- 1二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 00:21:10
- 2二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 00:26:38
別の日
「藤田さん」
「……」
「その赤い目……一体? もうハロウィンは終わったはずですが」
「プロデューサー……逃げてください。じゃないと、あたしはあなたを殺しちゃいます」
「藤田さん?」
「……なーんちゃって。プロデューサーは『殺人病』って映画、見ましたか? 」
「耳にしたことはありますが、それが一体? 」
「実はそれの主役が星南先輩で! ついつい、まねしたくなっちゃいました」
「なるほど。では今度、俺も見てみますね。よろしければご一緒にいかがですか? 」
「いーんです? あたしもう見ちゃいましたけど」
「一緒に見たいんですよ、俺が」
「も~プロデューサーったら……しょうがないですねぇ」 - 3二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 00:28:06
- 4二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 00:28:48
- 5二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 00:32:41
鑑賞後
「藤田さん」
「はい、プロデューサー」
「良かったですね、『殺人病』。必死で逃げてと叫ぶ会長の迫力には圧倒されました」
「ですよねぇ! やっぱり星南先輩って演技も多彩ですごいんですよ! 」
「藤田さん、なりたいですか? 主役」
「もちろんなりたいですよ。あの人はあたしの憧れで、あたしのライバルなんです。ライバルなんですよ。それがいくら一番星でも、ずっと差をつけられてばっかは嫌です」
「わかりました。では俺が、絶対あなたを主役にしてみせますよ」 - 6二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 00:35:35
- 7二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 00:40:54
- 8二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 00:43:01
また別の日
「藤田さん」
「はい、どうかしました? 」
「今日は目が星なんですね」
「可愛くないですか? キラキラしてて」
「はい、とても可愛いですね。こうやってオフの時だけ見せてくれるところも、俺の前だけで見せてくれるところも」
「それは当たり前じゃないですか。アイドルしてる時はちゃんとまともにアイドルやってるんですから」
「最近実は少し藤田さんが目をどんなふうにするのか気になるようになってきました」
「それじゃあそうですねぇ、今度はハート目とかどうでしょうか」
「それはやめてください。色々と大変なので」
「へぇ、ふーん……プロデューサー、そういうのに興奮しちゃうんですネ」
「誤解です」
「じゃあなにが大変なんですか? 」
「……お昼、何が食べたいですか? 」
「あっ逸らしましたね」 - 9二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 00:44:19
リンク感謝です!こっちのスレと合わせて読みます!
- 10二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 00:48:08
また別の日
「藤田さん」
「はい、なんです? 」
「今日は赤いんですね。それは一体? 」
「え? あたし、目赤いですか?」
「え?……あ、気の所為でした」
「もしかしてプロデューサー、疲れてます?」
「……そうかもしれませんね」
「休める時に休んでくださいよー。あたしの幸せにあなたは必要なんですから」
「はい、もちろんですよ。あなたを幸せにして俺は死にますから」
「結局プロデューサーが死ぬなら不幸ですってば! 」 - 11二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 01:20:34
ライブ前
「藤田さん」
「はい、なんです? 」
「緊張してますか? 」
「もちろんですよ! こんな、まさかあたしがアリーナでワンマン出来るなんて思ってなかったですから」
「わかりやすく表情からも見て取れますよ」
「やっぱりそうですよね」
「大丈夫ですよ、藤田さん。あなたに失敗なんてありませんから」
「プロデューサー……」
「その時はその時です。目の前のことに集中すればそれでいいんですよ」
「ありがとうございます、緊張ほぐれました。それじゃあ行ってくるんで、瞬き厳禁で見ていてくださいネッ♡」 - 12二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 03:35:38
気のせいかもだけど目に関するワードが目立つ、ね
- 13二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 09:07:11
タイトルの時点でこの後何かあるの確定しちゃってるからなぁ……
- 14二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 10:34:41
別の日
「藤田さん」
「はい、なんです?」ズビッ
「花粉症ですか? 目、すごい赤くなってますよ」
「そーなんですよぉー、鼻も凄いですし目も充血しちゃってて」
「病院には行かれましたか? 」
「はい、行きましたよぉ。お薬飲んでるんで、時期に良くなると思います」
「では、早く治るよう願ってます」
「ありがとうございます! すぐ治すんで、待っててくださいネッ」 - 15二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 10:58:35
昨日1レス2レスだけ見て吸血鬼なったんかなと思ってたけどそんな単純な話でもなさそう?
