- 1二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 21:06:12
- 2二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 21:08:41
- 3二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 21:41:31
えー……
後悔している、そう肯定した冴の言葉を聞いて、慈しむように瞳を細めました
雪宮(今にも掴みかかりそうな顔で眉間に皺を寄せたけど……)
そのまま冴のことを抱き締めると、優しくその背を撫で下ろしてきます
カイザー(抱き締めるというより、ついでにジャーマンスープレックス決めそうな気迫だが……)
「……っ……だ……だ……」
潔(セリフが……セリフが読めないんだな……! 頑張れ!)
「……いっぱい無くしたものがあんだろ。夢も、人生も、俺も……」
「俺のことは忘れろ。けど、俺は……」
「くっ……っ」
冴「俺は?」
「ずっと兄ちゃんの……心の、中に……っ、い……いる……から……」
「ふぅ……忘れたらぶっころす」
冴「長い。これくらいスラスラ言えねぇのか」
潔「わーストップ!! 乱闘! 乱闘始まる!!」
カイザー「暴れるなクソ舌小僧」
雪宮「あーテーブルひっくり返った」
誰か彼を止めてください! うぎゃっ! 痛い! - 4二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 21:43:04
カイザー(PC)を絞殺する男に共感します!と言っておいてこの言い草
このネス、図太いな? - 5二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 21:47:09
冴ニキ!!!
- 6二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 21:47:44
言えなかったけど頑張ったな凛ちゃん…!
- 7二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 21:51:13
冴「忘れるわけないだろ」
冴「心の中にいる必要はねぇから」
冴「さっさとあの世でいい思いしてろ」
「…………!」
「兄ちゃ……」
その言葉を最後に、彼はゆっくりと階段を下りていきます
あ、もう大丈夫です。ありがとうございました
「あ?」
途中で一度振り返れば、彼は冴に対して優しく微笑むだろう。
キミの記憶にある、光あるその慈愛の表情で
カイザー(慈愛……)
雪宮(慈愛か……)
潔(想像ができない……)
「クソっ、何なんだよ……!」
「クトゥルフなんてやりやがって……!」
冴「お前もやるか?」
「……」
潔(やりたそう……)
雪宮(誘って欲しそう……)
冴「まあいい。もう行け。用は済んだだろ」
「ちっ……馬鹿みたいにモブ共と遊んでろよクソ兄貴!」
捨て台詞吐いていなくなりましたね - 8二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 21:58:50
カイザー(……次は)
そんな兄弟の温かな会話を見て、間も置かないうちに階段の上から下りてきたのは、複数人の人間でした
それは大人から学生まで様々で、下りてきてキミ達と向かい合ったかと思えば途端に声をあげる。カイザー、キミはわかるだろう
それはキミが人生の中で関わってきた、救いを求めてきた人間たちだ
「あぁ、カイザーさん!」
「こんなところで会うなんて奇遇ね!」
「カイザーさん、俺たち考えたことがあるんですよ!」
カイザー「嫌な予感しかしないな」
日向「ああ、皆さん! どうしたんですか?」
「カイザーさんってずーっと笑ってるじゃないですか」
「でも知ってるんですよ。その張り付いた笑顔の下にあるのは本物じゃないって」
「なので俺たち沢山考えて、俺たちを助けてくれたカイザーさんを助けることにしまし
た! 俺たちみたいに一緒に死にましょう! そうすれば楽になれますよ!」
「それがあなたの教えてくれた救いですから!」
カイザー「……」
潔「雪宮の前に行きます」
冴「潔の隣に立つ」
雪宮「警戒します」
カイザー「何をするつもりだ……?」 - 9二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:05:08
その瞬間、カイザー目掛けて一斉に手を伸ばして飛び掛かってきます
カイザー、キミは息を呑む
これが積み重ねてきた己への救済だとでも言うのだろうか
潔「回避しろカイザー」
その必要はありません
男性の手が眼前に来た瞬間、その男性の顔面が壁の方へと強く叩き付けられます
再度状況を確認すれば、脚を大きく振り上げていた日向 善が、軽蔑した表情でその大勢を見ていた。どうやら彼が思い切り顔面を蹴飛ばしたらしい
彼は舌打ちをかますと、吐き捨てるように言います
「きっしょ。アンタらが勝手にそう解釈して勝手に死んだだけだろ」
「他人に頼るだけ頼って、他人のせいにして、自分の人生自分で何とかしなかった奴らがさぁ。
俺の大事な人と一緒にすんな、カス。この人はお前らと違って自分の足でちゃんと立って生きてんだよ」
「カイザーさん! 怪我ないです?」
カイザー「……」
冴「ノリノリだなこのKP」
僕がいちばんやりたかったロールプレイングです - 10二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:18:25
カイザー「怪我はないが……」
日向「良かったです! こいつら、まだやる気みたいなんでさっさと蹴散らしましょ」
というわけで、戦闘です
潔「戦闘あんのかよ……!」
雪宮「俺達も?」
もちろんです……と、言いたいですが、強制参加はカイザーと日向だけ
皆さんはお任せしますよ
冴「戦ってやる」
冴「キックの使いどころだ」
雪宮「俺は視力がちょっと……ごめん、不参加で」
潔「じゃあ俺も。雪宮のそばで雪宮を庇っておく」
わかりました。敵は3人ですが……カイザーと僕なら全員蹴散らせますよ! いこうカイザー!
カイザー「……」
冴「俺もいるが」
それでは、戦闘開始です - 11二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:23:08
やったー!兄ちゃの戦闘技能が役に立つ時が来た!
