃討の任務ね〜万魔のアホの相手より楽でいいや(笑)」
へらへらと笑いながら左手に持ったルームサービスのトロピカルジュースを一口含む
委員長とは別の気怠さをまとった…言う慣れば昼行灯めいた雰囲気の小柄な少女
ゲヘナ風紀委員会遊撃隊長〇〇〇〇である。
「あぁそれと〇〇!『騒音』は切れますか?」 - 15二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 17:05:29
「できるよぉ、……もしかして話を聞いてないって思われてた?『委員長を煩わせる事象を限りなくゼロにするのです!!どんな騒音も、問題も、ヒナ委員長のお耳に届かせてはなりません!』でしょ?」
「えぇそうです。……つまり物理的に聞こえないようにしてください。」
「いいよ〜……でも『音』を全部切っちゃうと声とかも聞こえなくなっちゃうからなぁ……」
〇〇は残りのトロピカルジュースをイッキに呷ると立ち上がり、ゆったり伸びを一つ
一般的には居合、より厳密には抜刀術の構えをとると…
「そうだ『うるさ』さを切るかな?」
肩慣らし程度、1秒の十万分の1以下の速度で放たれた一振りの銀閃が、確かに"何か"を切り裂いた。
あとに残るのは鍔鳴りの音と、真っ二つに切られひらひらと絨毯に落ちる……
「ハエ……?」
ギリギリ見えていた正義実現委員会のスナイパーが、それを見た。何もない筈の虚空に一振り刃が煌めくと、どこからともなく真っ二つに切られたハエが落ちてきたのだ
「うん、これで暫くはどんなに騒音……たぶん60〜70dbあたりからの音が聞こえなくなるはずだよ〜『五月蝿』さを今切り捨てたからさぁ」
暫くの間、真っ二つに切られた蝿の末期の動きと微かな羽ばたきの音だけが部屋に聞こえた…
「相変わらず冗談みたいなヤツね…」
「私は慣れれるとは思えませんね…」
「イオリ、チナツ、喋ってないで動いてください!小競り合いの鎮圧を早く!」
まぁ揺り戻しがあるまでの間だけどね〜と軽く言いながら、〇〇はまた刀を構える
「先行ってるよ〜」
今度はイオリも見切れなかった
「はっ?瞬間移動!?」
鍔鳴りの音だけ残して姿もかき消えたのである
「いえ、あれは距離を『切り詰めた』んですよ。斬撃で」
「「えぇ…」」
それなりに付き合いがあるため慣れている行政官の一言にドン引きしつつ他2名は先行した〇〇を追うのだった…
- 16二次元好きの匿名さん25/07/29(火) 22:31:28
- 17二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 02:41:41
- 18二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 08:40:29
隊長「この子は概念を切れるんだよね〜ほんとにこの子は最終兵器って感じだね〜。」
新人「つまり前の瞬間移動で距離を切り詰めたって言ってたのは…」
隊長「まあこの子のおかげだね〜。ちなみに記憶も消すことができるよ?」
新人「…それ悪用してないですよね?」
隊長「…ご想像におまかせするよ〜?」
- 19二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 12:54:04
保守
- 20二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 19:31:39
- 21二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 23:56:05
保守
- 22二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 08:20:58
バージル…?
