【SS】モモイ「準備して、みんな」

  • 1二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 21:57:46

    仄かな月明かりが照らす廃校舎の中、4人の生徒たちが集まっていた。

    ヒヨリ「つ、ついに始まるんですね…!」
    ミサキ「うん」
    ヒヨリ「でも、苦しいんですよね…?辛いんですよね…?」
    ミサキ「大丈夫、苦しいのは生きてる証拠」
    アツコ「………」
    ミサキ「…どうでもいいでしょ、裏切り者のことなんて」

    そんな3人のやり取りを横目に、ショットガンを装備した少女…『才羽モモイ』はぽつりと呟く。

    モモイ「…この感じ…明日は雨になるね」

    彼方には黒い雲。微かに感じるじめりとした空気。それが雨の予兆であることは明らかだった。

    モモイ「…作戦決行に支障なし。それに、思い知らせてあげないとね。裏切り者の先輩に…この世界の真実を。」

    Vanitas Vanitatum, et omnia Vanitas.(全ては虚しい。 どこまで行っても、全てはただ虚しいものだ)

  • 2二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 21:59:42

    こちらのSSは以下のスレを元ネタとしています

    以下スレのスレ主とは別の人間が書くSSであることをご容赦ください

    ここだけモモイとサオリが...|あにまん掲示板bbs.animanch.com
  • 3二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 21:59:58

    期待

  • 4二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 22:22:03

    元スレ見てみたけど結局設定が固まらずに終わったのか
    どうなるかな

  • 5二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 22:40:43

    楽しみだ

  • 6二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 22:48:54

    才羽姉妹とサオリの設定をどう調理するか楽しみ

  • 7二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 22:54:51

    今日は書かないのかな?10まで上げとくか

  • 8二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 22:57:37

    すみません、上に書き忘れた注意事項ですが流石に元スレで出てきたネタを全て拾えたわけではないのでそこもご容赦ください

  • 9二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 22:58:57

    まあ元スレでも設定が右往左往してたしね

  • 10二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 23:01:31

    あ、それと時系列が若干異なる部分もあります…
    注意事項が多くて申し訳ありません

  • 11二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 23:04:26

    サオリ「んん〜…っ…んんん〜…!」

    ミレニアムサイエンススクール。その中にあるゲーム開発部の部室にて、シナリオライターの『錠前サオリ』はPCの画面を前に唸り声を上げていた。

    ミドリ「…お姉ちゃん、もう少し静かにできない?」

    サオリに対して不満をぶつけるのは『才羽ミドリ』。ゲーム開発部のグラフィック担当で、サオリの義理の妹だ。

    サオリ「…あぁ…ごめん、ミドリ」
    ミドリ「…締切まで近いんだよ?折角ユウカに土下座してまで期限を伸ばしてもらったんだから…」
    サオリ「それはそうなんだが…どうにもいいネタがない…」
    アリス「アリス知ってます!これはスランプですね!」
    ミドリ「スランプというか、いつもの事というか」
    サオリ「…辛辣だな…」

    部室で行われるいつも通りの会話といつも通りの日々。少なくともこの時の二人は、特に大きな波のない日常を過ごしていた。

  • 12二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 23:20:33

    サオリ「インスピレーションが、ほしい」
    ミドリ「キメ顔で言うことじゃないよそれ」

    ミレニアムの休憩室にて、サオリとミドリは他愛もない会話を交えていた。

    『─トリニティ総合学園では、ゲヘナ学園との平和条約、通称『エデン条約』の調印式が行われており─』

    そんなテレビから流れる音を聞き、二人は昔を思い返す。

    サオリとミドリ。二人は姉妹ではあるものの、血の繋がりのない義理の姉妹であることは、ミレニアムの生徒なら誰もが知っていることだ。(そもそも苗字が違う)
    しかし、彼女らの生まれやミレニアム学区に来るまでどこで育ってきたのかについて知っている人間というのはほぼいない。
    二人があまり語りたがらないというのもあって、彼女らの出自を知っている人間は殆どいない。

  • 13二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 23:22:36

    どのパターンかな…

  • 14二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 23:27:15

    二人は元々、アリウス自治区と呼ばれる場所の生まれだった。

    トリニティ総合学園の設立に深い因縁のあるアリウス分校を中心とした自治区であるが、アリウス自体が歴史の闇に葬られたような形で表舞台から消えたこともあり、その存在を知る人は少ない。
    そんな環境な上に、内戦も勃発してたのだから、子供にとっては生き地獄といっても過言ではなかった。そんな内戦に巻き込まれる形でサオリは友と、ミドリは双子の姉と離れ離れになった。

    お互い独りぼっちになった二人は、アリウスには戻れないということもあって姉妹のように支え合って生きていくことを決めた。
    放浪を続けミレニアム学区に辿り着き、そこで優しい大人に拾われ、ミレニアムサイエンススクールへ入学することになった。

    ミドリはサオリのことを姉と呼び慕っているが、サオリはミドリのことを大切にこそ思えど、自分のことをミドリの姉とは思っていない。ミドリには双子の姉がいる。彼女が今も生きているかはわからないが、そんな彼女を押し退けてまでミドリの姉になろうとは思えなかった。
    それもあってか当初の関係性は相当ギクシャクとしており、傍目から見るとあまり仲の良くない姉妹といった感じだった。

  • 15二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 23:47:19

    そんな二人が今のようになったきっかけは、ゲームだった。

    ミドリ「お姉ちゃん、これ…一緒にやろ?」
    サオリ「…?『テイルズ・サガ・クロニクル』…?」

    ミドリが見つけてきたそのゲームを、二人で遊んだ。独特な世界観と風変わりなシステム、そして何よりそのレトロな雰囲気に、二人はハマっていった。
    それからゲーム開発部に入部してから色々あった。
    ミドリの書いた絵をバカにした古代史研究会を襲撃したこと。廃墟に行ってアリスを見つけ、結果的にセミナーを襲撃したこと。そして、リオ会長に破壊されそうになったアリスをみんなで助けに行ったこと─
    今ではこうしてミドリとの距離感も掴めてきた。しかし、サオリの中にはしこりが残っていた。

    ミドリの実の姉を差し置いて、私が彼女の姉を名乗る資格はあるのか…。答えの出ないその問いを、サオリはコーラを飲みながら考えていた。

    その時─

  • 16二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 23:48:45

    『ドガァァァァァン!!!!』

    響く爆発音。
    それが発せられたのは、テレビの向こう側からだった。
    思わず顔をテレビの方に向けると、そこには燃え上がるトリニティの大聖堂が映っていた。

    そこにいた全員がその映像に釘付けになる。しかしながら、その光景は少なくとも今の段階では、ミレニアムの生徒にとっては対岸の火事だった。

    …とある少女を除いて。

    一瞬。本当にほんの一瞬。映像の向こう側。炎が上がる古聖堂に向けて、不敵な笑みを浮かべる─

    ミドリ「………お姉………ちゃん…?」

    ─才羽ミドリに瓜二つの顔が、映っていた。

  • 17二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 23:50:10

    なるほど…まあエデンとパヴァーヌは全く接点無いしね

  • 18二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 23:52:11

    というわけで時系列はパヴァーヌ2章後です
    矛盾は発生しないはずなので大丈夫だと思います

  • 19二次元好きの匿名さん25/08/08(金) 23:57:02

    やばい、待ちきれないわ

  • 20二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 08:25:46

    期待の保守

  • 21二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 10:22:11

    テレビの映像を見て、ミドリはいてもたってもいられなかった。

    サオリ「待てミドリ!何処に行くんだ!」

    サオリの呼び掛けを無視して、ミドリはトリニティへと向かおうとした。しかし、ミレニアムからトリニティへ向かう駅の前でサオリに捕まった。

    ミドリ「離してお姉ちゃん!!」

    ミドリはシタバタと体を動かし、抜け出そうとするがサオリの体はビクともしない。

    サオリ「いきなり駆け出したかと思えば…トリニティに行くつもりか?」
    ミドリ「…」
    サオリ「…今行って何をするつもりだ?あんなことがあったばかりだぞ?危険すぎる。そもそも行ったところで何を…」
    ミドリ「…お姉ちゃんが…」
    サオリ「?」
    ミドリ「…私のお姉ちゃんが…いたの」
    サオリ「!?」

  • 22二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 10:23:28

    『私のお姉ちゃん』。この言葉が自分を指していないということを、サオリはわかっていた。
    ミドリには双子の姉がいた。アリウスの内戦で逸れてしまい、そのまま離れ離れになった姉。

    私とは違う。本物の姉。

    彼女が、トリニティの襲撃に関わっていたとするならば、いてもたってもいられなくなるのは確かだ。
    …それに、仮に彼女がこの襲撃に関わっているとするならば、この襲撃にアリウスそのものが関わっている可能性もあるかもしれない。

    ミドリ「優しかったお姉ちゃんが、こんなことをするなんて信じられないけど…でも…ッ!お姉ちゃんが、こんなことをしてるなら…なんとしてでも止めたいの…!!」

    涙を浮かべながら、必死にそう話すミドリ。

    サオリ「…わかった」

    本来ならば、『姉』として止めるべきなのだろう。だが─

    サオリ「…私も行く」

  • 23二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 10:27:40

    ─自分の生まれた場所、関わってきた人達が無関係ではない大事件。
    無関心ではいられなかった。
    二人は顔を見合わせ互いに静かに頷くと、トリニティ学区へ向かう鉄道へ乗り込んだ。

    サオリ「…モモイ…!」

    微かに揺れる座席の上で、サオリは拳を強く握りしめた。

  • 24二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 17:10:00

    調印式の会場となった古聖堂。周辺の光景は悲惨そのものだ。

    そんな中で先生はゲヘナの風紀委員長『空崎ヒナ』と行動を共にしていた。

    “…大丈夫?ヒナ…”
    ヒナ「これくらいなんてことない…」

    どう見てもなんてことないわけないが、ヒナは鋭い目つきのままそう答える。

    刹那、銃声が響く。

    ヒナ「ッ!先生!!」

    ヒナは先生を庇うようにして銃弾を避ける。
    先生とヒナが目線を彼女に向けたのはほぼ同時。しかし先生はその顔を見て、思わず声を漏らしてしまう。

    “ミドリ…!?”

