【CP前提・閲覧注意】シングルマザー・マチュ概念

  • 1二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 00:15:43

    「母さん…やっぱりここにいたか。」
    昔から夕方になると、母さんは海を眺めている。
    あるときは砂浜で、またあるときはウチのテラスから。
    ウイスキーの入ったグラスを片手に、時には煙草を喫みながら。
    いつもハツラツとしていて快活なタイプの母さんが、違う人みたいにアンニュイな表情を浮かべてる。
    「…ああ、マシューどしたん?」
    「ヒゲマンが呼んでる。仕事だよ!」
    「仕方ないな…んっ…」
    重い腰をあげ、ミネラルウォーターを口に含む母さん。
    「それじゃ、いこっか。」

  • 2二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 00:16:35

    期待

  • 3二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 00:18:52
  • 4二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 00:23:16

    僕の名はマシュー・ユズリハ。
    ソロモン諸島の小さな村で産まれた。
    家族は母さんアマテ・ユズリハとニャアンの2人に、ロボットのハロとコンチ。
    父さんはいない。

    そもそも、父さんとはなにか知らない。

  • 5二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 00:35:45

    家族の話は先にしておいたほうがいいか。
    アマテ・ユズリハ。
    僕を産んでくれた母さん。
    太陽のように暖かく抱きしめてくれる人。
    海が好きで、よく連れて行ってくれたのを覚えている。
    背は小さいけれど、すごくいいスタイルをしててスポーツも上手い。
    友達が多くて、ニャアンのみならずたまに来てくれるヒゲマンにコモリンにザビーとも仕事仲間や上司の関係を超えた仲を感じる。

  • 6二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 00:41:52

    ニャアン。
    母さんの大親友。
    人にどういう関係の家族か説明するのが大変だから、ニャアンはニャアンだよって言う。
    すごく美味しいご飯やおやつを作ってくれる。
    特にカオマンガイが美味しいんだ。
    どうやら、母さんとは今の僕と同じくらいの年齢の時から付き合いがあるらしい。
    僕はウチの事情であまり同年代の友達がいたことないからわからないが、とても素敵なことだと思う。
    よく怒ったような泣いてるようなわからない顔をしたりするが、それがない時のニャアンは本当に優しい。

  • 7二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 00:50:56

    ハロとコンチ。

    昔からうちにいるジャンクロボット。

    かなり古い機械だし、コンチにいたってはゲーム機が元なのにいまだに動く優れもの。

    僕の父さんが遺したものの一つらしい。


    どちらもすごくおしゃべりで大好き。

    コンチは餃子やおにぎりなど、料理の手伝いもしてくれる。

  • 8二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 01:01:21

    続きがきになる

  • 9二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 01:02:38

    「お父さんは?」
    家族の話を誰かにするといつも飛んでくる言葉。
    うんざりする。
    なぜならウチには本当にお父さんはいない。
    離婚したわけでも、死んだわけでもない。
    いないのだ。
    だからお父さんというものが昔からわからない。

  • 10二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 01:04:29

    息子がそんな大きくなってると流石にたまに来てくれる人たちの顔ぶれは実際はその部下の部下ぐらいの人たちになってそう

  • 11二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 01:06:49

    一応母さんから聞いた話だけ。
    『お父さんは、シュウジ・イトウ』
    『お父さんは別の世界にいるよ。』
    『キラキラの中を通して愛し合って、お前を授かったの。』
    『お父さんは、いつか帰ってくるよ。』
    愛おしそうにいいながら母さんは、古いスマホからサルベージした写真を見せてくれた。

    青い髪の、一見女の人と見間違えるような華奢な男。
    なんだかこの世の人じゃないみたいな、不思議な感覚だった。
    シュウジ・イトウ…僕の父さん。
    母さんが愛した人。
    なぜ彼は、いないんだろう。

  • 12二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 06:58:57

    『はぁ…はぁ…ヒゲマン、大丈夫!?』
    『マチュ君にニャアン君…なぜここに…』
    『あなたも大切な仲間でしょうっ…逃げれますか?』
    『…大丈夫です、少しやつらに血を抜かれましたが歩けます…』