- 23二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 10:42:50
休憩室
新人「隊長っていつも3つは刀を携帯してますけど重くないんです?」
隊長「それ副隊長にも初めて会ったときも言われたね〜。めちゃめちゃ重いよ〜。」
新人「わざわざいつも使ってる一つだけ持ってあとは前見せてもらった亜空間に入れとけばいいんじゃ…」
隊長「この2つは神秘を持ってるからか知らないけど入ってくれないんだよね〜。夢寐ちゃんなんて亜空間に近づけた瞬間亜空間が閉じちゃうからね〜。」
新人「だから持ってないといけないんですね。」
隊長「まあそれなりに鍛えてるから動くには問題ないかな〜」 - 24二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 16:35:41
隊長「どうしたの?」
新人「この箱の錠前が壊れて開けられなくなって・・・・・・」
隊長「ああ、それなら・・・・・・」【手刀】
新人「うわぁ、素手なのに凄い切れ味」
隊長「この位なら出来る人いっぱい居るよー。ヒナちゃんとか多分イオリちゃんも出来るかなー?」 - 25二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 22:32:48
保守
- 26二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 04:31:20
副隊長「隊長はね、妖刀の類を持ち歩いてるし、妖刀とか魔剣とか後は神剣とかが向こうから寄ってくるんだ。まあ、半分は『幼馴染』が持って来て置いて行くらしいけど。まだその『幼馴染』を見たことないんだよね。」
新人「怪談の類ですか?」
副隊長「聞いた話だと物凄い怪力で雷を纏うらしいよ。話だけ聞くとラージャn」【何処からともなく凄まじい勢いで盾が飛んできて目の前に突き刺さるも、盾を認識した直後に電撃と共に消え去る】
副隊長「ヒェ・・・・・・何今の・・・・・・。隊長と同じくらい小さい何かがチラッと見えたけど、いきなりの事で驚き過ぎて見えなかった・・・・・・。」
新人「」【気絶】
隊長「今あの子の気配がしたんだけど・・・・・・すぐに帰ったって事はまだその時ではないって事だね。・・・・・・ん?」【盾が突き刺さっていた場所に妖刀が置かれている】 - 27二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 10:17:44
- 28二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 11:10:46
- 29二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 12:28:17
ゲヘナ学園の学生寮にて
ヒナ「○○いる?」
隊長「お~今日はヒナちゃんがお迎えか~。珍しいね~。」
ヒナ「○○に書類を3割ほど片づけてもらったから早く終わったわ。ありがとう○○。」
隊長「あの量で3割かなの怖いね~。それを普段は一人で処理してるヒナちゃんも。」
ヒナ「今日が特別多かっただけよ。温泉開発部に美食研究会、便利屋68それに万魔殿からの書類も重なってしまった結果ね」
隊長「万魔殿のやつはほとんど一年生のあの子が突き返してくれたけど目を付けてる組織が総出で暴れたから仕方ないか~。さ、一緒に帰ろうか~。」
ヒナ「起きて一緒に帰るのは久しぶりね。おなかがすいたからあなたの手料理が食べたいのだけど。」
隊長「ヒナちゃんが好きなオムライスでいい~?」
ヒナ「あなたの料理は何でもおいしいからそれでいいわ。」
隊長「材料がないから一緒に買い出し付き合ってね~」
ヒナ「もちろんよ」
隊長「じゃあ...よいしょ」【ヒナをお姫様だっこする音】
ヒナ「ちょっ...○○!?コレ恥ずかしい...///」
隊長「いつも帰るとき寝ているヒナちゃんをお姫様だっこしてるんだから今更だよ~」
ヒナ「私初耳なんだけど!?なにそれ!?ねえ!?」
隊長「はいはいおとなしくしててね~」
ヒナ「せめて抱っこ!」
隊長「はいはい行くよ~」タッタッタッ - 30二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 12:32:43
これって一応スレ主って名前にしといたほうがいいですかね?
