- 1◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 20:34:48
- 2◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 20:36:01イチカって正実にいて辛くないんかな|あにまん掲示板周りにいる子根っからの善人ばかりで良くも悪くもイチカとタイプの違う子ばかりで大変そうだと思うんだbbs.animanch.com
元ネタというか原案のスレはこちらです(スレ主ではない)
- 3二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 20:37:15
秘めた衝動が抱えきれなくなって道を外れちゃうシチュ、ありだと思います…
- 4二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 20:39:36
アウトローになるのか…それともゲヘナに転校した?
- 5二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 20:39:45
口も回るから犯罪組織みたいなの作ったりしてやってけそうよね
あれこれカスミ… - 6◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 20:41:19
イメージとしては正実のまま秩序のあり方と自分の衝動の間に挟まれて擦り切れてっちゃったみたいなのをイメージしてる
- 7二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 20:42:18
20股かけちゃったっす
まあ先生と比べたら少ないっすよね - 8二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 20:42:30
本編前なら七囚人枠になってそう。本編後ならエデン条約で暗躍しそう
- 9◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 20:43:30
先生と会った後だと闇落ちフラグへし折れてそうなのがなんとも…
- 10◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 20:45:04
けどあれか、ハイランダーの子あたりから噂が広まって…とかはありえそう?
- 11二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 20:47:32
目撃者はいる訳だし噂にはなってもおかしくなさそう
- 12二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 20:57:43
先生に出会う前にきっかけがあって、燻っていた不満の種が爆発して「はは…、もうどうにでもなれっす」ぐらいの感じでテロ組織作り出すとかそんなのとかかね
- 13二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 20:59:05
基本イチカ優秀だからやろうと思えば何でもできそうなのが怖いところだよね
- 14◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 21:06:36
カイテンジャーの捕獲とかの時に少し暴の面を出してしまった結果、一部の後輩ちゃんから怯えの目線を受けるようになった結果徐々に精神が摩耗していって、その後助けた子がTTTイベの時に居たハイランダーの子とかで逃げられたとかで自分の本性は受け入れられないということを意識してしまった結果闇落ち、って感じはどうじゃろ?
- 15◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 21:14:09
よし、アウトロー方面で固めてSS書いてみるか、初書きだから優しくしてほしいなぁ(願望)
- 16二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 21:15:43
裏社会でも悪党相手からも恐れられて、結局孤独になってそう
- 17◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 21:16:58
- 18◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 21:28:36
よし少しだけ書けた、少しずつ投げていこう
- 19◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 21:29:44
あれは少し昔のことだったっす
ちょっと厄介な指名手配犯5人組を捕まえるために戦って、ちょっとだけ隠してた『私』を出しちゃった
そこから、一部の後輩から私は怯えられるようになっていったっす
それで私は理解しちゃったんです
ああ、求められているのは優等生の私なんだ
ってことに
それから、先生と出会ったっす
一番見せたくない姿を見せちゃいましたが、先生はそれでも私を受け入れてくれました
だから、油断してたんです - 20◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 21:34:51
ある日のこと
その日は空が曇り、やけにどんよりとした空気が漂っている日でした
暴れてるヘルメット団がいるという連絡を受け、正義実現委員会のみんなと制圧にいったんです
ヘルメット団は私たちを見ると、尻尾を撒いて逃げていきました
「大丈夫っすか?」
そう声をかけ、襲われてた子に私は手を差し出したっす。
そうしたら…
「ひっ…あの時の…」
よく見たら、その子はハイランダーの子でした。見覚えはなかったけど、多分あの時の電車にいた。
その子は、恐ろしい化け物を見るような目でこっちを見てきました。
ああ、そうだった
思い出した、思い出してしまった - 21◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 21:36:39
本当の私は、やっぱり受け入れられないんだって
認めてくれる人もいる
それでも、多くの人は受け入れてくれない
拒絶される存在、それが私の本質なんだってことに
…それからっす
何をしても、段々笑えなくなってきたのは
取り繕うことにすら苦労するようになったのは
そして…そして…
私は、全てを投げ出すことにしました
これは、私が全てを捨て去る物語っす - 22◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 21:38:37
こんな感じで書いていこうかなって感じです