    『やつら、中佐を拉致して何をしようとしていたんでしょう。』
    『おそらく…私のDNAが目的かと』
    『うっ…』
    『マチュ君?気をしっかり。』
    『マチュ、最近貧血気味だよね…鉄分もっととらないと。』

    『…マチュ君、お腹を見せなさい。』
    『セクハラ?キモいよ。』
    『とぼけてもわかります…あなたの体からもう一つの命を感じる。』
    『うっ…』
    『3ヶ月目…そんな体で私を救助に?』

    『はいマチュ、ココナッツミルク。』
    『ニャアンありがと…最近食べて検査して寝ての繰り返しで腕、鈍っちゃうな?』
    『大丈夫、妊婦さんのお仕事はお腹の赤ちゃんを無事に産むことなんだから。』

    『ねーむれー…ねーむれー…はーはーのーむーねーにー…』
    『シュウジ、この子に名前つけたよ。』
    『マシュー…わたしとシュウジから名前をとったの。』
    『早く…戻ってきてよ…』

    『マチュ聞いて…わたしも、その子のお母さんになる。』
    『お腹を痛めて産むことはできないけど…ミルクやオムツならできるから。』
    『ニャアン…ほんとありがと…』

  • 13二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 07:18:41

    いつのものかよく分からない記憶。
    内容も途切れ途切れで、最初は分からなかった。
    最近になって、お腹の中にいるときのことだと理解した。

    キラキラする光が見えて、その次に知らない光景が見える。
    あるいは、なにか予感がして危険を避けられたことがある。
    ヒゲマンやザビーはこれが出来る人を「ニュータイプ」と呼んでいた。
    そして、母さんも父さんもすごいニュータイプなのだという。

  • 14二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 13:20:43

    母さんの身長は、母さんの出身コロニーの平均身長よりも少し低いらしい。
    あまつさえ当時数えで18歳を迎えたばかり。
    そのため胎児である僕が大きくなればなるほど、母体への負担が増して分娩がさらに危険になっていたという。

    僕が産まれた時、それはそれは大騒ぎだったらしい。 
    早産…適した頃合いよりも早く産気づいた母さんは、当時世話になっていたジオン傘下の病院で出産した。
    宇宙世紀の医療技術の高さもそうだが、早産という誤算のおかげで奇しくも母体も胎児も無事に分娩できたという。

  • 15二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 13:51:37

    このレスは削除されています

  • 16二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 13:56:21

    体重2497g、一般的に見て未熟と言える赤ちゃん。

    医者からは、後遺症であまり大きくなれないかもしれないと診断されたという。

    実際、16歳の僕の背は今のところ母さんと同じくらいで成長が止まっている。

    母さんはちゃんと育てられるか心配だったと語った。

    だが、正直心配は杞憂に終わったそうだ。

    たくさんはしゃいだかと思えば母さんのおっぱいをよく飲み、そのまま穏やかに眠る。

    ベビーフードもよく食べるから大変で、バナナやイモのペーストの減りがすごかったとニャアンが言っていた。

    「でも、いたずらしたり大泣きしたり手のかかる子ではなかった。」

    「大きくなってくマシューちゃんを見守るのが、私たちの幸せだった。」

    赤ちゃんのころはそんな感じだったらしい。

    そうやって月日が立つごとにハイハイできるようになり、立って、歩くことが出来るようになっていった。

  • 17二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 17:04:41

    この子はどっち似なんだろう…

  • 18二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 19:53:40

    いわゆる世間一般でいう「物心」とやらがつくあたり。
    母さんと海から帰ったら、3人の見慣れない人が玄関にいた。
    服がおんなじで、顔にお面かサングラス付けてて、違うのは性別と年齢くらい。
    少し前に母さんやニャアンと見た、スーツの男みたいな人達。
    僕は正直怖かった。
    泣くのを我慢してまだ柔い奥歯を食いしばった。
    でも、母さんは怖がらずに女のスミスに抱きついた。
    「コモリンじゃん久しぶり!ヒゲマンとロッカーマンも!」
    コモリンと呼ばれたスミスがやっと人らしい笑顔を見せた。
    ヒゲマンは微笑みながらウィンクしてるし、ロッカーマン?は「なんだそれ!」って大笑いしてる。
    その時やっと、3人組が怖くないんだと理解した。