- 31二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 19:35:34
その方が良いと思いますよ
- 32スレ主です!!!25/08/01(金) 20:39:25
保守しますね~
- 33二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 21:52:50
>>16ではお言葉に甘えて…
――
―ゲヘナ自治区・アラバ海岸―
焦熱の浜辺には2つの騒乱の風が吹き荒れていた
「あっひゃひゃひゃひゃっ!この海岸は、今日からあたしらが占拠する!4時間後を律儀に待つまでもねえ……さあ、やつらを追い出せ!」
方や、この海岸にーヵ月ほど前から姿を見せ始めた自称スケバンの集団 『破茶滅茶』
「何を言ってる!あんたたちみたいなぽっと出のよそ者に、この海を渡せるか!」
方や以前からずっとホテル近くのスラ ム街に拠点を構えていた、海辺の問題児集団『びしょびしょヘルメット団』
『破茶滅茶』が勢力争いに敗北し、ここへ流れ着いて以来頻発する両勢力の縄張り争いは、アラバ海岸に住む人々の様々な思惑、引いては揉め事を夏イベ感覚で楽しむ素行不良なゲヘナ生徒達の一部も巻き込んで吹き荒れ、今この場にて衝突しようとしていた。しかし――
「いやぁー、剣呑剣呑」
――ゆらぁり と
「「!?」」
睨み合う両勢力の間にいつの間にやら人影一つ。
「ごめんねー、今日はツレが久しぶりの休暇なんだ〜ちょーっと静かにしといてもらえる?」
目の前に確かにいるはずだが、とんと気配が掴みづらい、真夏の蜃気楼の様に不確かな、小柄な、娘。
「なんだぁ、テ──!─!?────────っ──!?」
チンピラの一人が大口を開けて威嚇しようと吠えるも声が不自然にかき消される。
――というよりも、先ほどまでの昂りが嘘のようなしじまが浜辺には訪れていた。大声を張り上げようとすれば声が出なくなる不通にヘルメット団もスケバンの集団も声にならない恐ろしさを覚える
「たはは、さっき『五月蝿』さの名を切って黙らせといたからさー。喋る時は気をつけてねー」
へらへら笑いながらそう言って、腰に帯びた一振りを何気ない体で少女は見せた
「うるささを切った……?」
「何いってんだコイツ…?」
小柄な身体、不釣り合いに無骨な一振り、幽鬼の如くに掴みどころのない軽薄な態度の昼行灯
「いや、ちょっと待て」
人だかりの中、誰かが口を開いた。
「こいつまさか風紀委員会の剣鬼……空崎ヒナの懐刀……遊撃隊長の〇〇〇〇か……?」
――
続くかは不明…
- 34二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 05:54:39
隊長「百鬼夜行ってさ、怪異が多いじゃない?」
副隊長「それが常識みたいに言わないでくださいね?一般的には観光地なんですから。」
新人「そんなに怪異が多いんですか?」
隊長「天狗とかなんか変なお化けとかよく見かけるよー。」
新人「・・・・・・天狗?魑魅一座ですか?」
副隊長「そこでその発想がすぐ出るお前も凄いな。」
隊長「昔は妖刀とか見つけられるから、頻繁に百鬼夜行に行ってそう言うお化けと戦ってたんだけどね、最初は妖刀とか使わないと傷一つ付けられなかったんだけどねー。今では普通の刀でもそう言う怪異を斬れるようになったんだよー。」
新人「退魔の剣技って奴です?」
隊長「現地の人達には退魔士が来てくれたって、喜んでもらえてたよ。今でもたまに行くと歓迎してくれるんだー。以前戦った怪異はこんな感じだったよー。完全には倒せなくて封印したんだけどね。」【写真を見せる】 - 35二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 14:21:19
わ~かわいいネコちゃん()
- 36二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 20:16:34
- 37二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 22:27:03
隊長「この前のアビドスでのやらかしも加算されて、もう今年いっぱいそのままだからね?」
- 38二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 08:27:02
保守
- 39二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 17:51:24
このレスは削除されています
- 40二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 02:55:11
このレスは削除されています
- 41二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 06:58:03
- 42二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 14:02:41
- 43二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 21:20:05