プロット0の勢いで始めたから時間がかかると思います(土下座) - 23◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 22:14:41
私は、いつも周りの子とは少し違うというのを知っていました
正実に入ったのも、少しでも”いい子”でありたかったから
そんな理由でした。
「イチカ、少しいいですか?手伝いをお願いしたく…」
「了解っす、任せてください」
そんなきっかけで入った正義実現委員会にも随分と馴染んできました
自分で言うのはあれっすけど、皆さんから評価してもらえてるっす
…本当は、あなたたちとは違う
正義を為したいわけじゃない、正義で”在りたい”
それが、私の願い
だから、私はそんな評価をしてもらえる人間じゃないんです - 24◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 22:26:39
「イチカ先輩!緊急事態です!」
そう後輩の子が部屋に駆け込んできたのは、曇り空のある日のことでした。
「ヘルメット団が表通りで銃撃戦を始めて、周囲にも被害が発生してます」
「結構人数もいるみたいで…」
「分かったっす、ツルギ先輩も、ハスミ先輩もいませんからね」
私は愛銃を持って、準備を整え
「それじゃみんないくっすよ~」
と、現場に向かいました。正直、ヘルメット団の暴動ぐらいならちゃんとやればどうにでもなると考えてました。
…それが、私の油断でした。 - 25◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 22:43:48
制圧自体は簡単でした
数が多いといっても、ヘルメット団
私たちが来たのを見て、尻尾を巻いて逃げちゃいました
巻き込まれた人たちを助けて、声を駆け回ってる時でした。
「大丈夫っすか?立てますか?」
そう、手を差し伸べました
「ひっ…」
それに返されたのは、怯えの声でした。
よく見ると、その子はハイランダーの生徒でした。
「あの時の…」
「だ、大丈夫だから…」
後ずさりをして、その子は走り去っていきました。 - 26◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 22:57:06
「イチカ先輩、どうしましたか?」
「あ、あはは…、なんでもないっす、なんでも…」
取り繕わなきゃ
「ほら、ほかにもけが人居そうですから、早くいくっすよ」
「あ、はい!」
あれは、あの電車にいた子だろうか
手を差し伸べた時に、こちらを見た目が脳裏をよぎる
まるで、化け物を見るような目…
それで、思い出したっす。
私が、どんな人間だったかを
どれだけ人助けをしても、変わらない本質
あの時の、あいつの言葉を思い出す。
「気が付いているか?…実は我々が結構似ていることに。」
ああ、そうだ
どれだけ秩序側であろうとしても
私の本質は変わらない、あの言葉は間違いじゃない
…私は、壊す側の存在なんだということに - 27◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 23:11:16
「イチカ先輩!どうしたんですか?」
後輩が心配そうにこちらをのぞき込んで来る
「大丈夫っすよ、なーんも心配いらないっす」
「ちょっと、気が付いたことがあっただけっすよ」
そうだ、どれだけ秩序を気取ろうと
誰が受け入れてくれようと変わらない
どれだけ優しくしても、一度変わった目はもう戻らない
だから、もうやめてしまおう
今までやめてきたものと同じだ
もう押さえつけるのをやめてしまおう - 28二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 23:18:12
ここからイチカはどう変わっていくのかな?
- 29二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 23:19:31
闇堕ち後に致命傷を負って誰かに看取られるシーンも書いて欲しい
- 30◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 23:22:14
一応閲覧注意とかも付けてないから死んだりまではやらない予定なのです、赦されよ、赦されよ…
- 31二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 23:24:17
曇らせは晴らしてなんぼだー!
- 32◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 23:27:16
髪を後ろで結び、正実の制服を脱ぎ捨てる
たしか有名なテロの扇動者、”災厄の狐”が仮面を被っていたなということを思い出し、それならばと私は竜の仮面をかぶる
今の私の本性、それを象徴するものであれば、これがいいだろう
銃は持って行かない、その場で調達すればいい
夜も更けた頃、私は寮を抜け出した
「お邪魔するっすよ~」
向かった先は、トリニティを活動区域にするヘルメット団、トコトコヘルメット団のアジト
「なんだお前!」
「いやー、ちょっと皆さまに用事があるんっすよね」
「できれば、私のお仲間になって欲しいなーって」
銃をこちらに向けながら、ここの司令塔らしき人物が出て来る
「…そんな仮面までして、なんのようだ」
「言ってる通りっすよ~、皆さんと”仲良く”したいなぁって」
「…まるで訳がわからん、やっちまえ!」
ヘルメット団の奴らは私に向かって銃弾を放ってくる - 33◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 23:34:30
「交渉決裂っすか~、まあ分かってたことですけどね」
元から分かってたことだ、私は近くの一人から銃を奪い、応戦を始める
「な、なんだこいつ!」
「お前ら陣形を崩すな!こいつただ者じゃ…!」
悲鳴と共に、ヘルメット団の人数が減っていく
「分かったっすか~、私の言うことを聞いた方がいいってことに」
「別に通報したりする気もないんすよ、ただ”仲良く”したいだけっす」
笑顔で銃を捨て、司令塔らしき人と無理やり連絡先を交換する
「今日はご挨拶っす、なんか揉め事起こす時は呼んでくださいっすね~」
「あ、逃げたら次は容赦しないっすから逃げないでくださいね?」
そう言い、夜の街へとスキップをしながら歩いてく
ああ、こんなにも気持ちがいいのか
何も考えず、ただ暴れるということが
今まで抑圧されていたものが、我慢していたものが、解き放たれる感覚
それが今は、ただただ気持ちよかった - 34◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 23:39:54
「イチカ先輩、昨日の夜大変だったんですよ」
「どうしたんっすか?」
後輩の一人が声をかけて来る
「夜番の日だったんですけど、トコトコヘルメット団のアジトに襲撃があったらしくて、大騒ぎだったんです」
