もし四音が初星に移籍してPに堕ちたら

  • 1二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 10:35:01

    四音「はぁ。疲れました。姉様不在の中で極月学園のエースとして君臨し続けることも、姉様が戻ったら戻ったで劣等感に苛まれることも……」

    ヒュォォォォッ。

    四音「夜風が気持ちいいですね」

    四音(…………)

    四音「……旅に、出ましょうか」

  • 2二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 10:36:45

    カラカラカラカラ。

    四音「スーツケースまで引いて、夜逃げでもしている気分ですね」

    ヒュォォォォッ。

    四音「実に、いい気分です。こんなにも晴れやかな、夏の……」

  • 3二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 10:41:08

    ???「おい」

    四音「!!?」

    ???「その様子だと。もう戻らないようだな」

    四音「姉様…!? 一体いつ……」

    月花「昼間に帰国した。言ってなかったかも知れないが」

    四音「そん……」

    月花「安心しろ。連れ戻しはせん。お前はこのまま極月にいても成長が望めないからな。どこにでも行け」

    四音「な…………」

    月花「新天地で足掻くも、アイドルを辞めるも自由だ。じゃあな」

    四音「姉さ……ま…………」

  • 4二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 10:44:46

    四音「は、ははは……」

    ヒュォォォォッ。

    四音「ついに、見放されたようですね。ははは……」

    四音(…………)

    四音「まさか見つかるなんて……引き止められても困ったところですが……これはこれで……う、くぅ……………」

  • 5二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 10:54:12

    四音「……足が、動かない。どこへ行けばいいかも、分からない……」

    ヒュォォォォッ。

    四音「途方に暮れるとは、まさにこのことです。…………」

    --------

    四音(気付いた頃には、公園にいた。姉様と話したあとの記憶が、ほとんどない)

    四音「はは、何をやっているんでしょうね。あてもなく家出なんてして、見つかったのに見放されて。莫迦そのものじゃないですか。初星の連中を、笑えませんね。むしろ誰か笑ってくださいよ、このボクを……」

    ???「笑いませんよ」

    四音「!? 誰……」

    ???「驚かせてしまってすみません。初星学園のPと申します。こうしてお話しするのは、初めてでしょうか。白草四音さん」

    四音「な……んで…………」

  • 6二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 10:58:22

    学P「帰りが遅くなりましてね。公園に人がいると思って近付いてみたら、あなただったという訳です」

    四音「だからってどうして声を掛けるのですか。曲がりなりにもライバルでしょう」

    学P「こんな夜遅くに、女子高校生が1人で出歩くなんて危険です」

    四音「ハッ、何を言うかと思えば。わざわざボクを襲う奴なんていませんよ。こんな無価値なアイドルなんかを……」

    学P「…………」

    四音「…………」

    学P「……何か、あったのですか?」

    四音「は……?」

  • 7二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 11:00:35

    期待

  • 8二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 11:04:55

    学P「白草四音さんと言えば、姉の月花さんに次いで極月学園を代表するアイドルです。月花さん不在の状況が多い中で学園を支えているあなたを、知らないなんてことはありません。お姉さんとの間に何かあったのかも知れませんが……」