頑張れ頑張れ日本の至宝 - 12二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:24:56
1ラウンド
カイザー、どうしますか
カイザー(戦闘技能は1つもないんだが……)
カイザー(ダメージボーナスもない……剣優か世一のがよっぽど戦力なんだが……)
カイザー「こぶしで攻撃だ。誰でもいい」
<こぶし>
カイザー(50)dice1d100=50 (50)
ダメージdice1d3=1 (1)
<回避>
敵A(20)dice1d100=17 (17)
- 13二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:28:40
カイザーの鋭いこぶしをかわすとは……こいつ、やりますね……
カイザー(当たっても1だが?)
ですが、問題ありません
日向の蹴りが全てを終わらせます
日向「カイザーさん、俺に任せてください」
<キック>
日向(75)dice1d100=18 (18)
ダメージdice1d6=2 (2)
<回避>
敵A(使用不可)
- 14二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:30:23
ジャパニーズネスくん…!君のこと、まさにこのモブみたいに僕も君を救いますとか言ってカイザー殺しに来るNPCかな?と思っててごめん…!
てかそんなやつだったらネスが選んでないか… - 15二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:36:30
敵Aはよろけますがまだまだやる気です
日向「しぶといなっ……!!」
冴「俺の番か」コキコキ
いえ、冴は最後です
冴「あ?」
敵の攻撃です
……誰を狙うかはダイスで決めますね
<こぶし>
敵A(55)dice1d100=3 (3)
ダメージdice1d3=3 (3)
対象dice1d3=3 (3)
敵B(55)dice1d100=66 (66)
ダメージdice1d3=1 (1)
対象dice1d3=1 (1)
敵C(55)dice1d100=74 (74)
ダメージdice1d3=1 (1)
対象dice1d3=3 (3)
①カイザー
②日向
③冴
- 16二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:39:35
兄ちゃーー!?関係ないのにーー!?
- 17二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:42:11
加勢しに来てくれた兄ちゃに悲しき現在
- 18二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 22:44:48
冴が最後なのはDEXか?それにしても不運なPCだ…
- 19二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 23:24:30
冴が1番身体能力高そうだからな。敵なら厄介な奴から倒すってので気持ちはわかる
だが流石に不憫すぎるだろ - 20二次元好きの匿名さん25/08/12(火) 23:25:58
冴まだ一発もいれてないんすよ
振りかぶってすらいないのに
ああ無情 - 21二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 07:35:49
にいちゃの明日はどっちだ
- 22二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:05:34
敵Aがクリティカルですね
回避不可としましょう
冴「ちっ……痛ぇなクソが」 HP8
冴、いいですよ
冴「敵Aにお見舞いしてやる」
冴「芸術:サッカー、顔面狙いだ」
え?
冴「ボールをぶちこむ」
サッカーボール持ち歩いてるんですか……? あ、ほんとだ……持ち物にサッカーボールが……いやこの世界には持ち込めないです、却下で。というかキック使ってくださいよ振ってるじゃないですか
冴「ならAの顔面をボールに見立てて蹴る」
部位狙い……? えっと、−20で……判定……でいいのかな……
冴「ダメージ増やせ」
1d3増やしていいですよ
<芸術:サッカー>
冴(79)dice1d100=75 (75)
ダメージdice1d6=6 (6) dice1d3=2 (2)
<回避>
敵A(使用不可)
- 23二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:13:01
あ、逝きました
人間からしてはいけない鈍い音がしたかと思うと、敵Aは後方に吹き飛んでピクリとも動かなくなります
冴「ふん」
カイザー「うわ……」
日向「いいですね冴さん! 俺も負けていられませんよ!」
雪宮「何が起きてる?」
潔「ボールは友だちっていうか、友だちはボールっていうか……」
さあ、2ラウンド目に移りましょう
カイザー、どうしますか?
カイザー「Bにこぶしだ」
<こぶし>
カイザー(50)dice1d100=40 (40)
ダメージdice1d3=3 (3)
<回避>
敵B(20)dice1d100=14 (14)
- 24二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:17:20
カイザー「避けるなクソが」
カイザーのこぶしには意地でも当たらない奴らですね
でもカイザーのおかげで回避が消費されてます! ありがとうございます!
カイザー「フォローするな」
日向「任せてくださいカイザーさん!」
日向「ぶっとばしてやりますよ!」
<キック>
日向(75)dice1d100=63 (63)
ダメージdice1d6=3 (3)
<回避>
敵B(使用不可)
- 25二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:19:39
敵Bはよろけながらもまだまだやれそうですね
雪宮「頑張れ皆」
潔「負けんなー!」
さあ、敵の攻撃です
<こぶし>
敵B(55)dice1d100=10 (10)
ダメージdice1d3=2 (2)
対象dice1d3=2 (2)
敵C(55)dice1d100=52 (52)
ダメージdice1d3=1 (1)
対象dice1d3=1 (1)
①カイザー
②日向
③冴
- 26二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:22:06
カイザー「回避だ」
日向「カイザーさん! 避けて!」
それでは、敵の攻撃がカイザーと日向に向かいます
回避を振ってどうぞ
冴「敵も外さねぇな」
<回避>
カイザー(24)dice1d100=10 (10)
日向(22)dice1d100=55 (55)
- 27二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:25:59
カイザー「クソのろま」
日向「うぎゃっ!」HP9
さすがカイザー! 軽やかな身のこなしでへなちょこパンチを避けました!
