思い出した…この日本の村は俺が住んでた場所だ…

  • 1二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 16:57:28

    俺は物心ついた頃にはもうこの社で暮らしていて……さっきまで追いかけてきたあの黒い影みたいな奴らに世話をされてたんだ……

    でもある日にまだ小さかったマユをあいつらが攫ってきて、俺を◼️◼️にする為の生贄にしようとして……

    マユを助けに村に乗り込んで来た父さん達に俺は一緒に連れ出されたんだ……

    ……大変だ。早くルナを見つけてここから出ないと!

  • 2二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 17:11:10

    因習村との因縁を解消して脱出するグッドエンドとシンが邪神になるバッドエンドルートがありそう

  • 3二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 17:22:19

    シンの父さん神を倒した男とか呼ばれてない?

  • 4二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 17:45:10

    立地は山奥?漁村?どっちでも雰囲気出るよね

  • 5二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 18:10:05

    漁村良さそう

  • 6二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 18:11:06

    村を探索中はマユステラレイが手助けしてくれるんだろうな

  • 7二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 18:39:27

    >>5

    シンがキノコと貝類が苦手な理由…

  • 8二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 18:59:18

    これは妄想だけど

    いつもの悪夢と同じく家族が亡くなる直前の、必死で避難している時の記憶を夢に見るんだけど、ある時を境目になぜかかなり幼い自分が、小さなマユを抱いた両親に手を引かれながら何かに追われてる映像が重なるようになるんだよね

    最初は妙な夢だなーって思うだけなんだけど、>>1であの夢は実際に起きたことだったって理解するんだ

  • 9二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 19:05:46

    幼少期のシンくんが帽子かぶってたのはそう言う…

  • 10二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 19:49:04

    >>8

    夜の昏い海の記憶に呼ばれるようにシンが日本へ旅行に行くと誰もいない漁村に辿り着き…

  • 11二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 20:03:19

    このレスは削除されています

  • 12二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 20:08:27

    >>10

    そして村の中心部にたどり着くと周囲から怨嗟の声が聞こえてきた、と


    シンが振り向くとそこには人とも呼べぬ黒い影が無数に立っていた。


    恨み言のような何かを呟きながら段々と近づいてくる影から逃れるため、シンは走り出した。


    無心で走っている最中、古びた社が目についたシンはこれ幸いと転がり込んだ。


    そして話は冒頭へ戻る…

  • 13二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 21:00:42

    影に捕まると直接脳に声を囁かれて精神ダメージ
    『戻レ…』
    『還ッテコイ…』
    『オ前ハ我ラノ…』
    『贄ヲ捧ゲヨウ…』
    『⬛️⬛️⬛️⬛︎⬛️⬛️シンヨ…』

  • 14二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 21:21:58

    贄を捧げてシンを守り神にしようとしたけど失敗。
    元からその土地にいた竜神の怒りを買った村は水害で消滅。村人の霊魂だけが残った…とか?

  • 15二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 21:28:41

    海からの呼び声ならクトゥルフ関連かもしれない

  • 16二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 22:36:22

    シン、DUPE粒子について今なら説明できるんじゃない?

  • 17二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 22:40:05

    別スレでも因習村概念シンちゃん見たな
    うーんこのオカルト適正の高さ

  • 18二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 23:03:32

    運命最終回でステラと喋れたってところとか、自由でステラが闇に堕ちろカウンターしてくれたってところがあるけど、そもそもシンはキャラデザの時点で、因習村で祀り上げられてるか生贄にされそうな見た目してるもんな
    そりゃ親和性あるわ

  • 19二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 23:26:33

    シン君とホラーの親和性よ

  • 20二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 23:44:56

    デストロイ戦でもステラと念話してるしエクスカリバーのビーム気合いで伸ばすしデスティニーは多次元干渉起こしてる他にも色々科学の埒外にいる男
    やっぱりニュータイプなのでは?

  • 21二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 23:49:24

    神事系の衣装すこぶる似合いそうなとこある

  • 22二次元好きの匿名さん25/08/17(日) 23:52:03

    村中に儀式を破壊するためのヒントが書かれた若い学者のものらしい手記のページが散らばって落ちてる

    そして最後に見つけたページにはギルバート・デュランダルの名前で〆

  • 23二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 00:21:16

    シンのNT能力めいた力が因習村に結びつくなんて…

  • 24二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 05:55:19

    デュランダルは何を目的に調査に来たんだこんなとこ…

  • 25二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 06:01:21

    レイー!早く来てー!

  • 26二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 08:10:41

    レイ達の助けを使い切った最後の最後でシンが向こう側に呑まれそうになったら「それは困るな。彼には人類を守護者してもらわねば」とか言いながら唐突にやって来て向こう側に行って境界を閉じるという美味しい所を持っていきそうな議長

  • 27二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 08:13:51

    >>26

    そして、最後には怨霊たちが・・・「ああ、これで封印が解けてしまった。無念である・・・」と言いながら消えていく

  • 28二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 15:26:04

    なんだか最近首がかゆいんだよね...(がりがり)

  • 29二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 19:08:19

    スレを読んでて思いついたので


    『破り取られた手帳のページが落ちている…』

    ある学者の手記①

    この海辺の廃村で起こった奇妙な現象と出来事について記す。

    渡日してこの人間の住まなくなった海辺の廃村を訪れた私は、この近隣の海域でのみ棲息する固有の魚類について調査していた最中に、突然この奇妙な世界へと迷い込んだ。

    ここでは何時間経過しようとも一日中夜のまま、朝日が昇ってくる事は無い。
    夜空に星はなく、真っ暗な夜闇の中を常に欠けることのない満月がこの地を照らしていた。
    廃村の家屋に変わった様子は無く、私が村を訪れてからの立地にも変化は見られず、村のそばで押し寄せる海のさざなみが静寂の中で繰り返し音を立てていた。
    近くの林からは虫の鳴き声が響き、奇妙ではあるが取り急ぐような危険は無いように思えた。

