- 1クラフトの影武者25/08/17(日) 12:37:42いいですか、落ち着いて聞いてください|あにまん掲示板https://bbs.animanch.com/img/5282450/1ああ、落ち着いてください。焦ることはありませんあなた(ラインクラフト)にお話があります いいですか?どうか、落ち着いてあなた…bbs.animanch.com
(ここのスレ主と上のスレ主は別人です)
─────
これは、もしも(if)の話。
ラインクラフトの昏睡から2ヶ月…
もし。
もし、眠ったままの彼女に影武者が居たら?
この物語は…あり得たはずのもう一つの歴史。
…そんなスレのPart5です。
オリウマスレとさせて頂いていますので、オリウマとしての参加も大歓迎です。
─────
前スレ
[オリウマ]影武者となった祈り手 Part4|あにまん掲示板https://bbs.animanch.com/board/5345873/(ここのスレ主と上のスレ主は別人です)─────これは、もしも(if)の話。ラインクラフトの昏睡から2ヶ月…もし。もし、眠…bbs.animanch.com - 2クラフトの影武者25/08/17(日) 12:41:11
影武者(本名:グリムラトレイア)
ラインクラフトの影武者となる事を選んだチームアスケラに所属するウマ娘。
クラフトの幼馴染であり、幼い頃から交流が多かったが諸事情によりトレセン学園への入学が一年遅れ、チームではクラフトの後輩となる。
元々はクラシック路線で活躍していたが、クラフトの昏睡により一転…彼女の影武者となる。
見た目はラインクラフトと全く違ったが、後に整形手術により影武者となる。
クラフト本人との見た目の相違点
・瞳の色が青い
・耳飾りの位置が反対
見た目(手術前)
青鹿毛のツーブロックとポニーテールを合わせたスタイル
肌の色は薄く、瞳の色はシアンブルー
髪飾りの位置は右
性格面
寡黙かつ冷静だが、時折年相応の面も…?
かつてメンタルが弱かったが、様々な体験を乗り越えて人並みには強くなった。
その他
演技が得意な為、普段はラインクラフト本人と遜色ない立ち振る舞いをしている。 - 3クラフトの影武者25/08/17(日) 12:42:13
このスレの大まかな説明
ラインクラフトが昏睡した後に、アスケラのウマ娘(クラフトの幼馴染)が影武者となる…と言ったのが大まかな流れです。
ふらっと訪れた方や気になって覗いてくれた方へ
このスレッドはメインストーリー第2部後編において、上記の『いいですか、落ち着いて聞いてください』というスレッドから派生したオリウマスレです。
影武者となった彼女にどんな事が起こるのか、どんな出来事に巻き込まれるのか。
そんな妄想を、影武者やチーム<アスケラ>のウマ娘となって体験していくスレッドとなっています。
※元ネタスレには、メタルギアソリッド5のパロディを多分に含みますので、ネタバレが苦手な方はご注意下さい。
基本的に自分の思いついた概念や感想などもバンバン書き込んじゃって下さい!
無論SSも大歓迎です。
オリウマ娘になりたい方へ
基本的にどのような立ち回りをするかはお任せします。
SSを書くのもよし、エミュをするのもよし、
影武者の正体を暴きに行くのもよしです。
※重要
ここではネームドのエミュも(一部)許可しています。
しかしイメ損や荒らしが見受けられる場合は削除しますので悪しからず。
- 4クラフトの影武者25/08/17(日) 12:44:11
判明している事
・ラインクラフトの影武者こと、グリムラトレイアはループしている。
・前世(上記の元スレ)の記憶が少し戻っている。
・ループ前とは異なり、バタフライエフェクトになり得るウマ娘が何人か存在している。(重要)
・ネオユニヴァースはクラフトが影武者であることを”何かしらの力”で看破している。
・ラインクラフト本人は”謎の場所”で今も尚、一人で走り続けている。 - 5クラフトの影武者25/08/17(日) 12:45:30
エレクトリック
チームアスケラ所属。
クラフトの後輩。クラフトみたいなアホ毛があるが、グリムラトレイアとは違い、似ているのはそこだけ。
元々、クラフトに憧れており、併走してもらったりしていたが、影武者として奔走するグリムラトレイアと行動を共にする内に、グリムラトレイアに憧れていった。
かなり能天気。最近気付いたが、ハグをするのが好き。されるのは愛されてる感じがしてもっと好き。
髪色 黒のポニーテール ライトオが髪を纏めた感じ
目の色 白
脚質 追込 - 6クラフトの影武者25/08/17(日) 12:54:11
コテハン解説
1:
言わずもがなここのスレ主。
上記の元スレのスレ主とは別人。
最近は本当に空気と化している…
クラフトの影武者:
1と同一人物。
大体エミュをする時にこのコテハンに。
今ではほとんどこちらのコテハンになっている
エレクトリック:
このスレにおける純粋なオリジナルウマ娘。
かわいいし健気で強いぞ(???) - 7クラフトの影武者25/08/17(日) 12:57:51
- 8クラフトの影武者25/08/17(日) 13:02:36
後は保守を…
- 9クラフトの影武者25/08/17(日) 13:05:49
保守2
- 10クラフトの影武者25/08/17(日) 13:22:05
最後の保守です
- 11クラフトの影武者25/08/17(日) 14:42:54
[影武者となった祈り手(前日譚)]
クラフトさんが昏睡して1ヶ月が経った。
昏睡の原因は不明…過去に幾つかの症例はあれど、目覚めたケースは非常に稀だという。
「…そこで、新たな治療法を試したいと言うわけですね?」
「話が早くて助かります、我が国では未だ認証されていない治療法なのですが…これしか方法はないでしょう。」
「でもこの計画がもし世間の公となったらかなり不味いんじゃ…」
「えぇ…そこが問題なのです。ラインクラフトさんはティアラウマ娘の象徴とも呼べる存在…そんな彼女に未承認の治療を行なったとなれば世間からの大バッシングは避けられないでしょう。」
隠し通すにも限度はある…どうすれば…
「…ドクターさん、これは提案なんですが…私をクラフトさんの影武者として仕立て上げると言うのはどうでしょうか…?」
「…成る程、その手が…しかし貴方は」
「良いんです。それにクラフトさんを演じる事でみんなを元気付けることも出来れば…」
「……分かりました、この書類にサインをお願いします。…記入すれば、もう後戻りは出来ません。」
…覚悟は出来てる。
慣れた手つきで書類にサインを書き込む。
「…これでよし。では翌日お願いします。」
「えぇ、手術の準備もありますのでまた翌日。」 - 12クラフトの影武者25/08/17(日) 17:33:25
グリムラトレイアのヒミツ
③実は、ある日を境に一人称がボクから私に変わっている。
何も思いつかなかったのでSSとの辻褄合わせのためのヒミツを… - 13クラフトの影武者25/08/17(日) 19:05:15
“やぁ『私』。気分はどうかな?”
「…またあなた?」
昨日からずっと頭の中に自分の声が響き続けている。
正確には私の幼少期の頃の声だ。
“ボクだって暇なんだよ、体の主導権は君にしか無いんだからさぁ…”
「主導権…?」
“その事もわからない感じかぁ…まぁ良いよ、特別に教えてあげる。”
「…何を言ってるかさっぱりなんだけど…」
“元々ボク達は一人だった。でもあの忌々しい黒い蝶に意識を幽閉されてから分離した感じ?
で、目覚めたは良いけど『ボク』はずーっと眠ったままだった…って感じかな。”
「そうだったの?…って言われてみれば急に自分の一人称を変えてたっけ…」 - 14エレクトリック25/08/17(日) 20:04:34
アルバイト終わったー!