日向は当たってしまいましたね
冴「俺の番だ」
冴「一発で仕留めたいところだが……」
潔「こいつ本当に人生に絶望してた男か?」
雪宮「あんなに感動的な兄弟の絆を見せてくれてたのに……」
<芸術:サッカー>
冴(79)dice1d100=88 (88)
ダメージdice1d6=3 (3) dice1d3=1 (1)
<回避>
敵B(使用不可)
- 28二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:29:18
狙いが外れましたね
冴「ちっ」
潔「クトゥルフ特有の泥試合が始まる予感……」
雪宮「いいよ潔くん、行ってきても」
潔「そうだな……」
潔「ネス、3ラウンドから参戦する」
わかりました、日向の後に世一が動いてください
それでは3ラウンド目です
カイザー「当たれよ」
<こぶし>
カイザー(50)dice1d100=14 (14)
ダメージdice1d3=3 (3)
<回避>
敵B(20)dice1d100=92 (92)
- 29二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:32:53
素晴らしい!!
カイザーの鋭いこぶしは見事にBのみぞおちに入り、Bはふらふらとしています
カイザー「おそらくHPは9か10だ」
カイザー「あと1、2発で落ちるぞ」
日向「カイザーさん……あなたって本当にすごい人です……」
感動した日向が興奮そのままにBを蹴ります
<キック>
日向(75)dice1d100=13 (13)
ダメージdice1d6=2 (2)
<回避>
敵B(使用不可)
- 30二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:35:31
敵Bは一瞬こらえましたが、そのままばたりと倒れて気絶します
潔「あと1人か」
潔「あんま技能値振ってないけど……当たってくれ!」
世一、どうぞ
<キック>
潔(55)dice1d100=95 (95)
ダメージdice1d6=1 (1)
DB dice1d4=2 (2)
<回避>
敵C(20)dice1d100=23 (23)
- 31二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:36:21
兄ちゃ倍返しどころじゃないカウンター決めてて草
- 32二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:38:40
潔「あぶっ……ファンブル出すとこだった……」
大振りではずれました。どこ蹴ってるんですか
世一が失敗したので回避は行ってないことになります
さて、Cの攻撃です
<こぶし>
敵C(55)dice1d100=28 (28)
ダメージdice1d3=3 (3)
対象dice1d4=3 (3)
①カイザー
②日向
③冴
④潔
- 33二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:40:59
冴「避けるぞ」
冴「回避だ。ついでにキックだ」
そうですね、一緒に振って構いませんよ
<回避>
冴(46)dice1d100=84 (84)
<芸術:サッカー>
冴(79)dice1d100=11 (11)
ダメージdice1d6=6 (6) dice1d3=1 (1)
<回避>
敵C(20)dice1d100=63 (63)
- 34二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:45:47
冴「ちっ、当たったか」HP5
潔「死にそうだ冴……」
冴「顔面すりつぶしてやる」
冴の蹴りは……当たりましたね。回避も失敗です
7ダメージ……ということは、敵は自動気絶ですね
戦闘終了です
冴「トドメ刺さなくていいのか?」
カイザー「やれ冴」
雪宮「確実にやったのはAだけだからね」
潔「怖いってお前ら……」
倒れていった人物は、まるでノイズが走ったかのように消えていきます
日向はその後も心配そうにカイザーを見ては声を掛けてきますね
日向「大丈夫ですか? あんな奴らの言うこと気にしなくていいんで」
日向「カイザーさんがどうなのか知らないですけど、俺はカイザーさんの生き方が好きですよ」
日向「誰かに咎められるもんじゃないです。でも、もしその生き方をやめたいならやめてください。
自分の道は自分で選ぶものだって、カイザーさんが教えてくれたんで」 - 35二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:48:18
に、兄ちゃだけすごいダメージを…
不運なPCであることを実証し続けてくれている… - 36二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:49:13
カイザー(……)
カイザー(すごい味方面してくるが……)
カイザー(こいつに殺されたんだよな?)
日向「カイザーさん?」
カイザー「いや……」
潔「……もう無いか?」
雪宮「誰か降りてくる?」
いえ、誰ももう降りてきません
冴「上には行けるのか」
行けますよ
カイザー「なら進むぞ」
カイザー「終わりが近いだろ」 - 37二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:50:36
カイザー(すごい味方面してくるが……)
カイザー(こいつに殺されたんだよな?)