「現場に行った時にはもうも抜けのからで…」
「そうだったんすか…、よく頑張りましたね」
頭を撫でる、もう癖みたいになっている行動だ
「えへへ…」
と、褒められたのがうれしいのか、後輩は笑顔になった
「で、結局どうなったんすか?」
「どっちの足取りを追うのも難しいから撤収になりましたよ」
「そうっすか…、お疲れ様でしたね」
私は、表向きは変わらない『私』を演じる
急にやめたら怪しまれるのは分かってる、だからしばらくの我慢だ
その間に、足場を固めよう
もっと自由に暴れられる場所を作るために
きっとその先にある未来は、私にとって最高の味だから
心がチクりと痛む
先生には、申し訳なく思ってしまう
私を受け入れてくれた、たった一人の人
怒るだろうか、幻滅するだろうか
それでも、私はもう止まれない
この味を知ってしまったから
プロローグ 完 - 35◆PAotg1C8B0EC25/07/30(水) 23:42:48
今日はこんなところで
明日以降も20時前後に更新をかけるように頑張ります(ぺこり)
こんな感じでしばらくは2面生活を送っていこうと思います
曇らせは晴らしてなんぼ教なので安心して見て行ってください - 36二次元好きの匿名さん25/07/30(水) 23:50:30
- 37◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 00:10:59
ありがとうございます!これから頑張っていきます!
- 38二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 00:11:59
イチカ*テラー
- 39◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 00:27:08
色彩「呼んだ?」
- 40◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 02:18:01
保守だけだと規制されるらしいのでコツコツ補足なり投げて誤魔化していきます(寝る前等)
このSSはTTTから水着イベの間の時系列を想定していたりします。理由はシンプルにまだしっかり水着イベを読んでないから!!! - 41二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 02:30:07
素晴らしい、、、!自分で作ってきたものを自分の手で壊して内なる自分に堕ちていく、、、
その先に待っているのは希望か絶望か、、、! - 42二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 07:27:24
うへぇ~ 楽しみなスレだぁ
- 43◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 09:31:59
TIPS:イチカの銃
愛銃を使うと自分の正体がバレるため、繋ぎとしてヘルメット団から適当な銃を調達してもらってます。
銃には詳しくないのでARでおすすめのものとか募集中です - 44二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 09:36:23
推定元ネタも最後は破滅したしイチカも堕ちる所まで堕ちよう
- 45◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 11:15:09
闇の使徒が沢山いるなぁ(しみじみ)
あ、今日の分は書き終わったので予定通りの時間からぼちぼち投稿予定です - 46二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 19:23:24
保守
- 47◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 19:56:08
準備OK、それじゃあ今日の分更新し始めます
- 48◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 19:58:08
「ふわぁ~」
「どうしたんですかイチカ」
ハスミ先輩に声を掛けられる
「いやー、最近寝不足なんっすよね」
「そうなんですか、何かお悩みでも?」
「そういうんじゃないっす、ちょっと夜更かしが過ぎちゃっただけっすよ」
「そうですか…」
「それじゃ今日は上がらせてもらいます」
「お疲れ様ですイチカ」
先輩の声に見送られながら私は部室を去る - 49◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 20:06:13
大体3スレ~4スレで完結するのを目標にして頑張ってます。3章でまとまったので今回は最初の章の導入ぐらいまで投げる予定です
- 50◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 20:09:50
最近の夜更かしの理由、それは…
「来たか、ドラゴンマスク」
「あの、その呼び方やめてくれます?もう少しネーミングセンスがあるのを…」
「仕方ないだろ思いつかないんだ」
私の今の夜の顔、トコトコヘルメット団客将としての身分である
「そのあだ名、正義実現委員会にまで使われてるんっすからね、はぁ…」
「いいじゃないっすか姉御、かっこいいですぜ」
「誰が姉御っすか」
トコトコヘルメット団襲撃から一週間、私は力を示したことで事実上トコトコヘルメット団を従えることに成功していた - 51◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 20:12:12
大体10分ごとに1まとまりを投げていこうと思っております(見直しがてら)
- 52◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 20:19:40
「で、今日はどこを襲撃するんすか?」
「最近調子乗ってるスケバンがいるって話があったっすね、そこでも潰しにいくっすかねぇ」
「いいですねぇ…」
かつて私に銃を向けていたトコトコヘルメット団のまとめ役は私に言う
今の私は、信頼度構築、そして戦力拡大のためにトリニティ中の不良生徒を取り込んでいた
活動時間帯が夜なのもあって、幸いまだハスミ先輩やツルギ先輩とは遭遇していない
「さて、それじゃあ今日も暴れるっすよ~」
その掛け声と共に、スケバンの集まる場所へと移動を始める
「お前らトコトコヘルメット団か!」
「カチコミか!?お前ら最近暴れやがって!」
スケバンたちは怒声と共に銃を乱射してくる - 53◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 20:27:42
「は~い、散開、包囲しちゃうっすよ~」
そんなスケバンたちの動きに対応するように指示を出す
「それじゃ後方部隊突撃っす~」