アルバイト中に皐月賞の負け方とかエレクトリック総受け概念とか考えてた!多分疲れてる! - 15クラフトの影武者25/08/17(日) 20:29:54
- 16エレクトリック25/08/17(日) 20:39:34
よくあるみんなの好意が1人に向いてるってあれ
エレクトリック→憧れだったり頼れる先輩→みんな
みんな→好意→エレクトリック
みたいな感じ
バイト中の欠けた思考で考えたから続かない - 17クラフトの影武者25/08/17(日) 20:48:23
ガイドラインがなかったら色々際どい事になりそう…(小並感)
- 18エレクトリック25/08/17(日) 20:54:08
そりゃもうなかったらイチャイチャですよ()
- 19クラフトの影武者25/08/17(日) 20:55:59
しかし見てみたい気持ちが出てしまうのがなんとも…おのれ自分の煩悩…()
- 20エレクトリック25/08/17(日) 20:59:18
書いてもいいですけど一応はね?
- 21クラフトの影武者25/08/17(日) 20:59:43
うん…そういうのは外部サイトがいいですねこれは()
- 22エレクトリック25/08/17(日) 21:06:52
ここは健全に行きましょう
- 23クラフトの影武者25/08/17(日) 21:12:44
それが一番いいですね…()
- 24クラフトの影武者25/08/17(日) 21:48:25
「蹄鉄よし、靴よし…その他備品もよし…準備出来たよ〜!」
今日は珍しく私が準備当番だった。
色々なことはトレーナーさんから叩き込まれてるとはいえ少し不安だったけど…案外どうにかなった。 - 25エレクトリック25/08/17(日) 22:01:11
「すいませーん…はぁはぁ…遅れました……」
友達と話してたら遅れた…! - 26クラフトの影武者25/08/17(日) 22:26:05
- 27エレクトリック25/08/17(日) 22:43:02
「ふぅ、ありがとうございます」
よし、私も頑張らないとな。とりあえず今日の予定聞こ。 - 28クラフトの影武者25/08/17(日) 22:47:52
「今日は次走が違いエレクトリックの実践トレーニングだ、距離は2000m…ホープフルステークスと同じ距離だ。
それでは…まずは私と走ってもらおう。」
シーザリオがエレクトリックちゃんにトレーニング内容を伝え、準備に取り掛かる。
「今回は私との1対1だ…手を抜かず掛かってこい!」 - 29エレクトリック25/08/17(日) 22:50:25
「はい!んー…ふぅ。いきます!」
…ゲートが無いのは救いだね……うん。 - 30クラフトの影武者25/08/17(日) 22:51:53
- 31エレクトリック25/08/17(日) 22:54:19
- 32クラフトの影武者25/08/17(日) 22:59:24
(大差を付けたって事にしますね)
「ふーっ……すごい追い込みだったね、これなら次走も勝てるよ!」
「あ、急にオフになった。」
まさかのシーザリオが大差を付けられる事態に。
シーザリオを見ている限り何かアクシデントがあったわけでも無いから…
「…とんでもない後輩が来ちゃったなぁ。」
- 33エレクトリック25/08/17(日) 23:02:58
「は…はい……頑張ります……!」
ちょっと飛ばしすぎた…!なんか…最近制御が効かない!この前まで大丈夫だったんだけどな…これも本格化の影響なのかな……? - 34クラフトの影武者25/08/17(日) 23:09:22
「…ちょっと失礼。」
「あ、キミは…?」
スタスタと私の目の前を通り過ぎ、エレクトリックちゃんに近づいていくウマ娘が一人。
「…やっぱり、本格化を迎えているとはいえ明らかにスペックがジュニア級のウマ娘のそれじゃ無い…下手すればクラシック、いやシニア級のウマ娘にも匹敵する程の発達だ」
何かを呟きながらせっせとタオルとスポドリをエレクトリックちゃんに手渡している。
…確か新しくアスケラに来た子だったっけ?
- 35エレクトリック25/08/17(日) 23:15:43
「あ、ありがと。そういえばあいさつしてなかったね?」
全く会わなかったからなぁ - 36クラフトの影武者25/08/17(日) 23:20:32
「私はトリガー。短くてありきたりな名前ですが覚えてくれると有難いです。」
そうそう、あの子はトリガーちゃん…三本線の流星と、爪痕を模した耳飾りが特徴的な子だ。
「ありがとうねトリガーちゃん、でもトレーニング中だったんじゃ…」
「安心してください、トレーニングを全て終わらせたので手伝いをしているだけです。」
…うん、速いような…
- 37エレクトリック25/08/17(日) 23:35:53
「早いね、トリガーちゃん」
なんか不思議な子だなぁ - 38クラフトの影武者25/08/17(日) 23:45:57
人物解説
トリガー
チームアスケラに最近入部したウマ娘。
ボーイッシュな外見かつ声のトーンも低い為か、耳と尻尾さえ隠せば男の子とウソをついても簡単に騙せる程である。
外見
毛色 暗めの栗毛
髪のスタイル ミディアムのボブカット
瞳の色 ダークブルー
勝負服
対Gスーツの上にフライトジャケット
各部には銃を加えた狼のエンブレムが貼り付けられている。
性格
几帳面かつ丁寧。
それに加えてノリがいい面も持ち合わせている。
…が、これはあくまでも普段の性格であり…?
レース中
完全に無口だが、目つきが鋭くなる。
“狙った獲物は確実に撃墜する”かの様な動きをする為、練習相手からは『ターフの撃墜王』とも呼ばれている。 - 39クラフトの影武者25/08/17(日) 23:47:16
…とまぁトリガーの解説を書いたわけなんですが…
元ネタはわかる人にはわかると思います - 40エレクトリック25/08/17(日) 23:54:39
かっこいい勝負服してるね
- 41クラフトの影武者25/08/17(日) 23:58:33
- 42エレクトリック25/08/18(月) 00:27:44
なんか対Gスーツって走りにくそう
- 43クラフトの影武者25/08/18(月) 00:41:23
- 44エレクトリック25/08/18(月) 00:51:20
エスコンやったことないんですよねー
- 45クラフトの影武者25/08/18(月) 01:15:21
- 46エレクトリック25/08/18(月) 06:51:39
「あ、もう行っちゃった」
後でお礼しておこうかな - 47クラフトの影武者25/08/18(月) 12:10:04
今日はアルバイトがあるので夜から失礼します…
- 48エレクトリック25/08/18(月) 13:08:26
アルバイト頑張って下さい!