- 16二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 11:19:17
「藤田さん」
「はい、なんです? 」
「目、治ってきましたね。鼻ももう大丈夫そうで」
「最近の薬って凄いですよね、二日でもう完璧に治っちゃいましたもん」
「とはいえまだ油断はできませんからね」
「わかってまーすっ! プロデューサーにはいつでもこの完璧なあたしだけ見せてたいですから」
「風邪の時も見せて欲しいですけどね」
「それは……恥ずかしいのでちょっと」
「まぁ、治って良かったです」 - 17二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 12:37:59
「藤田さん」
「あっ来ましたね」
「話とは、一体」
「プロデューサー。今まで隠してたことがあって……聞いてくれます? 」
「はい、なんでもどうぞ」
「実は……あたし、吸血鬼と人間のハーフらしいんです」
「わかりやすい嘘ですね。陽の光をもろに浴びながらするカミングアウトではないです」
「ちぇ、バレちゃいましたかー。折角のエイプリルフールなのに」
「随分と凝ってますね。牙までつけてきて」
「正直なところあたしもなんでこんなことしてるかわかんないんですケド……なんか、プロデューサーにならしたくなっちゃうんですよ、こんなイタズラ」
「可愛いイタズラですね。別に、オフのときであれば何度だって構いませんよ」
「プロデューサー……! 」
「あぁそういえば藤田さん。もし担当を増やすって言ったらどうします? 」
「えっ……? 」
「嘘です」
「わっ……こ、この~~!!!!」 - 18二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 12:51:16
ことねはこうゆう時に本当のことを言って嘘でしたーって言う子なのよ、
- 19二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 18:40:46
ほしゅ
- 20二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 21:09:57
- 21二次元好きの匿名さん25/08/03(日) 23:16:00
別の日
「藤田さん」
「はい、なんです? 」
「目、大丈夫ですか? すごい腫れてますよ」
「えっと……少し悪夢を見ちゃって、ですね。内容は言えないですケド……凄く苦しい夢を見たんです」
「大丈夫ですか? 」
「はい、もう大丈夫ですよ。」
「なら良かったです。藤田さん、このあと遊園地でもいかがです? 」
「行きます行きます! あっ……プロデューサー、あたしを気遣ってくれてます? 」
「いえ、俺があなたと行きたいだけですよ」
「もぉ……も~!! ぷろでゅ~しゃ~♡」 - 22二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 02:45:56
「藤田さん」
「はい、なんです? 」
「その、サングラスは? 」
「最近あたし気づいたんです。距離が近すぎると」
「そうですね。俺と藤田さんはかなり近いですね」
「それで、スキャンダルとかある訳じゃないですか。そのための変装ですよ」
「本当に、それだけですか? 今更な気もしますが」
「ほ、本当にそれだけです! どーです? 似合ってます? 」
「はい、似合ってますが……俺は、飾らない藤田さんの素顔がみたいです」
「……ごめんなさい、プロデューサー。それは、できません。あっ、あたし少しお花摘みに行ってきますネッ」 - 23二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 09:44:32
hoshu
- 24二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 11:48:40
「藤田さん」
「……」
翌日。いつもの教室に行くと、藤田さんの姿は見えなかった。何か、どこか嫌な予感がする。藤田さんはサボるような人ではない。それに風邪をひいたのであればすぐに連絡をくれるような人だ。
昨日の慌てぶり。やはり、藤田さんの目に何かがあった、と見るべきか。となると、今藤田さんがいると考えられるのは藤田さんの部屋か。
「……行ってみるか」 - 25二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 13:36:57
「鍵が空いてる? ……失礼します」
鍵が開けっ放しにされていた。申し訳ないとは思いつつも入っていく。流石に怒られてしまうよな。この件の詫びをどうしようか。
「藤田さん」
「プロデューサー……なんで、来たんですか? 不法侵入ですよ」
「鍵、空きっぱなしでしたよ。すいません、どうしても心配になったもので。まだ、サングラス付けてるんですね」
「空きっぱなし、だったんですね。すいません」
「藤田さん。こっちを、見てくれませんか」
「嫌です。見せたくありません」
「どうしても、見たいんです。貴方の可愛い顔が」
「……見たら、すぐに出て行ってくださいね」
「プロデューサー……あたし、あたし」