このレスは削除されています
- 44二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 06:48:26
- 45二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 15:57:37
─早朝の給食部─
隊長「フウカちゃん、手伝いにきたよ。」
フウカ「隊長、ありがとう!助かるわ!あそこの洗っておいたお野菜の皮剥きとカットをお願いして良いかしら?」
隊長「りょーかい!まかせてー。」【野菜を全て空中に投げた後、一瞬でカットまで終わらせる】
フウカ「相変わらず早いわね」【分身して料理を進める】
隊長「フウカちゃんも大概だと思うんだけどなー。幼馴染を思い出すよ。」
フウカ「このくらいやらないと間に合わないんだから仕方ないでしょ!・・・・・・その幼馴染に手伝ってもらえないかしら。」
隊長「立場的に難しいかもねー。言ったら来てくれそうだけど。」
フウカ「立場って・・・・・・何者なのその人?」
隊長「今は確か正義実現委員会の部隊長だったかな?」
フウカ「ああ、それは無理だわ。」
隊長「だよねー。」 - 46二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 16:16:34
このレスは削除されています
- 47二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 01:05:07
- 48二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 10:27:07
怖いよ
- 49二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 18:48:35
- 50二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 21:33:13
新人「隊長って鍛錬も欠かしませんよね。」
隊長「そりゃあ、色々な能力の刀を持ってるけど、それ頼りになる様じゃ刀に振り回されるし、最終的には見限られて力を借りられないか取り込まれてしまうからねー。」
新人「怖っ・・・・・・」
隊長「刀と使い手それぞれが強くないと強者の足元にも立てないんだよ。その辺の一般人がたとえ妖刀に取り込まれて操られたとしても、ヒナちゃんなら無傷で制圧するだろうね。」
新人「委員長ってそんなに凄いんですね。とても強いのは知ってましたけど。ところで妖刀に取り込まれた一般人ってどれくらい強いんですか?」
隊長「妖刀にもよるね。平均的な物ならうちの隊員達が10人位で挑んでようやく大きな怪我が無く抑え込めるくらいかな?」
新人「妖刀には触りたく無いですね。」
隊長「妖刀も屈服させるか認められれば普通に使えるんだけどね。」
- 51二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 06:54:27
妖刀ってそういうものなんだ…
- 52二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 15:57:34
- 53二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 00:03:54
胡乱だ…
- 54二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 09:48:11
- 55二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 09:53:23
保守
- 56二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 15:37:07
少し長丁場になりますが、最後なのでご勘弁をいただければと思います…すみません
―――
敵がいることを忘れ、味方が倒れていく事を忘れ、誰もが只々ぼう然と見つめていた
背筋が寒くなるほど美しく、見惚れるほどに恐ろしき、その剣技を…
まるで怪談めいた有り様、真昼間に現れた亡霊が海風を従えて浜の全てを掻っ攫って行くようだ。吹き抜けて誰彼かに触れるたびに、ヘルメット団員やスケバン達がバタバタと膝から崩れ倒れていく
「―――っ(わっ、私の手!私の両手ぇえええ)!」
「―――っ(右足が脚が無くなっ、ひでぇよぉ)!」
「―――っ(これ私の体?えっ!?やだ首が落っ)!」
悲鳴を上げる暇すらない、そもそも悲鳴は"上がらない"
「誰よ…、あんなチビみんなでヤれば怖くないなんていったやつ……」
元からして蒙昧と愚昧を主義や信条と履き違え、相反したからと言って対立しているような軽挙妄動の奴ばらだ。
団栗の背比べ達がいくら束になって襲い掛かろうと、悲しいかな時外れの夜嵐の前ではあまりにも無力……、頭を垂れて素っ首切り飛ばされるのを待つ木偶以下だ。
- 57二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 15:40:34
誰もが見惚れ恐れる亡霊…
に、見間違えられた少女、ゲヘナ学園風紀委員会所属 遊撃隊長の────は近くの一人をなますにしてから