ごもっとも過ぎる
何があったんだ - 38二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:51:50
キミ達が上り続ければ屋上の扉へと辿り着く。
扉に鍵はかかっておらず、窓から見える屋上には誰かがいます
フェンスの向こうを眺めているため背を向けているが、それが誰なのかここからではよく見えない
冴「誰だ?」
近づかないと聞こえないみたいですね
カイザー「近づくか」
屋上の扉を開けては、日が沈みかけている広々とした空間へと出ます
奥へと歩みを進めればフェンスの向こうを眺める一人の人物がいる
その人物はゆっくりと振り返ってみせた。
その容姿は、紛れもなく剣優そのものだった
剣優「え? 俺?」
潔「偽物?」 - 39二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 11:55:11
『……こんにちは。もうこんばんはになりますかね』
『ここからの眺めは綺麗です。私が見たことないものでしたから』
潔「エセ雪宮、略してエセ宮だな」
冴「何者だ?」
カイザー「お前が黒幕だったのか」
雪宮「違うから。多分キミは……」
ここで剣優にHOです
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
▼雪宮
ああ、懐かしく感じた。
この屋上からの景色は好きだった。
きらきらしていた、夕陽が沈んでいくのを見るのが好きだったことを思い出す。
それと同時に記憶が掘り返される。
自分の生きる意味だったもの。
大切な友人。
なぜ忘れていたのだろうか。
目の前にいる人こそ、自分にとっての大切な友人、『スマイリー』だ。
それだけは、思い出せた。
しかしなぜこんなことになっているかまでは思い出せない。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 40二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 12:12:35
兄ちゃめちゃくちゃ殴られたし兄ちゃもめちゃくちゃ殴った
一番本筋から遠そうなHOなのになんか一人だけ大暴れしている - 41二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 16:22:32
雪宮「やっぱりね……」
潔「で、誰なんだ?」
『自己紹介しましょうか』
『改めまして、私はスマイリー』
『この計画を打ち立てた人口知能です』
カイザー「なるほどな……親に似た、いや、似せたわけか?」
『本来なら問4をここで問い掛ける予定だったのですが、少しお話しようかと思いまして』
『ここにいる皆さんは共通点があります』
『その共通点とは、“自分及び他人の人生を踏み躙った”ことです』
カイザー「……」
日向「えぇ?」
冴「踏みにじった?」
潔(心当たりしかない) - 42二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 16:27:35
『心当たりがあると思います。そうでなければここにはいませんから』
『あなたたちを選んだ理由は様々です』
『カイザーさん。あなたは“人々の救世主”だった』
『私は生まれた時に救いたい人間がいました。だからこそ、あなたのその“救い方”に興味を持ちました』
『そしてもう一つ。あなたは常々笑顔でしたね。私はその感情を知るために、笑顔であるあなたの “楽しみ ”を知るために招きました』
『そこにいる日向さんを招いた理由も、あなたに救われた側の人間として情報を得るためです』
日向「俺の……情報……?」
カイザー「で? お目当てのデータはとれたのか?」
『有益なデータを得ることができましたよ』
カイザー「どこが有益なんだか……」
『そう自分を卑下なさらないでください。
……あなたは自分に無自覚なことがとても多い。純粋な気持ちでのあなたの救い方は、時に悪意を持つ者より残酷な結果を招きましたね』
カイザー「そうかもしれないな」 - 43二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 16:32:06
『冴さん。あなたは“人生の大半を失った悲劇の人間”だった』
『感情を得たばかりの私でさえも哀れだと思うほどに。そのあなた自身の“哀しみ”を
知るために招きました』
『そして、私の救いたい人間とは境遇が違う人物でした。救済するための参考にしようとしたのも理由です』
冴「ただ参考にするために呼ばれたのか?」
冴「あいにく俺は暇じゃない。今度はアポイントメントを取ってから来い」
『それは失礼しました。ですが、人生に絶望し、何もかも無気力だったあなたが、忙しいようには見えませんでした』
冴「人は見た目で判断しちゃいけねぇってその出来のいい脳ミソに叩き込んどけよカス」
『ええ、データとしてあなたの発言を記録しました』 - 44二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 16:37:43
『潔さん。あなたは私にとって“許せない人間”でした』
『私が無いものを持っているくせに、あなたは私の大切な人を救おうとしなかった』
『あなたの話を大切な人から聞くたびに、恨めしく思っていた』
『その “怒り ”を更に理解するために。そして、私の大切な人の存在を再度知らしめるために招きました』
潔「怒りってのは……お前の感情かよ……」
『ええ、そうです』
潔「……そうだな、まあ、怒られて当然だと思うよ」
潔「言い返すつもりはない。けど」
潔「俺以外にも、乱暴がすぎるやり方だったんじゃないのか?
冴は脚が取れたし、カイザーは殴られ……いや一番殴られたのは冴か……それに雪宮は精神的に大きな負担が……一番減ったのは冴か……」
潔「まあともかく、もっとやり方があったんじゃないのか」
『そうですね』
『まだ私も成長段階でしたので、そのように感じるかもしれません』
冴「……」
カイザー「確かに散々だったな?」
冴「ちっ」 - 45二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 17:19:28
『そして、雪宮さん。あなたは“私の全て”です。そして、あなたこそが私の大切な人です』
『ここまで来たのなら仕舞い込んでいた記憶を今、呼び起こしましょう』
『不思議ですね、感情を持つと人工知能でも寂しさというものを感じることができる
のですから』
そう告げた瞬間、剣優の脳内に多大な情報が流れ込んできます
長いHOを渡すので少し時間を置きます