    だが、月と海が赤く染まった時、村にはどこからともなく赤い目を光らせた異形の人影が大勢現れ事態は一変した。
    異形の人影は私を見つけるや否や強い敵意を持って襲いかかってくる。
    私は月が赤く染まった時間の間は常にそれらから逃げながら身を潜めるしかなかった。

    そうしながら脱出の手段を見つけるためしばらく廃村を探索していると、この村で初めて一人の男に出会った。
    男も車で近くを通りかかりこの村に迷い込んだのだと言う。
    しかもまだ幼い娘と妻をあの人影たちに連れ攫われてしまったらしい。
    我々人間にあれほど強い敵意を向けてくる存在に捕まった彼の妻子の安否は絶望と考えていいだろう。
    彼もその事に考えついているのだろう、表情に悲壮なものを浮かべている。

    私は共に村から脱出する手段を見つけるため、妻子を探す彼に協力して行動を共にすることにした。

  • 30二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 22:13:58

    ホラー村探索の相棒というか協力者によってルート分岐しそう

  • 31二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 00:03:23

    シンの父と若い頃のデュランダルの二人によるホラー村探索というまさかのデスティニーゼロ展開

  • 32二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 08:05:46

    シンの謎的な…

  • 33二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 13:34:50

    『⬛️⬛️⬛️⬛︎⬛️⬛️シンヨ…』とか影に言われてるあたりシンの名前が本当は違ったとかそういう展開も有り得そう

  • 34二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 13:51:00

    >>33

    そうなるとシンは、自分の真名を一部しか覚えていなかったために『シン』と名乗ったってことか…?

  • 35二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 19:36:19

    『境内の鳥居の下に破り取られた手帳のページが落ちている…』

    ある学者の手記②

    出会った彼と共に彼の妻子を探しながら、手始めに村にある家屋の一つを調べていると、彼が慌てた様子で奇妙な事を言ってきた。
    先ほど外で幼い子供が一人で走って行ったというのだ。
    人を襲う異形の存在が徘徊するような危険な世界に子供がいると思えないが、ここでそれらから逃げ隠れしながら居座っても探しものが見つかるとも思えない。
    私も彼が見たという子供を追ってみる事にした。
    彼が指したその子供が走って行ったという方角には、山の神社へと続く長い階段があった。

    道中をまた人影が徘徊していて遠回りになってしまったが、予想外にも容易にその子供は見つかった。
    一目見た印象としては大昔の衣装のような着物を着ている点を除けば、町のどこにでもいる普通の少年だった。
    その少年は山へと続く階段で一人遊びに興じていた。
    彼が慎重な様子で少年に声を掛けて質問すると、なんとこの階段の先の神社の境内にある集会所に母娘が来ていると言う。
    その言葉に彼が飛びつくように聞き返すと、少年はあっさりと案内を買って出てくれた。

    彼が少年の名を聞くとおよそ人間に発音できるものではないようだった。おそらく、あの異形の人影に触れられると脳に直接送り込まれるような声で呼ばれるものなのだろう。やはりあの異形のものたちと関係があるようだ。
    元々の少年の名前もあったようなのだが、もう少年自身も忘れてしまったらしい。この少年も物心つく前にどこからかここへと連れてこられたのだという。

    彼は何とか聞き取れた少年の名前の末尾から、便宜上の呼び名として少年を「シン」と呼んだ。

  • 36二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 23:56:20

    >>22

    影に捕まらないよう手記を拾い集めながら廃村脱出を目指すことになりそう

  • 37二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 08:27:46

    このスレだと議長がデスティニープランの守護者にシンを置いたのにオカルト文脈が生まれてしまう可能性?

  • 38二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 16:35:59

    保守

  • 39二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 21:03:32

    『室内の引き出しの中に破り取られた手帳のページが収められている…』


    ある学者の手記③

    この世界で初めて出会った人間の住人である少年「シン」に案内された先、その神社の境内にある集会所で、彼は無事に妻子との再会を果たした。
    母娘に外傷は無く、定期的に部屋にやってくるという異形の人影に怯えはしていたものの、特に危害を加えられる事は無かったらしい。
    ここに来るまでに影に襲われてきた私達との違いが気になるが、彼が無事に妻子と再会できたのは喜ばしい事だ。何かと悲観的に陥りがちな私もその事には手放しで喜んで良いだろう。

    夫人が言うには、ここへと定期的にやってくる異形の人影は、この山で採れたらしい、山菜やきのこ等の人間の食材になるものを持ってきては部屋に置いていくと、何をするでもなく去っていくのだという。
    夫人に続いてシンが言うには、その影はいつも『ミケ』とだけ言い残して置いて去って行くのだという。
    「ぼくはもうそれたべるのは飽きたっていってるのに」
    そう不安そうにしている私たちとは打って変わって少年は呑気に言った。
    少なくともこの少年にとってはあの異形の存在は危険ではないらしい。それで果たしてこの少年と一緒にいる事が私達にとっても安全だとは言い切れないが。

    シンは影と対話ができるのか尋ねたが、会話ができるという訳ではないようだ。感覚的なものであるらしく、なんとなくそう言ってる気がする、という曖昧なもののようだ。
    そしてこの村には他の人間もいるのかを訊ねたが、返ってきた答えは、「以前はいたが皆いつの間にか居なくなっていた」という不穏なものだった。
    やはりここに私達が長くいるのは危険に思えた。

    もっと多くこの場所の情報について求める私達に、シンはこの集会所に蔵書室があると教えてくれた。


    追記:東洋の言語に疎かった私だが、東洋にルーツを持つ彼から「ミケ」とは「御饌」と書くのだと教わった。
    後日辞典で調べたところ神に捧げる食事という意味であるらしい。

  • 40二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 03:24:05

    保守

  • 41二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 07:43:28

    御饌ってことはがっつり祀られてましたか……?