    そこに居たのは、ミドリと瓜二つの顔をした少女だった。

  • 25二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 17:14:25

    モモイ「…ゲヘナ風紀委員会、委員長の空崎ヒナ…それに、シャーレの先生だよね?」
    ヒナ「…く…!」
    モモイ「手負いの状態で、戦えない人を庇いながらここまで戦えるなんてね…流石だよ。でも…」

    ミドリの顔をした少女は、無骨なデザインのショットガンを構える。

    モモイ「いい加減、楽になっていいんだよ?」
    ヒナ「…舐めないで…!」

    そうして始まった戦闘。しかし万全な状態でないヒナは防戦一方のまま…。

    ヒナ「…う…」

    限界を迎え、倒れてしまった。

    “ヒナ!”
    モモイ「…虚しいね。ここまでやって、守りきれずに終わる」

  • 26二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 17:18:28

    “…どうして、こんなことを?”
    モモイ「…アリウスの名の下に、エデン条約は調印された。私たちが、新たな『エデン条約機構』…。難しいことはよくわかんないけれど、私たちは邪魔な存在を排除できる力を手に入れたんだ」

    先生にショットガンの銃口が向けられる。その目からは、何かに対する強い憎しみを感じさせた。

    モモイ「トリニティとゲヘナ…いや、このキヴォトスに…私たちが募らせてきた憎悪を思い知らせるんだ」
    “…キミは、一体…”

    それは純粋な疑問だった。
    ミドリの顔をしていながら、ミドリではない。そんな彼女が何者なのか、知りたかった故の言葉だった。

    モモイ「…アリウススクワッド、才羽モモイ」

    才羽。それは確かミドリの苗字。この子、もしかして…!

    モモイ「…シャーレの先生…あなたが計画の一番の障害になりそうだって、彼女も言ってたからね」

  • 27二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 17:24:40

    当然だが原作モモイとは全然違うな…

  • 28二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 17:43:51

    多分本編モモイがこのお馬鹿さんがの光で士気をぶち上げたシーンも、
    アリスを失いたくないっていう悲壮な決意でぶち上げたシーンに変わってたり、色々細かな変化があったんだろうなぁ

  • 29二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 18:18:08

    回想でパヴァーヌがどんな感じだったかも書いてほしいなぁ…流石に脱線しすぎか

  • 30二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 18:47:00

    元スレも好きだったので期待してます

  • 31二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 22:38:29

    発砲音が響いたその瞬間。

    ヒナ「うああァァァッッ!!!」

    モモイ「…ッ!この人、まだ…!」

    立ち上がったヒナが先生を庇う。
    全ての銃弾から庇いきることこそできなかったものの、殆どの銃弾を一身に受けたヒナは怯まずに叫ぶ。

    ヒナ「セナ!先生を!!」

    その声を応えるかのように、救急車両が乱入してきた。
    乗り込んでいた生徒、救急医学部の『氷室セナ』は横腹に銃弾を受けた先生とボロボロのヒナを抱えて走り去っていった。

  • 32二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 22:42:43

    モモイ「………逃げられちゃった」
    ミサキ「…モモイ」
    モモイ「…みんな。そっちはどうなったの?」
    ミサキ「…万魔殿は撃墜した」
    ヒヨリ「せ、正義実現委員会も…全員かはわかりませんが、主要なメンバーはほぼ片付いたかと…」
    アツコ「…」
    モモイ「…こっちは少し微妙。先生を逃がしちゃった。でも、ヘイローを持っていない人間にとって、あの位置の銃弾は致命傷足り得ると思う」
    ミサキ「…そう。なら成果は上々ってところかな」

    四人がそう話し合っていると、その場に四人のものとはまた異なる足音が響く。

    アズサ「…モモイ…!」

  • 33二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 22:45:15

    『白洲アズサ』…。アリウスで苦難を共にした…かつての仲間がそこにはいた。

    モモイ「…アズサ先輩。ようやく来たんですね」
    アズサ「…よくも…先生を…」
    モモイ「それもすべて作戦のうちだよ。先生は放っておくとマズいだろうからね」
    アズサ「モモイィ!!」
    モモイ「…激情に身を任せて真正面から来るなんて…。アズサ先輩、あなたは本当に…」

    突っ込んでくるアズサの気迫に身動ぎ一つせず、モモイはショットガンを構える。

    モモイ「…何もわかってない」

  • 34二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 23:08:58

    戒野ミサキ、槌永ヒヨリ、秤アツコ、そして才羽姉妹…アリウスで生まれ育った彼女たちには、かつて姉のような存在がいた。

    こんな地獄のような環境でも前を向いて、自分たちを守ろうとしてくれた、激しい戦火の中でも、折れずに生きようとしていた。
    そんな彼女がいなくなったキッカケは、ほんの些細な喧嘩だった。ミサキの自傷癖を彼女が咎めた際にミサキが放った「関係ないでしょ。私が死んだところで、何も変わらない」という言葉が、彼女の逆鱗に触れた。

    今までにないほどの大喧嘩をした結果、彼女は「もういい。勝手にしろ」と言い残しその場を去った。ミサキたちは、すぐに帰ってくるだろうと思っていた。

    …結果として、彼女は帰ってこなかった。
    戦火が自分達の地域にまで広がったことで、彼女たちはその場から逃げた。彼女が帰ってこないのは、戦闘に巻き込まれ、そのまま命を落としたからだと結論づけた。
    彼女がいなくなったことでポッカリと空いた穴を埋めたのは、妹を失った才羽モモイだった。

    アツコとは同級生、ミサキやヒヨリから見れば年下。それでいながら、彼女は自分達を率先して引っ張ろうとしてくれた。
    アズサと出会ったのはその後だ。私達はそれからずっと、共に過ごしてきた。

  • 35二次元好きの匿名さん25/08/09(土) 23:19:31

    そして現在。

    アズサ「ぐ…!」

    モモイとアズサの戦いに決着がついた。
    戦いというにはあまりにも圧倒的すぎたが。

    モモイ「…馬鹿正直に真正面から挑みかかるなんて、先輩らしくない…。余程あの場所に絆されたんだね」
    アズサ「…ッ!」
    モモイ「…私達を止めたいのなら、ヘイローを壊してでも止めればいいんだよ。百合園セイア相手にそれができなかった先輩にできるのなら、だけどね」
    アズサ「…モモイ…!」

    確かな敵意を持った目と声色で、モモイはアズサにそう言い放った。
    その時、爆撃音が響き渡り、爆煙がモモイ達の視界を覆う。その騒ぎに乗じて、アズサはその場から逃げ出した。

    ミサキ「追う?」
    モモイ「…いや、いいよ。どうせ先輩はまた来るもん」
    ヒヨリ「あ、アズサちゃん…痛そうでしたねぇ…」
    アツコ「………」
    モモイ「…そうだね。一旦退いて、体勢を整えるよ」

  • 36二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 07:05:25

    保守

  • 37二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 08:00:53

    >>34

    そこが喧嘩別れ組か…この感じだとモモミドは単純にはぐれたんかな

  • 38二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 09:25:59

    Tips:アリウス製ショットガン

    モモイが使用するショットガン。
    効率性を極限まで追求したカスタムがなされている。その高い攻撃性能をもって、障害を徹底的に排除する。

    目立った装飾のないデザインだが一部にピンクの差し色が施されている。
    銃床の部分にはアリウス分校のロゴマーク、銃身に『Vanitas vanitatum et omnia vanitas.』の一文が刻印されている。
    ※本来のモモイの装備はアサルトライフルです
    私のミスでした

    元ネタ武器:H&K HK CAWS

  • 39二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 15:22:53

    一方その頃、サオリとミドリはトリニティ学区へ足を踏み入れていた。
    途中から列車が止まってしまったので歩いてきたが、混乱に巻き込まれる形で2人ははぐれてしまった。

    サオリ「ミドリ!何処だ!」

    ミドリを探して歩くサオリだったが当然返事はない。そうこうしてるうちにも混乱は更に激しさを増す。
    ミドリの携帯に連絡をしてみたがどうやら部室に置き忘れてしまっていたらしい。
    そのことはアリスからモモトークで教えられたが、同時に早く帰ってきてほしいというメッセージも送られてきている。

    早くミドリを見つけなければ…!