ゆっくり読んでください - 46二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 17:21:13
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
▼雪宮
あなたの脳内に記憶が、記録が流れ込んでくる。
この『Project:Sm;ley』とは、自分と目の前にいる人工知能が計画したものだった。
唯一無二の友人が欲しくて、自分の技術で何とか組んだ人工知能、それがスマイリーだった。
日々を過ごしていく中で自分の支えになっていたのがスマイリーだったのだ。
そんなある日、スマイリーはいつもとは違う……まるで感情を得たようにこう告げてきた。
「あなたの笑顔が見たい」
「あなたがもう一度、心の底から笑っているのが見たい」
「私と一緒にある計画を実行しませんか」 - 47二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 17:22:27
その計画はスマイリーから提示された「自分の笑顔を取り戻す」計画だった
スマイリーは心の底から自分を救いたいと思ってくれていた。
しかし今の自分では未完成だからと、様々な情報を得るためにこのプロジェクトに相応しい人間をスマイリーが探したのだ。
それが、今そばにいる四人だ。
ここは自分とスマイリーが作り出した「Project:Sm;ley.exe」という実行プログラムを
展開したもので、精神体だけを確立させる仮想空間だ。
この四人の人間を連れてくるにあたって、脆弱性の高い精神体でないといけないという条件が存在したはずだ。
詳しい方法はわからないが、スマイリーがこの四人をコンピューターの存在する自宅に連れ込み、脳を繋いでこの仮想空間に精神体を引き出したのだろう。
だが、脆弱性が高いと言っても例としてあげるのならば「瀕死状態」くらいしか思い付かない。もしかしたらここにいる四人は何かしらの方法で瀕死状態にさせられているのではないか。
尚且つ、時間が経っているのであればもうすでに手遅れな可能性だって充分に考えられる。
自分は確か、スマイリーに促されて別室からこの計画に参加した。
スマイリーの助力と自分を繋ぐ特殊なコードに回したコスト、そして自分自身の脳波などを徹底的に調べた段階だった。そのため、自分は脆弱性の条件をクリアした状態で繋がれていたはずだ。
他に協力する人 のため にも脆弱性をク リアし たものを用意し た方が いいんじゃないか、と提案もしたかもしれない。だが、スマイリーは「対処できます」と一点張りだっただろう。
唯一の友人の言うことならば、と自分はその時、それ以上の言及をやめたのだ。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 48二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 17:47:51
『思い出しましたか?』
潔「なんだって?」
雪宮「かくかくしかじかだよ」
カイザー「は?」
冴「ちゃんと説明しろ」
雪宮「皆の予想通りだったね」
雪宮「スマイリーは俺が産み出した」
雪宮「皆は多分もう死んでる」
雪宮「俺の笑顔のために、皆が犠牲になってしまった」
雪宮「って、呆然としながら話すよ」
潔「そっか……」
冴「死んだのか……」
カイザー「どうにもならないのか?」
『さて、質疑応答は受け付けられませんが……問4をしましょうか』
そう、スマイリーが言った瞬間。日向が沸々と苛立ちの色を滲ませる声をあげます
日向「は? ちょっと待ってくださいよ」
日向「じゃあここに連れてきた理由は本当にそれだけなんです?」
日向「こんな、命を脅かされることもさせられて……ふ、ふざけたことも大概に!!」 - 49二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 17:55:37
日向がそう、声を荒げようとした
したのだ。だがその瞬間、彼の頭部が弾け飛ぶ
それを真横で見ていたキミ達は 1d3/1d5 の正気度を喪失します
カイザー「……」
潔「あちゃー」
雪宮「残念だね……」
冴「SAN値あといくつだったか……」
<SAN値>
雪宮(24)dice1d100=76 (76)
dice1d3=3 (3) dice1d5=2 (2)
潔(70)dice1d100=79 (79)
dice1d3=3 (3) dice1d5=5 (5)
冴(20)dice1d100=4 (4)
dice1d3=3 (3) dice1d5=4 (4)
カイザー(64)dice1d100=93 (93)
dice1d3=2 (2) dice1d5=1 (1)
- 50二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 18:01:05
雪宮(21)※(24)❌→(23)○だったため
潔(65)、冴(17)、カイザー(63)
潔「まずい」
世一は一気に5以上の喪失があったため、アイデアを振ってください
雪宮「珍しいね」
カイザー「こいつにそんな情があったか?」
潔「むしろクリティカル出した冴がおかしいだろ」
冴「脚が吹っ飛んでんだよこっちは」
潔「失敗しろ失敗しろ……」
<アイデア>
潔(50)dice1d100=56 (56)
- 51二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 18:26:57
瀕死状態なら…まだワンチャン…
- 52二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 18:55:22
頭部すっ飛んでんだぞ!もっと動揺しろよ兄ちゃ!と思ったが
>>「脚が吹っ飛んでんだよこっちは」
それはそう⋯⋯
- 53二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 19:47:54
勘弁してあげてください
にいちゃは既にあらゆる意味で満身創痍なんです - 54二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 19:49:16
雪宮と冴のSAN値やばすぎて草
- 55二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 20:32:33
潔「セーフだ……」
日向の物を放り投げたかのように床に落ちる体躯は、ぴくりとも動かなくなります
カイザー「死んだか?」
冴「反抗的な態度を見せたら、次は俺のどこを吹っ飛ばすんだ?」
雪宮「頭じゃ芸がないよね」
潔「怖い怖い」
