フジキセキに指輪をプレゼントするお話

  • 1◆5XnobFEZUQ22/04/15(金) 22:02:06

    「これを私に?」
    「バレンタインのお返しだよ」

    トレーナー室にて渡したのは小さな箱。箱といっても、紙でできた箱ではない、この日のために材質にもこだわった特別な物だ。

    「あっ……」

    見た目で察していたのか、フジキセキは恐る恐る箱を開ける。
    中に入っていたのは、この日のためにがんばって用意したいた『指輪』だった。

    (驚いてる驚いてる!)

    実はこの指輪、指輪は指輪でも、指輪を模した『飴』である。
    フジキセキが以前用意した薔薇の花束。見た目からは想像ができないほどよくできた飴細工であり、非常に手の込んだ逸品であった。

    (小さいから簡単かと思ったけど……ここまで造るのにギリギリだったな)

    改めてフジキセキが用意した飴細工の完成度に下を巻く。元々手先は器用なのだろうが、自分のために造ってくれたことに、感謝の気持ちで答えたい。そしてどうせなら、驚いた顔をみたかった。

  • 2◆5XnobFEZUQ22/04/15(金) 22:03:45

    「……気に入って、貰えたかな?」

    リングケースに収まる飴の指輪を眺めたまま、フジキセキは何も言わない。

    「……フジ?」
    「ごめん、うれしくて……言葉が出ないんだ……」

    予想を遥かに超えた反応に喜びと『ドッキリ大成功!』などという雰囲気に持っていくにはどうすれば良いのか分からなくなってしまった。

    「トレーナーさん、もしよければ……付けてくれないかい?」

    差し出されたのは左手。ここまでされればどの指にはめてほしいのかぐらいわかる。

    「君の手で付けてほしいんだ、少し"ベタつくかもしれないけど"、そうしてほしい」
    「ええっと、実はフジ、この指輪は……ん?」
    「──アハハ! なーんてね♪」

    悪戯っぽく笑う。手のひらの上で遊ばれていたのはどうやら自分だったようだ。
    フジキセキの観察眼か、それとも自分の造った拙い指輪だったのが理由か、どちらにしろ上手だったのはフジキセキだった。

    「あーあ、今日こそは驚かせられると思ったのに」
    「そんなことないさ、これでも本気で驚いていたよ」

    それはそれとして悔しいと、勝手に負けた気持ちで落ち込んでいたのだが、フジは一つの提案をしてきた。

    「一ヶ月あげるよ」
    「え?」
    「一ヶ月、4月14日までに私を驚かせる準備をしておいてね? 最高のプレゼントを期待しているよ!」

  • 3◆5XnobFEZUQ22/04/15(金) 22:04:07

    結果発表は4月15日。その日が何の日なのかは覚えている。

    「今度こそ期待しているよ──"本物"を、ね?」

    そして今日が、4月15日、フジキセキの誕生日だ。

  • 4◆5XnobFEZUQ22/04/15(金) 22:08:05

    この先は皆様の心の中で読んでいただけたらなと思います

    0時ぐらいにスレ立ててそこに書こうと思ったんですが色々あってスレ保守できなかったので改めて書きました
    改めて、フジキセキ誕生日おめでとう!

  • 5二次元好きの匿名さん22/04/15(金) 22:24:26

    来るだろうと思ってた

  • 6二次元好きの匿名さん22/04/15(金) 22:36:32

    トレフジは純粋にイチャイチャしてるのが良いと思うんだよね

  • 7二次元好きの匿名さん22/04/16(土) 01:00:25

    イメプフジが増えてたけどストレートなイチャイチャも需要あると思うんすよ

オススメ

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