    そんな焦りがサオリを突き動かしていた。

  • 40二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 15:26:50

    ミドリ「…ッ!!」

    一方その頃、路地裏の隅でミドリは蹲って震えていた。ミドリにとって、混乱に巻き込まれ、サオリと離れ離れのこの状況。それはかつて、自身がアリウス自治区の内乱に巻き込まれ、その最中姉と、モモイと離れ離れになったあの日と同じ状況。

    身体中から嫌な汗が吹き出る。心臓の鼓動が早まる。過去の映像と音が何度も再生されるような感覚がミドリを襲う。
    サオリとも離れ離れになるかもしれない…そんな絶望が、恐怖が、ミドリを静かに蝕んでいく。
    そんなミドリを現実に引き戻したのは、誰かの足音だった。

    誰かが来た。お姉ちゃんかもしれない。そんな考えが頭をよぎる。

    しかし、路地裏の向こうから現れたのは、怪我を負ったトリニティの生徒だった。
    息を切らしながらフラフラと覚束無い足取りで歩いている。路地裏の中から隠れ見ていたミドリだったが、その視界から彼女が消えたその数刻後、倒れたかのような音が響く。
    見に行ってみると先程の少女が倒れていた。怪我をしている。そこまで酷くはないが放っておくわけにもいかない。
    応急処置の必要があるとみたミドリは、日頃から携帯している医療用品を使い、アズサを介抱し始めるのだった。

  • 41二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 21:39:30

    保守

  • 42二次元好きの匿名さん25/08/10(日) 22:02:05

    >>33

    そっかあ、アズサが先輩かぁ...うん、とても好きです

  • 43二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 01:09:04

    保守

  • 44二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 01:14:06

    >>42

    アズサ2年、モモイ1年だからね

  • 45二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 02:00:30

    アズサ「………んん…!」

    目を開ける。目の前には見覚えのない天井。どこかの廃墟だろうか?

    ミドリ「…あ、起きましたか…?」
     
    そう問いかけた少女の顔を見て、アズサは目を見開いた。

    アズサ「!?」

    ミドリの表情を確かめる前に、アズサはミドリへ銃口を向ける。

    アズサ「ふーっ、ふーっ…!」

    アズサの脳内は混乱していた。何せ先程まで自分に対して確かな敵意を向けていた相手と同じ顔の人間が、そこにいたからだ。

    逃げている最中、アズサはモモイのヘイローを壊すことを決意していた。

    モモイには感謝している。自分と仲良くしてくれたし、辛い状況でも折れなかったのはきっとモモイのおかげだ。

    だからこそ、私は─

  • 46二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 07:18:13

    アズサは、ミドリに銃口を向けたままでいる。

    ミドリ「…驚かせちゃいました、か…?余計なお世話だったなら、ごめんなさい…」

    ミドリは心配そうな表情で言う。その言葉と態度はアズサに冷静さを取り戻させるのには十分だった。

    アズサ「………お前、モモイじゃないのか…?」

    この子はモモイじゃない。なら誰だ?
    そんな疑問のままに、その言葉を発した。

    ミドリ「お姉ちゃんを知ってるんですか!?」
    アズサ「…お姉…ちゃん…!?」

    お互いに驚きの感情を浮かべる。ミドリは目の前の相手が姉を知っていることに。アズサはモモイに妹がいたことに。

  • 47二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 07:35:51

    おお…会話に成功してよかった

  • 48二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 13:07:53

    保守

  • 49二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 19:18:37

    保守

  • 50二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 21:36:08

    ミドリ「あの!お姉ちゃんの知り合いなら、教えてください!お姉ちゃんは…才羽モモイは、今どこにいるんですか!?」
    アズサ「………それについては…私もわからない」
    ミドリ「そ、そうですか…」
    アズサ「…さっきはすまなかった。混乱してしまって…」
    ミドリ「それは、いいんですけど…」

    アズサの胸中に少しの迷いが混じり始める。
    彼女が本当にモモイの妹ならば、私は今から彼女の姉を殺すことになる。それをしたら、この子はどうなる?この様子だとモモイを相当慕っているようだ。
    私は彼女と今まで会ったことがない。だからきっと、彼女はずっとアリウスにいたわけではないのだろう。どこか離れたところにいて、ここに来た理由が姉に会いに来たのだとすれば…。

  • 51二次元好きの匿名さん25/08/11(月) 23:19:53

    アズサ「…いや、心当たりがあるかもしれない」
    ミドリ「本当ですか!?」
    アズサ「あぁ」

    彼女がモモイに会いに来たのなら、会わせるべきだろう。
    それに、モモイから妹がいたということは一度も聞いたことがないが、もしかしたら彼女の心に何かしら変化を与えられるかもしれない。

    アズサ「…でも、私にはやることがあるから…ここで待っててくれないか?」
    ミドリ「わかりました!あ、私、才羽ミドリって言います!」
    アズサ「…私は白洲アズサだ(…才羽…やっぱり妹なんだ…)」

    外に出ていくアズサの背中を、ミドリは見送る。

    ミドリ「…お姉ちゃん…」

    テレビに映ったモモイのあの様子を不安に思いつつ、ミドリは静かに待つのだった。

  • 52二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 01:41:52

    ちなみにですがこのタイミングでアズサはヒフミに会いに行っています
    が、そちらのシーンは本編とあまり変わらない為今回はカットさせていただきます

  • 53二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 06:44:50

    ─やがて、アズサが戻ってきた。

    ミドリ「…どうしたんですか?」

    ミドリはアズサが思い詰めたような顔をしていたのを疑問に思って、そう言葉を投げかけた。

    アズサ「…なんでもない、行こう」

    ミドリと再会して、モモイの考えに変化があればそれでよし。
    何もなければ、その時は…。
    ミドリに連れて、アズサはモモイ達の元へと向かった。



    サオリ「…もしもし」
    ユウカ「やっと出た!何してるのよサオリ!アリスちゃんもユズも、すっごく心配してるわよ!?」

  • 54二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 06:46:43

    電話の向こうにいるのはセミナーの鬼会計こと『早瀬ユウカ』。ユウカの小言は慣れっこでこそあれ反発することも憚られるが、今回ばかりは勝手が違う。

    サオリ「…心配かけたことについては謝る。一つ、伝言を頼まれてくれないか?」
    ユウカ「…いや、アンタが直接伝えなさいよ」
    サオリ「それはできない」
    ユウカ「なんでよ!?」
    サオリ「………これは私と、ミドリの問題だ。あの二人に今回の件で、心配させたくない」
    ユウカ「待ちなさいサオリ!何の話なの!?」
    サオリ「………『私達にとって、大事なクエストに行ってくる。しばらく帰れないだろうから、少しだけ待っててほしい』…これだけ、あの二人に伝えてくれ」
    ユウカ「ちょっとサオ」

    サオリはユウカが言い切る前に、電話を切った。

  • 55二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 06:55:10

    道中聞こえてきた話を整理すると、やはり今回の件はアリウスが発端であるということが再確認できた。
    疑問はまだまだあるが、少なくとも自分の知りたかったことの一つはわかった。であるならば答えは一つ。

    サオリ「…アリウスを止める」

    かつての仲間が、故郷が、こんな凶行をしているのなら絶対に止めなければならない。
    そうと決まればまずはミドリ…そうでなくとも話ができる人間と出会わなければ。

  • 56二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 10:36:19

    >>51

    …モモイから一度も妹がいたことを聞いたことがないってなんか違和感があるんだが…まさかミドリのこと覚えてない?

  • 57二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 12:06:58

    >>56

    洗脳教育で心折られて記憶失ったのかもしれませんね

  • 58二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 18:48:21

    保守

  • 59二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:07:42

    ところ変わってアズサにとっては見知った廃校舎。モモイはそこで体勢を整えていた。

    モモイ「…来たね」
    アズサ「モモイ…他のみんなは」
    モモイ「それぞれ各地の状況を確認しに行ってるよ。今ここにいるのは、私達2人だけ」
    アズサ「…いや、3人だ」
    モモイ「?」

    アズサの陰から、ミドリがアズサの前に出る。

    ミドリ「…お姉ちゃん…」
    モモイ「………」

  • 60二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:10:17

    あぁ、お姉ちゃんだ。
    目つきはやや鋭くなっているし、髪も傷んでるみたい。それでも、目の前にいるのは…確かにお姉ちゃんだった。
    今すぐにでも抱きしめたい。再会できた喜びを分かち合いたい。だけど、今はそれよりも話をしなくちゃならない。

    ミドリ「お姉ちゃん…どうして?どうしてこんなことしてるの?お姉ちゃん、言ってたじゃん。『このキヴォトスでは人を殺す為の争いは恥ずかしいことなんだよ!』って!こんなことして、どれだけの犠牲が出ると…」

    その瞬間。銃口から弾丸が放たれる。
    その弾丸を、ミドリは無防備なまま一身に受ける。

  • 61二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:12:46

    ミドリ「う…ッ!?」
    アズサ「ミドリ!」

    アズサはミドリに駆け寄り、モモイを睨みつける。

    アズサ「…モモイ…!お前…!」
    モモイ「そんなこと言った覚えないし、そもそもお姉ちゃんって言ってるけどさ…私は、あなたなんて知らないよ」

    そうだ。モモイから妹がいたなんて話は一度も聞いたことがない。モモイとは長い付き合いだが、その中で『一度も』妹のことを口にしなかったというのはよく考えてみればおかしな話だった。
    その答えが、これだと言うのなら…。

    ミドリ「…お姉…ちゃん…」
    アズサ「………ミドリ…立てる?…ここは危ないから、離れて」
    ミドリ「…でも…!」
    アズサ「いいから、離れて」

    その言葉を受け、ミドリはその場から離れる。

  • 62二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:13:54

    あらぁ…

  • 63二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:28:16

    だってよ…モモイ…!記憶が!!