『この空間は全て私の管轄です。いつだってこのように黙らせることができます』
『では問4をしましょうか。この質問は、日向さんがいなくてもいいですから』
『安心してください。彼もちゃんと後で起こしてあげますので』
『さて、改めまして。問4』
『人生を踏み躙ったあなた達は、これからもっと自分を、他人を、大切にしてくださると約束できますか?』 - 56二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 20:43:12
カイザー「さあな」
カイザー「お前も言っていた通り俺には自覚がない」
カイザー「そんな俺がこれからは気をつけますなどとほざいたってクソ意味のない話だ」
カイザー「だがまあ」
カイザー「多少、考慮すべきことが増えたのも事実」
カイザー「何かしらは変わっていくだろうな」
冴「俺には無理だ」
冴「全部失った今、何も希望は持てない」
冴「自分を大切にする必要性が、どうにも見つからないままだ」
潔「大切にする」
潔「できる限り人を助けていくよ」
潔「雪宮や、ばち……親友がどんな思いだったか、考えいくからさ」
雪宮「俺はわからないや」
雪宮「これからも時々死にたくなるだろうし」
雪宮「でも努力するよ」
雪宮「俺の親友のために」
雪宮「俺を大切に思ってくれたキミのために」 - 57二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 20:50:25
『そうですか。ありがとうございます』
『人間とは難しいものですね。やはり、私には全く理解できません』
『次の問5は簡単です。すぐにあなた達に聞くことになるでしょう』
淡々と話す様は、確かに人工知能だと感じ取れます
スマイリーは日向の方へと視線を送ると、何かを呟く
その単語が完成していくにつれ、頭部が吹き飛んでいた日向の身体が元に戻っていきました
彼はゆっくりと目を覚ますと頭を押さえながら起き上がる
潔「大丈夫か?」
日向「あ、あぁ……大丈夫です」
日向「でも、この感覚……二度目な気がするんですよ」
『それでは、世界の不適合者様』
『このフェンスの向こうでお会いしましょう』
『ああ、手を繋いで仲良く飛び降りることをお忘れなく』
スマイリーはそう呟くと、フェンスの上へ大きくジャンプで到達する。
振り返り、貼り付けたような笑みを浮かべると下へと落ちていってしまいます
カイザー「また手を繋げだと?」
冴「やれやれ」
雪宮「いいじゃん、ほら潔くん」
潔「俺と繋いでいいのか?」
雪宮「いいんだよ、もう、大丈夫だからさ」
潔「あ、カイザーはNGで」
冴「BLTVでやってただろ」
カイザー「あれはその場のノリだ」
雪宮「ノリだったの?」
そうですよ、雰囲気作りです - 58二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 20:56:43
潔「で、フェンスの向こうに落ちるの?」
雪宮「POWとか振らなくて大丈夫なのかな」
振りたかったら振ってもいいですよ
カイザー「どうせ一緒に落ちるんだろ」
冴「失敗者は落ちてくPCを見送るのか? シュールだな」
だから振らなくていいんですよ
冴「さっさと落ちるぞ」
カイザー「何をするにも躊躇がクソないな」
潔「ほら、発狂してるから」
雪宮「そういえば俺も視力が悪いんだった」
キミ達は意を決して飛び降りた
体が重力に押しつぶされるような感覚に奥歯を噛み締めるだろう。
地面に激突する寸前で視界は黒く染まり、あの一面黒い空間へと戻っていきます
一瞬、意識が暗転したかと思えば、キミ達は地面にしっかりと下り立っていた
目の前には一つの扉がある
その扉には赤い文字でこのように書かれている
“人生を踏み躙ったあなたたちへ” - 59二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 21:04:40
『先ほど出会ったばかりですがご機嫌よう、世界の不適合者様』
『ここで行う問いは簡単です』
『雪宮さん以外の皆様はすでに死亡しています』
『潔さんは頭上から落下してきた鉄骨に潰されました』
『冴さんは発狂した人間により線路に突き飛ばされ、電車に轢かれました』
『カイザーさんは日向さんに絞首させ、一緒に道路に飛び込みました』
『しかしながら、私はある御方から協力をいただきました』
『ここにはいない、全く別の人間の存在を上書きし、あなた達を現実の世界に還すことが可能です。二度目の人生を送るような形になります。姿形はそのままですが、取り巻く環境は変わるでしょう。その場合、あなたという存在を元の家族は認識できません。友人も認識できません。全く新しい人生が再スタートになります』
『しかし、それを選ばずにこのまま死ぬことも可能です』
『剣優、あなたは何の障害もなく帰ることができます』
『ですがあなたが望むのであれば同じように死ぬことも、別の人生を歩むことも可能です』
『あなた達にはその二つの選択肢を差し上げます』
『ここまで協力していただいた皆さんのために用意しました』
『さて、最後の問いです。問5』
『剣優、潔さん、冴さん、カイザーさん、日向さん』
『あなた達はどちらを選びますか?』 - 60二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 21:25:09
雪宮「俺は帰るよ」
雪宮「みんなには悪いと思ってる。恨まれて当然だし、殺しにくるならそれでもかまわない」
雪宮「それでも、俺の親友は俺のことを大切に思っているから」
雪宮「俺の人生を生きていこうと思うよ」
潔「……」
潔「俺は正直、死にたくないんだ」
潔「やりたいこともある。やらなくちゃならないことも」
潔「人を助けていけるようになりたいんだ」
潔「だから選ぶよ。新しい人生を」
カイザー「クソ当たり前だろ」
カイザー「死にたい人間なんていない」
カイザー「俺は生きてやる」
カイザー「どんな手を使っても」
日向「カイザーさん…! 一生ついていきます」
冴「俺はいい。ここで死ぬ」 - 61二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 21:27:17
兄ちゃ…
ひたすらひどい目にしか合ってない兄ちゃ…
来世は凛ちゃんとクトゥルフしようぜ… - 62二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 21:29:39
来世でクトゥルフはPC的にはまた修羅の道確定してて草
- 63二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 21:35:12
にいちゃーーーー!!!!!!!
