- 11主25/08/07(木) 16:45:19
- 21主25/08/07(木) 16:46:34
- 3二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 17:17:50
一生読んでたい
ほんとに大好きです - 41主25/08/07(木) 17:29:35
白一色の世界
俺は誰かと手を繋いでいた
「焦凍、寒くない?」
「…うん、大丈夫」
サク…サク…と足音だけが響いていく
どこまでも広がる雪景色の中を歩いていた
空からは羽のようにふわふわ雪が舞っていた
「焦凍、ごめんね」
「なんで?」
「生まれてきてくれてありがとう、それだけを…ずっと言いたかったの」
いつぶりに見たか分からない、お母さんの優しい顔
手が少しずつ、透けていくように感じた
雪の中に消えていくその手を、俺は掴めなかった
「…お父さん…お母さんっ…どこ…どこだよぉ…」
雪景色の一部になっている少年がいた
その少年の目は青く綺麗で…俺は、その少年に手を差し伸べた
「行こう…燈矢兄、お家…帰ろ」
俺の手の中に温もりがあった
燈矢兄が目を細めて笑っている
「…焦凍、こんな風に手を繋げてたら…変わってたのかな」
「変えられたと思う」
「そっか、焦凍が言うならそうなんだろうな」
俺たちは何も話さず、また雪の中を歩いた
やがて、空がゆっくりと滲んでいく、水彩画みたいに
足音がしなくなった
手の中のあたたかさが、すうっと抜けていく
隣を見るともう誰もいなかった - 51主25/08/07(木) 17:43:06
「待って!」
俺はガバッとソファーの上から起き上がった
近くには、緑谷、爆豪、飯田、八百万が居た
八百万がハンカチで、泣いていた俺の涙を拭いてくれた
「悪夢は…見ませんでしたか?」
「…ぁ…あ」
俺は八百万の言葉に答えられず、また子供のように泣いてしまった
本当に全面戦争が終わってから何回恥を晒せば済むのか、八百万に抱きしめられながら俺は泣いていた
ほか3人もただただ、黙って俺の言葉を待っているようだった
そして、ようやく呼吸が落ち着いてきたタイミングで八百万が話しかけてきた
「私達にも…轟さんの辛さを少しでも分けてください」
「…今…いちばん忙しい時期なのに…」
「青山だって…そりゃ…俺とは全然違うかもしれねぇし…いけないことだけどよ…」
「でも、青山は必死に自分は内通者だってこと…隠して…みんなに迷惑かけないようにって…限界くるまで…」
「俺はまだ…我慢できたんだ…でも」
俺は緑谷を睨んだ
緑谷は、ただ、そんな俺の目をじっと見つめていた
「何とか言ったらどうだ…!緑谷!」
「轟くん」
「轟くんの気持ちが晴れるなら僕は何でもするよ」
「っ…知らねぇよ…!気持ちが晴れる?そんなもんわかんねぇから困ってるんじゃねぇか!」
俺は、八百万を軽く引き離したあと、緑谷の胸ぐらを掴んだ
飯田が止めようとしていたが爆豪が止めて居た - 6二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 17:44:52
- 71主25/08/07(木) 18:49:28
「…なんでもって…じゃあ今ここでシねって言ったらお前は死ぬのかよ!?」
「…うん」
呆れた、本気でそんなこと思ってもないくせに
「お前なんか信じるんじゃなかった」
「…轟くんにどう言われても僕は…轟くんの味方だよ」
「ふざけんな…裏切ったくせに!」
俺は緑谷の頬を叩いた
緑谷は少しだけ苦しげな声を上げたが、その目だけはずっと俺の方を見ていた
「燈矢兄が…お前のこと…!緑谷出久は…!」
「…俺のことを…」
「嫌い…だって…」
口に出して言ったら笑えるほどシンプルな答えだった
あぁ…俺…そんなにみんなに嫌われるのが怖いんだな
「ううん、嫌いなんて思った瞬間は、轟くんと友達になったあとから1度もないよ」
「嘘だ…俺のことが嫌いで…だから…だから!あの夜!爆豪と!」
「俺のことを面倒事って言ってただろうが!」
「あの日記はなんだよ!?俺のことが怖いって…!」
「嘘つき…大嘘つき…お前はヒーローにはなれねぇよ」
「やっぱり…聞いてたんだね…何となくわかってたよ」
デクと轟は和解出来る?