藤田さんがサングラスを外して、こっちを振り向く。
その時見た藤田さんの目は……血のように紅く、鮮やかで、吸い込まれてしまいそうな程に綺麗だった。
「あなたを、殺したくてしょうがないんです」 - 26二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 13:51:21
やっぱりホラーじゃねえか
- 27二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 14:47:22
この後どうなるのか、分かりそうで分からないな
- 28二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 18:20:24
ふむ...続きが気になる
- 29二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 19:06:47
「藤田さん、その目は一体」
「あたし……なっちゃったんですよ、殺人病に。気づいた時にはもう目が赤くなってて。プロデューサーに、咲季や手毬、クラスのみんなにちびども。あたしの大切な人達みーんな、殺したくてしょうがなかったんです。ですから……」
「逃げませんよ」
「……逃げてくださいよ」
「少し乱暴なことはしたく無かったんですけど。失礼しますね」
「きゃっ!? 」
「ほら、押し倒したので腕はこれで使えませんね。大丈夫ですよ、藤田さん。誰もあなたに殺させなんてしません」
「プロデューサー……」
「大丈夫ですよ、俺を信じてください。この命に誓って、そんなことはさせませんから」
「でも……怖いんですよぉ。逃げて、くださいよぉ」
「まぁ最悪あなたに殺されるのであればそれはそれで本望ですね。何処の馬の骨とも知らない人や病に殺されるよりは。藤田さん」
「……はい、なんですか」
「引退するまで恋人を作るな、離れるなって言ってきたのはそっちですよ」
「そう……でしたね。もう、大丈夫です」
必死で藤田さんに呼びかける。それを繰り返していると、紅い目がいつも通りの琥珀色の目に戻っていた。ほんと、奇跡は起こるものなんだな。治った……と、みてもいいのだろうか。 - 30二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 19:08:15
ちょっと持ち上げてから落とすなんてしないよな?
- 31二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 19:28:32
「腕、離してもらってもいいですか? 」
「すいません、痛くないですか? 」
「はい、あたしは全然平気ですよ」
「それにしても殺人病ですか。てっきりあれは本当にフィクションの世界だけのものかと思ってたのですが」
「あたしも驚きましたよ。まさか、本当に存在していたなんてって。しかもこれがけっこー強くてですね。抑えるのがギリギリなんですよ」
「強いですね、藤田さんは。よく抑えました」
「……ありがとうございます。それからごめんなさい。何も言わず休んじゃったこと」
「事情を知ったので何も言いませんよ」
「折角ですし、今日はおうちデートでもしません? 」
「はい、わかりました。特別ですよ。今日は藤田さんのしたい事をしましょう」 - 32二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 19:54:34
自○はやめてくれよ
- 33二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 21:42:02
「プロデューサー……一緒にお昼寝しませんか? 実はあたし、あんまり寝れてなくて」
「……仕方ないですね。今日だけですよ」
「ひひっ、ありがとうございます♪ それじゃあ……ここ、横になってください」
「まさか俺を枕に? 」
「今日はあたしのしたいこと、何でもやってくれるんですよネ? 」
「……わかりました」
「それじゃあ……失礼しますね」
プロデューサーの身体……おっきいな。暖かくて、安心する。えへへ、このままゆっくり……
殺せちゃいそうな気がする。 - 34二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 22:58:44
「プロデューサー……暖かいですね」
「藤田さんも、暖かいですよ」
「お願い、いいですか? 」
「どうぞ」
「あたしのこと……名前で、呼んでくれませんか」
「わかりました。……ことねさん」
「はい、ことねちゃんですよ~♪」
「ふぁ……失礼。俺も、少し寝ましょうかね」
「わかりました! あたし、きっとすぐ寝ちゃうと思うんでぇ……起きたら起こしてくーださい」
「はい、わかりました。では、おやすみなさい」
「おやすみなさい、プロデューサー」
真っ暗なプロデューサーの携帯から、あたしの顔が反射して見える。……わぁ、綺麗な赤色。ふふ、ふふふふ。もう、抑えきれないや。抑えなくてもいっか。
「……さようなら」 - 35二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 23:21:32
ここから入れる保険ってありますか?