    四音「姉様が関係ないとは言いません。ですが、あなたには関係のないことです。1人にしてくれませんか」

    学P「それはできません」

    四音「なっ……迷惑なのですが」

    学P「ここで帰って明日あなたが被害者のニュースを見るのは、目覚めが悪いですから」

    四音「それはあなたの自己満足でしょう。人を巻き込まないでください」

    学P「ですが未成年が深夜に1人で出歩いていれば、通報する権利が俺にはありますよ」

    四音「ふざけないでください。ボクがどうしようとボクの勝手でしょう」

    学P「では、ここで一夜を明かすのですか? そのつもりなら、俺もここから離れませんが」

    四音「なっ……! あなた、それこそ通報…」

    学P「どうぞ、通報してください」

    四音「くっ………これだから大人は……」

  • 9二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 11:13:23

    学P「もし今日自宅に帰ることができないなら、初星学園の女子寮に案内しますよ」

    四音「よくもまあ次から次へと莫迦なことを言えますね。応じる訳がないでしょう」

    学P「であれば、警察を呼びます。あるいは、うちの学園長か」

    四音「っ…………」

    学P「……今すぐそうするのはやめましょう。自宅に帰れない事情があるなら、話してくださいませんか。何があったのかを」

    四音「あなた…………」

    学P「…………」

    四音「いいでしょう。どうせもう、アイドルは辞めますからね」

  • 10二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 11:19:39

    学P「アイドルを、辞める……?」

    四音「はい。もう、疲れましたから。どうせあなたににも二度と会わないでしょうから、話してあげますよ。たっぷりと……」

    --------

    学P「……なるほど」

    四音「分かったならもう私に構わないでもらえますか」

    学P「ひとつ、お願いをしてもいいですか?」

    四音「なんですか。今日だけでも初星の寮に泊まれと?」

    学P「今日だけではないですね」

    四音「はぁ? 孤児院でも兼ねてるのですか初星学園は」

    学P「違います」

    四音「じゃあどうして…」

    学P「あなたを、プロデュースさせてください」

  • 11二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 11:25:56

    四音「…………は?」

    学P「あなたを、プロデュースさせてください」

    四音「聞こえています。何を言ってるんですかという意味です」

    学P「あなたをプロデュースしたいと言いました」

    四音「意味が分かりません。ボクはアイドルをやめたんですよ」

    学P「1日も経っていないのですから、極月をやめたことにしかなりませんよ。そして、有望なアイドルがいればスカウトするのはプロデューサーの性というものです」

    四音「有望? 話を聞いてましたか?」

    学P「はい。あの白草月花が認める才能を持っていて、極月にいるままでは頭打ちになってしまうということを」

    四音「都合よく取らないでください。ボクは見放されたんですよ。白草月花に」

    学P「では、先ほどの話もあなたの事情も関係なく、いちプロデューサーから見た白草四音さんの絶対評価を言いましょう。あなたは、アイドルとしてのポテンシャルに溢れている。初星学園の誰よりも、白草月花よりも、とてつもないパフォーマンスができる素質を備えている」

    四音「…………」

  • 12二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 11:33:23

    四音「よくもまあそんなお世辞を。失意に暮れている人間に慰めの言葉をかければ靡くとでも思ったのですか?」

    学P「目の前にいるアイドルから素質を感じていなければ、既に警察を呼んでます」

    四音「だったらもう呼べばいいじゃないですか。ボクは保護される、あなたは日常に戻れる。win-winじゃないですか」

    学P「それはevenでしかありませんね。あなたをプロデュースできたなら、文字通り俺もあなたも勝てる。数多ものアイドルひしめくステージで」

    四音「っ……そう言ってあなたも、ボクが結果を残せないとなれば見捨てるのでしょう?」

    学P「結果が残せないなんてことにはならない、と言っても信じられないでしょうから、約束しましょう。何があっても、あなたを見捨てないと。もし約束をたがえたその時は、深夜に女子高校生に声を掛けた変質者として、自ら警察に出頭します」