そのまま自分が率いる部隊と共にスケバンたちに突撃を仕掛ける
「でたぞ!ドラゴンマスクだ!」
「この…!お前のせいでめちゃくちゃだ!」
「何とでも言うといいっすよ~、好きなようにやってるのはそっちもっすからね~」
あしらうように言いながら、トコトコヘルメット団に新調してもらったARで薙ぎ払う
「ほら、そんなもんっすか~」
「くそっ…!」
スケバンの一部は銃を捨てて逃げようとするが、逃がさない
「ダメっすよ~逃げたら、悲しいじゃないっすか~」
近場にあった椅子を放り投げる
「ぐえっ」
「は~い確保っすよ~」
そのまま走り、関節技をいれて動きを止める - 54二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 20:33:43
このレスは削除されています
- 55◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 20:38:17
「正義実現委員会だ!」
「お、来たっすねぇ~」
どうやら皆が来たらしい、相変わらずまだ先輩たちはいないらしい
しかし…
一発の大きな銃声と共に、一人のヘルメット団が倒れる
「あ~、あの子っすか~」
「はーい、今日は手早く逃げるっすよ~、スナイパーに気を付けるっす」
そう団員に告げ、自分も手早く撤収する
途中、結構狙われていたが、彼女の手の内は知っている
「マシロが来たっすか~、直接出てこないのが厄介なんすよねぇ」
そうぼやきながら、寮へと戻る
「どうするっすかねぇ…」
トコトコヘルメット団に『しばらくはスナイパーに要警戒』と連絡だけして、その日は寝ることにした - 56◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 20:39:40
危ない1つ先の内容を投げていた()
まあというわけでマシロが参戦します - 57◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 20:43:49
これが今の私の夜の日常
不良たち相手に暴力を振るい、彼女たちを従える
戦う相手は変わらない
だけど、目的だけは大きく変わっている
『正義』のためじゃない、『良い子』であるためでもない
『暴力』を振るうことが目的の、今までと真逆の行い
指揮する相手も、正実ではなく不良たち
その行いへの背徳感と、快感に私は酔っていた
「イチカ先輩、おはようございます」
「マシロ、おはよっすよ~」
朝、正実の部室へ向かうと、マシロが銃の手入れをしていた - 58◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 20:51:35
「朝からいつも頑張ってるっすね~」
「…ですが、まだまだです、昨夜も仕留め損ないました」
「あ、あはは…」
「あのドラゴンマスク、私の攻撃を見切っていました、精進しなければ」
必死に目を逸らしながら取り繕う
(め、めちゃくちゃ狙われてる…どうするかなぁ…)
私は彼女のことは少し苦手だ
あの子は『正義』に対して強い執着、そして信念を持っている
私とは、真逆の存在
だから、それが羨ましくて、妬ましい
「まあ根を詰めすぎないようにするっすよ、休むのも仕事の内っすからね」
「はい、分かりました!」
とことん真面目だなぁ…、なんてことを思いつつ、私は資料室へと入っていった - 59◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 20:58:24
資料室に入る目的はただ一つ。トリニティの範囲で動いているスケバンなどのグループの情報を集めるため
私には”災厄の狐”みたいな絶対的な知名度も、温泉開発部のような人手もない
だから、今はトコトコヘルメット団を足掛かりに、手足となる組織を作っている
そこそこ数も増えてきたところだ
だが、規模が大きくなったことで、かなり目を付けられているらしい
そのせいでドラゴンマスクとかいう絶妙にダサいあだ名が付けられてしまっているが…
「ぐぬぬ…」
「イチカ先輩、どうしましたか?」
とのぞき込んできたのはいつも私に話しかけて来る後輩の一人だった - 60◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 21:02:18
TIPS:ドラゴンマスク
指揮官ちゃん(通称)が付けた闇落ちイチカのあだ名
トコトコヘルメット団の中で広まり呼ばれ続けた結果、スケバンたちや正実にまで呼ばれるようになってしまった
イチカは「もっとまともな名前、できれば”災厄の狐”的なののほうが欲しかったっす」と供述している - 61◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 21:05:53
「ああ、ドラゴンマスクの件ですか?」
私が手に持っていた資料から、推測したらしい
「私はまだ会ったことないっすからねぇ…、どんな戦い方をしているのか知っておこうかなって」
「さすがですイチカ先輩!」
「そんなことないっすよ、正義実現委員会の一員としてのお仕事っすから」
「それじゃ今日も巡回いくっすよ~」
「分かりました!」
そうして、私は部室を出る
部屋の中には、銃の整備を終えたのかマシロも既にいなかった - 62◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 21:13:40
~Side:マシロ~
「ハスミ先輩、お願いがあります」
「どうしましたマシロ、改まって」
ハスミ先輩が困惑した様子でこちらを見る
「ドラゴンマスクの捕縛を私に任せてほしいんです」
自分で言うのはあれだが、私はツルギ先輩や、ハスミ先輩、イチカ先輩ほどではなくても、実力には自信があった
けど、まるでこちらの手の内を知っているかのように、ドラゴンマスクに素早い手際で味方もろとも逃げられてしまった、完敗だった - 63◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 21:17:50
「…それでリベンジをしたいと?」
「はい、私の我儘なのはわかってます、それでも…」
「…わかりました、許可しましょう。そろそろあなたにも指揮の経験を積ませたいと考えていました」
「ツルギには私からは話しておきましょう、頑張って見なさい」
「…!はい!」
「…よし、認められた」
ドラゴンマスク、スケバンやヘルメット団をまとめ始めた『悪』
それを捕まえて、私の『正義』をやり遂げる
「少しは、先輩たちに追いつきたいな」
きっと先輩たちならスマートに捕縛できたのだろう、そう思ってしまう
先輩たちの背中が遠く見える、それでも私は…
今やりうるだけのベストを尽くして、正義を成そう - 64◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 21:20:21
今日の更新はここまで!