1 出来る
2 出来ない
3 完全にスッキリはしないけど仲直りはする(殺したい感情が無くなる)
dice1d3=3 (3)
- 8二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 19:01:12
よかった…!本当よかった…!
- 91主25/08/07(木) 19:27:29
「ごめんね…轟くん…僕だって…この世界に生きる一人の人間で…つい、人のことを考えられない悪口を吐いた」
「君がどれだけ傷ついたとか…僕には測れない」
「けど…僕は…それでも…君のそばに居たいって思ってるよ」
「馬鹿…馬鹿野郎…が」
俺は、緑谷の胸ぐらを離した
緑谷は俺に胸ぐらを離されたあと、俺に抱きついてきた
暖かった、嫌になるぐらい…暖かくて
嫌い…すぐにこの場で殺してしまいたい
なのに…なんで涙止まんねぇんだよ…
殺すなんて…無理だ…
今俺に触れている熱を絶やすことなんて…
「本当に…ごめん…轟くん、許さなくていい…許さなくていいから、もう…一人で悩まないで」
そのまま、緑谷は俺の涙が枯れるまで、ずっと抱きついていた
まだ何一つ問題解決なんかしてない
けど、ほんの…ほんの少しだけ…重荷が…消えた気がした
轟の正気度
3+dice1d30=25 (25)
- 10二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 19:45:47
良かった気持ちともっと苦しんで欲しい気持ちが両方あるな〜
- 11二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 19:50:05
もっと苦しんで欲しいって感情と、A組に嫌われてほしくない&愛されてて欲しいって感情が両立することをしった
- 121主25/08/07(木) 20:21:22
私事でホンッット申し訳ないけど言わせて欲しい
もうね…なんかね…辛いよ
私が始めた物語とはいえ…辛いよ
みんな望んでるのはバットかもしれないけど…
できる気がしなくなってきたなって
でも、最後まで頑張ります - 131主25/08/07(木) 20:34:39
「…緑谷…本当にお前を許さなくていいんだな」
「それぐらいのことを僕はしたから…」
「ヒーローになれないなんて…言って…悪かった」
「謝らないで、それは轟くんが言いたいタイミングで言って欲しい」
『そうだ…許さなくたっていい、お前はずっと緑谷出久を恨み続けろ』
『感情に薪を焚べ続けろ』
「また、幻聴聞こえてんのかお前」
「んじゃ、俺から轟燈矢に一言、言ってやるよ」
「てめぇごときに轟がやられると思うなよ」
『ははっ!所詮他人だよなぁ…!好き勝手言いやがる、どうだ?焦凍…お前のお友達はよっぽどお前に嫌われたいらしいなァ!』
黙れ…もうこれ以上俺の友達を…家族を侮辱するな
「お前は燈矢兄じゃない!」
「轟くん…」
『…はは…あははっ!ついに俺を否定したか…お前も結局お父さんとおんなじ…俺を見ない』
『絶対に殺してやる…何を犠牲にしても…』
『お前は自分で自分の墓を掘った、馬鹿な弟をもっと大変だよ、ちょっとは兄ちゃんの気持ちも考えてみたらどうだ焦凍?』
ずっとうるさいぐらい話してくる
俺は、その場に蹲り耳を塞いだ
踏まれるような痛みが頭に走った
『きっと今のお前のことも…こいつらの目には哀れ…はたまた恐怖の対象としか思われてねぇだろうなぁ』
『俺を見ろよ!ショート!』
どちらを信頼している?(信頼度の変動)
A組&トップスリー 52→dice1d130=92 (92)
燈矢 46→dice1d100=15 (15)
- 14二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 20:53:04
🎲くんがバッドは嫌だって言ってる…
- 151主25/08/07(木) 21:07:27
心の底から俺は燈矢兄を否定した
俺には、A組が居る、家族が居るから
燈矢兄は、いつもみたいに風に吹かれて消えると言うより…その場から抹消されたように消えていった
「燈矢兄」
「その顔色からすると、もう兄の幻覚は見えないようだな」
顔を見上げる俺に手を差し伸べてくる飯田
俺はその手をがっしり掴んだ
「さて、ここからどうするか…ですわね」
「薬の件は…エンデヴァーには言ったの?」
「親父には、まだ言ってねぇ」