私はSS書いとくんで! - 49エレクトリック25/08/18(月) 16:39:27
思い付いたから朝日杯FSのSS書いてきました。
「おぉ…!これが私の勝負服!」
オレンジ色をメインカラーにした、前にチャックが着いている大きめのパーカーを着ており、下はホットパンツなのだがパーカーで隠れている。袖は大きく、手には指ぬきグローブを付けていた。
フードには耳を覆える場所を付けており、メンコの上から更に防音してくれる。スタート後には、簡単にフードは脱げるようになっており、走りの妨げになることは無い。
「Cute!ナイスな勝負服ね!」
「ですよね!あと、呼び間違えちゃったのに、ハート先輩も手伝ってくれてありがとうございます!」
「No problem.貴方がクラフトの後輩なら、私の後輩でもあるもの」
実はエレクトリックはトレーナー室でそのまま着替えていたのだが、たまたま訪ねてきたデアリングハートの事をグリムラトレイアが来たと勘違いし「先輩、手伝ってくださいよ」と甘えた結果がこれだ。
「サイズ合わせも諸々終わらしたうえでの試着ですけど、やっぱり気分上がりますね」
「そうね。私も勝負服が来た時は気分が上がったわ。
……そういえば、確認はしたけどちゃんと下は履いてるわよね…?」
「…?当たり前じゃないですか。ほら、ホットパンツがちゃんとありますよ?」
「No way!簡単にめくったらダメでしょう!履いているとはいえ…もう……」
「あ、ならこうしたら大丈夫ですよ」
エレクトリックがパーカーの前のチャックを開ける。胸を隠す為の服があるだけでへそや肩も出ている。一番近いのはネオユニヴァースやゴールドシチーの勝負服だろうか。
「……とりあえず前は閉めなさい…!」
中に着ている服にはエレクトリックのEが刺繍されているのでそれも合わせて見せようとしたが、その前に無理やり閉められてしまった。
「そういえば、そろそろ朝日杯ね?応援してるわ」
「ありがとうございます!最近すごく調子がいいですし、絶対勝ってきますね!」 - 50エレクトリック25/08/18(月) 16:41:36
『今年もやって参りました。来年のクラシック三冠の主役を決めるやもしれないジュニア期の一戦、朝日杯FS。今年もメイクデビューから華々しい勝利を収めた実力者が集いました』
「ラトレイア先輩、メンコ付けてください」
出走の少し前、控え室にてエレクトリックとグリムラトレイアは勝負服の最終確認をしていた。なにせ初めての大舞台。せっかくの衣装を台無しにするわけにはいかないからだ。
「しょうがないなぁ…くすぐったくない?」
「大丈夫です」
リラックス出来ているのか、長くて床についてしまっているしっぽもゆっくりと動いていた。
メンコをつけ終えた後に、グリムラトレイアはエレクトリックの顔に手を添える。忘れている事は無いだろうが、再確認だ。
「エレクトリックちゃん。言ったことは覚えてる?」
「はい!過度にゲートを意識しない。常に自分のペースで走る。判断を迷わない。ですね!」
「そう。今のエレクトリックちゃんに詳しい作戦を考えて提案しても、その場のパッションで何とかするタイプだから」
「それ褒めてます?」
「褒めてるよ。とにかく、今は経験あるのみだね」 - 51エレクトリック25/08/18(月) 16:45:01
地下道を進み、ターフに出る。フードは既に被っており、防音対策はバッチリだ。少し走って、ターフの様子も確認してからゲートの前までやってくる。
「お、エレ。やっと来たんだね」
「あ、キャップだ」
ゲートの前で立ちすくんでいたエレクトリックの横にやってきたのはキャップレート。同じクラスの同級生であり、少し研究者風の勝負服を見に纏っている。
「ドーピング検査は通ったの?」
「流石にのんでねぇって。タキオンさんをなんだと思ってるんだよ」
「あはは。エアグルーヴさんにでも止められた?」
「それもあるけども……」
談笑中にファンファーレが鳴り響く。その音を聞き、キャップレートは自然とゲートに向かった。エレクトリックは最後にゲートに入らせて欲しいと頼んである。皆が入った後に、ゆっくりと、目を細めてゲートに入る。無骨な鉄の塊。だが、周りの音はあまり聞こえない。ゲート試験を含めても、今が一番落ち着いている。
ゲートが開いた。スタートダッシュは好調。そのままペースを確認しながら後方で待機する。勝負は最終直線。そこで一気に追い抜かす。
「…あれ?」
どこかペースが遅い。それもかなりのスローペース。逃げの子の作戦なのか、それとも単純に遅いのか分からないがこのまま自分のペースで進めば第四コーナーに差し掛かる前に先頭に立ってしまう。流石に前に進めば他の子も対応はするだろうが…… - 52エレクトリック25/08/18(月) 16:46:20
「常に自分のペースで…判断は迷わない!」
そのままペースを落とさずに大外から徐々に先頭に迫っていく。スタミナにはまだ余裕がある。
第四コーナーに差し掛かった。今のエレクトリックの位置は五番手、かなり前に出てしまったがもう問題はない。
「全員ぶっちぎってやる!」
エレクトリックの視界に稲津が走る。
決してノイズ等ではない。
エレクトリックが全てを圧倒するための合図だ。
「させるか!」
足を溜めていたキャップレートもここでようやく最内を通り先頭に肉薄する。
元先頭を抜き去った後、キャップレートは4と書かれたハロン棒を見た。残り400メートル、それまでにエレクトリックに追いつけばいい。大外から先頭に躍り出たであろうエレクトリックは視界の端にいる。
「…待て、なぜ視界にいる!」
ハロン棒は柵の内側に設置されている。それを見ているならば例え少し離されていようと見えるはずはない。自分は内側を向き、エレクトリックは先程まで大外にいたのだから。それなのに視界の端にいるならば……
残り400メートル地点にして既に相当な差が着いているということだ。 - 53エレクトリック25/08/18(月) 16:47:35
「あ…はははは!」
体が自由に動く。いつもよりも早く足が回って、明らかにスピードが出てる!
自然に口角が上がってしまう。
もう他の子なんて気にしてたら勿体ない!
もうあと何メートルかも分かんないけど……
ぶっちぎる!
「これは…圧倒的ね……」
「はい、この前の練習でも思いましたが、逆に体が心配になってきます」
「…エレクトリックちゃん……」
キングヘイロー、シーザリオにグリムラトレイアは、観客席から見ていた。
そのあまりにも早い加速を。
その他者を突き放す圧倒的な速度を。
その凶暴にも見えた笑みを。
「とりあえず、トレーナーにこの後の病院に行くことを言っておきましょう」
「えぇ、最終直線のタイムがジュニア期にしては早すぎます。シニア期ならまだしも…」
「あ、私エレクトリックちゃんを迎えに行ってきますね」
「お願いするわ。言い方はあれだけど、彼女が一番懐いているのは貴方ですもの」
グリムラトレイアは急いで控え室に戻っていく。トレーナーに電話をしながらキング達もそのあとを追っていった。
「はぁ…はぁ……ふぁ……」
「おいおい、ここで寝るなよ?今日の主役さんよ」
「ふぇ…キャップか……いや…疲れた……」
「そりゃこっちも同じだ。それはそうと、主役は主役らしく堂々としていてくれ。ほれ、今日の勝者のウィニングランだ」
キャップレートに手を掴まれてエレクトリックはようやく立つ。疲れた足を一歩踏み出してウィナーズサークルに向かう。しかし、足が重い。
「あ…あれ……?体が…また……」
エレクトリックの体が倒れる。指の一本も動かせずに意識は落ちていく。
(またやっちゃった……ラトレイア先輩に…怒られ…そう……) - 54二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 18:15:20
スレ立て乙!
- 55クラフトの影武者25/08/18(月) 18:59:56
- 56クラフトの影武者25/08/18(月) 19:11:00
ここでトリガー視点の過去を…
誰も居なくなったトレーニングコースを走り終えた直後、背後から声がかかる。
「おいトリガー、またやってんのか?」
「…メビウス。見てたんだ。」
「見てたっつーか…偶然見かけたんだよ。お前明らかにオーバーワークじゃねぇか…」
メビウスの言うことは最もだ。しかし…
「物足りないんだ。いくらトレーニングをこなしたって…それにこの程度じゃ僕の憧れには到底届かない。」
「お前の憧れ…あぁ、キングヘイローの事か…確かにあの走りは圧巻だったが…」
「いつか僕も、自分の脚であの舞台で駆け抜けたいんだ。だからもっと速く…強くなる。…イテッ」
メビウスが軽く僕の頭を叩く。
「トリガーは詰めすぎなんだよ…ったく、早く戻ってこいよ?今日はケバブを用意してんだから…」
「今すぐ戻る。」
「早っ…トリガーはほんっとケバブが好きだよなぁ…」
「ケバブはケバブでも、メビウスの作ったケバブが好きなだけ。」
メビウスの作ったケバブがあるなら話は別、早く帰って食べないと。 - 57エレクトリック25/08/18(月) 19:19:36
- 58クラフトの影武者25/08/18(月) 19:23:50
救いはあった(安堵)
- 59エレクトリック25/08/18(月) 19:30:55
後で、具体的にはクラシック期でもう一回落としますけどね!