ない?あぁ… - 36二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 23:22:39
この後は...この後はどうなるんだ!?
- 37二次元好きの匿名さん25/08/04(月) 23:46:07
まだだ。
まだわからないぞ。 - 38二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 00:00:19
それからほんの少しの間の記憶があたしにはなかった。まるで、夢でも見ているような気分だった。次第に意識がはっきりしてきて、そこに見えてきたもの。それは
「え……な、なんで? プロデューサー? プロデューサー!? えっ……えっ? プロデューサー! 」
地面に落ちている血塗れの包丁と、目を覚まさないプロデューサーだった。えっ……あたしが、殺したの?
治ったんじゃなかったの?
「お願いですから目開けてくださいプロデューサー! 今、救急車呼びますから!! 」
最低だ。最低だ最低だ最低だ。なんで、なんであたしはそんななの。なんで、あたしの事を救ってくれた人を殺しちゃうの……? なんで、あたしは - 39二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 00:12:39
こうなるのが怖くて、嫌で……それで眠れなくて。だから、逃げてって、言ったのになぁ。あたしもあたしでもう少し強く言い返せばよかったかな。なんであたしってこんなにちょろいんだろ。すぐに救われて、こうなることを考えもしないで……
あたし、これからどう過ごしてけばいいんだろうな。殺人病なんて言ったって誰もきっと信じてくれないし。そもそもそんなふざけた話があるかってのが普通だと思うし。
死んだら死んだでプロデューサーに怒られちゃいそうな気がするなぁ。でもアイドルにはもうなれない。ちびどもにも、お母さんとお父さんにも、もう会うことなんてできない。咲季も手毬もきっとブチ切れてあたしのことなんてもう避けるんだろうな。莉波先輩や麻央寮長だって。
星南先輩、あたしのこと嫌いになっちゃうよなぁ。あーあ。ほんとバカだな、あたし。憧れのスターが気に入ってくれてた、っていうのに。やっと、ライバルになれたのに。 - 40二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 00:41:59
学pがまだ生きてればなんとか...
- 41二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 01:50:13
その後、プロデューサーは病院に運ばれた後死亡。あたしは……精神的な問題があると判断されて精神科で入院。みんな、来てくれた。断りたかった。でも、断りきれなかった。怖かった。沢山罵倒されると思ってた。でも、違った。沢山あたしを心配してくれた。否定しないでくれた。まだ、あたしを好きでいてくれた。わからなかった。なんで、人を殺したあたしがここまで優しくされるのか。苦しかった。痛かった。
- 42二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 08:30:14
保守
- 43二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 08:30:16
保守
- 44二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 11:32:02
あたしは……このまま生きてても、いいのかな。わかんない。わかんない、けど。でも、優しくされる度に胸がズキズキ傷んでくる。それにもうずっとずっと眠れてない。プロデューサーの夢を見るのが怖くて。
「ことね……ことね? 」
「あっ……すいません、ぼーっとしてました」
「ことね。アイマスクの差し入れよ。最近、全く眠れていなさそうだったから……お父様に無理言って販売前のものを貰ってきたの」
「いいんですか? 」
「いいのよ。あなたは……」
本当に、分からない。なんで? なんでみんな、あたしに優しくしてくれるの?
「……でですか」
「あら? 」
「なんでですかっ!? なんで、なんでそんなあたしに優しくしてくれるんですか!! あたし、人を殺してるんですよ!? 下手したら、星南先輩でさえ殺してたかもしれないんですよ!? 」
「殺人病に出させてもらうにあたって、私もかなり調べてきたつもりでいるわ。殺人病の事について。実在する病気である事や、殺す前後の時間のみ意識が無くなること、基本殺戮衝動は抑える事なんてできないこと」
「それが、なんだって言うんですか」
「まぁ結論を言うとそうね。ことねが、大切な後輩だから。ことねは、必死に戦っていたから。ことねの意思に反するものだから。この三つかしら。ことねは、必死に抑えていたじゃない。私達を、守ってくれていた。私達を守るために、必死で気持ちを抑えてくれた。私達と会うのを避けようとしてくれた。これのどこに、蔑む理由があるのかしら」
やっぱり……この人は、あたしのスターなんだな。どんなに辛くて苦しい時でも、あたしを照らしてくれる。こんな醜いあたしを、笑って許してくれる。言葉が、出てこない。代わりに出てきたのは、大量の涙。ずっとずっと、あたしは星南先輩の胸で泣いていた。
「せな、せんぱい……」
「私、まだそばにいた方がいいかしら? 」
「……お願いします」
「ふふっ……全くもう、仕方の無い後輩ね」 - 45二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 12:00:35
あっ…まずいのでは?