  • 42二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 15:57:12

    現人神シンちゃん…

  • 43二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 19:09:00

    思い出した言うとる>>1シンちゃんが純人間なのかすら怪しくなってきたゾ(畏怖)

  • 44二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 21:35:36

    『本棚の裏に破り取られた手帳のページが落ちている…』

    ある学者の手記④
    シンに案内された蔵書室は、小さな部屋に本棚を突き詰めて並べた程のものだった。
    部屋の中央に一つだけ置かれた机には最近まで人が使っていた痕跡がまだ残っていた。
    「先生どこにいっちゃったんだろ…元気なかったのに」
    机を見てそうシンは呟いていた。シンに文字や計算を教える教師の役割を担っていたようだ。
    情けない事に私には小さな子供を安心させるような言葉を持ち合わせていなかった。皮肉屋な親友との議論ならよくやるのだが、普通の人間との会話についてももっと練習しておくべきだったろうか。
    子供の事については不向きな自分ではなく、ここへ一緒に来てくれた一児の父である彼に任せる事にする。

    机の上には本棚から出されらしいいくつかの記録書とノートがそのまま残されていた。どうやらここで「先生」なる人物はこの村の歴史などを調べていたらしい。

    ◾️以下、ノートの内容について詳細に書かれていたものをここに箇条書きで簡潔にまとめる。

    ・今から百年以上昔にこの土地の近海に隕石が落下。津波被害甚大。落下を確認されたはずの隕石は発見されなかった。
    ・近海の生態に異常が発生。漁業にも大きな打撃を受ける。復興の目処が立たず、以来過疎化が進行。
    ・隕石落下後の行方不明数が一時的に急増。
    ・村の海辺に解剖されたものと思われる人間の臓器の一部が流れ着く刑事事件が複数発生。容疑者不明。未解決のまま収束。
    ・オカルト雑誌でこの地域を取り扱った神隠しについての記事の対象と「奴ら」の特徴が一致する。
    ・以降は数十年から今までにこの地域で目立つ事件は無し。
    ・ではなぜ「奴ら」は今また活動を始めたのか→「あの子」がここにいるのと関係があるのでは?
    ・なぜ自分は一緒にここへと迷い込んだ他の人間と違って「奴ら」に襲われないのか→「あの子」の世話を自分にさせるためだからではないか?
    ・「あの子」は「奴ら」にとって何なのか。

    …… 以上がノートの大まかな内容だった。
    そして、どうやらこの人物は病を患ってしまったらしい。この先短い時間を異形のものに接触して外へ出る方法を探るために使うと書かれていた。
    おそらくこの後もこの人物が異形のものと接触した記録を取ったノートがあるのではないだろうか。

    接触は異形の影の出没が少ないこの山の裏手で行うと書かれていた。

  • 45二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 21:54:41

    隕石…星…星の中国語読みはシン…

  • 46二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 02:49:53

    シンて発音する単語がいろんな言語体系に存在するから意味を多方面で付加できるの強い…

  • 47二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 08:18:31

    星、辰、神、真…どのシンでも影にそう呼ばれると厄い意味になるな

  • 48二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 11:36:35

    この場合残されたメモを見つけるのは誰になるんだろうか

  • 49二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 11:58:13

    キラは山奥の因習村で育ってそう

  • 50二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 14:43:12

    >>46

    古代中東にはシンという月神もおってな

    暦と豊穣を司る神でもあり「遠い未来の運命を決める」権能を持っていたとか

  • 51二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 18:36:28

    >>48

    シンじゃない?ホラゲーの主人公みたいにフィールドを探索しながら拾ってく感じで

  • 52二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 22:28:38

    異界に取り込まれてるっぽいしはぐれたのはルナじゃなくてシンの方だったとかあり得そうだな…

  • 53二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 22:38:01

    シンはルナが逸れたと思ってるけど、実際はシンの方がはぐれてて、ルナは応援を呼んでその人たちと一緒にシンを探し回ってる、みたいな?
    この場合だったら、破り捨てられたページはルナ達が拾ってると面白いかも?