  • 64二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 00:07:05

    このレスは削除されています

  • 65二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 00:08:23

    アズサ「…」
    モモイ「…お姉ちゃん、か…私を動揺させたかったの?先輩」
    アズサ「…動揺というより…期待だ。ミドリはお前の妹だ。あいつの言葉なら、お前に届くと…そんな淡い期待していた」
    モモイ「…私に妹なんて…」

    突如、脳内にノイズが走ったかのような感覚にモモイは襲われた。誰かが自分のことを『お姉ちゃん』と呼んでいる。そんな声が聞こえた気がした。

    モモイ「…?」
    アズサ「…だが、まさか妹のことを忘れてしまっているとは思わなかった」
    モモイ「…妹…」

    フラッシュバックする存在しないはずの記憶をかき消すように、モモイは頭を掻き毟った。

    アズサ「…ミドリには悪いと思っていたが…もう、こうするしかない。モモイ、私はお前を必ず止める。その為に、お前の…」

    ヘイローを壊す。

    その発言を聞いて、モモイは少し口角を上げた。

    モモイ「…それでいいんですよ。アズサ先輩」

  • 66二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 06:47:48

    保守

  • 67二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 06:50:49

    時は少し遡り、サオリは途中現れる幽霊のようなシスターを薙ぎ倒しながら、荒れ果てた市街地を一人歩いていた。

    サオリ「しかしなんなんだあの幽霊は…倒しても倒しても湧いてくる…」

    ミドリのことは心配だが何処にいるかわからない以上無闇に探し回っても体力を無駄に浪費するだけ。そう判断したサオリはひとまず古聖堂を目指していた。
    破壊の中心地。そこなら今回の元凶…アリウスの人間と出会うことが出来るかもしれない。そう判断しての行動だった。

    『ミドリなら大丈夫だ』…そう信じて歩いていると、またしてもユスティナ聖徒会とエンカウントする。しかし、今回はその中に明らかにそれとは異なる人間がいた。

  • 68二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 06:52:20

    サオリ「…幽霊の指揮役か…?」

    警戒を緩めず、サオリはジリジリと歩み寄る。
    そんなサオリに気づいたか、彼女はこちらに顔を向けた。仮面をしているため、顔は分からないが…恐らくアリウスの人間だろう。

    サオリ「…ここで何をしてる」
    アツコ「え…」

    小さく、本当に小さく声が漏れる。
    それはサオリには聞こえていなかったが、驚いた素振りをしたことについてはサオリにも伝わっていた。

  • 69二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 08:21:25

    そこが出会っちまうのか…

  • 70二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 13:16:27

    保守

  • 71二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 15:06:31

    ─死んでしまったと、思ってた。

    あの日からずっと帰らない彼女のことを、思わない日はなかった。私達にとって、まさに姉のような存在で、絶望の中にあった私たちをそれでも、引っ張ってくれた。
    いなくなってからは、モモイがその役割を担うようになったが、彼女は…あの頃の私達にとって、柱と言える存在だった。大切な…友達だった。

    そんな彼女が…サオリが、生きていた。

    本来なら喜ぶべき場面のはずだ。しかし、状況はそれを許さない。

  • 72二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 21:42:45

    保守

  • 73二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 21:44:32

    そういえばサオリが使う武器はどうなってるんだろう
    ユニーク・アイディア?それともまた違う武器?

  • 74二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 21:48:57

    >>73

    ミドリの武器についても気になるな。本来はモモイと対になる感じだし

  • 75二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 00:53:46

    サオリ「…答えろ。何故こんなことをした?これから何をしようとしている?」

    少し驚いた素振りを見せたことを半ば不思議に思いつつも、怒気の混じった声でサオリはそう問いかける。アツコはしばらくの思案の後、何も言わずにその場から立ち去ろうとする。

    サオリ「逃がすか!!」

  • 76二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 00:54:51

    目の前にいる仮面の少女がかつての友達だとは知らないまま、サオリは逃げるアツコにそう叫んだ。
    しかしユスティナ聖徒会に阻まれ、アツコの背中は段々遠くなっていく。

    全員を倒しきった後、その場に残っていたのは、サオリ一人だけだった。

    サオリ「…逃げられたか…」

    周りから誰もいなくなったその中で、ぽつりとそう呟いた。

  • 77二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 06:29:10

    ミサキ「…姫、それ本当?」
    ヒヨリ「さ、サオリ姉さんが…生きてた…!?」
    アツコ「………」

    拠点の廃校舎に戻ってきていたアツコは、先程の出来事をミサキとヒヨリに伝えていた。

    ヒヨリ「それで、サオリ姉さんは今どこに…?」
    ミサキ「………別に、そんなの気にしてる余裕なんてないでしょ」
    ヒヨリ「え?で、でも…」
    ミサキ「今更戻ってきて、説教でもするつもりか知らないけど…私はあいつと会いたくなんてないから」
    ヒヨリ「で、ですが…」

    反論しようとするヒヨリを、アツコは何も言わずに止める。

    アツコ「………」
    ヒヨリ「…わ、わかりました…」

    直後、銃声が響いた。
    恐らくアズサがやってきたのだろうと踏んだ三人は、モモイの元へと向かった。

  • 78二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 12:35:08

    ちょい早めの保守
    どきどき…

  • 79二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 19:25:42

    ヒヨリ「だ、大丈夫ですかリーダー!?」
    モモイ「来ないで!」

    モモイの声が響いたのとほぼ同時に、ヒヨリの足元のトラップが作動する。

    ヒヨリ「ひゃあ!?」

    ヒヨリはそのまま至近距離からの爆発を受け、ダウンしてしまった。

    ミサキ「…アズサ?」
    モモイ「うん。とりあえずヒヨリ先輩を安全な場所に運んで。アズサ先輩はこっちで対処するから」
    ミサキ「わかった」

    ミサキとアツコはヒヨリをおぶってその場から離れた。

    モモイ「…さて、先輩はどう出るかな」

  • 80二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 22:50:04

    保守

  • 81二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 00:22:55

    ちなみにサオリの戦闘力はどれぐらいなんだろうか
    原作よりは下がってるだろうけど

  • 82二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 01:13:46

    >>81

    案外据え置きの可能性もある

    原作を大きく上回ることはないだろうけど

  • 83二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 03:38:30

    廃校舎の中を、ミドリは駆ける。
    先程のやり取りの中でミドリが何よりもショックだったのは、姉に撃たれたことでも自分のことを覚えていなかったことでもない。

    姉が、自分を撃つ時のその表情。

    まるで経験値稼ぎの為に、弱い敵を倒している時のような、作業感のある目。

    それを、姉が人に向けてすることが…ミドリにはどうしても受け入れられなかった。

    そのまま廃校舎から脱出し、降りしきる雨に濡れないようにしたミドリは、蹲って昔を思い返す。

  • 84二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 09:39:03

    保守

  • 85二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 17:39:44

    保守

  • 86二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 20:34:52

    モモイ『大丈夫だよ!どんなことがあっても、お姉ちゃんが守ってあげる!』

    モモイ『お姉ちゃんがついてるからね!』

    モモイ『…ミドリは、いなくならないでね』

    その言葉の数々を、今の姉は覚えていないのだろう。
    そう考えると、心の中に黒い何かが芽生えてくるように感じた。

    ミドリ「お姉ちゃん…」

    そうぽつりと呟き、ミドリはそのまま限界を迎え、気絶するかのように眠りに落ちるのだった。

  • 87二次元好きの匿名さん25/08/16(土) 01:37:37

    アズサ「く…!」
    モモイ「…終わりだよ、アズサ先輩」

    モモイはアズサに銃口を突きつける。終わりというその言葉の通り、アズサは既にボロボロだ。

    アズサ「…モモイ…いつからだ?…いつから、私たちは…トリニティを、ゲヘナを憎むようになった?」
    モモイ「………」

    引き金を引く。

  • 88二次元好きの匿名さん25/08/16(土) 01:39:05

    アズサ「かはっ…!」
    モモイ「…何も知らないでのうのうと生きてられるような『楽園』のみんなには、私たちの憎しみなんてわからないだろうね。ねぇアズサ先輩。トリニティは楽しかった?」

    また引き金を引く。

    モモイ「結局、あそこも同じなんだよ。嫌いなものを排斥して、気に入らないものを捨ててしまおうとする。トリニティの平和の裏には、私たちアリウスのように...犠牲になってきたものたちの屍が転がってる」

    また引き金を─

    モモイ「...そのぬいぐるみ。はじめてのお友達にもらった大切なものなのかな?…ねぇ先輩…いつまでそんなものに縋ってるの?いい加減、受け入れなよ」

    また─

    モモイ「…虚しい」

    何度も何度も何度も─

    モモイ「虚しい虚しい虚しい虚しい虚しい虚しい虚しい虚しい虚しい虚しい虚しい虚しい虚しい虚しい虚しい虚しい虚しい虚しい─」

  • 89二次元好きの匿名さん25/08/16(土) 09:15:07

    保守

  • 90二次元好きの匿名さん25/08/16(土) 17:19:45

    何度も引き金が引かれ、銃弾がアズサに叩き込まれる。

    モモイ「…友情、ね。そんなくだらないものに縛り付けられるなんて、弱くなったね。先輩」

    銃弾を撃ち終え、モモイは銃を下ろす。

    モモイ「だったらそれから壊してあげる。確か名前は『ヒフミ』だったっけ?あの子を殺せば、先輩もわかってくれるよね?」

    この世界は、虚しいものなんだって。

  • 91二次元好きの匿名さん25/08/16(土) 17:54:50

    >>90

    姉妹という血のつながりという縛り付けが切れたモモイは言うことが違うぜ!!(涙目)

