- 1スレ主25/08/02(土) 14:59:05
- 2二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 15:08:46
これは普通の蛇なのか炎系の個性が発現した蛇なのか
- 3二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 15:15:33
餌はネズミ?蕎麦?
- 4二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 15:17:40
冷さんと冬美ちゃんは爬虫類平気かな
- 5スレ主25/08/02(土) 15:22:37
個性は使えても使えなくてもどっちでもいいけど、本編終了後の荼毘(燈矢)だったら個性使う理由は特に無さそう。使った方がいい時だけ(身の危険が迫ったときとか?)じゃないかな
- 6スレ主25/08/02(土) 15:23:47
- 7二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 15:29:14
そば粉を練ったボール
- 8二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 15:43:02
エンデヴァーの髪の毛
- 9二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 15:44:16
蕎麦
- 10二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 15:50:39
炎(フェアリーテイルのナツみたいな感じ)
- 11スレ主25/08/02(土) 15:58:55
ダビヘビの餌
1.そば粉ボール
2.エンデヴァーの髪の毛
3.蕎麦
4.炎
dice1d4=3 (3)
- 12スレ主25/08/02(土) 16:07:49
ダビヘビもおんなじだね
- 13スレ主25/08/02(土) 16:58:08
ダイス振るか轟家の爬虫類耐性
1に近いほど無理、100に近いほど好意的
炎司 dice1d100=73 (73)
冷 dice1d100=9 (9)
燈矢 dice1d100=70 (70)
冬美 dice1d100=58 (58)
夏雄 dice1d100=70 (70)
焦凍 dice1d100=30 (30)
- 14二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 17:33:57
冷さんと焦凍爬虫類ダメだったか…
- 15二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 17:38:46
焦凍以外の男性陣にお世話を任せるか
- 16二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 18:48:50
焦凍はなんかトラウマでもあんのか
- 17二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 19:22:25
このレスは削除されています
- 18スレ主25/08/02(土) 19:34:57
ダイス振り間違えました
冷さんと焦凍はどうして苦手なの?
1.見た目が…
2.攻撃性がありそう(ダビヘビは危害を加えるつもりはない※父以外)
3.飼育に慣れない
4.……燈矢/燈矢兄?
冷 dice1d4=4 (4)
焦凍 dice1d4=4 (4)
- 19二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 19:39:50
どっちも正体に気づいとる
- 20スレ主25/08/02(土) 20:39:22
\気づいちゃった、気づいちゃった、わーいわい/
- 21二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 21:15:54
思ったけどはダビヘビどれくらい前世の記憶あるんだろう
- 22スレ主25/08/02(土) 21:19:48
ダビヘビ、どのくらい記憶残ってる?
1に近いほど死亡間際の記憶だけ、100に近いほど完璧に覚えてる
dice1d100=42 (42)
- 23二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 22:53:25
このレスは削除されています
- 24スレ主25/08/02(土) 22:56:17
死に際からどんどん薄れてる感じかな?
そういえばサイズ決めてなかったね
1に近いほど小型(80cmくらい)、100に近いほど大型(200cmくらい)
dice1d100=73 (73)
ヘビって思ってるより長かったので修正
- 25二次元好きの匿名さん25/08/02(土) 23:11:54
そこそこデカい
そもそも誰が飼おうと言い出したんだ?
庭の軒先とかにいたのか? - 26スレ主25/08/03(日) 00:02:10
これも安価しちゃお
>>30まで
- 27二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 00:02:48
庭に迷い込んできた
- 28二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 00:03:31
冷さんが犬を飼いたがったら炎司が代わりに捕まえて来た
- 29二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 00:03:56
卵が庭に落ちてた
- 30二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 00:04:51
焦凍が手打ち蕎麦に挑戦してたら寄って来た
- 31スレ主25/08/03(日) 00:11:01
ダビヘビ、どうやって拾われたの?
1.庭先に迷い込んだ
2.冷「子どもの情操教育には犬の飼育が良いと聞きました」炎司「そうか(ダビヘビを素手で捕まえながら)」
3.卵in庭
4.焦凍「手打ちそば作ろうとしたらヘビがめちゃくちゃ手伝ってくれるんだが(※ダビヘビは軌道修正をしてくれています)」
dice1d4=4 (4)
- 32スレ主25/08/03(日) 00:13:39
轟家(燈矢が生まれたくらいの時間軸)に拾われた設定だったけど、安価が面白いからダビヘビは焦凍が生まれた後に拾われたことにするね
- 33>>3025/08/03(日) 00:16:18
ごめん、よく見たら普通に間違えた
- 34スレ主25/08/03(日) 00:19:28
- 35スレ主25/08/03(日) 00:30:17
原作開始くらいには拾われてるのか
それまでは野良で暮らしてたのかな? - 36二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 06:46:18
原作の流れとかあったらデクと爆豪が轟家に来ることあるよね
そこそこでかい蛇とご対面するのか… - 37スレ主25/08/03(日) 07:32:09
ねーちゃん泣くぞ!の次にヘビも呆れるぞ!のツッコミが出るかっちゃんかぁ…
- 38二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 12:40:59
想像したら草
- 39二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 16:14:43
そういえばダビヘビ、微妙に記憶あるみたいだけど轟家への懐き度どれくらいなんだろ
というか燈矢は荼毘になったのか否か… - 40二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 16:24:42
そこそこ古い日本家屋だと蛇が迷い込むことあるよね
小さい蛇ならなおさら
ソースは田舎の平屋の我が家(3~4回目撃)
夏場の掘り炬燵の足元にひょっこりいたことも - 41二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 17:35:08
燈矢は死んでダビヘビに生まれ変わったと思っていた冷さんと焦凍はダビダンス起きてとき「え、じゃあこの蛇は燈矢/兄じゃない…?」になるのか
- 42スレ主25/08/03(日) 21:33:57
- 43二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 21:35:28
このレスは削除されています
- 44スレ主25/08/03(日) 21:38:40
間違えてレスしちゃった
ダイス神、めっちゃ燈矢のこと好きじゃん - 45二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 21:54:16
- 46スレ主25/08/03(日) 22:23:53
運命のダイス、振るぜ〜
ダビヘビ、燈矢のことどう思ってるの?
()の内側はダビヘビの自認
1.俺は俺、アイツはアイツだ(ダビヘビ≠燈矢)
→燈矢が自力で瀬古杜岳イベ回避
2.アイツは俺じゃない、けど…(ダビヘビ≒燈矢)
→ダビヘビが回避するように誘導
3.どんな世界でも俺は俺だ(ダビヘビ=燈矢)
→燈矢の行方はダビヘビだけが知っている
dice1d3=2 (2)
- 47スレ主25/08/03(日) 22:27:35
ダビヘビはもう燈矢の涙は見たくなかったみたい
- 48二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 22:48:47
添える
炎司(73)→←(13)ダビヘビ
冷 (9)→←(12)
燈矢(70)→←(97)
冬美(58)→←(41)
夏雄(70)→←(29)
焦凍(30)→←(41) - 49スレ主25/08/04(月) 01:02:39
あるところに、1匹のヘビがいました。背中の鱗は真っ暗闇のほんのり青い空の色、お腹はお日様に照らされた氷のような白色でした。絶対に一緒にはなれない色をお洋服のようにツギハギと縫い合わせ、おめめは冷たくて鋭い青葉色、そしてしっぽにはおめめより素直な青い青い炎がゆらゆら揺れていました。
きっと、誰が見ても"フツウ"のヘビではありませんでした。
そんなヘビには"ゼンセ"という記憶がありました。ずっとずっと、熱くて、苦しくて、ぶっ壊したくて仕方がないものでした。最後の最後、あんなにも熱くなっていたものは、案外呆気なく終わりました。こんなものか、と思いました。申し訳なくなりました。早く終わりにしたいと願いました。
終わったヘビにはもう、熱くなるものはありません。でもヘビが生まれたこの世界は、"ゼンセ"に酷く似ていました。
「んぎゃあ!んぎゃあ!」
「よしよし、燈矢。」
ヘビは、仮住まいの軒下から"はじまり"の声を聞きました。ヘビは、これから起きることをぼんやりとだけ覚えています。そんなぼんやりのなかでも、いっとう熱かったものは頭に焼きついています。しっぽの炎が一瞬だけ、ピカっと軒下を照らしました。 - 50スレ主25/08/04(月) 01:04:24
あるところに、"せことだけ"という場所がありました。あるときは赤い赤い炎があたり一辺を染めたことがありましたが、今は青い青い炎が一点を照らし示していました。
「すごいぞ俺…これならお父さんもきっとびっくりするぞ!」
ヘビは目を細めながら、それを見ていました。自分の炎と同じはずなのに、やけに眩しくて仕方がありませんでした。
「ああでも、くっそ昂ると何だって涙が出てきちゃうんだろう」
ヘビはその理由をよく知っていました。でも、知っているだけでした。