「つーかよ、幻覚、幻聴にしちゃぁ…こっちに干渉しすぎじゃねぇのか?」
「…今までそんなこと無かったからわかんねぇ」
「そーいう訳だから、だから、薬の件は一旦忘れろ八百万」
「轟さんもそれでいいでしょうか?」
「何となく薬が効く気がしねぇ…けど、睡眠薬と…なんか混ぜた薬は多分効いたから、また作ってくれると助かる」
「良かったです…本当に」
八百万が泣き始めてしまった
「…わ、わりぃ…もしかして薬作るのは痛かったりするのか?」
「良かった、いつもの轟くんだ」
「まだ色々と…落ち着かねぇけど…みんなのおかげで…ほんの少しづつ、元に戻れてきた気がする」
「というか今何時だ?」
「えーと…今…朝の1時…ですわね」
「む!全然時間を気にしていなかったが…割と大きな声を出してしまったな…みんなに迷惑かけてしまった…明日謝らなくては」
「そうですわね」
「うん…そうだね、謝らなきゃ」
俺もそれに返事をしようと思ったら、爆豪に耳打ちをされた
「後で俺の部屋に来い」
なんとなく何の話か分かった - 16二次元好きの匿名さん25/08/07(木) 21:09:38
信頼度ダイスちゃん、徹底してA組&プロヒの方の数値が高い
- 171主25/08/07(木) 23:03:45
爆豪の部屋に入ると、爆豪は無言で鍵を閉めた
「人殺しって話、ホントだろ?」
あの時俺が取り乱しながら言った一言を思い出した
「…それは…誰にも言ってない…よな」
「あぁ、言うわけねぇだろ」
「そう…だよな」
「誰を殺したんだ?」
「…ヴィラン」
「んで、それは俺以外知らねぇのか?」
「…いや…エンデヴァー達が知ってる」
「なら、確実に先生は知ってるだろうな」
「え」
爆豪と静かな空間にいると、俺が、自分のことで手一杯だったと感じさせられた
先生…
ヒーロー候補生から…自分の生徒から人殺しを出した
きっと…先生は責任を感じてると思う
先生は優しいから
「轟、これは俺らだけの秘密にしろ」
「…」
「もちろん、墓まで持っていく秘密ってわけじゃねぇからな」
「お前そういう所変に考えすぎるから一応言っておくぞ」
「いつかあいつらに話して怒られてこい」
「んで…今心配すこたァ…多分ねぇ」
「ホークス辺りが…汚ぇ話だが、隠蔽でもなんでも出来るだろ」
「というか、俺が思うにそういうことする…」
「だから、余計なこと考えずに今日はもう寝ろ」
「さっき寝たからあんま眠くねぇ…一緒に…」
「誰が寝…ん…んん…!」
爆豪は複雑そうな顔をしたあと、ぼそっと呟いた
「…寝るなら枕でも持ってこいや」 - 181主25/08/07(木) 23:13:02
枕を持ってきた後、特に俺は何事もなく眠りにつこうとしたが
…寝れねぇ
八百万にまた薬を…いや、多分あれ作るの相当集中力必要だろうから、今もう疲れて寝てるか
ダメだ寝れねぇ…
「…水…飲んでくる」
爆豪から反応は特になかった
俺は爆豪の部屋のドアをゆっくりと音を立てないように開けた
もうすぐ2時
「…綺麗だな」
全面戦争後の日本はもうぐちゃぐちゃなのに、夜だけは異様に綺麗だ
明かりがほとんどないからだ
星空が綺麗で、窓に指をツー…と這わせ、星と星を繋げてみたりして、遊んでいた
”焦凍〜!あの星なんだと思う!?”
「わかんない?なんて名前の星?」
”俺も知らなーい!”
「えー?」
自分の頭の中で燈矢兄と話す
こんな馬鹿なことをしていたら、少しづつ眠くなってきた
けど…まだ、寝れるほど眠くない
何をしよう(または何が起きる?)
>>19〜23
- 19二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 00:29:35
爆豪起床
- 20二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 06:31:14
軽い幻覚を見る
- 21二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 08:13:33
- 22二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 10:57:46
外に散歩しに行く
- 23二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 11:48:47
A組の誰かが来る