しばらくはマシロに少しスポットを当てつつ、イチカがずぶずぶ堕ちていく予定です(にっこり) - 65◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 21:23:42
保守や感想等ありがとうございます!
コツコツ投げていきますのでお手隙の間によろしくお願いいたします
明日も20時頃から更新予定です。一章終わればいいな! - 66二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 21:47:52
- 67二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 21:51:30
こう言う話はいつでもウェルカムですね~ 続きも楽しみに待ってます~
- 68◆PAotg1C8B0EC25/07/31(木) 21:54:48
- 69二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 00:57:50
既視感あるなと思ったらアヤメだ
向こうと違ってこっちは結構エンジョイしてるけど
まぁでも同じようにみんなに本当の自分は受け入れられないって思ってるんだろうな - 70◆PAotg1C8B0EC25/08/01(金) 01:50:57
確かに方向性がそれだ!?(全く気が付かなかった)
- 71◆PAotg1C8B0EC25/08/01(金) 02:57:24
寝る前のいつものです
TIPS:司令塔ちゃん
闇落ちイチカに真っ先に目を付けられた可哀そうなトコトコヘルメット団のリーダー格の人
逆らってもいいこともないし、従ってれば戦力も増えるからドラゴンマスクを受け入れつつある
ただし目立ちすぎてることにだけは不安を覚えている - 72二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 07:36:39
- 73二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 07:38:18
暴力的な意味でイチカを抑えそうなのはツルギだが、精神面的な意味でイチカを抑えれそうなのは過去に過ちを犯した(エデン条約)ミカかなと思ったが、正実めいんならモブちゃんになるのかな
- 74◆PAotg1C8B0EC25/08/01(金) 10:28:53
- 75◆PAotg1C8B0EC25/08/01(金) 15:33:18
今日も更新しますが、こないだみたいに10分ごろではなく、もう少し時間を置いてみます(実験的試み)
20時頃から更新開始なのは変わらないのでお楽しみに
多分1章終わるにはもう1日かかります - 76◆PAotg1C8B0EC25/08/01(金) 19:49:18
それじゃ投げ始めマース
- 77◆PAotg1C8B0EC25/08/01(金) 19:50:42
~Side:イチカ~
「お疲れっすよ~、司令塔ちゃん」
「来たかドラゴンマスク」
「だからその呼び方は…、はぁ、もういいっす、定着しちゃってますし」
ため息をつきながら私は一週間経ち、慣れてきた指定席へと座る
「私の銃は調達できましたか?それなりにお金は渡しましたが」
「一番いいのを」
ドヤ顔をしながらグッドサインをしてくる
…ヘルメットで顔は見えないけど雰囲気で分かる
銃を握り、動きを確かめる
「…よくやりました、完璧な仕事っす」
そういい、頭を撫で…
「おっと癖で、失礼したっす」
「…オキニナサラズ」
気にしてないならいいっすか - 78◆PAotg1C8B0EC25/08/01(金) 20:38:29
「それで今日はなんすけど、ちょっと厄介なことになってるんすよね~」
「昨日のスナイパーさん、随分とやる気みたいなんで対策を練らないとなんっすよね」
力押しでも多少はなんとかなるだろう、けどそれでここまで育てた戦力を減らすのは面白くない
「ので、いい案があるんっすよ~」
「ど、どうしたドラゴンマスク、妙な手つきでこっちに来るな!」
「いや~、思ったんすよね、司令塔ちゃん、私と体格が似てるって」
「なので…」
「おいちょっとまて、それはおかし、お前らも止めろォ!!!」
「面白そうなので遠慮しておきますリーダー」
「逆らうと〆られるのでやめておきますリーダー」
「薄情者ォ!」
「ふっふっふ、観念して作戦の犠牲になってもらうっすよ…」
私は赤いヘルメットを被り、服を着替える
そして、一つの”封筒”をポケットに入れる
「これで準備はOKっすね~」
「それじゃみんな、気合入れて暴れますよ~」
ヘルメット団を指揮し、一つのスケバングループに襲撃をかける
それが今日の予定だ
そして、もし彼女が捕縛に来るのなら… - 79◆PAotg1C8B0EC25/08/01(金) 21:12:03
~Side:マシロ~