- 60エレクトリック25/08/18(月) 19:47:03
ちなみに今の私の状態はアプリの描写でも時々あった、エンジンだけが上等な車ですね。
エンジンの出力がデカすぎてフレームが壊れる感じです。 - 61クラフトの影武者25/08/18(月) 20:13:55
- 62エレクトリック25/08/18(月) 21:32:44
- 63クラフトの影武者25/08/18(月) 21:35:37
「!良かった、目が覚めた…」
「……やはり身体が追いついてないから…いや、今はそんな分析をしてる場合じゃないか……気分はどうですか、エレクトリックさん。」
トリガーちゃんと訪れた病院でエレクトリックちゃんの目覚めを待っていたが…ようやく目覚めてくれた。
幸いな事に、眠っていたのは数時間だった。
- 64クラフトの影武者25/08/18(月) 21:38:52
トリガー、エレクトリックの同期説(?)
いや急に思いついちゃったもので… - 65エレクトリック25/08/18(月) 21:44:06
「先輩…?私、どのくらい寝てました?」
そんなに経ってないといいな…… - 66エレクトリック25/08/18(月) 21:46:06
1個下くらいの認識でしたね私
- 67クラフトの影武者25/08/18(月) 22:03:49
「大丈夫、数時間しか経ってないよ。ライブは延期になっちゃったけど…まぁ気を落とさないで、せっかく勝ったんだから!」
ライブは延期になった旨の話を伝え、励ましの言葉を掛ける。…励ましになってるかどうか分からないけど…
「…エレクトリックさん、聞きたいことがあります。レース中、何か普段は見えない様な物を見たり、いつもとは違う何かを感じたりはしませんでしたか?」
トリガーちゃんが一歩前に出てエレクトリックに問いかけている。
真意は定かでは無いけど…気絶しちゃったことと関係あるのかな?
- 68エレクトリック25/08/18(月) 22:13:04
「あー…いつもより体が動いた…かな?なんか、バチバチーってなったね」
調子が良かった…調子が良すぎた?のかな? - 69クラフトの影武者25/08/18(月) 22:19:29
「…同じだ、前の僕と……きっとそれは”領域”と呼ばれるものの片鱗だと思います。」
「ゾーン…?ゾーンって…確か時代を変えうるウマ娘が発言させるって言うあの?」
ちょっと前に聞いたことがある。
確か…生徒間の噂になっていたものだ。
- 70エレクトリック25/08/18(月) 22:27:11
「…?いやいやいや、ないですないです。私、そんな大層なウマ娘じゃな……ん?前の?」
なんか引っかかる言い方…ラトレイア先輩みたいな……気のせいかな…? - 71クラフトの影武者25/08/18(月) 22:33:36
「…以前、僕は模擬レースをした時に”領域”を不完全とはいえ発現させたんです。…いや、正確には発現してしまったと言った方が正しいですね…」
どこか言葉に含みがある…あんまり思い出したく無い事なのかな…?
- 72エレクトリック25/08/18(月) 22:50:34
「……その領域ってどんな感じ?」
私のが領域なのかも分かんないけど、聞けることは聞いておこう……思い出したくない事じゃないよね……? - 73クラフトの影武者25/08/18(月) 22:57:42
- 74エレクトリック25/08/18(月) 23:14:06
「…?……空?もし私のが領域だとしてもそんなに空って感じじゃなかったなぁ……」
私のは…こう、視界の端に電気が走ってる感じなんだよね。バチバチなってる… - 75クラフトの影武者25/08/18(月) 23:17:47
- 76エレクトリック25/08/18(月) 23:30:56
「んー…分かんないなぁ……」
ぐぅぅぅ
「…すいません……お腹すきました……」
すっごいお腹の音なりました…… - 77クラフトの影武者25/08/18(月) 23:34:03
「あっちょっと待っててねエレクトリックちゃん。」
カバンの中を漁り、とあるものを取り出す。
「…じゃーん♪シーザリオの作ってくれたおにぎり持ってきたんだ!」
補食の為にと作ってくれていたおにぎりがここで役に立つとは…後でお礼を言っておかないと。
- 78エレクトリック25/08/18(月) 23:53:50
「あ、ありがとうございます!」
レース前もなんだかんだ食べてなかったんだよねー
…口開けてたらしてくれるかな……
「あーん…」 - 79クラフトの影武者25/08/19(火) 00:08:42
- 80クラフトの影武者25/08/19(火) 00:51:25
トリガーの裏設定を
トリガーの領域は現時点では不完全ですが、領域が完全体に近づく度に空が晴れていき…最終的には成層圏に似た景色になるみたいなのを予定してます - 81エレクトリック25/08/19(火) 00:55:05
- 82クラフトの影武者25/08/19(火) 01:30:10
「大丈夫、この後外食の予定があるから…それよりこれで足りるかな…?」
「足りなかったらメビウスの焼いてくれたケバブが……いや、流石にキツいかな…?」
うーん…流石に病み上がりにケバブは辛いんじゃ…
- 83エレクトリック25/08/19(火) 01:39:00
「…できたらケバブも食べていいですか…?」
なんかかなりお腹すいて…最近でも食べる量が多くなってきたんですよねー。 - 84クラフトの影武者25/08/19(火) 01:41:16
「分かりました、それではケバブをどうぞ。…ソースはどうします?チリソースとヨーグルトソースがありますけど…個人的にはチリソースを推したいです。」
「トリガーちゃんはケバブが好きなんだ?」
「そうですね、特にメビウスが作ったケバブが大好きです。」
- 85エレクトリック25/08/19(火) 01:45:27
「じゃあチリソースで貰おうかな。ヨーグルトはそんなに好きじゃないし……」
何気に初めてケバブって食べるな……なんか楽しみ - 86クラフトの影武者25/08/19(火) 01:52:42
「チリソースですね?(タッパーの中に入っていたカットされているケバブをパンに挟んで行く)…はい、完成です。常温でも美味しく食べられるはず…」
…美味しそう……ってダメダメ、後で食べにいくんだから…
「エレクトリックちゃん、流石にこれぐらいあれば足りるよね…?」
- 87エレクトリック25/08/19(火) 01:56:20
「とりあえずは大丈夫だと思います」
流石にたぶん足りないとは言えない……退院出来たら食堂で沢山たべようかな。
…この前までは大丈夫だったんだけどなぁ。 - 88クラフトの影武者25/08/19(火) 01:59:24
「…物足りないって顔をしてますね、エレクトリックさん。おそらく本格化による急成長が要因かと。例として一つ挙げるなら…トレセン学園入学前のキタさんと入学後のキタサンとかですね。…急にあんなに身長が伸びたんです、エレクトリックさんもああなるかも知れませんよ?」
トリガーちゃんが事細かに解説してる…
- 89エレクトリック25/08/19(火) 02:03:15
「う…バレちゃいました?」
身長かぁ……今150センチだけど、もうちょっと伸びるかなー。
…体重は重くなりすぎないようにしないと……! - 90クラフトの影武者25/08/19(火) 02:08:22
- 91エレクトリック25/08/19(火) 02:11:59
「……じゃあお言葉に甘えて!いただきます!」
後でお医者さんに怒られそうだけど…別にいいや!美味しそうだし!実際美味しいし! - 92クラフトの影武者25/08/19(火) 02:17:18
- 93クラフトの影武者25/08/19(火) 07:12:33
トリガー視点その2
…僕はチームを転々としている。
最初に入ったチームでは方向性の違いから。
だって明らかに過保護というか…僕の望んでいるトレーニングを一切やらせてくれなかったから僕の方から契約を打ち切ってしまった。
その次に入ったチームでは明らかにチームメンバーが僕の事を敵視してて、挙げ句の果てに僕の私物を叩き壊してた。
まぁメビウスが全員ギャフンと言わせてたけど…
…そして今に至る。
偶然にも憧れのキングヘイローさんが居るチーム…チームアスケラへと加入することとなったけど…
「…このチームなら、しっかりとやれそうだ。」
早速チーム室の扉を開いて中に入る。
「失礼しま……」ガラガラ
…扉を開けた瞬間、目に飛び込んできた光景。
それはラインクラフトさんと思しきウマ娘がフサイチパンドラさんを膝枕している光景だった。
「あっ…」
「…した…」ガラガラ
「ちょっ、ちょっと待ってぇ!?」
─────
「…びっくりしました、てっきり二人でお楽しみの最中かと…」
「決してそんな邪なことじゃ無いからね!?…って…君が移籍希望の?」
ラインクラフト…?さんが眠っているフサイチパンドラさんの頭を撫でながら質問をしてくる。
「はい、前にいたチームが酷くて…それで移籍希望をチームアスケラに提出した…というのが事の顛末です。」 - 94クラフトの影武者25/08/19(火) 08:57:10
トリガーの秘密
①実は、父親は戦闘機乗り。
②実は、勝負服のデザインを過去に2回変えている。 - 95エレクトリック25/08/19(火) 09:58:11
- 96クラフトの影武者25/08/19(火) 12:44:41
まぁ初対面でこれだとそっ閉じしたくもなりますよね…()
- 97クラフトの影武者25/08/19(火) 17:15:40
さて…そろそろ影武者の方も動かすべきかな?