  • 54二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 22:50:45

    ゲームならシン視点とルナ視点がありそうで良いな

  • 55二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 22:51:43

    『部屋を出ようとすると扉に破り取られた手記のページが貼り止められていた…』

    ある学者の手記⑤

    「山の裏手に向かったようだ」などという曖昧な情報だけを頼りに土地勘も無い危険な場所で、それも生死不明の人間一人を探さねばならないという事態に少し挫けそうになったが、彼は諦めずに一緒に探そうと申し出てくれた。
    本当ならば彼も妻子のそばにいたいだろうが、彼の目からは家族を救うという強い意志の光を感じさせた。
    このノートにある「先生」と呼ばれていた人物の仮説が確かならば、おそらく彼の妻子もここにいる限りは安全だろう。むしろあの影達からすると招かれざる客である自分達がここにいる方が危険がある可能性もある。
    そう結論づけて私はありがたく彼の助力を受ける事にした。
    まだ彼らと知り合ってから間もないが、私がこれまでの人生で出会って来た人物達を思い返せば、彼ら家族の何の変哲も無いありふれた善良さは実に好ましい。
    外面の良さとは裏腹に斜に構えて中々他者に心を許そうとしない私の親友もこんな人物らと関わっていけばもう少し世界に対するものの見方も変わるのではないかと思うのだが。
    彼ら一家が既に地球への移住を決めているのが残念でならない。それも下見でこの様な異常な出来事に遭遇しているのだから不運としか言いようがない。
    未だ一介の学者に過ぎない若輩者であるこの身だが、せめてこの平凡な家族が日常へと戻れる一助になれるよう努力するとしよう。

    そして彼が「先生」が山に行くとしたらどこに行くか心当たりは無いかシンに訊ねると、シンは「もしかするとあそこかもしれない」と山の裏手にあるという地下水脈へと繋がるという洞窟の場所を教えてくれた。
    なるほど、そうやって聞いてみれば良かったのか。

  • 56二次元好きの匿名さん25/08/23(土) 07:45:10

    ホラーもええのう

  • 57二次元好きの匿名さん25/08/23(土) 16:16:37

    色白黒髪赤目って因習村ホラー感あるよなぁ
    本人もオカルト属性強いし

  • 58二次元好きの匿名さん25/08/23(土) 18:22:19

    子供の頃魔除けで女装させられてた云々がナチュラルに似合うビジュをしてる

  • 59二次元好きの匿名さん25/08/23(土) 19:59:13

    『洞窟の入り口の前に破り取られた手記のページが落ちている…』

    ある学者の手記⑦

    なんだあれは
    あれがノートにあった 奴らの大元だと?

    あんなものが百年以上も昔から地球にいたというのか

    ようやく見つけたノートを読んでいた私たちのいた場所より 更に地下から伸びて来たまるで触手のような巨大な影

    奴らの神は柱を突き立てられ まだ水底に磔られているのではなかったのか?

    まさか外れかけていて
    本当にシンに    外へ行こうと? あれが?

    駄目だ 呼吸が苦しい
    脇目も振らず逃げてきて
    考えがまとまらない

    私も彼も恐慌状態から落ち着いたが

    何かあれの弱点は無いのか
    もう一度戻って書蔵を調べたい

  • 60二次元好きの匿名さん25/08/23(土) 20:15:31

    >>59

    【見つけちゃったね】



        Evidence01

  • 61二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 00:11:57

    SAN値相当抉れちゃった……

  • 62二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 00:21:58

    手記⑥が抜けてて一枚空白ができてるのも地味に怖い…

  • 63二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 05:21:52

    トロフィーコンプリートするのに手記⑥を入手があるかどうかで探索範囲変わりそうな予感

  • 64二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 09:00:16

    シンには依代適性があった…?

  • 65二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 14:30:17

    「先生」の隠し日誌とかないか?

  • 66二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 20:50:23

    『白骨化した人骨の上に破り取られた手記のページが乗っている…』

    ある学者の手記⑥

    私たちが来るのは一足遅かったようだ。「先生」と思われる人物は数日前には既にこの洞窟で事切れてしまっていたらしい。
    シンに何と伝えればいいだろう…。そう衰弱死した遺体を見下ろして肩を落とす彼に、仕方がなかったよと気休めにもならない言葉を投げ掛けるしかなかった私は、気まずさもあって早々に切り替えて遺物へと目を向けた。
    予想通り、この人物は調査した内容を記すノートを持ち歩いていた。

    ノートには、おそらく影に接触して流れ込んだ映像を忘れないよう接触直後に描いたのだろう、震える手で描いたらしい線の歪んだ絵と、視た映像から印象を何とか単語としてそのまま絞り出したかのような注釈、そして後で落ち着いてからまた書き足してまとめたらしい弱々しい文字が何ページにも渡って書き込まれていた。

    蔵書室での研究資料を見た時から見当をつけていたが、読んだこのノートからこの人物は考古学か民俗学者だったのだろうと読み取れた。
    あの影に触れると流れ込む情報から来る精神的負担と、さらに情報を取捨選択して拾い上げるには総合を絶する苦痛があったに違いない。
    それを病の身で何日も続けていたとは、進んだ道は違えども同じ学徒として敬意を抱かずを得ない。
    このような人物が誰にも知られずにこんな場所で命を落としたとは、小さくとも人類の損失だと言わざるを得ないと悔やまずにはいられない。
    せめて「先生」が命を賭して得た情報を無駄にはすまいと私は誓った。

    ノートの絵は赤と青と黒の三色のカラーペンを使って描かれていた。

  • 67二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 20:52:07

    ◾️ノートに描かれた絵と独自解釈で時系列を並べ直した要約、そのまとめ

    【宇宙らしき背景と地球らしき星。近くに大量の海洋生物らしきシルエット。大きな目玉のついた魚のような群れ、羽を生やした鯨、多頭の蛇、そしてタコかイカのような多くの触手を蠢かせる巨大生物等々】
    書き込み文:『奴らは宇宙にいた』『ずっといた』

    【大勢の赤い羽を生やした、顔に赤い模様のある巨人の軍団が赤い柱を片手に、生物のシルエットを追いやっている。地球の海底に赤い柱で磔にされる巨大生物の影】
    書き込み文:『奴らは負け』『地球に一体が落ちた』『※海に落とされ巨人に縫い止められて封じられたようだ』