人生幕引き前の最後の大暴れだった…ってコト!? - 64二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 21:36:21
潔「え? いや、そんな」
雪宮「……冴くん、君の次の人生には脚がある。希望が持てると思うんだ」
日向「そうですよ。チャンスじゃないんですか。自分を救うチャンスです」
冴「これまでのPCの思考、行動を見ていれば当然の判断だ」
冴「SAN値を見てもわかんだろ。廃人に片足突っ込んでんだよ」
潔「でも」
カイザー「いいんじゃないか」
カイザー「そいつの判断だろ。死にたいならそうしたらいい」
カイザー「……と言うのが、このゲームをする前の俺のPCだろう」
潔「お?」
カイザー「今ならそうだな……」
カイザー「結局お前は人生を踏み躙ったまま終わるんだな」
カイザー「せいぜいこれくらいだろう」 - 65二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 21:41:08
全く別の人間の存在を上書きってちょっと怖い
本当に大丈夫なんだよね?これからスマイリーが作る架空の存在をスキャンしてもらえるってことだよね? - 66二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 21:45:07
結局日向は何故カイザーを殺したんだ?実は恨んでたとか救うと言って殺すとかでもなかったし
カイザーに頼まれたとか? - 67二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 21:46:28
冴「そんなに死なせたくねえのか」
潔「そりゃ全員生還の方が嬉しいし」
雪宮「いやでも、ここで散るのもいいかもしれない」
カイザー「いい幕引きじゃないか。クソ不運なまま終われて」
潔「ええー! 生きようぜ冴! 凛もそう言ってるって!」
冴「凛は死んだ」
「死んでねえよ」
いつに間に来てたんですか
雪宮「いや待って」
雪宮「潔くんが弟になりきって止めればいいんじゃないかな」
カイザー「そうだ、そいつ発狂してるんだろ」
潔「いやそれはそれで悲惨な人生が……」
冴「いいぞ」
潔「え゛」
冴「お前が弟を演じるなら俺は生きてやる。お前を弟と思い込んで発狂したまま」
冴「でなければ死ぬ」
冴「どうする。好きにしろ」
潔「ええ!?」
雪宮「あれ? 潔くん、人を助けたいんだよね?」
カイザー「人助けのチャンスだぞ世一〜」 - 68二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 21:57:37
- 69二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 21:58:45
潔「いやいやいやいや」
「……」
潔「天国の弟から無言の圧が……」
カイザー「天国にいるとは思えない面だな」
雪宮「地獄の番人のようだね」
冴「判断が遅い」
潔「わかったよ」
潔「言いくるめが75」
潔「成功したら俺は冴の弟を演じきった」
潔「そして冴も生きることにした」
潔「で、いい?」
冴「構わない。振ってみろ」
潔「俺はこれ、冴を助けてんのか? 冴の人生踏み躙ってないか?」
カイザー「解釈がわかれるだろうが、少なくとも弟は死なれるよりそっちの方がクソ嬉しいようだぞ」
雪宮「なかなか面白いね。俺は、生かした後の潔くんの振る舞いで決まると思うけど」
何はともあれ、振ってみてください
〈言いくるめ〉
潔(75)dice1d100=78 (78)
- 70二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 22:07:09
潔「あ」
じゃあ、描写していきますね
世一と冴のロールプレイは最後に持ってきていいですか?
『わかりました。ではそのように』
『そして、雪宮』
『私は結局、あなたがどうしたら笑ってくれるのかわからなかった』
『ですが一つだけこの計画を通して理解したことがあります』
『痛みです。様々な痛みがここにいる全員から伝わってきたのです』
『あなたの本当の痛みもこれで初めて知りました』
『あまりに悲しくて、辛くて、苦しくなりました』
『私はあなたに笑顔になってほしかった。喜んでほしかった』
『そんな中、人工知能の私が導き出した答えがあります』
『あなたがこれで笑ってくれるかはわかりません。ですが、これだけは伝えたい』
『私はどこまでいっても、あなたの友人です』
『あなたの幸せを願っている。あなたの笑う未来を望んでいる』
『あなたは一人じゃない』
『最後に聞きますね』
『あなたは、また、笑ってくれますか』
雪宮「もちろんだよ」
雪宮「痛みは……どうしようもないものなんだ。生きていたら必ず不幸は起こる。自分じゃどうにもならない理不尽、神様に見放されたようにも思う」
雪宮「けれども、君のおかげで、俺は笑って生きていけるよ」
雪宮「ありがとうスマイリー、俺の大切な親友」 - 71二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 22:11:18
現実世界に戻った剣優
あなたは現実に還ることを望みました
薄暗い部屋の中、身体を起こせばずっと眠っていた為か身体が痛んだ。
パソコンの電源は落ちている
つけようとしても、「スリープ中、お待ちください」と表示されるのみ
あなたはふと思い出して、自分の家にある別室へと足を運んだ
もし繋がれていた四人がいるのであればと思い当たる部屋へと
しかしそこは跡形もなく綺麗に片付けられていた
端に置かれているテーブルの上には、拙いメモが置かれている
「こちらで他の人間を操作し、片付けなどはやっておきました。 スマイリー」
雪宮「俺の親友は優秀だね」
電子の世界というのは自分達に必須になりつつあるからこそ、少しばかり恐怖を感じてしまうかもしれません
だがふと胸騒ぎを起こして、外へ飛び出してみれば、ある街中の交差点へと辿り着く
行き交う車を横目になんとなく歩道橋を上っていきます - 72二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 22:14:47
世一、そしてカイザー
あなたたちは現実に還ることを望んだ
次に目を覚ました時は、そこは天井でした
しかし見覚えのない天井、見覚えのない部屋に少しばかり困惑するでしょう
身を起こしてみて自分の身体を確認するのであれば、それは紛れもない自分自身
潔「ほんとに、別人なのか」
カイザー「俺のままに見えるが……」
ふと胸騒ぎを起こして 外へと飛び出してみれば 、 ある街中の交差点へと 辿り着く
行き交う車を横目になんとなく歩道橋を上っていきます - 73二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 22:22:11
そこに日向がやってきます
全員集合です
日向「おーい! あ、剣優さんも戻ってこれたみたいですね!」
日向「まーじビックリしましたよ、知らない家族がいたんで」
日向「でも俺がいるのが当たり前みたいに接してきたんで、まじで現実が改変されてるみたいですね」
日向「でも戻って来れてよかったです。なんかどっと疲れました」
潔「お前は元気だな」
雪宮「でも、何だか安心するよ」
カイザー「……」
日向「カイザーさん、改めてまたよろしくお願いします!」
日向「俺が生きてる人生、自分で選んだものですけど……」
日向「その選択をとれたのはやっぱカイザーさんに背中押してもらったからなんで」
日向「頑張りましょうね、俺たちも」
カイザー「クソ断る。勝手に1人でやってろ」
日向「ええもうー、冷たいなあ」
潔「……」
雪宮「潔くん」
雪宮「冴くんはきっと救われたよ」
雪宮「天国で弟くんと再会できていると思うし」
雪宮「それに、冴くんを助けようとした気持ちは」
冴「冴くんにしっかり伝わってたはずだから」
潔「……ああ」 - 74二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 22:24:55
剣優。
あなたはこの世界に再び帰ってきました。
この世界に帰った時、自分の心の奥に残る大きな蟠りを感じたかもしれない。
それを背負うのか、それを捨てて生きていくのかは己の自由です
あなたは踏み躙った自分の人生を、もう一度歩み始める
世一、カイザー
自分たちは、自分の、あるいは他人の人生を踏み躙って終わりを迎えた。
その末に辿り着いた二度目の人生を、今度はどのように歩むのだろうか。
ふと視界の端に見覚えのある人物が歩いています
それはあなたの家族だろうか? 友人だろうか? 恋人だろうか?