「マシロちゃん!来たよドラゴンマスク!」
「…わかった」
愛銃を手に取り、立ち上がる
「全員整列!今日でドラゴンマスクを捕獲する!」
ツルギ先輩やハスミ先輩は今日は非番だ、作戦指揮は私に任されている
大丈夫、きちんと用意はしてきた
「…作戦開始!」
目指すは騒動を起こしているスケバンとトコトコヘルメット団の戦闘現場
次は逃がさない、確実に仕留める
深く息をつき、歩を進める - 80◆PAotg1C8B0EC25/08/01(金) 21:27:41
大きな作戦指揮は初めてだ
今回はアドバイスはしてもらったけど、私一人が指揮を執る
「A部隊は西側から、B部隊は東側から接敵、逃げ道を一方向に絞ります」
「了解!」
皆さんが返事をするとともに、行動を開始する
私は…
「…ポイント到着」
いくつか見繕っておいた狙撃ポイント
ドラゴンマスクの行動パターンから、スケバンなどのグループを襲撃すると推定し、割り出していた戦闘発生予想区域を見下ろせる場所
「…ふぅ」
夜風が吹いてくる
視界は悪いが、問題はない
「マシロちゃん、準備出来ました!」
「了解しました、総員突撃!」
スコープ越しに見えた光景には、ヘルメット団達が困惑する姿
そして、明るく照らされた戦闘現場
今までの行動パターンからドラゴンマスクの行動は夜が多いのは分かっていた
夜だったら、私の本領は発揮できない
だから、照明係をそれぞれの部隊につけた - 81◆PAotg1C8B0EC25/08/01(金) 21:50:12
これで相手は夜なら警戒しないでいいと判断していた狙撃を警戒せざるを得なくなる
それで注意力が散漫になり、制圧できるなら問題はない
ドラゴンマスクはそんな甘い相手ではないことがわかっているから、次の策として逃げ道を固定するという二の矢を用意していたのだ
だが…
「…おかしい」
レンズ越しに見える光景には、ドラゴンマスクの姿も存在した
しかし、明らかに動きが悪い
どうにか逃げようとしているのは見えるが、前の時のようなキレがない
その時
「こちらC部隊!強襲を受け、がっ!」
「C部隊、応答してください!」
捕縛用のための部隊が襲撃された連絡が来る
呼びかけても一切応答がないということは、全滅だろう
「…あれは、偽物!」
少しの動揺、それが致命的だった
すぐに場所を変えるか逃げるべきだったのだ
後ろの扉が開かれる
私は即座に銃を構えるが、彼女は、ゆっくりとマイペースにこちらへとやってきた - 82◆PAotg1C8B0EC25/08/01(金) 22:13:44
「…騙されましたね」
「あなたが本当のドラゴンマスクですか」
目の前のヘルメットを被った、一見ただのヘルメット団にしか見えない彼女
”本物”のドラゴンマスクはこくりと頷いた
私の武器は狙撃銃、対して相手はAR
分が悪いが、それがなんだ
目の前にいるのは多くの騒動を起こして、治安を乱す存在
明確な『悪』だ
「…ドラゴンマスク、あなたをここで捕まえます」
その言葉に、彼女はかかってこいとでも言わんばかりに、ハンドサインを送ってきた - 83◆PAotg1C8B0EC25/08/01(金) 22:52:16
同時に私は横に駆け出す
一応近接での狙撃銃の使い方も習っている
ドラゴンマスクはあくまでこちらを観察するかのように、銃を構えたまま動かない
なら…
方向を変え、一直線に走り、ドラゴンマスクに向けて走り出す
急な行動に少し驚いたようだが、油断してくれる相手ではない
ARによる銃弾の雨、それをジグザグに動くことで回避を試みる
少しは当たってしまうが、キヴォトスの生徒なら多少は問題ない
相手に有利な中距離戦から、近距離の間合いに詰める
そのまま蹴りを放つが、後ろに下がり回避される
そこに狙撃銃を打撃武器替わりにして、殴り掛かる
ドラゴンマスクはそれに応戦するために、手持ちのARを盾代わりにしてきた
「…やはり、ただの不良生徒というわけではなさそうですね」
少しだけ声を掛けてみる
肩がピクリと動いた気がしたが、返事はない - 84◆PAotg1C8B0EC25/08/01(金) 23:09:29
「…答えませんか、なら捕まえて事情聴取をするだけです!」
相手を突き飛ばし、そこに追撃の蹴りを入れる形で距離を取る
銃は反動ですぐにはこちらに向けられる状況ではない
私が狙っていたのは、この状況
狙撃銃の近接戦闘では、まともに打てるのは大体1発
いかにその1発を当てて、無力化するかがコツだと、ハスミ先輩に教わった
そのためのプラン、ここまでほぼ完璧に完遂した、けど…
ドラゴンマスクは、分かっていたかのようにそれを無理やり回避した
だが、回避しきれるわけもなく、ヘルメットにぶつかり、大きく破損する
そこから除いた顔は…
「…イチカ、先輩?」
私の尊敬している先輩の一人
『仲正イチカ』だった - 85◆PAotg1C8B0EC25/08/01(金) 23:12:15
本日の更新はここまで!