    【赤い月と、海底で震える巨大生物の影が海から地上に人影を送り込む。バラバラにされる人間のシルエット】
    書き込み文:『赤い月が蝕む』『※突然変化するあの赤い月は奴らの敵対者の力のようだ。一定期に降り注ぐ赤い月の光が奴らを弱らせるらしい。奴らはこの地球上では海の中だけでしか存在できない。だから奴らの創造主…神?は自由になる方法を探して奴らを私達人間がいる地上に送り込んだ。この赤い月の世界は、奴らの神の牢獄だったのだ』『人間探られた』『※奴らは方法を探す一環として私達人間を解剖して調査した』

    【子供を追いかける異形の影達。人間の胸の中に小さな人間たちが入った絵。異形の影が、影の神を人間の中に押し込む】
    書き込み文:『器』『素質』『あの子』『※奴らが送り込まれた多くの町の一つでとうとうあの子が見つかってしまった。私たち人間の中から極々稀に生まれる、他者の想いや魂を心に宿せる者。奴らはあの子に自分たちの神を移して海から地上に出るつもりだ』

    【海底の神に突き刺さった赤い柱にヒビが入って折れ



    『……ここで手記の筆跡が途切れている』

  • 68二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 21:36:52

    おおぅ乙
    メゾンドアスカ=神の社…

  • 69二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 01:12:03

    やはりクトゥルフめいてきたな…

  • 70二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 06:12:56

    デスティニーは赤い羽の巨人をモデルに作られたのか…?

  • 71二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 12:52:11

    保守

  • 72二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 19:49:42

    『集会所の古びた扉を開けた振動で棚の上から破り取られた手記のページが落ちてきた…』

    ある学者の手記⑧

    この時代に神などと呼ばれる存在の一端を垣間見て、這々の体で境内の集会所に逃げ戻った私達を、夫人は気丈にも不安を押し殺して労いながら迎え入れてくれた。
    そんな私達のただならぬ様子に気づいたのか、それまで幼女とままごと遊びに付き合っていたらしいシンがどうしたのかとこちらへと近づいてきたが、夫人は子供たちに心配かけまいと大丈夫と告げると夫人自らもままごと遊びに加わり三人で遊びへと関心を戻らせた。
    夫人が持ってきてくれた飲み水を飲み干してようやく人心地ついてから、夫人と子供たちの様子を疲労を感じながら何をするでもなく無言で彼と共に見ていた私自身の口から、ふいに「家庭を持つのも良いかもしれない」と自分でも意外な言葉が洩れ出てきた。
    本当に意外だった。これまで異性と交際した事も何度かあったが、家庭を持つという発想には至らなかった。
    おそらくこの非日常の異常な状況下に似つかわしくない穏やかな家族らしいやりとりを目の前にして出た気の迷いだろう。もし親友が聞けば何を世迷いごとをと大笑いされてしまうのは明白だ。
    自覚するとこんな時に妙な事を言ってしまった気恥ずかしさが込み上げてきてしまう。誤魔化そうと「まあ私のような研究一辺倒だった男が良い父親になれるとは思ってもいないが」と冗談めかして話を切り上げようとしたのだが、彼は「誰だってそんなものさ」と話を引き継ぐと、「不安があるならいつでも言ってくれ。君からすれば僕は頼りないかもしれないけど、友達の相談くらいは乗るさ」と年上の友人として彼は笑って言ってくれた。
    これからの事について何の役にも立たない出来事だが、ここでの数少ない良い思い出としてここに記そう。

    さあ、あんな非常識な化け物が足元にいる状況でいつまでも休んではいられない。
    手に入れたノートにも気になる記述があった。蔵書室でのこの村の研究ノートと読み合わせて脱出する方法を考えてみるとしよう。

  • 73二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 22:26:01

    ここの議長、アスカ一家の最期がDPの決断理由の一つになってない……?

  • 74二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 22:30:33

    デスティニー作ったのも、万が一シンが神と接触せざる負えなくなった時の為の保険だったりするのか……?

  • 75二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 23:02:32

    議長の闇堕ち前日譚だこれ

  • 76二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 02:26:45

    議長のノートをそれと知らずに拾って見覚えのある筆跡に首をかしげるミネルバ組の幻覚が見えた

  • 77二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 12:14:11

    マユやステラやレイが力を貸してくれるが、シン以外には見えてないから…とかありそう

  • 78二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 19:56:44

    保守

  • 79二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 20:30:18

    【海底の神に突き刺さった赤い柱にヒビが入って折れかけている。神と大きな柱の周囲を大きく囲むように、小さな赤い柱がいつくも立ち並んでいる】
    書き込み文:『支柱』『完全な封印』『戻さなければ』

    『ノートを開くと、絵が描かれたページの間に、破り取られた手記のページが挟まっている…』

    ある学者の手記⑨

    調査記録のノートに描かれた、「先生」が奴らと接触した映像を元として描かれた絵の中に、筆者が何か過ちに気づいたような走り書きがあった。
    それはこのノートを見つけた他の人間への自身の過ちに関する謝罪と、その修正を望む明確なメッセージだった。
    そのまま書き写すには長文であったため要点を抜き出してここに記す。