「『夢寐』は寝坊助だから、まだホテルで寝てたいってさ〜」
まとめて横薙ぎに蹴り飛ばすと、次の相手を峰で殴り飛ばし錐揉み回転した体、首の筋に刃を添えて、コンビーフの封を開くように赤い軌跡を描かせる
「『影』は生真面目だから付いてきてくれるだろうけど〜、あの娘は綺麗好きだからさ〜。……潮風が嫌だろうなって、だから置いてきちゃった」
駆け出し、向かってくる新たな敵の股下をスライディングしながら飛ぶ斬撃で股間から脳天まで真っ二つにする。
次々に襲いかかるヘルメット団やスケバンを、飛び膝蹴り、フランケンシュタイナー、座業から切り上げ、切り裂き、切り裂き、肘鉄し、飛び越え、打ち下ろしの袈裟斬り、横一文字切り、掌底打ち上げ、下段直突き、納刀と共に鐺で柄頭で引っ叩く、目突き虎爪、喉輪、喧嘩キック(前蹴り)、雷速の踏み込みから放たれる不可視の抜き打ち……
「実際問題、海風は刀に悪いんだよね〜錆びるし〜、それに君たちは〜、……刀の錆にする価値もなさそうだ。だから〜これ以上お仲間が減る前に〜とっとと尻尾巻い――
……次々と返り討ちにする────を、びしょびしょヘルメット団の戦車4両が十字に囲むように押しつぶした。
浜辺に出来た即席のくろがねの山を見た誰かしかの一人が、「やったか!」なんてお約束の台詞を一つ、しかし
「だ〜か〜らぁ〜……」
戦車4両が吹き飛び、瞬く間に空中で千切りに捌かれる。
「見逃してやるからとっとと失せやがれって言ってんだよ」
それだけに留まらなかった、飛ぶ斬撃が規則違反者どもの足元等に次々に引き裂き、それでようやく心が折れたのか「―――っ(にっにげろ)!」「―――っ(前哨戦のつもりで死 ねるかー)!」「―――っ(助けてーーおかーさーん)!」と口々に言い(損ね)ながら三々五々に逃走した
「……よ〜やく失せたかぁ〜〜〜、あ〜!やっぱり『影』の言う通り彼女の 影打ち(コピー) の一振りくらい持ってくればよかった!」
- 58二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 15:45:25
「ご無事ですか!?……あっ、大きな声出せますね」
「おい!────!おまえ!ホテルに刀忘れ……なんだこれ?」
血相を変えた銀鏡イオリと火宮チナツ以下遊撃隊員や風紀委員が現場に駆けつけたのは、程なくしてからだった
浜辺に無造作に転がる沢山の肢体を片付け、とりあえず1箇所に集めていた────は、額の汗を拭いながら爽やかな笑顔を浮かべた
「遅いよ〜イオリちゃん、多勢に無勢の相手は怖かったよ〜」
「そりゃ、怖かったろうな。敵がアンタを」
「ま〜いーけどね〜、それよりホラ、此れ手伝ってー!このままだと牢屋に護送する前に全員脱水症状とかで本物の死体になっちゃう〜」
「この"気を失って"転がってる連中全員が規則違反者?」
「そうだよー」
先ほどまでの屍山血河や死屍累々は嘘のように消え去っていた。────に、首や両手、真っ二つや微塵や膾に切られたはずの不良生徒たちは皆一様に五体満足綺麗なもので、気を失って泡を吹いたり一部粗相をしているもの以外は健康無事そのものだった。
「いい数打ちになると思ったから、イメトレの練習台になってもらったんだ〜。期待外れだったけどねー」
言うや、──── はゆったりと構えをとった。剣道などでもよく見る剣術の基本の型の一つ 正眼の構えによく似ているが、その両手は軽く握り込んだ無手を上下に重ね、まるで愛刀の柄を掴んでいるような所作をしているだけだ。
なのに
「すごい…刀があるように見えますね」
「どうなってんのこれ?」
「あー、やっぱり見えちゃうよねー。じゃ、だめだな〜。……此れじゃあただの凄いパントマイムだ。」
チナツとイオリの驚嘆の声も構わず落胆し、構えを解く
「無念無想の畢竟にして戦技無双の極致、夢想にして無装の剣。そうそう簡単に至るとは思ってなかったけどー遠いな〜。」
言うや如何にも其の事実が不承不承というていで気絶した不良生徒達を再び片付け始めた。
浜の暴徒を圧倒した、切られたと錯覚する程に真に迫った演武と、実際に剣をもっているかと誤認する剣気では納得がいかないらしい
- 59二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 15:54:20
「至ったら何かあるのか?妖刀使いってだけでも凄いと思うけど」
続いて片付けに入ったイオリの言葉に肩を竦める
「優れた刀には性格があってねー、刃紋、刃渡り、茎、反り具合、刀身の厚み、少し違えば大きく変わり、何が得意で何が不得意かは変わるんだー。妖刀は尚更そうー、なんなら人格あるしねー!でも、どの刀も人斬り包丁……相手を殺 すための凶器ってところは全部一緒なんだー」
普段の昼行灯具合は鳴りを潜めて、好きなものを饒舌に騙る姿は楽しそうな反面、どこか寂しそうだ。
「剣術は殺人術、剱(つるぎ)とは凶器、妖刀はより自分を活かせる、人を容易く斬り捨てられる主人に惹かれるもんだ。妖刀を従える従えない以前に、刀に不殺のデメリットを帳消ししてまで振るって欲しいと魅入られるだけの実力を持たなきゃ、そもそも私の手元まで妖刀たちは巡ってこない。ならー、私は神域の剣術を使えるようにならないとねーって話ー」
真夏の浜辺に似合わない少ししんみりした雰囲気にしてしまったことに気づいた────は手を打って話を区切る