- 98エレクトリック25/08/19(火) 17:48:25
私は後で皐月賞とダービーのSS書くつもりです。
もう一気に書いた方が良さそうな展開になってしまいました。 - 99クラフトの影武者25/08/19(火) 18:00:28
- 100エレクトリック25/08/19(火) 18:05:56
大丈夫ですよ
概念だけ呟いてくれたら勝手に拾って書く時あるんで - 101クラフトの影武者25/08/19(火) 18:49:01
影武者ちゃん、実は青鹿毛じゃなくて芦毛説
シニア期から真っ白になったり…まぁ整形手術してるので真っ白になることはなかったという事で… - 102エレクトリック25/08/19(火) 19:45:10
なんかラインクラフトの髪白くなってない?
偽物だったの!?
パターン? - 103クラフトの影武者25/08/19(火) 19:45:47
多分夢オチになるのかな…?
- 104エレクトリック25/08/19(火) 19:52:33
芦毛のラトレイア先輩と鹿毛のクラフト先輩の二人に甘やかして貰える夢を見るパターンですねこれは……
- 105二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 20:50:19
- 106クラフトの影武者25/08/19(火) 20:53:21
- 107エレクトリック25/08/19(火) 21:44:04
- 108クラフトの影武者25/08/19(火) 22:05:09
いかん、エレクトリックが壊れてしまう…()
- 109エレクトリック25/08/19(火) 22:34:04
書きたいけどエッチな展開しか思いつかないや
- 110クラフトの影武者25/08/19(火) 22:37:13
うーん…どうします?()
- 111エレクトリック25/08/19(火) 22:44:27
…自分用で書いてこよ……(作者特権)
- 112クラフトの影武者25/08/19(火) 22:52:19
自分の中で留めておくのが一番ですね…
トリガーの設定をもう少し
以前に所属していたチーム
1.チームメイジ
悪いチームではなくむしろ評判良いのチームである。しかし担当の安全性を重視し過ぎているばかりにトリガーのスタンスとは合わなかった為か、トリガーは脱退した。
2.チームスペア
トレーナー自体は悪くなかったのだが、一部の担当ウマ娘から物凄く敵視されていた。
その後に出来事がエスカレートしていき…
最終的に同室のウマ娘であるメビウスにとっちめられ、解決すると同時に脱退。
- 113エレクトリック25/08/19(火) 23:23:00
私もどこか他のチームに行くかもしれなかったんですかね
- 114クラフトの影武者25/08/19(火) 23:35:56
ありえなくも無いですね…
- 115クラフトの影武者25/08/20(水) 00:34:05
[在りし日の出来事(時間軸は特に決まってない)]
「くーちゃんセンパイとアイちゃん、こっちこっち!次はこのアトラクションとかどうかな!」
「パンドラさん、そんなに慌てなくても時間はまだたっぷりあるからね?」
「わ、私はまだまだ行け…うっ…」
「あぁ言わんこっちゃない…酔い止め飲まないからこうなるんですよアイさん。」
「少しハメを外しすぎよ…ほら、即効性の酔い止めを持って来たから飲みなさい。」
「面目無いわ…」
「…それとクラフトさんの言う通り、閉園時間まで全然余裕あるからそんなに急がなくても…荷物は私とトリガーちゃんで持っておくから楽しんできて。
それとしばらくアイさんは私たちと一緒に荷物持ちしてて下さい。」
「…はぁ、僕も色々試してみたいんだけど…まぁ仕方ない、クラフト先輩の退院祝い兼、アイ先輩の祝勝会ですからね。」
歴史に残った一戦の後…目を覚ましたクラフトさん。長い間ずっと待ってた。
影武者としての使命を終えた私は人知れずフェードアウトするのみだったのだが…
「待って……ラトレイア…なんだよね?」
…あんな顔をクラフトさんにされてしまっては何処にも行かなくなってしまう。
……ほんっと…もう全部元通りだなぁ。
……ただ一つを除いて。
時は少し遡る… - 116エレクトリック25/08/20(水) 00:53:51
>>115これの幸せそうな雰囲気の後にこれ載せるのなんかあれなんですけど。まぁ載せますけどね?
「それじゃあエレクトリックちゃん。またね」
「体にかなり負担がかかっていたと思うので、気を付けてください。それでは」
グリムラトレイアとトリガーを見送り、残っていたケバブをもう一口食べる。肉が美味しい。空きっ腹にこれを詰め込むのは、少しダメかもしれないがそれでも手が止まらない。
「ふぅ…美味しかった……」
少し眠気がやってくる。このまま寝たらダメな気がするので体を起こし、立ち上がった。お医者さんにはなるべく安静にと言われていたが、多少歩く程度なら大丈夫だろう。靴を履き、腕にまだ刺さったままの点滴とそのスタンドを杖代わりに持っていく。
ベッドから降り、一歩踏み出した瞬間。全身を激痛が駆け抜けた。
「がっ…はぇ……?」
全身の骨が折れているのではないかと思う程の強烈な痛み。スタンドを掴むが流石に全体重は支えきれずに床に倒れてしまう。何とか起き上がろうと体を起こすと、今度はつい先程食べたものを全て吐き出してしまった。
グリムラトレイア達と話している時の身振り手振りでは何も無かったのに、歩き出した今になってなぜこれほどまでに痛いのか。
疑問が次々と浮かんでは痛みで消されていく。断続的に続くこの痛みは、偶然数分も経たずにやってきた看護師によって緊急処置されるまで続いていた。
結果的に言うと、体に大きな異常は見られなかった。ただ、足の筋肉がボロボロになっているのだそう。放っておいても治る、言わば筋肉痛のようなものだが、ここまでだと足から全身に伝わった痛みはとても強烈だっただろうとも言われた。
「あの…すいません……出来たら、先輩達には、この事は言わないでくれないですか?…ただでさえ昏睡したりしてたのに、これ以上迷惑をかけたく無いですから……」
入院期間は一週間ほど伸びたが、これほど怪我をしていたのに一週間で治りかけているのはかなりおかしい部類だと言われていた。
- 117クラフトの影武者25/08/20(水) 00:56:38
>>115の続き
「……今…なんと?」
「もう一度説明します…良いですか、落ち着いて聞いて下さい。」
診療室にてドクターの話を聞いていた私は信じられないようなことを話された。
「…あなたの体は完全に”ラインクラフト”そのものに……聞いていますか?」
頭の中が真っ白になる。
「はっ…えっ?それって何かのジョークですよね…?」
そうだ、これはきっと何かのドッキリだ…そうに違いな…
「いえ、これは紛れもない事実です。」
「(宇宙猫と化したラトレイア)」
「整形手術の手筈も整えたのですが…もうあなたの肉体が整形手術に耐えられない可能性が浮上した為、再度の整形も不可能となって…」
「………分かりました、ドクターさん。」
「…ラトレイアさん?」
「私は死ぬまでずっと…もう一人のラインクラフトとして生きます。」
…という出来事が前にあった。
つまり、私はまだクラフトさんとそっくりなままなのだ。
少し遅れて来たエレクトリックちゃんとも合流し、後は各々が戻ってくるまで荷物番だ。
「…こう見るとクラフト先輩とラトレイア先輩って瞳の色と髪飾りの位置ぐらいしか見分ける方法が無いですね…それぐらいそっくりです。」
「私だって気にしてるんだから言わないで……そういえばエレクトリックちゃんは何処のアトラクションにも行ってないけど…」
私の言葉の後、いたずらっぽい笑みを浮かべてエレクトリックちゃんはこう答えた。
「私、ラトレイア先輩とアトラクションに乗りたいんです。…良いですよね?」
…可愛い後輩からのお願いだ、断る道理もない。
「…もう、仕方ないなぁエレクトリックちゃんは…みんなが戻って来たら二人で行こっか。」
「やったぁ!沢山行きたい場所があるんです、約束ですからね!」
…私は影武者。
目覚めた貴方の写し鏡。
…影武者であり
…私は、グリムラトレイア。
- 118クラフトの影武者25/08/20(水) 00:57:55
- 119クラフトの影武者25/08/20(水) 01:03:15
- 120エレクトリック25/08/20(水) 01:04:47
私は宝塚記念までは確実にいるつもりですよ?