  • 19二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 20:02:32

    ヒゲマンが来たのは、お母さんとニャアンに“仕事”に戻ってほしいとお願いしにきたからだそうだ。
    もともと今の暮らしは“仕事”の報酬の一つとして与えられたものだったらしい。
    母さんとニャアンが2人で協力して勤めてたんだけど、母さんが妊娠したことで続けることが困難になった。
    そこでその間はニャアンが1人でやるか、ロッカーマン?と2人(マヴって言ってた)でやってたらしい。

    母さん「もっとマシューが大きくなってからにして。」
    ニャアン「私も、マチュがいないぶんもっと頑張りますから。」
    ヒゲマン「分かりました。ただし、監視を付けさせて頂きます。」

  • 20二次元好きの匿名さん25/07/31(木) 20:19:07

    僕 「僕たち、ころされるの?」
    ロッカー「大丈夫大丈夫。あのオジサンああみえてすごく優しくて面白いから。」
    コモリン「そう?ギャグが洒落にならないときもあるけど…まあ、マシュー君達を守ってあげるって言ってるのよ。」
    僕 「こもりん、ロッカーさんありがと。」
    コモリン「ふふっ、どういたしまして。」
    ロッカー「あの…ロッカーっていうのやめてほしいんだけど。」
    僕 「分かった。なんて呼べばいい?」
    ロッカー「ほら…これ読めるかな?」
    “Xavier”
    僕「えぐさびえー…?ざびえーる…?」(小声)
    コモリン「がんばれ。」
    僕「…ざびー?」
    コモリン「あーおしい!」
    ザビー「ザビーか…ザビーコモリンヒゲマン…うん。それなんかいいな。」
    コモリン「えっ。」
    ザビー「ありがと、マシュー。」

    なんかしっくりきたらしい。

  • 21二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 02:13:13

    やるじゃんマシュー。

  • 22二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 02:13:19

    エグザべくんは初見絶対読めない ザビエルすぎる

  • 23二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 07:58:44

    シュウマチュの子供スレはなんぼあってもよい。

  • 24二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 13:21:35

    あれ以来、遠目に見るとどこかに黒いおじさん達ががいるようになった。

    僕達を“監視”するためによこした、ヒゲマンの手下なんだそうだ。

    怖くはなかった。

    別に危害を加えてくるわけでもないし、なによりヒゲマンが怖くなかったから。


    あと、たまにコモリンが来るようになった。

    「経過観察に来たわ。どう?調子は。」

    「問題ないよー。どうする?飯食ってく?」

    「んー…うん、ランチまだだし。」

    黒いおじさん達のリーダーらしいのでお仕事の一環なのだろうとは思っていたが、後に一番の理由は母さんに会いたかったからと知った。

    ウチにきた瞬間、あの軍人特有の怖い顔が女の子の顔になるから。

    …でも、僕の顔を見るとまたちょっと怖くなるのが少し苦手だった。


    「この子が…あのことあいつの。」

    「こんなに似ちゃったら…かわいそうに、忘れられなくなっちゃう。」

  • 25二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 13:31:08

    母さんの作る料理も美味しい。
    ニャアンがいないときとか、お祝いの時とかそういう時に母さんも作ってくれる。
    スパゲッティにビーフシチュー…レパートリーは洋食が多いが、中でもグラタンが格別に美味しい。
    この料理を作ると、母さんはどこか懐かしい顔をする。

    「どう?コモリン。」
    「おいしい!やっぱマチュの作るグラタンサイコー!!」
    「でしょー?…うちのコが気に入ってるからさ、間違いない。」
    「そ、そうなの…?」
    「そうだよ?なー?うちのハラヘリムシィ?」
    「うん。母さんのゴハン美味しいよ。」