    四音「なっ……んで、そこまで……」

    学P「言ったはずです。有望なアイドルが、目の前にいるからと」

    四音「はっ……歯の浮くようなセリフを次から次へと。言っておきますが、ボクは初星の連中のようにキャッキャウフフするつもりはないですからね」

    学P「構いません。ある程度、他のアイドルと行動を共にする必要も生じますが」

    四音「あの連中と……まぁ、多少はやむを得ないでしょう」

  • 13二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 11:42:45

    学P「今日はもう帰りましょう。学園長に連絡を取ります」

    四音「はぁ。疲れました。まさかこんなことになるとは」

    --------

    十王邦夫「なるほどのぅ。月花君が把握してるなら問題ないじゃろう。移籍の手続きはこっちで済ませておく。気を取り直して、アイドル活動に励むとよい」

    四音「はい……」

    学P「ありがとうございます。お手数お掛けしました」

    十王邦夫「寮はもうみんな寝ておるじゃろうから、今日のところは宿直室にしてくれ。空きもあるじゃろ」

    学P「分かりました。四音さん、こちらです」

    四音「はい」

  • 14二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 11:51:42

    学P「皆さん、おはようございます」

    咲季「朝っぱらから全員集めて、どうしたのよ?」

    学P「皆さんに、紹介したい人がいます」

    ことね「紹介したい人ぉ?」

    学P「どうぞ、こちらに」

    スタ、スタ、スタ、スタ。

    手毬「この人は……」

    四音「…………」

    麻央「もしかして、極月学園の?」

    学P「はい。突然ですが、この白草四音さんもプロデュースすることになりました」

    一同「「「ええぇぇぇぇぇぇ!?」」」

  • 15二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 12:03:18

    リーリヤ「えっと……初星学園の人じゃ、ないんですよね……?」

    学P「移籍の手続きはすぐに終わります。正式に初星学園の生徒として、活動してもらうことになりますので、皆さんよろしくお願いします」

    燐羽「あら、ついにクビになった? 可哀相に」

    四音「この……」

    千奈「か、賀陽さま、お言葉が……!」

    四音「というか、その女は何故ここにいるのです」

    燐羽「別にいいでしょう。大会にはちゃんと極月のアイドルとして出てるんだし、普段の活動拠点がどっちでも」

    清夏「すごい入り浸ってるよね燐羽っち。もう慣れたケド」

    広「りんは。たまにすごい辛辣なことを言ってくる。刺激的……♡」

    四音(なんですかこの人、大丈夫なんでしょうね……)

  • 16二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 12:06:37

    莉波「なんにしても、これから一緒にアイドルやるんだよね。私3年生だから、困ったことがあったら何でも言ってね」

    佑芽「新しいお友だちだー! わーーーい!」

    美鈴「ふふ。よろしくお願いします」

    星南「生徒会長の十王星南よ。よろしくね」

    燕「副会長の雨夜燕だ。とりあえず、生徒会の1年よりはしっかりしてそうで安心した」

    佑芽「ちょっとそれって千奈ちゃんのことですか!」

    燕「お前も含まれてるに決まっているだろう馬鹿者!」

    佑芽「えぇーー! そうだったのかーーー!」

    四音(何なんですかこのお馬鹿な集団は……)

  • 17二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 12:19:10

    学P「四音さんには、1年2組に入っていただきます」

    佑芽「やったー! 一緒だぁ!」

    咲季「ま、1組が5人で2組は4人だものね」

    ことね「あとの2組のメンバーは……」

    千奈「倉本千奈です! よろしくお願いしますわ!」

    広「條澤、広。よろしく、ね」

    美鈴「秦谷美鈴です。ふあ……」

  • 18二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 12:29:18

    四音「同じクラスの、メンバー……」

    佑芽「?」

    千奈「?」

    広「やっほー」

    美鈴「ふあ……ぁ」

    四音「……まさか、私にこの人たちの面倒を見ろと言っているのではないでしょうね」

    学P「いえ、そんなことは」

    清夏「ぷっ。あっははははは! 四音っちサイコー!」

    リーリヤ「笑っちゃダメだよ清夏ちゃん!」

    佑芽「むぅ。あたしだってしっかりしてるんですよ! 生徒会にも入ってますし!」

    四音「しっかりしてないみたいなことを、さっき副会長の方が言ってましたが?」

    佑芽「うわぁ~~ん! 新しいお友だちがいじめる~~~!」

    千奈「わたくしたちが生徒会の先輩方に迷惑を掛けているの事実ですから言い返せませんわ……!」

  • 19二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 12:33:07

    四音「本当に騒がしい人たちですね……」

    広「そんな“新しいお友だち”に、朗報」

    四音「何でしょう」

    広「実は2組で一番の問題児は、美鈴」

    四音「は……?」

    美鈴「ふあ……」

    四音「あまりそうは見えませんが。少し、やる気のなさそうにしているだけで」

    佑芽「ふっふっふ。甘いよ四音ちゃん。美鈴ちゃんのやる気の出さなさを、甘く見過ぎているよ」

    広「なんと美鈴は、授業をサボっているところを私たち3人で探しに行かなくちゃいけないほどのサボリ魔なのだーー」

    四音「は……!?」

  • 20二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 12:36:02

    四音「この、3人で……?」

    佑芽「? ムッフー」

    千奈「? チナチナッ☆」

    広「? やっほー」

    四音「いや……さすがに、冗談でしょう。初星学園ではジョークの鍛錬もしているのですか?」

    清夏「冗談じゃないんだな~それが」

    咲季「あんたたち、思ったより大変なのねえ」

    リーリヤ「美鈴ちゃん、晴れた日はどこでも寝ちゃうから……」

    佑芽「美鈴ちゃん捜索隊、新たな隊員をゲットだ~~~!!」

    千奈「満場一致で四音さまが隊長ですわね!」

    四音「ふざけないでください…! 何でこのボクがそんな意味の分からない隊の隊長にならなければいけないのですか」

    広「決定事項。もう覆らない、よ」

    四音「ぐ、ぐあぁぁぁぁぁ……!」

  • 21二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 12:41:59

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  • 22二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 12:45:31