今皐月の所書いてますしおすし - 121クラフトの影武者25/08/20(水) 01:08:27
- 122クラフトの影武者25/08/20(水) 02:02:25
[二人のクラフト](トリガー視点)
「…全く見分けがつかない、まるで写し鏡みたいだ…」
僕がじっと見つめているのはクラフトさんと…その影武者であるラトレイアさんだ。
「私に似てるのは当たり前じゃないかなぁ…?眠ってる間、ずっと影武者として私を演じてもらってた訳だし…」
「一応、見分ける方法として瞳の色があるよ。ほら、私はシアンブルーでクラフトさんはグリーンだし…」
「それにしたってですよ。…二人いる今なら双子って言ってもバレませんよこれ。」
言葉に出して絶対に言えないが、二人とも非常に顔がいい。
…ダメだダメだ、しっかりしろ僕。
「双子かぁ…そうだラトレイア、ごにょごにょ…」
「……それ本当にやるんですか?」
突然二人が内緒話を始める。
…肝心な所は聞こえなかったけど……まぁ僕には関係ない事だろう…多分。
……その後、エレクトリックさんが二人の餌食…餌食?まぁ犠牲となったのはまた別の話だ。 - 123エレクトリック25/08/20(水) 07:51:53
しばらく顔真っ赤にして耳抑えながら倒れてる私が……!
- 124クラフトの影武者25/08/20(水) 13:09:49
多分「先輩たちのバカぁ…」とか言いながらうずくまってる…うん…()
- 125エレクトリック25/08/20(水) 15:34:36
書いてきちゃった……
「それでね。またあの場所に行ってみたんだけど、他の人がたくさんいてね」
「へぇー。そうなんだね。あれ?エレクトリックちゃん?勝負服なんて着てどうしたの?」
グリムラトレイアとラインクラフトがトレーナー室に入ってくる。トレーナー室にいるのは勝負服を着て、耳を塞いでいるエレクトリックだけだった。
「え…あ…その……」
「あー…なるほど、そういう事ね……」
「え、ラトレイア。どうゆう事?」
「ほら、寮の近くの建物が工事中だからさ」
寮にいたら結構な音量でトンカチや工具の打ち付ける音が響いてくる。エレクトリックにとってそれはとても苦痛だ。
「エレクトリックちゃん、こうゆう音が苦手なんだね」
「は…離れたら大丈夫ですから……」
それでも、トレーナー室いれば全く聞こえないという訳では無い。エレクトリックは大丈夫だと言うが、明らかに顔に出てしまっている。
「あ、ラトレイア。この前言ってたことやってみようよ。私が寝ている間、エレクトリックちゃんも頑張ってくれたんでしょ?」
「え、たしかにそうだけど…ほんとにやるの?」
「やってみようよ。恩返し恩返し」
「……?」 - 126エレクトリック25/08/20(水) 15:36:44
先輩達が私の両隣に座った。何かをするって言っていたけど何をするんだろうか。
「ちょっとエレクトリックちゃん。失礼」
「失礼しまーす」
え、先輩?なんでフードを…え、メンコまで?あの…くすぐったい……
「じゃあ今から囁くから」
「へ?」
私の耳に二人とも顔を近付ける。吐息がかかるくらいの距離で、二人が話しかけて来た。
「今までありがとう」
「これからもよろしくね?」
「は…はい…!」
せ…先輩の声が!?近い!息もかかってる!?なにこれ!?
「くすぐったい?」
「エレクトリックちゃんは可愛いね」
「私たちより小さいし」
「頑張り屋さんで」
「約束もしっかり守ってくれる」
「私が眠っていた間もありがとね」
あえ?せ…んぱい…?なに…いってる…んですか?
「「エレクトリックちゃん」」
「ふ…ふぁい……?」
「「大好きだよ」」
「あ…あれ?エレクトリックちゃん!?」「あー、やりすぎちゃった?」
エレクトリックが耳まで顔を真っ赤にしてグリムラトレイアに力無くもたれかかる。
「ど…どうしようクラフト…!」
「ふふ、でもやって良かったと思うよ?今のエレクトリックちゃん、すっごい幸せそうだもん」
「たしかにそうだけどさぁ……!」
エレクトリックが目覚める。今はグリムラトレイアに膝枕をされており、ラインクラフトはグリムラトレイアの隣に座ってエレクトリックの頭を撫でていたようだ。今は二人とも寝ている。エレクトリックの耳にはいまだに何かが残っている。思い出すだけでも、耳が動いてしまう。
「先輩たちの…ばか……」 - 127クラフトの影武者25/08/20(水) 16:01:24
うん…なんかこう上手く言語化は出来ないけど…なんかいい…(語彙力トプロ)
- 128エレクトリック25/08/20(水) 16:08:51
もうちょい一線超える表現も出来ましたけどね
さすがにこれ以上はと引き下がりました - 129クラフトの影武者25/08/20(水) 16:49:32
流石に不味いかもしれないから仕方ないですね
- 130クラフトの影武者25/08/20(水) 20:46:39
「入院期間の延期…か。」
エレクトリックさんのあの激走…おそらくあの時に深刻なダメージが入ったのだろう。
それに加えて『領域の暴走』も考えられる…何にせよ、もう少し接触する必要があるかな…
…暴走は自分一人で止められるものじゃ無いから。 - 131エレクトリック25/08/20(水) 21:03:06
「やっと退院出来た…まだ少し痛いけど……」
とりあえずトレーナー室に行ったら誰かはいるかな。 - 132クラフトの影武者25/08/20(水) 21:25:51
- 133エレクトリック25/08/20(水) 21:28:39
「…んーん、もう大丈夫だよ。ほら、この通り!」
ただでさえみんなに迷惑かけてたし……早く練習にも戻りたいしね。 - 134クラフトの影武者25/08/20(水) 21:56:06
「…そうですか、ではトレーナーに伝えて来ますね。といっても、最初のうちは軽めに慣らしをして…そこから元に戻していきましょう。」
少し無理をしている感じなのは否めないが…彼女の意思を尊重しないと。…以前のチームと同じ様ではいけないから。
- 135エレクトリック25/08/20(水) 22:14:17
「うん、ありがと」
じゃあちょっと座って待ってるね - 136クラフトの影武者25/08/20(水) 22:36:17
(トリガー視点)
現在トレーナーはクラフトさんの病室にいるらしく、電話でのやりとりとなったが、トレーナーに事細かに伝えた。
どうやら少し無理をしている…という旨の話もし、トレーナーが帰ってきた後に詳しく決めるとのこと。
「…これでよし…後は…特に無いかな。」
それではエレクトリックさんに伝えなければ…
- 137エレクトリック25/08/20(水) 22:46:05
「あ、トリガーちゃんおかえり。トレーナーはなんて言ってた?」
先輩が買ってきてくれたお菓子美味しいね。トレーニング始まる前に少し食べようよ。 - 138クラフトの影武者25/08/20(水) 23:17:33
「…トレーナーは無理だけはするなって言ってました。細かい所はトレーナーが帰って来てから決める様ですね。……よし、周りには誰も居ない…エレクトリックさん、ちょっと良いですか?」
- 139エレクトリック25/08/20(水) 23:22:59
「わかった。無理はしないよ。それと何かあった?」
周囲の確認までして……聞かれたくないのかな? - 140クラフトの影武者25/08/20(水) 23:25:35
- 141エレクトリック25/08/20(水) 23:32:26
「…?……あ、ごめんね。はい、手を出したらいいんだよね?」
ちょっとあの空間のせいで最近手を握るの嫌になった所があるなぁ……
ところで何するんだろ - 142クラフトの影武者25/08/20(水) 23:33:42
「ありがとうございます、それでは今から手を握るので…何か見えたら言ってください。僕からも何か見えたら教えます。」
- 143エレクトリック25/08/20(水) 23:36:31
「分かった。なにか見えたらいうね」
- 144クラフトの影武者25/08/20(水) 23:39:35
エレクトリックさんの手をそっと握る。
…何も見えない…?