  • 26二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 13:50:27


    ……
    ………
    「ごちそうさまー!」
    「んー、お粗末様。」
    「いやー、でもホント美味しかった。ニャアンがいつも食事作ってるのは聞いてたけど、マチュもホント上手いよね。」
    「えへへー、こうみえていっぱい練習したんだから。」
    コンチと一緒に遊んでると、後ろから聞こえてくる談笑。
    母さんは皿をしまいながら、コモリンと会話を楽しんでいる。
    「ほんとアイツも馬鹿だよね。こんなかわいい奥さんのゴハン毎日食べられたのに…」
    「…」
    「えっ…あっ!ホントにゴメン!」
    ふと静まり返り気になったので、様子を見る。
    母さんは寂しそうな顔で煙草を咥える。
    ポッケからマッチを出そうとする手をおさえて、コモリンがライターで火を付けてあげていた。
    「…ぜったい、シュウジは帰ってくるから。」

  • 27二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 18:00:09

    ヤリ逃げゼクノヴァ…

  • 28二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 19:47:54

    例の仕事を終えて、ニャアンとザビーが帰ってきた。
    ザビーはヒゲマンへ報告して、そのまま2人でいきつけで呑むらしい。
    ニャアンは少しの傷もなく、出迎えた僕を抱きしめてくれた。
    「ニャアン、おかえり。」
    「ただいま…マシューちゃんもマチュも無事でよかった…!!」
    …不思議だった。
    僕や母さんのほうが“仕事”をしてるニャアンの無事を祈るほうなのに。

  • 29二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 20:06:28

    「ニャアンの帰還を祝いましてー、乾杯!」

    「かんぱーい!」

    僕はジュースをもらい、母さんはビール。

    「んっんっ…ぷはーっ!」

    大きなジョッキが直ぐに空になる。

    母さんはお酒に強い。

    外で飲み比べをしたときも、厳ついおじさん達を負かして賞金の札束を抱えていたのを覚えてる。

    ニャアンは大人なのに飲めないらしくウーロン茶。

    飲めないというか、酔い方が最悪で僕には会わせられないらしい。

  • 30二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 20:13:37

    「ふぁ…」
    「マシューちゃん、今日は私が一緒に寝てもいい?」
    「うん、ニャアンと寝る…」
    「そっかぁ。じゃあマシュー、ニャアン、おやすみ。」
    「「おやすみー!」」


    「…はぁ。」
    「シュウジがいたら…どんな酔い方してくれるのかな…」
    「私でも、酔えるようになるかな…」

  • 31二次元好きの匿名さん25/08/01(金) 22:44:43

    強いんじゃなくて酔えないのか…

  • 32二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 07:07:52

    保守

  • 33二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 07:29:28

    ここのマシュー君、タマキおばあちゃんとは会ってるのかな?

  • 34二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 14:54:40

    母さんは遊び好きなわりにしっかりしてる所がある。
    街を歩いてた時に偽造の美術品を見抜いたり、遠い国の古い言葉を話すおじいさんと昔からの親戚みたいに会話してみたり。 

    「コセキ」がない為に学校へ行けない僕に読み書きや数学、他にも色々な学問をたくさん教えてくれた。
    「1つの言語はあなたの人生の道になり、2つの言語はその道に沿ってあらゆる扉を開く。」
    通っていた学校で習い感銘を受けた言葉の1つらしい。
    実際母さんはたくさんの言語を話せるし、僕も同じくらい話せるよう教えてもらった。

  • 35二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 15:12:29

    読み書きの手っ取り早い覚え方として、自分の名前を書くというものがあるんだそうだ。
    確かに名前というのは様々な書類に書かれるものだし、何より自己紹介する時に書いた名前を見せることもある。
    …マシュー・ユズリハ。
    母さんの喋れる言語と、ニャアンが話していたヘビみたいな文字で書けるようになった。

    後にもうすこし大きくなってから聞いたことかまある。
    「なぜ僕にマシューと名付けたの?」
    「母さんのあだ名に、お父さんの名前をもらってつけたの。」
    母さんのあだ名…マチュ。
    ニャアンとコモリン、ヒゲマンくらいしかやらない呼び方だ。
    「この名前をつけたらさ、あいつに“私とあなたの子だよ”って気づいてもらえるかなって。」
    …唐突に出てきた父さんの話題。
    嬉しそうな悲しそうな、女の顔になってる母さん。
    自分の名前に込められた思いを知って、少し寂しげな気分になった。