- 46二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 12:15:45
ここで私は神に委ねるッ!
dice1d4=2 (2)
1 happyend 1
2 happyend 2
3 badend 1
4 badend 2
- 47二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 12:32:31
ここから入れる保険があるんですかっ!?
- 48二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 13:22:46
やったか!?
- 49二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 13:27:42
勝ったな風呂入ってくる
- 50二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 13:28:59
幸せになってくれ
- 51二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 13:45:23
それから、二年ほどが経って。あたしは、退院した。
もちろんこれが世間に受け入れられる訳もなく、あたしのファンはもうほとんど残っていなくて、アイドルは引退した。それともうひとつ、あたしに起こった変化。
「おかえりなさい、ことね」
「帰ってきましたよ、星南先輩」
「もう……その先輩っていうの、辞めてくれないかしら? 私はもう一番星でもあなたの先輩でもない……ただの、あなたの彼女なのよ? 」
「……星南ちゃん」
「ふふ、何かしら」
十王星南に、恋をした。十王星南と、付き合うことになった。あれからも毎日毎日星南先輩は来てくれて。ずっと、あたしのそばに居てくれて。そんな日々を繰り返しているうちに、恋に落ちた。怖かった。また、殺人病が再発するんじゃないかって。……星南先輩に打ち明けた。恋をしていることも、怖いことも。
星南先輩は言った。
「もし、そうなったら……殺して頂戴。その代わり、私もことねを殺すわ。二人で一緒に心中ならどうかしら? 」
って。わからなかった。不思議で、なんともまぁ馬鹿げた案だと思った。でも、あたしはその言葉に救われた。その言葉で、あたしは安心した。そしてあたし達は、交際を始めた。 - 52二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 14:02:05
「そういえば、お父様とお母様に会ったわよ」
「なんて、言ってました? 」
「あの子をよろしくお願いします、って。適度に顔を合わせたりはするけれど、基本的な事は私に任せてくれるみたいよ」
「……本当に、なっちゃいましたね。あなたのモノに」
「ええ、そうね。これであなたは私のモノになった訳ね」
「星南ちゃん」
「何かしら? 」
「あたしを救ってくれて、ありがとう」
「……そういう風に褒められると、どう返したらいいかわからないわ」
「ひひっ、かーわいっ♪」
「もう……でも、良かったわ。またこうして、あなたの世界一可愛い笑顔が見れたんだもの」
「あたしもまたこうして笑えるなんて思ってませんでしたよ」
「さ、デートに行きましょうか。今日は何でも食べていいわよ」
「じゃああたしは星南ちゃんの食べたいものが食べたいです」
手を繋いで、街の中を歩いていく。まだ、完璧にこの幸せを受け入れることは出来ないけど。でもきっと。プロデューサーも、あたしの幸せを願ってくれてるんだよね。……見てますか、プロデューサー。あたし今、幸せそうに見えてますか?
「あれ、星南ちゃんのポスターじゃないですか」
「この二年で結構増えたのよ。やっぱ、100プロに所属したことも大きいかしらね」
「もう看板みたいなものですもんね」
「……あ、着いたわ。それじゃあ今日はハンバーガーをたっくさん食べるわよ! 」
「食べすぎ注意ですよ! 」
歩いていると、星南ちゃんのライブのポスターを見つけた。書かれている内容は、こう。
"藤田星南 2nd anniversary"
「二名でお待ちの藤田様。お席のご用意が整いましたのでご案内致します」
fin. - 53二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 14:04:37
ハッピーエンドでよかった!おつ!
- 54二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 14:05:26
夏はホラーSSに限る
- 55二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 14:06:28
- 56二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 14:07:14
興奮が止まらん
- 57二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 14:08:47
美鈴は重々感情が確定しててよい
- 58二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 14:28:32
最近シリーズもので次の子をダイスで決める流れはやってんの?