あるひ、燈矢が興奮しながら"せことだけ"に来ました。ヘビはとうとうこの日が来たかと、冬眠しかけた頭をゆっくり持ち上げました。 - 51スレ主25/08/04(月) 01:05:58
「お父さん」
ヘビはその震える声をよく知っていました。でも、知っているだけでした。
「俺も超えられるよ」
ヘビはその期待に応えたい気持ちをよく知っていました。でも、知っているだけでした。
「ほら…こんなに強い炎が出せるようになったんだ」
ヘビはその胸に宿る熱い欲望をよく知っていました。でも、知っているだけでした。
「俺の事見てよ」
ヘビはヘビです。燈矢は燈矢です。夢を諦める義務も、過ちを正す責任もあったもんじゃありません。火をつけたのも、火を消したのも、ヘビじゃありませんから。
青すぎる炎が燈矢の体から穿とうとしたとき、苦しいけれど優しい痛みが先に燈矢を抱きしめてくれました。燈矢はわけも分からないまま、ほんのりと焦げて熱い体温を地面に分け与えていました。
「チロチロチロ」
なにこれ、へび?どくへびだったらやばい…
燈矢が考えている間にもヘビは強く抱き締め続けたので、燈矢はだんだん意識が暗くなっていきました。
ヘビはヘビです。燈矢は燈矢です。涙を流さなくてもいいなら、苦しくならなくてもいいなら、そうじゃないに越したことはありません。言いたいことがあったのは、ぶつけたいものがあったのは、燈矢でしたから。
案外簡単な事だったんだぜ、全部。
燈矢は、男性の声が聞こえた気がしました。少し枯れていて、でも凄く聞き馴染みのあるような声でした。そして意識は完全に真っ暗になりました。 - 52スレ主25/08/04(月) 01:08:41
帰ってきたとき、来なかった父親には派手に叱られ、止められなかった母親には辞めてと泣かれ、応援してくれなかった妹には口うるさく心配され、自身を窘めた弟には呆れられました。最高傑作の弟は柱に隠れて燈矢を見ていました。最初は反省したふりをしていました。でも、燈矢はヘビを忘れられませんでした。だからもう、ぶつけました。全部、ぜーんぶ。
それから燈矢は"ハンコウキ"扱いされました。あんなに大好きな父とは、物凄く反りが合わなくなりました。その代わり、どれだけ頑張っても振り向いてすらくれなかった父が、今は必死に燈矢を振り向かせようとしてきます。
なーんだ、こんなに簡単な事だったんだ。
燈矢は、今でもあのヘビが気になっていますが、きっとヘビはそうじゃないことをなんとなく感じ取っています。だから、ヘビを探すことはしませんでした。もしヘビを見つけても、そっとしておいてやるつもりでした。
「いたっ。……包丁の持ち方が違う?こうか?」
「ヂーーー!!!」
「いだっ。……こうか?」
「ヂッッッッッッッッッッ!!!!!!」
「いだだっ。」
末の弟がヘビに蕎麦打ちの指導をされているところを見るまでは。 - 53二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 06:33:53
よく考えたらシュールな光景すぎる蕎麦打ち指導…
- 54二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 08:44:51
急にギャグになって笑った
- 55二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 08:55:53
でかいヘビに蕎麦打ち指導されるってシュールにもほどがあるよな
- 56二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 17:30:22
燈矢、蕎麦打ち指導してる蛇に何を思うのか…
- 57スレ主25/08/04(月) 18:20:54
- 58二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 21:19:41
嬉しいのか…
- 59二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 21:32:25
鳴き声シャーじゃなくてヂなのかわいい
- 60二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 21:34:28
このまま保護して一員になったんかな… ダビヘビ……
- 61スレ主25/08/04(月) 22:31:50
あるところに、冷えたお蕎麦が大好きな紅白頭の男の子がいました。名前は焦凍、年齢は今年で16歳の青春真っ只中ボーイです。しかもなんと、あの有名な雄英高校ヒーロー科に合格し、ヒーローの卵として今現在奮闘中なのです。
「そうだ、蕎麦打ちしよう。」
焦凍が突発旅行のノリで始めたのは、包丁すらマトモに握ったことのない人間にはとうっても難しそうな事でした。なにより、焦凍という男の子は典型的なお料理音痴…通称"メシマズ"の才を持っているものですから、材料と作り方すら確認しないまま進めようとしていました。
「ま、なるようになるだろ。」 - 62スレ主25/08/04(月) 22:49:32
「ヂ……」
ヘビは困惑していました。なぜって、 仮住まいの軒下まで届くほど庭がけむたくて仕方がないのです。そう、そば粉のせいで。
「お。爆発した。」
そば粉の煙幕の発生元は、ヘビの"ゼンセ"で散々迷惑をかけてしまった最高傑作の…末の弟でした。いえ、今は弟でもなんでもありませんが。
「なんで爆発したんだ?」
「ヂ…!!ヂヂヂ!?」
こっちが聞きてぇよ…!!つかなんで庭で蕎麦打ちしようと思ったんだよ台所知らねぇのか!?
ヘビは思わずツッコんでしまいました。ですが、仮住まいは借り住まいでもありますから、存在がバレる訳にはいきません。ここはひとまず"せことだけ"の仮巣まいに逃げましょう、そうしましょう。
「なんか生地硬ぇけどコシが出そうだからいいか。」
「お。まな板とのし棒に生地がくっついちまった。」
「蕎麦を一本一本作るのは大変だな。」
「お。熱湯作ろうとしたら個性の調節ミスって焦がしちまった。」
「仕方ねえ…もっかい作り直すか。」
「ヂーーーーーー!!!!!!」
ヘビは激怒しました。必ず、かの無知蒙昧の末弟を指導せねばならぬと決意しました。ヘビにはお料理音痴が分かりません。ヘビは、一人暮らし期間が長いのです。お金がなくても食べれるものを探し、ヴィランとしてお金を奪取して暮らしてきました。(今はヘビらしい生活スタイルですが。)けれどもメシマズに関しては、人一倍に敏感でありました。 - 63スレ主25/08/04(月) 22:50:41
「……っつー訳なんだ。」
「いやどういう事だよ!?」
「もっかい説明するか?俺が庭で蕎麦打ちをしていたら……」
「二度も説明せんでいい。」
燈矢は、言葉の意味を素直に受け取る愚弟の紅白頭をシバきました。その間にも、ヘビはカンペキなしっぽ使いで蕎麦を仕上げていきます。程よい弾力に美しい表面の生地を、プロも見初めるくらい程よい厚さに幅だしし、精密機械には劣らない均一さで生地を仕上げ、ヘビがやっているとは思えないくらい静かに真っ直ぐ生地を裁断しました。
「ヂ!ヂヂ!」
「あぁ、わかった。氷水だな。」
「今のでなにがわかった!?」
生地は、ヘビの炎で沸騰させたお湯の中へ数十秒ほど踊り、焦凍が用意した氷水へダイブしました。生地から蕎麦へと変貌を遂げた姿は、燈矢の喉をごくりと鳴らすには十分すぎるくらいてらてらと輝いていました。
「ヂヂッ」
「おまちどーさん、だって。ほら燈矢兄、いただきますするぞ。」
「…もうツッコんでやらねぇ……」
しっかり3人分出来上がったお蕎麦は、ごちそうさまの声がする頃には綺麗さっぱりなくなってしまいました。 - 64スレ主25/08/04(月) 22:51:50
「その、ヘビさん?さぁ…」
「ヂ?」
「ヘビさんさえ良ければなんだけど、えっと、」
「ヘビさん軒下に住んでんだな。俺たちが気づかなかっただけで家族だったのか、悪ぃな、冬とか寒かっただろ。」
焦凍という男の子は、まったく本当にどうして空気を断ち切るのが上手なのでしょう。燈矢が言いたかったことを斜め上の発言でかき消すどころか、ヘビを"家族"と言い切ってしまったのです。
燈矢は慌てて焦凍の発言を撤回しようとしました。ヘビは軒下に住んでいながら"あのひ"以降姿を現すことがありませんでしたから、きっとヘビは人間がキライだろうと考えていたのです。
「…………ヂ!ヂヂッ!」
「やっぱそうだよな。燈矢兄、ヘビさんの寝床買いに行こう。」
「えっ!?」
燈矢の予想に反して、ヘビは色良い返事をくれたようでした。燈矢は心配で気づいていませんでしたが、ヘビの炎は一瞬だけ確かに大きく輝きました。
「ヂッヂッ」
もういっかいだけ、カゾクになってやるよ。腐ってもお兄ちゃんだからなぁ。 - 65二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 23:23:05
何で会話出来てるんだ、この末っ子
途中からいい雰囲気になってるけど途中までがギャグで笑ってる - 66スレ主25/08/04(月) 23:23:15
SS(で合ってるか分からないけど)初めてなりに書いてみたよ
今更だけどみんなの妄想とか気になったこととか、勝手にダイス振ったり文章にしたりするからよろしくね - 67二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 23:39:08
中に荼毘(燈矢)入ってるならヘマしないだろうけど、尻尾が燃えてるヘビが床下にいたら失火が怖いからなあ
- 68スレ主25/08/05(火) 00:05:21
エンデヴァーのお家は耐火性つよつよそうだから、ダビヘビはそこら辺も考慮して軒下を仮住まいにしたのかな
- 69二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 07:02:05
けどいつ頃に正体気づいたんだろ、蛇苦手組
- 70スレ主25/08/05(火) 09:09:27
- 71二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 09:49:01
最初から気づいてる焦凍も人生周回してない?
- 72二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 12:13:43
なんなんだ、この末っ子………いや、会話してたから最初から気づいた可能性あるのか
安価なら燈矢と蛇の蒼炎が似てるなと思った - 73二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 12:41:41
蕎麦の食べ方が燈矢とそっくりだった
- 74二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 14:13:38
目が同じ感じがした
- 75スレ主25/08/05(火) 18:55:25
まずは焦凍から
「なぁ、燈矢兄。」
「なに?」
焦凍は、ヘビから蕎麦打ちの指導を受けているときから"ある違和感"を感じていました。
燈矢は嬉しいと、顔には出ませんがほんのちょびっとだけ体から炎が出ます。怒ると、手足を使って体全体で「怒ってるぞ!」と表現します。悲しいと、静かに目を細めて上を向きます。楽しいと、大きく口を開けて笑います。そして、話しかけると顔は向けずに目だけこちらに向けてくるのです。
先程共に蕎麦を打ったヘビは、全く同じことをしました。しっぽには燈矢によく似た炎が揺れていましたから、余計にそう感じてしまったのです。
「燈矢兄とヘビさんは、」
"おんなじ"なのか?
「俺とヘビさんがなんだよ。」
「……いや、やけにヘビさんを気にしてたから会ったことあんのかなって。」
「あー……いや、ガキん頃に、な。」
焦凍はへぇ、と何の気なしにお返事しましたが、内心はクエスチョンマークがいっぱいでした。自分は今何を言おうとした?"おんなじ"ってなんだよ、ヘビと人間だぞ?燈矢兄が何か言い淀んでた、隠し事か?