いや、何かが微かに見える…これは…
「………ッ!?」
稲妻、いや…プラズマとも言える何かが鮮明に映る。
その稲妻はみるみる内に龍の形へと姿を変えた。
「これがエレクトリックさんの…?」
- 145エレクトリック25/08/20(水) 23:43:14
「あ…なんかこれみた事ある……この前の朝日杯で見たやつ……あの時はもうちょっと小さかったかな」
あのバチバチになってる時は楽しかったなぁ……
…ちょっと走りたくなってきた…… - 146クラフトの影武者25/08/20(水) 23:50:57
「…以前に見た時より大きくなって…まさか進化している…?だとすれば…」
まさか僕が手を握ったことで進化の引き金になってしまった?
だとしたら相当不味いことをしてしまったかも知れない。
…いざという時は僕も腹を括らなければ…
- 147エレクトリック25/08/20(水) 23:57:57
「クラフト先輩で不思議なことには慣れたつもりだったけどいろいろあるんだなぁ…ってどうしたの?ちょっと暗い顔になってるけど……」
ほんとに不思議な感覚。 - 148クラフトの影武者25/08/21(木) 00:06:43
「…エレクトリックさん、この領域が発現している間…何かいつもとは違った何かを感じませんか?
些細なことでも良いんです、もし違和感を感じているなら教えてください。」
…この領域は危険だ、稲妻の龍がいつエレクトリックさんに牙を剥くか…もし牙を剥く事となったら…
エレクトリックさん自身を滅ぼしかねない…!
- 149エレクトリック25/08/21(木) 00:20:31
「んー……あ、いつもより体が動いたよ。まぁというより動きすぎたというか……」
限界を超えるタガが簡単に外れたっていうのが正しいかな? - 150クラフトの影武者25/08/21(木) 00:22:29
- 151エレクトリック25/08/21(木) 00:27:10
「…!と、トリガーちゃん……手、大丈夫…だよね?」
今一瞬、普通に握ってただけなのに…変な感じがした。握り潰したみたいな……トリガーちゃんの手の見た目は大丈夫だけど…… - 152クラフトの影武者25/08/21(木) 00:35:34
「ッ…大丈夫です、気にしないで…」
微かな間だったがエレクトリックさんの手を握る力が強くなった。
「…もしあの力のままだった僕の腕は…」
…そこはどうでも良い。肝心なのは…
「やっぱり…エレクトリックさん、あなたはまだこの領域に振り回されてるんです。」
- 153エレクトリック25/08/21(木) 00:38:32
「そうなの…かな。じゃあやっぱり私は、まだ全力で走らない方がいい?」
- 154クラフトの影武者25/08/21(木) 00:48:31
「…はい、その方がいいです。全力を出したらきっとあなたの脚は…砕けてしまう。」
彼女の脚はダイヤモンドの様…ダイヤモンドは勿論硬いが、それは連続する力に対してのみだ。
…ダイヤモンドは靭性が低く、一瞬の多大な衝撃に対しては非常に脆い。
領域という名の衝撃に、今の彼女が耐えられるとは到底思えない。
…だから僕は彼女に一つ”あるもの”を預ける事にした。
- 155エレクトリック25/08/21(木) 00:51:23
「そっかぁ。じゃあラトレイア先輩と走る時までは、しっかりと走れるようにならないと」
ラトレイア先輩とは全力で走りたいし、全力で走って欲しいから。 - 156二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 01:06:33
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- 157クラフトの影武者25/08/21(木) 01:08:19
「僕の事を忘れてもらっては困ります、一応はエレクトリックさんの同期ですからね。…それと、ちょっと目を瞑ってもらっても良いですか?」
…少し寂しくなるけど、これもエレクトリックさんの為。
これがきっと、エレクトリックさんのお守りにもなってくれるはずだ。
- 158エレクトリック25/08/21(木) 01:10:02
「にへへ……そういえばそうだったね。ていうか目を閉じればいいの?」
なんだろ……なにかするのかな? - 159クラフトの影武者25/08/21(木) 01:19:45
彼女の首にとある物を掛ける。
「これでよし…目を開けて大丈夫です。」
…掛けたのはドッグタグ。
父さんの大事な形見だ。
「これは僕の父さんが所属していた部隊…ストライダー隊の部隊章も兼ねてるんです。きっと…これがお守りになってくれます。」
- 160エレクトリック25/08/21(木) 01:24:03
「…え?お父さんの!?え、これ…本当にいいの?お父さんとの思い出の品とかじゃ……?」
ストライダー部隊がなんなのかも分からないけど、貴重で思い出の詰まった品じゃないのこれ…? - 161クラフトの影武者25/08/21(木) 01:31:00
「…でも、これはエレクトリックさんが預かっていて欲しいんです。これからターフという大空に羽ばたいてゆくあなたに。」
…確かに、僕にとっても大切な物だ。
だけど、今の僕じゃきっと辿り着けない。
「…いつか、返しに来て下さい。無論…ターフの上で!」
- 162エレクトリック25/08/21(木) 01:34:22
「…なら、預かっておくよ。でも返すのには条件を付けてもいいかな?」
せっかくなら、トリガーちゃんにも頑張って欲しい。私よりも高く舞い上がってほしいから。
「GIの時に返すよ。2人で揃って、GIに行こう」 - 163クラフトの影武者25/08/21(木) 01:53:12
「…はい、勿論です!」
この約束は絶対に忘れない。
より高く飛ぶのは…僕だ…!
「…っ…なんだ…これは…僕の領域?」
…僕の脳裏に過ぎる領域が、少し変わっている。
前の様な悪天じゃない…晴れている…。
- 164エレクトリック25/08/21(木) 01:57:29
「じゃあまずトリガーちゃんは一勝しないとね。先に、皐月賞とダービーを勝って待ってるよ……ってトリガーちゃん?聞いてる?」
ちょっとトリガーちゃんがぼーっとしてたな…… - 165クラフトの影武者25/08/21(木) 02:07:51
- 166エレクトリック25/08/21(木) 02:15:47
「その調子だね。きっと、トリガーちゃんなら勝てるよ。頑張ってね!」
あ…ラトレイア先輩にして貰ってたみたいについ頭を撫でてしまった……頭を触られるの嫌じゃなかったらいいんだけども……
(まずいです…皐月賞とダービー書いたのはいいけどもトリガーちゃんを未出走にして書いてました……どうしよ……) - 167クラフトの影武者25/08/21(木) 02:33:42
(あ、そこは怪我や屈腱炎等で出れなかった事にすれば辻褄合わせできるかと…いちいち書き直すのも大変だと思うので)
…頭を何故か撫でられた。
確かクラフトさんがエレクトリックさんをよく撫でていたような…その癖が移ったのかな…?
