- 1二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 00:51:41
本拠地、無限城で迎えた対鬼殺隊の最終決戦
補欠の獪岳があっさり負け、猗窩座も気概を見せず完敗だった
城に響く鬼殺隊員のかけ声、どこからか聞こえる「無惨はどこだ」の声
続々と死に始める鬼達の中、鬼の首領こと無惨は独り城の奥でぼやいていた
禰󠄀豆子で手にした太陽の克服方法、喜び、安泰、そして何より信頼できる有能な部下・・・
それを今の状態で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」無惨は愚痴を垂れ流し続けた
どれくらい経ったろうか、無惨ははっと目覚めた
どうやら考え疲れて眠ってしまったようだ、冷たい床の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、戻って珠世を殺さなくちゃな」無惨は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、無惨はふと気付いた
「あれ・・・?竹林・・・?」
床からから飛び出した無惨が目にしたのは、頭上まで埋めつくさんばかりの竹だった
ちぎれそうに竹の葉が揺れ、まるで川のせせらぎのように風の音と鳥の声が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする無惨の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「何が楽しい?」声の方に振り返った無惨は目を疑った
「え・・・・え?」 「何が面白い?」
「ま・・・まさか貴様らは・・・?」 「命をなんだと思っているんだ」
「ワ、ワァ・・・」 無惨は半分パニックになりながら後ろを振り向いた
1番:継国縁 2番:継国縁 3番:継国縁 4番:継国縁 5番:継国縁 6番:継国縁 7番:継国縁 8番:継国縁 9番:継国巌
暫時、唖然としていた無惨だったが、全てを理解した時、もはや彼の複数の脳の中には勝てるビジョンは無かった
「負ける・・・負けるんだ!」
珠世から薬を受け取り、三途の川へ全力疾走する無惨、その目に光る涙は嬉しさとは無縁のものだった・・・
翌日、日光を浴びて冷たくなっている無惨が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った