「ヂッ!」
「お、」
焦凍は考え事をするあまり、後ろから近づいてくるヘビに気づきませんでした。ビックリして振り返れば、ヘビが『ペットをダメにするビーズクッション』と銘打った商品を持っているではありませんか。
「ヂッ」
「ヘビさんこれがいいの?じゃ、俺がお会計してくるから先に外で待ってて。」
ヘビは燈矢に自身の寝床(になる予定)を押し付けると、シュルシュルと出口へ向かっていきます。焦凍は漠然とその様子を見ていましたが、焦凍が着いてきていないことに気づいたヘビがヂィ…とため息のような声を出し、焦凍へ向かってきました。
- 76スレ主25/08/05(火) 18:59:02
「ヂッ」
「えっ、あっ」
シュルシュルと焦凍の手にしっぽが巻き付けられ、ぐっぐっとヘビが引っ張ってきました。焦凍はなぜか、記憶の片隅にあった"とある思い出"が過りました。 - 77スレ主25/08/05(火) 19:00:47
『だーかーら!!俺にもお母さんの個性があったんだってば!じゃなきゃ、こんなに火力出しながら火傷しないなんてムリだって!いい加俺の邪魔すんな、退けよ!!』
『屁理屈ばかり捏ねるな、燈矢!今は二次性徴で耐性が上がっただけで、今後耐え続けられる保証は無い!お前のためを思って言ってるんだ燈矢、理解してくれ。』
『はっ!屁理屈捏ねてんのはどっちだよ!!"俺のため"っていう免罪符使っちゃってさ、アンタの野望を叶える駒に焦凍を使いたいだけだろうが!!』
"あのひ"、父親を"せことだけ"に誘って夜遅くまで帰ってこなかった燈矢は、それ以降父親と顔を合わせる度に言い争いをしておりました。最初は「なんで来なかったの」「忙しかったんだ」とか、「こんなに炎が出るようになったんだ」「もう個性を使うな」とか、言い争いというほど力強い言葉遣いではありませんでした。しかし、エンデヴァーこと炎司という男は言葉選びがとんでもなく不器用で、愛し方すらヘタクソな人間でありますから、次第に燈矢の気持ちは"自分を見てほしい"から"知るかこんなクソ親父"に変わっていきました。
『……!!』
『俺が何も気づいてないとでも思ったか!?そうだよなぁ、俺を見捨てた上に焦凍が生まれちまったんだから、引くに引けねぇよなぁ!!』
『ちが、とうや、話を…』
『俺も、お母さんも、冬美ちゃんも、夏くんも!!誰も見ようとしなかったお前なんかに聞く耳持つかよバーーーカ!!』 - 78スレ主25/08/05(火) 19:02:39
今までもたくさん口喧嘩をしていた2人でしたが、今日は懇談会があったそうで、燈矢は進路希望に"ヒーロー"を見据えているとお話したのが原因で、普段よりも激しく争っていたのです。
『……。』
焦凍は、2人の口論を扉の隙間から覗き見ていました。
燈矢は"あのひ"、父親だけでなく家族全員にぶちまけました。自分を見てくれないどころか見捨てた父親が憎い、父親の言いなりで無責任に自分を産んだ母親が嫌い、自身の夢を否定してなお口煩く心配する妹が鬱陶しい、理解してくれるはずの弟が自分を拒んで悲しい、最高傑作と謳われる末弟が大嫌い!!
ですから、焦凍をはじめとした家族たちは燈矢のことを避けるようになりました。もちろん、嫌悪や憎しみを前に出されて傷つかない人間は中々いません。でも少なくとも焦凍は、燈矢が苦しんでいるのは自分のせいなのだと、燈矢の身を案じての行動でした。
『チッ……もういい、アンタと話してたら埒が明かない。』
『まっ、燈矢!』
燈矢はもう、父親といくら話しても状況は変わらないと判断しました。燈矢はイライラする気持ちを少しだけ扉にぶつけるように、勢いよく扉を開けました。 - 79スレ主25/08/05(火) 19:04:22
焦凍は咄嗟の出来事に反応できず、立ち尽くしてしまいました。左右に揺れる焦凍の色違いな目に対し、燈矢の青葉色の目はしっかり焦凍を捉えました。これはまずい、また大嫌いだと言われてしまうと焦凍は焦りました。
『…行くぞ、焦凍。』
『えっ?あ、うん?』
燈矢は声を荒らげるでもなく、突き放すでもなく、ただ焦凍の手を引っ張って行きました。ずんずん、ずんずん。少しだけ早歩きでしたが、父親のような力任せにひっ掴んで引きずるものではなく、ちゃんと焦凍の手を握って一緒に歩いてくれたのでした。
玄関から出て、門を出て、道を歩いて、歩いて、歩いて。着いたのは、家から少し遠くのちっちゃな公園でした。燈矢は手を離したかと思えば、自販機でジュースを購入しました。
『ん。』
『わっ、つめた!』
『わざわざ右側に当ててやったのに、冷てぇのかよ。』
燈矢はけらけらと笑っていました。焦凍はそのとき初めて、燈矢は大口を開けて笑うのだと知りました。 - 80スレ主25/08/05(火) 19:05:48
ヘビはショップの外に設置してある自販機にお金を入れました。ショップに入る際に、自販機の下にたまたま落ちてた小銭を見つけていたのです。ちゃっかりさんですね。
「あっヘビさん、そんな金どこで、」
「ヂ」
「おっ、冷た…」
ヘビはチロチロと笑っていました。燈矢と同じ、口を大きく開けてけらけらと。あぁ、あのときと"おんなじ"で、やっぱりヘビは燈矢兄で、あの"最終決戦"の後……
そこまで考えて、焦凍はドッと冷や汗をかきました。
"最終決戦"ってなんだよ?
なんなんだよ、この記憶は。
「おーい、ヘビさん買ってきたぜ…って焦凍、ジュース買ったのかよ。お前お金持ってたっけ?」
「チロチロ、ヂッ」
「ごめんヘビさん、俺焦凍みたいにヘビ語わかんねぇんだわ。」
なにか思い出せるような、思い出したくないような。焦凍はヘビさんと会ってから、なんだか不思議な感覚がしていました。
燈矢は好きです。ヘビさんも好きです。でも2人…1人と1匹が共にいると、自分の中の"ナニカ"がふっと顔を出してくるのです。それが良いものなのか悪いものなのか、焦凍には判断する術がありませんから、今はただ、ヘビに対してゾッとしたことを悟られないようにするほかないのでした。 - 81二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 19:17:02
……焦凍、このss読むと爬虫類耐性30なのってもしかして本能で周回前の記憶や、様々な感情を思い出さないようにしてるからとか……?
- 82二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 19:59:10
すごい、焦凍からヘビ荼毘への好感度が低めの理由になってる・・・
- 83二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 23:41:23
・選ばれてしまった特別な子
・顔に目立つ傷がある
・蛇語が分かる(?)
のせいで、もしある程度打ち解けられたら燈矢兄からのあだ名がハ◯ー・◯ッターになりそうだなここの焦凍 - 84スレ主25/08/06(水) 02:29:03
あるところに、冷という女性がおりました。実家の借金と個性婚という2つの思惑により氷叢から轟へと姓を変え、4人の子供を産みました。その経緯あってか冷という人間には主体性があまりなく、子供たちの遊びを遠くから見ることはあっても、共に外でバイタリティ溢れる遊びをするといったことはしてきませんでした。
「…ヂッ」
「……。」
つまり、冷にはあまりにも耐性がなかったのです。主に爬虫類の。
「あのさ、お母さん?無理しなくていいんだぜ…?」
「燈矢兄の言う通りだ。家には離れがあるし、軒下に住んでても俺らが気づかないくらい賢くて静かだし、無理に受け入れなくたって大丈夫だ。」
「……あのね、燈矢、焦凍。母親にはね、母親の矜恃があるのよ。」
冷という人間は確かに主体性には欠けるものの、やると決めたらやる覚悟がある強い人間でもありましたから、「ヘビが家族だったんだ」なんていう意味不明なことも息子たちが言うならば……と腹を括ったのです。
「お、お母さん、腹括りすぎじゃね…?」
「…ヂ……」
「ヘビさんが腹を括るのは出産だけにしとけ、だって。」
「だからなんで分かるんだよお前は。」
確かに、かくいう冷もただのヘビと対峙するにしては覚悟が決まりすぎている自覚はあります。でも、いかに苦手であろうと向き合うと決めたのには理由があるのです。それは数刻前に遡ります。 - 85スレ主25/08/06(水) 02:31:27
「あれは…燈矢に焦凍に、お、大きい、へ、ヘビ…!?」
庭でなにかガチャガチャ音がしているかと思えば何やら話し声も聞こえてきたので、冷は気になって襖から庭を覗き見ることにしたのです。が、ただただ大きすぎるヘビに恐怖し、ヘビと共にお蕎麦を食べている息子たちに驚愕していました。
しかし、よく見ればしっぽには見慣れた青い青い炎が揺らめいていましたし、お蕎麦をチュルチュル優しく吸う食べ方は燈矢そっくりでありましたし、何よりあの人の色を持つ"瞳"が、冷のヘビに対する認識を大きく変えました。
あのヘビは、燈矢だ。
普通に考えればありえないことです。だって、燈矢という人間は今ヘビと共に食事をしているのです。生きています。ヘビはヘビ、燈矢は燈矢、当たり前のことです。
しかし、母親の勘が告げているのです。あのヘビと関わることを諦めてはならない、と。所詮は勘でありますから、気のせいといわれても仕方のないことではあります。でも、コレを逃してしまえば確実に後悔するのだと、脳を超えて心を超えて、その奥にある"ナニカ"が冷に告げてくるのです。
「私は、轟冷。あの子たちの母親。」
頬を両手でぺちんと叩き、自分自身に喝を入れました。今度はちゃんとお話できるように。姿形が変わったとしてもどちらも愛すべき子供に変わりないことは、"ナニカ"が分からなくとも、冷にとって当たり前のことでした。 - 86スレ主25/08/06(水) 02:32:53
冷は、燈矢が"あのひ"に本音をぶつけてくれたことを思い出しました。最初は保身の意味で燈矢を避けていました。このまま燈矢に母とすら呼ばれないで過ごすのだろうと、そう思っていました。
『進路希望のやつ、保護者欄に名前書いて欲しい、です。』
『…わ、わたし?』
『うん。』
ぎこちなく差し出された紙には5番目までの希望枠があり、1番目にだけ枠いっぱいの"ヒーロー"という文字が書かれていました。確かにこれは、炎司に見せるにはあまり宜しくないものでした。サインが貰えないならまだしも、最悪、消し炭にされてしまうでしょう。
『酷いこと言ったと思ってる。でも、俺、お父さんとお母さんに望まれて産まれた子じゃなくなったの、凄く悲しかったしムカついた。』
『……。』
子供にとって、親が世界の全てであることは分かっていたつもりでした。つもりになっていただけだと分かったのは、燈矢に酷いことを言わせてしまった後でした。今でも、あの"瞳"が忘れられずにいます。
『だから、でも、おれ、』
自分にはなにか出来たでしょうか。最善は尽くしてきたはずでした。でも、燈矢にとってそうでないのなら。こんなにも言葉がぐちゃぐちゃになるほど、必死になっているのなら。
『ヒーローに、』
『燈矢。』
言うべきことは、きっと、ずっと、これでした。なんで気づかなかったんだろう、こんなに簡単な事だったのに。
『なりたい自分になっていいんだよ。』
『燈矢は、ヒーローになれるよ。』
『だって私の子供だもの!』 - 87スレ主25/08/06(水) 02:35:33
「ふー……」
冷は何度か深呼吸をしました。燈矢と焦凍は静かに、2人…1人と1匹のやり取りを見守っていました。
「ヘビさん。」
「ヂッ」
「いきますよ、」
ほんの少しだけ、冷はヘビの頭に触れました。撫でるなんてものじゃありませんでしたが、それはとんでもなく大きな一歩の前進でした。
「っはーーーーー……」
「お母さんスゲェ!!え!?この前イモリ出たとき即氷結してたのに!!!」
「お母さん……!!ヘビさんを受け入れてくれてありがとう…!!」
ヘビはかなり困惑していました。だって、こんなに覚悟を決めてやるようなことでもなければ、こんなに無理して歩み寄る必要だってないからです。ヘビは、しっぽの炎が擽ったくて仕方がありませんでした。
「だって、私の子供だもの!」
ダビヘビから冷さんへの好感度がエンデヴァーより低い理由が思いつかなかったので、好感度アップイベントとして処理するよ
dice1d88=31 (31)
- 88スレ主25/08/06(水) 02:38:32
>>48を少々改変させていただいたよ
炎司(73)→←(13)ダビヘビ
冷 (9)→←(43)
燈矢(70)→←(97)
冬美(58)→←(41)
夏雄(70)→←(29)
焦凍(30)→←(41)
おNEWな好感度表
- 89スレ主25/08/06(水) 02:46:13
追記し忘れたけど、冷さんは燈矢バレしたから好感度下がるようにも考えられなかったので展開を変更させてもらったよ
- 90二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 07:14:53
良かったね、ダビヘビ…
- 91二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 12:21:34
- 92二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 17:05:50
- 93スレ主25/08/06(水) 19:00:46
- 94二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 19:11:35
笑った
下手だったか…… - 95スレ主25/08/06(水) 19:18:58
【シークレットダイス】
???