  • 92二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 00:30:45

    >>90

    友情を否定するモモイなんて見たくなかったよ…でもこのスレは見ていたいよ…

  • 93二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 07:11:13

    アツコ「.........」
    モモイ「姫?」

    アツコは首を横に振っている。二人のことが心配で戻ってきたのだろう。

    モモイ「...これ以上はやめてあげてって?大丈夫だよ。先輩ならこの程度...」

    二人の会話の隙をつき、アズサはその場から離れる。追おうとしたモモイだったが、それは去り際に発動した爆弾によって阻まれた。

    モモイ「...また逃げられた。...でも、余程焦ってたのかな?先輩」

    モモイはアズサが持っていたぬいぐるみを拾い上げる。

    モモイ「先輩は、どうせこれを取り返しに戻ってくるよ。それより姫、ミサキ先輩は?ヒヨリ先輩はともかくとして─」

    その瞬間、モモイの耳に異音が聞こえた。

    モモイ「...ん?」

    ぬいぐるみから聞こえるそれに、嫌な予感を感じたモモイは、持っていたナイフでぬいぐるみの布を断ち切る。するとそこには─

    モモイ「こ、これって...!?」

    ヘイロー破壊爆弾。百合園セイアの始末のために、アズサに渡したものだ。

    モモイ「しまっ...姫!!」
    アツコ「...!!」

    直後、廃校舎に爆発音が響き渡った。

  • 94二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 13:29:42

    保守

  • 95二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 21:08:38

    保守

  • 96二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 23:58:31

    ─眠っているミドリに、一人の足音が近づいていく。

    アズサ「…ミドリ...寝てるのか?」
    ミドリ「.........アズサ...さん...?」

    降りしきる雨の中、アズサとミドリを数刻の沈黙が包む。それを最初に破ったのは、ミドリだった。

    ミドリ「...アズサさん。お姉ちゃんは...」
    アズサ「...ごめん、ミドリ。私は...あなたのお姉さんを殺そうとした」
    ミドリ「...!」

    ミドリはアズサの方に向き直り、アズサの話を聞いていた。

    アズサ「...モモイたちを止めないと、多くの犠牲者が出る。だから...」
    ミドリ「...いいんです。アズサさん」
    アズサ「...ミドリ?」

  • 97二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 23:59:31

    その言葉に、アズサは驚きミドリの顔を見つめる。
    そこにあったのは、何かを決意したかのような目だった。

    ミドリ「...アズサさん。もう大丈夫です。お姉ちゃんに会いに行くなら、私も連れて行ってください。私は、お姉ちゃんに人殺しになってほしくない...!」
    アズサ「.........」

    その言葉を聞いて、アズサは静かに頷いた。

    アズサ「...ユスティナ聖徒会も消えてない。アツコもモモイも、きっとまだ生きてる。決着をつけに行こう」
    ミドリ「...はい...!」

    悲壮な覚悟を、二人は決めるのだった。

  • 98二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 00:29:19

    少し時は遡り、廃校舎。

    モモイ「大丈夫!?姫!!」

    ヘイロー破壊爆弾は、確かにモモイとアツコにダメージを与えたが、致命傷ではない。
    とはいえ、アツコはしばらく動けないだろう。

    モモイ「...ッ!」

    怪我をしたアツコの姿を見て、またしても存在しないはずの記憶が蘇る。

    『...私がいなくなったら、アツコたちを...みんなを、守ってあげてくれ』

  • 99二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 00:30:49

    先程の声とは違う、幼い少女の声。その声が脳内に響くとともに、モモイの中にふつふつと怒りの感情が湧き上がる。

    モモイ「...許さない」

    何故自分がこんなに怒っているのか、モモイ自身にもわからなかったが、それでもモモイは自分の感情のままに言葉を吐いた。

    モモイ「アズサ…!絶対に、許さないよ...!」

  • 100二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 00:32:26

    >>98

    この声ってサオリなのかな?

  • 101二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 08:18:20

    保守

  • 102二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 16:50:39

    保守

  • 103二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 20:16:29

    一方その頃、ミレニアムでは─

    ハレ「サオリと連絡が取れた場所...ミレニアムじゃないみたいだね」
    アリス「ユウカはそう言ってました...」

    アリスとユズはユウカからの伝言を受け、サオリのスマホを逆探知して二人の現在地を探ろうとしていた。待ってくれと言われて待っていられるほど、二人はお利口さんではないのだ。

    ハレ「...出たよ。...トリニティ...?」
    ユズ「と、トリニティ!?なんで!?」

    予想外とも呼べる結果にどよめきの声が上がる。大事件の渦中、その中に飛び込んで行ったと同義なのだから驚くのも無理はないだろう。

  • 104二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 20:17:37

    アリス「…わかりました!アリス、トリニティへ向かいます!」
    マキ「待って!今はまずいよ!危険すぎる!」

    駆け出そうとしたアリスをマキや他の生徒たちが抑えつけて止める。

    アリス「離してください!アリスはサオリたちを助けに...!」
    マキ「それがダメなんだって!」
    チヒロ「...なんで二人はトリニティに行ったの...?」
    コタマ「そこまでは...」

    理由はわからないが二人がトリニティへ向かったことは事実。しかし現状のトリニティへ向かうのは危険だと判断したヴェリタスの面々は、今は待機するしかないとアリスとユズに言って聞かせるのだった。

  • 105二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 20:19:04

    その大事件の渦中のトリニティ。巡航ミサイルによって破壊された古聖堂。モモイたちアリウススクワッドは、ミメシスの補充にやってきていた。

    モモイ「.........」
    ヒヨリ「り、リーダー...だ、大丈夫でしょうか...」
    ミサキ「...さぁね」

    先程の襲撃から、モモイはずっと仏頂面だ。二人はそんなモモイの様子を、心配がっていた。
    リーダーとはいえ、モモイは一年生だ。自分たちの精神的支柱であるところは大きいが、モモイが精神的に未熟な面もあることは否めない。そんな彼女の力になる為には─

  • 106二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 20:20:24

    ミサキとヒヨリがそう考えていると、ヒヨリの目に何かの影が映る。

    ヒヨリ「こ、古聖堂に...誰かいます?」
    モモイ「...本当だ」
    ミサキ「...どうする?先手を打つ?」

    古聖堂の柱の影に誰かがいる。それに気づいた三人は、攻撃を仕掛けようとする。
    しかしその影は、その前に柱の影から姿を現した。

    「まさか、主犯格がお前たちだったとはな」

    ヒヨリ「あ、あぁ...!!」
    ミサキ「...」
    モモイ「...?」

    サオリ「...これ以上、好きにはさせない」

  • 107二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 20:24:45

    サオリの事も忘れてる可能性あるのか

  • 108二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 23:51:45

    この感じだと忘れてそうだなぁ…

  • 109二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 01:55:19

    ─遠くから古聖堂に向かってくるその影を見て、サオリは目を丸くした。

    ミサキ、ヒヨリ、そしてモモイ。かつての友人たちだ。このタイミングでここに来るということは、彼女たちが今回の事件の首謀者なのだろう。

    サオリ「…ままならないものだな」

    アサルトライフルに弾を込め、覚悟を決める。

    かつての友人たちと、戦う覚悟を。

  • 110二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 06:41:38

    ヒヨリ「さ、サオリ姉さん…!」
    サオリ「久しぶりだな、ヒヨリ。…ミサキ。それにモモイ」
    モモイ「…誰?」

    その発言にサオリは一瞬驚いたが…

    サオリ「…そうか。私のことは、覚えていないか」

    しかし、すぐに受け入れた。
    あれだけ過酷な環境で生きてきたのだから、記憶を失ったとしてもなんら不思議ではない。

    モモイ「…よくわからないけど、私たちの邪魔をする気?」
    サオリ「そうだ」
    モモイ「…だったら」

    ショットガンを構えようとするモモイを、ミサキが制する。

    ミサキ「…こいつとは私がやる」

  • 111二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 11:51:54

    やっぱ覚えてないかぁ…

  • 112二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 20:36:06

    モモイ「ミサキ?」
    ヒヨリ「ミ、ミサキさん…?」

    あまり感情を顕にしないミサキが、明らかに怒りの感情を前面に出してそう言い放ったことに、二人は驚きを隠せなかった。

    サオリ「…本気か?」
    ミサキ「本気に決まってるでしょ」
    サオリ「…そうか。だったら…」

    ジャケットを脱いだサオリは、一拍深呼吸をすると、目を見開いた。

    サオリ「全力で叩きのめしてやる…!」

  • 113二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 23:28:13

    悲しい戦いだなぁ……ニチャニチャ

  • 114二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 23:59:13

    ミサキ→サオリの感情絶対激重だろこれ

  • 115二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 00:11:27

    Tips:ユーラーティオ
    サオリが使用するアサルトライフル。
    かつての約束を忘れないようにと、「誓い」を意味する言葉が名付けられている。整備をしなかった夜はない。

    明るめの青を基調とした、暗い黒の差し色が目を引くデザイン。スコープの部分にはゲーム開発部のロゴステッカーが貼られている。
    名前はラテン語で『誓い・誓約』を意味する。

    元ネタ武器: SIG-SAUER SIG516

  • 116二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 01:26:36

    ダットサイトにロゴステッカーが貼られている以外は原作と変わらない感じかな?