    四音「早くも先が思いやられるのですが、これからボクはどうすれば?」

    学P「ひとまず、他のアイドルたちと交友を深めるところからですね。円滑なアイドル活動のために」

    四音「この人たちとですか……仕方ありませんね」

    清夏「そんじゃ明日、海に行こっか」

    四音「は……?」

    清夏「だって夏っしょ? 夏といえば海っしょ? みんなで行くしかないっしょ?」

    四音「意味が分かりません。あなたまで変なことを言わないでもらえますか」

    佑芽「やったー! 海だーー! みんなで行こう~~~~!!」

    広「決定事項、だね」

    四音「……いい精神病院を、探しておいた方がいいのかも知れません」

    燐羽「がん、ばっ、て~♪」

  • 23二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 12:51:47

    星南「んん~~~っ。いい天気ね」

    燕「海水浴日和、というやつだな」

    莉波「四音ちゃんは、よく眠れた?」

    四音「はい。まぁ」

    麻央「寮のことで何かあったらボクに言っておくれよ。これでも寮長だから」

    四音「分かりました」

    清夏「お、四音っちおはよー♪」

    佑芽「みんなで遊びに行くの久しぶりだから楽しみ~!」

    ことね「言われてみりゃ久々だね。この人数だと全員誘うってことほとんどないし」

    手毬「たまには良いんじゃない。新しい人も増えたことだし」

  • 24二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 12:55:22

    学P「皆さんお揃いですね」

    四音「え、あなたも来るのですか?」

    学P「? そうですが」

    咲季「何かおかしいことでもあるの?」

    四音「いやいや、アイドルと一緒に遊びに行くプロデューサーがどこに……」

    千奈「極月学園では、なかったことなのですか?」

    四音「ある訳がないでしょう。それも、男性プロデューサーなんかと」

    清夏「そうなんだ? ちょっと味気ないねえ極月学園」

    四音「こっちがおかしいみたいに言わないでください」

    リーリヤ「ですが、センパイだけお留守番というのは、ちょっと寂しいです」

    四音(ダメだこの人たち、プロデューサーもほとんど友達みたいなものだと思っているようで……)

  • 25二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 12:59:52

    ことね「はっは~~ん。アンタもしかして、プロデューサーに水着見られるのが恥ずかしいのかナァ~~?」

    四音「はぁ!? なっ、こっ、このボクが、そんなこと、あるはずがないでしょう。アイドルなのですから水着仕事ぐらい想定しています。プロデューサーに見られるぐらい、何だというのですか」