dice1d100=89 (89)
???
dice1d100=94 (94)
- 96二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 20:38:50
なんかやたらと高い数値出たんですが…
このシークレットは何だ…? - 97スレ主25/08/06(水) 23:33:53
あるところに、轟炎司という男がおりました。男はプロヒーローという名誉ある仕事に就き、"エンデヴァー"というコードネームに恥じない働きにより日本のNo.2を背負っていました。
そんな炎司にはとある野望がありました。それは、"オールマイトを超えること"。その強すぎる気持ちは、自身の築いた家庭に大きな影響を与えました。そしてその影響は、炎司にとって予想もつかない方向へと未来を変化させることになるのでした。
「ッ゛ヂィ゛……!!」
「…いい加減抵抗を辞めないか。家が汚れるのだが。」
炎司が家に帰ってくると、そこにはデカくてしっぽから炎が出ているヘビがいました。ヘビを挟んで会話をしていた燈矢と焦凍は、炎司を見た途端急に距離を詰めたかと思えば、「ヘビさん汚れてるから適当に拭っといてやって!あと空き部屋に寝床作っといて!加湿器もつけて!あ、ヘビさん今日から轟家だから!!」「ヘビさんに変な真似したら許さねぇからな。」と言い残し、2人は何やら急いだ様子で外に出て行ってしまいました。
炎司は仕方がなく、ヘビを綺麗にすることにしたのですが……
「何が気に入らない?優しく触っているはずだが。」
「ヂィ゛ィ゛…!!」
(怒っていることしか分からん…。)
炎司はまったく気にしていませんでしたが、そもそもヘビという生き物は地面を這う生き物でありますから、頭や胴体を摘んだ上に宙ぶらりん状態で拭われるどころか触られるなど、地雷も地雷。ドが付くほどの地雷でした。まあそれよりも、ヘビの"ゼンセ"での炎司の好感度がはちゃめちゃに低いことの方がが、抵抗する主な理由ではあるのですが。 - 98スレ主25/08/06(水) 23:37:07
「っはぁ〜……アンタ、本っっ当に動物から好かれねぇタイプだよな…。燈矢兄と焦凍の話に聞き耳立てといて正解だったわ。」
「もう夏くん、イジワル言わないの。へびさん、代わりに私たちがお身体を綺麗にしてもいいかな?」
「夏雄、冬美…!」
炎司は救世主が現れたと歓喜しました。夏雄は明らかにヘビの扱いがなっていない炎司に呆れ、冬美は相変わらず不器用な人だと苦笑しました。対するヘビは、少し複雑な気持ちでした。冬美は幼い頃の価値観のすれ違いでずっと避けていましたし、夏雄に関しては焦凍以上に迷惑をかけたのではないかと申し訳なさを感じていましたから。今の自分はただのデカいヘビだと分かっていても、やっぱり"ゼンセ"が足を引っ張ってきてしまうのでした。
「いいか親父、よく聞けよ。まずヘビってのは地面を這う生き物なんだから、下から支えてやるのが定石だ。」
「それにヘビさんだって怖いとか痛いとか感じるんだから、顔を掴んだりしっぽを摘んだりしちゃダメだよ?」
「ていうかヘビは脱皮するんだから、そんな人間みたいにゴシゴシ洗わなくていいから。鱗の隙間のゴミとか脱皮残しとかを取るくらいでいい。」
「ヘビは犬猫と違ってスキンシップがストレスって子が多いから、人間は攻撃しませんよ〜っていうアピールで軽く触るくらいが丁度いいんだよ。」
頼りない炎司に解説する2人の手は止まらず、着々とヘビの体に潤いと輝きをもたらしていきます。特に夏雄の手はいわゆる"ゴッドハンド"というやつで、ヘビはこれ以上ない素晴らしい気持ちよさを感じました。それは、"ゼンセ"で培ってしまった夏雄への気まずさを吹っ飛ばすほどの威力でした。ヘビはすっかり、夏雄の手のトリコになってしまいました。
ダビヘビから夏雄の好感度にも低すぎないかとかんじてしまったので、冷さんと同じく好感度アップイベントにするよ
dice1d71=27 (27)
- 99スレ主25/08/06(水) 23:39:05
更に更新!
炎司(73)→←(13)ダビヘビ
冷 (9)→←(43)
燈矢(70)→←(97)
冬美(58)→←(41)
夏雄(70)→←(56)NEW!
焦凍(30)→←(41) - 100二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 06:50:47
どこ行った長男末っ子
そして夏くんすごいな - 101二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 12:09:41
なんかてろんと床で伸びてそう…
- 102スレ主25/08/07(木) 19:38:42
\てろん/
(≠∩<ෆ>∩≠)
- 103二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 19:43:17
伸びた蛇だ……
- 104二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 19:46:23
このレスは削除されています
- 105スレ主25/08/07(木) 19:47:31
- 106二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 20:01:29
- 107二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 20:04:42
ヘビ!
dice1d100=100 (100)
- 108二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 20:07:16
- 109二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 21:28:29
何か起こったのは蛇と燈矢だね
- 110スレ主25/08/08(金) 02:01:48
あるところに、死柄木全──通称、AFO──という男がおりました。男は生粋の『悪』そのものであり、森羅万象全ては自分のためにあると本気で考えているとんでもない人物でありました。
しかし5年前、憎き宿敵と死闘を繰り広げ痛手を食らってしまいました。ですがAFOの名を冠するだけあるこの男は、その全てを支配することを決して諦めず、着々とその機会を伺っていたのです。
「ほう……個性因子が宿った動物、ねぇ…。」
確か、雄英高校の校長をしているプロヒーローの根津もそうであったことをAFOは知っていました。問題は個性所持者の方ではなく、その個性でした。
「燈矢くんによく似ているが……これは面白いねぇ、実にイイ個性だ!」
ネットで小規模にバズっていた『ショップで買い物をするしっぽが燃えてるデカいヘビ』のつぶやきの画面を、AFOはのっぺらとした顔面をくしゃりと歪ませたのでした。 - 111スレ主25/08/08(金) 02:24:26
一方燈矢と焦凍は、雄英の会議室で正座をしておりました。真正面には髪の毛を逆立てて目を赤くする相澤消太と、議長席に溜息をつきながら紅茶を啜る根津が佇んでいました。
「さて轟兄弟。なぜ俺らから呼び出しをくらっているのか、分かってるよな?」
焦凍は相澤先生なんか怒ってんな、でも心当たりがねぇんだよな、とぽけぽけしていました。
対して燈矢はかなり焦っていました。少し昔の話ですが、実は燈矢も雄英卒業生であり、相澤が初めて持ったクラスに燈矢がいたのです。結論だけいえば、燈矢は相澤に頭が上がりません。なんなら今でもお小言を食らっています。しかし、雄英に直接出向くほどのやらかしは流石に自覚がありませんでした。そうつまりは、訳わかんない上に最悪な状況でした。
「はぁ……。だろうと思ったよ。なんで轟ってやつは全くこう…………」
「まぁまぁ相澤くん、今回の件に関しては彼らだけの問題じゃないからね。生徒を叱るのは教師の勤めではあるけれども、今は"プロヒーロー"として情報共有をするのが先さ!」
「……それもそうですね、合理性に欠けていました。」
そう言って相澤は、燈矢と焦凍を席に着かせました。どうやら、ただのお説教ではないみたいです。
「まず、お前らを呼びつけた理由についてだが───」 - 112スレ主25/08/08(金) 11:24:05
あるところに、相澤消太という男がおりました。男は教師とプロヒーローを兼任している実力者であり、除籍回数とは反比例するかのように教師としての人望が高く、また"抹消ヒーロー・イレイザーへッド"の名に恥じぬ働きをしておりました。
そんな相澤には、いっとう苦心した教え子がいます。それは、日本のNo.2であり"フレイムヒーロー・エンデヴァー"の長子、轟燈矢でした。初めて燈矢を見たときに感じた、『得てして2世とは親に対するコンプレックスを抱えるものである』という相澤の偏見はまさに的を射ており、燈矢のコンプレックスを改善するために日々奔走していました。
実際コンプレックスが改善したかどうかはさておき、少なくとも知らん・聞かん・暴れ足りん状態だった燈矢は今、確り相澤と根津の話を聞くようになったのですから教師冥利に尽きるというものでした。
「───まぁ簡潔に言えば、明らかにお前らの拾ったヘビがただのヘビじゃねぇどころか、公安で厳重管理しなきゃならないほどの"危険生物"って訳だ。」
「待てよ相澤せん…じゃなかったイレイザーヘッド。確かに個性持ちの野生動物は稀有だし、人間並みの知能があるなら尚更危険だってのも分かる。けど根津校長が前例にいるんだし、なにより炎系個性をカバーしやすい、しかもプロヒーローが2人も居る家に住んでんだから、公安に任せなくったって…ていうか、まず公安は雄英じゃなくウチに伺うべきだろ!?」
相澤は確かに、と一言発しました。それは雄英から公安にも疑問を呈した部分であり、ただ件のヘビを保護したいのであれば、雄英ではなく飼育していると思われる轟家にまず許可を取るべきではと申し立てました。
「ここからが本題なのさ!では2人とも、これを見ておくれ。」 - 113二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 11:38:31
ダビヘビいったい何をやらかしたんだ…