  • 117二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 01:42:49

    >>116

    カスタムに関してはそうですね

  • 118二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 06:36:59

    古聖堂前から戦いの場所を移し、ミサキとサオリの戦いはなおも続いていた。アサルトライフルの銃声が響き、ロケットランチャーの爆音が轟く。

    ミサキ「はぁ…はぁ…!」
    サオリ「…ミサキ」

    戦況としてはサオリが優勢だった。ミサキも訓練を積んできた強者といえど、サオリの力はそれを上回っていた。

    サオリ「…教えてくれ。モモイは、いつからああなった?」
    ミサキ「…裏切り者に教える義理なんてない」
    サオリ「…裏切り者か…」

    サオリがぽつりと呟くと、ミサキは更に感情を剥き出しにし始める。

  • 119二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 06:38:08

    ミサキ「私たちを捨てて、のうのうと幸せそうに生きてきたくせに…。今更帰ってきたところで、ここにはあんたの居場所なんてない…!」
    サオリ「…そうだな。確かにアリウスは、もう私のいるべき場所じゃない。今の私には、私を待ってる居場所がある」

    しかしそれでも、サオリはなおも冷静だった。

    サオリ「…でも、アリウスのみんなのことを…忘れた日なんてなかったよ」
    ミサキ「…どの口が…!」
    サオリ「…忘れられるわけがない。モモイだって、そうだった」

    頭に疑問符を浮かべるミサキを他所に、サオリは話を続ける。

    サオリ「忘れてしまっても、失われないものもある」
    ミサキ「………」

  • 120二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 06:47:11

    ムカつく。ムカつく。ムカつく。
    知ったような口を利くんじゃない。どうせ私たちのことなんて忘れて、今まで幸せそうにしてたくせに…!

    ミサキ「ふざけるな!」

    湧き上がる怒りの感情のままに、ミサキは叫んだ。ロケットランチャーを投げ捨て、真っ直ぐサオリに突っ込む。
    サオリはそれを避けようとせず、結果としてサオリはミサキに押し倒された。

    ミサキ「何が忘れた日なんてなかったよ!何が忘れられるわけがないよ!」

    サオリの胸ぐらを掴んで、ミサキは吠える。
    周りには誰もいない。モモイもヒヨリも、トリニティやゲヘナやアリウスの生徒も…誰一人としていない。
    サオリだけが、その剥き出しの激情を身を受けていた。

    ミサキ「だったら!どうして!!」

    やがてその怒りの声を静かに塗り潰すように、サオリの顔に雫が滴り落ちる。

    ミサキ「…なんで…私たちの前から…いなくなったの…」

  • 121二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 13:56:09

    保守

  • 122二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 18:14:04

    ミサキ…

  • 123二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 19:02:36

    銃の名前からして絶対忘れてないって…それを言ったところで伝わらないだろうけども…

  • 124二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 19:34:03

    …これ>>98>>118>>120の内容から察するに、不可抗力的な離れてしまう事態が"起こってしまった"のかな…

  • 125二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 20:32:38

    多分内戦でバラバラになって道に迷ってカタコンベに入っちゃったんだろうね
    で、トリニティに出ちゃったから帰れなくなったのかも

  • 126二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 23:27:38

    保守

  • 127二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 01:28:27

    それは、サオリにとってもミサキにとっても…後悔しかない出来事だった。

    あの大喧嘩からずっと、ミサキはずっと後悔し続けていた。自分のせいで友達と離れ離れになり、挙句その友達が死んだとなれば、当たり前のことだろう。
    そんなサオリが生きていた。ヒヨリは勿論アツコもその事実を喜んではいた。しかし、それを知ったミサキの中にあったのは、喜びよりも深い悲しみだった。

    ─どうして、帰ってきてくれなかったの。

    その疑問が、頭の中で巡る。
    無論、サオリにも帰れなかった理由はある。そんなことはわかっていた。頭ではわかっている。
    それでも、心はそれを受け入れなかった。

  • 128二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 01:31:07

    ミサキ「…姉さん…」
    サオリ「ミサキ…」

    しばしの沈黙。それを破ったのは自分たちのものとは異なる銃声。アリウスと正義実現委員会の戦闘の余波がここにまで及んできたことを察知したミサキはサオリから、その場から離脱した。

    サオリ「待てミサキ!」

    口ではそう言えど、追うことはできなかった。

    追ったところで、今の私に何ができるのか。
    そう考えると、足を動かすことはできなかった。

    降りしきる雨の中で、サオリはただ立ち尽くしていた。

  • 129二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 08:58:50

    保守

  • 130二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 15:43:51

    保守

  • 131二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 19:03:55

    サオリとミサキの戦いから時は少し遡り…。

    ヒヨリ「あ、アズサちゃんと…?」
    モモイ「………」
    ミドリ「…お姉ちゃん」
    アズサ「…ミサキは?」
    ヒヨリ「ミサキさんなら…ここにはいません」

    そうか。と零したアズサは銃を構え、ミドリも戦闘態勢を取る。

    モモイ「…アズサ…!よくも姫を…!」
    ミドリ「お姉ちゃん!もうやめて!」
    モモイ「うるさい!部外者は出てこないで!!」

    姉の怒声に思わず怯みそうになるが、それでもここで引くわけにはいかない。

    アズサ「…モモイ。私は必ずお前を止めてみせる。刺し違えてでも…」
    モモイ「そんなことできると思ってるの!?私たちの怒りに、恨みに、憎しみに!耐えられると思ってるの!?」
    ミドリ「…お姉ちゃんを人殺しには、させない」
    アズサ「…そうだ。覚悟はもう決めてる」

    友を、姉を、止める。
    ─たとえもう元の世界に戻れないとしても。

  • 132二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 01:41:24

    保守

  • 133二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 01:42:58

    そして現在。

    サオリ「…ミサキ」

    携帯の着信が鳴っている。永遠と流れているように感じるその音を聞きながら、サオリは先程のミサキとのやり取りを思い返す。

    『何が忘れた日なんてなかったよ!何が忘れられるわけがないよ!』
    『だったら!どうして!!』
    『…なんで…私たちの前から…いなくなったの…』

    ミサキがあそこまで感情を爆発させた姿は、友と別れたあの大喧嘩の時ですら見たことがなかった。

  • 134二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 06:56:16

    過去のアリウス自治区─

    サオリ『やめろミサキ!』
    ミサキ『なんで止めるの。こんなところで生き続けてても、苦しいだけなのに』
    サオリ『それでも、死んじゃダメだ。みんな悲しむ』
    ミサキ『関係ないでしょ。私が死んだところで、何も変わらない』

    無神経にそう言い放ったミサキの態度に、どうしても我慢ができなかった私は…ミサキを殴り飛ばしていた。

    ミサキ『…ッ!』

    声を荒げこそしなかったが、ミサキも殴り返す。そこからは、殴り合いの大喧嘩だった。
    ヒヨリとアツコに止められるまで、お互いに自身の感情を拳をぶつけ合う。そして、怒りに飲まれていたサオリは。

    サオリ『…もういい。勝手にしろ』
    ヒヨリ『ね、姉さん!待ってください!』
    アツコ『サッちゃん!』
    ミサキ『…』

    サオリは呼び止める声に応えることなく、その場から立ち去った。

  • 135二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 14:19:24

    多分普段から不満が溜まってたんだろうな…

  • 136二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 19:21:50

    サオリ『…やりすぎてしまったな…』

    時間が経って自分の心を落ち着かせたサオリは、戻って謝ろうと考えていた。
    ミサキがあまりに無神経なことを言ったのは確かだが、殴った自分が悪いのは自明の理だ。
    一つ大きく息を吐き出したサオリは、みんなの元に帰ろうとして─

    サオリ『え─』

    内乱の戦火に、飲み込まれてしまった。
    その場から逃げ出さざるを得なくなったサオリは、やがて戦火の届かない場所に出たものの、彷徨い歩くうちにカタコンベを通ってトリニティ自治区へ出てきてしまっていた─

  • 137二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 23:21:39

    ミサキ「…クソ、クソ、クソ…!」

    雨が降る中を、ミサキは駆ける。古聖堂へ向かいつつも、その思考は過去に向けられていた。

    内乱が終わってからも、サオリは帰ってこなかった。

    ヒヨリ『サオリ姉さん…今日も帰ってきませんねぇ…』
    ミサキ『………』
    モモイ『…みんな』
    アツコ『…あれ?あなた、確か…』

    そんな三人の前にやってきたのが、モモイだった。

  • 138二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 23:24:01

    ミサキ『…モモイ…久しぶりだね』

    モモイとは顔見知りではあった。しかしながら過去に多少交流し合った程度で、しばらく会ってさえいなかった。
    久方ぶりの再会だが、モモイには双子の妹がいたはずだ。

    ヒヨリ『…?…ひ、一人だけですか?』

    そのヒヨリの疑問に、モモイはきょとんとした顔をする。

    モモイ『一人だけだよ?…それよりさ、マダムが今日からみんなのこと見てやってほしいって』
    ヒヨリ『そ、そうなんですか…』
    アツコ『…ねぇ、ミドリちゃんは?』
    モモイ『…ミドリ?………ごめん、覚えてないや』
    アツコ『えっ…』

  • 139二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 23:25:11

    その答えに思わず声が漏れる。やや朧気な記憶ながら、二人はとても仲の良い姉妹だったはずだ。
    モモイが離れている間に、三人は色々と話し合う。

    ヒヨリ『ミドリちゃんのことを忘れてるだなんて…』
    アツコ『…じゃあ、サッちゃんのことも忘れちゃったのかな…』
    ヒヨリ『お、恐らく…』
    ミサキ『…ミドリも、死んだんじゃないの?』

    その言葉に二人はハッとする。

    ヒヨリ『そ、それじゃあまるで…!サオリ姉さんも死んだみたいじゃないですか!?』
    ミサキ『だってそうでしょ?もう何日も帰ってきてないんだから』
    ヒヨリ『そ、それはそうかもしれませんが…』
    アツコ『…サッちゃんはともかく、ミドリがそうだとしたら…』

    思い出したくない記憶に蓋をしようとしているのかもしれない…。そう思い至った三人は、極力昔のことを思い出させないようにと務めたのだった。

  • 140二次元好きの匿名さん25/08/23(土) 07:10:11

    モモミドとはそんな深い交流があったわけではないのか

  • 141二次元好きの匿名さん25/08/23(土) 14:52:35

    保守

  • 142二次元好きの匿名さん25/08/23(土) 21:32:44

    才羽姉妹はアリウス出身だからアリスクとも昔から交流があったのか

  • 143二次元好きの匿名さん25/08/23(土) 22:28:50

    モモイベアおばに何かされたとか?