マジでありがたい - 59二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 20:55:25
他のエンディングって見れます?あ、バッドエンドはいいので
- 60二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 23:43:13
それから二年が経って、あたしは退院した。これが不思議で、何故かあたしのファンは減ってなくて。何故かみんな、あたしの帰りを待っていてくれて。嬉しい気持ちと同時に、信じられなかった。あたし、人を殺したんだよ? 普通燃えるくね? それはもう、めっちゃ燃えるくね?
「おかえりなさい。待ってたわよ、ことね」
「……もう、大丈夫なの? 」
「咲季、手毬……」
病院を出たら入口で、咲季と手毬があたしを待ってくれていた。……あたし、今日退院するって言ってないはずなんだけど
「なんで今日退院するかわかったんだ、って顔してるわね。会長が教えてくれたのよ。きっと私よりも貴方達の方がいいからって」
「なんで、教えてくれなかったの? 」
「えっと……ほんとに、これであたしのアイドル活動終わると思ってたから。ずっと、あたしはもうアイドルじゃないんだーって思ってたから……どんな顔して会えばいいか、わからなくて」
「はァ。馬鹿じゃないの? あなたのファンは一生あなたのファンに決まってるでしょ。それに、殺人病だっけ。それが理由ならことねのこと嫌いになるなんてことは無いんじゃない? ことねは必死に抑えてたんでしょ」
「でも、それでも殺したのはあたしなんだぞ? 」
「あーもー、ごちゃごちゃ行ってないでお昼にしましょ。今日は特別よ。多少のカロリーは大目に見てあげるから。食べたいもの食べに行きましょ」 - 61二次元好きの匿名さん25/08/05(火) 23:58:39
Happy1かな?こっちの方がことねの目標的にはいいのかもしれない。
- 62二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 00:00:23
咲季に連れられて、あたしと手毬は近くの喫茶店に来た。……二人とも、まだあたしのことを受けいれてくれるんだ。まだ、こんなあたしを拒まないでいてくれるんだ。
「……そういえばさ。結局、なんであたし燃えなかったん? 流石にファンが減る減らない関係なく燃えたりするはずだけど」
「星南のおかげよ。星南が必死にことねを燃やさないように動いてたの」
「あんなに必死な会長、初めて見た」
「ばかだろ……星南先輩も、おまえらも。だってあたし、二年もブランク空いてるんだぞ? それにメンタルだってあん時よりもずっと弱くなって……」
「はっきり言わせてもらうわね、ことね。あなたは今の状態でも並のアイドルよりかは上よ。星南も言っていたけれど、あなたの才能は紛れもなく本物。たかが二年でそう大きく落ちるようなものじゃないわ」
「少なくとも。私も、咲季も、清夏もリーリヤも……誰一人として、ことねを拒む人なんていないよ。だから」
「続けましょ、アイドル」
あれ、なんでだろ。涙が、止まらない。ここ、喫茶店の中なのに。声出して泣いちゃいそう。みんな、みんなすごい優しくて。ずっとなかった居場所が、遥か彼方にあったはずのあたしの椅子が、目の前にあるように感じる。
「えっ!? あっ、私泣かせてないからね! 咲季だから! 」
「私もあなたも一緒よ手毬。ほら、ハンカチ。これで涙拭きなさい。折角の可愛い顔が台無しよ? 」
「ありがと……ありがとぉ……! あたし、またアイドルやるぅ」
「ふふっ、それでこそことねよ。さぁ、二年のブランクを取り戻すためにも少しトレーニングを厳しくするわ! しっかりついてきなさい! 」 - 63二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 00:05:26
それからまた、一年。
「うぅ……緊張してきたぁ」
「大丈夫よ、ことね。ちゃんと見ててあげるから」
「ファンの皆は絶対受け止めてくれるから。大丈夫だよ」
「……よし。それじゃ、行ってくる」
「えぇ。期待してるわよ! 」
なんとか咲季のレッスンを全てこなして、2年の実力を取り戻す事が出来た。とはいえ、やっぱりまだ不安とかも強くて。上手くできるか、不安でしょうがない。けど、やるしかないんだ。
「……見ててくださいね、プロデューサー」
1 アイドル復帰end - 64二次元好きの匿名さん25/08/06(水) 02:18:13
バッドエンドの方も良ければ...!