    麻央「ははは。分かりやすいくらいに動揺しているね」

    清夏「どんな水着でPっちを悩殺するつもりなのかなぁ?」

    四音「だからボクは……!」

    莉波「それくらいにしようよみんな~。可哀相だよぉ~」

    千奈「皆様どうぞバスへ。倉本家専属のドライバーが、責任をもって海までお送りしますわ」

    燐羽「こういう時に金持ちがいると便利ねえ」

    四音「当然のようにこの女もいるし……」

  • 26二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 13:05:25

    広「海だ」

    佑芽「う・み・だ~~~~~!!」

    手毬「まずはパラソル設置だね」

    咲季「任せなさい! このパラソル奉行と言われた花海咲季が受けて立つわ!」

    ことね「誰に対して受けて立つって言ってんだよ……」

    燕「風だろうな」

    美鈴「ふあ……心地よく眠れそうです」

    清夏「美鈴っちもちょっとは手伝ってよ?」

  • 27二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 13:09:35

    咲季「よし、完成ね!」

    千奈「3つ持ってきておいて正解でしたわ!」

    星南「この人数だからね。2つではぎゅうぎゅうになると思ったのよ」

    ことね「ぷろでゅーしゃー、オイル塗ってぇ~~??」

    学P「お断りします」

    ことね「ケチ~~」

    手毬「平然とライン踏み外そうとしないでよ」

    燐羽「何を言っているの? ラインは踏み外すためにあるものよ?」

    リーリヤ「賀陽さんこそ何を言っているの……」

    燐羽「あら。プロデューサーとのギリギリ限界アイドル、も方向性の1つして良いと思うけど。そうだ、白草四音にやってもらいましょう」

    四音「ふざけたことを言わないでください」

  • 28二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 13:13:49

    清夏「そんじゃ、四音っちの水着お披露目タイムだね。Pっちもちゅうもーく!」

    学P「別にまじまじと見るつもりは……」

    清夏「あとでひっそりチラ見するつもりなんだー♪」

    学P「そうもしません」

    ことね「まーまー、せっかくだから見てあげれば? ラッシュガードを脱ぐところをさ」

    四音「ちょっ、何を余計なことを……」

    ことね「でもさぁ、全然興味持ってもらえないのも寂しいっしょ?」

    四音「それは……」

    ことね「おおっ! 四音ちゃんの乙女心発動、いただきましたー!」

    四音「この……!」

    咲季「ほどほどにしなさいよアンタたち」

    四音「そう思うなら助けて欲しいものですね……」

  • 29二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 13:22:14

    ことね「佑芽、プロデューサーを取り押さえろー!」

    佑芽「はーーい!」

    がしっ

    学P「ちょっと……」

    燕「よくあの体形で後ろから抱き着けるな……」

    星南「無自覚ほど恐ろしいものはないわね」

    四音「というか水着の披露なら、この場にいる全員がそうでしょう」

    清夏「だってもうみんな1回は見せてるし」

    ことね「お初なのは四音ちゃんだけでっせ?」

    燐羽「いいじゃない。初めてをプロデューサーに捧げても」

    リーリヤ「あの、その言い方だと、水着の初披露はもうみんなしたから……って、何言わせるんですか!」

    広「はじめてを、ぷろでゅーさーにうばわれる、いいね……」

    千奈「よくありませんわーーーー!!」

  • 30二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 13:24:12

    清夏「さ、四音っち、今だよ♪ Pっちの前で脱いじゃえ」

    四音「いや、こんな目の前で……」

    清夏「しょうがないなあ」

    がしっ。

    四音「は?」

    清夏「ことねっち、今だよ!」

    ことね「任せろ! うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」

    四音「ちょっと、何を……!」

    ことね「ゆっくり、ゆ~っくりファスナーを下ろしますからね~~」

    四音「や、やめ……!」

    佑芽「プロデューサーさんは目をつぶっちゃダメ!」

    学P「くっ……! まぶたを押さえられ……」

    四音「ちょっと……!!」

  • 31二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 13:29:45

    ことね「ゆ~っくり下ろしてぇ~~、はいっ!」

    バンッ。

    四音「っ…………!」

    一同「「「おおぉ~~~っ」」」

    ことね「中々にグッドな感じですなぁ。プロデューサーはいかがですか?」

    学P「いや、感想を求められても……」

    清夏「えぇ~~? アタシたちには言ってくれたクセにぃ~」

    学P「今と同じように言わされただけなんですが」

    佑芽「じゃあ同じように言っちゃってください!」

    学P「くっ…………」

    四音「…………」

    学P「えっと……十分に水着撮影の仕事もこなせると思います」