  • 144二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 00:13:29

    保守

  • 145二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 06:55:52

    サオリ「…アリス」
    アリス「あっ!繋がりました!」
    ユズ「さ、サオリ!トリニティにいるって聞いたけど…!」
    アリス「私たちを仲間外れなんてずるいです!」
    サオリ「………」

    携帯の向こうから二人の心配そうな声が聞こえる。何も言わずにここまで来たのだから無理もないだろう。

    サオリ「…ごめん。二人とも…心配かけた」
    ユズ「えっと…み、ミドリは?」
    サオリ「…ここにはいない」
    アリス「ミドリはどこに!?」
    サオリ「…今、探してる」

    全部私の責任だ。私があの時ミドリを止めていれば。故郷への情を捨てることができていれば。

    『裏切り者』

    …選択をやり直すことはできない。これは私が選んだ道だ。待ち受ける結末がたとえバッドエンドであったとしても、コントローラーを手放すわけにはいかない。

    サオリ「…ミドリを見つけたら、連れて帰るよ」

    その選択が正解か否か。
    それはまだ、誰にもわからない。

  • 146二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 11:40:25

    保守

  • 147二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 19:39:08

    保守

  • 148二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 21:01:40

    余談

    このSS内でのゲーム開発部の強さ


    銃撃戦限定

    サオリ≧アリス>ミドリ>ユズ


    ゲーム

    ユズ>(超えられない壁)>ミドリ>アリス>(超えられないわけではないがほぼ超えられないであろう壁)>サオリ

  • 149二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 22:44:45

    >>148

    ゲームは苦手なのかサオリ…

  • 150二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 00:09:23

    ゲームというのはアクションゲームの強さかな?
    人狼系ゲームのような推理ゲームとかならどうだろうか。

  • 151二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 00:54:43

    >>150

    格ゲーやレースゲーなどの対戦ゲームのつもりでした

    推理ゲームならまた若干異なってきます

  • 152二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 06:59:29

    アズサ「う…!」
    ミドリ「アズサさん!」

    古聖堂前の戦い。連戦に次ぐ連戦についに体力の限界を迎えたか、アズサは膝をついた。

    モモイ「…終わりだよ先輩。もうおしまい」
    ミドリ「お姉ちゃん…!」
    モモイ「後はあなただけ…」

    アズサ程ではないがミドリももうボロボロだ。それでも、ミドリは諦めていない。

    ミドリ「お姉ちゃんを…止めるんだ…!」
    モモイ「…」

    なんなのこれは。
    目の前の彼女は確かに知らない人のはずだ。少なくとも、私の記憶には彼女の姿はない。なのに、体はまるで覚えているかのように振る舞う。撃とうとする指が、体が、震える。

    モモイ「違う。私は…あなたなんて、知らない!」

    ショットガンから弾丸が放たれる。ミドリは避けられずそのまま─

    アズサ「うぁぁぁッ!!」
    ミドリ「あ、アズサさん!?」

    かと思われたがすんでのところでアズサが飛び込みその弾丸を一身に受けた。

    アズサ「はぁ…はぁ…!ぐ…!」

    もう既に限界は迎えているはずだ。それでもアズサは、なおも立ち上がろうとする。立ち向かおうとする。

  • 153二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 07:04:22

    モモイ「…先輩。なんで?なんでまだ戦おうとするの?全ては虚しいのに」
    アズサ「…たとえ全てが虚しくても…足掻くと決めた…!」
    モモイ「…そう。なら…!望み通りにしてあげる!」

    更に撃ち込まれた銃弾を受け、アズサはそのまま後ろに倒れ込む。しかし、誰かにそれを抱き止められた。

    アズサ「…ヒフ、ミ?」
    ミドリ「…?」

    『阿慈谷ヒフミ』
    アズサにとって大切な友達。

    ヒヨリ「増員、ですね…」
    モモイ「…」

    ヒフミ以外にも、その場に現れた二つの人影。あれがきっと、アズサの言っていた補習授業部とやらのメンバーなんだと、モモイは理解した。

  • 154二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 13:25:26

    保守

  • 155二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 20:12:52

    ミサキ「…はぁ…はぁ…」
    ヒヨリ「ミ、ミサキさん!大丈夫ですか!?」
    ミサキ「………大丈夫。それより、まずいよ。囲まれてる」

    向こうの援軍が古聖堂の周辺に集まる。ゲヘナやトリニティ、更にはアビドスの生徒の姿まである。
    その光景を前にして、モモイの苛立ちは頂点にまで達していた。

    モモイ「ふざけないで…!あなたたちがなんて言おうと!この世界の真実は変わらない!憎悪と怨恨に満ちたこの世界で、いくら足掻いたところで…救われることなんてないんだよ!!」
    ミドリ「…お姉ちゃん…」
    “…それは違うよ”

    モモイの声に物怖じもせず、先生は言葉を返した。

    ミドリ「先生…?」
    “…ミドリ。まさか君がここにいるなんて思わなかったけど…詳しい話はあとにしようか”
    ミドリ「…はい」
    モモイ「生きてたんだね…シャーレの先生…。でも、どう足掻こうと無駄なことに変わりはないよ!」
    ヒフミ「無駄なんかじゃありません!」

  • 156二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 20:19:25

    強い怒りの籠った言葉が、周囲に響き渡る。

    ヒフミ「誰かが誰かを恨むのが、誰かが誰かを憎むのが当たり前で…どう足掻いたって救われることがない世界なんて、私は嫌なんです!そんな物語、私は望んでなんかいません!」
    モモイ「望む望まないじゃない!そういうものなんだよ!」
    ヒフミ「例えそうだったとしても!そんな暗くて憂鬱なお話、私は好きじゃないんです!私の好きなものは、誰が相手だろうと譲れません!」

    静かになっていく雨音を書き消す程の勢いで、ヒフミは叫ぶ。

    ヒフミ「誰かが誰かを助けるのが、誰かが誰かに手を差し伸べるのが当たり前で!最後はみんなが幸せに…笑顔になれるような!…そんなハッピーエンドが、私は好きなんです!」
    モモイ「…ハッピー…エンド…?」

  • 157二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 20:23:12

    静かにそう呟いたモモイは、拳を強く握りしめる。そんなモモイの様子を知ってか知らずか、ヒフミは声高々に言葉を紡ぐ。

    ヒフミ「誰がなんと言おうと、何度だって言い続けてみせます!私たちの描くお話は、私たちが決めるんです!終わりになんてさせません!まだまだ続けていくんです!私たちの物語…!」

         BLUE ARCHIVE
    私たちの、青春の物語を!

  • 158二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 23:52:36

    保守

  • 159二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 06:46:28

    いつしか雨は止み、空からは陽光が差し込んでいた。
    力強く誓いを立てるように言い切ったヒフミに応えるように、先生が続ける。

    “今ここに宣言する。私たちが、新しいエデン条約機構”

    モモイ「なっ…!?」

    ゲヘナとトリニティ間の不可侵条約。条約の発起人である連邦生徒会長の代理として、シャーレの先生は改めて条約の締結を宣言した。

    ヒヨリ「ゆ、ユスティナ聖徒会が…!」

    エデン条約が二つ存在するというゲームのバグじみた状況を前にして、ユスティナ聖徒会はその力を弱める。

  • 160二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 06:48:18

    モモイ「それがどうしたって言うの!ハッピーエンド!?何も知らない人が勝手なこと言わないで!願ったところで叶うわけがない、ただ虚しいだけの世界で…そんな言葉になんの意味があるの!」
    ミドリ「…確かに、お姉ちゃんの言う通りかもしれない」

    怒りを露わにして吠えるモモイに、ミドリはその口を開く。

    ミドリ「この世界には、願っても叶わない…そんなバッドエンドだってきっとある。…だけど!ハッピーエンドを夢見ることに、意味がないなんてことはないよ!」
    モモイ「…ッ!」
    “…生徒がハッピーエンドを夢見るなら、その実現を助けるのが大人の義務。私は、生徒たちが心から願う夢を…信じる”

    …一つ、大きく息を吐く。それでこの苛立ちが収まるわけじゃない。目の前の先生と私を姉と呼ぶ生徒の言っていることは、自分が教えられてきたことと反することだった。だからこそ、モモイは受け入れることはできなかった。

    モモイ「…わかった。だったら…」

    「その夢ごと、壊してあげる…!」

  • 161二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 13:29:17

    保守

  • 162二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 17:58:04

    わーお、モモイのそんな表情初めて見た

  • 163二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 17:59:10

    >>162

    たまに見るコラやね

    自分も持ってる

  • 164二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 22:56:47

    ハッピーエンドにイライラしてるのいいね。洗脳がされきってる感が実にいい。

  • 165二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 23:50:30

    ハッピーエンドを否定するモモイとか本編だと絶対に見られんしな

  • 166二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 07:43:08

    保守

  • 167二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 14:57:38

    エデン条約機構を味方するのがユスティナ聖徒会。しかし、それが2つ存在していることにより、統率の取れなくなったユスティナ聖徒会の複製は使い物にならなくなった。
    その隙をついて攻勢に転じたトリニティとゲヘナの生徒たちによって、複製が次々と倒されていく。