- 86◆PAotg1C8B0EC25/08/01(金) 23:14:39
今後の予定について
私の都合などもあり20時前後をメインに更新を入れていきますが今みたいにまとめて投げる感じではなく、不定期に更新が入ることになると思います
保守やシチュ語りなどでスレを落とさないようにしてもらえると非常に助かります - 87二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 23:25:34
さっそく正体バレか!
- 88◆PAotg1C8B0EC25/08/01(金) 23:43:05
- 89◆PAotg1C8B0EC25/08/01(金) 23:44:40
- 90二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 00:09:56
- 91◆PAotg1C8B0EC25/08/02(土) 02:07:41
少し戻ってイチカ視点のマシロ戦をしつつ、その後を書いていく予定です。お楽しみに
- 92二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 03:44:33
というかカスミはイチカに眠っているこの本能を見抜いたってなると本当にすごいな
- 93二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 08:17:20
これ最終的に学園襲撃するんだろうか…
めちゃくちゃ面白いので続き待ってる - 94二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 09:44:37
- 95二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 09:47:26
どうせなら、大量殺人を犯して後戻りできなくなる感じで
- 96◆PAotg1C8B0EC25/08/02(土) 10:15:35
- 97◆PAotg1C8B0EC25/08/02(土) 10:17:14
~Side:イチカ~
ハスミ先輩からのモモトーク
『ドラゴンマスクについて、マシロに指揮をさせて見ます。何かあったらカバーに入ってあげてください』
それを見た時に思ったことは2つ
私に都合がいい展開になってきたということ
そして、やっぱり気が付いてないんだなぁということ
今回の作戦はそれを元に立てた
司令塔ちゃんを私の身代わりにして、その間にマシロを撃破
「にしても、予備部隊まできちんと用意してるとは、なかなかやるっすねぇ~」
気絶した正実たちを横目に、私は走る
一人に連絡を許してしまった
マシロに逃げられると面倒なことになるし、何よりヘルメット団が潰滅させられかねない - 98◆PAotg1C8B0EC25/08/02(土) 10:23:39
「まああの子なら高い所から狙撃を狙うでしょうし、こっちでしょう」
目を付けたのは近くのビルの屋上
急いで駆け上がり、扉を開く
(…やっぱり居たっすね)
ゆっくりと慎重に歩を進める
「…騙されましたね」
「あなたが本当のドラゴンマスクですか」
マシロが問いかけて来る、そこまで気が付いていることには驚きだ
声を出すわけにはいかないので頷いて肯定だけをしておく
「…ドラゴンマスク、あなたをここで捕まえます」
明らかにこちらを敵視し、マシロが身構えた
こちらを完全に『悪』と見定めたらしい
(ま、当たり前っすけどねー)
私がやっているのは紛れもない秩序に反する行動なのだから
けど、そんなのは関係ない
これこそが私の本質なのだ
『暴力』に酔いしれ、破壊の限りを尽くす
それが私なのだから - 99◆PAotg1C8B0EC25/08/02(土) 10:44:10
とりあえず軽く投げて、しばらくは用事を済ませてきます。マシロ戦は終わりまで書き上げてるのでそこまでは上げる予定です(夜)
- 100二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 13:10:58
ツルギはましろを信じると思う ハスミは疑心暗鬼になりつつも直接イチカに聞きに行きそう
- 101◆PAotg1C8B0EC25/08/02(土) 20:05:24
用事をやっと終わらせてきました。帰宅次第続きを投げ始めます
- 102◆PAotg1C8B0EC25/08/02(土) 21:04:45
(手間取らせてくれた分、丁寧に相手をしますか)
銃を構え、打とうとした瞬間
マシロはこちらではなく横に走り出した
考えられるのはただ一つ
(トドメは銃で決める気っすね)
ハスミ先輩の戦闘技術を彼女は継承している
1年と少し、私はハスミ先輩と共に戦っていたのだ
その戦い方は知っている
だからこそ、あえてそれに乗る
たった一発、それを使わせればこちらの勝ちなのだ - 103◆PAotg1C8B0EC25/08/02(土) 21:08:29
ビルの屋上という狭い空間を彼女は走り回る
私はいつこちらへ向かって来てもいいように、銃は打たずに構えるだけにとどめておく
瞬間、彼女が方向を切り替えてこちらへと突撃してきた
銃弾を放つが、彼女はそれをちょこまかと左右に動いて回避してくる