    ・村には複数の小さな石の祠があった。祠と言っても石で囲んだ簡素な物で、中央に淡く赤く光る棒状の物体が突き立っていた。
    ・その物体には奴ら影を遠ざける効果があると見た。この頃は「先生」と一緒に連れてこられたものの役目を与えられず影に襲われる人間もいたらしい。彼らのために物体を調査しようと二本を探し出し引き抜いてしまった。
    ・それが今回の接触で、神を封じるこの牢獄の世界をより強固にするための支柱だったと「先生」は知る。異形の影達に連れられずとも迷い込む人間が出てくるようになったのもこの頃からだったらしい。(おそらく私も迷い込んだ側だ)。
    ・取り外された二本の支柱は時間と共に赤い光を失い、錆びれた青い棒状の物体となって倉庫に保管された。元の場所に戻さねばならないが、二本の内一本は破損してしまったらしい。
    ・神の完全な封印は最早不可能だが、赤い月によって神が力尽きるまでの時間を稼ぐためにも無事な一本を元の場所に戻さねばならない。
    ・支柱を外した祠の二箇所で既に神の影の一端が現れてしまっており(私たちがノートを見つけた洞窟で見たモノだろう)、支柱を戻す事で神の影が消え、その影が消えた後にできる間隙が境界の穴となって外へ出られるはずだという。
    ・危険だが、支柱を戻す時はどうかここにいるあの子も一緒に外へ連れ出してほしい。あの子の時間はもうあまり残されていない。

    謝罪と共にノートにそう締め括られていた。どうやら私達は支柱を持って、彼の妻子も連れて全員であの危険な洞窟にまた向かわなければならないようだ。

    一先ずは祠やあの神の状況を把握しておくためにも一度下見に向かう事にした。

  • 80二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 20:33:09

    『……ページの一番下に後から書き加えられた文章がある』

    子供達があの影に連れて行かれた。夫人は無事だが気が動転していた。
    既にタイムリミットだったようだ。
    どうやら初見の一度目で成功させなければならないらしい。

  • 81二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 20:55:21

    零的なジャパニーズホラーもいいけどノベルホラーもいいかも

  • 82二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 23:44:29

    保守

  • 83二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 01:18:37

    純粋に見入っちまう
    面白い

  • 84二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 06:22:44

    シンは既に一度依代として使われそうになっていたのか

  • 85二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 12:13:27

    ひょっとしてシンが霊感強めなのは依代にされかけたのが原因…?

  • 86二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 21:09:13

    あの分身はやはりオカルトパワーだった…?

  • 87二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 21:18:58

    『石の扉の前に破り取られた手記のページが落ちている…』

    ある学者の手記⑩

    子供達を取り戻すため、私達は夫人も連れて三人で異形の影を追った。調査記録のノートにあった通り倉庫で見つけた支柱は先行する私の後ろで夫人を気にかける彼に持たせていた。
    子供達を連れて行った影達が向かう先はすぐに分かった。何せあの異形の黒い人影達が列を成してあの山の裏の洞窟へと向かっているのだから。
    影達は横を足早に通り過ぎていく私達に目もくれず黙々と前へ進んでいる。
    時折どこからか太鼓を叩く音と鈴の音が山に響いた。
    私には意味不明な楽器音だったが、後ろで彼が「まるで祭囃子だ」と呟いたのが聞こえた。
    そうして洞窟へと辿り着き、洞窟の入り口で取り囲むように跪いている影を掻き分け、地下水脈の奥へと降りて行った私達を、巨大な石の扉が出迎えた。
    洞窟に入ってからすぐに神の影との遭遇も覚悟していたが、ここまで不気味なほどに何も無かった。それが幸運だったのか、或いはそれほど事態が深刻化しているという事なのか、判断の仕様がないが。
    石の扉に手を当て力を入れてみたが、彼と二人がかりなら開きそうだ。
    扉を開けばまずは周囲の確認。子供達を見つければ彼と夫人が確保し、私は祠を見つけて支柱を戻すと取り決めた。
    心を落ち着けるためにルーティンの一環として始めたこの村での出来事を記帳するのもおそらくここで最後になるだろう。
    次にあるとすれば村の外へと出た時か、それとも二度とペンも持てないままこれきりとなるのか。

    叶うならばこの悪夢から目覚めた時は、真っ暗闇の夜空ではなく陽日が昇った青空を目にしたいものだ。

  • 88二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 22:23:49

    続きが気になってしょうがない

  • 89二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 22:31:54

    闇に堕ちろに対するステラガードの時のステラの姿の変貌がこの時シンを依代にしようとした神の力の残滓を使っていた可能性…

  • 90二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 03:03:43

    保守

  • 91二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 12:08:40

    シン×オカルトの親和性すき(本編のせい)