「さぁ、さっさと片付けちゃおう。たぶんまだまだ刺客は来るだろうし、ヒナちゃんにバレちゃうよ」
――
後日の余談というか蛇足
「あのパントマイム剣術も嫌いじゃないんだー。所作を真似れば妖刀の力も再現できるし」
イオリ「あぁ、だから妖刀ホテルに置きっぱなしなのにワープしたのか」
「たぶん納刀状態なのに力を貸してくれてるんだろうね」
イオリ「よく懐かれる……懐かれてるで合ってる?」
「うんー、合ってる合ってるー。でも、普段は不殺を強いていたり、わがまま聞いて貰ってるからさ、なるべくそれ以外の時は我儘は聞いてあげてるんだー」
イオリ「なぁ──が前にパンケーキの化け物を切らなかった理由って、もしかして」
「うんそうだよーパンケーキを切るのは板場の刃物と板前の仕事だからねー。刀がする仕事じゃないよー。まー野菜だろうが何だろうが何でも切りたいって子もいるけどねー」
イオリ「使い勝手がいいやら悪いやら……」
- 60二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 00:02:24
勝手に来るのもそれはそれで面倒そう
- 61二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 05:44:08
隊長「まあ、妖刀について色々語ったけど私に関しては妖刀が懐いて寄ってくるから屈服させる必要は無いんだよねー。私自身の在り方を変えちゃったら見限られるだろうなぁとは思うけどね。」
新人「じゃあ、どこから屈服とか言う話が出て来たんですか?」
隊長「前にも話した幼馴染がよく私のところに妖刀を持って来ると言う話はしたよね?その幼馴染に聞いたらね、『乗っ取って来ようとしたら、気合いで跳ね除けてしまえば良い。』って言ってたんだよー。妖刀にも差はあれど意思があるからねー。乗っ取る隙がないとわかると従ってくれるんだって。」
新人「なんと言うか・・・・・・力業ですね。」
隊長「私の所に来た当初は怯えちゃってる子も多いからねー。宥めるのが大変だったりするよー。あと、ヒナちゃんの事は本能的に勝てないと分かるのか、乗っ取ろうとすらしないみたい。」
新人「ヒナ委員長やばいですね。」 - 62二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 06:05:01
- 63二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 13:30:12
結構見える感じなんすねそういうの
- 64二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 22:39:59
保守
- 65二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 06:38:31
- 66二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 13:44:16
喫隊長
- 67二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 16:48:09
隊長はオフの日は刀をミチルみたいに銃の形した鞘とか入れてそうだよね
ミチル=サンのオーバーフローショットガンは実際ジツやアンブッシュ用に中身をくり抜いた仕込み刀だけど
隊長はスレの流れ見るに自分から争いごとに首突っ込むタイプじゃなさそうだし、銃社会キヴォトスのTPO的に刀ぶら下げてるより銃ぶら下げてるほうが要らない無駄な因縁つけられないって考えて、わざわざ鞘師に頼んで鞘が銃に見える実用的な鞘飾りを作ってもらって鞘を着飾っ(偽装)てそう
なんならゲヘナ学園風紀委員会のガンスミス的な部署の娘とかに作ってもらってそう
隊長「頼むよー、おやっさーん。この子にお似合いの綺麗なおべべを1つ拵えておくれよー。」
整備士「うちは銃の整備が担当だから無理ですよ隊長さん……あとおやっさん言わないでください!」
隊長「そんな意地悪な事言わないでー。給食部の食券二枚!いやー三枚!出すからさー」
整備士「むむむっ…」
みたいな
- 68二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 00:10:00
保守
- 69二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 09:38:05
重力サーベルみたいにエネルギー弾がうてる刀剣とかも面白いかもよ?
- 70二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 18:37:02
オーパーツやん
- 71二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 23:33:25
隊長「仕込み刀は良いものだよ。何にでも仕込めるしお洒落だし、相手が油断してくれるからね。職人が少ないのが欠点だけど。キヴォトスの外になら作ってくれる人いるかなぁ?」
先生「刀自体打てる人が少ないはずだから難しいかも知れないね。銃刀法とかあるし。」
隊長「そっかー」