そして近距離の間合い、こちらも迂闊に銃を使えない距離
彼女の蹴りを後ろに下がることで回避し、距離を取ろうとするが、銃自体を武器として、彼女は殴り掛かってきた
「…っ!」
思わず声を出しかけるが、押し殺して銃を盾にして防御をする
銃身同士を押し付け合い、鍔迫り合いのような状況
この膠着した状況で、彼女は話しかけてきた
「…やはり、ただの不良生徒というわけではなさそうですね」
(さすがにそれはバレるっすよねぇ…)
まあそれがバレたところで関係はない、素性は不明なのだから
夜の警備が厳しくなると困るが、何とかなる - 104◆PAotg1C8B0EC25/08/02(土) 21:11:48
「…答えませんか、なら捕まえて事情聴取をするだけです!」
その宣言と共に、彼女は私を突き飛ばし、そのまま蹴りで追撃をしてくる
対応しきれず、少し距離を取られる
しかし、何をしてくるかは読めている
銃口を観察し、回避を試みるが…
(…あー、よけきれないっすねこれ)
蹴りにより崩された体制、それにより回避をしきれず、ヘルメットに被弾をしてしまう
そして、顔に風が当たる感覚を感じる
「…イチカ、先輩?」
こちらを見た彼女は、そう声を漏らしていた - 105◆PAotg1C8B0EC25/08/02(土) 21:14:41
「あーあ、バレちゃったっすか~」
いつかはバレるとは思っていたが、まさかマシロにやられるとは
完全にしてやられた
「なんで…なんでですか!」
銃をこちらに構えて来る
「イチカ先輩は、優しい、頼りになる人で、それで…」
震えた声で、マシロは私に語り掛けて来る
「それっすよ」
「私はそういうのを捨てたんっす、元々『優等生』ぶってただけなんすよ」
「それに飽きただけっす」
優しくて、頼りになる
それはただの偽りの姿
それを続けるのをやめただけ、本性をさらけ出しただけ - 106◆PAotg1C8B0EC25/08/02(土) 21:18:18
「まあ、そういうわけなんで続きやりましょう」
マシロの足元に発砲する
「仕切り直しってことでいいっすよ、かかってこいっす」
「くっ…!」
マシロは目の前の『悪』を倒すことに決めたのか、先ほどのように駆け出す
けど今回は私も待つだけじゃない
全力で駆け出し、間合いを詰める
「これじゃ狙撃銃は使えないっすね」
「なんでこんな…!」
マシロの悲鳴が聞こえるが、気にせずに銃弾を放つ - 107◆PAotg1C8B0EC25/08/02(土) 21:20:55
「言ったじゃないっすか~、もう飽きたって」
「『正義』とか『秩序』とかそういうのに疲れただけっすよ」
銃撃を受け、うずくまるマシロを見下しながら言う
「動揺してたらこんなもんっすか~」
「がはっ、ごほっ」
「ほら、最後に一つだけ聞いてあげるっす」
「これ言ってみたかったんすよね~」
「…それなら」
マシロは一息入れてから問いかけてきた
「そうやって悪ぶって、暴れるのがあなたのやりたいことなんですか、イチカ先輩」
「…ええ、そうっすよ」
それだけ返し、私は銃の引き金を引き、マシロの意識を断絶させた
「…それじゃさよならっすよ、正義実現委員会」
私は一枚の紙をマシロのポケットにねじ込み、その場を去った。 - 108◆PAotg1C8B0EC25/08/02(土) 21:23:28
というわけでマシロ戦は決着です!明日用事もあるのでササっと投げました
明日か明後日には大きな区切りはつくかなー! - 109二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 21:28:18
>「イチカ先輩は、優しい、頼りになる人で、それで…」
>「そうやって悪ぶって、暴れるのがあなたのやりたいことなんですか、イチカ先輩」
この辺りでマシロのことクッソ乾いた目で見てそう にへら笑いはしてるけど目は笑ってないみたいな
そういう面しか見せてなかったから失望とかはしてないだろうけど最後まで未練を残すようなこともしてくれなかったって落胆してそうだな
- 110◆PAotg1C8B0EC25/08/03(日) 00:25:19
- 111二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 02:06:35
可哀想に
- 112二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 04:09:49
まぁ予想はしていたw
- 113◆PAotg1C8B0EC25/08/03(日) 07:56:15
司令塔ちゃん、身代わりにされて正実と真正面から戦う羽目になったりほんと可哀想←犯人
- 114二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 08:20:55
- 115◆PAotg1C8B0EC25/08/03(日) 14:00:20
あの手のポジションは使いやすいからですかね…(メタ発言)
- 116二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 15:12:07
先生と直接対決することになって、誤って重傷を負わせてほしい