    ことね「はぁーあ」

    清夏「まぁ、Pっちはそうだよね」

  • 32二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 13:39:21

    清夏「てなワケで、Pっちってばこんな感じだから、恋なんてしちゃったら報われないぞぉ~~?」

    四音「は……? こ、っこ……ボクたちはアイドルですよ。プロデューサーに、こっ、こ、コケコッコッ、恋など、するはずがないでしょう……!」

    ことね「でも気になるんだよね~。どんな口説かれ方をして、初星に来ることになったのか」

    四音「は……口説かれ……いや、普通にスカウトされただけですが」

    ことね「ホントにそれだけぇ~? アンタなら“バカなこと言わないでください”で一蹴しそうだけどぉ~?」

    四音「くっ……」

    麻央「こらことね、詮索は良くないぞ。極月を辞めてまで来たんだ。口説き文句は気になるが、彼女なりの事情があったのだろう」

    ことね「はあ~~い。じゃあ口説き文句はプロデューサーに聞きま~~す」

    学P「それもやめてくれませんか?」

  • 33二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 13:44:04

    咲季「全く……準備できたんだからさっさと泳ぎに行くわよ」

    ことね「うっしゃ行くかぁ~っ。それーー!」

    一同「「「それーーーーー!!」」」

    燕「どうだ有村。久々に競泳勝負でもしないか?」

    麻央「受けて立つよ。人の少ないところまで行こうか」

    美鈴「ふあ……私はここで寝てますね」

    莉波「ほら四音ちゃん、私たちも行くよ」

    四音「え? ちょっと……」

    学P「荷物なら俺が見てますから」

    四音「そういうことではなく……」

    学P「では最初のプロデューサー命令です。海に入ってみんなと遊んで来てください」

    四音「なっ……なんてずるい」

    莉波「ほら行くよ。お姉さんの手につかまって」

    四音「お姉、さん……?」

  • 34二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 13:52:14

    莉波「うん♪ 3年生だし、私がみんなのお姉さんなの」

    四音「お姉、さん……ぐあ……!」

    莉波「ど、どうしたの…!?」

    四音「い、いえ……何でもありません……」

    莉波「でも……心配だよ……」

    四音(こ、こんな、本当に心配してそうな目を……)

    四音「っ……実の姉が、厳しい人だっただけです」

    莉波「あぁ、あの……。大丈夫だよ。みんながみんな、厳しいお姉さんじゃないから。咲季ちゃんも、ことねちゃんも、妹ちゃんがいるのに優しいでしょ? 私も、他の3年生も優しいから、安心して過ごしてね」

    四音「なっ…………まぁ、誰かの目を気にする必要はなさそうですね」

    千奈「四音さま~~~! 早くこちらへ~~~!」

    四音「別の意味で気疲れしそうですが」

    莉波「あはは……」

  • 35二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 14:05:08

    佑芽「四音ちゃん食らえー!」

    バシャン!

    四音「や、やりましたね」

    バシャン!

    佑芽「あいたっ! それならこれで、どうだ~~~~~!!」

    バシャシャシャシャシャシャシャ……!!

    四音「なっ……!」

    手毬「ちょっと、こっちにも……!」

    リーリヤ「きゃあああああ!!」
    千奈「わ~~~~~~!!」
    広「ひゃ~~~~」

  • 36二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 14:09:45

    ことね「おい! こっちまで巻き込むなよ!」

    四音「なんて馬鹿力……」

    手毬「体力だけが取り柄だからね、あいつ」

    佑芽「あぁ~~っ! 手毬ちゃんがあたしの悪口言った~~~!」

    手毬「耳もいいみたい」

    広「目もいいよ。校庭の端にいる美鈴を、教室から見つけられる、から」

    千奈「お鼻もいいですわ! 美鈴さんを匂いだけで探し当てたこともあるのですから!」

    四音「あの人は動物なのですか? あと秦谷さんは本当によく居なくなるのですね」

  • 37二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 14:19:52

    ことね「よーしみんな力を貸せ! 佑芽の動きを封じる!」

    清夏「りょうかーい!」

    リーリヤ「私も手伝います!」

    燐羽「面白そうね、乗ったわ」

    佑芽「わっ、ちょっ、みんなで来るなんてずる~~い!」

    ことね「善良な市民を巻き込んだ報いさ! さぁ四音、やるんだ! 佑芽に強烈な一撃を食らわせてやれ!」

    四音「強烈な一撃って……」

    手毬「何でもいいから適当にやれば?」

    莉波「こういうのは、それっぽくやってればいいから」

    四音「やれやれ……」

  • 38二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 14:24:53

    四音(さっきより少しだけ強めにすればいいでしょう)

    四音「いきますよ。ほら」

    咲季「佑芽、危ない!」

    バシャン!