- 114二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 17:14:51
AFOに目をつけられたな…
- 115スレ主25/08/08(金) 21:24:57
「あれ、ヘビさんとショップに行ったときの…撮られてたのか。気づかなかった。」
「ま、短時間の外出とはいえ変装とかしてないし、ヘビさんは野放しにしてたからどっかしらで盗撮されるだろうとは踏んでたけどさ、特に問題なさげじゃね?ヘビさんに危害が加わりそうな文言たれてる輩も居なさそうだし。」
根津から2人に配られた資料には、ヘビが撮された某SNSの投稿が載っていました。燈矢は手元のスマホでその投稿を検索しましたが、現在は削除されているようでした。
「俺はこういうのに詳しくないから特に疑問に思わず、公安の件は直接轟家に流そうとしたんだが……」
「このヘビの投稿にはね、"おかしな点"がたくさんあるのさ!」
「「"おかしな点"?」」
投稿には盗撮されたとされるヘビの写真と『近所のショップにめっちゃデカくて尻尾燃えとるヘビおるんだがw』という文が掲載されていました。
違和感感じるかな?ダイス
違和感度を超えると勘づけるよ
投稿の違和感度 1d100=
燈矢 dice1d100=63 (63)
焦凍 dice1d100=93 (93)
- 116スレ主25/08/08(金) 21:25:57
違和感度のダイス間違えちゃった
dice1d100=52 (52)
- 117二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 21:28:33
どっちも違和感感じたな
- 118スレ主25/08/08(金) 22:35:29
「…!!この写真、拡大処理されてねぇか?画像が少し荒い。」
「あ、ホントだ。っつーことは遠くから撮ったってことになるな。俺らが気づけなかったのはそういうことか。あとこの投稿者の追記、大分可笑しなこと言ってるぜ。」
焦凍は画像の解像度から、自分たちと投稿者の距離感を推測しました。根津がうんうんと頷く様子からして、どうやら正解のようです。対して燈矢は、件の投稿にコメントされている投稿者の追記に注目しました。それは、『いいなー、炎の個性とか野生でちょー便利じゃん』という文でした。
「"炎の個性"、"野生のヘビ"であることを断言してる。普通は変身系の個性だとか、ヘビだったとしても脱走したんじゃねぇかとか、色々考えようはあるだろうに。」
「2人ともいい観察眼だね!そして、この投稿と投稿者には"最もおかしな点"があるのさ!」
根津がプロジェクターに向かってピッとリモコンを操作すると、ピコピコと大量の投稿が表示されました。それは全てヘビに関する投稿であり、似たような文言で発信されていました。何より2人がいっとう気味が悪いと感じたのは、ヘビは投稿ごとに様々な角度・場所・時間帯で映っており、さながら"ストーカー"と称してもおかしくないくらいの狂気がプロジェクターいっぱいに映し出されました。
「そして、各投稿者の一番最初の投稿には必ず"コレ"があったのさ。」
"コレ"を見た2人は、なぜだか寒気が止まりませんでした。何か裏に巨悪が潜んでいるかのような、そんな恐怖を感じました。
『みんなは一人のために。』 - 119二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 23:23:20
急なホラーだ((((;゚Д゚)))))))
AFOってやっぱ怖いやつだな - 120二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 05:54:02
ホラーすぎる……
- 121二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 08:20:32
- 122スレ主25/08/09(土) 14:35:55
「とりあえず、ヘビ本人に確認を取るのと、公安の人とも話し合いたいから今日のとこは解散とする。明日はヘビを連れて雄英に来なさい。ただし、ちゃんと変装をしてヘビを隠すこと!」
相澤に釘を刺された燈矢と焦凍は、それぞれの気合いの入りようは違いながらも肯定のお返事をしました。根津は「ではまたね!」と手を振り、2人を見送りました。
雄英を出ると、すっかり空は真っ赤に染まっていました。夕日は海に溶けかけていて、海面に揺れる赤にはどこかもの寂しさが漂っていました。
「……。」
「……。」
帰り道、2人は言葉を交わすことはありませんでしたが、2人の歩幅は家への距離を大きく刻んでいました。
たった数時間。ヘビと一緒にいた時間はたったそれだけなのに、何かを間違いでもしたら今生の別れになりそうな気がして、怖くて、悲しくて、寂しいと2人は思いました。
「あら、2人ともおかえりなさい。今日の晩ご飯はね、ヘビさんがお手伝いしてくれたのよ。」
「ガスコンロの調子が悪いな〜って思ったらね、ヘビさんがしっぽの炎を貸してくれたの!」
「しかも麻婆豆腐の豆腐の焼き目までつけてくれたんだぜ。料理上手なヘビだよ、ほんと。」
2人が家に帰ると、冷と冬美と夏雄が出迎えてくれました。どうやら晩ご飯を作り終えたようで、手伝いをしたヘビの器用さを褒め称えていました。当のヘビは手伝いで疲れたのか、居間でゆったりしているようでした。
燈矢と焦凍は重い気分を手洗いうがいと一緒に洗い流し、今はこの幸せな気分を美味しいご飯と一緒にめいっぱい取ろうと決めました。例えどんなことが起きようと、家族は家族ですから。
いただきます!
6人と1匹の挨拶が、轟家の居間を明るく照らしました。 - 123スレ主25/08/09(土) 14:37:50
- 124二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 14:53:41
唐揚げ
- 125二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 14:54:14
ニラ玉
- 126二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 16:03:12
デザートにガレット(そば粉クレープ)
- 127スレ主25/08/09(土) 16:45:12
みんなどれが一番美味しかった?
1.麻婆豆腐 【???】dice1d100=29 (29)
2.唐揚げ 【???】dice1d100=10 (10)
3.ニラ玉 【???】dice1d100=66 (66)
4.そば粉ガレット 【???】dice1d100=100 (100)
炎司 dice1d4=1 (1)
冷 dice1d4=1 (1)
燈矢 dice1d4=3 (3)
冬美 dice1d4=4 (4)
夏雄 dice1d4=3 (3)
焦凍 dice1d4=3 (3)
ダビヘビ dice1d4=2 (2)
- 128二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 16:55:29
ダビヘビは唐揚げかあ、肉類だからか中の人補正なのかw
- 129スレ主25/08/09(土) 20:10:07
こんな風に家族全員で食卓を囲んだのはいつだったでしょうか。ヘビは、いつかの穏やかだった頃の記憶をぼんやりと思い出していました。ヘビは軒下を仮住まいにしていた程度で、時折聞こえてくる怒号や物音を耳にすることはあっても、この世界の家族がどのような関係でどのような会話をするのかというのは全く知りませんでした。
「ん…この麻婆豆腐、いつもと違うな。」
「あぁ、今日はヘビさんがお豆腐に焼き目をつけてくださったので、食感がいつもと違うんです。」
「そうか…。」
「相変わらず口下手かよ。『ヘビが手を加えたものも美味だが、スーパーラブリーマイワイフ♡冷の作った麻婆豆腐しか勝たん♡今日も愛してる♡♡』くらい言えばぁ?」
燈矢が口を出した瞬間、燈矢と焦凍以外はみんな口に入れていた食べ物を吹き出しそうになりました。特に夏雄は、炎司の渋い声でセリフを再生してしまったためニラ玉を盛大に噎せてしまいました。
「とっ、燈矢ったら…!!」
「なっ…!!!」
「ん゛っふ…!ふふっ!」
「っげほ、ぐっ、ごほっ!ぶはっ!げほごほっ!」
「夏兄、水飲むか?」
場はまさにカオスでした。ヘビはかぶりついた唐揚げをポロッとお皿に落とすくらいには愕然としました。ヘビが何より驚いたのは、燈矢がまるで"炎司が冷のことを好いている"かのような発言をしたことでした。ヘビの記憶する限りでは、2人は個性婚という大義名分で籍を入れ、子供を作ったはずでしたから。
「ヘビさん聞いてよ。お父さんってば死ぬほど言葉足らずでさぁ〜」
燈矢から暴露されたのは、"ゼンセ"では知りえなかった炎司の言葉の裏に潜む本音や行動の意味でした。その中でもヘビが衝撃を受けたのは、『冷が竜胆を好きなのを知ってからずっと花を贈り続けていること』でした。あんなに家族をモノとしてしか見ていないと思っていた炎司は、自分が思っている何千倍も不器用で、家族との対話がヘッタクソだったことを知りました。
少し赤くなった顔で微笑んでいる冷、焦りつつもどこかむず痒そうな炎司、嬉々として思い出を話す燈矢、ニコニコと満面の笑みを浮かべる冬美、未だ噎せながらも少し楽しそうな夏雄、黙々と食べながらも幸せそうな焦凍。
あの死にゆく日々の中で、ほんの少しだけ思い描いた"くだらない理想"が、確かにここにありました。 - 130スレ主25/08/09(土) 21:04:03
食卓に彩りがなくなってきた頃、デザートとして振る舞われたガレットにみな舌鼓を打ちました。昼に焦凍とヘビが作った蕎麦のそば粉が余っていたので、どうせなら消費してしまおうという魂胆で冷、冬美、夏雄で作ったのです。デザートとしてのガレットなので、季節のフルーツだったり3人の個性で作ったアイスクリームだったりを乗せてありますので、脂っこいメインディッシュの後にはより美味しく感じるのでした。
「果物とアイスもそうだけれど、やっぱりヘビさんが焼いてくれた生地が美味しいわね。」
「ね!あの生地焼きはプロの所業だったよ…!」