  • 36二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 15:37:30

    ある時、勉強中に母さんに尋ねたことがあった。
    「僕にはおばあちゃんはいるの?」
    聞いた理由は端的に、その時読んでいた本に影響されたからだ。
    旧世紀時代の、とある大国を二分した戦いの時代の小説。
    メインの人物である四姉妹にはおばあちゃんがいて、とても優しく逞しい大きな存在として描写されていた。

    「…そんなに気になる?」
    「うん。おばあちゃんってことは母さんの母さんでしょ?家族のことはたくさん知っておきたくて。」

    「マシューはさ…母さんとニャアンじゃ不満なん?」

  • 37二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 15:44:46

    画像の表情も相まってちょっとピキってそう

  • 38二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 15:50:41

    「えっ…ちがうよ。」
    怖かった。
    ただ“おばあちゃん”のことを聞いただけで、怒る母さんが。

    「っ!…ごめんマシュー、母さん怒鳴ったりして。」
    ハッとなった母さんは、怖い顔をほぐして抱きしめてくれた。
    「僕は…母さんとニャアンが大好き。」
    「ありがと、マシュー。私もお前が大好き。」

    母さんはなぜおばあちゃんのことを聞いたら怒ったのか。
    次はゲンコツでも飛んできそうで、怖くて聞けなかった。
    でもそれより、僕を抱きしめる時の悲しそうな顔がなんだか気の毒でならなかった。

  • 39二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 16:04:40

    あかん……

  • 40二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 16:07:24

    ―数年前。

    “いいアマテ、よく聞きなさい。”
    “可哀想だけれど、堕ろしなさい。”
    “あなたの今の状況を考えて。”
    “どこにいるかもわからない。”
    “親にも言えないような生活をしてる。”
    “とてもまともに子育てできる状況じゃないでしょ?”
    “それに父親は?”
    “あなたを孕ませて逃げた男は?”
    “父親もいないで、1人で育てられる?”
    “赤ちゃんが大きくなったら、お父さんのことどう説明するの?”
    “とにかく、最善の決断をしなさい。”
    “以上。”

    「…」
    [タマキ・ユズリハをブロックしました。]

  • 41二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 16:09:37

    もう完全に親子の仲は決裂してるのか・・・

  • 42二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 16:15:10

    お母さん、私の赤ちゃんだよ! 
    マチュ、頑張ったわね!とても可愛い…

    みたいな光景を最初想像してたんよ…(涙)

  • 43二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 16:29:29

    ・・・まあ、そうなるか。
    タマキさん、いい親ではあるけど常識的な考え方しか出来ない人だからなぁ・・・
    せめてヒゲマンやコモりんが近況報告はしていて欲しいんだが・・・

  • 44二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 16:58:00

    彼女達に幸多からんことを

  • 45二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 17:13:15

    このレスは削除されています

  • 46二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 21:08:09

    …不意に変なことを思い出した。

    赤ちゃんの頃の話。
    まだよちよち歩きを始めたばかりの頃、母さんは僕を抱いて海岸を散歩していた。
    いつもは天気がいい海が、この日は少し荒れていたらしい。
    そして、不意に僕と母さんの体は青い波の中に沈んだ。

    …僕と母さんの身体を掴む感覚。
    その人はものすごい力で僕と母さんを担ぐと、砂浜まで引き出してくれた。
    そして、砂浜で僕らの無事を確認するとそのまま光になって消えた。
    薄れゆく意識の中見えたその人は、髪の毛が青くてスラリとしてて…後に教えてもらったお父さんの姿だった。

  • 47二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 21:10:46

    お前・・・来てたのか?