    ミサキ「…これはもう、私たちの負けかな」
    モモイ「…どうして…!」
    アズサ「…モモイ…もう諦めてくれ」
    モモイ「ふざけないで!…ねぇ、先輩…どうしてそっちにいるの?あなただけが、陽だまりに入れるの!?いい加減受け入れてよ!世界はどこまで行っても、ただ虚しいものなんだって!」
    ヒヨリ「モ、モモイちゃん…」
    モモイ「………こうなったら、古聖堂の地下にあるアレを…!」

    そう言うとモモイは古聖堂へ駆け出していく。

    ミドリ「………アズサさん」
    アズサ「………わかった。みんな、少し行ってくる」

    ミドリの言いたいことを理解したか、アズサは軽く頷いて補習授業部の面々に声をかけると、モモイを追って古聖堂へ入っていく。

    モモイ「…アズサ先輩…!」
    アズサ「モモイ、これで終わりにしよう」
    モモイ「勝てると思ってるの…?先輩が、私に?たった一人で…!」
    アズサ「私は一人じゃない。みんなの思いと一緒にここにいる。…行くぞ」

  • 168二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 16:54:17

    保守

  • 169二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 22:41:58

    モモイとアズサ。二人の決着をつけるための戦いが始まった。銃声をけたたましく響かせて、二人はお互いの思いをぶつけ合う。

    モモイ「アズサ…先輩ィ…!!」
    アズサ「ハッピーエンドを選ぶ資格は、誰にだってある。モモイにも、あるんだ」
    モモイ「ハッピーエンドなんて、私はいらない!こんな世界に…そんなものはないんだから!」

    ショットガンの弾幕が張られる中を、アズサは遮蔽物を利用して近づいていく。モモイは迎え撃とうとするが…。

    突如、爆音と閃光が辺りを包む。閃光弾だ。いつの間にか投げられていたそれへの反応が遅れたモモイは大きな隙を晒す。

    光が晴れたその場所にいたのは、武器を弾き飛ばされたモモイと、そんなモモイに銃口を突きつけるアズサの姿だった。

    アズサ「…これで、終わりだ」

    最後の銃弾を受けて、モモイは後ろに倒れ込んだ。

  • 170二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 22:48:13

    モモイいいとこなしだな...

  • 171二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 23:11:10

    今のところモモイである必要が分からんが果たして

  • 172二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 02:16:33

    アズサ「…く…!」

    倒れ込むアズサを先生が支える。

    アズサ「…先生…」
    ミドリ「…お姉ちゃん…」

    ミドリは倒れたモモイに近づいていく。やがて、モモイもミドリが来たことに気づいた。

    モモイ「…ミドリ…だったっけ…?」
    ミドリ「………」

    ミドリは応急処置用の道具を取り出して、モモイの怪我の治療をし始める。

    モモイ「………」

    誰かが、自分のことをお姉ちゃんと呼んでいる。…その光景は、ミドリを撃ってから今までずっと脳裏にこびりついていた。
    記憶では覚えていないはずなのに、魂が覚えているような…そんな、奇妙な感覚がモモイの中にあった。

  • 173二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 02:21:46

    モモイ「…こんなことしても、なんの意味もないと思うよ」
    ミドリ「そんなことない。少なくとも、私には意味があるよ」
    モモイ「………お姉ちゃん、か…」

    モモイは静かにそう呟いた。
    すると、辺りに足音が響く。音がする方に耳を向けると、そこにいたのはアツコだった。

    アツコ「…ミドリ」
    ミドリ「…!」
    モモイ「だ、ダメだよ姫!喋ったら、彼女が…!」
    アツコ「…モモイ、もうやめよう。私たちは負けたの」
    モモイ「………」
    アツコ「…逃げよう、モモイ。ここから…アリウスから…。私たちを縛る、誰かに植え付けられた憎しみから」
    モモイ「…逃げる…」

    体を起きあげたモモイ。そこには、既にミサキとヒヨリがいた。

    ヒヨリ「…モモイちゃん」
    ミサキ「…」

    ミサキは何も言わなかったが、言わんとすることはわかった。アリウスの追手から逃げることを、アリウススクワッドの4人が決意した…その時だった。

    地響きと共に、巨大な怪物がその姿を現した。

  • 174二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 07:40:55

    まだ思い出せないか…

  • 175二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 15:33:39

    保守

  • 176二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 21:16:34

    保守

  • 177二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 02:49:31

    保守

  • 178二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 05:49:37

    “…これは、流石に反則だね…”
    アズサ「…先生?」
    “本当は使うつもりなんてなかったけど…”

    先生は大人のカードを使って、ヒエロニムスの対処を行う。
    その間に、モモイたちは混乱に乗じて逃走の準備を始めていた。

    ミサキ「…立てる?モモイ」
    モモイ「…うん。大丈夫」
    アツコ「ここならあそこが近いよ」
    ヒヨリ「…と、逃亡生活ですか…。きっと苦しいんでしょうね…」
    モモイ「…だろうね…でも…」
    ミドリ「待って!」

    その場から離れようとする4人にミドリは声をかける。

    ミドリ「…行かないで、お姉ちゃん…。やっと会えたのに…また離れ離れなんて、嫌だよ…」
    ミサキ「………」
    モモイ「………行こう。みんな」

  • 179二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 15:22:22

    保守

  • 180二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 15:22:47

    どこからオリチャになるのかな
    記憶無かったら意味ないよね

  • 181二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 20:21:12

    ミドリの静止も聞かず、モモイは全員に逃走を促す。ミドリがモモイを追おうとした、その時だった。

    サオリ「ミドリ!」

    ミドリの後ろから、サオリの声が響いた。

    ミドリ「…!」
    サオリ「…無事で、よかった…」

    駆け寄ったサオリはミドリを強く抱きしめる。心配してくれていたということは、やや高まったその体温と心底安心したような声色から十分に感じられた。
    ミドリはしばらくサオリの温もりを感じていたが、少しするとハッとしてサオリの抱擁から抜け出そうとする。

    ミドリ「待って!お姉ちゃんは…!」

    サオリを振りほどいたミドリはモモイたちがいた方向を見やる。しかし、そこにはもう誰もいなかった。

    ミドリ「…お姉ちゃん…」

    サオリはそんなミドリの様子を、少しバツが悪そうに見つめていた。

  • 182二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 00:02:12

    保守

  • 183二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 05:26:47

    やがて、先生が戻ってきた。
    ミドリは先生と一緒にモモイたちを探したものの、見つけることはかなわなかった。

    “それにしても、やっぱりサオリも来てたんだね”
    サオリ「…あぁ。飛び出してきたものだから、ミレニアムのみんなも心配してるはずだ。私たちはすぐにでも帰ることにするよ」
    “そうした方がいいよ”

    先生と軽く話したサオリは、ミドリとアズサの元へ向かう。

    サオリ「…帰ろう。ミドリ」
    ミドリ「…うん。アズサさん、ありがとうございました」
    アズサ「こっちこそ、ありがとう。またいずれ」

    互いに礼を言い合って、サオリはミドリの手を引いてその場から離れる。
    帰り道のミドリの顔は何かを考えているようにも見えたが、サオリがそれに気づくことはなかった。

  • 184二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 13:37:51

    ミサキも逃げる前になんか「....」ってなってたし、ミドリもそれぞれなんか思うところありそうよな

  • 185二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 19:46:00

    保守

  • 186二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 02:57:03

    モモイ「………げほっ、げほ…」
    ミサキ「…大丈夫?」
    モモイ「うん、ありがとうミサキ…」

    モモイはミサキに方を貸してもらいながら歩く。
    そんな中、ふとモモイはとあることが気になりミサキに声を掛けた。

    モモイ「…そういえば、あの帽子の子とはどうなったの?」
    ミサキ「………途中で邪魔が入った」
    モモイ「………そっか」

    その反応から、これ以上は踏み込むべきではないと判断したモモイは簡単な言葉を掛けるのみに留めた。

    ヒヨリ「…こ、これからどうしましょう…」
    モモイ「…アリウスには戻れないよね」
    ミサキ「うん、マダムに殺される。…そういう終わりも悪くないけど」

  • 187二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 02:58:31

    これからどうするか思案に暮れていた中、アツコが口を開いた。

    アツコ「…ミドリ、大丈夫かな」
    モモイ「…さっきの子の話?」
    ミサキ「そうだね。…モモイは覚えてないだろうけど」
    モモイ「うん。…でも…」

    ミドリ『お姉ちゃん』

    モモイ「…あんなにさ、私のこと心配してくれてる様子を見たら、さ…」

    ミドリ『また離れ離れなんて…嫌だよ…』

    モモイ「…巻き込むわけにはいかないじゃん。私たちとあの子は、住んでる世界が違うんだから」
    ミサキ「…そうだね」

    少し悲しげな顔をするモモイの顔を脇目に、ミサキは賛同の声をこぼす。
    そうして四人は、そのまま闇の中へと消えていく。どこへ行くのか…それは誰にも、彼女たちにもわからない。

  • 188二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 11:14:12

    保守

スレッドは8/31 21:14頃に落ちます

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