「え、なにそれ見たかったんだけど!?」
「俺も…!」
「後で動画送ろうか?短いけど撮ってあるから。」
「「夏くん/夏兄……!!」」
「む、俺も……」
「親父はヘビに無体を働いたこと、ちゃんと謝ってからな。」
「ぐぅ……」
すまなかったな。そう面と向かって言われてしまえば、この世界では特に確執などないヘビには頷くことしかできませんでした。
ヘビはこの世界の家に来てから、なんだか調子が狂って仕方がありませんでした。話題の中心に自分がいて、褒められて、愛でられて。それが当たり前なのだと、他愛もないことなのだというように思い出の1ページにされる。
過去は消えない。自分が言ったことが、まさかこんな風に返ってくるとは思いませんでしたが、こんな過去なら、たとえ消えたとしても思い出したくて仕方がありませんでした。
そんな暖かい空気も束の間、冬美の一声で自体は急変するのでした。
「あ、あれ…!?ウソ、どういうこと?」 - 131スレ主25/08/09(土) 21:13:58
気づくかな?ダイス(当事者なので冬美ちゃんは除外)
1.気づく
2.気づかない
3.……まさか
炎司 dice1d3=2 (2)
冷 dice1d3=1 (1)
燈矢 dice1d3=1 (1)
夏雄 dice1d3=2 (2)
焦凍 dice1d3=1 (1)
ダビヘビ dice1d3=2 (2)
- 132二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 22:22:37
3が一人もいない
- 133二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 07:06:13
ちょうど半々だな
- 134スレ主25/08/10(日) 13:25:12
「冬美、傷が…!」
「冬美ちゃん、腕見せて。」
「姉さん、いつの間に治ったんだ?」
みんなでごちそうさまと挨拶をした頃、食器を片付けようと立った冬美が声を上げました。
実は昨日、冬美は個性が暴走してしまった生徒を止めようとして、左腕に何針も縫う大きな切り傷を負ってしまったのです。冬美は子供が大好きですし、暴走してしまった生徒も大変反省しておりましたから、大事にはならないようにと家族の中でも3人にだけ話してあったのです。
生徒の親と話し合いをした母の冷、プロヒーローとして再発対策を練った燈矢、術後の痛みを冷やした焦凍はすぐに冬美の異変に気づきました。冬美の腕の傷が綺麗さっぱりなくなっていたのです。1週間後に抜糸する予定でした医療用の糸が、するりと冬美の服の袖から抜け落ちました。
「姉さん、怪我かなり深くなかったか?全治2週間…1ヶ月とか言われてた気がするんだが。」
「う、うん。お医者さんが、傷跡が残るかもって…。」
「姉ちゃんいつの間にそんな大怪我してたの!?」
「あぁ、昨日な。でも何故か治ってるんだよ、有り得ねぇ速度で。」
全員がざわつき始めました。それはヘビも例外ではなく、冬美の足元をウロウロしていました。本来ならヘビの嗅覚は非常に鋭いはずなのですが、"ゼンセ"の影響か五感が鈍っており、冬美の怪我にすら気づくことができませんでした。
「冬美の怪我は後でまた詳しく聞くが……怪我が治ったのはついさっきか?治った原因に心当たりは?」
騒然とした空気を打ち破ったのは、伊達に日本のNo.2を担っていないと言わんばかりの冷静沈着な発言をした炎司でした。こういうとこがトップヒーローたる由縁なのかな、と燈矢は静かに信頼を寄せました。
「うーんと、えっと…治ったのに気づいたのはついさっきだけど、ガレットを食べた辺りから段々痛みが引いてく感覚がしたんだよね。だから私が考えられる原因は、うーん、ガレット?かな?」 - 135スレ主25/08/10(日) 13:29:56
心当たりがあるかな?ダイス
1. 気づく
2.気づかない
3.……まさか
炎司 dice1d3=2 (2)
冷 dice1d3=1 (1)
燈矢 dice1d3=1 (1)
冬美 dice1d3=3 (3)
夏雄 dice1d3=3 (3)
焦凍 dice1d3=3 (3)
ダビヘビ dice1d3=1 (1)
- 136二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 19:47:48
ごめん笑った
エンデヴァー…… - 137スレ主25/08/10(日) 21:28:13
冬美がそう言葉に出したとき、冷と燈矢とヘビはピン!と気づきました。そういえば冬美はガレットを食べた際、やけに美味しそうに食べていました。特に、生地についてよく言及していた事も思い出しました。もしかして、生地に原因があるのでは?と2人と1匹は推測しました。
更に冬美、夏雄、焦凍の3人は、その生地がヘビの炎で火入れされていたことに気づきました。麻婆豆腐は豆腐に焼き目をつけましたが鍋越しでしたし、ニラ玉も唐揚げも直接炎にかざすことはありませんでしたが、唯一ガレットの生地だけは直接炎で炙って焼き目をつけていたのです。まさか、ヘビの炎が原因?と3人は考えました。
5人と1匹はそれぞれの考えを炎司に伝えました。実を言うと炎司は何もピンと来ていないどころか、5人と1匹の考えを聞いてめちゃくちゃ感心していました。しかしここは父親の威厳の見せどころであるため、まるで厳格なフリをして燈矢と焦凍に話題を振りました。背中にちょっと汗をかいているのは、炎司だけの秘密です。
「これは……どうやら2人が今日雄英に赴いたことと関係がありそうだな。」
2人はお互いを見合せ、意を決して話し始めました。ヘビが何か大きな事件に巻き込まれているのではないかということ、それに勘づいた公安はヘビを保護する方針だということ、そして、冬美の件を踏まえてヘビさんが狙われている本当の原因には恐らくこの"炎"が関わっているのではないかということ。
「……プロヒーローとして発言するならば、俺は公安にヘビを預けることに賛成だ。」
炎司は燈矢と焦凍の話を聞き、ハッキリと物申しました。しかし、家族との対話はド下手クソでも、ヒーローとして自分の意見を物申すときはいっとうマトモに話せるという性質を炎司は持っていました。面倒くさい人ですね。
「しかし、家族として迎えたからには…そうやすやすと他人に差し出せないのも現実だろう。」
「…ヂ……!」
なんだよ、ちゃんと家族と向き合えてるじゃねぇか。ヘビは感心しました。事実、他の家族もみな、炎司の発言に少し顔が明るくなりましたから、ヘビは自分の意見が無視されるような状況にはもうならないだろうと安心を覚えました。
「俺も"家族"として直談判しに行こうじゃないか。」 - 138スレ主25/08/10(日) 21:31:56
- 139スレ主25/08/11(月) 00:19:40
箸休めのセルフFA
https://s10.aconvert.com/convert/p3r68-cdx67/a2nfq-3hewy.jpgs10.aconvert.comhttps://s10.aconvert.com/convert/p3r68-cdx67/a0ywa-nm299.jpgs10.aconvert.comhttps://s10.aconvert.com/convert/p3r68-cdx67/amwo3-y30wy.jpgs10.aconvert.comhttps://s10.aconvert.com/convert/p3r68-cdx67/acfd5-ylm5v.jpgs10.aconvert.comこの先の展開マジで考えてないし、勝手にSSとか書き始めちゃってみんなが求めてるスレじゃなくなってる気がしてる
このスレはスレ主の妄想ってことで一旦閉じて、新しくみんなでわちゃわちゃ妄想するスレを建てようか検討中
- 140二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 00:43:03
てろーんなダビヘビかわいい
スレ主さんの文書面白いし続きが気になるけど負担ならスレ主さんの好きにしていいと思う - 141二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 00:52:15
その持ち方はさすがにキレる
- 142スレ主25/08/11(月) 01:10:17
- 143二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 09:31:17
スレ主のSS面白いし、ifダビヘビ概念も好きなので続けられるとこまで続けて欲しい
- 144二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 09:40:24
ss楽しんで読んでたからスレ主の負担にならなかったら続いてくれたら…とは思っちゃう
真顔でおっかない持ち方な焦凍
キレながら止めてる蛇の方のお兄ちゃん、おつかれさまです… - 145二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 10:46:58
リアルで!?
- 146スレ主25/08/11(月) 12:58:27
ありがちょ
あるところに、目良善見という公務に疲れ果てた男がおりました。早く寝たい。それ一心で、この明らかに面倒くさそうな会議をとっとと終わらそうと進行に勤めるのでした。
「え〜……じゃあね、会議始めます。」
「なんだこの覇気の無い男は…!」
「まぁまぁエンデヴァー、愛嬌と優秀さが比例しないことは君が1番わかっているじゃないか。」
「ぬぅ……」
エンデヴァー、本名は轟炎司。名前の通り暑苦しい男だなと思いつつも、僅かな休息のために目良はピッとプロジェクターを操作しました。映し出されたのは、先日燈矢と焦凍が見た気持ち悪い大量の投稿であり、初めて"ソレ"を目の当たりにした炎司とヘビは思わず眉間に皺を寄せてしまいました。
「ま、家族で話し合ったって聞いてるんで前提の諸々は省きます、はい。で、本題に行く前に……」
「…ヂ?」
「これどーぞ、クイズ番組とかでみるマルバツのヤツです。我々焦凍くんのようにアナタと意思疎通できませんので。ボタン押すと鳴ります。」
ピンポーン!ブブー!