  • 48二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 21:11:13

    その後、意識が戻ると病院にいた。

    帰りが遅くて心配したニャアンがヒゲマンに伝えて、ジオン傘下の病院へ担ぎ込んだらしい。

    母がいつも夕方に海をみているのは、ただ海が好きなだけではない。

    「シュウジが帰って来る」…そう信じているからだ。

    母さんがそのようなことを信じる理由、僕にもしっくりくる。

    大好きな人に助けてもらった幻覚…。

    本当は潮の流れの都合で運良く助かったにせよ、嬉しかったに違いない。


    …母さんはなぜあんな天気の日に、海へ僕を抱いて行ったのだろう。

    なぜ気を失う前に「いやだ」「おいてかないで」と言っていたのだろう。

  • 49二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 23:41:42

    つれぇよ…

  • 50二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 00:05:44

    >>43

    きっと報せている。

    多分赦している。

    でも「あの子が恨むべき相手が必要なら、私がその役を負います」って赦した事すら伝えないでいるんだ。

    もしマチュ側が助けを求めてきたらきっと自分の人生潰してでも助けるくらいするんだ。

  • 51二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 08:39:07

    保守

  • 52二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 13:31:35

    それでも…!!!

  • 53二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 15:29:34

    …海が好きだ。
    以前死にかけた記憶があるにもかかわらず、母さんも僕も海に対してトラウマは持ち合わせていなかった。
    むしろ海が大好きだ。
    黙って見ていても楽しい。
    泳いでも楽しい。
    泳ぐ魚を見ても釣っても楽しい。
    そんな場所がいつでも家の裏手にある。
    暑さでへばったり、悲しい気持ちになったり…
    とにかく何かいやなことがあったら真っ先にここへ来た。

  • 54二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 16:00:15

    読み書きを覚える歳になると、水着を買い与えられて泳ぎも教わった。
    母さんは運動神経が抜群なのは知っての通りだが、泳ぎも格別に上手かった。
    岸から反対側…25メートル程に目印としてジークアクスを置いて、そこの間を何度も素早く往復して見せた。
    僕も見様見真似で何回も練習して、ようやく泳げるようになった。

    「小さい頃からね、地球の海に憧れてたんだ。」
    「プールでいっぱい水泳の練習もしたんだよ。」
    「クラゲになりたい…なんて思ったときもあったかな。」
    クラゲ。僕もあのぷかぷかうかぶ可愛い生き物が好きだ。
    でも、母さんはもっと違う存在に思えた。
    泳ぎの練習が終わった後、ビーチチェアでソーダやビールを飲んで休んでる時の母さん…。
    子供心にすごく色っぽく感じて、本で読んだ人魚姫を彷彿とさせた。

  • 55二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 16:08:43

    いいお母さん達を持ったね…

  • 56二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 16:47:14

    ニャアンも海が好きなようで、母さんとよく浜辺に来てたらしい。
    でも、“仕事”の都合であまり海で遊ぶことはなかった。
    …少し飛んで13歳くらいの頃。
    母さんが“仕事”に出て、ニャアンが僕の子守をしていた日。
    「ニャアンも海で泳いでみない?」
    「えっ。」
    「ニャアンの水着も、泳いでるとこも見てみたい。」
    「…いいよ、マシューちゃん。」
    母さんのかわりに泳ぎを教えてもらう…そのつもりだった。

  • 57二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 16:50:21

    …後悔した。
    まさかニャアンがカナヅチだったなんて。
    少し海に入ってパチャパチャと平泳ぎをしていたまではよかったのに、足のつかない深い所で突然動かなくなった。
    僕は慌ててクロールでニャアンがいた所まで泳ぎ、沈みかけてる身体を引っ張って岸までたどり着いた。
    「ニャアン…目を覚まして。」
    …必死に母さんやザビーから教わった救命処置を行う。

    「…!!マシューちゃん!?」
    「よかった…生きてる…」
    すぐ岸まで引き返したからか、ニャアンはすぐに目を覚ました。

    「ごめんなさいマシューちゃん…こんなとこ見せて…」
    「大丈夫だよニャアン、僕も迂闊だった。ニャアンが泳げないと知ってたら…」
    「…でも、助けてくれてありがとう。」
    申し訳ないのか恥ずかしいのか、唇を抑えながら目を逸らすニャアン。
    …僕のほうが悪かったのに、奇妙な気分だった。

  • 58二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 16:51:52

    (唇奪われちゃった……///)

  • 59二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 16:59:12

    母子なんです!
    二人は母子だから問題ないんですっ!

  • 60二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 17:17:54

    >>59

    某スレではマチュ子の結婚相手がニャアンだったりしたけどな…

スレッドは8/4 03:17頃に落ちます

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