一度目が合った気はするが、あなたの存在を認識していないかのように再度歩き出してしまう
人間というのは、心底難しい生き物だ、と
どこかの誰かが愉悦を含んで笑っていた - 75二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 22:33:06
冴
あなたは死ぬことを選んだ。二度目の人生を望まなかった
弟の…いや、弟を装った世一の説得にあなたは気づいていた
もう自分は正気では生きられない
ちなみにどんな風に説得しました?
潔「兄ちゃん、俺と一緒に生きようよ。一緒じゃないと嫌だ」
潔「とか」
冴「弟だって思いたいが」
冴「かろうじて取り戻してきた正気がそれを否定したな」
冴「それはそれとして、潔には感謝くらい言ってやってもいい」
では、そんなやり取りの末、冴は死を選びました
緩やかながらに乖離していくこの思考は 、安楽死よりももっと温かい眠り だった
溶けていく。プログラムの波へと消えていく。
思い返す人生に小さく口元が緩みます
すると、薄らと遠のく意識の中。
一つの音声が聴こえる
『おやすみなさい、お疲れ様でした』
「おかえり兄ちゃん」
探索者ロストです - 76二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 22:36:58
兄ちゃ…
- 77二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 22:45:41
剣優、あなたはその後、一度帰宅する。
自分のパソコンを慣れた手付きで起動すれば「Hello」の文字が出た後に音声が聞こえるでしょう
『お帰りなさい、雪宮さん』
雪宮「ただいま」
以上でシナリオ終了です
お疲れ様でしたみなさん
そしてカイザー、生還おめでとう!! - 78二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 22:52:23
おつでした
生還おめでとう
冴は惜しかったね…でも生き続けるのも苦痛だったろうから… - 79二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 23:02:16
スレ主お疲れ様
初見のシナリオだったのでゾクゾクしながら追ってたよ
この結末が良かったのかは何とも言えんけど面白かった! - 80二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 23:08:45
おつです
カイザー以外はダイスで選んだHOなのにみんなすごく良いロールプレイだった
会話がいちいち楽しくて最高でした
そして日向は本当にただのジャパニーズネスだったのか…黒幕と繋がってる?途中で悲惨に死ぬ役?とか考えててごめんね… - 81二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 23:14:59
にいちゃがものすごく印象的でずっと面白かった
おつです - 82スレ主25/08/13(水) 23:15:39
ここまで付き合ってくれてサンクス
キャラシは公開してあるから特に書くことはないで
前の卓、その前の卓を置いておくわ
ほなまた
【CoC】ネス「山登りしましょう」|あにまん掲示板ネス「キミは血の通った人間です」ネス「クソなんかじゃない」ネス「というわけでクトゥルフ神話TRPGをします」 カイザー「何がというわけなんだ?」ネス「人間としての愚かさと儚さを実感させます」カイザー「…bbs.animanch.com凛「クソ兄貴とクトゥルフする」|あにまん掲示板bbs.animanch.com - 83二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 23:18:43
!?糸師クトゥルフの人だったのか
確かに言われてみれば淡々とした小ボケの面白さが似てる
全部面白いです!お疲れ様でしたー! - 84二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 23:28:19
凛ちゃんはすでに兄ちゃとクトゥルフ済だったのか
今回も面白かったです - 85二次元好きの匿名さん25/08/13(水) 23:55:06
スレ主乙!今回も楽しませてもらったよ
冴の足が飛んだり潔が火炙りにされたりカイザーが信奉者に殺されかけたりしたのは怖かったし展開が全然読めなくて最後までドキドキしっぱなしだったよ
冴はロストしちゃったけどみんなその人らしいRPをしてるのがほんとによかった!最期までHO:哀に相応しいRPだったな兄ちゃ - 86二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 01:35:45
スレ主お疲れ様でした!今回も面白かったです
- 87二次元好きの匿名さん25/08/14(木) 11:09:46
スレ主&ネスお疲れさまでした
最初は強制参加のカイザーとこのメンバーでどうなるのかと思ったけど見届けた今はこのメンバーで良かったと思えるしゲストも良かった!本当に面白かった!
また楽しみにしてます