ヘビはボタンを押しました。この会議に全く似合わない軽快な音が響く様は、かなりシュールでした。この場にツボの浅い人がいたのなら、間違いなく笑ってはいけない…なんとやらになるところでした。
「はい、動作確認ありがとうございます。5W1Hは無理でもYesかNoぐらいは意思表示できるんで。じゃ…本題入ります、はい。」
目良の軽い開始発言を皮切りに、それぞれの挨拶の声と、ちょっと躊躇いがちなピンポンという軽快な音が会議室に響きました。
- 147二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 15:26:50
シュールな会議になった…
- 148スレ主25/08/11(月) 21:33:56
「はいじゃあ、本題に関わることなんでね、最初にヘビさんにいくつか質問させていただきます。えー…まず1つめ。ヘビさん、アナタは自身の個性って把握できてます?あー…そうだな……カンペキに近いなら2回、普通なら1回ピンポンしてください。」
ピンポンッ
「はいはい、なるほど…。では次に、先日"治癒"ができるって判明したらしいですけど、それは把握出来てなかったー…ってことでいいんですね?」
ピンポーン
「はぁ……厄介なことになったなぁ…。ま、続けます。3つめね、今まで人間に襲われたことあります?特にアナタ自身を狙うような感じの……そういうのです。」
ブブー
「なぁ、ヘビさん家に帰ってこれたらアレ導入しようぜ。」
「確かに。俺以外とも会話がスムーズになるな。」
「轟兄弟、静かに!」
シーン。
相澤節は相変らず炸裂していました。"ゼンセ"で敵対したことのあるイレイザーヘッドは案外ちゃんと先生っぽいことをするようで、ヘビは結構意外に思いました。
「公安では結構、意思表示し難い相手に対して使わせることありますよ。ま、質問さえちゃんと考えれば筆談より無駄なくてコスパ良いです。」
「貴様正気か?というか自然に雑談に混ざるな。」
「はい、じゃ…この質問でヘビさんコーナー終わります。……アナタ、"コレ"に見覚えは?」
ヘビは"コレ"を目に入れた瞬間、身体の筋肉という筋肉が硬直したように動かなくなりました。 - 149二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 21:35:01
このレスは削除されています
- 150スレ主25/08/11(月) 21:37:19
- 151二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 21:40:32
ゴリラゴリラゴリラのぬいぐるみ
ごめん、これしか浮かばなかったんだ - 152二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 21:40:57
位牌、ただし自分の前世の戒名が彫られたもの
- 153二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 22:00:07
サンサン晴明
- 154スレ主25/08/11(月) 22:11:28
ダビヘビ、何を見たの?
1.ゴリラゴリラゴリラ
2.位牌、ただし己の
3.サンサン晴明
dice1d3=1 (1)
- 155二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 22:14:06
151だけどマジでごめん
シリアル過ぎる謎のネタ選択肢にさせて本当にごめん - 156スレ主25/08/11(月) 22:19:10
- 157二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 23:06:03
ダイスの女神がシリアルを望んだんだよ、多分
- 158二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 07:13:21
かっこいいイレイザーヘッドと自由な轟兄弟面白いな
- 159二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 16:07:34
保守
- 160スレ主25/08/12(火) 16:12:56
ピポッブッピンポブッブーッッッ!!
ヘビは大変混乱していました。めちゃくちゃ見たことあるのに全く知らないものを出されたからです。ニシローランドゴリラのような生き物がヒーロー・エンデヴァーのスーツを着ているぬいぐるみ。やけに炎司に似ているのが、更に困惑の拍車をかけていました。
「なん、なんだソレ、めちゃくちゃお父さんに似てる…!?え、ソレ売り物として成り立つ??」
「ヤケに可愛くねぇぬいぐるみだな…。」
「轟兄弟、あんま言ってやるな。」
「ははっ!随分デフォルメされてるね。エンデヴァーにしては可愛すぎるのさ!」
「き、貴様ら……!ヒーローでも泣くときは泣くぞ…!!」
目良以外、この場の誰もが、思わず炎司とゴリラゴリラゴリラを見比べてしまいました。しかし炎司は皆のイジりを涙目で受けた後、不思議そうにゴリラゴリラゴリラを見つめていました。
「……そのぬいぐるみ、販売していただろうか。」
「はぁ…このぬいぐるみを人に見せると、まず爆笑が起きるので…気づいていただけてなによりです…はぁ……。」
「ば、爆笑だと……。」
炎司がショックで項垂れてる間に、目良はゴリラゴリラゴリラをダビヘビの眼前に持っていき、どうしてこんなふざけ…可愛らしいぬいぐるみを見せたのかを話し始めました。
「これね、他にも種類があるんですよ。例えば……」
そう言って目良は再びプロジェクターを操作すると、画像がピコピコと表示され始めました。緑の…なんかモサッとした羊?やら、やたら人相…犬相?の悪いチワワ?やら、真ん丸ピンクな猫やらが表示されていきます。すると、相澤がガタッと席を立ちました。
「…"コレ"、うちの生徒じゃねぇか……!!」
「え…あ、確かに。緑谷、爆豪、麗日にちょっと似て、」
る、まで焦凍は言えませんでした。なぜなら、自身の紅白カラーと全く同じ猫のぬいぐるみが表示されたからです。しかも、瞳の色までそっくり一緒でした。 - 161スレ主25/08/12(火) 16:14:08
「このヤギ?とかトカゲ?とか……なんだろ、サル?とか……ま、いっぱい居るんですけど。この中にですね、ヘビさんによく似た…というかまんまヘビさんのぬいぐるみもね、あるんですよ、はい。」
会議室が騒然としているのも厭わず、目良はヘビの隣にダビヘビのぬいぐるみを置きました。ヘビは、自分が今人間の体であったのなら、全身に汗をかいているのではないかというくらい焦燥感に包まれていました。それに、ヤギは知りませんが、トカゲとサルを模したぬいぐるみには見覚えがありました。トガヒミコと死柄木弔です。過去につるんでいたヴィランモチーフのぬいぐるみなど、明らかに"異常"でした。
「このぬいぐるみたち…しっかりネームタグ着いてるんですよ。ただの商品名かもしれませんが。で、アナタ……"ダビ"って名前なんです?」
>>156 こんなに大口叩いてシリアス行っちゃった、許してください
- 162スレ主25/08/12(火) 16:18:44
聞き覚えあるかな?ダイス
1.なんとなく…
2.全く無い
3.荼毘……?
炎司 dice1d3=1 (1)
燈矢 dice1d3=2 (2)
焦凍 dice1d3=2 (2)
相澤 dice1d3=3 (3)
根津 dice1d3=2 (2)
- 163二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 16:32:21
さすが相澤先生
- 164二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 17:19:01
本当にカッコいいぜイレイザーヘッド
- 165スレ主25/08/12(火) 19:43:29
その名前を聞いたとき、言い表し難い"ナニカ"が炎司と相澤の身体を駆け巡りました。
炎司は何故か、不気味な程に興奮しきった"お父さん!"という声が頭の中に流れてきましたが、それだけでした。何か大事な事を忘れている気がする、そう思いつつもそれ以上は何も思い出せませんでした。
相澤は、"ダビ"は"荼毘"であるのだと、何故かは分かりませんが確信を持っていました。"荼毘"、名前にしては不吉すぎるし、そんな名前には出くわしたことなどありません。ですが、ヘビのしっぽの青い青い炎が、どこかの森の中で燃え続ける青い青い炎を想起させるのです。そして、何故かボロボロの焦凍の顔も。しかし、何の確証もないことですから、相澤は静かにヘビの様子を見守っていました。
「……。」
ヘビは沈黙しました。肯定するべきか、否定するべきか、迷っていたのです。
"ゼンセ"では、"荼毘"としてたくさんの人々を殺し傷つけてきました。しかし、"荼毘"として付すことは家族が許しませんでした。死にゆく日々で、焦凍と好きな食べ物が"おんなじ"だと判ったときから、いえ、その前からもう"荼毘"は"燈矢"になっていました。
ずっとぐちゃぐちゃだったのです。父が好き、だからその全てを壊したい。焦凍が憎い、だから"おんなじ"で申し訳なくなった。この世界の燈矢は"燈矢"ではない、だからどうしても救いたくなってしまった。物事は限度を超えると白黒反転する、それはまさにベビ自身のことでした。
「…あー、本当に確認したいのは名前じゃないんで。別に答えなくても支障無いです、すみませんね。ま、ヘビさんの反応でこちらが知りたかったことは知れたんで、そんな身構えないでください。じゃ…お疲れ様でした。」
目良はヘビを轟家の席へ戻るように促しました。ヘビが席に着こうとしたとき、焦凍が挙手をして質問しました。そして、一同は目良の返答に寒気を覚えることになるのでした。
「知れた…って、何をですか?」
「ん?あぁ……"コレ"らね、販売どころか製造元すら判明していないそうです。反応を見るに、ヘビさんは関係ないっぽいんですよねぇ……はぁ。いったい誰が、何のために、作ったんでしょうね…。」 - 166二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 23:22:04
製造元が判明してないって怖い……
ホラーじゃん… - 167二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 07:39:35
保守
- 168スレ主25/08/13(水) 16:21:33
「はい、じゃ……気を取り直してね、進めます。」
「どうしてこの空気で取り直せると思った貴様!」
「えー…早速なんですが、ヘビさんの処遇を決めたいと思います、はい。」
「無視か……!?」
ヘビは、本当にこの会議は大丈夫なのかと心配しました。自身の意見が尊重されていることは、周りの大人たちの対応から分かるのでそこは良いのです。ですが、なにせ展開が読めないどころか、思っているよりも大きな事件に巻き込まれていて何がなんやら、なのです。
「で、まぁ…こちら公安側としてはですね、犯人像がハッキリしない中で"ヘビさんがターゲットであること"だけが提示されたとなれば、厳戒態勢で保護したいのが理想です。今回、警察ではなく公安が直接動いているのも、犯人がそこら辺のヴィランとは訳が違うと判断したからです。」
ヘビは納得しました。確かに、"ストーカー"と称してもおかしくない挙動に、意味のわからないぬいぐるみ、そして自身でも気づかなかった"治癒"の力は、明らかに野放しにしていい案件ではありません。なにより、『みんなは一人のために。』という投稿文を見たとき、"ゼンセ"の裏ボスであったAFOが過ぎったのです。再びアイツに目をつけられた…そうなれば、この世界のなんの罪も無い轟一家を危険に晒してしまうでしょう。
「よって……公安はヘビさんの譲渡を希望したい。もちろん、事件解決後は轟家に戻るなりなんなりご自由に、という感じです、はい。」
そう簡単にいくだろうか。ヘビは最終決戦のことを思い出しました。たくさんの人々が犠牲になり、たくさんのヒーローが辞職し、たくさんの傷を家族が負いました。"荼毘"一人の行動だけでも大きな影響を及ぼしましたから、AFOともなれば…と、ヘビは不安に思いました。 - 169スレ主25/08/13(水) 16:22:38
「…了承しかねるな。」
口を開いたのはやはりこの男、炎司でした。炎司は最初こそ公安側の意見にできるだけ沿う気でいましたが、この案件はヘビだけではなく、雄英の生徒、しかも焦凍も関わっているとくれば、話は別でした。
「確かに公安側でヘビの存在を隠匿した方が勝手が良いだろうが……それは"SNSストーカー"と"ぬいぐるみ製造者"が同一犯だった場合だ。雄英をわざわざ会議の場に参加させたのも、貴様ら公安側の意見を一気に押し通すためだろうが……残念だったな。俺は今、"プロヒーロー"であると同時に"父親"としてこの会議に出席している。同意を求めるのであれば、その他の可能性を視野に入れるべきだったな。」
炎司は言い切りました。本当にヒーロー業が関わるとマトモになるのだな、と焦凍は反抗期ながら炎司に感心しました。すると、今まであまりにも口を出してこなかった根津が、にっこりと口を開きました。
「君ならそう言うと思っていたよ、"轟炎司"くん。」 - 170スレ主25/08/13(水) 16:31:34
- 171二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 16:48:12
黒霧
お話の件了解ですー - 172二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 16:52:14
保守は任せてくれ
安価は爬虫類繋がりでスピナーで - 173二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 16:54:49
コンプレスでお願いします
- 174スレ主25/08/13(水) 19:27:03
みんなありがとう!