    咲季「あだっ!」

    佑芽「お姉ちゃん!」

    咲季「佑芽。良かった……私の分まで、強く、生きて……」

    佑芽「お姉ちゃ~~~~~ん!!」

    四音「何をしているのですか」

    咲季「ちょっとぉ~、ノリ悪いわねぇ。姉が妹を守って命を落とす重要なシーンなんだからぁ~~」

    ことね「何のシーンなのかはサッパリわかんないケドな~」

  • 39二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 14:30:05

    四音「姉が、妹を、守る……?」

    咲季「何? 私そんな変なこと言った?」

    四音「い、いえ……」

    清夏「そっかぁ、四音っちのお姉ちゃんって」

    リーリヤ「白草、月花さん。ですよね……」

    ことね「確かに、妹を守る、って感じじゃなさそうだもんねぇ」

    咲季「ふん。姉の風上にもおけないわね」

    千奈「咲季お姉さま、あまり他の方のご家族を悪く言うのは……!」

    四音「構いませんよ。良い思い出がないのは、確かですから」

    莉波「それじゃあ、楽しい思い出、いっぱい作ろ? 初星学園で」

    四音「いや、ボクたちはアイドル…」

    ことね「アイドルだからこそ、楽しんでやんなきゃだろ? 自分が楽しめなくて、どうやってお客さんを楽しませるのさ」

    四音「それは……」

  • 40二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 14:37:49

    ことね「キレッキレのダンス? 宝塚ばりの歌唱力? 違うっしょ。アイドルには、アイドルにしかできないことがあるんだよ」

    四音「だとしても、ボクには、できるはずが……」

    咲季「ま、ウチに来たからには否応なしに、自分自身も楽しむことを求められるけどね。もちろんレッスンもトレーニングも欠かさないけど」

    ことね「キッツいぞ~? 咲季のトレーニング」

    手毬「あと食事もね」

    咲季「ちょっと! あれは改善したでしょ!?」

    手毬「ことねとの勝負で負けるまで変えなかった癖に」

    咲季「だってぇ~~~~」

    佑芽「お姉ちゃんを、いじめるな~~~!」

    咲季「佑芽……ありがとう。お姉ちゃんのために……」

    四音「だから何をしているのですか」

    佑芽「いじめられるお姉ちゃんを守るために妹が立ちはだかる重要シーンだよ!」

    四音「はっ……全く、拍子抜けしてしまいますね」

  • 41二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 14:40:42

    清夏「ね? 悩んでるのがバカみたいになってくるっしょ?」

    ことね「実際悩む必要なんかなくね? 自分のことを大切にしてくれない奴のことなんか忘れちまえよ」

    広「四音。私に効くこと、たくさん言ってくれそう」

    四音「ち、近寄らないでください。あなたからは良くないものを感じます」

    広「よくないもの……いい、ね」

    四音「何なんですかこの人は!」

    佑芽「広ちゃんはちょっと変わってるトコあるから」

    四音「“変わってる”の一言で済むのですかこれが?」

  • 42二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 14:45:21

    清夏「はいはーい、まだまだ遊ぶよ?」

    リーリヤ「四音ちゃんも、イルカさんに乗ってみませんか?」

    四音「イルカ……乗ったら写真を撮ってネットで晒すつもりですか?」

    リーリヤ「しないよそんなこと!」

    四音「スマホを構えてる人がいるみたいですが?」

    リーリヤ「燐羽ちゃん!!」

    燐羽「あ、ごめ~ん。ダメだった?」

    リーリヤ「もう~~~~」

    四音(どいつもこいつも制御不能すぎる……!)

    四音「あの……よく、一緒にやっていけますね。この人たちと」

    莉波「私は楽しいよ。やんちゃしちゃう人も多いけど、四音ちゃんもきっと、ここでの生活が楽しかったと思える日が来るから」

    四音「だといいですけど……」

  • 43二次元好きの匿名さん25/08/15(金) 14:54:58

    星南「みんな~~~~! そろそろお昼にするわよ~~~!」

    一同「「「はーーーい!」」」

    --------

    ことね「あれ? 麻央先輩と副会長は?」

    美鈴「あそこに見える島に行ってしまったようです」

    リーリヤ「えぇ……!?」

    広「すごい」

    学P「いつの間にか遠くまで行っていました。ですがあの2人なら大丈夫でしょう」

    四音(3年生も制御不能なのですか……)

    佑芽「お姉ちゃん! あとであたしたちも行ってみようよ!」

    咲季「いいわね! どっちが先に着くか競争よ!」

    ことね「あたしはパスだかんな~~」

    咲季「そうね。この戦いについていける来れる人だけが来なさい?」

    清夏「そんなの咲季っちと佑芽っちしかいないって」

    手毬「それより早くご飯食べようよ。美味しそ~~~~う」

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