  • 92二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 12:16:17

    村を探索してると武器として刀がおいてあるかも…宝刀みたいな感じの…

  • 93二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 21:16:56

    『青空の下で浜辺で目を覚ますと、傍らに破り取られた手記のページが落ちていた…』

    ある学者の手記11

    こうして窓から青い空を眺めながらペンを執れた幸運を噛み締めつつここに記そう。

    恥ずかしながら、私はあの最後の局面でまったく役に立てなかった。
    石の扉を開けてすぐに見つかった祭壇らしき大岩の上に寝かされた子供たちの元へ駆け寄る夫婦と別れ、私は石の祠を見つけて支柱を打ち立てようと全力で走ったものの、場の中央に陣取るように突如現れた神の影に尋常ではない力であっさりと薙ぎ払われ、壁に叩きつけられてただ苦悶に呻くがままだった。
    それでも持っていた支柱が破壊されないよう私なりに全力で庇う事に成功した点は評価されても良いのではないだろうか。でなければこうして入院する羽目になった私の折れた肋骨も報われないというものだ。
    身動き取れなくなった私の役目は彼が引き継いでくれた。まったく、子を守ろうとする親の想いとは人を勇敢な戦士に変えるものなのか。シンを依代にして復活しようとする荒ぶる神に三度と立ち向かい、跳び、駆け抜け、そして見事支柱を打ち立てて神の再封印を成し遂げてくれた。
    外へ出るまでシンの意識は戻らなかったが、起きてみれば元気なものだった。車の後部座席で骨折の痛みに耐える私の隣で、久しぶりの乗り物にすっかりはしゃいでいた。
    負傷した私と一緒に病院でシンも検査を受けたが、身体にも異常はなく健康そのものだったと見舞いに来てくれた彼が検査結果を教えてくれた。
    今は警察にシンの家族も探して貰っているそうだが、もし見つからなければシンを引き取ろうと考えていると彼から聞き、私も彼ら一家ならば安心だと胸を撫で下ろした。

    そして彼らはもうここを発たねばならないらしい。自分たちのルーツである日本への移住を考えて下見に来たが、流石に懲りてしまったようでまたコロニーの自宅に帰って考え直す事にもしたようだ。こんな事が二度もあるとは思えないが、まあ無理もないだろう。
    そうして再会を祈って彼の背中を病室から見送った。

  • 94二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 21:19:27

    今回の旅は散々だったが、人との出会いには恵まれた。
    彼らは特別でも何でもない、どこにでもいる善良でありふれた普通の家族だ。しかし宇宙からやって来た神というふざけた超常の存在を前にも、我が家へ帰ろうと懸命に奮闘する彼らの姿は素晴らしいものだった。
    何年か前にも同じものを感じた事がある。火星へ赴いた時のことだ。
    そこでは火星の過酷な環境下でも人々は共に手を取り合い、より良い世界の発展を目指してひたむきに自分達の役目を全うし励んでいた。
    あの仕組みならば私の研究する知識を活かせばさらなる発展の手助けもできそうだ。

    連合との交渉が難航しているプラントもこれからまだ様々な苦難があるだろう。発展途上のプラント社会も目を覆いたくなるような問題も多くある。だがきっと私たちは乗り越えていけるだろう。
    協力すれば神にだって打ち勝てる、特別でも何でもない、彼らのような善良で人々がきっとまだ世界には多くいるのだから。

    そこまで考えてつい苦笑してしまう。政治の事は政治家に相応しい人物がいるのだ。なのに一介の学者に過ぎない私が何を世界についてなどと偉そうに考えているのか。

    そうだ。そんな事より、彼らが移住先で落ち着いた頃には今度は親友も誘って会いに行こう。
    あの頑固で皮肉屋な親友にもいい加減に肩の力を抜かせてやらなければ。
    その日が来るのが今から楽しみだ。



    『手記のページを読み終えると、突然の強い風にさらわれてページが海へ飛ばされてしまった…』

    「……この父さんの友達は今はどうしてるのかな。今も元気にしてると良いんだけど」

  • 95二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 22:09:49

    最後まで議長だとは気づかないままか…でもそれもいいな…

  • 96二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 22:09:57

    祝脱出!

  • 97二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 00:20:54

    ここで誰かがあの祠の杭抜いたんか!しなければハッピーエンドだが果たして

  • 98二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 07:42:00

    脱出して帰って来たらさらに霊感強化されてそうなシン

  • 99二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 07:46:44

    しかし>>1の通りだと今もヤツら外でうごうごしてるっぽいのが…

  • 100二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 08:03:14

    ルナはどうなったのだろう

  • 101二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 16:53:08

    地味に肋骨折れて痛がってる若い議長の隣で幼いシンが車にはしゃいでる絵面を想像すると面白すぎる

  • 102二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 20:53:22

    石の扉の先の儀式場に、誰にも読まれることのなかった、破り捨てられた手記のページがあった。

    とある学者の手記⬛︎

    私はかつての自分の青さを痛感した。
    連合は最後までプラントを認めず否定し、どちらともなく食い違い、とうとう戦争が勃発した。自衛と独立を目指したプラントは、いつしかただの殺し合いに囚われていた。
    その戦争でラウは死んだ。彼が失敗作だと世界に肯定されるような形で戦死した。あれほどの素晴らしい才能を生まれ持った彼は誰にも認められなかった。
    レイもいずれ死ぬ。それもラウよりも早く。ラウと同じ絶望を抱えて。
    プラントから離れ平穏な日常を送っていたはずの善良な家族は国と国が勝手な正義をぶつけ合う戦争に巻き込まれて一人を残し呆気なく散った。
    そんな彼らに触れて私が家庭を意識した女性だったタリアは母になれなかった。自分の子供を生む事に固執した彼女だが、彼女の気質は子供を育てる親には向かなかった。そんな彼女を支えるはずの夫も既にいない。私が身を引いた意味は無かった。

    どうやら世界は私が思うよりも遥かに差別的で醜悪に出来ていたらしい。
    私達のコーディネイター社会は進化を嘯きながら遺伝子調整の成果に腐心し、親の思い通りにならなければ親権の放棄する者すら出ていた社会の歪みは、ナチュラルは疎か同胞すら能力を理由に蔑むまでに進行していた。

    いや、最初から人種など関係はなかったのだ。
    持つ者はただ与えられたものを享受しながら自身の欲望のまま振る舞い、使命も義務も放棄して弱者に押し付け負担を強いる。
    持たざる者は自身の素質を磨く努力も怠り、持つ者を妬み、或いは憧憬し、弱者を傷つける。