展開を決めるために相性ダイスを振るよ
高ければ高いほどダビヘビと波長が合うよ
黒霧 dice1d100=5 (5)
スピナー dice1d100=87 (87)
コンプレス dice1d100=14 (14)
- 175スレ主25/08/13(水) 19:29:42
- 176二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 19:34:39
了解です!
スピナー高いな… - 177二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 00:11:05
スピナーの相性だとヘビの言いたいこと分かりそう
- 178二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 06:32:11
まとめの小噺読んでほっこりしてきた
- 179二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 13:43:56
保守
- 180二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 14:32:11
でも冷さんと鉢合わせするとノールック氷結、されないよねえ
- 181スレ主25/08/14(木) 21:31:09
「───貴方は頭の切れる方でいらっしゃるのに、やけに静かだと思っていましたよ…。」
あるところに、根津という1匹のネズミがおりました。個性『ハイスペック』の名の通り、根津は、1匹の実験用マウスから国内でも最先端のヒーロー科を有する雄英高校の校長にまでのし上がった、歴史的にも類を見ない"人"物となりました。いずれ世界に名を残す歴史的偉"人"になるのですが、それはまた少し先のお話です。
「僕の見解はこうさ!」
意見の衝突になるかと思われた会議は、最初から根津の掌の上だったことを告げられました。根津校長がヴィランじゃなくて本当に良かった…と、この場のプロヒーローたちは息を吐きました。
根津は、この場の誰よりも先のことを考えていました。よいしょ、と席を離れ、目良に代わって会議の進行をし始めます。目良は席を移動しながら、この人校長辞めたら公安に来てくんないかな、と思いました。
「まずは"ぬいぐるみ"の件に関してだけどね、これはあくまで製造元が判明してないだけで"材料"は特定できてるのさ!」
地図がブンッとドデカく表示されたあと、各地にピコピコとピンが建てられました。ピンが置かれた場所に、特に規則性は無さそうでした。
「今の製品はポリエステルが主流だからダメ元だったんだけどね、頑張ってポリエステル以外の原材料から犯人に繋がるものがないか調べてみたのさ!」
「ポリエステル…って石油が原料か。確かにそれ以外なら何とか特定できる…か?」
焦凍が納得しかけたとき、燈矢は手元の資料を丸めて焦凍をはたきました。ペコッと小気味よい音がしました。
「バカ言え、ぬいぐるみなんて大きく分けりゃ布・綿・糸だぜ?全部ポリエステルで出来てたって珍しくないし。」
「その通りさ!でもこのぬいぐるみ、1つだけ違う素材がありそうじゃないかい?」 - 182スレ主25/08/14(木) 21:32:55
気づくかな?ダイス(目良さんは協力者なので除外)
1.気づく
2.気づかない
炎司 dice1d2=1 (1)
燈矢 dice1d2=2 (2)
焦凍 dice1d2=2 (2)
相澤 dice1d2=1 (1)
- 183二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 21:53:26
兄弟気付かない
先生にこれだから轟はと言われちゃうぞ - 184二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 22:15:49
違う素材がありそうなところ……?
- 185スレ主25/08/14(木) 23:54:23
炎司と相澤はぬいぐるみたちをジッと見つめていました。"何か"足りない気がしたのです。本来これくらいの大きさなら、その部分が縫われているのなら……と、そこまで考えて思いつきました。それは娘だったり、生徒がよく着けているものからの発想でした。
「「ボールチェーンか。」」
「大正解さ!日本は製鉄産業が盛んだからね。しかも超常黎明期に1度製造会社同士で合併したというのも相まって、例えネットで買おうとも足が着いてしまうという訳さ!HAHAHA!」
ピンが建てられた場所はボールチェーンの製造所で、そこからある複数の点に向かって線が伸びていきました。それを見てお茶をビチャビチャと零しながら高らかにほくそ笑む根津の様は、さながらデスゲームの主催者のようでした。
「ということで、犯人に繋がる大きな手がかりを得たわけさ!酸化されていないし比較的新しめなチェーンだったからね、店頭からネットまで購入履歴を洗って、ちょうどバラ売りで"9個"のチェーンを買った人物が"3人"出てきたのさ!」
小さなウィンドウが、点の上でピコピコと表示されました。あるところは外観が少し廃れたバー、あるところはこじんまりとした一軒家、あるところは少しボロめのアパートと、そこの住民とされる人物も映されていました。順にNo Imageの文字と真っ暗な画像、ヤモリを彷彿とさせる異形型の人物の写真、癖っ毛が特徴的なオールバックの人物の写真でした。
「ヤモリの異形型の人物は"伊口秀一"、21歳。現在大学を中退して無職だそうだ。次にオールバックの人物は迫圧紘、32歳。フリーターとして活動中。で、バーの住民だけは名前・外見共に不明だね。恐らく"裏の人間"だろう。」
「他2人はブラフ……ってこと?」
燈矢は絶対に裏社会のコイツだろ、と確信しました。わざわざ9個のボールチェーンをバラ売りで買う人に、明らかに裁縫趣味が無さそうな無職やフリーターが挙げられていることから、ネットの闇バイトか何かで買われた人間なのではないかと推測したからです。
そんな思考は丸わかりな根津は、声高らかに発言しました。
「そういうのはね、実際に本人に聞いてみるのが1番なのさ!」 - 186二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 08:04:22
なるほど、ボールチェーンか…
- 187二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 09:42:00
なるほど!すげえ!
- 188二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 15:57:38
保守
- 189二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 23:03:50
保守
- 190二次元好きの匿名さん25/08/16(土) 06:58:45
まとめ見てきたら更新あった、嬉しい
- 191スレ主25/08/16(土) 10:27:13
「と言いたいところだけど…」
「残念ながらストーカーの方は皆目検討がついていません…はぁ〜……。つまりですね、え〜…この3人が共謀している可能性、うち2人が共謀している可能性、全員がブラフの可能性、"ぬいぐるみ"の犯人と"ストーカー"が混じっている可能性、そもそも2つの事件が繋がっていない可能性……!考えるだけで、こんなにもあるんですよ…。」
目良が赴いた本当の目的は、まさにこれでした。ただでさえ雄英の生徒が複数人関わっている事件だというのに、加えて新種(?)のヘビが狙われている事件と合わせて最重要人物…蛇物?であるなど至極面倒くさくて堪らなかったのです。報告書になんて書けば良いんだよ!!というのが目良の率直な感想でした。
「少なくとも、"ぬいぐるみ"に関してこの3人が重要人物であることは間違いないのさ。ただ、迂闊に行動する訳にはいかない…しかしやはり野放しにはできない…。そこで、僕から1つ提案があるのさ!」
根津はぷにっとした肉球を1つ強く突き出し、ビシッと炎司…いえ、"プロヒーロー・エンデヴァー"を指さしました。
「"ぬいぐるみ"はこの9個以外確認できていない且つ3人も容疑者が居る、"ストーカー"は事前情報一切無し、こちらから大きくは出れない…よって、」
炎司はとうっても嫌〜な予感がしました。散々燈矢や焦凍に対して「俺を見ろ!」と言ってきたのに、今だけは本ッ当に見て欲しくありませんでした。
「ま、まさか、」
炎司の強ばった身体を、燈矢とヘビがそっと肩ポンしてきました。その優しさは普段の生活の方でやって欲しかった、と炎司は嘆きました。
「しばらくの間、キミとヘビくんの"ぬいぐるみ"を肌身離さず付けて生活してもらうのさ!敢えてオープンにすることで、それぞれの犯人の動向を把握しようって魂胆さ!」
ちなみにヘビくん、折衷案として雄英で僕と過ごしてもらってもいいかな?という声と、快諾のピンポンピンポーン!という音は、最早炎司には届いていませんでした。
「お父さん、チームアップよろしく。」
「親父、職場体験よろしくな。」
からかう気満々の長男と三男に、逃げ場の無い父親の情けない叫び声は校舎に響き渡ることになりました。相澤は、この日人生で初めて生徒の父親を窘めました。
「燈矢ァァァァァ!!焦凍ォォォォォ!!」
「エンデヴァーさん静かにしてください!!」 - 192二次元好きの匿名さん25/08/16(土) 10:28:27
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- 193スレ主25/08/16(土) 10:29:30
ダイス間違えちゃった
エンデヴァー、どれくらい注目される?
50+ dice1d50=25 (25)
- 194二次元好きの匿名さん25/08/16(土) 17:18:32
笑った
結構注目されてるね - 195スレ主25/08/16(土) 18:52:02
- 196二次元好きの匿名さん25/08/16(土) 19:29:57
次スレも楽しみだ!硬派なヒーローだったのに急にぬいぐるみを身に付け始めたエンデヴァーおもろいなwファンの人解釈違いで仰天しそう
- 197二次元好きの匿名さん25/08/16(土) 19:35:08
息子達に揶揄われるの確定してるエンデヴァー草
- 198スレ主25/08/16(土) 20:30:33
- 199二次元好きの匿名さん25/08/16(土) 20:40:59
めちゃくちゃ発狂してるw
- 200二次元好きの匿名さん25/08/16(土) 20:58:57
エンデヴァーはぬいぐるみと話したりせん!かなw
200ならへびさんとほのぼの?シリアルが続く