…まぁ嫌な気はしないからいいけど…
「…遅れをとるつもりはありませんから、絶対に勝ってきます!」
「ただいま〜…ってトリガーちゃんとエレクトリックちゃんも居たんだね。」
- 168エレクトリック25/08/21(木) 02:42:36
(そうしてくれるとありがたいです……!)
「その意気だよ!…ら……先輩。おかえりなさいです!」
危ない…ラトレイア先輩って言いかけた……たぶんまだ知らないはずだし、気を付けないと…… - 169エレクトリック25/08/21(木) 07:59:34
というわけでトリガーちゃんが不在になってしまいましたが、皐月賞ダービーの事を忘れないうちに書いてきました。
ちょっと気が早いかもしれないけど許してね。
コワレカケタココロ | Writening「気分は好調、足はだいぶ前に治ったし、もう大丈夫」 軽快な足取りで地下道を進み、ターフへと向かう。すれ違うのは緊張しているのか、トレーナーと話している子や深呼吸して落ち着いている子もいる。そんな…writening.net - 170クラフトの影武者25/08/21(木) 13:00:17
なかなか良いですね…(小並感)
- 171エレクトリック25/08/21(木) 13:21:34
ちなみになんですけど競馬においてフライングと判断され、そのうえで馬券内に入らなかった場合はノンランナーっていうそもそも走っていなかった事にされます。
でもウマ娘では馬券なんでないですからね。1着でも失格判定にしましたよ。ワハハ。 - 172クラフトの影武者25/08/21(木) 13:22:06
oh…()
- 173クラフトの影武者25/08/21(木) 13:23:57
OPERATION_BLUE SKY[トリガー視点]
ホープフルステークス当日…
この勝負服に袖を通すのはデザインした時以来だ。
対Gスーツにフライトジャケットを羽織った、空軍然とした身なりだが走るのに全く支障はない。
…逆に走りやすいまである。
最後に”部隊章”となるエンブレムを取り付けて…よし、準備は万端だ。
「トリガーさん、発送時刻が近づいています。」
「Affirmative…今向かいます。」
さぁ、ターフへ向かおう。
会場は12月だというのに熱気に包まれている。
それもその筈、このホープフルステークスでは朝日杯FSや阪神ジュベナイルFと同様に、クラシック期の主役を前もって決める様なレースでもあるからだ。
今回僕は2番人気…1番人気は…
「…やっぱり1番人気はメビウスかぁ。」
「オレだって驚いてるさ、まぁ人気順なんてただの指標に過ぎん…全力、出し切ろうぜ。」
メビウスがそう言い終えると、拳を僕の前に突き出す。
「勿論、負けるつもりは微塵もないから。」
グータッチを交わす。
…これが僕とメビウスの開戦の合図だ。
ゲート入りが始まる。
やはり狭苦しい…けど、昔父さんに乗せてもらった飛行機のキャノピーを思い出す。
…ウマ娘全員がゲートインを終え、耳をつんざく様な金属音と共に、レースが始まった。 - 174クラフトの影武者25/08/21(木) 13:26:50
…レースは滞りなく進んでいる。
僕の脚質はオーソドックス…というより王道の先行。
何とか内側を確保する事に成功したが…
僕の真後ろに付けているメビウスがいつ仕掛けてくるか…それが気がかりだ。
残り1000m、ちょうど折り返し地点…先頭に立っているウマ娘に少し疲れが見えてきた。
…後方からの圧にスタミナを余分に消費してしまったのだろう。
これは好都合だ、上手くいけば最終コーナー手前で抜くことが…
……!
背後からの足音が消えた…!?
…そこに居るのか…メビウス!
最終コーナー手前、僕の後ろから抜け出して前へ前へと進んでいく…!
最終コーナーを超え、最後の直線へと入る。
先頭はメビウス、その差は僅かだが、その僅かな差が長く感じられる…
勝つって…約束したのに…!
…刹那、ターフの景色が消え失せ…
周囲に青が満ちる。
「…これ…は…?」
間違いない…僕の領域だ。
雲は点々としている…だけど、目の前を阻むものは何一つない…!
「なっ…そこから飛んで来るのかよ!?」
…周囲は見えない。
ただ目の前を走るメビウスを追い越して行く。
「させるかよ…ここで譲るほどオレだって軟弱じゃない!」
負けじとメビウスも加速し、僕とのデッドヒートを繰り広げるが…
「…届いた…っ!」
最後の直線…そこで決着は付いた。
…クビ差、僕が僅かにメビウスを上回った。 - 175クラフトの影武者25/08/21(木) 15:21:15
最近トリガー視点でしか物語を進めていない様な…影武者ちゃんの影が薄くなってる気がしないでもない…()
- 176エレクトリック25/08/21(木) 16:20:05
まぁ登場人物が増えたら影が薄くなるキャラが出てくるというのは必然ですから。
まぁそこは裁量しだいですよ。気がするの時点でそのキャラの登場回数を増やせば問題ナシ。
問題なのは指摘されてからですよ。(N敗) - 177クラフトの影武者25/08/21(木) 16:27:54
- 178クラフトの影武者25/08/21(木) 16:34:41
…最近、トリガーちゃんとエレクトリックちゃんの仲がいい気がする。
いや別に嫉妬とかそういう感情ではない…けど。
「なんかモヤモヤするぅ…」
今まで私がエレクトリックちゃんにベッタリだったのもそれはそれで悪い気もするけど…
うーん…うーん…()
「……あっ!?」
考え事をしながら歩いていたら、何かに足を引っ掛けてしまったのか、転んでしまった。
「いってて…」
転んだ事による目立った外傷はないけど…少し脚を捻ってしまった。
「歩けるかなぁこれ…」 - 179エレクトリック25/08/21(木) 16:35:31
皐月賞、ダービー中の先輩の適性を考えた上での重賞だと…高松宮記念かVMですかね?大阪杯もいけるかも?
- 180エレクトリック25/08/21(木) 16:37:35
- 181クラフトの影武者25/08/21(木) 16:52:40
- 182エレクトリック25/08/21(木) 16:59:51
(了解です。VMで書いてきますね)
「大変じゃないですか!ほら、先輩!早く乗ってください!保健室行きましょう!」
早く先輩おんぶして保健室行かないと! - 183クラフトの影武者25/08/21(木) 17:17:34
- 184エレクトリック25/08/21(木) 17:27:52
「大丈夫ですよ。それに、ラトレイア先輩と一緒にいると幸せですから。このくらいの恩返しくらいさせて下さい」
とりあえずここから保健室はあっちだったっけな。早く行こう。
(そういえば勝敗はどうします?VMはダービーの前ですけども) - 185クラフトの影武者25/08/21(木) 17:33:36
(せっかくなので勝った事にしたいんですが…アクシデントで何かが起こった感じはしてもらってもいいですか?)
「幸せって…大袈裟じゃないかなぁ…まぁ私もエレクトリックちゃんと一緒にいると落ち着くけれど…えへへ…」
- 186エレクトリック25/08/21(木) 17:44:15
「大袈裟じゃないですよ。…でも…ち…ちょっと恥ずかしいですね…にへへ……」
顔赤くなってないよね……何言ってるの私ぃ!
(アクシデント…そっちも考えときますね!一応の要望あったら考えといてください。今週の土日ほとんど書き込めないと思うんでその時に書きます) - 187クラフトの影武者25/08/21(木) 18:02:33
- 188エレクトリック25/08/21(木) 18:28:07
「ちょっとした捻挫で良かったです。帰りも寮まで送りますからね」
こけた拍子にかすり傷とかついてなくて良かったですよ。 - 189クラフトの影武者25/08/21(木) 19:09:08
190辺りからまた新スレ立てますね
- 190エレクトリック25/08/21(木) 19:22:17
よろしくお願いします!
- 191クラフトの影武者25/08/21(木) 20:31:09