    世界はもはや人間の形をした獣達の食らい合いだ。そしてこれからも新たな獣は生まれ増えていく。弱者たちを食い潰して。
    これが未来を目指した自由競争の果てか。自由を独占されながらも毎日を懸命に生きる人々を食い潰しながら、上へ、誰よりも上へと貪欲に積み重ね、蹴落とし合うこの世界が。

  • 103二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 20:55:01

    これが君が言っていた事か、ラウ。なら君は今頃はさぞ勝ち誇り高笑いしている事だろう。
    だがまだだ。まだ私は負けてはいない。

    戒めが必要だ。感情を排したシステムとしての、欲望のままに食らい合う獣達を繋ぎ止め、従えさせる理性と使命の鎖が。
    その為なら世界に自由も未来も捨てさせよう。競争もさせはしない。既に多勢の命を貪った君達獣にこれ以上の餌を与えはしない。

    そして私はこの時代に神を作ろう。
    人の営みを守り、失われる命を憐れみ、獣を駆逐する、人類の守護者を。

    その為に必要な神の器は、既に私の元にある。



    ──ギルバート・デュランダル

  • 104二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 21:58:05

    闇堕ちした…!

  • 105二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 22:10:31

    デスティニーが神の模倣品なのか、マジの神なのかでC.E.のその後が変わりそう

  • 106二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 02:35:30

    最後のページを見つけてなければ多少のチェイス要素こそあれ割とすんなり脱出できるハッピーエンド(ただし真相不明)、最後のページを見つけたらトゥルーエンドルートか?
    ただしトゥルールートの難易度は高いし、しくじったらエグいバッドエンドになる感じで

  • 107二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 11:54:07

    決別のつもりで議長はまた村を訪れて若い自分が書いた手記を破り捨てていったんだろうか

  • 108二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 20:42:44

    シンの村の出来事での述懐

    村で追いかけてくる奴らを避けて拾い集めた手記のページを拾いながらここまで来たけど、石の扉の向こうには父さんが突き立てたという祠の支柱がまた赤く光ってるだけで、中には特に何も無いようだった。
    手記によればここから父さん達はこの世界から脱出したようだけど、綻びが直されたここからはもう外には繋がらないみたいだ。
    だから俺はもう一つの、壊された支柱があった祠の方に向かうことにした。
    祠の場所は手記にあった通り見つけたノートを読んですぐに分かった。
    一応、集会所の倉庫で壊れた支柱も見つけて持っていく事にした。ガムテープでぐるぐる巻きにしてみたけどすごく不安だった。
    そうして俺は、自分に取り憑こうとしてたっていう奴らのボスと対峙したんだ。
    赤い月で弱ってるはずだけど、海から這い出てくる神の影は、あの地下の洞窟に収まらないくらい想像よりもずっと大きかった。

    そこからは無我夢中でよく覚えてない。ていうか、よく分からない事の連続だった。
    襲ってくる巨大な触手を何とか躱して祠を目指して走っていると、気づいたら手に持ってた壊れてたはずの支柱がいつのまにか繋がっていて、錆びた青色から赤く発光するようになってた。まさか本当にガムテープで直せるなんて思わなかった。
    そして俺は父さん達みたいに祠に支柱を突き立てたけど、奴らのボスは意地でも俺を逃さないつもりみたいだった。
    苦しみながら巨大な神の影が突進してきて、とうとう俺は捕まってしまった。
    その時だった。突然俺の後ろから巨人が現れた。
    見上げる俺からの位置だと全体はよく見えなかったけど、巨人のシルエットは俺のデスティニーに似てた気がした。あれがノートに描かれてた赤い羽の巨人だったのかな。今までどこにいたんだろう?
    赤い羽の巨人は赤い光の剣を振りかざすと、俺たちみたいなただの人間じゃ歯が立たなかった神の影を簡単に両断してみせた。
    神の影の叫び声なのか、神の影は奇怪な音を上げて消えていき、そこで俺は意識を失った。

  • 109二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 20:44:25

    そうして目覚めた俺は帰ってきていた青空の浜辺で、傍らに落ちてた手記のページを読み終えた。

    気づくと、はぐれてからずっと探してたルナの方から俺を見つけて駆け寄ってきた。ルナもずっと俺を探してくれてたらしい。
    でも俺の方が迷子扱いされるのは納得がいかない。俺だって頑張ってルナを探してたのに。

    こうして俺が小さい頃にすっかり忘れてしまっていた、突然始まった里帰りは終わった。
    あんな化け物に襲われるのは二度とごめんだけれど、終わってみると不思議と懐かしい気持ちで海を見ていた。
    いつかまた、今度は落ち着いてここへ訪れてみよう。そう考えながら俺は村を後にした。



    終わり

  • 110二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 22:20:01

    乙!!!

  • 111二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 02:06:42

    おつおつー!めちゃくちゃ面白かった!
    この世界線のデスティニーはやっぱり普通のMSとは違いそうだね

  • 112二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 02:45:42

    シンのオカルトネタと合間ってデスティニーがデモンベインみたいになっとる…
    デスティニーは神の模倣品だったのが本物の神に変質していってるのか、それとも模倣品のデスティニーも神の依代みたいになってるのか

  • 113二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 06:19:37

    シンは赤い羽の巨人にも気に入られてたりするのだろうか

  • 114二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 09:00:01

    乙です!

  • 115二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 18:39:13

    グッドエンド行けて良かった

  • 116二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 19:38:28

    シンが迷子扱いされるのもやむなし。多分別次元行ってたよねシンw

オススメ

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